JP4414799B2 - 重荷重用ラジアルタイヤ - Google Patents

重荷重用ラジアルタイヤ Download PDF

Info

Publication number
JP4414799B2
JP4414799B2 JP2004087557A JP2004087557A JP4414799B2 JP 4414799 B2 JP4414799 B2 JP 4414799B2 JP 2004087557 A JP2004087557 A JP 2004087557A JP 2004087557 A JP2004087557 A JP 2004087557A JP 4414799 B2 JP4414799 B2 JP 4414799B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
annular rib
tire
circumferential
radial
recess
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2004087557A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005271726A (ja
Inventor
訓 津田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Rubber Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Rubber Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Rubber Industries Ltd filed Critical Sumitomo Rubber Industries Ltd
Priority to JP2004087557A priority Critical patent/JP4414799B2/ja
Publication of JP2005271726A publication Critical patent/JP2005271726A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4414799B2 publication Critical patent/JP4414799B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Tires In General (AREA)

Description

本発明は、バルジデントの発生を抑制できかつその目立ちを抑制して、見映えを向上しうる重荷重用ラジアルタイヤに関する。
トラック、バスなどの重車両に用いられる重荷重用ラジアルタイヤにおいては、乗用車用ラジアルタイヤなどの他のカテゴリのタイヤと同じく、トレッド部の端縁からタイヤ最大幅部に至るサイドウォール部の領域のゴム、即ちサイドウォールゴムの厚さ、特にサイドウォール上方のバットレス部付近のゴム厚さを減じることにより、発熱耐久性の向上、タイヤの軽量化が図られている。
しかし重荷重用ラジアルタイヤにおいては、カーカスプライに用いるカーカスコードは伸びの小さいスチールコードを主として採用しているため、特にバットレス部付近からタイヤ最大巾位置付近に至る領域のゴム厚さを減じると、カーカスコード間の距離の微少な差異、カーカスプライの接続重合部、又はカーカスコードのタイヤ加硫中における金型からの距離の変動(即ちカーカスコードからサイドウォール部の外面までのゴム厚さの変動)などにより、内圧を充填すると、サイドウォール外面の一部が凹み、又は凸となるバルジデントと称する現象が生じ、このバルジデントはタイヤの実性能に影響のない程度のものであってもタイヤの外観を損じ商品価値を下げ、又著しいときには見映えであっても廃却され、多大のロスが生じる。
又重荷重用ラジアルタイヤは、乗用車用ラジアルタイヤに比べ、数倍の内圧を充填するため、カーカスコード変動量も多くなるため、バルジデントを顕著に視認させやすく、しかも前記のように、カーカスコードとしてスチールコードを使用しているため、カーカスコードの配列の微少な不均一さが外面に現れやすい。
なお重荷重用ラジアルタイヤではなくて、乗用車用ラジアルタイヤにあっては、サイドウォール部の外表面に、セレーション等の細かい凹凸をシボ、エッチング等により形成してバルジデントを見難くし、外観を向上させているが、高荷重、高内圧で使用される重荷重用ラジアルタイヤでは、タイヤ転動中のバットレス部の屈曲が激しく、表面に発生する歪みが大きいため、このような細かい凹凸はクラックを誘発し、ときに耐久性の低下の原因ともなる。
重荷重用ラジアルタイヤにおけるバルジデントを防止することのみを考慮すると、
(1)タイヤ最大幅位置からバットレス部に亘る領域のサイドウォール部ゴム厚さを増加すること、
(2)フオーマなどでのタイヤ成形工程において、カーカスプライの端部の重合部をローラー等を用いて挟圧し、重合部を平坦化すること、
などが考えられるが、(1)の方法は前記のごとく、他のタイヤ性能への影響、例えば、重量増加、サイドウォール部の発熱、耐久性能の低下などから採用し難く、又(2)の方法は製造工数を増加させることとなり、生産性の低下を招来する。
他方、サイドウォール部に環状リブを配置し、この環状リブの模様構成単位を周方向に変化させる手法が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2003−25813号公報
この提案はバルジデントを目立たせなくし見映えを高めるかなりの効果はあるが、タイヤ周方向で環状リブの形状を変化するものであるため、タイヤ加硫中のゴム流れを不良としがちであり、さらなる改善が望まれている。
本発明は、環状リブを備える空気入りタイヤにおいて、バルジデントの発生を抑制するとともに、発生したバルジデントを目立たなくさせてタイヤの外観を改善しうる重荷重用ラジアルタイヤの提供を課題としている。
本件請求項1に係る発明は、トレッド部からサイドウォール部をへてビード部に至りかつ半径方向に対してなす角度αが0〜20゜の範囲であるカーカスコードを有するカーカスプライを含むとともに、前記サイドウォール部の外面であって、かつバットレスを含みかつタイヤ最大巾位置の半径方向外方の領域に、該サイドウォール部の外面から隆起しかつタイヤ周方向に連続する環状リブを設けるとともに、
前記環状リブは、その半径方向内外縁間を半径方向に測ったリブ巾Wをタイヤ断面高さTHの3〜15%とし、かつ前記サイドウォール部の外面からの該環状リブの半径方向2等分位置での環状リブの外表面までの隆起高さhを1〜3mmとし、
前記環状リブの外表面には、凹部が周方向に隔設されるとともに、該凹部の最大深さは1mm以上かつ環状リブの前記隆起高さh以下であり、
前記凹部は、その両側の側縁が、前記環状リブの半径方向外縁を通る周方向円周線との交点において、カーカスコードに対して5〜45゜の角度βで直線状にのび、しかも
前記凹部は、前記外表面と直角かつタイヤ周方向にのびる断面において該凹部の断面が単一の円弧からなることを特徴とする重荷重用ラジアルタイヤである。
請求項2に係る発明は、環状リブの半径方向外縁における、該凹部の周方向両端間の周方向長さが、前記周方向両端間を挟むタイヤ軸心を中心とする角度γが1〜4゜、かつ凹部の周方向両端間の周方向長さは、隣合う凹部の向き合う両端間の周方向長さ以下としたこと、請求項3に係る発明は、前記環状リブは、径方向外、内に配された外の環状リブと内の環状リブとからなり、前記外の環状リブの前記側縁を、直線状で延長した位置に前記内の環状リブの凹部の側縁が形成されていることを特徴としている。
本件請求項1に係る発明は、バルジデントが発生し易い、バットレスの半径方向内方かつタイヤ最大巾位置の半径方向外方の間の領域に、該サイドウォール部の外面から隆起しかつタイヤ周方向に連続する1本以上、かつ凹部を有する環状リブを設けている。この環状リブ自体がバルジデントの発生を抑制しうるとともに、環状リブのリブ巾Wを、タイヤ断面高さTHの3〜15%としている。3%以上であるため、前記バルジデントの発生を抑制する効果を奏しうるとともに、環状リブに傾斜させて形成する前記凹部の長さも増し、カーカスコードと5〜45゜の範囲で相違させて傾けることにより、カーカスコード方向に生じるバルジデントの目立ちを無くすことができる。なお15%以下とすることにより、サイドウォールの外面を隆起させる環状リブが過大となることを防ぎ、発熱耐久性を維持でき、さらに、サイドウォール部の剛性増大を抑制して、乗心地、リム組み性能の低下を防ぐ。
さらに、環状リブの、前記サイドウォール部の外面から該環状リブの半径方向2等分位置での外表面までの隆起高さhを1〜3mmとしている。これにより、環状リブによるサイドウォール部の剛性増加が緩和されるとともに、発熱耐久性を維持でき、サイドウォール部の剛性増大を抑制して、乗心地の低下、リム組み性能の低下を防ぐ。
又凹部をカーカスコードの傾斜と異ならせることにより、カーカスコードに起因してその方向に生じるバルジデントが、この凹部により紛れて、その看取を困難としてタイヤの美観を高めるとともに、凹部の最大深さは1mm以上としてその存在を明瞭としてバルジデントから注意を逸らせつつ、深さを環状リブの前記隆起高さh以下ともすることにより局部的なゴムゲージの減少を防いで耐外傷性を保持し、このように、本発明はタイヤのバルジデントの発生を押さえ、かつ、発生したバルジデントを目立たなくして外観を向上させることができた。
又前記凹部を、環状リブの半径方向外縁における、該凹部の周方向両端間の周方向長さが、前記周方向両端間を挟むタイヤ軸心を中心とする角度γが1〜4゜であることにより、バルジデントの目視を紛らわせ、かつ凹部の周方向両端間の周方向長さが、隣合う凹部の向き合う両端間の周方向長さ以下としているため、凹部が過大となることを抑制して、加硫時のゴム流れを円滑とし、ゴム厚さを均一化するのに好ましい。
さらに、前記凹部が、前記外表面と直角かつタイヤ周方向にのびる断面において該凹部の断面が単一の円弧としたときには、曲面の並び効果を高め、見映えを向上してバルジデントを視野から隠すことも可能となる。
以下本発明の実施の一形態を図面に基づき説明する。図1において、本発明の重荷重用ラジアルタイヤ(以下単にタイヤというときがある)1は、正規リムRに組み込まれ、正規内圧を充填された無負荷の「標準状態」で示している。なお「正規リム」とは、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、当該規格がタイヤ毎に定めるリムであり、例えばJATMAであれば標準リム、TRAであれば”Design Rim" 、或いはETRTOであれば"Measuring Rim”を意味する。また「正規内圧」とは、前記規格によってタイヤ毎に定められている空気圧であり、JATMAであれば最高空気圧、TRAであれば表”TIRE LOADLIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES ” に記載の最大値、ETRTOであれば”INFLATION PRESSURE” であり、JATMAにおいては、トラック及びバス用タイヤとして規定されるタイヤの他、小型トラック用などを包含する。
タイヤ1は、トレッド部2からサイドウォール部3を経てビード部4のビードコア5で折返しかつタイヤ半径方向線に対して0〜20゜程度の角度αでほぼ半径方向にのびるカーカスコードからなるカーカス6と、このカーカス6のタイヤ半径方向外側かつトレッド部2の内部に配置されたベルト層7と、ビードコア5のタイヤ半径方向外方に載置されたビードエーペックス8とを具えた周知のラジアル構造を具えている。又ビード部には、カーカス6を囲んで補強する補強層9を配置する。なお本形態では、カーカス6がスチールコードからなる1層のカーカスプライからなり、かつベルト層7としてスチールコードからなる複数枚、例えば4枚のベルトプライ7a〜7dを用いて前記カーカス6をタガ締めする重荷重用のラジアル形式のタイヤである。なおカーカス6側からベルトプライ7a〜7dが順次半径方向外側に重置され、最外側のベルトプライ7dは、トレッド幅の半分程度の小巾、かつ2番目のベルトプライbが最も広巾に形成されている。
さらに重荷重用ラジアルタイヤ1には、図1〜3に示すように、サイドウォール部3の外面3Sから隆起しかつ上表面17に凹部15をタイヤ周方向に隔設した、タイヤ周方向に連続する環状リブ13を設けている。
前記環状リブ13は、バットレス部11を含みかつタイヤ最大巾位置Mの半径方向外方の領域K(図2では半径方向の領域として矢示している)に、サイドウォール部3の外面3Sからタイヤ周方向に連続して隆起することにより形成している。なお前記バットレス部11とは、トレッド縁Eからのびる、半径中心がタイヤ外方に有する凹曲面部2aに連なる、サイドウォール部3上方の凸の曲面部の範囲をいい、さらにタイヤ最大巾位置Mの半径方向外方とは、タイヤ断面高さTHの3〜10%程度の距離hmを前記タイヤ最大巾位置Mから半径方向外側に離間した点を起点とすることもでき、この領域Kにおいてバルジデントが生じやすい。
さらに、サイドウォール部3の外面3Sとは、タイヤ1の前記標準状態かつ無負荷時において、浮きだしマーク、その他の外面の凹凸模様を除いてトレッド縁Eからのび、バットレス部11を通って最大幅位置Mに滑らかな連なるサイドウォール部3の基準となる外曲面をいう。
前記環状リブ13を前記領域Kに配することにより、サイドウォールゴム厚さを部分的に増しバルジデントの発生を防ぐ。又バルジデントが発生したときにもその目立ちを防ぎ、タイヤの外観を改善することができる。さらにバットレス部11は、道路の縁石等により被傷しやすい場所であるため、環状リブ13はこのような外傷からカーカス6を保護する効果も有する。
又環状リブ13は、1本、乃至3本以上とすることもできるが、本形態では、半径方向外、内に配した外の環状リブ13Aと、内の環状リブ13Bとからなる。環状リブ13Aは、タイヤ軸を含む断面において、その上表面17Aを平坦とし、かつ環状リブ13Bの上表面17Bは、外面3Sと同芯な円弧状曲面により形成できる。両側を平坦、乃至円弧状曲面とし、又他の形状とするなどの変更も可能である。
又前記環状リブ13のリブ巾Wとは、環状リブ15Aについては、その半径方向内外縁19A1,19A2間、環状リブ13Bでは半径方向内外縁19B1,19B2間を半径方向に測った長さをいい、このリブ巾Wをタイヤ断面高さHの3〜15%とする。なお、本形態のように環状リブ13が複数、例えば2本の場合などの複数本からなるときには、最低巾の環状リブのリブ巾を3%、その合計リブ巾を15%以下とする。3%未満では、バルジデント発生を抑制させる環状リブのボリュームに不足する傾向にあり、また、凹部を設けることによる外観向上の効果に乏しく、1本乃至合計が15%を越えると発熱が大きくなり。タイヤ内、特にベルト端やバットレス部のカーカスのゴムとの接着破壊をおこしやすくなるからである。なお環状リブ13が1本のリブからなるときにおいては、各リブのタイヤ断面高さの下限を好ましくは5%以上とし、環状リブとしての最低限の機能を発揮させる。
なお、環状リブ13を、外の環状リブ13Aと、内の環状リブ13Bとに分割するに際しては、外の環状リブ13Aのリブ巾W1を3〜6%程度、内の環状リブ13Bのリブ巾W2を、6〜12%程度とすることにより、内の環状リブ13Bのリブ巾W2を大、即ち、圧縮と引張りが両方加わり、歪みが大きい外の環状リブ13Aのリブ巾W1を相対的に小となり、発熱をより抑制することが可能にする。
なお、前記のように、外の環状リブ13Aは、上表面17Aが平坦であり、かつ該上表面17Aの上下縁に側壁17Aw1,17Aw2を設けることにより、外の環状リブ13Aは断面略台形状をなす。又前記のように、内の環状リブ13Bは、上表面17Bが前記外面3Sと同芯な円弧状面であることにより、17Bw1,17Bw2と合わせてその断面形状が略扇形状をなす。なお環状リブ13はその断面を前記台形状、扇状の他、他の曲面、折れ面で形成するなど種々な変形も可能である。
又本形態においては、外のリブ13Aは、その外表面17の半径方向外縁19A1までの、トレッド縁Eからの半径方向の高さH0を、タイヤ断面高さTHの10〜20%の範囲であって、かつ好ましくは最大巾ベルトプライ7bの端部7beのタイヤ半径方向内方に設定される。10%未満ではR1部の圧縮歪が大きくなり、しわ、割れが発生しやすくなる。又20%を越えるとバルジデントが発生しがちな位置と環状リブ13とが一致しなくなり、バルジデント抑制効果が少なくなる。
環状リブ13の上表面17A,17Bの各半径方向内外縁19A1,19A2と,19B1,19B2とを2等分し前記外面3Sに直交する法線xa,xb上において、前記上表面17A,17Bから前記外面3Sに至る、隆起高さhA,hBを1〜3mmとする。1mm未満では、前述のバルジデントの発生防止及び目立たなくする効果が少なく、3mmを越えると、タイヤの発熱が大きくなるとともにサイドウォールの剛性が高くなり乗り心地が低下する。又1mm以上とすることにより、環状リブの存在を目立たせ、バルジデントの目視を防ぐのに役立つ。
又環状リブ13Aの上下の側壁17Aw1,17Aw2,17Bw1,17Bw2は、半径R1〜R4が5〜25mmの円弧曲面を用いて形成され、これにより入隅部分の歪、応力集中によるクラックの発生を防止している。又前記周方向溝状部20の溝底を含んで、前記環状リブ13の側壁17Aw1,17Aw2,17Bw1,17Bw2の根元部が、前記外面3Sよりも内側(即ちタイヤ側)には少なくとも入らず、外面3Sの外側に位置させる。これにより、サイドウォール部3の厚さを基準の曲面の場合よりも薄くすることを防止して外傷を受けた場合の、カーカスなどの被傷を防ぐ。又タイヤ転動中の歪みがこの部分に集中し、クラックを発生することを抑制する。
又前記内外の環状リブ13A,13B間には、周方向にのびる周方向溝状部26が、前記側壁19A2,19B1により形成される。この周方向溝状部26により放熱を可能とし、温度上昇を防いで、広い領域に環状リブ13を配することができ、バルジデントの視認の抑止を可能とする。この周方向溝状部26を挟む前記側壁19A2,19B1の上端の前記半径方向内外縁17A2,17B1間の半径方向の溝巾W20は、前記タイヤ断面高さHの1〜4%程度であって、前記外の環状リブ13Aのリブ巾W1を越えない程度に設定する。1%よりも小であると放熱効果が不足し、4%よりも大であるとバルジデントが周方向溝状部26内に発生しやすくなる。
前記のように、環状リブ13には、前記凹部15が形成される。前記外の環状リブ13Aに設ける凹部15Aは、本形態では、その凹みの周方向長さL15Aを、外の環状リブ13Aの半径方向外縁19A1を通る周方向円周線13Auにおいて、凹部15Aの周方向の両端15Au1,15Au2間の周方向長さで定義する。又両端15Au1,15Au2間を挟むタイヤ軸心を中心とする角度γを1〜4゜としている。
例えば前記半径方向外縁を通る周方向円周線13Auのビードベースラインからの高さが175mmとするとき、周方向両端15Au1,15Au2間の凹みの周方向長さL15は、8〜32mm程度、好ましくは12〜20mm程度となる。又この凹みの周方向長さL15は、隣合う凹部15の向き合う両端15Au1,15Au2間の陸の周方向長さL22以下とする。なお、前記陸の周方向長さL22は、前記隣り合う凹部15の向き合う周方向の両端15Au1,15Au2を挟むタイヤ軸心を中心とする角度δを2〜6゜程度に相応し、凹みの周方向長さL15以上としている。即ち凹部13Aの周方向長さL15は、L15A≦L22Aとしている。L22A>L15Aとすると、環状リブ15の陸部の認識が薄れ、バルジデントを目立たなくさせる効果が少なく、該陸部ボリュームの減少は、バルジデント発生を抑制する効果も減じ、さらに、環状リブ13によるカーカス被傷を防止する効果も薄れることになるからである。
さらに、凹みの周方向長さL15と陸の周方向長さL22との和(L15+L22)は、凹部15の周方向角度ピッチであって、約3〜12゜程度、好ましくは5〜8゜程度に選択する。
又凹部15Aは、その溝部の両側の側縁15Aa,15Abが、前記円周線13Auとの交点(凹部15Aの前記周方向の両端15Au1,15Au2に同じ)において、カーカスコードのなす線(半径方向線となす角度α)に対して、共に5〜45゜の角度βとなるように、カーカスコードとは傾きを違えて配置する。
なお重荷重用ラジアルタイヤ1においては、通常カーカスコードが半径方向線xとなす角度は0゜に近く、故に、溝部の両側の側縁15Aa,15Abは通常半径方向線xに対して5〜45゜とする。5°未満では、凹部の傾きがカーカスコードの傾きに近くなり、効果が少なくなる。また45°を越えると側縁15Aa,15Abが過度に周方向に対して傾斜するため、やはりバルジデントを見がたくする効果を減じる。好ましくは15〜35゜、さらに好ましくは20〜30゜程度の角度である。
なお、凹部17の前記両側の側縁15Aa,15Abは、直線状でのびている。
ところで、本形態においては、図2,3に示すように、前記外の環状リブ13Aの前記側縁15Aa,15Abを、直線状で延長して、内の環状リブ13Bの凹部15Bの側縁15Ba,15Bbを構成し、従って凹部15A,15Bは一直線上に、前記周方向溝状部20で途切れ部を有して延在する。
即ち本形態においては、内の環状リブ13Bの凹部15Bは、外の環状リブ13Aの凹部15Aの前記した形状の延長線上にあるとして算術的に求めうる。
なお、凹部15A,15Bを一直線状とすることなく、千鳥状としてもよく、又前記半径方向線に対する前記角度βを、溝部の両側の側縁15Aa,15Abでの前記交点毎に変化して凹部15A,15Bを同巾のままで平行に半径方向内方に連続するように構成し、さらには、内の環状リブ13Bを外の環状リブ13Aと同じく(半径方向外縁13Auを、環状リブ13Bの外の半径方向外縁通る円周線13Auに変えて内の環状リブ13Bの半径方向外縁19B1を通る周方向円周線13Buを採用し、他方、それ以外の半径方向線に対する角度などは同じくする)設定するなど、種々な変形が可能である。
又凹部15A,15Bは、前記外の凹部15Aの前記円周線13Au、内の環状リブ13Bの前記円周線13Buでの凹部15の周方向中央かつ凹部15と直角な接平面に対する投影平面に投影される形状を図4,5に示しているように、凹部15A,15Bは、円弧状の曲面からなる。好ましくは単一円弧の断面からなる。このように、凹部15を、特に円弧の形状、取り分け単一円弧の形状とすることによりバルジデントを目立たせない効果が高いことを本発明者は見出したことによる。
又凹部15A,15Bの溝深さd15A,d15Bは、1mm以上かつそれぞれの環状リブの高さha,hb以下、従って、1mm≦d15A≦ha、1mm≦d15B≦hbとされる。1mm未満では凹部を設ける効果がなく、また、d15A<ha、d15B<hbとすると、この凹部内で被傷しやすくなるからである。又凹部15A、15Bの半径R15A,R15Bは前記周方向長さL15、溝深さd15A,d15Bによって求めうる。
タイヤサイズが275/80R22.5の重荷重用ラジアルタイヤで、図2に示す環状リブを有するタイヤに、表1に記載する凹部を設けた実施例1〜3のタイヤと、環状リブを1本、2本有するが、凹部を具えない比較例1,2のタイヤについて、各10本試作するとともに、正規リムに組み、正規内圧を充填し、バルジデントの視覚、触覚による1点から5点の5段階の官能試験を行った。各々の仕様及び試験結果を表1に示す。なお耐久試験はタイヤをリム(8.25×22)にリム組し、かつ内圧を900kPa、荷重は33.80kNを負荷する。この状態にて第1ステップ:80km/hで2時間、第2ステップ:100km/hで2時間、第3ステップ:120km/h…と、タイヤが発熱により破壊するまで増速する。例えば100km/hステップにおいて1時間26分で破壊したときには、第3ステップ(100km/h)と、(86分/120分)≒0.72であるため3.72(step)と記載する。
Figure 0004414799
表1から明らかなように、実施例のタイヤは比較例のタイヤに比べると大幅にその外観が向上していることが確認できた。
本発明の実施の一形態を示す重荷重用タイヤの部分断面図である。 バットレス部を例示する斜視図である。 バットレス部の拡大正面図である。 凹部の拡大断面図である。 凹部の拡大断面図である。
符号の説明
2 トレッド部
3 サイドウォール部
4 ビード部
5 ビードコア
6 カーカス
7 ベルト層
11 バットレス部
13 環状リブ
13A 外の環状リブ
13B 内の環状リブ
15 凹部
15A 外の環状リブの凹部
15B 内の環状リブの凹部
17A1 外の環状リブの半径方向外縁
17B1 内の環状リブの半径方向外縁
17A 外表面
17B 外表面
20 周方向溝部
M 最大巾位置
TH タイヤ断面高さ
W リブ巾
W1 外の環状リブのリブ巾
W2 内の環状リブのリブ巾
W20 周方向溝部の巾

Claims (3)

  1. トレッド部からサイドウォール部をへてビード部に至りかつ半径方向に対してなす角度αが0〜20゜の範囲であるカーカスコードを有するカーカスプライを含むとともに、前記サイドウォール部の外面であって、かつバットレスを含みかつタイヤ最大巾位置の半径方向外方の領域に、該サイドウォール部の外面から隆起しかつタイヤ周方向に連続する環状リブを設けるとともに、
    前記環状リブは、その半径方向内外縁間を半径方向に測ったリブ巾Wをタイヤ断面高さTHの3〜15%とし、かつ前記サイドウォール部の外面からの該環状リブの半径方向2等分位置での環状リブの外表面までの隆起高さhを1〜3mmとし、
    前記環状リブの外表面には、凹部が周方向に隔設されるとともに、該凹部の最大深さは1mm以上かつ環状リブの前記隆起高さh以下であり、
    前記凹部は、その両側の側縁が、前記環状リブの半径方向外縁を通る周方向円周線との交点において、カーカスコードに対して5〜45゜の角度βで直線状にのび、しかも
    前記凹部は、前記外表面と直角かつタイヤ周方向にのびる断面において該凹部の断面が単一の円弧からなることを特徴とする重荷重用ラジアルタイヤ。
  2. 前記凹部は、環状リブの半径方向外縁における、該凹部の周方向両端間の周方向長さが、前記周方向両端間を挟むタイヤ軸心を中心とする角度γが1〜4゜、かつ凹部の周方向両端間の周方向長さは、隣合う凹部の向き合う両端間の周方向長さ以下としたことを特徴とする請求項1記載の重荷重用ラジアルタイヤ。
  3. 前記環状リブは、径方向外、内に配された外の環状リブと内の環状リブとからなり、
    前記外の環状リブの前記側縁を、直線状で延長した位置に前記内の環状リブの凹部の側縁が形成されている請求項1又は2記載の重荷重用ラジアルタイヤ。
JP2004087557A 2004-03-24 2004-03-24 重荷重用ラジアルタイヤ Expired - Fee Related JP4414799B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004087557A JP4414799B2 (ja) 2004-03-24 2004-03-24 重荷重用ラジアルタイヤ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004087557A JP4414799B2 (ja) 2004-03-24 2004-03-24 重荷重用ラジアルタイヤ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005271726A JP2005271726A (ja) 2005-10-06
JP4414799B2 true JP4414799B2 (ja) 2010-02-10

Family

ID=35171834

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004087557A Expired - Fee Related JP4414799B2 (ja) 2004-03-24 2004-03-24 重荷重用ラジアルタイヤ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4414799B2 (ja)

Families Citing this family (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5671298B2 (ja) * 2010-10-20 2015-02-18 住友ゴム工業株式会社 重荷重用タイヤ
JP6929210B2 (ja) * 2017-12-11 2021-09-01 株式会社ブリヂストン タイヤ
JP7116746B2 (ja) * 2017-12-12 2022-08-10 株式会社ブリヂストン 重荷重用タイヤ
CN108995484A (zh) * 2018-09-03 2018-12-14 江苏通用科技股份有限公司 一种轮胎胎侧防擦伤结构
JP7136746B2 (ja) * 2019-06-11 2022-09-13 株式会社ブリヂストン タイヤ
JP2021054396A (ja) * 2019-09-30 2021-04-08 住友ゴム工業株式会社 タイヤ
JP7443764B2 (ja) * 2019-12-25 2024-03-06 住友ゴム工業株式会社 空気入りタイヤ
CN113135074B (zh) * 2020-01-20 2023-09-12 正新橡胶工业股份有限公司 具有胎边结构的轮胎

Also Published As

Publication number Publication date
JP2005271726A (ja) 2005-10-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7543619B2 (en) Heavy duty tire
JP4621091B2 (ja) 空気入りタイヤ
EP2213484B1 (en) Pneumatic tire
KR101779207B1 (ko) 중하중용 레이디얼 타이어
US20080053583A1 (en) Radial Passenger Tire with Improved Tread Contour
EP1637354A1 (en) Pneumatic tire
EP3293018A1 (en) Heavy-duty tire
JP5917869B2 (ja) 空気入りタイヤ
WO2002042094A1 (fr) Pneu de securite
JP4414799B2 (ja) 重荷重用ラジアルタイヤ
JP3389488B2 (ja) 重荷重用ラジアルタイヤ
US8002006B2 (en) Runflat tire
JP2004299670A (ja) ランフラットタイヤ
JP2007168541A (ja) 空気入りタイヤ
JP3416456B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP5005978B2 (ja) ランフラットタイヤ
JP3410647B2 (ja) 重荷重用タイヤ
JP4787425B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP2004359078A (ja) 非対称フランジ形状のリムに装着しうる乗用車用空気入りタイヤ
JP4385024B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP3973414B2 (ja) 空気入りラジアルタイヤ
JP4587097B2 (ja) ランフラットタイヤ
JP3410648B2 (ja) 重荷重用タイヤ及びその製造方法
JP7278899B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP4410000B2 (ja) 乗用車用空気入りタイヤとホイールとの組立体、及び、乗用車用空気入りタイヤ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070117

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090910

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090929

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20091013

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20091117

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20091120

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121127

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121127

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131127

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees