JP4405349B2 - ピッチ補正工具及び金型装置 - Google Patents

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Description

本発明はオフセットフィンを形成する金型装置に係わり、特にオフセットフィンのピッチを適正なピッチに補正する工具を備えることにより安定的なプレス加工を可能とした金型装置に関するものである。
オイルクーラー等の熱交換器には、図9に示すようなオフセットフィンと呼ばれる波状のフィンを有する薄板が冷却効率を上げるために多く用いられている。オフセットフィンとは、波状のフィンであって板幅方向の山谷が板の長手方向の所定のピッチ(図中のP)ごとに、板幅方向に半山ずれて千鳥状に形成されたフィンのことをいう。そして、このオフセットフィンは、一般には金型によるプレス加工によって形成されている。
しかしながら、被加工材料の硬度及び板厚、そしてプレス機械や金型の温度等の条件が変化すると、プレス加工により形成されるオフセットフィンのピッチも変化し、ピッチを一定に保つことが困難となる。後述する順送金型を用いる場合、オフセットフィンのピッチのずれは、搬送ピッチのずれにつながり、結果としてプレス加工位置のずれに繋がることとなる。
また、実際の製品は1つの製品で数十ピッチのオフセットフィンを含むため、1ピッチあたりの寸法の誤差が小さい場合でも、誤差が累積されることにより製品全体としての寸法の誤差が大きくなり、製品の寸法精度を大きく悪化させていた。
このため、従来はワークを搬送する供給装置の搬送ピッチを随時微調整することにより、搬送ピッチのずれを修正していた。
また、他の被加工材料のピッチを補正する機構としては、プレス位置に存在する基準となる形状を画像に取り込み、この画像のデータからピッチのズレを演算し、フィーダにて被加工材料を移動させ、ピッチを補正する装置が提案されている(例えば特許文献1参照)。
特開2001−96495号公報
しかしながら、ワーク供給装置の送りピッチを微調整することにより搬送ピッチのずれを修正する方法では、被加工材料の硬度及び板厚、そしてプレス機械や金型の温度等の条件ごとに供給装置の設定を変更する必要があるため、頻繁に微調整が必要となり作業者の手間が大きく生産性が下がってしまう。
また、プレス運転中にもワークの温度等の条件が変化するため、供給装置による搬送ピッチの調整では運転中の条件の変化には対応しきれない。
加えて、画像データからピッチを補正する方法では、1回のプレス加工ごとに被加工材料の位置補正が必要となるため、加工速度の低下を招き、大きく生産性が下がってしまう。また、ピッチ補正のための制御装置が必要となりプレス装置が高価なものとなってしまう。
本発明は、このような従来の問題を解決するためになされたもので、形成されたオフセットフィンのピッチを、適正なピッチに補正する機構を金型装置に設けることにより、安定的にプレス加工を行うことのできる金型装置を提供しようとするものである。
本願請求項1に記載の発明は、部材の幅方向に一列に形成された複数の突起部からなる突起部群が、部材搬送方向に渡って一定のピッチで配列された被加工部材における突起部群の搬送方向のピッチを1ピッチずつ微調整するために順送金型に組み込まれるピッチ補正工具であって、少なくとも前記被加工部材の突起部群の幅等しい幅を有し、隣接する前記突起部群同士の隙間に挿入可能な先端部と、隣接する前記突起部群の各側頂部を、押圧するための押圧部とを備えた、断面が先端部に向かって狭まテーパー状の嵌入部を備え、前記嵌入部の挿入時において、前記先端部から前記押圧部の搬送方向の幅までの長さは前記突起部群の高さより小さく、前記押圧部の搬送方向の幅が、前記各側頂部の間隔の理想値同一であることを特徴とするピッチ補正工具である。
また、本願請求項2に記載の発明は、部材の幅方向に一列に形成された複数の突起部からなる突起群が、部材搬送方向に渡って一定のピッチで配列された被加工部材における突起部群の搬送方向のピッチを1ピッチずつ微調整するために順送金型に組み込まれるピッチ補正工具であって、少なくとも前記被加工部材の突起部群の幅等しい幅を有し、隣接する前記突起部群同士を受入可能な先端部と、隣接する前記突起部群の側頂部を、押圧するための押圧部とを備えた、断面が先端部に向かって広がテーパー状の嵌入部を備え、前記嵌入部の挿入時において、前記先端部から前記押圧部の搬送方向の幅までの長さは前記突起部群の高さより小さく、前記押圧部の搬送方向の幅が、前記各側頂部の間隔の理想値同一であることを特徴とするピッチ補正工具である。
本発明のピッチ補正工具によれば、プレス運転中にワークの温度等の変化により、オフセットフィンのピッチが変化した場合でも、プレス装置を順送装置により、送りピッチを微調整する必要がなくなる。これにより、連続的なプレス加工が可能となり生産性が向上する。
また、オフセットフィンのピッチが一定となり、ワークの搬送量を一定に保つことができるため、続く後工程においても、安定した順送金型でのプレス加工が可能となる。そして、オフセットフィンのピッチが一定であるため、製品としての品質が大きく向上する。
以下、本発明の実施形態である金型について、図を参照して詳細に説明をする。本実施形態ではワーク(被加工薄板材料)に、順送金型によってオフセットフィン(突起部群)を形成する加工を行っている。順送金型とは、複数の段階の工程を同一の金型内に所定のピッチで順番に配置し、送り装置でプレス機械の1ストローク毎に材料を1ピッチずつ送り、次の工程へとワークを順送りする金型のことをいう。ワーク1は、供給装置により連続供給され、連続自動運転により加工完了品が、順送金型から順次排出される。
図1は本実施形態の金型の概略構成図である。ワーク1は、アルミやステンレス等を材質とする薄板である。ワーク1は、巻出装置2に巻き取られた状態で、プレス機4のワーク搬送方向上流に載置されている。
巻出装置2は、リール部2aを備え、このリール部に、ワーク1を巻き取りストックしておく。巻出装置2に巻き取られているワーク1は、順送装置3によりプレス機4へ供給される。この順送装置3は、プレス機4内へワーク1をピッチ送りや定速送り等のモードで材料の供給を行うことができる順送機能を備えており、プレス機4の材料受入位置4bに固定されている。
プレス機4は、ワーク1にオフセットフィンを形成する加工を行う加工部4aを有し、この加工部4aに、金型を構成する上型20と下型30とが取り付けられている。下型30は、加工部4aに取り付けられ固定される。上型20は、プレス機4の不図示のクランクに取り付けられ、上下に動作する。
そして、上型20が、不図示のクランクにより上死点に達したとき、ワーク1は、加工部4aの上型20と下型30との間へ、順送装置3により1ピッチ分搬送され、上型20が下死点に達したとき、上型20と下型30により、プレス加工が行われる。この動作を順次繰り返すことにより、ワーク1上に1ピッチずつオフセットフィンが形成されてゆく。
図2は、本実施形態の金型に用いられる上型20の構成図である。上型20には、ワーク1の搬送方向の上流から順に、オフセットフィン形成パンチ23とフィン拡張パンチ24とフィン縮小パンチ25が設けられている。なお、本実施形態のワーク1には、全幅に渡ってオフセットフィンが形成されるため、上記各パンチの幅はワーク1の幅と略同じか、もしくは、ワーク1の幅より大きい長さとなっている。
オフセットフィン形成パンチ23とフィン拡張パンチ24とフィン縮小パンチ25とは、ベースプレート21に取り付けられている。また、ベースプレート21は、プレス機4の不図示のクランクへの取付部を有し、クランクの上下動に伴い、ベースプレート21も上下し、ベースプレート21に取り付けられた各部材もこれに伴い上下する。
ベースプレート21には、ベースプレート21に垂直に取り付けられた4本のシャフト22を介し、所定のストロークをもって上下に摺動可能にストリッパープレート26が取り付けられている。そして、ストリッパープレート26は、ベースプレート21に対し不図示のばねで下方向に付勢されている。この構成により、上型20が下降するとき、ストリッパープレート26が、まずワーク1に当接し、その後、ベースプレートに固定されているオフセット形成パンチ23とフィン拡張パンチ24とフィン縮小パンチ25が、ワーク1に当接する。
そして、ストリッパープレート26が、ワーク1を上面から押さえ、その後、オフセットフィン形成パンチ23が、ストリッパープレート26の下面より突出し、ワーク1のプレス加工を行う。
図3は、フィン拡張パンチ24とその高さ調整機構40を示す図である。
図3(a)は、図2のA−A矢視図であり、フィン拡張パンチ24の高さ調整機構40を示している。図3(b)は、図3(a)のC−C矢視図である。
フィン拡張パンチ24の幅(図中のW)はワーク1の幅と略同一である。ただし、後述する高さ調整機構40により幅方向に移動することもあるため、ワーク1の幅より十分大きいことが好ましい。また、ワーク1の両端にフランジ部を有する場合などの、ワーク1の全幅にわたってオフセットフィンが形成されていないような場合にはオフセットフィンの幅と略同一としてもよい。
フィン拡張パンチ24の一面には、先端形状が所定の角度を有する山形形状の嵌入部24cが形成されている。そして、嵌入部24cは、斜面24aと24bとを有する。図6(b)に示すように、この斜面24aと24b上のワーク1に当接する部分が、隣接するオフセットフィン1aと1bの各2つの頂部のうち、隣接するオフセットフィン同士の内側の側頂部1cと1dを押圧する、押圧部24dと24eとなる。
なお、嵌入部24cの先端部24gは、必ずしも鋭角である必要はなく、隣接するオフセットフィン1aと1bの隙間に挿入可能な幅であれば良い。例えば、平面上もしくは円弧状であってもよい。また、嵌入部24cは、山形に限定される訳ではなく、断面が先端部24gに向かって狭まる略テーパー状形状を有すればよい。
また、フィン拡張パンチ24の嵌入部24cを有する面の反対面には幅方向に傾斜する斜面24fが形成されている。
高さ調節機構40は、フィン拡張パンチ24と高さ調整ブロック27と押しねじ22とにより構成される。高さ調整ブロック27は、直方体の1面に長手方向に傾斜する斜面27aが形成された形状を有する。なお、フィン拡張パンチ24の斜面24fと高さ調整ブロック27の斜面27aの傾斜角度は同一である。
フィン拡張パンチ24と高さ調整ブロック27とは、互いの斜面24f及び27aを重ね合わせて、フィン拡張パンチ24の嵌入部24cを有する面がベースプレート21の載置面21aに平行になるように、ベースプレート21上に載置されている。
そして、フィン拡張パンチ24は、フィン拡張パンチ24自体を押しねじ22により押し引きすることによって、互いの斜面を上り下りし、嵌入部24cのストリッパープレート26の下面(ワーク1に当接する面)26aから突出する高さの微調整が可能となっている。
この高さ調整機構により、プレス時にパンチ24をワーク1に押し当てる力を調整することができ、オフセットフィンに加わる力の微調整が可能となっている。これにより、オフセットフィンのピッチの補正量を調整することができる。
図4は、フィン縮小パンチ25とその高さ調整機構50を示す図である。
図4(a)は、図2のB−B矢視図であり、フィン縮小パンチ25の高さ調整機構50を示している。図4(b)は、図4(a)のD−D矢視図である。
フィン縮小パンチ25の幅(図中のW)は、ワーク1の幅と略同一である。ただし、後述する高さ調整機構により、幅方向に移動することもあるため、ワーク1の幅より十分大きいことが好ましい。また、ワーク1の両端にフランジ部を有する場合などの、ワーク1の全幅にわたってオフセットフィンが形成されていないような場合には、オフセットフィンの幅と略同一としてもよい。
フィン縮小パンチ25の一面には、先端形状が所定の角度を有する谷型の形状である嵌入部25cが形成されている。そして、この嵌入部25cの先端部25gは、隣接する2列のオフセットフィン1aと1bを谷形状の内部に受入可能な幅を有し、斜面25aと25bを有している。図7(b)に示すように、この斜面25aと25b上のワーク1に当接する部分が、隣接するオフセットフィン1aと1bの各2つの頂部のうち、隣接するオフセットフィン同士の外側の側頂部1eと1fを押圧する押圧部25dと25eとなる。
なお、嵌入部25cは谷形に限定される訳ではなく、断面が先端部25gに向かって広がる略テーパー状の形状を有すればよい。
また、フィン縮小パンチ25の嵌入部25cを有する面の反対面には、幅方向に傾斜する斜面25fが形成されている。
高さ調節機構50は、フィン縮小パンチ25と高さ調整ブロック28と押しねじ29とにより構成される。
高さ調整ブロック28は、直方体の1面に長手方向に傾斜する斜面28aが形成された形状を有する。なお、フィン縮小パンチ25の斜面25fと高さ調整ブロック28の斜面28aの傾斜度は同一である。
フィン縮小パンチ25と高さ調整ブロック28とは、互いの斜面を重ね合わせて、フィン縮小パンチ25の嵌入部25cを有する面が、ベースプレート21の載置面21aに平行になるよう、ベースプレート21上に載置されている。
そして、フィン縮小パンチ25は、フィン縮小パンチ25自体を押しねじ29により押し引きすることによって、互いの斜面を上り下りし、嵌入部25cのストリッパープレート26の下面26a(ワーク1に当接する面)から突出する高さの微調整が可能となっている。
この高さ調整機構50により、プレス時に、パンチ25をワーク1に押し当てる力を調整することができ、オフセットフィンに加わる力の微調整が可能となっている。これにより、オフセットフィンのピッチの補正量を調整することができる。
図5は、本実施形態の金型に用いられる下型30の構成図である。
下型30には、ワーク1の流れる上流から順に、オフセットフィン形成ダイ33とフィン拡張ダイ34とフィン縮小ダイ35が設けられている。
オフセットフィン形成ダイ33とフィン拡張ダイ34とフィン縮小ダイ35の下型30上での配置は、上型20上のオフセットフィン形成パンチ23とフィン拡張パンチ24とフィン縮小パンチ25との配置に、各々対応しており、上型20が、下死点に到達するプレス時に、各々のパンチとダイとでワーク1にプレス加工を行う。
そして、図8に示すように、オフセットフィン形成ダイ33とオフセットフィン形成パンチ23とでオフセットフィン形成部70を構成し、フィン拡張パンチ24とフィン拡張ダイ34とで第1のピッチ補正部80を構成し、フィン縮小パンチ25とフィン縮小パンチ35とで第2のピッチ補正部90を構成する。
図6は、本実施形態の金型の第1のピッチ補正部80の動作を示す図である。図6(a)は、プレス前の第1のピッチ補正部80の状態を示す図である。
上流の加工部であるオフセットフィン形成部70で、オフセットフィンが形成されたワーク1は、第1のピッチ補正部80に順送装置3により所定のピッチPでピッチ送りされる。
第1のピッチ補正部80を構成するフィン拡張ダイ34の形状は、先端部34aが平らな形状で構成されている。
図6(b)は、プレス時の第1のピッチ補正部80の状態を示す図である。フィン拡張パンチ24が下降し、フィン拡張パンチ24とフィン拡張ダイ34とでワーク1をプレスした状態を示している。
オフセットフィン拡大パンチ24の嵌入部24cが、ワーク1の隣接する2列のオフセットフィン1aと1bの隙間に対峙するように上型20に配置され、この状態から嵌入部24cの先端部24gが、オフセットフィン1aと1bの隙間に一定方向に挿入されることで、押圧部24dと24eが、オフセットフィン1aと1bの各内側頂部1cと1dに接触し、ワーク1の幅方向に形成されたオフセットフィン1aと1bの各側頂部1cと1dが、押圧部24dと24eにより一定の外力で、互いに離れる方向に押圧される。さらに、嵌入部24cの先端部24gが、ワーク1に到達する手前側の一定の位置で停止される。
この嵌入部24cの挿入時において、嵌入部24cの先端部24gから押圧部24dと24eの搬送方向の幅までの長さ(図中のL)は、オフセットフィン1aと1bの高さ(図中のH)より小さい。また、押圧部24dと24eの搬送方向の幅は、オフセットフィン1aと1bの内側の各側頂部1cと1dの間隔(図中のS)の理想値(設計値)と略同一である。
ただし、薄板材をプレス加工する場合には、加工時にスプリングバックが生ずる場合もあるため、高さ調整機構40により嵌入部24cの突き出し量を若干大きく調整し、押圧部24dと24eの搬送方向の幅を、間隔の理想値より大きめに設定してもよい。
この動作がオフセットフィンごとに繰り返し行われることにより、オフセットフィン間のピッチが補正され、各オフセットフィン間における正確なピッチが得られる。
フィン拡張パンチ24の嵌入部24cの形状が、所定の角度を有する山形の形状である理由は、ピッチ補正時にワーク1のオフセットフィンに急激に拡張する力が生じることを防ぎ、フィンの割れや破損を防ぐためである。
なお、山形の角度は、本実施形態において特に限定はされないが、大きな角度である場合には、オフセットフィンを上部から押圧する力が強くなり、オフセットフィンの形状が変形するおそれがあるため、60〜100°、とりわけ70〜90°にするのが好ましい。
また、フィン拡張ダイ34の先端部34aが平らな形状である理由は、広い面積でオフセットフィンの山部を押すことにより、プレスの加重が分散し、オフセットフィンの変形を防ぐことができるためである。また、拡張力の作用に伴い、押圧している山部が離れるよう移動するが、押圧部が平面であるため、ひっかかりがなく移動できる。
図7は、本実施形態の金型の第2のピッチ補正部90の動作を示す図である。図7(a)は、プレス前の第2のピッチ補正部90の状態を示す図である。
上流の加工部であるオフセットフィン形成部70で、オフセットフィンが形成されたワーク1は、第2のピッチ補正部90に順送装置3により所定のピッチPでピッチ送りされる。
第2のピッチ補正部90を構成するフィン縮小ダイ35の形状は、先端部35aが、平らな形状で構成されている。
図7(b)は、プレス時の第2のピッチ補正部90の状態を示す図である。フィン縮小パンチ25が下降し、フィン縮小パンチ25とフィン縮小ダイ35とでワーク1をプレスした状態を示している。
オフセットフィン縮小パンチ25の嵌入部25cが、ワーク1の隣接する2列のオフセットフィン1aと1bの隙間に対峙するように上型20に配置され、この状態から前記先端部25gが、オフセットフィン1aと1bを受け入れ、一定方向に挿入されることで、押圧部25dと25eが、オフセットフィン1aと1bの各側頂部1eと1fに接触し、ワーク1の幅方向に形成されたオフセットフィン1aと1bの各側頂部1eと1fが、押圧部25dと25eにより、一定の外力で互いに近づく方向に押圧される。さらに、先端部25gが、ワーク1の底部に到達する手前側の一定の位置で停止される。
この嵌入部25cの挿入時において、嵌入部25cの先端部25gから押圧部25dと25eの搬送方向の幅までの長さ(図中のL)は、オフセットフィン1aと1bの高さ(図中のH)より小さい。また、押圧部25dと25eの搬送方向の幅は、オフセットフィン1aと1bの外側の各側頂部1eと1fの間隔(図中のS)の理想値(設計値)と略同一である。
ただし、薄板材をプレス加工する場合には、加工時にスプリングバックが生ずる場合もあるため、高さ調整機構50により嵌入部25cの突き出し量を若干大きく調整し、押圧部25dと25eの搬送方向の幅を、間隔の理想値より小さめに設定してもよい。
この動作が、オフセットフィンごとに繰り返し行われることにより、オフセットフィン間のピッチが補正され、各オフセットフィン間における正確なピッチが得られる。
フィン縮小パンチ25の嵌入部25cの形状が、所定の角度を有する谷形の形状である理由は、プレス時にワーク1のオフセットフィンに急激に縮小力が負荷されることを防ぎ、フィンの割れや破損を防ぐためである。
なお、谷形の角度は、本実施形態において特に限定はされないが、大きな角度である場合には、オフセットフィンを上部から押圧する力が、強くなりオフセットフィンの形状が、変形するおそれがあるため、60〜100°、とりわけ70〜90°にするのが好ましい。
また、フィン縮小ダイ35の先端部35aが、平らな形状である理由は、広い面積でオフセットフィンの山頂部を押すことにより、プレスの荷重が分散しフィンの変形を防ぐことができるためである。また、縮小力の負荷に伴い、押圧しているオフセットフィンが近づくよう移動するが、先端部が平面であるため、ひっかかりがなく移動できる。
図8は、本実施形態の金型のピッチ補正時の金型の動作図である。
オフセットフィン形成部70と第1のピッチ補正部80と第2のピッチ補正部90が、ワーク搬送方向の上流から順に配置されている。上型20が、下降し下死点に到達する。すると、ストリッパープレート26と摺動可能に上型20に取り付けられたオフセット形成パンチ23が、ストリッパープレート26の下面から突出して、ワーク1をプレスし、オフセットフィンの形成加工を行う。
同時に、ストリッパープレート26に設けられたフィン拡張パンチ24とフィン縮小パンチ25とにより、ワーク1の下流部をプレスし、適正なピッチに補正を行う。
このプレス加工の後、ワーク1は所定のピッチPで搬送され、さらにプレス加工により、ワーク1上の次位置のオフセットフィンが、適正なピッチに補正され、以後連続的にピッチが補正されていく。
第1のピッチ補正部80と第2のピッチ補正部90を設け、ワーク1のオフセットフィンのピッチを適正なピッチに補正することにより、以後のワーク1のオフセットフィンのピッチが一定となり、続く後工程においても安定した順送金型でのプレス加工が可能となる。
なお、第1のピッチ補正部80と第2のピッチ補正部90とは、通常はどちらか一方の補正部を働かせるものとする。具体的には、図3と図4に示すフィン拡張パンチ24とフィン縮小パンチ25の高さ調整機構を用いて、一方のピッチ補正部を働かせる場合には、他方のピッチ補正部を高さ調整機構によりプレス時にワーク1に当接しない位置ににがすものとする。
これにより、ワーク1に形成されたオフセットフィンのピッチが小さい場合は、第1のピッチ補正部80を働かせ、ピッチが大きい場合は第2のピッチ補正部90を働かせることにより、オフセットフィンのピッチの効果的な補正が可能となる。
また、第1のピッチ補正部80と第2のピッチ補正部90との両補正部を同時に働かせてもよい。ワーク1に形成されたオフセットフィンのピッチが、大小混ざり合っている場合には両補正部を働かせることにより、大小いずれの場合でもピッチ補正が可能となる。
以上、説明したように本実施形態によれば、第1のピッチ補正部80と第2のピッチ補正部90を設け、ワーク1のオフセットフィンのピッチを適正なピッチに補正することにより、プレス運転中にワーク1の温度等の変化によりオフセットフィンのピッチが変化した場合でも、プレス装置を一端停止し順送装置3により送りピッチを微調整する必要がなくなる。このことにより、連続的なプレス加工が可能となり生産性が向上する。
また、オフセットフィンのピッチが一定となり、ワークの搬送量を一定に保つことができるため、続く後工程においても安定した順送金型でのプレス加工が可能となる。そして、オフセットフィンのピッチが一定であるため、製品としての品質が大きく向上する。
なお、本実施形態ではオフセットフィンのピッチを修正しているが、特にオフセットフィンに限定されるものではなく、コルゲートフィンや他のプレス加工により形成された形状のピッチを修正することも可能である。
以上説明した実施形態は、様々な変更や改良が加えられて実施されうるものである。
本実施形態の金型を駆動するプレス装置の概略構成図である。 本実施形態の金型を構成する上型の構成図である。 本実施形態の金型を構成する上型のフィン拡張パンチと高さ調整機構を示す図である。 本実施形態の金型を構成する上型のフィン縮小パンチと高さ調整機構を示す図である。 本実施形態の金型を構成する下型の構成図である。 本実施形態の金型の第1のピッチ補正部の動作を示す図である。 本実施形態の金型の第2のピッチ補正部の動作を示す図である。 本実施形態の金型のピッチ補正時の金型の動作図である。 オフセットフィンが形成された薄板を示す図である。
符号の説明
1:被加工薄板材料
4:プレス機
20:上型
30:下型
40、50:高さ調整機構
80:第1のピッチ補正部
90:第2のピッチ補正部

Claims (4)

  1. 部材の幅方向に一列に形成された複数の突起部からなる突起部群が、部材搬送方向に渡って一定のピッチで配列された被加工部材における突起部群の搬送方向のピッチを1ピッチずつ微調整するために順送金型に組み込まれるピッチ補正工具であって、
    少なくとも前記被加工部材の突起部群の幅等しい幅を有し、
    隣接する前記突起部群同士の隙間に挿入可能な先端部と、
    隣接する前記突起部群の各側頂部を、互いに離れる方向へ押圧するための押圧部と、
    を備えた、断面が先端部に向かって狭まテーパー状の嵌入部を備え、
    前記嵌入部の挿入時において、
    前記先端部から前記押圧部の搬送方向の幅までの長さは前記突起部群の高さより小さく、
    前記押圧部の搬送方向の幅が、前記各側頂部の間隔の理想値同一である、
    ことを特徴とするピッチ補正工具。
  2. 部材の幅方向に一列に形成された複数の突起部からなる突起部群が、部材搬送方向に渡って一定のピッチで配列された被加工部材における突起部群の搬送方向のピッチを1ピッチずつ微調整するために順送金型に組み込まれるピッチ補正工具であって、
    少なくとも前記被加工部材の突起部群の幅等しい幅を有し、
    隣接する前記突起部群同士を受入可能な先端部と、
    隣接する前記突起部群の各側頂部を、互いに近づく方向へ押圧するための押圧部と、
    を備えた、断面が先端部に向かって広が谷状の嵌入部を備え、
    前記嵌入部の挿入時において、
    前記先端部から前記押圧部の搬送方向の幅までの長さは前記突起部群の高さより小さく、
    前記押圧部の搬送方向の幅が、前記各側頂部の間隔の理想値同一である、
    ことを特徴とするピッチ補正工具。
  3. 請求項1のピッチ補正工具と請求項2のピッチ補正工具とを備える
    ことを特徴とする金型装置
  4. 請求項1のピッチ補正工具と請求項2のピッチ補正工具との高さ調整機構をさらに備えることを特徴とする請求項3に記載の金型装置。
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