JP4402394B2 - 空気入りタイヤ製造のためのリボン巻き付け装置及び巻き付け方法 - Google Patents

空気入りタイヤ製造のためのリボン巻き付け装置及び巻き付け方法 Download PDF

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Description

本発明は、タイヤ、またはこれを構成するスパイラルキャッププライその他の部材を製造するために、補強用コードその他のリボン(細帯状部材)を、成形用ドラム等に巻き付ける装置及び方法に関する。
例えば、現在空気入りタイヤの主流となっているラジアルタイヤは、補強用コード入りのシート部材として、両ビード部の間を掛け渡される1つまたは複数のカーカスプライ、及び、これとトレッドゴムとの間に配されるベルトプライ等を含んでいる(例えば特許文献1)。ベルトプライは、スチールコード等により補強されたゴムシートである。
ラジアルタイヤの成形工程において、高速耐久性等を向上させる必要がある場合などに、ベルトプライと、これを覆うトレッドゴム(キャップトレッド)との間には、タイヤ周方向に沿って、補強用コードをゴム被覆したリボンが巻き付けられる(特許文献1)。すなわち、66ナイロン等の有機繊維またはスチールフィラメント等からなる補強用コードにより、高速走行時タイヤが遠心力等によって過度に変形するのを防止するものである。
このリボンは、トレッドの全面にわたって、または、トレッドの両端部などに、スパイラル状またはスプライス(両端接合リング)状に巻き付けられて、ベルトカバープライをなす。スパイラル状に巻き付けられる場合には、スパイラルキャッププライともいう。
ベルトカバープライを形成するためには、タイヤの成形ドラムの所定位置に所定のピッチで、リボンを巻き付ける必要があり、そのための巻き付け装置についての検討が行われている(例えば特許文献2〜3)。また、成形ドラムにリボンを巻き付けていく方法によって、ベルトプライその他のタイヤ部材を製造することも検討されている(例えば特許文献4)。
リボンは、供給装置からガイドローラー等を経てドラム面の所定位置に供給され、所定個所での巻き付けが終了するごとに、送り出し部材と成形ドラムとの間の個所で、切断装置による切断が行われる(特許文献2)。
リボンの供給装置は、一般に、リボンが巻かれたリボンロールが装着され、リボンを引き出す駆動装置が備えられている。リボンロールから出たリボンは、ガイドローラー等を経て、モーターに接続する駆動ローラーに、半周ほど巻き付くようにして掛け渡され、モーターの駆動により、成形ドラムに近接した送り出し部材の側へと送られる(特許文献2〜3)。
ところが、近年、リボン巻き付け装置の高速作動が図られ、リボンの巻き付け速度及び引き出し速度が著しく大きくなるにつれて、巻き付け装置に不所望の振動や騒音が発生することがあり、問題となっていた。また、巻き付けの際、上記のように頻繁に停止を行うのが一般的であるが、高速化につれて、スムーズな停止作業が行えず、リボンに弛みが生じたり、そのための調整に手間取るといった問題が生じていた。
特には、近年、リボンとして、幅が10mm以下といった、かなり細幅のものを用いる場合も見られるようになったが、このような場合はリボンの「こし」(弾性による剛さ)が小さくなる。そのため、リボンの高速の送り出しや停止動作に伴う問題が、より生じやすくなっていた。
特開平6−24208号公報 特開平4−320832号公報 特開2002−127269号公報 特開2001−252992号公報
本件発明者は、上記問題点に鑑み鋭意検討した結果、リボン巻き付けの高速化にともない、リボンの引き出し駆動やその停止の際に、スリップが生じていることを見出した。そこで、当初、スリップを防止すべく、径の非常に大きい駆動ローラーを用いることや、複数の駆動ローラーを用いることを考えた。しかし、このような方法では、設備コストの上昇や設置スペースの増大につながる。また、場合によっては、引き出し駆動の際のスリップを防止するだけでは、不充分な場合があることも知られた。
本件発明者は、これら問題点を解決すべく、さらに鋭意検討した結果、本件発明に至った。
本発明は、空気入タイヤまたはその部材を製造するための成形ドラム上にリボンを巻き付ける装置及び方法において、高速運転に対応できるとともに、装置コストや設置スペースの増大を招かないものを提供しようとする。
本発明のリボン巻き付け装置は、空気入タイヤまたはその部材を製造するための成形ドラム上にリボンを巻き付ける装置であって、成形ドラムに近接して配されてリボンを送り出すための送出部と、リボンを貯留するかまたは連続的に成形するリボン供給源と、リボン供給源から送出部へとリボンを所定の速度で引き出して送るための送り駆動部とを備えるリボン巻き付け装置において、前記送り駆動部は、リボンが掛け渡されるベルトコンベアからなることを特徴とする。
好ましくは、前記リボン供給源は、リボンがシャフトに巻き付けられて回転可能に支持されたリボンロールからなり、この支持の際に前記シャフトの回転を制動する電気駆動式ブレーキが備えられる。特に好ましい態様において、前記シャフトの回転を制動するパウダーブレーキが備えられる。このようであると、リボンロールの回転をタイムラグなしに行うことができるので、リボンの弛みが生じず、リボンの巻き戻し等も不要である。
また、好ましい態様においては、前記ベルトコンベアの前記ベルトコンベアの内面に、駆動ローラーとのスリップを防止するための凹凸構造が連続して設けられている。このようであると、簡単な構成でもって、より確実にスリップを防止しつつリボンの引き出し駆動を行うことができる。
本発明のリボン巻き付け方法は、空気入タイヤまたはその部材を製造すべく成形ドラム上にリボンを巻き付ける方法であって、成形ドラムの停止時に、リボンの切断を行ってから、送出部に保持されたリボンの先端を成形ドラム上に貼り付け、成形ドラムを回転させるとともに、リボンが巻き付けられたリボンロールから成形ドラムの回転に対応した速度でリボンを引き出して送出部に供給するリボン引き出し駆動を行うことでリボンの巻き付けを進行させ、この後、所定分量のリボンの巻き付けが完了した際、成形ドラムの回転及びリボン引き出し駆動を停止するとともに、リボンロールのシャフトに対して制動を行うリボン巻き付け方法において、前記リボン引き出し駆動は、リボンを掛け渡したベルトコンベアーにより行い、前記のリボンロールのシャフトの制動は、電気的に駆動されるブレーキにより行うことを特徴とする。
高速運転に対応できるとともに、装置コストや設置スペースの増大を抑えることができる。
本発明の実施例について、図1〜5を用いて説明する。
図1〜3は、巻き付け装置の全体を示す斜視図、側面図及び上面図である。また、図4は、巻き付け装置の先端の送出部を示す斜視図である。図3において、送出部の一部の構成などは省略されている。
図1〜2に示すように、巻き付け装置10は、成形ドラム5にリボン51を送り出す送出部1と、送り出すリボン51の張力を調整するダンサー装置2と、リボンを所定速度で供給するリボン供給部3と、これらをドラム軸方向に可動に保持するフレーム4とからなる。
フレーム4は、矩形状の可動ベース41と、これより面積の小さい天板42とが、垂直の支柱・壁部43を介して組み合わされてなる、部分的に切り開いた箱状ないし籠(かご)状の本体部4aから、さらに前方(成形ドラム側)に棚部44が突き出した形のものである。なお、フレーム本体部4aの後端からも比較的小寸法の棚部49が突き出している。フレーム4の天板42は、後方(成形ドラムの逆側)から見た場合、可動ベース41の右方の過半部を覆うように配されており、可動ベース41の左方部は、天板42により覆われていない。フレーム4の後方の棚部49から本体部4aにわたる領域にリボン供給部3が形成され、前方の棚部44の前半部に送出部1が形成され、そして、リボン供給部3と送出部1との間に、垂直に延びるダンサー装置2が配置される。
フレーム4の下方には、ドラム軸方向に延びる2本の断面凸字形のレール45が床面48に設置され、これに可動ベース41から下方に突き出す断面略凹字状の突出部41aが噛み合わされて摺動する。2本のレールの中間には、サーボモーター46の軸に直結したボルト軸シャフト47が延びており、これに、可動ベース41から下方に突き出すナット部41bが噛み合わされている。したがって、サーボモーター46の駆動によりフレーム4の全体をドラム軸方向に所定速度で、または所定位置へと移動させることができる。
フレームの天板42上には、ベルトコンベア装置31が装着されている。ベルトコンベア装置31は、モーター82及びこの駆動軸に直結する駆動ローラー83と、従動ローラー84と、これらローラー83,84の間に掛け渡された歯付き(内面側に幅方向に延びるインデント付き)のゴムベルト81とからなる。図3に示すように、天板42上には、その前方部を覆うようにモーター82が配置され、天板42の後方左端部に従動ローラー84の受け部85が設けられる。また、駆動及び従動ローラー83,84と、ゴムベルト81とは、天板42の左端42aより外側にはみ出た個所に配置される。駆動及び従動ローラー83,84は径及び設置高さが互いに等しく、そのため、ゴムベルト81の上面は、前後方向に延びる水平面を成している。
フレーム4の後方の棚部49上面には、シャフト受け部36が固定されている。図示の例で、シャフト受け部36は、棚部49上面の左右端部から上方に突き出す2つのリング部36aと、これらを接合する1枚の台板36bとからなり、この台板36bの右端には、パウダーブレーキ34が接合されている。また、シャフト受け部36は、フレーム4の可動ベース41と天板42との間をほぼ等分する高さ位置にある。なお、リボンロール55の初期の直径は、可動ベース41と天板42との間隔D2にほぼ等しい。
リボン51が円筒状に巻かれたリボンロール55のシャフト35は、リボン51が巻かれた部分から一方へと長く延在されており、この延在部35aがシャフト受け部36に挿通され、さらに延在部35aの先端35bが、パウダーブレーキ34に差し込まれて固定される。パウダーブレーキは、パウダークラッチと同様に、励磁コイルを内蔵した受け部と、被駆動シャフト側の部材との間隙中で、励磁されて磁化された粉体が、磁気的な連結及び摩擦を行って制動を実現するものである。
シャフト35の他端部35cは、リボン51が巻かれた部分から少しだけ突き出しており、不図示の、フレーム4の一部により支持される。このようにして、リボンロール55のシャフト35が、回動自在かつ制動自在にフレーム4から支持される。
なお、シャフト受け部36の上方には、フレーム本体部4aの後端から水平のロッドが突き出して、3個の光電管37−1〜37−3(図2)を保持している。また、これに対応して、可動ベース41の後端面の左端から水平の梁が突き出して3個のミラー38−1〜38−3(図2)を保持している。光電管37と、対応するミラー38との組み合わせにより、リボン51が繰り出されてリボンロール55の径がある値よりも小さくなったことを検知することができる。例えば、第1の光電管37−1と、第1のミラー38−1との間での光が通過可能となったならば、リボンロール55の径が一点鎖線で示す55’のところまで減少したことを検知することができる。このような検知に基づき、コンベアベルト装置31のモーター61の出力、または、パウダーブレーキ34の制動の強さなどが調整されて、最適状態でのリボン51の供給を行うように設定値の調整が行われる。
フレーム4の可動ベース41の上面には、前方の側に、棒状ローラー33が左右方向(ドラム軸方向)に延びるように配されている。棒状ローラー33の外周面は、両端から中央部に向かって徐々に径が太くなるように形成されている。リボンロール55の下面側から繰り出されたリボン51は、この棒状ローラー33のところで折り返されて、斜め上方へと、ベルトコンベアー装置31の後端部に向かって供給される。リボン51がリボンロール55から繰り出される位置は、左右に振れ動くが、棒状ローラー33の膨出形状により、棒状ローラー33を経て折り返されるリボン行路長の変動が吸収される。棒状ローラー33は、また、図3に示すように、リボン51が、シャフト35に垂直な方向、すなわち巻き付け装置10の前後方向へとスムーズに繰り出されるようにするものである。
また、棒状ローラー33と、ベルトコンベアー装置31の後端の従動ローラー83との間には、該従動ローラー83に近接して、供給ガイドローラー32が配置される。このガイドローラー32は、小径のローラーの両側面に、従動ローラー83より径の大きい扁平円錐状のディスク板の頂部が組み合わさったような形状をなしている。このガイドローラー32は、フレーム4の天板42の端面42aから懸垂されており、ボールベアリングを介して、スムーズに高速回転可能に支持されている。供給ガイドローラー32は、リボン51の繰り出し位置が左右に振れても、大径のガイドによってリボン51の掛け外れを防止し、ゴムベルト81の幅方向中央付近の位置へと、リボン51が確実かつスムーズに供給されるようにするものである。
リボン51は、ベルトコンベアー装置31のゴムベルト81に掛け渡されて、前方へと送られた後、さらに前方に、送出部1へと送られる。図1〜2に示すように、ベルトコンベアー装置31の前端と、送出部1の後端のガイドローラー19との間で、リボン51は、ダンサー装置2の上下一対のローラー21の間を通り抜けるとともに、下方側への略一定の力を受けている。すなわち、ダンサー装置2のローラー21に掛け渡されて、側面から見てV字状に張られているが、ここで、リボン51の張力を一定に保つように調整されている。
ダンサー装置2は、一対のローラー21が、これらを固定した支持板24と、支持板24が固定されて懸垂されるタイミングベルト22と、タイミングベルト22を掛け渡した滑車26(図2)とを介して、おもり29(図2中、破線にて表示)による上方への一定の力を受けるように構成されている。なお、支持板24が嵌合部を介して垂直のレール23に噛み合わされているので、一対のローラー21は、垂直方向にのみ揺れ動く。垂直の柱状のダンサー装置2において、上下端の、カバー25により覆われた個所に滑車26が収納されている。
また、図1に示すように、レール23の上下端付近には、安全リミッター27が配されている。さらには、コンベア装置31の駆動及び従動ローラー83,84の軸の高さに、水平のコの字状の金具28が固定されており、ローラー21がこれより上方に移動した場合、リボン51がこの金具28に掛けられて摺動することとなる。したがって、リボン51は、常に歯付きのゴムベルト81上にしっかりと掛け渡されて、ゴムベルト81との間でスリップを生じることなく前方へと送られる。
図1〜2に示すように、リボン51が、ベルトコンベア装置31のコンベア面(狭義のベルトコンベアー)81aに当接して送り駆動を受ける際には、リボン51の送り移動の方向が180°以上変化している。図示の例では、供給ガイドローラー32を出てコンベア面81aへと向かうリボン51の方向と、コンベア面81aを出てダンサー装置のローラー21に向かうリボン51の方向とは、約200°の角度をなしている。このようにリボン51がコンベア面81aに掛け渡されることで、ゴムベルト81の全長の半分以上の領域において、リボン51の張力に近い力でもってリボン51がゴムベルト81に押し付けられる。したがって、リボン51がゴムベルト81との間で充分な摩擦を受けるので、リボン51が高速で引き出される際にも、リボン51とコンベア面81aとの間でスリップを生じることがない。
また、ベルトコンベア装置31は、一つの駆動ローラーにリボン51を掛け渡す場合に比べて、設置スペースをほとんど増大させない。図2に示すように、ベルトコンベア装置31は、フレーム4により、シャフト受け部36より前方の領域内に収納され、また、送出部1の上端またはダンサー装置2の上端よりも上に突き出すことがない。ベルトコンベア装置31を配置するための前後方向の寸法は、リボンロール55からリボン51を引き出して棒状ローラー33で折り返す寸法内に収納されているのである。言い換えれば、巻き付け装置の寸法をほとんど増大させない長さのベルトコンベア装置31でもって、充分にスリップを防止した引き出し駆動を行うことができる。
なお、ベルトコンベア装置31を駆動するモーター82は、例えば、交流または直流のサーボモーターであって、マイコン6により、成形ドラム5の定常回転と同期して駆動される。ベルトコンベア装置31に引き出し駆動の速度を正確に検知する機構がない場合には、後述するように、送出部1中のマイクロエンコーダー14Aによってリボン51の送り速度を検知して、これにより、引き出し駆動状態が適切かどうかの判定、または、モーター82回転速度に対するフィードバックを行うことができる。
もしもダンサー装置2のローラー21の位置を検出する機構が、ダンサー装置2その他に設けられているならば、この個所でのリボン51の経路長を把握することで、モーター82の駆動制御を、より高い精度で行うことができる。
巻き付け装置10における、寸法構成及び運転速度についての具体例を挙げるならば、以下のとおりである。
成形ドラム5の直径が約600mm、成形ドラム5のドラム面5aから巻き付け装置10の後端(初期状態のリボンロール55の後端)までの距離D1が約1500mm、可動ベース41と天板42との間の距離D2及びリボンロール55の初期の直径がいずれも約550mm、フレーム本体部4aの前後方向寸法D3及び棒状シャフト33の軸芯からシャフト35の軸芯までの前後方向距離D4がいずれも約500mmである。このような全体の寸法構成において、コンベア面(狭義のベルトコンベアー)81aの差し渡し寸法L(前後方向寸法)が150〜600mm、好ましくは200〜400mm、例えば約300mmである。また、コンベア面81aの幅(左右方向寸法)Wは、20〜100mm、好ましくは40〜70mm、例えば約50mmである。
成形ドラム5にリボン51を巻き付ける際の成形ドラム5の回転数は、例えば200rpm以上であり、このときのリボン51の供給速度は、400m/min以上である。このように高速でリボン51の供給を行っても、上記のような寸法構成のベルトコンベアーを用いることにより、リボン51とゴムベルト81との間の滑りを確実に防止するだけの充分な摩擦力を付与することができる。
これに対して、リボン51の引き出し駆動を、モーターに接続する駆動ローラーに掛け渡す方法で行った場合、リボン51の供給速度は、約200m/minが限度となる。これを超える供給速度では、駆動ローラーの振れが発生し、巻き付け装置の振動及び騒音の発生が著しくなってしまう。このような振動及び振れを防止しようとすると、駆動ローラーやフレーム4の設備剛性を上昇させる必要があり、設備が大がかりになり、製作コストも増大してしまう。駆動ローラーのシャフトを両側で支持するようにすれば、設備剛性等の上昇をかなり回避することができるが、この場合、リボンロール55を交換してリボン51を掛け渡す際の作業性が著しく悪化する。
次に、送出部1の詳細な構成について、図4の模式的な斜視図を用いて説明する。
フレーム4の棚部44ににおける前方(成形ドラム側)の左端からは、さらに、小棚44aが突き出している。図示の例では、断面逆L字状の金具が棚部44の側面に固定されて形成される。そして、この小棚44aの上方には、前後方向を向いた垂直の保持板15が配置されている。保持板15は、その重心の近傍にて、ドラム軸方向を向いた支持軸48aにより、垂直面内を振れ動き可能に支持されている。支持軸48aの両端部を支持する支持金具48は、図示の例で、一方が小棚44aの上面に固定され、他方が、棚部44の端部上面に固定されている。
保持板15は、左右に長い矩形状のベース部15bと、これから前方へと斜め上方に延びる先端部15aとからなる。図示の例では、さらに、後部上端面から上方に小寸法の後端延在部15cが設けられている。保持板15の下部後端付近には、第1エアシリンダー16の駆動端16aがピン介して結合されている。第1エアシリンダー16は、棚部44の側面に固定されて垂直に配されており、作動時に、保持板15を回動させてその先端部15aを成形ドラム5に接近させる。
保持板15の後端上部、すなわち、ベース部15bの後部上端及び後端延在部15cから、上下一対をなすガイドローラー19−1及び19−2が、それぞれ支持されている。また、ベース部15bから先端部15aに移行する個所に、斜めに一対のガイドローラー14−1及び14−2が組み合わされるように装着されている。保持板15のベース部15bの上端に沿って、後方のガイドローラー19から前方のガイドローラー14へと、リボン51が、略水平に掛け渡されて送られる。前方のガイドローラー14のうち、リボン51が実際に接する上方のガイドローラー14−1には、回転数及び回転位置を検出するマイクロエンコーダー14Aが備えられており、ガイドローラー14−1の軸に、保持板15の逆側から結合している。
保持板15の先端部15aにあって、成形ドラムに最も近い前方の先端15dには、1個の先端ローラー12が回動可能に支持されており、先端ローラー12と、前方のガイドローラー14との間には、上向きの凹溝11bをなすロッド状の送出ガイド11が配置されている。送出ガイド11は、第2エアシリンダー17を介して、保持板15の先端部15aからしじされている。すなわち、保持板15の先端部15aに、第2エアシリンダー17の固定端部がガイド・保持部材17cを介して固定されており、送出ガイド11が第2エアシリンダー17の駆動端17aに固定されている。第2エアシリンダー17が圧縮空気の供給を受けて作動すると、送出ガイド11が先端ローラー12に押し付けられる。
送出ガイド11の先端には、くさび(楔)状に、先端ローラー12の下端に向かって延びるガイド突起11aが設けられており、この上面が、送出ガイド11内部の凹溝11bの底面から滑らかに連続している。これにより、リボン51を成形ドラム5の側へと導く際、引っかかりを生じる個所がなくスムーズにリボン51が送り出される。また、送出ガイド11の先端が、先端ローラー12に押し付けられた際には、ガイド突起11aと先端ローラー12の周面との間にリボン51が挟み込まれる。
保持板15には、さらに、リボン切断装置13が装着されている。リボン切断装置13は、保持板15の上端近傍から振れ動き可能に保持された直線状のアーム13cと、この先端に結合されたローラー13bと、これに近接してアーム13cに取り付けられたカッター刃13aとからなる。アーム13cは、その根元付近で、保持板15の上端近傍を貫くピン13eを介して、保持板15の逆側にあるレバー棒13dの一端に結合されており、レバー棒13dの他端は、第3エアシリンダー18の駆動端18aに結合されている。
保持板15の後部に固定された第3エアシリンダー18が圧縮空気の供給を受けて作動すると、リボン切断装置13のアーム13cが下方へと振れ動き、カッター刃13aが先端ローラー12の前方でリボン51を切断する。リボン51を切断する際、先端ローラー12と成形ドラム5との間は、リボン切断装置13のカッター刃13a及びローラー13bが通過できるように、引き離される。すなわち、保持板15を回動させる第1エアシリンダー16は、圧縮空気を解除された戻り状態とすることで、保持板15の先端部15aを成形ドラム5から引き離しておく。また、同時に、第2エアシリンダー17を作動させて送出ガイド11と先端ローラ12との間にリボン51を挟み込んで固定しておく。
一方、成形ドラム5にリボン51を巻き付けて行く際には、第1エアシリンダー16を通常作動モードで作動させて、先端ローラー12を成形ドラム5に近接させるとともに、第2エアシリンダー17を解除して、リボン51に対する挟み込みを解除する。また、リボン51の切断後など、リボン51の巻き付けを開始する際には、まず、リボン51の先端部と成形ドラム5の周面との間の位置合わせを行う。そして、この後、第1エアシリンダー16に、通常作動モードよりも少し高圧の圧縮空気を一時的に導入する。これにより、先端ローラー12が成形ドラム5に押し付けられ、挟み込み個所51bから突き出たリボン51の先端突き出し部51aが成形ドラム5に貼り付けられる。
なお、リボン巻き付け装置10の各部分の作動、及び成形ドラム5のモータ52の回転動作を自動制御するためのマイコン6が、例えばオペレータールームに備えられる。
以下、図5のフローチャートを用いて、リボン51の供給に関連したリボン巻き付け装置10の作動について説明する。
マイコン6の作動プログラムの起動後、まず、ステップa1において、セットされたリボンロール55の径が、前述の光電管37により判定され、これに基づき、リボン51の引き出し駆動及びリボンロール55の制動に関連したパラメーターの設定が行われる。
ステップa2においては、送出部1の先端にあるリボン51の先端部が、成形ドラム5に対して、貼り付けに適した位置にあるかどうかの判定が行われる。この判定に基づき、ステップa3において、適宜、成形ドラム5の回転位置調整等が行われる。
ステップa4においては、エアーシリンダー16の作動により貼り付けが行われる。そして、これに続き、ステップa5においては、成形ドラム5の回転と、コンベアー装置31の駆動とを同時に対応した速度で開始する。また、必要に応じて、サーボモーター46の駆動が開始されて、成形ドラム上でのスパイラル状の巻き付けを実現する。
ステップa6においては、所定分量の巻き付けが完了したかどうかを判定する。そして、巻き付けが完了したと判定したならば、ステップa7に進み、成形ドラム5の回転停止と、コンベアー装置31の駆動停止とを行うとともに、同時に、パウダーブレーキ34を作動させて、リボンロール55の回転を瞬時に停止させる。
ステップa8においては、送出部1の先端が成形ドラム5より離間されてから、リボン切断装置13によるリボン51の切断が行われる。この後、ステップa1に戻る。
上記実施例においては、ベルトコンベア装置31のコンベア面81aが水平に配されるものとして説明したが、リボン51の張力によってゴムベルト81との間で充分な摩擦が行われるのであれば、傾斜していても差し支えない。また、コンベア面81aの長さ方向が巻き付け装置10の前後方向から傾斜していても良い。さらには、場合によって、ゴムベルト81に代えて、伸縮性の布地や編み地等からなるベルトであってリボンに対する摩擦係数の大きいものを選んで使用することもできる。
上記実施例においては、リボンロール55のシャフト35を制動するブレーキが、パウダーブレーキであるとして説明したが、電気信号に基づき迅速に作動を行うものであれば、いずれも使用可能である。例えば、ソレノイド機構により作動するディスクブレーキであっても良い。
また、リボンは、ベルトカバープライ(スパイラルキャッププライ)を形成するものに限らず、ベルトプライ等を形成するものであっても良い。また、ゴム引きされた補強コードに限らず、補強コードのみのものであって良く、また、場合によっては補強コードを有しない、樹脂製またはゴム製の細帯状の部材であっても良い。
実施例のリボン巻き付け装置の全体を示す模式的な斜視図である。 実施例のリボン巻き付け装置の全体側面図である。 実施例のリボン巻き付け装置の上面図である。送出部の一部の構成などは省略されている。 実施例のリボン巻き付け装置における先端の送出部を示す斜視図である。 リボンの供給に関連したリボン巻き付け装置の作動について説明するためのフローチャートである。
符号の説明
1 送出部
10 リボン巻き付け装置
11 送出ガイド
12 先端ローラー
13 リボン切断装置
15 保持板
16〜18 第1〜3エアシリンダー
2 ダンサー装置
3 リボン供給部
31 ベルトコンベアー装置
32 棒状ローラー
33 供給ガイドローラー
34 パウダーブレーキ
35 リボンロールのシャフト
36 シャフト受け部
4 フレーム
42 天板
45 レール
46 サーボモーター
49 後方の棚部
5 成形ドラム
51 リボン
55 リボンロール
6 マイコン
81 ベルトコンベアー装置の歯付きゴムベルト
81a コンベア面
82 モーター
83,84 駆動及び従動ローラー
85 受け部

Claims (6)

  1. 空気入タイヤまたはその部材を製造するための成形ドラム上にリボンを巻き付ける装置であって、
    成形ドラムに近接して配されてリボンを送り出すための送出部と、リボンを貯留するかまたは連続的に成形するリボン供給源と、リボン供給源から送出部へとリボンを所定の速度で引き出して送るための送り駆動部とを備えるリボン巻き付け装置において、
    前記送り駆動部は、リボンが掛け渡されるベルトコンベアからなり、前記ベルトコンベアの内面に、駆動ローラーとのスリップを防止するための凹凸構造が連続して設けられていることを特徴とするリボン巻き付け装置。
  2. 前記リボン供給源は、リボンがシャフトに巻き付けられて回転可能に支持されたリボンロールからなり、この支持の際に前記シャフトの回転を制動する電気駆動式ブレーキが備えられたことを特徴とする請求項1記載のリボン巻き付け装置。
  3. 前記電気駆動式ブレーキがパウダーブレーキであることを特徴とする請求項記載のリボン巻き付け装置。
  4. 前記ベルトコンベアは、差し渡し寸法が150〜600mmであり、幅が20〜100mmであることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載のリボン巻き付け装置。
  5. 空気入タイヤまたはその部材を製造すべく成形ドラム上にリボンを巻き付ける方法であって、
    成形ドラムに近接して配されてリボンを送り出すための送出部を用い、
    成形ドラムの停止時に、リボンの切断を行ってから、送出部に保持されたリボンの先端を成形ドラム上に貼り付け、
    成形ドラムを回転させるとともに、リボンが巻き付けられたリボンロールから成形ドラムの回転に対応した速度でリボンを引き出して送出部に供給するリボン引き出し駆動を行うことでリボンの巻き付けを進行させ、
    この後、所定分量のリボンの巻き付けが完了した際、成形ドラムの回転及びリボン引き出し駆動を停止するとともに、リボンロールのシャフトに対して制動を行うリボン巻き付け方法において、
    前記リボン引き出し駆動は、リボンを掛け渡したベルトコンベアーにより行い、このベルトコンベアーには、内面に、駆動ローラーとのスリップを防止するための凹凸構造が連続して設けられているものを用いることを特徴とするリボン巻き付け方法。
  6. 前記のリボンロールのシャフトの制動は、電気的に駆動されるブレーキにより行うことを特徴とする請求項5記載のリボン巻き付け方法。
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