JP4410518B2 - 自動車専用船 - Google Patents

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Description

本発明は、複数の車両搭載デッキを有する自動車専用船に関する。
従来から、国内外で生産された自動車は、多数の自動車を収容可能な自動車専用船に積載されて様々な地域へと輸送されている。このような自動車専用船には、多数の自動車を収容すべく、車両搭載デッキが駐車場設備のように多層にわたって設けられることから、自動車専用船の風圧を受ける面積は、他の船舶に比べて著しく大きくなる。このため、従来から、風圧抵抗を低減させて燃費効率等を向上させるために、多層の車両搭載デッキの前端を結合させる船首隔壁に傾斜壁と湾曲壁とが設けられた自動車専用船も知られている(例えば、特許文献1参照。)。
実開昭63−50800号公報
しかしながら、上述のように、風圧抵抗を減少させるべく船首隔壁等を傾斜等させれば、その分だけ自動車の積載スペースが削減されることになる。すなわち、自動車専用船において、自動車の積載台数を維持しつつ、風圧抵抗の低減化を図ることは容易なことではなく、これらを両立させることができる自動車専用船の実現が依然として望まれている。
そこで、本発明は、自動車の積載台数を減少させることなく、風圧抵抗を良好に低減させることができる自動車専用船の提供を目的とする。
本発明による自動車専用船は、複数の車両搭載デッキを有する自動車専用船において、船首側に設けられており、係船機が配置される船首側係船デッキと、船首側係船デッキを囲む外板に設けられた船首側係船窓と、係船窓を閉鎖可能な係船窓閉鎖手段とを備えることを特徴とする。
本発明者らは、自動車専用船の風圧抵抗を低減させるべく鋭意研究を重ね、その過程において、まず、自動車専用船の船首側係船デッキ周りの構造に着目した。ここで、係船機が配置される船首側係船デッキは、自動車専用船を係留する上で必要不可欠なものである。また、かかる船首側係船デッキを囲む外板(外壁)には、係船作業を円滑に進めるために、開口部としての船首側係船窓を設ける必要がある。その一方で、自動車専用船の航行中には、船首側係船窓がその本来の用途に供されることはないといってよい。
これらの点に鑑みて、本発明者らは、船首側係船窓が閉鎖された状態で航行する自動車専用船の風圧抵抗についての実験を行い、その結果、船首側係船窓を閉鎖することにより、自動車専用船の風圧抵抗を良好に低減させ得ることを見出したのである。すなわち、自動車専用船の航行中に船首側係船窓を閉鎖することにより、船首側係船窓が開放されている場合に生じる船首付近の気流の乱れを抑制して、空気の流れをスムースなものとすることができるので、当該気流の乱れに起因する風圧抵抗の増加を抑制することが可能となる。そして、船首側係船窓を閉鎖することによって、自動車の積載スペースが削減されてしまうことはない。従って、この自動車専用船では、自動車の積載台数を減少させることなく、風圧抵抗を良好に低減させることが可能となる。また、係船窓閉鎖手段は、既に就航している船舶に対しても適用可能なものであり、この点からみても、本発明は有用なものであるといえる。
この場合、係船窓閉鎖手段は、係船窓を閉鎖するための閉鎖部材と、この閉鎖部材を開閉するための開閉機構とを含むと好ましい。このような構成を採用すれば、船首側係船窓の開閉作業を容易かつ迅速に実行可能となる。
本発明による他の自動車専用船は、複数の車両搭載デッキを有する自動車専用船において、船尾側に設けられており、係船機が配置される船尾側係船デッキと、船尾側係船デッキを囲む外板に設けられた船尾側係船窓と、船尾側係船窓を介した船尾側係船デッキへの空気の流入を促進させる空気流入促進手段とを備えることを特徴とする。
本発明者らは、自動車専用船の風圧抵抗を低減させるための研究の過程において、自動車専用船の船尾側係船デッキ周りの構造にも着目した。そして、本発明者らは、様々な実験を行った結果、船首側係船デッキの場合とは異なり、船尾側係船デッキには、むしろ積極的に空気を流入させ、船尾後流部(負圧領域)への空気の流入を促進させることにより、自動車専用船の風圧抵抗を良好に低減させ得るということを見出した。
すなわち、自動車専用船の航行中、船尾付近には、船側外板の最尾端部から空気が剥離することによって負圧領域が形成されるが、船尾側係船窓を介した船尾側係船デッキ上への空気の流入を促進させることにより、当該負圧領域に空気を送り込んで圧力回復を図り、それにより、船体全体の風圧抵抗を低減させることが可能となる。そして、船尾側係船デッキへの空気の流入を促進させることによって、自動車の積載スペースが削減されてしまうことはない。従って、この自動車専用船においても、自動車の積載台数を減少させることなく、風圧抵抗を良好に低減させることが可能となる。
この場合、空気流入促進手段には、船尾側係船窓の船首側縁部近傍に配置された格納式フラップが含まれ、この格納式フラップは、その周辺の外板よりも外方に張り出すように展開され得ると好ましい。
このような格納式フラップを用いることにより、外板に沿って流れる空気を能動的に外板から剥離させた上で、船尾側係船窓を介して船尾側係船デッキへと良好かつ確実に流入させることが可能となる。また、かかる格納式フラップは、既に就航している船舶に対して適用可能な点でも有用なものである。
更に、空気流入促進手段には、船尾側係船窓の船首側縁部近傍に位置する構造物に形成された切欠部が含まれると好ましく、この切欠部は、船首側から船尾側に向かうにつれて船尾側係船窓から遠ざかるように形成されるとよい。また、空気流入促進手段には、上方に拡大された船尾側係船窓と、当該船尾側係船窓の上縁部近傍に位置する構造物に形成された切欠部とが含まれると好ましく、この切欠部は、下方に向かうにつれて船尾側係船窓から遠ざかるように形成されるとよい。
これらの構成を採用しても、船尾側係船窓を介した船尾側係船デッキへの空気の流入を容易かつ確実に促進させることが可能となる。
本発明によれば、自動車の積載台数を減少させることなく、風圧抵抗を良好に低減させることができる自動車専用船の実現が可能となる。
以下、図面を参照しながら、本発明を実施するための最良の形態について詳細に説明する。
図1は、本発明による自動車専用船を示す概略構成図である。同図に示される自動車専用船1は、多数の自動車を輸送するためのものであり、自動車を積載するための車両搭載デッキ2を多層にわたって有する。本実施形態の自動車専用船1は、例えば、およそ200mの全長、およそ30mの全幅、およそ35mの全高を有し、およそ5400台の自動車を積載できるように構成されている。
この自動車専用船1の船首側領域には、図1に示されるように、係船機が配置される船首側係船デッキ3が設けられている。同様に、自動車専用船1の船尾側領域にも、係船機M(図5参照)が配置される船尾側係船デッキ4が設けられている。船首側係船デッキ3を囲む外板5には、図1に示されるように、係船作業を円滑に進めるために必要な開口部としての船首側係船窓6が複数形成されている。また、船首側係船デッキ3を囲む外板5には、船首側係船窓6近傍(その下方)に位置するように開口部5aが形成されており、開口部5aの内側には、係船索を案内するためのフェアリーダ20が複数配置されている(図3参照)。更に、船尾側係船デッキ4を囲む外板5にも、開口部としての船尾側係船窓7が複数形成されており、船尾側係船デッキ4は、最後部に設けられた船尾側係船窓7を介して後方に開放されている。
ここで、上述のような自動車専用船において、係船機が配置される船首側係船デッキと、船首側係船デッキを囲む外板に形成された複数の船首側係船窓とは、何れも自動車専用船を係留する上で必要不可欠なものである。しかしながら、船首側係船窓がその本来の用途に供されるのは、あくまで係船作業が行われる場合のみであり、自動車専用船の航行中に船首側係船窓を開放状態に保っておく必要はない。これらの点を踏まえて、本発明者らは、船首側係船窓が閉鎖された状態で航行する自動車専用船の風圧抵抗についての実験を行った。
図2は、船首側係船窓を閉鎖することによる風圧抵抗の低減効果を確認するための実験の結果を示すグラフである。この実験では、同一船型を有する縮尺1/231の自動車専用船の模型船を2体用意し、一方の模型船(図2におけるEX1)では船首側係船窓のすべてを閉鎖し、他方の模型船(図2におけるEX2)では船首側係船窓を開放させたまま(従来通り)とした。そして、実験風洞において、これら2体の模型船のそれぞれに、およそ10m/sの風を様々な方向から吹き付けて風圧抵抗を測定した。模型船に対する風向は、左舷側30°から右舷側30°の間において5°または10°刻みで設定された。
図2に示される結果より、模型船が前方(風向=0°)あるいは左舷側30°〜右舷側30°の斜め前方から風を受けている場合、船首側係船窓のすべてが閉鎖されていれば、風圧抵抗がおよそ7%低減されることがわかる。すなわち、自動車専用船の航行中に船首側係船窓を閉鎖することにより、船首側係船窓が開放されている場合に生じる船首付近の気流の乱れを抑制して、船首外板に沿った空気の流れをスムースなものとすることができるので、上記気流の乱れに起因する風圧抵抗の増加を抑制することが可能となるのである。また、実際の自動車専用船では、前方あるいは左舷側30°〜右舷側30°の斜め前方からの風を受けた状態での航行時間は、全体のおよそ4割にも上る。従って、自動車専用船の船首側係船窓のすべてを閉鎖可能とすることは、自動車専用船の風圧抵抗を低減させて燃費効率等を向上させる上で極めて有効であるといえる。
上述のような実験結果を踏まえて、本発明による自動車専用船1では、船首側係船窓のすべてが閉鎖可能とされている。すなわち、図3および図4に示されるように、自動車専用船1では、各船首側係船窓6に対して、カバー(閉鎖部材)10が備えられている。本実施形態において、カバー10は、対応する船首側係船窓6を塞ぐことができる形状および寸法を有し、当該船首側係船窓6の上縁部付近に配設された複数のヒンジ11を介して、外板5に取り付けられている。また、カバー10の下縁部中央付近には、アイプレートを介してワイヤ12の一端が繋止されている。ワイヤ12は、船首側係船デッキ3の天井部に取り付けられている鉛直プーリ13および水平プーリ14に巻掛けられており、その他端は、例えばエアモータにより駆動されるウィンチ15に接続されている。
ウィンチ15は、ブラケットを介して外板5の内面に固定されており、ワイヤ12およびプーリ13,14等と共にカバー10の開閉機構を構成する。すなわち、ウィンチ15によってワイヤ12を巻き取ることにより、カバー10が図3において破線で示されるように回動させられ、これにより、船首側係船窓6が開放される。なお、ウィンチ15は、エアモータ駆動式のものに限られるものではなく、手動式のものであってもよい。更に、ウィンチ15は、例えば船橋等から遠隔操作されるものであってもよい。
また、図3および図4に示されるように、船首側係船デッキ3の天井部には、回動式のフック16を含むロックユニット17が固定されており、カバー10の下縁部中央付近には、フック16と係合可能な係止片10aが固定されている。本実施形態では、ウィンチ15によってワイヤ12を巻き取ることにより、カバー10が概ね水平となるまで回動させられると、図3に示されるように、ロックユニット17のフック16とカバー10の係止片10aとが互いに係合する。これにより、カバー10がロックユニット17により船首側係船デッキ3の天井部に強固にロックされ、船首側係船窓6の開放状態が維持されることになる。
一方、ロックユニット17のフック16には、ロープ18が繋止されており、このロープ18を下方に引っ張ることにより、フック16と係止片10aとの係合を解除することができる。そして、フック16と係止片10aとの係合を解除した後、ウィンチ15からワイヤ12を徐々に繰り出していけば、カバー10によって船首側係船窓6を閉鎖することができる。なお、カバー10の外周には、複数のストッパ19aが取り付けられており、本実施形態では、バタフライナット19b等を用いて各ストッパ19aを外板5に対してロックすることができる。これにより、カバー10が外板5に対して強固にロックされ、船首側係船窓6の閉鎖状態が確実に維持されることになる。
このように、自動車専用船1では、カバー10を用いて船首側係船窓6を閉鎖することにより、風圧抵抗を低減させて燃費効率等を向上させることが可能となる。また、係船作業に際しては、ウィンチ15等を含む開閉機構を用いることにより、船首側係船窓6の開閉作業を容易かつ迅速に実行可能となる。そして、上述のカバー10等を用いて船首側係船窓6を閉鎖することによって、自動車専用船1における自動車の積載スペースが削減されてしまうことはない。従って、本発明によれば、自動車の積載台数を減少させることなく、自動車専用船1の風圧抵抗を良好に低減させることが可能となる。なお、上述のカバー10や開閉機構(ウィンチ15等)を含む係船窓閉鎖手段は、既に就航している船舶に対しても追設可能であることはいうまでもない。
さて、本発明者らは、自動車専用船の風圧抵抗を低減させるための研究の過程において、上述の船首側係船デッキ周りの構造に加えて、自動車専用船の船尾側係船デッキ周りの構造にも着目した。そして、本発明者らは、様々な実験を行った結果、船首側係船デッキの場合とは異なり、船尾側係船デッキには、むしろ積極的に空気を流入させ、船尾後流部の負圧領域への空気の流入を促進させることにより、自動車専用船の風圧抵抗を良好に低減させ得るということを見出した。
すなわち、上述の自動車専用船1の航行中、船尾付近には、図5に示されるように、船側外板5の最尾端部5rから空気が剥離することによって負圧領域が形成されるが、船体側部の船尾側係船窓7を介した船尾側係船デッキ4への空気の流入を促進させることにより、船尾後流部の負圧領域に空気を送り込んで圧力回復を図り、それにより、船体全体の風圧抵抗を低減させることが可能となる。そして、船尾側係船デッキ4への空気の流入を促進させることによって、自動車の積載スペースが削減されてしまうこともないため、かかる構成を採用しても、自動車の積載台数を減少させることなく、自動車専用船1の風圧抵抗を良好に低減させることが可能となる。
本実施形態の自動車専用船1では、図1および図5に示されるように、船尾側係船デッキ4への空気の流入を促進させる空気流入促進手段として機能する格納式のフラップFが、最も船首側に位置する船体側部の船尾側係船窓7の船首側縁部近傍に配置されている。自動車専用船1の停泊中等には、フラップFは各種作業等の邪魔にならないように格納されているが、自動車専用船1の航行中、フラップFは、図5に示されるように、その周辺の外板5よりも外方に張り出すように展開される。これにより、船尾側係船窓7の近傍(手前)において、船体側部の外板5に沿って流れる空気を能動的に外板5から剥離させた上で、図5において二点鎖線で示されるように、船尾側係船窓7を介して船尾側係船デッキ4へと良好かつ確実に流入させることが可能となる。なお、このような格納式のフラップFを採用して船尾側係船デッキ4への空気の流入を促進させても、自動車の積載スペースが削減されないことはいうまでもない。そして、格納式のフラップFは、既に就航している船舶に対しても追設可能である。
また、本実施形態の自動車専用船1では、船尾側係船デッキ4への空気の流入を促進させるために、図5および図6に示されるように、船体側部の最も船首側に設けられた船尾側係船窓7の船首側縁部近傍に位置する船体構造物に切欠部40が形成されている。この切欠部40は、図6等からわかるように、船首側から船尾側に向かうにつれて船尾側係船窓7(外板5)から遠ざかるように形成されている。切欠部40の切欠長さx1およびx2(図6参照)は、好ましくは、例えば船幅のおよそ10%(本実施形態の場合、3m程度)に設定される。
これに加えて、本実施形態の自動車専用船1では、船尾側係船デッキ4への空気の流入を促進させるために、図1および図7に示されるように、船体側部の最も船首側に設けられた船尾側係船窓7が上方に拡大されると共に、当該船尾側係船窓7の上縁部近傍に位置する船体構造物に切欠部41が形成されている。この切欠部41は、図7からわかるように、下方に向かうにつれて船尾側係船窓7(外板5)から遠ざかるように形成されている。切欠部41の切欠長さy1およびy2(図7参照)は、好ましくは、船尾側係船デッキ4から天井面までの高さの例えば50%程度(本実施形態の場合、1.2m程度)に設定される。
このように、船尾側係船窓7の周辺に空気流入促進手段として機能する適切な切欠部40,41を設けることにより、船尾側係船窓7を介した船尾側係船デッキ4への空気の流入をより一層促進させることが可能となる。例えば、切欠部40および41を備えた本実施形態の自動車専用船1では、これらの切欠部を設けなかった場合に比べて、風圧抵抗がおよそ1.5%程度低減されることになる。なお、これらの切欠部40,41を採用して船尾側係船デッキ4への空気の流入を促進させても、自動車の積載スペースが実質的に削減されないことはいうまでもない。
図8は、上述のフラップFの格納および展開を可能にするための構成の一例を示す模式図である。図8に示される例において、フラップFは、船尾側係船デッキ4から天井面までの高さよりも多少小さい程度の高さと、上述の切欠部40の斜面長さ(√(x1+x2))よりも多少小さい程度の幅を有する。そして、フラップFは、ヒンジ31を介してスライダ30に固定されている。
スライダ30は、フラップFの全高と概ね同一の全高を有し、図8に示されるように、切欠部40の表面と概ね平行に延在する基部30aと、基部30aから延出されて自動車専用船1の幅方向に延びる遊端部30bとを含む。フラップFは、スライダ30の遊端部30bの内面にヒンジ31を介して固定され、基部30aと遊端部30bとの間で回動することができる。また、切欠部40の表面には、上下2本のガイドレール32が固定されており、上述のスライダ30の上端部および下端部は、対応するガイドレール32より摺動自在に支持されている。そして、スライダ30には、例えばエアモータ駆動式のウィンチ33により巻き取られると共に繰り出されるワイヤ34の一端が繋止されている。なお、ウィンチ33は、手動式のものであってもよい。
このようなフラップFの格納・展開機構を備えた自動車専用船1では、その停泊中等、フラップFを使用しない場合、ガイドレール32に沿ってスライダ30を最も船尾側まで移動させておくと共に、フラップFを基部30a側に回動させる。そして、適切な固定手段を用いてスライダ30とフラップFとを切欠部40等に対して固定する。これにより、フラップFが各種作業等の邪魔にならないように格納されることになる(図8における破線参照)。
これに対して、自動車専用船1の航行中には、ウィンチ33を作動させ、ガイドレール32に沿ってスライダ30を最も船首側まで移動させる。そして、必要に応じてスライダ30を位置決めすると共に、フラップFを遊端部30b側に回動させた上で、ボルト35等を用いて、フラップFを遊端部30bに固定する。これにより、フラップFは、図8において実線で示されるように、その周辺の外板5よりも外方に張り出すように展開され、空気流入促進手段として機能することになる。
また、フラップFの格納・展開機構としては、図9に示されるような構成を採用してもよい。図9に示される例において、フラップFは、ヒンジ等を介して、船体側部の最も船首側に設けられた船尾側係船窓7の船首側縁部近傍に回動自在に取り付けられる。そして、フラップFの裏面中央部付近と切欠部40の表面とは、回り対偶をなすように互いに連結された2本のリンク36,37を含むリンク機構38を介して連結される。このような構成のもとでは、リンク36および37の連結部を所定の駆動手段あるいは手動操作により切欠部40に向けて移動させれば、フラップFを図9において破線で示すように格納することができる。また、自動車専用船1の航行中にフラップFを使用する場合、リンク36および37の連結部を所定の駆動手段あるいは手動操作により切欠部40から遠ざかるように移動させれば、図8において実線で示されるように、フラップFをその周辺の外板5よりも外方に張り出すように展開させることが可能となる。
本発明による自動車専用船を示す概略構成図である。 本発明に関連した実験の結果を示すグラフである。 図1に示される自動車専用船の要部拡大図である。 図1の自動車専用船に含まれる船首側係船窓周辺を図3におけるIV方向から見た矢視図である。 船尾側係船デッキへの空気の流入を促進させる構成を説明するための要部拡大図である。 船尾側係船デッキへの空気の流入を促進させる構成を説明するための模式図である。 船尾側係船デッキへの空気の流入を促進させる構成を説明するための模式図である。 船尾側係船デッキへの空気の流入を促進させるフラップを格納・展開するための構成を例示する模式図である。 船尾側係船デッキへの空気の流入を促進させるフラップを格納・展開するための構成を例示する模式図である。
符号の説明
1 自動車専用船
2 車両搭載デッキ
3 船首側係船デッキ
4 船尾側係船デッキ
5 外板
6 船首側係船窓
7 船尾側係船窓
10 カバー
11 ヒンジ
12 ワイヤ
15 ウィンチ
30 スライダ
31 ヒンジ
32 ガイドレール
33 ウィンチ
34 ワイヤ
38 リンク機構
40,41 切欠部
F フラップ
M 係船機

Claims (4)

  1. 複数の車両搭載デッキを有する自動車専用船において、
    船尾側に設けられており、係船機が配置される船尾側係船デッキと、
    前記船尾側係船デッキを囲む外板に設けられた船尾側係船窓と、
    前記船尾側係船窓を介した前記船尾側係船デッキへの空気の流入を促進させる空気流入促進手段とを備えることを特徴とする自動車専用船。
  2. 前記空気流入促進手段には、前記船尾側係船窓の船首側縁部近傍に配置された格納式フラップが含まれ、この格納式フラップは、その周辺の外板よりも外方に張り出すように展開され得ることを特徴とする請求項1に記載の自動車専用船。
  3. 前記空気流入促進手段には、前記船尾側係船窓の船首側縁部近傍に位置する構造物に形成された切欠部が含まれることを特徴とする請求項1または2に記載の自動車専用船。
  4. 前記空気流入促進手段には、上方に拡大された前記船尾側係船窓と、当該船尾側係船窓の上縁部近傍に位置する構造物に形成された切欠部とが含まれることを特徴とする請求項1から3の何れかに記載の自動車専用船。
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