JP4408604B2 - 電力売買仲介方法及び装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は、電力供給者及び需要家が参加して電力を売買するための電力取引市場において用いられる電力売買の仲介を行うための技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、地球の温暖化現象や大気汚染等の環境破壊から地球環境を守るために、二酸化炭素を大量に排出する火力発電から、自然の力を利用した例えば風力発電や太陽エネルギーを利用した発電等の所謂エコパワーが実用化され、このエコパワーを供給する企業が出現してきている。また、近年の規制緩和により、発電事業に新規に参入する企業も出現している。
【0003】
しかし、現在の電力取引は、既存の電力供給会社との交渉なしの取引、大口需要家との相対取引または大口需要家が設定した競争入札による取引が主である。また、需要家は上記のようなエコパワー等についても簡単に購入できるようにはなっていない。すなわち、現在の電力取引において、需要家は自由に電力供給元を選択できるわけでなく、また新規参入した電力供給会社も広く自己の発電電力を販売できるようになっているわけでもない。従って、広く電力供給会社及び需要家が電力を売買するための電力取引市場の創出が望まれている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従って本発明の目的は、電力供給者及び需要家が参加して電力を売買するための電力取引市場において用いられる電力売買の仲介を行うための技術を提供することである。
【0005】
さらに、本発明の他の目的は、例えば産地等に基づき電力の差別化を図るための手法を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る電力売買仲介方法は、需要家の買電エリアの情報と使用予定電力の情報とを記憶装置に登録する登録ステップと、各需要家の使用予定電力を当該需要家が指定した買電エリアに関わらず満たし且つ送電コストに関する条件を含む所定の制約条件を満たす電力供給態様及び送電パターンを決定し、記憶装置に登録する第2の登録ステップと、記憶装置に登録された電力供給態様に基づき各買電エリアの電力供給者に対する支払額を決定し、各需要家について当該需要家の買電エリアと当該需要家の所在エリアとの間の電力の送電コストと当該需要家の使用電力量とに基づき請求額を決定し、記憶装置に格納するステップとを含む。
【0007】
このようにすることにより、需要家は買電エリアを指定して電力を購入することができ、また各エリアの電力供給者は電力取引市場で自己の発電電力を販売することができ、仲介事業者も事業を運営することができるようになる。
【0008】
また、上で述べた所定の制約条件が送電容量に関する条件を含む構成でもよい。これにより、需要家と電力供給者を結ぶ各送電ルートにおける送電容量を考慮した的確な電力供給態様及び送電パターンを決定できる。
【0009】
また、上で述べた第2の登録ステップにおいて、送電容量に関する条件に従って送電コストを最適化するように電力供給態様及び送電パターンを決定する構成でもよい。このように決定された電力供給態様及び送電パターンを実施することにより、電力取引市場における仲介事業にて収益を上げることができるようになる。
【0010】
また、需要家による使用電力量及び買電エリアとの距離に応じて当該需要家に対して付与され且つ需要家の買電エリアに対応するポイントに関する情報を記憶装置に登録する第3の登録ステップと、需要家に対して付与されたポイントを需要家が指定したエリアにおいて予め定められた商品又は役務と交換するための処理を実施する交換ステップとをさらに含む構成でもよい。これにより、例えばポイントとの交換で提供される商品又は役務が電力の産地等により異なる場合には当該産地等に基づき電力をブランド化することができるようになる。
【0011】
なお、本発明に係る電力売買仲介方法はプログラム及びコンピュータにて実施することができ、このプログラムは、例えばフレキシブルディスク、CD−ROM、光磁気ディスク、半導体メモリ、ハードディスク等の記憶媒体又は記憶装置に格納される。また、ネットワークなどを介して配布される場合もある。尚、中間的な処理結果はメモリに一時保管される。
【0012】
【発明の実施の形態】
本実施の形態における電力取引市場には、図1に示すとおり、例えば近年の規制緩和に伴い新たに発電所を建設して電力取引市場に新規参入した発電事業者A、発電事業者Aの運営する発電所が立地する地域を管轄する地方自治体B(市町村など)及び地元名産の商品または役務を提供する地場産業事業者Cから形成されたコンソーシアムDと、発電事業者Aと後述する需要家Fとの間の電力売買の仲介を行う電力仲介事業者Eと、電力を購入する需要家Fとが参加する。また、各エリアにおいて送電事業を行う送電事業者Gは電力仲介事業者Eが決定した送電パターンに従った送電を行う。なお、現在の日本では既存の電力供給会社が送電事業者Gである。
【0013】
上で述べた発電事業者Aが新たに発電所を建設する場合、都心に建設することは立地条件や環境等の問題から非常に困難であり、一般的には地方に建設することになる。そして、発電事業者Aが発電所を地方に建設して発電した電力を都心に供給する場合には、送電事業者Gにより既に形成されている送配電網を利用して送電しなければならず、送配電網の利用料金(以下「託送料金」という)を送電事業者Gに対して支払わなければならない。
【0014】
本実施の形態では、この託送料金を距離に応じた料金体系とする。図2(a)及び(b)を用いて、本実施の形態における託送料金について説明する。図2(a)に示すように、従来の託送料金は、既存の電力会社が管轄する10のエリア、すなわち北海道、東北、東京、中部、北陸、関西、中国、四国、九州、沖縄の各エリア毎に発生していた。すなわち、発電事業者Aが電力を需要家Fへ供給する場合、中継したエリア毎に託送料金が発生していた。
【0015】
例えば、北海道の新規の発電事業者Aが東京エリア内の需要家Fへ電力を供給する場合には、北海道エリア、東北エリア及び東京エリアの各エリア内に形成されている送配電網を介して供給するため、3エリアで託送料金が発生していた。これでは、大きなエリアに設定された高価な託送料金を各エリア毎に負担しなければならず、託送料金が高くなってしまう。
【0016】
これに対して、本実施の形態では託送料金の発生するエリアを、図2(b)に示すとおり従来のエリアよりも細分化する。これにより、各エリアにおける送電距離は短くなり、託送料金は従来に比して低価格となる。また、発電事業者Aが電力を需要家Fへ供給する場合、従来よりも多くの託送料金発生エリアを経由することになるため、託送料金は距離に応じた料金設定となる。さらに、より託送料金の安いルートを選択し得るようになる。
【0017】
図2(b)の例では、従来の北海道エリアに含まれるaエリアと、従来の東北エリアまたは東京エリアに含まれるb乃至jエリアの計10エリアを中継することになり、10エリアで託送料金が発生することになる。但し、距離に応じた料金となるため料金決定に合理性が生まれ、またルート選択でも自由度が広がっている。
【0018】
また、本実施の形態では、例えば電力に様々な付加価値を付けることにより、電力の差別化を図る。この付加価値が電力の産地等により異なる場合には当該産地等に基づき電力を差別化することができるようになる。
【0019】
本実施の形態における、発電所と需要家Fとの間の距離に比例した託送料金の考え方が適用されると、発電所と需要家Fとの間の距離が長い場合電力の購入価格が高くなり、逆に距離が短い場合電力の購入価格が安くなる。従って、発電所と需要家Fとの間の距離による価格差が発生し、電力の産地に基づきブランド化された電力、例えば函館産電力や品川産電力のようなブランド電力が創出される。このようにブランド電力が創出された場合、東京の需要家が近距離で電力購入価格の安価な品川産電力よりも遠距離で電力購入価格の高い函館産電力を購入するようになるためには、当該需要家に函館産電力を購入してもらうためのインセンティブを与える必要がある。
【0020】
そこで、発電事業者Aと、その発電所が立地する地域を管轄する地方自治体Bと、地場産業事業者Cとが提携(タイアップ)し、需要家Fに電力を購入してもらうためのインセンティブを与える。すなわち函館の発電事業者Aは函館の地方自治体B及び地場産業事業者Cと提携し、需要家Fに電力を購入してもらうためのインセンティブとして例えば函館の名産品又は役務を提供する。地方自治体Bにとっては、地域の産業の振興となるため、発電事業者Aや地場産業事業者の援助を行うことに意義がある。
【0021】
具体的には、需要家Fに対して発電事業者A(発電所)と需要家Fとの間の距離及び使用電力量に応じてポイントを付与し、付与されたポイントに応じて当該発電事業者Aと提携した地場産業事業者Cが提供する商品又は役務と交換、あるいは商品の値引きを行う。
【0022】
なお、需要家Fが、電力購入元である発電事業者Aとの距離及び使用電力量に応じて付与されたポイントを、他の発電事業者A'と提携した地場産業事業者C'が提供する商品又は役務と交換、あるいは商品の値引きを希望することも予想される。この場合には、付与されたポイントの値を例えば50%に減価して商品又は役務と交換、あるいは商品の値引きを行う。このようにすることにより、発電所が利用されていないのにインセンティブのみ利用された当該他の発電事業者A'及び提携した地方自治体B'等のデメリットを抑えることができる。一方、需要家Fにとっては、ポイントを利用しきれない場合、他のエリアの地場産業事業者C'が提供する商品又は役務と交換、あるいは商品の値引きが可能となり、利便性が向上する。
【0023】
また、本実施の形態では、需要家Fが発電所を効果的に選択できるように、電力仲介事業者E(実際には後述する電力仲介事業者サーバ)は需要家F(実際には後述する需要家端末)に対して、例えば図3に示すようなブランド電力毎にインセンティブ内容を表示する電力選択メニュー画面を提供する。
【0024】
図3の例では、産地に基づきブランド化されたブランド電力名の表示列301と、需要家Fに対するインセンティブ内容を示すインセンティブ内容の表示列302とを含む。需要家Fは、電力選択メニュー画面を見ることにより、例えばブランド電力名「函館産電力」に対しては、「函館産電力ポイント100ポイントにつき、函館駅前ホテルの宿泊料が10%引きになります。函館出張の多い企業様に最適です。」というインセンティブ内容が表示されるため、函館産電力を購入した場合には「100ポイントにつき函館駅前ホテルの宿泊料が10%引きになる」との特典が受けられることを認識できる。
【0025】
さらに、「秋田産電力」に対しては「秋田産電力ポイント1000ポイントにつき、全国コンクールで金賞を受賞した、○○農家の秋田こまちの優先予約権と交換可能です。お米にこだわる飲食業を経営する企業様に最適です。」というインセンティブ内容が表示されているとともに、「新潟産電力」に対しては「新潟産電力ポイント50000ポイントにつき、○○電気新潟工場で、製作しているオフィス備品(机、イスなど)が全て30%引きとなります。」というインセンティブ内容が表示されている。
【0026】
図3の例では、「函館産電力」、「秋田産電力」、「新潟産電力」の他に、ブランド電力名として、「品川産電力」、「福井産電力」、「和歌山産電力」、「愛媛産電力」、「長崎産電力」が表示されている。従って、需要家Fは電力選択メニュー画面から電力を選ぶというより商品を選ぶ感覚で発電所を選択することができる。
【0027】
さらに、本実施の形態では、需要家Fに対する電力の供給調整を行うことにより託送料金の軽減を図る。すなわち、電力取引市場できると、例えば北海道の需要家が東京の発電事業者と電力購入契約を行い、一方東京の需要家が北海道の発電事業者と電力購入契約を行うことが予想される。このような場合、電力仲介事業者は最も安く電力を供給するため、実際には東京の需要家に対しては東京の発電所から電力を供給し、一方北海道の需要家に対しては北海道の発電所から電力を供給するよう調整する。なお、電力は送電網に所定の条件で出力されてしまえば区別できるものではなく、送電網トータルで供給と需要とが一致すればよい。
【0028】
図4(a)及び(b)を用いて、本実施の形態における需要家に対する電力の供給調整について説明する。北海道の需要家が東京の発電事業者と電力購入契約( KW購入)を行い、一方東京の需要家が北海道の発電事業者と電力購入契約( KW購入)を行った場合、従来の電力供給態様(図4(a))では電力購入契約のとおり発電事業者が需要家へ電力を供給するため、それぞれ北海道、東北、東京の各エリアで託送料金が発生する。
【0029】
これに対して、図4(b)に示すように、本実施の形態における電力供給態様では、購入電力においてX>Yの関係が成立する場合、以下の通り需要家に対する電力の供給調整を行う。便宜上、図2に則り北海道の発電事業者及び需要家はaエリアに存在し、東京の発電事業者及び需要家はjエリアに存在するものとする。ここでは、北海道の発電事業者はY KWを北海道の需要家に供給するとともに、(X−Y)KWを東京の需要家に供給する。また東京の発電事業者はY KWを東京の需要家に供給する。
【0030】
このようにすることにより、従来に比べ少なくとも東京の発電事業者が北海道の需要家へ電力を供給しなくなったことに伴い、従来の東北エリアに含まれる、本実施の形態におけるエリア数分託送料金が発生せず(仮に、図2に示す本実施の形態におけるb乃至fエリアが従来の東北エリアに含まれるとした場合、少なくともこれら5エリア分の託送料金が発生せず)、託送料金を軽減できる。なお、このように需要家に対する電力の供給調整を行った場合でも、全ての電力を北海道から供給したという形態で東京の需要家に対してポイントを付与する。同様に全ての電力を東京から供給したという形態で北海道の需要家に対してポイントを付与する。発電事業者としては、購入された電力に変わりがないため、ポイント付与の原資の面でも問題ない。
【0031】
次に、図5を用いて本発明の一実施の態様に係るシステム構成について説明する。発電事業者A、地方自治体B及び地場産業事業者Cにより形成されたコンソーシアムD側に設置され、ウェブ(Web)ブラウザ機能及びメーラ機能を有するPC(パーソナル・コンピュータ:Personal Computer)である1又は複数のコンソーシアム端末1、電力を購入する需要家F側に設置され、Webブラウザ機能及びメーラ機能を有するPCである1又は複数の需要家端末2、及び発電事業者Aと需要家Fとの間の電力売買の仲介を行う電力仲介事業者Eにより管理・運営され且つWebサーバ機能及びメール・サーバ機能を有する電力仲介事業者サーバ3は、例えばインターネットであるネットワークに接続されている。さらに、電力仲介事業者サーバ3は、金融機関により管理・運営される1又は複数の金融機関サーバ15と公衆回線網やVPN(Virtual Private Network)を介して接続されている。インターネット等のネットワークを介して接続するような構成であってもよい。また、需要家端末2についても、何らかのネットワークにて金融機関サーバ15に接続する。コンソーシアム端末1も金融機関サーバ15に接続される場合もある。
【0032】
上で述べた電力仲介事業者サーバ3は、コンソーシアム端末1からネットワークを介して送信されてくる発電所名、発電規模及びインセンティブ情報等の登録情報、並びに需要家端末2からネットワークを介して送信されてくる需要家の名称及び受電規模等の登録情報を受信し、データベースに登録する参加登録処理部4と、コンソーシアムD側と需要家Fとの間の電力売買に係る取引処理を行う取引処理部5と、コンソーシアムD側に対する電力料金の支払い並びに需要家Fに対する電力使用料金の請求及びポイント通知に係る処理を行う決済処理部6と、需要家Fに対して付与したポイントの利用処理を行うポイント利用処理部7とを含む。
【0033】
なお、取引処理部5は、需要家Fに提供するためにコンソーシアム端末1からネットワークを介して送信されてくる、供給可能電力及び最低価格等の供給電力申出情報を登録するメニュー登録処理部51と、需要家Fとの間の電力売買に係る入札処理を行う入札処理部52と、コンソーシアムD側と需要家Fのそれぞれと電力売買に係る契約処理を行う契約処理部53と、契約処理において締結された契約に基づき各発電事業者Aの供給予定電力、各需要家Fの使用予定電力及び送電網の送電容量を満たし且つ最適化された託送料金に応じた電力の供給態様及び送電パターンを決定・登録する最適供給計算処理部54とを含む。
【0034】
また、電力仲介事業者サーバ3は、コンソーシアムD側の発電所名、発電規模及びインセンティブ情報等を登録するコンソーシアム情報データベース(DB)8、名称(企業名)及び受電規模等を登録する需要家情報DB9、託送料金及び送電容量等を登録する送電管理情報DB10、コンソーシアムD側と締結した契約情報を登録する契約情報管理DB(対コンソーシアム)11、需要家Fと締結した契約情報を登録する契約情報管理DB(対需要家)12、コンソーシアムD側の発電所から供給した電力量等を登録する実績情報DB(対コンソーシアム)13、需要家Fが使用した電力量等を登録する実績情報DB(対需要家)14を管理している。
【0035】
次に、図6を用いて図5に示したシステムの処理の概要を説明する。最初に、電力仲介事業者サーバ3は、コンソーシアムD側が本実施の形態における電力取引市場に参加登録するためにコンソーシアム端末1に入力したデータ、すなわち発電所名、発電規模及びインセンティブ情報等をネットワークを介して受信し、コンソーシアム情報DB8に登録するコンソーシアム参加登録処理を実施する(ステップS601)。そして、需要家Fが本実施の形態における電力取引市場に参加登録するために需要家端末2に入力したデータ、すなわち企業名及び受電規模等をネットワークを介して受信し、需要家情報DB9に登録する需要家参加登録処理を実施する(ステップS603)。その後、コンソーシアム端末1からネットワークを介して、具体的な電力供給条件である供給電力申出情報を受信し、コンソーシアム情報DB8に登録するメニュー登録処理を実施する(ステップS605)。
【0036】
次に、需要家Fからの電力買い付けに係る入札を各発電所(発電事業者A)につき受け付け、落札者を決定する入札処理を実施し(ステップS607)、入札処理により決定される落札結果に応じてコンソーシアムD側と需要家Fのそれぞれと電力売買に係る契約処理を行う(ステップS609)。そして、ステップS609における契約処理の結果、契約した各発電事業者の供給予定電力、各需要家の使用予定電力、並びに送電網の送電容量を満たし且つ最適化された託送料金に応じた電力の供給態様及び送電パターンを決定する最適供給計算処理を実施する(ステップS611)。その後契約期間の満了を検知すると、コンソーシアムD側に対する電力供給料金の支払い、並びに需要家Fに対する電力使用料金の請求及びポイント通知に係る決済処理を実施する(ステップS613)。また、需要家Fからの要求に応じて、ポイントの利用処理を行う(ステップS615)。
【0037】
次に、図6に示した各ステップの詳細を、図7乃至図25を用いて説明する。最初に、図7を用いて、コンソーシアムD側が、本実施の形態における電力取引市場に参加するため、コンソーシアム端末1を操作して電力仲介事業者サーバ3へコンソーシアム参加登録を行うための処理について説明する。
【0038】
まず、コンソーシアムD側の操作者はコンソーシアム端末1を操作して電力仲介事業者サーバ3にアクセスさせ、当該アクセスに応じて電力仲介事業者サーバ3の参加登録処理部4はコンソーシアム端末1に電力取引市場への参加登録するためのWebページ・データ(例えばHTML(Hyper Text Markup Language)ファイル及び埋め込まれている場合にはイメージファイル)を送信する。コンソーシアム端末1は当該Webページ・データを電力仲介事業者サーバ3から受信し、Webブラウザにより表示装置に表示する。このWebページには、例えば発電事業者Aが運営する発電所名、発電事業者Aと提携する自治体名、需要家Fに対するインセンティブ内容、後述する特典と交換するのに必要なポイント数、交換又は値引き対象商品若しくは役務を示す特典、発電所の所在地、発電所の連絡先(電話番号及び操作者のメール・アドレス)、発電所の発電規模、発電所の代表者名、発電の種別及び電力単価等の情報を入力又は選択するための入力・選択欄などが含まれている。
【0039】
操作者がこれらのデータを入力又は選択すると、コンソーシアム端末1は当該入力を受付け(ステップS701)、例えば表示されているWebページに含まれる送信ボタンのクリックにより操作者により送信指示がなされると、コンソーシアム端末1はネットワークを介して電力仲介事業者サーバ3へ入力データを送信する(ステップS703)。電力仲介事業者サーバ3は、コンソーシアム端末1から入力データを受信すると(ステップS705)、一旦記憶装置に格納する。電力仲介事業者サーバ3の参加登録処理部4は、入力データの内容に問題が無いか所定の基準に従って確認する確認処理を行う(ステップS707)。この処理については、電力仲介事業者Eの端末(図示せず)を操作して電力仲介事業者Eの担当者が確認するような構成であっても良い。もし問題がない場合には(ステップS709:Yesルート)、所定のルールに従ってIDを生成し、当該生成したIDに対応づけてコンソーシアム端末1から受信したデータをコンソーシアム情報DB8内に含まれるコンソーシアム管理テーブル及び発電所詳細管理テーブルに登録する(ステップS711)。なお、この際パスワードを生成・登録するようにしても良い。
【0040】
コンソーシアム管理テーブルの一例を図8に示す。図8の例では、登録IDの列801と、発電所名の列802と、自治体名の列803と、付与される具体的なインセンティブ内容を表すインセンティブの列804と、インセンティブ付与の単位(ポイント)の列805と、特典の付与態様を説明するための特典の列806と、最低価格の列807と、供給可能電力の列808と、最低契約期間の列809と、最低供給電力の列810とが含まれている。なお、最低価格と供給可能電力と最低契約期間と最低供給電力とは供給電力申出情報であり、本ステップにおいては登録されない。
【0041】
発電所詳細管理テーブルの一例を図9に示す。図9の例では、登録IDの列901と、発電所名の列902と、所在地の列903と、連絡先の列904と、発電規模の列905と、代表者名の列906と、種別の列907と、電力単価の列908とが含まれている。なお、電力単価については、例えばエリア内の需要家Fが使用予定電力を超えて使用した場合に、当該超過分の使用電力の料金計算に用いられる価格である。
【0042】
電力仲介事業者サーバ3の参加登録処理部4は、コンソーシアム端末1から受信したデータ、すなわち発電所名、自治体名、インセンティブ内容、ポイント数及び特典を、それぞれ図8に示すコンソーシアム管理テーブルの発電所名の列802、自治体名の列803、インセンティブの列804、単位(ポイント)の列805及び特典の列806へ登録するとともに、生成したIDを登録IDの列801に登録する。
【0043】
さらに、電力仲介事業者サーバ3の参加登録処理部4は、コンソーシアム端末1から受信したデータ、すなわち発電所名、発電所の所在地、発電所の連絡先(電話番号及びメール・アドレス)、発電所の発電規模、発電所の代表者名、発電の種別及び電力単価を、それぞれ図9に示す発電所詳細管理テーブルの発電所名の列902、所在地の列903、連絡先の列904、発電規模の列905、代表者名の列906、種別の列907及び電力単価の列908へ登録するとともに、生成したIDを登録IDの列901に登録する。なお、コンソーシアム管理テーブル及び発電所詳細管理テーブルを別々に構成したが、1つのテーブルとして構成してもよい。
【0044】
以上のように、電力仲介事業者サーバ3の参加登録処理部4がコンソーシアム端末1から受信したデータをコンソーシアム情報DB8に登録すると、参加許可を示すための情報を生成し、生成したID及び参加許可通知をコンソーシアム端末1に対して送信する(ステップS713)。なお、IDに対応してパスワードを生成してコンソーシアム情報DB8に登録し、コンソーシアム端末1に送信するようにしても良い。当該ID及びパスワードにより次回以降のアクセス時には認証を行った後で各種サービスを提供するものである。コンソーシアム端末1は、電力仲介事業者サーバ3からID及び参加許可を受信するとWebブラウザにより表示装置に表示する(ステップS715)。このようにすれば、簡単にコンソーシアムDの登録を電力仲介事業者サーバ3に対して行うことができるようになる。但し、ステップS711及びS713については、電力仲介事業者の担当者が登録作業を行い、さらにID及び参加許可を表す情報を含む通知を例えば郵便などにて行うようにしても良い。コンソーシアム端末1から登録申請を行っているが、オフラインにて登録申請を行うようにしても良い。
【0045】
一方、電力仲介事業者サーバ3の参加登録処理部4がステップS707における入力データの確認処理において参加登録に問題があると判断した場合(ステップS709:Noルート)、コンソーシアム端末1に対して拒否理由を含む参加拒否を通知する(ステップS717)。コンソーシアム端末1は、電力仲介事業者サーバ3から参加拒否通知を受信すると表示装置に表示する(ステップS719)。なお、参加拒否通知についても郵便などにより電力仲介事業者Eの担当者が行うようにしても良い。
【0046】
なお、参加が認められなかったコンソーシアムD側はデータを修正するなどして、再度電力仲介事業者サーバ3へ送信し直すことができる。この場合、電力仲介事業者サーバ3は、ステップS705以降の処理を実施する。
【0047】
次に、図10を用いて、需要家Fが本実施の形態における電力取引市場に参加するため、需要家端末2を操作して電力仲介事業者サーバ3へ需要家参加登録を行うための処理について説明する。
【0048】
最初に、需要家Fは需要家端末2を操作して電力仲介事業者サーバ3にアクセスさせ、当該アクセスに応じて電力仲介事業者サーバ3の参加登録処理部4は当該アクセスに応じて電力取引市場への参加登録を行うためのWebページ・データを送信する。需要家端末2は、電力仲介事業者サーバ3から当該Webページ・データを受信し、Webブラウザにより表示装置に表示する。このWebページには、例えば需要家の企業名(企業に限定されず一般的には名称)、所在地、連絡先(電話番号及び需要家Fのメール・アドレス)、受電規模、代表者名及び業種等を入力又は選択するための入力・選択欄などが含まれている。需要家Fがこれらのデータを入力又は選択すると、需要家端末2は入力データを受け付け(ステップS1001)、需要家Fが例えばWebページに含まれる送信ボタンをクリックして送信指示を行うと、需要家端末2はネットワークを介して電力仲介事業者サーバ3へ入力データを送信する(ステップS1003)。
【0049】
電力仲介事業者サーバ3の参加登録処理部4は需要家端末2から入力データを受信すると(ステップS1005)、一旦記憶装置に格納する。そして、入力データの内容を所定の基準にて確認する確認処理を行う(ステップS1007)。もし問題がなければ(ステップS1009:Yesルート)、所定のルールに従ってIDを生成し、生成したIDに対応づけて需要家端末2からの受信データを需要家情報DB9に登録する(ステップS1011)。パスワードを生成して、IDと共に登録するようにしても良い。この場合、需要家Fは、この後電力仲介事業者サーバ3にアクセスする際にはID及びパスワードによりログインして、各種サービスを受けることが出来るようになる。
【0050】
需要家情報DB9に格納されるデータの一例を図11に示す。この図11の例では、登録IDの列1101と、需要家の企業名(名称)の列1102と、所在地の列1103と、連絡先の列1104と、受電規模の列1105と、代表者名の列1106と、業種の列1107と、過去の契約内容の列1108と、発電所名の列1109と、ポイントの列1110とが含まれている。
【0051】
電力仲介事業者サーバ3の参加登録処理部4は、需要家端末2から受信したデータ、すなわち企業名、所在地、連絡先(電話番号及びメール・アドレス)、受電規模、代表者名及び業種を、それぞれ需要家情報DB9の企業名の列1102、所在地の列1103、連絡先の列1104、受電規模の列1105、代表者名の列1106、及び業種の列1107に登録する共に、生成したIDを登録IDの列1101に登録する。なお、過去の契約内容の列1108、発電所名の列1109及びポイントの列1110は、この時点ではデフォルト状態(例えばNull状態)として記憶されている。
【0052】
このように電力仲介事業者サーバ3の参加登録処理部4が需要家端末2から受信したデータを登録すると、参加許可を表す情報を生成し、生成したID及び参加許可を表す情報を含む通知を需要家端末2に対して送信する(ステップS1013)。需要家端末2は、電力仲介事業者サーバ3からID及び参加許可の通知を受信すると表示装置に表示する(ステップS1015)。このように需要家Fは電力取引市場に参加するための登録を簡単に実施することができるようになる。なお、ステップS1007以降の処理については電力仲介事業者Eの担当者が順次実施するようにしても良い。また、需要家Fはオフラインにて参加登録を行うようにしても良い。
【0053】
一方、電力仲介事業者サーバ3の参加登録処理部4がステップS1007における入力データの確認処理の結果、入力データに問題があると判断した場合(ステップS1009:Noルート)、拒否理由をつけた参加拒否を需要家端末2に対して通知する(ステップS1017)。需要家端末2は、電力仲介事業者サーバ3から参加拒否通知を受信すると表示装置に表示する(ステップS1019)。なお、参加が認められなかった需要家Fはデータを修正するなどして、再度電力仲介事業者サーバ3へ送信し直すことができる。この場合、電力仲介事業者サーバ3はステップS1005以降の処理を行う。
【0054】
次に、図12を用いて、電力仲介事業者サーバ3の取引処理部5に関連するメニュー登録処理(図6:ステップS605)乃至最適供給計算処理(ステップS611)について説明する。最初に、コンソーシアムD側の操作者はコンソーシアム端末1を操作して電力仲介事業者サーバ3にアクセスさせ、電力仲介事業者サーバ3は当該アクセスに応じて供給電力申出情報の入力用Webページ・データをコンソーシアム端末1に送信する。コンソーシアム端末1は当該供給電力申出情報の入力用のWebページ・データを受信し、Webブラウザにより表示装置に表示する。
【0055】
この供給電力申出情報の入力用のWebページには、例えばID、最低価格、供給可能電力、最低契約期間、及び最低供給電力等の供給電力申出情報を入力又は選択するための入力・選択欄などが含まれている。なお、IDとしては、図7のステップS715において付与されたIDが用いられる。但し、これより前にログインが行われるような場合にはIDの入力は求められない。
【0056】
操作者がこれらのデータを入力又は選択するとコンソーシアム端末1はデータ入力を受付け(ステップS1201)、操作者がWebページに含まれる送信ボタンをクリックすることにより送信指示を行うと、コンソーシアム端末1はネットワークを介して電力仲介事業者サーバ3へ入力データを送信する(ステップS1203)。
【0057】
電力仲介事業者サーバ3の取引処理部5に含まれるメニュー登録処理部51は、コンソーシアム端末1からID、最低価格、供給可能電力及び最低契約期間等の情報を受信すると、コンソーシアム情報DB8のコンソーシアム管理テーブルに登録する(ステップS1205)。具体的には、受信したIDに対応したレコードにおける最低価格の列807に最低価格を、供給可能電力の列808に供給可能電力を、最低契約期間の列809に最低契約期間を、最低供給電力の列810に最低供給電力をそれぞれ登録する。電力仲介事業者サーバ3内の取引処理部5のメニュー登録処理部51は、各コンソーシアムD側から供給電力申出情報を受信する毎に、上述のようにコンソーシアム情報DB8に含まれるコンソーシアム管理テーブルの対応レコードにデータを登録する。
【0058】
これにより需要家Fに対してインセンティブや入札条件等を提示することができ、また需要家Fからの入札を受け付けることができるようになる。
【0059】
一方、需要家Fは電力仲介事業者Eを介して電力を購入する場合には需要家端末2を操作して電力仲介事業者サーバ3にアクセスさせ、例えば図3に示したような電力選択メニュー・ページの中から特定の発電所(産地)を選択して、需要家端末2に特定の発電所の電力販売ページにアクセスさせる(ステップS1207)。電力仲介事業者サーバ3の取引処理部5内の入札処理部52は、需要家端末2からのアクセスに応じて、選択された発電所の名称、需要家へのインセンティブ情報、供給可能電力情報、最低価格(又は現在の入札最高価格)、最低供給電力等の情報を含むWebページ・データをコンソーシアム情報DB8等を参照して生成し、需要家端末2に送信する(ステップS1209)。需要家端末2は、発電所名、需要家へのインセンティブ情報及び供給可能電力等を含むWebページ・データを受信し、表示装置に表示する(ステップS1211)。ここで、需要家Fは、選択した発電所の入札条件やインセンティブの内容を確認し、当該発電所から電力を購入するため入札に参加するか否かを判断する。
【0060】
もし、選択した発電所から電力を購入するための入札に参加する場合には、入札処理(ステップS1215及びステップS1213)に移行する。一方、他の発電所についての入札条件やインセンティブ内容を確認したい場合には図3に示したような電力選択メニュー・ページに戻る。
【0061】
ここでは図13の入札処理について先に説明する。まず需要家Fは、需要家端末2を操作して、需要家FのID、入札価格、使用予定電力、契約期間の情報を含む需要家入札情報を入力し、入札指示を行う。すなわち、需要家端末2は、需要家FのID、入札価格、使用予定電力、契約期間の情報を含む需要家入札情報の入力を受け付け、電力仲介事業者サーバ3に送信する(ステップS1301)。なお、選択した発電所の識別情報も入力・送信される場合もある。また、入札価格は選択した発電所の最低価格以上でなければならず、使用予定電力は最低供給電力より多くなければならず、契約期間も最低契約期間以上でなければならない。電力仲介事業者サーバ3の取引処理部5内の入札処理部52は、需要家端末2から需要家FのID、入札価格、使用予定電力、契約期間の情報を含む需要家入札情報を受信し、入札情報記憶部に登録する(ステップS1303)。入札処理部52は、受信した需要家入札情報を検査し、入札情報が妥当であるかを判断する(ステップS1305)。すなわち、入札価格が選択した発電所の最低価格以上であるか、使用予定電力が最低供給電力以上であるか、契約期間が最低契約期間以上であるかといったことを確認する。もし、需要家入札情報が選択発電所の入札条件との関係で妥当でないと判断された場合には(ステップS1305:Noルート)、入札処理部52は不適当な入札情報のため再入札を促す情報を含む再入札要請情報を生成し、当該不適当な入札情報を送信してきた需要家端末2に送信する(ステップS1309)。需要家端末2は、電力仲介事業者サーバ3から再入札要請情報を受信すると、表示装置に表示する(ステップS1311)。
【0062】
また、入札処理部52は、需要家入札情報が選択発電所の入札条件との関係で妥当と判断された場合であっても、さらに選択発電所についての入札状況を確認し、今回の需要家入札情報に基づく入札により、当該選択発電所に対するいずれかの入札に供給不足が発生したか判断する(ステップS1307)。例えば、選択発電所の供給可能電力が10KWであり、第1の需要家により8KW分入札されている状態において、5KW分の入札を第2の需要家がしようとするならば、同じ入札価格では第2の需要家は落札できない。すなわち、第2の需要家の入札が第1の需要家の入札と同じ価格であれば第2の需要家には供給不足が発生することになる。従って、第2の需要家が5KWの供給を受けるためには入札価格を高くする必要がある。
【0063】
従って、供給不足が発生した入札に係る需要家Fに対して供給不足が発生するために再入札を促す情報を含む再入札情報を生成し、当該供給不足が発生した入札に係る需要家Fに対して再入札情報を含む例えば電子メールを送信する(ステップS1309)。需要家Fは、需要家端末2を操作して、電力仲介事業者サーバ3からの再入札要請情報を含む電子メールを受信し、表示装置に表示する(ステップS1311)。
【0064】
いずれにせよ再入札を促す情報を含む再入札要請情報を受信した場合には、需要家Fは再入札を実施するか又は入札をあきらめるか、若しくは他の発電所についての入札を行うかを判断して、必要な処理を需要家端末2に実施させる。すなわち、再入札を実施する場合には(ステップS1313:Yesルート)、ステップS1301に戻る。一方、再入札を実施しない場合及び再入札要請情報を受信していない場合(ステップS1313:Noルート)、電力仲介事業者サーバ3からの落札情報などを受信するまで特に処理を行わない。
【0065】
需要家入札情報の受け付けは入札期限まで行われ、ステップS1303乃至ステップS1309も入札期限まで繰り返し実施される(ステップS1315:Noルート)。但し、入札期限を経過した場合には(ステップS1315:Yesルート)、入札処理部52は、入札情報記憶部に格納された入札情報に基づき、各発電所について落札者を決定し、落札情報(落札者、使用予定電力、落札価格及び契約期間)を落札情報記憶部に登録する(ステップS1317)。
【0066】
そして各落札者に対して落札情報及び落札情報に基づく契約の諾否問い合わせの情報を例えば電子メールにて送信する(ステップS1319)。落札者である需要家Fは、需要家端末2を操作して、落札情報及び落札情報に基づく契約の諾否問い合わせ情報を含む電子メールを受信し、表示装置に表示する(ステップS1321)。なお、落札されなかった者へも通知を行うようにしてもよい。
【0067】
また、入札処理部52は、各コンソーシアムDへ落札情報に基づく供給電力情報(購入需要家情報、購入電力等)及び契約諾否の問い合わせ情報を例えば電子メールにて送信する(ステップS1323)。
【0068】
このような処理を実施することにより、ブランド電力の競売を行い、落札者を決定することができるようになる。
【0069】
図12の処理に戻って、入札処理(ステップS1213及びS1215)の後、落札者である需要家Fは、需要家端末2を操作して電力仲介事業者サーバ3にアクセスし、落札情報に基づく条件にて契約するか否かの契約諾否情報を電力仲介事業者サーバ3に送信する(ステップS1221)。
【0070】
また、コンソーシアムD側の操作者もコンソーシアム端末1を操作して、電力仲介事業者サーバ3からの落札情報に基づく供給電力情報及び契約諾否問い合わせ情報を含む電子メールを受信し、表示装置に表示する(ステップS1217)。そして、コンソーシアムD側の操作者は、落札情報に基づく供給電力情報及び契約諾否問い合わせ情報を検討して、契約の諾否を判断する。そして、コンソーシアム端末1に電力仲介事業者サーバ3へアクセスさせ、電力仲介事業者サーバ3へ供給電力情報に基づく条件にて契約するか否かを表す契約諾否情報を送信させる(ステップS1219)。
【0071】
電力仲介事業者サーバ3の取引処理部5内の契約処理部53は、コンソーシアム端末1及び需要家端末2から契約諾否情報を受信し(ステップS1223)、一旦記憶装置に格納する。そして、契約応諾を表す契約諾否情報を受信した場合には、契約処理部53は契約情報を契約情報管理DB11(対コンソーシアム)及び契約情報管理DB12(対需要家)に登録する(ステップS1225)。但し、電力供給側のコンソーシアムDと電力需要側の需要家Fの双方が契約に応諾しなければ、電力供給できないので、契約情報の登録は行われない。
【0072】
需要者F側の契約内容は、電力仲介事業者Eを介して落札情報に係る発電事業者Aから使用予定電力を落札価格で契約期間の間供給を受けるというものである。このような契約の内容が契約情報管理DB12(対需要家)に登録される。また、コンソーシアムD側の契約内容は、電力仲介事業者Eを介して落札者である需要家Fに、落札情報に係る使用予定電力を落札価格で契約期間の間供給するというものである。なお、コンソーシアムD側の契約内容は、全ての落札者に係る落札情報を統合したものとなる。そして、このような契約の内容が契約情報管理DB11(対コンソーシアム)に登録される。
【0073】
契約情報管理DB12(対需要家)に格納されるデータの一例を図14を用いて説明する。図14の例では、需要家Fの登録IDの列1401と、登録IDに対応する企業名(名称)の列1402と、落札に係る発電所名の列1403と、当該発電所から供給を受ける供給電力の列1404と、契約期間(自)の列1405と、契約期間(至)の列1406と、価格の列1407と、請求金額の列1408とが含まれる。なお、1の需要家Fが複数の発電所から供給を受ける場合には、例えば複数行に契約内容が登録される場合もあれば、1行に複数の発電所に関する情報が登録される場合もある。請求金額の列1408には、この段階ではデータは登録されず、実際に請求金額が計算された段階にて登録される。
【0074】
また、契約情報管理DB11(対コンソーシアム)に格納されるデータの一例を図15を用いて説明する。図15の例では、コンソーシアムDの登録IDの列1501と、供給先の需要家Fの登録IDの列1503と、供給電力の列1504と、契約期間(自)の列1505と、契約期間(至)の列1506と、価格の列1507と、支払い金額の列1508とが含まれる。支払い金額の列1508には、この段階ではデータは登録されず、実際に支払い金額が計算された段階にて登録される。
【0075】
そして、電力仲介事業者EとコンソーシアムD、電力仲介事業者と需要家Fとの全ての契約が契約情報管理DB11及び12に登録された段階にて、電力仲介事業者サーバ3の取引処理部5内の最適供給計算処理部54が最適供給計算処理を実施する(ステップS1227)。この最適供給計算処理については、図16乃至図21を用いて説明する。
【0076】
図12のような処理を実施することにより、メニュー登録処理(図6:ステップS605)乃至最適供給計算処理(ステップS611)を実施することができるようになる。
【0077】
次に図16乃至図21を用いて最適供給計算処理について説明する。最初に図16乃至図18を用いて具体例を説明して、処理の概要を明らかにした上で処理フローを説明することとする。図16の例では、エリアAとエリアBとエリアCとエリアDとが設けられている。契約上では、エリアAの発電事業者からエリアDの需要家に100供給し、エリアBの発電事業者からエリアCの需要家に100供給し、エリアDの発電事業者からエリアBの需要家に30供給し、エリアCの発電事業者からエリアBの需要家に10供給し、エリアCの発電事業者からエリアAの需要家に40供給するようになっている。
【0078】
すなわち、エリアAでは、エリアAの発電事業者が供給することになった供給電力(OUT)が100であり、エリアAの需要家の使用予定電力(IN)が40となっており、相殺するとエリアAは60だけ余剰が生じる。また、エリアBでは、エリアBの発電事業者が供給することになった供給電力(OUT)が100であり、エリアBの需要家の使用予定電力(IN)が40となっており、相殺するとエリアBは60だけ余剰が生じる。エリアCでは、エリアCの発電事業者が供給することになった供給電力(OUT)が50であり、エリアCの需要家の使用予定電力(IN)が100となっており、相殺するとエリアCは50だけ不足が生ずる。エリアDでは、エリアDの発電事業者が供給することになった供給電力(OUT)が30であり、エリアDの需要家の使用予定電力(IN)が100となっており、相殺するとエリアDは70だけ不足が生ずる。
【0079】
また、エリアAからエリアBへは送電可能になっておりその際のコストは電力1に対して3(四角で囲んだ値)である。エリアAからエリアCへは送電可能になっておりその際のコストは電力1に対して3(四角で囲んだ値)である。エリアCからエリアBへは送電可能になっておりその際のコストは電力1に対して3(四角で囲んだ値)である。エリアCからエリアDへは送電可能になっておりその際のコストは電力1に対して3(四角で囲んだ値)である。エリアBからエリアDへは送電可能になっておりその際のコストは電力1に対して2(四角で囲んだ値)である。また、各エリア間の送電は電力60までしか許されていない。なお、このような情報は送電管理情報DB10に格納されている。
【0080】
次に、相殺後の余剰又は不足電力をエリア間で融通するため、そのコストを計算することにする。コストの計算結果は図17に示すとおりである。図17に示された目的の列は、経路の始点エリアと終点エリアとを示すための列であって、余剰電力が存在するエリアAから不足電力が存在するエリアCへ送電する場合と、余剰電力が存在するエリアAから不足電力が存在するエリアDへ送電する場合と、余剰電力が存在するエリアBから不足電力が存在するエリアCへ送電する場合と、余剰電力が存在するエリアBから不足電力が存在するエリアDへ送電する場合とが含まれる。
【0081】
図17に示された経路の列は、具体的な経路を示すための列であり、コストの列は具体的な経路に対応するコストを示すための列である。すなわち、エリアAからエリアCに電力50を送電する場合には、エリアAから直接エリアCに送電するルート(コストは150)、エリアAからエリアBを介してエリアCに送電するルート(コストは300)、エリアAからエリアB及びエリアDを介してエリアCに送電するルート(コストは400)が存在する。また、エリアAからエリアDに電力60を送電する場合には、エリアAからエリアBを介してエリアDに送電するルート(コストは300)、エリアAからエリアCを介してエリアDに送電するルート(コストは360)、エリアAからエリアC及びエリアBを介してエリアDに送電するルート(コストは480)、エリアAからエリアB及びエリアCを介してエリアDに送電するルート(コストは540)が存在する。エリアBからエリアCに電力50を送電する場合には、エリアBから直接エリアCに送電するルート(コストは150)、エリアBからエリアDを介してエリアCに送電するルート(コストは250)、エリアBからエリアAを介してエリアCに送電するルート(コストは300)が存在する。エリアBからエリアDに電力60を送電する場合には、エリアBから直接エリアDに送電するルート(コストは120)、エリアBからエリアCを介してエリアDに送電するルート(コストは360)、エリアBからエリアA及びエリアCを介してエリアDに送電するルート(コストは540)が存在する。
【0082】
このような具体的な送電ルート及びコストを特定した後に、図16の状態における最終的な送電パターンを決定する。ここでは、電力不足のエリアDを最初の需要充足地として選択し、電力余剰のエリアBを最初の供給地として選択する。エリアDにエリアBから電力を供給する場合に最もコストが低い送電ルートは、図17のテーブルを参照すればエリアBからエリアDに直接送電するルートである事がわかる。このコストは120である。エリアBからエリアDへの送電線に電力60が割り当てられ、コストが120であることが登録される。
【0083】
但し、エリアDの不足電力は70であるが、エリアBの余剰電力は60であるから電力60しか供給できず、この状態ではまだエリアDの電力は10だけ足りない。従って、余剰電力が存在するエリアAからエリアDに電力10を供給するものとする。エリアAからエリアDに電力を供給する場合に最もコストが低い送電ルートは、図17のテーブルを参照すればエリアAからエリアBを経由してエリアDに送電するルートであることがわかる。但し、エリアBからエリアDへの送電線には電力60が既に割り当てられているので、これ以上電力を送電することはできない。すなわち、最もコストが低い送電ルートを使用することはできない。次にコストが低いルートはエリアAからエリアCを介してエリアDに送電するルートであることがわかる。このルートで送電する電力は10であるから、コストは60(=10×(3+3))である。従って、エリアAからエリアCへの送電線に電力10が割り当てられ、エリアCからエリアDへの送電線に電力10が割り当てられ、コストが60であることが登録される。これにてエリアDの電力不足は解消された。
【0084】
一方電力50の供給不足を生じているのはエリアCであり、供給可能な電力余剰を生じているエリアはエリアAのみである。従って、エリアAからエリアCへ送電することになるが、図17を参照して、エリアAからエリアCへの最もコストの安い送電ルートはエリアAから直接エリアCに供給するルートである。なお、エリアAからエリアDへの送電線には電力10が割り当てられているが、電力50であれば送電可能である。従って、この送電ルートが採用され、エリアAからエリアCへの送電線にトータル電力60が割り当てられ、コスト150も登録される。
【0085】
以上をまとめると、総コストは120+60+150=330である。また、送電パターンとして、図18(1)に示されたように、エリアBからエリアDへ電力60、エリアAからエリアCへ電力60、エリアCからエリアDへ電力10供給することが決定された。なお、本例では契約内容に従った電力供給が実施される。すなわち、エリアAの発電事業者は100、エリアBの発電事業者は100、エリアCの発電事業者は50、エリアDの発電事業者は30だけ発電するものとしている。
【0086】
次に、電力不足のエリアCを最初の需要充足エリアとして選択し、電力余剰のエリアBを最初の供給エリアとして選択する。この場合、エリアBからエリアCへ電力50を供給する最もコストが安いルートは、エリアBから直接エリアCへ供給するルートであり、コストは150である。この送電ルートを採用して、エリアBからエリアCへの送電線に電力50が割り当てられ、コスト150が登録される。但し、エリアBの余剰電力のうち電力10だけが残ってしまう。次に、残りの電力不足のエリアDにエリアBの余剰電力10を供給することを考える。この場合の最もコストが安いルートはエリアBから直接エリアDに送電するルートであり、コストは20(=10×2)である。しかし、エリアDの電力不足は60(=70−10)であり、残りの電力供給エリアであるエリアAからエリアDに電力60を送電することになる。図17を参照すると、エリアAからエリアDへ送電する場合に最もコストが安いルートはエリアAからエリアBを経由してエリアDに送電するものであることが分かる。しかし、既にエリアBからエリアDに電力10を供給することになっているので、さらに電力60を供給することはできない。従って図17を参照して次にコストが安いルートを特定すると、エリアAからエリアCを介してエリアDに供給するルートである。この場合には、エリアAからエリアCへの送電線には電力60が、エリアCからエリアDへの送電線には電力60がそれぞれ割り当てられ、コストは360が登録される。
【0087】
以上をまとめると、総コストは150+20+360=530である。また、送電パターンは、図18(2)に示されたように、エリアBからエリアCへ電力50、エリアBからエリアDへ電力10、エリアAからエリアCへ電力60、エリアCからエリアDへ電力60供給することが決定された。なお、本例では契約内容に従った電力供給が実施される。但し、総コストは最初の送電パターンの方が安価であるから図18(2)の送電パターンは採用されない。
【0088】
なお、第2の送電パターンを決定する際に、エリアBからエリアDに電力10を供給することとしたが、先にエリアAからエリアDに送電することにすると、エリアAからエリアBを経由してエリアDに送電することになる。このコストは300であり、この段階で総コストが450(=150+300)であり、第1の送電パターンの方が安価になるため、これ以上の処理を中止することができる。
【0089】
以上のように、需要充足エリア及び電力供給エリアの選択順を変更することにより、送電パターン及びコストを決定する。図16の例において、第3の送電パターンを決定するために、最初の需要充足エリアをエリアDとし、最初の電力供給エリアとしてエリアAを選択した場合には、図17を参照すると最もコストが安いルートはエリアAからエリアBを介してエリアDに送電するルートであり、コストは300となる。但し、エリアDでは電力10がまだ不足しているので、エリアBから10を供給することになる。但し、最もコストが安いルートであるエリアBから直接エリアDへ供給するルートは送電容量60を超えるために使用できない。従って、次にコストが安いエリアBからエリアCを経由して電力10を供給するルートが採用される。このためのコストは60である。次の需要充足エリアはエリアCであり、電力供給エリアはエリアBであり、エリアBからエリアCに直接供給するルートが使用できる。従ってコストは150となる。総コストは510であり、送電パターンは図18(3)に示すような形となる。但し、第1の送電パターンの方が安価になるため、採用されない。
【0090】
図16の例において第4の送電パターンを決定するために、最初の需要充足エリアをエリアCとし、最初の電力供給エリアとしてエリアAを選択した場合には、エリアAからエリアCに電力50を最も安く供給するルートは、エリアAから直接エリアCへ供給するルートであり、コストは150である。エリアAの供給可能電力は10余っているので、このエリアAの電力10は需要充足エリアであるエリアDに供給される。この場合に最もコストが安いルートはエリアAからエリアBを経由してエリアDに供給するルートであり、この場合のコストは50である。エリアDでは電力60がまだ不足しているので、エリアBから残りの電力を供給してもらうことになる。エリアBからエリアDへの経路のうち最もコストが安いルートは直接エリアBからエリアDに供給するルートではあるが、このルートは送電容量60を超えてしまうので採用できない。次に安いルートはエリアBからエリアCを経由してエリアDに供給するルートであり、コストは360である。総コストは560となり、図18(4)のような送電パターンとなる。但し、第1の送電パターンの方が安価になるため、採用されない。
【0091】
なお、第4の送電パターンは、エリアAからエリアCへの供給を決定した後に、エリアAからエリアDへの供給を決定せずに、エリアBからエリアDへの供給を決定することも可能である。この場合の送電パターン(図18(5))は、第1の送電パターンと同じになる。
【0092】
従って図16のような状態において最もコストが安い送電パターンは、エリアBからエリアDに電力60を送電し、エリアAからエリアCに電力60を送電し、エリアCからエリアDに電力10を送電するパターンであり、この場合のコストは330となる。
【0093】
以上述べた具体例をまとめると、図19に示すような処理を最適供給計算処理部54が実施する。すなわち、まず契約内容に従って決定される各エリアにおける総供給電力及び総需要電力を計算し、記憶装置に格納する(ステップS1901)。総供給電力は当該エリアを買電エリアとして指定した全需要家Fの使用予定電力の総和である。総需要電力は、当該エリアに存在している需要家Fの使用予定電力の総和である。そして、各エリア内において総供給電力総需要電力を相殺し、相殺後の差し引き総供給電力の方が多い電力供給エリアと相殺後の差し引き総需要電力の方が多い電力需要エリアを決定し、記憶装置に格納する(ステップS1903)。そして、電力供給エリアから電力需要エリアへの全送電ルートを決定し、各ルートのコストを計算し、記憶装置に格納する(ステップS1905)。この際計算されるコストは電力供給エリアにおける差し引き総供給電力又は電力需要エリアの差し引き総需要電力のいずれか少ない方を供給するものとしてコスト計算する。
【0094】
この処理において用いられるのが、送電管理情報DB10に格納された送電管理テーブル及び託送料金管理テーブルである。送電管理テーブルの一例を図20に示す。図20の例では、エリアIDの列2001と、エリア名の列2002と、当該エリアに隣接する第1の隣接エリアの列2003と、当該エリアに隣接する第2の隣接エリアの列2004と、当該エリアに隣接する第3の隣接エリアの列2005などが含まれる。このデータにより可能な送電ルートを決定することができる。また、託送料金管理テーブルの一例を図21に示す。図21の例では、エリアIDの列2101と、エリア名の列2102と、当該エリアを通過する際の託送料金の列2103とが含まれる。これにより可能な送電ルート上の各エリアの託送料金の情報を得ることができるようになる。
【0095】
次に、1つの未処理の電力需要エリアを選択する(ステップS1907)。そして、送電容量(例えば送電管理情報DB10に格納された各エリアのデータを用いる。但し、過去の送電実績から各エリアでの送電可能量を予測する処理を実施し、当該予測値を用いるようにしてもよい。また、送電容量は送電線予約可能値とも呼ばれる。)及びこの段階において割り当て済み電力供給状態を考慮した上で、選択された電力需要エリアの需要を満たす最もコストが安い送電ルートを決定する(ステップS1909)。次に、全ての電力需要エリアについて送電容量を考慮した上で最もコストが安い送電ルートを決定したか判断する(ステップS1911)。もし、未処理の電力需要エリアが存在する場合にはステップS1907に戻って処理を実施する。一方、全ての電力需要エリアについて最もコストが安い送電ルートを決定している場合には、全電力需要エリアに対する最安送電ルートの情報及びコストを記憶装置に格納する(ステップS1913)。例えば図18に示すような情報及びコストを格納する。
【0096】
そして、電力需要エリア及び電力供給エリアの全ての決定順番について処理したか判断する(ステップS1915)。上で述べた例でも電力需要エリアの選択順番や電力供給エリアの選択順番によって可能な送電ルート及びコストは異なっている。従って、全ての電力需要エリア及び電力供給エリアの全ての決定順番について処理するまではステップS1907に戻って処理を行う。一方、電力需要エリア及び電力供給エリアの全ての決定順番について処理が終了した場合には、ステップS1913において記憶装置に格納された全送電ルートの組み合わせである送電パターンのうち、最もコストが安い送電パターンを選択し、当該送電パターンの情報及び電力供給態様(本実施の形態では各コンソーシアムDとの契約内容のまま)を記憶装置に登録する(ステップS1917)。また、当該送電パターンに関する電力供給計画情報を送電事業者G宛に例えば電子メール等により送信する(ステップS1919)。送電事業者Gは電力供給計画情報に基づき電力供給に支障が生じないような処置を講ずる。さらに、各コンソーシアムへ送電パターンに係る電力供給情報を例えば電子メール等により送信する(ステップS1921)。コンソーシアムDの発電事業者Aによる電力供給の用に供するためである。但しステップS1921は省略し得る。
【0097】
以上のような処理を実施することにより、所定の制約条件を満たし且つ託送料金を抑えた送電パターンを決定することができるようになる。但し、需要家Fからは需要家Fとの契約に従って、選択した買電エリアから送電しているものとして託送料金を徴収する。本最適供給計算処理により得られた送電パターンによる託送費用と、需要家Fから徴収する託送料金との差額が電力仲介事業者Eの利益及び需要家Fに付与されるポイント等の一部費用の原資となる。
【0098】
なお、最適化のためのアルゴリズムは一例であって、他のアルゴリズムを使用する場合もある。例えば、相殺の結果、遠くはなれたエリア間でのみ電力の供給を行わなければならない場合には、上述のアルゴリズムでは必ずしも最適な送電パターンが決定されない場合がある。従って、より複雑なアルゴリズムを使用するような場合もある。又、各発電所の供給電力も調整するアルゴリズムを採用する場合もある。
【0099】
次に、契約期間終了後の処理を図22乃至図25を用いて説明する。なお、契約期間終了後の処理としては図6のステップS613及びステップS615があるが、ここでは図22を用いて決済処理について説明する。なお、契約期間の終了は、契約情報管理DB11(対コンソーシアム)及び契約情報管理DB12(対需要家)に格納された契約期間の情報から判断する。また、各需要家Fの電力使用量については実績情報DB14(対需要家)に登録されており、コンソーシアムD側の各発電事業者Aの供給電力量については実績情報DB13(対コンソーシアム)に登録されているものとする。これらの情報については、計測機器からネットワークを介して取得するような構成であってもよいし、係員による計測結果が端末からネットワークを介して電力仲介事業者サーバ3に送信されてくるような構成にしてもよい。さらに、電力仲介事業者Eにオフラインで通知されたデータを電力仲介事業者Eの担当者が登録するような構成であってもよい。
【0100】
いずれにせよ、電力仲介事業者サーバ3の決済処理部6は、契約期間が満了した各需要家Fについて電力使用量に基づく電力使用料金並びにその買電エリアと所在エリアとの距離及び電力使用量に基づく託送料金などから請求金額を計算し、さらに電力使用量及びその買電エリアと所在エリアとの距離などに基づいて発電所ポイントを計算する(ステップS2201)。需要家Fは、使用予定電力量として契約した量よりも少ない量の電力を使用する場合がある。このような場合であっても、使用予定電力量分の電力使用料金並びに買電エリアと所在エリアとの距離及び当該使用予定電力量に基づく託送料金などから請求金額を計算する。契約不履行に基づくペナルティを加算してもよい。一方、使用予定電力量として契約した量よりも多い量の電力を使用する場合もある。この場合には、実際の電力使用量に基づく電力使用料金並びにその買電エリアと所在エリアとの距離及び実際の電力使用量に基づく託送料金、並びに契約不履行によるペナルティなどから請求金額を計算する。そして、請求金額を契約情報管理DB12(対需要家)に登録する。また、発電所ポイントについては、需要家情報DB9に登録される。本実施の形態では、発電所名と対でポイント値の情報が登録される。
【0101】
電力仲介事業者サーバ3の決済処理部6は、請求金額やその内訳などを含む請求書及び付与された発電所ポイントの通知を例えば電子メール等により各需要家Fに送信する(ステップS2203)。需要家Fは、需要家端末2を操作して、電力仲介事業者サーバ3からの請求書及び発電所ポイント通知を含む電子メールを受信し、表示装置に表示する(ステップS2205)。需要家Fは、このような請求書に応じて需要家端末2を操作して、金融機関サーバ15に対する、電力仲介事業者Eへの請求金額の支払いのための処理を実施させる(ステップS2207)。なお、この支払いのための処理については本発明の要旨ではないので、ここでは説明を省略する。なお、オンラインでの支払いに限定するものではない。また、請求書等については郵便などにより送付しても良い。
【0102】
また、電力仲介事業者サーバ3の決済処理部6は、各発電所に対する支払い料金の計算を実施する(ステップS2209)。需要家Fが契約どおりに使用予定の電力量を使用しており且つ各発電所も契約どおり電力を供給していれば、各発電所に対する支払いは契約のとおりとなる。すなわち供給電力量×単価(落札単価)で計算できる。しかし、需要家Fが契約どおりにではなく、より多くの電力を使用した場合には、当該需要家Fの所在エリアの発電所に超過分の使用電力量×単価(標準単価(例えばコンソーシアム情報DB8に登録されている電力単価))で計算された料金を加算する。また、発電所の供給電力量が契約を下回った場合には、下回った供給電力量×単価(落札価格)+ペナルティ分を差し引く必要がある。なお、例えばここで各送電事業者Gに対する託送料金を電力使用実績に基づき計算し直し、記憶装置に登録する。コンソーシアムに対する支払い料金の情報については契約情報管理DB11(対コンソーシアム)に格納する。
【0103】
そして、金融機関サーバ15と接続して各発電所について計算された支払い料金の支払いのための処理(送金処理)を実施する(ステップS2211)。同様に各送電事業者Gについて計算された託送料金の支払い処理も実施される。なお、この処理については本発明の要旨ではないので、ここでは説明を省略する。
【0104】
以上のような処理を実施することにより、金銭についての決済は完了する。
【0105】
次に、図23乃至図25を用いて、需要家Fに付与された発電所ポイントを使用する場合の処理を説明する。需要家Fは、需要家端末2を操作して電力仲介事業者サーバ3にアクセスさせ、電力仲介事業者サーバ3のポイント利用処理部7はアクセスに応じてポイント利用入力ページ・データを需要家端末2に送信する。なお、この処理までにいずれの需要家Fがアクセスしているのかを電力仲介事業者サーバ3は把握できているものとする。需要家端末2は、電力仲介事業者サーバ3からポイント利用入力ページ・データを受信すると、表示装置に表示する。そして、表示画面を見て需要家Fは、ポイント利用入力ページ・データに従って、使用ポイント数、発電所の識別情報(名称又はID)、及び希望の商品又は役務(選択可能な場合)、数量等のポイント利用内容の情報を入力する。需要家端末2は、ポイント利用内容の情報の入力を受け付け、需要家Fの指示に従って電力仲介事業者サーバ3に送信する(ステップS2301)。電力仲介事業者サーバ3のポイント利用処理部7は、需要家端末2からポイント利用内容の情報を受信すると、一旦記憶装置に格納する(ステップS2303)。そして、当該ポイント利用内容の情報を需要家情報DB9に格納された情報を用いて検査する。
【0106】
まず、使用した発電所のインセンティブプラン(特典)を利用するものであるかを判断する(ステップS2305)。この処理については、受信したポイント利用内容の情報に含まれる発電所の識別情報と、需要家情報DB9に登録されている発電所の情報とを比較して一致するかを確認する。一致しなければ使用した発電所ではない別の発電所のインセンティブプランを利用することになるので、本実施の形態では需要者Fにポイント利用上一定のペナルティを与えるため、後に述べるポイント変更処理を実施する(ステップS2309)。一方、一致していることが確認された場合には、ポイント利用内容の情報と需要家情報DB9に登録されている獲得ポイント数等とを比較して、本需要家Fがインセンティブプランを利用可能か否かを判断する(ステップS2307及びS2311)。例えば、ポイント利用内容の情報に含まれる使用ポイント数が希望する商品などの数量からして正しい数値であるか、ポイント利用内容の情報に含まれる使用ポイント数が獲得ポイント数を上回っているか、その他の利用不可と判断すべき理由がないかといったことを確認する。
【0107】
もし、何らかの理由で利用不可であると判断された場合には、利用申請却下通知を需要家端末2に送信する(ステップS2313)。需要家端末2は、電力仲介事業者サーバ3から利用申請却下通知を受信し、表示装置に表示する(ステップS2315)。
【0108】
一方、利用可能であると判断された場合には、ポイント利用処理部7は、ポイント決裁処理を実施する(ステップS2317)。この処理については後に詳述する。また、ポイントを利用した需要家Fに対するポイント消去処理を需要家情報DB9に対して実施する(ステップS2319)。すなわち、使用ポイント数だけ獲得ポイント数を減じて、需要家情報DB9に登録する処理を実施する。そして、ポイント消去通知を例えば電子メールにて需要家端末2に送信する(ステップS2321)。需要家端末2は、電力仲介事業者サーバ3からのポイント消去通知を受信し、表示装置に表示する(ステップS2323)。
【0109】
このようにすることにより、需要家Fは獲得ポイントを利用して、商品又は役務の提供を受けることができる。なお、本実施の形態では獲得ポイントには対応する発電所が登録されている。基本的には使用した発電所に係るインセンティブプランを利用してもらうためであるが、ポイントを使い切れない場合等に対処するため他の発電所に係るインセンティブプランも利用可能になっており、需要家Fの利便性を高めている。
【0110】
次に、図23のステップS2317のポイント決済処理について図24を用いて説明する。最初に、電力仲介事業者サーバ3のポイント利用処理部7は、需要者Fが選択したインセンティブプランがポイントと交換で商品等を提供する交換型、又はポイントと交換で割引などが受けられるようになっているため需要家Fが金銭を支払う値引型のいずれかであるか判断する(ステップS2401)。交換型であるか否かによって金銭の支払いの有無など処理が異なるため、この段階において分岐させている。もし、交換型である場合には、インセンティブプランの利用通知及び利用申請を行った需要家Fへの商品等の送付依頼を例えば電子メール等により需要家Fが選択した商品等の提供元となるコンソーシアムDに送信する(ステップS2403)。
【0111】
コンソーシアムDの担当者は、コンソーシアム端末1を操作して、電力仲介事業者サーバ3からインセンティブプランの利用通知及び需要家Fへの商品送付依頼を受信させ、表示装置に表示させる(ステップS2405)。そして、その内容を確認した上で、当該コンソーシアムDの地場産業事業者Cに商品の送付指示を送るため商品の送付指示を例えばプリンタなどにより出力する(ステップS2407)。そして地場産業事業者Cに商品の送付指示を出す。地場産業事業者Cは、これに応じて商品等の発送を実施する。
【0112】
一方、値引型の場合には(ステップS2401:Noルート)、電力仲介事業者サーバ3は、インセンティブプランの利用通知及び需要家Fへの値引き後の請求書の送付依頼を例えば電子メール等により需要家Fが選択した商品等の提供元になるコンソーシアムDに送信する(ステップS2409)。コンソーシアムDの担当者は、コンソーシアム端末1を操作して、電力仲介事業者サーバ3からのインセンティブプランの利用通知及び需要家Fへの値引き後の請求書の送付依頼を受信させ、表示装置に表示させる(ステップS2411)。コンソーシアムDの担当者は、表示内容を確認して請求書を作成して、例えばコンソーシアム端末1から電子メールにて利用申請に係る需要家F宛に送信する(ステップS2413)。需要家Fは、需要家端末2を操作して、コンソーシアムDからの請求書に係る電子メールを受信させ、表示装置に表示させる(ステップS2415)。需要家Fは、値引き後の請求書を見て、例えば需要家端末2を金融機関サーバ15にアクセスさせ、値引き後の金額の支払いのための処理を実施させる(ステップS2417)。地場産業事業者Cは、コンソーシアムDによる入金確認後、商品又は役務の提供を実施する。
【0113】
ステップS2407又はステップS2413の後に、コンソーシアムDの担当者は処理完了通知を例えば電子メールや電力仲介事業者サーバ3における専用のページを介して、電力仲介事業者サーバ3に送信する(ステップS2419)。電力仲介事業者サーバ3のポイント利用処理部7は、コンソーシアムDからポイント利用に係る処理完了通知を受信すると、図23の処理に戻る(ステップS2421)。
【0114】
次に図23のステップS2309におけるポイント変更処理の処理フローを図25を用いて説明する。まず、電力仲介事業者サーバ3のポイント利用処理部7は、コンソーシアム変更に伴うポイントの減価を計算し、どの程度ポイントが減価されるかについての減価情報を需要家端末2に送信する(ステップS2501)。ポイントの減価は、例えば一律50%カットといった形であってもよいし、特定の発電所のポイントから他の特定の発電所のポイントへ変換する場合には、当該組み合わせについて予めの減価率にて減価するようにしても良い。需要家端末2は、電力仲介事業者サーバ3から減価情報を受信し、表示装置に表示する(ステップS2503)。
【0115】
需要家Fは、表示装置に表示された減価情報を見て最終的にポイント利用に係るコンソーシアムを変更するか判断する。もし、変更を受諾する場合には(ステップS2505:Yesルート)、需要家Fは需要家端末2を操作して例えば変更受諾ボタンをクリックすることにより変更受諾応答を電力仲介事業者サーバ3に送信させる(ステップS2507)。電力仲介事業者サーバ3のポイント利用処理部7は、需要家端末2から変更受諾応答を受信すると(ステップS2509)、減価されたポイント値及び変更後のコンソーシアムに係る発電所名を例えば需要家情報DB9に登録する(ステップS2511)。そして、変更先のコンソーシアムDに対して補助金を支払うための処理を実施する(ステップS2513)。例えば、変更先のコンソーシアムDに対して電力使用者でない者からポイント利用が要求されたこと及びそのための補助金を支払う旨の電子メールを送信し、例えば金融機関サーバ15に対して当該変更先のコンソーシアムDへの補助金支払いのための処理を実施する。そして、ポイント利用処理部7は変更完了通知を需要家端末2に送信する(ステップS2515)。需要家端末2は、電力仲介事業者サーバ3から変更完了通知を受信し、表示装置に表示する(ステップS2517)。
【0116】
なお、需要家Fがポイントの減価情報を見て、当該減価を受諾せず、ポイント利用をあきらめる場合には(ステップS2505:Noルート)、処理を終了する。すなわち、本実施の形態では、需要家Fから変更受諾応答がなければ変更処理は途中で中断され、一定期間後にポイントの変更要求がなかったものとされる。
【0117】
以上のような処理を実施することにより、実際に使用した発電所ではなく別の発電所に関係するインセンティブプランを使用することができるようになる。但し、ポイントは所定の率にて減価されてしまうので、不利な部分もあるが、使い切れないポイントがある場合には有効利用できるようになる。なお、実際に使用した発電所ではなく別の発電所は、発電所が使用されていないのにインセンティブプランを利用されるとコストの負担上デメリットもあるが、電力仲介事業者Eから補助金が出るので、当該デメリットを軽減することもできるようになっている。
【0118】
以上本発明の一実施の形態を説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、電子メールを送信するとした場面では、電子メールではなく、需要家F又はコンソーシアム若しくは電力供給事業者専用のページにて情報の送信を行うようにしてもよい。
【0119】
また、本実施の形態ではコンソーシアムDの存在を前提としたが、必ずしもコンソーシアムDを構成しなければならないわけではない。例えば発電事業者Aが任意の商品等提供事業者と提携するよう構成であってもよい。すなわち、地方自治体Bが関係しなくとも良い。また、各エリアにおいて1つの発電事業者又は発電所の存在を前提としていたが、1つのエリアに2以上の発電事業者又は発電所が存在するような場合もある。さらに、ポイント制を採用しているが、ポイント制を採用せずに直接商品又は役務が提供されるようにしても良い。また、ポイントなどの特典ではなく別の特典にて電力を差別化、ブランド化するような構成であってもよい。
【0120】
また、電力仲介事業者サーバ3は一台ではなく複数台のコンピュータにて実現させる場合もある。
【0121】
(付記1)
需要家の買電エリアの情報と使用予定電力の情報とを記憶装置に登録する登録ステップと、
各前記需要家の使用予定電力を当該需要家が指定した買電エリアに関わらず満たし且つ送電コストに関する条件を含む所定の制約条件を満たす電力供給態様及び送電パターンを決定し、記憶装置に登録する第2の登録ステップと、
前記記憶装置に登録された前記電力供給態様に基づき各前記買電エリアの電力供給者に対する支払額を決定し、各前記需要家について当該需要家の買電エリアと当該需要家の所在エリアとの間の電力の送電コストと当該需要家の使用電力量とに基づき請求額を決定し、記憶装置に格納するステップと、
を含む電力売買仲介方法。
【0122】
(付記2)
前記所定の制約条件が、送電容量に関する条件を含む
ことを特徴とする付記1記載の電力売買仲介方法。
【0123】
(付記3)
前記第2の登録ステップにおいて、
前記送電容量に関する条件に従って送電コストを最適化するように前記電力供給態様及び送電パターンを決定する
ことを特徴とする付記2記載の電力売買仲介方法。
【0124】
(付記4)
前記第2の登録ステップが、
各エリアについて、当該エリアに存在する需要家の全使用予定電力と当該エリアを買電エリアとして指定した需要家の全使用予定電力により特定される総供給電力とを相殺し、前記全使用予定電力の方が多い場合には差引使用予定電力及び当該エリアが電力需要エリアであること、前記総供給電力の方が多い場合には差引総供給電力及び当該エリアが電力供給エリアであることを特定するステップと、
各前記電力需要エリアへ当該電力需要エリアの前記差引使用予定電力を前記電力供給エリアから供給する送電ルート及び送電コストを決定するステップと、
前記送電容量に関する条件に従い且つ送電コストが最も安くなるように前記送電ルートを選択するステップと、
を含む付記2記載の電力売買仲介方法。
【0125】
(付記5)
前記需要家による使用電力量及び前記買電エリアからの距離に応じて当該需要家に対して付与され且つ前記需要家の買電エリアに対応するポイントに関する情報を記憶装置に登録する第3の登録ステップと、
前記需要家に対して付与されたポイントを前記需要家が指定したエリアにおいて予め定められた商品又は役務と交換するための処理を実施する交換ステップと、
をさらに含む付記1記載の電力売買仲介方法。
【0126】
(付記6)
前記予め定められた商品又は役務が、各エリアにおける地場産業事業者の商品又は役務であることを特徴とする付記5記載の電力売買仲介方法。
【0127】
(付記7)
前記交換ステップが、
前記需要家が指定したエリアと当該需要家の買電エリアが異なる場合には、前記需要家に対して付与されたポイントを所定のルールに従って減価させるステップ
を含む付記5記載の電力売買仲介方法。
【0128】
(付記8)
付記1乃至4のいずれか1つ記載の電力売買仲介方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
【0129】
(付記9)
需要家の買電エリアの情報と使用予定電力の情報とを記憶装置に登録する登録手段と、
各前記需要家の使用予定電力を当該需要家が指定した買電エリアに関わらず満たし且つ送電コストに関する条件を含む所定の制約条件を満たす電力供給態様及び送電パターンを決定し、記憶装置に登録する第2の登録手段と、
前記記憶装置に登録された前記電力供給態様に基づき各前記買電エリアの電力供給者に対する支払額を決定し、各前記需要家について当該需要家の買電エリアと当該需要家の所在エリアとの間の電力の送電コストと当該需要家の使用電力量とに基づき請求額を決定し、記憶装置に格納する手段と、
を有する電力売買仲介装置。
【0130】
【発明の効果】
以上のように本発明よれば、電力供給者及び需要家が参加して電力を売買するための電力取引市場において用いられる電力売買の仲介を行うための技術を提供することができる。
【0131】
さらに、例えば産地等に基づき電力の差別化を図るための手法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施の形態に係るビジネスの概要を説明するための図である。
【図2】 託送料金の説明を行うための図である。
【図3】 販売メニュー画面の一例を示す図である。
【図4】 本発明の一実施の形態に係るビジネスの概要を説明するための図である。
【図5】 本発明の一実施の形態に係るシステム概要を示す図である。
【図6】 本発明の一実施の形態に係る処理概要を示すフローチャートである。
【図7】 コンソーシアム参加登録処理の処理フローを示す図である。
【図8】 コンソーシアム情報DBに格納されるデータの一例を示す図である。
【図9】 コンソーシアム情報DBに格納されるデータの一例を示す図である。
【図10】 需要家参加登録処理の処理フローを示す図である。
【図11】 需要家情報DBに格納されるデータの一例を示す図である。
【図12】 入札処理等についての処理フローを示す図である。
【図13】 入札処理の詳細処理フローを示す図である。
【図14】 契約情報管理DB(対需要家)に格納されるデータの一例を示す図である。
【図15】 契約情報管理DB(対コンソーシアム)に格納されるデータの一例を示す図である。
【図16】 最適供給計算処理の説明のための具体例を表す図である。
【図17】 最適供給計算処理の説明のための具体例を示す図である。
【図18】 図16の送電パターンの具体例を示す図である。
【図19】 最適供給計算処理の処理フローを示す図である。
【図20】 送電管理情報DBに格納されるデータの一例を示す図である。
【図21】 送電管理情報DBに格納されるデータの一例を示す図である。
【図22】 決済処理の処理フローを示す図である。
【図23】 ポイント利用処理の処理フローを示す図である。
【図24】 ポイント決済処理の処理フローを示す図である。
【図25】 ポイント変更処理の処理フローを示す図である。
【符号の説明】
1 コンソーシアム端末
2 需要家端末
3 電力仲介事業者サーバ
4 参加登録処理部
5 取引処理部
6 決済処理部
7 ポイント利用処理部
8 コンソーシアム情報DB
9 需要家情報DB
10 送電管理情報DB
11 契約情報管理DB(対コンソーシアム)
12 契約情報管理DB(対需要家)
13 実績情報DB(対コンソーシアム)
14 実績情報DB(対需要家)
15 金融機関サーバ
51 メニュー登録処理部
52 入札処理部
53 契約処理部
54 最適供給計算処理部

Claims (5)

  1. 契約情報管理データベースと各需要家に関するデータを格納する需要家情報データベースと記憶装置とにアクセスが可能なコンピュータにより実行される電力売買仲介方法であって、
    前記コンピュータにより、特定の発電所から特定の需要家への電力供給契約における前記特定の需要家の使用予定電力と前記特定の発電所のエリアの情報とを、契約毎に前記契約情報管理データベースに登録する登録ステップと、
    前記コンピュータにより、前記契約情報管理データベースに格納された前記使用予定電力と対応する前記発電所のエリアの情報とを基に、各エリアにおける総供給電力を算出し、前記記憶装置に格納するエリア別供給電力算出ステップと、
    前記コンピュータにより、前記需要家情報データベースに格納された需要家の所在地の情報に基づき、エリア毎に、当該エリア内に所在地を有する需要家の、前記契約情報管理データベースに格納された前記使用予定電力を合計して、各エリアにおける総需要電力を算出し、前記記憶装置に格納するエリア別需要電力算出ステップと、
    前記コンピュータにより、前記記憶装置に格納された前記総供給電力と前記総需要電力とを、エリア毎に比較し、前記総供給電力が多いエリアについては当該エリア内の余剰電力を算出し、前記総需要電力が多いエリアについては当該エリア内の不足電力を算出し、前記記憶装置に格納する余剰/不足電力算出ステップと、
    前記コンピュータにより、前記余剰/不足電力算出ステップにて算出した前記余剰電力と前記不足電力とを基に、前記余剰電力が生じているエリアから前記不足電力が生じているエリアへ送電を行う送電ルートを決定し、前記記憶装置に登録する第2の登録ステップと、
    を含む電力売買仲介方法。
  2. 前記第2の登録ステップにおいて、
    送電容量に関する条件を満たし且つ送電コストを最適化するように前記送電ルートを決定する、
    ことを特徴とする請求項1記載の電力売買仲介方法。
  3. 前記コンピュータにより、前記特定の需要家による使用電力量及び前記特定の発電所のエリアとの距離に応じて当該需要家に対して付与され且つ当該発電所のエリアに対応するポイントに関する情報を前記需要家情報データベースに登録する第3の登録ステップと、
    前記コンピュータにより、前記需要家に対して付与されたポイントを前記需要家が指定したエリアにおいて予め定められた商品又は役務と交換するための処理を実施する交換ステップと、
    をさらに含む請求項1記載の電力売買仲介方法。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1つ記載の電力売買仲介方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
  5. 契約情報管理データベースと、
    各需要家に関するデータを格納する需要家情報データベースと、
    記憶装置と、
    特定の発電所から特定の需要家への電力供給契約における前記特定の需要家の使用予定電力と前記特定の発電所のエリアの情報とを、契約毎に前記契約情報管理データベースに登録する登録手段と、
    前記契約情報管理データベースに格納された前記使用予定電力と対応する前記発電所のエリアの情報とを基に、各エリアにおける総供給電力を算出し、前記記憶装置に格納するエリア別供給電力算出手段と、
    前記需要家情報データベースに格納された需要家の所在地の情報に基づき、エリア毎に、当該エリア内に所在地を有する需要家の、前記契約情報管理データベースに格納された前記使用予定電力を合計して、各エリアにおける総需要電力を算出し、前記記憶装置に格納するエリア別需要電力算出手段と、
    前記記憶装置に格納された前記総供給電力と前記総需要電力とを、エリア毎に比較し、前記総供給電力が多いエリアについては当該エリア内の余剰電力を算出し、前記総需要電力が多いエリアについては当該エリア内の不足電力を算出し、前記記憶装置に格納する余剰/不足電力算出手段と、
    前記余剰/不足電力算出手段にて算出した前記余剰電力と前記不足電力とを基に、前記余剰電力が生じているエリアから前記不足電力が生じているエリアへ送電を行う送電ルートを決定し、前記記憶装置に登録する第2の登録手段と、
    を有する電力売買仲介装置。
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