JP4412556B2 - 引き戸 - Google Patents
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Description
このために、片引き戸の場合には障子におけるサッシ枠の縦枠に当接しない縦框に係止片を設け、サッシ枠に係止受片を設けることで、障子が閉じ位置の時に係止片が係止受片に係止することにより縦枠に当接しない縦框部分を面外方向に支持し、その縦框部分が係止受片と離れる方向に移動しないようにしている。
また、2枚引き戸の場合には2つの障子における縦枠に当接しない縦框に係止片と係止受片を相対向して設けることで、2つの障子が閉じ位置の時に係止片が係止受片に係止することにより2つの縦框相互が面外方向に離れないように支持できるようにしている。
このように、框組体に樹脂面材を装着した障子を用いた引き戸においては、その樹脂面材が温度変化によって伸びて面外方向に反る(つまり、熱反り)ことがあり、樹脂面材が熱反りしたままの状態で障子を開閉すると、樹脂面材が前述の係止受片に接触することがある。
特に、浴室用の引き戸に用いる障子においては、樹脂面材と框組体の浴室側面との段差を小さくして、その段差部分に湯水が溜まり難くして、カビが発生しないようにすることがあり、この場合には樹脂面材が框組体の面外方向中央よりも浴室側面寄りであるから、前述のように樹脂面材が熱反りしたままで障子を開閉すると係止受片に接触する。
前記障子における閉じ位置で縦枠に当接しない縦框に係止片を設け、
前記サッシ枠における閉じ位置の障子における前記縦框と面外方向に対向した位置に係止受片を取付け、
前記障子に突出部材を設け、
前記係止受片は、支持位置と退避位置とに亘って面外方向に移動自在で、かつ支持位置よりも前記障子側に向けて面外方向に移動しないように取付け、
前記障子が閉じ位置の時には前記係止片が係止受片に係止して支持位置に保持することで障子の前記縦框が、面外方向における前記係止受片と離れる方向に移動しないようにし、
前記障子が閉じ位置から開き位置に向けて開放すると前記係止片と係止受片が離れ、かつ前記突出部材によって係止受片が退避位置に移動するようにしたことを特徴とする引き戸である。
前記面内方向に隣接した2つの障子が閉じ位置の時に面外方向に対向した2つの縦框の一方に係止片を設け、他方には係止受片を取付け、
前記係止片を設けた障子に突出部材を設け、
前記係止受片は、支持位置と退避位置とに亘って面外方向に移動自在で、かつ支持位置よりも前記係止片を取付けた障子側に面外方向に移動しないように取付け、
前記隣接した2つの障子が閉じ位置の時には、前記係止片が係止受片に係止して支持位置に保持することで隣接した2つの障子の縦框相互が面外方向に離れないようにし、
前記隣接した2つの障子の一方の障子が閉じ位置から開き位置に向けて開放すると前記係止片と係止受片が離れ、かつ前記突出部材によって係止片が退避位置に移動するようにしたことを特徴とする引き戸とすることもできる。
例えば、サッシ枠に1つの障子を装着した引き戸の場合には、縦框を、係止片と係止受片を係止することで、面外方向における係止受片と離れる方向に移動しないように支持でき、サッシ枠に複数に障子を装着した引き戸の場合には、面外方向に対向した2つの縦框相互を、係止片と係止受片を係止することで縦框相互が面外方向に離れないように支持できる。
また、障子を開閉する時には障子に設けた突出部材で係止受片が退避位置に移動し、障子の框組体に装着した樹脂面材と離れるので、その樹脂面材が熱反りしたままの状態で障子を開閉しても、その樹脂面材が係止受片に接触することがない。
前記サッシ枠1は、上枠2と下枠3と一方の縦枠4と他方の縦枠5と縦骨6で開口部7と枠部8を有する形状で、その開口部7が障子10で開閉されると共に、その枠部8にはパネル9が設けてある。
前記障子10は、上框11と下框12と一方の縦框13と他方の縦框14を方形状に連結した框組体15内に樹脂面材16を装着してある。
このようであるから、樹脂面材16が熱反りすると框組体15の面外方向一側面15aよりも面外方向一側方に張り出しする。前記片引き戸は浴室用で、その樹脂面材16は熱反りで框組体15の浴室側面(面外方向一側面)よりも浴室側(面外方向一側方)に張り出しする。
前述の説明における面内方向とは一方の縦枠4と他方の縦枠5方向で、障子の開閉方向である。面外方向とは面内方向と直角な方向で、図2に示す浴室側と脱衣室側の方向である。
前記障子10が開き位置の時には図4に示すように、一方の縦框13が縦骨6と面外方向に対向し、他方の縦框14が他方の縦枠5寄りに位置して開口部7を開放する。
前記サッシ枠1の縦骨6、つまりサッシ枠1における閉じ位置の障子10における他方の縦框14と面外方向に対向した位置には係止受片30が設けてある。例えば、縦骨6の面外方向他側部6a(脱衣室側面)に係止受片30が設けてある。
この係止受片30は、図3に示すように面外方向他側方(脱衣室側)の支持位置と、図4に示すように面外方向一側方(浴室側)の退避位置とに亘って移動可能である。係止受片30が退避位置の時には、その係止受片30は縦骨6の面外方向他側面よりも突出しない。
なお、突出部材40は上框11、下框12と一体であっても良い。
そして、障子10が閉じ位置の時に図3に示すように、係止片20が係止受片30に係止し、その係止受片30を支持位置よりも障子10側に移動しないように保持して障子10の他方の縦框部分を面外方向における係止受片30と離れる方向に移動しないように支持する。
これと同時に、前記突出部材40が係止受片30に接して係止受片30を退避位置に移動し、図4に示すように障子10が開き位置の時にも係止受片30に接し続ける。開き位置から閉じ位置まで障子10を移動する時の突出部材40は係止受片30に接している。
前記係止片20は図5、図6に示すように、他方の縦框14に設けた鉤形片21と、この鉤形片21に設けた当接片22を備えている。
前記鉤形片21は、他方の縦框14の面外方向一側面14aに一体的に設けた突片21aと、この突片21aと一体的な横向片21bで鉤形状で、その突片21aは面外方向に向かい、横向片21bは面内方向の閉じ側に向かう。
前記当接片22の当接面22aは面外方向に斜めで、引き寄せ面としてある。この当接片22は短尺で鉤形片21の長手方向に間隔を置いた位置に複数設けてある。なお、当接片22は長尺でも良い。
前記他方の縦框14の面外方向一側面14aにおける係止片20よりも面内方向内側位置にシール材23が装着してある。このシール材23は面外方向一側方に向かうと共に、前記横向片21bと対向している。
しかも、係止受片30(先部30b)がシール材23に圧着し、係止受片30と他方の縦框14との間をシールする。
これと同時に、突出部材40の長手方向の一端面40aが係止受片30に接して退避位置に向けて回動し、さらに障子10が開放すると図6に示すように突出部材40の面外方向一側面40bが係止受片30に接して退避位置に回動する。
そして、前述の状態から障子10を閉じることで突出部材40の一端面40aが係止受片30から離れる。
つまり、係止受片30が退避位置のままであると係止片20が係止しないことがあるので、弾性部材32で前述の係止する位置まで回動させる。この係止する位置とは支持位置でも良いし、支持位置よりも退避位置寄りでも良い。
また、退避位置の係止片30に係止片20が係止するのであれば弾性部材32は不要である。
以下、その詳細を説明する。
図7に示すように、係止受片30の基部30aは、第1円弧片33と第2円弧片34で円弧形状で、ピン支持部35を有している。
この第1円弧片33の一部分を切欠きして除去する。
前記ヒンジ31は本体36にピン37を設けると共に、その本体36に段付孔38と取付孔39を形成してある。
前記段付き孔38に鍔付きの円筒43を挿入し、その円筒43をコイルスプリング44で段付孔38の小径孔38aから突出し、鍔43aを段付孔38の段部38bに当接する。
そして、本体36が縦骨6の室外側部6aにビス45で固着して取付ける。
そして、係止受片30が支持位置の時には、図5に示すように、第2円弧片34の端面34aが本体36の外面36bに当接して支持位置に保持する。
また、係止受片30が退避位置の時には、図6に示すように円筒43が係合受片30に当接し、コイルスプリング44で円筒43が押されることによって係止受片30を支持位置に向けて回動する。
つまり、コイルスプリング44が前述の弾性部材32に相当する。
例えば、図8、図9に示すように縦骨6の室外側部6aに面外方向他側方に開口したガイド溝46を形成し、このガイド溝46に係止受片30の基部30aを面外方向に平行に移動自在に設ける。
そして、弾性部材32で退避位置の係止受片30を支持位置に向けて移動する。
前記障子10が開放すると図9に示すように突出部材40が係止受片30に接して退避位置に平行移動する。
例えば、図10に示すようにサッシ枠1に3つの障子10を面内方向に開閉移動自在に装着し、3つの障子10を閉じ位置とした時に、面内方向一方側の第1の障子10の一方の縦框13が一方の縦枠4に当接し、面内方向他方側の第3の障子10の他方の縦框14が他方の縦枠5に当接し、面内方向中間の第2の障子10の一方の縦框13と第1の障子10の他方の縦框14が面外方向に対向し、第2の障子10の他方の縦框14と第3の障子10の一方の縦框13が面外方向に対向する3枚引き戸の場合には、前述のように面外方向に対向した一方の縦框に停止受片30を前述と同様に支持位置と退避位置に移動自在に設け、他方の縦框には係止片20を前述のように設け、この係止片20を設けた障子10の上框、下框の面外方向一側面に突出部材40を前述と同様に取付ける。
また、前述の状態からどちらか一方の障子10を開放すると図12に示すように係止片20と係止受片30が離れると共に、突出部材40によって係止受片30を退避位置とすることができる。
この場合にも、係止受片30は支持位置と退避位置とに亘って回動しても良いし、平行移動するようにしても良い。
Claims (4)
- サッシ枠に1つの障子を閉じ位置と開き位置とに亘って面内方向に開閉自在に装着し、
前記障子における閉じ位置で縦枠に当接しない縦框に係止片を設け、
前記サッシ枠における閉じ位置の障子における前記縦框と面外方向に対向した位置に係止受片を取付け、
前記障子に突出部材を設け、
前記係止受片は、支持位置と退避位置とに亘って面外方向に移動自在で、かつ支持位置よりも前記障子側に向けて面外方向に移動しないように取付け、
前記障子が閉じ位置の時には前記係止片が係止受片に係止して支持位置に保持することで障子の前記縦框が、面外方向における前記係止受片と離れる方向に移動しないようにし、
前記障子が閉じ位置から開き位置に向けて開放すると前記係止片と係止受片が離れ、かつ前記突出部材によって係止受片が退避位置に移動するようにしたことを特徴とする引き戸。 - サッシ枠に複数の障子を閉じ位置と開き位置とに亘って面内方向に開閉自在に装着し、
前記面内方向に隣接した2つの障子が閉じ位置の時に面外方向に対向した2つの縦框の一方に係止片を設け、他方には係止受片を取付け、
前記係止片を設けた障子に突出部材を設け、
前記係止受片は、支持位置と退避位置とに亘って面外方向に移動自在で、かつ支持位置よりも前記係止片を取付けた障子側に面外方向に移動しないように取付け、
前記隣接した2つの障子が閉じ位置の時には、前記係止片が係止受片に係止して支持位置に保持することで隣接した2つの障子の縦框相互が面外方向に離れないようにし、
前記隣接した2つの障子の一方の障子が閉じ位置から開き位置に向けて開放すると前記係止片と係止受片が離れ、かつ前記突出部材によって係止片が退避位置に移動するようにしたことを特徴とする引き戸。 - 退避位置の係止受片を支持位置に向けて移動する弾性部材を設けた請求項1又は2記載の引き戸。
- 障子を構成する框組体に突出部材を、その框組体の面外方向における係止受片と対向した面よりも前記係止受片に向けて突出して設けた請求項1又は2又は3記載の引き戸。
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