JP4409807B2 - 基板処理方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体基板(以下、適宜基板)の表面に形成された膜を所定の厚さ除去する処理を施す基板処理装置、基板処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体デバイスの製造において、製造時における不純物汚染は、半導体デバイスの信頼性に大きな影響を与える。したがって、例えば半導体配線やコンタクト形成のために、めっき等の成膜方法により全面に成膜された基板は、成膜成分と基板搬送部との接触に起因する他のプロセス装置の汚染を防止するために、基板周辺部の膜の除去が施されている。この膜の除去は、通常エッチング液を除去対象領域にのみ供給し、除去対象領域のみに除去処理が施されていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
この膜の除去処理では、エッチング幅や端部形状の制御が容易ではなく、また配線の多層化が進むにつれて工程数の増加に繋がるといった問題点がある。
【0004】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、基板周縁部の膜の除去を簡略化し、確実に除去することができる基板処理装置、基板処理方法を提供する。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、第1の態様の基板処理装置1は、例えば図1、図2に示すように、基板表面WAの基板周縁部32と基板デバイス有効部33との間に段差を持つように成膜された基板Wについて、基板表面WAの膜31、34を全面にわたって同時に所定の厚さ除去する処理を施すことが可能な膜除去装置11を備える。所定の厚さは、基板周縁部32において、基板周縁部32の膜31の厚さ以上とするとよい。
【0006】
このように構成すると、膜除去装置11を備えるので、基板表面WAの基板周縁部32と基板デバイス有効部33との間に段差を持つように成膜された基板Wについて、基板表面WAの膜31、34を同時に全面にわたって所定の厚さt除去する処理を施すことが可能であり、基板周縁部32の膜31を完全に除去するまで処理を行い、基板デバイス有効部33に膜34を残存させる処理を簡易に施すことができる。また、本発明の基板処理装置1は、基板表面WAの膜31、34を全面にわたって同時に所定の均一な厚さ除去する処理を施すことが可能であるように構成するとよい。
【0007】
第2の態様の基板処理装置1は、例えば図1に示すように、第1の態様の基板処理装置において、基板処理装置1が電解加工装置1とするとよい。
【0008】
このように構成すると、基板処理装置1が電解加工装置1であるので、基板表面WAに塑性変形による加工変質層や転移等の欠陥が発生せず、表面WAの平坦度の高い品質のよい基板を製作することができる。
【0009】
上記目的を達成するために、第3の態様の基板処理装置201は、第2の態様の基板処理装置において、例えば図4に示すように、電解加工装置201は、被加工物Wに近接自在な加工電極218と;被加工物Wに給電する給電電極236と;被加工物Wと加工電極218との間または被加工物Wと給電電極236との間の少なくとも一方に配置したイオン交換体235と;被加工物Wとイオン交換体235との間に流体202を供給する第1流体供給部229、217、219、220、228と;加工電極218と給電電極236との間に電圧を印加する電源223を有するようにするとよい。
【0010】
このように構成すると、加工電極218と、給電電極236と、イオン交換体235と、電源223を備えるので、例えば流体202が液体であり純水である場合は、イオン交換体235によって水酸化物イオンと水素イオンに解離し、解離により生成された水酸化物イオンを、被加工物Wと加工電極218との間の電界により、さらに被加工物Wとイオン交換体235との間に供給された純水202の流れにより、被加工物Wの加工電極218と対面する表面WAに供給して、当該表面WA近傍での水酸化物イオンの密度を高め、被加工物Wの原子と水酸化物イオンの反応を起こさせる。この反応によって生成された反応物質は、純水202中に溶解し、いくらかはイオン交換体235中に蓄積し、被加工物Wから除去される。これにより、被加工物Wの表面層の除去加工が行われる。この方法では、被加工物Wの加工電極218と対面する表面WAが加工されるので、イオン交換体235が被加工物Wの表面層に沿って移動するように加工電極218を移動させることで、被加工物Wの表面WAを所望の厚さだけ除去し、あるいは所望の表面形状に加工することができる。
【0011】
イオン交換体は1層または積層構造で配置するものとしてもよい。このように構成すると、イオン交換体として薄膜を用い、かつイオン交換体の容量を増やすことができる。またイオン交換体の性質を層毎に変えてもよい。例えば層毎に硬さを変える。そのようにするときは電解加工装置の特性を自在に変化させることができる。
【0012】
なお、電源は異なる一定の電圧を印加し、または異なる一定の電流が流れるように所定の電圧を印加することが可能な電源としてもよい。このようにすると、加工量(加工厚さ)もしくは加工終点の制御が容易となる。典型的には、被加工物は、基板表面WAに形成された膜である。
【0013】
上記目的を達成するために、第4の態様の基板処理装置1は、第2の態様の基板処理装置において、例えば図1に示すように、電解加工装置1は、被加工物Wに近接自在な加工電極18と;被加工物Wに給電する給電電極W(236(図4参照))と;被加工物Wと加工電極18との間、または被加工物Wと給電電極236との間の少なくとも一方に流体2を供給する第2流体供給部29、17、19、20、28と;加工電極18と給電電極W(236)との間に電圧を印加する電源23を有するようにするとよい
【0014】
このように構成すると、加工電極18と、給電電極W(236(図4参照))と、電源23を備えるので、例えば流体2が液体であり純水である場合は、加工電極18と、給電電極W(236)とによって水酸化物イオンと水素イオンに解離し、解離により生成された水酸化物イオンを、被加工物Wと加工電極18との間の電界により、さらに被加工物Wと加工電極18との間、被加工物Wと給電電極W(236(図4参照))との間に供給された純水2の流れにより、被加工物Wの加工電極18と対面する表面WA、あるいは被加工物Wの給電電極236と対面する表面WAに供給して、当該表面WA近傍での水酸化物イオンの密度を高め、被加工物Wの原子と水酸化物イオンの反応を起こさせる。この反応によって生成された反応物質は、純水2中に溶解し、被加工物Wから除去される。これにより、被加工物Wの表面層の除去加工が行われる。この方法では、被加工物Wの加工電極18と対面する表面WAが加工されるので、被加工物Wの表面層に沿って移動するように加工電極18、あるいは加工電極18と給電電極W(236)とを移動させることで、被加工物Wの表面WAを所望の厚さだけ除去し、あるいは所望の表面形状に加工することができる。
【0015】
第5の態様の基板処理装置は、第3の態様または第4の態様の基板処理装置において、例えば図4に示すように、流体202は、超純水、純水、電気伝導度が500μS/cm以下の液体202または電解液202とするとよい。なお、本発明で述べる電気伝導度は、1atm、25℃の換算値である。
【0016】
このように構成すると、被加工面WAに不純物を残さない清浄な加工を行うことができ、これにより、電解加工後の洗浄を簡素化することができる。
【0017】
流体202を電解液202とすれば加工レートを高く取ることができる。流体202を電気伝導度が500μS/cm以下の液体202とすれば、加工レートが電解液202の場合より落ちるものの不純物の少ない液体202での加工が可能となり、純水202とすればさらに清浄度の高い処理が可能となる。なお、電気伝導度が500μS/cm以下の液体202、純水202の場合でも、イオン交換体235を備えるので、加工レートを維持することができる。
【0018】
なお、第2の態様の基板処理装置1では、例えば図1に示すように、電解加工装置1が、被加工物Wに近接自在な加工電極18と、被加工物Wに給電する給電電極Wと、純水2、または電気伝導度が500μS/cm以下の流体2を供給する流体供給部29、17、19、20、28と、加工電極18と給電電極Wとの間に電圧を印加する電源23とを有する電解加工装置1を用いて行うものとしてもよい。
【0019】
このように構成すると、加工電極18と、給電電極Wと、電源23を備えるので、供給された純水2、または電気伝導度が500μS/cm以下の流体2中の水酸化物イオンを、被加工物Wと加工電極18との間の電界により、さらに供給された純水2、または流体2の流れにより、被加工物Wの加工電極18と対面する表面WAに供給して、当該表面WA近傍での水酸化物イオンの密度を高め、被加工物Wの原子と水酸化物イオンの反応を起こさせる。この反応によって生成された反応物質は、純水2、または流体2中に溶解し、いくらかはイオン交換体235中に蓄積し、被加工物Wから除去される。これにより、被加工物Wの表面層の除去加工が行われる。この方法では、被加工物Wの加工電極18と対面する部位が加工されるので、加工電極18を移動させることで、被加工物Wの表面WAを所望の厚さだけ除去し、あるいは所望の表面形状に加工することができる。
【0020】
第6の態様の基板処理装置は、第1の態様の基板処理装置において、例えば図6に示すように、基板処理装置301が、化学的エッチング装置301とするとよい。
【0021】
このように構成すると、基板処理装置301が化学的エッチング装置301であるので、基板表面WAに塑性変形による加工変質層や転移等の欠陥が発生せず、表面WAの平坦度の高い品質のよい基板Wを製作することができる。
【0022】
上記目的を達成するために、請求項1に係る発明による基板処理方法は、例えば、図1、図2に示すように、半導体基板Wの表面WAの全面にシード層31を形成し、基板周縁部32を除いた部分である基板デバイス有効部33にシード層31より厚くめっき層34を形成することによって基板周縁部32と基板デバイス有効部32との間に段差を持つように成膜し、半導体基板Wの基板周縁部32のシード層31を除去する基板処理方法であって;基板周縁部32のシード層31及びめっき層34の全体に加工液2を供給し、基板周縁部32のシード層31及びめっき層34の全体を、同時に所定の厚さ、基板周縁部32のシード層31が除去され残存しなくなるまで除去することで、基板周縁部32のシード層31を選択的に剥離する。
【0023】
基板表面WAの基板周縁部32と基板デバイス有効部33との間に段差を持つように成膜する工程は、典型的には、基板表面WAの全面に第1の膜31を成膜する工程と、基板表面WAの基板デバイス有効部33に第2の膜34を成膜する工程からなる。基板表面WAの膜34、31を全面にわたって同時に所定の厚さ除去する基板処理工程は、例えば、基板表面WAの膜34、31を全面にわたって一様処理加工速度で加工し、基板周縁部32の第1の膜31を除去したら基板処理を終了することにより行なってもよい。基板周縁部32と基板デバイス有効部33との間に段差を持つように成膜されているので、基板周縁部32の第1の膜31を除去しても、基板デバイス有効部33に第2の膜34の一部は残存している。よって、基板周縁部32の第1の膜31を選択的に除去することができる。処理加工は、電解加工であってもよいし、化学的エッチング加工であってもよい。
【0024】
請求項2に係る発明による基板処理方法は、請求項1記載の基板処理方法において、例えば図4に示すように、前記基板周縁部のシード層を選択的に剥離する工程が電解加工工程である。
【0025】
請求項3に係る発明による基板処理方法は、請求項2記載の基板処理方法において、例えば図4に示すように、前記電解加工工程は、半導体基板Wに加工電極218を近接させる工程と;半導体基板Wに給電する給電電極236を提供する工程とを備え;半導体基板Wと加工電極218との間または半導体基板Wと給電電極236との間の少なくとも一方にはイオン交換体235が配置されており;半導体基板Wとイオン交換体235との間に加工液102を供給する供給工程と;加工電極218と給電電極236との間に電圧を印加する工程をさらに備え;加工液202が、水、純水、超純水、電気伝導度が500μS/cm以下の液体、電気伝導度が500μS/cm以下の電解液のいずれかである。
請求項4に係る発明による基板処理方法は、請求項2記載の基板処理方法において、例えば図1に示すように、前記電解加工工程は、半導体基板Wに加工電極18を近接させる工程と;半導体基板Wに給電する給電電極Wを提供する工程と;半導体基板Wと加工電極18との間、または半導体基板Wと給電電極Wとの間の少なくとも一方に加工液2を供給する供給工程と;加工電極18と給電電極Wとの間に電圧を印加する工程とを備え;加工液2が、水、純水、超純水、電気伝導度が500μS/cm以下の液体、電気伝導度が500μS/cm以下の電解液のいずれかである。
請求項5に係る発明による基板処理方法は、請求項1記載の基板処理方法において、例えば図6に示すように、前記基板周縁部のシード層を選択的に剥離する工程が化学的エッチング工程である。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。なお、各図において互いに同一あるいは相当する部材には同一符号を付し、重複した説明は省略する。
【0027】
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る基板処理装置としての電解加工装置1の概略構成を示す断面ブロック図である。電解加工装置1は、膜除去装置11を備える。膜除去装置11は、加工電極18を保持する電極保持部12と、電極保持部12に取り付けた電極回転軸13と、被加工物としての基板W(例えば、Cu膜をめっき処理されたウェハ)を吸着保持し、電極保持部12の下方に配置された基板保持部14と、基板保持部14に取り付けた基板回転軸15とを含んで構成される。本実施の形態では、後述のように基板Wが給電電極の働きをなす。電解加工装置1は、さらに加工電極18と基板Wとの間に電圧を印加する電源23を備える。電極保持部12は、後述のように基板保持部14に対して相対的に運動している。
【0028】
電解加工装置1は、さらに基板保持部14を、基板回転軸15を介して回転(基板回転軸15の中心線回りの回転)(回転L)させる基板回転手段としての中空モータ41と、電極保持部12を電極回転軸13を介して垂直線回りに偏心回転(回転U)させる電極回転手段としての中空モータ42と、電極保持部12を基板保持部14の真上の位置に向け揺動させ、または電極保持部12を基板保持部14の真上の位置から水平に揺動させる電極揺動手段としての揺動アーム43および揺動軸44および揺動用モータ45と、電極保持部12を基板保持部14から上方に離れる方向に上昇させ、あるいは基板保持部14の方向に下方に近づくように下降させる上昇下降手段としての、ボールネジ46および上下動用モータ47と、流体としての加工液2を供給する流体供給手段としての加工液供給手段(不図示)とを備える。揺動アーム43は、揺動軸44を中心として揺動用モータ45に駆動されて電極保持部12を揺動する。ボールネジ46は上下動用モータ47に駆動され揺動軸44、揺動アーム43、電極保持部12を上昇、下降させる。
【0029】
電極保持部12は、略円板形状を有し、水平に配置されている。電極保持部12の下面12Bの外周部には、外周壁16が形成されている。電極保持部12の下面12Bには、外周壁16によって凹部17が形成されている。外周壁16の先端部には、円板形状の加工電極18が水平に取り付けられている。電極保持部12の中心には貫通孔19が形成されている。加工電極18には、加工液2を基板Wに供給する貫通孔29が多数形成されている。加工電極18の半径は、基板Wの半径より大きく形成されている。
【0030】
電極保持部12の上面12Aには、中空円柱形状の電極回転軸13が垂直に取り付けられている。電極回転軸13には、中空路20が形成され、中空路20は電極保持部12の貫通孔19に連通している。電極回転軸13の上端13Aには中空モータ42が接続され、中空モータ42の中空部42Cは、中空路20に連通している。揺動アーム43の中空モータ42との接続部には中空部48(図中破線にて表示)が加工され、中空部48は中空部42Cに連通している。中空モータ42は、揺動アーム43の下面43Aの自由端43C近傍に接続されている。
【0031】
加工電極18の上面18Aに接続された配線24は、凹部17と貫通孔19と中空路20と中空部42Cと中空部48とを通り、揺動アーム43の上面43Bに設けられたスリップリング26を通り、さらに揺動アーム43と揺動軸44に形成された中空部39(図中破線にて表示)とを通り、電源23に接続される。電極回転軸13には、第2流体供給部としての(あるいは流体供給部としての)加工液供給口28が形成され、加工液供給手段(不図示)が、電極回転軸13の加工液供給口28に加工液2を供給する。
【0032】
基板保持部14は、円板形状を有し、水平に配置されている。基板保持部14は、被加工物である基板Wを上面14Aに吸着保持する。基板保持部14の中心には、貫通孔21が形成されている。
【0033】
基板保持部14の下面14Bには、中空円柱形状の基板回転軸15が垂直に取り付けられている。基板回転軸15には、中空路22が形成され、中空路22は基板保持部14の貫通孔21に連通している。基板回転軸15の下端15Bには中空モータ41が接続されている。中空モータ41の中空部41Cは、中空路22に連通している。
【0034】
基板W4の下面WBに接続された配線25は、貫通孔21と中空路22と中空部41Cとを通り、中空モータ41の下面41Bに取り付けられたスリップリング27を通り、通り電源23に接続される。本実施の形態の電解加工装置1は、基板Wに直接給電を行う直接給電型である。なお、基板Wは、加工電極18に平行に配置されている。
【0035】
図2(A)に示すように、基板保持部14の上面14A(図1参照)に吸着保持される基板Wは、厚さの薄い略円板形状をし、上面WAの全体にわたり、膜としての、あるいは第1の膜としてのシード層31(例えば、銅シード)が形成され、基板表面WAの基板周縁部32を除いた基板デバイス有効部33に膜としての、あるいは第2の膜としてのめっき層34(例えば、銅めっき)が形成されている。典型的には、めっき層34はシード層31よりも厚く形成されている。また、基板Wは、基板表面WAの基板周縁部32と基板デバイス有効部33との間に段差を持つように成膜されている。なお、図2において、シード層31とめっき層34の厚さは実際よりも厚く描かれている。
【0036】
次に、図1を参照し、本実施の形態の電解加工装置1の作用について説明する。
基板Wが基板保持部14の上面14Aに載置され、吸着保持される。揺動用モータ45が揺動軸44を介して揺動軸44を中心に揺動アーム43を揺動し、電極保持部12が、揺動アーム43によって水平に揺動され、基板保持部14の真上に位置する。そして上下動用モータ47がボールネジ46を回転させ、揺動軸44を下降させ、揺動軸44が揺動アーム43を介して電極保持部12を基板保持部14に向けて下降させ、基板Wの上面WAが加工電極18の下面18Bに接近する。
【0037】
加工液供給手段(不図示)によって、加工液供給口28に加工液2が供給され、加工液2は、中空部20、貫通孔19、凹部17、貫通孔29を通り、基板Wの上面WAに全体にわたり供給される。また、加工液2は、加工電極18の基板Wとの対抗面18B全体から供給される。そして、電源23によって加工電極18と基板Wとの間に電圧が印加される。本実施の形態では、加工電極18側が陰極に、基板W側が陽極になるように電圧が印加される。そして、中空モータ42によって電極回転軸13を介して電極保持部12が一定の角速度で偏心回転(回転U)し、中空モータ41によって基板回転軸15を介して基板保持部14が一定の角速度で回転(回転L)する。中空モータ41、中空モータ42は、電極保持部12、基板Wを、加工電極18が一定の周期で基板Wの上面WA全体を加工するようにそれぞれ偏心回転、回転させ、一様な加工速度でシード層31、めっき層34の除去加工が行われるようにするとよい。なお、加工電極18が偏心回転し、基板Wが回転するので、加工電極18は基板Wに対して相対運動する。
【0038】
次に、上下動用モータ47がボールネジ46をさらに回転させることにより、電極保持部12がさらに下降し、加工電極18と基板Wの上面WAとが僅かに離れて対向し、基板Wの処理、すなわち基板Wのめっき層34、シード層31の電解加工が行われる。
【0039】
加工電極18の下面18Bと、被加工物としての、あるいは給電電極としての基板Wの、上面WAとが対向して近接して配置されているので、加工液2として、例えば水、純水、超純水のいずれかである液体を使用した場合は、水分子が水酸化物イオン(OH)と水素イオン(H)に解離し、生成された水酸化物イオンは、液体の流れによって、基板Wと加工電極18との間の電界により、基板W上面WA近傍での水酸化物イオンの密度が高まり、めっき層34の原子と水酸化物イオンの反応、およびシード層31の原子と水酸化物イオンの反応を起こすことができる。これらの反応によって生成された反応物質は、基板Wから除去される。これにより、めっき層34とシード層31の除去加工が行われる。
【0040】
図2(B)に示すように、基板周縁部32のシード層31が除去された時点で、基板Wの処理加工を終了する。図中、破線で描かれた線が、処理を行う前の基板の表面を示している。処理加工によって基板Wの上面WAの成膜が、基板Wの上面WAの全体にわたり均一の厚さtで同時に除去される処理加工が施されている。よって、基板周縁部32のシード層31が除去され、一方、基板デバイス有効部33上のめっき層34は残存している。したがって、基板周縁部32のシード層31の選択的剥離を行うことができる。
【0041】
よって、本実施の形態では、基板表面WA上の成膜除去端は、基板周縁部32と基板デバイス有効部33との境界部となるため、成膜除去幅はおのずと確定する。いわゆるベベル電解加工を基板デバイス有効部33の加工と同時に行えるため、プロセス数の低減を図ることができる。基板周縁部32のシード層31の剥離を行う除去工程を簡略化すると共に、電界加工領域の制御を行うことなく基板周縁部32の加工を行うことができる。
【0042】
次に、上下動用モータ47がボールネジ46を逆転させることにより電極保持部12を上昇させ、中空モータ42による電極保持部12の回転(回転U)、および中空モータ41による基板保持部14の回転(回転L)を終了する。また、電源23により電圧の印加を終了し、揺動用モータ45が揺動軸44を介して揺動アーム43を揺動させることにより電極保持部12を基板保持部14の上方の位置から水平に揺動させ、基板Wを基板保持部14から取り外す。
【0043】
加工液2として、水、純水、超純水に界面活性剤等の添加剤を添加して、電気伝導度が500μS/cm以下、好ましくは50μS/cm以下、さらに好ましくは10μS/cm以下、さらに好ましくは0.1μS/cm以下にした液体を使用することで、基板表面WAに不純物あるいは加工表面への吸着性の強い双極分子を残さない清浄な加工さらに加工面の粗れの低減を行うことができ、これにより電解加工後の基板Wの洗浄工程を簡素化することができる。本明細書に示す液体の電気伝導度は、25℃、1atmでの数値である。
【0044】
さらに、加工液2としてNaClやNaSO等の中性塩、HClやHSO等の酸、さらにはアンモニア等のアルカリ等の電解液も使用でき、被加工物の特性によって、適宜選択して使用するとよい。
【0045】
図3は、本発明の第2の実施の形態に係る基板処理装置としての電解加工装置101の概略構成を示す断面ブロック図である。本実施の形態の電解加工装置101は、第1の実施の形態の電解加工装置1(図1参照)と較べて、加工電極118の下面118Bの全体を覆ってイオン交換体135が取り付けられている点が相違するが、その他の点は構造上同一である。なお、本実施の形態の電解加工装置101も、基板Wに直接給電を行う直接給電型である。また、第1の実施の形態と同様に、膜除去装置11を備える。さらに、第1の実施の形態と同様に、第1流体供給部としての(あるいは流体供給部としての)加工液供給口128から加工液102が供給され、電源123によって加工電極118と基板Wとの間に電圧が印加され、図2に示す基板Wが加工処理される。
【0046】
なお、図3中、電極回転軸113に接続され、電極保持部112を回転させる中空モータ、揺動アーム、揺動軸、揺動用モータ、揺動アームに取り付けられるスリップリング、基板回転軸115に接続され、基板保持部を回転させる中空モータ、この中空モータに取り付けられるスリップリング、ボールネジ、上下動用モータの記載を省略している。
【0047】
本実施の形態の電解加工装置101は、イオン交換体135を備えるので、上昇下降手段(不図示)が基板Wの処理加工に際し、電極保持部112がイオン交換体135を基板Wの上面WAに接触するまで下降させる。
【0048】
電解加工装置101の作用は、さらに第1の実施の形態の電解加工装置1(図1参照)と較べて、イオン交換体135を備えることによる以下の作用が相違する。
本実施の形態の電解加工装置101は、加工液102として、例えば水、純水、超純水のいずれかである液体を供給した場合は、供給された液体は基板Wとイオン交換体135との間を流れ、イオン交換体135が液体を効率よく解離させ、多量の水酸化物イオン、水素イオンを発生させる。そして、加工液102の流れによって、基板Wと加工電極118との間の電界により、基板W上面WA近傍での水酸化物イオンの密度を高め、めっき層34の原子と水酸化物イオンの反応、およびシード層31の原子と水酸化物イオンの反応を起こすことができる。イオン交換体135により多量の水酸化物イオンを発生させるので、基板上面WA近傍での水酸化物イオンの密度をより高めることができ、基板Wの上面WAの全面にわたって、シード層31とめっき層34から同時に所定の均一な厚さを除去する処理を施す効率のよい電解加工をすることができ、加工時間を短縮することができる。所定の厚さとは少なくとも基板周縁部32のシード層31を除去する厚さである。
【0049】
イオン交換体135は1層構造であってもよいし多層の積層構造であってもよい。電解反応により加工生成物(水酸化物やイオン)のいくらかは、部材表面および部材の内部に蓄積されるが、その蓄積量は部材の蓄積容量(イオン交換体ではイオン交換容量)に依存する。蓄積される加工生成物の量が、部材の蓄積容量を超える場合、蓄積された加工生成物の形態が変化することがあり、それが加工速度およびその分布に影響を与える可能性がある。したがって、加工生成物の部材内に、蓄積容量以上に蓄積させない、もしくは蓄積した加工生成物を部材外に除去する必要がある。部材の蓄積は部材の蓄積容量を増加させるものである。
【0050】
図4は、本発明の第3の実施の形態に係る基板処理装置としての電解加工装置201の概略構成を示す断面ブロック図である。
【0051】
本実施の形態の電解加工装置201は、電解加工装置101と同様に、電極保持部212、基板保持部214、加工電極218、イオン交換体235を含んで構成され、加工電極218の下面218Bの全体を覆ってイオン交換体235が取り付けられている。電極保持部212の下面212Bには、外周壁216によって凹部217が形成されている。電極保持部212の中心には貫通孔219が形成されている。
【0052】
さらに、加工電極218には、流体としての加工液202を基板Wに供給する貫通孔229が多数形成されている。電極保持部212の上面212Aには、中空円柱形状の電極回転軸213が垂直に取り付けられている。電極回転軸213には、中空路220が形成され、中空路220は電極保持部212の貫通孔219に連通している。電極回転軸213には、加工液供給口228が形成され、加工液供給口228は中空路220に連通している。加工液供給口228に供給された加工液202は、中空路220、貫通孔219、凹部217、貫通孔229を通り、加工電極218の基板Wに対抗する面218Bの全体から供給される。なお、本実施の形態では、第2の実施の形態と同様に、図2に示す基板Wが加工処理される。
【0053】
なお、図4中、電極回転軸213に接続され、電極保持部212を回転させる中空モータ、揺動アーム、揺動軸、揺動用モータ、揺動アームに取り付けられるスリップリング、基板回転軸215に接続され、基板保持部214を回転させるモータ、ボールネジ、上下動用モータの記載を省略している。
【0054】
本実施の形態の電解加工装置201の構成は、第2の実施の形態の電解加工装置101(図3参照)の構成と、以下の相違点以外は同一である。
【0055】
本実施の形態の電解加工装置201では、基板回転軸215に、中空路は形成されておらず、基板回転軸215は、中実構造である。基板回転軸215に接続される基板保持部214を回転させるためのモータ(図4に不図示)には、中空部が形成されておらず、スリップリングは取り付けられていない。揺動アーム(図4に不図示)、および揺動軸(図4に不図示)には、配線が通る中空部は形成されていない。
【0056】
電解加工装置101では、前述のように加工電極118が電極保持部112に取り付けられ、基板保持部114に吸着保持された基板Wが給電電極として作用している(図3参照)。しかし、電解加工装置201では、加工電極218と給電電極236が共に電極保持部212に取り付けられ、電極保持部212上の加工電極218と給電電極236との間には絶縁部237が設けられている。本実施の形態の電解加工装置201は、いわゆる片側給電型である。
【0057】
給電電極236に接続された配線225は、加工電極218に接続された配線224と共に、凹部217と、貫通孔219と、中空路220と、電極保持部212回転用の中空モータ(不図示)に形成された中空部(不図示)と、揺動アーム(不図示)に形成された中空部(不図示)とを通り、さらに揺動アームの上面に設けられたスリップリング(不図示)を通り、そのまま電源223に接続される。
【0058】
図5に示すように、加工電極218は、一例として略扇型の3個の加工電極部品218C〜Eからなり、給電電極236は、略扇型の3個の給電電極部品236C〜Eからなるようにし、加工電極部品218C〜Eと給電電極部品236C〜Eとを、円周方向交互に配置するとよい。絶縁部237は、電極保持部212の中心部に配置された部分237Aと、さらに加工電極部品218C〜Eと給電電極部品236C〜Eとの間に放射状に配置された部分237Bを有するようにするとよい。加工電極部品218C〜Eと給電電極236C〜Eには、加工液202が流れる貫通孔229をそれぞれ形成するとよい。図中、加工電極部品218Cに形成された貫通孔229のみを示す。他の加工電極部品218D、Eと給電電極部品236C〜Eには、図示しないが加工電極部品218Cと同じように貫通孔229が形成されている。
【0059】
図4、図5に示すように、加工電極部品218C〜Eと給電電極部品236C〜Eとには、それぞれ配線が接続され、加工電極部品218C〜E用の3本の配線(1本のみ図示)は1本の配線224にまとまり、給電電極部品236C〜E用の3本の配線(1本のみ図示)は1本の配線225にまとまり、配線224、225は、凹部217から貫通孔219、中空路220を経て、スリップリング(不図示)を介して電源223に接続される。
【0060】
本実施の形態の電解加工装置201は、電解加工装置101(図3参照)とほぼ同様に作用するが、基板保持部214上に保持する基板Wは、給電電極として働いてはいない点が異なる。
【0061】
本実施の形態の電解加工装置201は、イオン交換体235を備えるので効率のよい電解加工を行うことでき、さらに基板Wを給電電極として使用していないので、導電性の基板Wだけでなく、非導電性の基板Wの上に導電性膜が形成された基板Wの処理加工をすることができる。
【0062】
なお、図1を参照し前述した第1の実施の形態の電解加工装置1において、電極保持部12に円板形状の加工電極18を取り付ける代わりに、図5に示すように、例えば、加工電極部品と給電電極部品を円周方向交互に並べた円板形状の電極(加工電極および給電電極)を取り付け、直接給電型とする代わりに片側給電型としてもよい。
【0063】
この場合、各加工電極部品に接続された配線24と、各給電電極部品に接続された配線25とは、共に、凹部17と貫通孔19と中空路20と中空部42Cと中空部48とを通り、揺動アーム43の上面43Bに設けられたスリップリング26を通り、電源23に接続される。したがって、配線25は、基板W4の下面WBに接続されない。
【0064】
図6は、本発明の第4の実施の形態に係る基板処理装置としての化学的エッチング装置301の概略構成を示す断面ブロック図である。本実施の形態の化学的エッチング装置301は、化学的エッチング装置であり、加工液の代わりにエッチング液302を使用し、第1の実施の形態の電解加工装置1(図1参照)と較べて、以下の構成上の相違点を有する。また、第1の実施の形態と同様に、図2に示す基板Wがエッチング加工処理される。
【0065】
化学的エッチング装置301は膜除去装置311を備え、膜除去装置311は、加工ヘッド保持部312を有し、加工ヘッド保持部312は、円板形状の加工ヘッド318を保持する。加工ヘッド保持部312には、加工ヘッド318を回転させる加工ヘッド回転軸313が取り付けられている。加工ヘッド保持部312、加工ヘッド回転軸313、加工ヘッド318は、それぞれ電極保持部12、電極回転軸13、加工電極18(図1参照)と同様の形状に形成されている。加工ヘッド回転軸313は、電極回転軸13(図1参照)と同様に加工ヘッド318を回転させる。加工ヘッド318には、エッチング液302を通し基板Wの上面WA全体に供給する多数の貫通孔329が形成されている。
【0066】
化学的エッチング装置301は、電源を備えず、加工ヘッド318と基板Wとの間に電圧は印加されていない。したがって、配線を有せず、スリップリングは設けられておらず、基板Wを保持する基板保持部314に取り付けられた基板回転軸315には配線を通すための中空路は形成されていない。
【0067】
化学的エッチング装置301は、さらに基板回転軸315に取り付けられた基板保持部314を、基板回転軸315を介して回転(基板回転軸315の中心線回りの回転)(回転L)させる基板回転手段としてのモータ341と、加工ヘッド回転軸313に取り付けられた加工ヘッド保持部312を垂直線回りに偏心回転(回転U)させる加工ヘッド回転手段としてのモータ342と、加工ヘッド保持部312を基板保持部314の真上の位置に向け揺動させ、または加工ヘッド保持部312を基板保持部314の真上の位置から水平に揺動させる加工ヘッド揺動手段としての揺動アーム343、揺動軸344、揺動用モータ345と、加工ヘッド保持部312を基板保持部314から上方に離れる方向に上昇させ、あるいは基板保持部314の方向に下方に近づくように下降させる上昇下降手段としてのボールネジ346、上下動用モータ347と、基板回転軸315に流体としてのエッチング液302を供給する流体供給手段としてのエッチング液供給手段(不図示)とを備える。揺動アーム343は、揺動軸344を中心として揺動用モータ3に駆動されて電極保持部312を揺動する。ボールネジ346は上下動用モータ347に駆動され揺動軸344、揺動アーム343、電極保持部312を上昇、下降させる。
【0068】
本実施の形態の化学的エッチング装置301の作用は、電解加工装置1の作用と以下の点で相違する。すなわち、加工液の代わりにエッチング液302が供給されること、加工ヘッド318と基板Wの間に電圧が印加されないことが相違する。
【0069】
さらに、本実施の形態の化学的エッチング装置301は、例えば銅めっき基板においては、図2に示す、シード層31(銅シード)とめっき層34(銅めっき)の形成された基板をエッチング処理する。エッチング液302としては、銅を溶解させる働きにある、酸化性のある酸(例えば、HNO溶液)、酸化剤と酸を組み合わせたもの(例えば、HとHF溶液)、アルカリ液(例えば、濃NHOH)、有機酸溶液、有機アルカリ溶液を用いるとよい。
【0070】
本実施の形態では、エッチング液302により、基板Wのシード層31とめっき層34を一様なエッチング加工速度でエッチング処理される。また、図2(B)に示すように、基板周縁部32のシード層31が除去された時点で基板Wのエッチング処理加工を終了する。処理加工によって基板Wの上面WAの成膜が、基板Wの上面WAの全体にわたり均一の厚さtで同時に除去される。よって、基板周縁部32のシード層31が除去され、一方、基板デバイス有効部33上のめっき層34は残存している。
【0071】
よって、本実施の形態の化学的エッチング装置301によれば、基板Wの基板周縁部32のシード層31の除去を簡略化し、確実に除去することができる。また、基板表面WA上の成膜除去端は、基板周縁部32と基板デバイス有効部33との境界部となるため、成膜除去幅はおのずと確定する。いわゆるベベルエッチングを基板デバイス有効部33の加工と同時に行えるため、プロセス数の低減を図ることができる。
【0072】
なお、上記の第1から第4に実施の形態では、下方に配置した基板保持部により基板を吸着保持し、上方に配置した電極保持部あるいは加工ヘッド保持部により加工電極あるいは加工ヘッドを保持し、基板の上面を加工電極あるいは加工ヘッドの下面で加工するいわゆるフェイスアップ型であるとして説明した。しかし、上方に配置した基板保持部により基板を吸着保持し、下方に配置した電極保持部あるいは加工ヘッド保持部により加工電極あるいは加工ヘッドを保持し、基板の下面を加工電極あるいは加工ヘッドの上面で加工するいわゆるフェイスダウン型であってもよい。
【0073】
上記の第1から第4に実施の形態では、電極保持部あるいは加工ヘッド保持部が、垂直線回りに偏心回転(回転U)するものとして説明したが、電極保持部あるいは加工ヘッド保持部は、スクロール運動、往復運動するものであってもよい。スクロール運動、往復運動により加工電極あるいは加工ヘッドは、基板の対向する表面全体を周期的に加工するようにする。
【0074】
次に、第5の実施の実施の形態に係る電解加工方法を適宜図2、図3を参照して説明する。
【0075】
本実施の形態の電解加工方法では、一例として銅めっき基板の場合は、基板表面WAの全面にシード層31を形成する。次に、基板表面WAの基板デバイス有効部33にめっき層34を形成する。よって、基板表面WAの基板周縁部32と基板デバイス有効部33との間に段差を持つように成膜される。基板Wを加工電極118に近接させ、基板Wと加工電極118との間にイオン交換体135が位置するようにする。基板Wとイオン交換体135とが接触するように、基板W、イオン交換体135、加工電極118を配置するとよい。基板Wとイオン交換体135との間に加工液102を供給する。加工液102は基板Wとイオン交換体135の間の全面に広がるように供給するとよい。次に、電源123により加工電極118と基板Wとの間に電圧を印加する。このようにすると基板Wが給電電極として作用し、給電電極が提供されたことになる。そして、加工電極118を基板Wに対して相対的に移動させる。このときイオン交換体135を加工電極118と一体に移動するとよい。また、加工電極118とイオン交換体135とを基板Wの被加工面WA全体にわたり周期的に移動させるとよい。
【0076】
基板周縁部32のシード層31が除去された時点で基板Wの処理加工を終了する。処理加工によって基板Wの上面WAの成膜が、基板Wの上面WAの全体にわたり均一の厚さtで同時に除去される処理加工が施されている。
【0077】
水分子が水酸化物イオン(OH)と水素イオン(H)に解離し、生成された水酸化物イオンは、加工液102の流れによって、基板Wと加工電極118との間の電界により、基板W上面WA近傍での水酸化物イオンの密度を高め、めっき層34の原子と水酸化物イオンの反応、およびシード層31の原子と水酸化物イオンの反応を起こすことができる。反応によって生成された反応物質は、加工液102中に溶解し基板Wの被加工面に沿った加工液102の流れによって基板Wから除去される。これにより、めっき層34とシード層31の除去加工が行われる。
【0078】
加工液として、水、純水、超純水に界面活性剤等の添加剤を添加して、電気伝導度が500μS/cm以下、好ましくは50μS/cm以下、さらに好ましくは10μS/cm以下、さらに好ましくは0.1μS/cm以下にした液体を使用することで、基板表面WAに不純物を残さない清浄な加工を行うことができ、これにより電解加工後の基板Wの洗浄工程を簡素化することができる。ここに示す液体の電気伝導度は、25℃、1atmでの数値である。
【0079】
次に、第6の実施の形態に係る電解加工方法を適宜図2、図4を参照して説明する。
【0080】
本実施の形態の電解加工方法では、一例として銅めっき基板の場合は、基板表面WAの全面にシード層31を形成する。次に、基板表面WAの基板デバイス有効部33にめっき層34を形成する。よって、基板表面WAの基板周縁部32と基板デバイス有効部33との間に段差を持つように成膜される。基板Wを加工電極218と給電電極236とに近接させ、基板Wと加工電極218の間、基板Wと給電電極236の間にイオン交換体235が位置するようにする。基板Wとイオン交換体235との間に流体としての加工液202を供給する。電源223により加工電極218と給電電極236との間に電圧を印加する。加工電極218、給電電極236、イオン交換体235を基板Wに対して相対的に移動させる。また、加工電極218、給電電極236、イオン交換体235を基板Wの被加工面WA全体にわたり周期的に移動させるとよい。
【0081】
基板周縁部32のシード層31が除去された時点で基板Wの処理加工を終了する。処理加工によって基板Wの上面WAの成膜が、基板Wの上面WAの全体にわたり均一の厚さtで同時に除去される処理加工が施されている。
【0082】
本実施の形態の電解加工方法は、基板Wと加工電極218の間、基板Wと給電電極236の間にイオン交換体235を位置させるので効率のよい電解加工を行うことでき、さらに基板Wを給電電極として使用していないので、導電性の基板Wだけでなく、非導電性の基板Wの処理加工をすることができる。
【0083】
図7を参照して、膜除去装置111(図3参照)を具備した電解加工装置101(図3参照)を備えた基板処理装置401を説明する。電解加工装置1、201、301(図1、4、6参照)のいずれかを採用してもよいが、以下電解加工装置101を採用した場合を例に挙げ、適宜図3を参照して説明する。図7に示すように、この基板処理装置401では、基板W(図2参照)を搬出入する搬出入部としての一対のロード・アンロード部430と、基板Wを反転させる反転機432と、および電解加工装置101とが直列に配置され、搬送装置としての搬送ロボッ4338aがこれらの各機器と平行に走行して基板Wの搬送と受渡しを行うようになっている。
【0084】
さらに、電解加工装置101による電解加工の際に、加工電極118(図3参照)と基板(給電電極)W(図3参照)との間に印加する電圧、またはこの間を流れる電流をモニタし、加工電極118と基板(給電電極)Wとの間の電圧と電流のうち少なくとも一方を独立に制御する制御部342が備えられている。本基板処理装置401によれば、膜除去装置を具備する電解加工装置101を備えるので、基板表面WAの基板周縁部32(図2参照)と基板デバイス有効部33(図2参照)との間に段差を持つように成膜された基板Wについて、基板表面WAの膜を同時に全面にわたって所定の厚さ除去する処理を施すことが可能であり、基板周縁部32の膜を確実に除去し、基板デバイス有効部33に膜を残存させる除去処理を簡易に施すことができる。
【0085】
なお、前述の処理加工における被加工物の材料と電極の極性の関係を述べると、被加工物である基板の材料が、例えば銅、またはモリブデン、または鉄、またはタングステンにあっては、陰極側に電解加工作用が生じるため、加工電極側が陰極に、基板側あるいは給電電極側が陽極になるように電圧が印加される。一方、基板の材料が、例えばアルムニウム、またはシリコンにあっては、陽極側に電解加工作用が生じるため、加工電極側が陽極に、基板側あるいは給電電極側が陰極になるように電圧が印加される。
【0086】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、膜除去装置を設けたので、基板表面の基板周縁部と基板デバイス有効部との間に段差を持つように成膜された基板について、基板表面の膜を同時に全面にわたって所定の厚さ除去する処理を施すことが可能であり、基板周縁部の膜を確実に除去し、基板デバイス有効部に膜を残存させる除去処理を簡易に施すことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る電解加工装置の概略構成を示す断面ブロック図である。
【図2】図1の電解加工装置によって加工される基板の形状を示す断面ブロック図である。
【図3】本発明の第2の実施の形態に係る電解加工装置の概略構成を示す断面ブロック図である。
【図4】本発明の第3の実施の形態に係る電解加工装置の概略構成を示す断面ブロック図である。
【図5】図4の電解加工装置の加工電極、給電電極の配置を説明する底面図である。
【図6】本発明の第4の実施の形態に係る化学的エッチング装置の概略構成を示す断面ブロック図である。
【図7】本発明の電解加工装置を備えた基板処理装置の平面図である。
【符号の説明】
1、101、201 電解加工装置
2、202 加工液
11 膜除去装置
12 電極保持部
13 電極回転軸
14 基板保持部
15 基板回転軸
16 外周壁
17、217 凹部
18、218 加工電極
19、219 貫通孔
20、220 中空路
21 貫通孔
22 中空路
23、223 電源
24、25 配線
26、27 スリップリング
28、228 加工液供給口
29 貫通孔
31 シード層
32 基板周縁部
33 基板デバイス有効部
34 めっき層
135、235 イオン交換体
236 給電電極
237 絶縁部
301 化学的エッチング装置
W 基板
WA 上面

Claims (5)

  1. 半導体基板の表面の全面にシード層を形成し、基板周縁部を除いた部分である基板デバイス有効部に前記シード層より厚くめっき層を形成することによって前記基板周縁部と前記基板デバイス有効部との間に段差を持つように成膜された半導体基板の基板周縁部のシード層を除去する基板処理方法であって;
    前記基板周縁部の前記シード層及び前記めっき層の全体に加工液を供給し、前記基板周縁部の前記シード層及び前記めっき層の全体を、同時に所定の厚さ、前記基板周縁部の前記シード層が除去され残存しなくなるまで除去することで、前記基板周縁部のシード層を選択的に剥離する;
    基板処理方法。
  2. 前記基板周縁部のシード層を選択的に剥離する工程が電解加工工程である;
    請求項1に記載の基板処理方法。
  3. 前記電解加工工程は、前記半導体基板に加工電極を近接させる工程と;
    前記半導体基板に給電する給電電極を提供する工程とを備え;
    前記半導体基板と前記加工電極との間または前記半導体基板と前記給電電極との間の少なくとも一方にはイオン交換体が配置されており;
    前記半導体基板と前記イオン交換体との間に前記加工液を供給する供給工程と;
    前記加工電極と前記給電電極との間に電圧を印加する工程をさらに備え;
    前記加工液が、水、純水、超純水、電気伝導度が500μS/cm以下の液体、電気伝導度が500μS/cm以下の電解液のいずれかである;
    請求項2に記載の基板処理方法。
  4. 前記電解加工工程は、前記半導体基板に加工電極を近接させる工程と;
    前記半導体基板に給電する給電電極を提供する工程と;
    前記半導体基板と前記加工電極との間、または前記半導体基板と前記給電電極との間の少なくとも一方に前記加工液を供給する供給工程と;
    前記加工電極と前記給電電極との間に電圧を印加する工程とを備え;
    前記加工液が、水、純水、超純水、電気伝導度が500μS/cm以下の液体、電気伝導度が500μS/cm以下の電解液のいずれかである;
    請求項2に記載の基板処理方法。
  5. 前記基板周縁部のシード層を選択的に剥離する工程が化学的エッチング工程である;
    請求項1に記載の基板処理方法。
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