JP4410080B2 - 情報記録方法、情報記録装置、光ディスク、プログラム及びコンピュータ読み取り可能記録媒体 - Google Patents

情報記録方法、情報記録装置、光ディスク、プログラム及びコンピュータ読み取り可能記録媒体 Download PDF

Info

Publication number
JP4410080B2
JP4410080B2 JP2004300197A JP2004300197A JP4410080B2 JP 4410080 B2 JP4410080 B2 JP 4410080B2 JP 2004300197 A JP2004300197 A JP 2004300197A JP 2004300197 A JP2004300197 A JP 2004300197A JP 4410080 B2 JP4410080 B2 JP 4410080B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pulse width
recording
toff
optimum
reflected light
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2004300197A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005339758A (ja
Inventor
弘司 竹内
研哉 横井
ゆきこ 加藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ricoh Co Ltd filed Critical Ricoh Co Ltd
Priority to JP2004300197A priority Critical patent/JP4410080B2/ja
Publication of JP2005339758A publication Critical patent/JP2005339758A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4410080B2 publication Critical patent/JP4410080B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Optical Head (AREA)
  • Optical Record Carriers And Manufacture Thereof (AREA)
  • Optical Recording Or Reproduction (AREA)

Description

本発明は、書換え可能な相変化型光記録媒体等の光ディスクに対して多値データに応じた記録マークを記録する情報記録方法、情報記録装置及び光ディスク、並びに上記情報記録方法をコンピュータに実行させるためのプログラム及び同プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能記録媒体に関する。
近年、デジタル技術の進歩及びデータ圧縮技術の向上に伴い、音楽、映画、写真及びコンピュータソフトなどの情報(以下「コンテンツ」ともいう)を記録するための媒体として、CD−ROMや、CD−ROMの約7倍相当のデータをCD−ROMと同じ直径のディスクに記録可能としたDVD−ROMなどの光ディスクが注目されるようになり、その低価格化とともに、光ディスクに記録されているコンテンツを再生する光ディスク装置が普及するようになった。
CD−ROMやDVD−ROMなどの再生専用の光ディスクには、その記録面にスパイラル状又は同心円状のピット列が形成されている。そして、ピットの長さ及びピット間の長さと、それらの組み合わせとによって情報が記録されている。この場合には、情報は0と1の2種類の数値(2値)の組み合わせに変換(2値化)されて光ディスクに書き込まれる。以下では、このような記録方式を2値記録方式という。
ところで、前記コンテンツの情報量は、年々増加する傾向にあり、光ディスクに記録可能な情報量の更なる増加が期待されている。光ディスクに記録可能な情報量を増加させる手段の一つとして、情報を3種類以上の数値の組み合わせに変換して光ディスクに書き込むことが考えられ、実用化に向けて関連する各種技術の開発が精力的に行なわれている。そこで、以下では便宜上、情報を3種類以上の数値の組み合わせに変換することを多値化といい、多値化されたデータを多値化データという。また、このように、情報を多値化して記録する記録方式を多値記録方式という。
又書換え型光ディスクに対する記録に関しては、当該光ディスク及び光ディスク装置の個体差や使用環境条件の影響があるため、各々の組合せにおいて記録条件を最適化する必要がある。例えば、相変化型光ディスクの場合であれば、所望の記録マークを形成するために、記録レーザの発光時間幅と記録パワー及び消去パワーを制御するようにしている。
多値データ記録を対象とした特許文献1によれば、多値記録したデータを確実に再生できるようにするために、試し書きを行い、所望の再生信号が得られるまでテスト記録を行うようにしている。そして、記録補正(記録条件の修正)は、
(1) 試験用データを記録再生する
(2) 理想波形と再生信号波形とを比較する
(3) 収束しているか? YESならば、終了する
(4) NOであれば、レーザ照射条件を補正する
(5) (1)へ戻る
の手順で行うようにしている。
ここで、本発明が適用対象とする多値記録方式について図12を参照して説明する。記録は、多値データに対応して再生信号レベルが変化するように、記録トラック上の一定の長さをもつ記録セル毎に行う。多値データの再生は、所定の周波数で再生信号をサンプリング(例えば、記録セルの中心位置)し、サンプリングした反射光強度から多値データを判別する。再生光のスポット径は、記録セルの円周方向の長さより長いために符号間干渉が生じる。従来技術では、この符号間干渉を考慮して上記のような記録補正を行うことにより、正確に多値データを判定できるようにしていた。8値記録の場合、考慮すべき多値データの組合せは8=512通りにもなる。従って、記録条件の最適化に多くの時間を要することになる。
この点、特許文献1のような煩雑な工程を行わずに簡便な方法によって、最適記録条件(記録パワー及び記録パルス幅)を決定できるようにした記録方法が特許文献2により提案されている。この特許文献2は、記録パワーに関しては、反射光強度が飽和する記録パワーを最適記録パワーとする一方、パルス幅に関しては、反射光強度が飽和するパルス幅を最適パルス幅とし、この最適パルス幅を基準に他の多値データのパルス幅を決定する、という方法である。この提案例におけるパルス幅は、トップパルス幅Tonとオフパルス幅Toffとの合計とセルの時間幅Tcとの比として定義されている(図1参照)。
しかしながら、このような特許文献1に開示の方法では最適記録パワーは決定できても、最適パルス幅を決定することはできないことが判った。この問題点について、以下に説明する。
当該提案例で決定されるのは、(トップパルス幅Ton+オフパルス幅Toff)/セルの時間幅Tc(以下、ξとする)であり、各々のパルス幅についてまでは規定していない。比ξが等しくなるトップパルス幅Tonとオフパルス幅Toffとの組合せは数多く存在し、各々を一義的に決定できない。また、これらの組合せは再生信号の品質に影響を及ぼし、適正な組合せを選択しないと多値データを正確に再生できなくなるという問題があることが判った。
具体的には、図13に示すようにトップパルス幅Tonを大きくすると、ディスク表面に多くの熱がかかるため、半径方向のマーク幅が広くなり、再生信号に隣接トラックにある記録マークからの信号が重畳されるクロストークが発生する。また、隣接トラックに記録されていたマークの一部を消去してしまうクロスイレースが発生する。これらは、反射光強度を変動させる原因となる。よって、反射光強度から多値データを判定する多値記録においては、記録されたデータを正確に再生できないという問題が生じる。
何れにしても、トップパルス幅とオフパルス幅との組合せの最適値は、光ディスク及び光ディスク装置の個体差及び使用環境の変化により変動するため、ユーザデータを記録する前に最適化する必要がある。
本発明の目的は、多値記録方式において、光ディスク、情報記録装置の個体差及び環境条件の変化によらず、最適記録パワー及び最適記録パルス幅(トップパルス幅及びオフパルス幅)を決定できるようにすることである。
また、本発明の目的は、多値記録方式において、光ディスク、情報記録装置の個体差及び環境条件の変化によらず、かつ、最適記録パルス幅(トップパルス幅及びオフパルス幅)を過度な分解能をもつパルス幅生成回路を用いることなく、簡易な構成で最適な反射光強度レベルを再生可能な記録マーク列を記録できるようにすることである。
本発明の別の目的は、光ディスク、情報記録装置の個体差及び使用環境の影響を受けることなく安定した記録を行わせることができるようにすることである。
さらなる目的は、光ディスク、情報記録装置の個体差及び使用環境の影響を受けることなく短時間で安定した記録を行わせることができるようにすることである。
さらなる目的は、テスト記録における初期値を設定できる光ディスクを提供することである。
請求項1記載の発明は、多値データに応じた記録マークを、1組のトップパルス、オフパルス、消去パルスから構成された記録パルスを用いて所定の記録パワーで光ディスク上に記録する情報記録方法であって、トップパルス幅Tonを逐次変化させて第1のテストデータをテスト記録し、当該第1のテストデータに対応した反射光強度をモニタする第1ステップと、そのモニタ結果から最適トップパルス幅Tonを決定する第2ステップと、第2ステップで決定された最適トップパルス幅Tonにおけるモニタ結果から、多値データに応じた最適オフパルス幅Toffを各々決定する第3ステップと、これらの第2,第3ステップで決定された最適トップパルス幅Ton及び最適オフパルス幅Toffを用いて、逐次記録パワーを変化させて第2のテストデータをテスト記録し、当該第2のテストデータに対応した反射光強度をモニタし、モニタ結果から最適記録パワーを決定する第4ステップと、を備える。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の情報記録方法において、第2ステップでは、モニタした反射光強度が飽和値に達する最短のトップパルス幅Tonを最適トップパルス幅として決定する。
請求項3記載の発明は、請求項1記載の情報記録方法において、第2ステップでは、モニタした結果から各々のトップパルス幅Tonに対してオフパルス幅Toffと反射光強度Iとの関係式
I=a・Toff+b・Toff+c・Toff+d
を求め、係数cの絶対値が最小になるトップパルス幅Tonを最適トップパルス幅として決定する。
請求項4記載の発明は、請求項1記載の情報記録方法において、第3ステップでは、多値データmをテスト記録するときのオフパルス幅をToff(m)、このときの反射光強度をI(m)、係数をαとしたとき、多値データmに応じた最適オフパルス幅Toff opt(m)を、多値データmの目標値となる反射光強度L(m)に関する関係式
Toff opt(m)=α・(I(m)−L(m))/(I(m+1)
−I(m))/(Toff(m+1)−Toff(m))+Toff(m)
を用いて設定する。
請求項5記載の発明は、請求項1記載の情報記録方法において、第3ステップでは、多値データmに応じた最適オフパルス幅Toff(m)を、オフパルス幅Toff(m)と反射光強度I(m)との関係式
I(m)=a・Toff(m)+b・Toff(m)+c・Toff(m)+d
を用いて設定する。
請求項6記載の発明は、請求項1記載の情報記録方法において、第1ステップでは、モニタした結果から各々のトップパルス幅Tonに対してオフパルス幅Toffと反射光強度Iとの関係式
I=a・Toff+b・Toff+c・Toff+d
を求め、係数a,b,c,dをトップパルス幅Tonの関数として近似し、トップパルス幅TonにおけるToff−反射光強度曲線を予測し、反射光強度Iが飽和値になる最短のトップパルス幅Tonを最適トップパルス幅として決定する。
請求項7記載の発明は、請求項1記載の情報記録方法において、第1ステップでは、モニタした結果から各々のトップパルス幅Tonに対してオフパルス幅Toffと反射光強度Iとの関係式
I=a・Toff+b・Toff+c・Toff+d
を求め、係数a,b,c,dをトップパルス幅Tonの関数として近似し、トップパルス幅TonにおけるToff−反射光強度曲線を予測し、オフパルス幅Toffと反射光強度Iが略線形になるトップパルス幅Tonを多値データ毎に設定する。
請求項8記載の発明は、請求項1ないし7の何れか一記載の情報記録方法において、第4ステップでは、記録パルス設定後にテスト記録を行い、反射光強度Iの偏差が最小となる記録パワーを最適記録パワーとして決定する。
請求項記載の発明は、請求項1ないしの何れか一記載の情報記録方法において、対象とする光ディスクが相変化型光記録媒体である。
請求項10記載の発明は、請求項記載の情報記録方法において、対象とする相変化型光記録媒体の記録層は、Ag−In−Sb−Teからなる。
請求項11記載の発明は、多値データに応じた記録マークを、1組のトップパルス、オフパルス、消去パルスから構成された記録パルスを用いて所定の記録パワーで光ディスク上に記録する情報記録装置であって、トップパルス幅Tonを逐次変化させて第1のテストデータをテスト記録し、当該第1のテストデータに対応した反射光強度をモニタする第1の手段と、そのモニタ結果から最適トップパルス幅Tonを決定する第2の手段と、第2の手段で決定された最適トップパルス幅Tonにおけるモニタ結果から、多値データに応じた最適オフパルス幅Toffを各々決定する第3の手段と、これらの第2,第3の手段で決定された最適トップパルス幅Ton及び最適オフパルス幅Toffを用いて、逐次記録パワーを変化させて第2のテストデータをテスト記録し、当該第2のテストデータに対応した反射光強度をモニタし、モニタ結果から最適記録パワーを決定する第4の手段と、を備える。
請求項12記載の発明のプログラムは、請求項1ないし10の何れか一記載の情報記録方法を構成するステップをコンピュータに実行させるための命令よりなる。
請求項13記載の発明のコンピュータ読み取り可能記録媒体は、請求項12記載のプログラムを記録している。
請求項1記載の発明によれば、テスト記録によって最適記録パルス幅、最適記録パワーを求めてからユーザデータの記録を行わせるので、光ディスク、情報記録装置の個体差及び使用環境の影響を受けることなく安定した記録を行わせることができる。
請求項2記載の発明によれば、テスト記録によって反射光強度が飽和値に達するのに必要最小限のトップパルス幅を最適トップパルス幅として決定するようにしたので、記録時の熱干渉を抑えることができ、正確に多値データを再生できるように記録することができる。
請求項3記載の発明によれば、テスト記録の結果から得た近似式において、1次の係数が最小となるトップパルス幅を最適トップパルス幅として決定するようにしたので、記録時の熱干渉を抑えることができ、正確に多値データを再生できるように記録することができる。
請求項4記載の発明によれば、テスト記録の結果から多値データ毎のオフパルス幅を決定するようにしたので、光ディスク、情報記録装置の個体差及び使用環境の影響を受けることなく安定した記録を行わせることができる。
請求項5記載の発明によれば、テスト記録の結果から得た近似式を使って多値データ毎のオフパルス幅を決定するようにしたので、より精度良くオフパルス幅を設定することができる。
請求項6記載の発明によれば、テスト記録の結果から得た近似式を使って、テスト記録を行っていないトップパルス幅におけるオフパルス幅と反射光強度の関係を計算して最適トップパルス幅を決定するようにしたので、テスト記録の回数を低減させることができるとともにより精度良くトップパルス幅を設定することができる。
請求項7記載の発明によれば、オフパルス幅に対して反射光強度が略線形になるようにトップパルス幅を設定するようにしたので、記録補正を行う際の反射光強度調整マージンを等しくすることができる。
請求項8記載の発明によれば、テスト記録によって記録パルス最適化を行った後、改めて試し書きを行い、信号レベル偏差が最小になる記録パワーを最適記録パワーとして決定するようにしたので、正確に多値データを再生できるように記録することができる。
請求項又は10記載の発明によれば、記録材料にAg−In−Sb−Te等の相変化記録材料を用いた相変化型光記録媒体を対象としているので、精度よくマーク形状を制御できる。
請求項11記載の発明によれば、テスト記録によって最適記録パルス幅、最適記録パワーを求めてからユーザデータの記録を行うので、光ディスク、当該情報記録装置の個体差及び使用環境の影響を受けることなく安定した記録を行うことができる。
本発明を実施するための最良の形態について図面を参照して説明する。
[第一の実施の形態]
まず、本発明の情報記録方法における多値データの記録再生について説明する。多値データを形成するためには、主に記録パルスの適正化を行う必要がある。その方法は、概略的には、テスト記録を行い、そのモニタ結果から記録時の熱干渉が抑えられ、再生信号の偏差が最小となる記録パルス条件を決定するものである。
ここに、1セル分の記録パルスは、図1に示すように、1組のトップパルス、オフパルス及び消去パルスから構成されており、反射光強度はトップパルス幅Ton、オフパルス幅Ton、記録パワーPw及び消去パワーPeによって制御する。
そして、記録条件として、最適記録パルス幅を選定するために必要な記録特性を得る手順を図2に示す概略フローチャートを参照して説明する。この手順は、対象となる情報記録装置(光ディスク装置)が備えるマイクロコンピュータにより実行される。この場合、同手順をコンピュータに実行させるためのプログラムを作成し、これをCD−ROM等の所定の記録媒体に記録しておき、或いはインターネット等の通信網経由で当該プログラムをコンピュータにロード・インストールしてコンピュータに実行させる構成とすることも可能である。
まず、オフパルス幅Tonを初期値Ton(i)に設定した後(ステップS1)、テスト記録処理を行う(ステップS2〜S8)。
このテスト記録処理では、まず、トップパルス幅Ton=Ton(1)として第1のテストデータを記録再生し(ステップS2,S3,S4)、再生信号をサンプリングする(ステップS5)。この第1のテストデータとしては、例えば、図3に示すように多値データmにオフパルス幅Toff(1,m)(ここで“1”はTon(1)の意味である)を各々対応させておくことが望ましい。そのようにすることにより、オフパルス幅Toffに対する反射光強度Iの変化を簡単に測定できる。
その結果を図4に示す。図4はTon(1)に固定して順次オフパルス幅を変化させた(ステップS3)際、図3の如くに得られた反射光強度をI0で基準化した値を示す。尚I0は未記録時の反射光強度を示す。この例では、Toff(1,m)、即ちオンパルス幅をTon(1)に固定しオフパルス幅を多値0ないし7に対応させ順次変化させて(m=0,1,2,…,7)記録したときの反射光強度をI(1,m)としている。そしてこのようにして得られたI(1,m)を記憶装置に格納する(ステップS6)。
次にステップS7にてトップパルス幅を規定するiをインクリメントする。そして上記の試し書き及び反射光強度の測定(ステップS2ないしS6)を、今度はトップパルス幅をTon(2)として一通り行う。
これを所定の回数(この場合i=1〜kの合計k回)繰返す(ステップS2〜S8)。その結果、図4に相当するグラフが、トップパルス幅をi=1〜kと順次増加させた結果としてk枚(この例の場合、i=1〜8で計8枚)得られる。そしてこのk枚のグラフから、例えば図5に示す結果が得られる。図5は、トップパルス幅を、Ton0T,Ton0.8T,Ton1.6T,Ton2.4T,Ton3.6Tの計5段階で変化させた結果である。図5に示される各曲線は、トップパルス幅Tonを0T,0.8T,1.6T,2.4T,3.6Tの各々に固定し、各々のトップパルス幅に対してオフパルス幅を多値m=0〜7に対応させて順次変化させて記録した際にその記録結果から得られた反射光強度の変化を示す。
このときの記録パワーは、仮条件として光ディスク或いは光ディスク装置に記憶されている最適記録パワーを用いる。これらのステップS2〜S8の処理が、トップパルス幅Tonを逐次変化させて第1のテストデータをテスト記録し、当該第1のテストデータに対応した反射光強度をモニタする第1ステップ又は第1の手段として実行される。
次に、最適トップパルス幅Tonを決定する(ステップS9〜S11)。最適トップパルス幅を決定する第1の方法は、ステップS2〜S8によって得られた図5から、反射光強度が飽和するレベルIsを検出し(ステップS9)、次に、I(i,j)がここで求めたIsに達するToff(i,j)を求める(ステップS10)。
図5の例では、Toff(1.6T,12T),Toff(2.4T,10T),Toff(3.2T,6T)の3点においてIsに達している。即ちトップパルス幅がTon1.6Tの曲線上で反射光強度値が上記飽和値Isに達した際のオフパルス幅が12Tであり(Toff(1.6T,12T))、同じくトップパルス幅がTon2.4Tの曲線上で反射光強度値が上記飽和値Isに達した際のオフパルス幅が10Tであり(Toff(2.4T,10T))、トップパルス幅がTon3.6Tの曲線上で反射光強度値が上記飽和値Isに達した際のオフパルス幅が6Tである(Toff(3.6T,6T))。
この3条件のうち,飽和レベルIsに達するオフパルス幅が長いパルス条件、即ち、最も短いトップパルス幅を最適記録トップパルス幅Tonとする(ステップS11)。この例の場合、Toff(1.6T,12T)が該当し、最適トップパルス幅は1.6Tとして選択される。これらのステップS9〜S11の処理が、モニタ結果から最適トップパルス幅Tonを決定する第2ステップ又は第2の手段として実行される。これは、課題で説明した熱干渉を抑えるためである。
このような最適トップパルス幅を決定するための第2の方法として、図5に示す如くのToff−反射光強度曲線を3次関数で近似し、その近似式の1次の係数の絶対値が最小になるトップパルス幅条件、即ち、曲線の傾きが小さい条件を最適トップパルス幅として特性を得る。図5の例の場合、近似式は、
I=a・Toff3+b・Toff2+c・Toff+d
として得られ、I=y,Toff=xとおくと、Ton=1.6Tとした場合には
y=0.00003x+0.0021x−0.0775x+0.9897
となり、1次の係数は0.0775と得られる。次にTon=2.4Tとした場合には
y=0.0004x−0.0017x−0.085x+1.02
となり、1次の係数は0.085と得られる。次にTon=3.6Tとした場合には
y=−0.0005x+0.0174x−0.1845x+1.0143
となり、1次の係数は0.1845と得られる。その結果Ton=1.6Tの場合が最も1次の係数の絶対値が小さいため、Ton=1.6Tが最適記録パルス幅の代表値として得られる。
尚、上記曲線の近似は、例えば最小二乗法等の周知の手法にて実施するものとする。本発明の各実施例における他の曲線の近似についても同様である。
ついで、多値データに対応した反射光強度の割り付けを行う(ステップS12)。具体的には反射光強度が最大及び最小となる上記I0及びIsの範囲で、多値データに対応した反射光強度を決定する。M値記録の場合(M:2以上の整数)、多値データmの目標値となる反射光強度L(m)を(多値データ0,7に対応する反射光強度は、各々I0,Isである)
L(m)=I0−(I0−Is)/(M−1)
なる式を使って計算する。図5のL(1)からL(6)はこのようにして得られた、多値データに対応させた反射光強度である。
引き続き、このようにして得られた反射光強度Iに対応したオフパルス幅Toffを決定する(ステップS13〜S14)。ここでは上述の第2ステップ(ステップS9〜S11)で決定した最適トップパルス幅Tonによる試し書きのモニタ結果を用いて、第3ステップ(ステップS12)で計算した反射光強度になるオフパルス幅Toffを選定する。
オフパルス幅Toffの決定の方法として、以下の方法が挙げられる。
(a) 線形で内挿する方法:
多値データmの各々をテスト記録するときのオフパルス幅をToff(m)とし、このとき得られた反射光強度をI(m)、係数をαとする。このとき、多値データmに応じた最適オフパルス幅Toff opt(m)を、多値データmの各々に対応する反射光強度L(m)に関する以下の関係式:
Toff opt(m)=α・(I(m)−L(m))/(I(m+1)
−I(m))/(Toff(m+1)−Toff(m))+Toff(m)
により求める。
(b) 近似式を使ってToff(m)を設定する方法:
上述の第2ステップ(ステップS9〜S11)で求めた近似式:
I(m)=a・Toff(m)+b・Toff(m)+c・Toff(m)+d
を使って上記多値データmに対応する反射光強度L(m)が得られるToff(m)を求める。この方法では、上記(a)の方法より精度良くパルス幅を設定することができる。
これらのステップS13〜S14の処理が、多値データに応じた最適オフパルス幅Toffを各々決定する第3ステップ又は第3の手段として実行される。
最後に、最適記録パワーの決定処理を行う(ステップS15〜S23)。即ち、上記手順で決定した記録パルス条件を用いて(ステップS14)、逐次記録パワーPw(s)を変化させて既知の多値ランダムデータを記録再生する(ステップS15,S16,S17)。そして、そこでサンプリングした各多値データの反射光強度の偏差を多値データmの各値毎に計算する(ステップS18,S19)。そしてこの多値データmの各値毎の反射光強度の偏差が最小になる記録パワーPw(s)を改めて最適記録パワーとして決定する(ステップS22)。
従って、本実施の形態によれば、基本的に、テスト記録によって最適記録パルス幅(トップパルス、オフパルス)、最適記録パワーを求めてからユーザデータの記録を行わせるため、光ディスク、情報記録装置の個体差及び使用環境の影響を受けることなく安定した記録を行わせることができる。
[第二の実施の形態]
本発明の第二の実施の形態では、多値データに対してオフパルス幅が線形になるように、多値データに応じてトップパルス幅を設定する。これにより、オフパルス幅の調整マージンを確保する。
例として、波長405nm,NA:0.65,セル長:0.28μmの場合、図9及び図10に示すように、多値データ0,1,2の各々のマークを形成するときにトップパルス幅を長くする(トップパルス係数を増加させる)。
以下詳細に説明する。本実施の形態の光ディスクは、波長405nmのレーザ光で記録が可能な相変化型光ディスクである。基板は、直径120mm、厚さ0.6mmのポリカーボネートからなり、基板表面上には、射出成形によりグルーブが形成されている。トラックピッチは0.46μmで、内周から外周まで連続したスパイラルとして形成されている。この基板上に、誘電体膜、相変化記録膜、誘電体膜、反射膜を順次積層して相変化型光ディスクを作製した。
本実施の形態の情報記録装置について、図6を用いて説明する。図6は、本実施の形態(他の実施の形態でも同様)による情報記録装置である光ディスク装置の概略構成例を示すブロック図である。
情報の記録は、まず、変調信号発生器1から情報を出力し、これを記録波形発生回路2に入力する。記録波形発生回路2では、変調信号に応じた記録パルスを出力する。これをレーザ駆動回路3に入力することにより、レーザ駆動回路3による駆動によりピックアップヘッド4中に備える半導体レーザからレーザ光が出射される。同レーザ光は対物レンズ5により光ディスク6上に集光し、記録マークを形成する。
再生時は、光ディスク6からの反射光がピックアップヘッド4に備えられた受光器に取り込まれ、電気信号に変換される。この電気信号は再生信号増幅器7を通って、A/D変換器8に入力される。演算回路9ではA/D変換器8にてディジタル信号に変換された受光信号に基づいて記録パルス及び記録パワー等の演算を行い、その演算結果をレーザ駆動回路3に入力する。符号10が付された部分は、光ディスク6を回転駆動するスピンドルモータである。
データの記録再生には、波長405nm、対物レンズ5のNA0.65の光ディスク装置を用いた。記録再生線速度は3.6m/s、記録クロック周期T=4.86ns、1セルの周方向の長さは0.28μm(=16T)であり、記録パワーPw=7.8mW、消去パワーPe=4.9mW、バイアスパワーPb=0.1mWとした。
記録条件を設定するための方法として、まず以下の記録再生特性を確認した。即ち、図5に示した如くのテスト記録の結果から、各々のトップパルス幅Tonにおいて多値データm毎の反射光強度L(m)が得られるオフパルス幅Toff(m)を求めた。そして、この設定条件にて、光ディスク6に対して既知の多値ランダムデータを記録した。
図7にσ/DRのトップパルス幅依存性を示す。σ/DRは反射光強度の偏差を最大振幅で規格化した値であり、σは再生結果から計算した多値データ別の反射光強度の偏差を平均した値、DRは最大反射光強度I0−飽和反射光強度Isである。図7の特性から、Ton=1.6T近傍のとき信号レベルの偏差が最小になることが分かる。反射光強度が飽和レベルIsに達するトップパルス幅Tonのうち最小のTonを最適トップパルス幅として選択することにより、熱干渉が抑えられ良好な信号品質が得られることを確認できる。
上述の第一の実施の形態では、トップパルス幅Tonは一定とし、オフパルス幅Toffを変化させることにより記録マークからの反射光強度を変調していた。本第二の実施の形態では、さらに最適な設定を得るために、オフパルス幅Toffに対して多値データにm対応する反射光強度の変化が線形になるよう(例えば図9、図10に示す如く)に、多値データmの各値毎にトップパルス幅Ton(トップパルス係数)を個別に設定する(図9、図10参照)。
本実施の形態は、十分な再生マージンを確保できない光ディスクに対して多値記録を行う場合を想定している。つまり、従来技術にあるような記録補正を行う必要がある光ディスクに対しては、初期記録パルス条件として多値データの各値間のオフパルス幅間隔をほぼ等しくした記録パルス条件にすることで、反射光強度の調整マージンが確保できるのである。
本実施の形態におけるパルス条件の設定方法は、以下の通りである。
まず、図2のステップS2〜S8で説明したようなテスト記録を第一の実施の形態の場合同様に行い、図5に示したようなモニタ結果を得る。
次に、多値データ“7”(m=7)のオフパルス幅Toffを決定する。ここでは、第一の実施の形態の第2ステップ(ステップS9〜S11)で決定した最適トップパルス幅Tonにおいて、反射光強度Iが飽和値に達するオフパルス幅を多値データ7のToffとする。図5の例では上記の如く最適トップパルスTon=1.6Tであるため、その場合に反射光強度が飽和値Isに達するオフパルス幅としてToff=12Tが得られる。
そして、上記の第一の実施の形態における如く、各トップパルス幅Tonにおいて得られた曲線を(例えば、3次関数で)近似する。次にこの結果を使い、今度は各近似式の係数を、トップパルス幅Tonの関数として近似する。そしてこのようにして得られた各係数の近似式を使うことにより、実際にはテスト記録を行っていないトップパルス幅TonについてのToff−反射光強度曲線を、計算により近似的に求める。
この計算結果を用いて、多値データ毎のオフパルス幅を設定するのである。即ち、未記録状態の反射光強度I0と反射光強度の飽和値Is(Toff=12T)とを結ぶ直線(図5中、破線で示す)と、第一の実施の形態の第3ステップ(ステップ12)で設定した、多値データの各m各々に対応する反射光強度L(m)のレベルとの交点(Toff(m),I(m))が、多値データmのオフパルス幅Toff(m)である(図5参照)。
次にトップパルス幅Tonを決定する。即ち、上記の如くに得られたToff(m)のとき、L(m)が得られるトップパルス幅を、第一の実施の形態の第3ステップ(ステップ12)で説明した近似式
I(m)=a・Toff(m)+b・Toff(m)+c・Toff(m)+d
を使って計算する。これを多値データ1〜6(m=1〜6)について行う。
この方法で設定した記録パルス条件を図8に示す。図8は横軸が多値データm、縦軸がパルス幅Tである。図8から分かるように、トップパルス幅Tonを調整することにより、多値データに対してオフパルス幅Toffを等間隔(多値データに対して線形)に設定することができる。
上述の第一の実施の形態、第二の実施の形態の記録パルス条件に従って、各々記録補正を行い、多値ランダムデータを記録したときのσ/DRを、記録補正前後で比較した結果を以下の表1に示す。この場合の光ディスク及び光ディスク装置の構成は上述の通りである。同表から分かる通り、記録補正前では記録パルス条件1(第一の実施の形態の条件)のほうが偏差は小さいが、記録補正後で比較すると条件2(第二の実施の形態の条件)のほうが偏差を低減できる。従って、再生マージンを広げるために記録補正を行う必要がある光ディスクに記録する場合は、第二の実施の形態における如く、初期の記録パルス条件として多値データに対応する反射光強度の変化が線形になるパルス条件を採用することが好ましいことが分かる。
Figure 0004410080
ところで、上述した記録再生特性を光ディスク装置に適応させる場合、記録パルスの構成を以下のように設定するものとする。
即ち、多値データの各値に対応する記録マークは、従来の2値記録の最短マークより微小なサイズとなるため、記録パルスの幅や冷却パルスの幅を、マーク部の反射光強度の検出レベルを確かめながら高精度に設定する必要がある。特に、マークレベル0(検出光量最大)やマークレベル7(最小)の場合に線形性が大きく崩れ、極端に狭いパルス幅設定や極端に広いパルス幅設定となる場合が生じ得る。
そこで、本実施の形態では、Sb−Te系の記録材料を用いた相変化型光記録媒体を対象とする場合、前述の記録パルス設定条件に対して、以下のような設定を行っている。
簡易な回路によって最小分解能のパルス幅を設定するため、セルクロックを基本クロックとしてPLLやリングオシレータを用いて、16〜64逓倍の記録クロックを生成することができる。この記録クロック周期に同期して記録パルスを構成することで、各多値データに応じた記録波形を生成することは容易となる。
ここで、図1の構成では記録クロック周期は発明セル周期Tcの1/16であるが、基本構成で算出したトップパルス幅Ton及びオフパルス幅Toffを16逓倍クロック周期Tで設定すると、パルス幅の設定分解能が不足し多値データに応じた反射光強度レベルを線形にすることは困難である。このため、上記の如く近似式から得られたパルス幅を設定するためには、セルクロックの128逓倍若しくは256逓倍クロックを生成して、高分解能な最小パルス幅の設定が必要となる。
そこで、本実施の形態では、多値データmに対応するトップパルス幅Ton(m)とオフパルス幅Toff(m)とが、ともに単位時間Tの整数倍となるように設定することを基本とし、セル周期Tcの32逓倍クロック若しくは64逓倍クロックの同期回路を用いて得られる記録パルス構成とし、逓倍数、即ち、セル周期Tcをn等分(nは固定値)した単位時間Tc/nによって最小のパルス分解能を得る。
詳細には、トップパルス幅Tonの係数をトップパルス係数j(jは整数値)、オフパルス幅Toffの係数をオフパルス係数k(kは整数値)とすると、各々のパルス幅Ton,Toffの設定は、以下の式
Ton=j×Tc/n
Toff=k×Tc/n
(n=32又は64)
における各係数j、kの設定によって行なう。
ここで、前述のテスト記録及び最適パルス幅の決定の手順によって得られたパルス幅と反射光強度との関係から、多値データに合致する反射光強度が得られる上記のトップパルス係数j及びオフパルス係数kの組合わせを選択する。このとき、隣接するマークの熱干渉の影響を最小限とするため、これらの係数j,kの変化はできる限り線形となる組合せを選択している。
まず、32逓倍クロック周期T'=Tc/32の最小分解能で、トップパルス幅Ton及びオフパルス幅Toffの、多値データの各値の反射光強度を得るための設定値を以下の表2に示す。
Figure 0004410080
次に、64逓倍クロック周期T”=Tc/64の最小分解能で、トップパルス幅Ton及びオフパルス幅Toffの、各多値レベルを得るための設定値を以下の表3に示す。
Figure 0004410080
図9及び図10に示すように、オフパルス係数(Toff係数)kを略線形に増加させて多値データの精度を得るには、多値データのうち反射光強度が最大レベルから略中間レベルを示す記録マーク(即ち、多値データの数字が小さい部分;図中、左側部分)に対して発明トップパルス係数(Ton係数)jを増加させることで実現できることが分かる。
また、反射光強度が中間レベル以下を示す記録マーク(即ち、多値データの数字が大きい部分;図中、右側部分)に対してはトップパルス係数(Ton係数)jを同一としている。さらに、反射光強度が最小レベル(多値データ7)に対しては、オフパルス係数(Toff係数)kを略線形に維持するために、トップパルス係数(Ton係数)jを増加させている。ただし、多値データ7については、オフパルス係数(Toff係数)kの線形性が崩れるがトップパルス係数(Ton係数)jを同一とすることも可能であり、どちらの設定を用いることもできる。
このようなトップパルス幅Tonとオフパルス幅Toffとの設定を行うことで、セルクロック周期に対して過度な逓倍クロックを用いることなく、必要最小限の記録クロック周波数とすることで多値データに対応した記録マークを形成することが可能となる。従って、さらに高速な記録速度であっても、パルス幅設定のための最小分解能を容易に得ることが可能である。
[第三の実施の形態]
オフパルス幅との線形性が無くなる記録マーク長は記録スポット径に依存しており、実験結果からそれはスポット径の1/4近傍であることが分かった。そこで、本発明の第三の実施の形態では、記録マーク長がスポット径の1/4以下となる多値データを記録する際に、トップパルス係数を増加させ、多値データとオフパルス幅との線形性を維持するようにしている。ここで多値データに対応する記録マーク長は、記録線密度即ち、セル長に依存する。従って、トップパルス幅係数を増加させる多値データは、記録スポット径とセル長との組合せに応じて変わることになる。以下に詳細に説明する。
上述の第二の実施の形態では、トップパルス係数jを増加させる記録マークの領域は、記録スポット径と記録マークの線密度に応じて異なり、スポット径との相関を持つことになる。一般的なRIM強度(約50%)の光ピックアップの場合、波長λ、開口数NA、オフパルス係数kとすると、強度分布の極大値に対する相対強度1/eとなるスポット径φは、φ=k×λ/NA(k≒0.86)となり、第一の実施の形態の光ピックアップでは、スポット径φ≒0.53μmである。
また、記録マーク周期のセル長は0.28μmであり、多値データmに応じて7種の記録マーク長が形成される。このとき、Ag−In−Sb−Teなどを記録層とする相変化型光記録媒体は、スポット径より十分小さなマークを形成する場合に、冷却パルスであるオフパルス幅が短くなると十分な急冷却が得られなくなり、マークの形成が不十分となるため、マーク長とオフパルス幅との線形性が無くなる。従って、オフパルス幅Toffが非線形な領域のマークは冷却時間設定の間隔が狭くなり、正確なマーク長も得られないため前述のσ/DR値が悪化する。このようなオフパルス幅Toffの線形性が無くなる条件は、図11に示すように、記録マーク長が前述スポット径φの1/4近傍であり、単一マークとスペースを連続記録したときのCN比が激減する線密度領域ともよく一致している。
第一の実施の形態の条件では、1/4×φ≒0.13μmであり、多値データ3に対応するマーク長0.12μmが相当している。従って、多値データ0,1,2に対応する記録マークを、オフパルス幅Toffの線形性を維持しながら記録を行うためには、トップパルス幅Tonを増加して加熱による到達温度を高めることが有効である。その結果、急冷却が行われアモルファス領域が拡大することで反射光強度を目標レベルに合わせこむことが可能となる。
また、DVDのような赤色LDを用いた光ピックアップではλ=660μm、NA=0.65が適用され、スポット径φ≒0.87μmである。この場合、記録マーク長が0.22μm以下の多値データに対応するトップパルス幅Tonを増加することで、容易にオフパルス幅Toffの線形性を維持することができ、σ/DR値の良好な記録を行うことができる。
このように、トップパルス幅Tonとオフパルス幅Toffとの選択による微小マークの形成は、記録層としてGe−Sb−Te系、Ge−Te−Sb−S系、Te−Ge−Sn−Au系、Ge−Te−Sn系、Sb−Se系、Sb−Se−Te系、Sn−Se−Te系、Ga−Se−Te系、Ga−Se−Te−Ge系、In−Se系、In−Se−Te系、Ag−In−Sb−Te系などを用いた、急冷却と徐冷却によりアモルファス相と結晶相が相変化する光記録媒体では特に効果的でありマーク長の制御も容易である。
[第四の実施の形態]
本実施の形態では、まず、テスト記録によって最適記録パワーを求める。そして、この求めた最適記録パワーでは再生信号レベルの線形性が低いと判断した場合に精度良く信号レベルを設定するため、再度テスト記録によって最適オフパルス幅を、あるいは最適トップパルス幅及びオフパルス幅を導出するようにした(このときのテスト記録の記録パワーは、最適記録パワーを使う)。
一方、求めた記録パワーで十分な信号レベルの線形性が得られたと判断した場合は、テスト記録をここで終了するようにした。記録パワーの調整だけで、十分な再生信頼性が得られた場合は、それ以降の手順を実行する必要がなくなるため、記録条件の最適化に要する時間を短縮することができる。
本実施の形態による記録条件最適化の手順を図14のフローチャートに示す。この手順も、対象となる情報記録装置(光ディスク装置)が備えるマイクロコンピュータにより実行される。この場合、同手順をコンピュータに実行させるためのプログラムを作成し、これをCD−ROM等の所定の記録媒体に記録しておき、或いはインターネット等の通信網経由で当該プログラムをコンピュータにロード・インストールしてコンピュータに実行させる構成とすることも可能である。
まず、ステップS31で光ディスクから記録パラメータを読み込む。ここで光ディスクには予めプリフォーマット情報として、記録パワーPw、消去パワーPe、消去パワーPeと記録パワーPwとの比ε、及び多値データに対応するトップパルス幅Ton及びオフパルス幅Toffの記録パラメータが、ウォブル情報又はプリピット或いは記録マークとして記録されている。記録装置は、これらの情報を再生し、記録条件の初期値として使用する。
次いで、ステップS32〜S39によりテスト記録〜近似式の導出を行う。記録パワーの初期値を設定し(ステップS32)、図3に示したような第1のテストデータを記録、再生し(ステップS34、S35)、記録パワーPw(s)における多値データmの反射光強度Pw(s,m)をサンプリングする(ステップS36)(テストデータの再生信号は図15参照)。ここで、8値記録の場合、m=0,1,2,…,7である。
次に、このサンプリングした結果から得られた多値データmと反射光強度Pw(s,m)との関係を2次関数Pw(s,m)=As・m2+Bs・m+Csで近似し、ここで得られえた近似式の係数As,Bs,Csを記憶装置に格納する(ステップS37)。これらの工程(ステップS34〜S37)を記録パワーを逐次変化させてt回繰り返す(ステップS38、S39)。
そして、ステップS40で最適記録パワーを決定する。ここでは、上の工程で得た各記録パワー毎の近似式の係数を参照し、2次の係数|As|が最小値(|As|:Asの絶対値)を選択し、該当する記録パワーを最適記録パワーとして得る。
図16は、上記工程(ステップS34ないしS37の繰り返し)にて得られる、記録パワーを変化させたときの多値データmと反射光強度Iとの関係の例を示す。各曲線において、2次の近似式を求めるた場合、その2次の係数の絶対値が小さいほど近似式が直線に近いことになる。よって、2次係数の絶対値が最小になる記録パワーを最適記録パワー候補と決定するのである。
図16の場合、近似式は、
I=F・m2+G・m+H
であり、I=y,m=xとおくと、各記録パワー毎に以下の近似式:
Pw=6.5mW:y=−0.0102x+0.0016x+0.7963
Pw=7.5mW:y=−0.0012x−0.0945x+0.7992
Pw=8.5mW:y=0.0132x−0.197x+0.7533
が得られ、この例の場合、Pw=7.5mWに対応する近似式の2次の係数の絶対値“0.0012”が最小であるため、これが最適記録パワー候補となる。
そして、ステップS41で多値データと反射光強度との間の線形性を判定する。ここではステップS40で決定した最適記録パワーにおいて、多値データmと反射光強度Pw(s,m)との関係を1次関数Pw(s,m)=Dm+Eで近似し、その相関係数rの2乗r2を計算する。このときのr2が、所望の値より小さい場合には、ステップS42へ進み、そうでない場合は、テスト記録を終了する。
この場合の多値データと反射光強度との間の線形性を判定する方法について、図17を参照して説明する。図17は、図16で示される3種の記録パワーから決定された記録パワー(Pw=7.5mW)の場合の多値データと反射光強度との関係を1次式を使って近似した結果である。ここで相関係数rを2乗した値を計算し、この係数の値を線形であるか否かの判定基準とした。相関係数は,以下の式で定義されるピアソンの積率相関係数を用いて計算した。
Figure 0004410080
ここで、xave:xの平均値,yave:yの平均値である。
即ち、この値r2の値が大きいということは、モニタ結果と、ここで求めた近似式との間の誤差が小さいことを意味している。従って、この値によって、当該関係が線形であるか否かを判定できる。r2が所定の値より小さい場合は、線形性を向上させる必要があるために、パルス幅を調整するステップS42に進む。
ここで、ステップS43〜S56の最適パルス幅の導出手順は、第一の実施の形態で説明した図2におけるステップS1〜S14と同様である。ここで、第一の実施の形態ではパルス幅の導出する際に、パルス幅と信号レベルとの関係を3次関数で近似したが、本実施に形態では、2次関数で近似して求める例について説明する。
まず、テスト記録を行った各トップパルス幅Tonにおいて、Toff−反射強度曲線を2次関数で近似する。次に、この曲線が、Isに達するか否かを判定し、Isに達する曲線が得られたトップパルス幅Tonを選別する。そして、選別したトップパルス幅Tonの中で、該当する近似式における1次の係数の絶対値が最小になるトップパルス幅Tonを最適トップパルス幅として決定する。
図5の例の場合、近似式は、
I=J・Toff2+K・Toff+L
であり、I=y,Toff=xとおくと、
Ton=1.6T:y=0.0027x−0.0806x+0.9921
Ton=2.4T:y=0.0051x−0.1155x+1.0383
Ton=3.2T:y=0.008x−0.429x+0.9893
となり、Ton=1.6Tが最適記録パルス幅の代表値として選ばれる。
さらに、各多値データ毎のオフパルス幅を、ここで使った2次の近似式を用いて設定してもよい。設定方法は、第二の実施の形態で説明した方法と同様である。
また、パルス幅と信号レベルとの関係を1次関数で近似した場合においても、同様の手順によって最適トップパルス幅を決定することができる。さらに、1次近似式を用いて各多値データ毎のオフパルス幅を設定することもできる。ただし、使用する光ディスクの特性にも依存するが、精度良くオフパルス幅を設定するためには、高次の近似式を用いたほうが好ましい。
テスト記録終了後、決定した記録パラメータを記録装置に格納しておけば、次回に記録する際には、この情報に基づいてテスト記録を行うことができ、記録条件最適化に要する時間を短縮することができる。記録する情報としては、少なくとも光ディスク製造メーカに関する情報及びテスト条件で決定した記録パラメータである(以下の表4参照)。光ディスク製造メーカだけでなく、光ディスクの種類(記録層の材料:相変化材料或いは色素材料)の情報も記憶装置に格納しておくとよい。これは、テスト記録を行った光ディスクそのものでなくても、ディスク製造メーカ及びディスクの種類が同じであれば、記録パラメータはほぼ等しいと考えられるから、一旦求めたテスト記録の結果をほぼ反映できるので、短時間でテスト記録を終了できる。
Figure 0004410080
[第五の実施の形態]
本実施の形態では、記録パワーは光ディスクにプリフォーマット情報として予め書き込まれたものから読み込んだ値を使い、信号レベルは記録パルス幅を変化させることで調整する。記録装置における記録パワーの設定値と出力値との誤差はトップパルス幅(レーザ光照射時間)で調整し、多値データと信号レベルとの線形性はオフパルス幅で調整する。この構成では最適記録パルス幅の導出フローチャートは、図14のステップS42から開始するため、記録条件の設定時間を短縮することができる。
[第六の実施の形態]
本実施の形態では、トップパルス幅は光ディスクにプリフォーマット情報として予め書き込まれたものから読み込んだ値を使い、テスト記録により最適オフパルス幅を導出後、最適記録パワーを求める。
記録条件の導出フローチャートは、図2の場合と同様であるが、この工程のステップS2においてk=1として固定し、トップパルス幅Tonは記録媒体から読み込んだ値を使う点が異なる。この構成ではトップパルス幅の設定時間を短縮できる。ここでは記録パワーの最適化をテスト記録によって行うため、トップパルス幅を最適化する工程は省略している。
本実施の形態では、パルス幅を設定するときの記録パワーは、光ディスクから読み込んだ値を用いる。ここで記録パワーは、記録装置毎に設定値と出力値との間に誤差があるため、誤差が大きい状態でオフパルス幅を設定した場合十分な記録特性が得られないことが懸念される。そこで、本発明の発明者らは、記録パワーの設定誤差が大きい状態でパルス幅を設定した場合の、記録品質への影響について調べた。
その実験結果を、図18に示す。記録データは、多値データのランダムパターンであり、記録品質はσ/DRで評価した。σ/DRの許容値は、3%以下である(σ/DR<3%というのは、DVDのジッタ<15%に相当する)。図18から、最も記録品質が良いのは、記録パワー7.5mWでパルス幅を設定したときであり、このときσ/DR=2.1%であることが分かる。
また、Pw=6.5mWでパルス幅を設定した場合は、Pw=6.5mWではσ/DR=2.5%である。しかしこの場合でも、オフパルス幅の条件はそのままで、Pw=7.5mWで記録すると、σ/DR=2.3%まで下がり、Pw=7.5mWでオフパルス幅を設定したときの記録品質と大差無いことがわかる。
記録パワーが、高いほうにずれている場合(Pw=8.5mWでオフパルス幅を設定した場合)でも同様であり、パルス幅設定後に記録パワーを変化させるテスト記録を行った上で最適な記録パワーを決定することにより十分な記録品質を確保できることが確認された。
[第七の実施の形態]
本実施の形態では、記録パワー及び多値データに対応するオフパルス幅は、光ディスクから読み込んだ値を適用する。そしてその条件でテスト記録を行い、多値データ毎にトップパルス幅を調整することにより、記録パワーの設定値と出力値との誤差及び多値データと信号レベルとの線形性を調整する。
多値データ毎のトップパルス幅決定のフローチャートを図19に示す。この手順も、対象となる情報記録装置(光ディスク装置)が備えるマイクロコンピュータにより実行される。この場合、同手順をコンピュータに実行させるためのプログラムを作成し、これをCD−ROM等の所定の記録媒体に記録しておき、或いはインターネット等の通信網経由で当該プログラムをコンピュータにロード・インストールしてコンピュータに実行させる構成とすることも可能である。
このフローチャートのステップS61〜S72に従ってテスト記録を行った結果を、図20に示す。図20は、ステップS61にて光ディスクから読み込んだ各多値データ毎のオフパルス幅(以下の表5参照)を使い、ステップS63にてトップパルス幅を変化させながらテスト記録を行い(ステップS64)、ステップS65で得たその再生信号のサンプリング(ステップS66)結果I(m,s)をプロットしたものである。このI(m,s)とは、多値データの値mをTon(s)で記録したときの再生信号レベルを示す。
図20の結果から、信号レベルが飽和するIsを決定する(ステップS69)。I(7,s)がIsに達する最小のTon(s)を決定(表6参照、図20の例では、Ton=1.6T)する(ステップS70)。
次に、多値データ1から6の各々に対する目標信号レベルL(m)(多値データと信号レベルとが線形になる信号レベル)を、以下の式
L(m)=I0−m・(I0−Is)/7
を使って計算して得る。そして、図20の結果から、多値データ毎の目標値L(m)=I(m,s)となるTon(m,s)を該当する曲線上で求める(図20参照)。この手順によって、トップパルス幅の調整だけで線形性を確保できる。
Figure 0004410080
Figure 0004410080
記録パラメータの最適化を行う際の方法について説明してきたが、どのフローチャートを使うかは情報記録装置の状態によって選択すれば良い。つまり、情報記録装置のレーザパワーが校正されているならば、記録パワーは光ディスクから読み込んだ値を使用することができるので、記録パワーの最適化を行う必要はなく、記録パルスの最適化を行うだけで良い。そうでない場合は、記録装置のレーザパワーは信頼できない(設定パワーと出力パワーとに誤差がある)ので、記録パワーの最適化から行う必要がある。
なお、上述した本発明の各実施の形態による記録パラメータの最適化方法は、当該方法を構成する各手順をコンピュータに実行させるためのプログラムを作成し、これをCD−ROM等の所定の記録媒体に記録しておき、或いはインターネット等の通信網経由で当該プログラムをコンピュータにロード・インストールしてコンピュータに実行させることにより実施することが可能である。或いは、当該方法をハードウェア回路にて実行させるべく回路を構成し、当該ハードウェア回路の形態で実施することも可能である。
本発明は、上記実施の形態に限られず、以下に記載する請求の範囲に記載の技術的範囲内で他の様々な実施の形態にて実現することが可能である。
本発明の実施の形態で用いる多値記録の記録パルス例を示す波形図である。 本発明の第一の実施の形態の記録条件の設定処理例を示す概略フローチャートである。 多値データにオフパルス幅を対応させて、オフパルス幅に対する反射光強度の変化を調べた結果を示す特性図である。 オフパルス幅に対する反射光強度の変化を調べた結果を示す特性図である。 テスト記録及び反射光強度の測定を複数回繰返した結果を示す特性図である。 本発明の第二の実施の形態の光ディスク装置の概略構成例を示すブロック図である。 トップパルス幅とσ/DRとの関係を示す特性図である。 設定した記録パルス条件例を示す特性図である。 最小分解能Tc/32の場合のトップパルス係数j,オフパルス係数kの変化のさせ方の一例を示す特性図である。 最小分解能Tc/64の場合のトップパルス係数j,オフパルス係数kの変化のさせ方の一例を示す特性図である。 本発明の第三の実施の形態のオフパルス幅Toffの線形性がなくなる条件とスポット径φとの関係を示す説明図である。 所定周波数での再生信号のサンプリング処理例を示す説明図である。 トップパルス幅の設定の悪さに伴う弊害を説明するための模式図である。 本発明の第四の実施の形態の記録条件最適化の手順を示す概略フローチャートである。 テストデータの再生信号波形例を示す特性図である。 記録パワーを変化させたときの多値データmと反射光強度Iとの関係を示す特性図である。 多値データと反射光強度の線形性を判定する方法を説明するための特性図である。 本発明の第六の実施の形態の実験結果を示す特性図である。 本発明の第七の実施の形態の多値データ毎のトップパルス幅決定の手順を示す概略フローチャートである。 テスト記録を行った結果を示す特性図である。
符号の説明
6 光ディスク

Claims (13)

  1. 多値データに応じた記録マークを、1組のトップパルス、オフパルス、消去パルスから構成された記録パルスを用いて所定の記録パワーで光ディスク上に記録する情報記録方法であって、
    トップパルス幅Tonを逐次変化させて第1のテストデータをテスト記録し、当該第1のテストデータに対応した反射光強度をモニタする第1ステップと、
    そのモニタ結果から最適トップパルス幅Tonを決定する第2ステップと、
    第2ステップで決定された最適トップパルス幅Tonにおけるモニタ結果から、多値データに応じた最適オフパルス幅Toffを各々決定する第3ステップと、
    これらの第2,第3ステップで決定された最適トップパルス幅Ton及び最適オフパルス幅Toffを用いて、逐次記録パワーを変化させて第2のテストデータをテスト記録し、当該第2のテストデータに対応した反射光強度をモニタし、モニタ結果から最適記録パワーを決定する第4ステップと、
    を備えることを特徴とする情報記録方法。
  2. 第2ステップでは、モニタした反射光強度が飽和値に達する最短のトップパルス幅Tonを最適トップパルス幅として決定する、ことを特徴とする請求項1記載の情報記録方法。
  3. 第2ステップでは、モニタした結果から各々のトップパルス幅Tonに対してオフパルス幅Toffと反射光強度Iとの関係式
    I=a・Toff3+b・Toff2+c・Toff+d
    を求め、係数cの絶対値が最小になるトップパルス幅Tonを最適トップパルス幅として決定する、ことを特徴とする請求項1記載の情報記録方法。
  4. 第3ステップでは、多値データmをテスト記録するときのオフパルス幅をToff(m)、このときの反射光強度をI(m)、係数をαとしたとき、多値データmに応じた最適オフパルス幅Toff opt(m)を、多値データmの目標値となる反射光強度L(m)に関する関係式
    Toff opt(m)=α・(I(m)−L(m))/(I(m+1)
    −I(m))/(Toff(m+1)−Toff(m))+Toff(m)
    を用いて設定する、ことを特徴とする請求項1記載の情報記録方法。
  5. 第3ステップでは、多値データmに応じた最適オフパルス幅Toff(m)を、オフパルス幅Toff(m)と反射光強度I(m)との関係式
    I(m)=a・Toff(m)3+b・Toff(m)2+c・Toff(m)+d
    を用いて設定する、ことを特徴とする請求項1記載の情報記録方法。
  6. 第1ステップでは、モニタした結果から各々のトップパルス幅Tonに対してオフパルス幅Toffと反射光強度Iとの関係式
    I=a・Toff3+b・Toff2+c・Toff+d
    を求め、係数a,b,c,dをトップパルス幅Tonの関数として近似し、トップパルス幅TonにおけるToff−反射光強度曲線を予測し、反射光強度Iが飽和値になる最短のトップパルス幅Tonを最適トップパルス幅として決定する、ことを特徴とする請求項1記載の情報記録方法。
  7. 第1ステップでは、モニタした結果から各々のトップパルス幅Tonに対してオフパルス幅Toffと反射光強度Iとの関係式
    I=a・Toff3+b・Toff2+c・Toff+d
    を求め、係数a,b,c,dをトップパルス幅Tonの関数として近似し、トップパルス幅TonにおけるToff−反射光強度曲線を予測し、オフパルス幅Toffと反射光強度Iが略線形になるトップパルス幅Tonを多値データ毎に設定する、ことを特徴とする請求項1記載の情報記録方法。
  8. 第4ステップでは、記録パルス設定後にテスト記録を行い、反射光強度Iの偏差が最小となる記録パワーを最適記録パワーとして決定する、ことを特徴とする請求項1ないし7の何れか一記載の情報記録方法。
  9. 対象とする光ディスクが相変化型光記録媒体である、ことを特徴とする請求項1ないしの何れか一記載の情報記録方法。
  10. 対象とする相変化型光記録媒体の記録層は、Ag−In−Sb−Teからなる、ことを特徴とする請求項記載の情報記録方法。
  11. 多値データに応じた記録マークを、1組のトップパルス、オフパルス、消去パルスから構成された記録パルスを用いて所定の記録パワーで光ディスク上に記録する情報記録装置であって、
    トップパルス幅Tonを逐次変化させて第1のテストデータをテスト記録し、当該第1のテストデータに対応した反射光強度をモニタする第1の手段と、
    そのモニタ結果から最適トップパルス幅Tonを決定する第2の手段と、
    第2の手段で決定された最適トップパルス幅Tonにおけるモニタ結果から、多値データに応じた最適オフパルス幅Toffを各々決定する第3の手段と、
    これらの第2,第3の手段で決定された最適トップパルス幅Ton及び最適オフパルス幅Toffを用いて、逐次記録パワーを変化させて第2のテストデータをテスト記録し、当該第2のテストデータに対応した反射光強度をモニタし、モニタ結果から最適記録パワーを決定する第4の手段と、
    を備えることを特徴とする情報記録装置。
  12. 請求項1ないし10の何れか一記載の情報記録方法を構成するステップをコンピュータに実行させるための命令よりなるプログラム。
  13. 請求項12記載のプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能記録媒体。
JP2004300197A 2003-10-17 2004-10-14 情報記録方法、情報記録装置、光ディスク、プログラム及びコンピュータ読み取り可能記録媒体 Expired - Fee Related JP4410080B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004300197A JP4410080B2 (ja) 2003-10-17 2004-10-14 情報記録方法、情報記録装置、光ディスク、プログラム及びコンピュータ読み取り可能記録媒体

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003357397 2003-10-17
JP2004133222 2004-04-28
JP2004300197A JP4410080B2 (ja) 2003-10-17 2004-10-14 情報記録方法、情報記録装置、光ディスク、プログラム及びコンピュータ読み取り可能記録媒体

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005339758A JP2005339758A (ja) 2005-12-08
JP4410080B2 true JP4410080B2 (ja) 2010-02-03

Family

ID=35493123

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004300197A Expired - Fee Related JP4410080B2 (ja) 2003-10-17 2004-10-14 情報記録方法、情報記録装置、光ディスク、プログラム及びコンピュータ読み取り可能記録媒体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4410080B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JP2005339758A (ja) 2005-12-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8179757B2 (en) Method and apparatus for recording and reproducing information on and from optical disc
US7126897B2 (en) Multi-level information recording apparatus, multi-level information recording method, multi-level information recording medium and multi-level information recording-reproducing apparatus
US20040160874A1 (en) Method of automatically optimizing writing on optical recording medium and optical recording/reproducing apparatus for performing the same
US7724628B2 (en) Method and apparatus for recording data on optical recording medium
US20060221787A1 (en) Method for evaluating optical recording medium, optical recording medium, and information-recording/reproducing apparatus
JPWO2005029479A1 (ja) 記録再生方法および記録再生装置
JPWO2006112277A1 (ja) 光学的情報記録媒体へのデータ記録における記録パルス条件の最適化方法
US8004957B2 (en) Recording and reproducing method and recording and reproducing apparatus
JP2007172693A (ja) 光ディスク、記録再生方法および記録再生装置
US20080212453A1 (en) Optical information recording device, optical information recording method, and optical information recording medium
JP4410080B2 (ja) 情報記録方法、情報記録装置、光ディスク、プログラム及びコンピュータ読み取り可能記録媒体
JP2002025060A (ja) 光記録再生装置およびテストライト方法
US7751294B2 (en) Information recording method, information recording apparatus, optical disk, program and computer readable recording medium
JP2003257033A5 (ja)
MXPA02012428A (es) Metodo y aparato para grabar datos en medio optico de grabacion.
US7164637B2 (en) Information recording method and information recording apparatus
JP2004146040A (ja) 記録条件設定方法、それを用いた情報記録装置、及び、プログラム
JP4446348B2 (ja) 情報記録方法及び情報記録装置
US20080285401A1 (en) Optical disc apparatus and optical disc recording and reproducing method
JP2006502525A (ja) 再生専用情報保存媒体及びデータ再生方法
JP4253257B2 (ja) 記録パワー決定方法及び情報記録装置
CN100416667C (zh) 信息记录方法、信息记录装置、光盘、程序及计算机可读取记录介质
US20090268589A1 (en) Information recording unit and recording condition calibration method
JP4479587B2 (ja) 光記録媒体記録回路、光記録媒体記録装置及び記録用レーザ光強度の調整方法
JP4911224B2 (ja) 光学的情報記録媒体への信号記録条件調整方法、情報記録再生装置

Legal Events

Date Code Title Description
RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

Effective date: 20051021

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20071001

RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

Effective date: 20080111

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090302

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090512

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090710

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20091110

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20091112

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121120

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131120

Year of fee payment: 4

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees