JP4410045B2 - 設備用端末、設備監視システム及び端末通信管理方法 - Google Patents
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Description
この無線緊急情報通信方式では、緊急パケットが生じた際に端末から送信する緊急送信要求信号が、この端末と通信している無線基地局の配下でこの無線基地局と通信している他の全ての端末で受信できることを前提としている。しかし、同じ無線基地局配下で通信を行なっている端末同士であっても、端末と無線基地局との位置関係によっては端末間の距離が電波の到達距離より大きい場合に一方の端末からの送信パケットが他方の端末で受信できない、いわゆる隠れ端末問題が生じる。このため、従来の無線緊急情報通信方式では、この隠れ端末問題が生じた場合に緊急パケットを優先して送信させることができないという問題があり、この通信方式を用いて無線設備監視システムを構築することは緊急通報が必ずしも優先的に送信されることを保証しない。
そのそもある端末に緊急事態が発生して、その場合にとにかくチャネルを確保したい、という要求が発生した場合、それを適切に他の端末に伝えて、チャネルを確保できる保障が無かった、という課題がある。
他端末の通信優先順位を記憶する記憶部と、
通常は情報送信を行い、自身の異常を検出すると、その異常を検出することで定めた通信優先順位と記憶している上記他端末の通信優先順位とを比較して、上記異常を検出することで定めた通信優先順位が高い場合は、上記通信制御装置と他端末に上記定めた通信優先順位を送信し、上記定めた通信優先順位の送信に基づいて得たチャネルにより異常情報を送信し、かつ記憶している上記他端末の通信優先順位が自身の上記定めた通信優先順位より高い場合は、自身の上記通常の情報送信を抑える通信制御部と、を備えた。
緊急事態が発生した端末が、確実に優先度高く緊急情報通信を行える装置、方法を説明する。その説明例として、図1はこの発明の本実施の形態におけるビル監視システムの全体構成を示す図である。本実施の形態における特徴は、異常事態が発生した場合に、その異常事態対応の優先順位を送信し、また他からの優先順位が高い通信要求に基づいて低い自身の通信を抑える構成と動作にあり、このことは詳細動作を説明する図で詳述する。
全体構成を示す図1において、無線LANアクセスポイント1は、無線LANで接続された空調センサと画像監視装置と入退室装置等の他の機器、装置への、またはからの情報を受けて無線通信と有線通信の変換を行なう。空調センサ2は、温度センサを備えて通常は無線LANアクセスポイント1と交信を行う端末装置であり、画像監視装置3は、カメラとモーションセンサと画像圧縮部を備えて同じく通常は無線LANアクセスポイント1と画像の送信を行い、また電力線通信モデムと必要データを送受信する端末装置であり、入退室装置4は、照合装置と電気錠インタフェースを備えて通常は無線LANアクセスポイント1と交信を行う端末装置である。
また中央監視装置9は、操作卓などを含む監視装置であり、フロア間LAN11は、建物内のフロア間をまたがってコントローラを接続するLAN、電力線12はフロア内の電力搬送用ケーブル、電力線通信モデム装置13は、上記画像監視装置との必要データの送受信を電力線12上で行なうためのモデムである。図1では省略しているが、無線LANアクセスポイント1に接続されるLAN無線到達範囲内には、複数の空調センサ2と画像監視装置3と入退室装置4が存在する構成であってもよい。また、通信制御装置5に接続される無線LANアクセスポイント1が複数存在する構成であってもよく、更にフロア間LAN11に接続される通信制御装置5が複数存在する構成であってもよい。
温度センサ21は、温度を測定するセンサ素子と測定した温度の履歴を記録するメモリ素子からなる回路であり、通信制御部22は、温度センサ21で測定された温度により送信するデータの優先順位を決定するとともにデータの送信および再送の制御を行うCPUやDSPなどの回路であり、無線LANインタフェース23は、無線LANアクセスポイント1との通信を行なう通信インタフェースであり、記憶部24は、無線LANインタフェース23で受信したデータの優先順位を記憶する記憶素子である。
図3は、画像監視装置3の構成を示すブロック図である。
カメラ31は、監視地点の画像を撮影する撮影装置であり、モーションセンサ32は、赤外線などにより監視地点での人の動きを感知するセンサであり、画像圧縮部33は、カメラ31で撮影した画像の圧縮率の変更を行なうDSPなどの回路であり、通信制御部34は、モーションセンサ32からの信号により送信する画像データの優先順位や画像圧縮の要否を決定するとともに、使用する通信インタフェースの決定やデータの送信および再送の制御を行うCPUやDSPなどの回路であり、無線LANインタフェース35は、無線LANアクセスポイント1との通信を行なう通信インタフェースであり、電力線通信インタフェース36は、電力線12を使って必要データの交信を電力線通信モデム装置13との通信を行なう通信インタフェースであり、記憶部37は、無線LANインタフェース35で受信したデータの優先順位を記憶する記憶素子である。
読取りセンサ41は、ICカードや指紋など個人を特定する情報を読み取るセンサであり、電気錠制御インタフェース42は、電気錠を制御するためのインタフェースであり、照合装置43は、認証情報の照合を行う装置であり、認証情報や電気錠の開閉記録を記憶する認証記憶部44と、読取りセンサ41で読み取られる個人を特定する情報と認証記憶部44に記憶されている個人を特定する情報とを比較して電気錠の開錠を決定するCPUやDSPなどの回路よりなる認証判定部45から構成される。通信制御部46は、開閉記録を送信するデータの優先順位を決定するとともにデータの送信および再送の制御を行うCPUやDSPなどの回路であり、無線LANインタフェース47は、無線LANアクセスポイント1との通信を行なう通信インタフェースであり、記憶部48は、無線LANインタフェース47で受信したデータの優先順位を記憶する記憶素子である。
LANインタフェース51は、LAN10を介して無線LANアクセスポイント1と通信するためのインタフェースであり、LANインタフェース52は、フロア間LAN11を介して空調サブコントローラ6、カメラサーバ7、入退室記録装置8、中央監視装置9および電力線通信モデム装置13と通信するためのインタフェースであり、通信制御部53は、受信したデータの優先順位を判別するとともに、データ転送の制御を行うCPUやDSPなどの回路であり、記憶部54は、LANインタフェース51で受信したデータの優先順位を記憶する記憶素子である。
なお、空調センサ2、画像監視装置3、入退室装置4、通信制御装置5には、図示しないプロセッサとプログラムメモリがあり、以下の動作を行う機能があるものとする。
空調センサ2の温度センサ21において温度異常が検出された場合に、温度センサ21は通信制御部22に対して異常に関する情報を通知する。異常に関する情報として、例えば測定された温度、機器のID番号、設置場所情報、異常を通知するまでの温度履歴を含む。空調センサ2の通信制御部22では、温度センサ21より異常に関する情報の通知を受け取ると、図6に示す処理を実行する。
図において、通信制御部22は、ステップS101において通知された異常に関する情報に含まれる温度より、ネットワークに異常通報を送信する際の優先順位を決定する。このとき、併せて通信制御部で内部的に記憶する再送回数と待機回数の初期化を行なう。次に、ステップS102において、記憶部24に記憶されている無線LANインタフェース23で受信したデータの優先順位とステップS101で決定した異常データの優先順位とを比較する。
ステップS104において応答を受信した場合には、通信チャネルが確保されていることを意味しているので、ステップS105において、応答に含まれる優先順位がステップS103で送信した異常通報データの優先順位に等しいかあるいは優先順位以であることをチェックする。
ステップS105のチェックで、ステップS104で受信した応答に含まれる優先順位がステップS103で送信した異常通報データの優先順位に等しいかあるいは低い優先順位であった場合には、ステップS106で、ステップS101で通知された異常に関する情報を上記確保されたチャネルにより、空調サブコントローラ6に対して無線LANインタフェース23を介して送信する。
次に、ステップS107で、空調サブコントローラ6からの応答を受信する。ステップS107で、空調サブコントローラ6からの応答を受信した場合には、ステップS108で、温度センサ21から受信した異常に関する情報を廃棄し、ステップS109において、他の端末へ異常通報の終了を通知するために優先順位をセットした異常通報終了データをブロードキャストし、処理を終了する。
一方、S110において、再送回数が所定の回数を越えている場合には、ステップS108からの処理を実行する。
また、ステップS105において、通信制御装置5からの応答に含まれる優先順位がステップS103で送信した異常通報データの優先順位よりも高い場合には、ステップS111で、待機回数を記録し所定の待機回数を超えていないかをチェックする。ステップS111で、待機回数が所定の回数以内である場合には、ステップS112で一定時間待機した後、ステップS102からの処理を繰り返す。一方、ステップS111において、待機回数が所定の回数を超えている場合には、ステップS113で、温度センサ21から受信した異常に関する情報を廃棄し、処理を終了する。
次に、無線LANインタフェース23で他の空調センサ2または画像監視装置3または入退室装置4または無線LANアクセスポイント1からブロードキャストされた優先順位を含む異常通報データを受信した場合には、図7に示す処理を実行して、他の装置による異常状態を通知するための優先順位を記憶する。即ち通信制御部22は、ステップS114において無線LANインタフェース23で受信したデータの優先順位を記憶部24に記憶し、処理を終了する。
この場合、いつも全ての端末に異常通報が届くとは限らないが、後で説明するように、少なくとも通信制御装置から再び優先順位をブロードキャストすれば、どれかの端末から異常通知があった場合に、全ての端末に優先順位を送信することが出来る。
画像監視装置3は、カメラ31において一定間隔毎に監視地点の画像を撮影して通信制御部34に画像データとして提供しており、通信制御部34では、画像データを受信する毎に図8に示す処理を実行する。
通信制御部34は、画像データを受信するとステップS201において、モーションセンサ32から移動感知の情報を取得し、例えば監視地点における人の動きの有無により、画像データの優先順位を決定する。また、画像データに対して、撮影場所や撮影時刻の情報を付加する。このとき、併せて通信制御部で内部的に記憶する再送回数と待機回数の初期化を行なう。
次に、ステップS202において、記憶部37に記憶されている無線LANインタフェース35で受信したデータの優先順位とステップS201で決定した画像データの優先順位とを比較する。記憶部37に記憶されている優先順位に比べてステップS201で決定した画像データの優先順位が高い場合には、ステップS203において画像データの優先順位が異常を示すものかを判定する。
一方、ステップS205において応答を受信した場合には、ステップS206において、応答に含まれる優先順位がステップS204で送信した異常通報データの優先順位に等しいかあるいは低い優先順位以であることをチェックする。ステップS205で一定時間内に応答が無い場合も、ステップS206に進む。ステップS206のチェックで、ステップS205で受信した応答に含まれる優先順位がステップS204で送信した異常通報データの優先順位に等しいかあるいは低い優先順位であった場合には、ステップS207で無線LANインタフェース35を介してカメラサーバ7に対して画像データを送信する。
次に、ステップS208で、カメラサーバ7からの応答を受信する。ステップS208で、カメラサーバ7からの応答を受信した場合には、ステップS209で、他の端末へ異常通報の終了を通知するために優先順位をセットした異常通報終了データをブロードキャストし、処理を終了する。
また、S210において、再送回数が所定の回数を越えている場合には、ステップS211において、画像圧縮部33で圧縮率を高くしたサイズの小さな画像データを生成し、ステップS212において、電力線通信インタフェース36を介してカメラサーバ7に対して圧縮率を高くした画像データを送信した後に、ステップS209の処理を行う。
更に、テップS203において、画像データの優先順位が通常状態を示すものである場合には、ステップS213において、画像圧縮部33で圧縮率を高くしたサイズの小さな画像データを生成し、ステップS214で無線LANインタフェース35を介して圧縮率を高くした画像データを送信した後に、処理を終了する。
一方、ステップS215において、待機回数が所定の回数を超えている場合には、ステップS217で、画像圧縮部33で圧縮率を高くしたサイズの小さな画像データを生成し、ステップS218において、電力線通信インタフェース36を介してカメラサーバ7に対して圧縮率を高くした画像データを送信した後に、処理を終了する。
次に、無線LANインタフェース35で他の空調センサ2または画像監視装置3または入退室装置4または無線LANアクセスポイント1からブロードキャストされた優先順位を含む異常通報データを受信した場合には、空調センサが他の機器の優先順位を記憶したと同様に、図9に示す処理を実行する。即ち通信制御部34は、ステップS219において無線LANインタフェース35で受信したデータの優先順位を記憶部37に記憶し、処理を終了する。
入退室装置4は、読取りセンサ41において外部から認証要求に応じて認証情報を読取り、照合装置43へ認証情報を通知する。照合装置43では、認証判定部45で、認証記憶部44に記憶している認証情報と読取りセンサ41から通知された認証情報の照合を行い、照合結果に応じて電気錠制御インタフェース42を介して電気錠の制御を行う。このとき、認証の成否を開閉記録として認証記憶部44に記憶する。
これと並行して、通信制御部46では、一定時間間隔毎に、図10に示す処理を実行する。
通信制御部46は、ステップS301において、開閉記録を送信する優先順位を決定する。このとき、開閉記録を送信する優先順位は、認証記憶部44の空きメモリ容量に応じて決定し、空きメモリ容量が所定の値を下回った場合に優先順位を高くする。
次に、ステップS304において、通信制御装置5からの応答を受信する。ステップS304において所定の待ち時間内に応答を受信できない場合には、ステップS303からの処理を繰り返す。一方、ステップS304において応答を受信した場合、及び一定時間内に応答を受信しない場合には、ステップS305において、応答に含まれる優先順位がステップS303で送信した開閉記録の優先順位に等しいかあるいは低い優先順位以であることをチェックする。
次に、ステップS307で、入退室記録装置8からの応答を受信する。ステップS307で、入退室記録装置8からの応答を受信した場合には、ステップS308で、認証記憶部44の開閉記録を削除し、ステップS309において、他の端末へ異常通報の終了を通知するために優先順位をセットした異常通報終了データをブロードキャストし、処理を終了する。一方、ステップS307において、所定の待ち時間内に応答を受信できない場合には、ステップS310において再送回数を記録し所定の再送回数を越えていないかをチェックする。ステップS310において、再送回数が所定の回数以内である場合には、ステップS306からの処理を繰り返す。一方、S310において、再送回数が所定の回数を越えている場合には、ステップS309からの処理を実行する。
更に、ステップS302において、認証記憶部44に記憶されている優先順位に比べてステップS301で決定した開閉記録の優先順位が高くない場合には、ステップS311からの待機処理を実行する。
通信制御部53では、無線LANアクセスポイント1で受信されたデータをLANインタフェース51から受信すると、図12に示す処理を実行する。
通信制御部53は、ステップS401において、LANインタフェース51において受信されたデータの優先順位と記憶部54に記憶されている優先順位とを比較する。受信したデータの優先順位が記憶されている優先順位に比べて高いか等しい場合には、ステップS402において、受信したデータが異常通報終了かをチェックする。ステップS402において受信したデータが異常通報終了でない場合には、ステップS403において受信したデータに含まれる異常を通知するコントローラのアドレスへ異常を通知し、ステップS404において、記憶部54に受信したデータの優先順位を記録する。
一方、ステップS402において、受信したデータが異常通報終了の場合には、ステップS405において、記憶部54に優先順位として通常の優先順位を記憶する。
次に、ステップS405において、記憶部54に記憶した優先順位を含むデータをLANインタフェース51から全端末に対してブロードキャストし、処理を終了する。
一方、ステップS401において、LANインタフェース51において受信されたデータの優先順位が記憶部54に記憶されている優先順位より低かった場合には、ステップS407において、記憶部54に記憶している優先順位を含むデータをLANインタフェース51から全端末に対してブロードキャストし、処理を完了する。
また実施の形態1では、端末から優先順位を含む異常データを異常通報の第一報をブロードキャストした後に、通信制御装置からの応答に続いて異常に関する残りの情報を送信するようにしたが、端末では、異常通報の優先順位を含むデータのブロードキャストに続いて異常に関する残りの情報を送信するようにし、通信制御装置では、現在の優先順位より低い優先順位のデータを受信した際にのみ、現在の優先順位を端末に対してブロードキャストするようにすることもできる。
また、実施の形態1では、端末側で決定した優先順位と異常を通知するコントローラのアドレスを異常通報の異常通報の第一報に含めて送信したが、優先順位のみを異常通報の第一報に含めて送信するようにすることもできる。
また、実施の形態1では、画像監視装置において、モーションセンサに動きが検出されない場合に、画像の圧縮率を高くする行なうことで、画像データのサイズを小さくしたが、圧縮率の変更でなく、画像フレームを間引くことで画像データのサイズを小さくすることもできる。
また、実施の形態1では、画像監視装置に監視地点での人の動きを感知するセンサとしてモーションセンサを具備するが、モーションセンサに代わって撮影画像の変化より移動感知の情報を提供するカメラを用いることも可能である。
以上のように、端末側は、発生したデータの優先順位より高い優先順位のデータを受信した際にはデータの送信を抑制するようにしているので、重要度が高いデータを優先して通信することができる。また、異常通報の完了時に、通常の優先順位を含むデータをブロードキャストすることで、優先順位の異なる優先順位の異常発報を発生する端末を含んだ無線設備管理システムが構築できる。
更に、無線LANにおいて所定の待ち時間内に応答がない場合に、所定回数の再送を行なっても通信が成功しない場合には、電力線通信を介して異常通報の送信を行なうことで、緊急通報の信頼性をさらに高めることができる。
また、優先通信制御は、端末側から優先順位を含んだ異常通報を受信した際に端末に対して優先順位を含んだ応答をブロードキャストすることにより、お互いが隠れ端末の位置に存在する端末が存在した場合にも、これら端末に現在発生している異常通報の中で最も高い優先順位を通知することができ、隠れ端末を防ぐことができる。
また、優先順位を含んだデータ及び応答の受信に失敗した端末が、データ及び応答で通知した優先順位より低い優先順位のデータを送信した際には、通信制御装置から端末に対し、現在の優先順位を通知することにより、低い優先順位のデータの通信を抑止することができる。
先の実施の形態では、端末側からの異常通報により異常を検出するようにした装置、方法であるが、本実施の形態では、端末から報告する異常通報により優先順位の高い通信を行うことに加えて、端末が安定して動作していることも同時に確かめる装置、システムと方法を説明する。即ち、端末から通信制御装置へ所定の時間間隔で定期的に送信されるハートビートを用いて異常を検出する実施の形態を示す。
図13は、本実施の形態における無線設備管理システムの全体構成を示す図である。
図において、無線LANアクセスポイント61は、無線通信と有線通信の変換を行なう通信装置であり、センサ端末62は、センサを備えた無線LANの端末装置であり、通信制御装置63は、有線通信のインタフェースを有した通信パケットの制御を行うコントローラであり、コントローラ64は、センサからの情報の監視制御を行なうコントローラであり、中央監視装置65は、操作卓などを含む監視装置である。また、LAN66は、無線LANアクセスポイント61と通信制御装置63を接続するLANであり、フロア間LAN67は、建物内のフロア間をまたがってコントローラを接続するLANである。
図14は、センサ端末62の構成を示すブロック図である。
図において、センサ71は、監視対象の状態を測定するセンサ素子と測定した情報の履歴を記録するメモリ素子からなる回路であり、通信制御部72は、センサ71で測定された情報により送信するデータの優先順位を決定するとともにデータの送信及び再送の制御を行うCPUやDSPなどの回路であり、無線LANインタフェース73は、無線LANアクセスポイント61との通信を行なう通信インタフェースであり、記憶部74は、無線LANインタフェース73で受信したデータの優先順位を記録する記憶素子である。
図において、LANインタフェース81は、LAN66を介して無線LANアクセスポイント61と通信するためのインタフェースであり、LANインタフェース82は、フロア間LAN67を介してコントローラ64および中央監視装置65と通信するためのインタフェースであり、通信制御部83は、受信したデータの優先順位を判別するとともに、データ転送の制御を行うCPUやDSPなどの回路であり、記憶部84は、LANインタフェース81で受信したデータの優先順位を記憶する記憶素子である。この他に本実施の形態の特徴として、記憶部84は、無線LANアクセスポイントについての雑音継続時間とハートビートの受信エラー端末数、センサ端末毎の、ハートビートを受信した時刻を含むハートビートの受信記録、処理済み/未処理フラグおよびハートビート無受信時間を記憶する。
なお、センサ端末62と通信制御装置63には、図示しないプロセッサとプログラムメモリがあり、以下の動作が行える機能を持つものとする。
センサ端末62の通信制御部72では、所定の時間間隔で、無線LANインタフェース73を介してコントローラ64に対しハートビートデータを送信する。この他、センサ71が異常を検出した際には、実施の形態1で示した図6のフローと同様の異常通報処理を実施する。
次に、図15にその構成を示す通信制御装置63の動作を説明する。
通信制御部83では、無線LANアクセスポイント61で受信されたデータをLANインタフェース81で受信すると、図16に示す処理を実行する。
通信制御部83は、ステップS501において、LANインタフェース81において受信されたデータが、センサ端末62からのハートビートか異常通報かを判別する。ステップS501において受信したデータがハートビートの場合には、ステップS502において、記憶部84に記憶するセンサ端末毎のハートビート受信記録にハートビートの受信時刻を追加し、処理を終了する。
一方、ステップS504において、受信したデータが異常通報終了の場合には、ステップS507において、記憶部84に優先順位として通常の優先順位を記憶する。
次に、ステップS508において、記憶部84に記憶した優先順位を含むデータを端末に対してブロードキャストし、処理を終了する。
一方、ステップS503において、LANインタフェース81において受信されたデータの優先順位が記憶部84に記憶されている優先順位より低かった場合には、ステップS509において、記憶部84に記憶している優先順位を含むデータをLANインタフェース81から全端末に対してブロードキャストし、処理を完了する。
通信制御部83は、ステップS601において、無線LANアクセスポイント61より無線の雑音レベルを取得する。次に、ステップS602において、ステップS601で取得した雑音のレベルが所定の値を越えているかをチェックする。ステップS602の雑音レベルのチェックで、無線の雑音レベルが所定の値を越えている場合には、ステップS603で、記憶部84に記憶する雑音の継続時間を所定の時間間隔分加算し更新する。
一方、ステップS602の雑音レベルのチェックで、無線の雑音レベルが所定の値以下の場合には、記憶部84に記憶する雑音の継続時間に0をセットする。次に、ステップS605において、雑音の継続時間が所定の時間を越えていないかをチェックする。
ステップS605において、雑音の継続時間が所定の時間を越えている場合には、ステップS606で、コントローラ64に対して妨害電波の警報を送信し、また入退室装置であるセンサ端末62に対しても妨害電波の警報を送信し、処理を終了する。
入退室装置であるセンサ端末62は、改めてコントローラ64から指示があるまでは、認証判定部45の動作を閉じて、電気錠制御インタフェース42により電気錠を開けないようにする。
一方、ステップS605において、雑音の継続時間が所定の時間以下の場合には、そのまま処理を終了する。
通信制御部83は、ステップS701で記憶部84に記憶するハートビートの受信エラー端末数に0をセットする。次に、ステップS702において、記憶部84に記憶するセンサ端末毎の処理済み/未処理フラグを全てのセンサ端末82について未処理にセットする。
次に、ステップS703において、記憶部84に記憶するセンサ端末毎の処理済み/未処理フラグが未処理の端末があるかをチェックする。未処理の端末が存在する場合には、ステップS704において、記憶部84上の端末のハートビート無受信時間に0をセットし、ステップS705において、記憶部84上の端末のハートビート受信記録より、ハートビートの最長無受信時間を算出する。
次に、ステップS706において、ステップS705において算出したハートビートの最長無受信時間が所定の時間を越えていないかをチェックする。ステップS706のチェックで、ハートビートの最長無受信時間が所定の時間を越えている場合には、ステップS707において、記憶部84に記憶するハートビートの受信エラー端末数を1つ加算する。次に、記憶部84に記憶するハートビートの受信記録のうち、最後のものを除いて削除し、ステップS709において、記憶部84に記憶する端末の処理済み/未処理フラグを処理済みにセットした後、ステップS703からの処理を繰り返す。
一方、ステップS710のチェックで、ハートビートの受信エラー端末数が所定の値を越えている場合には、ステップS711において、ステップS603で記憶部84に記憶された雑音の継続時間が所定の値を越えていないかをチェックする。ステップS711のチェックにおいて、雑音の継続時間が所定の値を越えていない場合には、処理を終了する。
一方、ステップS711のチェックにおいて、雑音の継続時間が所定の値を越えている場合には、ステップS712において、コントローラ64に対して無線の異常が発生したことを通知する。
また、実施の形態2では、端末からのハートビートが一定時間以上連続して受信されない場合で、かつ無線LANのアクセスポイントで受信される雑音のレベルが一定時間以上連続して所定の値を越えている場合に、無線の異常を通信制御装置から通知する例を示したが、無線LANのアクセスポイントで受信される雑音のレベルの代りに、無線LANの使用率を用いることも可能である。
また、実施の形態2では、一部の通信にブロードキャストを用いるが、無線LANアクセスポイントとセンサ端末および通信制御装置を含むマルチキャストグループを構成し、ブロードキャストに代わってマルチキャストを用いることも可能である。
以上のように、通信制御装置では、個々のセンサ端末から通知される異常通報を受信する以外にも、センサ端末から定期的に通知されるハートビートの有無と無線LANアクセスポイントから取得した雑音のレベルもしくは無線LANの使用率を使って、無線LANも含めて異常を検出することができるため、信頼性が高い無線設備管理システムの構築を可能とする。
Claims (13)
- 自身の異常を検出すると、通信制御装置にその異常の情報を送信する設備用端末において、
他端末の通信優先順位を記憶する記憶部と、
通常は情報送信を行い、自身の異常を検出すると、該異常を検出することで定めた通信優先順位と記憶している上記他端末の通信優先順位とを比較して、上記異常を検出することで定めた通信優先順位が高い場合は、上記通信制御装置と他端末に上記定めた通信優先順位を送信し、上記定めた通信優先順位の送信に基づいて得たチャネルにより異常情報を送信し、かつ記憶している上記他端末の通信優先順位が自身の上記定めた通信優先順位より高い場合は、自身の上記通常の情報送信を抑える通信制御部と、
を備え、
通信制御部は、通信制御装置と他端末に定めた通信優先順位を送信して、応答が無い場合は、所定の回数更に上記通信制御装置と他端末に上記定めた通信優先順位の送信を繰り返すことを特徴とする設備用端末。 - 自身の異常を検出すると、通信制御装置にその異常の情報を送信する設備用端末において、
他端末の通信優先順位を記憶する記憶部と、
通常は情報送信を行い、自身の異常を検出すると、該異常を検出することで定めた通信優先順位と記憶している上記他端末の通信優先順位とを比較して、上記異常を検出することで定めた通信優先順位が高い場合は、上記通信制御装置と他端末に上記定めた通信優先順位を送信し、上記定めた通信優先順位の送信に基づいて得たチャネルにより異常情報を送信し、かつ記憶している上記他端末の通信優先順位が自身の上記定めた通信優先順位より高い場合は、自身の上記通常の情報送信を抑える通信制御部と、
を備え、
上記設備用端末は、定めた通信優先順位を送信する通信路以外に他の通信路を備えて、通信制御装置と他端末に上記定めた通信優先順位を送信しても応答が無い場合は、上記他の通信路により異常情報の送信を行うことを特徴とする設備用端末。 - 通信制御装置と他端末に定めた通信優先順位を送信するのは、一斉通報のブロードキャストによることを特徴とする請求項1又は2記載の設備用端末。
- 自身の異常を検出すると、その異常を通信制御装置に送信する設備用端末と、該送信された異常の情報を受信し、上記端末対応で処理するコントローラに転送する通信制御装置と、を備えた設備監視システムにおいて、
他端末の通信優先順位を記憶する記憶部と、通常は情報送信を行い、自身の異常を検出すると該異常を検出することで定めた通信優先順位と記憶している上記他端末の通信優先順位とを比較して、上記異常を検出することで定めた通信優先順位が高い場合は、上記通信制御装置と他端末に上記定めた通信優先順位を送信し、上記定めた通信優先順位の送信に基づいて得たチャネルにより異常情報を送信し、かつ記憶している上記他端末の通信優先順位が自身の上記定めた通信優先順位より高い場合は、自身の上記通常の情報送信を抑える通信制御部と、を備えた設備用端末と、
上記設備用端末から異常を検出することで定めた上記通信優先順位の送信を受信すると、上記他端末に該受信による上記定めた通信優先順位を送信する通信制御装置と、
を備え、
通信制御部は、通信制御装置と他端末に定めた通信優先順位を送信して、応答が無い場合は、所定の回数更に上記通信制御装置と他端末に上記定めた通信優先順位の送信を繰り返すことを特徴とする設備監視システム。 - 自身の異常を検出すると、その異常を通信制御装置に送信する設備用端末と、該送信された異常の情報を受信し、上記端末対応で処理するコントローラに転送する通信制御装置と、を備えた設備監視システムにおいて、
他端末の通信優先順位を記憶する記憶部と、通常は情報送信を行い、自身の異常を検出すると該異常を検出することで定めた通信優先順位と記憶している上記他端末の通信優先順位とを比較して、上記異常を検出することで定めた通信優先順位が高い場合は、上記通信制御装置と他端末に上記定めた通信優先順位を送信し、上記定めた通信優先順位の送信に基づいて得たチャネルにより異常情報を送信し、かつ記憶している上記他端末の通信優先順位が自身の上記定めた通信優先順位より高い場合は、自身の上記通常の情報送信を抑える通信制御部と、を備えた設備用端末と、
上記設備用端末から異常を検出することで定めた上記通信優先順位の送信を受信すると、上記他端末に該受信による上記定めた通信優先順位を送信する通信制御装置と、
を備え、
上記設備監視システムは、設備用端末が定めた通信優先順位を送信する通信路以外の他の通信路を備えて、
上記設備用端末が通信制御装置と他端末に定めた通信優先順位を送信しても応答が無い場合は、上記他の通信路により異常情報の送信を行うことを特徴とする設備監視システム。 - 通信制御装置は、設備用端末から異常を検出することで定めた通信優先順位の送信を受信すると、該受信した設備用端末以外の関係端末に、受信による上記定めた通信優先順位を一斉通報のブロードキャストで送信することを特徴とする請求項4又は5記載の設備監視システム。
- 設備用端末は画像監視装置であり、自身の通信優先順位を送信しても応答が無い場合は、撮影画像を圧縮した画像か、または送信フレームレートを減らした画像を、他の通信路で送信することを特徴とする請求項5又は6記載の設備監視システム。
- 設備用端末は、自身の正常動作を表すハートビートを所定時間毎に送信し、または要求に対応してヘルスチェックの応答を送信し、
通信制御装置は、上記ハートビートを受信し、または上記ヘルスチェックの要求を送信して応答を受信し、一定時間内に該これらの受信がない場合は、対応する該受信がない設備用端末のコントローラに通報することを特徴とする請求項5又は6記載の設備監視システム。 - 通信制御装置は、無線の雑音レベルが一定時間以上連続して指定値を超える場合に、コントローラに通報することを特徴とする請求項5又は6記載の設備監視システム。
- 設備用端末は入退室装置であり、無線の雑音レベルが一定時間以上連続して指定値を超える場合に、電気錠を開けないようにしたことを特徴とする請求項5又は6記載の設備監視システム。
- 自身の異常を検出すると、通信制御装置にその異常の情報を送信する設備用端末における端末通信管理方法において、
他端末の通信優先順位を記憶する記憶ステップと、
自身の異常を検出すると、該異常を検出することで定めた通信優先順位と記憶している上記他端末の通信優先順位とを比較する比較ステップと、
上記比較において上記異常を検出することで定めた通信優先順位が高い場合は、上記通信制御装置と他端末に上記定めた通信優先順位を送信するステップと、
上記定めた通信優先順位の送信に基づいて得たチャネルにより異常情報を送信するステップと、
上記比較において記憶している上記他端末の通信優先順位が自身の上記定めた通信優先順位より高い場合は、自身の上記通常の情報送信を抑える通信制御ステップと、
を備え、
通信制御装置と他端末に定めた通信優先順位を送信するステップは、通信制御装置と他端末に定めた通信優先順位を送信して後、応答が無い場合は、所定の回数更に通信制御装置と他端末に上記定めた通信優先順位の送信を繰り返すようにしたことを特徴とする端末通信管理方法。 - 自身の異常を検出すると、通信制御装置にその異常の情報を送信する設備用端末における端末通信管理方法において、
他端末の通信優先順位を記憶する記憶ステップと、
自身の異常を検出すると、該異常を検出することで定めた通信優先順位と記憶している上記他端末の通信優先順位とを比較する比較ステップと、
上記比較において上記異常を検出することで定めた通信優先順位が高い場合は、上記通信制御装置と他端末に上記定めた通信優先順位を送信するステップと、
上記定めた通信優先順位の送信に基づいて得たチャネルにより異常情報を送信するステップと、
上記比較において記憶している上記他端末の通信優先順位が自身の上記定めた通信優先順位より高い場合は、自身の上記通常の情報送信を抑える通信制御ステップと、
を備え、
上記設備用端末は、定めた通信優先順位を送信する通信路以外に他の通信路を備えて、通信制御装置と他端末に定めた通信優先順位を送信するステップにより送信後に応答が無い場合は、上記他の通信路により異常情報の送信を行うステップを備えたことを特徴とする端末通信管理方法。 - 通信制御装置と他端末に定めた通信優先順位を送信するステップは、一斉通報のブロードキャストで行うようにしたことを特徴とする請求項11又は12記載の端末通信管理方法。
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