JP4414147B2 - Rfコイルおよびそれを用いた磁気共鳴撮影装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、RF(Radio Frequency)信号(磁気共鳴信号)を受信するRFコイル、および、このRFコイルを用いた磁気共鳴撮影装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
磁気共鳴撮影(Magnetic Resonance Imaging:MRI)装置は、静磁場空間内に収容した被検者(被検体)の被検部位を、磁気共鳴を利用して撮影する装置である。
MRI装置は、発生する静磁場の方向によって縦磁場型と横磁場型とに大別される。縦磁場と横磁場を区別する場合に、被検体の頭部と脚部とを結ぶ上下方向、被検体の前後方向、左右方向によって3次元空間を表わす。仰向けになった被検体の前後方向に沿って静磁場が形成される装置が縦磁場型であり、上下方向に沿って静磁場が形成される装置が横磁場型である。
【0003】
ところで、磁気共鳴撮影において、SN(Signal to Noise)比の高い画像を得るためには、表面コイル、または、表面コイルを複数枚並べたフェーズドアレイコイルと呼ばれる、受信用のRF(Radio Frequency)コイルが用いられる。受信用のRFコイルは、静磁場内において回転磁場を印加された被検部位から発生するRF帯の磁気共鳴信号を受信するためのコイルである。
【0004】
従来、縦磁場型のMRI装置においては、主として、上下方向を中心として被検体を取り囲むソレノイドコイルを利用したフェーズドアレイコイルを用いていた(たとえば、特許文献1参照。)。ソレノイドコイルを用いることによって、被検体の中心部におけるRF信号を高感度に受信することができる。
【0005】
【特許文献1】
特開2000−241519号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、ソレノイドコイルは、コイル面が静磁場の方向に直交する状態ではRF信号を検出することができない。このため、ソレノイドコイルの配置方向には制限が存在する。
ソレノイドコイルを配置できない方向が存在するため、縦磁場型のMRI装置に用いられる従来のソレノイドコイルを用いたRFコイルでは、たとえばSENSE(Sensitivity Encoding)法のような、1組の表面コイルの感度差を利用して撮影時間を短縮する高速撮影法を用いることができない方向が存在した。
また、上記のSENSE法を用いると結果的に画像のSN比が低下するため、撮影に用いるRFコイルにはある程度高いSN比が必要である。
上記のようなソレノイドコイルを上下方向に並べた縦磁場用のRFコイルでは、被検体の前後方向および左右方向において表面コイルの感度差を得ることができなかった。このため、上記SENSE法のような高速撮影法を前後および左右方向において適用することは実質的に不可能であった。
【0007】
本発明の目的は、縦磁場内の被検体の前後および左右方向において所定の感度差およびSN比を確保したRFコイル、および、このRFコイルを用いた磁気共鳴撮影装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るRFコイルは、静磁場内に配置されるRFコイルであって、前記静磁場の方向に直交する方向のRF信号を互いに異なる感度で受信し、前記静磁場の方向に沿って配置された複数のコイルからなる第1のコイルアレイと、前記静磁場の方向に直交する方向のRF信号を互いに異なる感度で受信し、前記静磁場の方向に直交する方向に沿って配置された複数のコイルからなる第2のコイルアレイとを有する。
【0009】
また、本発明に係る磁気共鳴撮影装置は、被検体の体軸方向に直交する静磁場内において、前記被検体の被検部位への回転磁場および勾配磁場の印加によって前記被検部位から発生するRF信号を受信し、当該RF信号に基づいて前記被検部位の画像を生成する磁気共鳴撮影装置であって、前記静磁場内において前記被検部位からのRF信号を受信するRFコイルを有し、当該RFコイルは、前記静磁場の方向に直交する方向のRF信号を互いに異なる感度で受信し、前記静磁場の方向に沿って配置された複数のコイルからなる第1のコイルアレイと、前記静磁場の方向に直交する方向のRF信号を互いに異なる感度で受信し、前記静磁場の方向に直交する方向に沿って配置された複数のコイルからなる第2のコイルアレイとを有する。
【0010】
本発明においては、静磁場内に配置されたRFコイルが、被検部位から発生したRF信号のうち、静磁場の方向に直交する方向のRF信号を受信する。RFコイルの第1および第2のコイルアレイは、それぞれ複数のコイルを用いて構成される。第1のコイルアレイの複数のコイルは静磁場の方向に沿って配置され、静磁場の方向に直交する方向のRF信号を互いに異なる感度で受信する。第2のコイルアレイの複数のコイルは静磁場の方向に直交する方向に沿って配置され、静磁場の方向に直交する方向のRF信号を互いに異なる感度で受信する。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、添付図面を参照しながら述べる。
【0012】
第1実施形態
図1は本発明の第1実施形態に係るRFコイルを示す図であり、図2はこのコイルを用いたMRI装置の概略構成図である。
図1において、(a)は第1実施形態に係るRFコイル9、および、このRFコイル9に接続されるレシーバー7と画像処理部273とを示している。図1(a)において、RFコイル9のみを斜視図として表わしている。
また、図1(b)は、図1(a)に示すRFコイル9の図中の矢印VI方向から見た模式的な側面図である。
なお、以下では、RFコイル9として、頭部のMR撮影に用いる頭部用の受信コイルを例に挙げて述べる。
【0013】
図1に示すRFコイル9は、第1〜第4のコイル1〜4と、コイルベース5とを有している。
コイルベース5は、コイル1〜4を貼り付ける土台となる部材であり、たとえば、中空の円筒形に形成される。コイルベース5の材料には、たとえば、アクリル樹脂等の樹脂材料を用いる。
中空のコイルベース5の内部空間SPに、被検体の頭部が収容される。
【0014】
コイル1〜4は、導線を正方形、矩形等の方形に形成したコイルである。たとえば、コイルベース5の外側に、コイルベース5の表面の曲面に沿ってコイル1〜4が貼り付けられる。コイル1〜4は、コイルベース5の表面に直接貼り付けてもよいし、スポンジ等の緩衝材を介して貼り付けてもよい。
【0015】
図1(a),(b)に示すように、コイル1とコイル2とは、相互インダクタンスがほぼ0となるように互いに一部が重なり合って配置されている。また、コイル3およびコイル4も、相互インダクタンスがほぼ0となるように互いに一部が重なり合って配置されている。
さらに、コイル1とコイル3とが対向し、コイル2とコイル4とが対向するように各コイル1〜4が配置される。
【0016】
RFコイル9は、後述するMRI装置本体が発生する静磁場空間内に配置されて使用される。その際に、RFコイル9は、コイル1,2、およびコイル3,4がそれぞれ図1中の矢印で示す静磁場B0の方向に並ぶように配置される。このとき、コイル1,3、およびコイル2,4は、それぞれ静磁場B0に直交する方向に並ぶ。
【0017】
被検体の頭側を上側(S側)、脚側を下側(I側)、顔面側を前側(A側)、後頭部側を後ろ側(P側)、右手側を右側(R側)、左手側を左側(L側)とする。
縦磁場型のMRI装置においては、仰向けの被検体のAP方向が静磁場B0の方向に一致する。
また、このときのRFコイル9と被検体の各方向との関係が、図1(a),(b)における矢印S,I,A,P,R,Lによって示されている。
【0018】
なお、各コイル1〜4は、静磁場B0に対して可能な限りカップリングしないように配置する。そのために、たとえば図1(b)に示すように、静磁場B0の方向への各コイル1〜4のコイル面の投影面積SBを小さくして、コイル面が静磁場B0の方向に可能な限り沿うような形状に各コイル1〜4を形成する。
ただし、AP方向に沿って配置されるコイル1とコイル2との間、および、コイル3とコイル4との間においてRF信号の受信感度差を確保するために、投影面積SBはある程度存在するようにする。
【0019】
以上のように配置される各コイル1〜4は、それぞれのコイル面が静磁場B0の方向に沿った成分を有するため、被検部位から放射されるRF信号のうち、画像生成に利用可能な、静磁場B0の方向に直交する方向に沿ったRF信号を受信することができる。
ここで、コイル1,2、およびコイル3,4をそれぞれ1つのペアとして考える。このとき、各ペアのコイルは投影面積SBを有する状態で静磁場B0の方向に沿って配置されているため、各ペアのコイルには静磁場B0の方向において感度差が生じる。このように、静磁場B0の方向において互いに異なる感度でRF信号を受信するコイル1,2のペア、およびコイル3,4のペアのそれぞれが、本発明における第1のコイルアレイの一実施態様である。
好適には、第1のコイルアレイの各コイルは、RL方向に関して感度差が対称となるように配置する。
【0020】
また、コイル1,3、およびコイル2,4をそれぞれ1つのペアとして考える。各ペアのコイルは静磁場B0に直交する方向に沿って配置されているため、各ペアのコイルには静磁場B0に直交する方向において感度差が生じる。このように、コイル1,3、およびコイル2,4をそれぞれ1つのペアとして考えると、各ペアが本発明における第2のコイルアレイの一実施態様に相当する。上記各ペアのそれぞれのコイルは、静磁場B0に直交する方向において、互いに異なる感度で被検部位からのRF信号を受信する。
好適には、第2のコイルアレイの各コイルは、AP方向に関して感度差が対称となるように配置する。
【0021】
上記構成のRFコイル9は、レシーバー7に接続される。レシーバー7は、各コイル1〜4が受信したRF信号を、画像処理等の処理が可能な信号にするためのものである。レシーバー7は、たとえば、後述するMRI装置本体に収容される。
本実施形態においては、レシーバー7は、4つのコイル1〜4に対応した4つのレシーバーチャンネル7_1〜7_4を有する。各レシーバーチャンネル7_1〜7_4において、各コイル1〜4が受信したRF信号がそれぞれ独立して処理される。
【0022】
レシーバー7によって処理された後のRF信号のデータは、被検部位の画像生成のために、画像処理部273に送信される。画像処理部273は、たとえば、後述する操作装置280に収容される。
画像処理部273は、4つのコイル1〜4およびレシーバーチャンネル7_1〜7_4のそれぞれに対応した4つの画像処理プロセッサGP1〜GP4と、フェーズドアレイ合成部PAHとを有する。
【0023】
各画像処理プロセッサGP1〜GP4は、各レシーバーチャンネル7_1〜7_4からの信号をそれぞれ独立に処理し、画像表示のための画像データを生成する。
各画像処理プロセッサGP1〜GP4からの4系統の画像データが、フェーズドアレイ合成部PAHに送信される。
【0024】
フェーズドアレイ合成部PAHは、たとえば、画像処理プロセッサGP1〜GP4とは独立した画像処理プロセッサ等のハードウェアと、このハードウェアのドライバ等のソフトウェアとによって実現される。
フェーズドアレイ合成部PAHは、各画像処理プロセッサGP1〜GP4からの画像データを合成して1つの画像にする。
以上の処理により、4つのコイル1〜4からなるコイルアレイ9から、各コイルが受信したRF信号を利用して生成した1つの画像が得られる。
【0025】
次に、図2を参照して、本実施形態に係るMRI装置の概略について述べる。
図2に示すように、本実施形態に係るMRI装置100は、MRI装置本体110と、操作装置280とを有する。
また、MRI装置本体110は、磁場システム140と、前述のレシーバー7と、RFコイル駆動部271と、勾配コイル駆動部272と、制御部274とを有する。
【0026】
さらに、磁場システム140は、マグネット部260a,260bと、勾配コイル部261a,261bと、RFコイル部263a,263bとを有する。
磁場システム140において縦方向に設置されたマグネット部260aおよびマグネット部260bの一方から他方に向かって、静磁場B0が形成される。静磁場B0を形成するためのマグネット部260a,260bには、永久磁石、超伝導磁石、および常伝導磁石などの磁場発生用磁石を用いることができる。
【0027】
マグネット部260a,260bの対向面側に、互いに対向する勾配コイルのペアを3系統有する勾配コイル部261a,261bが配置される。勾配コイル部261a,261bの勾配コイルの対向面側に、RFコイル部263a,263bがさらに配置される。図2においては、磁場システム140が縦磁場を形成することを示すために、図中上下に分割したRFコイル部263a,263bを示したが、RFコイル部は複数に分割されているとは限らない。
【0028】
被検体99は、たとえば図2に示すように、対向するRFコイル部263a,263bの間に配置される。RFコイル部263a,263bの間には、マグネット部260a,260bによって静磁場B0が形成され、この静磁場空間内に、クレードル243によって被検体99が搬入される。被検体99は、クレードル243上に仰向けに載置される。したがって、静磁場B0の方向は、被検体99の頭部から脚部に向かう体軸方向(SI方向)に直交し、AP方向に一致する。
なお、静磁場B0の方向をZ方向に規定し、被検体99の体軸方向をY方向に規定する。
【0029】
たとえば、被検体99の頭部を被検部位として撮影する場合には、静磁場空間内において最も均一な静磁場B0が形成されている位置に頭部が位置決めされる。コイルベース5の内部空間SPに頭部が収容されるようにして、前述のRFコイル9が頭部にかぶせられる。
【0030】
RFコイル部263a,263bは、被検部位のプロトンのスピンを励起するためのRF帯の回転磁場を被検部位に送信する。
回転磁場の送信を停止した際には、被検部位のプロトンのスピンに起因して、共鳴周波数を有するRF信号が被検部位から再放射される。前述のように、RFコイル9が被検部位からのこのRF信号を受信する。静磁場B0の方向に沿った方向においては静磁場B0によってRF信号が隠されるため、静磁場B0の方向に直交する方向のRF信号がRFコイル9によって受信されて画像生成に利用される。RFコイル9が受信するRF信号を、磁気共鳴信号と呼ぶ。
RFコイル部263a,263bのRFコイルとRFコイル9とは、RF帯の信号を送信または受信するためにどちらもRFコイルと呼ばれる。本実施形態においては、RFコイル部263a,263bのRFコイルが送信専用のRFコイルであり、RFコイル9が受信専用のRFコイルである。
【0031】
勾配コイル部261a,261bは、RFコイル9が受信する磁気共鳴信号に3次元の位置情報を持たせるために、対向配置される勾配磁場コイルを3系統有する。勾配コイル部261a,261bは、これらの勾配磁場コイルを用いて、マグネット部260a,260bが形成した静磁界の強度に勾配を付ける勾配磁場を発生させる。なお、勾配コイル部261a,261bは、位相エンコーディング方向、周波数エンコーディング方向、およびスライス方向の3つの方向によって3次元空間の所定の位置を規定する。
【0032】
RFコイル駆動部271は、RFコイル部263a,263bに接続される。RFコイル駆動部271は、RFコイル部263a,263bに回転磁場励起信号を与えることによって静磁場空間内に回転磁場を発生させ、被検体99の被検部位のスピンを励起する。
【0033】
勾配コイル駆動部272は、勾配コイル部261a,261bに接続される。勾配コイル駆動部272は、勾配コイル部261a,261bに勾配磁場励起信号を与えることによって静磁場空間内に勾配磁場を発生させる。勾配コイル駆動部272は、勾配コイル部261a,261bの3系統の勾配コイルに対応して、図示しない3系統の駆動回路を有する。
【0034】
レシーバー7は、前述のようにRFコイル9に接続される。レシーバー7は、RFコイル9が受信したRF信号を、画像処理部273が処理可能な信号に変換して画像処理部273に送信する。
【0035】
制御部274は、操作装置280からの指令信号を受けて、所望のデータが得られるようにRFコイル駆動部271、勾配コイル駆動部272、およびレシーバー7を制御する。
【0036】
操作装置280は、たとえば、MRI装置本体110とは離れた場所に設置され、操作装置280を介してMRI装置100が操作される。操作装置280は、たとえば、前述の画像処理部273と、図示しない操作部および表示部とを備える。
操作部を介して、オペレータの操作指令が画像処理部273および制御部274に送信される。画像処理部273は、オペレータからの指令に基づいてレシーバー7からのデータを画像処理し、磁気共鳴画像を得る。表示部は、得られた磁気共鳴画像やMRI装置100の操作のための操作画面を表示する。
【0037】
本実施形態においては、RFコイル9の各コイル1〜4が、静磁場B0の方向および静磁場B0に直交する方向の両方においてRFコイル9が感度差を有するように配置されている。このようなコイル1〜4は、静磁場B0の方向に直交する方向のRF信号を受信する。
また、被検部位を取り囲む各コイル1〜4が受信したRF信号に基づく磁気共鳴画像をフェーズドアレイ合成して1つの磁気共鳴画像を生成する。このため、被検部位の表面のほぼ全体にわたってある程度のSN比を確保してRF信号を受信することができる。
以上により、静磁場B0が被検体99のAP方向に沿って形成される縦磁場型のMRI装置100を用いた場合に、被検体99のAP方向およびRL方向の両方向において、SENSE法等の1組の表面コイルの感度差を利用して撮影時間を短縮する高速撮影法を適用することが可能になる。
【0038】
また、本実施形態においては、被検体99の体軸であるY方向に関して感度差が対称になるように各コイル1〜4を配置している。このため、感度差を利用した高速撮影法の適用に際して好都合である。
さらに、導線を方形に形成した4つのコイルによってRFコイル9を形成することができ、RFコイル9の構造および製造が簡単である。
【0039】
第2実施形態
磁気共鳴撮影においては、受信用RFコイルのSN比は高いほど好ましい。
以下では、受信用RFコイルのSN比を向上させた、本発明の第2実施形態について述べる。
【0040】
図3は本発明の第2実施形態に係る受信用のRFコイルを示す図である。図3(a)が第2実施形態に係るRFコイル10、および、このRFコイル10に接続されるレシーバー7と画像処理部273とを示している。また、図3(b)が図3(a)に示すRFコイル10の図中の矢印VI方向から見た模式的な側面図であり、図3(c)が図3(b)における矢印Z方向から見たRFコイル10の上面図である。
なお、図3(a)において、RFコイル10のみを斜視図として表わしている。
【0041】
本実施形態に係るRFコイル10は、第1実施形態に係るRFコイル9に加えて、ソレノイドコイル15を有している。RFコイル10のその他の構成および機能はRFコイル9と同じであるため、同一構成要素には同一符号を付し、詳細な記述は省略する。
また、本実施形態に係るMRI装置は、RFコイル9の代わりにRFコイル10を用いる点のみが第1実施形態に係るMRI装置100と異なっている。したがって、第2実施形態に係るMRI装置に関する詳細な記載は省略する。
【0042】
ソレノイドコイル15は、導線によって被検部位を巻回して形成したコイルである。本実施形態においては、たとえば、RFコイル10の受信感度領域の外側を1回巻回するようなリング状にソレノイドコイル15を形成する。なお、本実施形態においては、コイル1〜4が貼着されるコイルベース5の内部空間SPが、コイル1〜4によって形成される感度領域になる。
【0043】
このとき、各コイル1〜4に電磁気的にカップリングするようにソレノイドコイル15を配置する。電磁気的にカップリングした状態とは、ソレノイドコイル15とコイル1〜4のぞれぞれとが相互インダクタンスを有し、かつ、ソレノイドコイル15が受信したRF信号とコイル1〜4が受信したRF信号とを物理的な手段によって合成しない状態を指す。
【0044】
ソレノイドコイル15とコイル1〜4とを電磁気的にカップリングさせるためには、たとえば、図3に示すように、コイルベース5に貼着したコイル1〜4の外側を、コイルベース5の外周形状に沿ってソレノイドコイル15が巻回するようにすればよい。ただし、円筒状のコイルベース5に貼着したコイル1〜4に対して、軸方向に沿った中心にソレノイドコイル15が位置すると相互インダクタンスがほぼ0となる。このため、コイルベース5に貼着したコイル1〜4の軸方向の中心以外の位置にソレノイドコイル15を配置する。
ソレノイドコイル15は、スポンジ等の緩衝材を介して、コイル1〜4の外側に貼着する。
また、図3(a)に示すように、ソレノイドコイル15はレシーバー7には接続しない。
【0045】
磁気共鳴撮影において、RFコイル10は、静磁場B0の方向および被検体99のSI方向、AP方向、およびRL方向に対して、図3に示すように第1実施形態に係るRFコイル9と同様の位置関係で配置される。
このとき、ソレノイドコイル15は、静磁場B0に沿った面内において、被検部位である頭部を取り囲む。このため、ソレノイドコイル15は、コイル1〜4よりも高いSN比でRFコイル10の感度領域の中心部のRF信号を受信する。
【0046】
各コイル1〜4は、ソレノイドコイル15が検出した磁界の強度変化を、ソレノイドコイル15との電磁気的なカップリングを介して入手する。言い換えると、ソレノイドコイル15と各コイル1〜4とが電磁気的にカップリングしているために、各コイル1〜4が検出する磁界の強度変化は、ソレノイドコイル15が検出する磁界の強度変化の情報を含んだものになる。
その結果、レシーバー7の各レシーバーチャンネル7_1〜7_4が各コイル1〜4から入手する信号は、感度領域の中心部の情報を第1実施形態の場合よりも高いSN比で含んだものになる。
【0047】
以上の構成により、第2実施形態においては、第1実施形態よりも高いSN比の磁気共鳴画像を得ることができる。
図4は、第2実施形態に係るRFコイル10を用いて、コイルベース5の内部空間SP内に収容した球形のファントムを撮影した場合の画像である。
撮影時には、RFコイル10と静磁場B0とが図3に示す位置関係になるように、縦方向の静磁場B0内にRFコイル10を配置した。そして、図4に示すように、図3中のSI方向に直交する方向において、ファントムの断面を撮影した。
また、比較のために、電磁気的なカップリングを利用しない従来の縦磁場型の受信用RFコイルを用い、他は図4の場合と同条件にして撮影した画像を図8に示す。
図4および図8において、略円形に示されている部分がファントムの断面であり、良好な信号が受信されてファントムの断面が撮影されている部分が白く表示されている。
【0048】
図4と図8とを比較して明らかなように、本実施形態に係るRFコイル10を用いた画像の方が、白い部分が多く、従来よりも高いSN比の画像が得られていることが分かる。
特に、SN比を確保することが困難な、感度領域の中心部付近まで、ある程度のSN比を確保できていることが分かる。
【0049】
以上のように、本実施形態においては、ソレノイドコイル15とコイル1〜4とが相互インダクタンスを持って電磁気的にカップリングしている。このため、各コイル1〜4は、ソレノイドコイル15のコイル面の中心部の情報を入手することができる。その結果、RFコイル10の感度領域におけるSN比が全体的に向上する。
また、コイル1〜4にソレノイドコイル15を電磁気的にカップリングさせるだけでRFコイル10のSN比が向上するため、RFコイル10の構造および製造が簡単である。
【0050】
第3実施形態
図5は、本発明の第3実施形態に係る受信用RFコイルを示す図である。図5(a)が第3実施形態に係るRFコイル11、および、このRFコイル11に接続されるレシーバー7と画像処理部273とを示している。また、図5(b)が、このRFコイル11が配置される静磁場B0の方向から見たRFコイル11の上面図を示している。
【0051】
図5に示すように、第3実施形態に係るRFコイル11は、第2実施形態において述べたソレノイドコイル15を2つ有している。RFコイル11のそれ以外の点はRFコイル10と同じであるため、同一構成要素には同一符号を付し、詳細な記述は省略する。
また、第3実施形態に係るMRI装置についても、RFコイル11を用いること以外は第1および第2実施形態に係るMRI装置と同じであるため、詳細は省略する。
【0052】
本実施形態に係るRFコイル11においては、第2実施形態に係るRFコイル10と同様に、コイルベース5に貼着されて筒状に配置されたコイル1〜4の外周に沿って巻回するように、2つのソレノイドコイル15が配置されている。これら2つのソレノイドコイル15はそれぞれ独立したコイルであり、たとえば、それぞれコイル1〜4を1回巻回するリング状に形成する。
ただし、好適には、2つのソレノイドコイル15は、静磁場B0の方向を回転軸として互いにある程度ずれるように配置される。このとき、静磁場B0の方向から見ると、2つのソレノイドコイル15は図5(b)に示すようにSI方向に対してX字状になる。
2つのソレノイドコイル15の間、および、ソレノイドコイル15とコイル1〜4の間には、たとえば、図示しないスポンジ等の緩衝材を配置する。
また、図5(a)に示すように、2つのソレノイドコイル15はいずれもレシーバー7には接続しない。
【0053】
2つのソレノイドコイル15をずらして配置することにより、2つのソレノイドコイル15は互いに電磁気的にカップリングする。
また、各コイル1〜4は、2つのソレノイドコイル15の両方に電磁気的にカップリングする。
各コイル1〜4は、電磁気的なカップリングを介して、2つのソレノイドコイル15が受信したRF信号の情報を両方入手する。
各コイル1〜4が受信したRF信号に基づいて画像を生成する構成は、第1および第2実施形態と同じである。
【0054】
本実施形態においては、複数のソレノイドコイル15がコイル1〜4に電磁気的にカップリングしている。このため、各コイル1〜4が入手することのできる感度領域の中心部のRF信号の情報は、第2実施形態の場合よりも多くなる。したがって、感度領域の中心部のSN比が向上した画像を得ることができる。また、RFコイル11の全体的なSN比が、第2実施形態の場合よりも向上する。
【0055】
第4実施形態
以下では、第2および第3実施形態とは異なる構成でコイル1〜4の感度領域の中心部の感度およびSN比を向上させる形態について述べる。
図6は、本発明の第4実施形態に係る受信用RFコイルを示す図である。図6(a)が、第4実施形態に係るRFコイル17の斜視図と、このRFコイル17に接続されるQD合成回路19_1〜19_4と、レシーバーのチャンネル7_1〜7_4と、画像処理部273とを示している。また、図6(b)が、このRFコイル17が配置される静磁場B0の方向から見たRFコイル17の上面図を利用して、RFコイル17とQD合成回路19_1〜19_4との接続関係を示した図である。
【0056】
図6に示すRFコイル17は、4つのコイル1〜4に対応した4つのソレノイドコイル15_1〜15_4と、QD(Quadrature)合成回路19_1〜19_4とを有している点が、これまでの実施形態に係るコイルとは異なっている。第4実施形態に係るコイルおよびMRI装置のその他の点はこれまでの実施形態と同じであるため、詳細な記述は省略する。
【0057】
RFコイル17は、これまでの実施形態に係るコイルと同様に、縦方向の静磁場B0中に配置される。図6に、静磁場B0中に配置されたRFコイル17と被検体99のSI方向、AP方向、およびRL方向との関係を示す。
ソレノイドコイル15_1〜15_4は、SI方向を中心としてコイルベース5に貼着されたコイル1〜4の外側を巻回するように配置される。4つのソレノイドコイル15_1〜15_4はそれぞれ独立しており、たとえば、それぞれコイル1〜4を1回巻回する1ターンのリング状に形成する。
【0058】
第3実施形態に係るRFコイル11とは異なり、RFコイル17の各ソレノイドコイル15_1〜15_4は、互いに電磁気的にカップリングせず、かつ、コイル1〜4にもカップリングしないように配置する。これは、RFコイル17によって得られる信号へのノイズの混入を抑制するためである。そのために、リング状のソレノイドコイル15_1〜15_4を、図6(b)に示すようにコイル1〜4のSI方向の中心付近においてSI方向に沿って互いにほぼ平行に配置する。
【0059】
本実施形態においては、上記のように配置したソレノイドコイル15_1〜15_4とコイル1〜4とによって、クアドラチャ(Quadrature)コイルを構成する。
クアドラチャコイルとは、2つの軸に沿った磁場の変化を検出することが可能な受信用RFコイルのことである。
クアドラチャコイルを構成するために、ソレノイドコイル15_1〜15_4とコイル1〜4とを1つずつ用いて、4つのペアを構成する。
たとえば、ソレノイドコイル15_1およびコイル1をQD合成回路19_1に接続する。ソレノイドコイル15_2およびコイル2をQD合成回路19_2に接続する。ソレノイドコイル15_3およびコイル3をQD合成回路19_3に接続する。ソレノイドコイル15_4およびコイル4をQD合成回路19_4に接続する。
ただし、図6(b)においてはRFコイル17の上面図を示しているため、上側のコイル1,3しか描かれていない。したがって、図6(b)においては、下側のコイル2,4がQD合成回路19_2,19_4にそれぞれ接続されていることを模式的に描いている。
【0060】
ソレノイドコイル15_1〜15_4の各コイル面に対する法線と、コイル1〜4の各コイル面に対する法線とは直交している。このため、上記のようにソレノイドコイル15_1〜15_4とコイル1〜4とをペアにしてQD合成回路19_1〜19_4に接続することによって、各ペアがそれぞれクアドラチャコイルとなる。
なお、本実施形態においては、ソレノイドコイル15_1〜15_4のコイル面の法線方向、および、各コイル1〜4のコイル面の法線方向が、クアドラチャコイルの感度方向を示す2つの軸になる。
【0061】
ソレノイドコイル15_1〜15_4とコイル1〜4とからなる各ペアに接続されるQD合成回路19_1〜19_4はそれぞれ、接続されているソレノイドコイルおよびコイルからの信号を合成する。
各QD合成回路19_1〜19_4によって合成された信号が、レシーバーチャンネル7_1〜7_4にそれぞれ出力される。
【0062】
各レシーバーチャンネル7_1〜7_4からの出力信号は、画像処理部273の各画像処理プロセッサGP1〜GP4に送信されてそれぞれ独立に画像処理される。
各画像処理プロセッサGP1〜GP4によって得られた画像データは、フェーズドアレイ合成部PAHによって合成される。その結果、1つの磁気共鳴画像が生成される。
以上のように、本実施形態においては、ソレノイドコイル15_1〜15_4およびコイル1〜4の各ペアによって構成されるクアドラチャコイルをそれぞれ1つのコイルとみなし、4つのクアドラチャコイルが受信したRF信号を用いてフェーズドアレイ合成を行なっている。
【0063】
本実施形態においては、ソレノイドコイル15_1〜15_4からの信号とコイル1〜4の信号とを、QD合成回路19_1〜19_4のような物理的な手段によって合成し、クアドラチャコイルを構成している。このため、RFコイル17のSN比は、コイル1〜4のみのRFコイル9のSN比の最大約1.4倍になる。
また、コイル1〜4を、縦磁場中の被検体99のAP方向およびRL方向において、RF信号を受信可能なペアを形成するように配置している。このため、RFコイル17に含まれる4つのクアドラチャコイルは、AP方向およびRL方向において互いに感度差を有する。
以上のように、クアドラチャコイルを構成することによってある程度高いSN比を確保し、かつ、各クアドラチャコイルが感度差を持つことによって、縦方向の静磁場B0内に配置された被検体99のAP方向およびRL方向において、SENSE法等の高速撮影法を適用することが可能になる。
【0064】
以下では、本実施形態に係るRFコイル17を用いてSENSE法を適用した磁気共鳴撮影について述べる。ただし、SENSE法は公知であり、たとえばK.P.Pruessmann, M.Weiger, M.B.Scheidegger, P.Boesiger, Magn.Reson.Med, 42, 952, 1999等の文献に処理内容が詳細に開示されているため、以下では簡潔に述べる。
SENSE法はパラレルイメージング法とも呼ばれ、複数の受信用コイルを用いて位相エンコーディング方向においてエンコードステップを間引くことにより高速に撮影し、この撮影によって得られる画像に含まれる折り返し偽像(アーチファクト)を、撮影に用いた複数の受信用コイルの感度分布を利用することにより補正し、正しい画像を得る撮影方法である。
【0065】
1)SENSE法を適用した撮影においては、まず、最終的に得たい撮影視野(Field of View:FOV)の大きさを決める。このとき定めた大きさのFOVを、Full FOVと呼ぶ。本実施形態においては、図6におけるAP方向に直交する断面、または、RL方向に直交する断面においてFOVを決める。
2)Full FOVを対象として、RFコイル17を用いてレファレンススキャンを行ない、4つのクアドラチャコイルの感度分布を得るための画像を入手する。
前述のように、ペアにした各ソレノイドコイル15_1〜15_4および各コイル1〜4からの信号をQD合成回路19_1〜19_4を用いてそれぞれ合成して撮影することによって、4つのクアドラチャコイルの感度分布を得ることができる。
【0066】
3)レファレンススキャンの終了後に、位相エンコーディング方向においてエンコードステップを間引いて、1)のステップの断面と同じ断面において撮影する。
この撮影において得られる画像のFOVは、エンコードステップを間引くことに起因して、位相エンコーディング方向に小さくなっている。このFOVを、Small FOVと呼ぶ。
Small FOVの画像は、2)のステップと同様に各ソレノイドコイル15_1〜15_4と各コイル1〜4とのペアによるクアドラチャコイルを用いてRF信号を受信し、各クアドラチャコイルによって得られる画像をフェーズドアレイ合成することによって得られる。
このようにして得られたSmall FOVの画像には、エンコードステップを間引くことに起因する折り返しアーチファクトが存在する。
【0067】
4)Small FOVの画像、および、2)のステップにおいて得られた各クアドラチャコイルの感度分布から、折り返しアーチファクトの無いFull FOVの画像を得る。
Small FOVの画像のデータ、および、各クアドラチャコイルの感度分布のデータを利用して所定の連立方程式を解くことにより、折り返しアーチファクトの無いFull FOVの画像のデータを得ることができる。この計算には、たとえば、操作装置280内の図示しない演算部を用いる。
【0068】
本実施形態においては、各コイル1〜4がAP方向およびRL方向において感度差を有することにより、AP方向およびRL方向のパラレルイメージングが可能になる。
また、クアドラチャコイルを構成することにより、上述の3)のステップにおいて位相エンコードステップを間引いても、実用的な画像が得られるSN比を確保することができる。
なお、以上のパラレルイメージングの手順は、クアドラチャコイルではなく各コイル1〜4の感度分布を用いることを除いては、第1〜第3実施形態においても同じである。
【0069】
なお、本発明は上述の実施形態に限定されず、特許請求の範囲内において種々の変更が可能である。
たとえば、各コイルアレイのコイルの数は、2個以上であれば任意である。また、各コイルの形状は、静磁場B0に直交する方向のRF信号の受信が可能であれば、方形に限らず、他の多角形状や、サドル状であってもよい。
さらに、コイルベース5よりも大きく、断面楕円状のコイルベース50を用いて、図7に示すように、AP方向およびRL方向において感度差を有する縦磁場用のボディコイルBCを構成することができる。図7において、(a)は胴体撮影用のボディコイルBCのコイル1〜4の斜視図であり、(b)はその側面図である。
ボディコイルではなく、コイル1〜4を小さくすることによって、膝や手首用のコイルを構成することもできる。
また、本発明に係る受信用のRFコイルは、SENSE法等のパラレルイメージング法に限らず、各種の撮影手法に用いることができる。
【0070】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、縦磁場内の被検体の前後および左右方向において所定の感度差およびSN比を確保したRFコイル、および、このRFコイルを用いた磁気共鳴撮影装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係るRFコイルを示す図である。
【図2】本発明に係るRFコイルを用いたMRI装置の概略構成図である。
【図3】本発明の第2実施形態に係るRFコイルを示す図である。
【図4】図3に示すRFコイルを用いた撮影によって得られた磁気共鳴画像の一例である。
【図5】本発明の第3実施形態に係るRFコイルを示す図である。
【図6】本発明の第4実施形態に係るRFコイルを示す図である。
【図7】本発明を適用して構成したボディコイルを示す図である。
【図8】縦磁場において用いる従来の受信用RFコイルを用いた撮影によって得られた磁気共鳴画像の一例である。
【符号の説明】
1〜4…コイル、5…コイルベース、7…レシーバー、7_1〜7_4…レシーバーチャンネル、9,10,11,17…RFコイル、15,15_1〜15_4…ソレノイドコイル、273…画像処理部、GP1〜GP4…画像処理プロセッサ、PAH…フェーズドアレイ合成部、B0…静磁場
Claims (5)
- 静磁場内に配置されるRFコイルであって、
被検体を取り囲む、第1のコイル、第2のコイル、第3のコイル、第4のコイル及びソレノイドコイルを有し、
前記静磁場の方向に沿って配置された、前記第1及び第2のコイルのペアと前記第3及び第4のコイルのペアとがそれぞれ第1のコイルアレイを構成し、
前記静磁場の方向に直交する方向に沿って配置された、前記第1及び第3のコイルのペアと前記第2及び第4のコイルのペアとがそれぞれ第2のコイルアレイを構成し、
前記第1及び第2のコイルアレイにおいて各々前記ペアを成す2つのコイルは、前記静磁場の方向に直交する方向のRF信号を互いに異なる感度で受信し、
前記ソレノイドコイルは、前記静磁場の方向に直交する方向のRF信号を受信し、前記第1から第4のコイルに電磁気的にカップリングする
RFコイル。 - 前記ソレノイドコイルは複数個存在し、
それぞれの前記ソレノイドコイルは、前記第1から第4のコイルの外側を巻回している
請求項1に記載のRFコイル。 - 静磁場内に配置されるRFコイルであって、
被検体を取り囲む、第1のコイル、第2のコイル、第3のコイル、第4のコイル及びソレノイドコイルを有し、
前記静磁場の方向に沿って配置された、前記第1及び第2のコイルのペアと前記第3及び第4のコイルのペアとがそれぞれ第1のコイルアレイを構成し、
前記静磁場の方向に直交する方向に沿って配置された、前記第1及び第3のコイルのペアと前記第2及び第4のコイルのペアとがそれぞれ第2のコイルアレイを構成し、
前記第1及び第2のコイルアレイにおいて各々前記ペアを成す2つのコイルは、前記静磁場の方向に直交する方向のRF信号を互いに異なる感度で受信し、
前記第1から第4のコイルは、それぞれループコイルであり、
前記ソレノイドコイルは、前記静磁場の方向に直交する方向のRF信号を受信する第1から第4のソレノイドコイルであり、
前記ソレノイドコイルのそれぞれが前記ループコイルのそれぞれとクアドラチャコイルを構成する
RFコイル。 - 前記第1から第4のコイルが取り囲んで形成される面であって、前記ソレノイドコイルと平行な面は、円又は楕円の形状を成す
請求項1から3のいずれかに記載のRFコイル。 - 被検体の体軸方向に直交する静磁場内において、前記被検体の被検部位への回転磁場および勾配磁場の印加によって前記被検部位から発生するRF信号を受信し、当該RF信号に基づいて前記被検部位の画像を生成する磁気共鳴撮影装置であって、
前記静磁場内において前記被検部位からのRF信号を受信するRFコイルを有し、
前記RFコイルは請求項1から4のいずれかに記載のRFコイルである
磁気共鳴撮影装置。
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