JP4408592B2 - 加熱原料の冷却方法及び冷却装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、穀物などの加熱原料を通気性のあるコンベヤ上に堆積させて連続的に移送しながら、加熱原料中に空気を通過させて冷却する処理装置に関する。ここで、穀物などの加熱原料とは、例えば醤油の原料となる蒸煮処理された大豆や脱脂加工大豆、焙炒処理された小麦、清酒や味噌の原料となる蒸煮処理された白米や大豆等の穀物のほか、酵素生産等に用いる蒸煮処理された麸、エキストルーダ処理による膨化穀物、その他蒸煮または焙炒処理された食品原料などをいう。
【0002】
【従来の技術】
蒸煮・焙炒など加熱処理された加熱原料は、製造工程中において風を当てることにより冷却処理される。連続的に冷却処理を行う場合には、メッシュベルトや孔開き金属ベルトなどの通気性を有する無端帯状ベルトをコンベヤベルトとして用い、該コンベヤベルト上に加熱原料を堆積して移送しながら加熱原料中に通風し冷却する。通風は堆積した加熱原料の上方から下方に向けて行われるのが一般的であるが、下方から上方に通風される場合もあり、その場合は実用新案登録第3044192号に示されるように、堆積した加熱原料の上方に設けられた排風機(ファン)で吸引することにより行われていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
以上のように加熱原料に空気を通気して連続的に冷却させる場合、所定量の空気が加熱原料中を均等に通過すれば所定温度まで冷却できるように設計されている。しかし、上方から下方に向けて通風する場合には、加熱原料中を空気が通過する際の空気の通過抵抗により加熱原料がコンベヤベルトに押付けられて圧縮される結果、空気の通過抵抗が大きくなってしまう。加熱原料の含有水分が多かったり、加熱条件が適切でなかったりした場合には、空気が殆ど通過できなくなることもある。特に、水分が高く蒸煮処理された加熱原料である醤油原料としての大豆や脱脂加工大豆、清酒・味噌原料としての白米や大豆等においてはその傾向が著しい。また、加熱原料中における空気の抵抗だけでなく、コンベヤベルトにおける空気通過用開孔に加熱原料が押さえつけられて開孔を塞ぐことによっても空気の通過抵抗が増大する。とりわけ、前述のような含有水分が多い蒸煮処理された加熱原料の場合にはその傾向が著しい。したがって、上方から下方に向けて通風する方式の場合には、所期の冷却能力が得られないことが多かった。
【0004】
一方、前記登録実用新案においては、加熱原料の下方から上方に通風する方式も提案されている。提案された方式は加熱原料の上方に設けたファンにより吸引排気するものであり、例えば、焙炒処理した米や麦などのように、比較的加熱原料の含有水分が少なく、加熱原料中に十分かつ均等な空間のあるものであれば所期の冷却能力を得ることができる。しかし、前述のような含有水分の多い蒸煮処理した加熱原料などでは、加熱原料中の通過抵抗が大きいし、冷却装置の構造上、加熱原料の投入口や排出口部分におけるシールが十分に出来ないために外部からの流入空気が多くなり、加熱原料中の通風ができ難い欠点があるので、この方式は従来殆ど採用されてなかった。
【0005】
また、加熱原料は冷却処理後の次工程においてさらに加工に供されるため、通常は適正な品温でなければならない。しかしながら、従来の冷却処理方法においては、冷却処理が行われる際の外気条件、加熱処理条件、加熱原料の含有水分率等が一定でないと冷却処理後の品温が一定とならなかったので、正確な品温管理が出来ていないのが実情であった。こうした事情に鑑み、本発明では、とくに含有水分の多い蒸煮原料においても効果的な冷却処理を行うことができ、排出口側品温を正確に制御することができる加熱原料の冷却方法と装置の提供を主要課題とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記所期の課題解決を図るため、本発明では加熱原料を通気性のあるコンベヤベルト上に堆積させて移送しながら通風冷却する方法において、コンベヤベルト下方に風洞を配設し、該風洞に対してコンベヤベルト上に堆積される加熱原料中を通過可能な送風圧力と送風量を備えた送風を連結し、前記コンベヤベルトを通して、コンベヤベルト上に堆積された加熱原料を下方から通風冷却することとした。
【0007】
コンベヤベルト上に堆積された加熱原料の下方において、加熱原料中を通過して上方まで通風することが可能な送風圧力と送風量を有する送風を設けることにより、堆積された加熱原料の圧縮やコンベヤベルト開孔の目詰まりが発生しなくなり、良好な冷却ができるようになった。また、コンベヤベルト上に堆積された加熱原料の上方からファンで吸引するだけでは加熱原料中への十分な通風ができなかったが、コンベヤベルトの下方からベルト上に堆積された加熱原料中に通風できるだけの送風圧力等を有する空気を供給するならば、その空気は加熱原料中を通過するほかないため、送風された空気のほぼ全量が加熱原料中を通過し、効果的な冷却処理が図られる。
【0008】
また、発明では、前記加熱原料の冷却方法において、加熱原料を略分散状態にしてコンベヤベルト上に堆積さることとした。前述のように加熱原料の下方から上方へ通風冷却する場合には原料圧縮やコンベヤベルト開孔の目詰まりは発生し難いのであるが、加熱原料をコンベヤベルト上に堆積する際に加熱原料が既に圧縮された状態、例えば固まりとなった状態にあると、通風冷却の効果は小さくなってしまう。一方、コンベヤベルト上に堆積した後にクラッシャー等で加熱原料をほぐすことにすると、加熱原料の性質によっては十分にほぐれない不都合があるし、さらに含有水分が多い原料であればクラッシャーの回転によりかえってコンベヤベルト開孔の目詰まりを発生しかねない。そこで、本発明では、加熱原料がコンベヤベルト上に堆積される前に加熱原料を略分散状態にほぐすようにし、コンベヤベルト上に堆積された際にも加熱原料中を通風し易くして通気冷却の効果の向上を図った。加熱原料を略分散状態にほぐすには、複数の棒または板がほぼ垂直に取り付けられた軸を縦方向または横方向に回転可能にしたクラッシャーが好適に用いられ、こうしたクラッシャーを加熱原料投入口の下方略鉛直線上に配設することにより実現される。
【0009】
さらに、発明では、コンベヤベルト上に堆積される前の略分散状態にある加熱原料に対しても通風冷却を行うこととした。略分散状態にある加熱原料に対して風を当てると、蒸発潜熱により品温が通常より低くなり、加熱原料の表面が水分蒸発によって乾燥するため、コンベヤベルト上に堆積された後においても加熱原料間の空隙が保たれ、通風空気による熱交換の効率が向上するのである。これに対して、略分散状態にするだけで通風冷却を行わない場合には、加熱原料は一旦コンベヤベルト上に疎の状態で堆積されるが、加熱原料間の空隙は保ちづらくなるので、通風冷却の効率は若干下がることになる。
【0010】
以上のような加熱原料の冷却方法を実現するため、請求項に記載した発明では、加熱原料の冷却装置を提供する。すなわち、加熱原料を通気性のあるコンベヤベルト上に堆積させて移送しながら通風冷却する装置において、加熱原料が投入口からコンベヤベルトに至る間に分散手段を配設するとともに、コンベヤベルト下方に風洞を配設し、該風洞に対してコンベヤベルト上に堆積される加熱原料中を通過可能な送風圧力と送風量を備えた送風機を連結したことを特徴とする加熱原料の冷却装置である。コンベヤベルト上に堆積される前に加熱原料を略分散状態にほぐしながら通風冷却を行う一方、コンベヤベルト上に堆積された際にも加熱原料中を通風し易くして通気冷却の効果の向上を図ったのである。
【0011】
この冷却装置によって加熱原料の安定的な冷却処理が可能になり、加熱原料の種類、含有水分量、原料供給温度、処理量が一定であれば、冷却装置の排出口温度は、通風空気の条件(温度、湿度)と通風量によってほぼ正確に予測できるようになった。
【0012】
体的な分散手段としては、ピンクラッシャーのほかコンベヤベルト上において幅方向に往復運動する分散シュートが用いられ、とくに分散シュートを用いた場合には、加熱原料がコンベヤベルト上に均等高さに堆積できる利点も得られる。
【0013】
このような冷却装置における通風空気の条件は、例えば外気を利用するのであれば、ある短時間においては安定しているので、冷却処理後の加熱原料の品温を所定値にするには通風量のみの制御で実現できることになる。以上の観点から、請求項に記載した発明では、前記構成からなる冷却装置の出口近傍において加熱原料の品温を計測する温度センサーを設けて、その品温情報に基づき前記送風機の送風量を制御することとした。
【0014】
送風量は、送風機の回転数にほぼ比例するため、送風機のモーターにインバーターを接続すれば容易に制御可能である。制御方法としては、品温値をフィードバックしPID演算に基づいて送風機の回転周波数を決定する方法や、品温値および外気条件を制御装置に入力しプロダクションルールによる結果に基づき送風機の回転周波数を決定する方法、あるいは所定時間毎に設定品温値と計測品温値の偏差に応じた値を送風機の回転周波数に対して加減し階段状に制御する方法などが挙げられる。こうして冷却後における加熱原料の品温が所定値になるよう正確な制御ができるようになった。
【0015】
一方、コンベヤベルト上に堆積された加熱原料から排出される空気は温度が高く絶対湿度が高いため、室内に漏れると機械装置をはじめ室内の天井や壁面に結露を生じさせる。結露は雑菌汚染の原因となるため、食品製造工場などではこのような空気を直接屋外に排出している。しかし、前述のように送風量によって加熱原料の品温を制御する場合には、送風量が刻々と変化するため、堆積された加熱原料から排出される空気の量も変化する。季節によって、あるいは1日においても寒暖差が大きい場合などには、複数台設置した送風機の1台ないし数台を完全に停止しなければならないほど、所定品温以下に加熱原料を冷却し過ぎてしまうことがある。送風量が大きく変化すると、当然に堆積した加熱原料からの排風量も大きく変化するから、加熱原料からの排風量とそれを室外(屋外など)に排出する排風機の排風量とは、ある程度バランスをとって若干排風手段の排風量の方が大きくなるように設定しておかないと、結露を生じさせる空気が室内に漏れてしまうことになる。そこで、請求項に記載した発明では、前記冷却装置における制御手段が、送風機の送風量に応じて、コンベヤベルト上方に配設されるフードに連結した排風機の排風量をも制御するよう形成した。制御手段としては、送風機の稼動台数および送風機の回転周波数に応じて、予め設けた対比テーブルにしたがって、排風機の回転周波数等を随時設定するなどの方法が挙げられる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて本発明を詳細に説明する。図1は本発明に係る加熱原料の冷却装置の概略縦断面図である。加熱原料Mは、図中左側に位置する投入口11から装置内に投入されて、分散手段としてのピンクラッシャー12により略分散状態にほぐされた後、コンベヤベルト13上に堆積され、さらに横軸ピンクラッシャー14により撹拌された後、図中右側の排出口15へと移送される。本例の冷却装置ではピンクラッシャー12の上方であって投入口11近傍にファン16が設けられており、略分散状態にほぐされた加熱原料M中を通過した空気の効率的な排気を図っている。コンベヤベルト13としては、通気用の開孔131を多数穿設した有孔ステンレススチールベルトが用いられ、このコンベヤベルト13の下方に4区画に分けられた風洞17a,17b,17c,17dが配設されている。各風洞17a,17b,17c,17dに対しては送風機21a,21b,21c,21dの2次側が接続されており、コンベヤベルト13を通して加熱原料M中を通過しながら送風できるよう構成されている。各送風機21a,21b,21c,21dの送風能力は、コンベヤベルト上に堆積される加熱原料中を通過可能な送風圧力と送風量を備えるものである。
【0017】
一方、送風機21a,21b,21c,21dの一次側は外気の取り込み口となっており、各々に対して送風量調節のためのダンパー22と、除菌フィルター23および除塵フィルター24が配設されている。本例の冷却装置では、前記4台の送風機21a,21b,21c,21dのうち排出口15側に位置する2台の送風機21c,21dに対して各々インバーター25が接続されており、これら2台の送風機21c,21dの回転を変速することによって送風量の変更を可能にしている。
【0018】
また、本例の冷却装置では、排出口15付近において温度センサー18が設置されており、コンベヤベルト13上を堆積状態で移送される加熱原料Mのほぼ中心高さの品温測定を可能にしている。温度センサー18により測定された品温情報は、制御手段としての送風量制御装置3に入力され、予め設定された所定品温になるように、この送風量制御装置3から前記インバーター25に対して送風機21c,21dの回転周波数が指示されることになる。
【0019】
冷却装置の上部は、加熱原料M中を通過した空気が室内に漏出しないように透明なアクリル樹脂板等で囲われ、コンベヤベルト13の上方においてフード19が取り付けられている。フード19にはダクト191を介して排風機41が連結されているので、加熱原料M中を通過した空気は室外に排気されることになる。
【0020】
排風機41にはインバータ42が接続されており、前記送風量制御装置3から排風機41の回転周波数が指示される。すなわち、排風機41の回転周波数は、温度センサー18により測定される加熱原料Mの品温が所定値になるように制御されている際において、送風機21a,21b,21c,21dにおける送風量よりも排風機41における排風量が大となるように制御されることになる。したがって、加熱原料M中を通過することによって温度及び絶対湿度が高くなった空気が室内に漏出してしまい、壁面や天井等に結露して不潔になる事態が防止される。なお、フード19にフィルター付き給気口192を設けておけば、送風機21a,21b,21c,21dにおける送風量より排風機41における排風量が過大になっても、フィルター付き給気口192から自然流入する外気によって両者のバランスが図られる。
【0021】
【実施例】
実施例1:蒸煮処理された脱脂加工大豆の冷却処理
前述の図1に示した冷却装置を用いて、醤油の原料となる蒸煮処理された脱脂加工大豆を冷却した。冷却対象となる加熱原料Mとしての脱脂加工大豆は、連続的に散水率130%(散水温度80℃)で散水し、100℃まで予熱処理した後、連続加圧蒸煮装置で0.2MPaの飽和水蒸気で3分間蒸煮処理したものを用いた。脱脂加工大豆の冷却処理量は2000kg/hとし、ピンクラッシャー12を600rpmで回転させながら投入口11より順次冷却装置内に投入した。ピンクラッシャー12によって略分散状態になった脱脂加工大豆は、コンベヤベルト13上に約10cm堆積される。
【0022】
脱脂加工大豆は、略分散状態にある間にも送風機21aからの送風によって冷却され、さらにコンベヤベルト13上に堆積されてから120秒間移送される間にも通気冷却されることになる。分散状態にある脱脂加工大豆中を通過した空気が効率よく排気されるように、投入口11近傍のファン16を約20m/minで回転させた。コンベヤベルト13上に堆積した脱脂加工大豆を撹拌するための横軸ピンクラッシャー14は、脱脂加工大豆がコンベヤベルト13上に堆積されてから約20秒経過する位置に配設した。
【0023】
前記4台の送風機それぞれの送風能力は、送風機静圧(送風機によって与えられる全圧の増加量である送風機全圧から送風機の吐出口における動圧を差引いた値)が120mmAqのとき25m/minの送風量である。
【0024】
一方、比較例として前記冷却装置を次の通り改造して冷却試験をおこなった。4区画の風洞17a,17b,17c,17dに繋がった送風機21a,21b,21c,21dの1次側と2次側を入れ換え、また排風機41の1次側と2次側を入れ換えて、堆積された加熱原料Mの上方から下方へ通風して冷却できるようにした。この冷却装置を用いて、実施例と同じく蒸煮した脱脂加工大豆を2000kg/hで冷却処理したところ、下記表1と表2に示された結果が得られた。なお、比較のために送風機21a,21b,21c,21dの回転周波数はどちらも50Hzで固定した。
【表1】
Figure 0004408592
【表2】
Figure 0004408592
【0025】
このように、本発明に係る冷却方法と比較例として行った従来方式による冷却方法とでは、冷却効率に著しい差があることが判明した。なお、冷却処理後のコンベヤベルト13の目詰まりについては、冷却装置を約1時間稼動した際において、本発明の冷却方法ではほとんど目詰まりが見られなかったのに対して、比較例の冷却方法では約30%の開孔において目詰まりが生じていた。
【0026】
次に、本発明に係る冷却装置において、排出口15における品温の制御と排風量の制御を行って蒸煮処理した脱脂加工大豆を2000kg/hで冷却処理した。その結果、排出口15の品温設定値が35℃であったのに対して、排出口15における実際の品温の経時値は34.5℃〜35.5℃であって、安定的に制御されていることも判明した。また、排風量の制御に関しては、加熱原料Mを通過し、温湿度が高く結露を発生させる空気が室内に漏れることはなかった。
【0027】
実施例2:蒸煮処理された丸大豆の冷却処理
次に、前述の図1に示した冷却装置を用いて、味噌の原料となる蒸煮処理された丸大豆の連続冷却処理を行った。ただし、投入口11下方に設けたピンクラッシャー12を取外し、その代わりに連続的に蒸煮されて投入供給される加熱原料Mをコンベヤベルト13上に均等高さで堆積できるように、コンベヤベルト13の幅方向に往復運動する分散シュートを取付けた。加熱原料Mとしての丸大豆は、浸漬タンク内で約14時間浸漬し、水切り後、連続加圧蒸煮装置により0.12MPaの飽和水蒸気で10分間蒸煮処理したものを冷却装置に投入した。処理量は2000kg/hとし、排出口15における品温の制御と排風量の制御は行った。送風空気は26℃〜28℃、RH50〜55%であった。3時間連続稼動させた結果、設定した排出口15における品温33℃に対して、実際の排出口15における品温の経時値は32.5℃〜33.5℃であり、結露を生じさせる空気の室内への流入はなかった。また、冷却処理後のコンベヤベルト13における開孔131の目詰まりは、ほとんど見られなかった。このように非常に良好な結果が得られた。
【0028】
実施例3:蒸煮処理された精白米の冷却処理
さらに図1に示した冷却装置を用いて、清酒の原料となる蒸煮処理された精白米の連続冷却処理を行った。ただし、投入口11におけるピンクラッシャー12に代えて、2本の縦軸をコンベヤベルト13の幅方向に並んで設け、その縦軸に複数のナイフ状の板が垂直に取付けられているクラッシャーを用いた。2本の縦軸は互いに反対方向に150rpmで回転する。また、このクラッシャー上方にはファン16を設けなかった。コンベヤベルト13はメッシュベルトを用いた。精米歩合60%の白米を浸漬タンクで浸漬し、水切り後、横型連続蒸米機により飽和水蒸気で40分間蒸し、続いて冷却装置に投入した。処理量は1500kg/hとし、排出口15における品温の制御と排風量の制御は行った。送風空気は8℃〜10℃、RH55〜60%であった。1時間連続稼動させた結果、設定した排出口15における品温30℃に対して、実際の排出口15における品温の経時値は29.5℃〜30.5℃であり、結露を生じさせる空気の室内への流入はなかった。また、冷却処理後のコンベヤベルト13における開孔131の目詰まりは、ほとんど見られなかった。このように非常に良好な結果が得られた。
【0029】
【発明の効果】
本発明に係る冷却方法と冷却装置によれば、加熱原料の冷却効率が向上し、特に従来は冷却効率が悪く、コンベヤベルト開孔の目詰まりを多く生じさせていた含有水分の多い蒸煮原料において著しく冷却効率が向上した。そして、コンベヤベルト開孔の目詰まりが大幅に改善された結果、コンベヤベルトの洗浄作業が容易かつ短時間でできるようになり、洗浄作業に要する労力とコストを削減できるようになった。また、冷却効率が向上したことにより従来に比べ冷却装置が小さくなり、同時にクラッシャーの数を減らすことができるので構造がシンプルになる。このことも洗浄性を向上させ、低コスト化が可能となった。
【0030】
また、本発明に係る冷却方法と冷却装置によって安定した冷却処理が可能になったため、冷却装置の排出口における品温の正確な制御が可能になり、品質の向上が図られるようになった。また、排風量の制御により、冷却装置から室内に結露を発生させるような空気が漏出しなくなり、室内が非常に清潔になり、衛生的な製造環境が実現できた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る加熱原料の冷却装置の概略縦断面図である。
【符号の説明】
3 送風量制御装置(制御手段)
11 投入口
12 ピンクラッシャー(分散手段)
13 コンベヤベルト
14 横軸ピンクラッシャー(撹拌手段)
15 排出口
16 ファン
17a〜17d 風洞
18 温度センサー
19 フード
21a〜21d 送風機(送風手段)
22 ダンパー
23 除菌フィルター
24 除塵フィルター
25 インバーター

Claims (6)

  1. 加熱原料を通気性のあるコンベヤベルト上に堆積させて移送しながら通風冷却する方法において、コンベヤベルト下方に風洞を配設し、該風洞に対してコンベヤベルト上に堆積された加熱原料中を通過可能な送風圧力と送風量を備えた送風機を連結して、加熱原料を略分散状態にしてコンベヤベルト上に堆積させ、前記コンベヤベルトを通して堆積した加熱原料の下方から通風冷却することを特徴とする加熱原料の冷却方法。
  2. 略分散状態にある加熱原料に対して通風冷却を行う請求項1記載の加熱原料の冷却方法。
  3. 加熱原料を通気性のあるコンベヤベルト上に堆積させて移送しながら通風冷却する装置において、加熱原料が投入口からコンベヤベルトに至る間に分散手段を配設するとともに、コンベヤベルト下方に風洞を配設し、該風洞に対してコンベヤベルト上に堆積される加熱原料中を通過可能な送風圧力と送風量を備えた送風機を連結したことを特徴とする加熱原料の冷却装置。
  4. 分散手段が、コンベヤベルト上において幅方向に往復運動する分散シュートである請求項3記載の加熱原料の冷却装置。
  5. 加熱原料の温度計測を行う温度センサーを排出口近傍に設けるとともに、計測温度に応じて送風機の送風量を制御する制御手段を設けてなる請求項3又は請求項4いずれか記載の加熱原料の冷却装置。
  6. 制御手段が、送風機の送風量に応じて、コンベヤベルト上方に配設されるフードに連結した排風機の排風量をも制御するものである請求項記載の加熱原料の冷却装置。
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