JP4413449B2 - ユーザデータ退避装置及びユーザデータ退避制御方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ナビゲーション機器の機能を実現するために必要なナビゲーション用データをバージョンアップするナビゲーション用データのバージョンアップ方法に関し、特に、ナビゲーション機器に着脱自在に取り付けられた不揮発性記憶手段に対するユーザデータ退避装置及びユーザデータ退避制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、ナビゲーション機器において地図データ等のナビゲーション用データを読み出す記憶手段としては、DVDやCDなどの光ディスクが広く利用されている。光ディスクを搭載したナビゲーション機器では、ナビゲーション動作を行う際に現在位置を検出し、光ディスクから読み出した地図データに基づいて生成した地図画像により案内表示を行う。
【0003】
一方、光ディスクに記録されている地図データ等のナビゲーション用データは、道路事情の変化等に対応すべく、ある程度の期間にわたって用いた後には適宜内容を更新することが望ましい。そのため、バージョンアップされたナビゲーション用データが記録された光ディスクを顧客に提供し、これを顧客がナビゲーション機器に装着することにより、道路事情の変化等を適切に反映した状態でナビゲーションを実現することができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、最近では大容量の不揮発性記憶手段としてハードディスクが普及している。そして、ハードディスクをナビゲーション機器に搭載し、ナビゲーション用データの記憶手段として活用することも考えられる。このようなハードディスクを用いれば、ナビゲーション用データの記憶容量を大幅に増大させることができるとともに、顧客が収集した音楽データ等をハードディスクの空き領域に記憶することも可能であり、ナビゲーション機器の利便性が向上する。
【0005】
ナビゲーション機器においてハードディスクを用いる場合、上述したようにナビゲーション用データのバージョンアップを行う過程は複雑になる。すなわち、光ディスクのように記録媒体自体を交換するのではなく、ハードディスクを提供する事業者が、顧客からハードディスクを回収した上で、その内容を書き換えることによりバージョンアップを行うことが必要になる。
【0006】
しかしながら、ナビゲーション機器を利用する顧客は、ナビゲーション用データの更新を望む場合であっても、ハードディスクに記録したユーザデータを残したいと考える場合がある。この場合、バージョンアップに先立って顧客がユーザデータをバックアップする作業を行うことは、手間が煩雑になる。
【0007】
また、バージョンアップ作業自体を事業者が行うことになると、バージョンアップの対象となるハードディスクが多数存在する場合、バージョンアップのための工程管理が複雑になったり、全体的にコストが増加することも予想される。
【0008】
そこで、本発明はこのような問題を鑑みなされたものであり、ナビゲーション機器に搭載された単一の不揮発性記憶手段のナビゲーション用データをバージョンアップする際、顧客にかかる負担を抑えつつ、顧客自身のユーザデータを確実に残すとともに、事業者によるバージョンアップの工程を効率的に実行することが可能なユーザデータ退避装置及びユーザデータ退避制御方法を提供することを目的とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、請求項1に記載のユーザデータ退避装置は、ナビゲーション機器に着脱自在に取り付けられ、ナビゲーション用データを記憶するナビゲーション用記憶領域とユーザデータを記憶するユーザデータ用記憶領域の各々が割り当てられているとともに当該ナビゲーション用データと当該ユーザデータとを前記各記憶領域に書き換え可能に記憶する単一の不揮発性記憶手段に対し、前記ナビゲーション用データを書き換えてバージョンアップを行う際に前記ユーザデータを一時的に退避するユーザデータ退避装置であって、前記不揮発性記憶手段に記憶されている前記ユーザデータを一時的に記憶するバックアップ用記憶手段と、前記ナビゲーション機器から取り外された前記不揮発性記憶手段の記憶状態を確認し、バージョンアップすべき前記ナビゲーション用データと退避すべき前記ユーザデータを判別し、判別結果に応じて前記不揮発性記憶手段のユーザデータ用記憶領域に記憶されているユーザデータを、バックアップ用記憶手段に退避データとして識別可能に記憶させるユーザデータ退避制御手段と、前記ユーザデータ用記憶領域に前記ユーザデータが記憶されていない状態において前記ナビゲーション用記憶領域におけるナビゲーション用データの書き換えが完了した前記不揮発性記憶手段に対し、対応する前記退避データを前記バックアップ用記憶手段から読み出し、前記不揮発性記憶手段のユーザデータ記憶領域に前記ユーザデータとして書き戻すユーザデータ書き戻し制御手段と、を備えることを特徴とする。
【0022】
この発明によれば、ナビゲーション機器の単一の不揮発性記憶手段に対しナビゲーション用データをバージョンアップする場合、不揮発性記憶手段の記憶状態を確認した後、判別されたユーザデータをバックアップ用記憶手段に退避データとして識別可能に記憶し、判別されたナビゲーション用データがバージョンアップされたナビゲーション用データで書き換えられた後、バックアップ用記憶手段から退避データを読み出して不揮発性記憶手段に書き戻してバージョンアップが行われる。ここで、ナビゲーション用データは、ナビゲーション機器におけるナビゲーション機能に必要となる地図データや、その他の関連データであり、ユーザデータは、ユーザによって収集され、あるいは作成された音楽データ等の各種データである。よって、ハードディスクのナビゲーション用データをバージョンアップする一方、それぞれの顧客に固有のユーザデータは削除されることなく、そのまま保持することができ、顧客にとっては負担が増えることなくメリットを享受できる。
また、不揮発性記憶手段に対するナビゲーション用データのバージョンアップを行う場合、ユーザデータ退避工程とユーザデータ書き戻し工程を実行するためのユーザデータ退避装置が構成され、バージョンアップの際、退避すべきユーザデータは、ユーザデータ退避装置のバックアップ用記憶手段に一時的に保持される。よって、バージョンアップ用に組まれたライン上で多数の工程を実行するとき、多くの機能をユーザデータ退避装置に担わせることで、作業効率を向上させることができる。
【0025】
請求項2に記載のユーザデータ退避装置は、請求項1に記載のユーザデータ退避装置において、前記バックアップ用記憶手段及び前記不揮発性記憶手段としてハードディスクを用いることを特徴とする。
【0026】
この発明によれば、ナビゲーション機器の不揮発性記憶手段としてハードディスクを用い、同時にバックアップ用記憶手段としてもハードディスクを用いるので、一般に広く普及しているハードディスクにより、顧客に固有のユーザデータを自在に記憶させるとともに、そのバックアップをとることができ、容量の大きいユーザデータを確実に残すことができる。
請求項3に記載のユーザデータ退避制御方法は、ナビゲーション機器に着脱自在に取り付けられ、ナビゲーション用データを記憶するナビゲーション用記憶領域とユーザデータを記憶するユーザデータ用記憶領域の各々が割り当てられているとともに当該ナビゲーション用データと当該ユーザデータとを前記各記憶領域に書き換え可能に記憶する単一の不揮発性記憶手段に対し、前記ナビゲーション用データを書き換えてバージョンアップを行う際の前記ユーザデータを一時的に退避するユーザデータ退避装置におけるユーザデータ退避制御方法であって、前記ナビゲーション機器から取り外された前記不揮発性記憶手段の記憶状態を確認する確認工程と、バージョンアップすべき前記ナビゲーション用データと退避すべき前記ユーザデータを判別する判別工程と、前記判別工程における判別結果に応じて前記不揮発性記憶手段のユーザデータ用記憶領域に記憶されているユーザデータを、バックアップ用記憶手段に退避データとして識別可能に記憶させるユーザデータ退避制御工程と、前記ユーザデータ用記憶領域に前記ユーザデータが記憶されていない状態において前記ナビゲーション用記憶領域におけるナビゲーション用データの書き換えが完了した前記不揮発性記憶手段に対応する前記退避データを前記バックアップ用記憶手段から読み出す読み出し工程と、前記読み出し工程において読み出された前記退避データを、前記不揮発性記憶手段のユーザデータ記憶領域に前記ユーザデータとして書き戻すユーザデータ書き戻し工程と、を有することを特徴とする。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施形態を図面に基づいて説明する。
【0028】
まず、本発明に係るバージョンアップ方法を適用するために必要なバージョンアップ業務全体の流れについて、図1及び図2を用いて説明する。図1は、実際にバージョンアップを利用する顧客と、バージョンアップ業務を実行する事業者と、その他関連する事業者どうしの関係を説明するブロック図である。図2は、バージョンアップ業務の流れを説明するフローチャートである。
【0029】
図1において、顧客1は事業者2によって製造販売されたナビゲーション機器10を所有している。このナビゲーション機器10は、例えば顧客1の自動車に搭載され、自車位置を検出して案内表示を行うことによりナビゲーションを行う装置である。ナビゲーション機器10によるナビゲーションを行う場合、地図データが必要となるが、一般的には地図データが記録されたCDやDVD等の光ディスクを利用することが多い。本実施形態では、地図データ等のナビゲーション用データを不揮発性記憶手段としてのハードディスク11に記録して用いることを前提とする。光ディスクと比べた場合、ハードディスク11は記憶容量と高速アクセスの面で優れているため、より快適なナビゲーションを実現することができる。
【0030】
ハードディスク11は、ナビゲーション機器10にコネクタを介して着脱自在に取り付けられ、10Gバイト程度の記憶容量を有している。このうち、80%程度がナビゲーション用データを記憶する領域に割り当てられ、残りの領域にはユーザデータを書き込むことができる。ナビゲーション用データには、地図データやナビゲーション機能に関連する各種データが含まれ、ユーザデータとしては、ユーザ自らが収集した音楽データ等をハードディスク11に蓄積保持することができる。また、当初はナビゲーション機器10に搭載されるハードディスク11は1個であるが、ユーザデータの領域を拡大すべく2台目のハードディスク11を増設することもできる。
【0031】
顧客1がナビゲーション機器10を購入した時点で、既にハードディスク11にはナビゲーション用データが記録された状態にある。しかし、所定の期間にわたってナビゲーション機器10を使用すると、ナビゲーション用データが古くなるため、最新の道路事情等に対応するためのバージョンアップを行う必要が生じる。この場合、例えば光ディスク等の記録媒体であれば、バージョンアップされたディスクを入手して交換すればよいだけであるが、ハードディスク11の場合は、ナビゲーション用データをバージョンアップするための作業が複雑になる。本実施形態では、顧客1の負担を増やすことなくハードディスク11のナビゲーション用データをバージョンアップできるように、事業者2が後述するようなバージョンアップに関する一連の業務を提供するものである。
【0032】
次に、事業者2は、上記のナビゲーション機器10の製造販売に関する事業を行うとともに、ハードディスク11のバージョンアップ業務を行う。事業者2は、バージョンアップ業務を管理すべくナビゲーション機器10を購入した顧客に関する顧客情報を顧客データベース3に蓄積保持している。この顧客データベース3に保持される顧客情報としては、例えば、顧客の氏名、住所、購入年月日、ナビゲーション機器10の機種、バージョン情報などが含まれ、一連のバージョンアップ業務に際し必要に応じて参照することができる。
【0033】
事業者2におけるバージョンアップ業務に関わる部門としては、図2に示すように、受け付けセンタ−2a、問い合せセンター2b、サービスセンター2c、集荷センター2d、書き換えセンター2eがある。なお、これら各部門の役割については後述する。図2の例では、事業者2の内部に各部門を設ける場合を示しているが、一部の業務を外注により外部に委託してもよい。また、図2において、事業者2により関連業務を請け負う事業者として、運送業者4、販売店5を示しているが、それぞれの役割については後述する。
【0034】
次に、事業者2の内部の各部門と外部の事業者との協力の下で行われるバージョンアップ業務の流れを説明する。本実施形態のバージョンアップ業務の形態としては、顧客1の意向に応じた複数の形態がある。このうち、図2は、基本的形態に対応するバージョンアップ業務の流れを時系列に沿って示すフローチャートである。なお、図2のフローチャートでは、顧客1がハーディディスク11を備えたナビゲーション機器10を既に購入済みであるとする。
【0035】
まず、ハードディスク11に記録されるナビゲーション用データのバージョンアップの時期が到来すると、事業者2では、顧客データベース3を参照してナビゲーション機器10を所有する顧客1を判別し、ナビゲーション用データがバージョンアップされる旨を通知する(ステップS1)。顧客1へのバージョンアップの通知は、例えば、ダイレクトメールを送付する場合のほか、インターネットを介して電子メールを送信してもよい。
【0036】
ステップS1の通知においては、ナビゲーション用データのバージョンアップの内容と申し込み方法、バージョンアップ作業を行うために必要なバージョンアップキットの配送の案内、バージョンアップに伴う料金の案内などが示される。そして、受け付けセンター2aでは、顧客1の判断に基づくバージョンアップの申し込みを受け付けたか否かを確認する(ステップS2)。顧客1からのバージョンアップの申し込みは、例えば、電話やファックスで受け取る場合のほか、インターネットを介して電子メールで受け取ってもよい。
【0037】
顧客1からのバージョンアップの申し込みを受け付けなかった場合は(ステップS2;NO)、以降のバージョンアップ業務を行うことなく終了する。一方、顧客1からのバージョンアップの申し込みを受け付けた場合は(ステップS2;YES)、上述のバージョンアップキットを顧客1に配送する(ステップS3)。なお、ステップS3における実際の配送は図1の運送業者4に委ねるとともに、顧客データベースの顧客情報と関連付けて、例えば伝票番号を一元的に管理するなど、バージョンアップキットの配送業務全体を管理する。
【0038】
ここで、バージョンアップキットには、ナビゲーション機器10から取り外したハードディスク11を納める容器や、運搬時にハードディスク11の端子等を保護する部材などが含まれている。顧客1は、まず、ナビゲーション機器10に取り付けられたハードディスク11を取り外した上で、バージョンアップキットに含まれる部材を使ってハードディスク11を梱包した状態で、後述のように集荷依頼に基づき回収されるまで待つことになる。
【0039】
ステップS3でバージョンアップキットを配送する際、併せて顧客1に対し、バージョンアップに伴う料金徴収が行われる(ステップS4)。具体的には、顧客1の料金支払方法として、配送時に運送業者4を介した代引を利用したり、あるいはクレジットカードを用いて料金を支払うなど、顧客1の希望する方法を選択できる。事業者2は、顧客1の料金支払い方法に応じて伝票を使い分け、バージョンアップ業務全体の売り上げ計上を一体的に管理し得る。なお、顧客1の料金支払い方法としては、インターネットを経由した電子的な課金形態を利用してもよい。
【0040】
次いで、集荷センター2dにおいて、顧客1からバージョンアップのためのハードディスク11の集荷依頼を受け付けたか否かを確認する(ステップS5)。顧客1からの集荷依頼は、例えば、電話やファックスで受け取る場合のほか、インターネットを介して電子メールで受け取ってもよい。この場合、例えばステップS3の段階で、集荷依頼の方法と依頼先を顧客1に知らせておく必要がある。集荷センター2dでは、集荷依頼を受け付けた顧客1に関し、顧客データベース3を参照して必要な顧客情報を取得するとともに、日々の集荷受け付け数の数量管理を行う。
【0041】
顧客1からの集荷依頼を受け付けなかった場合は(ステップS5;NO)、図2の形態では以降のバージョンアップ業務を行うことなく終了するが、後述するように他の形態に基づき(図3又は図4参照)バージョンアップ業務が行われる可能性がある。一方、顧客1からの集荷依頼を受け付けた場合は(ステップS5;YES)、集荷センター2dが運送業者4に指示を出し、ハードディスク11の回収業務を行う(ステップS6)。なお、ハードディスク11を回収するのに先立って、顧客1から回収の希望日時を聞いておくことが望ましい。この希望日時になると、運送業者4が顧客情報に合致する住所を訪れ、バージョンアップ対象となるハードディスク11を回収する。
【0042】
次いで、顧客1から回収されたハードディスク11は、書き換えセンター2eに納品され、ハードディスク11に対するバージョンアップが実行される(ステップS7)。本実施形態では、多数のハードディスク11を扱うことから作業効率を向上させるため、ライン上で多数の工程を組み合わせた一連のバージョンアップ工程を実行するが、その詳細については後述する。書き換えセンター2eでは、日々のバージョンアップを実行したハードディスク11の数量を常に管理した上で、納期や品質を適正に保つように管理業務を行っている。
【0043】
ステップS7におけるバージョンアップを終えると、バージョンアップ後のハードディスク11をいったん集荷センター2dが引き取った上で、運送業者4に指示を出し、ハードディスク11の顧客1への返却業務を行う(ステップS8)。なお、ハードディスク11を返却するのに先立って、電話等で顧客1の在宅確認を行うことが望ましい。そして、運送業者4は顧客情報に合致する住所を訪れ、バージョンアップ後のハードディスク11を返却し、図2のバージョンアップ業務が完了する。なお、図2の基本的形態では、返却されたハードディスク11を顧客1が自らナビゲーション機器10に取り付けることを前提にしている。
【0044】
ここで、図2に示す一連のバージョンアップ業務において、顧客1に不明な点がある場合、問い合せセンター2bに問い合せることができる。例えば、ナビゲーション機器10に対するハードディスク11の取り外し又は取り付けの方法を問い合せたり、バージョンアップの日程などを問い合せることができる。問い合せセンター2bでは、顧客1からの問い合せに対し適切なアドバイスを行うが、それだけでは対応が困難な場合、後述のサービスセンター2cを顧客1に紹介することもある。
【0045】
以上説明したバージョンアップ業務により、ナビゲーション用データのバージョンアップを希望する顧客1に対し、ハードディスク11の回収業務や返却業務、バージョンアップに伴う課金業務などの一連の業務を円滑に進行させることができるとともに、顧客データベース3に基づいて業務全体を一元的に管理することができる。また、事業者2が中心となって、バージョンアップ業務とそれに付帯する業務を遂行するので、ナビゲーション用データのバージョンアップに要する中間コストを抑えることができる。また、顧客1にとってもバージョンアップの費用を抑えることに加え、後述するように、回収されたハードディスク11には、ユーザ固有のユーザデータが残った状態になるのでメリットが大きい。
【0046】
次に、本実施形態のバージョンアップ業務に関しては、図2の基本的形態以外にバリエーションの形態がある。以下、図3及び図4を用いてバージョンアップ業務におけるバリエーションの形態について説明する。
【0047】
図3は、上記のバージョンアップ業務において、顧客1と事業者2の間に販売店5が介在する場合の流れを示すフローチャートである。図3では、ステップS1からステップS4までは、図2の基本的形態と同様の流れで進行する。しかし、ステップS4で上記のハージョンアップキットを受け取った顧客1が、ハードディスク11の取り扱いに不慣れであり、ナビゲーション機器10からのハードディスク11の取り外しを第三者に委ねたい場合も想定される。このような場合、図3に示すように、顧客1は販売店5を訪れ、バージョンアップを目的としたハードディスク11の取り外しを依頼する(ステップS101)。
【0048】
一方、販売店5では、例えば顧客1の自動車に設置されたナビゲーション機器10からのハードディスク11の取り外し作業を行った後、バージョンアップに対応すべく、事業者1の集荷センター2dにハードディスク11の集荷依頼を行う(ステップS102)。なお、この場合のハードディスク11の取り外しに伴う費用は顧客1から販売店5に直接支払われるが、この費用はバージョンアップ自体の費用とは別個である。
【0049】
集荷センター2dがステップS102の集荷依頼を受け付けると、運送業者4に指示を出し、販売店5から顧客1のハードディスク11を回収する(ステップS103)。続いて、ステップS7(図2)と同様に書き換えセンター2eにてハードディスク11に対するバージョンアップを実行する(ステップS104)。
【0050】
バージョンアップ後のハードディスク11は、集荷センター2dから指示された運送業者4により、まず販売店5に返却される(ステップS105)。そして、販売店5から連絡を受けた顧客1が再び販売店5を訪れると、バージョンアップ後のハードディスク11の取り付け作業が行われ、最終的にハードディスク11が顧客1に返却される(ステップS106)。
【0051】
次に図4は、上記のバージョンアップ業務において、顧客1と事業者2の間にサービスセンター2cのサービスマンが介在する場合の流れを示すフローチャートである。図4において、ステップS1(図2)にてバージョンアップの通知を受けた顧客1は、問い合せセンター2bに直接バージョンアップに関する相談又は問い合わせを行う(ステップS201)。この際、顧客1は問い合せセンター2bにより、ハードディスク11の取り外し、取り付け等を行う上記サービスマンを紹介され、以降の業務が進行する。
【0052】
上述の問い合せセンター2bからサービスセンター2cへの要請に基づき、特定のサービスマンが顧客1を訪問する(ステップS202)。このサービスマンは、例えば顧客1の自動車に設置されたナビゲーション機器10からのハードディスク11の取り外し作業を行った後、このハードディスク11を回収し(ステップS203)、サービスセンター2cにて保管する。
【0053】
次に、サービスセンター2cから事業者1の集荷センター2dにハードディスク11の集荷依頼を行う(ステップS204)。これを受け付けた集荷センター2dは、運送業者4に指示を出し、サービスセンター2cから顧客1のハードディク11を回収する(ステップS205)。続いて、ステップS7(図2)と同様に書き換えセンター2eにてハードディスク11に対するバージョンアップを実行する(ステップS206)。
【0054】
バージョンアップ後のハードディスク11は、集荷センター2dから指示された運送業者4によって上記サービスセンター2cに運ばれ、これを受け取った担当のサービスマンが、再び顧客1を訪問する(ステップS207)。そして、サービスマンは、バージョンアップ後のハードディスク11の取り付け作業を行って、最終的にハードディスク11が顧客1に返却される(ステップS208)。その後、図2のステップS4と同様に、顧客1に対しバージョンアップに伴う料金徴収が行われる(ステップS209)。
【0055】
以上、図3及び図4に示されたバージョンアップ業務では、図2とは異なり、バーションアップの際、顧客1がナビゲーション機器10に対しハードディスク11の取り外しや取り付けを行う必要がない。よって、顧客1は、自らハードディスク11の取り外し、取り付けの作業をする場合は、図2の形態を選択し、それらの作業が困難である場合は、図3又は図4の形態を選択することができる。そのため、ナビゲーション用データのバージョンアップに伴う顧客1の作業負担を軽減することができる。
【0056】
次に、図2のステップS7(図3のステップS104、図4のステップS206)に対応して書き換えセンター2eにて行われるバージョンアップ工程の詳細について図5〜図9を用いて説明する。図5は、書き換えセンター2eにおいて行われるバージョンアップ工程全体の概要を示すフローチャートである。本実施形態におけるバージョンアップ工程の特徴は、ハードディスク11に記録されるナビゲーション用データを書き換えるとともに、ユーザが記録したユーザデータはそのままの状態で残す点にある。
【0057】
図5に示すように、本実施形態のバージョンアップ工程全体は、4つの大きな工程から構成される。まず、ステップS11では、バージョンアップの対象として納品された各々のハードディスク11の確認工程を実行する。すなわち、対象となるハードディスク11において、バージョンアップすべきナビゲーション用データの有無を判別するとともに、退避すべきユーザデータデータの有無を判別すべく、ハードディスク11の記憶状態を確認するものである。
【0058】
図6は、ステップS11のハードディスク11の確認工程を説明するフローチャートである。図6において、対象のハードディスク11が書き換えセンター2eのラインに投入されると、このハードディスク11及びバックアップ用ハードディスクがユーザデータ退避装置に正常に接続されたか否かをチェックする(ステップS21)。ユーザデータ退避装置は、本ライン専用に設けられた装置であり、ハードディスク11に記録されたユーザデータを退避するバックアップ用ハードディスクを備えている。
【0059】
ここで、図7にユーザデータ退避装置の外観構成を示す。図7に示すように、ユーザデータ退避装置本体21に2つのコネクタ22、23が設けられ、その一方のコネクタ22には上記のバックアップ用ハードディスク24が接続される。そして、他方のコネクタ22には対象のハードディスク11を接続した上で、ステップS21のチェックが行われる。また、ユーザデータ退避装置本体21は、電源を供給する電源部25に接続されるとともに、各種表示を行うためのディスプレイ26に接続されている。このディスプレイ26は、工程中の不具合が検知された場合の作業者に対するコーション表示に利用される。
【0060】
図7に示すユーザデータ退避装置としては、ナビゲーション機器10を転用することができる。すなわち、ナビゲーション機器10における実機用の制御プログラムを工程用のプログラムに置き換え、上記各構成要素を接続可能な構造となるように改造を行って、ユーザデータ退避装置を構成すればよい。また、バックアップ用ハードディスク24としては、バージョンアップ対象のハードディスク11と同種のものを用いる。これにより、作業効率を向上させるべく多数のユーザデータ退避装置を設置する場合、コスト負担が小さくて済む。
【0061】
ステップS21のチェックにより、ハードディスク11及びバックアップ用ハードディスク24がユーザデータ退避装置に正常に接続されていない場合(ステップS21;NO)、その旨のコーション表示をディスプレイ26に表示し(ステップS22)、それ以降の処理を行わない。なお、バックアップ用ハードディスク24には、その記憶容量に応じて複数台のハードディスク11のユーザデータを記憶できるので、いったんコネクタ22に接続された後は記憶容量が不足するまでその状態を保たれる。
【0062】
一方、ステップS21のチェックにより、正常な接続が確認された場合は(ステップS21;YES)、バックアップ用ハードディスク24に空き容量があるか否かをチェックする(ステップS23)。上述したように、バックアップ用ハードディスク24の記憶容量の制約から、一定数のハードディスク11のユーザデータを記録すると交換する必要がある。例えば、8台分のハードディスク11のユーザデータを退避可能なように記憶容量が割り当てられる。このとき、1台分のハードディスク11のユーザデータ用に1個づつのディレクトリが設けられるので、バックアップ用ハードディスク24のディレクトリの個数に基づきステップS23のチェックを行うことができる。
【0063】
ステップS23のチェックの結果、バックアップ用ハードディスク24に空き容量がないときは(ステップS23;NO)、その旨及びバックアップ用ハードディスク24の交換を促すコーション表示をディスプレイ26に表示し(ステップS24)、それ以降の処理を行わない。一方、バックアップ用ハードディスク24に空き容量があるときは(ステップS23;YES)、ハードディスク11に設定されているユーザパスワードを、マスターパスワードを用いて解除する(ステップS25)。すなわち、本実施形態のハードディスク11には、特定の顧客1のナビゲーション機器10に対してのみアクセスを許可すべく、固有のユーザパスワードが設定されている。よって、いったんユーザパスワードを解除することによりハードディスク11を読み出し可能な状態にすべく、ステップS25の処理が必要となる。
【0064】
次に、ハードディスク11にアクセスし、記憶状態を確認する(ステップS26)。具体的には、ハードディスク11にナビゲーション用データが記憶されているか否かを判別するとともに、ユーザデータを記録するためのユーザデータ用ディレクトリが存在するか否かを判別する。これにより、以降の処理でナビゲーション用データの書き換え、又はユーザデータの退避を行うか否かなど、後続で行うべき工程を事前に確認することができる。
【0065】
そして、ステップS26の判別結果に応じて、ステップS27〜S29の処理を実行する。ステップS27においてハードディスク11にナビゲーション用データが記録されていないと判断されると(ステップS27;NO)、その旨のコーション表示をディスプレイ26に表示し(ステップS28)、それ以降の処理を行わない。一方、ナビゲーション用データが記録されていると判断されると(ステップS27;YES)、ステップS29に進む。
【0066】
ステップS29においてハードディスク11にユーザデータ用ディレクトリが存すると判断されると(ステップS29;YES)、ステップS12(図5)のユーザデータの退避工程に移る。一方、ハードディスク11にユーザデータ用ディレクトリが存在しないと判断されると(ステップS29;NO)、ユーザデータを退避する必要がないので、ステップS13(図5)のナビゲーション用データの書き換え工程に移る。なお、ステップS29の判断を設ける代わりに、ユーザデータ用ディレクトリが存在しない場合であってもユーザデータの退避工程に移行した上で、実際のユーザデータの退避を行わないようにしてもよい。
【0067】
次に図5に戻って、ステップS12では、ハードディスク11に記録されているユーザデータの退避工程を実行する。すなわち、ハードディスク11のバージョンアップにより、顧客1が独自に記録したユーザデータが削除されないよう、ユーザデータ用ディレクトリの全体をバックアップ用ハードディスク24に一時的に退避するものである。
【0068】
図8は、ステップS12のユーザデータの退避工程を説明するフローチャートである。図8において、対象のハードディスク11に付与されている製造番号と製造者コードを抽出する(ステップS31)。これら製造番号及び製造者コードは管理情報として、対象のハードディスク11のユーザデータと関連付けてバックアップ用ハードディスク24に保持される。後述するように、特定のハードディスク11の退避データを記憶するためのディレクトリが設けられるので、例えば、このディレクトリに製造番号と製造者コードを含む名称を付与すれば、退避されたユーザデータを容易に識別することができる。
【0069】
次に、バックアップ用ハードディスク24にアクセスし、対象のハードディスク11の製造番号及び製造者コードが関係付けられた退避用ディレクトリが存在するか否かをチェックする(ステップS32)。すなわち、対象のハードディスク11のユーザデータが、既にバックアップ用ハードディスク24に退避済みである場合を想定し、無駄な処理を未然に回避するための処理である。チェックの結果、既に対象のハードディスク11用の退避用ディレクトリが存在する場合は(ステップS32;YES)、その旨及びハードディスク11の交換を促すコーション表示をディスプレイ26に表示し(ステップS33)、それ以降の処理を行わない。
【0070】
一方、対象のハードディスク11用の退避用ディレクトリが存在しない場合は(ステップS32;NO)、ユーザデータの退避に先立って、対象のハードディスク11に対応する製造番号及び製造者コードを含む名称を付与した退避用ディレクトリを、バックアップ用ハードディスク24に作成する(ステップS34)。
【0071】
続いてユーザデータを退避すべく、対象のハードディスク11にアクセスしてユーザデータ用ディレクトリからユーザデータを読み出し、バックアップ用ハードディスク24の対応する退避用ディレクトリに退避データとして書き込む(ステップS35)。これにより、退避すべきユーザデータと同様の退避データがバックアップ用ハードディスク24に保持された状態になる。なお、ステップS35の処理中に、コピー中である旨をディスプレイ26に表示することが望ましい。また、ステップS35の処理中に不具合によりコピーが中断されたときも、その旨のコーション表示をディスプレイ26に表示することが望ましく、この場合は、それ以降の処理を行わない。
【0072】
次に、ハードディスク11の元のユーザデータと、バックアップ用ハードディスク24の退避用ディレクトリ内の退避データに対し、互いの総データサイズを比較して一致するか否かを判断する(ステップS36)。これにより、ステップS35の退避処理に伴いデータが欠落したか否かをチェックすることができる。その結果、ユーザデータと退避データの総データサイズが一致するときは(ステップS36;YES)、コピーが正常終了した旨及びハードディスク11の交換を促す旨をディスプレイ26に表示し(ステップS37)、ステップS13(図5)のナビゲーション用データの書き換え工程に移る。一方、ユーザデータと退避データの総データサイズが一致しないときは(ステップS36;NO)、その旨のコーション表示をディスプレイ26に表示し(ステップS38)、それ以降の処理を行わない。
【0073】
次に図5に戻って、ステップS13では、ハードディスク11に記録されているナビゲーション用データの書き換え工程を実行する。すなわち、ハードディスク11の古いナビゲーション用データに代えて、バージョンアップされたナビゲーション用データを新たに書き込むものである。ステップS13の書き換え工程では、いったんハードディスク11をユーザデータ退避装置本体21から取り外した上で、記録装置により一般的な初期化処理を施すとともに、新たなナビゲーション用データの書き込み処理を施す。この時点で、ハードディスク11には、バージョンアップされたナビゲーション用データが記録された状態になり、元のユーザデータが全て削除されることになる。
【0074】
次に、ステップS14では、バックアップ用ハードディスク24の退避データに対する書き戻し工程を実行する。上述したように、ステップS13で削除されたユーザデータを元の状態に戻す必要があるため、ステップS12と逆の処理をうものである。
【0075】
図9は、ステップS14のユーザデータの書き戻し工程を説明するフローチャートである。図9において、バージョンアップ後のハードディスク11を再びユーザデータ退避装置に接続する必要があるので、このハードディスク11及びバックアップ用ハードディスク24が正常に接続されたか否かをチェックする(ステップS41)。その結果、ハードディスク11及びバックアップ用ハードディスク24がユーザデータ退避装置に正常に接続されていない場合(ステップS411;NO)、その旨のコーション表示をディスプレイ26に表示し(ステップS42)、それ以降の処理を行わない。
【0076】
ステップS41のチェックにより、正常な接続が確認された場合は(ステップS41;YES)、図8のステップS31と同様、ハードディスク11に付与されている製造番号と製造者コードを抽出する(ステップS43)。次いで、バックアップ用ハードディスク24にアクセスし、上記のハードディスク11の製造番号及び製造者コードが関係付けられた退避用ディレクトリが存在するか否かをチェックする(ステップS44)。すなわち、図8のステップS34にて作成した退避用ディレクトリ内に、退避されたユーザデータに対応する退避データが保持されているので、その存在を確認するものである。
【0077】
ステップS44のチェックの結果、該当する退避用ディレクトリ24がバックアップ用ハードディスク24に存在しない場合は(ステップS44;NO)、ユーザデータの書き戻しができないため、その旨及びハードディスク11の交換を促すコーション表示をディスプレイ26に表示し(ステップS45)、それ以降の処理を行わない。一方、該当する退避用ディレクトリ24がバックアップ用ハードディスク24に存在する場合は(ステップS44;YES)、ユーザデータの書き戻しを実行する(ステップS46)。
【0078】
具体的には、バックアップ用ハードディスク24にアクセスして、該当する退避用ディレクトリから退避データを読み出し、ハードディスク11に作成されたユーザデータ用ディレクトリに書き戻す。これにより、ハードディスク11には、バージョンアップされたナビゲーション用データに加えて、再び元のユーザデータが書き込まれた状態になる。なお、ステップS46の処理中に、コピー中である旨をディスプレイ26に表示することが望ましい。また、ステップS46の処理中に不具合によりコピーが中断されたときも、その旨をディスプレイ26に表示することが望ましく、この場合は、それ以降の処理を行わない。
【0079】
次に、ハードディスク11に書き戻されたユーザデータと、バックアップ用ハードディスク24の退避用ディレクトリ内の退避データに対し、互いの総データサイズを比較して一致するか否かを判断する(ステップS47)。これは、図8のステップS36と同様の処理である。ステップS47の判断の結果、ユーザデータと退避データの総データサイズが一致しないときは(ステップS47;NO)、その旨のコーション表示をディスプレイ26に表示し(ステップS48)、それ以降の処理を行わない。
【0080】
一方、ステップS47の判断の結果、ユーザデータと退避データの総データサイズが一致するときは(ステップS47;YES)、ハードディスク11に対しバージョンアップパスワードを設定する(ステップS49)。このバージョンアップパスワードは、バージョンアップ後のハードディスク11をナビゲーション機器10に取り付けた後、1回だけアクセスを許可するためのパスワードである。すなわち、元々設定されていたユーザパスワードが解除されているが、このままではハードディスク11をナビゲーション機器10に取り付けたときにアクセスができない。よって、バージョンアップパスワードは、ハードディスク11をナビゲーション機器10に取り付けたとき1回だけアクセスを許可する一方で、それ以降はナビゲーション機器10において、自動的に元のユーザパスワードを設定する場合に有効である。
【0081】
最後に、書き戻し工程における処理が終了した旨及びハードディスク11の交換を促す旨をディスプレイ26に表示し(ステップS50)、ハードディスク11に対するバージョンアップ工程が終了する。その後、他のハードディスク11に対し、図5〜図9で示す処理をライン上で繰り返し行うことにより、多数のハードディスク11をバージョンアップすることができる。
【0082】
以上説明したように、書き換えセンター2eにおけるバージョンアップ工程によれば、バージョンアップ対象のハードディスク11において顧客1のユーザデータが記録されている場合、それを残しつつナビゲーション用データのみを書き換えることができる。よって、顧客1は、バージョンアップに先立って、自らバックアップ作業を行うことなく、確実に自らのユーザデータをハードディスク11に残しておき、継続的に利用することができる点でメリットが大きい。
【0083】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、ナビゲーション機器に搭載された不揮発性記憶手段のナビゲーション用データをバージョンアップする際、ユーザデータを退避しつつナビゲーション用データの書き換えた後,ユーザデータを書き戻すようにしたので、顧客にとって重要なユーザデータが不揮発性記憶手段に記憶されている場合、それを削除することなく確実に残しつつナビゲーション用データをバージョンアップすることができる。
【0084】
また本発明によれば、ナビゲーション用データのバージョンアップを行う工程において、多数のハードディスクを扱う場合であっても効率的に工程管理を行い、コスト負担を抑えることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るバージョンアップ業務に関し、顧客、事業者、その他関連する事業者どうしの関係を説明するブロック図である。
【図2】バージョンアップ業務の流れを説明するフローチャートである。
【図3】バージョンアップ業務において、顧客と事業者の間に販売店が介在する場合の流れを示すフローチャートである。
【図4】バージョンアップ業務において、顧客と事業者の間にサービスセンターのサービスマンが介在する場合の流れを示すフローチャートである。
【図5】書き換えセンターにおいて行われるバージョンアップ工程全体の概要を示すフローチャートである。
【図6】ハードディスクの確認工程を説明するフローチャートである
【図7】ユーザデータ退避装置の外観構成を示す図である。
【図8】ユーザデータの退避工程を説明するフローチャートである。
【図9】ユーザデータの書き戻し工程を説明するフローチャートである。
【符号の説明】
1…顧客
2…事業者
2a…受け付けセンター
2b…問い合せセンター
2c…サービスセンター
2d…集荷センター
3…顧客データベース
4…運送業者
5…販売店
10…ナビゲーション機器
11…ハードディスク
21…ユーザデータ退避装置本体
22、23…コネクタ
24…バックアップ用ハードディスク
25…電源部
26…ディスプレイ
Claims (3)
- ナビゲーション機器に着脱自在に取り付けられ、ナビゲーション用データを記憶するナビゲーション用記憶領域とユーザデータを記憶するユーザデータ用記憶領域の各々が割り当てられているとともに当該ナビゲーション用データと当該ユーザデータとを前記各記憶領域に書き換え可能に記憶する単一の不揮発性記憶手段に対し、前記ナビゲーション用データを書き換えてバージョンアップを行う際に前記ユーザデータを一時的に退避するユーザデータ退避装置であって、
前記不揮発性記憶手段に記憶されている前記ユーザデータを一時的に記憶するバックアップ用記憶手段と、
前記ナビゲーション機器から取り外された前記不揮発性記憶手段の記憶状態を確認し、バージョンアップすべき前記ナビゲーション用データと退避すべき前記ユーザデータを判別し、判別結果に応じて前記不揮発性記憶手段のユーザデータ用記憶領域に記憶されているユーザデータを、バックアップ用記憶手段に退避データとして識別可能に記憶させるユーザデータ退避制御手段と、
前記ユーザデータ用記憶領域に前記ユーザデータが記憶されていない状態において前記ナビゲーション用記憶領域におけるナビゲーション用データの書き換えが完了した前記不揮発性記憶手段に対し、対応する前記退避データを前記バックアップ用記憶手段から読み出し、前記不揮発性記憶手段のユーザデータ記憶領域に前記ユーザデータとして書き戻すユーザデータ書き戻し制御手段と、
を備えることを特徴とするユーザデータ退避装置。 - 前記バックアップ用記憶手段及び前記不揮発性記憶手段としてハードディスクを用いることを特徴とする請求項1に記載のユーザデータ退避装置。
- ナビゲーション機器に着脱自在に取り付けられ、ナビゲーション用データを記憶するナビゲーション用記憶領域とユーザデータを記憶するユーザデータ用記憶領域の各々が割り当てられているとともに当該ナビゲーション用データと当該ユーザデータとを前記各記憶領域に書き換え可能に記憶する単一の不揮発性記憶手段に対し、前記ナビゲーション用データを書き換えてバージョンアップを行う際の前記ユーザデータを一時的に退避するユーザデータ退避装置におけるユーザデータ退避制御方法であって、
前記ナビゲーション機器から取り外された前記不揮発性記憶手段の記憶状態を確認する確認工程と、
バージョンアップすべき前記ナビゲーション用データと退避すべき前記ユーザデータを判別する判別工程と、
前記判別工程における判別結果に応じて前記不揮発性記憶手段のユーザデータ用記憶領域に記憶されているユーザデータを、バックアップ用記憶手段に退避データとして識別可能に記憶させるユーザデータ退避制御工程と、
前記ユーザデータ用記憶領域に前記ユーザデータが記憶されていない状態において前記ナビゲーション用記憶領域におけるナビゲーション用データの書き換えが完了した前記不揮発性記憶手段に対応する前記退避データを前記バックアップ用記憶手段から読み出す読み出し工程と、
前記読み出し工程において読み出された前記退避データを、前記不揮発性記憶手段のユーザデータ記憶領域に前記ユーザデータとして書き戻すユーザデータ書き戻し工程と、
を有することを特徴とするユーザデータ退避制御方法。
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