JP4402843B2 - 情報処理装置および遠隔受注設計支援方法 - Google Patents

情報処理装置および遠隔受注設計支援方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、顧客の要求を反映させながら段階的に設計を進めていく必要がある受注製品の設計支援技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
設計者とユーザとの間の情報交換にインターネットを利用する技術として、特開2000−348079号公報記載の技術(以下、従来の技術と呼ぶ)が知られている。この技術においては、まず、ユーザが、所望の部品等のCADシンボルを設計者側のサーバからダウンロードし、それらを用いて、自己の希望する住宅の設計データを試行錯誤しながら作成すると、ついで、設計者が、その設計データに基づいて、ユーザの希望にかなった詳細な設計図を作成する、という手順がふまれる。さらに、その後、必要に応じて、設計者の作成した設計図の修正をユーザが電子メール等で依頼するという手順がふまれることもある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記従来の技術において、ユーザは、すべての手続きを、自己の管理の下で自発的に行う必要がある。このため、ユーザは、CADシンボルを入手してから設計データを送信するまでの期間中、または、設計者の作成した設計図を受け取ってからその修正を依頼するまでの期間中に、つぎの手続きをとるのをうっかり忘れてしまうことがある。このことは、住宅完成に至るまでの期間を長引かせる原因となる。また、ユーザのなかには、そのままつぎの手続きをとるきかっけが得られずに、住宅購入自体を取り止めてしまう人もいる。
【0004】
そこで、本発明は、自己の希望にかなった生産品を得るまでの手続を段階的に進めるユーザを支援する情報処理システムを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明においては、製品の製造者のコンピュータと、顧客の端末とがネットワークを介して接続され、前記製品の設計を段階的に完成させる遠隔受注設計支援方法であって、前記製造者のコンピュータは記憶装置と、演算処理装置と、を有し、前記記憶装置は、顧客管理データベースと、製品情報及び技術情報配信日程管理テーブルを有する管理データベースであって、前記製品情報は、前記製造者の提供可能な製品ごとに、当該製品の満たす設計要件を示す情報を有し、前記技術情報配信日程管理テーブルは、製品候補、CADシンボル、据付図、意匠図及び受注の各々の技術情報を提供する順番を示す情報と、これらの技術情報ごとの、次順の技術情報を提供するまでの期間を示す所要期間とを有する技術情報配信日程管理テーブルと、を有する管理データベースと、前記製品ごとに、当該製品の構造情報と、当該製品の設置のために確保する必要のある占有スペースを示す情報である占有スペース情報と、当該製品の仕様を示す仕様情報とを含むCADシンボルを有するCADシンボル管理データベースと、意匠仕様を示す意匠仕様情報ごとの意匠図データを有する意匠管理データベースと、を有し、前記演算処理装置が、製品候補提供ステップと、CADシンボル提供ステップと、据付図提供ステップと、意匠図提供ステップと、受注ステップと、誘導情報配信ステップと、を実行し、前記製品候補提供ステップは、前記製造者の提供可能な製品のうち1つを選択するための設計要件を入力するための情報を前記顧客の端末に送信するステップと、前記顧客の端末から設計要件が送信されると、前記製品情報から、当該送信された設計要件に該当する製品である製品候補を検索し、当該検索した製品候補を前記顧客の端末に送信し、さらに、製品候補技術情報を提供した日付を示す日付情報と、案件識別情報とを対応付けて前記顧客管理データベースへ記憶させるステップと、を有し、前記CADシンボル提供ステップは、前記製品候補の仕様情報を入力するための情報を前記顧客の端末に送信するステップと、前記顧客の端末から仕様情報が送信されると、前記CADシンボル管理データベースから、前記受信した仕様情報に該当するCADシンボルを読み出し、当該読み出したCADシンボルを前記顧客の端末に送信し、さらに、CADシンボル技術情報を提供した日付を示す日付情報と案件識別情報とを対応付けて前記顧客管理データベースへ記憶させるステップと、を有し、前記据付図提供ステップは、前記顧客の端末から送信された、当該顧客の設計している設計物のデータである設計物データに前記CADシンボルを位置決めした顧客設計データを受信するステップと、据付図技術情報を提供した日付を示す日付情報と案件識別情報とを対応付けて前記顧客管理データベースへ記憶させ、さらに、前記顧客の端末から送信された顧客設計データを用いて作成された据付図データを前記顧客の端末に送信するステップと、を有し、前記意匠図提供ステップは、前記顧客の端末から送信された意匠仕様情報を受信すると、前記意匠図管理データベースから、当該意匠仕様情報に該当する意匠図データを検索し、当該検索した意匠図データを当該顧客の端末に送信するステップと、意匠図技術情報を提供した日付を示す日付情報と案件識別情報とを対応付けて前記顧客管理データベースに記憶させ、さらに、前記顧客の端末から送信された意匠仕様情報の意匠図データを用いて作成された意匠図を前記顧客の端末に送信するステップと、を有し、前記受注ステップは、前記顧客の端末から送信された発注指示を受信すると、発注技術情報を提供した日付を示す日付情報と案件識別情報と対応付けて前記顧客管理データベースに記憶させるステップ、を有し、前記誘導情報配信ステップは、所定時間毎に、前記顧客管理テーブルを参照し、前記製品候補技術情報を提供した日付を示す日付情報、前記CADシンボル技術情報を提供した日付を示す日付情報、前記据付図技術情報を提供した日付、前記意匠図技術情報を提供した日付を示す日付情報、前記発注技術情報を提供した日付を示す日付情報のうち少なくとも1つが記憶されていない場合、前記技術情報配信日程管理テーブルから、提供した日付情報が記憶されている技術情報のうち最新の技術情報の所要期間と、提供した日付情報が記憶されていない技術情報のうち最も先に提供すべき技術情報(以下、誘導技術情報)の所要期間とを取得し、取得した所要期間と、現在の日付とから、現在の日付が、技術情報を配信すべき日付を過ぎているか否か判断し、技術情報を配信すべき日付を過ぎている場合、当該誘導技術情報の存在と、前記技術情報配信日程管理テーブルに提供した日付情報が記憶されている技術情報のうち最近のものに関する付加サービスと、を通知する電子メールを前記顧客の端末に配信することを特徴とする。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、添付の図面を参照しながら、本発明に係る実施の一形態について説明する。
【0007】
具体的なシステム構成の説明に先立ち、発注者(建築設計者)と受注者(設備設計者および意匠設計者)とがインターネットを媒介に協同してエレベータ設計を段階的に進めていく必要がある商取引きのなかで、ユーザがこなすべき手続きの流れの概要を説明しておく。なお、ここでは、発注品の例としてエレベータを挙げることとする。
【0008】
自己の建築設計中の建屋にエレベータを設置しようとする建築設計者は、自己の要求にかなったエレベータを発注する必要がある。そのためには、建築設計者は、以下に示すように、図1に示した五段階の手続き(S101,S111,S121,S131,S141)を順次行う必要がある。
【0009】
建築設計者は、前もって、自己の建築設計中の建屋の用途および居住人口等に適したエレベータの機種(カゴ容量、搬送速度)および設置台数を知っておく必要がある。そこで、建築設計者は、まず、エレベータ機種/台数計画サービスの提供を依頼する。そして、エレベータの設置建屋に関する情報(以下、建屋情報と呼ぶ)を提供し、それにより、自己の建築設計中の建屋に適したエレベータの機種および設置台数に関する情報を取得する(S101)。
【0010】
エレベータの機種および台数の計画がたち、さらに建屋の建築設計が進行すると、建築設計者は、エレベータの納まりを検討する必要がある。そこで、建築設計者は、今度は、エレベータCADシンボル提供サービスの提供を依頼する。このエレベータCADシンボル提供サービスにおいて、建築設計者は、ドアの開き方、カウンタウエイトの設置位置等の仕様を提供し、それにより、自己の要求仕様に合致したエレベータのCADシンボルを取得する(S110)。
【0011】
建築設計者は、CADアプリケーションで作成中の建築図に、そのCADシンボルを配置することによって、建築設計中の建屋内のエレベータの納まりを検討し終えたら、完成した建築図データに即したエレベータ据付図の作成を機器設計者に依頼する必要がある。そこで、建築設計者は、エレベータ据付図作図サービスの提供を依頼する。このエレベータ据付図作図サービスにおいて、建築設計者は、エレベータのCADシンボルを含む建築図データを提供し、それにより、自己の建築設計中の建屋にエレベータを適正に据え付けるための据付図データを取得する(S121)。
【0012】
エレベータ据付図データが完成すると、今度は、建築設計者は、エレベータの内装仕様を検討する必要がある。そこで、建築設計者は、エレベータ意匠図作図サービスの提供を依頼する。このエレベータ意匠図作図サービスにおいて、建築設計者は、天井デザイン等の内装仕様を提供し、それにより、自己の要求仕様を満たした内装のエレベータのパースデータおよび意匠図データを取得する(S131)。
【0013】
このパースデータ等を参照することによって、エレベータを発注する旨の最終判断を下したら、それまでに決定した仕様のエレベータを発注する。これにより、設備設計者等が、建築設計者からエレベータを正式に受注し、エレベータの生産を開始する(S141)。
【0014】
このような一連の手続において、建築設計者が、ある手続きを滞らせることがある。そこで、本実施の形態においては、建築設計者の手続の進捗を定期的にチェックし、いずれか手続(S101、S111、S121、S131)がとられてから適当な時間経過した時点(S110、S120、S130、S140)において、つぎの手続がとられていなければ、つぎの手続きへ建築設計者を誘導するための処理(S112、S122、S132)を実行することとしている。具体的には、図2に示すように、建屋の建築日程にあわせてエレベータ発送予定日Tが決まると、その日Tからさかのぼって、いつまでに各手続き(S101、S111、S121、S131、S141)が終了している必要があるかが定まるため、建築設計者がつぎの手続きをとっている必要がある日T2,T3,T4,T5からさらに適当な期間Δt2,Δt3,Δt4,Δt5だけさかのぼった日t2,t3,t4,t5に、つぎの手続きへ建築設計者を誘導するための技術情報を配信することとしている。例えば、最初のサービス「エレベータ機種・台数計画サービス」の提供を受けた建築設計者が、エレベータ発送予定日Tよりも所定の期間(ΔT2+Δt2)だけ前の日t2に、まだ、つぎのサービス「エレベータCADシンボル提供サービス」の提供を受けていなければ、その建築設計者には、つぎのサービス「エレベータCADシンボル提供サービス」へ誘導する技術情報が配信される。
【0015】
なお、図1には、建築設計者がとる五段階の手続(S101、S111、S121、S131、S141)の理想的な流れが示してあるが、実際の商取引では、かならずしも、このとおりの流れで建築設計者が手続をとるとは限らない。例えば、メーカーのなかには、エレベータを受注してからエレベータ意匠図の作成依頼を受け付けることとしているものもある。このように、建築設計者がとる五段階の手続の流れが図1に示した通りにならない場合であっても、つぎにとるべき手続をある時点までにとっていない建築設計者に、つぎの手続を促すメッセージを送ることは可能である。すなわち、本発明の適用によれば、商取引でどのような手続の流れが採用されているかにかかわらず、つぎにとるべき手続をある時点までにとっていない建築設計者にメッセージを送り、つぎの手続に建築設計者を誘導することできる。
【0016】
つぎに、このような一連の手続きを含む商取引きに利用されるネットワークシステムの概略構成について説明する。
【0017】
図3に示すように、このネットワークシステムには、建築設計者側の情報処理システムと、機器製造会社側の情報処理システムとが含まれている。
【0018】
建築設計者側の情報処理システムには、インターネットに接続されたWWW(world wide web)クライアント端末60(以下、建築設計者用端末60と呼ぶ)が複数含まれている。これらの建築設計者用端末60は、ユーザの入力等に応じてプログラム実行可能な通常のハードウエア構成を有する情報処理装置であり、その内蔵ハードディスクには、WWWを利用するために必要なブラウザ61、標準プロダクトモデル対応のCADプログラム、メール配信プログラム、OS(Operation System)等の各種プログラムがあらかじめインストールされている。なお、この建築設計者用端末60には、入力装置62(マウス、キーボード等)、後述のWebページ等が表示されるディスプレイ装置63が接続されている。
【0019】
一方、機器製造会社側の情報処理システムには、インターネットに接続されたWWWサーバ10、データベースサーバ20、複数のユーザ端末、これらを相互に接続しているLAN50(local area network)、等が含まれている。
【0020】
WWWサーバ10は、外部からの指示に応じてソフトウエアの実行可能な通常のハードウエア構成を有する情報処理装置であり、その内蔵ハードディスクには、ブラウザからリクエストを受け付けると利用可能なファイルをブラウザに与えるhttpd(HyperText Transfer Protocol Daemon)、httpdからのデータを処理するCGI(Common Gateway Interface)スクリプト、CGIスクリプトによって起動されるエレベータ設計支援プログラム、メール配信プログラム、OS(Operation System)、等がインストールされている。さらに、建築設計者用端末60のディスプレイ装置63に後述のWebページを表示させるためのHTMLドキュメント、建築設計者に電子メールで送信される後述の技術情報、等も格納されている。
【0021】
これらのソフトウエアおよびCPU等のハードウエアにより実現される機能構成として、WWWサーバ10は、▲1▼建築設計者から建屋情報(建屋の用途、建屋のフロア数、各フロアの想定人口)を受け付けると、エレベータ機種・台数計画案を建築設計者に提供するエレベータ機種・台数計画依頼受付け部11、▲2▼エレベータ本体についての要求仕様データを建築設計者から受け付けると、その要求仕様データに合致するエレベータのCADシンボルを建築設計者に提供するシンボル提供依頼受付け部12、▲3▼エレベータのCADシンボルを含んだ建築図データを建築設計者から受け付けると、その建築図データに即して作成されたエレベータ据付図データを建築設計者側から取出し可能とする据付図作図依頼受付け部13、▲4▼エレベータのカゴ内装についての要求仕様データを建築設計者から受け付けると、その要求仕様データに合致する意匠図データおよびパースデータを建築設計者に提供する意匠図作図依頼受付け部15、▲5▼エレベータのカゴ内装についての特殊要求仕様データを受け付けるとともに、その特殊要求仕様データに合致した意匠図データおよびパースデータを建築設計者に提供するデザインイメージ生成依頼受付け部14、▲6▼エレベータの発注を建築設計者から受け付けるエレベータ受注部17、を有している。さらに、▲7▼これら各部を利用しながら行われる一連の手続きの進行具合を監視し、必要に応じて、つぎのサービスへ誘導するための技術情報を電子メールで建築設計者に提供する技術情報配信部16も有している。
【0022】
データベースサーバ20は、外部からの指示に応じてプログラムを実行可能な通常のハードウエア構成を有する情報処理装置であり、その内蔵ハードディスクには、データベース検索等のデータベース処理が定義されたデータベース管理システムプログラム、データ通信制御プログラム、OS等がインストールされている。そして、このデータベースサーバ20は、データベース管理システムプログラムのデータベース処理対象となる後述のデータベースが格納された外部記憶装置21を有している。
【0023】
そして、複数のユーザ端末のなかには、エレベータの据付け設計を行う設備設計者が使用するユーザ端末(設備設計者用端末と呼ぶ)30と、エレベータの意匠設計を行う意匠設計者が使用するユーザ端末(意匠設計者用端末と呼ぶ)40とが、少なくも1台ずつ含まれている。設備設計者用端末30と意匠設計者用端末40とは、いずれも、外部からの指示に応じてプログラムを実行可能な通常のハードウエア構成を有する情報処理装置であり、その内蔵ハードディスクには、標準プロダクトモデル対応のCADプログラム、データ通信制御プログラム、OS等がインストールされている。そして、これらのプログラムおよびCPU等のハードウエアにより、▲1▼設備設計者または意匠設計者が要求するデータを、データベースサーバ20から取得するデータ読込み部31,41、▲2▼設備設計者または意匠設計者に作図用ツール等を提供する設計システム32,42、等を実現する。
【0024】
つぎに、データベースサーバ20の外部記憶装置21に格納されたデータベースについて説明する。
【0025】
このデータベースサーバ20の外部記憶装置21に格納されたデータベースのなかには、以下のデータベース、すなわち、建屋特徴管理データベース21A、顧客管理データベース21B、CADシンボル管理データベース21C、意匠図管理データベースD、建築図管理データベース21E、デザイン情報管理データベース21F、が含まれている。
【0026】
建屋特徴管理データベース21Aには、建屋の用途(オフィスビル、マンション等)ごとに、その用途の建屋のために作成されたエレベータ機種・台数計画マップ、その用途の建屋のために作成された技術情報配信日程管理テーブルがそれぞれ登録されている。
【0027】
各エレベータ機種・台数計画マップは、いずれも、建屋のフロア数および各フロアの推定居住人口の組合せを検索キーとして、エレベータ機種・台数計画情報、すなわち、推奨エレベータのカゴ容量(定員、積載荷重等)、推奨エレベータの搬送速度、推奨エレベータの設置台数を取得することができるようになっている。例えば、オフィスビルについてのエレベータ機種・台数計画マップのデータ構造は、概念的に、図4のように示される。このエレベータ機種・台数計画マップは、オフィスビルのフロア数401および各フロアの推定居住人口400を、エレベータ機種・台数計画情報(推奨エレベータのカゴ容量402、推奨エレベータの搬送速度403A,403B、推奨エレベータの設置台数404)に対応付けている。このため、このエレベータ機種・台数計画マップによれば、例えば、フロア数「10階」および各フロアの推定居住人口「300人」のオフィスビルに対するエレベータ機種・台数計画情報として、搬送速度「105m/min」、カゴ容量「9人」、設置台数「2台」を取得することができる。
【0028】
一方、各技術情報配信日程管理テーブルは、いずれも、建屋のフロア数および各フロアの推定居住人口の組合せを検索キーとして、最初のサービス提供日T1(エレベータ機種/台数計画サービスの提供日)からエレベータ発送日までの標準的な総所要期間ΔT1、エレベータ発送予定日を基準とした技術情報配信日程が得られるようになっている。そして、技術情報配信日程には、2番目以降の各サービスへ建築設計者を誘導するための技術情報の配信日t2,t3,t4,t5とエレベータ発送予定日Tとの間に確保すべき期間(以下、技術情報配信日〜エレベータ発送日期間と呼ぶ)、が含まれている。例えば、オフィスビルについての技術情報配信日程管理テーブルのデータ構造は、概念的に、図5のように示される。この技術情報配信日程管理テーブルは、オフィスビルのフロア数501および各フロアの推定居住人口500を、総所要期間502および技術情報配信日程503に対応付けている。このため、この配信日程管理テーブルによれば、例えば、フロア数「2階〜5階」および各フロアの推定居住人口「100未満」のオフィスビルについては、最初のサービス提供日からエレベータ発送日までの標準的な総所要期間「300日」と、2番目以降の各サービスの技術情報配信日〜エレベータ発送日期間「200日」,「120日」,「30日」,「14日」とを得ることができる。
【0029】
顧客管理データベース21Bには、図6に示すように、依頼案件ごとに、その案件に割り当てられた案件ID600、その案件のサービス利用履歴情報601、顧客情報(建築設計者のメールアドレス、建築設計者の名称等)602、が登録される。サービス利用履歴情報601には、各サービスのサービス名601Aに対応付けて、サービス提供日が格納されるフィールド601B、サービス提供を受けるために建築設計者が提供した情報(ユーザ提供情報)が格納されるフィールド601C、サービス提供により建築設計者が取得した情報(ユーザ取得情報)が格納されるフィールド601D、が確保されている。そして、建築設計者がサービスを受けるごとに、そのサービスのサービス名601Aに対応付けられた3つのフィールド601B,601C,601Dに、それぞれ、サービス提供日、ユーザ提供情報、ユーザ取得情報が格納される。例えば、建築設計者が、1999年3月10日に「エレベータ機種・台数計画サービス」を利用し、このサービスにおいて、建屋情報「フロア数:7階、1フロア当たりの推定居住人口:100人」を提供して、エレベータ機種・台数計画案「カゴ容量:5人、設置台数:2台、搬送速度:60m/min」を取得した場合、サービス名601A「エレベータ機種・台数計画サービス」に対応付けられた3つのフィールド601B,601C,601Dには、それぞれ、サービス提供日「1999/3/10」、ユーザ提供情報「フロア数:7階、1フロア当たりの推定居住人口:100人」、ユーザ取得情報「カゴ容量:5人、設置台数:2台、搬送速度:60m/min」が記述される。
【0030】
CADシンボル管理データベース21Cには、各種エレベータのCADシンボルが登録されている。各CADシンボルには、それぞれ、構造上の特徴(サイズ、形状等)を表す構造情報、設置のために確保する必要があるスペース(以下、占有スペースと呼ぶ)を表す有効スペース情報、エレベータの仕様情報(エレベータの用途、ドア開き方向、カゴ容量、トランク設置の有無、搬送速度、カウンタウエイト位置等)、付加情報等が含まれている。
【0031】
意匠図管理データベース21Dには、エレベータの内装デザインごとに、意匠図データの格納ファイル、内装パースデータの格納ファイル、意匠図データおよび内装パースデータの作成に用いた仕様データ(天井デザインパターン、材質データ、ドア開き方向、カゴ容量)が登録されている。
【0032】
建築図管理データベース21Eには、建築設計者から建築図データを受け付けた案件ごとに、顧客管理データベース21Bと共通の案件ID、建築図データが登録される。
【0033】
据付図管理データベース21Fには、据付図データの作成依頼を受け付けた案件ごとに、顧客管理データベース21Bと共通の案件ID、完成した据付図データの格納ファイルが登録される。
【0034】
デザイン情報管理データベース21Gには、建築設計者が特殊内装仕様を希望した案件について、顧客管理データベース21Bと共通の案件ID、意匠図作成のために建築設計者から提供されたデザイン情報ファイル(後述)およびその関連情報が登録される。なお、ここで言うデザイン情報ファイルとは、建築設計者が希望する特殊内装デザインの画像データ等が格納されたデザイン電子ファイルのことである。
【0035】
つぎに、前述の一連の手続を含んだ商取引きを、このようなネットワークシステムを利用して実現させる設計支援処理について説明する。ここでは、前述の一連の手続の説明の流れにそって説明する。
【0036】
前述したように、サービスの提供を受ける建築設計者の手続きは、順調に進めば、以下の5つの段階に分けられる。
【0037】
(1)第一段階
図8に、この第一段階における処理のフローチャートを示す。なお、この第1段階における処理は、図1のS101における処理に相当する。
【0038】
建屋には、その建屋内の交通需要に応じたエレベータが設置される必要がある。例えば、建屋の用途(オフィスビル、マンション等)によって、設置エレベータの最適な必要搬送能力は異なるし、同じ用途の建屋であっても、その建屋の高さによって、設置エレベータの最適な搬送速度は異なる。したがって、建築設計者は、前もって、建築設計中のエレベータ付き建屋に適したエレベータの機種(カゴ容量、搬送速度)および設置台数を知っておく必要がある。
【0039】
そこで、建築設計者は、まず、建築設計者用端末60上でブラウザ61を起動し、WWWサーバ10上の所定のWebドキュメントのURL(Uniform Resource Locaters)を入力することによって、建築設計者用端末60のディスプレイ装置63に、エレベータ設計支援サイトのトップページを表示させる。図7に示すように、このトップページ700上には、案件IDを入力するための案件ID入力ボックス701、建築設計者に対するアンダーライン付き提供サービス名の一覧702〜706が配置されている。このトップページ700上で、建築設計者が、案件ID入力ボックス701に何も入力せずに、提供サービス一覧からサービス名「エレベータ機種・台数計画サービス」702を選択すると、エレベータ設計支援サイトの建屋情報入力ページが、建築設計者用端末60のディスプレイ装置63上で開かれる。図9(a)に示すように、この建屋情報入力ページ900には、建屋情報(エレベータ設置建屋の用途、エレベータ設置建屋のフロア数、エレベータ設置建屋1フロア当たりの推定居住人口)を入力するための入力ボックス901〜903、すべての入力ボックス901〜903のデータ設定を確定するためのOKボタン904が配置されている。この建屋情報入力ページ900上で、建築設計者が、各入力ボックス901〜903に適当なデータをそれぞれ入力し、さらにOKボタン904をクリックすると、各入力ボックス901〜903内の設定データを含むデータ検索要求がWWWサーバ10へ送られる(S800)。
【0040】
WWWサーバ10の機種・台数計画依頼受付け部11は、このデータ検索要求に含まれている建屋情報(建屋用途、フロアー数、居住人口)を検索キーとするデータベース検索をデータベースサーバ20に要求する。この要求に応じて、データベースサーバ20は、建屋特徴管理データベース21Aを検索し、検索キーの1つ(建屋用途)に対応付けられたエレベータ機種・台数計画マップから、残り2つの検索キー(フロアー数および居住人口)に対応付けられたエレベータ機種・台数計画情報を取得する(S801)。このとき取得されたエレベータ機種・台数計画情報が、WWWサーバ10を介して、建築設計者用端末60に返信されると、建築設計者用端末60のディスプレイ装置63には、エレベータ設計支援サイトのエレベータ機種・台数計画案表示ページが開かれる。図9(b)に示すように、このエレベータ機種・台数計画案表示ページ910上には、建築設計者指定の建屋用途、エレベータの推奨カゴ容量、エレベータの推奨搬送速度、エレベータの推奨設置台数が、エレベータ機種・台数計画案911として表示される(S802)。これを参照することによって、建築設計者は、自己の建築設計中の建屋に適したエレベータ機種・台数計画案を把握することができる。
【0041】
また、このエレベータ機種・台数計画案表示ページ910上には、あわせて、電子メールのアドレスを入力するための入力ボックス912、現在表示中のエレベータ機種・台数計画案等を保存するか否かを建築設計者に問うメッセージおよびそれに対する返答を受け付ける2つのアンダーライン付き文字「Y」「N」913も表示されている。ここで(S803)、建築設計者は、表示中のエレベータ機種・台数計画案がその後の建築設計作業に不要であると判断した場合には、一方のアンダーライン付き文字「N」をクリックし、表示中のエレベータ機種・台数計画案がその後の建築設計作業に必要であると判断した場合には、自己の電子メールのアドレスをメールアドレス入力ボックス912に入力してから、さらに他方のアンダーライン付き文字「Y」をクリックすればよい。
【0042】
エレベータ機種・台数計画案表示ページ910上の一方のアンダーライン付き文字「N」がクリックされると、建築設計者用端末60のディスプレイ装置63上でトップページ700が再度開かれ、それまで表示されていたエレベータ機種・台数計画案等の情報が建築設計者用端末60上から失われる(S806)。
【0043】
これに対して、エレベータ機種・台数計画案表示ページ910上で、メールアドレス入力ボックス912にメールアドレスが入力され、さらに、さらに他方のアンダーライン付き文字「Y」がクリックされると、エレベータ機種・台数計画案表示ページ910上の情報(エレベータ機種・台数計画案、建屋情報、メールアドレス)を含むデータ保存要求が建築設計者用端末60からWWWサーバ10に送信され、以下の処理(S804,S805)が実行される。
【0044】
WWWサーバ10の機種・台数計画依頼受付け部11は、建築設計者用端末60からのデータ保存要求を受け付けると、それに含まれていた情報(エレベータ機種・台数計画案、建屋情報、メールアドレス)と現在の日付とのデータベース登録をデータベースサーバ20に要求する。これに応じて、データベースサーバ21は、それらの情報を、未登録案件IDのなかで最も若い案件IDと、現在の日付とを対応付けて、顧客管理データベース21Bに新規登録する。これにより、新規案件IDに対応付けられた顧客情報602には、建築設計者のメールアドレスが記述され、同案件IDに対応付けられたサービス利用履歴情報601には、サービス名501A「エレベータ機種・台数計画サービス」に対応付けられた3つのフィールド601B,601C,601Dに、現在の日付(サービス提供日)、建屋情報(ユーザ提供情報)、エレベータ機種・台数計画案(ユーザ取得情報)が記述される(S804)。
【0045】
顧客管理データベースへの新規データ登録が終了すると、このとき登録した新規案件IDが、WWWサーバ11を介して建築設計者用端末63に返信される(S805)。これにより、建築設計者用端末60のディスプレイ装置63上には、図9(c)に示すような案件ID確認ページ920が開かれる。この案件ID確認ページ920上には、建築設計者の依頼案件に割り当てられた新規案件ID922が表示されるとともに、OKボタン921が配置されている。建築設計者が、新規案件IDを確認したあとOKボタン921をクリックすると、ディスプレイ装置63上で再度トップページ700が開かれるとともに、今回提供されたサービスのサービス名「エレベータ機種・台数計画サービス」と新規案件IDとがブラウザ61によって保存される。
【0046】
(2)第二段階
図10、この第二段階における処理のフローチャートを示す。なお、この処理は、図1のS111における処理に該当する。
【0047】
建築設計者は、エレベータ機種・台数計画サービスで提供されたエレベータ機種・台数計画案を正式なエレベータ機種・台数計画として決定した後、さらに建屋の建築作業を進めてゆくと、今度は、エレベータの納まりを検討する段階に到達するこの段階まできたら、建築設計者は、以下に示すように、エレベータCADシンボル提供サービスの提供を受けることによって、エレベータの納まり検討に利用するCADシンボルを取得する必要がある。
【0048】
まず、建築設計者は、再度、自己の建築設計者用端末60とWWWサーバ10とのコネクションを確立して、自己の建築設計者用端末60のディスプレイ装置63上でエレベータ設計支援サイトのトップページ700を開く。このトップページ700上で、建築設計者が、前回発行された案件IDを案件ID入力入力ボックス701に入力してからリターンキーを押すと、そのトップページ700上のテキストがそのスタイルを変化させる。具体的には、トップページ700上の提供サービス名一覧のうち、入力案件IDに対応する保存中のサービス名「エレベータ機種・台数計画サービス」702の次に表示されているサービス名、すなわち、建築設計者が次に提供を受けるべきサービスのサービス名「エレベータCADシンボル提供サービス」703が強調表示される。これにより、建築設計者は、前回のサーバアクセスから相当時間経過していても、今回のサーバアクセスで最初に受けるべきサービスを一見して把握することができる。
【0049】
そのあと、建築設計者が、サービス名「エレベータCADシンボル提供サービス」703を選択すると、案件ID入力入力ボックス701に入力された案件IDを検索キーとするデータベース検索が、WWWサーバ11を介してデータベースサーバ12に要求される。この要求に応じて、データベースサーバ12は、検索キー(案件ID)に対応付けられたサービス利用履歴情報のうち、サービス名「エレベータ機種・台数計画サービス」601Aに対応付けられたユーザ提供情報601Cおよびユーザ取得情報601Dを顧客管理データベース21Cから取り出し、それらを返信する(S1000)。これにより、建築設計者用端末60のディスプレイ装置63上には、エレベータ設計支援サイトのエレベータ仕様入力ページが開かれる。図11に示すように、このエレベータ仕様入力ページ1100上には、返信データにユーザ提供情報として含まれていた建屋用途1101が表示されるとともに、設置台数分のエレベータのそれぞれについて、エレベータの用途を入力するための入力ボックス1102、エレベータ本体の仕様データを設定するための仕様入力ボックス1103、すべての入力ボックスのデータ設定を確定するためのシンボル表示ボタン1104が配置される。なお、ここでは、仕様入力ボックス1103の具体例として、ドア開き方向の入力を受け付けるためのドア開き方向入力ボックス1103A、カゴ容量の入力を受け付けるためのカゴ容量入力ボックス1103B、トランクを設置するか否かの別の入力を受け付けるためのトランク有無入力ボックス1103C、搬送速度の入力を受け付けるための搬送速度入力ボックス1103D、カウンターウエイトの位置の入力を受け付けるためのカウンターウエイト位置入力ボックス1103Eを挙げてある。
【0050】
建築設計者は、このエレベータ仕様入力ページ1100上で、エレベータ設置台数分の各入力ボックス1102,1103A〜1103Eにそれぞれ適当なデータを設定する必要がある。ただし、2種類の入力ボックス1103B,1103Dには、返信データのユーザ取得情報に含まれていたエレベータ機種・台数計画案のカゴ容量および搬送速度がすでに設定されているため、ここでは、他の入力ボックス1102,1103A,1103C,1103Eに適当な仕様データを設定するだけでよい(S1001)。
【0051】
建築設計者が、各エレベータ用の入力ボックスへのデータ設定を終えてから、そのシンボル表示ボタン1104をクリックすると、各入力ボックス1102,1103A〜1103E内の設定データを含むCADシンボル検索要求がWWWサーバ10に送られる。WWWサーバ10のシンボル提供依頼受付け部12は、このCADシンボル検索要求を受け付けると、それに含まれていた設定データを検索キーとするデータベース検索をデータベースサーバ20に要求する。この要求に応じて、データベースサーバ20は、すべての検索キーが仕様情報に合致したCADシンボルをCADシンボルデータベース21Cから取りだし、そのCADシンボルを、WWWサーバ11を介して、建築設計者用端末60に返信する(S1002)。これにより、建築設計者用端末60のディスプレイ装置63上には、エレベータ設計支援サイトのエレベータシンボル表示ページが開かれる(S1003)。図12に示すように、このエレベータシンボル表示ページ1200上には、エレベータ仕様入力ページ上で建築設計者が各エレベータについて設定した仕様データ(エレベータ用途、ドア開き方向、カゴ容量、トランク有無、搬送速度、カウンターウエイト位置)1203が表示されている。さらに、これらの仕様データを検索キーとして検索されたCADシンボル1201、すなわち、建築設計者の要求仕様に合致したエレベータの構造および有効スペースがパラメトリック表現で表示されている。建築設計者は、このCADシンボル1201を、ドラッグ・アンド・ドロップで、CADウィンドウ上の作成中の建築設計図に配置することによって、自己の要求仕様を満たすエレベータが周辺建築要素と干渉を起こすか否かを、一見して確認することができる。例えば、建築設計図上の周辺建築要素(柱、壁等)にCADシンボル1201が重なり合えば、建築設計者は、自身の要求仕様を満たすエレベータが、建築設計図上の昇降路内に納まりきらないものであると判断し、作成中の建築設計図上の昇降路寸法を再検討する必要があることを認識することができる。
【0052】
また、このエレベータシンボル表示ページ1200上には、現在表示中のCADシンボルおよび仕様データを保存するか否かを建築設計者に問うメッセージおよびそれに対する返答を受け付ける2つのアンダーライン付き文字「Y」「N」1203が表示されている。ここで(S1004)、築設計者は、表示中のCADシンボルおよび仕様データがその後の建築設計作業に不要であると判断した場合であれば、一方のアンダーライン付き文字「N」をクリックし、表示中のCADシンボルおよび仕様データがその後の建築設計作業に必要であると判断した場合であれば、他方のアンダーライン付き文字「Y」をクリックすればよい。
【0053】
さて、エレベータシンボル表示ページ1200上の一方のアンダーライン付き文字「N」がクリックされると、建築設計者用端末60のディスプレイ装置63上で再度トップページ700が開かれ、それまで表示されていたCADシンボル1201および仕様データ1202が建築設計者用端末60上から失われる(S1600)。
【0054】
これに対して、エレベータシンボル表示ページ1200上の他方のアンダーライン付き文字「Y」がクリックされると、トップページ700で入力済みの案件ID、エレベータシンボル表示ページ1200上に表示中のCADシンボル1201および仕様データ1202を含むデータ保存要求が建築設計者用端末60からWWWサーバ10に送信される。
【0055】
WWWサーバ10のシンボル提供依頼受付け部12は、建築設計者用端末60からデータ保存要求を受け付けると、それに含まれていた情報と現在の日付とのデータベース登録をデータベースサーバ20に要求する。この要求に応じて、データベースサーバ20は、それらの情報および日付によって、顧客管理データベース21Bの登録データの内容を更新する。これにより、データ保存要求に含まれている案件IDに対応付けられたサービス利用履歴情報601には、サービス名501A「エレベータ機種・台数計画サービス」に対応付けられた3つのフィールド601B,601C,601Dに、現在の日付(サービス提供日)、エレベータの仕様データ(ユーザ提供情報)、CADシンボル(ユーザ取得情報)が記述される(S1005)。
【0056】
このようにして顧客管理データベース21Cのデータ更新が終了すると、その旨のメッセージが、データベースサーバ20から、WWWサーバ11を介して建築設計者用端末60に送信される。このメッセージを受け付けた建築設計者用端末60側では、エレベータ設計支援サイトのトップページ700がディスプレイ装置63上で再度開かれるとともに、今回提供されたサービスのサービス名「エレベータCADシンボル提供サービス」が建築設計者用端末60のブラウザ61によって保存される。
【0057】
(3)第三段階
図13に、この第三段階における処理のフローチャートを示す。なお、この第三段階における処理は、図1のS121における処理に該当する。
【0058】
建築設計者は、エレベータCADシンボル提供サービスで提供されたCADシンボルによってエレベータ納まりを検討をした後、さらに建屋の建築作業を進めてゆくと、今度は、エレベータの据付け構造を検討する段階に到達する。この段階まできたら、建築設計者は、以下に示すように、エレベータ据付図作図サービスの提供を受けることによって、エレベータの据付け構造を検討するためのエレベータ据付図を取得する必要がある。
【0059】
まず、建築設計者は、再度、自己の建築設計者用端末60とWWWサーバ10とのコネクションを確立し、ディスプレイ装置63上でトップページ700を開く。このトップページ700上で、建築設計者が、案件ID入力ボックス701に案件IDを入力してからリターンキーを押すと、そのトップページ700上のテキストがそのスタイルを変化させる。具体的には、トップページ700上の提供サービス名一覧のうち、入力案件IDに対応付けられた保存中のサービス名「エレベータCADシンボル提供サービス」の次に表示されているサービス名、すなわち、建築設計者が次に提供を受けるべきサービスのサービス名「エレベータ据付図作図サービス」704が強調表示となる。これにより、建築設計者は、前回のサーバアクセスから相当時間経過していても、今回のサーバアクセスで最初に受けるべきサービスを一見して把握することができる。
【0060】
ここで、建築設計者が、提供サービス「エレベータ据付図作図サービス」704を選択すると、案件IDを含む検索要求がWWWサーバ10に送信される。WWWサーバ10の据付図作図依頼受付け部13は、この情報検索要求を受け付けると、それに含まれていた案件IDを検索キーとするデータベース検索をデータベースサーバ20に要求する。この要求に応じて、データベースサーバ20は、顧客管理データベース21Bを検索し、検索キー(案件ID)に対応付けられたサービス利用履歴情報のなかから、過去に提供した2種類のサービスの各サービス名「エレベータ機種・台数計画サービス」「エレベータCADシンボル提供サービス」に対応付けられた2つのユーザ提供情報601Cをそれぞれ取り出す。これらのユーザ提供情報601Cは、WWWサーバ10を介して建築設計者用端末60に返信される(S1300)。これにより、建築設計者用端末60のディスプレイ装置63に、エレベータ設計支援サイトのエレベータ据付図作図依頼ページが開かれる。図14に示すように、このエレベータ据付図作図依頼ページ1400には、トップページ700で入力した案件ID1401が表示されるほか、エレベータの設置台数を入力するためのエレベータ設置台数入力ボックス1402、エレベータ設置建屋の用途を入力するための建屋用途入力ボックス1403、エレベータ設置ビルのフロアー数を入力するためのビル階床数入力ボックス1404、各エレベータの本体の仕様(カゴ容量、搬送速度、ドア開き方向、カウンターウエイト位置)を入力するための仕様入力ボックス1405、建築図データのファイル名を入力するための建築図データ入力ボックス1406、据付図の希望納期(日付)を入力するための作図納期入力ボックス1407、各入力ボックスの設定データの送信を指示するための送信ボタン1408が配置されている。建築設計者は、この据付図作図依頼ページ1400上の各入力ボックス1402〜1407にデータ設定を行う必要がある。ただし、この場合には、建築図データ入力ボックスと作図納期入力ボックス以外の入力ボックス1402〜1405には、すでにデフォルトデータ(返信データに含まれていたユーザ提供情報)が設定されているため、建築設計者は、建築図データ入力ボックス1406および作図納期入力ボックス1407にデータを設定するだけでよい。
【0061】
ここで(S1301)、建築設計者が、建築図データ入力ボックス1406および作図納期入力ボックス1407に適当なデータを設定してから、さらに送信ボタン1408をクリックすると、エレベータ据付図作図要求がWWWサーバ10へ送信される。このエレベータ据付図作図要求には、表示中の案件ID1401と、建築図データ入力ボックス1406内のファイル名に該当する建築図データファイルと、その他の入力ボックス1402〜1405,1407内の設定データとが含まれている(S1302)。
【0062】
WWWサーバ10の据付図作図依頼受付け部13は、このエレベータ据付図作図要求を受け付けると、それに含まれていた建築図データおよび案件IDのデータベース登録をデータベースサーバ20に要求する。これに応じて、データベースサーバ20は、それらの情報(建築図データファイル、案件ID)を対応付けて建築図管理データベース21Eに新規登録し、WWWサーバ10にデータベース登録終了を通知する。
【0063】
WWWサーバ10は、この通知を受け取ると、設備設計者宛て電子メールの配信をネットワーク上のメールサーバに要求する。この電子メールには、案件ID、建築データファイル名、納期が記述されている。このため、設備設計者は、この電子メールの内容を参照することによって、依頼案件の存在およびその納期等を知ることができる。
【0064】
そして、設備設計者は、この電子メールで通知された納期を考慮して定めた適当な時期に、エレベータ据付図の作図を開始する必要がある。この場合の作図作業は、例えば、以下のように行われる。設備設計者は、まず、作図依頼のあった案件IDを含む所定のコマンドを自己の機器設計者用端末30に入力する。これにより、データ読込み部31が、その案件IDに対応付けられた建築図データを建築図管理データベース21Eから取得する。その後、設計システム32を利用しながら、その建築図データに基づき、適正なエレベータ据付図を完成させる。
【0065】
このようにして据付図データを完成させたら、設備設計者は、その据付図データが格納されたファイルと案件IDとを据付図管理データベース21Fに登録するとともに、顧客管理データベース21Cに登録されているその案件のサービス利用履歴情報500に、現在の日付け、据付図データファイル名、据付図の作成に使用した建築図データファイル名を、サービス名「エレベータ意匠図作図サービス」に対応付けられた各フィールド601A,601B,601C1に登録する。さらに、エレベータ据付図の完成を通知する電子メールを、据付図作図依頼元に宛てて送信する(S1303)。
【0066】
建築設計者は、この電子メールの着信によってエレベータ据付図データの完成を知ると、その据付図データをダウンロードするため、自己の建築設計者用端末60上でブラウザを起動し、据付図ダウンロードページを自己の建築設計者用端末60のディスプレイ装置63上で開く。図15に示すように、この据付図ダウンロードページ1500上には、エレベータ据付図の作図を依頼した案件の案件IDを入力するための案件入力ボックス1501、据付図データのダウンロードを指示するためのアンダーライン付き文字列1502が配置されている。建築設計者が、この据付図ダウンロードページ1500上で、案件IDを案件入力ボックス1501に入力し、さらにアンダーライン付き文字列1502をクリックすると、今回提供されたサービスのサービス名「エレベータ据付図作図サービス」と案件入力ボックス1501内の案件IDとがブラウザ61によって保存されるとともに、案件入力ボックス1501内の案件IDを含む据付図検索要求がWWWサーバ10に送信される。WWWサーバ10の据付図作図依頼受付け部13は、この据付図検索要求を受け付けると、それに含まれていた案件IDを検索キーとするデータベース検索をデータベースサーバ20に要求する(S1304)。これに応じて、データベースサーバ20は、その案件IDに対応付けられた据付図データファイルを据付図管理データベース21Fから取りだす(S1305)。この据付図データファイルが建築設計者用端末60にダウンロードされる。これにより、建築設計者は、自己の要求仕様が反映されたエレベータを建屋に適切に据え付けるための据付図を得ることができるため、それを参照しながら、エレベータの据付け構造を検討することができる(S1306)。
【0067】
(4)第四段階
図17に、この第四段階における処理のフローチャートを示す。なお、この大四段階の処理は、図1のS131における処理に相当する。
【0068】
建築設計者は、エレベータ据付図データを取得すると、今度は、エレベータの内装を検討する必要がある。この段階にまできたら、建築設計者は、以下に示すように、エレベータ意匠図作図サービスの提供を受けることによって、エレベータの内装を検討するための内装パースデータを取得する必要がある。
【0069】
まず、建築設計再度、自己の建築設計者用端末60とWWWサーバ10とのコネクションを確立し、自己の建築設計者用端末60のディスプレイ装置63上でエレベータ設計支援サイトのトップページ700を開く。
【0070】
機器設計者用端末30で作成された据付図データを入手した建築設計者が、トップページ700上の案件ID入力ボックス701に案件IDを入力してからリターンキーが押すと、そのトップページ700上のテキストがそのスタイルを変化させる。具体的には、トップページ700上の提供サービス名一覧のうち、入力案件IDに対応付けられた保存中のサービス名「エレベータ据付図作図サービス」704の次に表示されているサービス名、すなわち、建築設計者が次に提供を受けるべきサービスのサービス名「エレベータ意匠図作図サービス」705が強調表示となる。これにより、建築設計者は、今回のサーバアクセスで最初に受けるべきサービスを容易に把握することができる。
【0071】
ここで、建築設計者が、提供サービス一覧から、希望の提供サービス「エレベータ意匠図作図サービス」705を選択すると、案件ID入力ボックス701に入力された案件IDを含む検索要求が、WWWサーバ11を介してデータベースサーバ12に送られる。この要求に応じて、この要求に応じて、データベースサーバ20は、顧客管理データベース21Bを検索し、検索キー(案件ID)に対応付けられたサービス利用履歴情報のなかから、過去に提供した2種類のサービスの各サービス名「エレベータ機種・台数計画サービス」「エレベータCADシンボル提供サービス」に対応付けられたユーザ提供情報601Cをそれぞれ取り出す。それらのユーザ提供情報は、WWWサーバ10を介して、建築設計者用端末60に返信される(S1600)。これにより、建築設計者用端末60のディスプレイ装置63には、エレベータ設計支援サイトのエレベータ意匠仕様検討ページが開かれる。図17に示すように、この意匠仕様検討ページ1700上には、トップページ700で入力済みの案件ID1701、建屋用途1702、建屋のフロア数1703、エレベータ1号機についての既定の仕様データ1704が表示されるほか、エレベータ1号機の内装仕様データを設定するためのツール、例えば、エレベータの天井デザインタイプを選択するためのアイコン群1705、エレベータの側板材質を選択するためのリストボックス1706、エレベータの床材質を選択するためのリストボックス1707、ハンドレールの取付け有無および材質を選択するための2つのチェックボタン1708Aおよびリストボックス1708B、次のエレベータの内装仕様データの設定処理に進むためのボタン1709が配置されている。なお、このページ上に表示中の内容を保存するか否かの回答を建築設計者に問うメッセージとそれに対する回答を受け付ける2つのアンダーライン付き文字「Y」「N」1710も表示されているが、この段階では、それらは、非アクティブ状態となっている。
【0072】
建築設計者が、このエレベータ意匠仕様検討ページ1700上で、エレベータ1号機の内装仕様データの設定を行ってからさらにボタン1709をクリックすると、エレベータ1号機についての既定の仕様データ1704の代わりに、エレベータ2号機についての既定の仕様データが表示され、それまでエレベータ1号機の内装仕様データを設定するためのものであったツール1705,1706,1707,1708A,1708Bが、エレベータ2号機の内装仕様データを設定するためのツールとなる。
【0073】
このようにして、建築設計者が、各エレベータの内装仕様データを設定し終えると(S1601)、いずれかのエレベータの内装仕様データのなかに、特殊天井デザインタイプの指定または特殊材質の指定が含まれているか否かが判断される(S1602)。なお、設置エレベータが1台だけである場合には、建築設計者が、エレベータ1号機の内装仕様データの設定を行ってからボタン1709をクリックしても、エレベータ意匠仕様検討ページ1700上の表示等は変化せず、ただちに、エレベータ1号機の内装仕様データのなかに、特殊天井デザインタイプの指定または特殊材質の指定が含まれているか否かが判断される。
【0074】
その結果、特殊天井デザインタイプのおよび特殊材質のいずれの指定も含まれていなければ、建築設計者端末60から、各エレベータの内装パースデータの検索要求が、WWWサーバ10を介して、データベースサーバ20に送信される。この検索要求には、各エレベータごとに、内装パースデータの検索キーとして、カゴ容量、ドア開き方向、内装仕様データ(天井デザインタイプ名、材質データ、ハンドレール取付の有無等)が含まれている。
【0075】
この要求を受け付けたデータベースサーバ20は、各エレベータごとに、その検索キー(カゴ容量、ドア開き方向、内装仕様データ)に対応付けられた内装パースデータファイルを意匠図管理データベース21Dから取り出す(S1604)。そして、それら各エレベータの内装パースデータファイルが、WWWサーバ10を介して建築設計者用端末60に返信されると、建築設計者用端末60のディスプレイ装置63上に開かれていたエレベータ意匠仕様検討ページ1700上には、図18に示すように、エレベータ1号機についての既定の仕様データ1704が再表示されるほか、返信データに含まれていたエレベータ1号機のパースデータ1711がグラフィカルに表示される。建築設計者が、このエレベータ意匠仕様検討ページ1700上でボタン1709をクリックするごとに、表示中のパースデータ1711等に代えて、つぎのエレベータのパースデータ等が表示される。そして、最後のエレベータのパースデータ1711等が表示されると、メッセージおよび2つのアンダーライン付き文字「Y」「N」1710がアクティブ状態となる(S1605)。なお、設置エレベータが1台だけであれば、そのエレベータのパースデータが表示されたときに、メッセージおよび2つのアンダーライン付き文字「Y」「N」1710がすでにアクティブ状態になっている。
【0076】
ここで(S1607)、建築設計者は、表示中の内装パースデータ等が表す内装が採用できないと判断すれば、一方のアンダーライン付き文字「N」をクリックし、表示中の内装パースデータ等が表す内装を採用すると判断すれば、さらに他方のアンダーライン付き文字「Y」をクリックすればよい。
【0077】
エレベータ意匠仕様検討ページ1700上の一方のアンダーライン付き文字「N」がクリックされると、建築設計者用端末60のディスプレイ装置63上でトップページ700が再度開かれ、それまでに表示された内装パースデータ等が失われる(S1609)。
【0078】
これに対して、エレベータ意匠仕様検討ページ690上の他方のアンダーライン付き文字「Y」をクリックすると、エレベータ意匠仕様検討ページ690上の情報(各エレベータの内装パースデータファイル名、各エレベータの内装仕様データ、案件ID)を含むデータ保存要求が建築設計者用端末60からWWWサーバ10に送信され、以下の処理(S1608)が実行される。
【0079】
WWWサーバ10の意匠図作図依頼受付け部15は、建築設計者用端末60からデータ保存要求を受け付けると、それに含まれていた情報(各エレベータの内装パースデータファイル名、各エレベータの内装仕様データ、案件ID)と現在の日付とのデータベース登録をデータベースサーバ20に要求する。この要求に応じて、データベースサーバ20は、それらの情報および日付によって、顧客管理データベース21Bの登録データの内容を更新する。これにより、データ保存要求に含まれていた案件IDに対応付けられているサービス利用履歴情報601には、サービス名501A「エレベータ据付図作図サービス」に対応付けられた3つのフィールド601B,601C,601Dに、現在の日付(サービス提供日)、各エレベータの内装仕様データ(ユーザ提供情報)、各エレベータの内装パースデータファイル名(ユーザ取得情報)が記述される(S1608)。
【0080】
このようにして顧客管理データベース21Bのデータ更新が終了すると、その旨のメッセージが、データベースサーバ20から、WWWサーバ11を介して建築設計者用端末60に送信される。このメッセージを受け付けた建築設計者用端末60側では、図15に示した据付図ダウンロードページとほぼ同様なレイアウトの意匠図ダウンロード画面が開かれる。建築設計者が、この意匠図ダウンロード画面上において、案件ID入力ボックスに案件IDを入力してから、意匠図のダウンロードを指示するためのアンダーライン付き文字列をクリックすると、案件IDを含む意匠図検索要求がWWWサーバ10に送信される。WWWサーバ10の意匠図作図依頼受付け部15は、この要求を受け付けると、それに含まれていた案件IDを検索キーとするデータベース検索をデータベースサーバ20に要求する。これに応じて、データベースサーバ20は、その案件IDに対応付けられたサービス利用履歴情報を顧客管理データベース21Cから取り出し、それを、WWWサーバ10に送信する。
【0081】
WWWサーバ10の意匠図作図依頼受付け部15は、この返信データを受け付けると、そのなかに含まれているサービス利用履歴情報のユーザ取得情報群のうち、サービス名「エレベータ意匠図作図サービス」に対応付けられているユーザ取得情報601Bを取り出す。そして、このユーザ取得情報に含まれている各パースデータファイル名を検索キーとするデータベース検索をデータベースサーバ12に要求する。これに応じて、データベースサーバ20は、各検索キー(パースデータファイル名)に該当するパースデータに対応付けられた意匠図データファイルを意匠図管理データベース21Dから取り出す(S1609)。これらの意匠図データファイルが、建築設計者用端末60にダウンロードされる。これにより、建築設計者は、エレベータの内装に自己の要求仕様を反映させるための意匠図データを得ることができる(S1610)。
【0082】
特殊天井デザインタイプおよび特殊材質のうちの少なくともいずれか一方の指定が含まれていた場合には、以下の特注処理(S1603)が実行される。この特注処理の詳細なフローチャートを図19に示す。
【0083】
建築設計者用端末60では、エレベータ意匠仕様検討ページ1700上で設定された内装仕様データが、ブラウザ61によって、提供中のサービス名「エレベータ意匠図作図サービス」と案件IDとに対応付けて保存される。そして、ディスプレイ装置63上には、エレベータ設計支援サイトの特殊意匠図作図依頼ページが開かれる。図20に示すように、この特殊意匠図作図依頼ページ2000上には、内装仕様データに特殊天井デザインタイプおよび特殊材質のうちの少なくとも一方の指定が含まれていたエレベータについての既定データの確認情報2001が表示され、さらに、この確認情報2001のうち、特殊指定に関する情報2001aの近傍には、ファイル名入力ボックス2002が配置される。図20には、エレベータ号1機の内装仕様データに特殊天井デザインタイプ名が含まれていた場合に表示される上のレイアウトが示してある。
【0084】
また、この特殊意匠図作図依頼ページ2000には、エレベータ意匠図の希望納期(日付)を入力するための作図納期入力ボックス2003、ページ上の設定データの送信を指示するための送信ボタン2004が配置されている。
【0085】
建築設計者が、この特殊意匠図作図依頼ページ2000上のファイル名入力ボックス2002と作図納期入力ボックス2003とにそれぞれ適当なデータを入力してから、さらに送信ボタン2004をクリックすると、確認情報2001と各入力ボックス2001,2003内の設定データと案件IDとを含むデータ保存要求がWWWサーバ10へ送信される(S1900)。
【0086】
WWWサーバ10のデザインイメージ生成依頼受付け部14は、このデータ保存要求を受け付けると、それに含まれていたファイル名のデザイン情報ファイルをアップロードする。そして、そのデザイン情報ファイルを、データ保存要求に含まれていた他の情報とともにデザイン情報管理データベース21Gに登録させる(S1901)。
【0087】
その後、WWWサーバ10のデザインイメージ生成依頼受付け部14は、案件IDおよび納期を通知する意匠設計者宛て電子メールの配信をネットワーク上のメールサーバに要求する。意匠設計者は、この電子メールの内容を参照することによって、依頼案件の存在およびその納期等を知りことができる。
【0088】
そして、意匠設計者は、この電子メールで通知された納期を考慮して定めた適当な時期に、内装パースデータおよびエレベータ意匠図データの作成を開始する必要がある。この場合の作成作業は、例えば、以下のように行われる。意匠設計者は、まず、作図依頼のあった案件IDを含む所定のコマンドを自己の意匠設計者用端末40に入力する。これに応じて、データ読込み部41が、その案件IDに対応付けられたデザイン情報ファイルおよび確認情報をデザイン情報管理データベース21Gから取得する。その後、意匠設計者は、設計システム42を利用しながら、それらデザイン情報ファイル等に基づき、エレベータの内装構造を決定し、その決定結果に基づき、内装パースデータおよび適正なエレベータ据付図データを完成させる (S1903)。そして、これらの内装パースデータおよびエレベータ据付図データを、その作成に利用した仕様データ(天井デザインパターン名、材質データ、ドア開き方向、カゴ容量)とともに、意匠図管理データベース21Dに登録する。さらに、意匠設計者は、内装パースデータのファイル名を、依頼案件IDと同じ既登録案件IDに対応付けて、デザイン情報管理データベース21Gに登録する。最後に、依頼案件の意匠図データの完成をWWWサーバ10に通知する(S1904)。
【0089】
WWWサーバ10のデザインイメージ生成依頼受付け部14は、意匠設計者からの通知を受け取ると、意匠図の完成を通知する建築設計者宛て電子メールの配信をネットワーク上のメールサーバに要求する。建築設計者は、この電子メールの着信によってエレベータ意匠図データ等の完成を知ることができる。
【0090】
その後、適当な時期に、建築設計者が、エレベータ設計支援サイトのエレベータ意匠仕様検討ページ690を再度開くと、その上の各ツール1701,1702,1703,1704,1705,1706,1707,1708A,1708Bは、案件IDと提供中のサービス名「エレベータ意匠作図サービス」とに対応して保存されたエレベータ1号機の内装仕様データが設定されたときの状態になっている。すなわち、S1601において、建築設計者が、エレベータ1号機の内装仕様データを設定したときの状態が再現されている。そして、ボタン1709をクリックすると、その上の各ツール1701,1702,1703,1704,1705,1706,1707,1708A,1708Bが、今度は、案件IDと提供中のサービス名「エレベータ意匠作図サービス」とに対応して保存されたエレベータ2号機の内装仕様データが設定されたときの状態になる。すなわち、S1601において、建築設計者が、エレベータ2号機の内装仕様データを設定したときの状態が再現される。このようにして、建築設計者が、順次、各エレベータの内装仕様データを確認し終わると、案件ID、各エレベータのカゴ容量と、各エレベータのドア開き方向と、各エレベータの内装仕様データとを含む検索要求が建築設計者端末60からWWWサーバ10に送信される。
【0091】
この検索要求を受け付けたWWWサーバ10のデザインイメージ生成依頼受付け部14は、各エレベータごとに、パースデータファイルのデータベース検索をデータベースサーバ20に要求する。具体的には、内装仕様データに特殊内装仕様の指定を含むエレベータについては、トップページ700で入力済みの案件IDを検索キーとするデータベース検索をデータベースサーバ20に要求し、内装仕様データに特殊内装仕様の指定を含まないエレベータについては、エレベータ意匠仕様検討ページ1700に再表示されたデータ(カゴ容量、ドア開き方向、内装仕様データ)を検索キーとするデータベース検索をデータベースサーバ20に要求する。
【0092】
その結果、内装仕様データに特殊内装仕様の指定を含むエレベータについては、検索キー(案件ID)に対応付けられたパースデータファイル名がデザイン情報管理データベース21Gから取り出され、さらに、そのファイル名のパースデータファイルが意匠図管理データベース21Dから取り出される。一方、内装仕様データに特殊内装仕様の指定を含まないエレベータについては、カゴ容量、ドア開き方向、内装仕様データに対応付けられたパースデータファイルが意匠図管理データベース21Dから取り出される(S1905)。その後の処理は、すべてのエレベータの内装使用データに特殊天井デザインタイプおよび特殊材質のいずれの指定も含まれていなかった場合と同様に、各エレベータの内装パースデータの表示等が行われる(S1605〜S1601)。
【0093】
(5)第五段階
この第五段階の処理は、図1のS141における処理に相当する。
【0094】
以上4つの手続を経た建築設計者は、最終的には、以下に示すように、エレベータ受注サービスの提供を受けることによって、エレベータを正式に発注する必要がある。
【0095】
まず、建築設計者は、再度、自己の建築設計者用端末60とWWWサーバ10とのコネクションを確立して、自己の建築設計者用端末60のディスプレイ装置63上でエレベータ設計支援サイトのトップページ700を開く。建築設計者が案件IDを案件ID入力入力ボックス701に入力してからリターンキーが押すと、トップページ700上のテキストがそのスタイルを変化させる。具体的には、トップページ700上の提供サービス名一覧のうち、入力案件IDに対応する保存中のサービス名「エレベータ意匠図作成サービス」705の次に表示されているサービス名、すなわち、建築設計者が次に提供を受けるべきサービスのサービス名「エレベータ受注サービス」706が強調表示される。これにより、建築設計者は、今回のサーバアクセスで最初に受けるべきサービスを一見して把握することができる。
【0096】
ここで、建築設計者が、提供サービス「エレベータ受注サービス」705を選択すると、案件IDを検索キーとする検索要求が、WWWサーバ10を介して、データベースサーバ20に送信される。これに応じて、データベースサーバ20は、検索キーに対応付けられたサービス利用履歴情報から、提供済みのサービス名に対応付けられたユーザ提供情報をすべて取り出し、それらを返信する。これを受け付けた建築設計者用端末60のディスプレイ装置63上にエレベータ発注ページが開かれる。図21に示すように、このエレベータ発注ページ2100には、ユーザ提供情報が確認情報2101としてエレベータごとに表示される他、発注を指示するための発注ボタン2102が配置されている。ここで、建築設計者が、それまでの手続で定めた内容を確認情報2101で確認してから、発注ボタン2102をクリックすると、案件IDを含んだ発注指示がWWWサーバ10に送信される。
【0097】
WWWサーバ10のエレベータ受注部17は、この発注指示を受け付けると、その旨と現在の日付とのデータベース登録をデータベースサーバ20に要求する。この要求に応じて、データベースサーバ20は、顧客管理データベース21Bの登録データの内容を更新する。これにより、発注指示に含まれていた案件IDに対応付けられているサービス利用履歴情報601には、サービス名501A「エレベータ発注サービス」に対応付けられた3つのフィールド601B,601Cに、現在の日付(サービス提供日)、発注指示があった旨(ユーザ提供情報)が記述される。
【0098】
このような5段階の手続を順調に段階を追って進めることにより、自己の建築設計中の建屋にエレベータを設置しようとする建築設計者は、自己の要求にかなったエレベータを発注することができる。これにより、設備設計者等が属する設備会社側では、サービス利用履歴情報の内容に基づき、建築設計者の要求仕様を満たすエレベータの生産が開始される。
【0099】
ところで、前述したように、本実施の形態では、これらの手続のうち、いずれかの手続が滞った場合には、つぎの手続きへ建築設計者を誘導するための技術情報配信処理が実行される。以下、この処理について説明する。
【0100】
WWWサーバ10の技術情報配信部16は、以下に示すように、図22に示した技術情報配信処理を定期的に実行する。
【0101】
WWWサーバ10は、一定の期間(例えば、数日)おきに、現在手続継続中の案件のなかから、いずれかのサービスが提供されていない案件を抽出する(S2200)。具体的には、いずれかのサービス名601Aに対応付けられたフィールド601B,601C,601Dに、サービス未提供を表す値(例えば空値)が記述されているサービス利用履歴情報の検索を、データベースサーバ20に要求する。これに応じて、データベースサーバ21は、顧客管理データベース21Bを検索する。その結果、検索条件に該当するサービス利用履歴情報が存在していれば、検索条件に該当したすべてのサービス利用履歴情報と、それに対応付けられた案件IDとを顧客管理データベース21Bから取り出し、それらをWWWサーバ10に返信する。一方、検索条件に該当するサービス利用履歴情報が存在しなければ、データベース検索に失敗した旨のメッセージをWWWサーバ10に返信する。
【0102】
データベースサーバからの返信データを受け付けたWWWサーバ10の技術情報配信部16は、その返信データに、データベース検索に失敗した旨を表すメッセージが含まれているか否か判断する(S2201)。
【0103】
その結果、データベース検索に失敗した旨を表すメッセージが返信データに含まれていると判断した場合には、そのまま処理を終了して(S2208)、所定の期間の経過を待ってから、S2202以降の処理を再実行する。それ以外の場合には、以下の繰り返し処理(S2202〜S2207)を行う。
【0104】
まず、返信データに含まれていたサービス利用履歴情報のなかから、1つのサービス利用履歴情報を処理対象として取り出し、そのサービス利用履歴情報に含まれている建屋情報(建屋用途、フロア数、各フロアの推定居住人口)を検索キーとするデータベース検索をデータベースサーバ20に要求する。これに応じて、データベースサーバ20は、検索キーのうちの1つ(建屋用途)に対応する技術情報配信日程管理テーブルを建屋特徴管理データベース21Aで検索し、その技術情報配信日程管理テーブルから、他の検索キーに対応付けられた総所要期間502および技術情報配信日程503を取り出す。そして、それらを、WWWサーバ10に返信する(S2202)。
【0105】
WWWサーバ10の技術情報配信部16は、その返信データを受け付けると、そのなかに含まれている総所要期間を取り出す。そして、処理対象のサービス利用履歴情報に含まれている最初のサービス提供日(エレベータ機種・台数計画サービスの提供日)から総所要期間だけ経た日を求め、この日をエレベータ発送予定日Tと推定する(S2203)。
【0106】
さらに、WWWサーバ10の技術情報配信部16は、処理対象のサービス利用履歴情報のなかから、つぎに提供されるべき未提供サービスのサービス名601Aを取り出す。そして、このとき取り出されたサービス名に対応する技術情報配信日〜エレベータ発送日期間を、返信データに含まれていた技術情報配信日程から取り出し、この技術情報配信日〜エレベータ発送日期間だけエレベータ発送予定日Tからさかのぼった日を技術情報の配信日と決定する(S2204)。
【0107】
そして、その配信日と現在の日付とを比較し、その比較結果に基づき、技術情報の配信の要否を決定する(S2205)。具体的には、現在の日付を含む適当な幅の期間(技術情報配信処理の実行間隔よりも長い期間)内に配信日が属していれば、技術情報の配信を必要と決定し、それ以外の場合には、技術情報の配信を不要と決定する。これにより、技術情報の配信漏れが防止されるとともに、途中で手続を中止した建築設計者に技術情報がいつまでも配信され続けることが防止される。
【0108】
さて、WWWサーバ10の技術情報配信部16は、ここで、技術情報の配信が不要であると判断すれば、まだ処理対象とされていないサービス利用履歴情報が残っているどうか判断する(S2207)。その結果、まだ処理対象となっていないサービス利用履歴情報が残されている場合であれば、つぎのサービス利用履歴情報を処理対象として、S2102以降の処理を再実行する。それ以外の場合であれば、WWWサーバ10の技術情報配信部16は、そのまま処理を終了させて、所定の期間の経過を待つ(S2208)。そして、S2200以降の処理を再実行する。
【0109】
一方、技術情報の配信が必要であると判断すれば、WWWサーバ10の技術情報配信部16は、処理対象のサービス利用履歴情報に対応付けられた案件IDを検索キーとするデータベース検索をデータベースサーバ20に要求する。この要求に応じて、データベースサーバ20は、顧客管理データベース21Bを検索し、検索キー(案件ID)に対応付けられた顧客情報602を取り出し、それを返信する。
WWWサーバ10の技術情報配信部16は、この返信データを受け付けると、そのなかに含まれていた電子メールアドレス宛ての電子メールを送信する(S2206)。
【0110】
この電子メールには、建築設計者につぎに提供すべきサービスに応じて技術情報が含まれている。
【0111】
建築設計者がエレベータ機種・台数計画サービスの提供だけ受けている場合であれば、例えば、図23に示すような、つぎのCADシンボル提供サービスに建築設計者を案内する内容のメッセージ2300と、図11のエレベータ仕様入力ページのURL2301とを含む文面の電子メールが建築設計者に宛てて送信される。
【0112】
また、建築設計者が、エレベータ機種・台数計画技術情報およびCADシンボル技術情報の提供を受けている場合であれば、例えば、図2に示すような、つぎのエレベータ据付図作図技術情報に建築設計者を案内する内容のメッセージ2402と、図14のエレベータ据付図作図依頼ページのURL2403とを含む文面の電子メールが建築設計者に宛てて送信される。この電子メールには、付加的技術情報の存在を通知するメッセージおよびその利用方法が記述されていてもよい。図2に示した電子メール文面には、CADシンボル技術情報で提供されたCADシンボルに変更の必要があるどうかを問う内容のメッセージ2400と、現在のCADシンボルと代替し得るCADシンボル(例えば、より占有スペースの小さなCADシンボル)に関する問い合わせ先2401とが、付加的技術情報の存在を通知するメッセージおよびその利用方法として記述してある。
【0113】
また、建築設計者が、エレベータ機種・台数計画サービスからエレベータ据付図作図サービスまでのサービスの提供を受けている場合であれば、例えば、図25に示すような、つぎのエレベータ意匠図作図サービスに建築設計者を案内する内容のメッセージ2502と、図17のエレベータ内装仕様入力ページのURL2503とを含む文面の電子メールが建築設計者に宛てて送信される。この電子メールにも、付加的サービスの存在を通知するメッセージおよびその利用方法が記述されていてもよい。図25に示した電子メール文面には、エレベータ据付図作図サービスで提供されたエレベータ据付図に変更の必要があるどうかを問う内容のメッセージ2500と、エレベータ据付図の代替案に関する問い合わせ先2501とが、付加的サービスの存在を通知するメッセージおよびその利用方法として記述されている。
【0114】
また、建築設計者が、エレベータ発注サービスの提供だけを受けていない場合であれば、例えば、図26に示すような、つぎのエレベータ発注サービスに建築設計者を案内する内容のメッセージ2602と、図21のエレベータ発注ページのURL2603とを含む文面の電子メールが建築設計者に宛てて送信される。この電子メールにも、付加的サービスの存在を通知するメッセージおよびその利用方法が記述されていてもよい。図26に示した電子メール文面には、エレベータ意匠図作図サービスで提供されたエレベータ意匠図に変更の必要があるどうかを問う内容のメッセージ2600と、エレベータ意匠図の代替案に関する問い合わせ先2601とが、付加的サービスの存在を通知するメッセージおよびその利用方法として記述されている。
【0115】
このような電子メールの送信後は、技術情報の配信が不要と判断した場合と同様に、WWWサーバ10の技術情報配信部16は、まだ処理対象としていないサービス利用履歴情報が残っているどうか判断する(S2207)。その結果、まだ処理対象となっていないサービス利用履歴情報が残されている場合であれば、つぎのサービス利用履歴情報を処理対象として、S2102以降の処理を再実行する。それ以外の場合であれば、WWWサーバ10の技術情報配信部16は、そのまま処理を終了させて、所定の期間の経過を待つ(S2208)。そして、S2200以降の処理を再実行する。
【0116】
このような技術情報配信処理によれば、建築設計者は、電子メールの内容を参照することによって、つぎの手続きを適切な時期にとることができる。このため、建築設計者の予定通りの期間内に、建築設計者の要求にかなったエレベータを完成させることができる。このように、一連の手続が順調に運ばれるように建築設計者をフォローすることによって、設備会社側には、手続の途中でエレベータ購入自体が取止められることが防止されるというメリットが与えられる。
【0117】
また、建築設計者は、電子メールの内容を参照することによって、代替案に関する問合わせ受付け等の付加的サービスの存在をタイミングよく知ることもできるため、それら付加的サービスを効率的に活用することができる。
【0118】
さらに、建築設計者からエレベータを受注してから適当な期間が経過したタイミングで、図27に示すようなアンケートを内容とする電子メールで配信するようにしてもよい。このアンケートに回答した電子メールを建築設計者の任意で返信してもらえば、設備設計者および意匠設計者は、これからの業務にその内容を反映させることができる。これにより、設備設計者および意匠設計者は、建築設計者に、より良いサービスを提供することができるようになる。
【0119】
以上においては、建築設計者の手続を支援することに主眼がおかれていたが、以上のネットワークシステムをさらに拡張すれば、例えば独立自営の設備設計者等による依頼獲得を支援することもできる。以下、この拡張システムについて、前述のシステムと異なる点にポイントをおいて説明する。
【0120】
この拡張システムには、設備設計者が使用する複数のユーザ端末30m1,.....,30mk(以下、設備設計者用端末30m1,....,30mkと呼ぶ)と、意匠設計者が使用する複数のユーザ端末40n1,....,40ni(以下、意匠設計者用端末40n1,....,40niと呼ぶ)とが含まれている。これらは、いずれもインターネットに接続されており、その内蔵ハードディスクには、ブラウザ33,43がインストールされている。もちろん、設計者に各種作図ツールを提供する設計システム32,42を実現するための標準プロダクトモデル対応CADプログラム、OSもインストールされている。
【0121】
また、この場合における機器製造会社側の情報処理システムには、さらに、インターネットとLAN50とに接続された第2のWWWサーバ2800が含まれている。このWWWサーバ2800は、外部からの指示に応じてソフトウエアの実行可能な通常のハードウエア構成を有する情報処理装置であり、その内蔵ハードディスクには、ブラウザからリクエストを受け付けると利用可能なファイルをブラウザに与えるhttpd、httpdからのデータを処理するCGIスクリプト、CGIスクリプトによって起動されるエンジニア公募プログラム、メール配信プログラム、OS、等がインストールされている。さらに、設備設計者用端末のディスプレイ装置および意匠設計者用端末のディスプレイ装置に後述のWebページを表示させるためのHTMLドキュメント等も格納されている。
【0122】
これらのソフトウエアおよびCPU等のハードウエアにより実現される機能構成として、WWWサーバ2800は、▲1▼意匠設計者または設備設計者からのアクセスを受け付けると、その設計者が、登録されたエンジニアであるか否かを判断するエンジニア認証部2801、▲2▼公募案件への応募者のなかから、その公募案件を割り当てるエンジニアを選択する案件割り当て部2802、を有している。
【0123】
また、この場合におけるWWWサーバ10は、前述の機能構成の他、ソフトウエア等により実現される機能構成として、さらに、▲7▼設計担当者の新規公募がある旨を、登録されたエンジニアに通知する新規案件通知部17を有している。
【0124】
また、この場合のデータベースサーバ20の外部記憶装置21には、さらに、2つのデータベース21H,21Iが格納されている。そのうちの一方のエンジニア管理データベース21Hには、図29に示すように、専門分野ごとに、その専門分野の案件を引きうけることができる複数のエンジニアに関するエンジニア情報が登録されている。各エンジニア情報には、エンジニアの名前2900、エンジニアのメールアドレス2901、本人認証のためのパスワード2902が含まれている。他方の公募案件管理データベース21Iには、図30に示すように、公募案件ごとに、公募番号3001と公募情報3007とが登録されている。各公募情報には、依頼案件ID3000、エンジニア募集分野3002、現在エンジニアを公募中か否かを表す募集状況3003、建築設計者の要求納期3004、応募エンジニア名と据付図面完成予定日と応募日付とを対応付けた応募状況3005、が含まれている。また、すでに担当エンジニアが決定している公募案件については、さらに、担当エンジニアの名称3006が登録されている。
【0125】
このネットワークシステムで実行される第三段階の処理は、図31に示すように、建築図データおよび案件IDが建築図管理データベース21Eに新規登録されてから(S1302)、エンジニア公募処理(S3100)が実行される点において、前述の場合と異なる。このエンジニア公募処理(S3100)の詳細なフローチャートを図32に示す。
【0126】
エンジニア公募処理(S3100)では、まず、WWWサーバ10のエレベータ据付図作図依頼受付け部13が、新規の公募情報のデータベース登録をデータベースサーバ20に要求する。この公募情報には、案件ID、エンジニア募集分野(設備設計)、建築設計者の要求納期、エンジニア公募中を表す応募状況が含まれている。これに応じて、データベースサーバ20は、その公募情報を新規な公募番号に対応付けて、公募案件管理データベース21Iを新規登録する(S3200)。
【0127】
そして、WWWサーバ10のエレベータ据付図作図依頼受付け部13は、公募情報に含めたエンジニア募集分野を検索キーとするデータベース検索をデータベースサーバ20に依頼する。これに応じて、データベースサーバ20は、検索キーが専門分野に合致するエンジニア情報をエンジニア管理データベース21Hからすべて取り出し、それらをWWWサーバ10に返信する(S3201)。
【0128】
WWWサーバの新規案件公募通知部17は、この返信データを受け付けると、それに含まれていたすべてのメールアドレスに宛てて、新規公募案件が生じた旨を通知する電子メールを送信する(S3202)。この電子メールの内容を参照することにより、エンジニア管理データベース21Hに登録された設備設計者は、新規公募案件の存在を知ることができる。ただし、この場合の電子メールの内容には、前述の場合と異なり、納期等の詳細な情報は含まれておらず、新規公募案件への応募を希望する設備設計者だけが、それらの詳細な情報の確認をすることになる。そのためには、設備設計者は、まず、WWWサーバ2800上の所定のWebドキュメントのURLを入力することによって、自己の設備設計者用端末30mjのディスプレイ装置にエンジニア認証ページを表示させる必要がある。図33に示すように、このエンジニア認証ページ3300には、設備設計者の氏名を入力するための氏名入力ボックス3301、設備設計者のパスワードを入力するためのパスワード入力ボックス3302、各入力ボックス内の入力データの送信を指示するための送信ボタン3303が配置されている。
【0129】
設備設計者が、このエンジニア認証ページ3300上で、2つの入力ボックス3301,3302に氏名およびパスワードを入力してから、送信ボタン3202をクリックすると、2つの入力ボックス3301,3302内の入力データを含む認証要求が、設備設計者用端末30mjからWWWサーバ2800に送信される。WWWサーバ2800のエンジニア認証部2801は、この送信データを受け付けると、そのなかに含まれている氏名を検索キーとするデータベース検索をデータベースサーバ20に要求する。
【0130】
この要求に応じて、データベースサーバ20は、検索キーに対応付けられたパスワードをエンジニア管理データベース21Hから取り出して、それをWWWサーバ2800に返信する。ここで、データベース検索に失敗した場合には、データベースサーバ20は、その旨のメッセージをWWWサーバ2800に返信する。WWWサーバ2800のエンジニア認証部2801は、このときの返信データに基づき、設備設計者の正当性を判断する。具体的には、設備設計者端末30mjからの送信データに含まれていたパスワードと一致するパスワードが返信データに含まれている場合のみ、設備設計者を登録エンジニアであると判断し、それ以外の場合には、設計者を登録エンジニアではないと判断する(S3203)。
【0131】
その判断結果に応じて、その後の処理が切り分けられる(S3204)。具体的には、設備設計者が登録エンジニアではないと判断された場合には、その旨のメッセージが設備設計者端末30mjに送信されてから処理が終了し(S3211)、その反対に、設備設計者が登録エンジニアであると判断された場合には、WWWサーバ2800の案件割当て部2802が、さらに以下の処理を実行する。
【0132】
WWWサーバ2800の案件割当て部2802は、現在担当エンジニア公募中の設備設計分野の公募案件のデータベース検索をデータベースサーバ20に要求する。この要求に応じて、データベースサーバ20は、検索条件(募集分野が「設備設計」であり、募集状況が「公募中」であること)に合致する公募情報3005および公募番号3000を、公募案件管理データベース21Iから取り出し、それらをWWWサーバ2800に返信する。
【0133】
WWWサーバ2800の案件割当て部2802は、この返信データを受け付けると、それらを、設備設計者端末30mjに送信する。これにより、設備設計者端末30mjのディスプレイ装置上には公募案件一覧ページが開かれる。図34に示すように、この公募案件一覧ページ3400には、現在担当エンジニア公募中の設備設計分野の公募案件ごとに、それぞれ、公募番号3402、公募情報に含まれていた案件ID3401および要求納期3403、詳細情報の表示指示を受け付けるための詳細表示ボタン3405、応募ページ3410を表示させるための応募ボタン3406が表示されている(S3205)。
【0134】
ここで(S3206)、設備設計者が、いずれかの詳細表示ボタン3405をクリックすると、その詳細表示ボタンに対応付けられた案件IDを検索キーとするデータベース検索要求が、WWWサーバ2800を介して、データベースサーバ20に送信される。この要求に応じて、データベースサーバ20は、検索キーに対応付けられた建築図データを建築図管理データベース21Eから取り出すとともに、検索キーに対応付けられた顧客情報およびユーザ提供情報を顧客管理データベース21Bから取り出す。
【0135】
これらの情報が、WWWサーバ2800を介して設備設計者端末30mjに返信されると、設備設計者端末30mjのディスプレイ装置上には、詳細情報表示ページが開かれる。図35に示すように、この詳細情報表示ページ3500上には、顧客情報に含まれていた建築設計者名称3501、ユーザ提供情報に含まれていた各種情報3502が表示されるとともに、公募案件一覧ページ3400に戻るためOKボタン3504が配置されている。このため、設備設計者は、これらの情報を参照してから、その公募案件に応募するか否かを検討することができる。また、この詳細情報表示ページ3500上には、さらに、建築図の表示指示を受け付けるアンダーライン付き文字列3503が表示されているため、設備設計者は、このアンダーライン付き文字列3503をクリックすることによって、建築図を参照した上で、その公募案件に応募するか否かを検討することもできる。
【0136】
設備設計者は、このような詳細情報表示ページ3500を適宜に表示させながら、いずれかの公募案件に応募することを決めた場合(S3208)には、公募案件一覧ページ3400上で、その公募案件に対応付けられた応募ボタン3406をクリックする必要がある。その反対に、いずれの公募案件にも応募しないことを決めた場合(S3208)には、そのまま処理を終了させればよい(S3211)。
【0137】
ここで、公募案件一覧ページ3400上のいずれかの応募ボタン3406がクリックがされると、図34の応募ページ3410が表示される。この応募ページ3410上には、エレベータ据付図の完成予定日を入力するための入力ボックス3411、送信ボタン3412が表示されている。この応募ページ3410上で、設備設計者が、エレベータ据付図を完成させることができる日付けを入力ボックス3411に入力してから、送信ボタン3412をクリックすると、入力ボックス3411内の日付けと、公募案件一覧ページ3400上でクリックした応募ボタンに対応付けられた公募番号と、エンジニア認証ページ3300で入力済みの氏名と、現在の日付を含むデータベース登録要求が、WWWサーバ2800を介して、データベースサーバ20に送信される。この要求に応じて、データベースーバ20は、公募案件管理データベース21Iを更新する。具体的には、設備設計者が応募した公募番号に対応付けられた応募状況3005に、設備設計者名と据付図完成予定日と現在の日付とを追加登録する。これにより、設備設計者の応募が受け付けられたことになる。
【0138】
そして、WWWサーバ2800の案件割当て部2802は、公募案件について予め定めたエンジニア募集期間が終了したら、その公募案件の応募状況のデータベース検索をデータベースサーバに要求する。この要求に応じて、データベースサーバ20は、その公募案件の応募状況3005を公募案件管理データベース21Iから取り出し、それをWWWサーバ2800に返信する。WWWサーバ2800の案件割当て部2802は、この返信データを受け付けると、そのなかから、もっとも早い据付図面完成予定日に対応付けられたエンジニア名を取り出す。この名前を、その公募案件の担当エンジニア名3006として、公募案件管理データベース21Iに登録する(S3209)。さらに、その名前に対応付けられたメールアドレスを、エンジニア管理データベース21Hから取得し、公募案件に担当者として割り当てられた旨を通知する電子メールを、そのメールアドレス宛てに送信する(S3210)。設備設計者は、この電子メールの内容を参照することによって、自身が公募案件に担当者として割り当てられたことを知ると、建築設計者の納期を考慮して定めた適当な時期に、エレベータ据付図の作図を開始する必要がある。それ以降の処理(図31のS1303〜)は、前述の場合と同様である。
【0139】
このような処理によって、例えば独立自営の設備設計者等は、設備製造会社に出向かなくても、据付図の設計依頼を獲得することができる。一方、設備製造会社側には、建築設計者の要求納期に応じてくれる人材を簡単に獲得することができるというメリットがある。
【0140】
もちろん、図28のネットワークシステムで実行される第四段階の処理にエンジニア公募処理を導入すれば、これらの効果は、第四処理においても同様に達成される。第四段階の処理にもエンジニア公募処理を導入する場合には、図36に示すように、デザイン情報ファイル等がデザイン情報管理データベース21Gに新規登録させるされてから(S1901)、図32に示したエンジニア公募処理(S3600)が実行されるようにすればよい。この場合のエンジニア公募処理(S3600)は、S32000で公募管理データベース21Iに新規登録される公募情報が「意匠設計」である点、S3201で抽出されるエンジニアの専門分野が「意匠設計」である点、S3207で意匠設計者端末に表示されるのがデザイン情報データ等である点等を除いて、第三段階のエンジニア公募処理(S3100)と同様である。
【0141】
なお、以上においては、受注製品としてエレベータを挙げているが、エレベータ以外の付帯設備を受注製品とすることができることは言うまでもない。
【0142】
【発明の効果】
本発明によれば、自己の希望にかなった生産品を得るまでの手続を段階的に進めるユーザを支援する情報処理システムが提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る設計支援処理のフローチャートである。
【図2】技術情報の配信タイミングの定め方を説明するための図である。
【図3】本発明の一実施形態に係るネットワークシステムの概略構成図である。
【図4】建屋特徴管理データベースに登録されたエレベータ機種・台数計画マップのデータ構造の概念図である。
【図5】建屋特徴管理データベースに登録された技術情報配信日程テーブルのデータ構造の概念図である。
【図6】顧客管理データベースの登録データのデータ構造の概念図である。
【図7】建築設計者用端末の表示画面上に開かれる一連のWWWページのうちのトップページのレイアウト例を示した図である。
【図8】図1のS101における処理のフローチャート図である。
【図9】建築設計者用端末の表示画面上に開かれる一連のWWWページのうち、建築設計者がエレベータ機種・台数計画提供サービスを受けるときのページの変化を示した図である。
【図10】図1のS111における処理のフローチャートである。
【図11】建築設計者用端末の表示画面上に開かれる一連のWWWページのうち、建築設計者がエレベータCADシンボル提供サービスを受けるためのページのレイアウト例を示した図である。
【図12】建築設計者用端末の表示画面上に開かれる一連のWWWページのうち、建築設計者に提供されたエレベータCADシンボルを表示するページのレイアウト例を示した図である。
【図13】図1のS121における処理のフローチャートである。
【図14】建築設計者用端末の表示画面上に開かれる一連のWWWページのうち、建築設計者がエレベータ据付図作図サービスを受けるためのページのレイアウト例を示した図である。
【図15】建築設計者用端末の表示画面上に開かれる一連のWWWページのうち、建築設計者に提供されたエレベータ据付図をダウンロードするためのページのレイアウト例を示した図である。
【図16】図1のS131における処理のフローチャートである。
【図17】建築設計者用端末の表示画面上に開かれる一連のWWWページのうち、建築設計者がエレベータ意匠図作図サービスを受けるためのページのレイアウト例を示した図である。
【図18】建築設計者用端末の表示画面上に開かれる一連のWWWページのうち、建築設計者に提供されたエレベータパースデータが表示されたページのレイアウト例を示した図である。
【図19】図16のS1603における処理のフローチャートである。
【図20】建築設計者用端末の表示画面上に開かれる一連のWWWページのうち、建築設計者がエレベータ意匠図作図サービスを受けるためのページのレイアウト例を示した図である。
【図21】建築設計者用端末の表示画面上に開かれる一連のWWWページのうち、建築設計者がエレベータ発注サービスを受けるためのページのレイアウト例を示した図である。
【図22】WWWサーバが定期的に実行する技術情報配信処理のフローチャートである。
【図23】建築設計者に電子メールで送信される技術情報の一例である。
【図24】建築設計者に電子メールで送信される技術情報の一例である。
【図25】建築設計者に電子メールで送信される技術情報の一例である。
【図26】建築設計者に電子メールで送信される技術情報の一例である。
【図27】建築設計者に電子メールで送信される技術情報の一例である。
【図28】本発明の一実施形態に係るネットワークシステムの概略構成図である。
【図29】エンジニア管理データベースの登録データのデータ構造の概念図である。
【図30】公募案件管理データベースの登録データのデータ構造の概念図である。
【図31】図1のS121における処理のフローチャートである。
【図32】図3のS3100における処理のフローチャートである。
【図33】設備設計者用端末または意匠設計者用端末の表示画面上に開かれる一連のWWWページのうちのエンジニア認証ページのレイアウト例を示した図である。
【図34】設備設計者用端末または意匠設計者用端末の表示画面上に開かれる一連のWWWページのうち、公募案件の一覧を表示したページのレイアウト例と、エンジニアが公募案件に応募するためのページのレイアウト例とを示した図である。
【図35】設備設計者用端末または意匠設計者用端末の表示画面上に開かれる一連のWWWページのうち、公募案件の詳細情報を表示したページである。
【図36】図16のS1603における処理のフローチャートである。
【符号の説明】
10…WWWサーバ
20…データベースサーバ
21A,21B,21C,21D,21E,21F,21G…データベース
30,30m1,...,30mi…設備設計者用端末
40,40n1,....,40nk…意匠設計者用端末
60…建築設計者用端末
2800…WWWサーバ

Claims (6)

  1. 製品の製造者のコンピュータと、顧客の端末とがネットワークを介して接続され、前記製品の設計を段階的に完成させる遠隔受注設計支援方法であって、
    前記製造者のコンピュータは
    記憶装置と、
    演算処理装置と、を有し、
    前記記憶装置は、
    顧客管理データベースと、
    製品情報及び技術情報配信日程管理テーブルを有する管理データベースであって、前記製品情報は、前記製造者の提供可能な製品ごとに、当該製品の満たす設計要件を示す情報を有し、前記技術情報配信日程管理テーブルは、製品候補、CADシンボル、据付図、意匠図及び受注の各々の技術情報を提供する順番を示す情報と、これらの技術情報ごとの、次順の技術情報を提供するまでの期間を示す所要期間とを有する技術情報配信日程管理テーブルと、を有する管理データベースと、
    前記製品ごとに、当該製品の構造情報と、当該製品の設置のために確保する必要のある占有スペースを示す情報である占有スペース情報と、当該製品の仕様を示す仕様情報とを含むCADシンボルを有するCADシンボル管理データベースと、
    意匠仕様を示す意匠仕様情報ごとの意匠図データを有する意匠管理データベースと、を有し、
    前記演算処理装置が、
    製品候補提供ステップと、
    CADシンボル提供ステップと、
    据付図提供ステップと、
    意匠図提供ステップと、
    受注ステップと、
    誘導情報配信ステップと、を実行し、
    前記製品候補提供ステップは、
    前記製造者の提供可能な製品のうち1つを選択するための設計要件を入力するための情報を前記顧客の端末に送信するステップと、
    前記顧客の端末から設計要件が送信されると、前記製品情報から、当該送信された設計要件に該当する製品である製品候補を検索し、当該検索した製品候補を前記顧客の端末に送信し、さらに、製品候補技術情報を提供した日付を示す日付情報と、案件識別情報とを対応付けて前記顧客管理データベースへ記憶させるステップと、を有し、
    前記CADシンボル提供ステップは、
    前記製品候補の仕様情報を入力するための情報を前記顧客の端末に送信するステップと、
    前記顧客の端末から仕様情報が送信されると、前記CADシンボル管理データベースから、前記受信した仕様情報に該当するCADシンボルを読み出し、当該読み出したCADシンボルを前記顧客の端末に送信し、さらに、CADシンボル技術情報を提供した日付を示す日付情報と案件識別情報とを対応付けて前記顧客管理データベースへ記憶させるステップと、を有し、
    前記据付図提供ステップは、
    前記顧客の端末から送信された、当該顧客の設計している設計物のデータである設計物データに前記CADシンボルを位置決めした顧客設計データを受信するステップと、
    据付図技術情報を提供した日付を示す日付情報と案件識別情報とを対応付けて前記顧客管理データベースへ記憶させ、さらに、前記顧客の端末から送信された顧客設計データを用いて作成された据付図データを前記顧客の端末に送信するステップと、を有し、
    前記意匠図提供ステップは、
    前記顧客の端末から送信された意匠仕様情報を受信すると、前記意匠図管理データベースから、当該意匠仕様情報に該当する意匠図データを検索し、当該検索した意匠図データを当該顧客の端末に送信するステップと、
    意匠図技術情報を提供した日付を示す日付情報と案件識別情報とを対応付けて前記顧客管理データベースに記憶させ、さらに、前記顧客の端末から送信された意匠仕様情報の意匠図データを用いて作成された意匠図を前記顧客の端末に送信するステップと、を有し、
    前記受注ステップは、
    前記顧客の端末から送信された発注指示を受信すると、発注技術情報を提供した日付を示す日付情報と案件識別情報と対応付けて前記顧客管理データベースに記憶させるステップ、を有し、
    前記誘導情報配信ステップは、
    所定時間毎に、前記顧客管理テーブルを参照し、前記製品候補技術情報を提供した日付を示す日付情報、前記CADシンボル技術情報を提供した日付を示す日付情報、前記据付図技術情報を提供した日付、前記意匠図技術情報を提供した日付を示す日付情報、前記発注技術情報を提供した日付を示す日付情報のうち少なくとも1つが記憶されていない場合、
    前記技術情報配信日程管理テーブルから、提供した日付情報が記憶されている技術情報のうち最新の技術情報の所要期間と、提供した日付情報が記憶されていない技術情報のうち最も先に提供すべき技術情報(以下、誘導技術情報)の所要期間とを取得し、取得した所要期間と、現在の日付とから、現在の日付が、技術情報を配信すべき日付を過ぎているか否か判断し、技術情報を配信すべき日付を過ぎている場合、当該誘導技術情報の存在と、前記技術情報配信日程管理テーブルに提供した日付情報が記憶されている技術情報のうち最近のものに関する付加サービスと、を通知する電子メールを前記顧客の端末に配信すること
    特徴とする遠隔受注設計支援方法。
  2. 請求項1記載の遠隔受注設計支援方法であって、
    前記技術情報配信日程管理テーブルは、前記設計要求ごとに、製品候補、CADシンボル、据付図、意匠図及び受注の各々の技術情報の前記所要期間を有することを特徴とする遠隔受注設計支援方法。
  3. 請求項1又は2記載の遠隔受注設計支援方法であって、
    前記コンピュータは、前記ネットワークを介して、据付図設計者の端末、及び、意匠図設計者の端末の各々とさらに接続され、
    前記記憶装置は、据付図を作成する据付図設計者のメールアドレス及び意匠図を作成する意匠図設計者のメールアドレスを記憶するエンジニア管理データベース、をさらに有し、
    前記コンピュータの前記情報処理装置は、
    前記顧客管理データを受信すると、前記エンジニア管理データベースに記憶されているメールアドレスのうち前記据付図設計者のメールアドレス宛てに、新規設計依頼のある旨を通知する電子メールを送信するステップと、
    前記据付図設計者の端末に、前記顧客設計データを送信するステップと、
    前記据付図設計者の端末のうち何れかから、前記送信した顧客設計データを用いて作成された据付図データを受信するステップと、
    前記意匠仕様を受信すると、前記エンジニア管理データベースに記憶されているメールアドレスのうち前記意匠図設計者のメールアドレス宛てに、新規設計依頼のある旨を通知する電子メールを送信するステップと、
    前記意匠図設計者の端末に、前記意匠図データを送信するステップと、
    前記意匠図設計者の端末のうち何れかから、前記送信した意匠図データを用いて作成された意匠図を受信するステップと、をさらに実行し、
    前記据付図提供ステップは、前記据付図設計者の端末から送信された据付図データを前記顧客の端末に送信し、
    前記意匠図提供ステップは、前記意匠図設計者の端末から送信された意匠図を前記顧客の端末に送信すること
    特徴とする遠隔受注設計支援方法。
  4. 製品の製造者のコンピュータと、顧客の端末とがネットワークを介して接続され、前記製品の設計を段階的に完成させる情報処理装置であって、
    前記情報処理装置は、
    顧客管理データベースと、
    製品情報及び技術情報配信日程管理テーブルを有する管理データベースであって、前記製品情報は、前記製造者の提供可能な製品ごとに、当該製品の満たす設計要件を示す情報を有し、前記技術情報配信日程管理テーブルは、製品候補、CADシンボル、据付図、意匠図及び受注の各々の技術情報を提供する順番を示す情報と、これらの技術情報ごとの、次順の技術情報を提供するまでの期間を示す所要期間と、を有する技術情報配信日程管理テーブルと、を有する管理データベースと、
    前記製品ごとに、当該製品の構造情報と、当該製品の設置のために確保する必要のある占有スペースを示す情報である占有スペース情報と、当該製品の仕様を示す仕様情報とを含むCADシンボルを有するCADシンボル管理データベースと、
    意匠仕様を示す意匠仕様情報ごとの意匠図データを有する意匠管理データベースと、
    を有する記憶装置、と、
    演算処理装置と、を有し、
    前記演算処理装置に、
    製品候補提供手段と、
    CADシンボル提供手段と、
    据付図提供手段と、
    意匠図提供手段と、
    受注手段と、
    誘導情報配信手段と、を実現させ、
    前記製品候補提供手段は、
    前記製造者の提供可能な製品のうち1つを選択するための設計要件を入力するための情報を前記顧客の端末に送信し、
    前記顧客の端末から設計要件が送信されると、前記製品情報から、当該送信された設計要件に該当する製品である製品候補を検索し、当該検索した製品候補を前記顧客の端末に送信し、さらに、製品候補技術情報を提供した日付を示す日付情報と、案件識別情報とを対応付けて前記顧客管理データベースへ記憶させ、
    前記CADシンボル提供手段は、
    前記製品候補の仕様情報を入力するための情報を前記顧客の端末に送信し、
    前記顧客の端末から仕様情報が送信されると、前記CADシンボル管理データベースから、前記受信した仕様情報に該当するCADシンボルを読み出し、当該読み出したCADシンボルを前記顧客の端末に送信し、さらに、CADシンボル技術情報を提供した日付を示す日付情報と案件識別情報とを対応付けて前記顧客管理データベースへ記憶させ、
    前記据付図提供手段は、
    前記顧客の端末から送信された、当該顧客の設計している設計物のデータである設計物データに前記CADシンボルを位置決めした顧客設計データを受信し、
    据付図技術情報を提供した日付を示す日付情報と案件識別情報とを対応付けて前記顧客管理データベースへ記憶させ、さらに、前記顧客の端末から送信された顧客設計データを用いて作成された据付図データを前記顧客の端末に送信し、
    前記意匠図提供手段は、
    前記顧客の端末から送信された意匠仕様情報を受信すると、前記意匠図管理データベースから、当該意匠仕様情報に該当する意匠図データを検索し、当該検索した意匠図データを当該顧客の端末に送信し、
    意匠図技術情報を提供した日付を示す日付情報と案件識別情報とを対応付けて前記顧客管理データベースに記憶させ、さらに、前記顧客の端末から送信された意匠仕様情報の意匠図データを用いて作成された意匠図を前記顧客の端末に送信し、
    前記受注手段は、
    前記顧客の端末から送信された発注指示を受信すると、発注技術情報を提供した日付を示す日付情報と案件識別情報と対応付けて前記顧客管理データベースに記憶させ、
    前記誘導情報配信手段は、
    所定時間毎に、前記顧客管理テーブルを参照し、前記製品候補技術情報を提供した日付を示す日付情報、前記CADシンボル技術情報を提供した日付を示す日付情報、前記据付図技術情報を提供した日付、前記意匠図技術情報を提供した日付を示す日付情報、前記発注技術情報を提供した日付を示す日付情報のうち少なくとも1つが記憶されていない場合、
    前記技術情報配信日程管理テーブルから、提供した日付情報が記憶されている技術情報のうち最新の技術情報の所要期間と、提供した日付情報が記憶されていない技術情報のうち最も先に提供すべき技術情報(以下、誘導技術情報)の所要期間とを取得し、取得した所要期間と、現在の日付とから、現在の日付が、技術情報を配信すべき日付を過ぎているか否か判断し、技術情報を配信すべき日付を過ぎている場合、当該誘導技術情報の存在と、前記技術情報配信日程管理テーブルに提供した日付情報が記憶されている技術情報のうち最近のものに関する付加サービスと、を通知する電子メールを前記顧客の端末に配信すること
    特徴とする情報処理装置。
  5. 請求項4記載の情報処理装置であって、
    前記技術情報配信日程管理テーブルは、前記設計要求ごとに、製品候補、CADシンボル、据付図、意匠図及び受注の各々の技術情報の前記所要期間を有することを特徴とする情報処理装置。
  6. 請求項4又は5記載の情報処理装置であって、
    前記コンピュータは、前記ネットワークを介して、据付図設計者の端末、及び、意匠図設計者の端末の各々とさらに接続され、
    前記記憶装置は、据付図を作成する据付図設計者のメールアドレス及び意匠図を作成する意匠図設計者のメールアドレスを記憶するエンジニア管理データベース、をさらに有し、
    前記演算処理装置に、
    前記顧客管理データを受信すると、前記エンジニア管理データベースに記憶されているメールアドレスのうち前記据付図設計者のメールアドレス宛てに、新規設計依頼のある旨を通知する電子メールを送信する手段と、
    前記据付図設計者の端末に、前記顧客設計データを送信する手段と、
    前記据付図設計者の端末のうち何れかから、前記送信した顧客設計データを用いて作成された据付図データを受信する手段と、
    前記意匠仕様を受信すると、前記エンジニア管理データベースに記憶されているメールアドレスのうち前記意匠図設計者のメールアドレス宛てに、新規設計依頼のある旨を通知する電子メールを送信する手段と、
    前記意匠図設計者の端末に、前記意匠図データを送信する手段と、
    前記意匠図設計者の端末のうち何れかから、前記送信した意匠図データを用いて作成された意匠図を受信する手段と、をさらに実現させ、
    前記据付図提供手段は、前記据付図設計者の端末から送信された据付図データを前記顧客の端末に送信し、
    前記意匠図提供手段は、前記意匠図設計者の端末から送信された意匠図を前記顧客の端末に送信すること
    特徴とする情報処理装置。
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