JP4409177B2 - データ処理装置、データ処理方法およびプログラム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、音を発する発音源とこの発音源から発せられた音を聴取する受音点とが配置された音響空間をシミュレートする技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
入力された音に対する残響音の付加などによって特定の音響空間の音響特性をシミュレートする技術が従来から提案されている。この種のシミュレートに際しては、発音源から発せられた音が受音点に至るまでの経路(以下「伝達経路」という)を特定する必要がある。この伝達経路を特定する方法として鏡像法と呼ばれる方法が広く採用されている。鏡像法は、音響空間に設置された発音源について当該空間を構成する壁面に関する鏡像を想定し、この鏡像の位置に基づいて壁面における音の反射点、さらには発音源から受音点に至るまでの音の伝達経路を求める方法である(例えば特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開平8−286690号公報(段落0004から段落0007、ならびに第5図および第6図参照)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この鏡像法において想定される鏡像のなかには、実際の音響空間においては存在し得ない伝達経路に対応するものも存在する。このため、音響空間に想定される各鏡像が実際の伝達経路を成立させ得るものであるか否かを判定する必要があり、シミュレートに要する演算量を増大させる原因となっていた。特に、音響空間における発音源と受音点との位置関係が経時的に変化する場合には、その変化のたびにすべての鏡像について伝達経路の成否を判定し直す必要があるから、演算量の増大はいっそう顕著な問題となる。
【0005】
本発明は、以上説明した事情に鑑みてなされたものであり、音響空間の音響特性をシミュレートするときの演算量を軽減することができるデータ処理装置、データ処理方法およびプログラムを提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、音を発する発音源と当該発音源から発せられた音を受ける受音点とが配置された音響空間の音響特性をシミュレートする装置において、前記発音源から発せられるべき音を表す音データを記憶する記憶手段と、前記発音源の位置と前記受音点の位置とに基づいて、前記発音源が発する音の前記音響空間における直接音、一次反射音および二次反射音の伝達経路を鏡像法により特定する特定手段と、前記記憶手段に記憶されている音データを入力し、前記特定手段が特定した各伝達経路の経路長に応じた遅延量だけ遅延させて該伝達経路毎に該音データを出力するディレイラインと、前記ディレイラインが出力した音データのうち、前記二次反射音の各伝達経路の経路長に応じた遅延量だけ遅延させて出力された音データを入力し、当該伝達経路の経路長に応じた減衰をシミュレートするように該音データに係数を乗算し、該係数の乗算された音データを各々が複数のスピーカのいずれかに対応する複数の系統に振り分けて出力する二次反射特性用マトリクスミキサと、前記二次反射特性用マトリクスミキサが出力した複数の系統の音データを入力し、前記音響空間の壁面における一回の反射に応じた反射特性をシミュレートするように前記各系統で共通のフィルタ処理を前記系統毎の音データにそれぞれ施して出力する二次反射特性用フィルタと、前記ディレイラインが出力した音データのうち、前記一次反射音の各伝達経路の経路長に応じた遅延量だけ遅延させて出力された音データを入力し、当該伝達経路の経路長に応じた減衰をシミュレートするように該音データに係数を乗算して前記複数の系統に振り分けて出力する一次反射特性用マトリクスミキサと、前記一次反射特性用マトリクスミキサが出力した複数の系統の音データ及び前記二次反射特性用フィルタが出力した複数の系統の音データを前記系統毎に加算し、前記音響空間の壁面における一回の反射に応じた反射特性をシミュレートするように前記各系統で共通のフィルタ処理を前記系統毎の音データにそれぞれ施して出力する一次反射特性用フィルタと、前記ディレイラインが出力した音データのうち、直接音の伝達経路の経路長に応じた遅延量だけ遅延させて出力された音データを入力し、当該伝達経路の経路長に応じた減衰をシミュレートするように該音データに係数を乗算して前記複数の系統に振り分けて出力する直接音用マトリクスミキサと、前記直接音用マトリクスミキサが出力した音データと前記一次反射特性用フィルタが出力した音データとを前記系統毎に加算して出力する出力手段とを具備することを特徴とするデータ処理装置を提供する。
【0007】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のデータ処理装置において、前記特定手段は、直方体空間たる前記音響空間における前記一次反射音および二次反射音の伝達経路としてそれぞれ6経路、18経路を鏡像法により特定することを特徴とする。
【0008】
請求項3に記載の発明は、音を発する発音源と当該発音源から発せられた音を受ける受音点とが配置された音響空間の音響特性をシミュレートする方法において、前記発音源の位置と前記受音点の位置とに基づいて、前記発音源が発する音の前記音響空間における直接音、一次反射音および二次反射音の伝達経路を鏡像法により特定する第1の過程と、前記発音源から発せられるべき音を表す音データを入力し、前記第1の過程で特定された各伝達経路の経路長に応じた遅延量だけ遅延させて該伝達経路毎に該音データを出力する第2の過程と、前記第2の過程で出力された音データのうち、前記二次反射音の各伝達経路の経路長に応じた遅延量だけ遅延させて出力された音データを入力し、当該伝達経路の経路長に応じた減衰をシミュレートするように該音データに係数を乗算し、該係数の乗算された音データを各々が複数のスピーカのいずれかに対応する複数の系統に振り分けて出力する第3の過程と、前記第3の過程で出力された複数の系統の音データを入力し、前記音響空間の壁面における一回の反射に応じた反射特性をシミュレートするように前記各系統で共通のフィルタ処理を前記系統毎の音データにそれぞれ施して出力する第4の過程と、前記第2の過程で出力された音データのうち、前記一次反射音の各伝達経路の経路長に応じた遅延量だけ遅延させて出力された音データを入力し、当該伝達経路の経路長に応じた減衰をシミュレートするように該音データに係数を乗算して前記複数の系統に振り分けて出力する第5の過程と、前記第5の過程で出力された複数の系統の音データ及び前記第4の過程で出力された複数の系統の音データを前記系統毎に加算し、前記音響空間の壁面における一回の反射に応じた反射特性をシミュレートするように前記各系統で共通のフィルタ処理を前記系統毎の音データにそれぞれ施して出力する第6の過程と、前記第2の過程で出力された音データのうち、直接音の伝達経路の経路長に応じた遅延量だけ遅延させて出力された音データを入力し、当該伝達経路の経路長に応じた減衰をシミュレートするように該音データに係数を乗算して前記複数の系統に振り分けて出力する第7の過程と、前記第7の過程で出力された音データと前記第6の過程で出力された音データとを前記系統毎に加算して第8の過程とを具備することを特徴とするデータ処理方法を提供する。
【0009】
請求項4に記載の発明は、音を発する発音源と当該発音源から発せられた音を受ける受音点とが配置された音響空間の音響特性をシミュレートするためのプログラムであって、コンピュータを、前記発音源から発せられるべき音を表す音データを記憶する記憶手段と、前記発音源の位置と前記受音点の位置とに基づいて、前記発音源が発する音の前記音響空間における直接音、一次反射音および二次反射音の伝達経路を鏡像法により特定する特定手段と、前記記憶手段に記憶されている音データを入力し、前記特定手段が特定した各伝達経路の経路長に応じた遅延量だけ遅延させて該伝達経路毎に該音データを出力するディレイラインと、前記ディレイラインが出力した音データのうち、前記二次反射音の各伝達経路の経路長に応じた遅延量だけ遅延させて出力された音データを入力し、当該伝達経路の経路長に応じた減衰をシミュレートするように該音データに係数を乗算し、該係数の乗算された音データを各々が複数のスピーカのいずれかに対応する複数の系統に振り分けて出力する二次反射特性用マトリクスミキサと、前記二次反射特性用マトリクスミキサが出力した複数の系統の音データを入力し、前記音響空間の壁面における一回の反射に応じた反射特性をシミュレートするように前記各系統で共通のフィルタ処理を前記系統毎の音データにそれぞれ施して出力する二次反射特性用フィルタと、前記ディレイラインが出力した音データのうち、前記一次反射音の各伝達経路の経路長に応じた遅延量だけ遅延させて出力された音データを入力し、当該伝達経路の経路長に応じた減衰をシミュレートするように該音データに係数を乗算して前記複数の系統に振り分けて出力する一次反射特性用マトリクスミキサと、前記一次反射特性用マトリクスミキサが出力した複数の系統の音データ及び前記二次反射特性用フィルタが出力した複数の系統の音データを前記系統毎に加算し、前記音響空間の壁面における一回の反射に応じた反射特性をシミュレートするように前記各系統で共通のフィルタ処理を前記系統毎の音データにそれぞれ施して出力する一次反射特性用フィルタと、前記ディレイラインが出力した音データのうち、直接音の伝達経路の経路長に応じた遅延量だけ遅延させて出力された音データを入力し、当該伝達経路の経路長に応じた減衰をシミュレートするように該音データに係数を乗算して前記複数の系統に振り分けて出力する直接音用マトリクスミキサと、前記直接音用マトリクスミキサが出力した音データと前記一次反射特性用フィルタが出力した音データとを前記系統毎に加算して出力する出力手段として機能させるためのプログラムを提供する。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
【0015】
<A:第1実施形態>
本実施形態に係るデータ処理装置は、音を発する発音源と当該発音源から発せられた音を受ける受音点とが配置された音響空間をシミュレートする装置である。図1に示すように、この装置100は、制御装置10、記憶装置20、音データ処理部30および入力装置40を有する。記憶装置20、音データ処理部30および入力装置40は、それぞれバス11を介して制御装置10に接続されている。
【0016】
制御装置10はデータ処理装置100の全体を制御するための装置である。具体的には、制御装置10は、プログラムを実行することによって各部の制御や各種の演算処理を行なうCPU(Central Processing Unit)と、このCPUによって実行されるプログラムが格納されたROM(Read Only Memory)と、CPUによって作業領域として使用されるRAM(Random Access Memory)とを備えている。
【0017】
記憶装置20は、制御装置10によって実行されるプログラムやその実行時に使用されるデータを記憶するための手段である。例えばハードディスク装置や光ディスク装置といった各種の装置が記憶装置20として採用され得る。この記憶装置20には、音響空間のシミュレートに関わる各種のパラメータを音データ処理部30に対して指示するためのプログラム(以下「シミュレーションプログラム」という)が格納されている。さらに、この記憶装置20には、利用者によって聴取されるべき音を表すデータ(以下「音データ」という)が記憶されている。音データは、例えば楽器の演奏音や自然音といった各種の音の波形を所定の周期にてサンプリングして得られたデジタルデータである。この音データは、制御装置10によって読み出されたうえで音データ処理部30に対して順次に出力される。なお、音データが記憶装置20に記憶される構成に代えて、またはこの構成とともに、データ処理装置に接続された入力手段を介して外部から音データが入力される構成としてもよい。例えば、インターネットなどのネットワークに収容されたサーバ装置から音データが送信される一方、この音データが入力手段たる通信装置によって受信されたうえでデータ処理装置100による処理に供されるといった具合である。
【0018】
音データ処理部30は、フィルタ処理をはじめとする各種の加工を音データに施すことによって音響空間をシミュレートする手段であり、DSP(Digital Signal Processor)によって構成される。音データに対する加工の内容は、制御装置10から指示されるパラメータによって特定される。図1に示すように、音データ処理部30には複数のスピーカ50(本実施形態においては4つのスピーカ50)が接続されている。各スピーカ50は音データ処理部30による加工後の音データに基づいて音を出力するための装置である。なお、ここでは音を出力するための装置としてスピーカ50を例示したが、これに代えて、利用者の耳に装着されるイヤホンやヘッドホンを設けてもよい。
【0019】
本実施形態においては、音データ処理部30によるシミュレートの対象となる音響空間として直方体の内側の空間(以下「直方体空間」という)を想定する。すなわち、音響空間は、対向する壁面同士が平行をなす長方形状の6つの壁面によって囲まれた空間である。さらに本実施形態においては、発音源から発せられて受音点にて聴取される音のうち直接音と一次反射音と二次反射音とがシミュレートされる一方、これ以外の反射音(三次以上の反射音)のシミュレートは省略される。なお、直接音とは発音源から受音点まで直接に到達する音、すなわち音響空間の壁面における反射を経ることなく受音点に到達する音である。一方、一次反射音とは音響空間の壁面において一回だけ反射した後に受音点に到達する音であり、二次反射音とは音響空間の壁面において2回にわたって反射した後に受音点に到達する音である。
【0020】
そして、本実施形態においては、音が発音源から受音点に至るまでに経過した距離(以下「経路長」という)や受音点に対する音の到達方向(以下「音到達方向」という)といった各種の特徴量が制御装置10によって算出され、この特徴量に応じたパラメータが音データ処理部30に指示される。これらの特徴量を求めるために、制御装置10は、音響空間において発音源から発せられた音が受音点に到達するまでの伝達経路を随時に特定するようになっている。本実施形態においては、これらの伝達経路が鏡像法に基づいて特定される。詳述すると以下の通りである。
【0021】
まず、一次反射音の伝達経路は、音響空間の各壁面に関する発音源の一次鏡像を想定することによって特定される。すなわち、図2に示すように、音響空間80の壁面81Aに関する発音源70の一次鏡像711を想定すると、この一次鏡像711から受音点74に至る直線と壁面81Aとの交点81Arが音の反射位置となるから、発音源70から反射点81Arを経て受音点74に至る折線が一次反射音の伝達経路761として特定される。ここで、直方体空間たる音響空間においては、このような伝達経路761が6つの壁面の各々について必ず存在するから、一次反射音については合計6本の伝達経路761が必ず(すなわち発音源70と受音点74との位置関係によらず)存在することとなる。また、図2から明らかなように、直接音の伝達経路760は発音源70と受音点74とを直線で結んだ1本の経路として必ず存在する。
【0022】
一方、図3に示すように、二次反射音の伝達経路762は、各壁面に関する発音源70の一次鏡像と二次鏡像とを想定することによって特定される。すなわち、同図に示すように、壁面81Bに関する発音源70の一次鏡像712と、壁面81Aに関する一次鏡像712の鏡像(すなわち二次鏡像)72とを想定する。このとき、二次鏡像72から受音点74に至る直線と壁面81Aとの交点81Ar、およびこの交点81Arから一次鏡像712に至る直線と壁面81Bとの交点81Brが反射位置として特定される。したがって、発音源70と反射点81Brと反射点81Arと受音点74とを結ぶ折線が二次反射音の伝達経路762として特定されるのである。
【0023】
ところで、図3において壁面81Aに関する発音源70の一次鏡像711から二次鏡像を考えると、この二次鏡像は一次鏡像712について想定した二次鏡像72と完全に一致することとなる。したがって、二次反射音の伝達経路762を特定するための二次鏡像としては、いずれか一方の一次鏡像から想定される二次鏡像のみを考慮すれば足りる。ここで、音響空間80におけるすべての壁の一次鏡像から想定し得る二次鏡像は合計30個である。そして、このうち対向する壁面に関する6個については他の二次鏡像と重複することなく単独で想定される一方、残りの24個については他のひとつの二次鏡像と重複することとなる。したがって、直方体空間たる音響空間80においては、二次反射音について合計18本(=「重複する二次鏡像の一方に基づく12本」+「重複しない二次鏡像に基づく6本」)の伝達経路が必ず存在すると捉えることができる。
【0024】
次に、図4を参照して、音データ処理部30の具体的な構成を説明する。同図に示すように、音データ処理部30は、共通フィルタ31、ディレイライン32、複数のフィルタ33、複数の乗算器34、およびマトリクスミキサ35を有する。これらの各部は、制御装置10から指示されたパラメータに応じた加工を音データに施すための手段である。
【0025】
共通フィルタ31は、ひとつの入力端310を介して制御装置10から順次に入力される音データにフィルタ処理を施す手段である。このフィルタ処理によって、直接音、一次反射音および二次反射音のすべての伝達経路にわたって共通する距離に応じた減衰特性がシミュレートされる。なお、共通フィルタ31によるフィルタ処理を、後述するフィルタ33によって行なわせる構成としてもよい。この構成のもとでは共通フィルタ31を省略することができる。
【0026】
ディレイライン32は、いわゆるマルチタップディレイであり、共通フィルタ31から出力された音データをそれぞれ異なる時間長だけ遅延させたうえで複数のタップT(Ta1、Tb1からTb6、およびTc1からTc18)の各々から出力する手段である。すなわち、各タップTから出力される音データは、共通フィルタ31から入力された音データをそれぞれ制御装置10から指示された時間長だけ遅延させたものとなる。
【0027】
ここで、直方体空間たる音響空間80に必ず存在する伝達経路が合計25本(「直接音1本」+「一次反射音6本」+「二次反射音18本」)であることは上述した通りである。本実施形態においては、ディレイライン32が合計25個のタップTを備えており、その各々が25本の伝達経路のいずれかに対応付けられている。具体的には、図4に示すタップTa1は直接音の伝達経路760に対応付けられており、タップTb1からTb6は一次反射音の伝達経路761にそれぞれ対応付けられており、タップTc1からTc18は二次反射音の伝達経路762にそれぞれ対応付けられている。
【0028】
これらのタップTの後段には、それぞれフィルタ33および乗算器34が設けられている。このうちフィルタ33は、制御装置10から指示されたパラメータに基づいて、前段のタップTから出力された音データにフィルタ処理を施す手段である。すなわち、各フィルタ33は、発音源70から発せられた音の周波数特性が当該フィルタ33に対応する伝達経路を経由するときに空気による吸収に伴なって変化する様子をシミュレートするように、音データに対してフィルタ処理を施す。なお、ここでは空気による吸収を想定したが、音響空間80を満たすべきその他の流体(例えば水など)による吸収を想定してもよい。さらに、一次反射音の伝達経路761と二次反射音の伝達経路762とに対応するフィルタ33(すなわち、タップTb1からTb6、およびタップTc1からTc18の後段に配置されたフィルタ33)は、一次反射音および二次反射音の周波数特性が壁面81における反射に伴なって変化する様子をシミュレートするように、音データに対してフィルタ処理を施す。一方、各乗算器34は、発音源70から発せられた音の音圧レベルが当該乗算器34に対応する伝達経路をたどって受音点74に到達するまでにその経路長に応じて減衰する様子をシミュレートするように、音データに対して特定の係数を乗算する。例えば、伝達経路の経路長が長ければ比較的小さい数値を乗算する一方、経路長が短くなるほど大きい数値を乗算するといった具合である。
【0029】
次に、マトリクスミキサ35は、乗算器34から出力された音データを4チャネル分の出力ライン36に振り分ける手段である。詳述すると、マトリクスミキサ35は、各乗算器34からの出力ラインと4チャネルの出力ライン36との各交差に配置された乗算器351を有し、各乗算器351から出力された音データを、加算器352を介して出力ライン36に供給するようになっている。各乗算器351は、制御装置10によって指示された係数を音データに乗算して出力する手段である。ひとつの伝達経路に対応する4つの乗算器351は、各チャネルから出力される音の音圧レベルがその伝達経路における受音点74への音到達方向に応じたバランスとなるように、音データに対して特定の係数を乗算する。なお、ここでは距離減衰をシミュレートする乗算器34と音到達方向をシミュレートする乗算器351とを別個に設ける構成としたが、双方のシミュレートを単一の乗算器によって実現してもよい。この場合には、マトリクスミキサ35のひとつの乗算器351が、距離減衰およびと音到達方向の双方を加味した係数を音データに対して乗算することとなる。
【0030】
以上説明したように、本実施形態においては、音響空間80に存在する伝達経路ごとに音データの加工が実行されるようになっている。以下では、ひとつの伝達経路をシミュレートするために音データを加工する要素の集合を「特性制御系300」と表記する。以上の説明からも明らかなように、本実施形態における特性制御系300は、遅延量を調整するディレイライン32と、空気による吸収特性および壁面における反射特性をシミュレートするフィルタ33と、距離減衰をシミュレートする乗算器34と、音到達方向をシミュレートする乗算器351とからなる。
【0031】
図1に示した入力装置40は、マウスなどのポインティングデバイスや、文字または記号を入力するためのキーボードを備え、利用者による操作に応じた信号を制御装置10に出力する。利用者は、この入力装置40を適宜に操作することによって、例えばシミュレートの対象とすべき音響空間の態様や、この空間における発音源と受音点との位置関係を指定することができる。
【0032】
次に、本実施形態の動作を説明する。まず、利用者によって入力装置40に所定の操作が与えられてシミュレーション開始の指示が与えられると、制御装置10は、シミュレーションプログラムをRAMに読み込んだうえでこれを順次に実行する。図5は、このプログラムに基づく処理の流れを示すフローチャートである。
【0033】
図5に示すように、制御装置10はまず、シミュレーションの対象とすべき音響空間80の態様、すなわち音響空間80の大きさと各壁面81ごとの反射特性とを利用者からの指示に応じて特定する(ステップS10)。本実施形態においては音響空間80として直方体空間を想定しているため、音響空間80の縦および横の長さと高さとが音響空間80の大きさとして特定される。一方、記憶装置20にはそれぞれ異なる複数の反射特性の内容が登録されており、このうちのいずれかが音響空間80の各壁面81の特性として利用者によって選択される。制御装置10は、こうして選択された反射特性を各壁面81の特性として特定する。
【0034】
次に、制御装置10は、一次反射音および二次反射音の伝達経路を特定するための各鏡像と、その伝達経路に関わるシミュレートを担う特性制御系300との対応関係を決定する(ステップS11)。換言すると、制御装置10は、各鏡像から特定される伝達経路のシミュレートをいずれの特性制御系300が担うべきかを決定する。上述したように、一次反射音の伝達経路761に対応する一次鏡像は壁面81の数に相当する6個であり、二次反射音の伝達経路762に対応する二次鏡像は重複を考慮すると18個である。したがって、制御装置10は、一次反射音の伝達経路761を特定するための6つの一次鏡像と音データ処理部30における6つの特性制御系300との対応関係を決定し、二次反射音の伝達経路を特定するための18個の鏡像と音データ処理部30における18個の特性制御系300との対応関係を決定する。なお、この対応関係を予め決定したうえで記憶装置20に記憶させておくようにしてもよい。この場合には、図5のステップS11を省略することができる。
【0035】
この後、制御装置10は、シミュレート開始の指示が利用者によって与えられることを契機として、記憶装置20に記憶された音データを音データ処理部30に対して順次に供給し始める。一方、利用者は、入力装置40を適宜に操作することにより、音響空間80における発音源70の座標と受音点74の座標とを入力する。制御装置10は、この入力を検知することによって発音源70と受音点74との位置関係を特定する(ステップS12)。続いて制御装置10は、発音源70と受音点74との位置関係(特に両者間の距離)に応じたパラメータを共通フィルタ31に指示する(ステップS13)。
【0036】
次に、制御装置10は、ステップS12において特定された発音源70の座標に基づいて、一次反射音および二次反射音に関して、二次反射音の重複を考慮したうえで想定し得るすべての鏡像の位置を特定する(ステップS14)。そして、制御装置10は、このうちひとつの鏡像の位置と発音源70および受音点74の位置とに基づいて、直接音、一次反射音および二次反射音の伝達経路のうちいずれかひとつの伝達経路の態様を特定する(ステップS15)。ステップS14における鏡像位置の特定方法、およびステップS15における伝達経路の特定方法は、前掲図2および図3を参照して説明した通りである。
【0037】
続いて制御装置10は、ステップS15において特定した伝達経路(以下「対象伝達経路」という)の態様に基づいて、当該対象伝達経路のシミュレートを担う特性制御系300に対して指示すべきパラメータを計算し、得られたパラメータをその特性制御系300に属する各部に対して指示する(ステップS16)。例えば、対象伝達経路に対応付けられた特性制御系300のうち、ディレイライン32のタップTには対象伝達経路の経路長に応じた遅延量を指示し、フィルタ33には対象伝達経路が経由する壁面81の特性に応じてフィルタ係数を指示し、乗算器34には対象伝達経路の経路長に応じた係数を指示し、4つの乗算器351には受音点74に対する音到達方向に応じた係数をそれぞれ指示するといった具合である。この結果、対象伝達経路に対応する特性制御系300の各要素は、当該対象伝達経路をシミュレートするための加工を音データに対して施すこととなる。
【0038】
この後、制御装置10は、直接音と一次反射音と二次反射音に対応するすべての伝達経路(合計25本)についてステップS15およびS16の処理を行なったか否かを判定する(ステップS17)。この判定において未だ処理を行なっていない伝達経路が存在すると判定した場合、制御装置10は、未だ処理を行なっていない伝達経路を対象としてステップS15およびS16の処理を実行する。これに対し、すべての伝達経路について既に処理が完了している場合、制御装置10はステップS18に処理を移行させる。このステップS18において、制御装置10は、シミュレーションを終えるべきか否かを判定する。すなわち、利用者によってシミュレーション終了の指示が与えられた場合、およびすべての音データについて処理が完了した場合には、制御装置10はシミュレーションのための処理を終了すると判定して図5に示す処理を終了する。これに対し、未だ処理を継続すべきと判定した場合、制御装置10はステップS12に処理を移行させたうえでステップS12からS18までの処理を繰り返す。この結果、利用者によって発音源70と受音点74との位置関係が変更させられた場合(ステップS12)にはこの変更を反映したシミュレーションが行なわれることとなる。
【0040】
<B:第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態に係るデータ処理装置について説明する。上記第1実施形態においては、壁面81における反射特性をシミュレートするためのフィルタ33が伝達経路ごとに設けられた構成を例示した。しかしながら、音響空間80におけるすべての壁面81の反射特性が均一であるとすれば、この反射特性を反映させるためのフィルタをすべての伝達経路について共通化することができる。本実施形態はこの点に着目してフィルタの共通化を図ったものである。なお、本実施形態に係るデータ処理装置のうち前掲図1または図2に示した各部と共通する要素については同一の符合を付してその詳細な説明を省略する。
【0041】
図6は、本実施形態に係るデータ処理装置100のうち音データ処理部30aの構成を示すブロック図である。同図に示すように、本実施形態においては、ディレイライン32のタップTのうち反射回数が同一である伝達経路に対応するタップのグループごとにマトリクスミキサが設けられている。すなわち、直接音(反射回数0回)に対応する1個のタップTの後段にはマトリクスミキサ35aが設けられ、一次反射音に対応する6個のタップTの後段にはマトリクスミキサ35bが設けられ、二次反射音に対応する18個のタップTの後段にはマトリクスミキサ35cが設けられている。このマトリクスミキサ35a、35bおよび35cは、上記第1実施形態に示したマトリクスミキサ35と同様に、1または複数のタップTから供給された音データを4つの出力ラインに振り分けるための手段である。例えば、マトリクスミキサ35bは一次反射音に対応するタップTから出力された音データをそれぞれ4つの系統に分岐させたうえで所定の係数を乗算し、これによって得られた各系統の音データを4つの出力ライン361にそれぞれ供給する。ただし、本実施形態におけるマトリクスミキサ35a、35bおよび35cの乗算器(図示略)は、出力レベルのバランスを調整する機能に加えて、上記第1実施形態における乗算器34のように距離減衰を反映させる機能をも兼ね備えている。したがって、本実施形態においてひとつの伝達経路に対応する特性制御系は、遅延量を調整するディレイライン32と、距離減衰および音到達方向を反映させる乗算器とからなる。
【0042】
二次反射音に対応するマトリクスミキサ35cから延びる4本の出力ライン362の各々にはフィルタ372が設けられている。各フィルタ372は、制御装置10による制御のもと、音響空間80の壁面81における一回の反射に応じた反射特性をシミュレートするためのフィルタ処理を行なう。一方、一次反射音に対応するマトリクスミキサ35bから延びる4本の出力ライン361の各々にも、フィルタ372と同様の作用を営むフィルタ371が設けられている。そして、二次反射音に対応する4つのフィルタ372の出力端は一次反射音に対応する4本の出力ライン361にそれぞれ加算器381を介して接続されている。同様に、一次反射音に対応する4つのフィルタ371の出力端は直接音に対応するマトリクスミキサ35aから延びる4本の出力ライン360にそれぞれ加算器380を介して接続されている。
【0043】
この構成により、出力ライン360の各出力端36Tには、マトリクスミキサ35cから出力されてフィルタ372およびフィルタ371による2回のフィルタ処理が施された音データと、マトリクスミキサ35bから出力されてフィルタ371による1回のフィルタ処理が施された音データと、マトリクスミキサ35aから出力された音データとが各チャネルごとに加算されたうえで出力されることとなる。すなわち、二次反射音に対応するタップTから出力された音データには壁面81における2回の反射の影響が反映され、一次反射音に対応するタップTから出力された音データには壁面81における1回の反射の影響が反映されるのである。
【0044】
本実施形態の動作は図5を参照して説明した第1実施形態の動作と同様である。ただし、図5のステップS16において、制御装置10は、ディレイライン32と、各マトリクスミキサ35a乃至35cの乗算器と、フィルタ371およびフィルタ372とに対してパラメータを指示することとなる。
【0045】
本実施形態においては、反射特性を反映させるためのフィルタを一次反射音および二次反射音の各々について共通化しているため、上記第1実施形態と比較して、音データ処理部30の構成やパラメータ指示処理の簡素化を図ることができる。加えて、本実施形態においては、二次反射音における2回の反射のうち1回の反射をシミュレートするフィルタと、一次反射音における1回の反射をシミュレートするためのフィルタとが共用されるようになっている。したがって、二次反射音について反射回数に応じた2組のフィルタを設ける場合と比較して、音データ処理部30の構成を簡素化することができる。
【0046】
<C:変形例>
以上説明した実施の形態はあくまでも例示であり、これらの形態に対しては本発明の趣旨から逸脱しない範囲で様々な変形を加えることができる。このような変形の例としては、例えば以下のようなものが考えられる。なお、以下の各図に示す構成要素のうち上記第1実施形態または第2実施形態に示した要素と同様の作用を営むものについては共通の符号を付してその説明を省略する。
【0047】
<C−1:変形例1>
上記各実施形態においては、直接音、一次反射音および二次反射音について共通のディレイライン32を用いる構成としたが、各伝達経路ごとに個別のディレイラインを用いてもよい。図7は、上記第1実施形態に係る音データ処理部30に複数のディレイラインを用いたときの構成を示すブロック図である。
【0048】
同図に示すように、本変形例に係る音データ処理部30bは、上記第1実施形態におけるディレイライン32に代えて、各々が異なる伝達経路に対応した合計25個のディレイライン321を備えている。さらに、各ディレイライン321の前段にはフィルタ311と乗算器312とが配置されている。このフィルタ311および乗算器312は、制御装置10による制御のもと、当該フィルタ311および乗算器312に対応する伝達経路を経由する音に対して発音源70の指向性をシミュレートするための手段である。詳述すると、フィルタ311は、発音源70から受音点74に至る音の周波数特性が発音源70の指向性に応じて変化する様子をシミュレートする。一方、乗算器312は、発音源70から受音点74に至る音の音圧レベルを発音源70の指向性に応じて調整する。また、各ディレイライン321は、遅延量を変化させ得るひとつのタップTを備え、このタップTはフィルタ33に接続されている。したがって、図7に示す構成においてひとつの伝達経路に対応する特性制御系は、フィルタ311および乗算器312と、ディレイライン321と、フィルタ33および乗算器34とからなる。
【0049】
本変形例の動作は、図5を参照して説明した第1実施形態の動作と同様である。ただし、図5のステップS16において、制御装置10は、各フィルタ311および各乗算器312に対してもパラメータを指示することとなる。この構成によれば、上記第1実施形態に示した効果に加え、音響空間に存在する伝達経路の各々に対して発音源70の指向性を反映させてさらに忠実なシミュレートを実現することができるという効果が得られる。特に、放音時点(発音源から音が発せられた時点)における当該発音源70の指向性が音データに反映されたうえでディレイラインに供給されるから、放音時点における発音源70の指向特性を忠実にシミュレートすることができる。例えば、各ディレイライン321にはある時刻T1における発音源70の指向特性が反映された音データが保持されるから、たとえその後の時刻T2において発音源70の向きが変わっていたとしても、スピーカ50から出力される音は放音時点における発音源70の指向特性が反映されたものとなる。
【0050】
また、上記実施形態においては、ディレイライン321に音データが入力された時点からの遅延量のみを制御する構成としたが、伝達経路ごとにディレイラインを設けた構成のもとでは、図8に示すように、各々に対する音データの入力位置を調整する構成としてもよい。すなわち、図8に示す音データ処理部30cにおいては、ディレイライン321’からの出力位置(タップ位置)がすべての伝達経路に関して一定とされる一方、乗算器312から出力された音データがディレイライン321’のうち制御装置10によって指示された位置に入力される構成となっている。こうすれば、放音時点における発音源70の位置に応じて音データを予め遅延させたうえでディレイライン321’に供給することができるから、発音源70の移動を忠実にシミュレートすることができる。
【0051】
さらに、図7に示した構成と図8に示した構成とを組合わせて図9に示す構成としてもよい。すなわち、この音データ処理部30dにおいては、ディレイライン321’’への音データの入力位置およびディレイライン321’’からの音データの出力位置の双方が制御装置10によって制御されるようになっている。具体的には、ディレイライン321’’への音データの入力位置が発音源70の位置に応じて制御されるとともに、ディレイライン321’’からの音データの出力位置が受音点74の位置に応じて制御される。この構成によれば、発音源70の移動と受音点74の移動の双方を忠実にシミュレートすることができる。
【0052】
なお、図7から図9においては第1実施形態の構成を変形した場合を例示したが、この変形を上記第2実施形態に示した構成に適用してもよい。また、図7から図9に示した構成においてはフィルタ311および乗算器312によって発音源70の指向特性をシミュレートする構成としたが、これらの要素を省略してもよい。
【0053】
<C−2:変形例2>
上記各実施形態においては出力ライン36を4本としたが、この本数を1本乃至3本、あるいは5本以上としてもよいことはもちろんである。また、上記各実施形態においては直接音、一次反射音および二次反射音をシミュレートする構成としたが、三次以上の反射音を同様の構成によってシミュレートしてもよいし、あるいは直接音、一次反射音および二次反射音のいずれかをシミュレート対象から除外してもよい。さらに、上記実施形態においては発音源70と受音点74とがそれぞれひとつである場合を例示したが、各々が2つ以上であってもよいことはもちろんである。この場合、発音源70ごとに当該発音源70から各受音点74に至る伝達経路が特定され、特定された伝達経路の各々が特性制御系300に対応付けられることとなる。
【0054】
<C−3:変形例3>
上記実施形態においては、音データ処理部30がDSP(Digital Signal Processor)によって構成される場合を例示したが、CPUなどのハードウェアと当該CPUが実行するプログラムとの協働によって音データ処理部30が実現される構成としてもよい。
【0055】
また、上記実施形態においては、音響空間80の態様や発音源70と受音点74との位置関係が利用者によって指示される構成としたが、記憶装置20に記憶されたデータに基づいて決定される構成としてもよい。例えば、音響空間80の態様や発音源70と受音点74との位置関係を表すデータ(以下「音響空間データ」という)を音データに含ませておく。そして、前掲図5のステップS10における音響空間の態様の特定とステップS12における位置関係の特定とが音響空間データに基づいて実行される構成としてもよい。また、音の出力に伴なって表示装置に画像を表示させる構成(例えば映画を再生する構成)のもとでは、音響空間データを表示画像に応じた内容としてもよい。こうすれば、映画を視聴する利用者に臨場感を与えることができる。
【0056】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、音響空間の音響特性をシミュレートするときの演算量を軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態に係るデータ処理装置の構成を示すブロック図である。
【図2】 直接音および一次反射音の伝達経路を特定する方法を説明するための図である。
【図3】 二次反射音の伝達経路を特定する方法を説明するための図である。
【図4】 同データ処理装置における音データ処理部30の構成を示すブロック図である。
【図5】 同データ処理装置における制御装置10の動作を説明するためのフローチャートである。
【図6】 本発明の第2実施形態に係るデータ処理装置のうち音データ処理部30の構成を示すブロック図である。
【図7】 第1実施形態の変形例に係るデータ処理部の構成を示すブロック図である。
【図8】 第1実施形態の変形例に係るデータ処理部の構成を示すブロック図である。
【図9】 第1実施形態の変形例に係るデータ処理部の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
100……データ処理装置、10……制御装置(指示手段)、20……記憶装置(記憶手段)、30……音データ処理部、31……共通フィルタ、32……ディレイライン、33……フィルタ、34……乗算器、35,35a,35b,35c……マトリクスミキサ(出力制御手段)、351……乗算器、300……特性制御系(特性制御手段)、36……出力ライン、371,372……フィルタ(反射特性制御手段)、40……入力装置、50……スピーカ、70……発音源、711,712,72……鏡像、760,761,762……伝達経路、80……音響空間、81……壁面。
Claims (4)
- 音を発する発音源と当該発音源から発せられた音を受ける受音点とが配置された音響空間の音響特性をシミュレートする装置において、
前記発音源から発せられるべき音を表す音データを記憶する記憶手段と、
前記発音源の位置と前記受音点の位置とに基づいて、前記発音源が発する音の前記音響空間における直接音、一次反射音および二次反射音の伝達経路を鏡像法により特定する特定手段と、
前記記憶手段に記憶されている音データを入力し、前記特定手段が特定した各伝達経路の経路長に応じた遅延量だけ遅延させて該伝達経路毎に該音データを出力するディレイラインと、
前記ディレイラインが出力した音データのうち、前記二次反射音の各伝達経路の経路長に応じた遅延量だけ遅延させて出力された音データを入力し、当該伝達経路の経路長に応じた減衰をシミュレートするように該音データに係数を乗算し、該係数の乗算された音データを各々が複数のスピーカのいずれかに対応する複数の系統に振り分けて出力する二次反射特性用マトリクスミキサと、
前記二次反射特性用マトリクスミキサが出力した複数の系統の音データを入力し、前記音響空間の壁面における一回の反射に応じた反射特性をシミュレートするように前記各系統で共通のフィルタ処理を前記系統毎の音データにそれぞれ施して出力する二次反射特性用フィルタと、
前記ディレイラインが出力した音データのうち、前記一次反射音の各伝達経路の経路長に応じた遅延量だけ遅延させて出力された音データを入力し、当該伝達経路の経路長に応じた減衰をシミュレートするように該音データに係数を乗算して前記複数の系統に振り分けて出力する一次反射特性用マトリクスミキサと、
前記一次反射特性用マトリクスミキサが出力した複数の系統の音データ及び前記二次反射特性用フィルタが出力した複数の系統の音データを前記系統毎に加算し、前記音響空間の壁面における一回の反射に応じた反射特性をシミュレートするように前記各系統で共通のフィルタ処理を前記系統毎の音データにそれぞれ施して出力する一次反射特性用フィルタと、
前記ディレイラインが出力した音データのうち、直接音の伝達経路の経路長に応じた遅延量だけ遅延させて出力された音データを入力し、当該伝達経路の経路長に応じた減衰をシミュレートするように該音データに係数を乗算して前記複数の系統に振り分けて出力する直接音用マトリクスミキサと、
前記直接音用マトリクスミキサが出力した音データと前記一次反射特性用フィルタが出力した音データとを前記系統毎に加算して出力する出力手段と
を具備することを特徴とするデータ処理装置。 - 前記特定手段は、直方体空間たる前記音響空間における前記一次反射音および二次反射音の伝達経路としてそれぞれ6経路、18経路を鏡像法により特定することを特徴とする請求項1に記載のデータ処理装置。
- 音を発する発音源と当該発音源から発せられた音を受ける受音点とが配置された音響空間の音響特性をシミュレートする方法において、
前記発音源の位置と前記受音点の位置とに基づいて、前記発音源が発する音の前記音響空間における直接音、一次反射音および二次反射音の伝達経路を鏡像法により特定する第1の過程と、
前記発音源から発せられるべき音を表す音データを入力し、前記第1の過程で特定された各伝達経路の経路長に応じた遅延量だけ遅延させて該伝達経路毎に該音データを出力する第2の過程と、
前記第2の過程で出力された音データのうち、前記二次反射音の各伝達経路の経路長に応じた遅延量だけ遅延させて出力された音データを入力し、当該伝達経路の経路長に応じた減衰をシミュレートするように該音データに係数を乗算し、該係数の乗算された音データを各々が複数のスピーカのいずれかに対応する複数の系統に振り分けて出力する第3の過程と、
前記第3の過程で出力された複数の系統の音データを入力し、前記音響空間の壁面における一回の反射に応じた反射特性をシミュレートするように前記各系統で共通のフィルタ処理を前記系統毎の音データにそれぞれ施して出力する第4の過程と、
前記第2の過程で出力された音データのうち、前記一次反射音の各伝達経路の経路長に応じた遅延量だけ遅延させて出力された音データを入力し、当該伝達経路の経路長に応じた減衰をシミュレートするように該音データに係数を乗算して前記複数の系統に振り分けて出力する第5の過程と、
前記第5の過程で出力された複数の系統の音データ及び前記第4の過程で出力された複数の系統の音データを前記系統毎に加算し、前記音響空間の壁面における一回の反射に応じた反射特性をシミュレートするように前記各系統で共通のフィルタ処理を前記系統毎の音データにそれぞれ施して出力する第6の過程と、
前記第2の過程で出力された音データのうち、直接音の伝達経路の経路長に応じた遅延量だけ遅延させて出力された音データを入力し、当該伝達経路の経路長に応じた減衰をシミュレートするように該音データに係数を乗算して前記複数の系統に振り分けて出力する第7の過程と、
前記第7の過程で出力された音データと前記第6の過程で出力された音データとを前記系統毎に加算して第8の過程と
を具備することを特徴とするデータ処理方法。 - 音を発する発音源と当該発音源から発せられた音を受ける受音点とが配置された音響空間の音響特性をシミュレートするためのプログラムであって、
コンピュータを、
前記発音源から発せられるべき音を表す音データを記憶する記憶手段と、
前記発音源の位置と前記受音点の位置とに基づいて、前記発音源が発する音の前記音響空間における直接音、一次反射音および二次反射音の伝達経路を鏡像法により特定する特定手段と、
前記記憶手段に記憶されている音データを入力し、前記特定手段が特定した各伝達経路の経路長に応じた遅延量だけ遅延させて該伝達経路毎に該音データを出力するディレイラインと、
前記ディレイラインが出力した音データのうち、前記二次反射音の各伝達経路の経路長に応じた遅延量だけ遅延させて出力された音データを入力し、当該伝達経路の経路長に応じた減衰をシミュレートするように該音データに係数を乗算し、該係数の乗算された音データを各々が複数のスピーカのいずれかに対応する複数の系統に振り分けて出力する二次反射特性用マトリクスミキサと、
前記二次反射特性用マトリクスミキサが出力した複数の系統の音データを入力し、前記音響空間の壁面における一回の反射に応じた反射特性をシミュレートするように前記各系統で共通のフィルタ処理を前記系統毎の音データにそれぞれ施して出力する二次反射特性用フィルタと、
前記ディレイラインが出力した音データのうち、前記一次反射音の各伝達経路の経路長に応じた遅延量だけ遅延させて出力された音データを入力し、当該伝達経路の経路長に応じた減衰をシミュレートするように該音データに係数を乗算して前記複数の系統に振り分けて出力する一次反射特性用マトリクスミキサと、
前記一次反射特性用マトリクスミキサが出力した複数の系統の音データ及び前記二次反射特性用フィルタが出力した複数の系統の音データを前記系統毎に加算し、前記音響空間の壁面における一回の反射に応じた反射特性をシミュレートするように前記各系統で共通のフィルタ処理を前記系統毎の音データにそれぞれ施して出力する一次反射特性用フィルタと、
前記ディレイラインが出力した音データのうち、直接音の伝達経路の経路長に応じた遅延量だけ遅延させて出力された音データを入力し、当該伝達経路の経路長に応じた減衰をシミュレートするように該音データに係数を乗算して前記複数の系統に振り分けて出力する直接音用マトリクスミキサと、
前記直接音用マトリクスミキサが出力した音データと前記一次反射特性用フィルタが出力した音データとを前記系統毎に加算して出力する出力手段
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