JP4408279B2 - シリコーンの官能化(エポキシ化)及びこれらのシリコーンの付着防止性被覆としての使用 - Google Patents

シリコーンの官能化(エポキシ化)及びこれらのシリコーンの付着防止性被覆としての使用 Download PDF

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Description

本発明は、本発明の分野は、官能化(官能性付与)された有機珪素化合物の製造の分野である。これらの有機珪素化合物は、特に、オルガノシラン及びポリオルガノシロキサン(POS)であって、それに官能性の基、例えば、少なくとも1個のエポキシ基を持った基がグラフト化しているものである。
POSオイルよりなるシリコーンの官能化の目的の一つは、紙若しくは類似物、重合体、ガラス又は金属からできた支持体への結合能力を向上させることである。しかして、エポキシ官能化シリコーンオイルは、例えば紙又は重合体フィルムからできた可撓性支持体用の付着防止性被覆として或いは滑剤として使用するのに有益である。
このような官能性の基のグラフト化は、オルガノヒドロシラン及び(又は)水素化POSに属する≡Si−H単位と反応できる少なくとも1個の不飽和、好ましくはエチレン性不飽和を持ったタイプであってよい先駆物質を使用して実施される。関係するシリコーンオイルは、例えば、次式のものである。
・Me3SiO−(MeHSiO)n−(Me2SiO)m−SiMe3(ここに、Me=メチルであり、n及びmは1≦n≦1000及び0<m≦1000であるような整数又は分数である。)
・Me2HSiO−(MeHSiO)o−(Me2SiO)p−SiHMe2(ここに、o及びpは0≦o≦1000及び0<p≦1000であるような整数又は分数である。)
多くのシントンがポリオルガノヒドロシロキサンを官能化させることができる。例えば、アルケン、スチレン、アリルアルコール、アリルオキシエーテル又はアリルアミドがシントンとして使用される。
ヒドロシリル化反応は、シリコーン化合物、特にPOSの官能化の分野で慣用されている。それは、均質又は不均質相において、特に遷移金属をベースとした有機金属触媒(例えば、カルステッド、US−B−3775452)によって接触される。
しかし、シリコーンオイルのような有機珪素化合物が有する≡Si−H単位による、複素環(例えば、エポキシ)を持つエチレン性不飽和反応剤のヒドロシリル化に対しては、白金のような有機金属触媒の使用と関連する問題が存在する。
事実、ヒドロシリル化用のこれらの白金触媒は複素環の開環を促進させるという望まない副作用を持っており、これは多くの複素環官能基(例えば、エポキシド)が係わる寄生的な重合/架橋を生じさせ、またときには反応媒体の完全なゲル化(ガム質又は樹脂の形成)をもたらす可能性がある。これらの条件下では、完全に制御された粘度を有する最終生成物、即ち、官能化された有機珪素化合物(シリコーン)を得るのは非常に困難である。このような困難は、付着防止性被覆のような用途を意図した官能化シリコーンオイルにとっては特に有害である。
この白金触媒が有する複素環を解裂させるという望ましくない性質を例示するものとして、ヨーロッパ特許出願EP−A−0415243が挙げられる。その目的は、エポキシ官能性シリコーン、エポキシ官能性アクリル重合体のような複素環式化合物、そしてテトラヒドロフラン、オキセタン、ラクトン、スピロカーボネート、スピロエステル、硫黄含有環状化合物及び窒素環状化合物よりなる群から選択される単量体の重合に対して、この白金触媒の性質を利用することである。
この問題の解決策として種々の技術的提案が出てきた。
それらの中でも、均質な有機金属触媒を伴うもの及び不均質な触媒系に関するものを見分けることができる。≡Si−H単位を含有するシリコーン上にグラフト化させるためのエチレン性先駆物質の、複素環式官能基(特に、エポキシド)の開環を防止させるとして示された均質相における技術的提案に関しては、特許US−B−5258480が挙げられる。これは、均質相において第三アミン[CH3(C18372N]よりなる安定剤の存在下にロジウム系のヒドロシリル化用触媒錯体{RhCl3[(CH3(CH232S]3;PtCl2[(CH3CH22S]2}によってエポキシ官能性シリコーンを製造する方法を開示している。
特許US−B−5260399は、ホスフィン配位子と遷移金属(白金、パラジウム、ロジウム、イリジウム、鉄又はコバルト)をベースとしホスフィンを含有しない錯体とからなる均質触媒の存在下にヒドロシリル化することによってエポキシシラン単量体及び重合体を合成することに関する。
特許EP−A−0574265は、≡Si−H単位を含有するシリコーンを使用して、式:
[R4M]+[RhCl3Br]-
(ここに、M=P又はNであり、R=C1〜C18有機基である。)
のロジウム含有ヒドロシリル化用均質触媒の存在下にエチレン性不飽和エポキシドのヒドロシリル化によって架橋性のエポキシシリコーン組成物を製造する方法に関する。
特許EP−A−0574264は、≡Si−H単位を含有するシリコーンを使用して、式:
(R4M)2PtX6
(ここに、M=As、P又はNであり、X=ハロゲンであり、R=C1〜C30有機基である。)
のヘキサハロ白金酸第四アンモニウム、ホスホニウム又はアルソニウム型の均質触媒の存在下にエチレン性不飽和エポキシドのヒドロシリル化によってエポキシシリコーンを合成することに関する。
これらの均質相技術の提案のどれも、考慮中の技術的問題に対して満足できる解決策を提供しない。更に、これらは均質相反応という欠点を有する。しかして、均質触媒作用を使用する方法から得られた官能化シリコーンオイルは、一般的に、120〜300ハーゼン(hazen)程度に着色する。従って、このことはそれらの使用が想定できる分野を制限させるものであり、特に、紙又は透明フィルム(例えば、ポリエステル型)用の透明で付着防止性のフィルムの分野においてそうである。この着色は、一般に、官能化オイルにおいて、従来技術のヒドロシリル化方法に使用された均質触媒組成物から誘導された金属凝集体又はナノメーター寸法のコロイドが存在するためである。これらの場合には、シリコーンオイルは、透明フィルムの分野において架橋後に使用できるようにろ過及び精製工程の追加を更に要求する。これらの補助工程は、工業的実施を高価にさせ、従って経済的な意味で比較的発展不可にさせる。
最終的には、これらの提案で使用された触媒錯体は、高価であるという欠点を有する。
均質触媒作用と関連した問題をなくすために、特許WO−A−97/47677は、ろ過後にどんな有機金属残留物も含まないエポキシ官能化シリコーンオイルを得るための不均質有機金属触媒を提案する。不活性担体に担持された金属(白金)の存在下に水素化POSを不飽和で且つエポキシ化されたシントンによるヒドロシリル化によって着色が少なく且つ濁度が低いエポキシシリコーンオイルを製造するためのこの方法は、エポキシド環の開環による陽イオン性重合の制御、従って最終生成物のゲル化及び粘度の制御の点で比較的満足できる結果を与える。
しかし、この不均質有機金属触媒は、特に4−ビニルシクロヘキセンオキシド(VCMX)の場合に、依然として改良の余地がある。
最近、特許US−B−6365696が、白金(塩化白金酸溶液)、カルボン酸塩(プロピオン酸ナトリウム)及び随意の触媒促進剤、即ちアルコール又はカルボン酸の存在下に、VCMXのようなエチレン性不飽和エポキシドとMDD'M(ここに、M=R3−SiO1/2、D=R2−SiO2/2、D'=RH−SiO2/2であり、R=アルキルである。)型の水素化POSとの間の白金接触ヒドロシリル化方法に従うエポキシ化POSの製造方法を開示した。該アルコールはプロピレングリコール又はテトラエチレングリコールであってよい。VCMXを処理するために炭酸ナトリウムを使用することができる。この特許に従う方法は水の不在下で使用されることに注目するべきである。
これに関連して、本発明の必須の目的の一つは、官能化(官能性付与)された有機珪素化合物、特に、エポキシドのような複素環で官能化されたPOSシリコーンオイルを不均質触媒作用によって合成する方法であって、最終生成物の粘度を最適な態様で制御すること、即ち、反応混合物の部分的な又は完全なゲル化をもたらす複素環の開環による陽イオン性重合の寄生反応を制限させることを可能ならしめる方法を提案することである。
本発明の他の必須の目的は、不均質触媒を伴うヒドロシリル化方法に従って、信頼でき且つ再現できる態様で、複素環で官能化された、特にエポキシで官能化されたオルガノシラン及び(又は)POSを合成するための方法を提案することである。
本発明の他の必須の目的は、不均質触媒を伴うヒドロシリル化方法に従って、複素環で官能化された、特にエポキシで官能化されたオルガノシラン及び(又は)POSを合成するための方法であって、不飽和シントン内で着色を非常に有意に削減させることを可能ならしめる方法を提案することである。
本発明の他の必須の目的は、不均質触媒を伴うヒドロシリル化方法に従って、複素環で官能化された、特にエポキシで官能化されたオルガノシラン及び(又は)POSを合成するための方法であって、広範囲の官能化シリコーンオイルを得ると同時に最終生成物の粘度を安定な態様で制御し、どんなゲル化も回避することを可能ならしめる方法を提案することである。
本発明の他の必須の目的は、不均質触媒を伴うヒドロシリル化方法に従って、複素環で官能化された、特にエポキシで官能化されたオルガノシラン及び(又は)POSを簡単で且つ経済的な態様で合成するための方法を提案することである。
本発明の他の必須の目的は、不均質触媒を伴うヒドロシリル化方法に従って、複素環で官能化された、特にエポキシで官能化されたオルガノシラン及び(又は)POSを合成するための方法であって、骨の折れすぎるろ過又は精製方法に頼らずに、得られた有機珪素化合物は着色が少なく且つ濁度が低いものとなる合成方法を提案することである。
本発明の他の必須の目的は、不均質触媒を伴うヒドロシリル化方法に従って、複素環で官能化された、特にエポキシで官能化されたオルガノシラン及び(又は)POSを合成するための方法であって、得られた官能化シラン又はシリコーン生成物は低い粘度、例えば、テトラメチルヒドロジシロキサン(M'2)から得られた生成物について25℃で50mPa.s以下である粘度を有するものとなる合成方法を提供することである。
本発明の他の必須の目的は、複素環、特にエポキシドを持つ基によって官能化された有機珪素化合物であって、複素環の開環によって(あるとしても)ほとんど重合/架橋しないようなものを提供することである。
本発明の他の必須の目的は、低く且つ制御された粘度を持つエポキシ官能化POSシリコーンオイルであって、性質が多彩で、(あるとしても)ほとんど濁がなく、(あるとしても)ほとんど着色がなく、経済的で、安定で且つ得るのが簡単であるようなものを提供することである。
本発明の他の必須の目的は、どんなタイプの支持体にも十分に結合し且つ前記したような特質、特に流動性を有するエポキシ官能化オイルからなる、付着防止性のシリコーンワニス、インク又は被覆を提供することである。
これらの目的(他にもあるが)は、先ず、少なくとも1個の不飽和(好ましくは、エチレン性不飽和)を持ち、少なくとも1個の複素環(その複素原子は好ましくは酸素である。)を含有する少なくとも1種のシントンヒドロシリル化して、分子当たり少なくとも1個の≡Si−H単位を持つ少なくとも1種の有機珪素化合物を官能化するための方法において、該ヒドロシリル化がコバルト、ロジウム、ルテニウム、白金及びニッケルよりなる群から選ばれ且つ不活性担体に担持された少なくとも1種の金属を含む不均質触媒組成物の存在下に実施されるものであり、該ヒドロシリル化を少なくとも1種の無機非求核性塩基及び随意の水の存在下に実施することを特徴とする、有機珪素化合物の官能化方法に関する本発明によって達成される。
担持されたヒドロシリル化触媒と共に、しかも随意の水の存在下に、無機非求核性塩基(特に、炭酸水素塩型の)の添加が、特に、有利に低く且つ制御された粘度の点で特に有益である官能性シリコーンオイルを、信頼性があり、再現性があり、簡単で且つ経済的である態様で、製造することを可能ならしめることを発明者が立証することができたことは発明者の名誉である。
この不均質触媒作用による合成方法は、熱及び(又は)化学線(UV)による活性化で陽イオン架橋した後に得られる、特に紙又は重合体フィルム上に付着防止性の被覆を生じさせるのに完全に好適である透明で且つ流動性の官能化シリコーンオイルを得るのを可能にさせる。
本発明の開示のために、用語“不均質触媒組成物”は、固体又は液体状であってよく且つ反応媒体中に溶解しない、即ち、反応媒体が少なくとも二つの相を含み、その一つが触媒組成物から形成されているところの触媒組成物を意味する。
好ましい具体例によれば、無機非求核性塩基は、アルカリ金属(好ましくは、ナトリウム又はカリウム)の炭酸水素塩又は炭酸塩、アルカリ金属(好ましくは、ナトリウム又はカリウム)の燐酸塩、アルカリ金属(好ましくは、ナトリウム又はカリウム)の硫酸塩及びこれらの2種以上の混合物よりなる群から選ばれる。
例えば、それはH2PO4Na、HPO4Na2、Na2CO3、NaHCO3、KNCO3であってよい。
換言すれば、無機非求核性塩基は、5%以下の使用濃度で、媒体のpHが有利には6〜12、好ましくは4〜9であるようなpKAを有するべきである。
これらの有益な組合せによって、本発明は、低い粘度を有し且つ数で20%未満の官能基(例えば、エポキシド)損失を受けた官能化(エポキシ化)シリコーンオイルを得るのを可能にさせる。
本発明の好ましい組合せによれば、官能化方法は、ヒドロシリル化後に、少なくとも1種の無機非求核性塩基の存在下に実施される少なくとも一つの揮発分除去工程を含む。
この揮発分除去工程は、ろ過により触媒系を除去した後に有利に実施される。それは、反応媒体から軽量化合物を除去することを意図するものである。この段階で少なくとも1種の無機非求核性塩基を使用することの利点は、特に、それが(あるとしても)ほとんど着色がなく且つ低い粘度のものである生成物を生じさせるということである。
量的な点から見れば、ヒドロシリル化又は揮発分除去の間に、シントンと有機珪素化合物との全量に対して、1〜10,000ppm、好ましくは10〜5,000ppm、更に好ましくは100〜4,000ppmの量の無機非求核性塩基を使用することが好ましいように思われる。
本発明の好ましい具体例によれば、水は、ヒドロシリル化の間に、シントンと有機珪素化合物との全量に対して、5%以下、好ましくは500〜5,000ppmの量で存在する反応補助剤である。
この水は、官能化グラフトの損失が限られたこと、従って粘度が低減されたことの点で不均質触媒の性能の程度に大きく寄与する。
この水は、最初から反応媒体中に存在でき及び(又は)その後に方法の途中で添加することができる。
水は、使用する物質によって反応媒体に直接に又は間接的に導入することができる。従って、触媒は、例えば、水和していてよく、50%の水を含有できる。
触媒組成物の金属は好ましくは白金である。
不均質触媒組成物に含まれる金属の量は、不活性担体の重量に対して0.005%〜5%である。また、この金属の量は、シリコーンオイルの重量に対して1〜1,000ppmである。
金属は、種々の不活性担体、例えばカーボンブラック、チャーコール、アルミナ、処理シリカ、未処理シリカ、硫酸バリウム或いは架橋シリコーンに担持される。有利には、触媒担体の平均粒度は、ろ過助剤を要求しない良好なろ過適性を得るために10μm以上である。従って、この平均粒度は、ろ過時間を相当に短縮できるようなものである。
本発明の顕著な特徴によれば、シントンは、少なくとも1個の炭化水素系の環であってその中に酸素原子が含まれるものを含有し、
(1)次式:
Figure 0004408279

[ここに、
・記号Wは同一又は異なり、1〜12個の炭素原子を有する線状若しくは分岐状のアルキレン基から選ばれる2価の炭化水素系の基に相当し、記号Wの1個は遊離原子価であることができ、
・記号Yは遊離原子価は1〜12個の炭素原子を有する線状若しくは分岐状のアルキレン基(これは複素原子を含有できる。)から選ばれる2価の基に相当し、
・記号R1は水素原子は1〜12個の炭素原子を有する線状若しくは分岐状のアルキル基から選ばれる1価の炭化水素系の基に相当る。]、
(2)次式:
Figure 0004408279

[ここに、
・記号Wは同一又は異なり、1〜12個の炭素原子を有する線状若しくは分岐状のアルキレン基から選ばれる2価の炭化水素系の基に相当し、記号Wの1個は遊離原子価であることができ、
・記号Yは遊離原子価は1〜12個の炭素原子を有する線状若しくは分岐状のアルキレン基(これは複素原子を含有できる。)から選ばれる2価の基に相当し、
・記号R1は水素原子は1〜12個の炭素原子を有する線状若しくは分岐状のアルキル基から選ばれる1価の炭化水素系の基に相当る。]、
(3)次式:
Figure 0004408279
[ここに、
・記号Wは同一又は異なり、1〜12個の炭素原子を有する線状若しくは分岐状のアルキレン基(これは少なくとも1個のヒドロキシル官能基を含有できる。)から選ばれる2価の炭化水素系の基に相当し、式(V)については記号Wの1個は遊離原子価であることができ、式(VI)については2個の記号Wは同時に遊離原子価であることができ、
・記号W’は同一又は異なり、1〜12個の炭素原子を有する線状若しくは分岐状のアルキレン基から選ばれる2価の炭化水素系の基に相当し、記号W’の少なくとも1個は遊離原子価であることができ、
・記号Yは遊離原子価は1〜12個の炭素原子を有する線状若しくは分岐状のアルキレン基(これは複素原子を含有できる。)から選ばれる2価の基に相当し、
・記号R1は水素原子は1〜12個の炭素原子を有する線状若しくは分岐状のアルキル基から選ばれる1価の炭化水素系の基に相当る。]、又は
(4)次式:
Figure 0004408279
[ここに、記号Zは炭素原子又は複素原子から選ばれる2価の基に相当する。]
を有する。
好ましくは、酸素原子が含まれる炭化水素系の環は、その環内にせいぜい8個の原子を含む。更に、本発明のヒドロシリル化方法による最良の結果は、1個の酸素原子が含まれる1個の炭化水素系の環のみを含有するシントンによって得られる。特に、使用され、しかも良好な結果(実施例を参照されたい。)を与えるシントンは次式を有する。
Figure 0004408279
一般に、シリコーンオイルと反応するシントンは同一のシントンである。シリコーンオイル/シントンのモル比は、0.01〜100、好ましくは0.1〜10である。
本発明に従えば、≡Si−H単位を含有する有機珪素化合物は、ポリオルガノシロキサン(POS)である。
上記ポリオルガノシロキサン(POS)は、下記の平均式:
Figure 0004408279
[ここに、
・記号R2は同一又は異なり、フェニル基及び1〜6個の炭素原子を有する線状又は分岐状のアルキル基から選ばれる1価の炭化水素系の基に相当し、
・記号Xは同一又は異なり、R2、水素原子、メトキシ基及びエトキシ基から選ばれる1価の基に相当し、
・a及びbは、
0<a≦200、好ましくは0<a≦99
b≦200、好ましくは1<b≦100
であるような整数又は分数であり、
b=0であるならば、2個のX基の少なくとも1個は水素基に相当し、
5<a+b≦200、好ましくは10<a+b≦100
であり、
・c及びdは、
0<c<5、好ましくは0<c<3、
1<d<10、好ましくは1<d<5、
3<c+d<10、好ましくは3<c+d<5
であるような整数又は分数である。]
相当する式の線状又は環状のシリコーンオイルにより有利に形成することができる。
本発明との関連で、種々のタイプの不均質触媒組成物を使用することができる。
例示すれば、カーボンブラック又はチャーコールに担持してなる白金、例えば、CECA社により開発されたCECA2S担体に担持した2.5重量%の白金を含有する触媒組成物、又はヘローズ社製の触媒組成物88231(1%のPt)を使用することができる。この場合に、白金は、このタイプの担体に塩化白金酸を付着させ、次いで中和及び還元することにより担持することができる。同様に、アルミナ、好ましくはα−型アルミナに担持してなる白金、例えば、プロキャタリゼ社より販売された触媒組成物CAL101(0.3%のPt、α−アルミナからなるSCS9担体)又はヘローズ社製の触媒組成物88823(0.5%のPtをα−アルミナに担持)を使用すると、良好な結果が得られる。
本発明の顕著な特徴によれば、シリコーンオイルとシントンは反応混合物中で溶媒無しで反応する。
本発明に従う方法は、種々の変法によって実施することができる。実際には、触媒組成物の反応剤の全てが反応媒体中で混合される(“バッチ”型)。
その実験的な試行との関連で、本出願人は、第一の具体例に従う有益な方法を開発した。シリコーンオイルと不飽和シントンとの間のこのヒドロシリル化方法は、次の工程:
(a)シントンを反応媒体中に導入し、
(b)反応体の全量に対して5〜5,000ppm、好ましくは10〜100ppmの量の不均質触媒組成物を反応媒体中に不活性ガス雰囲気下に導入し、
(c)好ましくは、水を反応媒体中に導入し、
(d)無機非求核性塩基(好ましくは、炭酸水素ナトリウム)を反応媒体中に導入し、
上記の工程a、b、c及びdはこの順序で又は特定の順序によらずに実施することができ、
(e)反応媒体を25℃〜200℃、好ましくは50℃〜160℃の温度に加熱し、
(f)次いで、シリコーンオイルを0〜24時間、好ましくは2.5〜5時間にわたり導入し、この際にシントン/シリコーンのモル比を1〜5、好ましくは1〜2であるようにし、
(g)次いで、反応物をろ過して不均質触媒組成物と官能化されたシリコーンオイルを分離し、
(h)官能化シリコーンオイルを無機非求核性塩基(これは前記したものと同一又は異なっていてよく、好ましくは同一である。)の存在下に揮発分除去を実施し、
(i)最後に、固体状残留物を反応媒体から除去するために反応物を少なくとも一つの操作(好ましくは、ろ過又は重力による)に付して官能化シリコーンオイルを回収する
ことを含む。
この有益な方法はバルク状で実施することができる。これは、シリコーンオイルとシントンとの間の反応が溶媒の不在下に起こることを意味する。しかし、多くの溶媒、例えばトルエン、キシレン、オクタメチルテトラシロキサン、シクロヘキサン又はヘキサンを使用することができる。
更に、工程(a)の間に導入されるシントンのモル量は、従来技術の慣用法で使用されるものよりも少ない。有利には、シントン/シリコーンオイルのモル比は、得られる官能化オイルの特質又は反応収率を害することなく、1〜1.1である。
ろ過工程(g)は、適当ならば、得られた官能化シリコーンオイルからどんな微量の濁りも除去するのを可能にさせる。更に、不均質触媒組成物は回収し、次いで、再生を要せずに、また洗浄し又は洗浄せずに、しかもその性能レベルの活性の実質的な低下を認めることなく、更に再使用することができる。
本発明に従って得られ、特に開発された有益な方法に従って得られた官能化シリコーンオイルは、非常に安定であって、揮発分除去工程の間にいかなる変性も受けない。その粘度も、従来技術の方法、特に均質触媒を使用する方法に従って同じ反応剤から得られたオイルの粘度と比べて、実質的に非常に低い。
例えば、NaHCO3の存在下に得られ、1,2−エポキシ−4−ビニルシクロヘキサンで官能化された、式(XIV) においてa=0、b=0、X=H及びR2=CH3であるオイルの粘度は、20〜30mPa.s程度である。これは、酸素原子を含有する環の開環が存在しないこと、従って、揮発分除去の間も含めて、これらの環の開環に起因する重合反応が存在しないことを反映している。
更に、本発明の方法に従って得られたオイルは、着色が非常に少なくて実質的に透明であり、一般に50ハーゼン未満である。
これらのオイルは、触媒組成物から誘導される金属の非常に低い含有量を有する。これは、金属の含有量が多いならばそれらが引き起こすであろう望まない反応を大いに制限させる。例えば、特に白金を含有する触媒組成物の存在下で本発明に従い得られたオイルの場合には、このオイルを≡Si−H官能基を含有する他の分子及び不飽和結合を含有する他の分子と混合することが可能であって、これらの分子の間の更なるヒドロシリル化反応の恐れはない。
本発明に従って得られたオイルの測定されたエポキシ含有量は非常に高く、測定されたエポキシ含有量/理論エポキシ含有量の比は0.95〜1であって、この理論エポキシ含有量は反応前のオイルについて想定された≡Si−H含有量に相当する。
この官能化有機珪素化合物は、エポキシ化されたPOSオイル及び(又は)オルガノシランから有利に選定される。
このエポキシシラン又はこのエポキシ化POSオイルは、本発明の方法に従って得られた物質の利点、即ち、可撓性支持体、特に紙又は重合体フィルムを被覆するのに好適な、また滑剤として適用するのに好適な低い粘度並びに透明性を有する。
また、これらの官能化物質は、官能化基の複素環の開環による重合から生じる重合体がそれらの物質内に存在しないか又は実質的に存在しないために、特に際立っている。
他の観点によれば、本発明は、前記したシリコーンオイルをそのままで又はそれらを得るための方法と通じて、滑剤として、或いは支持体、特に可撓性支持体(例えば、紙製、ガラス製、重合体フィルム製、特にプラスチック製又は金属製の支持体)のための付着防止性被覆を製造するために使用することに関する。
以下に示す実施例で使用する4−ビニルシクロヘキセンエポキシド(VCMX)は、ユニオン・カーバイド社製のものである。それを使用前に整然と蒸留する。
使用するテトラメチルヒドロジシロキサン(M'2)はロディア社製のものである。それ自体も使用前に蒸留する。
Ptをカーボンブラックに担持してなる触媒(湿った)は、参照番号33,015−9としてアルドリッチ社から入手できる。その白金含有量は2.5重量%である。水分はほぼ50重量%である。
使用する官能化補助剤は炭酸水素ナトリウム(NaHCO3)である。
触媒、NaHCO3及び水の量は、VCMXとM'2との全量に対して表わす。
エポキシド官能基は電位差測定法により測定する。使用する装置は、メットラー(登録商標)の装置モデルDL21であり、メットラー・トレドDG113SCを備え、LiCl/EtOH、1.0M、併合電極を備える。滴定溶液は、0.1Nの過塩素酸の酢酸溶液である。
実施例1〜5並びに対照例1及び2のための共通操作
66g(531ミリモル=1.05当量)のVCMX、カーボンブラックに担持したPt触媒の形で要求される量の白金、随意の水及び炭酸水素ナトリウムを100mLの反応器に装入する。次いで、反応混合物を90℃に加熱する。次いで、34g(506ミリモル=1当量)のM'2を反応器に5時間にわたり滴下しながら注ぐ。合成中、反応の進行は≡Si−H単位の消失により決定し、エポキシ官能基のあり得る損失は電位差測定法により測定により追跡する。≡Si−H単位の全てが反応したときに、反応混合物をろ過し、次いで炭酸水素ナトリウムの存在下又は不在下に高温で真空下に7時間揮発分除去操作を実施した。粘度(これはエポキシ官能基の損失と直接相関する。)を揮発分除去操作の前後で測定する。
対照例3のための操作
66g(531ミリモル=1.05当量)のVCMX及びカルステッド触媒の形で要求される量の白金を100mLの反応器に装入する。次いで、反応混合物を90℃に加熱する。次いで、34g(506ミリモル=1当量)のM'2を反応器に滴下しながら注ぐ。M'2の注入中に反応混合物がゲル化した。
対照例4のための操作
この対照例では、VCMXによるM'2の官能化を、特許US−B−6365696の教示に従い、触媒として酢酸ナトリウムを含む均質触媒作用の方法に従って、実施する。
66g(531ミリモル=1.05当量)のVCMX、カルステッド触媒の形で要求される量の白金及び酢酸ナトリウムを100mLの反応器に装入する。次いで、反応混合物を90℃に加熱する。次いで、34g(506ミリモル=1当量)のM'2を5時間にわたり反応器に滴下しながら注ぐ。合成中、反応の進行は≡Si−H単位の消失により決定し、エポキシ官能基のあり得る損失は電位差測定法により測定により追跡する。≡Si−H単位の全てが反応したときに、反応混合物をろ過する。粘度は反応終了時に既に高く、エポキシ官能基の若干が重合していたことを示す(損失は7.9%と推定された。)。
合成中及び揮発分除去工程中に得られた結果の全てを後記の表に纏める。これらの例は、本発明方法、即ち、十分な量の水及び炭酸水素塩型の無機非求核性塩基種の存在下に不均質触媒作用に従う合成を行なう工程、続いて、好ましくはやはり炭酸水素塩型の塩基種の存在下に揮発分除去を行なう工程を包含する方法が、その他の方法を使用して達成するのが特に困難である特質のシリコーンオイルを得るのを可能にさせることを示している。特に、均質触媒作用を使用する方法は、触媒を除去するために追加の工程(これはしばしば時間を要し骨の折れることである。)を実施しなければ長時間にわたって製品の特質を低下させることがある金属残留物を媒体中に残すことになる。
Figure 0004408279
コメント
実施例1〜5は、無機非求核性塩基(NaHCO3)及び水の存在下ではエポキシの損失は非常に制限されることを示している。従って、望ましくない重合/架橋は存在しない。
また、本発明に従う実施例1〜5で得られたエポキシ化オイルの粘度は非常に低いことに注目されたい。この粘度は、好ましくは水を使用するときでも低い(実施例1〜3及び5)。
実施例1及び5並びに実施例2〜4から、揮発分除去工程中の無機非求核性塩基の存在がこの工程中に通常観察されるエポキシ官能化シリコーンの粘度上昇を制限するのに積極的な効果を及ぼすことが明らかとなる。
対照例2は、低い含有量(100ppm)の無機非求核性塩基(NaHCO3)については、エポキシ含有量及び粘度の点で期待した結果は得られないことを示している。
対照例4は、特許US−B−6365696に従う方法に相当する(均質相、塩基性触媒:酢酸ナトリウム)。それは、無機非求核性塩基ではない塩基を触媒として使用するとエポキシの損失及び粘度に関して良好な結果が得られないことを示している。

Claims (13)

  1. 少なくとも1個の不飽和を持ち、少なくとも1個の複素環を含有する少なくとも1種のシントンヒドロシリル化して、分子当たり少なくとも1個の≡SiH単位を持つ少なくとも1種の有機珪素化合物を官能化するための方法において、該ヒドロシリル化がコバルト、ロジウム、ルテニウム、白金及びニッケルよりなる群から選ばれ且つ不活性担体に担持された少なくとも1種の金属を含む不均質触媒組成物の存在下に実施されるものであり、該ヒドロシリル化を少なくとも1種の500〜2500ppmの量の無機非求核性塩基及び随意の水の存在下に実施することを特徴とする、有機珪素化合物の官能化方法。
  2. 無機非求核性塩基がアルカリ金属の炭酸水素塩又は炭酸塩、アルカリ金属の燐酸塩、アルカリ金属の硫酸塩及びこれらの2種以上の混合物よりなる群から選ばれる請求項1に記載の方法。
  3. ヒドロシリル化後であって少なくとも1種の無機非求核性塩基の存在下に実施する少なくとも一つの揮発分除去工程を含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の方法。
  4. ヒドロシリル化の間に、シントンと有機珪素化合物との全量に対して、5%以下の量で水を使用することを特徴とする請求項に記載の方法。
  5. シントンが少なくとも1個の炭化水素系の環であってその中に酸素原子が含まれるものを含有し、該シントンが
    (1)次式:
    Figure 0004408279
    [ここに、
    ・記号Wは同一又は異なり、1〜12個の炭素原子を有する線状若しくは分岐状のアルキレン基から選ばれる2価の炭化水素系の基に相当し、記号Wの1個は遊離原子価であることができ、
    ・記号Yは遊離原子価又は1〜12個の炭素原子を有する線状若しくは分岐状のアルキレン基(これは複素原子を含有できる。)から選ばれる2価の基に相当し、
    ・記号R1は水素原子又は1〜12個の炭素原子を有する線状若しくは分岐状のアルキル基から選ばれる1価の炭化水素系の基に相当する。]、
    (2)次式:
    Figure 0004408279
    [ここに、
    ・記号Wは同一又は異なり、1〜12個の炭素原子を有する線状若しくは分岐状のアルキレン基から選ばれる2価の炭化水素系の基に相当し、記号Wの1個は遊離原子価であることができ、
    ・記号Yは遊離原子価又は1〜12個の炭素原子を有する線状若しくは分岐状のアルキレン基(これは複素原子を含有できる。)から選ばれる2価の基に相当し、
    ・記号R1は水素原子又は1〜12個の炭素原子を有する線状若しくは分岐状のアルキル基から選ばれる1価の炭化水素系の基に相当する。]、
    (3)次式:
    Figure 0004408279
    [ここに、
    ・記号Wは同一又は異なり、1〜12個の炭素原子を有する線状若しくは分岐状のアルキレン基(これは少なくとも1個のヒドロキシル官能基を含有できる。)から選ばれる2価の炭化水素系の基に相当し、式(V)については記号Wの1個は遊離原子価であることができ、式(VI)については2個の記号Wは同時に遊離原子価であることができ、
    ・記号W’は同一又は異なり、1〜12個の炭素原子を有する線状若しくは分岐状のアルキレン基から選ばれる2価の炭化水素系の基に相当し、記号W’の少なくとも1個は遊離原子価であることができ、
    ・記号Yは遊離原子価又は1〜12個の炭素原子を有する線状若しくは分岐状のアルキレン基(これは複素原子を含有できる。)から選ばれる2価の基に相当し、
    ・記号R1は水素原子又は1〜12個の炭素原子を有する線状若しくは分岐状のアルキル基から選ばれる1価の炭化水素系の基に相当する。]、又は
    (4)次式:
    Figure 0004408279
    [ここに、記号Zは炭素原子又は複素原子から選ばれる2価の基に相当する。]
    を有することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の方法。
  6. ≡SiH単位を含有する有機珪素化合物がポリオルガノシロキサン(POS)であることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の方法。
  7. ≡SiH単位を含有する有機珪素化合物が次の平均式:
    Figure 0004408279
    [ここに、
    ・記号R2は同一又は異なり、フェニル基及び1〜6個の炭素原子を有する線状若しくは分岐状のアルキル基から選ばれる1価の炭化水素系の基に相当し、
    ・記号Xは同一又は異なり、R2、水素原子、メトキシ基及びエトキシ基から選ばれる1価の基に相当し、
    ・a及びbは、
    0<a≦200、
    b≦200、
    であるような整数又は分数であり、
    b=0であるならば、2個のX基の少なくとも1個は水素基に相当し、
    5<a+b≦200、
    であり、
    ・c及びdは、
    0<c<5、
    1<d<10、
    3<c+d<10、
    であるような整数又は分数である。]
    の線状又は環状のシリコーンオイルにより形成されたポリオルガノシロキサン(POS)であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のヒドロシリル化方法。
  8. 触媒組成物の金属の量が不活性担体の重量に対して0.1%〜5%であることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載のヒドロシリル化方法。
  9. 触媒組成物の金属の量が有機珪素化合物の重量に対して1〜1,000ppmであることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載のヒドロシリル化方法。
  10. 触媒組成物の金属が白金であることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載のヒドロシリル化方法。
  11. 不活性担体がカーボンブラック、チャーコール、アルミナ、珪酸バリウム及び酸化バリウムよりなる群から選ばれることを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載のヒドロシリル化方法。
  12. 記シントンシリコーンオイルを用いてヒドロシリル化するに当たり、次の工程:
    (a)シントンを反応媒体中に導入し、
    (b)反応体の全量に対して5〜5,000ppmの量の不均質触媒組成物を反応媒体中に不活性ガス雰囲気下に導入し
    (d)無機非求核性塩基を反応媒体中に導入し、
    上記の工程a、b、c及びdはこの順序で又は特定の順序によらずに実施することができ、
    (e)反応媒体を25℃〜200℃の温度に加熱し、
    (f)次いで、シリコーンオイルを0〜24時間にわたり導入し、この際にシントン/シリコーンのモル比を1〜5であるようにし、
    (g)次いで、反応物をろ過して不均質触媒組成物と官能化されたシリコーンオイルを分離し、
    (h)官能化されたシリコーンオイルを無機非求核性塩基(これは前記したものと同一又は異なっていてよい。)の存在下に揮発分除去を実施し、
    (i)最後に、固体状残留物を反応媒体から除去するために反応物を少なくとも一つの操作に付して官能化されたシリコーンオイルを回収する
    ことを特徴とする、請求項11のいずれかに記載のシリコーンオイルを用いたヒドロシリル化方法。
  13. 有機珪素化合物とシントンが反応混合物中で溶媒の不存在下で反応することを特徴とする請求項1〜12のいずれかに記載の方法。
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