JP3992934B2 - 磁気共鳴イメージング装置および方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、被検体中の水素や燐等からの核磁気共鳴(以下、「NMR」という)信号を測定し、核の密度分布や緩和時間分布等を映像化する核磁気共鳴撮影(MRI)装置に関し、特に複数のRF受信コイルを用い、位相エンコードを間引いて信号を取得した際に生じる折り返しアーチファクトを、各RF受信コイルの感度分布を用いた行列演算により除去するMRl装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
MRIでは、位相エンコード量を変えながらシーケンスを繰り返し実行し、1枚の画像再構成に必要なエコー信号を取得する。そのため、画像の取得時間は繰り返し回数が大きく影響する。高速撮影を行う場合、一般的には、1回の繰り返し内に複数のエコー信号を発生させるマルチエコータイプのシーケンスを用いたり、繰り返しの時間間隔を数〜数十msにまで短縮したシーケンスを用いる。しかし、このようなシーケンスでは、画像のコントラストが低下したり、形態歪みの原因となることがある。
【0003】
一方、複数のRF受信コイルを用いた高速撮影方法も提案されている。この方法では、位相エンコードを間引いて計測を行い繰り返し回数を低減する。図9によりこの方法を説明する。図中、上3桁が同じである4桁の数字で示された要素は同一の要素であり、その下1桁の数字は、複数ある同一要素を区別するために付されたものである(以下、同じ)。
【0004】
図9(a)は、通常撮影の場合であり、各位相エンコード量で取得した信号902(9021〜9027)をk空間に配置し画像1枚分のデータ901とする。これをフーリエ変換した画像906が図9(c)である。これに対し上記高速撮影方法では、図9(b)に示すように、通常撮影と同じFOVについて位相エンコードステップ間隔を例えば2倍にし、データを間引いた計測を行う。この場合、1ラインおきにデータ904を計測し、905(9051〜9054)の位置に相当するデータは計測しない。このとき、計測したデータの量は半分になるので、マトリクスを半分にして画像を作成すると、図9(d)のように折り返しの発生した画像908が得られる。この折り返しは、通常画像906(図9(c))の上側9071と下側9072がそれぞれ斜線で示す領域9092、9091で重なって生じる。
【0005】
複数のRF受信コイルを用いた高速撮影方法では、このようにして発生した信号折り返しを、信号処理によって除去する。この信号処理方法として、各RF受信コイルの感度分布をもとに行列演算を行う方法(SENSE:Sensitivity Encoding for Fast MRI(Klass P.Pruessmann et.al),Magnetic Resonance in Medicine 42:952−962(1999))等が知られている。この行列演算により、原理的には用いたコイルの数Nの分だけ、位相エンコード数を間引くことができ、その結果、撮影時間を短縮(1/N倍)できる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記撮影方法では、RF受信コイルの配置により結果の画像が大きく変化する場合がある。特に、用いたRF受信コイル間の感度分布の違いがほとんど無い場合や、受信信号が小さい領域では、行列演算が発散し、画像が正しく展開できない。また、展開後の画像のS/Nが極端に劣化したり、画像に輝点のアーチファクトが発生したりすることがある。
【0007】
このことを、図10に示すような8の字型の受信コイル405を用いて、上記高速撮影を行う場合を例にして説明する。静磁場の方向が図中Z方向とすると、MR信号(RF磁場)はX−Y平面内で回転する。受信コイルをX−Y平面上に設置すると、コイル上の点A,B,C,Dを結ぶライン101回りに図中斜線で示すような感度領域1021〜1023が生じている。このような8の字型のRF受信コイル4051、4052を、図11に示すようにZ方向に一定距離をはさんで対向させて用いた場合、コイル4051の感度分布は1021〜1023であり、コイル4052の感度分布は1024〜1026である。図の矢印方向(Z方向)に位相エンコード(Ph)を取った場合、どちらのコイルもライン1031、1032上では、Y軸と平行な断面で感度が一様に低いため、これらコイルで受信した計測データを用いて上記行列演算を行った場合、行列演算が発散し、結果の画像にノイズやアーチファクトが生じる。
【0008】
また、ある特定の方向にRF受信コイルを最適配置しても、撮影軸や、断面を変えた場合、エンコードの軸を変えた場合には結果画像にアーチファクトや画質劣化が生じる可能性がある。
【0009】
そこで、本発明では、複数のRF受信コイルで取得した信号に行列演算を行い画像の折り返しを除去する機能を備えたMRI装置において、撮影する断面や位相エンコード軸に拘わらず、アーチファクトや画像劣化の無い画像を得ることを目的とする。また上記MRI装置において、行列演算の負担を軽減し、簡易な構成で高画質の画像を得ることを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成する本発明のMRI装置は、静磁場中に置かれた被検体に傾斜磁場および高周波磁場を所定のパルスシーケンスで印加する磁場発生手段と、前記被検体から発生する核磁気共鳴信号を受信する少なくとも3個のRF受信コイルからなるマルチプルRFコイルと、前記核磁気共鳴信号を処理し画像再構成する画像再構成手段とを備えた磁気共鳴イメージング装置において、
前記画像再構成手段は、前記マルチプルRFコイルから、撮影時の位相エンコード軸について最適な感度分布となるRF受信コイルの組み合わせを選択するコイル選択手段と、前記選択された複数のRF受信コイルの組み合わせについて各RF受信コイルで計測したデータを合成する合成手段と、合成データについて行列演算を行い、折り返しアーチファクトを除去する演算手段とを備えたものである。
【0011】
複数のRF受信コイルの組み合わせ(受信コイル群)の合成データを用いることにより、任意の撮影断面および軸について感度の低領域をなくすことができ、これによりSNがよく行列演算時の品質劣化がない画像を得ることができる。また行列演算の行列数を減らすことができ、演算処理の負担を軽減することができる。
【0012】
好適には、コイル選択手段が選択する受信コイルの組み合わせ数Nは、撮影時の位相エンコードの間引き率を1/Mとするとき、N=Mとする。この場合、行列演算の対象が正方行列となるので、演算処理の負担が軽減される。最も好適にはN=M=2である。
また複数の受信コイルの組み合わせを選択する場合、複数の組み合わせに同一の受信コイルが含まれていてもよい。
【0013】
また本発明のMRI方法は、少なくとも3個のRF受信コイルからなるマルチプルRFコイルを備えた磁気共鳴イメージング装置を用いて、位相エンコード方向および/またはスライスエンコード方向のエンコードステップを間引いた撮影を行うことにより、各RF受信コイルで受信した核磁気共鳴信号を信号処理し画像を得る磁気共鳴イメージング装置における信号処理方法であって、
撮影断面または位相エンコード方向および/またはスライスエンコード方向に応じて少なくとも2以上のRF受信コイルの組み合わせを選択するステップと、選択されたRF受信コイルの組み合わせについて各RF受信コイルの計測データをそれぞれ合成するステップと、RF受信コイルの組み合わせ毎に合成計測データ及び感度分布を用いて行列演算を行ない、折り返しアーチファクトが除去された画像データを作成するステップを有することを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のMRI装置について、図面を参照して詳述する。
【0015】
図1は典型的なMRI装置の構成である。このMRI装置は、被検体401の周囲に静磁場を発生する磁石402と、該空間に傾斜磁場を発生する傾斜磁場コイル403と、この領域に高周波磁場を発生するRFコイル404と、被検体401が発生するMR信号を検出するRFプロープ405とを備えている。図では、静磁場が図中上下方向に発生している垂直磁場のMRI装置を示したが、被検体401の体軸方向である水平磁場の装置であってもよい。
【0016】
傾斜磁場コイル403は、X、Y、Zの3方向の傾斜磁場コイルで構成され、傾斜磁場電源409からの信号に応じてそれぞれ傾斜磁場を発生する。RFコイル404はRF送信部410の信号に応じて高周波磁場を発生する。RFプローブ405の信号は、信号検出部406で検出され、信号処理部407で信号処理され、また計算により画像信号に変換される。画像は表示部408で表示される。傾斜磁場電源409、RF送信部410、信号検出部406は制御部411で制御され、制御のタイムチャートは一般にパルスシーケンスと呼ばれている。ベッド412は被検体が横たわるためのものである。
【0017】
本発明のMRI装置では、RFプローブ405として、複数の受信コイルを用いた「マルチプルRFコイル」もしくは「フェーズドアレイコイル」と呼ばれる技術を用いる。この技術では、相対的に高感度な小型RF受信コイルを複数個並べて、各コイルで取得した信号を合成することより、RF受信コイルの高い感度を保ったまま視野を拡大し、高感度化を図る。
【0018】
図2に、垂直磁場用のマルチプルRFコイルの一例を示す。このマルチプルRFコイルは、8つの8の字型RF受信コイル4051〜4058からなり、その2つずつをXY平面上およびYZ平面上にそれぞれ所定の距離をはさんで対向配置したもので、これらコイルに囲まれる空間内に置かれる被検体からのNMR信号を受信する。
【0019】
このようなマルチプルRFコイルの信号検出部の一部を図3に示す。8個のRF受信コイル405(4051〜4058)は、それぞれプリアンプ302に接続されて一つのマルチプルRFコイル301を構成する。信号検出部406は、8個のAD変換・直交検波回路303が並列してなり、前記各プリアンプ302の出力が接続されている。
【0020】
信号処理部407は、各受信コイルからの信号を合成し、合成後の信号にフーリエ変換、バックプロジェクション法、ウェーブレット変換などの処理を施し、画像データを作成する信号合成処理手段304を備えている。信号合成処理手段304は、さらに、合成後の信号を用いて、折り返しアーチファクトを除去するための行列演算する手段を備えている。
【0021】
次に、このような構成のMRI装置における撮影方法および信号処理方法について説明する。
撮影方法としては、一般的なスピンエコーシーケンスやグラディエントエコーシーケンスを採用することができる。すなわち、例えば図4に示すようなグラディエントエコーシーケンスでは、高周波パルス601およびスライス選択傾斜磁場パルス602を印加した後、位相エンコード傾斜磁場パルス603および読み出し傾斜磁場パルス604を印加し、サンプリングウィンド605内で、エコー信号606を計測する。このようなシーケンスを繰り返し時間607で繰り返す。この際、繰り返し毎に位相エンコード傾斜磁場の強さを変えることにより、1枚の画像再構成に必要な位相エンコード数のエコー信号のセット(計測データ)を得る。
【0022】
通常の撮影方法では、位相エンコード数は、FOVと空間分解能を考慮して64、128、256、512等の値が選ばれる。これに対し、マルチプルRFコイルを用いた撮像では、同じ位相エンコード数で、エンコードステップを適当な間引き率で間引いて撮影を行う。例えば、位相エンコード数が64の場合、通常は1〜64までの位相エンコードのデータを全て計測するのに対し、本発明が採用する高速撮影方法では、例えば一つおきに位相エンコード1、3、5・・・63のデータを計測する。この場合、間引き率は1/2である。
【0023】
次に、間引き率1/2(M=2)で撮影した場合の信号処理について図5を参照して説明する。図5中、参照データ及び計測データ5011〜5018は、図2の各RF受信コイル4051〜4058で取得した参照データ及び計測データに対応する。
【0024】
ここで、参照データは、各受信コイルの感度分布に対応するデータである。感度分布は、k空間の低周波域のデータにローパスフィルタかけることによって求めることができ、予め低周波域のデータを参照データとして計測してもよいし、本計測のデータのうち低周波域のデータを参照データとしてもよい。このような各受信コイルの感度分布は、その後の行列演算で折り返しを除去する場合に用いられる。
【0025】
信号処理の最初のステップでは、まず8個の受信コイルのうち、撮影断面および位相エンコード方向に基づき最適な2組の受信コイルの組み合わせ(受信コイル群)を選択する(ステップ502)。最適な組み合わせとは、後に行う行列演算のステップ504で行列演算が発散しないような組み合わせであり、具体的には、1)第1および第2のコイル群の全体としての感度分布を合成したときに、位相エンコード方向に感度分布の低領域がないこと、2)第1および第2のコイル群の感度分布が互いに同じではないことである。
【0026】
このことを図10に示すような8の字コイルで説明する。既に、図11について説明したように、Z方向に一定距離をおいて対向配置した2つの8の字コイル4053及び4054は、感度分布が同じであり、且つライン1031、1032を含む断面で感度分布が低領域となるため、行列演算が発散する。これに対し、図6に示すように、Z−Y平面に平行な面上に、X方向に一定距離をおいて対向する2つのコイル4053と4054を加え、コイル4051と4053とを組み合わせるとともにコイル4052と4054とを組み合わせた場合、コイル4051と4053の信号を合成した感度分布1027と、コイル4052と4054の信号を合成した感度分布1028とは、互いに異なるものとなり、且つ低領域がなくなる。この結果、行列演算で発散しなくなる。
【0027】
このような最適な組み合わせは、コイルの配置が一定であれば、撮影断面および位相エンコード方向によって決まるので、これら撮影条件が設定されると自動的に最適な組み合わせが選択されるようになっている。
【0028】
例えば図2に示すマルチプルRFコイルの配置において、Y−Z平面或いはY−X平面の撮影を、Y方向を位相エンコード方向として撮影する場合は、図2(b)に示すように、第一の組み合わせとしてコイル4051、4053、4055、4057を選択し、第二の組み合わせとしてコイル4052、4054、4056、4058を選択する。また、マルチプルRFコイル及び被検体の配置を同じにしたまま、他の断面を撮影する場合、例えば、X−Z平面の撮影でX方向またはZ方向を位相エンコード方向とする場合は、図2(c)に示すように第一の組み合わせとしてコイル4051、4052、4053、4054を選択し、第二の組み合わせとしてコイル4055、4056、4057、4058を選択する。
【0029】
次に、選択した各組み合わせのデータ2031、2032についてそれぞれ信号合成を行う(ステップ5041及び5042)。各RF受信コイルで取得したMRIの信号501は、通常は複素数であるので、ステップ504では例えば複素の加算処理を行う。または、各信号の2乗和の平方根としても良い。この場合は、加算に比ベS/Nが高くなるメリットがある。なお図3に示す実施形態では、信号の合成をAD変換後に行っているが、アナログ信号を直接合成し、その後AD変換してもよい。
【0030】
このようにして合成した信号5051及び5052を用いて、画像の折り返しを除去するための行列演算を行う(ステップ506)。この行列演算は、間引き率を1/M、コイル数をNとするとき行列[N×M]の演算となるが、本実施例では、2つの群を選択し、これら群の合成計測データについて、行列演算することにより、行列は[2×2]となり、演算を非常に簡略化することができる。
【0031】
この行列演算により計測データに含まれる折り返しが除去された画像データ5071及び5072が得られる。これら画像データ5071及び5072を信号合成し(ステップ508)、最終的な画像507を得る。ステップ508において信号を合成する場合にも、複素の加算処理をしてもよいし、信号の2乗和の平方根を取ってもよい。
【0032】
こうして得られた最終画像507は、行列演算によって折り返しアーチファクトが除去された画像であり、しかも行列演算に用いる計測データおよび参照データは、行列演算が発散しない最適な組み合わせを合成したデータであるので、行列演算に伴う画質劣化やアーチファクトのない高画質の画像が得られる。さらに単に2組のデータを用いているので行列演算を極めて簡単に行うことができる。
【0033】
以上、本発明の第1の実施形態を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されることなく種々の変更が可能である。
例えば、上記実施形態では、8個のRF受信コイルを用いた場合を示したが、コイルの数は8個に限定されず、図6に示したように4個であってもそれ以外の数でもよい。但し、回路構成を単純にし、また被検者の不快感を低減するためにはコイル数は少ないほうが望ましい。
【0034】
また以上の実施形態では、位相エンコードのステップ間隔を2倍にし(間引き率1/2)、2つのコイルの組み合わせを選択した場合を示したが、ステップ間隔を3倍、4倍、それ以上にすることも可能である。その場合、選択するコイルの組み合わせの数Nは、位相エンコードのステップ間隔Mと同数かそれ以上とすることが必要である。行列演算を簡略化するためにはN=Mであることが好ましい。
【0035】
次に本発明の第2の実施形態として、選択した受信コイルの組み合わせにおいて、コイルの重なりがある場合、即ち互いに共通するコイルを持つ場合を説明する。
【0036】
図7に第2の実施形態の一例を示す。ここでも受信コイルとしては、第1の実施形態と同様に8つの8の字コイルからなるマルチプルRFコイル4051〜4058を用いた場合を示す。この実施形態では、第1の組み合わせとしてコイル4051〜4054を選択し、第2の組み合わせとしてコイル4053〜4056を選択する。コイル4053、4054は2つの組み合わせのいずれにも属している。
【0037】
この実施形態においても、コイルの組み合わせを選択した後は、図5のステップ5042、5042により各受信コイルの計測データを合成し、ステップ506で組み合わせごとに計測データと感度分布を示す参照データとを用いて折り返しアーチファクトを除去する行列演算を行い、ステップ508で信号合成して最終画像を得ることは第1の実施形態と同様である。
【0038】
第2の実施形態によれば、最適な感度分布となるコイルの組み合わせ選択の自由度が増し、より画質の良好な画像を得ることができる。
以上説明した第1および第2の実施形態では、静磁場方向(Z方向)が垂直である垂直磁場のMRI装置について説明したが、MRI装置の静磁場の方向が異なる場合(例えば水平磁場)であっても同様に適用できる。
【0039】
図8に、水平磁場に適用可能なループコイルの組み合わせを示す。このマルチプルRFコイルでは、例えばY−Z平面の撮影を、Y方向を位相エンコード方向として撮影する場合、或いはX−Z平面の撮影を、X方向を位相エンコード方向として撮影する場合は、図8(b)に示すように、第1の組み合わせとしてコイル4051、4053、4055、4057を選択し、第2の組み合わせとしてコイル4052、4054、4056、4058を選択する。また、マルチプルRFコイル及び被検体の配置を同じにしたまま、例えばX−Y平面の撮影を、Y方向を位相エンコード方向とする場合は、図5(c)に示すように第1の組み合わせとしてコイル4051、4052、4053、4054を選択し、第2の組み合わせとしてコイル4055、4056、4057、4058を選択する。
【0040】
この場合も、図2の場合と同様に選択されたコイルの組み合わせ毎に計測データを合成後、画像の折り返し除去のための行列演算をすることができる。
【0041】
また本発明は三次元計測にも適用することできる。この場合は、位相エンコード方向だけでなく、スライスエンコード方向にデータを間引いて高速化してもよいし、位相エンコード方向、スライス方向を組み合わせてデータを間引き、高速化してもよく、エンコードステップを間引く軸について感度分布が最適な組み合わせとなるように受信コイルの組み合わせを選択する。
【0042】
【発明の効果】
本発明によれば、マルチプルRFコイルを用いた高速撮影において、撮影断面や軸を考慮して最適な受信コイルの組み合わせを選択し、合成後のデータについて行列演算するようにしたので、行列演算による画像の劣化がなく良好な画像を得ることができる。また撮影断面や軸を変えた場合でもアーチファクトや画像劣化の無い安定な画像を得ることができる。さらに行列演算の負担を軽減し、画像再構成を高速化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用されるMRI装置の全体構成を示す図
【図2】本発明の第1の実施形態を説明する図
【図3】本発明が適用されるRFコイルの受信部を示す図
【図4】一般的なグラディェントエコーのシーケンスを説明する図
【図5】本発明の信号処理を説明する図
【図6】本発明の原理を説明する図
【図7】本発明の第2の実施形態を説明する図
【図8】本発明の他の実施形態を説明する図
【図9】画像の折り返しを説明する図
【図10】一般的な8の字コイルを説明する図
【図11】複数のコイルの感度分布を説明する図
【符号の説明】
401 被検体、402 磁石、403 傾斜磁場コイル、404 RFコイル、405 RFプローブ、406 信号検出部、407 信号処理部、408 表示部、409 傾斜磁場電源、410 RF送信部、411 制御部、412 ベッド

Claims (9)

  1. 静磁場中に置かれた被検体に傾斜磁場および高周波磁場を所定のパルスシーケンスで印加する磁場発生手段と、前記被検体から発生する核磁気共鳴信号を受信する少なくとも3個のRF受信コイルからなるマルチプルRFコイルと、前記核磁気共鳴信号を処理し画像再構成する画像再構成手段とを備えた磁気共鳴イメージング装置において、
    前記マルチプルRFコイルは、静磁場方向をz方向とし、z方向に直交する任意の一方向をx方向、z方向およびx方向に直交する方向をy方向とするとき、z方向に一定距離を置いて対向配置された2つの第1コイルと、x方向に一定距離を置いて対向配置された2つの第2コイルとを有して、前記第1コイル及び第2コイルは、それぞれ、y方向に一部オーバーラップするように配置された2以上の8の字コイルを有してなり、
    前記マルチプルRFコイルを構成する複数のRF受信コイルから、任意の複数のRF受信コイルを組み合わせて成るRF受信コイル群を複数構成するコイル群構成手段と、
    前記選択された複数のRF受信コイル群毎に、それを構成する各RF受信コイルで計測したデータを合成する合成手段と、
    RF受信コイル群毎の合成データを用いて折り返し除去演算を施して一つの画像を再構成する演算手段とを備えたことを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。
  2. 前記RF受信コイル群の組み合わせは、撮影時の位相エンコード方向について感度分布が異なる組み合わせであることを特徴とする請求項1記載の磁気共鳴イメージング装置。
  3. 前記コイル群構成手段が選択するRF受信コイル群の組み合わせの数Nは、撮影時の位相エンコードの間引き率を1/Mとするとき、N≧Mであることを特徴とする請求項1または2に記載の磁気共鳴イメージング装置。
  4. 前記コイル群構成手段が選択する複数のRF受信コイル群の組み合わせは、2以上の群の各々が共通の受信コイルを含むことを特徴とする請求項1ないし3いずれか1項に記載の磁気共鳴イメージング装置。
  5. 静磁場中に置かれた被検体に傾斜磁場および高周波磁場を所定のパルスシーケンスで印加する磁場発生手段と、前記被検体から発生する核磁気共鳴信号を受信する少なくとも3個のRF受信コイルからなるマルチプルRFコイルと、前記核磁気共鳴信号を処理し画像再構成する画像再構成手段とを備えた磁気共鳴イメージング装置において、
    前記マルチプルRFコイルは、静磁場方向をz方向とし、z方向に直交する任意の一方向をx方向、z方向およびx方向に直交する方向をy方向とするとき、z方向に一定距離を置いて対向配置された2つの第1コイルと、x方向に一定距離を置いて対向配置された2つの第2コイルとを有して、前記第1コイル及び第2コイルは、それぞれ、y方向に一部オーバーラップするように配置された2以上の8の字コイルを有してなり、
    前記画像再構成手段は、
    前記マルチプルRFコイルを構成する複数のRF受信コイルから、任意の複数のRF受信コイルを組み合わせて成るRF受信コイル群を複数構成するコイル群構成手段と、
    前記選択された複数のRF受信コイル群毎に、それを構成する各RF受信コイルで計測したデータを合成する合成手段とを備え、
    前記画像再構成手段は、2以上の合成データを用いて折り返しを発生させない演算を施して一つの画像を再構成する演算を行うことを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。
  6. 前記コイル群構成手段は、選択された各RF受信コイル群の感度分布が下記(1)および(2)の条件を満たすようにRF受信コイル群を選択することを特徴とする請求項1記載の磁気共鳴イメージング装置。
    (1)選択された各RF受信コイル群の感度分布を合成したときに、位相エンコード方向に感度分の低領域がないこと。
    (2)各RF受信コイル群の感度分布が同じではないこと。
  7. 前記コイル群構成手段は、撮影断面および位相エンコード方向を含む撮像条件に対応してRF受信コイル群の選択を制御することを特徴とする請求項1記載の磁気共鳴イメージング装置。
  8. 前記核磁気共鳴信号は、位相エンコード方向およびスライスエンコード方向にエンコードされた三次元データであって、
    前記コイル群構成手段は、撮影時のスライスエンコード方向について感度分布が異なるように前記RF受信コイル群の組み合わせを選択することを特徴とする請求項1または2に記載の磁気共鳴イメージング装置。
  9. 前記第1コイル及び第2コイルは、それぞれ、8の字コイルからなることを特徴とする請求項1記載の磁気共鳴イメージング装置。
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