JP4403368B2 - ヘッドユニット及び液体吐出システム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばインクジェットプリンタのヘッドとして用いられ、複数種類の異なる機能を有する液体吐出装置本体に装着可能としたヘッドユニットと、ヘッドユニット及びこのヘッドユニットが装着される複数種類の液体吐出装置本体とを含む液体吐出システムに関する。詳しくは、1つのヘッドユニットを、機能の異なる複数種類の液体吐出装置本体に対して共用できるようにした技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
液体吐出装置の1つとしてインクジェットプリンタが知られているが、インクジェットプリンタは、現在、パーソナルコンピュータの周辺機器として広く使用されており、家庭やオフィス等での普及台数は、年々増加している。これらのインクジェットプリンタには、インク液滴を印画紙等の記録媒体上に吐出して、画像を形成するためのヘッドが搭載されといるが、このヘッドには、一般的に、半導体・電子デバイス・マイクロマシン等の微細加工技術を応用して製作されたヘッドチップが用いられている。
【0003】
このヘッドチップ上には、微細加工を施したものであって、インク液滴を吐出するためのエネルギーを発生させる素子が多数形成されている。そして、これらの素子を駆動することによりエネルギーを発生させ、そのエネルギーをインクに伝達し、ノズルからインク液滴を吐出する構造となっている。通常、このようなヘッドは、プリンタ本体内に設置固定されている。
【0004】
ところで、プリンタには、(1)パーソナルコンピュータやオフィスコンピュータ等に接続して、各種の内容をプリントアウトするための据え置き用として使用されるもの(以下、「据え置き型」と称する。)、(2)商談時に顧客に対してその場で見積等の書類をプリントアウトする持運び可能なもの(以下、「キャリー型」と称する。)、及び(3)デジタルカメラで撮影した画像をその場でプリントアウトすること等を目的とし、超小型に形成され、モバイル用として使用されるもの(以下、「モバイル型」と称する。)等、多種多様な形態のものが流通している。
【0005】
ここで、熱転写方式を採用したプリンタにおいて、そのヘッド部分及び記録媒体の搬送部分を含む、いわばプリンタの中心部である印字カセットを筐体から着脱可能とした技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。この技術では、筐体内にはロール紙等の記録媒体の収納部等が設けられており、通常は、比較的大型の卓上型(据え置き型)の形態をなすが、筐体から取り外したプリンタの中心部を、携帯型(キャリー型)として用いることができるようにしたものである。
【0006】
【特許文献1】
特公平8−5227号公報
【0007】
【本発明が解決しようとする課題】
しかし、前述の従来の技術では、第1に、据え置き型やモバイル型等の用途の全てを網羅できる使用方法を希望する場合、それぞれの用途に合致した形態のプリンタを別々に購入する必要が生じ、不経済であるという問題がある。
【0008】
また、例えばインクジェットプリンタにおいて、据え置き型を考慮すると、インクタンクの容量は大きい方が望ましいが、容量の大きなインクタンクを搭載してしまうと、外形が大きくなってしまうとともに重量が増し、携帯には適さないものとなってしまう。一方、インクタンクの容量を小さくしてしまうと、記録媒体への印画可能枚数が少なくなってしまうという問題がある。
【0009】
また、特許文献1のように、プリンタの中心部を取り外して持ち運び可能に形成すれば、少なくとも2通りの使い分けが可能である。しかし、ヘッドや記録媒体の搬送機構を含むプリンタの中心部の全てを取り外すようにしているため、外形は、取り外し前より小さくすることができるものの、重量自体はさほど変化がなく、持ち運び可能ではあるが、モバイル型としては不十分であるという問題がある。
さらに、上記特許文献1の技術をインクジェットプリンタに転用することも考えられるが、この場合には、上述したようなインクタンクの容量の問題等がある。
【0010】
したがって、本発明が解決しようとする課題は、最小限のコストで、据え置き型やモバイル型等の多用途に使用することができるヘッドユニット、及び液体吐出システムを提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は、以下の手段によって上記課題を解決する。
本発明の1つである請求項1に記載の発明は、複数種類の液体吐出装置本体に対して着脱可能なヘッドユニットであって、ノズルを有する液体吐出部を複数並設し、前記液体吐出部の前記ノズルから液滴を吐出させるヘッドと、前記液体吐出装置本体に装着されたときに前記液体吐出装置本体側と電気的接続を行うための電気的接続部と、前記液体吐出部を駆動するための電力を蓄積しておくとともに、外部から充電可能に形成されたバッテリー部とを備え、前記ヘッドユニットに対して電力を供給する機能を有さない前記液体吐出装置本体に装着されたときは、前記バッテリー部の電力を用いて前記液体吐出部を駆動可能とし、前記ヘッドユニットに対して電力を供給する機能を有する前記液体吐出装置本体に装着されたときは、その液体吐出装置本体側から供給された電力によって前記液体吐出部を駆動可能としたヘッドユニットである。
【0012】
さらに、本発明の1つである請求項2に記載の発明は、複数種類の液体吐出装置本体に対して着脱可能なヘッドユニットであって、ノズルを有する液体吐出部を複数並設し、前記液体吐出部の前記ノズルから液滴を吐出させるヘッドと、前記液体吐出装置本体に装着されたときに前記液体吐出装置本体側と電気的接続を行うための電気的接続部と、前記ヘッドの前記液体吐出部に連通し、前記液体吐出部から吐出すべき液体を収容するとともに、外部から液体を補給可能に形成された液体収容部と、前記液体吐出部を駆動するための電力を蓄積しておくとともに、外部から充電可能に形成されたバッテリー部とを備え、前記液体収容部に液体を補給する機能を有さない前記液体吐出装置本体に装着されたときは、前記液体収容部の液体を用いて液滴を吐出可能とし、前記液体収容部に液体を補給する機能を有する前記液体吐出装置本体に装着されたときは、その液体吐出装置本体側から前記液体収容部に液体を補給しつつ液滴を吐出可能とし、前記ヘッドユニットに対して電力を供給する機能を有さない前記液体吐出装置本体に装着されたときは、前記バッテリー部の電力を用いて前記液体吐出部を駆動可能とし、前記ヘッドユニットに対して電力を供給する機能を有する前記液体吐出装置本体に装着されたときは、その液体吐出装置本体側から供給された電力によって前記液体吐出部を駆動可能としたヘッドユニットである。
【0013】
(作用)
上記請求項1に係る発明においては、液体吐出装置本体に装着されたときに液体吐出装置本体側とヘッドユニットとの間は、電気的接続部により電気的接続がなされる。
そして、液体吐出装置本体とヘッドユニットとの間の制御信号等のやり取りは、ヘッドユニットと複数種類の液体吐出装置本体との間で、少なくとも制御信号のやり取りを行うインターフェースを介して行われる。これにより、本発明におけるヘッドユニットは、複数種類の液体吐出装置本体に対して、着脱可能となり、かつ、複数種類の液体吐出装置本体のいずれに装着されても、駆動することが可能となる。
【0014】
さらに、請求項2に記載の発明においては、ヘッドユニットは、液体収容部に液体を補給する機能を有さない液体吐出装置本体、及び液体収容部に液体を補給する機能を有する液体吐出装置本体の双方に装着可能に形成され、液体収容部に液体を補給する機能を有する液体吐出装置本体にヘッドユニットが装着されたときは、液体吐出装置本体側から液体収容部に液体が補給される。
【0015】
また、ヘッドユニットは、ヘッドユニットに対して電力を供給する機能を有さない液体吐出装置本体、及びヘッドユニットに対して電力を供給する機能を有する液体吐出装置本体の双方に装着可能に形成され、ヘッドユニットに対して電力を供給する機能を有さない液体吐出装置本体に装着されたときは、バッテリー部の電力を用いて液体吐出部が駆動される。また、ヘッドユニットに対して電力を供給する機能を有する液体吐出装置本体に装着されたときは、その液体吐出装置本体側から供給された電力によって液体吐出部が駆動される。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、図面等を参照して、本発明の一実施形態について説明する。
本実施形態の液体吐出システムは、1つのヘッドユニット10と、3つの液体吐出装置本体110、120及び130を含むものである。なお、3つの液体吐出装置本体110〜130は、ぞれぞれヘッドユニット10が装着されていないものを意味し、ヘッドユニット10は、いずれの液体吐出装置本体110〜130にも着脱可能に形成されている。また、ヘッドユニット10が装着された液体吐出装置本体110、120及び130をそれぞれ、液体吐出装置110A、120A及び130Aと称することとする。
【0017】
図1は、本発明のヘッドユニット10の外観斜視図である。また、図2は、ヘッドユニット10の内部の配置構造を示す側面図である。さらにまた、図3は、ヘッドユニット10のブロック図である。ヘッドユニット10は、図1〜図3に示すように、本体10aと、ヘッド11と、電気的接続部21と、インク(液体)収容部31と、及びバッテリー部41と、制御部51と、メモリ(記憶部)52とを備える。
【0018】
図4は、本発明のヘッドユニット10におけるヘッド11を示す分解斜視図である。図4において、ノズルシート17は、バリア層16上に貼り合わされるが、このノズルシート17を分解して図示している。
【0019】
ヘッド11において、基板部材14は、シリコン等からなる半導体基板15と、この半導体基板15の一方の面に析出形成された発熱抵抗体13とを備えるものである。発熱抵抗体13は、半導体基板15上に形成された導体部(図示せず)を介して外部回路と電気的に接続されている。
【0020】
また、バリア層16は、例えば、感光性環化ゴムレジストや露光硬化型のドライフィルムレジストからなり、半導体基板15の発熱抵抗体13が形成された面の全体に積層された後、フォトリソプロセスによって不要な部分が除去されることにより形成されている。
さらにまた、ノズルシート17は、複数のノズル18が形成されたものであり、例えば、ニッケルによる電鋳技術により形成され、ノズル18の位置が発熱抵抗体13の位置と合うように、すなわちノズル18が発熱抵抗体13に対向するようにバリア層16の上に貼り合わされている。
【0021】
インク液室12は、発熱抵抗体13を囲むように、基板部材14とバリア層16とノズルシート17とから構成されたものである。すなわち、基板部材14は、図中、インク液室12の底壁を構成し、バリア層16は、インク液室12の側壁を構成し、ノズルシート17は、インク液室12の天壁を構成する。これにより、インク液室12は、図4中、右側前方面に開口領域有し、この開口領域とインク収容部31とがインク流路(図示せず)を介して連通される。
【0022】
上記の1個のヘッド11には、通常、数10〜数100個単位のインク室12と、各インク室12内にそれぞれ配置された発熱抵抗体13とを備え、選択された発熱抵抗体13に対応するインク液室12内のインクを、インク液室12に対向するノズル18から吐出させることができる。
【0023】
すなわち、ヘッド11と結合されたインク収容部31から、インク液室12にインクが満たされる。そして、発熱抵抗体13に短時間、例えば、1〜3μsecの間パルス電流を流すことにより、発熱抵抗体13が急速に加熱され、その結果、発熱抵抗体13と接する部分に気相のインク気泡が発生し、そのインク気泡の膨張によってある体積のインクが押しのけられる(インクが沸騰する)。これによって、ノズル18に接する部分の上記押しのけられたインクと同等の体積のインクがインク液滴としてノズル18から吐出され、印画紙等の記録媒体上に着弾され、ドット(画素)が形成される。
【0024】
また、1つのヘッドユニット10に対し、図4で示すヘッド11は、本実施形態では4つ並設されている。そして、各ヘッド11ごとに、Y(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)、及びK(黒)色のインクを供給することで、4色のカラーヘッドを構成している。
【0025】
なお、本明細書において、1つのインク液室12と、このインク液室12内に配置された発熱抵抗体13と、その上部に配置されたノズル18とから構成される部分を、「液体吐出部」と称する。すなわち、いいかえれば、ヘッド11は、複数の液体吐出部を並設したものである。
【0026】
説明を図1〜図3に戻す。
電気的接続部21は、図2に示すように、本体10aの底面側に設けられており、液体吐出装置本体110〜130に装着されたときに、それぞれ液体吐出装置本体110〜130側と電気的接続を行うためのものである。この電気的接続部21は、液体吐出装置本体110〜130との間で、制御信号、画像データ等のやり取りを行うためのインターフェースを有している。ここで、上記インターフェースは、複数種類の液体吐出装置本体と上記ヘッドユニット10間での信号のやり取りを可能とするものである。電気的接続部21によってヘッドユニット10と液体吐出装置本体110〜130とが電気的に接続されると、上記インターフェースを介して、ヘッドユニット10側の制御部51と、液体吐出装置110〜130側の制御部(図示せず)との間で情報の通信が可能となり、例えばヘッドユニット10が液体吐出装置本体110に装着されたときには、ヘッドユニット10の制御部51から液体吐出装置本体110に対して、記録媒体の搬送駆動系を制御することが可能となる。
【0027】
また、例えばヘッドユニット10が液体吐出装置本体130に装着されたときには、液体吐出装置本体130の制御部からの吐出命令信号等を受け、液体吐出装置本体130は、ヘッド11による液滴の吐出を制御することができるようになる。
【0028】
また、インク収容部31は、インクを貯留しておくためのものであり、従来の一般的なインクジェットプリンタのインクタンク等よりは容量が小さく形成されている。すなわち、ヘッドユニット10は、携帯用のものであるので、その点を考慮してヘッドユニット10の大きさが決定されているが、この場合に、本体10a内に収容できる程度の大きさにインク収容部31が形成されている。
また、インク収容部31には、液体吐出装置本体130に装着されたときに、液体吐出装置本体130側に設けられたインク(液体)供給タンク135(後述)と連通するための注入口31aが設けられている。
【0029】
バッテリー部41は、いわゆる蓄電池であって、外部電源がない場合でもヘッドユニット10を動作させるためのものであり、例えばリチウム・イオン・バッテリーや、ニッケル水素バッテリー等が用いられる。また、ヘッドユニット10が液体吐出装置本体130に装着されたときには、液体吐出装置本体130側のAC(100V)電源から電気的接続部21を介してバッテリー部41が充電されるように構成されている。
【0030】
制御部51は、ヘッド11のインク液滴の吐出制御を行うためのものであって、発熱抵抗体13の駆動用のトランジスタや、インク液滴の吐出シーケンスをつかさどるロジックIC等からなるものである。
【0031】
もちろん、半導体技術を駆使して製造される微小インク液滴発生素子を多数搭載した例えばシリコン基板等であれば、同じ半導体プロセスを使用して同一基板上にトランジスタやロジックICを作り込むことも可能で、この場合は制御部51の構造も簡素化できる。
メモリ52は、印画データを一時的に記憶しておくためのものであって、ヘッドユニット10単体で(バッテリー部41の電源を使用することなく)、印画データの保持が可能なICメモリ等が用いられ、容量としては、例えば数10〜数100メガバイト程度である。
【0032】
続いて、ヘッドユニット10が液体吐出装置本体110〜130に装着され、液体吐出装置110A〜130Aとして使用される場合について説明する。
なお、液体吐出装置本体110(本発明における第2液体吐出装置本体に相当)はモバイル型であり、液体吐出装置本体120(本発明における第1液体吐出装置本体又は第2液体吐出装置本体に相当)はキャリー型であり、液体吐出装置本体130(本発明における第1液体吐出装置本体に相当)は据え置き型のものである。
【0033】
図5は、ヘッドユニット10を液体吐出装置本体110に装着し、液体吐出装置110Aとした状態を示す外観斜視図である。また、図6は、液体吐出装置110Aの内部構造を示す正面図及び側面図である。
図5及び図6に示すように、液体吐出装置本体110は、筐体部111と、制御部112とを備える。そして、筐体部111の上面が、記録媒体の搬送面となる。ここで、筐体部111の上面には、ヘッドユニット10の電気的接続部21と接続されるコネクタ113(本発明における固定部に相当するもの)が設けられており、このコネクタ113とヘッドユニット10の電気的接続部21とが連結されることにより、ヘッドユニット10と液体吐出装置本体110とが電気的に接続される。
【0034】
この電気的接続により、ヘッドユニット10の制御部51は、液体吐出装置本体110側の制御部112と通信することによって、どの液体吐出装置本体110〜130に装着されたのかを判別することができるように構成されている。すなわち、後述する液体吐出装置本体120又は130に装着されたときでも、ヘッドユニット10は、それぞれ液体吐出装置本体120又は130に装着されたことを判別することができる。
【0035】
また、ヘッドユニット10が液体吐出装置本体110に装着されると、ヘッドユニット10におけるヘッド11のインク液滴の吐出面と、筐体部111の上面との間の間隙は、約2mmとなる。そして、この間を、記録媒体Pが搬送されることとなる。
【0036】
また、筐体部111には、記録媒体の搬送機構114(図5では図示を省略しており、図6の側面図では図示している)が設けられている。この搬送機構114は、記録媒体を挟持して搬送するための搬送ローラ114aと、この搬送ローラ114aを回転駆動するためのモータ114b等とを備える。ただし、このモータ114bの駆動源となる電源は、液体吐出装置本体110には設けられていない。ヘッドユニット10が液体吐出装置本体110に装着されると、ヘッドユニット10の電気的接続部21及びコネクタ113を介して、ヘッドユニット10のバッテリー部41からモータ114bに電力が供給される。また、ヘッド11の駆動(インク液滴の吐出)のための電力もまた、バッテリー部41が供給する。
【0037】
さらに、モータ114bの駆動を制御するのは、液体吐出装置本体110側ではなく、ヘッドユニット10の制御部51である。すなわち、制御部51には、モータ114bの駆動を制御するためのプログラム等が予め記憶されており、そのプログラム等に従ってモータ114bの駆動を制御することで、ヘッド11からのインク液滴の吐出とともに、記録媒体の搬送を制御する。
また、ヘッドユニット10側の電気的接続部21と、液体吐出装置本体110のコネクタ113とが接続されることで、ヘッドユニット10は、液体吐出装置本体110に対して固定される。したがって、印画時にヘッドユニット10が移動することはない。
【0038】
このため、ヘッドユニット10は、後述する液体吐出装置本体120又は130に装着されたときは、記録媒体の搬送方向に対して略垂直な方向に往復移動される、いわゆるシリアルヘッドとして用いられるが、液体吐出装置本体110に装着されたときは、いわばラインヘッドのように用いられることとなる。
【0039】
また、液体吐出装置110Aを例えばコンピュータと接続して、コンピュータ側から印画データを液体吐出装置110A(ヘッドユニット10)に送信し、この印画データに基づいて印画を行うことも可能であるが、本実施形態では、ヘッドユニット10のメモリ52に記憶された印画データを印画することも可能に形成されている。
【0040】
したがって、使用者は、印画すべきデータをメモリ52に記憶したヘッドユニット10を装着した液体吐出装置110Aを持ち歩き、いつでもどこでも印画を行うことが可能となる。また、この場合には、コンピュータから印画データを液体吐出装置110Aに送信する必要もなく、かつ電源も必要としない。すなわち、外部電源に頼ることなく例えば戸外での印画が可能となる。
【0041】
なお、印画時には、ヘッドユニット10のインク収容部31には、インクが装填されていることが必要である。また、バッテリー部41は、モータ114bを駆動するために充電されていることが必要である。さらにまた、液体吐出装置110Aにおける記録媒体の印画幅は、図5に示すように、ヘッドユニット10における液体吐出部の並設長さとなる。
【0042】
図7は、ヘッドユニット10を液体吐出装置本体120に装着し、液体吐出装置120Aとした状態を示す外観斜視図である(ただし、一部、内部が見えるように図示している)。また、図8は、液体吐出装置120Aの要部を示す側面図である。
図7及び図8に示すように、液体吐出装置本体120は、筐体部121と、制御部(図示せず)と、ヘッドユニット10を走査方向に往復移動させるための走査装置123と、記録媒体の搬送機構124(図7では図示を省略しており、図8では図示している)とを備える。
【0043】
走査装置123は、筐体部121内の長手方向における両端部に配置された所定の部材に固定されるとともにヘッドユニット10の走査方向に延在するシャフト123aと、シャフト123aに沿って摺動自在に取り付けられた固定部123bと、固定部123b上に設けられたコネクタ123cと、固定部123bをシャフトに沿って往復移動させるための駆動部となるモータ123dとを備える。
【0044】
そして、上記の液体吐出装置110Aと同様に、ヘッドユニット10がコネクタ123cに装着されることにより、ヘッドユニット10と液体吐出装置本体120とが電気的に接続される。
また、記録媒体の搬送機構124は、上述した液体吐出装置本体110と同様に、搬送ローラ124aと、搬送ローラ124aを回転駆動するためのモータ124bとを備える。
【0045】
さらにまた、液体吐出装置本体120の場合には、液体吐出装置本体110と異なり、AC電源(図示せず)が設けられている。そして、基本的には、このAC電源からヘッドユニット10側に電力が供給され、ヘッド11からのインク液滴の吐出のための電源として使用される。さらにまた、記録媒体の搬送機構124のモータ124bには、液体吐出装置本体120のAC電源から電力が供給される。
【0046】
なお、液体吐出装置本体120のAC電源から電力が供給されないときでも、液体吐出装置110Aと同様に、バッテリー部41から、ヘッドユニット10のヘッド11や、搬送機構124のモータ124b、及び走査装置123のモータ123dに電力を供給できるようにしても良い。さらに、液体吐出装置本体120側のAC電源が用いられているときには、ヘッドユニット10のバッテリー部41が充電されるように形成されている。
【0047】
したがって、液体吐出装置120Aを使用する場合には、使用者は、液体吐出装置本体110に加えて、液体吐出装置本体120を有していれば、液体吐出装置110Aからヘッドユニット10を取り外し、液体吐出装置本体120に装着すれば、キャリー型のシリアルプリンタである液体吐出装置120Aを使用することが可能となる。また、液体吐出装置120Aの場合には、走査装置123によるヘッドユニット10の走査幅分の印画幅を有するので、液体吐出装置120Aを、例えばA4縦やA4横(B4縦)等の記録媒体まで対応したものとすれば、液体吐出装置110Aでは印画できない幅の記録媒体にまで印画することが可能となる。
【0048】
なお、走査装置123の駆動制御(ヘッドユニット10を走査方向に往復移動させる制御)は、液体吐出装置本体120側の制御部により行われるが、これに限らず、ヘッドユニット10の制御部51に予め制御のためのプログラム等を記憶しておくことで、制御部51によって走査装置の駆動を制御しても良い。
【0049】
図9は、ヘッドユニット10を液体吐出装置本体130に装着し、液体吐出装置130Aとした状態を示す外観斜視図である(ただし、一部、内部が見えるように図示している)。
図9に示すように、液体吐出装置本体130は、液体吐出装置本体120と同様に、筐体部131と、制御部(図示せず)と、ヘッドユニット10を走査方向に往復移動させるための走査装置133と、記録媒体の搬送機構(図示せず)と、インク供給タンク135等とを備える。これらの制御部、走査装置133、記録媒体の搬送機構は、それぞれ、液体吐出装置本体120の制御部、走査装置123、記録媒体の搬送機構と同様であるので、説明を省略する。
【0050】
ところで、液体吐出装置本体130が液体吐出装置本体120と異なる点は、液体吐出装置本体130にはインク供給タンク135が設けられていることである。
上述したように、ヘッドユニット10のインク収容部31には、インクの注入口31aが設けられている。そして、ヘッドユニット10を液体吐出装置本体130に装着したときには、液体吐出装置本体130のインク供給タンク135と、ヘッドユニット10のインク収容部31とを連通させるようにする。
【0051】
この場合には、インク供給タンク135側に、例えばインク供給管135aを設けておき、このインク供給管135aを、ヘッドユニット10側のインク収容部31の注入口31aに差し込む等すれば良い。このようにして、インク供給タンク135とインク収容部31とが連通し、インク供給タンク135からインクをインク収容部31に補給できるような構造としておく。
【0052】
これにより、ヘッドユニット10を液体吐出装置本体130に装着し、液体吐出装置130Aとして使用する場合には、ヘッドユニット10のインク収容部31内のインク容量に制約されることなく使用することができる。ヘッド11からインク液滴が吐出され、印画を行うに従ってインク収容部31内のインクが使用され続けるが、インク収容部31内の使用されたインク量だけ、インク供給タンク135から補給される。
【0053】
したがって、液体吐出装置本体130が上述の液体吐出装置本体110及び120と異なる点は、印画可能なインク量が、インク収容部31内のインク量に限定されない点である。すなわち、長時間かつ大量の印画についても、十分耐えうるインク量を供給することができる。
【0054】
なお、液体吐出装置本体130においても、液体吐出装置本体120と同様に、記録媒体の搬送機構のモータは、液体吐出装置本体130側から電源が供給される。
さらに、液体吐出装置本体130にヘッドユニット10が装着されることで、ヘッドユニット10のバッテリー部41が充電されるように形成されている。
【0055】
また、液体吐出装置本体130は、コンピュータと電気的に接続され、コンピュータ側から送信されてくる印画データに基づいて印画をすることができるように形成されている。この場合に、コンピュータから送信されてきた印画データを、ヘッドユニット10のメモリ52に記憶できるようにしておく。これにより、ヘッドユニット10を取り外して液体吐出装置本体110に装着したときでも、その印画データを液体吐出装置110Aによって印画することができる。
【0056】
以上のように、1つのヘッドユニット10と、液体吐出装置本体110〜130のうち、使用者の用途に応じて少なくとも1つの液体吐出装置本体110〜130を購入すれば、使用者は、最小限のコストで、自己の使用態様に最も合致する液体吐出装置110A〜120Aを保有することができる。また、液体吐出装置本体110と、液体吐出装置本体120又は130を保有すれば、1つのヘッドユニット10のみで、モバイル型と、キャリー型又は据え置き型の双方の液体吐出装置110A及び120A又は130Aを保有することができる。
【0057】
なお、使用者が液体吐出装置本体110のみを購入するような場合を想定して、ヘッドユニット10のバッテリー部41を充電できる装置を設けたり、また、ヘッドユニット10のインク収容部31内にインクを補給できる装置を設けたりしても良い。さらにまた、ヘッドユニット10のインク収容部31を、インクが充填されたもの(新品のもの)と交換できるカートリッジ構造としても良い。
【0058】
次に、ヘッドユニット10に搭載される印画用のアプリケーションソフトウェアについて説明する。
通常、プリンタには、元データを印画データに変換するプログラム、プリンタ全体を制御するプログラム、印画の際のインク液滴の吐出制御をつかさどるプログラム、操作パネルの入出力情報をつかさどるプログラム等、様々なアプリケーションソフトウェアが搭載されている。
【0059】
これらのプログラムの一部をヘッドユニット10に搭載し、かつデータストレージ機能と組み合わせれば、例えばインク収容部31のインク残量情報や、ヘッドユニット10の使用履歴及びメンテナンス情報等の、本来ヘッドユニット10自体が所持すべき情報を、複数の液体吐出装置本体110〜130にわたって共用できるようになるので、利便性が向上する。
【0060】
ただし、無線・有線の通信ユニットや、各種のデータストレージデバイスや、印画用の各種アプリケーションソフトウェアは、ヘッドユニット10に直接搭載するのではなく、例えば液体吐出装置本体110〜130にそれぞれ設けられた制御部112等に搭載しても良い。
【0061】
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されることなく、例えば以下のような種々の変形が可能である。
(1)本実施形態では、インク供給タンク135は、液体吐出装置本体130にのみ設け、液体吐出装置本体110及び120には設けていないが、液体吐出装置本体110及び120に付加的にインク供給タンクを取付可能にしても良い。
【0062】
(2)本実施形態では、液体吐出装置本体110では、ヘッドユニット10のバッテリー部41から電力が供給されるようにし、液体吐出装置本体120及び130では、AC電源により電力が供給されるようにした。しかし、これに限らず、液体吐出装置本体110、120及び130のいずれにおいても、ヘッド11や搬送機構等の駆動にあたって、液体吐出装置本体110、120及び130側にバッテリーや乾電池等を搭載できるようにし、これらの電源に基づいて駆動できるようにしても良い。あるいは、液体吐出装置本体110、120及び130のいずれにおいても、AC電源やDC電源を使用できるようにしても良い。
【0063】
(3)近年、様々なモバイル機器に搭載されつつある赤外線通信ユニットやブルートゥース等の無線通信ユニットを、ヘッドユニット10の制御部51内に搭載し、コンピュータやデジタルカメラ等とヘッドユニット10との間で、直接データ通信ができるようにして、利便性を向上させることも可能である。さらには、無線通信手段と同様に有線でのデータ通信ユニットをヘッドユニット10の制御部51内に搭載することも可能である。
【0064】
(4)本実施形態では、ヘッドユニット10の内部にメモリ52を設けた。しかし、これに限らず、ヘッドユニット10には印画データを記憶した記憶媒体(例えばICカード等)を装着可能なメモリ(記憶媒体)装着部のみを設けておき、制御部51は、この記憶媒体装着部に装着された記憶媒体に記憶された印画データを読み取り、その読み取った印画データに基づいてヘッド11の駆動を制御するようにしても良い。
【0065】
(5)本実施形態では、サーマル方式のエネルギー発生素子として発熱抵抗体13を例に挙げたが、抵抗以外のものから構成した発熱素子を用いても良い。さらに、発熱素子に限らず、他の方式のエネルギー発生素子を用いたものでも良い。例えば、静電吐出方式やピエゾ方式のエネルギー発生素子が挙げられる。
【0066】
静電吐出方式のエネルギー発生素子は、振動板と、この振動板の下側に、空気層を介した2つの電極を設けたものである。そして、両電極間に電圧を印加し、振動板を下側にたわませ、その後、電圧を0Vにして静電気力を開放する。このとき、振動板が元の状態に戻るときの弾性力を利用してインク液滴を吐出するものである。
【0067】
この場合には、各エネルギー発生素子のエネルギーの発生に差異を設けるため、例えば振動板を元に戻す(電圧を0Vにして静電気力を開放する)ときに2つのエネルギー発生素子間に時間差を設けるか、又は印加する電圧値を2つのエネルギー発生素子で異なる値にすれば良い。
【0068】
また、ピエゾ方式のエネルギー発生素子は、両面に電極を有するピエゾ素子と振動板との積層体を設けたものである。そして、ピエゾ素子の両面の電極に電圧を印加すると、圧電効果により振動板に曲げモーメントが発生し、振動板がたわみ、変形する。この変形を利用してインク液滴を吐出するものである。
【0069】
この場合にも、上記と同様に、各エネルギー発生素子のエネルギーの発生に差異を設けるため、ピエゾ素子の両面の電極に電圧を印加するときに2つのピエゾ素子間に時間差を設けるか、又は印加する電圧値を2つのピエゾ素子で異なる値にすれば良い。
特に、サーマル方式、静電吐出方式、及びピエゾ方式のうち、静電吐出方式は、消費電源が極めて少ないので、本発明のように、バッテリー部41でヘッド11を駆動する場合には好適である。
【0070】
【発明の効果】
本発明によれば、使用者のニーズに応じて、モバイル型、キャリー型、又は据え置き型から液体吐出装置を選択する場合に、使用者が希望するタイプの液体吐出装置を最小限のコストで提供することができる。同時に、いずれのタイプの液体吐出装置を保有していても、ヘッドユニットの共用化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のヘッドユニットの外観斜視図である。
【図2】ヘッドユニットにおける内部の配置構造を示す側面図である。
【図3】ヘッドユニットの概略構成を示すブロック図である。
【図4】ヘッドユニットにおけるヘッドを示す分解斜視図である。
【図5】ヘッドユニットを液体吐出装置本体(110)に装着し、液体吐出装置とした状態を示す外観斜視図である。
【図6】図5中、液体吐出装置の内部構造を示す正面図及び側面図である。
【図7】ヘッドユニットを液体吐出装置本体(120)に装着し、液体吐出装置とした状態を示す外観斜視図(一部、内部構造図)である。
【図8】図7中、液体吐出装置の要部を示す側面図である。
【図9】ヘッドユニットを液体吐出装置本体(130)に装着し、液体吐出装置とした状態を示す外観斜視図(一部、内部構造図)である。
【符号の説明】
10 ヘッドユニット
10a 本体
11 ヘッド
21 電気的接続部
31 インク(液体)収容部
31a 注入口
41 バッテリー部
51 制御部
52 メモリ(記憶部)
110 液体吐出装置本体(第2液体吐出装置本体)
110A 液体吐出装置
111 筐体部
112 制御部
113 コネクタ(固定部)
114 搬送機構
120 液体吐出装置本体(第1液体吐出装置本体又は第2液体吐出装置本体)
120A 液体吐出装置
121 筐体部
123 走査装置
124 搬送機構
130 液体吐出装置本体(第1液体吐出装置本体)
130A 液体吐出装置
131 筐体部
133 走査装置
135 インク(液体)供給タンク
135a インク供給管
P 記録媒体
Claims (8)
- 複数種類の液体吐出装置本体に対して着脱可能なヘッドユニットであって、
ノズルを有する液体吐出部を複数並設し、前記液体吐出部の前記ノズルから液滴を吐出させるヘッドと、
前記液体吐出装置本体に装着されたときに前記液体吐出装置本体側と電気的接続を行うための電気的接続部と、
前記液体吐出部を駆動するための電力を蓄積しておくとともに、外部から充電可能に形成されたバッテリー部と
を備え、
前記ヘッドユニットに対して電力を供給する機能を有さない前記液体吐出装置本体に装着されたときは、前記バッテリー部の電力を用いて前記液体吐出部を駆動可能とし、前記ヘッドユニットに対して電力を供給する機能を有する前記液体吐出装置本体に装着されたときは、その液体吐出装置本体側から供給された電力によって前記液体吐出部を駆動可能とした
ヘッドユニット。 - 複数種類の液体吐出装置本体に対して着脱可能なヘッドユニットであって、
ノズルを有する液体吐出部を複数並設し、前記液体吐出部の前記ノズルから液滴を吐出させるヘッドと、
前記液体吐出装置本体に装着されたときに前記液体吐出装置本体側と電気的接続を行うための電気的接続部と、
前記ヘッドの前記液体吐出部に連通し、前記液体吐出部から吐出すべき液体を収容するとともに、外部から液体を補給可能に形成された液体収容部と、
前記液体吐出部を駆動するための電力を蓄積しておくとともに、外部から充電可能に形成されたバッテリー部と
を備え、
前記液体収容部に液体を補給する機能を有さない前記液体吐出装置本体に装着されたときは、前記液体収容部の液体を用いて液滴を吐出可能とし、前記液体収容部に液体を補給する機能を有する前記液体吐出装置本体に装着されたときは、その液体吐出装置本体側から前記液体収容部に液体を補給しつつ液滴を吐出可能とし、
前記ヘッドユニットに対して電力を供給する機能を有さない前記液体吐出装置本体に装着されたときは、前記バッテリー部の電力を用いて前記液体吐出部を駆動可能とし、前記ヘッドユニットに対して電力を供給する機能を有する前記液体吐出装置本体に装着されたときは、その液体吐出装置本体側から供給された電力によって前記液体吐出部を駆動可能とした
ヘッドユニット。 - 請求項2に記載のヘッドユニットにおいて、
外部から送られてきた印画データを記憶しておく記憶部と、
前記記憶部に記憶された印画データを読み取り、その読み取った印画データに基づいて前記ヘッドの駆動を制御する制御部と
を備えるヘッドユニット。 - 請求項2に記載のヘッドユニットにおいて、
印画データを記憶した記憶媒体を装着可能な記憶媒体装着部と、
前記記憶媒体装着部に装着された前記記憶媒体に記憶された印画データを読み取り、その読み取った印画データに基づいて前記ヘッドの駆動を制御する制御部と
を備えるヘッドユニット。 - 液滴の吐出機能を有するヘッドユニットと、
前記ヘッドユニットが装着されるとともに、記録媒体の搬送機構を備える第1液体吐出装置本体と、
前記第1液体吐出装置本体と異なる液体吐出装置本体であって、前記ヘッドユニットが装着されるとともに、記録媒体の搬送機構を備える第2液体吐出装置本体と
を含む液体吐出システムであって、
前記ヘッドユニットは、
ノズルを有する液体吐出部を複数並設し、前記液体吐出部の前記ノズルから液滴を吐出させるヘッドと、
前記第1液体吐出装置本体又は前記第2液体吐出装置本体に装着されたときに、それぞれ前記第1液体吐出装置本体側又は前記第2液体吐出装置本体側と電気的接続を行うための電気的接続部と、
前記液体吐出部を駆動するための電力を蓄積しておくバッテリー部と
を備え、
前記ヘッドユニットが前記第1液体吐出装置本体に装着されたときは、前記第1液体吐出装置本体側から前記ヘッドユニットに対して前記液体吐出部を駆動するための電力を供給するとともに前記バッテリー部を充電可能とし、前記ヘッドユニットが前記第2液体吐出装置本体に装着されたときは、前記ヘッドユニットの前記バッテリー部の電力を用いて前記液体吐出部を駆動する
液体吐出システム。 - 液滴の吐出機能を有するヘッドユニットと、
前記ヘッドユニットが装着されるとともに、記録媒体の搬送機構及び液体収容タンクを備える第1液体吐出装置本体と、
前記第1液体吐出装置本体と異なる液体吐出装置本体であって、前記ヘッドユニットが装着されるとともに、記録媒体の搬送機構を備える第2液体吐出装置本体と
を含む液体吐出システムであって、
前記ヘッドユニットは、
ノズルを有する液体吐出部を複数並設し、前記液体吐出部の前記ノズルから液滴を吐出させるヘッドと、
前記第1液体吐出装置本体又は前記第2液体吐出装置本体に装着されたときに、それぞれ前記第1液体吐出装置本体側又は前記第2液体吐出装置本体側と電気的接続を行うための電気的接続部と、
前記ヘッドの前記液体吐出部に連通し、前記液体吐出部から吐出すべき液体を収容する液体収容部と、
前記液体吐出部を駆動するための電力を蓄積しておくバッテリー部と
を備え、
前記ヘッドユニットが前記第1液体吐出装置本体に装着されたときは、前記ヘッドユニットの前記液体収容部と前記第1液体吐出装置本体の前記液体供給タンクとが連通して前記第1液体吐出装置本体の前記液体供給タンクから前記ヘッドユニットの前記液体収容部に液体を補給しつつ液滴を吐出するようにし、前記ヘッドユニットが前記第2液体吐出装置本体に装着されたときは、前記ヘッドユニットの前記液体収容部の液体を用いて液滴を吐出するようにし、
前記ヘッドユニットが前記第1液体吐出装置本体に装着されたときは、前記第1液体吐出装置本体側から前記ヘッドユニットに対して前記液体吐出部を駆動するための電力を供給するとともに前記バッテリー部を充電可能とし、前記ヘッドユニットが前記第2液体吐出装置本体に装着されたときは、前記ヘッドユニットの前記バッテリー部の電力を用いて前記液体吐出部を駆動する
液体吐出システム。 - 請求項6に記載の液体吐出システムにおいて、
前記第1液体吐出装置本体は、前記ヘッドユニットを走査方向に往復移動させるための走査装置を備え、その走査装置により前記ヘッドユニットを記録媒体の搬送方向と垂直な方向に移動させるように形成されており、
前記第2液体吐出装置本体は、前記ヘッドユニットを固定するための固定部を備え、前記ヘッドユニットが固定された状態で記録媒体を搬送するように形成されている
液体吐出システム。 - 請求項6に記載の液体吐出システムにおいて、
前記ヘッドユニットは、前記第2液体吐出装置本体の記録媒体の搬送機構の駆動を制御する制御部を備え、
前記第2液体吐出装置本体の記録媒体の搬送機構は、前記ヘッドユニットの前記バッテリー部から電力の供給を受けて駆動する
液体吐出システム。
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JP2003184026A JP4403368B2 (ja) | 2003-06-27 | 2003-06-27 | ヘッドユニット及び液体吐出システム |
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