JP4411460B2 - 電圧調整変圧器 - Google Patents

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Description

本発明は安価で大容量に適した電圧調整変圧器に係り、より詳しくは、広い範囲の1次入力電力変動及び2次出力電力変動に対して安定な2次電圧(出力電圧)を提供できる磁束制御型電圧調整変圧器に関するものである。
近年、風力発電や太陽光発電などの分散性電源が、有害物を殆ど排出しない、環境にやさしい電源として賞用され増加している。しかし、これらの分散性電源は風力や太陽照度により発生する電力が時間的に大きく変動するので、そのまま電力系統の一部として用いた場合、系統への供給電力の変動がもたらす系統周波数、系統電圧波形などの系統電力品質の悪化が懸念される。そこで、このような分散性電源から供給される電力の安定化方策として様々な方式が使われている。
第1に、機械式のタップ切替え型変圧器を利用する方式がある。通常1次巻線又は2次巻線に複数のタップを設け、1次側又は2次側の電圧が変動した場合は、例えば2次側の電圧が増大すると、これを検出して規定の値に戻すようタップを切替えて2次側の電圧を制御する。
しかしながら、この方式では切替えが段階的であり、連続的に行えない。さらに、電力の流れている2次側を活線のままスイッチしなければならない上に切替えに少なくとも5〜6秒の応答時間を要し、その応答時間が遅い分電圧変動が生じ易い、という問題点がある。
第2に、そこで連続的切替えが可能な方式として、変圧器の外部の1次側に可飽和リアクトルを直列に接続し、可飽和リアクトルの制御巻線に流す直流電流を増減して可飽和リアクトルの飽和度を加減し、これにより、変圧器の1次側に印加される電圧を制御することで、2次側の電圧が規定の値になるよう制御する方式もある。
しかしながら、この方式では連続的切替えが可能になるが、十分な可変範囲を確保するためには可飽和リアクトルの容量が大きくなる上に、損失の増大、波形歪率の悪化など電力系統としては望ましくないので一般的には使用できず、前記第1の機械式タップ切替え型などの使用を余儀なくされているという問題点がある。
第3に、連続的かつ高速の電圧制御が可能な方式としてサイリスタなどの半導体素子を使った、SVC、SVG等の静止型電圧調整器が導入されている。
しかしながら、これらの静止型電圧調整器は、既存の電磁機器と比較した場合、特に制御系の構造が複雑で高価であり、加えて、系統のサージ、過電圧に係る信頼性に欠けるなどの問題点がある。
さらに、これらの静止型電圧調整器では、位相制御により電圧を変えている場合は、高調波が発生し波形歪率が悪化するので、電力系統に悪影響を与えないように、可変調整範囲を小さくしたりフィルターを併用する等の対策が必要とされた。これは、上記可飽和リアクトルを用いる方式にもある程度共通する問題である。
そこで第4に、近年、サイリスタ等の半導体素子を使わず、既存の電磁機器の製作技術が適用できる比較的単純な構造でありながら、連続調整機能を有する、磁束制御型電圧調整器の研究発表が相次いでいる。
磁束制御型調整器の鉄心の形状としては、直交型、積層平行型、田型等、様々なものが提案されている。
しかし、これらの磁束制御型変圧器には、共通して、鉄心構造が複雑であり、かつ局部過熱を生じ易いという問題があり、そのため、100kVA前後の小容量の場合以外は実用化が難しかった。
この内、特に直交型は鉄心構造が複雑で、直交部で鋼板の積層面が交差するので短絡防止用絶縁フィルムを挿入する必要があるなど大型化に不向きで、かつ局部加熱を生じ易い、という問題点があった。
ここで第1図を参照して、従来の磁束制御型変圧器について、積層平行鉄心型の鉄心構造の場合を説明する。
第1図において、閉磁路をなす鉄心10には、各々巻数N1、N2の1次、2次コイルN1,N2が巻かれており、鉄心10は、同型の薄板部材を図面の奥行き方向に、又は上下方向に重ねて形成される。
1次鉄心部11は、開口部11cと、開口部11cで隔てられた2脚の鉄心11a、11bを備える。
鉄心11a、11bには同一巻数の制御コイルNc1、Nc2が巻かれており、両制御コイルは直列に接続され、しかも直流電流Icを流した場合、鉄心11a、11bが逆方向に励磁され、環状の磁束φcが生成されるように接続される。
この磁束制御型変圧器の動作について考察すると、先ず、無負荷、制御コイル電流ゼロの状態で1次コイルに交流電圧v1を印加すると、交流電圧v1の積分値に比例した磁束φ1が誘起され、磁束φ1が2次コイルに、磁束φ1の微分値、即ち、1次コイルと2次コイルの巻数比に比例する2次電圧v2を誘起する。
次に、2次側に負荷を接続すると、2次コイルに負荷電流i2が流れ、その起磁力により2次磁束を生じ、この2次磁束が1次コイルに鎖交すると電圧を誘起し印加電圧との均衡が破れ、1次コイルには、もとの磁束φ1に対する励磁電流に加えて、丁度2次磁束の鎖交分を打ち消す起磁力を有する電流が流れる。
こうして、1次コイルの鎖交磁束はもとの無負荷時の値φ1に戻って平衡する。
無負荷時の磁束は全て鉄心を通ると見なして良いが、負荷時における磁束は、負荷電流の起磁力により、かなりの量の磁束がコイル間の空隙を通ることになる。この磁束を漏れ磁束といい、その位相は負荷電流と同相であり、2次電圧の変化分は、この漏れ磁束による誘起電圧に等しい。
この漏れ磁束による誘起電圧を漏れリアクタンス電圧といい、負荷電流と位相が90°ずれる。
また負荷電流と同位相の2次電圧成分を抵抗電圧、両者のベクトル和をインピーダンス電圧といい、漏れリアクタンス電圧のインピーダンス電圧に対する比率を%リアクタンス電圧といい、変圧器の構造が決まると一義的に決まり、例えば通常の同心配置型変圧器の場合、10%前後になるように設計される。
又、この構造の変圧器では、制御コイルによる直流磁界φcの存在により、制御コイルの巻かれた鉄心11a、11bの磁束が飽和する現象を利用するものであるが、局部的飽和のため鉄心11a、11bが局部発熱するが、制御コイルが巻かれているので放熱性が悪く、可変制御範囲の小さい、せいぜい100kVA以下の小電力用の場合しか実用化が困難であった。
又、この構造の変圧器では、漏れリアクタンスにより、その分だけ(即ち、上述のように、同心配置型の場合、約10%程度)2次電圧を低下させる際に、漏れリアクタンスの制御範囲を広くとることが困難であった。
電気学会マグネティックス研究会資料MAG−03−114 電気学会マグネティックス研究会資料MAG−03−115
本発明の目的は、上記の問題点を解消するために、高速で連続的制御が可能であり、しかも従来の電磁機器製作技術が適用できる磁束制御型電圧調整変圧器において、鉄心構造が簡明で、局部過熱がなく、出力電圧の制御範囲が広くとれて、波形歪みの小さい、安価、高信頼度で大容量化が可能な電圧調整変圧器を提供することにある。
上記の目的を達成するためになされた本発明の請求項1に係る電圧調整変圧器は、閉磁路をなす第1、第2の鉄心と、第3の鉄心(以下、バイパス鉄心という)と、前記第1、第2の鉄心とバイパス鉄心とを囲むように巻かれた1次コイルと、前記第1、第2の鉄心を囲むように巻かれた2次コイルと、前記第1、第2の鉄心に、直列又は並列に、且つ互いに逆方向に巻かれた制御コイルと、を含むことを特徴とする。
好ましくは請求項に係り、前記バイパス鉄心が開磁路からなることを特徴とする。
好ましくは請求項に係り、前記バイパス鉄心が、さらに2つの鉄心からなり、前記2つの鉄心に、直列又は並列に、且つ互いに逆方向に巻かれたバイパス鉄心制御コイルを含むことを特徴とする。
好ましくは請求項に係り、前記第1、第2の鉄心が、共通の脚部と、上下のヨーク部のうち一方又は双方が分割されたヨーク部とからなり、前記制御コイルが前記第1、第2の鉄心の前記分割されたヨーク部に巻かれていることを特徴とする。
好ましくは請求項に係り、前記第1、第2の鉄心が巻鉄心であることを特徴とする。
好ましくは請求項に係り、前記制御コイルが、前記1次、2次コイルから最も離隔した位置に巻かれていることを特徴とする。
上記の目的を達成するためになされた本発明の請求項に係る電圧調整変圧器は、3相交流電力の各相電圧に対応する3組の電圧調整変圧器からなり、各々の前記電圧調整変圧器は、閉磁路をなす第1、第2の鉄心と、第3の鉄心(以下、バイパス鉄心という)と、前記第1、第2の鉄心とバイパス鉄心とを囲むように巻かれた1次コイルと、前記第1、第2の鉄心を囲むように巻かれた2次コイルと、前記第1、第2の鉄心に、直列又は並列に、且つ互いに逆方向に巻かれた制御コイルとを含み、前記バイパス鉄心が、3相の各相に対応する別々の脚部と、共通のヨーク部からなる帰路とを有することを特徴とする。
好ましくは請求項に係り、前記バイパス鉄心の、3相の各相に対応する別々の脚部又は共通ヨーク部の、一方もしくは双方が2つの鉄心からなり、前記2つの鉄心に、直列又は並列に、且つ互いに逆方向に巻かれたバイパス鉄心制御コイルを含むことを特徴とする。
好ましくは請求項に係り、3相交流電力の各相電圧に対応して三角状に配置した3脚からなる主鉄心と、前記主鉄心の上下の双方又は一方に設けられた、環状(以下、円形、又は「おむすび形」の場合を含む)第1、第2の2つのヨーク部と、ここで前記第1、第2のヨーク部と前記主鉄心は、各々、前記主鉄心を共有する第1、第2の鉄心を形成し、前記第1、第2の2つのヨーク部の鉄心に、直列又は並列に、且つ互いに逆方向に巻かれた制御コイルと、前記3脚からなる主鉄心に各々並立する3脚からなるバイパス鉄心とを含み、前記主鉄心を囲むように2次コイルが、前記主鉄心と前記並立するバイパス鉄心とを囲むように1次コイルが、各々巻かれていることを特徴とする。
好ましくは請求項10に係り、前記3脚からなるバイパス鉄心が、さらにその上下の双方又は一方に設けられた、環状の共通のヨーク部を有することを特徴とする。
好ましくは請求項11に係り、前記バイパス鉄心の環状の共通のヨーク部がさらに2つの鉄心からなり、前記2つの鉄心に、直列又は並列に、且つ互いに逆方向に巻かれたバイパス鉄心制御コイルを含むことを特徴とする。
上記の目的を達成するためになされた本発明の請求項12に係る電圧調整変圧器は、
3相交流電力の各相電圧に対応する3組の電圧調整変圧器からなり、各々の前記電圧調整変圧器は、第1、第2の2つの巻鉄心からなる主鉄心と、前記主鉄心の縦辺の一方に並立するバイパス鉄心と、前記第1、第2の2つの巻鉄心と前記バイパス鉄心に巻かれた1次コイルと、前記第1、第2の2つの巻鉄心に巻かれた2次コイルと、前記第1、第2の2つの巻鉄心の、前記1次、2次コイルからもっとも離隔した位置に、直列又は並列に、且つ互いに逆方向に巻かれた制御コイルとを含み、前記バイパス鉄心には、その上下の双方又は一方に設けられた環状の共通のヨーク部が設けられていることを特徴とする。
好ましくは請求項13に係り、前記バイパス鉄心の共通のヨーク部がさらに2つの鉄心からなり、前記2つの鉄心に、直列又は並列に、且つ互いに逆方向に巻かれたバイパス鉄心制御コイルを含むことを特徴とする。


又、本発明においても、制御コイルの巻かれた鉄心の磁束が飽和する現象を利用するものであるが、本発明によれば、鉄心の飽和が局部的ではなく全体的であるので、その放熱性が高い。さらに、調整範囲が大きくとれるので、飽和の深度をあまり大きくせずに要求される制御ができ、小電力用だけではなく大電力用まで実用化できるという効果がある。
又、本発明においても、漏れリアクタンスにより、その分だけ2次電圧を低下させる際に、本発明によれば、漏れリアクタンスの制御範囲を広く取ることができるので、2次電圧の制御範囲を広く取ることができるという効果がある。
また、本発明によれば、主鉄心やバイパス鉄心のヨーク部の構造を活かすことにより、上記の効果を有し、しかもコンパクトで経済的な3相交流変圧器が得られるという効果がある。
以下、本発明による電圧調整変圧器の実施例を、添付図を参照して詳細に説明する。
同時に、従来と同一部分についての説明は省略する場合がある。
第1の実施例に係る電圧調整変圧器を、第2図を参照して説明する。
第2図(A)は等価回路図、(B)は上面図、(C)は立面図である。簡単のため、図(B)(C)において、コイルと鉄心以外の回路部分は省略してある。
(構造)
本実施例では、積層された閉磁路をなす第1、第2の鉄心21、22からなる主鉄心と、これらを囲むように巻かれた、1次コイルN1、2次コイルN2と、第1、第2の鉄心21、22に直列に、且つ互いに逆方向に同一巻数に巻かれた制御コイルNc1、Nc2とを含む。
以下、この形状の鉄心21、22の組を、「積層2分割型鉄心」と称する。
(作用効果)
従来の積層平行型鉄心の場合と異なり、積層用の薄板を刳り抜いて精密な寸法の開口部を形成するという、特に大容量の場合に困難な工程を必要とせず、単に2つの積層鉄心を並立するだけでよい。
即ち、構造が簡単で、特に大容量の場合の製造が容易になる。
また、積層平行型鉄心の場合よりも、制御コイル部の局部発熱集中度が低いので、放熱が容易になり、大容量化が可能になる。
第2の実施例に係る電圧調整変圧器を、第3図を参照して説明する。
第3図(A)は等価回路図、(B)は上面図、(C)は立面図である。簡単のため、図(B)(C)において、コイルと鉄心以外の回路部分は省略してある。
(構造)
本実施例では、積層された閉磁路をなす第1、第2の鉄心21、22からなる主鉄心と、バイパス鉄心30と、これらすべてを囲むように巻かれた1次コイルN1と、第1、第2の鉄心21、22を囲むように巻かれた2次コイルN2と、第1、第2の鉄心21、22に、直列に、且つ互いに逆方向に同一巻数に巻かれた制御コイルNc1、Nc2とを含む。
即ち、実施例1の積層2分割鉄心型の電圧調整変圧器に対して、1次コイルN1だけに巻かれるバイパス鉄心30を追加したものである。
(作用)
最初に、無負荷(負荷Loadが開放状態)、制御コイル電流Icがゼロの状態とする。1次コイルN1に交流電圧v1を印加すると、鉄心21、22、30には磁束φ1、φ2、φ3が誘起され、2次コイルN2に2次電圧v2が誘起されるが、1次コイルに誘起された磁束のうち、バイパス鉄心30によってバイパスされた分φ3だけ、主磁束(φ1+φ2)が、従って1次・2次コイルの鎖交磁束が減少し、2次電圧もその比率で低下する。
次に、上記無負荷状態で、ある有限の制御コイル電流Icを印加すると、主磁束を1/2ずつ分担していた2つの鉄心21、22がIcにより反対方向に直流励磁されるので、半サイクル毎に、1次電圧v1により誘起される交流磁束φ1、φ2の向きが、Icによる直流磁束と同方向又は逆方向になり、しかもそれは、2つの鉄心で逆位相になる。従って、鉄心21、22の一方が飽和に近づくと他方が飽和から遠ざかる関係にある。飽和領域に近づいた方の鉄心の透磁率が低下し、磁気抵抗は増加する。
磁束は磁気抵抗の少ないところ、即ち、鉄心21、22のうち飽和から遠ざかっている方と、バイパス鉄心30を多く通るので、結局この3つの鉄心の並列バランスで各々の鉄心の分担磁束量φ1〜φ3が決まる。
このようにして、全体としての動作は、制御コイル電流Icを増加していくと、穏やかに鉄心飽和が進行し、2次コイルへの誘起電圧が徐々に低下していく。従って、鉄心飽和は局部的ではなく全体的であるので局部過熱が緩和され、又前記3つの鉄心の並列バランスで飽和が進むので、波形歪みが最小限に近い回路構成になっている。
負荷時の動作は、基本的に無負荷時と同じであるが、負荷電流が流れることによる1次コイルと2次コイル間の漏れ磁束が付加される。即ち、無負荷の場合は、直流磁化を制御して主鉄心の飽和度合いを変えることによりバイパス鉄心の漏れ磁束を変化させ、2次コイルへの鎖交磁束量を変化させたが、負荷時には、これに負荷電流の起磁力によって生ずる漏れ磁束が加わることになる。こうして制御コイル電流の増減によって磁束制御を行い、変圧器のインピーダンス電圧が変化しリニアな電圧調整が短時間応答でなされることになる。
(効果)
バイパス鉄心により、意図的に所定量の漏れ磁束(2次コイルを通らない磁束)を作り吸収するので、実施例1の場合よりもさらに、実効電力の損失が少なく、鉄心飽和による波形歪みや局部過熱が最小限に抑えられ、かつバイパス鉄心のサイズを加減することにより、2次電圧を実施例1の場合よりも広い範囲にわたって所定の値に設定できる。
(構造)
前記第3図において、実施例2におけるバイパス鉄心30は、4辺30a〜30dからなる閉磁路を形成していたが、本実施例におけるバイパス鉄心30は、1次コイルN1に囲まれた辺30aを含むが、30b〜dの全部又は一部を欠く。
(効果)
2次電圧の調整範囲の上限を、実施例2のようにバイパス鉄心が閉磁路の場合よりも、バイパス鉄心が無い場合の2次電圧に近い値に設定できる。
また、開磁路鉄心の方が閉磁路鉄心よりも製造が容易である。
第4の実施例に係る電圧調整変圧器を、第4図の等価回路図を参照して説明する。
(構造)
本実施例では、前記実施例2において、バイパス鉄心を2分割して積層2分割鉄心31、32とし、これらに直列に、且つ互いに逆方向に巻かれたバイパス鉄心制御コイルNc3、Nc4を備える。
バイパス鉄心31、32は、本実施例では閉磁路であるが、実施例3のように開磁路であってもよい。
(作用効果)
バイパス鉄心制御コイルに流す直流電流Ic2により、バイパス(漏れ)磁束量を加減できるので、その分だけ主鉄心の磁束、従って2次電圧を、第2、3の実施例の場合よりも広い範囲にわたって高速(例えば、5サイクル=100msec以内)かつ連続的に可変制御できる。
制御パラメータが2つ(主鉄心の制御電流Ic1とバイパス鉄心の制御電流Ic2)となり、調整し易くなる。例えば、一方のパラメータの調節感度が適切になるように、即ち、感度が低くなく、かつ過敏でないように、他方のパラメータを選ぶことができる。
第5の実施例に係る電圧調整変圧器を、第5図の等価回路図を参照して説明する。
(構造)
本実施例では、主鉄心を脚部と上下のヨーク部からなる主鉄心のうち、上下のヨークの双方を2分割部とする。即ち、脚部27、28は第1、第2の鉄心に共通であるが、上部ヨーク部41と下部ヨーク部43、上部ヨーク部42と下部ヨーク部44は各々、第1、第2の鉄心に属し、上下ヨーク部は脚部に対し、バットジョイントされる。制御コイルNc11と21、12と22は、各々上部ヨークと下部ヨークに、直列に、且つ互いに逆方向に巻かれる。
重い1次コイル11、12、2次コイル21、22は、上部ヨーク41、42及びバイパス鉄心30の上部ヨークを装着する前に主鉄心の脚部27、28に装着され、軽い制御コイルNc11、21、12、22は、上下ヨーク部に装着される。
(作用効果)
本実施例では、鉄心構造がさらに簡単で製造が容易になる。
積層鉄心の場合、少なくとも上部ヨークは、脚部にコイルを装着した後で装着しなければならず、特にラップジョイントの場合、薄板を1枚ずつ挿入装着するという困難な工程があったが、本実施例では特に上部ヨークをバットジョイントすることにより、この困難な工程を避けられる。
本実施例の変形として、例えば、バイパス鉄心30を主鉄心と同じ方法でさらに2分割し、そのヨーク部にバイパス鉄心制御コイルを備えることができる。その場合でも、ヨーク部には軽い制御コイル(主鉄心、バイパス鉄心)、脚部には重い1、2次コイルが装着できるので、製造が容易である。
第6の実施例に係る電圧調整変圧器を、第6図を参照して説明する。
第6図(A)は上面図、(B)は立面図である。
(構造)
本実施例を実施例2と比較すると、主鉄心を構成する第1、第2の鉄心21、22が積層鉄心ではなく巻鉄心で形成される点が異なる。
なお、バイパス鉄心30は、本実施例では単一の棒状の開磁路積層鉄心であるが、例えば、第7図(A)上面図、(B)立面図に示すように、2分割閉磁路巻鉄心31、32にして、実施例4と同じくバイパス鉄心制御コイルNc3,Nc4を備えてもよい。
(作用効果)
継ぎ目工作が不要で一括機械巻き工作が可能な巻鉄心を2個(第7図のように、バイパス鉄心を2つ加えると計4個)用意するだけでよいので、主鉄心及び/又はバイパス鉄心の2分割構造がさらに簡単で製造が容易になる。
(構造)
前記の実施例2〜6において、制御コイルは1、2次コイルから最も離れて設けられる。
前記実施例において、1、2次コイルは、両コイル間の漏れ磁束量を最少にするなどの理由から、通常いずれも同心に設けられている。
従って、実施例1〜4、6においては、1、2次コイルの巻かれている辺(脚部)の対向辺(脚部)の中央に、実施例5においては、上下のヨーク部の中央に、制御コイルが巻かれる。
(作用効果)
制御コイルに対する1次、2次コイルのインピーダンスを上げて、波形歪み率を下げることができる。
前記第2〜7の実施例がいずれも単相用の電圧調整変圧器に係るものであるのに対して、以下の第8〜15の実施例はいずれも3相用の電圧調整変圧器に係るものである。
これらの実施例を説明する図はすべて上面図(A)と立面図(B)からなり、簡単のため、コイルと鉄心以外の回路部分を省略し、コイルと鉄心についても一部省略してある。
最初に第8の実施例に係る3相電圧調整変圧器を、第8図を参照して説明する。
(構造)
本実施例では、3相電圧調整変圧器の第1相分は、第1、第2の閉磁路をなす鉄心21、22からなる主鉄心に1次、2次コイルN11、N21を同心に巻き、鉄心21,22の1次、2次コイルと反対側の位置に、制御コイルNc11、21を直列に、且つ互いに逆方向に巻き、さらに1次コイルは、第3の鉄心31をも巻くことで形成される。
同様にして第2、3相分が形成される。
その際、バイパス鉄心30は、前記各相の鉄心31、33、35を3脚として、これらに共通のヨーク51、53を上下に有する。
(作用効果)
動作の原理は、相当する単相電圧調整変圧器、例えば、実施例2に係るものと同様であるが、これを3組並列する場合と異なり、共通のヨーク51、53により、各相のバイパス鉄心の個別の帰路が省略できる結果、安価で小型化できる。
第9の実施例に係る3相電圧調整変圧器を、第9図を参照して説明する。
(構造)
本実施例では、前記実施例8と比較すると、バイパス鉄心が2分割され、各々にバイパス鉄心制御コイルが巻かれている点で異なる。
即ち、例えば、第1相目のバイパス鉄心は31、32からなり、両鉄心にはバイパス鉄心制御コイルNc41、Nc42が直列に、且つ互いに逆方向に巻かれる。
本実施例では、全バイパス鉄心31〜36は共通の上下ヨーク51、53を有する。
(作用効果)
動作の原理は、相当する単相電圧調整変圧器、例えば、実施例4に係るものと同様であるが、これを3組並列する場合と異なり、共通の上下ヨーク51、53により、各相の2組のバイパス鉄心の個別の帰路が省略できる結果、安価で小型化できる。
なお本実施例では、バイパス鉄心の、3相の各相に対応する別々の脚部を各々2つにした構成について説明したが、共通ヨーク部(共通ヨーク部の上下双方とも、もしくは上下の一方)を2つのした場合、あるいは前記別々の脚部と前記共通ヨーク部(共通ヨーク部の上下双方とも、もしくは上下の一方)の双方を各々2つにした場合も相応する効果を奏することができる。
第10の実施例に係る3相電圧調整変圧器を、第10図を参照して説明する。
(構造)
本実施例では、主鉄心の積層鉄心からなる3脚、21、23、25が三角に配置され、各々に、2次コイルN21、N22、N23が、さらにその外側に1次コイルN11、N12、N13が巻かれる。(図では簡単のため、第1相分のコイルN11、N21だけを示す。)
主鉄心の3脚の上下には、3脚共通の環状のヨーク41、42、43、44が、41と42は上部に、43と44は下部に備えられ、各ヨークは巻線鉄心からなり、3脚にバットジョイントされる(締付スタットで圧接)。
さらに、上部ヨーク41、42の3箇所に、制御コイルNc11とNc21、Nc12とNc22、Nc13とNc23がヨーク41、42に、直列に、且つ互いに逆方向に巻かれる。(図では簡単のため、第1組の制御コイルNc11、Nc21だけを示す。)
下部ヨーク43、44の3箇所にも同様に制御コイルNc14とNc24、Nc15とNc25、Nc16とNc26が巻かれる。(図では簡単のため、下部ヨーク44と制御コイルNc24だけを示す。)
(作用効果)
動作の原理は、相当する単相電圧調整変圧器、例えば、前記実施例1に係るものと同様であるが、これを3組並列する場合と異なり、3相分合計で、主鉄心の脚部は3本、主鉄心のヨーク部は上下合せて4本を要するだけであるので、安価で小型化できる。
第11の実施例に係る3相電圧調整変圧器を、第11図を参照して説明する。
(構造)
本実施例では、前記実施例10と比較して、1次コイルN11,N12、N13だけが巻くように、バイパス鉄心31、33、35が追加される。
(作用効果)
動作の原理は、相当する単相電圧調整変圧器、例えば、前記実施例3に係るもの、特に実施例3において、バイパス鉄心が30aだけからなる場合と同様であるが、これを3組並列する場合と異なり、3相分合計で、主鉄心の脚部は3本、ヨーク部は上下合せて4本を要するだけであるので、やはり安価で小型化できる。
第12の実施例に係る3相電圧調整変圧器を、第12図を参照して説明する。
(構造)
本実施例では、前記実施例11における積層バイパス鉄心31、33、35と比較して、その上下に、さらに巻線鉄心からなる環状の共通のヨーク51、53が装着(バットジョイント)される。
(作用効果)
動作の原理は、前記実施例8に係るものと同様であるが、実施例8(第8図)の場合よりも3相の配置の対称性がよく、バランスのとれた歪みの少ない特性を提供できる。
さらに、3相分合計で、主鉄心の脚部は3本、主鉄心のヨーク部は上下合せて4本を要するだけであるので、やはり安価で小型化できる。
第13の実施例に係る3相電圧調整変圧器を、第13図を参照して説明する。
(構造)
本実施例では、前記実施例10における積層バイパス鉄心31、33、35と比較して、その上下各々に、2本ずつの巻線鉄心からなる環状の共通のヨーク51、52、と53、54(54のみ図示せず)が装着(バットジョイント)される。
さらに、バイパス鉄心の上部ヨーク51、52の3箇所に、バイパス鉄心制御コイルNc41とNc42、Nc43とNc44、Nc45とNc46がヨーク51、52に、直列に、且つ互いに逆方向に巻かれる。
簡単のため、バイパス鉄心制御コイルについては、Nc41とNc42だけを図示してある。
又、下部ヨーク53、54にも同様にバイパス鉄心制御コイルが巻かれる。
(作用効果)
動作の原理は、前記実施例9に係るものと同様であるが、実施例9(第9図)の場合よりも3相の配置の対称性がよく、バランスのとれた歪みの少ない特性を提供できる。
さらに、3相分合計で、主鉄心の脚部は3本、主鉄心のヨーク部は上下合せて4本を要するだけであるので、やはり安価で小型化できる。
第14の実施例に係る3相電圧調整変圧器を、第14図を参照して説明する。
(構造)
本実施例では、即ち、実施例6に係る単相電圧調整変圧器が3組、三角形状に配置されており、積層鉄心からなるバイパス鉄心31、33、35の上下に、巻線鉄心からなる環状のヨーク51、53がバットジョイントされる。
簡単のため図中には、主として第1相分の部材だけを示し、第2、第3相分については、上面図(A)だけに、第1主鉄心23、25とバイパス鉄心33、35を示した。
ヨーク51、53の平面方向の輪郭は全体として環状であるが、長方形輪郭のバイパス鉄心に接する部分は平行直線を、バイパス鉄心の間の部分は円弧を描いているので、これを「おむすび」型とも称する。
(作用効果)
動作の原理は、相当する単相電圧調整変圧器、例えば、前記実施例6においてバイパス鉄心に帰路がある場合と同等であるが、これを3組並立する場合と異なり、バイパス鉄心の個別の帰路が省けるので、安価で小型化できる。
又、動作の原理は、前記実施例12に係るものと同様であるが、実施例12の場合と異なり、継ぎ目工作が不要で一括機械巻き工作が可能な巻鉄心を6個(バイパス鉄心の共通ヨークを2つ加えると計8個)とバイパス鉄心を3脚用意するだけでよいので、主鉄心の2分割構造がさらに簡単になり、製造が容易になる。
第15の実施例に係る3相電圧調整変圧器を、第15図を参照して説明する。
(構造)
前記実施例14における積層バイパス鉄心31、33、35に対して、その上下各々に、2本ずつ巻線鉄心からなる環状の共通のヨーク51、52、と53、54(図示せず)が装着(バットジョイント)される。さらに、バイパス鉄心の上部ヨーク51、52の3箇所に、バイパス鉄心制御コイルNc41とNc42、Nc43とNc44、Nc45とNc46(図示せず)がヨーク51、52に、直列に、且つ互いに逆方向に巻かれる。
簡単のため、バイパス鉄心制御コイルについては、Nc41とNc42だけを図示してある。
又、下部ヨーク53、54にも同様にバイパス鉄心制御コイルが巻かれる。
(作用効果)
動作の原理は、相当する単相電圧調整変圧器、例えば、前記実施例7(第7図)と同等であるが、これを3組並立する場合と異なり、バイパス鉄心の個別の帰路が省けるので、安価で小型化できる。
又、動作の原理は、前記実施例13に係るものと同様であるが、実施例13の場合と異なり、継ぎ目工作が不要で一括機械巻き工作が可能な巻鉄心を6個(バイパス鉄心の共通ヨークを4つ加えると計10個)とバイパス鉄心を6脚用意するだけでよいので、主鉄心及びバイパス鉄心の2分割構造がさらに簡単になり、製造が容易になる。
上記の実施例10〜15において、主鉄心及び/又はバイパス鉄心には「環状」のヨークが備えられており、「環状」とは具体的には、各上面図に示したように、全て、脚部との接合部分では平行線形状であり、脚部間部分では同心の円形状からなるものとした。
しかしながら、「環状」のヨークは他の形状をとる場合を含み、例えばヨークの鉄心材料を節約するために、脚部間部分も略、平行線形状にして全体として「おむすび形」とすること、あるいは例えばヨークの加工を簡単にするために、ヨーク全体を同心の「円形」にすることもできる。
なお、以上の、本発明による電圧調整変圧器は、全て、バイパス鉄心を除去し2次コイルを除去するならば、可変リアクトルとして使うことができる。
近年、風力発電や太陽光発電等の分散電源が増加し、それらの系統連携電力の変動がもたらす系統周波数や系統電圧の電力品質の悪化が懸念されている。このような電力品質の安定化方策の一つとして、電力変動を補償するために高速で連続的電圧制御が出来る、変圧器が必須である。この要求性能を大電力用で高信頼性を確保しつつ、しかも安価に供給することは、従来の機械式タップによるステップ電圧切換え方式や、半導体を使った静止型変圧器では困難であった。本発明による磁束制御型変圧器は実用的に初めてこの要求に応えるものである。
従来の技術による電圧調整変圧器を説明する等価回路図である。 本発明による第1の実施例に係る(単相の)電圧調整変圧器を説明する図であり、(A)は等価回路図、(B)は上面図、(C)は立面図である。 本発明による第2、第3の実施例に係る(単相の)電圧調整変圧器を説明する図であり、(A)は回路図、(B)は上面図、(C)は立面図である。 本発明による第4の実施例に係る(単相の)電圧調整変圧器を説明する等価回路図である。 本発明による第5の実施例に係る(単相の)電圧調整変圧器を説明する等価回路図である。 本発明による第6の実施例に係る(単相の)電圧調整変圧器を説明する図であり、(A)は上面図、(B)は立面図である。 本発明による第7の実施例に係る(単相の)電圧調整変圧器を説明する図であり、(A)は上面図、(B)は立面図である。 本発明による第8の実施例に係る(3相の)電圧調整変圧器を説明する図であり、(A)は上面図、(B)は立面図である。 本発明による第9の実施例に係る(3相の)電圧調整変圧器を説明する図であり、(A)は上面図、(B)は立面図である。 本発明による第10の実施例に係る(3相の)電圧調整変圧器を説明する図であり、(A)は上面図、(B)は立面図である。 本発明による第11の実施例に係る(3相の)電圧調整変圧器を説明する図であり、(A)は上面図、(B)は立面図である。 本発明による第12の実施例に係る(3相の)電圧調整変圧器を説明する図であり、(A)は上面図、(B)は立面図である。 本発明による第13の実施例に係る(3相の)電圧調整変圧器を説明する図であり、(A)は上面図、(B)は立面図である。 本発明による第14の実施例に係る(3相の)電圧調整変圧器を説明する図であり、(A)は上面図、(B)は立面図である。 本発明による第15の実施例に係る(3相の)電圧調整変圧器を説明する図であり、(A)は上面図、(B)は立面図である。
符号の説明
10 閉磁路をなす鉄心
11a 開口部
11b、11c 2脚の鉄心
21、23、25 第1の鉄心(主鉄心)
22、24、26 第2の鉄心(主鉄心)
30 第3の鉄心(バイパス鉄心)
30a、30b、30c、30d バイパス鉄心の4辺
31、32、33、34、35、36 バイパス鉄心
41、42 上部ヨーク
43、44 下部ヨーク
51、52 バイパス鉄心の上部ヨーク
53、54 バイパス鉄心の下部ヨーク
N1、N2 1次コイル、2次コイルの組
N11、N21;N12、N22;N13、N23 1次コイル、2次コイルの組
Nc1、Nc2 制御コイルの組
Nc11、Nc21;Nc12、Nc22;Nc13、Nc23 制御コイルの組
Nc14、Nc24;Nc15、Nc25;Nc16、Nc26 制御コイルの組
Nc3、Nc4 バイパス鉄心制御コイルの組
Nc41、Nc42;Nc43、Nc44;Nc45、Nc46 バイパス鉄心制御コイルの組

Claims (13)

  1. 閉磁路をなす第1、第2の鉄心と、第3の鉄心(以下、バイパス鉄心という)と、前記第1、第2の鉄心とバイパス鉄心とを囲むように巻かれた1次コイルと、前記第1、第2の鉄心を囲むように巻かれた2次コイルと、前記第1、第2の鉄心に、直列又は並列に、且つ互いに逆方向に巻かれた制御コイルと、を含むことを特徴とする電圧調整変圧器。
  2. 前記バイパス鉄心が開磁路からなることを特徴とする請求項に記載の電圧調整変圧器。
  3. 前記バイパス鉄心が、さらに2つの鉄心からなり、前記2つの鉄心に、直列又は並列に、且つ互いに逆方向に巻かれたバイパス鉄心制御コイルを含むことを特徴とする請求項に記載の電圧調整変圧器。
  4. 前記第1、第2の鉄心が、共通の脚部と、上下のヨーク部のうち一方又は双方が分割されたヨーク部とからなり、前記制御コイルが前記第1、第2の鉄心の前記分割されたヨーク部に巻かれていることを特徴とする請求項に記載の電圧調整変圧器。
  5. 前記第1、第2の鉄心が巻鉄心であることを特徴とする請求項に記載の電圧調整変圧器。
  6. 前記制御コイルが、前記1次、2次コイルから最も離隔した位置に巻かれていることを特徴とする請求項に記載の電圧調整変圧器。
  7. 3相交流電力の各相電圧に対応する3組の電圧調整変圧器からなり、各々の前記電圧調整変圧器は、閉磁路をなす第1、第2の鉄心と、第3の鉄心(以下、バイパス鉄心という)と、前記第1、第2の鉄心とバイパス鉄心とを囲むように巻かれた1次コイルと、前記第1、第2の鉄心を囲むように巻かれた2次コイルと、前記第1、第2の鉄心に、直列又は並列に、且つ互いに逆方向に巻かれた制御コイルとを含み、前記バイパス鉄心が、3相の各相に対応する別々の脚部と、共通のヨーク部からなる帰路とを有することを特徴とする電圧調整変圧器。
  8. 前記バイパス鉄心の、3相の各相に対応する別々の脚部又は共通ヨーク部の、一方もしくは双方が2つの鉄心からなり、前記2つの鉄心に、直列又は並列に、且つ互いに逆方向に巻かれたバイパス鉄心制御コイルを含むことを特徴とする請求項に記載の電圧調整変圧器。
  9. 3相交流電力の各相電圧に対応して三角状に配置した3脚からなる主鉄心と、
    前記主鉄心の上下の双方又は一方に設けられた、環状(以下、円形、又は「おむすび形」の場合を含む)第1、第2の2つのヨーク部と、
    ここで前記第1、第2のヨーク部と前記主鉄心は、各々、前記主鉄心を共有する第1、第2の鉄心を形成し、
    前記第1、第2のヨーク部の鉄心に、直列又は並列に、且つ互いに逆方向に巻かれた制御コイルと、
    前記3脚からなる主鉄心に各々並立する3脚からなるバイパス鉄心とを含み、
    前記主鉄心を囲むように2次コイルが、前記主鉄心と前記並立するバイパス鉄心とを囲むように1次コイルが、各々巻かれていることを特徴とする電圧調整変圧器。
  10. 前記3脚からなるバイパス鉄心が、さらにその上下の双方又は一方に設けられた、環状の共通のヨーク部を有することを特徴とする請求項に記載の電圧調整変圧器。
  11. 前記バイパス鉄心の環状の共通のヨーク部がさらに2つの鉄心からなり、前記2つの鉄心に、直列又は並列に、且つ互いに逆方向に巻かれたバイパス鉄心制御コイルを含むことを特徴とする請求項10に記載の電圧調整変圧器。
  12. 3相交流電力の各相電圧に対応する3組の電圧調整変圧器からなり、各々の前記電圧調整変圧器は、第1、第2の2つの巻鉄心からなる主鉄心と、前記主鉄心の縦辺の一方に並立するバイパス鉄心と、前記第1、第2の2つの巻鉄心と前記バイパス鉄心に巻かれた1次コイルと、前記第1、第2の2つの巻鉄心に巻かれた2次コイルと、前記第1、第2の2つの巻鉄心の、前記1次、2次コイルからもっとも離隔した位置に、直列又は並列に、且つ互いに逆方向に巻かれた制御コイルとを含み、前記バイパス鉄心には、その上下の双方又は一方に設けられた環状の共通のヨーク部が設けられていることを特徴とする電圧調整変圧器。
  13. 前記バイパス鉄心の共通のヨーク部がさらに2つの鉄心からなり、前記2つの鉄心に、直列又は並列に、且つ互いに逆方向に巻かれたバイパス鉄心制御コイルを含むことを特徴とする請求項12に記載の電圧調整変圧器。
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