JP4405690B2 - セキュリティシステム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は主に家庭用のセキュリティシステムに関し、押し売りやその他不審者に応対したときに、確実に通報を行うことのできるセキュリティシステムに関する。また、押し売りやその他不審者に応対したときに、確実に通報を行うことのできるコントローラに関する。
【0002】
【従来の技術】
現在、ホームセキュリティシステムにおいて、在宅中の非常事態発生を通報する為に、ユーザー宅に無線式あるいは固定式の非常ボタンが設置されている。
そして、例えば、不審人物などに応対したときにその非常ボタンを操作すると、非常信号が宅内のコントローラを経由して、電話回線等にて遠隔の警備センターに送信され、警備センターでは、対処要員を急行させたり、警察への通報などを行っている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
昨今、一般家屋でも外部からの侵入者による凶悪な犯罪が頻発しており、ユーザーが危惧しているのは、来訪者に対して玄関ドアを開けるときである。すなわち玄関ドアを開けて来訪者と応対した時にその来訪者により危害を加えられる不安を感じている。
そして、いざ、不審者と応対した場合に非常ボタンを押す余裕がなかったり、その面前で非常ボタンを押せないことが想定される。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたもので、来訪者があり何らかの不安を感じた場合に、来訪者と応対する前にユーザーの状況確認を要請する操作を行うことができる要請機能を有するセキュリティシステムを提供することにある。
また、第2の発明は、また、押し売りやその他不審者に応対したときに、確実に通報を行うことのできるコントローラの提供することにある。
【0004】
【課題を解決する為の手段】
本願発明のセキュリティシステムでは、前記目的を達成する為に、非常事態が発生したときに操作され非常信号を発信する非常ボタンと、前記非常事態の発生前に操作され要請信号を発信する要請ボタンと前記非常事態の恐れが無くなった後に操作されキャンセル信号を発信するキャンセルボタンを有する発信機と、コントローラと、警備センターとを具備するセキュリティシステムであって、前記コントローラは、前記非常ボタンからの前記非常信号、前記発信機からの前記要請信号または前記キャンセル信号を受信する受信手段と、遠隔の警備センターへ前記非常信号または前記要請信号を通報する通信手段と、前記受信手段により前記非常信号を受信したときは前記警備センターに該非常信号を即座に送信し、前記受信手段により前記要請信号を受信したときは計時手段が所定時間を計時するまでに前記キャンセル信号を受信しない場合に前記警備センターに該要請信号を送信する制御部とを有する。
【0005】
また、本発明によるセキュリティシステムは、前記発信機が前記要請信号を送信する要請ボタンと前記キャンセル信号を送信するキャンセルボタンとからなることを特徴とする。
【0006】
さらに、前記警備センターは、前記コントローラから前記要請信号を受信すると所定の電話を呼び出すことを特徴とする。
【0007】
また、本発明によるセキュリティシステムは、前記警備センターがコントローラに併設されている電話を呼び出すことを特徴とする。
【0010】
さらに、前記コントローラは、更に周囲に可聴音を発する報知部を有し、前記制御部は、前記計時手段が所定時間を計時すると前記報知部から所定の可聴音を発生させることを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】
図1〜図3を参照して本発明によるセキュリティシステムの一実施例について説明する。
【0012】
図1は、本発明によるセキュリティシステムの全体構成を示すブロック図である。
1は家屋内に設置されるコントローラである。コントローラ1の構成については後で図2を参照して詳述する。
2は建物への侵入者を検知する侵入センサーで、出入口や窓等に設置され扉・窓等が解放されたときにこれを検知するマグネットセンサー、あるいは人体が放射する赤外線を検出する赤外線センサー等にて構成されている。
3は建物の火災を検知する火災センサーで、熱感知器や煙感知器から構成されている。
4はガス漏れを検出するガスセンサーある。
これらの各センサーはコントローラ1と有線あるいは無線で接続されており、異常を検知するとコントローラ1に信号を送信するようになっている。
【0013】
5は非常ボタンである。非常ボタン5には操作要請ボタンが設けられ、当該要請ボタンをONすることにより、非常信号がコントローラ1に無線あるいは有線にて送信される。
6は本発明の主要な構成である発信機である。非常ボタン5と同様に要請ボタンが設けられ、当該要請ボタンをONすると要請信号がコントローラ1に無線あるいは有線にて送信される。また発信機6にはキャンセルボタンが設けられており、キャンセルボタンをONすることにより、キャンセル信号がコントローラ1に送信される。
なお、本実施例においては、非常ボタン5と発信機6はコントローラ1と有線または無線にて接続されている旨説明したが、これに係らずコントローラ1に設けられた操作部例えばテンキーや機能ボタンで非常ボタン5と発信機6を構成してもよい。
【0014】
7は電話機で、コントローラ1と通信回線9を共用している。
8は遠隔の警備センターで、コントローラ1と電話回線等の通信回線9を介して接続されている。
ユーザー宅内で何らかの異常が発生した場合には、コントローラ1から警備センター8に異常信号が送出され、警備センター8では異常信号を受信すると、対処要員を現場に急行させたり、あるいは電話により状況を確認する等の対応を行う。
【0015】
図2は、コントローラ1の構成を示すブロック図である。
11は、侵入センサー2、火災センサー3、ガスセンサー4から送信された検知信号を受信するためのセンサーI/Fである。センサーI/F11は、センサーから送信される無線信号を受信するための無線受信機能、受信した信号を制御部16で処理する信号に変換する信号変換機能を有している。12は、ユーザーがセキュリティシステムの警戒セット・解除操作や各種の設定操作を行うための操作部、13は、警備モードの表示や異常表示等を行う表示部である。表示部13は液晶ディスプレーに加えてLEDやブザー等を有している。
操作部12、表示部13はタッチパネル式の液晶ディスプレー装置で構成することができる。
【0016】
14は、非常ボタン5、発信機6から送信される信号を受信する無線I/Fである。
無線I/F14は非常ボタン5や発信機6から送信される無線信号を受信するための無線受信機能、受信した信号を制御部16で処理する信号に変換する信号変換機能を有している。
【0017】
15は通信回線9に接続された通信部で、必要な時に警備センタ−8にアクセスしてコントローラ1の各種情報を送信する。
16はCPU、メモリー等で構成された制御部である。制御部16は、表示部13に各種表示画面を表示させたり、操作部12による入力に基づき警備モードを設定記憶する。また、センサーI/F11、無線I/F14からの信号を処理したり、通信部15の通報動作を制御する。
【0018】
次に図3に示すフローチャートを参照して、本発明に係る要請機能について説明する。
コントローラ1は稼動状態において、各センサー2、3、4及び非常ボタン5、発信機6からの信号の受信があるか否かを監視している。
ここで、例えば訪問者があった場合、ユーザーは玄関ドアを開ける前に、発信機6の要請ボタンをONする。発信機6から要請信号が送信されると無線I/F14はこれを受信し、信号変換して要請信号を制御部16に送出する。(ステップS01)
【0019】
制御部16は要請信号を受信すると、内蔵するタイマーの計時を開始する。(ステップS02)
ユーザーは発信機6の要請ボタンをONした後、玄関ドアを開けて訪問者と応対する。そして、訪問者が安全な人物であることを確認すると、発信機6のキャンセルボタンをONする。
発信機6からキャンセル信号が送信され、無線I/F14はキャンセル信号を受信すると信号変換してキャンセル信号を制御部16に送出する。
【0020】
制御部16はタイマーのタイムアップ前にキャンセル信号を受信すると(ステップS03)、タイマーをリセットして(ステップS04)、ステップS01に戻る。即ち、発信機6の要請ボタンを押しても所定時間例えば5分以内にキャンセル操作すれば、コントローラ1は要請信号を送信することはない。
【0021】
発信機6の要請ボタンを操作してから所定時間以内に、キャンセル操作が行われない場合には、タイマーがタイムアップして(ステップS05)、コントローラ1は、遠隔の警備センター8に要請信号を送信する。(ステップS06)
又、コントローラ1はタイマーのタイムアップにより、表示部13のブザーを鳴動する。このブザー鳴動は、例えば電話の呼び出し音に模した鳴動にすると、応対している不審者を刺激することがなく中座することが可能である。また、ユーザーは電話がかかってきたと思わせることで、応対を打ち切ることができる。
【0022】
警備センター8では、この要請信号を受信すると、通報してきたコントローラ1が設置されているユーザー宅に電話をかけて状況を確認する。
ユーザーはかけられた電話機7を使用して応対するが、ユーザーが何らかの事情により電話に応対することができなければ、警備センター8では、ユーザーに何らかの異常が発生したと判断して、対処要員を急行させたり110番通報を行う。
またユーザーは電話機7が着信しての呼出しベルが鳴動すると、例えば、セールスマンの勧誘を断る口実とすることもできる。
【0023】
ここで、非常通報機能と要請機能の違いを説明しておく。
非常通報機能とは、何らかの非常事態が現に発生した場合に行う通報機能であり、ユーザーはこのような非常事態に遭遇した時点で非常ボタンを操作する。すると、即座に、非常信号がコントローラ1から警備センター8に送出されるものである。
【0024】
それに対して、要請機能とは、未だ非常事態が発生していないが、その恐れがある場合に行う通報機能である。従って、上記実施例で説明したように、発信機6の要請ボタンを操作した時点で即座に通報動作を行うものではなく、所定時間以内にキャンセル操作が無い場合に初めて通報動作がなされるものである。
【0025】
前述の非常通報機能では、操作した時点で即座に非常信号が警備センター8に通報されるので、ユーザーは不安を感じていても、実際に、非常事態が発生しないと操作しにくい(異常がないと判った時点で警備センター8に連絡することが煩雑と感じる)。しかし、本発明による要請機能を有したセキュリティシステムでは、後で安全が確認できれば、自ら通報をキャンセルすることができるので、少しでも不安を感じた場合に気兼ねなく操作することができる。
【0026】
また、発信機6の要請ボタンを操作後に実際に非常事態となった場合にも確実に警備センター8に通報をすることができ、セキュリティシステムにとって本発明が奏する効果は絶大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明によるセキュリティシステムの全体構成を示すブロック図である。
【図2】 本発明によるセキュリティシステムのコントローラの機能構成を示すブロック図である。
【図3】 要請通報動作を説明するフローチャートである。
【符号の説明】
1・・・コントローラ
2・・・侵入センサー
3・・・火災センサー
4・・・ガスセンサー
5・・・非常ボタン
6・・・発信機
7・・・電話機
8・・・警備センター
9・・・通信回線
11・・・センサーI/F
12・・・操作部
13・・・表示部
14・・・無線I/F
15・・・通信部
16・・・制御部
Claims (5)
- 非常事態が発生したときに操作され非常信号を発信する非常ボタンと、
前記非常事態の発生前に操作され要請信号を発信する要請ボタンと前記非常事態の恐れが無くなった後に操作されキャンセル信号を発信するキャンセルボタンを有する発信機と、
コントローラと、
警備センターとを具備するセキュリティシステムであって、
前記コントローラは、
前記非常ボタンからの前記非常信号、前記発信機からの前記要請信号または前記キャンセル信号を受信する受信手段と、
遠隔の警備センターへ前記非常信号または前記要請信号を通報する通信手段と、
前記受信手段により前記非常信号を受信したときは前記警備センターに該非常信号を即座に送信し、前記受信手段により前記要請信号を受信したときは計時手段が所定時間を計時するまでに前記キャンセル信号を受信しない場合に前記警備センターに該要請信号を送信する制御部とを有することを特徴としたセキュリティシステム。 - 前記発信機は、前記要請信号を送信する要請ボタンと前記キャンセル信号を送信するキャンセルボタンとからなることを特徴とする請求項1記載のセキュリティシステム。
- 前記警備センターは、前記コントローラから前記要請信号を受信すると所定の電話を呼び出すことを特徴とした請求項1記載のセキュリティシステム。
- 前記警備センターは、コントローラに併設されている電話を呼び出すことを特徴とした請求項1記載のセキュリティシステム。
- 前記コントローラは、更に周囲に可聴音を発する報知部を有し、
前記制御部は、前記計時手段が所定時間を計時すると前記報知部から所定の可聴音を発生させることを特徴とする請求項1記載のセキュリティシステム。
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