JP4408584B2 - 立坑掘削設備の替えキブル方法及び装置 - Google Patents

立坑掘削設備の替えキブル方法及び装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、掘削したずりを立坑内から搬出するために装備した2台のずりキブルを、スカフォード上から操作して交互に交換して使用する替えキブル方法及び替えキブル装置であって、特にショートステップ工法で長深度の立坑掘削を行う場合などに好適な替えキブル方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
ずりキブルを用いてずり出しする従来技術としては、一方のキブルがずり出し作業中に他方のキブルでずり積み作業を行うように、2台のずりキブルを交互に入れ替えて使用する替えキブル方式と、一度に多量のずり出しができる容量の大きい1台の大型キブルを使用し、ずり積み作業の中断によるロスを補うようにした1キブル方式とがある。
【0003】
替えキブル方式の場合には、ずり積み作業の中断が少なく継続的に行われて作業能率が良いこと、一度に搬出するずり出し量が少ない分だけ、キブル巻上設備などが小型で安価なもので済むなどの利点を有するが、替えキブルを行うための装置が必要であること、替えキブル操作には熟練作業者を必要とすること、などの問題点もあった。
【0004】
これに対して1キブル方式の場合には、替えキブルを行うための装置が不要であること、キブル操作には熟練作業者を必要としないなどの利点を有するが、一度に搬出するずり出し量が多いのでキブル巻上機などの諸設備が大型化し、設備費が嵩んで不経済であること、などのを有する問題点もあった。
【0005】
また、ショートステップ工法による立坑掘削では、スカフォードからバックフォー掘削機を垂設して掘削とずり積みを行う立坑掘削設備が多く使用されているが、この場合にはスカフォードと坑底切羽との距離を長くできないので、替えキブル方式のように坑底切羽上でキブルの吊りロープの移動を行う替えキブル操作は容易ではなかった。
【0006】
更に、最近では深度が500m以上の立坑掘削も行われているが、このような長深度の立坑掘削では、坑底切羽から地上までの距離が長くなるので、1キブル方式の場合にはずり積みした実キブルがズリを排出して空キブルで戻ってくるまでの間、ずり積み作業を長時間中断して著しく作業能率を低下させる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
そこで本発明では、従来技術による替えキブル方式の利点であったずり積み作業の中断が少なくて作業能率が良いことや、キブル巻上機などの諸設備が小型で安価なもので済むことなどを生かしつつ、熟練作業者でなくても容易に替えキブル操作ができる立坑掘削設備の替えキブル方法及び装置の提供を目的とする。
【0008】
特に本発明による替えキブル方法及び装置では、カフォードと坑底切羽との距離を長くできないショートステップ工法による立坑掘削あっても、坑底切羽上にある実キブルと空キブルに対する替えキブル操作を、スカフォード上から容易に行うことを可能とし、また長深度の立坑掘削に対しても作業能率の良い状態で対応できるようにした。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明による立坑掘削設備の替えキブル方法は、2台のキブルを交互に用いて、坑底切羽からずりを搬出する立坑掘削設備の替えキブル方法であって、キブルロープの吊りフックに懸吊された一方のキブル(空キブル)をずり出し通路上の交換位置に吊下げ、スカフォード上に設けたキブル移動手段のロープ案内部でキブルロープの中間を取り込み、坑底切羽の2カ所に設定された一方のずり積み位置に移動して空キブルを着地させた後に、キブル移動手段のロープ案内部を他方のずり積み位置に移動して、他方のキブル(実キブル)をキブルロープの吊りフックに懸吊させ、ずり出し通路上の交換位置に移動させる。
【0010】
この替えキブル方法では、一方のキブルでずり出し作業を行っている間に、他方のキブルでずり積み作業が継続的に行われるので、前記した従来の替えキブル方式の場合と同様に、作業能率が良いことその他の効果を発揮することは勿論であるが、特に最近のショートステップ工法のように坑底切羽とスカフォードの間隔を長く取れない場合であっても、スカフォード上からキブルロープによるキブルの懸吊位置を、ずり積み位置又はずり出し位置へ容易に移動させることができる。
【0011】
また、スカフォード上にキブルを載置した状態で当該キブルを移動させたり待避をさせる必要がないので、スカフォード上における作業者の行動範囲を制約することが軽減され、作業能率の向上と安全作業の確保にも寄与すると共に、スカフォードに大きな載荷重が掛からないので、スカフォード巻上機を小型化できること、比較的大型のキブルを使用することができ、一度に大量のずりをに搬出することも可能となる。
【0012】
前記替えキブル方法において、キブル整合手段のロープを空キブルに、キブル着脱手段のロープをキブルロープの吊りフックに設けた脱落防止具にそれぞれ繋着し、スカフォード上からの巻上機の操作で各ロープを制御させ、前記キブルロープの巻下げで空キブルを一方のずり積み位置に着地させる際には、吊り柄を一定方向へ横転させる姿勢制御を行うと共に、脱落防止具を操作して吊りフックから吊り柄を離脱させ、前記キブルロープの巻上げで他方のずり積み位置から実キブルを吊り上げる際には、脱落防止具を操作して吊りフックに吊り柄を係止保持させる形態を採ることができる。
【0013】
この替えキブル方法では、スカフォード上における巻上機の操作によって、吊りフックに対する吊り柄の着脱操作を行うことができるので、坑底切羽に作業者が降りて人力で替えキブル操作を行う場合に比べ、安全作業の確保と作業能率の向上を図ることが可能となり、またバックフォー掘削機などによる掘削及びずり積み作業を阻害することがない。
【0014】
本発明による立坑掘削設備の替えキブル装置は、2台のキブルを交互に用いて、坑底切羽からずりを搬出する立坑掘削設備の替えキブル装置であって、キブルロープの中間をロープ案内部に取り込み、キブルの懸吊位置を水平移動させるキブル移動手段をスカフォード上に設け、このロープ案内部をずり出し通路上に設けた交換位置の直上と、坑底切羽の2カ所に設けたずり積み位置の直上との間で移動可能にした。
【0015】
この替えキブル装置では、キブルロープの中間を取り込むロープ案内部を所望の位置に移動させる比較的安価で簡単なキブル移動手段によって、スカフォード上で替えキブル操作を容易且つ安全に行うことが可能であり、このキブル移動手段には、実施形態で説明するブームシリンダやラックとビニオンを用いたものの他に、公知の各種水平移動手段をロープ案内部と組み合わせて構成することが可能である。
【0016】
前記替えキブル装置において、前記スカフォード上には、巻上機のロープ先端を前記キブルと着脱可能に繋着し、キブルをずり積み位置に着地させる際にキブルの姿勢制御を行って、吊り柄を一定方向に横転させるキブル整合手段と、巻上機のロープ先端を吊りフックの脱落防止具と着脱可能に繋着し、キブルを着地させて吊り柄を横転する際に脱落防止具をノンロック状態にすると共に、吊り柄を起立させてキブルを吊り上げる際に脱落防止具をロック状態にするキブル着脱手段とを設けた形態を採ることができる。
【0017】
この替えキブル装置では、スカフォード上でキブル整合手段の巻上機を操作することによって、キブルを一定の姿勢でずり積み位置に着地させると共に、キブル着脱手段の巻上機を操作することによって、吊り柄に対する吊りフックの着脱を行うことができるので、坑底切羽で作業者が人力で替えキブル操作を行う必要がない。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明による立坑掘削設備の替えキブル方法及び装置について、その好適な実施形態を示す添付図面に基づいて詳細に説明するが、図1は替えキブル装置を装備した立坑掘削設備の概要図を、図2は図1のX−X線に沿った拡大平面図を、図3〜5は替えキブル装置の要部の詳細図を、図6〜14は替えキブル方法を実施する操作手順の説明図を、それぞれ示す。
【0019】
立坑掘削設備1は、地上から懸吊して立坑2内を昇降移動させると共に、立坑2の掘削内面に移動型枠3によって打設した覆工コンクリート4に対して、水平方向に伸縮する複数のグリッパー5を介して係止保持できるスカフォード6(吊り足場)を備え、図示のスカフォード6は上段デッキ7と中段デッキ8及び下段デッキ9による3段デッキで構成されている。
【0020】
スカフォード6は、公知のスカフォードの場合と同様に各デッキ7,8,9の間を連結柱10で相互に連結すると共に、各デッキ7,8,9間には梯子(図示を省略)を設けて作業者が移動できるようにし、各デッキ7,8,9のずり出し通路X上にはキブル11(11A,11B)を通過させるキブル用通孔12を設けている。
【0021】
上段デッキ7には、スカフォードロープ13を介して地上のスカフォード巻上機(図示を省略)でスカフォード6を昇降移動可能に懸吊するために、地上のトップシーブと対をなすテールシーブ14を設け、テールシーブ14にはライダー受け15が取り付けられている。
【0022】
また、上段デッキ7から中段デッキ8に掛けて、例えばコンクリートホッパーと回転シュートなどによるコンクリート打設手段(図示を省略)を設け、移動型枠3を用いて掘削した立坑2の内壁面に覆工コンクリート4を打設できるようにしている。
【0023】
下段デッキ9には、上部側に第1キブル11Aと第2キブル11Bとの替えキブル操作を行う替えキブル装置16の主要部が装備されると共に、下部側に掘削とずり積みを行うバックフォー掘削機17が装備されている。
【0024】
図3で詳細を示すように、キブル11には上端側の開口縁部に山形状の吊り柄18を設け、吊り柄18は垂直状態の起立位置と一方向へ水平状態で倒れた横転位置との間を回動できるように枢着され、吊り柄18の横転位置と反対側の開口縁部にキブルの姿勢制御を行うためのシャツクル19が設けられている。
【0025】
キブル11は、地上のキブル巻上機(図示を省略)に巻装したキブルロープ20で昇降移動可能に懸吊されるが、キブルロープ20の先端には吊り柄18に着脱される吊りフック21を設け、キブルロープ20の中間にはライダー受け15に案内されるライダー22が取り付けられている。
【0026】
キブルロープ20は、ロープソケット44を介して吊りフック21に連結されているが、吊りフック21には懸吊したキブル11の吊り柄18を脱落させない脱落防止具45が設けられている。
【0027】
脱落防止具45は、鈎状をした吊りフック21の開口部を閉塞する係止部材46と、一端が係止部材46に連結された連結部材47と、連結部材47の他端に連結した操作部材48を備え、操作部材48には牽引が容易な線状部材を用い、ここではチェーンを使用している。
【0028】
替えキブル装置16は、キブル11の姿勢制御を行って、吊りフック21の懸吊位置を吊り柄18との着脱に適合する位置に整合させるキブル整合手段23と、吊り柄18に対して吊りフック21を着脱操作するキブル着脱手段24と、キブルロープ20の先端側を拘束して移動させ、キブル11を所望の吊下げ位置に誘導するキブル移動手段25で構成されている。
【0029】
キブル整合手段23は、下段デッキ9の上部側に回動自在に枢着したウインチなどの姿勢制御用の巻上機26(26A,26B)と、各巻上機26A,26Bにそれぞれ巻装した姿勢制御用のロープ27(27A,27B)と、キブル11のシャックル19(19A,19B)に着脱する各ロープ27の先端に設けたフック28(28A,28B)とで構成されている。(図3を参照)
【0030】
キブル整合手段23は、キブル移動手段25によってキブル11がずり積み位置Y又はずり積み位置Zの上方に移動した際に、巻上機26を巻上げてロープ27に張力を付与した状態でキブル11を支持することにより、キブル11が着地した後に横転させる吊り柄18の位置が、吊りフック21の着脱操作に適合する一定位置になるように、キブル11の姿勢を整合させる。
【0031】
キブル着脱手段24は、下段デッキ9の上部側に回動自在に枢着したウインチなどの吊りフック制御用の巻上機29と、巻上機29に巻装したキブル着脱用の牽引ロープ30と、牽引ロープ30の先端に設けたフック31と、ずり出し通路X上のキブル交換位置とずり積み位置Y,Zとの間を移動するキブル11に牽引ロープ30を追従させると共に、脱落防止具45に対して着脱操作を行う吊りフック制御用のブーム32で構成されている。(図4を参照)
【0032】
吊りフック制御用のブーム32は、基端が中段デッキ8の下部側に回動自在に枢着したブームシリンダ33と可動アーム34を備え、ブームシリンダ33の伸縮ロッド33aの先端が可動アーム34の先端側に枢着されていると共に、ブームシリンダ33の基端側と可動アーム34の両端側には、それぞれロープ30のガイドローラ35(35a,35b,35c)が設けられている。
【0033】
キブル着脱手段24は、吊りフック21に設けた脱落防止具45の操作部材48に対して、牽引ロープ30の先端に設けたフック31を着脱可能に連結し、キブル11がずり積み位置Y,Zに着地して、吊り柄18から吊りフック21を取り外すまでは、脱落防止具45による係止保持状態が解除されないように、牽引ロープ30を弛ませた状態にしておく。
【0034】
脱落防止具45による係止保持を解除する場合には、巻上機29を巻上げて牽引ロープ30に張力を与え、操作部材48を介して連結部材47を上方へ牽引すると、係止部材46が時計方向へ回動して開口部の閉塞が解除され、吊りフック21に対する吊り柄18の取付け又は取り外しが可能となる。
【0035】
吊りフック制御用のブーム32は、ブームシリンダ33の伸縮ロッド33aを作動させると、可動アーム34が揺動して先端のガイドローラ35cから垂下する牽引ロープ30が、ずり出し通路X上のキブル交換位置とずり積み位置Y,Zとの間を移動するキブル11に追従できるようにしている。
【0036】
キブル移動手段25は、基端が下段デッキ9の上部側に回動自在に枢着した主ブームシリンダ36と左右の補助ブームシリンダ37,38を備え、主ブームシリンダ36の伸縮ロッド36a先端には、キブルロープ20を取り込んで吊下げ位置を規制するロープ案内部39を設け、補助ブームシリンダ37,38の伸縮ロッド37a,38a先端は、主ブームシリンダ36のシリンダ本体の先端側面に連結され、リンダ本体の先端底面には下段デッキ9上を転動する回転ローラ40を設けている。(図5を参照)
【0037】
ロープ案内部39は、平面形状がリップ溝形をしたフック41に対し、主ブームシリンダ36の軸線方向と平行状に配置した2個の回転ローラ42,42と、主ブームシリンダ36の軸線方向と直交状に配置した1個の回転ローラ43とを上下に取付け、各回転ローラ42,43によって形成されたコ字状の空間にキブルロープ20を取り込むようにしている。
【0038】
キブル移動手段25は、主ブームシリンダ36の伸縮ロッド36aを作動させると、先端のロープ案内部39を前進又は後退作動させ、補助ブームシリンダ37,38の伸縮ロッド37a,38aを作動させると、主ブームシリンダ36を揺動回転させることができる。
【0039】
従って、ずり出し通路X上のキブル交換位置でキブル11を懸吊しているキブルロープ20の途中をロープ案内部39に取り込み、ロープ案内部39をずり積み位置Y又はずり積み位置Zの上方に移動させることができるので、この状態でキブルロープ20の巻下げ操作を行うと、キブル11をずり積み位置Y,Zに着地させることができる。
【0040】
次に、替えキブル方法を図6〜11の操作手順に基づき説明するが、図6の操作手順1の状態は、坑底切羽では第2のずり積み位置Zにある第2キブル11B(実キブル)に対し、バックフォー掘削機17でずり積み作業が進められ、第1のずり積み位置Yからのずりを搬出して地上から戻ってきた第1キブル11A(空キブル)は、ずり出し通路X上の下段デッキ9位置で停止している。
【0041】
そこで、第1キブル11Aのシャックル19Aにフック28Aを掛けて方向制御用のロープ27Aを繋着させると共に、吊りフック21の脱落防止具45に設けた操作部材48に対して、フック31を掛けて牽引ロープ30を繋着させ、坑底切羽でのずり積み作業が完了するまで待機するが、これらの作業は下段デッキ9上の作業者によって行われる。
【0042】
なお、方向制御用のロープ27(27A,27B)及び牽引ロープ30に張力が作用しないように、キブル整合手段23とキブル着脱手段24の各巻上機26(26A,26B),29は操作されると共に、ロープ案内部39が第1ずり積み位置Yの直上で待機するように、キブル移動手段25の各ブームシリンダ36,37,38は操作されている。
【0043】
図7の操作手順2では、坑底切羽でのずり積み作業が完了した合図を受けると、第1キブル11Aをずり出し通路Xに沿って鉛直に降下させ、坑底切羽の上方に設けたキブル交換位置で一旦停止させるが、このキブル交換位置は第2キブル11Bに接触しない高さに設定する。
【0044】
次に、キブル移動手段25を操作して第1ずり積み位置Yの直上にあったロープ案内部39をキブル交換位置の直上に移動させるが、その操作は主ブームシリンダ36と補助ブームシリンダ37を順次伸長させると共に、補助ブームシリンダ38を順次縮短させて行なわれ、これによりキブルロープ20の途中がロープ案内部39に取り込まれる。
【0045】
図8の操作手順3では、キブル移動手段25を操作してキブル交換位置の直上にあったロープ案内部39を第1ずり積み位置Yの直上に再移動させるが、その操作は主ブームシリンダ36と補助ブームシリンダ37を順次縮短させると共に、補助ブームシリンダ38を順次伸長させる。
【0046】
これにより、キブルロープ20の途中がロープ案内部39によって第1ずり積み位置Yの直上に引き寄せられ、キブルロープ20の上端側はずり出し通路X上に沿っているが、途中はライダー22とロープ案内部39の2点でそれぞれ通路が変更され、第1キブル11Aは第1ずり積み位置Yの直上に懸吊される。
【0047】
図9の操作手順4では、キブル整合手段23及びキブル着脱手段24を操作して、第1キブル11Aを交換作業に適合した状態でずり積み位置Yに着地させるように、所定の方向に整合した状態に姿勢制御を行うが、この姿勢制御では着地した第1キブル11Aの吊り柄18をずり出し通路X側に向いた状態で横転できるようにする。
【0048】
そのための構成として、キブル11(11A,11B)には、吊り柄18を横転させたい方向とは反対側にシャックル19を設け、このシャックル19を懸吊するキブル整合手段23の巻上機26(26A,26B)は、ずり積み位置Y,Zを挟んでずり出し通路Xとは反対側に設け、吊り柄18に対して吊りフック21の着脱操作を行うキブル着脱手段24は、可動アーム34の先端をずり出し通路X側へ揺動可能にしている。
【0049】
まず、キブル整合手段23の巻上機26Aで巻上げ操作してロープ27Aを緊張させると、吊り柄18がずり出し通路Xとずり積み位置Yを結ぶ線上と直交した状態に第1キブル11Aは姿勢制御されるので、次にキブル着脱手段24のブームシリンダ33を伸長操作し、可動アーム34の先端をずり出し通路X側へ揺動させる。
【0050】
その後に、キブルロープ20の巻下げ操作を行うと共に、同時に巻上機26によるロープ27の巻下げ操作を行って、一定の姿勢を保持した状態でキブル11を順次降下させながら、第1キブル11Aを第1ずり積み位置Yに着地させるが、その間は牽引ロープ30が常に弛んだ状態を維持するように、必要に応じて巻上機29でロープ30の巻下げ操作を行う。
【0051】
図10の操作手順5では、着地した空の第1キブル11Aに対し、ロープ案内部39がずり出し通路X側へ移動するようにキブル移動手段25の操作を行い、キブルロープ20を介して吊り柄18の横転方向を規制しながら、同時にキブルロープ20の巻下げ操作で吊り柄18をずり出し通路X側へ横転させる。
【0052】
また、吊り柄18が横転を開始した後にキブル着脱手段24の巻上機29を巻上げ操作し、牽引ロープ30に張力を与えて脱落防止具45の操作部材48に対して牽引操作を行うと、連結部材47を介して係止部材46による吊りフック21の係止が解除され、引き続きキブルロープ20の巻下げ操作を行うと、吊り柄18から吊りフック21が外れる。
【0053】
図11の操作手順6では、キブル移動手段25の各ブームシリンダ36,37,38を伸縮操作して、ずり出し通路X上のロープ案内部39を第2キブル11Bのある第2ずり積み位置Zの直上方向に移動させると、キブルロープ20先端の吊りフック21は横転している吊り柄18の直下に移動され、キブルロープ20を緩速で巻上げ操作すると、第2キブル11Bの側面に沿って上昇した吊りフック21は吊り柄18に係止される。
【0054】
また、引き続きキブルロープ20を巻上げ操作すると、横転している吊り柄18は吊り上げられ、同時にキブル移動手段25の各ブームシリンダ36,37,38を伸縮操作して、第2ずり積み位置Zの直上に移動させると、吊り柄18は起立状態になるが、この間にキブル着脱手段24の巻上機29を巻下げ操作を行い、操作部材48に対する牽引ロープ30の張力を無くして脱落防止具45を働かせ、その後にブームシリンダ3と可動アーム34のを元の位置に戻す。
【0055】
図12の操作手順7では、キブル移動手段25のロープ案内部39を第2ずり積み位置Zの直上にしたままの状態で、キブル巻上げ機によってキブルロープ20の巻上げ操作を行い、実キブルである第2キブル11Bを空キブルである第1キブル11Aに接触しない高さ位置まで吊り上げる。
【0056】
図13の操作手順8では、キブル移動手段25の各ブームシリンダ36,37,38を伸縮操作して、ロープ案内部39を第2ずり積み位置Zの直上からずり出し通路X上に移動させ、第2キブル11Bはずり出し通路X上でキブルロープ20に懸吊された状態にした後に、キブルロープ20を外しながらロープ案内部39を第1ずり積み位置Yの直上に待避させる。
【0057】
図14の操作手順9では、キブルロープ20を巻上げて第2キブル11Bを下段デッキ9の一旦停止位置まで吊り上げた後に、シャックル19Bからキブル整合手段23のロープ27Bを取り外すと共に、脱落防止具45の操作部材48からキブル着脱手段24の牽引ロープ30を取り外す。
【0058】
これにより、ずりを収容した第2キブル11Bは坑外への搬出が可能な状態になるので、キブル巻上げ機によってずり出し通路から坑外へ搬出してずり出しを行うと共に、坑底切羽では第1ずり積み位置に搬入した空の第1キブル11Aに対して、バックフォー掘削機17によるずり積み作業が行われ、その後も同様手順の繰り返しによって、各キブルを交互に入れ替えて作業が継続される。
【0059】
なお、前記実施形態では、第1のずり積み位置Y及び第2のずり積み位置Zのずりキブル11A,11Bに対し、キブル整合手段23とキブル着脱手段24を用いて、スカフォード6上から自動操作によって吊りフック21を吊り柄18から着脱させ、これにより坑底切羽に作業者を入れずに安全作業ができるようにしたが、この着脱を坑底切羽に作業者を入れて人力で行うことも可能である。
【0060】
また、別の実施形態として例えば図15で示すように、ずり出し通路Xの両側に沿って平行する2本のラック49(49A,49B)と、ラック49(49A,49B)に架設して直交状に設けたラック50をスカフォード6上に設け、ラック50にはローラ案内部39と同様にキブルロープ20を取り込むローラ案内部51を設けたキブル移動手段52の形態を採ることも可能である。
【0061】
このキブル移動手段52は、ラック49が第1のずり積み位置Y及び第2のずり積み位置Zまで延在し、当該ラック49の両端にはモータで回動するビニオン(図示を省略)を設けると共に、ラック50にはモータで回動するビニオン(図示を省略)を介してローラ案内部51を設けたものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による替えキブル装置を装備した立坑掘削設備の概要図を示す。
【図2】図1のX−X線に沿った拡大平面図を示す。
【図3】図1の替えキブル装置におけるキブル整合手段の要部詳細図を示す。
【図4】図1の替えキブル装置におけるキブル着脱手段の要部詳細図を示す。
【図5】図1の替えキブル装置におけるキブル移動手段の要部詳細図を示す。
【図6】替えキブル方法を実施する操作手順1の説明図であって、(a)は部分正面図を示し、(b)は部分平面図を示す。
【図7】替えキブル方法を実施する操作手順2の説明図であって、(a)は部分正面図を示し、(b)は部分平面図を示す。
【図8】替えキブル方法を実施する操作手順3の説明図であって、(a)は部分正面図を示し、(b)は部分平面図を示す。
【図9】替えキブル方法を実施する操作手順4の説明図であって、(a)は部分正面図を示し、(b)は部分平面図を示す。
【図10】替えキブル方法を実施する操作手順5の説明図であって、(a)は部分正面図を示し、(b)は部分平面図を示す。
【図11】替えキブル方法を実施する操作手順6の説明図であって、(a)は部分正面図を示し、(b)は部分平面図を示す。
【図12】替えキブル方法を実施する操作手順7の説明図であって、(a)は部分正面図を示し、(b)は部分平面図を示す。
【図13】替えキブル方法を実施する操作手順8の説明図であって、(a)は部分正面図を示し、(b)は部分平面図を示す。
【図14】替えキブル方法を実施する操作手順9の説明図であって、(a)は部分正面図を示し、(b)は部分平面図を示す。
【符号の説明】
1 立坑掘削設備
2 立坑
3 移動型枠
4 覆工コンクリート
5 グリッパー
6 スカフォード
7 上段デッキ
8 中段デッキ
9 下段デッキ
10 連結柱
11 キブル11(11A,11B)
12 キブル用通孔
13 スカフォードロープ
14 テールシーブ
15 ライダー受け
16 替えキブル装置
17 バックフォー掘削機
18 吊り柄
19 シャツクル
20 キブルロープ20
21 吊りフック21
22 ライダー22
23 キブル整合手段
24 キブル着脱手段
25 キブル移動手段
26 巻上機(26A,26B)
27 ロープ(27A,27B)
28 フック
29 巻上機
30 牽引ロープ
31 フック
32 吊りフック制御用のブーム
33 ブームシリンダ
34 可動アーム
35 ガイドローラ
36 主ブームシリンダ
37,38 補助ブームシリンダ
39 ロープ案内部
40 回転ローラ
41 フック
42,43 回転ローラ
45 脱落防止具
46 係止部材
47 連結部材
48 操作部材
49 平行ラック
50 架設ラック
51 ローラ案内部
52 キブル移動手段

Claims (4)

  1. 2台のキブルを交互に用いて、坑底切羽からずりを搬出する立坑掘削設備の替えキブル方法であって、キブルロープの吊りフックに懸吊された一方のキブル(空キブル)をずり出し通路上の交換位置に吊下げ、スカフォード上に設けたキブル移動手段のロープ案内部でキブルロープの中間を取り込み、坑底切羽の2カ所に設定された一方のずり積み位置に移動して空キブルを着地させた後に、キブル移動手段のロープ案内部を他方のずり積み位置に移動して、他方のキブル(実キブル)をキブルロープの吊りフックに懸吊させ、ずり出し通路上の交換位置に移動させることを特徴とする立坑掘削設備の替えキブル方法。
  2. キブル整合手段のロープを空キブルに、キブル着脱手段のロープをキブルロープの吊りフックに設けた脱落防止具にそれぞれ繋着し、スカフォード上からの巻上機の操作で各ロープを制御させ、前記キブルロープの巻下げで空キブルを一方のずり積み位置に着地させる際には、吊り柄を一定方向へ横転させる姿勢制御を行うと共に、脱落防止具を操作して吊りフックから吊り柄を離脱させ、前記キブルロープの巻上げで他方のずり積み位置から実キブルを吊り上げる際には、脱落防止具を操作して吊りフックに吊り柄を係止保持させる請求項1に記載した立坑掘削設備の替えキブル方法。
  3. 2台のキブルを交互に用いて、坑底切羽からずりを搬出する立坑掘削設備の替えキブル装置であって、キブルロープの中間をロープ案内部に取り込み、キブルの懸吊位置を水平移動させるキブル移動手段をスカフォード上に設け、このロープ案内部をずり出し通路上に設けた交換位置の直上と、坑底切羽の2カ所に設けたずり積み位置の直上との間で移動可能にしたことを特徴とする立坑掘削設備の替えキブル装置。
  4. 前記スカフォード上には、巻上機のロープ先端を前記キブルと着脱可能に繋着し、キブルをずり積み位置に着地させる際にキブルの姿勢制御を行って、吊り柄を一定方向に横転させるキブル整合手段と、巻上機のロープ先端を吊りフックの脱落防止具と着脱可能に繋着し、キブルを着地させて吊り柄を横転する際に脱落防止具をノンロック状態にすると共に、吊り柄を起立させてキブルを吊り上げる際に脱落防止具をロック状態にするキブル着脱手段とを設けた請求項3に記載した立坑掘削設備の替えキブル装置。
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