JP4350628B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は画像形成装置に係り、特にインクを記録媒体に吐出して、記録媒体に画像を形成するインクジェットプリンタ等の画像形成装置に関する。
インクジェットプリンタは、記録ヘッドを画像形成データに応じて駆動し、記録ヘッドのノズルからインクを吐出させて記録紙に画像を形成する。記録ヘッドのインク吐出手段としては、ピエゾアクチュエータ方式のものがあり、圧力室の振動板を圧電素子(ピエゾ素子)によって変形させて圧力室に圧力を与え、圧力室のノズルからインクを吐出させる。
積層型の圧電素子を用いたインクジェットプリンタにおいては、インク吐出時に圧電素子に電圧を印加すると、圧電素子は積層方向に伸びるが、この動きにより圧力室体積が増減するだけでなく、圧力室全体が上下動する恐れがあり、後者が支配的な場合、インクの吐出能力が充分得られない恐れがある。これを防止する為に圧電素子の振動板の加圧側と反対側と、圧力室の側面の壁とを拘束部材にて固定し、効率よく圧力室を伸縮変形させる構成とする。しかし、拘束部材を正確に位置決めしないと吐出能力が安定しないため、これを行なうためには製作コストがかかる問題があった。
一方、インクを吐出するノズルの圧電素子に駆動エネルギーを与える際にインクを吐出しないノズルの圧電素子にインクを吐出させない程度の駆動エネルギーを与えて、インクを吐出させないノズルの圧力室への気泡の入り込みを防止する技術が知られている(特許文献1参照)。
特開平11−157076号公報
しかし、特許文献1のインクジェットプリンタはインクを吐出しない圧力室への気泡の入り込みは防止できても、前記拘束部材の必要性がなくなるわけではない。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、拘束部材を用いずにインク吐出時の圧力室の不要な上下動を防止してインク吐出効率を向上できる画像形成装置を提供することを目的とする。
本発明は前記目的を達成するために、2次元状に配列されたノズルと、前記各ノズルに対応して配設された圧力室と、駆動信号が印加されることにより、前記圧力室内に圧力を付与して前記ノズルからインクを吐出させる圧電素子と、からなる記録ヘッドを有する画像形成装置において、インク吐出時に、インク吐出ノズルの圧電素子に駆動信号のpush波形を印加するのと同時に、インク吐出ノズルを挟んで前後左右両側に位置する該インク吐出ノズル近傍の複数の非吐出ノズルの圧電素子に対して、前記インク吐出ノズルの圧電素子に与えられる前記駆動信号の駆動波形の少なくとも一部が逆位相である駆動成分を含んだ駆動波形の駆動信号のpull波形を印加し前記前後左右両側に位置する前記複数の非吐出ノズルの圧電素子を前記インク吐出ノズルの圧電素子と逆方向に駆動することにより、前記インク吐出時に前記インク吐出ノズル及び前記前後左右両側の非吐出ノズル間で前記記録ヘッドにかかる力のモーメントを2次元的に釣り合わせるとともに、前記ノズルの内側と外側での圧力差をΔP、インクの表面張力をT、ノズルの半径をrとするとき、前記非吐出ノズルの圧電素子に与えられる駆動信号は、前記圧力差ΔPが2T/rの半分に収まる駆動電圧であり、前記非吐出ノズルの圧電素子に与えられる駆動信号の大きさは、前記インク吐出ノズルからの距離が遠いほど小さく設定されることを特徴とする
本発明によれば、インク吐出ノズル近傍の非吐出ノズルの圧電素子に、吐出ノズルの圧電素子と逆方向に駆動する駆動信号を与えるので、拘束部材を用いずにインク吐出時の圧力室の上下動を防止でき、効率よく圧力室を伸縮運動させることができる。
また、本発明によれば、非吐出ノズルの圧電素子に与えられる駆動信号の駆動波形は、インク吐出ノズルの圧電素子の駆動信号の駆動波形と少なくとも一部分が逆位相であり、インク吐出時の圧力室の上下動を防止でき、効率よく圧力室を伸縮運動させることができる。さらに、非吐出ノズルの圧電素子に対して、ノズルの内側と外側での圧力差ΔPが2T/rの半分に収まる程度の駆動電圧を与えるため、インク漏れや圧力室内部への気泡混入を防止できる。
また、本発明によれば、非吐出ノズルの圧電素子に与えられる駆動信号の大きさは、前記インク吐出ノズルからの距離に応じて定められるので、インク吐出時の圧力室の上下動を防止でき、効率よく圧力室を伸縮運動させることができる。
請求項に記載された本発明によれば、画像形成に寄与しないダミーの圧電素子が最外側のノズルの外側に設けられているので、最外側のノズルの圧力室の上下動を防止でき、効率よく圧力室を伸縮運動させることができる。
なお、圧力室の「吐出効率」とは、「圧力室加圧時の圧力室の体積変化量」に対する「液滴の吐出体積」の比を示すものであり、吐出効率が良好であるほど液滴の吐出体積が圧力室の体積変化量に近づく。
また、本明細書において「記録」とは、文字を含む広い意味で画像を形成する概念を表すものとする。また、「記録媒体」は、ヘッドによって画像が形成される媒体(被画像形成媒体、被記録媒体、受像媒体、記録紙など呼ばれるもの)であり、連続用紙、カット紙、シール用紙、OHPシート等の樹脂シート、フイルム、布、その他材質や形状を問わず、様々な媒体を含むものとする。
本発明によれば、インク吐出ノズル近傍の非吐出ノズルの圧電素子をインク吐出ノズルの圧電素子と逆方向に駆動する駆動信号を与えるのでインク吐出時に加圧方向と異なる方向の圧力室の上下動を防止でき、拘束部材を用いなくとも効率よく圧力室を伸縮運動させることができる。
また、本発明によれば、非吐出ノズルの圧電素子に対して、ノズルの内側と外側での圧力差ΔPが2T/rの半分に収まる程度の駆動電圧を与えるため、インク漏れや圧力室内部への気泡混入を防止できる。
以下、添付図面に従って本発明に係る画像形成装置の実施の形態について詳説する。図1は画像形成装置が適用される画像形成装置10の構成を模式的に示す側面図である。
画像形成装置10は、記録ヘッド12と、この記録ヘッド12に対向して配置され、記録紙16の平面性を保持しながら記録紙16を搬送するベルト搬送部18と、記録紙16を供給する給紙部20と、画像形成済みの記録紙を外部に排出する排紙部22と、を備えている。
記録ヘッド12は、記録紙16の紙幅に対応する長さを有するライン型ヘッドを紙送り方向と直交方向に固定配置した、いわゆるフルライン型ヘッドで構成されている。記録紙16の搬送方向(矢印A)に沿って上流側からブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の順に各色インクに対応した記録ヘッド12K、12C、12M、12Yが配置されている。これら各記録ヘッドの下面には、搬送方向と直交方向に千鳥でマトリクス状に複数配置されたノズルが備えられ、記録紙16を搬送しつつノズルからそれぞれの色インクを記録紙16に吐出することにより記録紙16上にカラー画像などを形成する。
給紙部20にはロール紙26が着脱自在にセットされている。給紙部20近傍には、ロール紙26から記録紙16を引き出す引き出しローラ21、21が設けられている。引き出しローラ21のローラの少なくとも一つにはモータ114(図3参照)の動力が伝達され、引き出された記録紙16は図1上の右から左へと搬送される。なお、符号24はローラ21、21間に設置された裁断用のカッターであり、このカッター24によってロール紙26から引き出された記録紙16は所望のサイズにカットされる。
ベルト搬送部18は、ローラ30、32、34、36間に無端状のベルト38が巻き掛けられた構造をなし、少なくとも記録ヘッド12に対向する部分が平面をなすように構成されている。このベルト38は、記録紙16の幅よりも広い幅寸法を有し、記録紙16を搬送する。ベルト38が巻かれているローラ30、32、34、36の少なくとも一つにはモータ116(図3参照)の動力が伝達され、ベルト38は図1上の反時計回り方向に駆動されて、ベルト38上に吸着された記録紙16は図1の右から左へと搬送される。
符号82は記録紙の位置および大きさなどを読み取る記録紙検出部、符号84は記録紙16へのインク吐出タイミング決定用の記録位置検出部、符号88は記録紙16の紙詰まりや次紙の供給タイミング決定用の記録紙終端検出部である。さらに、画像形成装置10にはこれら各検出部の検出結果をもとに画像形成装置10を統括して制御する後述のシステムコントローラが設けられている。このシステムコントローラは中央演算処理装置(CPU)及びその周辺回路などから構成され、たとえば記録紙16搬送のための各モータの駆動信号や制御信号、記録ヘッド12の画像形成信号などを生成する。
図2に示すように記録ヘッド12はノズルプレート42、隔壁43、振動板44、積層型の圧電素子50などから構成されている。ノズルプレート42、隔壁43、振動板44によって囲まれた空間部によって圧力室54が形成されている。圧力室54の底部に相当するノズルプレート42には、貫通されたノズル56が形成されている。振動板44は圧力室54の上面を塞ぐように取り付けられ、その上面に圧電素子50が配置されている。
圧電素子50は、圧電体の薄板と内部電極とが交互に積み重ねられて接合された構造を持つ積層型の圧電素子である。
また、圧電素子50の自由端側の端部(図2において上端)には図示しないフレキシブル基板が接続されている。フレキシブル基板には、圧電素子50の個別電極に対応する配線パターンが形成されており、該フレキシブル基板を介して一括で外部に配線する。なお、フレキシブル基板は柔軟性のある樹脂素材からなり、複数の圧電素子50に架け渡されて接続されている。
本例の振動板44は圧電素子50のコモン電極を兼ねている。コモン電極(共通電極)については、接着剤を介して金属性の振動板44に電気接続する。なお、接着剤による導通は、表面粗さの効果で導通させてもよいし、導電性接着剤を使用してもよい。
圧電素子50の個別電極に対して電圧を印加すると圧電素子50内部の圧電体の薄板に電位差が生じ、圧電素子50は積層方向(図2上で上下方向)に変形する。圧電素子50の変形に伴い振動板44が下方向に撓み、圧力室54を収縮し、これによりノズル56からインクが吐出される。
図3は画像形成装置10のシステム構成を示す要部ブロック図である。画像形成装置10は通信インターフェース100、システムコントローラ102、プリント制御部104、ヘッドドライバ106などを備えている。
通信インターフェース100は、ホストコンピュータ120から送られてくる画像データを受信するインターフェース部である。通信インターフェース100にはUSB(Universal Serial Bus)、IEEE1394、イーサネット(登録商標)、無線ネットワークなどのシリアルインターフェースやセントロニクスなどのパラレルインターフェースを適用できる。ホストコンピュータ120から送出された画像データは通信インターフェース100を介して画像形成装置10に取り込まれ、一旦画像メモリ110に記憶される。画像メモリ110は入力された画像データを一旦格納する記憶手段であり、システムコントローラ102を通じて画像データの読み書きが行われる。
システムコントローラ102は通信インターフェース100、画像メモリ110、モータドライバ112などを制御する制御部である。すなわち、システムコントローラ102は、中央演算処理装置(CPU)及びその周辺回路等から構成され、ホストコンピュータ120との間の通信制御、画像メモリ110の読み書き制御などを行うとともに、モータ114、116による記録紙12の搬送を制御する制御信号などを生成する。
モータドライバ112は、システムコントローラ102からの指示にしたがってモータ114、116を駆動するドライバである。
プリント制御部104はセンサ部108からの検出結果をもとに、ヘッドドライバ106、カッター24などの各部を制御する制御部である。プリント制御部104は、システムコントローラ102の制御に従い、画像メモリ110内の画像データから記録制御用の信号を生成するための各種加工などの処理を行い、生成した記録制御信号(記録データ)をヘッドドライバ106に供給する。ヘッドドライバ106はプリント制御部104から与えられる記録データに基づいて、記録ヘッド12の各色(K、C、M、Y)の記録ヘッドを駆動する。
また、プリント制御部104は、後述する図4で示すように、吐出ノズル56aに隣接するノズル56bの圧電素子50bに与える駆動信号をヘッドドライバ106に与える。
プリント制御部104に備えられたセンサ部108は、前述した記録紙検出部82、記録位置検出部84、記録紙終端検出部88を含むブロックであり、これら各検出部によって検出された検出結果はプリント制御部104に提供される。プリント制御部104では、各検出部によって検出された検出結果をもとに所定の演算処理が行なわれ、これら処理結果をシステムコントローラ102に提供する。すなわち、記録紙検出部82における検出結果をもとに、カッター24による記録紙12のカットタイミングなどが決定される。
つぎに、上記の如く構成された記録ヘッド12のインク吐出動作を説明する。
図4では中央のノズルを吐出ノズル56a、この吐出ノズル56aに前後左右両側で隣接するノズルを非吐出ノズル56bとし、吐出ノズル56aと非吐出ノズル56bに対応する圧電素子を符号50a、50b、振動板を符号44a、44bとする。また、駆動電圧は画像形成パターンに基づいた駆動波形を有する駆動電圧パルスとして印加される。
画像形成パターンに基づいて画像形成を行なうため、システムコントローラによって圧電素子50aに駆動電圧を印加する。図5に示すように電圧波形Vaは、インクを吐出させるノズル56aの圧電素子50aに印加される駆動電圧であり、電圧波形Vbは、インクを吐出しない非吐出ノズル56bの圧電素子50bに印加される駆動電圧を示す。
図4において、吐出ノズル56aの圧電素子50aに駆動電圧を印加すると、圧電素子50aが図4で上下方向に伸び変形して振動板44aが下方向に撓み、吐出ノズル56aの圧力室54aが収縮されインクを吐出する。この電圧Vapushの印加とほぼ同時に電圧Vbpullを隣接の非吐出ノズル56bの圧電素子50bに印加すると、圧電素子50bは図4の上下方向に縮み変形して振動板44bが上方向に撓む。吐出ノズル56aおよび非吐出ノズル56bの間に位置する振動板44aと44bとの両境界部分に回転モーメントMが付与され、圧力室54aの上下動を防止する。
ここで、図5に示した電圧波形Vbは、駆動波形の一部を利用して振動板44aに回転モーメントを発生させる位相であればよいので完全な逆位相でなくてもよい。
また、電圧波形Vbは電圧波形Vaの駆動方法と逆の成分を一部含むものでもよい。
なお、非吐出ノズル56bの圧電素子50bに印加される電圧波形Vbの最大電圧は、圧力室54内部に気泡が混入されない程度またはインクを吐出させない程度の駆動電圧にする。図6(a)に示すようにノズルプレート42bに対してノズル56bから外側にインクが略半球分だけ突出する場合、あるいは図6(b)に示すようにノズルプレート42bから圧力室54bの内側に気泡が突出する場合を越えた場合にはアクシデンタルドロップや圧力室54への気泡の混入となる。このときのノズル56の内側と外側での圧力差をΔP(インクの表面張力をT、ノズル半径をrとした時、ΔP=2T/r)とすると、内圧−外圧≧ΔPでインク漏れが発生し、外圧−内圧≧ΔPで気泡が圧力室54内に混入する。実際には、インクとノズルとの接触角やノズル形状などの影響が発生するため、少なくとも圧力差ΔPが2T/rの半分程度に収まるような程度の駆動電圧を与える。
本実施の形態の画像形成装置によれば、吐出ノズルと非吐出ノズル間に位置する振動板44に回転モーメントを付与して圧力室54aの上下動を防止して、インクの吐出効率を向上できる。これによってより高粘度のインクも使用できるほか、ヘッド高密度化を図ることもできる。
圧電素子は積層圧電体が圧力室ごとに機械的に分離されている形態に限定されず、積層圧電体の電極パターンで圧力室ごとに個別駆動する形態やユニモルフ構造(単板圧電素子)でもよい。
また、吐出ノズルから前後左右に1個離れた非吐出ノズルに限らず吐出ノズルから前後左右2個以上離れた非吐出ノズルに逆駆動の駆動電圧を加えてもよい。
すなわち、図4を用いた説明では、吐出ノズル56aと隣接する非吐出ノズル56bの圧電素子50bを吐出ノズル56aの圧電素子50aに対して逆方向に駆動させる例を説明したが、吐出ノズル56aの近傍にあって吐出ノズル56aと隣接しない非吐出ノズルの圧電素子(図4において図示せず)を吐出ノズル56aの圧電素子50aに対して逆方向に駆動させる態様も可能である。
図7に示したとおり、吐出ノズル56aの圧力室54a(同図の中央)に対応して設けられた圧電素子50aに図5で説明した電圧波形Va(駆動波形)のPush波形を加えて図7の下向きの力F0 を発生させるとき、当該吐出ノズル56aに隣接する左右の非吐出ノズル56bに対応した各圧電素子50bには、それぞれF0 と逆向き(上向き)の力F2 、F3 を発生させるべく、電圧波形Vb(図5参照)のpull波形を加えることを図4で説明した。
このとき、記録ヘッド12にかかる力のモーメントを釣り合わせることにより、記録ヘッド12に曲げの応力がかからないようにすることが、高精度な吐出のために重要である。図7に示したように、吐出ノズル56aと隣接する非吐出ノズル56bの圧電素子56bを駆動する場合、隣接ノズル間距離をL2 、L3 (L2 =L3 =ノズルピッチ)とおくと、F2 ×L2 =F3 ×L3 とすることが望ましい。
同様に、隣接しない圧電素子を駆動する場合、その距離に応じてモーメントが釣り合うように力を設定することが望ましい。例えば、図8において、吐出ノズル56aと隣接しないL1 の距離にある非吐出ノズル56b-1に対応した圧電素子50b-1と、隣接するL3 の距離にある非吐出ノズル56bに対応した圧電素子50bとを駆動してF0 と逆向きの力F1 、F3 を発生させる場合、F1 ×L1 =F3 ×L3 となるように力を設定することが望ましい。ここで、L1 =2 ×L3 が成り立てば、F1 =F3 /2となる。
以上の関係から、吐出ノズルからの距離と圧電素子への駆動信号の大きさ(電圧値)の関係は、図9に示すように、ほぼ反比例(L×F=一定) となる。
また、複数のノズルが千鳥で2次元状に並んでいる場合、吐出ノズルの前後左右に限らず斜め方向に隣接するノズルの圧電素子に逆駆動の駆動電圧を与えても良い。さらに、吐出ノズル56aからの距離に応じて圧電素子50bの駆動電圧の大きさを変えてもよい(図9参照)。
また、最外側に位置するノズルの振動板に対して回転モーメントを付与する為に、画像形成に寄与しないダミーの圧電素子を最外側に位置するノズルの外側に設けてもよい。図10にその一例を示す。
図10は、2次元マトリクス状に圧力室が配置された記録ヘッドの平面模式図である。同図の一点鎖線で囲んだ範囲130は、印字を行うためのインク吐出に使用されるノズル(画像形成に寄与するノズル)の圧力室に対応した圧電素子50-va が配置された領域(以下「有効ノズル範囲」という。)である。この有効ノズル範囲130の外側(同図の点線で囲んだ外周部の範囲140)には、画像形成に寄与しないダミーの圧電素子50-dm が配置されている。
有効ノズル範囲130内の最外側に位置するノズルからの吐出の際に、ダミーの圧電素子50-dm を駆動することにより、モーメントを釣り合わせることができるのは、上述の説明から明白である。
本発明の実施の形態に係る画像形成装置を示す側面図 本発明の実施の形態に係る画像形成装置としての記録ヘッドを示す断面図 本発明の実施の形態に係る画像形成装置の制御ブロック図 本発明の実施の形態に係る画像形成装置の作用を示す断面図 本発明の実施の形態に係る画像形成装置の圧電素子に印加する駆動電圧を示す説明図 ノズルの吐出限界と気泡混入限界を示す説明図 吐出ノズルと隣接する非吐出ノズルを駆動する場合の作用を示す説明図 吐出ノズルと隣接しない非吐出ノズルを駆動する場合の作用を示す説明図 吐出ノズルからの距離と圧電素子への駆動信号の大きさの関係を示すグラフ ダミーの圧電素子の配置例を示す平面模式図
符号の説明
10…画像形成装置、12…記録ヘッド、16…記録紙、44a,44b…振動板、50,50a,50b…圧電素子、50-dm …ダミーの圧電素子、54,54a,54b…圧力室、56,56a,56b…ノズル、

Claims (2)

  1. 2次元状に配列されたノズルと、
    前記各ノズルに対応して配設された圧力室と、
    駆動信号が印加されることにより、前記圧力室内に圧力を付与して前記ノズルからインクを吐出させる圧電素子と、からなる記録ヘッドを有する画像形成装置において、
    インク吐出時に、インク吐出ノズルの圧電素子に駆動信号のpush波形を印加するのと同時に、インク吐出ノズルを挟んで前後左右両側に位置する該インク吐出ノズル近傍の複数の非吐出ノズルの圧電素子に対して、前記インク吐出ノズルの圧電素子に与えられる前記駆動信号の駆動波形の少なくとも一部が逆位相である駆動成分を含んだ駆動波形の駆動信号のpull波形を印加し前記前後左右両側に位置する前記複数の非吐出ノズルの圧電素子を前記インク吐出ノズルの圧電素子と逆方向に駆動することにより、前記インク吐出時に前記インク吐出ノズル及び前記前後左右両側の非吐出ノズル間で前記記録ヘッドにかかる力のモーメントを2次元的に釣り合わせるとともに、
    前記ノズルの内側と外側での圧力差をΔP、インクの表面張力をT、ノズルの半径をrとするとき、前記非吐出ノズルの圧電素子に与えられる駆動信号は、前記圧力差ΔPが2T/rの半分に収まる駆動電圧であり、
    前記非吐出ノズルの圧電素子に与えられる駆動信号の大きさは、前記インク吐出ノズルからの距離が遠いほど小さく設定されることを特徴とする画像形成装置。
  2. 画像形成に寄与しないダミーの圧電素子が最外側のノズルの外側に設けられる請求項1に記載された画像形成装置。
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