JP4414209B2 - 単関節丘膝関節形成中に正しい肢アライメントを達成するための方法及び装置 - Google Patents

Description

本発明は、単関節丘膝関節形成、より詳しくは、最低限に侵襲的な単関節丘膝関節形成を含む、正しい肢アライメントを達成して、単関節丘膝関節形成中に遠位大腿骨切断部を近位脛骨切断部に連結するための方法及び装置に関する。

患者の関節のすべて又は一部分を置き換えるための整形外科処置が、過去３０年にわたって開発されてきた。現在、骨を調製して移植体を設置するために使用される処置は、一般に開口処置と呼ばれる。この説明のために、「開口処置」という用語は、処置を指す。この場合、切り口は、特定の関節表面の大部分を完全に露出するために皮膚と下層の組織とを通して形成される。全体及び単関節丘膝関節形成の両方において、開口処置のための典型的な切り口の長さは約２０ｃｍ（約８インチ）〜約２５ｃｍ（約１０インチ）である。皮膚内の初期切開の後、用意すべき領域を完全に露出するために、内部の傷口が拡大されることがある。この方法は、骨表面の優れた観察を外科医に提供するが、筋肉を含む軟質組織に対する下層の損傷は、外科手術後に患者のリハビリテーション時間を長くする可能性がある。移植体は外科手術時に固定し得るが、外科手術中に傷ついた組織が完全に治るまで、数週又はおそらくは数カ月かかるかもしれない。

単一区画膝関節形成は、典型的に、例えば、膝の内側（内反変形）又は横方向（外反変形）区画に影響を及ぼす変形性関節症によって引き起こされる内反又は外反変形を矯正するために利用される。伝統的に、単関節丘膝関節形成は開口処置であり、外科医が、膝を露出した後に膝の適切な区画から、遠位大腿骨及び近位脛骨の部分を含む疾患のある骨さもなければ望ましくない骨を切除する開口処置である。冒された区画の遠位大腿骨及び近位脛骨はまた、単関節丘膝補てつ装具を受容ように賦形される。

従来の単関節丘膝関節形成では、脚アライメントには、試行錯誤の技術が必要であり、この場合、外科医は、限定された数の厚さで脛骨補てつ装具が利用可能であるという経験と知識に基づき、遠位大腿骨切断部及び近位脛骨切断部の一方を作り、その後に遠位大腿骨切断部及び近位脛骨切断部の他方の位置を選択する。典型的に、近位脛骨切断部は、疾患のある骨さもなければ望ましくない骨の十分な除去を保証しつつ、近位脛骨の最少の量を除去するように作られる。残りの大腿骨切断部は、大腿補てつ装具を受容するように大腿骨の賦形を完成するために作られる。大腿骨及び脛骨切断部が完成した後、大腿骨補てつ装具及び脛骨補てつ装具、あるいはそれらの暫定的なバージョがンが一時的に移植され、脚アライメントは外科医によって再検討される。脛骨補てつ装具が一体の軸受構成要素を含まない場合、別個の軸受構成要素も移植される。脚アライメントを調整するために、外科医は、脛骨補てつ装具、又は軸受構成要素を、厚さを増した又は減らした代わりの脛骨補てつ装具、又は軸受構成要素で置き換えることができる。外科医はまた、適切な脚アライメントを達成するために、大腿骨を再切断し及び／又は異なる大腿骨移植体を使用することが可能である。外科医はまた、より多くの脛骨ストックを除去し、再び、以前に使用した脛骨補てつ装具を使用するか、あるいは以前に使用した脛骨補てつ装具を、異なる厚さの脛骨補てつ装具で置き換えることができる。適切な脚アライメント及び軟質組織の緊張が達成されたと、外科医が信じるまで、試行錯誤の上記の処置が行われる。

単一区画の膝関節形成を実行する際に利用される従来の試行錯誤の技術は、退屈であり、時間を浪費し、脛骨及び／又は大腿骨の過度の除去をもたらす可能性がある。１つの代わりの従来技術の技術は、単関節丘膝補てつ装具を受容する膝の区画内の間隔にわたって延在する離間機構を利用する。この従来技術の技術では、外科医が肢アライメントに満足するまで、区画離間が延長される。膝区画を延長するために使用される装置は、切断ブロック用の基準として使用され、このブロックを通して、膝を完全に伸展して遠位大腿骨及び近位脛骨が切断される。この技術は不都合であるが、その理由は、多くの外科医は、膝が完全に伸展しているときに骨に近い膝の背後の膝窩構造を損傷することを恐れるため、膝が完全に伸展しているときに脛骨を切断することを望まないからである。膝が屈曲されるとき、膝窩構造は骨から引き離され、膝窩構造を損傷することなく近位脛骨を切断する際に追加の誤りの余地をもたらす。

関連技術において、単関節丘膝関節形成に正しい肢アライメントを行うための最低限に侵襲的な方法及び装置が必要とされている。

関連技術において、所定の間隔を有する遠位大腿骨切断部及び近位脛骨切断部を作ることができ、屈曲部の近位脛骨の切除を可能にする切断ガイド装置がさらに必要とされている。

本発明は、単関節丘膝関節形成中に正しい肢アライメントを行うために最低限に侵襲的な処置を提供する。膝のどの区画が補てつ装具を受容しているかに応じて、膝関節を露出するために中間又は横方向の切り口が作られる。本発明の方法で使用される切り口は、従来の開口処置の切り口よりも小さい。傷口を展開した後、膝の関連する区画の前方脛骨ボスが切除され、また本発明による調整可能なアライメントブロックが膝の関連する区画内に挿入される。

本発明の調整可能なアライメントブロックは、大腿骨に接触するための大腿骨パドルと、脛骨に接触するための脛骨パドルを含む。使用時、大腿骨及び脛骨パドルは、前方脛骨ボスを除去した後に膝の関連する区画内に挿入される。本発明の装置は、調整可能なアライメントブロックに取付け可能であると共に端部を収容するアライメントロッドを有するアライメントタワーを含み、アライメントタワーは、膝の区画内に挿入された調整可能なアライメントブロックに取り付けられるとき、膝の関節丘の間に配置される。位置決めタワーの端部を収容する位置決めロッドは、１対の穴、一方は大腿骨アライメントロッドを受容するための穴、他方は脛骨アライメントロッドを受容するための穴を含む。端部を受容するアライメントロッドの適切な穴に挿入された場合、大腿骨及び脛骨アライメントロッドは、膝の関節丘の間に配置された端部を有し、２本のロッドは平行である。膝をアライメントするために、大腿骨アライメントロッドは大腿骨の機械軸とアライメントされ、下肢は、脛骨アライメントロッドが脛骨機械軸とアライメントするまで移動される。関節アライメントの矯正により、調整可能なアライメントブロックの脛骨パドルは、大腿骨パドルが大腿骨に接触するまで大腿骨パドルから移動され、同時に脛骨パドルは脛骨に接触して、適切なアライメントに膝を維持し、すなわち、肢アライメントの適切なバランス及び軟質組織のバランスを維持する。調整可能なアライメントブロックは脛骨と大腿骨とに固定され、次に、アライメントタワー及びアライメントロッドが取り除かれる。

本発明の調整可能なアライメントブロックは、遠位大腿骨切断部が作られる大腿骨切断スロットを含む。大腿骨切断スロットは、大腿骨パドルから所定の距離だけ離間され、適切な量の大腿骨ストックの除去を可能にする。膝を屈曲し、また大腿骨切断ブロックを脛骨と大腿骨とに固定し、振動鋸又は他の適切な道具を利用して、遠位大腿骨を切除する。遠位大腿骨を切除した後、調整可能なアライメントブロックが取り除かれ、調整可能なアライメントブロックを脛骨に固定するために使用された１対の頭なし固定装置を残す。頭なし固定装置は大腿骨切断スロットから所定の距離だけ離間され、遠位大腿骨切断部を近位脛骨切断部に連結するための基準として使用される。

今や、近位脛骨を切除するために、本発明の脛骨切断ブロックが使用される。本発明の脛骨切断ブロックは、ブロック内の頭なし固定装置の挿入を受け入れるように寸法決めかつ離間されたいくつかの孔対を含む。脛骨切断ブロックの孔対の各々は、異なる移植体の厚さに対応する。脛骨切断ブロックはまた、近位脛骨切断部を作ることができる脛骨切断スロットを含む。脛骨切断部は、所望の移植体用の適切な孔対内に頭なし固定装置を配置することによって脛骨に取り付けられ、近位脛骨内でサジタル切断部を作った後、水平な脛骨切断部が脛骨切断スロットを通して作られる。

本発明の利点は、本明細書に開示した技術の最低限に侵襲的な性質の故に患者の回復を促進しつつ、単関節丘膝関節形成を実行する能力である。

本発明の別の技術的な利点は、所定のアライメントと軟質組織とのバランスの確立であり、遠位大腿骨及び近位脛骨の上に連結された並列の骨切断部による正確な部品位置決めを保証する。

本発明の他の利点は、屈曲部の近位脛骨の切除を可能にしつつ、遠位大腿骨及び近位脛骨の上の骨切断部を連結する能力である。

添付図に関連して行われる本発明の実施態様の次の説明を参照して、本発明の前述及び他の特徴と利点、及びそれらを達成する方法がより明白になり、また本発明それ自体がより良く理解されるであろう。

複数の図面全体にわたって、対応する参照番号は対応する部分を示す。本明細書に説明する実施例は、１つの形態の本発明の好ましい一実施態様を示し、またこのような実施例は本発明の範囲を限定すると解釈すべきではない。

以下の説明は、中間区画の単関節丘膝関節形成に関する。中間区画の単関節丘膝関節形成に関して記述し、本発明の原理は横方向の区画に適用することができるが、膝の横方向の区画を置き換える場合、僅かに長い切り口が必要となることがある。

手術前の計画
本発明による単関節丘膝関節形成を実行する前に、冒された膝の重さを支える前方／後方及び横方向のＸ線写真を取らなければならない。さらに、好ましくは足関節を含む大腿骨頭部、膝、また可能な限り脛骨の中心を示す仰臥位の前方／後方のＸ線写真を取らなければならない。この最後のＸ線では、外科医は、膝の大腿骨頭部の中心から遠位大腿骨の中心に線を引き、また脛骨骨幹の中心の下方に第２の線を引くことができる。これらの２つの線によって形成された角度は、図２に示したように変形∀の角度を示す。

図２は、内反変形を有する膝関節２４を概略的に示している。図２に示したように、膝２４の大腿骨頭部１６の中心から遠位大腿骨１８の中心に引かれた線２０’は、脛骨１２’の骨幹の中心の下方に引かれた線２２’と角度∀を形成する。この角度∀は膝関節２４の内反変形の角度を示している。図１は健康な膝関節１４を示している。図１に示したように、膝１４の大腿骨頭部１６の中心から遠位大腿骨２０の中心に引かれた線２０は、脛骨１２の骨幹の中心の下方に引かれた線２２と同一直線上にあり、変形なしの膝関節を示している。変形∀の角度が１５度以上ならば、患者は、単一区画の膝関節形成の候補ではないであろう。

仰臥位の患者では、足関節領域は弾性包装体で巻き付けられ、近位大腿骨のアクセス可能性が点検される。近位大腿骨は、図２に示しまた上述したように、変形∀の角度を決定するために使用される大腿骨頭部位置の決定を可能にするためにアクセス可能でなければならない。この時点において、大腿骨頭部の位置を識別するために解剖学的なランドマークを利用することが可能である。１つの模範的な実施態様では、ＥＫＧ電極のようなマーカを大腿骨頭部の中心の上方に配置して、基準点として利用し得る。１つの模範的な実施態様では、大腿骨頭部の位置は前方／後方のＸ線写真により確認される。

外科的処置
図３を参照すると、膝関節を露出するために患者脚部２６内に切り口２８が作られる。外科医の選択に応じて、屈曲部又は伸展部に切り口２８を作ることができる。切り口２８は、開示した模範的な実施態様では、図３に示したように、膝蓋の上極から６〜１０ｃｍ、関節線の約２ｃｍ下に脛骨結節に隣接して延在する中間副膝蓋の切り口である。横方向区画の単関節丘膝関節形成が実行されている場合、切り口は、膝蓋の上極から関節線の約２ｃｍ下に脛骨結節に隣接して延在する横方向の異常膝蓋切り口である。図３と図４は右の膝を示し、他方、本文献の残りの図面は左の膝を示している。本発明の処置は、当然、左右両方の膝に適用できる。

切り口２８を作った後、傷口は関節包を露出するために展開される。図４を参照すると、被膜切り口３０は、図４に示したような大腿骨関節丘の前方縁を露出する点に、切り口２８と一致して広筋斜紋筋の遠位の関節包内に作られる。膝関節の視覚化を促進するために、脂肪パッドを摘出することが可能である。今や、軟質組織は、脛骨から関節線に沿って側副靱帯に向かって、骨膜下に反転されるが、側副靱帯内には反転されない。露出した膝区画内で、前方関節間軟骨の部分が除去される。１つの模範的な実施態様では、前方関節間軟骨の約３分の１が除去される。関節間軟骨の残部は、遠位大腿骨及び近位脛骨の切除後に除去される。

次に、関節は創面切除され、また脛骨棘状突起又は十字形靭帯との作用を避けるために、関節丘間オステオファイトが除去される。さらに、側副靱帯及び被膜に干渉する周縁オステオファイトが除去される。例えば、中間区画疾患では、オステオファイトは脛骨隆起の横方向の面に確認される。

図５を参照すると、膝を屈曲して、振動鋸３２が露出した膝区画内に挿入されかつ脛骨１２’に適用され、振動鋸ブレード３６は前方脛骨ボス３４を切除するように作動する。次に、膝が完全に伸展され、タオルを足関節の下に配置して膝を完全に伸展維持するのを補助する。この位置において、脚アライメントは受動的に矯正され、すなわち視覚的に正しいように見られるまで矯正される。

図１３を参照すると、次に、調整可能なアライメントブロック３８（さらに図６〜図１２に図示）が、中間大腿骨関節丘と、前方脛骨ボス３４が取り除かれる脛骨の部分との間に配置された大腿骨パドル４２（図７）と共に配置される。調整可能なアライメントブロック３８を挿入する前に、脛骨パドル４４は、図７と図９に示したように閉位置に配置される。

図８〜図１２を参照すると、調整可能なアライメントブロック３８は、そこから延在する大腿骨パドル４２を有する本体３９を含む。図１１に示したように、大腿骨パドル４２は、反対側のスペーサ斜面６４とスペーサスロット６２とを含む。スペーサ斜面６４とスペーサスロット６２は、以下にさらに記述するように、マイナス２ｍｍの大腿骨スペーサ５６に関連して利用される。大腿骨パドル４２の反対側に、アライメントタワーボス５４が、調整可能なアライメントブロック３８の本体３９から延在する。本体３９は、以下にさらに記述するように、調整可能なアライメントブロック３８を大腿骨と脛骨とに貼り付けるために本体内に形成された穴４６、４８を含む。調整可能なアライメントブロック３８の本体３９は、以下にさらに記述するように、遠位大腿骨切断部が作られる大腿骨切断スロット４０をさらに含む。

調整可能なアライメントブロック３８は、脛骨パドル４４が配置される脛骨パドル溝５０をさらに含む。脛骨パドル溝５０は、図７と図９に示した調整可能なアライメントブロック３８の閉位置の間の脛骨パドル４４の運動を、図６と図１０に示したアライメントブロックの開位置に案内する。図８に示したように、ねじ付きシャフト６０は、調整可能なアライメントブロック３８の本体３９の細長い穴に回転可能に配置される。脛骨パドル作動ノブ５２がねじ付きシャフト６０に固定され、また調整可能なアライメントブロック３８の本体３９から延在して、ねじ付きシャフト６０の作動を可能にする。脛骨パドル４４は、ねじ付きシャフト６０の回転を引き起こす脛骨パドル作動ノブ５２の回転が開位置と閉位置との間の脛骨パドル４４を作動するようにねじ付きシャフト６０の隣接するねじ山の間に配置された端部を含む。

本図に示した調整可能なアライメントブロック３８は、左中間／右横方向の調整可能なアライメントブロックである。右中間の単関節丘膝関節形成及び左横方向の単関節丘膝関節形成のために、代わりのアライメントブロックを利用することができる。このような代わりのアライメントブロックは、本図に示したアライメントブロック３８の鏡像である。図１２を参照すると、鏡像のアライメントブロックは、脛骨パドル作動ノブ５２の左に配置された脛骨固着穴４６を含むであろう。さらに、代わりの実施態様の調整可能なアライメントブロックでは、大腿骨切断スロット４０は、図１２の図面から脛骨パドル作動ノブ５２の左にさらに延在する。

関節が余りにもきつく、調整可能なアライメントブロック３８の大腿骨パドル４２を、上述のような膝２４内に挿入できない場合、図５を参照して記述したように、アライメントブロック３８を挿入するために、追加の前方脛骨ボスを取り除いてより大きなスペースを形成しなければならない。露出改良のため、膝蓋オステオファイトを取り除くことができる。有利に、本発明の技術は膝蓋の移動を必要としない。関節を適切にアライメントして保持するために、調整可能なアライメントブロック３８が使用され、さらに以下に詳細に記述するように、遠位大腿骨切断部を作るときに切除ガイドとして使用される。

大腿骨関節丘の相当の腐食がある場合、２ｍｍ小さい骨を遠位大腿骨関節丘から切除することが可能である。このような場合、図１４に示したような調整可能なアライメントブロック３８の大腿骨パドル４２の頂部に、マイナス２ｍｍの遠位大腿骨スペーサ５６（図２８〜図３１）が配置される。調整可能なアライメントブロック３８の大腿骨パドル４２にマイナス２ｍｍ遠位大腿骨スペーサ５６を取り付けて、図１３に示した位置から、すなわち、調整可能なアライメントブロック３８の大腿骨パドル４２にマイナス２ｍｍの遠位大腿骨スペーサ５６が固定されない位置から、大腿骨切断スロット４０が遠位大腿骨１８’に対して遠位に２ｍｍ移動される。したがって、マイナス２ｍｍの遠位大腿骨スペーサを利用するときに大腿骨切断スロット４０を通して振動鋸を配置するとき、２ｍｍ小さい大腿骨が切除される。

マイナス２ｍｍの大腿骨スペーサ５６が図２８〜図３１に詳細に示されている。図２８に示したように、マイナス２ｍｍの大腿骨スペーサ５６は、２ｍｍの高さＨを有する。これを念頭において、図１４に示したような大腿骨パドル４２の頂部にマイナス２ｍｍ大腿骨スペーサ５６を配置して、切断スロット４０は、調整可能なアライメントブロック３８がマイナス２ｍｍの大腿骨スペーサ５６なしに膝関節２４に配置されるとき、大腿骨１８’に沿って大腿骨の位置に対して遠位に２ｍｍ移動される。

遠位大腿骨切除の深さを調整するために、高さが変わる大腿骨スペーサを本発明に従って利用し得る。マイナス２ｍｍの大腿骨スペーサ５６は、図２８〜図３１に詳細に示されている。図３１に示したように、大腿骨スペーサ５６は、調整可能なアライメントブロック３８の大腿骨パドル４２に対し遠位大腿骨スペーサ５６の確保を行うために、大腿骨スペーサの下面から延在するあり継ぎ８４を含む。図１１に示したように、調整可能なアライメントブロック３８の大腿骨パドル４２は反対側のスペーサ斜面６４を含み、この斜面は、マイナス２ｍｍの大腿骨スペーサ５６のあり継ぎ８４の拡張を促進して、大腿骨パドル４２の頂部のマイナス２ｍｍの大腿骨スペーサ５６の位置決めを可能にする。さらに、図２９と図３０を参照すると、マイナス２ｍｍの大腿骨スペーサ５６は、マイナス２ｍｍの大腿骨スペーサ５６を、調整可能なアライメントブロック３８の大腿骨パドル４２に固定するときにあり継ぎ８４の外側方向の拡張を促進する１対の拡張スロット５８を含む。マイナス２ｍｍの大腿骨スペーサ５６が大腿骨パドル４２に固定されるとき、その調整可能なアライメントブロック突出部６６は、大腿骨パドル４２に対するマイナス２ｍｍの大腿骨スペーサ５６の摺動を防止するために、大腿骨パドル４２のスペーサスロット６２内に嵌合する。マイナス２ｍｍの大腿骨スペーサ５６を大腿骨パドル４２から取り外すために、プライバーがそれらの間に挿入され、調整可能なアライメントブロック突出部６６を大腿骨パドル４２のスペーサスロット６２から付勢する。次に、マイナス２ｍｍの大腿骨スペーサ５６を摺動して、大腿骨パドル４２との係合を解除することができる。

大腿骨パドル４２と位置決めされた調整可能なアライメントブロック３８を、図１３に示したような冒された区画内に形成された空間に配置して（アライメントブロックに固定されるマイナス２ｍｍの遠位大腿骨スペーサ５６付き又はそれなしに）、図１５〜図１８に詳細に示したアライメントタワー７０は、図１９に示したように、調整可能なアライメントブロック３８に固定される。図１８を参照すると、アライメントタワー７０は、調整可能なアライメントブロック３８にアライメントタワー７０が固定されるときにアライメントタワーボス５４を当該穴内に配置するように寸法決めされたボス穴７２を含む。アライメントタワー７０は、調整可能なアライメントブロック３８にアライメントタワー７０が固定されるときに、調整可能なアライメントブロック３８の基部５５に当接するアライメント突出部７４をさらに含む。アライメント突出部７４は、図１５と図１８に示したように賦形されるウェッジである。調整可能なアライメントブロック３８のアライメントタワーボス５４がアライメントタワー７０のボス穴７２を横断するにつれ、アライメント突出部７４は調整可能なアライメントブロック３８の基部５５に接触し、そのウェッジ形状のため、アライメントタワー７０を調整可能なアライメントブロック３８にロックする。アライメントタワーボス５４がボス穴７２内に配置され、またアライメント突出部７４が基部５５に当接して、アライメントタワー７０は調整可能なアライメントブロック３８に固定され、当該ブロックに対して回転しない。調整可能なアライメントブロック３８を図１３と図１９に示したように配置して、またアライメントタワー７０を図１９に示したようにブロック３８に固定して、アライメントタワー７０の端部を受容するアライメントロッド７６が遠位大腿骨１８’の関節丘の間に配置される。

今や、図２０に示したようにアライメント装置が完全に組み立てられる。図１９に示したように調整可能なアライメントブロック３８とアライメントタワー７０とを配置して、正方形のアライメントロッド８０の第１の端部１２８は、図１９と図２０に示したようにアライメントタワー７０の正方形のアライメントロッド穴７８（図１５）内に挿入される。その後、正方形のアライメントロッド８０の反対側端部は、図２０に示したように遠位テレスコープロッド９０（図１４〜図２１）の細長い正方形のアライメントロッド穴９２（図２４）内に挿入される。

正方形のアライメントロッド８０を遠位テレスコープロッド９０の細長い正方形のアライメントロッド穴９２（図２４）内に挿入する前に、足関節１２０（図２５〜図２７）が遠位テレスコープロッド９０に接続される。図２７を参照すると、足関節クランプ１２０は、遠位テレスコープロッド９０のあり継ぎ９４（図２２）を受け入れるように寸法決めされたあり継ぎチャネル１２２を含む。図２２に示したように、遠位テレスコープロッド９０は、足関節クランプ１２０を遠位テレスコープロッド９０に一時的に固定するために足関節クランプ保持ノブ９８を含む。図２２〜図２４に示したように、足関節クランプ保持ノブ９８は足関節クランプ保持ロッド１０２に固定され、このロッドは、足関節クランプ保持シリンダにねじ式に係合され、あり継ぎ９４を通して延在する。あり継ぎ９４をあり継ぎチャネル１２２内に配置して、足関節クランプ保持ノブ９８が回転され、あり継ぎ９４の底面から延在して、あり継ぎ９４とあり継ぎチャネル１２２との間に締りばめを形成するように、足関節クランプ保持ロッド１０２の端部を強制する。足関節クランプ１２０は、模範的な一実施態様では、あり継ぎ９４の下に延在する足関節クランプ保持ロッド１０２の端部を受け入れるためのチャネルを含むことが可能である。

足関節クランプ１２０を一時的に遠位テレスコープロッド９０に固定して、スプリングアーム１２４は、正方形のアライメントロッド８０が遠位テレスコープロッド９０の細長い正方形のアライメントロッド穴９２内に挿入されるとき、スプリング１２６のバイアス力に対抗して開口され、また足関節の近位の足関節の周りに配置される。足関節クランプ１２０は、有利に、本発明の離間装置の冠状回転を妨げる。図１９と図２０に示したように、次に、丸いアライメントロッド１００が、アライメントタワー７０の丸いアライメントロッド穴８２（図１５と図１８）内に挿入され、丸いアライメントロッド１００の残部は図２０に示したように近位に延在する。代替的実施態様では、丸いアライメントロッド１００は代わりの丸いアライメントロッド穴８８内に挿入される。図１５と図１８に示したように、代わりの丸いアライメントロッド穴８８は楕円である。大きな又は太い大腿部を有する患者に本発明のアライメント装置を使用する場合に、代わりの丸いアライメントロッド穴８８が利用される。次に、ターゲットガイド１１０が丸いアライメントロッド１００の近位端に摺動され、図２０に示したようなアライメント装置の組立体を完成する。アライメント装置を組み立てまた図２０に示したように接続して、正方形のアライメントロッド８０の第１の端部１２８及び丸いアライメントロッド１００の第１の端部１３０が遠位大腿骨１８’の関節丘の間に配置される。ターゲットガイド１１０は、より詳細に図３５〜図３７に示されている。図３６と図３７に示したように、ターゲットガイド１１０は丸いアライメントロッド穴１３２を含み、アライメント装置が図２０に示したように完全に組み立てられたとき、丸いアライメントロッド１００が前記ロッド穴内に配置される。図３５に示したように、ターゲットガイド１１０は、その適切な位置決めを示す前方マーキングを含む。図３５に示したように、ターゲットガイド１１０は、左中間／右横方向を示すマーキングを含み、これらのマーキングは、ターゲットガイドの表面を前方に配向して、左中間の単関節丘膝関節形成又は右横方向の単関節丘膝関節形成を実行する場合にターゲットガイド１１０が有用であることを示している。ターゲットガイド１１０の反対側は、右中間／左横方向を示すマーキングを含み、これらのマーキングは、反対側のマークされた表面を前方に配向して、右中間の単関節丘膝関節形成又は左横方向の単関節丘膝関節形成を実行する場合にターゲットガイド１１０が有用であることを示している。ターゲットガイド１１０の反対側に、大腿骨頭部ターゲット領域が中心の右に配置される。

代わりに、調整可能なアライメントブロック３８をジョイントに挿入する前に、アライメント組立体を組み立てることができる。この実施態様では、足関節クランプ１２０のスプリングアーム１２４は、スプリング１２６のバイアス力に対抗して、患者の足関節の周りの配置を受け入れる開位置に移動され、また調整可能なアライメントブロック３８の大腿骨パドル４２が、単関節丘膝関節形成を受ける膝の区画内に挿入されるときに、患者の足関節の周りに配置される。特に、アライメントタワー７０は、調整可能なアライメントブロック３８のアライメントタワーボス５４がアライメントタワー７０のボス穴７２に挿入されて、またアライメント突出部７４が調整可能なアライメントブロック３８の基部５５に当接して、調整可能なアライメントブロック３８の頂部に配置することができる。アライメントタワー７０を調整可能なアライメントブロック３８に固定して、足関節クランプ１２０は遠位テレスコープロッド９０のあり継ぎ９４内に摺動され、足関節クランプ保持ノブ９８は、足関節クランプ１２０を遠位テレスコープロッド９０に一時的に保持するために締め付けられる。次に、正方形のアライメントロッド８０の端部は遠位テレスコープロッド９０に挿入され、また正方形のアライメントロッド８０の第１の端部１２８は、アライメントタワー７０の正方形のアライメントロッド穴７８（図１５）を通して配置される。脚アライメントを受動的に矯正して、関節は開口保持され、また調整可能なアライメントブロック３８の大腿骨パドル４２は冒された膝の区画内に形成された空間に挿入され、足関節クランプは足関節の上方に配置される。この時点で、スプリングアーム１２４は、スプリング１２６のバイアス力に対抗して開位置に移動されて、踝の近位の足関節の周りに配置され、アライメント装置の患者への固定を完成する。代わりに、上述のように、調整可能なアライメントブロック３８の大腿骨パドル４２を冒された膝の区画内に導入するのと同時に、足関節クランプを足関節の周りに固定してもよい。

関節アライメント
図２０に示したようにアライメント装置を配置して、遠位テレスコープロッド９０の中間横方向の調整を可能にするために、足関節クランプ保持ノブ９８が緩められる。足関節クランプ１２０に対する遠位テレスコープロッド９０の相対運動を可能にするために、足関節クランプ保持ノブ９０を緩めて、触知可能な中間踝と横方向踝との間の中点に対し約５〜１０ｍｍ中間に遠位テレスコープロッド９０の遠位先端部１０６が位置決めされるまで、遠位先端部が移動される。本明細書に開示した中間区画関節形成では、近位先端部１０６は第２の中足骨を指すはずである。遠位テレスコープロッド９０の近位先端部１０６が上述のように適切に配置されたとき、この中間横方向の位置に遠位テレスコープロッドを固定するために、足関節クランプ保持ノブ９８が締め付けられる。近位に、正方形のアライメントロッドの長手方向軸線８０（したがって、近位テレスコープロッド９０）が、脛骨結節の中点のちょうど中間に位置し、また関節丘間の隆起の上方でセンタリングされなければならない。高さ調整ノブ１０８を緩め、また前方脛骨稜に対し平行になるまで正方形のアライメントロッドチューブ１１２、したがって、正方形のアライメントロッド８０の高さを調整し、その後に高さ調整ノブ１０８を締め付けて近位アライメント装置を適切な位置に保持することによって、遠位テレスコープロッド９０及び正方形のアライメントロッド８０は、前方脛骨稜に対し平行に配置される。

今や、ターゲットガイド１１０が大腿骨頭部の中心を指すまで脚部を移動することによって、脚部は所望のアライメントに配置される。矯正しすぎは避けるべきである。中間区画の関節形成では肢を僅かに内反にアライメントし、あるいは横方向区画の関節形成では肢を僅かに外反にアライメントすることが好ましい。このことを念頭におき、ターゲットガイド１１０の上にマークされた大腿骨頭部のターゲット領域は、図３５に示したように、丸いアライメントロッド穴１３２の長手方向軸線の左にオフセットされる。このオフセットは、肢アライメントにおける所望の僅かな不十分な矯正を可能にする。肢を適切にアライメントして、作動ノブ５２は、図９と図７に示した閉位置から開位置（例えば、図６と図１０に示した位置）に調整可能なアライメントブロック３８を作動するために回転され、脛骨パドル４４が近位脛骨に係合して、関節空間が充填されるときに開口は停止する。調整可能なアライメントブロック３８は、関節をアライメント保持するために利用される。

関節を適切にアライメント保持して、頭なしねじ１６０（例えば、図３９参照）は、調整可能なアライメントブロック３８の脛骨固着穴４６を通して挿入されかつ脛骨１２内に押し込まれ、調整可能なアライメントブロック３８のねじを残す。好ましいならば、頭なしねじの代わりに頭なし保持ピンを使用することができるが、本実施態様では、ピン固定を弱める可能性があるので、挿入されるピン全長まで穿孔することなくピンを受容するために、孔を予め穿孔しなければならない。次に、頭付きねじは、調整可能なアライメントブロック３８の大腿骨固着穴４８を通して挿入され、遠位大腿骨１８内に押し込まれる。頭付きねじは、過剰なトルク付与及びその結果として生じる骨ストックの剥ぎ取りを避けるために、大腿骨１０’内に手で締め付けることが可能である。この時点において、アライメントが確認され、また変更なければ、アライメントタワー７０、丸いアライメントロッド１００、正方形のアライメントロッド８０、遠位テレスコープロッド９０、及び足関節クランプ１２０が取り除かれる。

調整可能なアライメントブロック３８を大腿骨１０’と脛骨１２’とに固定して（例えば、図２０参照）、振動又は往復運動ブレードが調整可能なアライメントブロック３８の大腿骨切断スロット４０を通して挿入され、近位大腿骨関節丘を切除するために利用される。模範的な一実施態様では、遠位大腿骨切断は、脛骨及び大腿骨の両方に固定された調整可能なアライメントブロック３８から開始し、また大腿骨固着穴４８を通して配置された頭付きねじを取り除き、膝を屈曲することによって完了される。遠位大腿骨切断が大腿骨１０’と脛骨１２’とに固定された調整可能なアライメントブロック３８で仕上げられる場合、遠位大腿骨切除が完了した後、頭付き大腿骨ねじが大腿骨固着穴４８から取り除かれる。

大腿骨ねじを取り除いた後、作動ノブ５２を反時計回り方向に回転することによって、図７と図９に示した閉位置に向かって調整可能なアライメントブロック３８が作動される。次に、調整可能なアライメントブロック３８は、例えばピンプライヤで取り外され、頭なしねじ１６０を脛骨１２’に残す。頭なしねじは、遠位大腿骨切断部と脛骨プラト切断部との間にリンクを提供する。

次に、図３２〜図３４に示した脛骨切断ブロック１４０が脛骨切除を案内するために利用される。図３２に示したように、脛骨切断ブロック１４０は、孔対１４２／１４２’、１４４／１４４’、１４６／１４６’、及び１４８／１４８’を含む。各孔対は、調整可能なアライメントブロック３８の脛骨固着穴４６を通して配置された頭なしねじ１６０の挿入を受け入れるように離間され、上述のように脛骨１２’内に残される。このようにして、孔対１４２／１４２’、１４４／１４４’、１４６／１４６’、及び１４８／１４８’は、脛骨切断部を遠位大腿骨切断部に連結するために切除スロット１５０に関連して使用される。図３４に示したように、孔１４２と１４６の長手方向軸線は切除スロット１５０と３度の角度を形成し、３度の脛骨傾斜を可能にする。本発明による脛骨切断ブロックは、９度、７度、５度、又はゼロ度の脛骨傾斜を含む様々な脛骨傾斜を提供できることが考えられる。

図３２に示したように、孔対１４２／１４２’には、脛骨切断ブロック１４０に８のマークが付けられている。同様に、残りの孔対にはマーク１０、１２、及び１４が付けられている。これらの孔対の番号は、脛骨補てつ移植体、すなわち脛骨部材及び軸受面のサイズに対応する。模範的な実施態様は、８、１０、１２、及び１４とマークされた孔対を含むが、本発明による脛骨切断ブロックは、代わりの厚さの脛骨補てつ装具に対応する追加の切断深さを含み得ることが考えられる。最初に、脛骨１２’から突出する頭なしねじは、８ｍｍの脛骨関節表面、すなわち、８ｍｍの脛骨関節表面に必要な最少の脛骨切除に対応する孔対１４２／１４２’を通して挿入される。脛骨切断ブロックの孔対を通して頭なし脛骨ねじを位置決めすることによって、膝の機械軸に対し略垂直に、また遠位大腿骨切断部に対し略平行に切除スロット１５０がアライメントされる。もし脛骨／頚骨傾斜を設けている脛骨切断ブロックが利用されるなら、サイズ番号は、脛骨切除の中央を参照し中央は前方から後方に、すなわちサジタル平面に含まれる線に沿って測定される。

脛骨切断ブロック１４０を頭なし脛骨ねじの上方に配置した後、膝が屈曲される。皮膚の張りが脛骨切断ブロック１４０のアライメントに影響するならば、切り口は長くなることがある。模範的な一実施態様では、選択した脛骨切除が妥当であることを確かめるのを補助するために、切除スロット１５０を通して切除ガイドを挿入することができる。不十分な量の骨が切除されることを切除ガイドが示すならば、あるいはより厚い関節表面が望まれるならば、脛骨切断ブロック１４０を頭なし脛骨ねじとの係合から取り外し、次の孔対、すなわち孔対１４４／１４４’を用いて置き換えることができる。不十分な量の骨が切除されることを切除ガイドが示すならば、あるいはより厚い関節表面が望まれるならば、脛骨切断ブロック１４０を頭なし脛骨ねじとの係合から取り外し、次の孔対、すなわち孔対１４４／１４４’を用いて置き換えることができる。脛骨切除が妥当であることを確かめるのを補助するために、切除ガイドを再び利用することができ、また必要に応じて、脛骨切断ブロック１４０を次の孔対に再配置することができる。

脛骨切断ブロック１４０が適切に配置されると、頭なし脛骨ねじ１６０はその孔対を通して延在し、脛骨は脛骨移植体を受容するように切除される。大腿骨を切除するとき、開創器を中間に挿入して中間側副靱帯を保護することができる。図３８に示したように、脛骨１２’のサジタル切断部をフリーハンドで作ることができる。膝を屈曲して、往復運動鋸１５４のブレード１５２は、冒された区画内の脛骨隆起１５６に隣接して配置される。図３８に示したように、往復運動鋸１５４のブレード１５２は前方／後方面の脛骨隆起に対し略平行に配置される。図３８に示したような位置のブレード１５２により、ブレード１５２が脛骨切断ブロック１４０の近位表面１５８と接触するまで、脛骨隆起の中間縁部に沿った脛骨内で切断が行われる。近位表面１５８は、サジタル切断部の前方／後方傾斜を決定するためのガイドとして利用される。脛骨切断ブロック１４０の近位表面１５８の切断により、サジタル切断部の切除されない約３〜４ｍｍの骨が残される。脛骨切除中に、骨に対して脛骨切断ブロック１４０を手動で位置保持できるか、代わりに、１つ又は１対の血管鉗子を、脛骨切断ブロック１４０に当接する位置の頭なし脛骨ねじ１６０に挟持して、脛骨切断ブロック１４０を脛骨１２’に対して面一に保持することができる。

選択的に、脛骨切断ブロック１４０は、頭なし脛骨ねじ１６０の上で、サジタル切断部を作るときに水平切断のために使用される孔対の上方４ｍｍにある孔対に再配置することが可能である。例えば、８ｍｍの切断に対応する孔対、すなわち、孔対１４２／１４２’が適切な切除レベルであると決定されるならば、１２ｍｍの切除に対応する孔対１４６／１４６’を通して位置決めされた頭なし脛骨ねじ１６０で、脛骨切断ブロック１４０を再配置することができる。水平切断に望ましい孔の４ｍｍ上方の１対の孔に切断ブロックを再配置することにより、所望の近位切除レベルさえも得ながら、脛骨切断ブロック１４０の近位表面１５８が配置され、またサジタル切断部のための機械的ストップが提供される。開示した模範的な実施態様では、この選択は、８ｍｍ又は１０ｍｍの移植体切断深さが所望の水平切除レベルである場合にのみ利用可能であることを指摘する。

図３９は、脛骨切断ブロック１４０を脛骨１２’に対して面一に固定するために、横方向の脛骨頭なしピン１６０に挟持された止血鉗子１６２を示している。図３９に示したように、近位脛骨切断部を作るために振動鋸３２が利用される。図３９に示したように、振動鋸ブレード３６は、近位脛骨切断部を作るために脛骨切断ブロック１４０の切除スロット１５０を通して挿入される。この方法で近位脛骨切断部を作る場合、脛骨隆起１５６の切り落としを防止するように注意を払うべきである。水平な近位脛骨切除が完了した後、脛骨切断ブロック１４０及び頭なし脛骨ねじ１６０が取り除かれる。そして、サジタル切断部が未完成である場合、この切断は完了され、切除された脛骨破片が除去される。

今や、残りの関節間軟骨を取り除くことができ、また調整可能なアライメントボックス３８の大腿骨切断スロット４０を通して作られた遠位大腿骨切断部を参照する大腿骨切断ガイドを利用して、大腿骨１０’の賦形を完成することができる。今や、暫定的な大腿骨及び脛骨移植体を用いて試験的な整復が実行され、次に、最終の移植体が設置される。

本発明の代替的実施態様では、関節と上述のアライメント装置とをアライメントし、また調整可能なアライメントブロック３８の脛骨固着穴４６を通して頭なし脛骨ねじ１６０を位置決めすることによって、しかし、調整可能なアライメントブロック３８を大腿骨１０’に固定するために、頭付きねじを利用せずに、脛骨切断部を最初に作ることができる。頭なし脛骨ねじ１６０を脛骨１２’に固定して、調整可能なアライメントブロック３８を含むアライメント装置が取り外され、また脛骨切断ブロック１４０を利用して、上述のように脛骨を切除する。脛骨切除が完成すると、調整可能なアライメントブロック３８は、頭なし脛骨ねじ６０（図３８と図３９）の上方に再配置され、肢アライメントを促進するために、アライメント装置が図２０に示したように再び組み立てられる。適切な肢アライメントが達成された後、上述のように調整可能なアライメントブロック３８の大腿骨固着穴４８を通して、頭付きの大腿骨ねじが配置され、また上述のように大腿骨切断スロット４０を通して遠位大腿骨が切除される。

模範的な構造を有するものとして本発明について記述してきたが、本開示の精神及び範囲内で本発明をさらに修正することが可能である。したがって、本出願は、任意の変形、用途、あるいは本発明の一般的な原理を利用する本発明の適応を網羅することが意図される。さらに、本出願は、関連技術において公知又は慣習的な本発明が関係する実用に含まれるような本発明の開示からの逸脱を網羅することが意図される。

中立の機械軸を有する健康な膝関節の概略図である。 内反変形を有する膝関節の概略図である。 本発明による中間区画の単関節丘膝関節形成を実行するために必要な切り口を示した患者の脚の概略図である。 膝領域の骨、靱帯、及び筋肉を示した、さらに、本発明による中間区画の単関節丘膝関節形成を実行するために必要な被膜切り口を示した概略図である。 冒された膝の区画内の前方脛骨ボスを切除するために、振動鋸の使用を示した斜視図である。 開位置の本発明の調整可能なアライメントブロックの斜視図である。 閉位置で示した図６の調整可能なアライメントブロックの斜視図である。 閉位置で示した図６の調整可能なアライメントブロックの底面図である。 閉位置で示した図６〜図８の調整可能なアライメントブロックの側面図である。 開位置で示した図６〜図８の調整可能なアライメントブロックの側面図である。 図６〜図１０の調整可能なアライメントブロックの遠位立面図である。 図６〜図１１の調整可能なアライメントブロックの頂部立面図である。 図６〜図１２の調整可能なアライメントブロックを膝関節内に挿入して、内反変形の矯正を促進することを示した斜視図である。 図６〜図１２の調整可能なアライメントブロックの斜視図であり、マイナス２ｍｍの大腿骨スペーサがアライメントブロックに固定されている。 本発明のアライメントタワーの側面図である。 本発明のアライメントタワーの頂面図である。 本発明のアライメントタワーの端面図である。 図１６の線１８−１８’に沿ったアライメントタワーの断面図である。 図１３の膝関節の部分斜視図であり、調整可能なアライメントブロックは膝関節内に配置され、またアライメントタワーならびに大腿骨及び脛骨アライメントロッドは調整可能なアライメントブロックに固定されている。 本発明のアライメント装置を使用して、内反変形を有する関節内の肢アライメントの矯正を促進することを示した平面図である。 本発明の遠位テレスコープロッドの頂面図である。 本発明の遠位テレスコープロッドの側面図である。 本発明の遠位テレスコープロッドの第１の端面図である。 本発明の遠位テレスコープロッドの第２の端面図である。 本発明の足関節クランプの端面図である。 踝クランプの頂面図である。 図２６の線２７−２７’に沿った踝クランプの断面図である。 本発明のマイナス２ｍｍの大腿骨スペーサの側面図である。 大腿骨スペーサの頂面図である。 大腿骨スペーサの底面図である。 図３０の線３１−３１’に沿った大腿骨スペーサの断面図である。 本発明の脛骨切断ブロックの頂面図である。 脛骨切断ブロックの底面図である。 図３２の線３４−３４’に沿った脛骨切断ブロックの断面図である。 本発明のターゲットガイドの頂面図である。 ターゲットガイドの側面図である。 ターゲットガイドの端面図である。 往復運動鋸を使用して、関連する膝区画内のサジタル切断部を作ることを示した斜視図である。 振動鋸を使用して、近位脛骨を切除することを示した斜視図である。

符号の説明

３９…本体
４０…大腿骨切断スロット
４６…脛骨固定穴
４８…大腿骨固定穴
１４０…脛骨切断ブロック

Claims (10)

1. 大腿骨切断スロット（４０）を有する大腿骨切断ブロック（３８）と、
   脛骨切断スロット（１５０）を有する脛骨切断ブロック（１４０）とを具備する、膝補てつ装具を受容するために膝を調製するための装置において、
   前記大腿骨切断ブロック（３８）内に形成されている脛骨固着穴（４６）と、
   前記大腿骨切断ブロック（３８）内で前記脛骨固着穴（４６）を横断して前記大腿骨切断ブロック（３８）を前記脛骨に留める、前記大腿骨切断ブロック（３８）を脛骨に留めるための頭なし固定手段（１６０）と、
   前記脛骨切断ブロック（１４０）内において形成されている脛骨固定穴（１４２、１４４、１４６、１４８）とを備え、
   前記脛骨固定穴（１４２、１４４、１４６、１４８）は、それを通して前記頭なし固定手段（１６０）が通過するのを許容するように寸法決めされており、前記頭なし固定手段（１６０）は前記大腿骨切断スロット（４０）及び前記脛骨切断スロット（１５０）と連結し、膝を屈曲して前記脛骨切断スロット（１５０）を通した近位脛骨切断部の作製を可能にする、膝補てつ装具を受容するために膝を調製するための装置。
2. 前記頭なし固定手段（１６０）は一対の頭なしねじ（１６０）を具備し、前記脛骨切断ブロック（１４０）は一対の脛骨固定穴（１４２、１４２´、１４４、１４４´、１４６、１４６´、１４８、１４８´）を有することを特徴とする請求項１に記載の装置。
3. 前記頭なし固定手段（１６０）は一対の頭なしピンを具備し、前記脛骨切断ブロック（１４０）は一対の脛骨固定穴（１４２、１４２´、１４４、１４４´、１４６、１４６´、１４８、１４８´）を有することを特徴とする請求項１に記載の装置。
4. 前記大腿骨切断ブロック（３８）は大腿骨固着穴（４８）を具備し、前記大腿骨切断ブロック（３８）の前記脛骨固着穴（４６）が前記大腿骨切断スロット（４０）から所定の距離だけ離間されており、前記脛骨切断ブロック（１４０）の前記脛骨固定穴が前記脛骨切断スロット（１５０）から所定の距離だけ離間されていることを特徴とする請求項１に記載の装置。
5. 前記脛骨切断ブロック（１４０）は、前記脛骨切断スロット（１５０）から異なる距離離間した一対の脛骨固定穴（１４２、１４２´、１４４、１４４´、１４６、１４６´、１４８、１４８´）を有していることを特徴とする請求項１に記載の装置。
6. 前記大腿骨切断ブロック（３８）が、膝の区画内の間隔を維持して肢アライメントを矯正するための離間手段を有していることを特徴とする請求項１に記載の装置。
7. 前記離間手段が、
   前記大腿骨切断ブロック（３８）の前記本体から延在する大腿骨パドル（４２）と、
   前記大腿骨切断ブロック（３８）の前記本体に可動に接続されている脛骨パドル（４４）であって、脛骨パドル（４４）が近位の脛骨に当接するように移動され、前記膝が肢アライメントを矯正するように位置決めされる時に遠位の大腿骨に当接する脛骨パドル（４４）とを具備することを特徴とする請求項６に記載の装置。
8. 前記装置は、前記離間手段の前記大腿骨パドル（４２）に固定された、前記遠位の大腿骨に向かって延在する厚さを有する大腿骨スペーサ（５６）をさらに具備することを特徴とする請求項７に記載の装置。
9. 前記大腿骨スペーサ（５６）は前記大腿骨パドル（４２）に着脱自在に固定されていることを特徴とする請求項８に記載の装置。
10. 前記大腿骨スペーサ（５６）は、前記大腿骨スペーサ（５６）を前記大腿骨パドル（４２）に着脱自在に固定するために、前記大腿骨スペーサ（５６）の下面から延在する、対向する１対のあり継ぎを有し、前記大腿骨スペーサ（５６）は、前記大腿骨スペーサ（５６）の厚さにわたって延在しかつ前記あり継ぎの中間に配置されている、拡張チャネル（５８）をさらに有していることを特徴とする請求項８に記載の装置。

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