JP4404393B2 - ガスケット - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は,自動車エンジンのシリンダブロックとシリンダヘッドとの間に介在されるメタルシリンダヘッドガスケットのような,構造部材の対向面間をシールするため使用される金属製ガスケットに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来,例えば,自動車エンジンのシリンダブロックとシリンダヘッドとの間に介在されるメタルシリンダヘッドガスケットは,シリンダボア孔を取り囲むボア孔周囲部分にビードあるいはグロメットを備えており,また,ガスケット表面には弾性コーティング材が施されている。このような構造を備えたメタルシリンダヘッドガスケットをシリンダブロックとシリンダヘッドとの間に締め付けると,ビードあるいはグロメットが設けられている部分では,対向面に対する面圧が高くなり,弾性コーティング材が強く対向面に押し当てられる。その結果,メタルシリンダヘッドガスケットは,シリンダボアからの高温の燃焼ガスが対向面間を通じて外部に漏洩するのを防止する燃焼ガスシール機能を奏することができる。
【0003】
しかし,かかる金属シリンダヘッドガスケットの構造では,シリンダ内での燃料の爆発(燃焼)による高いガス圧力が繰り返し作用するので,シリンダヘッドがこのような繰返し圧力を受ける毎にシフトブロックに対して変位し,このために金属シリンダヘッドガスケットのボアシール部に厚さ変化が生じる。即ち,ビードの高さが変化し,ガスケット表面の弾性コーティング材が弾性変形をし,ビード及び弾性コーティング材には圧縮された状態のものが復元する傾向を持つ。
【0004】
弾性機能が高い構造を持てば持つほどこの変形度合は大きく,これによりビードや他の構成部材が疲労破壊をするに至るという大きな問題がある。そのような事態を回避するために,金属シリンダヘッドガスケットには複雑な構造の組合せを採用することが一般的に行われている。しかしながら,そのような金属シリンダヘッドガスケットは,その設計,及びその設計に基づいて得られた金属シリンダヘッドガスケットの性能の両面について,エンジンへの適用に際して柔軟に対応することができないという,余裕の少ない金属シリンダヘッドガスケットとなっている。
【0005】
シリンダヘッドの,特に高さ方向,即ち,シリンダヘッドとシリンダブロックとの隙間方向の変位量は,ボアシール部のガスケットばね定数によって大きく左右される。すなわち,ボアシール部のばね定数が大きければ大きい(剛性が大きい)ほど,変位量は少なくなる。言い換えればビードや表面コーティング材などの弾性体を用いずに弾性係数の高い材料や構造を用いるほど,変位量は少なくすることができる。しかし,金属ガスケットとしては,対向面の不整合の吸収や締付け力の均等分散等の観点から,弾性体を用いないでシリンダヘッドとブロックとの間の接合面やガスケット層間などのシールを行うものは無く,何らかの弾性素材や弾性構造を用いているのが実情である。
【0006】
上記の弾性係数の高い材料や構造を用いることによる変位量の抑制と,弾性機能による対向面の不整合の吸収や締付け力の均等分散とは,トレードオフ,即ち,相反する技術的要求である。金属ヘッドガスケットの現状においては,この相反する技術的要求を一度に解決することができる安価で適切な材料や設計手法は見いだされていない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
そこで,金属板から成る金属ガスケットにおいて,従来のシール機能を得るために金属板に加工成形されるビードに代わる,別の手段によってシール特性を確保しつつ,この手段に塑性変形を担わせることが可能であれば,ガスケットばね定数を減少させずにガスケットを剛体に近づけることができるという大きな特徴が得られることになる。
【0008】
更に,シールのために金属板に加工されるビードのような複雑な構成にする必要がなくなれば,金属ガスケットの最大の課題であるビードやその近傍部の疲労破壊の問題も生じない。特に,フルビードの加工成形が必要なくなれば,そのための金型が不必要となり,加工工程も簡素化され,コストダウンも可能となる。更に,シール性能の向上により積層枚数を減らすことができれば,この面からも金属ガスケットのコストダウンが可能となる。
【0009】
【課題を解決するための手段】
この発明の目的は,上記の課題を解決することであり,対向面間に配置され且つ流体通路孔が形成された少なくとも一枚の薄板を具備するガスケットにおいて,対向面と接合面との間の相対変位のうち恒常的な変位については,粘着剤の塑性変形によって対応することにより,ガスケットばね定数を減少させずにガスケットを剛体に近づけ,ビードやその近傍部の疲労破壊を危惧することがない,製作コストが低減されるガスケットを提供することである。
【0010】
この発明は,対向面間に配置され且つ流体通路孔が形成された少なくとも一枚の薄板を具備し,前記薄板の前記対向面と接合する接合面には前記流体通路孔の孔縁に沿って塑性変形性を有する粘着剤から成る粘着部が設けられており,
前記薄板は金属製薄板であり,前記粘着部は,前記対向面に粘着し且つ前記接合面と前記対向面との相対的な変位を前記粘着剤の塑性変形を含む変形によって吸収することにより,前記対向面間を通じて漏洩しようとする流体のシールをすることから成るガスケットに関する。
【0011】
この発明による金属ガスケットによれば,塑性変形性を有する粘着剤の塑性変形性を活用することで,定常的な変形に対しては粘着剤の塑性変形性が対応し,一時的な変形に対しては塑性変形性粘着剤の弾性作用が対応して吸収する。即ち,ガスケットを圧縮する方向の変位についても,対向面間が水平方向にずれようとする変位についても,粘着剤の結合維持性によってシール機能を発揮することが可能となる。このため,粘着剤の塑性変形量に対応する大きさのばね定数の分については,弾性変形で対応する必要がないため,ガスケットのばね常数を小さくすることを要しない。その結果,ガスケット全体として所要の高い剛性を維持しつつ,シリンダヘッドの変位量の増大を防止することが可能となる。
【0012】
ガスケットの接合面と対向面との間に相対的な面内方向の微少な動きが生じても,塑性変形性を有する粘着剤は,粘着剤相互の結合を維持してシール機能を発揮させる。仮に,面内方向で粘着剤層が部分的に切れる,または薄くなるなどの現象が発生しても,粘着剤の塑性変形性及び粘着性によって,修復作用が生じ,元の状態に戻ろうとする。このように,粘着剤層に剪断方向の変形が生じても,塑性変形性粘着剤によるシール機能が継続される。
【0013】
前記粘着部は,前記粘着剤が機械加工によって前記接合面に形成された凹凸を埋めることにより,前記接合面に離脱不能に粘着した状態で設けられる。また,前記粘着部は,前記粘着剤を前記接合面に塗布することにより,前記薄板の表面に設けられる。接合面への機械加工による凹凸(カッタートレース)を形成するとその表面に塗布される塑性変形性粘着剤は,凹凸に入り込んで離脱せずに粘着して凹凸を埋めることにより,接合面の表面が平滑化される。
【0014】
前記粘着部の前記薄板に設けられる位置については,ガスケットの適用に応じて,適宜設定することが可能である。例えば,前記粘着部は,前記薄板の両側接合面において,互いに対応した領域に設けられている。この場合には,対向面間にガスケットが締め付けられると,粘着部は互いに重なる位置となり,圧接圧力が高くなり,シール性能が高められる。また,前記粘着部は,前記流体通路孔の前記孔縁から予め定められた距離を置いて予め定められた幅を有する環状の領域に設けられている。或いは,前記粘着部は,前記流体通路孔の前記孔縁から予め定められた幅を有する環状の領域に設けられている。
【0015】
上記のような特性を備える塑性変形性粘着剤が薄板に塗布される形態は,一般的に塑性変形性を有するため,当初の形状や厚さを精密に形成する必要がない。例えば,従来の金属板に加工されるビードの輪郭のような断面凸状,一様な厚さの面状,或いは線状等の適宜の形態とすることが可能である。また,粘着剤が塗布される領域の数は複数でもよい。更に,薄板の表面には公知の表面コーティング材から成るコーティング層を形成し,粘着剤は,そのコーティング層の上層に塗布することも可能である。
【0016】
前記薄板は複数枚の積層薄板から成り,前記粘着部は前記各積層薄板の最外側の前記薄板の前記接合面,及び互いに隣接する前記積層薄板の間に設けられている。或いは,前記薄板において前記流体通路孔の前記孔縁の周囲部分にはハーフビードが形成されており,前記粘着部は前記ハーフビードの領域において設けられている。
【0017】
このガスケットは,前記対向面がエンジンのシリンダヘッドとシリンダブロックとの互いに向かい合う対向面である場合には,前記薄板は金属製薄板であり,前記流体通路孔は前記シリンダブロックに形成されたシリンダボアに対応して前記金属薄板に形成されたボア孔であり,前記粘着部は前記ボア孔に沿って設けられている。塑性変形性粘着剤を,特にボア周りに塗布すると,ビードに替わるシール機能を奏する。金属板のボア周囲部分にフルビードを形成する必要はない。即ち,原則的には,塑性変形性粘着剤とフルビードとを併用する必要がないので,ボア周囲部分にフルビードを形成するのであれば,塑性変形性粘着剤はボア孔の周囲部分に塗布されない。
【0018】
前記粘着部を形成する前記粘着剤は,望ましくは,耐熱性,組成変形性及び非硬化性を有するウレタン系高分子材料である。ウレタン系の高分子材料は,粘着性,塑性変形性,非硬化性を備えており,常温でも粘性を有する液体状であって流動性がある。また,ウレタン系の高分子材料には,耐水性及び耐油性があり,更に200〜300℃までの耐熱性があり,この温度範囲でも非硬化性があり,硬化することがない。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下,図面を参照して,この発明によるガスケットの実施例について説明する。図1〜図5は,それぞれこの発明によるガスケットの第一〜第五実施例を切断して示す部分斜視図である。
【0020】
図1に示す,この発明によるガスケットの第1実施例において,ガスケット1は,シリンダヘッドとシリンダブロックとの間に介装される単一の金属薄板2を有する。金属薄板2はビードを設けない平坦な金属板であり,この発明における薄板に相当する。金属薄板2には,シリンダブロックのシリンダボアに対応し,且つボア孔縁4によって輪郭が定められるボア孔3が形成されている。対向面に対して接合される金属薄板2の両接合面5,6には,それぞれ,ボア孔縁4に沿った部分,即ち,ボア孔縁4から所定の距離を置いたボア孔3の周囲部分に塑性変形性を有する粘着剤が塗布されることにより粘着部7,8が設けられている。第1実施例では,粘着部7,8の断面は,金属薄板2の両接合面5,6から突状のビード様に形成されている。粘着部7,8のは,ボア孔3の周囲において連続しているのが好ましい。
【0021】
図2に示すこの発明によるガスケットの第2実施例においては,シリンダヘッドとシリンダブロックとの間に介装される金属薄板は,ビードを設けない平坦な二枚の金属薄板としての金属薄板11と金属薄板12の二枚構成とされてる金属ガスケットである。金属薄板11,12には,第1実施例の場合と同様,シリンダブロックのシリンダボアに対応し,且つそれぞれボア孔縁14,19によって輪郭が定められるボア孔13が形成されている。金属薄板11の両接合面15,16には,それぞれ,ボア孔3の周囲部分に塑性変形性を有する粘着剤を塗布することにより形成された粘着部17,18が設けられている。金属薄板12においては,金属薄板11に面する側の表面20には粘着剤は塗布されておらず,他側の表面21には,実質的に粘着部17,18に対応した位置に粘着剤が塗布されることにより粘着部22が形成されている。
【0022】
第2実施例によれば,金属薄板11の接合面15に設けられた粘着部17と,金属薄板12の接合面21に設けられた粘着部22とは,第1実施例における粘着部7,8と同様,シリンダヘッドとシリンダブロックとの対向面との間におけるシール性能を確保する働きをする。一方,金属薄板11の表面16に設けられた粘着部18は,金属薄板11,12間におけるシール作用を奏する。粘着部18が設けられる位置は粘着部17,22の位置と対応しているので,ガスケット10を対向面間に締め付けた状態では,三つの粘着部17,18,22は重なり,両金属薄板11,12と各対向面との間及び両金属薄板11,12間におけるシール性能を高め合うことになる。
【0023】
図3に示す第3実施例としてのガスケット30は,ビードが形成されていない平坦な一枚の金属薄板32と,金属薄板32の両接合面35,36に塗布された粘着部37,38とから構成される金属ガスケットである。粘着部37,38は,金属薄板32のボア孔33の輪郭を定めるボア孔縁34から予め定められた幅と一様な厚みとを有する環状且つ帯状に形成されている。ガスケット30をシリンダヘッドやシリンダブロックの対向面間に締め付けたとき,粘着部37,38は面状に広い範囲に渡って対向面と圧接して,ボア孔縁34の周りに確実なシール部を形成する。
【0024】
図4に示す第4実施例としてのガスケット40は,ビードが形成されていない平坦な一枚の金属薄板42と,金属薄板42の両接合面45,46に施された弾性を示すコーティング層49と,コーティング層49に塗布された粘着部47,48とから構成される金属ガスケットである。粘着部47,48は,第1実施例と同様に,金属薄板42のボア孔縁44から予め定められた距離を置いて,ボア孔43の輪郭を定めるボア孔縁44に沿って環状にビード状に形成されている。コーティング層49は,従来の金属ガスケットにおけるコーティング層と同様,金属薄板10,11の保護や対向面の微小な凹凸の吸収をする等の働きをする。
【0025】
図5に示す第5実施例としての金属ガスケット50は,ハーフビード59が加工成形された金属薄板52と,金属薄板52の両接合面55,56にハーフビード59が形成されている領域において塗布された粘着部57,58とから構成されている。ハーフビード59は,ビード規模の小さいハーフビードが選択される。粘着部57,58は,第1,第2又は第4実施例と同様に,ボア孔53の輪郭を定めるボア孔縁54から予め定められた距離を置いて,ボア孔縁54に沿って環状にビード状に形成されている。ハーフビード59は,金属ガスケット50をシリンダヘッドとシリンダブロックとの対向面間に締め付けたときに,対向面と圧接する部分において面圧をある程度高めて,シール性能の向上を期待することができる。ハーフビード59は,フルビードと異なり,加工が簡単であるので,金属ガスケット50の全体のコストを著しく上昇させることはなく,また,疲労破壊発生の問題も少ない。
【0026】
図6は図1に示すガスケット1の一部を示す平面図であり,図7は図6に示すガスケットをシリンダヘッドとシリンダブロックの対向面間に組み込まれる様子を示したエンジンの一部を示す断面図である。図6に示すガスケット1は,多気筒エンジン用の金属ガスケットであり,図7に示すエンジン60のシリンダブロック62に内部をピストン64が昇降可能に形成されたシリンダボア63に対応して,ボア孔3が並んで形成されている。図示のガスケット1では,各ボア孔3のボア孔縁4に沿って粘着部7が環状に設けられている。ガスケット1の周辺部分には,シリンダヘッド61とシリンダブロック62との対向面65,66間に挟み込んだガスケット1を締め付けボルト(図示せず)によって締め付けるため,締め付けボルトが挿通される複数のボルト孔9が形成されている。ガスケット1には,ボルト孔9の他にも,水孔,オイル孔,ノック孔等の各種の流体通過用,或いは加工,組立用の孔が形成されているが,それらについては周知の構造であるので,詳細な説明を省略する。
【0027】
図7に示すように,シリンダヘッド61とシリンダブロック62との対向面65,66間にガスケット1が,シリンダボア63にボア孔3を対応させた状態で置かれて,締め付けボルトによって対向面65,66間に締め付けられる。このとき,ガスケット1の接合面5,6は対向面65,66に接合すると共に,粘着部7,8はそれぞれ対向面65,66間に粘着して,シリンダボア63内の燃焼ガスが対向面65,66間から外部へ漏洩しようとするのを阻止するシール機能を果たす。
【0028】
以上,この発明による金属ガスケットの幾つかの実施例について説明したが,上記の実施例に限らず,種々の変更が可能である。例えば,粘着部は,ビード状や帯状であっても,ボア孔の周囲に均等の幅及び厚みに形成する必要はなく,高いシール性能が要求される部位,例えば,多気筒エンジンの金属ガスケットにおいては,隣接するシリンダボア孔間では,それ以外の部位と比較して,粘着部の幅や高さを広く且つ高く設定することが好ましい。また,隣接するシリンダボア孔間では,各ボア孔周りに設けられる粘着部を会合させてもよい。また,粘着部は,ボア孔縁の周りにおいて,二重以上の多重に形成してもよい。図5に示した第5実施例においては,ハーフビードの成形位置はボア周りに限定されず,他のボルト孔,水孔等の金属ガスケットに形成される各種の孔の周りにおいてもハーフビードを形成し,各種の孔の周りのハーフビードと組み合わせて,粘着部を設けることが可能である。
【0029】
【発明の効果】
この発明によるガスケットは,上記のように構成されており,塑性変形性を有する粘着剤を金属薄板の所定のシール部に塗布することで,シール特性を確保しつつ,ガスケットばね定数を減少させずにガスケットを剛体に近づけることができるので,シリンダヘッド変位量の増大を防止することができる。また,シールのためのビードを設けることが必須でなくなるので,複雑な構成にする必要がなく,メタルヘッドガスケットの最大の課題であるビードやその近傍部の疲労破壊の問題を解消することができる。また,ハーフビードと組み合わせることはあってもフルビードとは組み合わせることがなく,フルビードの加工成形が必須となることがない。そのため,フルビード用の金型が不必要となり,ガスケットの加工工程も簡素化され,コストダウンが可能である。更に,シール性能の向上により積層枚数を減らすこともでき,この面からもコストダウンが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明によるガスケットの第一実施例を切断して示す部分斜視図である。
【図2】この発明によるガスケットの第二実施例を切断して示す部分斜視図である。
【図3】この発明によるガスケットの第三実施例を切断して示す部分斜視図である。
【図4】この発明によるガスケットの第四実施例を切断して示す部分斜視図である。
【図5】この発明によるガスケットの第五実施例を切断して示す部分斜視図である。
【図6】図1に示すガスケットの一部を示す平面図である。
【図7】図6に示すガスケットをシリンダヘッドとシリンダブロックの対向面間に組み込まれる様子を示したエンジンの一部を示す断面図である。
【符号の説明】
1,10,30,40,50 ガスケット
2,11,12,32,42,52 金属薄板
3,13,33,43,53 ボア孔
4,14,19,34,44,54 ボア孔縁
5,6,15,21,35,36,45,46,55,56 接合面
7,8,17,18,22,47,48,57,58 粘着部(ビード状)
37,38 粘着部(面状)
49 コーティング層
59 ハーフビード
60 エンジン
61 シリンダヘッド
62 シリンダブロック
63 シリンダボア
65,66 対向面

Claims (13)

  1. 対向面間に配置され且つ流体通路孔が形成された少なくとも一枚の薄板を具備し,前記薄板の前記対向面と接合する接合面には前記流体通路孔の孔縁に沿って塑性変形性を有する粘着剤から成る粘着部が設けられており,
    前記薄板は金属製薄板であり,
    前記粘着部は,前記対向面に粘着し且つ前記接合面と前記対向面との相対的な変位を前記粘着剤の塑性変形を含む変形によって吸収することにより,前記対向面間を通じて漏洩しようとする流体のシールをすることから成るガスケット。
  2. 前記粘着部は,前記粘着剤が機械加工によって前記接合面に形成された凹凸を埋めることにより,前記接合面に離脱不能に粘着した状態で設けられていることから成る請求項1に記載のガスケット。
  3. 前記粘着部は,前記粘着剤を前記接合面に塗布することにより,前記薄板の表面に設けられることから成る請求項1又は2に記載のガスケット。
  4. 前記粘着部は,前記薄板の両側接合面において,互いに対応した領域に設けられていることから成る請求項1〜3のいずれか1項に記載のガスケット。
  5. 前記粘着部は,前記流体通路孔の前記孔縁から予め定められた距離を置いて予め定められた幅を有する環状の領域に設けられていることから成る請求項1〜4のいずれか1項に記載のガスケット。
  6. 前記粘着部は,前記流体通路孔の前記孔縁から予め定められた幅を有する環状の領域に設けられていることから成る請求項1〜4のいずれか1項に記載のガスケット。
  7. 前記粘着部は,断面ビード状に設けられていることから成る請求項5又は6に記載のガスケット。
  8. 前記粘着部は,断面一様な厚さに設けられていることから成る請求項5又は6に記載のガスケット。
  9. 前記薄板の表面にはコーティング層が形成されており,前記粘着部は前記コーティング層の上に形成されていることから成る請求項1〜8のいずれか1項に記載のガスケット。
  10. 前記薄板は複数枚の積層薄板から成り,前記粘着部は前記各積層薄板の最外側の前記薄板の前記接合面,及び互いに隣接する前記積層薄板の間に設けられていることから成る請求項1〜9のいずれか1項に記載のガスケット。
  11. 前記薄板において前記流体通路孔の前記孔縁の周囲部分にはハーフビードが形成されており,前記粘着部は前記ハーフビードの領域において設けられていることから成る請求項1〜10のいずれか1項に記載のガスケット。
  12. 前記対向面はエンジンのシリンダヘッドとシリンダブロックとの互いに向かい合う対向面であり,前記流体通路孔は前記シリンダブロックに形成されたシリンダボアに対応して前記金属薄板に形成されたボア孔であり,前記粘着部は前記ボア孔に沿って設けられていることから成る請求項11に記載のガスケット。
  13. 前記粘着部を形成する前記粘着剤は,耐熱性,組成変形性及び非硬化性を有するウレタン系高分子材料であることから成る請求項1〜12のいずれか1項に記載のガスケット。
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