JP2017046840A - 弾球遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】大入賞口の閉鎖時間を短くして規定数の遊技球を短時間で入球させることが容易なぱちんこ遊技機を提供する。
【解決手段】後側大入賞部材201の大入賞口201aを通過して内部空間ISに受容された遊技球が通路底部202を右側から左側へ向けて流下可能に構成され、通路底部202の中間部に、通路底部202の上流部202aを流下する遊技球が入球可能なメイン側入球口が形成され、通路底部202の左端部に、通路底部202の下流部202bを流下する遊技球が入球可能なサブ側入球口が形成されており、複数のラウンドの間において大入賞口開閉部材231により大入賞口201aを閉鎖するラウンド間閉鎖時間は、発射機構により遊技球を連続的に打ち出すことが可能な設計的な時間間隔と同じ時間に設定される。
【選択図】図20

Description

本発明は、ぱちんこ遊技機等の弾球遊技機に関する。
ぱちんこ遊技機には、遊技領域を構成する遊技盤のほぼ中央にセンター飾りを配置し、このセンター飾りに液晶ディスプレイ等の演出表示装置を設けたものが知られている。このようなぱちんこ遊技機は、遊技領域内に設けられた始動入賞口に遊技球が入球したことを契機として、演出表示装置において複数の図柄(装飾図柄)を変動させた後に停止表示したときの図柄の組み合わせが予め設定された当たり図柄であった場合、特別遊技状態(大当り)を成立させるように構成されている。特別遊技状態においては、遊技領域内に設けられたアタッカーと称される開閉型入賞装置の開閉入賞口を開放して遊技球の入球を容易にし、これにより遊技者が大量の賞球を獲得できるようになっている。
近年、2つの開閉入賞口が上下に並ぶように配置されて、ラウンド毎に2つの開閉入賞口を片方ずつ交互に開放可能な開閉型入賞装置が考案されている(例えば、特許文献1を参照)。このようにすれば、開閉入賞口が1つだけ配置された場合に、各ラウンドの間に閉鎖された開閉入賞口に入球できずにアウト球として排出される遊技球(いわゆる、無駄玉)が発生するのを防止することができる。
特開2013−205117号公報
しかしながら、このような開閉型入賞装置では、2つの開閉入賞口が上下に並ぶように配置されるため、2つの開閉入賞口を個別に開閉させる開閉装置がそれぞれ必要となり、装置が大きくなっていた。
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、開閉入賞口の閉鎖時間を短くして規定数の遊技球を短時間で入球させることが容易な弾球遊技機を提供することを目的とする。
このような目的達成のため、本発明に係る弾球遊技機は、板状に形成されて前面側に所定の遊技領域が形成されるベース部材および、前記遊技領域に設けられた開閉型入賞装置を有した遊技盤と、遊技球を前記遊技領域に向けて連続的に打ち出すことが可能な発射機構と、特別遊技を行うか否かの判定を行う当否判定手段および、前記特別遊技として前記開閉型入賞装置を入賞容易にした遊技を実行可能にする開閉入賞装置制御手段を有した遊技制御手段と、を備えた弾球遊技機であって、前記開閉型入賞装置は、遊技球が通過可能な開閉入賞口を有する入賞部材と、前記開閉入賞口を開閉可能な入賞口開閉部材とを有し、前記入賞部材は、前記開閉入賞口を通過した遊技球を受容可能な内部空間を有して、前記開閉入賞口が上方を向くように左右方向に延びて形成され、前記入賞口開閉部材は、前記開閉入賞口に合わせて左右方向に延びて形成され、前記遊技領域の前側へ前進して前記開閉入賞口を閉鎖する閉鎖位置と、前記閉鎖位置から後退して前記開閉入賞口を開放する開放位置とにスライド移動に設けられ、前記入賞口開閉部材の上面が左右方向の一端側から他端側へ下方に傾斜して、前記閉鎖位置にスライド移動した前記入賞口開閉部材の上面
を遊技球が流下可能に構成され、前記入賞部材に、前記開閉入賞口を通過して前記内部空間に受容された遊技球が入球可能な複数の入球口および、前記複数の入球口に入球した遊技球を検出可能な複数の検出センサが設けられており、前記開閉入賞装置制御手段は、前記特別遊技として、前記入賞口開閉部材により前記開閉入賞口を開放して前記開閉型入賞装置を入賞容易にした遊技を、複数のラウンドに亘り実行可能にし、前記複数のラウンドの間において前記入賞口開閉部材により前記開閉入賞口を閉鎖するラウンド間閉鎖時間が、前記発射機構により遊技球を連続的に打ち出すことが可能な設計的な時間間隔以下の時間に設定される。
本発明によれば、開閉入賞口の閉鎖時間を短くして規定数の遊技球を短時間で入球させることができる。
ぱちんこ遊技機の正面図である。 ぱちんこ遊技機の背面図である。 前枠の正面図である。 遊技盤の正面図である。 遊技盤の下部正面側を示す部分断面図である。 図4中の矢印VI−VIに沿った断面図である。 図4中の矢印VII−VIIに沿った断面図である。 大入賞装置の側断面図である。 大入賞装置の前側部分を後方から見た分解斜視図である。 大入賞装置の前側部分を前方から見た分解斜視図である。 (a)は大入賞装置の後側入賞ユニットを示す正面図であり、(b)は後側入賞ユニットを示す斜視図である。 大入賞装置の後側部分を前方から見た分解斜視図である。 大入賞装置の後側部分を後方から見た分解斜視図である。 (a)は前側大入賞部材の斜視図であり、(b)は前側大入賞部材の平面図である。 後側入賞ユニットを上方から見た分解斜視図である。 後側入賞ユニットを下方から見た分解斜視図である。 (a)は大入賞口開閉部材を開放位置にスライド移動させたスライド駆動部の平面図であり、(b)は大入賞口開閉部材を閉鎖位置にスライド移動させたスライド駆動部の平面図である。 大入賞口が閉鎖された遊技盤の下部正面側を示す部分断面図である。 (a)は大入賞口が閉鎖された後側入賞ユニットを前方から見た斜視図であり、(b)は大入賞口が閉鎖された後側入賞ユニットを上方から見た斜視図である。 大入賞口が開放された遊技盤の下部正面側を示す部分断面図である。 (a)は大入賞口が開放された後側入賞ユニットを前方から見た斜視図であり、(b)は大入賞口が開放された後側入賞ユニットを上方から見た斜視図である。 大入賞口が閉鎖された大入賞装置の平面図である。 (a)は大入賞口が開放後に再び閉鎖された後側入賞ユニットを前方から見た斜視図であり、(b)は大入賞口が開放後に閉鎖された後側入賞ユニットを上方から見た斜視図である。 大入賞口が閉鎖された後側大入賞部材の内部空間を示す拡大斜視図である。 (a)は大入賞口が閉鎖状態のときの遊技球の流れを示す模式図であり、(b)は大入賞口が開放状態のときの遊技球の流れを示す模式図である。 大入賞口が閉鎖状態から開き始めたときの遊技球の流れを示す模式図である。 ぱちんこ遊技機の電気的な接続を示すブロック図である。 ぱちんこ遊技機の機能を示すブロック図である。 主制御装置における処理を示すメインフローチャートである。 特別遊技制御処理を示すフローチャートである。 大入賞口制御処理を示すフローチャートである。 開放態様決定テーブルを示す図である。 主制御装置での特別遊技実行時における、大入賞口が長開放Aの場合の作用図である。 主制御装置での特別遊技実行時における、大入賞口が長開放Bの場合の作用図である。 主制御装置での特別遊技実行時における、大入賞口が短開放の場合の作用図である。
以下、本発明の好ましい実施形態について図面を参照して説明する。本実施形態に係る遊技盤を備えた弾球遊技機の代表例として、ぱちんこ遊技機PMの正面図および背面図を図1および図2に示しており、まず、この図を参照してぱちんこ遊技機PMの全体構成について説明する。
[ぱちんこ遊技機の全体構成]
始めに、図1および図3を参照しながら、ぱちんこ遊技機PMの正面側の基本構造を説明する。ぱちんこ遊技機PMは、図1に示すように、外郭方形枠サイズに構成された縦向きの固定保持枠をなす外枠1の開口前面に、これに合わせた方形枠サイズに構成されて開閉搭載枠をなす前枠2が互いの正面左側縁部に配設された上下のヒンジ機構3a,3bにより横開き開閉および着脱が可能に取り付けられ、正面右側縁部に設けられたダブル錠と称される施錠装置4を利用して常には外枠1と係合連結された閉鎖状態に保持される。
前枠2の前面側には、前枠2の上部前面域に合わせた方形状のガラス扉5および球皿ユニット6が正面左側部に設けられたヒンジ機構7a,7b,7cを利用して横開き開閉および着脱可能に組み付けられ、施錠装置4を利用して常には前枠2の前面を覆う閉鎖状態に保持される。ガラス扉5の背後に位置する前枠2の上部には、遊技盤100を着脱可能に収容する方形枠状の収容枠2a(図3を参照)が設けられる。この収容枠2aに所定のゲージ設定で構成された遊技盤100が着脱可能にセット保持され、常には閉鎖保持されるガラス扉5を通して遊技盤100の正面の遊技領域PAを臨ませるようになっている。
ガラス扉5の前面上部には、発光ダイオード(LED)やランプ等の電飾装置8や、遊技の展開状態に応じて効果音を発生させるスピーカ9等が設けられている。球皿ユニット6は、遊技球を貯留可能な上下の球皿(上球皿6aおよび下球皿6b)を有して構成され、球皿ユニット6の前面右側には、遊技球の発射操作を行う発射ハンドル10が設けられている。
図3に示すように、前枠2の前面下部には、球皿ユニット6の背後に位置して遊技盤10と上下に整合し得る遊技補助盤20が形成される。遊技補助盤20の各部には、上球皿6aに貯留された遊技球を遊技盤100へ向けて連続的に打ち出すことが可能な発射機構21、上球皿6aに繋がる賞球連絡通路22、下球皿6bに繋がる溢れ球通路23、遊技領域PAに到達できずに戻ってくる遊技球(すなわちファール球)を回収する遊技球回収機構24等が設けられている。
続いて、図2を参照しながら、ぱちんこ遊技機PMの背面側の基本構造を説明する。前
枠2の背面側には、図2に示すように、外枠1の内寸サイズよりも幾分小さめの矩形枠状に形成された裏セット盤30が着脱可能に取り付けられている。裏セット盤30は、遊技盤100の背後に位置する上部領域に、前後連通して開口する大型の窓口開口30aを有する枠状に形成される。裏セット盤30の各部には、多数個の遊技球を貯留する球貯留タンク31、球貯留タンク31の左側に繋がって延びるタンクレール32、タンクレール32により導かれた遊技球を払い出す賞球払出ユニット33、賞球払出ユニット33から払い出された遊技球を上球皿6aに導くための賞球通路部材34等が設けられている。
遊技盤100の背面側には、ぱちんこ遊技機PMの作動を統括的に制御する主制御基板等からなる主制御装置1000や、遊技展開に応じた画像表示、効果照明、効果音等の演出全般の制御を行う演出制御基板等からなる副制御装置2000が取り付けられている。これに対して、裏セット盤30の背面側には、遊技球の発射及び払い出しに関する制御を行う払出制御基板等からなる払出制御装置3000や、遊技施設側から受電して各種制御装置や電気・電子部品に電力を供給する電源供給ユニット3500が取り付けられている。これらの制御装置とぱちんこ遊技機PM各部の電気・電子部品とがワイヤーハーネスで接続されて、ぱちんこ遊技機PMが作動可能に構成されている。
ぱちんこ遊技機PMは、外枠1が遊技施設の遊技島(設置枠台)に固定設置され、前枠2、ガラス扉5、球皿ユニット6等が閉鎖施錠された状態で遊技に供され、球皿ユニット6の上球皿6aに遊技球を貯留させて発射ハンドル10を回動操作することにより遊技が開始される。発射ハンドル10が回動操作されると、上球皿6aに貯留された遊技球が、球皿ユニット6の背面側に配設される球送り機構によって1球ずつ連続的に発射機構21に送り出され、発射機構21のハンマー21aにより遊技領域PAに打ち出されてパチンコゲームが展開される。
[遊技盤の構成]
次に、本実施形態に係る遊技盤100について図4〜図26を参照して説明する。なお、本実施形態において、図4の各矢印で示す方向をそれぞれ、上下方向、前後方向、左右方向として説明する。
遊技盤100は、図4に示すように、板状のベース部材101と、ベース部材101の前面側に取り付けられた左右の内レール部材106,107および外レール部材(図示せず)とを有し、ベース部材101における左右の内レール部材106,107と外レール部材とに囲まれた部分に遊技領域PAが形成される。なお、図4において、遊技領域PAの上方を囲む外レール部材の図示を省略している。この遊技領域PAには、多数の遊技釘(図示せず)とともに、遊技領域PAの中央部近傍に配置されたセンター飾り120と、遊技領域PAの下部に配置された複数の一般入賞装置113,113,…と、センター飾り120の下方に配置された第1始動入賞装置114と、第1始動入賞装置114の下方に配置された第2始動入賞装置130と、第1始動入賞装置114および第2始動入賞装置130の右方における右側内レール部材107の近傍に配置された大入賞装置140と、センター飾り120と大入賞装置140との間に配置された補助遊技始動ゲート117と、遊技領域PAの下端に配置された第1のアウト口118と、遊技領域PAの右端近傍に配置された第2のアウト口119とが設けられている。
ベース部材101は、透明の樹脂材料を用いて板状に形成される。なお、ベース部材101の略中央部にはセンター飾り取付穴(図示せず)が形成され、このセンター飾り取付穴にセンター飾り120が取り付けられる。ベース部材101の左下部には一般入賞装置取付穴(図示せず)が形成され、この一般入賞装置取付穴に左側の一般入賞装置113,113,…が取り付けられる。ベース部材101の下部には始動入賞装置取付穴(図示せず)が形成され、この始動入賞装置取付穴に第1始動入賞装置114および第2始動入賞
装置130が取り付けられる。ベース部材101の右下部には大入賞装置取付穴(図示せず)が形成され、この大入賞装置取付穴に大入賞装置140が取り付けられる。ベース部材101の下端部中央には第1のアウト口118が形成される。
センター飾り120は、樹脂材料を用いて、所定の装飾模様が形成された枠状に形成される。センター飾り120の上部には、上下方向に移動可能な可動式装飾部材121が配設される。センター飾り120の左下部には、外周部から内下方に延びるようにワープ通路122が形成されており、センター飾り120の下部に形成されたステージ部123に遊技球を導くようになっている。ステージ部123は、左右に延びるとともに前方に傾斜するように形成されており、ワープ通路122を通過してステージ部123に達した遊技球が左右に転動したのち、前方に落下するように構成されている。ステージ部123の中央には、ステージ部123の中央部に達した一部の遊技球を第1始動入賞装置114の第1始動入賞口114aに導くガイド穴124が形成されている。
なお、ベース部材101の後面側に演出表示装置125が取り付けられ、センター飾り120の開口部分を通じて演出表示装置125の画面を前方から視認可能に構成されている。演出表示装置125は、中央に配置される第1液晶パネル126と、第1液晶パネル126の前方に配置される左右の第2液晶パネル127L,127Rとを有して構成される。左右の第2液晶パネル127L,127Rは、第1液晶パネル126よりも左右方向に小さく縦長に形成され、不図示の液晶駆動部により、第1液晶パネル126の前方において左右方向に移動可能に構成される。また、センター飾り120の右側部と右側内レール部材107との間に、遊技領域PAの右上方に達した遊技球を大入賞装置140の上方に導く右流路129が形成される。
一般入賞装置113は、図4および図5に示すように、遊技球が落入可能な一般入賞口113aを有し、一般入賞口113aに落入した遊技球をベース部材101の後面側に排出させる。一般入賞装置113と繋がる通路には、一般入賞口113aに落入した遊技球を検出する一般入賞センサ113s(図28を参照)が設けられている。
第1始動入賞装置114は、図4および図5に示すように、遊技球が落入可能な第1始動入賞口114aを有し、第1始動入賞口114aに落入した遊技球をベース部材101の後面側に排出させる。第1始動入賞装置114と繋がる通路には、第1始動入賞口114aに落入した遊技球を検出する第1始動入賞センサ114s(図28を参照)が設けられている。
補助遊技始動ゲート117は、図4および図5に示すように、補助遊技始動ゲート117の開口部に落入した遊技球を補助遊技始動ゲート117の下方へ通過させる。補助遊技始動ゲート117には、補助遊技始動ゲート117を通過した遊技球を検出するゲートセンサ117sが設けられている。
第2始動入賞装置130は、いわゆるチューリップ型のチャッカーであり、図4および図5に示すように、第2始動入賞口131aを有する始動入賞部材131と、始動入賞口開閉部材132とを有している。始動入賞部材131の中央上部に、遊技球が入球可能な第2始動入賞口131aが開口して形成され、始動入賞部材131の左右上部に、第2始動入賞口131aの左右上方を開閉可能な始動入賞口開閉部材132が設けられる。始動入賞部材131は、第2始動入賞口131aに落入した遊技球をベース部材101の後面側に排出させる。始動入賞部材131と繋がる通路には、第2始動入賞口131aに落入した遊技球を検出する第2始動入賞センサ131s(図28を参照)が設けられている。
始動入賞口開閉部材132は、左右対称な羽根状に形成され、不図示の揺動駆動部によ
り左右方向に揺動開閉可能に構成される。始動入賞口開閉部材132は、所定の遊技状態のときに、羽根が外側に開くように揺動し、始動入賞部材131の上方近傍に達した遊技球を第2始動入賞口131aに導いて入球させる。一方、通常時において、始動入賞口開閉部材132は、羽根が内側に閉じるように揺動し、始動入賞部材131の上方近傍に達した遊技球を第2始動入賞口131aに入球させることなく下方に通過させる。
大入賞装置140は、図8、図10、図12に示すように、入賞ベース部材141と、前側入賞ユニット150と、後側入賞ユニット200と、第1排出通路部材281と、第2排出通路部材286と、カバー部材291と、中継基板296とを有して構成される。入賞ベース部材141は、図9〜図13に示すように、樹脂材料を用いて板状に形成され,ネジ等の固定手段を用いてベース部材101の前面側に固定される。入賞ベース部材141の中央部に取付開口部142が形成され、この取付開口部142に後側入賞ユニット200が後方から挿通されて取り付けられる。入賞ベース部材141の右上部前面側には、補助遊技始動ゲート117が形成される。入賞ベース部材141の右上部後面側にゲートセンサ取付部143が形成され、このゲートセンサ取付部143にゲートセンサ117sが取り付け保持される。
入賞ベース部材141の左下部に、前側入賞ユニット150の前側大入賞部材151に形成された一般入賞装置113と繋がる開口通路部144が形成される。開口通路部144は、上方が開口したU字溝状に形成され、前側大入賞部材151の一般入賞口113aに落入した遊技球を後方に流下させる。入賞ベース部材141の右下部に、後側排出通路部145が形成される。後側排出通路部145は、前側大入賞部材151の連絡通路部162と繋がってベース部材101の前面側から後面側へ延びるように形成される。後側排出通路部145は、第2のアウト口119から連絡通路部162を通過した遊技球を後方に流下させて、第1排出通路部材281のアウト側出口通路部284からベース部材101の後面側に排出させる。なお、後側排出通路部145およびアウト側出口通路部284は、後側入賞ユニット200の下方に配置される。
入賞ベース部材141の左上部に、検知センサ取付部146が形成され、この検知センサ取付部146に磁気検知センサ148および電波検知センサ149(図12〜図13を参照)が取り付けられる。磁気検知センサ148は、磁気検出部が左右方向を向くように検知センサ取付部146に取り付けられ、大入賞装置140の近傍で生じた不正な磁気を検知可能に構成される。電波検知センサ149は、磁気検知センサ148と略平行な向きで検知センサ取付部146に取り付けられ、大入賞装置140の近傍で生じた不正な電波を検知可能に構成される。入賞ベース部材141の中央上部に、後側入賞ユニット200の後上部を覆う上カバー部147が後方に延びて形成される。上カバー部147は、後側入賞ユニット200の一部を露出させる切り欠き部を有している。
なお、入賞ベース部材141の下端部前面側に、前側入賞ユニット150の導光ランプ基板171が配置される(図11を参照)。入賞ベース部材141の中央下部には、導光ランプ基板171のコネクタ174と電気的に接続されたランプケーブル(図示せず)が挿通される配線用穴部176が前後に貫通して形成される。入賞ベース部材141の下部前面側には、入賞ベース部材141の前面側に位置するランプケーブルを案内する板状の配線ガイド部177が形成される。
前側入賞ユニット150は、図9〜図10に示すように、前側大入賞部材151と、前側装飾部材161と、導光ランプ基板171と、前側導光板181と、後側導光板186とを有して構成される。前側大入賞部材151は、図9〜図10に示すように、透明の樹脂材料を用いて、入賞ベース部材141の前面側を覆う蓋状に形成される。前側大入賞部材151の上部左側に、右側(一端側)から左側(他端側)へ向けて下方に傾斜して遊技
球が流下可能な左側傾斜通路部152が板状に形成される。左側傾斜通路部152を流下して左側傾斜通路部152の左方に達した遊技球は、第1のアウト口118に導かれる(図18を参照)。前側大入賞部材151の上部右側に、左側から右側へ向けて下方に傾斜して遊技球が流下可能な右側傾斜通路部153が板状に形成される。右側傾斜通路部153と右側内レール部材107との間に、第2のアウト口119が形成される(図5を参照)。これにより、右側傾斜通路部153を流下して右側傾斜通路部153の右方に達した遊技球は、第2のアウト口119を通過する。前側大入賞部材151の上部における左側傾斜通路部152と右側傾斜通路部153との間に、左右方向に延びて後側大入賞部材201の大入賞口201aと重なる切欠き部154が形成される。
前側大入賞部材151の上部前側に、左側傾斜通路部152および右側傾斜通路部153よりも上方に突出して左右方向に壁状に延びるガード壁部155が形成される。ガード壁部155は、左側傾斜通路部152、右側傾斜通路部153、および切欠き部154の前方を覆う。なお、ガード壁部155は透明であり、左側傾斜通路部152、右側傾斜通路部153、および大入賞口201a(切欠き部154)を前方から視認可能に構成されている。ガード壁部155の後面側における切欠き部154と接する部分に、内側ガイド部156が形成される。内側ガイド部156は、後下方を向く傾斜面状に形成され(図8を参照)、後側入賞ユニット200の大入賞口開閉部材231とガード壁部155との間に挟まれた遊技球が大入賞口201aに落入し易いように案内する。
前側大入賞部材151の上部後面側に、後方に突出して左右方向に延びる突起状の遊技球当接部157が形成される。遊技球当接部157は、内側ガイド部156の下方近傍に配置され(図8を参照)、大入賞口201aを通過して後側大入賞部材201の内部空間ISに達した遊技球が、遊技球当接部157に当接可能に構成される。これにより、大入賞口201aを通過して後側大入賞部材201の内部空間ISに達した遊技球が、直接的に速い速度でメイン側入球口203もしくはサブ側入球口206を通過するのを防止することができる。そのため、メイン側入球口203およびサブ側入球口206に設けられたメイン側検出センサ203sおよびサブ側検出センサ206sにおいて、通過する遊技球を確実に検出することができる。
前側大入賞部材151の下部後面側に、基板取付部158が形成される。基板取付部158は、導光ランプ基板171の左右両端を固定保持可能な爪状に形成され、この基板取付部158に導光ランプ基板171が上方を向いて取り付けられる。前側大入賞部材151の中間部後面側に、導光板取付部159が形成される。導光板取付部159は平面状に形成され、ネジ等の固定手段により、前側導光板181と後側導光板186とが、導光板取付部159に対しこの順に重ねて取り付け固定される(図8を参照)。これにより、導光ランプ基板171、前側導光板181、および後側導光板186は、入賞ベース部材141と前側大入賞部材151との間隙部に配置される。また、前側導光板181および後側導光板186は、入賞ベース部材141と前側大入賞部材151との間隙部において、導光ランプ基板171の上方に近接して配置される。
図5および図7に示すように、前側大入賞部材151の右側部と右側内レール部材107との間に、第2のアウト口119と繋がる前側排出通路部161が形成される。前側排出通路部161は、ベース部材101の前面側において上下方向に延びて形成され、第2のアウト口119を通過した遊技球を下方に流下させる。また、図5、図6、図9に示すように、前側大入賞部材151の右側部下側に、前側排出通路部161と繋がる連絡通路部162が形成される。連絡通路部162は、前側排出通路部161の下流端と入賞ベース部材141における後側排出通路部145の上流端とに繋がって形成され、前側排出通路部161を流下した遊技球を後方の後側排出通路部145に向けて流下させる。なお、連絡通路部162の側壁部に、遊技球が当接して流下方向が変わる流路変更リブ163が
形成される。また、前側排出通路部161および連絡通路部162の前方は、前側大入賞部材151の前壁部右側に覆われるようになっている。図5〜図7に示すように、前側排出通路部161と、連絡通路部162と、入賞ベース部材141の後側排出通路部145と、第1排出通路部材281のアウト側出口通路部284とにより、第2のアウト口119を通過した遊技球をベース部材101の後面側から排出するためのアウト球排出通路160が形成される。
なお、図5および図9に示すように、前側大入賞部材151の左下部には、一般入賞口113aを有する一般入賞装置113の一つが一体的に形成されている。また、前側大入賞部材151の左下部における一般入賞装置113の右側近傍に、第1のアウト口118に向けて遊技球を流下させることが可能な流路部166が形成される。
導光ランプ基板171は、図8〜図11に示すように、前側導光板181および後側導光板186の下端部の形状に合わせて左右方向に細長く延びる板状に形成される。導光ランプ基板171の上面(実装面)には、複数の前側導光ランプ172,172,…と、複数の後側導光ランプ173,173,…と、コネクタ174とが配設される。複数の前側導光ランプ172,172,…は、導光ランプ基板171の上面前側において、前側導光板181の下端部と対向するように左右方向に並んで配設される。前側導光ランプ172は、LEDランプ等から構成され、前側導光板181の下端部に向けて上方に光を発光させることができる。複数の後側導光ランプ173,173,…は、導光ランプ基板171の上面後側において、後側導光板186の下端部と対向するように左右方向に並んで配設される。後側導光ランプ173は、LEDランプ等から構成され、後側導光板186の下端部に向けて上方に光を発光させることができる。コネクタ174は、導光ランプ基板171の上面における左側端部に配設される。
前側導光板181は、図8〜図9に示すように、透明もしくは半透明の樹脂材料を用いて板状に形成され、導光ランプ基板171の前側導光ランプ172から発光した光を透過させる。なお、図10において、前側導光板181の図示を省略している。前側導光板181の下端部に、前側導光ランプ172から発光した光を受光して内部に入射させる前側受光部182が形成される。前側導光板181の後面に、微細な凹凸からなる模様が描かれた前側装飾模様183が形成される。これにより、前側導光ランプ172から発光した光は、前側受光部182で受光されて前側導光板181の内部に入射し、前側導光板181の内部を透過する前側導光ランプ172からの光の一部が前側装飾模様183で前方に拡散反射する。そのため、前側導光ランプ172を発光させることで、前側導光板181の前側装飾模様183を前方に向けて発光させることができる。なお、前側導光板181の後面側には、透明の基材に所定の装飾が描かれた前側装飾シート184が重ねて取り付けられる(図8および図10を参照)。
後側導光板186は、図8〜図9に示すように、透明もしくは半透明の樹脂材料を用いて、前側導光板181と同様の外周形状を有する板状に形成され、導光ランプ基板171の後側導光ランプ173から発光した光を透過させる。後側導光板186の下端部に、後側導光ランプ173から発光した光を受光して内部に入射させる後側受光部187が形成される。また、後側導光板186の後面に、微細な凹凸からなる(前側装飾模様183と異なる)模様が描かれた後側装飾模様188が形成される。これにより、後側導光ランプ173から発光した光は、後側受光部187で受光されて後側導光板186の内部に入射し、後側導光板186の内部を透過する後側導光ランプ173からの光の一部が後側装飾模様188で前方に拡散反射する。そのため、後側導光ランプ173を発光させることで、後側導光板186の後側装飾模様188を前方に向けて発光させることができる。なお、後側導光板186の後面側には、透明の基材に(前側装飾シート184と異なる)所定の装飾が描かれた後側装飾シート189が重ねて取り付けられる。
後側入賞ユニット200は、図15〜図16に示すように、大入賞口201aが形成される後側大入賞部材201と、球通路部材221と、大入賞口開閉部材231と、スライド駆動部240とを有して構成される。後側大入賞部材201は、図15〜図16に示すように、透明の樹脂材料を用いて、大入賞口201aが上方を向くように左右方向に延びる箱状に形成される。後側大入賞部材201の前方開口部は、前側大入賞部材151に覆われて、後側大入賞部材201と前側大入賞部材151との間に、上方を向いて横長の長方形に開口した大入賞口201aおよび、大入賞口201aを通過した遊技球を受容可能な内部空間ISが形成される。
後側大入賞部材201の下部に、左右方向に延びて内部空間ISにおける大入賞口201aと反対側の部分を覆う通路底部202が形成される。通路底部202は、右側(一端側)から左側(他端側)へ向けて下方に傾斜し、大入賞口201aを通過して内部空間ISに受容された遊技球が通路底部202の上面を(右側から左側へ向けて)流下可能に構成される。なお、大入賞口201aは、右側から左側へ向けて下方に傾斜するように開口形成される。また、通路底部202は、大入賞口201aに対し、前側大入賞部材151の遊技球当接部157の分だけ、後方にオフセットして形成される(図8を参照)。
通路底部202の中間部に、通路底部202の右側の上流部202aを流下する遊技球が入球可能なメイン側入球口203が形成される。内部空間ISにおけるメイン側入球口203の後側壁部に、通路底部202の後側壁部よりも後方に凹んだメイン側凹設部204が形成される。メイン側凹設部204により、メイン側入球口203は通路底部202に対し後側にオフセットして形成され、メイン側入球口203の下側には、メイン側入球口203に入球した遊技球を検出可能なメイン側検出センサ203sが設けられる。これにより、メイン側入球口203の上方近傍の球通路が通路底部202の上流部202aよりも後方に広く形成されるため、通路底部202の上流部202aを流下してメイン側入球口203に入球する複数の遊技球が噛合って詰まるのを防止することができる。
また、通路底部202におけるメイン側入球口203の左側の縁部に、突出部205が形成される。突出部205は、メイン側入球口203の右側の縁部よりも上方に突出して形成され、通路底部202の上流部202aを流下する遊技球がメイン側入球口203を飛び越えて通路底部202の左側の下流部202bに達するのを防止するようになっている。これにより、通路底部202の上流部202aを流下する遊技球を、下流部202bの遊技球と衝突等させることなく、効率よくメイン側入球口203に入球させることができる。
通路底部202の左端部に、通路底部202の下流部202bを流下する遊技球が入球可能なサブ側入球口206が形成される。内部空間ISにおけるサブ側入球口206の後側壁部に、通路底部202の後側壁部よりも後方に凹んだサブ側凹設部207が形成される。サブ側凹設部207により、サブ側入球口206は通路底部202に対し後側にオフセットして形成され、サブ側入球口206の下側には、サブ側入球口206に入球した遊技球を検出可能なサブ側検出センサ206sが設けられる。これにより、サブ側入球口206の上方近傍の球通路が通路底部202の下流部202bよりも後方に広く形成されるため、通路底部202の下流部202bを流下してサブ側入球口206に入球する複数の遊技球が噛合って詰まるのを防止することができる。
なお、後側大入賞部材201の内部空間ISには、大入賞口201aを通過して内部空間ISに受容された遊技球をメイン側入球口203もしくはサブ側入球口206に振り分ける動的機構部や、大入賞口201aを通過して内部空間ISに受容された遊技球を一時的に停留させる球停留装置が設けられていない。これにより、メイン側入球口203に入
球する遊技球の比率と、サブ側入球口206に入球する遊技球の比率とを、大入賞口開閉部材231の開閉タイミングによって変化させることが可能になる(詳細は後述する)。
また、通路底部202の下流部202bは、右側(一端側)から左側(他端側)へ向けて下方に傾斜するだけでなく、後側から前側へ向けて僅かに下方に傾斜するようになっている。これにより、通路底部202の下流部202bを流下する遊技球が、前方の部材(前側入賞ユニット150)に当接してバウンドし難くなるため、効率的にサブ側入球口206に入球することができる。また、前後方向の傾斜により、通路底部202における下流部202bの右端に形成される突出部205の側壁面を小さくすることができるため、通路底部202の上流部202aを流下してメイン側入球口203に入球する複数の遊技球が噛合って詰まるのを防止することができる。
前述したように、センター飾り120の右側部と右側内レール部材107との間に、遊技領域PAの右上方に達した遊技球を前側大入賞部材151および後側大入賞部材201の上方に導く右流路129が形成される。本実施形態では、遊技釘(図示せず)等のゲージ設定により、大入賞口開閉部材231が大入賞口201aを開放する場合に、右流路129に導かれて前側大入賞部材151および後側大入賞部材201の上方に達した遊技球の半数以上が、大入賞口201aを通過して内部空間ISにおける通路底部202の上流部202aへ流下するように設定される(図20を参照)。
後側大入賞部材201の上縁部左側に、前後方向に延びるレール状の左スライドガイド部208Lが形成される。左スライドガイド部208Lは、大入賞口開閉部材231の左端部をスライド移動可能に支持する。後側大入賞部材201の上縁部右側に、前後方向に延びるレール状の右スライドガイド部208Rが形成される。右スライドガイド部208Rは、大入賞口開閉部材231の右端部をスライド移動可能に支持する。これにより、大入賞口開閉部材231は、左右のスライドガイド部208L,208Rにより、遊技領域PAの前側へ前進して大入賞口201aを閉鎖する閉鎖位置と、閉鎖位置から後退して大入賞口201aを開放する開放位置とに、前後方向へスライド移動可能に支持される。
後側大入賞部材201の後部上面側に、スライド駆動部240のカム部材241を収容可能な容器状のカム収容部209が形成される。カム収容部209は、大入賞口開閉部材231の下方に位置するようにカム部材241を収容する。カム収容部209の底部左側に、カム部材241を回転支持可能なボス状の回転支持部210が形成される。カム収容部209の底部中央に、前後方向に延びる溝状のガイド溝部211が形成される。ガイド溝部211には、大入賞口開閉部材231のガイド片部233が前後方向へスライド移動可能に係合する。カム収容部209における回転支持部210の右側近傍に、前後方向に貫通した貫通穴部212が形成される。貫通穴部212には、スライド駆動部240のカム駆動部材251に形成された駆動ピン254が挿通される。
後側大入賞部材201の後部下面側に、スライド駆動部240の開閉ソレノイド261とカム駆動部材251の上側部分を収容可能な蓋状の上側ソレノイド収容部213が形成される。上側ソレノイド収容部213の前側内壁部に、開閉ソレノイド261のフレーム262が上側ソレノイド収容部213(および後述の下側ソレノイド収容部226)内でズレないようにするためのローレット部214が形成される。また、後側大入賞部材201の左右側部に、フランジ状の上側結合部215が形成される。
球通路部材221は、図15〜図16に示すように、透明の樹脂材料を用いて、後側大入賞部材201の下面側を覆う容器状に形成される。球通路部材221の中央前部に、遊技球が流下可能な通路状のメイン側排出通路部222が前後方向に延びて形成される。メイン側排出通路部222は、後側大入賞部材201のメイン側入球口203の下側に繋が
って形成され、メイン側入球口203に入球した遊技球を後方に流下させて、第2排出通路部材286のメイン側出口通路部287(図12〜図13を参照)からベース部材101の後面側に排出させる。メイン側排出通路部222の上流端部に、メイン側検出センサ203sが左右方向を向いて取り付けられるメイン側センサ取付部223が形成される。メイン側センサ取付部223は、メイン側検出センサ203sの検出部がメイン側入球口203の下側に位置するようにメイン側検出センサ203sを固定保持する。
球通路部材221の左前部に、遊技球が流下可能な通路状のサブ側排出通路部224が前後方向に延びて形成される。サブ側排出通路部224は、後側大入賞部材201のサブ側入球口206の下側に繋がって形成され、サブ側入球口206に入球した遊技球を後方に流下させて、第2排出通路部材286のサブ側出口通路部288(図12〜図13を参照)からベース部材101の後面側に排出させる。サブ側排出通路部224の上流端部に、サブ側検出センサ206sが前後方向を向いて取り付けられるサブ側センサ取付部225が形成される。サブ側センサ取付部225は、サブ側検出センサ206sの検出部がサブ側入球口206の下側に位置するようにサブ側検出センサ206sを固定保持する。
球通路部材221の後部に、スライド駆動部240の開閉ソレノイド261とカム駆動部材251の下側部分を収容可能な下側ソレノイド収容部226が形成される。下側ソレノイド収容部226の底部右側に、カム駆動部材251を左右方向にスライド移動可能に支持するレール状のスライド支持部227が形成される。球通路部材221の左右側部に、フランジ状の下側結合部228が形成される。下側結合部228は、後側大入賞部材201の上側結合部215と位置整合して設けられ、ネジ等の結合部材(図示せず)により上側結合部215と下側結合部228とが結合される。これにより、上側結合部215および下側結合部228を介して、後側大入賞部材201と球通路部材221とが結合される。
大入賞口開閉部材231は、図15〜図16に示すように、樹脂材料を用いて、大入賞口201aに合わせて左右方向に延びる板状に形成される。大入賞口開閉部材231は、前述したように、後側大入賞部材201の左右のスライドガイド部208L,208Rに取り付けられて、遊技領域PAの前側へ前進して大入賞口201aを閉鎖する閉鎖位置と、閉鎖位置から後退して大入賞口201aを開放する開放位置とに、前後方向へスライド移動可能に構成される。また、大入賞口開閉部材231は、右側(一端側)から左側(他端側)へ向けて下方に傾斜して、閉鎖位置にスライド移動した大入賞口開閉部材231の上面を遊技球が流下可能に構成される。
大入賞口開閉部材231の下面側における中央後部に、下方に突出した軸状の連結軸部232が形成される。連結軸部232は、スライド駆動部240のカム部材241に形成された長穴部248と摺動自在に係合する。大入賞口開閉部材231の下面側における右後部に、下方に突出するブロック状のガイド片部233が形成される。ガイド片部233は、後側大入賞部材201のガイド溝部211と前後方向へスライド移動可能に係合する。大入賞口開閉部材231の下面側における左後部に、下方に突出する突起状のストッパー部234が形成される。ストッパー部234は、ガイド片部233と前後方向の長さと位置関係が同じになるように形成され、大入賞口開閉部材231が開放位置にスライド移動すると、ガイド片部233とともに後側大入賞部材201におけるカム収容部209の前側内壁部に当接し、大入賞口開閉部材231が閉鎖位置にスライド移動すると、ガイド片部233とともにカム収容部209の後側内壁部に当接する。
大入賞口開閉部材231の前縁部に、右側(一端側)から左側(他端側)へ向けて後方に傾斜する直線状に切り欠かれたサイドカット部235が形成される。サイドカット部235は、大入賞口開閉部材231が大入賞口201aを閉鎖する状態で、大入賞口201
aに遊技球が通過できない程度の僅かな隙間を形成するようになっている(図22を参照)。これにより、図22の二点鎖線で示すように、大入賞口開閉部材231が開放位置から閉鎖位置にスライド移動する際、大入賞口201aに落入する遊技球Bの後側に当接すると、サイドカット部235によって、前方に向けた押圧力だけでなく、左方(一端側)に向けた押圧力が遊技球Bに加わる。そのため、大入賞口201aを閉鎖しつつある大入賞口開閉部材231が遊技球Bを挟んだとしても、遊技球Bを左方(遊技球が流下する方)へ動かして大入賞口201aに落入させることが可能となり、前側大入賞部材151のガード壁部155と大入賞口開閉部材231との間に遊技球Bが挟まれた状態で停止することを防止することができる。
なお、図24に示すように、閉鎖位置にスライド移動した大入賞口開閉部材231と後側大入賞部材201の突出部205との間に、遊技球Bの1個分程度の間隙部が設けられる。この間隙部の上下方向の長さ(内部空間ISの前後方向の中間部における遊技球Bと突出部205とが接する部分からの上下方向の長さ)は、遊技球Bの直径に当該直径よりも小さい所定の距離を加えた長さに設定される。ここで、所定の距離は、1mm以下の距離(例えば、遊技球Bの直径が11mmで、所定の距離が1mm)に設定される。これにより、閉鎖位置にスライド移動した大入賞口開閉部材231と後側大入賞部材201の突出部205との間隙部をなるべく小さくして、大入賞口開閉部材231と突出部205との間に遊技球が挟まれるのを防止しつつ、通路底部202の上流部202aを流下する遊技球を、下流部202bの遊技球と衝突等させることなく、効率よくメイン側入球口203に入球させることができる。
スライド駆動部240は、図15〜図16に示すように、カム部材241と、カム駆動部材251と、開閉ソレノイド261と、ソレノイド保持部材271と、戻りバネ276とを有し、前述の閉鎖位置と開放位置とに大入賞口開閉部材231を前後方向へ駆動可能に構成される。カム部材241は、樹脂材料を用いて板状に形成され、後側大入賞部材201の回転支持部210に支持されて回転可能な胴部242と、胴部242の側方に突出して形成されたアーム部247とを有している。胴部242の略中央部に、上下方向に貫通した回転穴部243が形成される。回転穴部243の下側に回転支持部210の先端部が挿入され、回転穴部243の上側から回転固定ネジ249が挿通されて回転支持部210にネジ固定された状態で、カム部材241(胴部242)が回転支持部210に回転可能に支持される。
胴部242におけるアーム部247と反対側の側部(右側部)に、ピン摺動部244が形成される。ピン摺動部244は、カム駆動部材251の駆動ピン254よりも若干大きい内幅を有する略U字形に形成される。ピン摺動部244の内側面に、駆動ピン254が摺動可能に当接する。ピン摺動部244の右側部分は、ピン摺動部244の左側部分よりも前後方向で若干短くなるように形成されており、当該右側部分の先端部(前端部)に、カム駆動部材251が右方の閉鎖駆動位置に移動したときに駆動ピン254に当接可能なピン当接部245が形成される。アーム部247は、胴部242の左側部に側方へ突出して形成され、胴部242の回転に応じて前後方向へ揺動可能に構成される。アーム部247の先端側に、大入賞口開閉部材231の連結軸部232と摺動自在に係合する長穴部248が形成される。カム部材241の長穴部248と大入賞口開閉部材231の連結軸部232とが係合した状態で、カム部材241と大入賞口開閉部材231とが連結され、カム部材241のアーム部247の揺動に応じて大入賞口開閉部材231が前後方向へ駆動される。
カム駆動部材251は、図15〜図16に示すように、樹脂材料を用いてブロック状に形成され、開閉ソレノイド261と連結される本体部252と、カム部材241を駆動可能な駆動ピン254とを有している。カム駆動部材251は、開閉ソレノイド261およ
び戻りバネ276により、右方の閉鎖駆動位置と左方の開放駆動位置とに左右方向へスライド移動可能に構成される。本体部252は、開閉ソレノイド261とともに、後側大入賞部材201の上側ソレノイド収容部213および球通路部材221の下側ソレノイド収容部226に収容される。本体部252の左側部に、開閉ソレノイド261の可動鉄芯265の先端部(ジョイント部)と係合して連結されるソレノイド連結部253が形成される。また、本体部252の左側面に、開閉ソレノイド261のフレーム262と本体部252との間に配設された戻りバネ276の右端部が当接するようになっている。
駆動ピン254は、本体部252の上端部から上方に突出するピン形状に形成される。駆動ピン254は、後側大入賞部材201の貫通穴部212に挿通されて、後側大入賞部材201のカム収容部209に収容されたカム部材241のピン摺動部244に当接可能に構成される。カム駆動部材251が左方の開放駆動位置にスライド移動する際、駆動ピン254は、ピン摺動部244の内側面左側に摺接可能に当接し、図17(a)に示すように、カム部材241の胴部242を(上方から見て)時計回りに回転させるとともにアーム部247を後方に揺動させる。一方、カム駆動部材251が右方の閉鎖駆動位置にスライド移動する際、駆動ピン254は、ピン摺動部244の内側面右側に摺接可能に当接し、図17(b)に示すように、カム部材241の胴部242を(上方から見て)反時計回りに回転させるとともにアーム部247を前方に揺動させる。これにより、カム駆動部材251のスライド移動に応じて、カム部材241の胴部242を回転させるとともにアーム部247を前後方向に揺動させることができる。
なお、カム駆動部材251が閉鎖駆動位置までスライド移動したとき、図17(b)に示すように、駆動ピン254は、カム部材241のピン摺動部244の内側面右側から離れて、カム部材241のピン当接部245の前方に隣接する。これにより、大入賞口201aを閉鎖する大入賞口開閉部材231を直接後方に動かして大入賞口201aを開放しようとしても、カム部材241のピン当接部245が駆動ピン254に当接して、カム部材241のアーム部247の揺動および大入賞口開閉部材231のスライド移動が規制される。そのため、大入賞口201aの不正な開放を防止することができる。なお、前述したように、入賞ベース部材141の上カバー部147は、後側入賞ユニット200の一部を露出させる切り欠き部を有している。組み立て調整時やメンテナンス時等において、上カバー部147の切欠き部を介して駆動ピン254等にアクセスし、手動で大入賞口開閉部材231をスライド移動させて大入賞口201aを開放することができるようになっている。
戻りバネ276は、図17に示すように、圧縮コイルバネを用いて構成され、開閉ソレノイド261のフレーム262とカム駆動部材251の本体部252との間に配設される。戻りバネ276の左端部が開閉ソレノイド261のフレーム262に当接するとともに、戻りバネ276の右端部がカム駆動部材251の本体部252に当接し、戻りバネ276は、カム駆動部材251が閉鎖駆動位置に位置するように付勢力を加える。
開閉ソレノイド261は、図15〜図16に示すように、枠状のフレーム262と、フレーム262に収容されて磁界を発生させるコイル263と、コイル263の内部に固定された固定鉄芯(図示せず)と、コイル263で発生する磁界を利用して駆動される可動鉄芯265とを有して構成される。可動鉄芯265は、左右方向に延びて先端部がカム駆動部材251と連結され、コイル263に通電されて磁界が発生すると、固定鉄芯に向けて左方へ引き寄せられるようになっている。開閉ソレノイド261が作動状態のとき、戻りバネ276の付勢力に抗して、可動鉄芯265とともにカム駆動部材251が左方の開放駆動位置にスライド移動する。一方、開閉ソレノイド261が非作動状態のとき、戻りバネ276の付勢力を受けて、可動鉄芯265とともにカム駆動部材251が右方の閉鎖駆動位置にスライド移動する。これにより、開閉ソレノイド261は、カム駆動部材25
1を開放駆動位置と閉鎖駆動位置とにスライド移動させることができる。
ソレノイド保持部材271は、図15〜図16に示すように、金属板材を折り曲げ等して形成され、底面保持部272と、背面保持部273と、側面保持部274とを有している。底面保持部272は、開閉ソレノイド261のフレーム262およびコイル263の下側を覆って保持する。背面保持部273は、フレーム262の後面側を覆って保持する。背面保持部273の右側には、開閉ソレノイド261およびカム駆動部材251の右方を覆うサイドカバー部275が形成される。側面保持部274は、フレーム262の左面側を覆って保持する。
図14に示すように、磁気検知センサ148は、スライド駆動部240を含む後側入賞ユニット200の左側方に配置されている。ソレノイド保持部材271の側面保持部274およびサイドカバー部275は、開閉ソレノイド261における可動鉄芯265(および固定鉄芯)の延伸方向に対向して配置されており、開閉ソレノイド261で発生した磁界が磁気検知センサ148に及ぶのを防ぐ磁気シールドとしての機能を有している。これにより、開閉ソレノイド261で発生した磁界による磁気検知センサ148の誤検知を防止することができる。
このようなスライド駆動部240において、開閉ソレノイド261が作動状態になると、図17(a)に示すように、戻りバネ276の付勢力に抗して、カム駆動部材251が左方の開放駆動位置にスライド移動する。カム駆動部材251が開放駆動位置にスライド移動する際、カム駆動部材251の駆動ピン254は、カム部材241の胴部242を(上方から見て)時計回りに回転させるとともにアーム部247を後方に揺動させる。カム部材241のアーム部247が後方に揺動すると、アーム部247の揺動に応じて大入賞口開閉部材231が後方へ駆動される。これにより、開閉ソレノイド261を作動状態にすることで、大入賞口開閉部材231を後方へ駆動して開放位置にスライド移動させることができる。
一方、開閉ソレノイド261が非作動状態になると、図17(b)に示すように、戻りバネ276の付勢力を受けて、カム駆動部材251が右方の閉鎖駆動位置にスライド移動する。カム駆動部材251が閉鎖駆動位置にスライド移動する際、カム駆動部材251の駆動ピン254は、カム部材241の胴部242を(上方から見て)反時計回りに回転させるとともにアーム部247を前方に揺動させる。カム部材241のアーム部247が前方に揺動すると、アーム部247の揺動に応じて大入賞口開閉部材231が前方へ駆動される。これにより、開閉ソレノイド261を非作動状態にすることで、大入賞口開閉部材231を前方へ駆動して閉鎖位置にスライド移動させることができる。
なお、スライド駆動部240に設けられたリンク機構(カム部材241およびカム駆動部材251)は、大入賞口開閉部材231の右側(一端側)に寄って配置される構造となっている。これにより、スライド駆動部240を小型にすることができる。
第1排出通路部材281は、図12および図14(a)に示すように、透明の樹脂材料を用いて通路部を有する板状に形成され、入賞ベース部材141の下部後側に取り付けられる。第1排出通路部材281の左側に、遊技球が流下可能なダクト状の一般入賞排出通路部282が前後方向に延びて形成される。一般入賞排出通路部282は、入賞ベース部材141の開口通路部144と繋がって形成され、前側大入賞部材151の一般入賞口113aに落入して開口通路部144を通過した遊技球を後方に流下させて、第2排出通路部材286の一般入賞出口通路部289からベース部材101の後面側に排出させる。第1排出通路部材281の左側における一般入賞排出通路部282の下方に、一般入賞センサ取付部283が形成される。一般入賞センサ取付部283には、一般入賞センサ113
sの検出部が第2排出通路部材286の一般入賞出口通路部289の下側に位置するように、一般入賞センサ113sが取り付けられる。
第1排出通路部材281の右側に、遊技球が流下可能なダクト状のアウト側出口通路部284が下方に湾曲して形成される。アウト側出口通路部284は、入賞ベース部材141の後側排出通路部145と繋がって形成され、第2のアウト口119から後側排出通路部145を通過した遊技球を流下させてベース部材101の後面側に排出させる。
第2排出通路部材286は、図12および図13に示すように、透明の樹脂材料を用いて通路カバー状に形成され、第1排出通路部材281の後側に取り付けられる。第2排出通路部材286の右側に、遊技球が流下可能な樋状のメイン側出口通路部287が上下方向に延びて形成される。メイン側出口通路部287は、球通路部材221のメイン側排出通路部222と繋がって形成され、後側大入賞部材201のメイン側入球口203からメイン側排出通路部222を通過した遊技球を流下させてベース部材101の後面側に排出させる。第2排出通路部材286の中央に、遊技球が流下可能な樋状のサブ側出口通路部288が上下方向に延びて形成される。サブ側出口通路部288は、球通路部材221のサブ側排出通路部224と繋がって形成され、後側大入賞部材201のサブ側入球口206からサブ側排出通路部224を通過した遊技球を流下させてベース部材101の後面側に排出させる。
第2排出通路部材286の左側に、遊技球が流下可能なダクト状の一般入賞出口通路部289が下方に湾曲して形成される。一般入賞出口通路部289は、第1排出通路部材281の一般入賞排出通路部282と繋がって形成され、前側大入賞部材151の一般入賞口113aから一般入賞排出通路部282を通過した遊技球を流下させてベース部材101の後面側に排出させる。また、第2排出通路部材286の上部後面側に、中継基板296が取り付けられる。
カバー部材291は、透明の樹脂材料を用いて蓋状に形成され、後側入賞ユニット200の後側に取り付けられて、後側入賞ユニット200の後面側および上面後側を覆うようになっている。カバー部材291の後側に、中継基板296から延びるワイヤーハーネス(図示せず)等が係止されるハーネスガイド部292が形成される。
以上のように構成される大入賞装置140において、大入賞口開閉部材231が大入賞口201aを閉鎖する場合、右流路129に導かれて前側大入賞部材151および後側大入賞部材201の上方に達した遊技球Bの大半の部分は、図18〜図19に示すように、閉鎖位置にスライド移動した大入賞口開閉部材231の上面を(左下方に)流下する。大入賞口開閉部材231の上面を流下した遊技球は、大入賞口開閉部材231の左下方に並んで配置された前側大入賞部材151の左側傾斜通路部152の上面を(左下方に)流下する。左側傾斜通路部152の上面を流下して左側傾斜通路部152の左方に達した遊技球Bは、下方に流下して第1のアウト口118を通過する。なお、第2始動入賞装置130の始動入賞口開閉部材132が第2始動入賞口131aを開放している場合、左側傾斜通路部152の上面を流下して左側傾斜通路部152の左方に達した遊技球Bの一部は、始動入賞口開閉部材132に導かれて第2始動入賞口131aに入球する。
また、右流路129に導かれて前側大入賞部材151および後側大入賞部材201の上方に達した遊技球Bの残りの部分は、図18に示すように、前側大入賞部材151の右側傾斜通路部153の右方を流下して、第2のアウト口119を通過する。なお、第2のアウト口119を通過した遊技球は、アウト球排出通路160の前側排出通路部161、連絡通路部162、後側排出通路部145、およびアウト側出口通路部284を順に流下し、ベース部材101の後面側に排出される。
このように、大入賞口開閉部材231が大入賞口201aを閉鎖する場合、図25(a)に模式的に示すように、右流路129に導かれて前側大入賞部材151および後側大入賞部材201の上方に達した遊技球Bのうち、第1のアウト口118を通過する遊技球B1の比率は、第2のアウト口119を通過する遊技球B2の比率よりも高くなる。例えば、右流路129に導かれて前側大入賞部材151および後側大入賞部材201の上方に達した遊技球Bのうち、第1のアウト口118を通過する遊技球B1の比率を0.95とし、第2のアウト口119を通過する遊技球B2を0.05とすることができる。これらの比率は、遊技釘(図示せず)等のゲージ設定により変更することが可能である。
なおこの場合、メイン側入球口203に入球する遊技球の比率と、サブ側入球口206に入球する遊技球の比率は、ほぼ零になる、但し、大入賞口開閉部材231が大入賞口201aの閉鎖を開始してから所定の閉鎖開始時間(例えば、300ms)が経過するまでの間、メイン側入球口203に入球する遊技球の比率がサブ側入球口206に入球する遊技球の比率よりも高くなる。大入賞口開閉部材231が大入賞口201aを閉鎖するのとほぼ同時に、大入賞口201aを通過して後側大入賞部材201の内部空間ISに受容された遊技球の多くは、内部空間ISにおける通路底部202の上流部202aへ流下するからである。また、閉鎖開始時間が経過して大入賞口開閉部材231が大入賞口201aを閉鎖する間、サブ側入球口206に入球する遊技球の比率がメイン側入球口203に入球する遊技球の比率よりも高くなる。例えば、図22の二点鎖線で示すように、大入賞口201aを閉鎖しつつある大入賞口開閉部材231が遊技球Bを挟むと、大入賞口開閉部材231のサイドカット部235によって、遊技球Bが左方(遊技球が流下する方)へ動いて大入賞口201aの左側に落入するからである。
一方、大入賞口開閉部材231が大入賞口201aを開放する場合、右流路129に導かれて前側大入賞部材151および後側大入賞部材201の上方に達した遊技球Bの大半の部分は、図20〜図21に示すように、大入賞口201aを通過して後側大入賞部材201の内部空間ISに受容される。前述したように、右流路129に導かれて前側大入賞部材151および後側大入賞部材201の上方に達した遊技球Bの半数以上は、大入賞口201aを通過して後側大入賞部材201の内部空間ISにおける通路底部202の上流部202aへ流下する。通路底部202の上流部202aに達した遊技球は、通路底部202の上流部202aを(左下方に)流下してメイン側入球口203に落入する。メイン側入球口203に落入した遊技球は、球通路部材221のメイン側排出通路部222、および第2排出通路部材286のメイン側出口通路部287を順に流下し、ベース部材101の後面側に排出される。またこのとき、メイン側入球口203に落入した遊技球は、メイン側検出センサ203sで検出される。
また、右流路129に導かれて前側大入賞部材151および後側大入賞部材201の上方に達した遊技球Bの他の一部は、大入賞口201aを通過して後側大入賞部材201の内部空間ISにおける通路底部202の下流部202bへ流下する。通路底部202の下流部202bに達した遊技球は、通路底部202の下流部202bを(左下方に)流下してサブ側入球口206に落入する。サブ側入球口206に落入した遊技球は、球通路部材221のサブ側排出通路部224、および第2排出通路部材286のサブ側出口通路部288を順に流下し、ベース部材101の後面側に排出される。またこのとき、サブ側入球口206に落入した遊技球は、サブ側検出センサ206sで検出される。
また、右流路129に導かれて前側大入賞部材151および後側大入賞部材201の上方に達した遊技球Bの他の一部は、前側大入賞部材151の左側傾斜通路部152の左方を流下して、第1のアウト口118を通過する。また、右流路129に導かれて前側大入賞部材151および後側大入賞部材201の上方に達した遊技球Bの他の一部は、前側大
入賞部材151の右側傾斜通路部153の右方を流下して、第2のアウト口119を通過する。
なお、前述したように、大入賞口開閉部材231が大入賞口201aを閉鎖する場合、右流路129に導かれて前側大入賞部材151および後側大入賞部材201の上方に達した遊技球Bの大半の部分は、閉鎖位置にスライド移動した大入賞口開閉部材231の上面を流下する。これにより、図21(a)の二点鎖線で示すように、閉鎖位置にスライド移動した大入賞口開閉部材231の上面を遊技球が流下する状態で、大入賞口開閉部材231が大入賞口201aを開放した場合、大入賞口開閉部材231の上面の左側を流下していた遊技球Bが、大入賞口201aを通過して通路底部202の下流部202bに達し、通路底部202の下流部202bを流下してサブ側入球口206に落入し得る。
そのため、大入賞口201aを閉鎖する大入賞口開閉部材231が大入賞口201aの開放を開始してから所定の開放開始時間(例えば、1000ms)が経過するまでの間、言い換えると、大入賞口201aを閉鎖する大入賞口開閉部材231が大入賞口201aの開放を開始してから1球目に大入賞口201aを通過する遊技球については、図26に模式的に示すように、サブ側入球口206に入球する遊技球B4の比率がメイン側入球口203に入球する遊技球B3の比率よりも高くなる。なおこのとき、メイン側入球口203に入球する遊技球B3の比率とサブ側入球口206に入球する遊技球B4の比率とが、第1のアウト口118を通過する遊技球B1の比率と第2のアウト口119を通過する遊技球B2の比率よりも高くなる。またこのとき、第2のアウト口119を通過する遊技球B2の比率が第1のアウト口118を通過する遊技球B1の比率よりも高くなる。
例えば、右流路129に導かれて前側大入賞部材151および後側大入賞部材201の上方に達した遊技球Bのうち、第1のアウト口118を通過する遊技球B1の比率を0.01とし、第2のアウト口119を通過する遊技球B2を0.09とし、メイン側入球口203に入球する遊技球B3の比率を0.1とし、サブ側入球口206に入球する遊技球B4の比率を0.8とすることができる。これらの比率は、遊技釘(図示せず)等のゲージ設定により変更することが可能である。
また、開放開始時間が経過して大入賞口開閉部材231が大入賞口201aを開放する間(例えば、後述する長開放の場合)、言い換えると、大入賞口201aを閉鎖する大入賞口開閉部材231が大入賞口201aの開放を開始してから2球目以降に大入賞口201aを通過する遊技球については、図25(b)に模式的に示すように、メイン側入球口203に入球する遊技球B3の比率がサブ側入球口206に入球する遊技球B4の比率よりも高くなる。なおこのとき、メイン側入球口203に入球する遊技球B3の比率とサブ側入球口206に入球する遊技球B4の比率とが、第1のアウト口118を通過する遊技球B1の比率と第2のアウト口119を通過する遊技球B2の比率よりも高くなる。またこのとき、第2のアウト口119を通過する遊技球B2の比率が第1のアウト口118を通過する遊技球B1の比率よりも高くなる。
例えば、右流路129に導かれて前側大入賞部材151および後側大入賞部材201の上方に達した遊技球Bのうち、第1のアウト口118を通過する遊技球B1の比率を0.01とし、第2のアウト口119を通過する遊技球B2を0.09とし、メイン側入球口203に入球する遊技球B3の比率を0.8とし、サブ側入球口206に入球する遊技球B4の比率を0.1とすることができる。これらの比率は、遊技釘(図示せず)等のゲージ設定により変更することが可能である。
ところで、大入賞口開閉部材231により大入賞口201aを開放して大入賞装置140を入賞容易にした特別遊技は、複数のラウンドに亘り実行される。複数のラウンドの間
においては、図23〜図24に示すように、大入賞口開閉部材231が大入賞口201aを閉鎖する。複数のラウンドの間において大入賞口開閉部材231により大入賞口201aを閉鎖するラウンド間閉鎖時間は、閉鎖位置にスライド移動した大入賞口開閉部材231の上面の右端(一端側)から左端(他端側)までを遊技球が流下する設計的な時間よりも短い時間(例えば、600ms)に設定される。
これにより、大入賞口開閉部材231が大入賞口201aを閉鎖する間、発射機構21により連続的に打ち出されて前側大入賞部材151および後側大入賞部材201の上方に達した遊技球Bは、図19に示すように、閉鎖位置にスライド移動した大入賞口開閉部材231の上面を流下し得る。ところが、ラウンド間閉鎖時間が大入賞口開閉部材231の上面を遊技球が流下する設計的な時間よりも短い時間に設定されるため、図21(a)の二点鎖線で示すように、遊技球が大入賞口開閉部材231の上面を通り過ぎる前に大入賞口201aが開放され、当該遊技球は大入賞口201aを通過して後側大入賞部材201の内部空間ISに受容される。このようにすれば、複数のラウンドの間に閉鎖されている大入賞口201aに入球できずにアウト球として排出される遊技球(いわゆる、無駄玉)を減少させることができる。
なお、大入賞口開閉部材231が大入賞口201aを閉鎖するのとほぼ同時に、大入賞口201aを通過して後側大入賞部材201の内部空間ISに受容された遊技球Bは、図23〜図24に示すように、大入賞口開閉部材231よりも左右方向の長さが短い通路底部202の上流部202aもしくは下流部202bを流下して、メイン側入球口203もしくはサブ側入球口206に短時間で落入する。そのため、ラウンド間閉鎖時間が短い時間に設定されても、大入賞口開閉部材231が大入賞口201aを閉鎖する間に、後側大入賞部材201の内部空間ISに受容された遊技球をメイン側入球口203もしくはサブ側入球口206に落入させて、ベース部材101の後面側に排出することができる。これにより、大入賞口201aの閉鎖時間を短くして(メイン側入球口203もしくはサブ側入球口206に)規定数の遊技球を短時間で入球させることができる。また、メイン側入球口203にメイン側検出センサ203sが設けられるとともに、サブ側入球口206にサブ側検出センサ206sが設けられることで、メイン側入球口203もしくはサブ側入球口206への入球をより速く検出することができる。
[ぱちんこ遊技機の電気的な構成]
次に、図27のブロック図を参照しながら、本実施形態に係るぱちんこ遊技機PMの電気的な概略構成を説明する。本実施形態に係るぱちんこ遊技機PMは、前述したように、遊技の進行を制御する主制御装置1000と、主制御装置1000からの情報(信号、コマンド等)に基づいて遊技球の払出を制御する払出制御装置3000と、主制御装置1000からの情報(信号、コマンド等)に基づいて、装飾図柄の変動・停止等の演出表示装置125上での各種演出、スピーカ9からの音響、電飾装置8の点灯、エラー報知等の実行を制御する副制御基板2000と、これらの制御基板を含む遊技機全体に電源を供給する電源供給ユニット3500と、を主体として構成されている。副制御基板2000は、装飾図柄の変動・停止等の演出表示装置125上での各種演出、スピーカ9からの音響、電飾装置8の点灯、エラー報知を制御するサブメイン制御部2320と、演出表示装置125上での装飾図柄の変動表示・停止表示及び保留表示や予告表示等の表示処理を実行するサブサブ制御部2310の2つの制御部とを備えている。主制御装置1000、払出制御装置3000、サブメイン制御部2320及びサブサブ制御部2310には、様々な演算処理を行うCPU、CPUの演算処理を規定したプログラムを予め記憶するROM、CPUが取り扱うデータ(遊技中に発生する各種データやROMから読み出されたコンピュータプログラム等)を一時的に記憶するRAMが搭載されている。以下、各制御装置の概略構成及びこれらの電気的な接続態様について概説する。
主制御装置1000は、入球センサS(前述した第1始動入賞センサ114s、第2始動入賞センサ131s、ゲートセンサ117s、メイン側検出センサ203s、サブ側検出センサ206s、一般入賞センサ113s等)、駆動ソレノイド(開閉ソレノイド261等)、情報表示LED(図示せず)等、遊技の進行に必須となる入出力装置と電気的に接続され、各入力装置からの入力信号に基づいて遊技の進行を制御している。また、主制御装置1000は、払出制御装置3000と、副制御基板2000(サブメイン制御部2320およびサブサブ制御部2310)とも電気的に接続されており、遊技進行に基づいて、賞球払出等に関する情報(コマンド)を払出制御装置3000に、演出・遊技の進行状態等に関する情報(コマンド)を副制御基板2000にそれぞれ送信可能に構成されている。なお、主制御装置1000は、外部接続端子(図示せず)を介してホールコンピュータH等と接続可能となっており、外部接続端子を介してホールコンピュータHと配線接続することで、主制御装置1000から外部の装置に対して遊技関連情報を出力できるよう構成されている。
本実施形態では、図27の矢印表記の通り、主制御装置1000と払出制御装置3000とは、双方向通信が可能となるよう構成されている一方、主制御装置1000とサブメイン制御部2320とは、主制御装置1000からサブメイン制御部2320への一方向通信が可能となるよう構成されている(通信方法は、シリアル通信、パラレル通信のいずれを用いてもよい)。なお、制御装置間の通信については一方向通信でも双方向通信でもよい。また、主制御装置1000とホールコンピュータHとは、主制御装置1000からホールコンピュータへの一方通信が可能となるよう構成されており、遊技関連情報、排出球異常情報、不正検知コマンド等が送信される。
払出制御装置3000は、遊技球の払出を実行する賞球払出ユニット33と、遊技者によって操作可能な装置であって遊技球の貸出要求を受付け払出制御装置3000に伝達する遊技球貸出装置Jとに接続されている。また、図示省略するが、本実施形態では、払出制御基板内に、発射機構21を含む発射装置の制御回路部が併設されており、払出制御基板と発射装置(発射ハンドル・発射モータ・球送り装置等)とも接続されている。尚、本実施形態では、遊技球貸出装置Jを別体として遊技機に隣接する形態を採用しているが、遊技機と一体としてもよく、その場合には、払出制御装置3000により貸出制御及び電子マネー等貸出用の記録媒体の管理制御等を統括して行ってもよい。
副制御基板2000は、装飾図柄等を表示する演出表示装置125と、スピーカ9と、電飾装置8と、その他演出用の駆動装置(図示せず)と電気的に接続されている。本実施形態では、前述の通り、副制御基板2000内にサブメイン制御部2320とサブサブ制御部2310とを有しており、サブメイン制御部2320によりスピーカ9から出力させる音声の制御、電飾装置8の点灯制御並びに、演出表示装置125上で表示する表示内容の決定制御が行われ、サブサブ制御部2310により、演出表示装置125上の表示制御(実体的な表示制御)が行われるように構成されている。なお、本実施形態では、サブメイン制御部2320とサブサブ制御部2310とを、副制御装置2000にて一体化されるよう構成されているが、これに限定されるわけではない(別基板として構成してもよいが、一体化するよう構成することでスペースメリットや配線等にノイズが混入してしまう事態を低減できるといったメリットが生ずる)。また、両制御部での作業分担についても、例えばサブサブ制御部2310により音声制御を実行させる(VDPに音声制御回路が一体化されたものを採用する場合に好適)等、適宜変更できる。また、賞球として物理的な賞球を付与せずに電子的な価値を付与してもよい。
[ぱちんこ遊技機の各種機能]
次に、図28のブロック図を参照しながら、本実施形態に係るぱちんこ遊技機PMの各種機能について説明する。主制御装置1000は、遊技に係る遊技周辺機器K(第1主遊
技周辺機器Ak、第2主遊技周辺機器Bk、第1・第2主遊技共用周辺機器Ck、補助遊技周辺機器Dk)と、演出に係るサブメイン制御部2320と、主制御装置1000からの払出指示に基づき所定数の賞球の払出制御を行う払出制御装置3000と、情報伝達可能に接続されている。また、サブメイン制御部2320は、画像演出を実行するサブサブ制御部2310と、電飾装置8と、スピーカ9とも電気的に接続されている。払出制御装置3000は、ステッピングモータやスプロケット等を備えた賞球払出ユニット33と電気的に接続されている。なお、主制御装置1000、サブメイン制御部2320、サブサブ制御部2310、払出制御装置3000等は、ハードウェア的にはデータやプログラムを格納するROMやRAM、演算処理に用いるCPU等の素子が実装された制御基板等から構成される。尚、以下で主制御装置1000に含まれるとする各手段を周辺機器(例えば、遊技周辺機器K)に搭載される形で構成してもよい。また、周辺機器(例えば、遊技周辺機器K)に含まれるとする各手段を主制御装置1000に搭載される形で構成してもよい。以下、上記各手段(装置)の詳細を説明する。
主制御装置1000は、主遊技(第1主遊技、第2主遊技、特別遊技)・補助遊技・一般遊技に関する主たる制御を司る遊技制御手段1100と、遊技周辺機器K側に各種遊技情報{例えば、停止図柄情報、停止図柄の属性情報(例えば、16R大当り、8R大当り、4R大当り、ハズレ)、変動態様に関する情報(例えば、変動時間)、特別遊技の開始信号・状態情報・終了信号、保留情報等}を送信するための情報送信制御手段1300(及び未送信コマンドを蓄積するコマンド送信用バッファ1301)と、各種入賞口への遊技球の入賞に基づき所定の賞球の払出を行うように払出制御装置3000を制御する賞球払出決定手段1400と、を有している。
ここで、遊技制御手段1100は、各入球口(始動入賞口等)への遊技球の流入を判定するための入球判定手段1110と、各乱数の取得可否を判定し、当該判定結果に基づき当該各乱数を取得するための乱数取得判定実行手段1120と、変動表示中における各始動口への入球を保留球として上限個数以内で一時記憶するための保留制御手段1130と、第1主遊技側乱数・第2主遊技側乱数・補助遊技側乱数に基づき、特別遊技の当否及び第2始動入賞口131aの始動入賞口開閉部材132の開放可否を抽選する当否抽選手段1135と、各乱数に基づき、各図柄の停止図柄及び変動態様(変動時間等)を決定するための図柄内容決定手段1140と、各図柄の変動及び停止表示する制御を行うための表示制御手段1150と、第2始動入賞口131aの始動入賞口開閉部材132の開閉決定に直接関連する各種処理を行うための電動役物開閉制御手段1160と、通常遊技よりも遊技者に有利な特別遊技に関する制御を司る特別遊技制御手段1170と、第1主遊技及び第2主遊技並びに補助遊技に関し、現在の遊技状態をどの遊技状態に移行させるかの決定と、当該決定に基づき遊技状態を移行させる処理を行うための特定遊技制御手段1180と、現在及び過去の遊技状態[例えば、主遊技に関する状態{通常遊技状態、特定遊技状態(確率変動遊技状態、時間短縮遊技状態)、特別遊技状態}、補助遊技に関する状態(易開放状態、非易開放状態)、主遊技図柄や補助遊技図柄に係る停止図柄及び変動態様情報、各種フラグのオンオフ状況、特別遊技中の遊技状態(例えばラウンド数や入賞個数情報)]等を一時記憶するための遊技状態一時記憶手段1190と、を有している。
なお、特別遊技制御手段1170は、特別遊技に移行するための条件を充足しているか否か、具体的には、大当りに当選している{特別遊技(大当り)実行許可フラグが発生している}か否かを判定する条件判定手段1171と、特別遊技移行条件を充足している場合、当該特別遊技の内容(具体的には、開状態となる大入賞口、ラウンド数、ラウンド間時間等)を特別遊技関連情報一時記憶手段1194中にセットする特別遊技内容決定手段1172と、大入賞口201aを所定条件で開状態にするという特別遊技(大当り)を実行するための特別遊技実行制御手段1173と、大入賞口201aを所定条件で開状態にするという特別遊技(大当り)を実行するための大入賞口制御手段1174とを有してい
る。特別遊技内容決定手段1172は、特別遊技関連情報一時記憶手段1194にセットされるべき前記特別遊技の内容を特定する際に参照される特別遊技内容参照テーブル1172aと、特別遊技実行時における大入賞口201aの開閉態様を決定するための開閉態様決定テーブル1172bと、を更に有している。特別遊技実行制御手段1173は、ラウンド数を計測するラウンド数カウンタ1173aと、終了デモ表示の実行時間を計時するための終了デモ実行タイマ1173bと、を更に有している。
大入賞口制御手段1174は、大入賞口201aの開閉タイミングを管理するためのラウンドタイマ1174aと、入賞待機時間を計測するための入賞待機タイマ1174bと、ラウンド終了待機時間を計時するためのラウンド終了タイマ1174cと、メイン側検出センサ203sが検出した遊技球を計測するメイン側入賞数カウンタ1174dと、サブ側検出センサ206sが検出した遊技球を計測するサブ側入賞数カウンタ1174eと、を更に有している。
また、遊技状態一時記憶手段1190は、第1主遊技(第1主遊技図柄の変動から停止に至るまでの遊技)における現在の遊技状態を一時記憶するための第1主遊技状態一時記憶手段1191と、第2主遊技(第2主遊技図柄の変動から停止に至るまでの遊技)における現在の遊技状態を一時記憶するための第2主遊技状態一時記憶手段1192と、補助遊技における現在の遊技状態を一時記憶するための補助遊技状態一時記憶手段1193と、特別遊技における現在の遊技状態(例えば、ラウンド数、任意のラウンドにおける遊技球の入賞個数、特別遊技に関する各種フラグのオンオフ等)を一時記憶するための特別遊技関連情報一時記憶手段1194と、特定遊技における現在の遊技状態(例えば、時短の残り回数、特定遊技に関する各種フラグのオンオフ等)を一時記憶するための特定遊技関連情報一時記憶手段1195と、を有している。なお、確率変動遊技状態時における大当り当選確率は、非確率変動遊技状態時における大当り当選確率よりも高確率となるように構成されている。
次に、遊技周辺機器Kについて説明する。尚、一部の周辺機器については既に詳細構成を述べたので、残る構成について簡潔に説明する。遊技周辺機器Kは、第1主遊技側の周辺機器である第1主遊技周辺機器Akと、第2主遊技側の周辺機器である第2主遊技周辺機器Bkと、第1主遊技側と第2主遊技側の共用周辺機器である第1・第2主遊技共用周辺機器Ckと、補助遊技に関する補助遊技周辺機器Dkと、サブメイン制御部2320と、サブサブ制御部2310と、を有している。ここで、サブメイン制御部2320により制御される演出は、第1主遊技図柄及び第2主遊技図柄の変動と時間的に同期の取れた形での装飾図柄の変動を含め、遊技の結果に影響を与えない情報のみの表示に係るものである。以下、これらの周辺機器を順番に説明する。
第1主遊技周辺機器Akは、特別遊技移行の契機となる第1始動入賞口114aと、第1主遊技図柄の停止表示及び変動表示が可能な第1主遊技図柄表示装置2130と、を有している。
第2主遊技周辺機器Bkは、特別遊技移行の契機となる第2始動入賞口131aと、第2主遊技図柄の停止表示及び変動表示が可能な第2主遊技図柄表示装置2230と、を有している。
第1・第2主遊技共用周辺機器Ckは、通常遊技の際には閉状態にあり、特別遊技(大当り)のラウンドの際には所定条件下で開状態となる大入賞口201aを有している。
補助遊技周辺機器Dkは、第2始動入賞口131aの始動入賞口開閉部材132の開放の契機となる補助遊技始動ゲート117と、補助遊技図柄の停止表示及び変動表示が可能
な補助遊技図柄表示装置2420とを有している。
サブメイン制御部2320は、主制御装置1000側からの各種情報を受信するための表示情報受信手段2321と、装飾図柄の変動態様や停止図柄の決定処理及び表示制御処理を司る装飾図柄表示制御手段2322と、装飾図柄の保留個数管理や保留表示処理を司る装図保留情報表示制御手段2323と、演出制御全般に係る情報を一時記憶するための演出一般情報一時記憶手段2324と、各種エラーの報知に関する制御処理を司るエラー制御手段2325と、サブサブ制御部2310側との情報送受信を制御する情報送受信制御手段2400と、を有している。
サブサブ制御部2310は、演出表示装置125の表示領域に設けられた装飾図柄表示領域2311、第1保留表示部2312a、第2保留表示部2312bへ画像を表示する画像表示制御手段2313と、サブメイン制御部2320側との情報送受信を制御する副情報送受信制御手段2450と、を有している。ここで、画像表示制御手段2313は、サブメイン制御部2320側から受信したコマンドや各種画像表示に係る情報を一時記憶するための画像表示関連情報一時記憶手段(図示せず)を更に有している。
なお、第1主遊技図柄表示装置2130、第2主遊技図柄表示装置2230及び補助遊技図柄表示装置2420が、主制御装置1000と情報伝達可能に接続されており、残るサブサブ制御部2310が、サブメイン制御部2320と情報伝達可能に接続されている。即ち、第1主遊技図柄表示装置2130、第2主遊技図柄表示装置2230及び補助遊技図柄表示装置2420は、主制御装置1000により制御され、サブサブ制御部2310は、サブメイン制御部2320により制御されることを意味する。なお、主制御装置1000と片方向通信(一方向通信)により制御される他の周辺機器を介して、別の周辺機器を制御するように構成してもよい。
[主制御装置のメインフロー]
次に、図29に示すメインフローチャートを用いて、主制御装置1000が行う一般的な処理の流れについて説明する。遊技機の電源投入後、図29(a)の処理が実行される。即ち、遊技機の電源投入後、初期設定を行った後(不図示)、ステップS4002で、主制御装置1000は、RAMクリアボタンの入力ポートを確認し、電源供給ユニット3500のリセットボタン(RAMクリアボタン)が操作されたか否か、即ち、遊技場の管理者等によって意図的にRAMの内容をクリアさせる操作が行われたか否かを判定する。ステップS4002でYesの場合、ステップS4004で、主制御装置1000は、主制御装置1000側のRAM内容(例えば、遊技状態一時記憶手段1190内の情報等)を全てクリアする。次に、ステップS4006で、情報送信制御手段1300は、主制御装置1000のRAMをクリアしたことを示すラムクリア情報(コマンド)をサブメイン制御部2320側に送信し(当該タイミングにて送信してもよいし、当該タイミングではコマンドをセットしておき後述する制御コマンド送信処理にて送信するよう構成してもよい)、ステップS4018の処理に移行する。他方、ステップS4002でNoの場合は、ステップS4008で、主制御装置1000は、主制御装置1000におけるRAM領域の内容をチェックする(例えば、電断時に記録されたチェックサムとRAM領域に保存されている情報量との比較を行う)。
次に、ステップS4010で、主制御装置1000は、当該チェック結果に基づきRAMの内容が正常でないか否か(正確に電断時の情報がRAMにバックアップされていないか否か)を判定する。ステップS4010でYes、即ちRAMにバックアップされていたデータが異常な場合には、ステップS4004の処理(前述したRAMクリア処理)に移行する。他方、ステップS4010でNo、即ちRAMにバックアップされていたデータが正常な場合、ステップS4012で、主制御装置1000は、各種情報コマンドをサ
ブメイン制御部2320側に送信する(当該タイミングにて送信してもよいし、当該タイミングではコマンドをセットしておき後述する制御コマンド送信処理にて送信するよう構成してもよい)。次に、ステップS4013で、主制御装置1000は、特定遊技関連情報一時記憶手段1195のフラグエリアを参照し、確変移行予約フラグがオンであるか否かを判定する。ステップS4013でYesの場合、ステップS4014で、主制御装置1000は、高利益再表示コマンドをサブメイン制御部2320側に送信し(当該タイミングにて送信してもよいし、当該タイミングではコマンドをセットしておき後述する制御コマンド送信処理にて送信するよう構成してもよい)、ステップS4015に移行する。他方、ステップS4013でNoの場合にも、ステップS4015に移行する。
次に、ステップS4015で、主制御装置1000は、メイン側入賞数カウンタ1174d及びサブ側入賞数カウンタ1174eをリセットし、ステップS4018に移行する。次に、ステップS4018で、主制御装置1000は、図29(b)のステップS1000によって示される主制御装置1000側のメイン処理に係る実行定時割り込み(例えば、約1.5ms毎のハードウェア割り込みを契機とするが、本例では、当該割り込み周期をTとする)を許可し(その結果、当該実行定時割り込みタイミング到達時には、同図のステップS1000が実行されることとなる)、ステップS4020の処理に移行する。尚、ステップS4020に移行後は、次の定時割り込みタイミングに到達するまで、主制御装置1000は、各種乱数更新処理(例えば、乱数カウンタのインクリメント処理)を繰り返し実行することとなる。
次に、タイマ割り込み処理について説明する。主制御装置1000は、定時割り込みタイミングに到達した場合に発生する割り込み要求に基づいて、図29(b)の処理を実行する。即ち、定時割り込み周期Tの到達時(例えば、約1.5ms毎のハードウェア割り込み)を契機として、ステップS1100で、主制御装置1000は、後述の補助遊技内容決定乱数取得処理を実行する。次に、ステップS1200で、主制御装置1000は、後述の電動役物駆動判定処理を実行する。次に、ステップS1300で、主制御装置1000は、後述の主遊技内容決定乱数取得処理を実行する。次に、ステップS1400で、主制御装置1000は、後述の主遊技図柄表示処理を実行する。次に、ステップS2000で、主制御装置1000は、後述の特別遊技作動条件判定処理を実行する。次に、ステップS2100で、主制御装置1000は、後述の特別遊技制御処理を実行する。次に、ステップS3000で、主制御装置1000(特に賞球払出決定手段1400)は、遊技球が入賞した入賞口に基づき、賞球払出制御処理(賞球払出ユニット33の駆動制御等を払出制御装置3000に実行させ、その結果を管理するための処理等)を実行する。次に、ステップS3100で、主制御装置1000は、外部信号の出力処理(外部端子板、ホールコンピュータH等への情報出力)を実行する(遊技関連情報、排出球異常情報、不正検知コマンド等を送信する)。次に、ステップS3200で、主制御装置1000は、制御コマンド送信処理(前述の各処理でセットされたコマンドをサブメイン制御部側に送信し、サブメイン制御部2320側では当該コマンドに従って演出が実行されることとなる)を実行し、本割り込み処理の実行直前に実行されていた処理に復帰する。
次に、NMI割り込み処理について説明する。前述の通り、主制御装置1000は、リセットICからの電断信号がCPUのNMI端子に入力されるように構成されており、遊技機における電源断時において、図29(c)の処理が実行される。即ち、遊技機の電源断時(本例では、NMI割り込み時)において、ステップS4604で、主制御装置1000は、RAM領域の情報に基づき電断時情報(例えば、チェックサム)をセットする。次に、ステップS4606で、主制御装置1000は、RAM領域への書き込みを禁止すると共に、タイマ割り込み処理を禁止し、電源断待ちループ処理に移行する。
[主制御装置のサブフロー]
次に、図30に示すフローチャートを用いて、図29におけるステップS2100のサブルーチンに係る特別遊技制御処理について説明する。まず、ステップS2102で、特別遊技実行制御手段1173は、特別遊技関連情報一時記憶手段1194のフラグエリアを参照し、条件装置作動フラグがオンであるか否かを判定する。ステップS2102でYesの場合、ステップS2150で、特別遊技実行制御手段1173は、特別遊技開始制御処理を実行する。次に、ステップS2200で、特別遊技実行制御手段1173は、後述する大入賞口制御処理を実行する。次に、ステップS2500で、特別遊技実行制御手段1173は、特別遊技終了制御処理を実行し、本サブルーチンの呼び出し元に復帰する。他方、ステップS2102でNoの場合、特別遊技実行制御手段1173は、特別遊技を実行するタイミングではないと判定し、本サブルーチンの呼び出し元に復帰する。
次に、図31示すフローチャートを用いて、図30におけるステップS2200のサブルーチンに係る大入賞口制御処理について説明する。まず、ステップS2202で、大入賞口制御手段1174は、特別遊技関連情報一時記憶手段1194のフラグエリアを参照し、入賞制御継続中フラグがオンであるか否かを判定する。ステップS2202でYesの場合には、ステップS2250に移行する。他方、ステップS2202でNoの場合には、ステップS2204で、大入賞口制御手段1174は、特別遊技関連情報一時記憶手段1194のフラグエリア内にある、入賞制御継続中フラグをオンにする。次に、ステップS2206で、大入賞口制御手段1174は、大当り図柄及びラウンド数カウンタ値に基づき、開放態様決定テーブル1172b(図32も参照)を参照し、大入賞口201aの開放態様をセットする。
次に、ステップS2208で、大入賞口制御手段1174は、メイン側入賞数カウンタ1174d及びサブ側入賞数カウンタ1174eのカウンタ値をリセット(ゼロクリア)する。次に、ステップS2210で、大入賞口制御手段1174は、ラウンドタイマ1174aをスタートさせ、ステップS2250に移行する。ステップS2202〜ステップS2210までが初期処理段階であり、特別遊技における大入賞口201aの開閉に係るラウンド実行時の初期処理を本処理にて行っている。
次に、ステップS2250で、大入賞口制御手段1174は、大入賞口開閉制御処理を実行し、ステップS2300に移行する。次に、ステップS2300で、大入賞口制御手段1174は、準備時間制御処理を実行する。次に、ステップ2350で、大入賞口制御手段1174は、入賞制御処理を実行する。次に、ステップ2400で、大入賞口制御手段1174は、ラウンド制御終了処理を実行し、本サブルーチンの呼び出し元に復帰する。
ここで、図32は、大入賞口201aの開放態様を決定する際に参照される、開放態様決定テーブル1172bの一例である。本実施形態における特別遊技では、複数のラウンドに亘り、長開放(長開放A及び長開放B)と短開放の組み合わせ(もしくは一方のみ)による開放態様で大入賞口201aが開放される。例えば、第1の当り図柄(16ラウンドの大当り図柄)Z1に係る特別遊技では、第1ラウンドが長開放Aであり、第2〜第12ラウンドが長開放Bであり、第13〜第16ラウンドが短開放である。第2の当り図柄(16ラウンドの大当り図柄)Z2に係る特別遊技では、第1ラウンドが長開放Aであり、第2〜第4ラウンドが長開放Bであり、第5〜第16ラウンドが短開放である。第3の当り図柄(4ラウンドの大当り図柄)Z3に係る特別遊技では、第1ラウンドが長開放Aであり、第2〜第4ラウンドが長開放Bである。第4の当り図柄(16ラウンドの大当り図柄)Z4に係る特別遊技では、第1ラウンドが長開放Aであり、第2〜第16ラウンドが長開放Bである。第5の当り図柄(小当り図柄)Z5に係る特別遊技では、第1ラウンドが短開放である。
なお、長開放Aは、「28000msの開放+1956msの閉鎖+52msの開放」という開放パターンである。長開放Bは、「28000msの開放」という開放パターンである。短開放は、「52msの開放」という開放パターンである。第1ラウンドが長開放の場合は長開放Aの開放パターンが選択され、第2ラウンド以降が長開放の場合は長開放Bの開放パターンが選択される。長開放Aの開放パターンを用いることで、1つのラウンドで大入賞口が2度開放される開放パターンが採用された遊技機と、制御ソフトウェアの共用化を図ることが可能である。また、本実施形態において、大入賞口201aの選択し得る開放態様は、長開放Aと、長開放Bと、短開放の3種類のみであるが、これに限定されるものではなく、どのような開放時間や開放パターンを選択しても何ら問題ない。
[作用]
次に、図33〜図35を参照しながら、本実施形態における作用について説明する。
[長開放Aの場合]
第1の例として、長開放Aの単位遊技を含む「ある特別遊技」における「あるラウンド」に着目して説明する。具体的には、第1の当り図柄Z1に係る特別遊技の第1ラウンドを例に説明する。第1の当り図柄Z1に係る特別遊技の第1ラウンドにおいて、大入賞口201aは、「28000msの開放・1956msの閉鎖・52msの開放・閉鎖」の順に動作する。
図33は、大入賞口201aの開放態様が長開放Aの場合の動作内容について示したタイミングチャートである。はじめに、図33におけるN1のタイミング(特別遊技の第1ラウンドの開始タイミング)において、大入賞口制御手段1174から開閉ソレノイド261に、開閉ソレノイド261を作動状態にする開放駆動信号が出力される。また、N1のタイミングにおいて、大入賞口制御手段1174から開閉ソレノイド261に、開閉ソレノイド261の作動状態を保持する開放保持信号が出力される。これにより、開閉ソレノイド261が作動状態となり、大入賞口201aが開放されて大入賞装置140が作動を開始し、特別遊技の第1ラウンドが開始される。なお、図33におけるN0のタイミングとN1のタイミングとの間は、当りデモ表示時間となる。当りデモ表示時間は、例えば、第1の当り図柄Z1に係る特別遊技の場合、10000msに設定される。
開放保持信号は、開放駆動信号よりも低い電圧(電力)に設定される。このように、開放駆動信号よりも低い電圧の開放保持信号を用いることで、作動状態における開閉ソレノイド261の過熱を防止することができる。また、開放駆動信号と同じタイミングで開放保持信号の出力がオンになることで、開放駆動信号および開放保持信号のオンオフ制御を容易にすることができる。
次に、図33におけるN2のタイミングにおいて、大入賞口201aの開放から100msが経過したことを契機として、開放駆動信号の出力がオフになる。このとき、開放保持信号の出力がオンであるため、開閉ソレノイド261が作動状態のままとなり、大入賞口201aの開放状態が保持される。
次に、図33におけるN3のタイミングにおいて、大入賞口201aの開放から28000msが経過したことを契機として、開放保持信号の出力がオフになる。これにより、開閉ソレノイド261が非作動状態となり、大入賞口201aが(1956msだけ)閉鎖される。
次に、図33におけるN4のタイミングにおいて、大入賞口201aの閉鎖から1956msが経過したことを契機として、開放駆動信号の出力がオンになる。また、N4のタイミングにおいて、開放保持信号の出力がオンになる。これにより、大入賞口201aが
再び開放される。
次に、図33におけるN5のタイミングにおいて、大入賞口201aの開放から52msが経過したことを契機として、開放駆動信号の出力がオフになる。また、N5のタイミングにおいて、開放保持信号の出力がオフになる。これにより、開閉ソレノイド261が非作動状態となり、大入賞口201aが閉鎖されて大入賞装置140が作動を停止する。なお、図33におけるN3のタイミングが経過する前に、メイン側入賞数カウンタ1174dのカウンタ値とサブ側入賞数カウンタ1174eのカウンタ値との合計が所定の最大入賞数になった場合、開放保持信号の出力がオフになり、大入賞口201aが閉鎖されて大入賞装置140が作動を停止する。
なお、特別遊技の第1ラウンドにおいて大入賞装置140が作動を停止してから次の第2ラウンドが開始されるまでの間に、大入賞口201aのラウンド間閉鎖時間が設けられる。本実施形態において、大入賞口201aのラウンド間閉鎖時間は、発射機構21により遊技球を連続的に打ち出すことが可能な設計的な時間間隔と同じ600msに設定される。
[長開放Bの場合]
第2の例として、長開放Bの単位遊技を含む「ある特別遊技」における「あるラウンド」に着目して説明する。具体的には、第1の当り図柄Z1に係る特別遊技の第2ラウンドを例に説明する。第1の当り図柄Z1に係る特別遊技の第2ラウンドにおいて、大入賞口201aは、「28000msの開放・閉鎖」の順に動作する。
図34は、大入賞口201aの開放態様が長開放Bの場合の動作内容について示したタイミングチャートである。はじめに、図34におけるN11のタイミング(特別遊技の第2ラウンドの開始タイミング)において、開放駆動信号の出力がオンになる。また、N11のタイミングにおいて、開放保持信号の出力がオンになる。これにより、開閉ソレノイド261が作動状態となり、大入賞口201aが開放されて大入賞装置140が作動を開始し、特別遊技の第2ラウンドが開始される。
次に、図34におけるN12のタイミングにおいて、大入賞口201aの開放から100msが経過したことを契機として、開放駆動信号の出力がオフになる。このとき、開放保持信号の出力がオンのままであり、大入賞口201aが開放された状態が保持される。
次に、図34におけるN13のタイミングにおいて、大入賞口201aの開放から28000msが経過したことを契機として、開放保持信号の出力がオフになる。これにより、開閉ソレノイド261が非作動状態となり、大入賞口201aが閉鎖されて大入賞装置140が作動を停止する。なお、図34におけるN13のタイミングが経過する前に、メイン側入賞数カウンタ1174dのカウンタ値とサブ側入賞数カウンタ1174eのカウンタ値との合計が所定の最大入賞数になった場合、開放保持信号の出力がオフになり、大入賞口201aが閉鎖されて大入賞装置140が作動を停止する。
なお、特別遊技の第2ラウンドにおいて大入賞装置140が作動を停止してから次の第3ラウンドが開始されるまでの間に、大入賞口201aのラウンド間閉鎖時間が設けられる。大入賞口201aのラウンド間閉鎖時間は、長開放Aの場合と同じ600msに設定される。
[短開放の場合]
第3の例として、短開放の単位遊技を含む「ある特別遊技」における「あるラウンド」に着目して説明する。具体的には、第1の当り図柄Z1に係る特別遊技の第13ラウンド
を例に説明する。第1の当り図柄Z1に係る特別遊技の第13ラウンドにおいて、大入賞口201aは、「52msの開放・閉鎖」の順に動作する。
図35は、大入賞口201aの開放態様が短開放の場合の動作内容について示したタイミングチャートである。はじめに、図35におけるN21のタイミング(特別遊技の第13ラウンドの開始タイミング)において、開放駆動信号の出力がオンになる。また、N21のタイミングにおいて、開放保持信号の出力がオンになる。これにより、開閉ソレノイド261が作動状態となり、大入賞口201aが開放されて大入賞装置140が作動を開始し、特別遊技の第13ラウンドが開始される。
次に、図35におけるN22のタイミングにおいて、大入賞口201aの開放から100msが経過したことを契機として、開放駆動信号の出力がオフになる。また、N22のタイミングにおいて、開放保持信号の出力がオフになる。これにより、開閉ソレノイド261が非作動状態となり、大入賞口201aが閉鎖されて大入賞装置140が作動を停止する。
なお、特別遊技の第13ラウンドにおいて大入賞装置140が作動を停止してから次の第14ラウンドが開始されるまでの間に、大入賞口201aのラウンド間閉鎖時間が設けられる。大入賞口201aのラウンド間閉鎖時間は、長開放Aの場合と同じ600msに設定される。
長開放A、長開放B、および短開放の場合で例示したように、大入賞口201aのラウンド間閉鎖時間は、発射機構21により遊技球を連続的に打ち出すことが可能な設計的な時間間隔と同じ600msに設定される。これにより、大入賞口201aが閉鎖されてから最初に(閉鎖位置にスライド移動した)大入賞口開閉部材231に達した遊技球が大入賞口開閉部材231の上面を流下して通り過ぎる前に、ラウンド間閉鎖時間が経過して大入賞口201aが再び開放される。そのため、複数のラウンドの間に閉鎖されている大入賞口201aに入球できずにアウト球として排出される遊技球(いわゆる、無駄玉)を減少させることができる。また、大入賞口201aのラウンド間閉鎖時間が従来よりも短くなるため、特別遊技の消化に掛かる時間を減少させることができる。
また、本実施形態では、メイン側検出センサ203sおよびサブ側検出センサ206sによる遊技球の検出が無効になることを契機として、各ラウンドが終了したものと判定される。大入賞口201aのラウンド間閉鎖時間において、メイン側検出センサ203sおよびサブ側検出センサ206sによる遊技球の検出が有効となる検出有効時間は、600msのうち592msに設定され、メイン側検出センサ203sおよびサブ側検出センサ206sによる遊技球の検出が無効となる検出無効時間は、検出有効時間(592ms)が経過した後の8msに設定される。このように、メイン側検出センサ203sおよびサブ側検出センサ206sの検出無効時間が検出有効時間よりも短い8ms(2割り込み)に設定されることで、ラウンドの終了を判定可能な最小限の時間を確保して大入賞口201aの閉鎖時間を短くしつつ、大入賞口201aが閉鎖されるのとほぼ同時に大入賞口201aを通過した遊技球を確実に検出することができる。
[本実施形態における特徴構成]
[第1の特徴構成]
以上説明したように、本実施形態では、後側大入賞部材201の大入賞口201aを通過して内部空間ISに受容された遊技球が通路底部202を右側(一端側)から左側(他端側)へ向けて流下可能に構成され、通路底部202の中間部に、通路底部202の上流部202aを流下する遊技球が入球可能なメイン側入球口が形成され、通路底部202の左端部に、通路底部202の下流部202bを流下する遊技球が入球可能なサブ側入球口
が形成されている。これにより、1つの大入賞口201aのみを用いた小型の大入賞装置140を用いて、複数のラウンドの間に閉鎖されている大入賞口201aに入球できずにアウト球として排出される遊技球(いわゆる、無駄玉)を減少させることが可能になり、特別遊技の消化に掛かる時間を減少させることが可能になる。また、本実施形態では、通路底部202におけるメイン側入球口203の左側(他端側)の縁部に、メイン側入球口203の右側(一端側)の縁部よりも上方に突出した突出部205が設けられている。これにより、通路底部202の上流部202aを流下する遊技球がメイン側入球口203を飛び越えて通路底部202の左側の下流部202bに達するのを防止することができるため、通路底部202の上流部202aを流下する遊技球を、下流部202bの遊技球と衝突等させることなく、効率よくメイン側入球口203に入球させることができる。
また、閉鎖位置にスライド移動した大入賞口開閉部材231と後側大入賞部材201の突出部205の上下方向の長さは、遊技球Bの直径に当該直径よりも小さい所定の距離を加えた長さに設定される。これにより、閉鎖位置にスライド移動した大入賞口開閉部材231と後側大入賞部材201の突出部205との間隙部をなるべく小さくして、大入賞口開閉部材231と突出部205との間に遊技球が挟まれるのを防止しつつ、通路底部202の上流部202aを流下する遊技球を、下流部202bの遊技球と衝突等させることなく、効率よくメイン側入球口203に入球させることができる。
[第2の特徴構成]
また、本実施形態では、複数のラウンドの間において大入賞口開閉部材231により大入賞口201aを閉鎖するラウンド間閉鎖時間は、閉鎖位置にスライド移動した大入賞口開閉部材231の上面の右側(一端側)から左側(他端側)までを遊技球が流下する設計的な時間よりも短い時間に設定される。これにより、前述したように、遊技球が大入賞口開閉部材231の上面を通り過ぎる前に大入賞口201aが開放され、当該遊技球は大入賞口201aを通過して後側大入賞部材201の内部空間ISに受容されるため、複数のラウンドの間に閉鎖されている大入賞口201aに入球できずにアウト球として排出される遊技球(いわゆる、無駄玉)を減少させることができる。
[第3の特徴構成]
また、本実施形態では、大入賞口201aを閉鎖する大入賞口開閉部材231が大入賞口201aの開放を開始してから所定の開放開始時間が経過するまでの間、サブ側入球口206に入球する遊技球の比率がメイン側入球口203に入球する遊技球の比率よりも高くなり、開放開始時間が経過して大入賞口開閉部材231が大入賞口201aを開放する間、メイン側入球口203に入球する遊技球の比率がサブ側入球口206に入球する遊技球の比率よりも高くなる。これにより、大入賞口開閉部材231が大入賞口201aの開放を開始する際に、大入賞口開閉部材231の上面を流下していた遊技球と、右流路129に導かれて前側大入賞部材151および後側大入賞部材201の上方に達した遊技球とが、異なる方向から大入賞口201aを通過してメイン側入球口203に集中し、メイン側入球口203における遊技球の詰まり、もしくは遊技球のチャタリングによる入球の遅れが生じるのを防止することができる。
[第4の特徴構成]
また、本実施形態では、大入賞口201aを閉鎖する大入賞口開閉部材231が大入賞口201aの開放を開始してから1球目に大入賞口201aを通過する遊技球については、サブ側入球口206に入球する遊技球の比率がメイン側入球口203に入球する遊技球の比率よりも高くなり、2球目以降に大入賞口201aを通過する遊技球については、メイン側入球口203に入球する遊技球の比率がサブ側入球口206に入球する遊技球の比率よりも高くなる。これにより、大入賞口開閉部材231が大入賞口201aの開放を開始する際に、大入賞口開閉部材231の上面を流下していた遊技球と、右流路129に導
かれて前側大入賞部材151および後側大入賞部材201の上方に達した遊技球とが、異なる方向から大入賞口201aを通過してメイン側入球口203に集中し、メイン側入球口203における遊技球の詰まり、もしくは遊技球のチャタリングによる入球の遅れが生じるのを防止することができる。
[第5の特徴構成]
また、本実施形態では、大入賞口開閉部材231が所定の開放開始時間よりも長く大入賞口201aを開放する間、メイン側入球口203に入球する遊技球の比率とサブ側入球口206に入球する遊技球の比率とが、第1のアウト口118を通過する遊技球の比率よりも高くなり、且つ、メイン側入球口203に入球する遊技球の比率がサブ側入球口206に入球する遊技球の比率よりも高くなる。これにより、大入賞口開閉部材231が大入賞口201aを開放する間、遊技球の大半の部分をメイン側入球口203もしくはサブ側入球口206に入球させ、第1のアウト口118を通過する遊技球の比率をほぼ零にすることが可能であるため、特別遊技の消化に掛かる時間を減少させることができる。
[第6の特徴構成]
また、本実施形態では、複数のラウンドの間において大入賞口開閉部材231により大入賞口201aを閉鎖するラウンド間閉鎖時間は、発射機構21により遊技球を連続的に打ち出すことが可能な設計的な時間間隔と同じ時間に設定される。これにより、大入賞口201aが閉鎖されてから最初に(閉鎖位置にスライド移動した)大入賞口開閉部材231に達した遊技球が大入賞口開閉部材231の上面を流下して通り過ぎる前に、ラウンド間閉鎖時間が経過して大入賞口201aが再び開放される。そのため、複数のラウンドの間に閉鎖されている大入賞口201aに入球できずにアウト球として排出される遊技球(いわゆる、無駄玉)を減少させることができる。
また、大入賞口201aのラウンド間閉鎖時間において、メイン側検出センサ203sおよびサブ側検出センサ206sによる遊技球の検出が有効となる検出有効時間が設定されるとともに、検出有効時間が経過した後の残りの時間に、メイン側検出センサ203sおよびサブ側検出センサ206sによる遊技球の検出が無効となる検出有効時間よりも短い検出無効時間が設定される。これにより、大入賞口201aの閉鎖時間を短くしつつ、大入賞口201aが閉鎖されるのとほぼ同時に大入賞口201aを通過した遊技球を確実に検出することができる。
[第7の特徴構成]
また、本実施形態では、遊技領域PAにおける前側大入賞部材151の左側(他端側)に離れた下方に、閉鎖位置にスライド移動した大入賞口開閉部材231の上面を流下する遊技球が導かれて通過可能な第1のアウト口118が設けられ、遊技領域PAにおける前側大入賞部材151の右側(一端側)近傍に、右流路129に導かれて前側大入賞部材151および後側大入賞部材201の上方に達した遊技球の一部が通過可能な第2のアウト口119が設けられる。これにより、大入賞口開閉部材231が大入賞口201aを開放する状態における、大入賞口201aを通過する遊技球の比率と、大入賞口201aの上流側(一端側)に配置された第2のアウト口119を通過する遊技球の比率とを変更することで、特別遊技の消化に掛かる時間に大きな影響を与えることなく、特別遊技により獲得し得る賞球数を調整することが可能になる。
[第8の特徴構成]
また、本実施形態では、右流路129に導かれて前側大入賞部材151および後側大入賞部材201の上方に達した遊技球については、大入賞口開閉部材231が大入賞口201aを閉鎖する場合に、第1のアウト口118を通過する遊技球の比率が第2のアウト口119を通過する遊技球の比率よりも高くなり、大入賞口開閉部材231が大入賞口20
1aを開放する場合に、第2のアウト口119を通過する遊技球の比率が第1のアウト口118を通過する遊技球の比率よりも高くなる。これにより、大入賞口201aの上方における遊技釘(図示せず)等のゲージ設定を変更することで、大入賞口開閉部材231が大入賞口201aを開放する状態における、大入賞口201aを通過する遊技球の比率と、大入賞口201aの上流側(一端側)に配置された第2のアウト口119を通過する遊技球の比率とを変更することができる。そのため、簡便な構成で、特別遊技の消化に掛かる時間に大きな影響を与えることなく、特別遊技により獲得し得る賞球数を調整することが可能になる。
[第9の特徴構成]
また、本実施形態では、第2のアウト口119を通過した遊技球を流下させるアウト球排出通路160が第2のアウト口119に繋がって設けられ、アウト球排出通路160は、第2のアウト口119に繋がってベース部材101の前面に沿って延びる前側排出通路部161を有し、第2のアウト口119および前側排出通路部161は、前側大入賞部材151の右側(一端側)の側部と右側内レール部材107とに囲まれて形成される。これにより、アウト球排出通路160を構成する通路部材の一部を右側内レール部材107と兼用することで、大入賞装置140を小型にすることができ、右側内レール部材107に囲まれた遊技領域PAのなるべく端側(右下側)に大入賞装置140を配置することが可能となる。
上述の実施形態において、大入賞口201aのラウンド間閉鎖時間は、発射機構21により遊技球を連続的に打ち出すことが可能な設計的な時間間隔と同じ時間に設定されているが、これに限られるものではなく、発射機構21により遊技球を連続的に打ち出すことが可能な設計的な時間間隔よりも短い時間に設定されてもよく、上述の実施形態の場合と同様の効果を得ることができる。
上述の実施形態において、大入賞口201aのラウンド間閉鎖時間の中で、メイン側検出センサ203sおよびサブ側検出センサ206sによる遊技球の検出が有効となる検出有効時間と、メイン側検出センサ203sおよびサブ側検出センサ206sによる遊技球の検出が無効となる検出無効時間とが設定されているが、これに限られるものではない。例えば、メイン側検出センサ203sについては、上述の検出有効時間および検出無効時間を設定し、サブ側検出センサ206sについては、ラウンド間閉鎖時間の全体において遊技球の検出が無効となるように設定することで、メイン側検出センサ203sとサブ側検出センサ206sとで制御が異なるようにしてもよい。これにより、ラウンド間閉鎖時間において、サブ側検出センサ206sを不正に検出作動させる不正行為を防止することができる。
また例えば、メイン側検出センサ203sおよびサブ側検出センサ206sについて、ラウンド間閉鎖時間の全体において遊技球の検出が有効となるように設定してもよい。なおこの場合、開閉ソレノイド261に対する開放駆動信号のオンオフと、開放保持信号のオンオフとに基づいて、各ラウンドの終了が判定される。
上述の実施形態において、大入賞装置140は、遊技領域PAの右下部に設けられているが、これに限られるものではなく、例えば、遊技領域PAの左下部に(上述の実施形態と左右対称形状に)設けられてもよく、遊技領域PAにおけるレール部材(左側内レール部材106もしくは右側内レール部材107)の近傍に設けられていればよい。
上述の実施形態において、本発明が適用される弾球遊技機の一例として、ぱちんこ遊技機を例示して説明したが、これに限定されるものではなく、例えば、アレンジボール、雀球遊技機などについても同様に適用し、同様の効果を得ることができる。
PM ぱちんこ遊技機(弾球遊技機)
PA 遊技領域
IS 内部空間
1 外枠
2 内枠
21 発射機構(21a ハンマー)
100 遊技盤
101 ベース部材
107 右側内レール部材(囲み部材)
114 第1始動入賞装置(114a 第1始動入賞口)
118 第1のアウト口
119 第2のアウト口
120 センター飾り
129 右流路
130 第2始動入賞装置
131 始動入賞部材(131a 第2始動入賞口)
140 大入賞装置(開閉型入賞装置)
141 入賞ベース部材
145 後側排出通路部
150 前側入賞ユニット
151 前側大入賞部材
160 アウト球排出通路
161 前側排出通路部
162 連絡通路部
200 後側入賞ユニット
201 後側大入賞部材(201a 大入賞口)
202 通路底部(202a 上流部、202b 下流部)
203 メイン側入球口(203s メイン側検出センサ)
205 突出部
206 サブ側入球口(206s サブ側検出センサ)
231 大入賞口開閉部材
1000 主制御装置
1100 遊技制御手段
1135 当否抽選手段(当否判定手段)
1170 特別遊技制御手段
1174 大入賞口制御手段(開閉入賞装置制御手段)

Claims (2)

  1. 板状に形成されて前面側に所定の遊技領域が形成されるベース部材および、前記遊技領域に設けられた開閉型入賞装置を有した遊技盤と、
    遊技球を前記遊技領域に向けて連続的に打ち出すことが可能な発射機構と、
    特別遊技を行うか否かの判定を行う当否判定手段および、前記特別遊技として前記開閉型入賞装置を入賞容易にした遊技を実行可能にする開閉入賞装置制御手段を有した遊技制御手段と、を備えた弾球遊技機であって、
    前記開閉型入賞装置は、遊技球が通過可能な開閉入賞口を有する入賞部材と、前記開閉入賞口を開閉可能な入賞口開閉部材とを有し、
    前記入賞部材は、前記開閉入賞口を通過した遊技球を受容可能な内部空間を有して、前記開閉入賞口が上方を向くように左右方向に延びて形成され、
    前記入賞口開閉部材は、前記開閉入賞口に合わせて左右方向に延びて形成され、前記遊技領域の前側へ前進して前記開閉入賞口を閉鎖する閉鎖位置と、前記閉鎖位置から後退して前記開閉入賞口を開放する開放位置とにスライド移動に設けられ、前記入賞口開閉部材の上面が左右方向の一端側から他端側へ下方に傾斜して、前記閉鎖位置にスライド移動した前記入賞口開閉部材の上面を遊技球が流下可能に構成され、
    前記入賞部材に、前記開閉入賞口を通過して前記内部空間に受容された遊技球が入球可能な複数の入球口および、前記複数の入球口に入球した遊技球を検出可能な複数の検出センサが設けられており、
    前記開閉入賞装置制御手段は、前記特別遊技として、前記入賞口開閉部材により前記開閉入賞口を開放して前記開閉型入賞装置を入賞容易にした遊技を、複数のラウンドに亘り実行可能にし、前記複数のラウンドの間において前記入賞口開閉部材により前記開閉入賞口を閉鎖するラウンド間閉鎖時間が、前記発射機構により遊技球を連続的に打ち出すことが可能な設計的な時間間隔以下の時間に設定されることを特徴とする弾球遊技機。
  2. 前記ラウンド間閉鎖時間において、前記複数の検出センサによる遊技球の検出が有効となる検出有効時間が設定されるとともに、前記検出有効時間が経過した後の残りの時間に、前記複数の検出センサによる遊技球の検出が無効となる前記検出有効時間よりも短い検出無効時間が設定されることを特徴とする請求項1に記載の弾球遊技機。
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