JP4406231B2 - 電気光学装置及び電子機器 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、薄膜トランジスタ( 以下、TFTと称す )によるアクティブマトリクス駆動方式の電気光学装置及びこれを用いた電子機器の技術分野に属し、特に、サンプリング回路及びプリチャージ回路が基板に形成される構成の電気光学装置及びこれを用いた電子機器の技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】
従来、TFT駆動によるアクティブマトリクス駆動方式の液晶装置においては、縦横に夫々配列された多数の走査線及びデータ線並びにこれらの各交点に対応して多数の画素電極がTFTアレイ基板上に設けられている。そして、これらに加えて、サンプリング回路、プリチャージ回路、走査線駆動回路、データ線駆動回路などのTFTを構成要素とする各種の周辺回路が、このようなTFTアレイ基板上に設けられる場合がある。
【0003】
これらの周辺回路のうち、サンプリング回路は、高周波数の画像信号を各データ線に所定のタイミングで安定的に走査信号と同期して供給するために、画像信号をサンプリングする回路である。
【0004】
プリチャージ回路は、コントラスト比の向上、データ線の電位レベルの安定、表示画面上のラインむらの低減等を目的として、データ線に対し、データ線駆動回路から上述のサンプリング回路を介して又は直接に供給される画像信号に先行するタイミングで、プリチャージ信号(画像補助信号)を供給することにより、画像信号をデータ線に書き込む際の負荷を軽減する回路である。特に液晶を交流駆動するために通常行われるデータ線の電圧極性を所定周期で反転して駆動する方式、例えば一水平走査期間毎にデータ線の電圧極性を反転して駆動する所謂1H反転駆動方式等においては、プリチャージ信号をデータ線に予め書き込んでおけば、画像信号をデータ線に書き込む際に必要な電荷量を顕著に少なくできる。例えば、特開平7−295520号公報に、このようなプリチャージ回路の一例が開示されている。
【0005】
以上のように、サンプリング回路やプリチャージ回路などの周辺回路をTFTアレイ基板上に設けることにより、駆動装置等のハードウエア資源にかかる負担を軽減しながら、高品位画像の表示が可能となる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記プリチャージ信号はプリチャージ信号線に、また画像信号は画像信号線に供給されるが、これらの信号線は前記プリチャージ回路あるいはサンプリング回路のTFT導通時において、当該TFTを介して多数のデータ線と接続されるため、非常に大きな配線容量が付加されることになる。しかも、前記プリチャージ信号あるいは画像信号は当該プリチャージ信号線あるいは画像信号線の片側からしか供給されていないため、前記プリチャージ信号線または画像信号線の終端側ほど、信号遅延が顕著になるという問題があった。
【0007】
従来の構成では、前記プリチャージ信号線または画像信号線は、TFTアレイ基板の外部回路接続端子との接点を始端として、多数のデータ線の配列方向に沿うように、また、走査線とほぼ平行に、例えばTFTアレイ基板の左側から右側へと引き回され、その終端は最右端のデータ線に接続されたプリチャージ回路あるいはサンプリング回路のTFTと接続されている。従って、特に一度に全てのデータ線に対してプリチャージ信号を供給するような構成、あるいはシリアル−パラレル変換により一度に複数のデータ線に対して画像信号を供給するような構成においては、前記プリチャージ信号線または画像信号線には、プリチャージ回路またはサンプリング回路のTFTを介して多数のデータ線が接続されることになり、それによる配線容量の増大はプリチャージ信号線または画像信号線の終端側ほど顕著なものとなる。
【0008】
その結果、前記外部回路接続端子から供給されるプリチャージ信号または画像信号は、前記プリチャージ信号線または画像信号線の終端側ほど遅延が大きくなり、プリチャージ信号または画像信号に基づいてデータ線に書き込まれる電荷量は、左右のデータ線で差が生じ、画像表示領域の左右でコントラストに差が生じるという問題があった。
【0009】
特に、画素ピッチを微細化して、高精細な表示を可能にした液晶装置においては、データ線の本数も相当数に達するため、プリチャージ信号を供給する回路の負荷が増大し、上述した信号の遅延及び劣化はより一層著しいものとなる。
【0010】
また、このコントラスト差は、1枚の液晶装置単独ではそれ程目立たない程度のものであるが、2枚または3枚等の複数枚の液晶装置を用いる複板式の液晶プロジェクタのように、1枚だけデータ線駆動回路の走査方向が左右反転した液晶装置を用いる場合には、複数枚の液晶装置を組み合わせた時にコントラストのむらが1枚だけ逆方向に発生するため、色むらとなって認識されてしまうといった問題があった。
【0011】
本発明は上述した問題点に鑑みなされたものであり、走査方向を反転させる場合でも色むら等のコントラストむらに起因する画像不良を発生させることのない液晶装置及び当該液晶装置を備えた電子機器を提供することを課題とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明の電気光学装置は上記課題を解決するため、本発明の電気光学装置は上記課題を解決するため、基板上に画像信号が供給される複数のデータ線と、走査信号が供給される複数の走査線と、前記各データ線及び前記各走査線に対応して設けられた複数の第1スイッチング手段と、前記複数の第1スイッチング手段に対応して設けられた複数の画素電極とを有する画像表示領域を備えた電気光学装置であって、サンプリング回路駆動信号を供給するデータ線駆動回路と、画像信号線に供給された前記画像信号を、前記データ線駆動回路から供給されたサンプリング回路駆動信号に基づいてサンプリングして前記データ線に供給するための第2スイッチング手段を有するサンプリング回路と、前記サンプリング回路の両側に設けられた導通材に共通電極電位を供給する共通電極電位線と、前記基板の1辺に沿って設けられた複数の接点と、前記複数の接点のうち前記画像信号線に接続された接点から供給される前記画像信号を前記データ線に供給するためのサンプリング期間に先だってプリチャージ信号線に供給されたプリチャージ信号をプリチャージ回路駆動信号線に供給されたプリチャージ回路駆動信号に基づいて前記複数のデータ線に一括して供給するための第3スイッチング手段を有するプリチャージ回路とを具備し、前記データ線駆動回路は、前記複数の接点と前記画像表示領域との間に、該画像表示領域の第1の辺に沿って設けられており、前記サンプリング回路は、前記データ線駆動回路と前記画像表示領域との間に、前記画像表示領域の第1の辺に沿って設けられており、前記プリチャージ回路は、前記サンプリング回路とは前記画像表示領域を挟んで反対側に、前記画像表示領域の第1の辺と対向する第2の辺に沿って設けられており、前記画像信号線は、前記複数の接点のうち前記画像信号線に接続された接点から前記複数の接点が設けられた辺と交差する方向に延在され、前記データ線駆動回路の外側に沿って前記データ線駆動回路と前記サンプリング回路との間に前記データ線駆動回路の両側から引き回され、前記プリチャージ信号線は、前記複数の接点のうち前記プリチャージ信号線に接続された接点から前記複数の接点が設けられた辺と交差する方向に延在され、前記画像信号線の外側に沿うと共に前記データ線駆動回路の両側から前記画像表示領域の第1及び第2の辺と交差する2辺に沿って延在され、前記プリチャージ回路に接続されるように引き回され、前記共通電極電位線は、前記複数の接点のうち前記共通電極電位線に接続された接点から前記複数の接点が設けられた辺と交差する方向に延在され、前記画像信号線の外側に沿うと共に前記データ線駆動回路の両側から前記導通材まで引き回されており、前記基板上で、前記データ線駆動回路の両側で前記複数の接点が設けられた辺と交差する方向に延在される前記画像信号線と前記プリチャージ信号線との間には、前記共通電極電位線が配置されていることを特徴とする。
また、基板上に画像信号が供給される複数のデータ線と、走査信号が供給される複数の走査線と、前記各データ線及び前記各走査線に対応して設けられた複数の第1スイッチング手段と、前記複数の第1スイッチング手段に対応して設けられた複数の画素電極とを有する画像表示領域を備えた電気光学装置であって、画像信号線に供給された前記画像信号をサンプリングして前記データ線に供給するための第2スイッチング手段を有するサンプリング回路と、前記サンプリング回路の両側に設けられた導通材に共通電極電位を供給する共通電極電位線と、サンプリング回路駆動信号を供給するデータ線駆動回路と、
前記基板の1辺に沿って設けられた複数の接点と、前記複数の接点のうち前記画像信号線に接続された接点から供給される前記画像信号を前記データ線に供給するためのサンプリング期間に先だってプリチャージ信号線に供給されたプリチャージ信号をプリチャージ回路駆動信号線に供給されたプリチャージ回路駆動信号に基づいて前記複数のデータ線に一括して供給するための第3スイッチング手段を有するプリチャージ回路とを具備し、前記データ線駆動回路は、前記複数の接点と前記画像表示領域との間に、該画像表示領域の第1の辺に沿って設けられており、前記サンプリング回路は、前記データ線駆動回路と前記画像表示領域との間に、前記画像表示領域の第1の辺に沿って設けられており、前記プリチャージ回路は、前記サンプリング回路とは前記画像表示領域を挟んで反対側に、前記画像表示領域の第1の辺と対向する第2の辺に沿って設けられており、前記画像信号線は、前記複数の接点のうち前記画像信号線に接続された接点から前記複数の接点が設けられた辺と交差する方向に延在され、前記データ線駆動回路の外側に沿って前記データ線駆動回路と前記サンプリング回路との間に前記データ線駆動回路の両側から引き回され、前記プリチャージ回路駆動信号線は、前記複数の接点のうち前記プリチャージ回路駆動信号線に接続された接点から前記複数の接点が設けられた辺と交差する方向に延在され、前記画像信号線の外側に沿うと共に前記データ線駆動回路の両側から前記画像表示領域の第1及び第2の辺と交差する2辺に沿って延在され、前記プリチャージ回路に接続されるように引き回され、前記共通電極電位線は、前記複数の接点のうち前記共通電極電位線に接続された接点から前記複数の接点が設けられた辺と交差する方向に延在され、前記画像信号線の外側に沿うと共に前記データ線駆動回路の両側から前記導通材まで引き回されており、前記基板上で、前記データ線駆動回路の両側で前記複数の接点が設けられた辺と交差する方向に延在される前記画像信号線と前記プリチャージ回路駆動信号線との間には、前記共通電極電位線が配置されていることを特徴とする。
【0013】
この電気光学装置によれば、前記第2スイッチング手段が夫々導通状態となり、前記画像信号線に付加される前記複数のデータ線の配設容量が増大し、前記データ線の配列方向の一方の側から他方の側への伝搬においては信号遅延が生じ得る場合でも、当該他方の側から同じ信号が供給されることになるので、データ線において信号遅延を抑えて前記画像信号が書き込まれることになる。その結果、例えば液晶装置単体においてコントラストのむらを抑えることができるため、複数枚の電気光学装置を組み合わせた場合においても合成される画像に色むらを抑えることができる。
【0014】
また、本発明の電気光学装置は、前記画像信号線は、前記配列方向の夫々の側に対応して別々に設けられた異なる信号供給接点に夫々接続されてなることを特徴とする。前記画像増信号線は、前記複数のデータ線の配列方向の一方側に引き回される画像信号線に前記信号供給接点の一方に接続され、前記複数のデータ線の配列方向の他方側に引き回される画像信号線に前記信号供給接点の他方に接続されると良い。
【0015】
この電気光学装置によれば、前記データ線の配列方向の夫々の側に対応して、前記基板上に別々に設けられた異なる信号供給接点には、夫々前記画像信号線の一端が接続されており、他端は前記配列方向の両側から前記サンプリング回路に接続されている。従って、外部の信号源から夫々の信号供給接点に画像信号が供給されると、当該画像信号は、前記複数のデータ線の配列方向の両側から前記サンプリング回路に接続された画像信号線により伝搬され、前記両側から前記サンプリング回路に供給される。従って、画素の高精細化が図られ、データ線及び第2スイッチング手段並びに第3スイッチング手段の数が増大して、当該画像信号線に付加される配線容量が増大し、前記データ線の配列方向の一方の側から他方の側への伝搬においては信号遅延が生じ得る場合でも、前記信号供給接点を介して当該他方の側から同じ信号が供給されることになるので、データ線に信号遅延を抑えて画像信号が書き込まれることになる。その結果、各データ線には良好に画像信号が書き込まれることになる。従って、コントラストのむらを抑えることができる。
【0016】
また、本発明の電気光学装置は、前記サンプリング回路の前記第2スイッチング手段を前記データ線の配列方向または逆方向に順次駆動するための双方向シフトレジスタを有するデータ線駆動回路をさらに備えたことを特徴とする。
【0017】
この電気光学装置によれば、データ線駆動回路により順次に出力される駆動信号により、前記サンプリング回路の前記第2スイッチング手段が前記線順次に導通状態となり、次々に画像信号がデータ線に書き込まれることになる。そして、このデータ線駆動回路は、双方向シフトレジスタを有しているため、前記駆動信号は、前記データ線の配列方向に沿って一方の側から他方の側へと転送され、あるいは、当該他方の側から前記一方の側へと転送される。従って、前記第2スイッチング手段が導通状態となる順序も、この駆動信号の転送方向に応じて変わることになるが、上述したように、前記画像信号は前記データ線の配列方向における両側から前記サンプリング回路に供給されるため、転送方向が何れの方向になった場合でも同じ条件で書き込まれることになる。従って、反転表示等が行われる場合でも、コントラストのむらを抑えることができる。
【0018】
また、本発明の電子機器は前記課題を解決するために、上述の電気光学装置を備えて構成されることを特徴とする。
【0019】
この電子機器によれば、電子機器は、上述した本願発明の電気光学装置を備えており、コントラストむらのない画像表示等が可能である。更に、複数の液晶装置を組み合わせて画像を合成するような場合でも、コントラストむらがないため、例えばカラーの光源を用いた場合に色むらを抑えて、良好な表示を行うことができる。従って、高精細で、高品位の画像表示が行える。
【0020】
本発明のこのような作用及び他の利得は次に説明する実施の形態から明らかにされる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
(液晶装置の構成)
電気光学装置の一例である液晶装置の実施の形態の構成について図1から図5に基づいて説明する。
【0022】
先ず、液晶装置の全体構成について、図1から図3を参照して説明する。図1は、液晶装置の実施の形態におけるTFTアレイ基板上に設けられた各種配線、周辺回路等の構成を示すブロック図であり、図2は、TFTアレイ基板をその上に形成された各構成要素と共に対向基板の側から見た平面図であり、図3は、対向基板を含めて示す図2のH−H’断面図である。
【0023】
図1において、液晶装置200は、例えば石英基板、ハードガラス、シリコン基板等からなるTFTアレイ基板1を備えている。TFTアレイ基板1上には、マトリクス状に設けられた複数の画素電極11と、X方向に複数配列されており夫々がY方向に沿って伸びるデータ線35と、Y方向に複数配列されており夫々がX方向に沿って伸びる走査線31と、各データ線35と画素電極11との間に夫々介在すると共に該間における導通状態及び非導通状態を、走査線31を介して夫々供給される走査信号に応じて夫々制御するスイッチング素子の一例としての複数のTFT30とが形成されている。またTFTアレイ基板1上には、画素電極11に付加する蓄積容量70のための配線である容量線31’が、走査線31に沿ってほぼ平行に形成されている。但し、容量線31’は走査線31と平行に形成するだけでなく、前段の走査線下を利用して蓄積容量を形成しても良い。なお、本実施形態においては、容量線31’は定電位線80を介して負電源VSSYに接続されている。このように、TFTアレイ基板1上の周辺回路の電源等の定電位線80を利用すれば、容量線31’に定電位を供給するための引き回し配線及び該配線に接続された外部回路接続端子を設ける必要がないため、外部回路接続端子数の削減が図れ、液晶装置200の小型化が実現できる。
【0024】
TFTアレイ基板1上には更に、複数のデータ線35に所定電圧レベルのプリチャージ信号を画像信号に先行して夫々供給するプリチャージ回路201と、画像信号をサンプリングして複数のデータ線35に夫々供給するサンプリング回路301と、データ線駆動回路101と、走査線駆動回路104とが形成されている。
【0025】
走査線駆動回路104は、図2に示す外部回路接続端子102を介して外部制御回路(図示せず)から供給される電源VDDY,VSSY、基準クロック信号CLY及び反転信号CLYINV 、並びにスタート信号DY等に基づいて、所定タイミングで走査線31に走査信号をパルス的に線順次で印加する回路である。
【0026】
データ線駆動回路101は、図2に示す外部回路接続端子102を介して外部制御回路(図示せず)から供給される電源VDDX,VSSX、基準クロック信号CLX及び反転信号CLXINV 、スタート信号DX等に基づいて、走査線駆動回路104が走査信号を印加するタイミングに合わせて、サンプリング回路駆動信号を供給する回路である。当該サンプリング回路駆動信号は、サンプリング回路駆動信号線306を介してサンプリング回路301に供給され、当該サンプリング回路301によりデータ線35毎に画像信号VID1〜VID6の何れかがサンプリングされて書き込まれる。
【0027】
プリチャージ回路201は、スイッチング素子であるTFT202を各データ線35毎に備えており、 これらのTFT202のソース電極にはプリチャージ信号線204が接続され、また、 これらのTFT202のゲート電極にはプリチャージ回路駆動信号線206が接続されている。特に、本実施形態においては、プリチャージ信号線204及びプリチャージ回路駆動信号線206は、外部回路接続端子102との接続を図るために、図1に示すように夫々接点103a,103d及び接点103b,103cに接続されており、データ線駆動回路101及び画像表示領域を取り囲むように引き回されている。そして、外部制御回路からは、外部回路接続端子102を介して接点103aと接点103dの双方に同じプリチャージ信号NRSが供給され、かつ、接点103bと接点103cに対しても同じプリチャージ回路駆動信号NRGが供給されるように構成されている。このような構成により、プリチャージ回路201のTFT202には、図1において画像表示領域の左右両側からプリチャージ信号及びプリチャージ回路駆動信号が供給されることになり、全てのTFT202が同時に導通し、プリチャージ信号線204及びプリチャージ回路駆動信号線206に対してデータ線35の大きな配線容量が付加されたとしても、データ線の配列位置に拘わらずに信号遅延の問題を無くすことができる。尚、プリチャージ信号線204及びプリチャージ回路駆動信号線206のうち少なくとも何れか一方の信号線について、プリチャージ回路201の初段及び終段から同じ信号が供給されるような構成を採れば、画面の左右で生じるコントラストのむらに効果があることは言うまでもない。詳しくは後述する。
【0028】
一方、サンプリング回路301は、TFT302を各データ線35毎に備えており、各TFT302のソース電極には画像信号線304が接続されている。また、各TFT302のゲート電極にはサンプリング回路駆動信号線306が接続されている。従って、データ線駆動回路101からサンプリング回路駆動信号線306を介してサンプリング回路駆動信号が入力されたTFT302は導通状態となり、外部制御回路から画像信号線304を介して供給される画像信号VID1〜VID6が各データ線35に書き込まれることになる。
【0029】
なお、本実施形態では、画像信号を各データ線35ごとに供給するように構成したが、本発明はこれらに限られるものではなく、他の駆動方法として、例えば隣接する6つのTFT302のゲート電極に対して同時にサンプリング回路駆動信号を印加し、複数のデータ線35をグループ毎に順次選択するようにしてもよい。この場合、外部制御回路により例えば6相にシリアル−パラレル変換された6つの画像信号VID1〜VID6の位相タイミングを合わせ、TFT302を介してデータ線35に供給するようにしても、同様の表示を行えることができる。また、画像信号のシリアル−パラレル変換数は6に限られない。例えば、当該サンプリング回路301を構成するTFT302におけるサンプリング能力が高ければ、シリアル−パラレル変換数は6以下でも構わないし、サンプリング能力が低ければ、シリアル−パラレル変換数は6以上でもよい。画像信号のシリアル−パラレル変換数が少ない方が外部制御回路に係るコストを低減できる。また、少なくとも画像信号のシリアル−パラレル変換数分だけ、画像入力信号線が必要であることは言うまでもない。更に、画像信号のシリアル−パラレル変換数を3、6、12、18、24、…といった3の倍数に設定すれば、画像入力信号線が3の倍数で形成できるため、ビデオ表示する際に有利である。これは、カラー画像信号が3つの色(赤、緑、青)に係る信号からなることとの関係から、3の倍数であると、NTSC表示やPAL表示等のビデオ表示をする際に制御や回路を簡易化する上で好ましいからである。
【0030】
以上のようなプリチャージ回路201及びサンプリング回路301は、図1中斜線領域で示すように且つ図2及び図3に示すように、対向基板2に形成された遮光性の額縁53に対向する位置においてTFTアレイ基板1上に設けられており、データ線駆動回路101及び走査線駆動回路104は、液晶層50に面しないTFTアレイ基板1の周辺領域上に設けられている。
【0031】
プリチャージ回路201、サンプリング回路301、データ線駆動回路101及び走査線駆動回路104は、主にTFTから構成されており、例えば各TFTのa−Si(アモルファスシリコン)膜やp−Si(ポリシリコン)膜から構成されたチャネル形成用の領域に光が入射すると、この領域において光電変換効果により光電流が発生してしまい当該TFTのトランジスタ特性が劣化する。このため、本実施の形態では、データ線駆動回路101及び走査線駆動回路104が形成されるTFTアレイ基板1の周辺部分は、プラスチック等からなる遮光性のケースの内部に納められ、プリチャージ回路201及びサンプリング回路301は、遮光性の額縁53の下にあるTFTアレイ基板1部分に形成されるのである。従って例えば、製造途中や出荷時の液晶装置の品質、欠陥等を検査するための回路であり、やはり主にTFTからなる検査回路を、同様にTFTアレイ基板1の周辺部分や遮光性の額縁53の下の空きスペースに設けることも可能である。その他にも、液晶装置における画質の向上、消費電力の低減、コストの低減等の観点から、TFTを用いた各種の周辺回路を、同様にTFTアレイ基板1の周辺部分や額縁53の下の空きスペースに設けることも可能である。
【0032】
図2及び図3において、TFTアレイ基板1の上には、複数の画素電極11により規定される画像表示領域(即ち、実際に液晶層50の配向状態変化により画像が表示される液晶装置の領域)の周囲において両基板を貼り合わせて液晶層50を包囲するシール部材の一例としての光硬化性樹脂からなるシール材52が、画像表示領域に沿って設けられている。そして、対向基板2上における画像表示領域とシール材52との間には、遮光性の額縁53が設けられている。
【0033】
額縁53は、後に画像表示領域に対応して開口部が設けられた遮光性のケースにTFTアレイ基板1が入れられた場合に、当該画像表示領域が製造誤差等により当該ケースの開口の縁に隠れてしまわないように、即ち、例えばTFTアレイ基板1のケースに対する数百μm程度のずれを許容するように、画像表示領域の周囲に少なくとも500μm以上の幅を持つ帯状の遮光性材料から形成されたものである。このような遮光性の額縁53は、例えば、Cr(クロム)やNi(ニッケル)などの金属材料を用いたスパッタリング、フォトリソグラフィ及びエッチングにより対向基板2に形成される。或いは、カーボンやTi(チタン)をフォトレジストに分散した樹脂ブラックなどの材料から形成される。
【0034】
シール材52の外側の領域には、画像表示領域の下辺に沿ってデータ線駆動回路101及び外部回路接続端子102が設けられており、画像表示領域の左右の2辺に沿って走査線駆動回路104が画像表示領域の両側に設けられている。走査線31に供給される走査信号遅延が問題にならないのならば、走査線駆動回路104は片側だけでも良いことは言うまでもない。また、データ線駆動回路101を画像表示領域の辺に沿って両側に配列してもよい。例えば奇数列のデータ線は画像表示領域の一方の辺に沿って配設されたデータ線駆動回路から画像信号を供給し、偶数列のデータ線は前記画像表示領域の反対側の辺に沿って配設されたデータ線駆動回路から画像信号を供給するようにしてもよい。この様にデータ線35を櫛歯状に駆動するようにすれば、データ線駆動回路の占有面積を拡張することができるため、複雑な回路を構成することが可能となる。尚、上述した櫛歯状に駆動する方法は、走査線駆動回路104に適用できることは言うまでもない。
【0035】
更に画像表示領域の上辺には、両側に設けられた走査線駆動回路104間に信号を供給するための複数の配線105が設けられている。また、対向基板2のコーナー部の少なくとも一箇所で、TFTアレイ基板1と対向基板2との間で電気的導通をとるための導通材106が設けられ、共通電極電位LCCOMが対向電極21に供給されている。そして、シール材52とほぼ同じ輪郭を持つ対向基板2が当該シール材52によりTFTアレイ基板1に固着されている。
【0036】
プリチャージ回路201及びサンプリング回路301は、基本的に交流駆動の回路である。このため、シール材52により包囲され両基板間に挟持された液晶層50に面するTFTアレイ基板1部分にこれらのプリチャージ回路201及びサンプリング回路301を設けても、直流電圧印加による液晶層50の劣化という問題は生じない。これに対して、データ線駆動回路101及び走査線駆動回路104は、液晶層50に面することのないTFTアレイ基板1の周辺部分に設けられている。従って、液晶層50に、特に直流駆動されるデータ線駆動回路101や走査線駆動回路104からの直流電圧成分が、漏れ込んで印加されることを未然に防止できる。ただし、パッシベーション膜によりデータ線駆動回路101や走査線駆動回路104を保護するようにすれば、液晶層50に面して、データ線駆動回路101及び走査線駆動回路104を形成してもよい。
【0037】
そして、前記額縁53下に、プリチャージ回路201及びサンプリング回路301を設けることで、走査線駆動回路104やデータ線駆動回路101をTFTアレイ基板1の周辺部分に余裕を持って形成することができ、特定の仕様に沿うようにこれらの周辺回路を設計することが容易になる。また、従来においてデッドスペースであった額縁53下に、プリチャージ回路201やサンプリング回路301を設けることで、液晶装置200における有効表示面積の減少を招くこともなく、同時に、特に額縁53は遮光性であるので、画像表示領域を介して入射される光に対する遮光をプリチャージ回路201やサンプリング回路301を構成するTFT202及び302に施す必要も無い。加えて、シール材52に面するTFTアレイ基板1部分にプリチャージ回路201やサンプリング回路301を形成する訳ではないので、これらの回路を構成するTFT202及び302をシール材52に混入されたギャップ材により破壊する恐れはない。更に、これらの回路を構成するTFT202及び302に対して、別途遮光膜を設ける必要も無いので、このような遮光膜がシール材52の光硬化の妨げになる事態も未然に防げる。即ち、両基板のシール材52に対向する位置には、遮光膜を設ける必要はないので、シール材52を光硬化させる工程で両基板側から光を十分に照射でき、良好に光硬化を行える。このため、基板の変形等が懸念される熱硬化性樹脂をシール材52として使用しなくて済み有利である。
【0038】
次に、プリチャージ回路201及びサンプリング回路301を構成するTFT202及び302の具体的な回路構成について図4及び図5を参照して夫々説明する。尚、図4は、プリチャージ回路201のTFT202を構成する各種のTFTを示す回路図であり、図5は、サンプリング回路301のTFT302を構成する各種のTFTを示す回路図である。
【0039】
図4(1)に示すようにプリチャージ回路201のTFT202(図1参照)は、Nチャネル型TFT202aから構成されてもよいし、図4(2)に示すようにPチャネル型TFT202bから構成されてもよいし、図4(3)に示すようにNチャネル型TFT及びPチャネル型TFTから成る相補型TFT202cから構成されてもよい。尚、図4(1)から図4(3)において、図1に示したプリチャージ回路駆動信号線206を介して入力されるプリチャージ回路駆動信号206a、206bは、ゲート電圧として各TFT202a〜202cに入力され、同じく図1に示したプリチャージ信号線204を介して入力されるプリチャージ信号NRSは、ソース電圧として各TFT202a〜202cに入力される。
【0040】
Nチャネル型TFTの202aにゲート電圧として印加されるプリチャージ回路駆動信号206aと、Pチャネル型TFT202bにゲート電圧として印加されるプリチャージ回路駆動信号206bとは、相互に反転信号である。従って、プリチャージ回路201を相補型TFT202cで構成する場合には、プリチャージ回路駆動信号線206が少なくとも2本以上必要となる。あるいは例えば、TFT202cの直前で206aの信号をインバータ回路により反転させて反転信号206bを波形整形しても良い。このような構成をとれば、図2における外部回路接続端子102からの引き回し配線は1本で済み、外部回路接続端子102の増加や配線形成によるパターン占有面積の減少を招くことがない。
【0041】
図5(1)に示すようにサンプリング回路301のTFT302(図1参照)は、Nチャネル型TFT302aから構成されてもよいし、図5(2)に示すようにPチャネル型TFT302bから構成されてもよいし、図5(3)に示すように相補型TFT302cから構成されてもよい。尚、図5(1)から図5(3)において、図1に示した画像信号線304を介して入力される画像信号VID(例えばVID1〜VID6)は、ソース電圧として各TFT302a〜302cに入力され、同じく図1に示したデータ線駆動回路101からサンプリング回路駆動信号線306を介して入力されるサンプリング回路駆動信号306a、306bは、ゲート電圧として各TFT302a〜302cに入力される。
【0042】
また、サンプリング回路301においても、前述のプリチャージ回路201の場合と同様に、Nチャネル型TFT302aにゲート電圧として印加されるサンプリング回路駆動信号306aと、Pチャネル型TFT302bにゲート電圧として印加されるサンプリング回路駆動信号306bとは、相互に反転信号である。従って、サンプリング回路301を相補型TFT302cで構成する場合には、サンプリング回路駆動信号306a、306b用のサンプリング回路駆動信号線306が少なくとも2本以上必要である。
【0043】
次に、以上のようなTFT等で構成されるプリチャージ回路201によるプリチャージ動作について図6のタイミングチャートを用いて詳しく説明する。なお、図6においてX1,X2…は、データ線駆動回路101から出力され、サンプリング回路駆動信号線306を介してサンプリング回路301のTFT302に供給されるサンプリング回路駆動信号を示すものである。
【0044】
上述したデータ線駆動回路101には、図7に示すようなシフトレジスタ401が備えられており、当該シフトレジスタ401は、各段がクロックドインバータ130,132及びインバータ131から構成されている。このような構成のシフトレジスタ401に、図6に示すように一画素当たりの選択時間t1を規定するクロック信号CLXあるいは反転信号CLXINVが、上述した外部回路接続端子102を介して供給されると、これらのクロック信号CLXあるいは反転信号CLXINVは、水平走査の基準として前記クロックドインバータ130,132に入力される。また、同様に、スタート信号DXが外部回路接続端子102を介して供給されると、このスタート信号DXは前記シフトレジスタ401の初段のクロックドインバータ130に入力される。そして、以上のような各信号によってシフトレジスタ401が動作を開始すると、シフトレジスタ401の各段からは、1水平有効表示期間においてサンプリング回路駆動信号X1,X2…が順次供給される。ここで、図1に示した本実施の形態の回路構成では、データ線35毎に順次に当該データ線35に対応したサンプリング回路301のTFT302を駆動するので、クロック信号CLXの半周期の期間が選択時間t1と同じになる。また、例えば、隣接する6本のデータ線に接続されるサンプリング回路301を同時に駆動するようにすれば、クロック信号CLXの半周期の期間は選択時間t1の6倍となる。このような構成を採れば、シフトレジスタ401の駆動周波数を低減することが可能となり、低消費電力化が実現できるばかりでなく、シフトレジスタを構成するTFTの寿命を延ばすのに効果がある。各水平帰線期間において、このようなスタート信号DXの入力に先行するタイミングで、プリチャージ回路駆動信号NRGが各データ線に一括して供給される。特に本実施形態では、外部回路接続端子102及び接点103b,103cの両方の接点を通じてプリチャージ回路駆動信号線206にプリチャージ回路駆動信号NRGが供給され、プリチャージ回路201の両側から当該プリチャージ回路駆動信号NRGが供給される。より具体的には、垂直走査の基準とされるクロック信号CLYがハイレベルとなるとともに、画像信号VIDが信号の電圧中心値(VID中心)を基準として極性反転した後、この極性反転からプリチャージをするまでのマージンである時間t3経過後に、プリチャージ回路駆動信号NRGは、ハイレベルとされる。他方、プリチャージ信号NRSは、画像信号VIDの反転に対応して、水平帰線期間で画像信号VIDと同極性の所定レベルとされる。従って、プリチャージ回路駆動信号NRGがハイレベルとされる期間t2において、データ線35はプリチャージが行われる。そして、水平帰線期間が終了して有効表示期間が始まる時点よりも時間t4だけ前に、即ち、プリチャージが終了してから画像信号VIDが書き込まれるまでのマージンを時間t4として、プリチャージ回路駆動信号NRGは、ローレベルとされる。以上のように、プリチャージ回路201は、各水平帰線期間において、プリチャージ信号NRSを画像信号VID(例えばVID1〜VID6)に先行して各データ線35に一括して供給する。特に、本実施形態では、外部回路接続端子102及び接点103a,103dの両方の接点を通じてプリチャージ信号NRSがプリチャージ信号線204に供給され、プリチャージ回路201の両側から当該プリチャージ信号NRSが供給される。
【0045】
また、図6に示す期間t2においてプリチャージ回路201の全てのTFT202が一度に導通し、プリチャージ信号線204に多くのデータ線35の配線容量が付加されることになったとしても、従来であれば信号遅延が生じていた側からも同じ信号が供給され、結果として信号遅延は抑えられる。従って、前記プリチャージ信号NRSは全てのデータ線35にほぼ同電位の信号として書き込まれることになる。これにより、データ線35に画像信号を書き込む際に必要な電荷量を顕著に少なくすることができ、かつ、左右のデータ線35におけるコントラストのむらを無くすことができる。
【0046】
この点が、従来の液晶装置と本発明に係る液晶装置200との最も大きな相違点である。参考のために、図20に従来の液晶装置200’の構成を示す。図20に示すように、従来はプリチャージ信号線204’は一つの接点103eのみに接続され、その終端はプリチャージ回路201における最右端のTFT202に接続されている。また、同様にプリチャージ回路駆動信号線206’は一つの接点103fのみに接続され、その終端はプリチャージ回路201における最左端のTFT202に接続されている。このような構成では、まず、プリチャージ回路駆動信号線206’自体の配線容量により、左側に行くほどプリチャージ回路駆動信号の遅延が大きくなり、左側のTFT202ほど導通状態となるタイミングが遅れることになる。従って、厳密には各TFT202の導通期間も異なり、各データ線35に対するプリチャージ信号の書き込み時間が異なるので、プリチャージ後の各データ線35の電位に差が生じることになる。
【0047】
また、従来においても、水平帰線期間においてプリチャージ回路201の全てのTFT202が導通状態となるため、プリチャージ信号線204’には、全てのデータ線35の配線容量が付加されることになり、図20において右側に行くほどデータ線35に供給されるプリチャージ信号が遅延することになる。従って、図20に示す構成では、右側のデータ線35ほどプリチャージによる書き込み電荷量が少なくなり、画像信号が書き込まれた後には、コントラストのむらとして視認されてしまう。但し、液晶装置単体では、このコントラストのむらは実用上殆ど支障ない程度であるが、例えば、この液晶装置を3枚用いて液晶プロジェクタを構成した場合には、実用上差し支える程の色むらとなって認識されるという問題があった。
【0048】
図8に3枚式の液晶プロジェクタの概略構成を示す。この液晶プロジェクタは、カラーフィルターが形成されていない白黒表示の液晶装置をライトバルブとして用い、ライトバルブ500R,500G,500BをRGB別に3枚用いるもので、夫々のライトバルブには、図8に示すように、R,G,Bの3色の光が照射される。そして、3枚のライトバルブ500R,500G,500Bにより別々に光変調された3色光は、ダイクロイックミラーあるいはダイクロイックプリズム502により一つの投射光として合成された後、スクリーン上に投射される。
【0049】
このように、ダイクロイックプリズム502等を用いて合成すると、変調後のR光及びB光と比べると、G光は、ダイクロイックプリズム502で反射されないため、光の反転回数が一回だけG光について少なくなる。この現象は、もちろんG光の代わりに、 R光及びB光がダイクロイックプリズム502で反射されないように光学系を構成しても同じであり、更にダイクロイックミラー等を用いて3色光を合成した場合にも同様に起こる。従って、このような場合には、G光のライトバルブ500Gについて、データ線へ書き込まれる画像信号を何等かの形で左右反転する必要が生じる。
【0050】
図9にG光について画像信号を左右反転する手法の例を示す。なお、図9中における液晶装置の表示は全て、TFTアレイ基板1側から見た表示である。プリチャージ回路駆動信号NRG、プリチャージ信号NRS及び画像信号は矢印の方向に向かって信号が供給されていることを表しており、データ線駆動回路走査方向の矢印の向きに画像信号が書き込まれる。図9(1)は、液晶装置のデータ線駆動回路101の走査方向をG光の照射されるライトバルブ500Gを構成する液晶装置についてのみRシフト(図中、右から左へシフト)するように構成し、他のライトバルブ500R,500BについてはLシフト(図中、左から右へシフト)するように構成した例である。また、図9(2)は、ライトバルブ500R、500G、500Bを構成する液晶装置のデータ線駆動回路101の走査方向を、全てについて同じにしたが、 G光の照射されるライトバルブ500Gについてのみ、画像信号を外部メモリーで反転させた例である。何れの手法を用いても、図8に示した構成で、3色の合成を行うことができる。
【0051】
しかしながら、このような液晶プロジェクタを、図20に示すような従来の液晶装置を用いて構成した場合には、コントラストの低下領域がR光とB光については同じ側であるのに対し、 G光についてはこれらと反対側になるため、合成光による画像に色むらが生じてしまう。つまり、ライトバルブ500Rと500Bにおいては、図9(1),(2)において画像表示領域の右側の方が左側よりも薄く表示されることになり、文字「F」の色よりも、帯状部分の色の方が薄く認識される。但し、2枚のライトバルブ共にむらの生じる方向が同じであるため、この2枚のライトバルブを介した投射光のみでは、色むらは認識されない。しかし、上述したように、G光の照射されるライトバルブ500Gだけは、画像信号が反転して表示されるため、帯状部分の方が、文字「F」の部分の色よりも濃く表示される。つまり、コントラストのむらの方向が、前記2枚のライトバルブを介した投射光とは逆になってしまう。その結果、3枚のライトバルブからの投射光を合成すると、所望の色バランスが得られず、色むらとして認識されてしまうのである。
【0052】
一方、図8に示す液晶プロジェクタを上述した本実施形態の液晶装置200を用いて構成した場合には、このような色むらは発生せず、良好なカラー画像を表示することができる。
【0053】
つまり、本実施形態の液晶装置200においては、上述したように、プリチャージ回路駆動信号線206及びプリチャージ信号線204は、共に両端部が夫々異なる二つの接点103b,103c、103a,103dに接続されており、プリチャージ回路201の左右両側に接続されている。そして、プリチャージ回路駆動信号NRG及びプリチャージ信号NRSは、プリチャージ回路201の両側から供給される。プリチャージ回路駆動信号線206自体に配線容量が存在する場合には、プリチャージ回路201の右側から供給されたプリチャージ回路駆動信号NRGは左側に行くほど遅延することになるが、本実施形態の液晶装置200においては、同じプリチャージ回路駆動信号NRGがプリチャージ回路201の左側からも供給されるので、プリチャージ回路201内におけるプリチャージ回路駆動信号NRGの遅延を抑えることができる。その結果、プリチャージ回路201の各TFT202の導通期間は何れも等しくなり、各データ線35に対するプリチャージ信号NRSの書き込み期間が等しくすることが可能である。
【0054】
また、プリチャージ回路201の右側から供給されたプリチャージ信号NRSについても、データ線35の配線容量により、左側に行くほど遅延が生じることになるが、本実施形態においては、プリチャージ回路201の右側からもプリチャージ信号NRSが供給されるので、プリチャージ回路201内におけるプリチャージ信号NRSの遅延を抑えることができる。
【0055】
上述のようにプリチャージ回路駆動信号NRGとプリチャージ信号NRSの信号遅延を抑えることができるが、従来に比して、およそ1/4程度に抑えることが可能となる。
【0056】
従って、プリチャージ後における各データ線35の電位は夫々ほぼ等しくなり、サンプリング回路301により同電位の画像信号が書き込まれた場合には、コントラスト差が少なくすることができる。つまり、本実施形態の液晶装置200を図8に示す3板式液晶プロジェクタのライトバルブに適用したとしても、ライトバルブ500R,500G,500Bの何れにおいてもコントラストのむらを防ぐことができ、従ってライトバルブ500Gの表示画像のみを反転させて3色を合成した場合でも、色むらを抑えることができて、極めて良好なカラー画像を表示することができる。また、たとえプリチャージ信号NRS、プリチャージ回路駆動信号NRGの書き込み時間が多少遅延したとしても、プリチャージ信号NRS及びプリチャージ回路駆動信号NRGはプリチャージ回路201の右側と左側の両方から供給されるので、信号遅延によるコントラストの低下を招くのは画像表示領域の中央付近となる。従って、液晶プロジェクタの3枚のライトバルブに本実施形態を用いる場合、R光及びB光のライトバルブに対してG光のライトバルブを左右反転させてもコントラストの低下を招く領域がほぼ中央の同じ領域であるので、上述のような左右反転に伴う色むらを防ぐことができるのである。また、プリチャージ回路駆動信号線206及びプリチャージ信号線204は、共に両端部が夫々異なる二つの接点103b,103c、103a,103dに接続されており、プリチャージ回路201の左右両側に接続されているので、万が一、二つの接点のうち一方の接点に接続された信号配線が断線しても、もう一方の接点に接続された信号配線から信号を供給することができるため、断線不良を抑えることができる。
【0057】
このように、本発明の液晶装置は、図8に示すような複数枚の液晶装置を用いた液晶プロジェクタに特に有効である。
【0058】
また、XGAモードあるいはSXGAモードのように、高速表示モードを採用した場合には、データ線35の本数は従来のVGAモードの場合に比べて約2倍程度増えることになり、プリチャージ信号線204に付加されるデータ線35の配線容量も約2倍程度増えることになる。しかし、本実施形態においては、上述のようにプリチャージ回路駆動信号NRG及びプリチャージ信号NRSをプリチャージ回路201の両側から供給するので、プリチャージ回路の全てのTFTを一度に導通させるように構成しても、プリチャージ信号NRSの遅延を確実に防止して、高精細で良好な画像表示を行うことが可能である。
(液晶装置の構成)
次に、液晶装置200が含むTFTアレイ基板1上の画像表示領域を構成する画素部分及び周辺回路の具体的構成について図10及び図21を参照して説明する。ここに、図10(a)はTFTアレイ基板上に形成される各種電極等のパターンの平面図であり、図10(b)は図10(a)に示すA−A’に沿った断面図で、画素スイッチング用TFTを示している。また、図21(a)はPチャネル型TFT或いはNチャネル型TFTといった単チャネル型TFTのパターンの平面図であり、図21(b)は図21(a)に示すB−B’に沿った断面図である。なお、図10(a)及び図21(a)においては、各層や各部材を図面上で認識可能な程度の大きさとするため、各層や各部材毎に縮尺を異ならしめてある。
【0059】
ここで、図10(a)の平面図に示すように、画素電極11は、TFTアレイ基板1上にマトリクス状に配列され、各画素電極11に隣接してTFT30が設けられており、また画素電極11の縦横の境界に夫々沿ってデータ線35及び走査線31が設けられている。また、本実施例では画素電極11を制御する画素スイッチング用のTFT32は、各画素電極11に対して1個しか設けられていないが、TFT30のソース・ドレイン間、すなわちコンタクトホール37からコンタクトホール38の間で走査線31の一部からなるゲート電極を2個直列に配設し、デュアルゲート構造としても良いし、3個以上直列に配設しても良い。このように、TFT30にゲートを多段設けることにより、抵抗成分が大きくなり、TFT30がオフ時のリーク電流を低減できる利点がある。なお、図10(b)は、説明の都合上、画素電極11のマトリクス状配列等を簡略化して示すためのものであり、実際の各電極は層間絶縁膜の間や上をコンタクトホール等を介して配線されており、図10(b)から分かるように3次元的により複雑な構成を有している。
【0060】
図10(b)において、液晶装置は、各画素に設けられるTFT30部分において、TFTアレイ基板1並びにその上に積層された第1層間絶縁膜41、半導体層32、ゲート絶縁膜33、走査線31、第2層間絶縁膜42、データ線35、画素電極11を備えている。
【0061】
TFT30の下地となるTFTアレイ基板1は、ガラスや石英、シリコン等の基板であり、このTFTアレイ基板1上に、走査線31からの電界によりチャネルが形成される半導体層32が設けられる。
【0062】
半導体層32は、例えば、TFTアレイ基板1上にa−Si(アモルファスシリコン)膜を形成後、アニール処理を施して約50〜200nmの厚さに固相成長させることにより形成する。その後、ゲート絶縁膜33を熱酸化等で形成し、ゲート絶縁膜33の上に走査線31の一部からなるゲート電極を形成する。そしてNチャネル型TFTを形成する場合には、半導体層32のソース・ドレイン領域となる部分に選択的にSb(アンチモン)、As(砒素)、P(リン)などのV族元素のドーパントを用いたイオン注入等によりドープを行って、ソース領域及びドレイン領域を形成する。また、Pチャネル型TFTを形成する場合には、半導体層32のソース・ドレイン領域となる部分に選択的にAl(アルミニウム)、B(ボロン)、Ga(ガリウム)、In(インジウム)などのIII族元素のドーパントを用いたイオン注入等によりドープを行ってソース領域及びドレイン領域を形成する。そして、これらのドープは、走査線31の一部からなるゲート電極をマスクとして行われるため、ドープが行われなかった領域がチャネル領域32aとして形成される。特にTFT30をLDD(Lightly Doped Drain)構造を持つNチャネル型TFTとする場合、ソース領域及びドレイン領域のうちチャネル領域32a側に夫々隣接する一部にPなどのV族元素のドーパントにより低濃度ソース領域32b及び低濃度ドレイン領域32cを形成し、同じくPなどのV族元素のドーパントにより高濃度ソース領域32d及び高濃度ドレイン領域32eを形成する。また、Pチャネル型TFTとする場合、ソース・ドレイン領域のうちチャネル領域32aの側に夫々隣接する一部に、 BなどのIII族元素のドーパントを用いて低濃度ソース領域32b及び高濃度ソース領域32dと、低濃度ドレイン領域32c及び高濃度ドレイン領域32eを形成する。なお、Nチャネル型TFTは、動作速度が速いという利点があり、画素スイッチング用のTFT30として用いられることが多い。
【0063】
また、このようにLDD構造とした場合、ショートチャネル効果を低減できる利点が得られる。なお、TFT30は、低濃度ソース領域32b、低濃度ドレイン領域32cに不純物のイオンを打ち込まないオフセット構造のTFTとしてもよいし、ゲート電極をマスクとして高濃度な不純物イオンを打ち込み自己整合的に高濃度ソース領域32d、高濃度ドレイン領域32eを形成するセルフアライン型のTFTとしてもよい。
【0064】
ゲート絶縁膜33は、半導体層32を約900〜1300℃の温度により熱酸化することにより、30〜150nm程度の比較的薄い厚さの熱酸化膜を形成して得る。
【0065】
また、第1層間絶縁膜41及び第2層間絶縁膜42は夫々、500〜1500nm程度の厚みを持つNSG、PSG、BSG、BPSGなどのシリケートガラス膜、窒化シリコン膜や酸化シリコン膜等からなる。なお、第2層間絶縁膜42の上に更に平坦化膜をスピンコート等で塗布してもよく、又はCMP処理を施してもよい。また、第2層間絶縁膜42の表面を平坦にするように処理してもよいことは言うまでもない。このように、画素電極11を形成する表面を平坦化することで、ラビング時の配向不良により生じる液晶のディスクリネーションの発生領域を極力低減することができる。
【0066】
第1層間絶縁膜41には、高濃度ソース領域32dへ通じるコンタクトホール37が形成され、第1層間絶縁膜41及び第2層間絶縁膜42には、高濃度ドレイン領域32eへ通じるコンタクトホール38が夫々形成されている。この高濃度ソース領域32dへのコンタクトホール37を介して、データ線35は高濃度ソース領域32dに電気接続される。また、高濃度ドレイン領域32eへのコンタクトホール38を介して、画素電極11が高濃度ドレイン領域32eに電気接続される。各コンタクトホールは、例えば、反応性イオンエッチング、反応性イオンビームエッチング等のドライエッチングにより形成すれば、寸法精度よく開孔できる。また、ドライエッチングにウエットエッチングを組み合わせれば、コンタクトホール部の側壁をテーパー状に形成することができるため、コンタクトホール部の段差により、配線が断線することがない。尚、コンタクトホール部の側壁をテーパー状にするのに、ドライエッチングによりレジストを後退させても形成できる。
【0067】
一般に、チャネルが形成される半導体層32を形成するポリシリコン膜等は、光が入射するとポリシリコン膜が有する光電変換効果により光電流が発生してしまいTFT30のトランジスタ特性が劣化するが、本実施の形態では、図6(b)に示すように対向基板2に各TFT30に夫々対向する位置にCr膜から成る遮光性の遮光膜23が形成されているので、入射光が半導体層32に直接入射することが防止される。更にこれに加えて又は代えて、走査線31の一部からなるゲート電極を上側から覆うようにデータ線35をAl等の不透明な金属薄膜から形成すれば、遮光膜23と共に又は単独で、半導体層32への入射光の入射を効果的に防ぐことができる。尚、工程増を招くが、半導体層32の少なくともチャネル領域及び、該チャネル領域とソース・ドレインの接合部に重なるように、その下層に酸化シリコン膜や窒化シリコン膜等の絶縁膜を介して、W(タングステン)やMo(モリブデン)等の高融点金属或いは金属シリサイド膜等の金属合金膜等により遮光膜を設けることにより、TFTアレイ基板裏面からの戻り光を遮断してもよい。このような構成を採れば、強い光を入射しても、光によるTFT30のトランジスタ特性の劣化を招くことがないため、光を入射する光源を明るくすることができる。すなわち、例えばマイクロレンズ等の光利用効率を向上させるための手段を用いる必要が無いので、明るい液晶装置を低コストで提供することができる。尚、前記遮光膜は周辺回路の電源等と接続することにより、定電位を供給することで、画素スイッチング用TFTのトランジスタ特性の劣化を防止してもよい。
【0068】
走査線31は、減圧CVD法等によりポリシリコン膜を堆積した後、フォトリソグラフィ工程やエッチング工程等により形成される。或いは、W(タングステン)やMo(モリブデン)等の金属膜又は金属シリサイド膜等の合金膜から形成されてもよい。このような構成を採れば、走査線31の低抵抗化が図れるため、走査信号の遅延による表示品位の劣化を防止できる。また、走査線31自体の線幅を細めることが可能となり、液晶装置が小型化しても画素開口部(光透過部)への影響を少なくできる。更に、走査線31が遮光膜として代用できるため、対向基板2上の遮光膜23を省くことができる。これにより、TFTアレイ基板1と対向基板2との貼り合わせ時における精度を無視することができるので、透過率がばらつかない液晶装置を提供することができる。
【0069】
データ線35は、スパッタリング等により、約100〜500nmの厚さに堆積されたAl等の低抵抗金属や金属シリサイド等の合金膜をフォトリソグラフィ工程、エッチング工程等を施すことにより形成する。尚、上述したプリチャージ信号線204やプリチャージ回路駆動信号線206をデータ線35と同一膜で形成すると、低抵抗で信号遅延が生じにくいため、各種配線材料として使用される。
画素電極11は例えば、ITO(Indium Tin Oxide)膜などの透明導電性薄膜からなり、上述した第2層間絶縁膜42の上面に設けられている。この画素電極11は、スパッタリング処理等によりITO膜等を約50〜200nmの厚さに堆積した後、フォトリソグラフィ工程、エッチング工程等を施すことにより形成される。なお、当該液晶装置を反射型として用いる場合には、Al等の反射率の高い不透明な材料から画素電極11を形成してもよい。
【0070】
一方、上述したデータ線駆動回路101、走査線駆動回路104、プリチャージ回路201、サンプリング回路301等の周辺回路を制御するPチャネル型TFT及びNチャネル型TFTは、基本的に図21(a)に示すような平面構造をし、そのB−B’に沿った断面図は図21(b)に示す構造をしている。このように、TFT60と、図10(a)に示した画素スイッチング用のTFT30との違いは、 TFT30のドレイン電極としての画素電極11にはITOを用い、TFT60のドレイン電極にはアルミニウムを用いる点のみであり、画素領域におけるTFT30の形成時とほぼ同一な薄膜形成工程で形成できる。
【0071】
具体的には、まず、TFTアレイ基板1上に半導体層62が形成され、 半導体層62には、チャネル領域62a、低濃度ソース領域62b、高濃度ソース領域62d、低濃度ドレイン領域62c、及び高濃度ドレイン領域62eが形成される。また、半導体層62上にはゲート絶縁膜63が形成され、当該ゲート絶縁膜63上にはゲート電極61が形成される。そして、第1層間絶縁膜41に形成されたコンタクトホール66を介してソース電極64及びドレイン電極65が、夫々高濃度ソース領域62d及び高濃度ドレイン領域62eに電気的に接続される。更に、ソース電極64及びドレイン電極65を覆うように、第2層間絶縁膜42が形成される。
【0072】
そして、半導体層62は上述した画素領域のTFT30の半導体層32に、チャネル領域62aはTFT30のチャネル領域32aに、低濃度ソース領域62bはTFT30の低濃度ソース領域32b に、高濃度ソース領域62dはTFT30の高濃度ソース領域32dに 、低濃度ドレイン領域62cはTFT30の低濃度ドレイン領域32cに、及び高濃度ドレイン領域62eはTFT30の高濃度ドレイン領域32eに夫々対応しており同一の工程により形成される。なお、画素スイッチング用のTFT30をNチャネル型TFTで形成する場合、周辺回路を構成するTFT60のPチャネル型TFTを形成するために、III族元素のドーパントを用いたイオン注入等によりドープを行う工程を追加して、相補型TFTを形成することができる。
【0073】
本実施例では、周辺回路を構成するTFT60もLDD構造で形成したが、上述したオフセット構造のTFTでも良いし、セルフアライン型のTFTでも良い。なお、TFT60をセルフアライン型のTFTで形成すれば、高い移動度が得られるため高速な駆動回路が実現できる。
【0074】
更には、ゲート絶縁膜63はTFT30のゲート絶縁膜33に対応し、ゲート電極61はTFT30のゲート電極31に対応しており同一の工程により形成される。また、ソース電極66とドレイン電極65は、TFT30のデータ線35の一部からなるソース電極に対応し、同一の工程により形成される。
【0075】
本実施の形態では特に、TFT30はp−Si(ポリシリコン)タイプのTFTであるので、TFT30の形成時に同一薄膜形成工程で、サンプリング回路201、プリチャージ回路301、データ線駆動回路101、走査線駆動回路104等を構成するTFT202、302等を形成することができ、製造上有利である。例えば、データ線駆動回路101及び走査線駆動回路104は、図4(3)及び図5(3)に示したプリチャージ回路201やサンプリング回路301の場合と同様に、Nチャネル型TFT及びPチャネル型TFTから構成される相補構造の複数のTFTからTFTアレイ基板1上の周辺部分に形成される。
【0076】
また、画像信号線304及びプリチャージ信号線204並びにプリチャージ回路駆動信号線206は、上述したように低抵抗なアルミニウム等の金属膜あるいは金属合金膜で、 TFT30の形成時に同一薄膜形成工程で形成することができるので、製造上有利である。
【0077】
尚、図10には示されていないが、対向基板2の投射光が入射する側及びTFTアレイ基板1の投射光が出射する側には夫々、例えば、TN(ツイステッドネマティック)モード、 STN(スーパーTN)モード、D−STN(ダブル−STN)モード等の動作モードや、ノーマリーホワイトモード/ノーマリーブラックモードの別に応じて、偏光フィルム、位相差フィルム、偏光板などが所定の方向で配置される。
【0078】
なお、以上説明した液晶装置は、カラー液晶プロジェクタに適用されるため、3つの液晶装置がRGB用のライトバルブとして夫々用いられ、各ライトバルブには夫々RGB色分解用のダイクロイックミラーを介して分解された各色の光が入射光として夫々入射されることになる。従って、各実施の形態では、対向基板2に、カラーフィルタは設けられていない。しかしながら、液晶装置においても遮光膜23の形成されていない画素電極11に対向する所定領域にRGBのカラーフィルタをその保護膜と共に、対向基板2上に形成してもよい。このようにすれば、液晶プロジェクタ以外の直視型や反射型のカラー液晶テレビなどのカラー液晶装置に本実施形態の液晶装置を適用できる。
【0079】
また、液晶装置のスイッチング素子は、正スタガ型又はコプラナー型のポリシリコンTFTであるとして説明したが、逆スタガ型のTFTやアモルファスシリコンTFT等の他の形式のTFTに対しても、本実施の形態は有効である。
【0080】
更に、液晶装置においては、一例として液晶層50をネマティック液晶から構成したが、液晶を高分子中に微小粒として分散させた高分子分散型液晶を用いれば、配向膜並びに前述の偏光フィルム、偏光板等が不要となり、光利用効率が高まることによる液晶装置の高輝度化や低消費電力化の利点が得られる。更に、画素電極11をAl等の反射率の高い金属膜から構成することにより、液晶装置を反射型液晶装置に適用する場合には、電圧無印加状態で液晶分子がほぼ垂直配向されたSH(スーパーホメオトロピック)型液晶などを用いても良い。更にまた、液晶装置においては、液晶層50に対し垂直な電界(縦電界)を印加するように対向基板2の側に共通電極21を設けているが、液晶層50に平行な電界(横電界)を印加するように共通電極21と画素電極11とを夫々構成する(即ち、対向基板2の側には縦電界発生用の電極を設けることなく、TFTアレイ基板1の側に横電界発生用の電極として共通電極21と画素電極11とを設ける)ことも可能である。このように横電界を用いると、縦電界を用いた場合よりも視野角を広げる上で有利である。その他、各種の液晶材料、動作モード、液晶配列、駆動方法等に本実施の形態を適用することが可能である。
【0081】
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態を図11に基づいて説明する。なお、第1の実施形態との共通個所には同一符号を付して説明を省略する。
【0082】
本実施形態は、データ線駆動回路101のシフトレジスタを図11に示すように双方向シフトレジスタ405で構成したところが第1の実施形態と異なる。
【0083】
双方向シフトレジスタ405は、図11に示すように、各段が4個のクロックドインバータ130,131,133,134で構成されており、クロックドインバータ134,133には、転送方向制御信号DIR,DIRINVが供給されている。そして、この転送方向制御信号DIRがハイレベルの時に、スタート信号DXはL→R方向に順次転送され、転送方向制御信号DIRINVがハイレベルの時にスタート信号DXはR→L方向に順次転送される。
【0084】
データ線駆動回路101のシフトレジスタをこのような双方向シフトレジスタ405で構成した場合には、表示画像を左右だけでなく、上下にも反転することができる。
【0085】
このような構成にすることにより、複板方式の液晶プロジェクタを床に設置する床置きタイプとしたり、天井に逆さに取り付けて設置する天吊りタイプとしても使用可能であり、更には、携帯型ビデオカメラの液晶モニタのように、単板方式の液晶装置である液晶モニタを、ユーザの撮影姿勢に応じて、例えばフレキシブルジョイントを支点に反転して見ることができるようにすることもできる。
【0086】
そして、本実施形態においては、以上のような双方向シフトレジスタ405を用いると共に、プリチャージ回路駆動信号NRG及びプリチャージ信号NRSを、第1の実施形態と同様にプリチャージ回路201の両側から供給するため、表示画像を上下、或いは左右に反転させた場合でも、コントラストむらを抑えることができる。従って、図8に示すような3枚式液晶プロジェクタを、床置きタイプあるいは天井吊りタイプとして使用可能に構成した場合でも、本実施形態の液晶装置をライトバルブとして適用した場合には、色むらのない良好なカラー画像を表示させることができる。
【0087】
(第3の実施形態)
次に、本発明の第3の実施形態を図12及び図13に基づいて説明する。なお、第1の実施形態との共通個所には同一符号を付して説明を省略する。
【0088】
本実施形態は、データ線駆動回路101と、サンプリング回路301と、プリチャージ回路201を、データ線35に対して同じ側に設けたところが第1の実施形態と異なる。
【0089】
本実施形態におけるデータ線駆動回路101は、プリチャージ信号用駆動回路500と画像信号用駆動回路501とを含んで構成されており、何れもシフトレジスタを備えている。そして、図13に示すように、画像信号用駆動回路501によりサンプリング回路301に対してサンプリング回路駆動信号(SH1,SH2,…)を線順次に出力すると共に、プリチャージ信号用駆動回路500によりプリチャージ回路201に対してプリチャージ回路駆動信号(NR1,NR2,…)を線順次に出力する。
【0090】
本実施形態では、図12に示すように、プリチャージ回路駆動信号NRGをプリチャージ信号用駆動回路500の両側から供給し、また、プリチャージ信号NRSをプリチャージ回路201の両側から供給しているので、プリチャージ回路駆動信号及びプリチャージ信号の遅延がなく、良好な画像表示が可能である。
【0091】
尚、図13に示すように、第3の実施形態における画像信号用駆動回路501から出力されるサンプリング回路駆動信号(SH1,SH2,…)が、互いに重複しないように、画像信号用駆動回路501を構成するシフトレジスタの出力信号と外部から入力する波形制御信号ENB1、ENB2との間にNAND回路を設けることにより、波形を制御する。これにより、ゴースト等による表示品位の劣化を招くことがない。また、プリチャージ信号用駆動回路500は画像信号用駆動回路501のような構成でもよいし、プリチャージ回路駆動信号(NR1,NR2,…)のパルス幅を長くすることにより、十分なプリチャージ期間を取るようにしてもよい。
【0092】
また、プリチャージ回路201は、データ線駆動回路101及びサンプリング回路301と共にデータ線35の同じ側に設置されており、かつ、サンプリング回路301とプリチャージ回路201を並列に接続したので、非画素領域を有効に利用することができ、液晶装置の小型化を実現することができる。
【0093】
更に、シフトレジスタを双方向シフトレジスタで構成した場合には、データ線駆動回路101の転送方向によってプリチャージ信号の書き込まれるデータ線35の順序が変わることになるが、上述したように、プリチャージ信号はプリチャージ回路201の両側から供給されているため、何れの転送方向でも同じ条件でデータ線35に書き込むことができる。従って、反転表示等を行った場合でも、コントラストのむらの無い良好な表示が可能である。
【0094】
(第4の実施形態)
次に、本発明の第4の実施形態を図14に基づいて説明する。なお、第1の実施形態との共通個所には同一符号を付して説明を省略する。
【0095】
本実施形態は、プリチャージ回路駆動信号線206及びプリチャージ信号線204を画像表示領域に対してそれぞれ左右片側から引き回し、画像信号線304を、データ線駆動回路101に対して左右両側から引き回し、データ線駆動回路101の両側から例えば画像信号VID1〜VID6を供給するように構成したところが第1の実施形態と異なる。また、信号供給接点は接点103g,103hが別々に設けられており、左右両側の画像信号線304に同じ画像信号VID1〜VID6が供給される。画像信号も、プリチャージ信号の場合と同様に、信号遅延の問題が生じることが考えられる。そこで、本実施の形態のように、画像信号をサンプリング回路301の両側から供給するように構成すれば、画像信号の遅延を確実に防止して、コントラストむら及び色むらを防止することができる。
【0096】
(第5の実施形態)
次に、本発明の第5の実施形態を図15に基づいて説明する。なお、第1の実施形態との共通個所には同一符号を付して説明を省略する。
【0097】
本実施形態は、プリチャージ回路駆動信号線206及びプリチャージ信号線204の引き回しを画像表示領域に対して左右両側とすると共に、画像信号線304を、データ線駆動回路101に対して左右両側から引き回すように構成したところが第1の実施形態と異なる。
【0098】
本実施形態のように構成すれば、プリチャージ回路駆動信号NRG、プリチャージ信号NRS、及び画像信号VID1〜VID6をプリチャージ回路201及びサンプリング回路301の両側から供給するので、夫々の信号の遅延を確実に防止して、コントラストむら及び色むらをより一層確実に防止することができる。
【0099】
例えば、プリチャージ回路駆動信号NRG、プリチャージ信号NRS、画像信号VIDをそれぞれプリチャージ回路201及びサンプリング回路301の両側から供給する場合と、走査線31の両端から走査信号を供給する場合と比べてみると、走査線31の場合は、1本の走査線に接続された小さい第1スイッチング素子を充電すればよいため、信号遅延の問題はさほど問題にならないが、データ線35の場合は、データ線そのものを充電する必要があるため第2及び第3スイッチング素子は第1スイッチング素子よりも駆動能力を上げるために大きくする必要があり、それに伴い、データ線35の配線容量及び第2及び第3スイッチング素子の容量が大きくなるため、信号遅延の問題は走査線31よりも極めて大きい。このような課題に対して上述のように本実施形態のようにプリチャージ回路駆動信号NRG、プリチャージ信号NRS、及び画像信号VID1〜VID6をプリチャージ回路201及びサンプリング回路301の両側から供給するので、夫々の信号の遅延の問題を抑えることができ、表示品質を向上させることができるのである。特に、上述の実施形態1に記載したように複数のデータ線35に一度にプリチャージ信号NRSが供給される場合、あるいはシリアル−パラレル変換により、複数のデータ線35に一度に画像信号が供給される場合には、プリチャージ回路201またはサンプリング回路301のスイッチング素子を介して多数のデータ線35が接続されることになり、配線容量が増大されて信号遅延が起こりやすくなるが、本実施形態によりかかる問題を抑えることができる。
【0100】
(電子機器)
次に、以上詳細に説明した液晶装置200を備えた電子機器の実施の形態について図16から図19を参照して説明する。
【0101】
先ず図16に、このように液晶装置200を備えた電子機器の概略構成を示す。
【0102】
図16において、電子機器は、表示情報出力源1000、表示情報処理回路1002、前述の走査線駆動回路104及びデータ線駆動回路101を含む駆動回路1004、前述のように額縁下にプリチャージ回路及びサンプリング回路が設けられた液晶装置200、クロック発生回路1008並びに電源回路1010を備えて構成されている。表示情報出力源1000は、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、光ディスク装置などのメモリ、同調回路等を含み、クロック発生回路1008からのクロック信号に基づいて、所定フォーマットの画像信号などの表示情報を表示情報処理回路1002に出力する。表示情報処理回路1002は、増幅・極性反転回路、シリアル−パラレル変換回路、ローテーション回路、ガンマ補正回路、クランプ回路等の周知の各種処理回路を含んで構成されており、クロック信号に基づいて入力された表示情報からデジタル信号を順次生成し、クロック信号CLKと共に駆動回路1004に出力する。駆動回路1004は、走査線駆動回路104及びデータ線駆動回路101によって前述の駆動方法により液晶装置200を駆動する。電源回路1010は、上述の各回路に所定電源を供給する。尚、液晶装置200を構成するTFTアレイ基板の上に、駆動回路1004を搭載してもよく、これに加えて表示情報処理回路1002を搭載してもよい。
【0103】
次に図17から図19に、このように構成された電子機器の具体例を夫々示す。
【0104】
図17において、電子機器の一例たる液晶プロジェクタ1100は、投射型の液晶プロジェクタであり、光源1110と、ダイクロイックミラー1113,1114と、反射ミラー1115,1116,1117と、入射レンズ1118,リレーレンズ1119,出射レンズ1120と、液晶ライトバルブ1122,1123,1124と、ダイクロイックプリズム1125と、投射レンズ1126とを備えて構成されている。液晶ライトバルブ1122、1123,1124は、上述した液晶装置200を3個用意し、夫々液晶ライトバルブとして用いたものである。また、光源1110はメタルハライド等のランプ1111とランプ1111の光を反射するリフレクタ1112とからなる。
【0105】
以上のように構成される液晶プロジェクタ1110においては、青色光・緑色光反射のダイクロイックミラー1113は、光源1110からの白色光束のうちの赤色光を透過させると共に、青色光と緑色光とを反射する。透過した赤色光は反射ミラー1117で反射されて、赤色光用液晶ライトバルブ1122に入射される。一方、ダイクロイックミラー1113で反射された色光のうち緑色光は緑色光反射のダイクロイックミラー1114によって反射され、緑色光用液晶ライトバルブ1123に入射される。また、青色光は第2のダイクロイックミラー1114も透過する。青色光に対しては、長い光路による光損失を防ぐため、入射レンズ1118、リレーレンズ1119、出射レンズ1120を含むリレーレンズ系からなる導光手段1121が設けられ、これを介して青色光が青色光用液晶ライトバルブ1124に入射される。各ライトバルブにより変調された3つの色光はダイクロイックプリズム1125に入射する。このプリズムは4つの直角プリズムが貼り合わされ、その内面に赤光を反射する誘電体多層膜と青光を反射する誘電体多層膜とか十字状に形成されている。これらの誘電体多層膜によって3つの色光が合成されて、カラー画像を表す光が形成される。合成された光は、投射光学系である投射レンズ1126によってスクリーン1127上に投射され、画像が拡大されて表示される。
【0106】
本発明の液晶装置を適用したライトバルブの夫々は、上述したようにコントラストのむらがないため、このような液晶プロジェクタに最適であり、色むらのない良好な画像を表示することができる。
【0107】
図18において、電子機器の他の例たるラップトップ型のパーソナルコンピュータ1200は、上述した液晶装置200がトップカバーケース内に備えられており、更にCPU、メモリ、モデム等を収容すると共にキーボード1202が組み込まれた本体1204を備えている。
【0108】
また図19に示すように、駆動回路1004や表示情報処理回路1002を搭載しない液晶装置200の場合には、駆動回路1004や表示情報処理回路1002を含むIC1324がポリイミドテープ1322上に実装されたTCP(Tape Carrier Package)1320に、TFTアレイ基板1の周辺部に設けられた外部回路接続端子に異方性導電フィルムを介して物理的且つ電気的に接続して、液晶装置として、生産、販売、使用等することも可能である。
【0109】
以上図17から図19を参照して説明した電子機器の他にも、液晶テレビ、ビューファインダ型又はモニタ直視型のビデオテープレコーダ、カーナビゲーション装置、電子手帳、電卓、ワードプロセッサ、ワークステーション、携帯電話、テレビ電話、POS端末、タッチパネルを備えた装置等などが図16に示した電子機器の例として挙げられる。
【0110】
以上説明したように、本実施の形態によれば、相対的にコントラストむら及び色むらの無い高品位の画像表示が可能な液晶装置200を備えた各種の電子機器を実現できる。
【0111】
上記のように本実施形態では液晶装置を用いて説明したが、これに限るものではなく、例えばエレクトロルミネッセンス、プラズマディスプレイ等の電気光学装置にも適用可能である。また本実施形態では、TFTアレイ基板を用いて説明したがこれに限るものではなく、シリコン基板にトランジスタを作り込む構成にも適用可能である。
【0112】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように本発明によれば、画像信号線、プリチャージ信号線、プリチャージ回路駆動信号線の少なくとも何れか一方を、複数のデータ線の配列方向の両側からサンプリング回路またはプリチャージ回路に接続するように基板上で引き回したので、コントラストのむらの無い電気光学装置を提供することができる。また、このような電気光学装置の一例として液晶装置を複数用いて液晶プロジェクタを構成する場合でも、色むらの無い高品質の表示が可能な電子機器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 液晶装置の実施の形態におけるTFTアレイ基板上に形成された各種配線、周辺回路等のブロック図である。
【図2】 図1の液晶装置の全体構成を示す平面図である。
【図3】 図1の液晶装置の全体構成を示す断面図である。
【図4】 液晶装置に設けられたプリチャージ回路を構成するTFTの回路図である。
【図5】 液晶装置に設けられたサンプリング回路を構成するTFTの回路図である。
【図6】 液晶装置に備えられたプリチャージ回路駆動信号及びサンプリング回路駆動信号のタイミングチャートである。
【図7】 液晶装置に備えられたシフトレジスタの構成を示す回路図である。
【図8】 液晶装置を用いた3板式の液晶プロジェクタの概略構成を示すブロック図である。
【図9】 3板式の液晶プロジェクタにおける、各色のライトバルブにおける表示状態を示す図であり、(1)は緑色光用の液晶装置のみをデータ線駆動回路のシフト方向を逆にした例、(2)は緑色光用の液晶装置に供給する画像信号をメモリー上で反転させた例である。
【図10】 TFTアレイ基板上に設けられた画像表示領域を構成する隣接する画素群を示す図であり、(a)はパターン平面図であり、(b)は(a)のA−A’線に沿った断面図である。
【図11】 第2の実施例例の液晶装置に備えられたシフトレジスタの構成を示す回路図である。
【図12】 第3の実施形態の液晶装置におけるTFTアレイ基板上に形成された各種配線、周辺回路等のブロック図である。
【図13】 第3の実施形態の液晶装置に備えられたプリチャージ回路駆動信号及びサンプリング回路駆動信号のタイミングチャートである。
【図14】 第4の実施形態の液晶装置におけるTFTアレイ基板上に形成された各種配線、周辺回路等のブロック図である。
【図15】 第5の実施形態の液晶装置におけるTFTアレイ基板上に形成された各種配線、周辺回路等のブロック図である。
【図16】 本発明による電子機器の実施の形態の概略構成を示すブロック図である。
【図17】 電子機器の一例としての液晶プロジェクタを示す断面図である。
【図18】 電子機器の他の例としてのパーソナルコンピュータを示す正面図である。
【図19】 電子機器の一例としてのTCPを用いた液晶装置を示す斜視図である。
【図20】 従来の液晶装置におけるTFTアレイ基板上に形成された各種配線、周辺回路等のブロック図である。
【図21】 TFTアレイ基板上に設けられた周辺回路を構成するTFTを示す図であり、(a)はパターン平面図であり、(b)は(a)のB−B’線に沿った断面図である。
【符号の説明】
1…TFTアレイ基板
2…対向基板
10…液晶装置
11…画素電極
23…遮光膜
30…TFT
31…走査線
32…半導体層
33…ゲート絶縁膜
35…データ線
37、38…コンタクトホール
41…第1層間絶縁膜
42…第2層間絶縁膜
50…液晶層
52…シール材
53…額縁
70…蓄積容量
101…データ線駆動回路
102…外部回路接続端子
104…走査線駆動回路
200…液晶装置
201…プリチャージ回路
202…TFT
204…プリチャージ信号線
206…プリチャージ回路駆動信号線
301…サンプリング回路
302…TFT
304…画像信号線

Claims (7)

  1. 基板上に画像信号が供給される複数のデータ線と、走査信号が供給される複数の走査線と、前記各データ線及び前記各走査線に対応して設けられた複数の第1スイッチング手段と、前記複数の第1スイッチング手段に対応して設けられた複数の画素電極とを有する画像表示領域を備えた電気光学装置であって、
    サンプリング回路駆動信号を供給するデータ線駆動回路と、
    画像信号線に供給された前記画像信号を、前記データ線駆動回路から供給されたサンプリング回路駆動信号に基づいてサンプリングして前記データ線に供給するための第2スイッチング手段を有するサンプリング回路と、
    前記サンプリング回路の両側に設けられた導通材に共通電極電位を供給する共通電極電位線と、
    前記基板の1辺に沿って設けられた複数の接点と、
    前記複数の接点のうち前記画像信号線に接続された接点から供給される前記画像信号を前記データ線に供給するためのサンプリング期間に先だってプリチャージ信号線に供給されたプリチャージ信号をプリチャージ回路駆動信号線に供給されたプリチャージ回路駆動信号に基づいて前記複数のデータ線に一括して供給するための第3スイッチング手段を有するプリチャージ回路とを具備し、
    前記データ線駆動回路は、前記複数の接点と前記画像表示領域との間に、該画像表示領域の第1の辺に沿って設けられており、前記サンプリング回路は、前記データ線駆動回路と前記画像表示領域との間に、前記画像表示領域の第1の辺に沿って設けられており、前記プリチャージ回路は、前記サンプリング回路とは前記画像表示領域を挟んで反対側に、前記画像表示領域の第1の辺と対向する第2の辺に沿って設けられており、
    前記画像信号線は、前記複数の接点のうち前記画像信号線に接続された接点から前記複数の接点が設けられた辺と交差する方向に延在され、前記データ線駆動回路の外側に沿って前記データ線駆動回路と前記サンプリング回路との間に前記データ線駆動回路の両側から引き回され、
    前記プリチャージ信号線は、前記複数の接点のうち前記プリチャージ信号線に接続された接点から前記複数の接点が設けられた辺と交差する方向に延在され、前記画像信号線の外側に沿うと共に前記データ線駆動回路の両側から前記画像表示領域の第1及び第2の辺と交差する2辺に沿って延在され、前記プリチャージ回路に接続されるように引き回され、
    前記共通電極電位線は、前記複数の接点のうち前記共通電極電位線に接続された接点から前記複数の接点が設けられた辺と交差する方向に延在され、前記画像信号線の外側に沿うと共に前記データ線駆動回路の両側から前記導通材まで引き回されており、
    前記基板上で、前記データ線駆動回路の両側で前記複数の接点が設けられた辺と交差する方向に延在される前記画像信号線と前記プリチャージ信号線との間には、前記共通電極電位線が配置されていることを特徴とする電気光学装置。
  2. 前記画像信号線は、前記データ線駆動回路を取り囲むように前記データ線駆動回路の両側から引き回されていることを特徴とする請求項1に記載の電気光学装置。
  3. 前記プリチャージ信号線は、前記画像表示領域を取り囲むように前記画像表示領域の両側から引き回されていることを特徴とする請求項1に記載の電気光学装置。
  4. 基板上に画像信号が供給される複数のデータ線と、走査信号が供給される複数の走査線と、前記各データ線及び前記各走査線に対応して設けられた複数の第1スイッチング手段と、前記複数の第1スイッチング手段に対応して設けられた複数の画素電極とを有する画像表示領域を備えた電気光学装置であって、
    画像信号線に供給された前記画像信号をサンプリングして前記データ線に供給するための第2スイッチング手段を有するサンプリング回路と、
    前記サンプリング回路の両側に設けられた導通材に共通電極電位を供給する共通電極電位線と、
    サンプリング回路駆動信号を供給するデータ線駆動回路と、
    前記基板の1辺に沿って設けられた複数の接点と、
    前記複数の接点のうち前記画像信号線に接続された接点から供給される前記画像信号を前記データ線に供給するためのサンプリング期間に先だってプリチャージ信号線に供給されたプリチャージ信号をプリチャージ回路駆動信号線に供給されたプリチャージ回路駆動信号に基づいて前記複数のデータ線に一括して供給するための第3スイッチング手段を有するプリチャージ回路とを具備し、
    前記データ線駆動回路は、前記複数の接点と前記画像表示領域との間に、該画像表示領域の第1の辺に沿って設けられており、前記サンプリング回路は、前記データ線駆動回路と前記画像表示領域との間に、前記画像表示領域の第1の辺に沿って設けられており、前記プリチャージ回路は、前記サンプリング回路とは前記画像表示領域を挟んで反対側に、前記画像表示領域の第1の辺と対向する第2の辺に沿って設けられており、
    前記画像信号線は、前記複数の接点のうち前記画像信号線に接続された接点から前記複数の接点が設けられた辺と交差する方向に延在され、前記データ線駆動回路の外側に沿って前記データ線駆動回路と前記サンプリング回路との間に前記データ線駆動回路の両側から引き回され、
    前記プリチャージ回路駆動信号線は、前記複数の接点のうち前記プリチャージ回路駆動信号線に接続された接点から前記複数の接点が設けられた辺と交差する方向に延在され、前記画像信号線の外側に沿うと共に前記データ線駆動回路の両側から前記画像表示領域の第1及び第2の辺と交差する2辺に沿って延在され、前記プリチャージ回路に接続されるように引き回され、
    前記共通電極電位線は、前記複数の接点のうち前記共通電極電位線に接続された接点から前記複数の接点が設けられた辺と交差する方向に延在され、前記画像信号線の外側に沿うと共に前記データ線駆動回路の両側から前記導通材まで引き回されており、
    前記基板上で、前記データ線駆動回路の両側で前記複数の接点が設けられた辺と交差する方向に延在される前記画像信号線と前記プリチャージ回路駆動信号線との間には、前記共通電極電位線が配置されていることを特徴とする電気光学装置。
  5. 前記画像信号線は、前記データ線駆動回路を取り囲むように前記データ線駆動回路の両側から引き回されていることを特徴とする請求項4に記載の電気光学装置。
  6. 前記プリチャージ駆動信号線は、前記画像表示領域を取り囲むように前記画像表示領域の両側から引き回されていることを特徴とする請求項4に記載の電気光学装置。
  7. 請求項1乃至請求項6の何れか一項に記載の電気光学装置を備えたことを特徴とする電子機器。
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