JP4407130B2 - 塗工装置 - Google Patents
塗工装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP4407130B2 JP4407130B2 JP2003019900A JP2003019900A JP4407130B2 JP 4407130 B2 JP4407130 B2 JP 4407130B2 JP 2003019900 A JP2003019900 A JP 2003019900A JP 2003019900 A JP2003019900 A JP 2003019900A JP 4407130 B2 JP4407130 B2 JP 4407130B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- liquid
- doctor blade
- cylinder plate
- gravure cylinder
- coating
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Coating Apparatus (AREA)
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、基材に各種塗工液を塗工する塗工装置に関し、さらに、塗工する際に作業環境を悪化させず、安定した品質の塗工が可能な塗工装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
各種樹脂成分等を含む塗工液を円筒状グラビアシリンダー版を使用して基材に塗工する場合に塗工部がオープンな状態の塗工装置では、塗工液が常に外気に曝されている為に塗工液に使用した溶剤類が塗工中に揮発し、塗工液の粘度が変動して一定の品質を得ることが難しかったり、臭気等を発生し作業環境を悪くしたり、さらに、塗工液の飛散が多く作業環境を汚したり、円筒状グラビアシリンダー版のセル内の目詰まりが多く、塗工量が安定しない等の種々の弊害があった。近年、これらの諸弊害を改善する為に、図3に示す如き一例の塗工装置で、上部ドクターブレード(20′)と下部ドクターブレード(21′)を有するチャンバードクター(13′)を円筒状グラビアシリンダー版(12′)に密接適合させ、塗工時にクローズドな状態で塗工可能な塗工装置が使用され始めている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、前記に示す塗工装置を使用した場合、例えば、▲1▼塗工時にポンプ等で液溜まり部(17′)内に塗工液を送液する際に液圧が上昇し、下部ドクターブレード(21′)の刃先から塗工液(40′)がしみ出てしまう、▲2▼下部ドクターブレード(21′)の刃先から塗工液(40′)をしみ出させないように空気吸引部(27′)から液溜まり部(17′)内を直接吸引し、負圧にしようとすると、ヘッドスペースが小さい為に液溜まり部(17′)内の塗工液(40′)も同時に吸引されてしまう、▲3▼上部ドクターブレード(20′)の円筒状グラビアシリンダー版(12′)への密接角度が円筒状グラビアシリンダー版(12′)の回転方向と逆方向で、かつ一定であるので、上部ドクターブレード(20′)の外側面と円筒状グラビアシリンダー版(12′)表面との間に塗工液(40′)が溜まった場合視認し難く、不良発生の原因になったり、▲4▼チャンバードクター(13′)を円筒状グラビアシリンダー版(12′)表面に圧着させた状態で固定して使用しているので、両方のドクターブレードの刃先が一部すり減った際に隙間ができ、液溜まり部(17′)の塗工液(40′)が外側に漏れるなどの問題があった。
【0004】
本発明の課題は、塗工時に液溜まり部の塗工液がしみ出したり、漏れることがなく、クローズドな状態で常に安定した品質の塗工が可能な塗工装置を提供することにある。
【0005】
【発明を解決するための手段】
本発明の請求項1に係る発明は、基材に塗工液を塗工するための円筒状グラビアシリンダー版と、前記円筒状グラビアシリンダー版に基材を圧着する為のインプレッションロールと、前記円筒状グラビアシリンダー版の湾曲表面に密接適合すると共に、前記円筒状グラビアシリンダー版の回転方向に対し、正方向で角度が可変する上部ドクターブレードと正方向で角度が一定である下部ドクターブレードと、中央に液仕切壁、該液仕切壁の下方に液注入口を有する空間、上方に液排出口を有する空間を備え、前記上部ドクターブレードと下部ドクターブレードを保持する保持部、前記上部ドクターブレード、下部ドクターブレード及び保持部で囲まれた液溜り部を有するチャンバードクターと、前記保持部の液注入口に空間を介して設けられた液供給管部、前記保持部の液排出口に空間を介して、上部に空気吸引部を有するサクションボックス部及び液排出管部が設け、及び前記上部ドクターブレードと下部ドクターブレードを前記円筒状グラビアシリンダー版表面に圧着させるエアーシリンダーが、前記保持部に設けられていることを特徴とする塗工装置である。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の塗工装置を実施の形態に沿って詳細に説明する。
【0007】
図1(a)は本発明の塗工装置の一実施例の概略図であり、(b)はチャンバードクターの構造を詳細に説明する為の説明図である。
【0008】
塗工装置(10)は、基材(30)に塗工液を塗工するための円筒状グラビアシリンダー版(12)と、前記円筒状グラビアシリンダー版(12)に基材(30)を圧着する為のインプレッションロール(11)と、前記円筒状グラビアシリンダー版(12)の湾曲表面に密接適合すると共に、前記円筒状グラビアシリンダー版(12)の回転方向に対し、正方向で角度が可変する上部ドクターブレード(20)と正方向で角度が一定である下部ドクターブレード(21)と、中央に液仕切壁(14)、該液仕切壁(14)の下方に液注入口(15)を有する空間、上方に液排出口(16)を有する空間を備え、前記上部ドクターブレード(20)と下部ドクターブレード(21)を保持する保持部(29)、前記上部ドクターブレード(20)、下部ドクターブレード(21)及び保持部(29)で囲まれた液溜り部を有するチャンバードクター(13)と、前記保持部の液注入口(15)に空間(22)を介して設けられた液供給管部(23)、前記保持部(29)の液排出口(16)に空間(22)を介して、上部に、前記サクションボックス部(24)の液排出時のヘッドスペース(25)の大きい部分の上部に液溜まり部(17)内を負圧にする為の空気吸引部(27)を有するサクションボックス部(24)及び液排出管部(26)が設けられている。
さらに、前記上部ドクターブレード(15)と下部ドクターブレード(16)を前記円筒状グラビアシリンダー版(12)表面に圧着させるエアーシリンダー(28)が、前記保持部(29)の液溜まり部(17)の反対面の中央に設けられている。
【0009】
前記上部ドクターブレード(20)は図1(b)に示す如く円筒状グラビアシリンダー版(12)表面への密接角度(θ)が回転方向に対し正方向で可変出来るように設計されており、下部ドクターブレード(21)は密接角度が回転方向に対し正方向で一定になっている。前記密接角度(θ)とはドクターホルダー(18)にドクターブレードを装着した時のドクターブレードの支点(19)での傾き角度を指している。密接角度(θ)は回転方向に対し正方向で45゜〜0゜の範囲内で可変可能であることが好ましい。使用する塗工液に応じて密接角度(θ)を適宜変更して使用することにより、上部ドクターブレード(20)の外側面と円筒状グラビアシリンダー版(12)表面との間に塗工液が溜まり難くなり、より安定した塗工が可能になる。
【0010】
前記サクションボックス部(24)は液溜まり部(17)内を空間(22)を介して−200Pa〜−1000Pa程度に吸引し、負圧にする為に設けるもので、液排出時のヘッドスペース(25)が大きい形状のものが好ましい。前記サクションボックス部(24)の液排出時のヘッドスペース(25)の大きい部分の上部に設けた空気吸引部(27)から吸引することにより、塗工液(40)を一緒に吸引してしまわないようになっている。
【0011】
前記空気吸引部(27)は真空ポンプを使用して吸引しても良いし、圧力のあるエアーをノズルから噴射させて、負圧を作りだし、周囲のエアーを吸引する機能を有するエジェクター等を使用して吸引しても良い。
【0012】
図2はチャンバードクターをエアーシリンダーで円筒状グラビアシリンダー版表面へ圧着させる状態を説明する模式図であり、エアーシリンダー(28)でチャンバードクター(13)を円筒状グラビアシリンダー版(12)表面に使用時に常時圧着させ、上部ドクターブレード(20)あるいは下部ドクターブレード(21)の刃先がすり減った場合で常に密接するようになっている。作業終了後は当然チャンバードクター(13)を円筒状グラビアシリンダー版(12)から脱着させる。
【0013】
前記基材(30)は特に限定されないが、各種のプラスチックフィルム、紙、アルミニウム箔又はこれらが積層された積層材料等が使用でき、通常は巻き取り状のものを使用する。
【0014】
前記塗工液(40)は各種の樹脂を主成分とし、その他各種添加剤を配合し、溶媒に分散あるいは溶解させた各種の塗工液を使用することができる。
【0015】
【発明の効果】
本発明の塗工装置は、塗工液をクローズドな状態で塗工可能であり、チャンバードクターの上部ドクターブレードの円筒状グラビアシリンダー版への密接角度が回転方向に対し正方向で可変であり、さらに、前記チャンバードクターを円筒状グラビアシリンダー版表面に常時圧着できるように液溜まり部の反対面の中央にエアーシリンダーを設けており、液排出口に空間を介してサクションボックス部、液排出管部を連設し、該サクションボックス部の液排出時のヘッッドスペースの大きい部分の上部に液溜まり部内を負圧にする為の空気吸引部を設けているので、塗工時に上部ドクターブレードの外側面と円筒状グラビアシリンダー版表面との間に塗工液が溜まり難くなり、また、液溜まり部内を空気吸引部から吸引し、−200Pa〜−1000Pa程度に負圧にする際も塗工液を一緒に吸引してしまうことがなく、下部ドクターブレードの刃先から塗工液がしみ出てしまうこともなく、さらに、チャンバードクターを使用中にエアーシリンダーで常に圧着しているので、両側のドクターブレードの刃先の一部がすり減った際でも液溜まり部の塗工液が外側に漏れることがなく、常に安定した品質の塗工が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明の塗工装置の一実施例の概略図であり、(b)は前記塗工装置のチャンバードクターの構造説明図である。
【図2】チャンバードクターをエアーシリンダーで円筒状グラビアシリンダー版表面へ圧着させる状態を説明する模式図である。
【図3】従来の塗工装置の一実施例の概略図である。
【符号の説明】
10…塗工装置
11,11′…インプレッションロール
12,12′…円筒状グラビアシリンダー版
12a…版のセル
13,13′…チャンバードクター
14…液仕切壁
15…液注入口
16…液排出口
17,17′…液溜まり部
18…ドクターホルダー
19…ドクターブレードの支点
20,20′…上部ドクターブレード
21,21′…下部ドクターブレード
22…空間
23,23′…液供給管部
24…サクションボックス部
25…ヘッドスペース
26,26′…液排出管部
27,27′…空気吸引部
28…エアーシリンダー
30,30′…基材
40,40′…塗工液
θ…密接角度
Claims (1)
- 基材に塗工液を塗工するための円筒状グラビアシリンダー版と、前記円筒状グラビアシリンダー版に基材を圧着する為のインプレッションロールと、前記円筒状グラビアシリンダー版の湾曲表面に密接適合すると共に、前記円筒状グラビアシリンダー版の回転方向に対し、正方向で角度が可変する上部ドクターブレードと正方向で角度が一定である下部ドクターブレードと、中央に液仕切壁、該液仕切壁の下方に液注入口を有する空間、上方に液排出口を有する空間を備え、前記上部ドクターブレードと下部ドクターブレードを保持する保持部、前記上部ドクターブレード、下部ドクターブレード及び保持部で囲まれた液溜り部を有するチャンバードクターと、前記保持部の液注入口に空間を介して設けられた液供給管部、前記保持部の液排出口に空間を介して、上部に空気吸引部を有するサクションボックス部及び液排出管部が設け、及び前記上部ドクターブレードと下部ドクターブレードを前記円筒状グラビアシリンダー版表面に圧着させるエアーシリンダーが、前記保持部に設けられていることを特徴とする塗工装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003019900A JP4407130B2 (ja) | 2003-01-29 | 2003-01-29 | 塗工装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003019900A JP4407130B2 (ja) | 2003-01-29 | 2003-01-29 | 塗工装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004230248A JP2004230248A (ja) | 2004-08-19 |
JP4407130B2 true JP4407130B2 (ja) | 2010-02-03 |
Family
ID=32949667
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003019900A Expired - Fee Related JP4407130B2 (ja) | 2003-01-29 | 2003-01-29 | 塗工装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4407130B2 (ja) |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE102008019434B4 (de) * | 2008-04-17 | 2013-08-22 | Hauni Maschinenbau Ag | Beleimung von Materialstreifen der Tabak verarbeitenden Industrie |
KR101183680B1 (ko) | 2010-03-04 | 2012-09-17 | (주)세명백트론 | 더블챔버형 그라비아 코팅장치 |
JP5834048B2 (ja) * | 2013-05-24 | 2015-12-16 | 富士機械工業株式会社 | 両面塗工装置 |
JP6973211B2 (ja) * | 2018-03-15 | 2021-11-24 | 日本製鉄株式会社 | ドクターチャンバーコーター及び塗工物の製造方法 |
CN113714027B (zh) * | 2021-09-16 | 2022-09-20 | 中材锂膜有限公司 | 一种凹版辊涂覆消泡装置 |
-
2003
- 2003-01-29 JP JP2003019900A patent/JP4407130B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2004230248A (ja) | 2004-08-19 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4407130B2 (ja) | 塗工装置 | |
JP4737924B2 (ja) | 燃料電池用電解質膜、電解質膜複合体、電解質膜複合体のロールストックを製造する方法、燃料電池用電解質膜・電極アセンブリーを製造する方法、及び燃料電池を製造する方法 | |
JP6912155B2 (ja) | フレキソ印刷機および製函機 | |
US5213037A (en) | Apparatus for applying ink to a substrate | |
CN210420725U (zh) | 一种用于胶膜纸加工的纸张浸渍装置 | |
KR102080845B1 (ko) | 에어나이프가 장착된 마이크로 그라비아 코팅장치 | |
CN207996773U (zh) | 一种复合机的上胶装置 | |
US20060216563A1 (en) | Electrolyte membrane, electrolyte membrane composite, method of manufacturing electrolyte membrane composite, electrolyte membrane-electrode assembly for fuel cell, method of manufacturing electrolyte membrane-electrode assembly for fuel cell, and fuel cell | |
CN211070614U (zh) | 一种pe膜涂胶装置 | |
CN209756432U (zh) | 一种高效的印刷品干燥装置 | |
JP2003340356A (ja) | 塗工方法 | |
CN106229269B (zh) | 指纹盖板模组的封装工艺 | |
JP2004141810A (ja) | 塗工装置 | |
CN111634468A (zh) | 一种贴膜机 | |
JP4687313B2 (ja) | 塗工装置 | |
CN1298767A (zh) | 对薄片材料涂布涂布液的涂布装置 | |
JPS61198723A (ja) | レジスト塗布装置 | |
CN221774599U (zh) | 一种蜂蜡片生成装置 | |
CN212171357U (zh) | 一种全触屏全贴合胶带生产装置 | |
CN110947586A (zh) | 一种消泡型涂布机 | |
CN214077507U (zh) | 一种用于板材的油漆涂布胶辊 | |
CN217774586U (zh) | 一种用于sbs弹性体改性沥青防水卷材生产的涂油装置 | |
CN210058821U (zh) | 用于制造软包电池的涂胶设备 | |
JP2019096640A (ja) | 塗布装置 | |
CN211802000U (zh) | 一种防止漏涂的单面瓦楞纸板涂胶装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20051220 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20080813 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20080819 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20081016 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20090421 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20090529 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20091020 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20091102 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121120 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121120 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131120 Year of fee payment: 4 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |