JP4401234B2 - 薬剤フィーダ及び薬剤フィーダの制御方法 - Google Patents
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駆動ギヤと中間ギヤはクラッチ的な機能を果たし、支持部材に対して薬剤カセットが装着されることにより、支持部材側の駆動ギヤと、薬剤カセット側に設けられた中間ギヤが係合する。そのため支持部材に収容されているモータが駆動すると、駆動ギヤから中間ギヤおよびロータギヤに回転力が伝達され、ロータが回転する。これにより、ロータの外周部に設けられたポケット部が順次薬剤排出口に到達し、ポケット部に保持されている薬剤が薬剤排出口から順次排出される。
そして必要量の薬剤排出が完了すると、モータを停止し、一連の工程が終了する。また薬剤カセット内の薬剤が少なくなったり、全く無くなってしまった場合は支持部材から薬剤カセットを取り出し、薬剤を充填し、薬剤カセットを再装着する。
即ちこの種の装置では、前記したように必要量の薬剤排出が完了すると、ロータを回転させるモータを停止して一連の工程が終了するが、ロータがオーバーランして錠剤が排出口付近で偶然停止している場合がある。この様な場合は、錠剤の保持状態が不安定であり、装置の振動等によってロータが微小回転した場合でも薬剤が誤排出してしまう場合がある。特に、錠剤が排出口付近で偶然停止していて錠剤が不安定である際に、薬剤カセットを取り出す作業を行うと、支持部材側の駆動ギヤと薬剤カセット側の中間ギヤの係合が外れる際に中間ギヤが回転され、ロータが微小回転して薬剤が誤排出してしまう。
またロータを一定時間回転させても薬剤が排出されない場合は、薬剤カセット内に薬剤が無くなったことを示すものとしてモータを停止する構成が考えられるが、たまたまロータのポケットに入りにくい薬剤があり、モータを停止させる直前に前記ポケットに偶然当該薬剤が入ることもある。この様な状況下において薬剤カセットを取り出す作業を行うと、薬剤が誤排出されてしまう。
またロータを一定時間回転させても薬剤が排出されない場合は、薬剤カセット内に薬剤が無くなったことを示すものとしてモータを停止する構成が考えられるが、たまたまロータのポケットに入りにくい薬剤があり、モータを停止させる直前に前記ポケットに偶然当該薬剤が入ることもある。この様な状況下において薬剤カセットを取り出す作業を行うと、薬剤が誤排出されてしまう。
薬剤フィーダから薬剤が誤排出されると、本来処方すべきでない人に薬剤を配付してしまうこととなり、重大事故につながる恐れがある。
ロータを逆方向に回転させる時期は、請求項1では薬剤の排出動作の後あるいは複数回の薬剤の排出動作の後であり、請求項2では排出動作の後であってロータを最終的に停止するまでのいずれかの時期である。
「いずれかの時期」とは、排出動作直後であってもよいし、排出動作の後に他の工程を挟み、その後でもよいし、ロータを最終的に停止する直前でもよいという趣旨である。またロータを逆方向に回転させた後に他の動作がなされてもよい。例えばロータを逆方向に回転させた後に再度わずかに正回転させてもよい。
本発明の薬剤フィーダでは、ロータが逆回転するので、薬剤排出口から薬剤が部分的に露出している場合であっても、薬剤は他の部材に覆われた状態に戻る。またロータを過度に逆回転すると、下流側のポケットに入った薬剤が薬剤排出口に戻り、薬剤排出口から排出されてしまうこととなるが、本発明では「薬剤排出口から薬剤が排出されない範囲で」ロータを逆方向に回転させるに過ぎないのでこの懸念はない。
そのため本発明の薬剤フィーダでは、振動等を受けても薬剤の誤排出が起こらない。
ロータの回転が進んでポケット部が仕切部材を離れると、仕切部材の上部にあった薬剤がポケット部の下部に落ち、ポケット部が薬剤排出口と一致すると前記薬剤が排出されることとなる。ここで本発明の薬剤フィーダでは、仕切部材は薬剤排出口の端部からロータの回転方向側に延出した延出部を有するので、ロータの回転が進んでポケットが薬剤排出口を離れても、しばらくの距離の間はポケット部の下部側に新たな薬剤は落下しない。そのためロータを逆回転させても上流側のポケット部(一旦薬剤排出口を通過したポケット部)の下部側には薬剤はなく、上流側のポケット部が薬剤排出口と一致しても薬剤が排出されることはない。
以下の説明では、特に断りのない限り上下の位置関係は図1に示す姿勢を基準とする。図1は、本実施形態の薬剤フィーダの斜視図である。図2は、図1に示す薬剤フィーダのギヤ列を示す斜視図である。図3は、図1に示す薬剤フィーダの支持台に薬剤カセットを装着する途上におけるギヤ列を示す斜視図である。図4は、本実施形態の薬剤フィーダの分解斜視図であり、支持台と薬剤カセットを示す。
薬剤カセット2及び支持台3は分離可能であるが、両者が結合された状態において図2に示す様なモータ54からロータ10に至る一連の動力伝達経路が完成し、モータ54から動力を受けてロータ10が回転する。また一連の動力伝達経路の内、後記する連結ギヤ(中間ギヤ)22とロータギヤ15は図5の様に薬剤カセット2側に属し、モータ54と駆動ギヤ52は支持台3側に属する。さらに本実施形態では、後記する様に連結ギヤ22の一部たる大径ギヤ25と駆動ギヤ52にガンギ車が採用されている。またモータ54と駆動ギヤ52の間にロータリーエンコーダ(回転量検出手段)33が設けられている。
以下、各部材について説明する。
収容部5は、多数の薬剤Tを収容する容器として機能するものであり、内部に大きな薬剤収容空間32を持つ。収容部5は中の薬剤Tの残量が目視できる様に透明な樹脂によって作られている。
収容部5の天面側には開口を塞ぐ蓋体7が着脱自在に装着されている。収容部5の底面8の略中央部には、下方に向けて窪んだ凹部8aが設けられている。凹部8aの平面断面形状及び開口形状は円形である。
凹部8aの内部には、ロータ10が回転自在な状態で収容されている。凹部8aは、図5に示すように有底であり、底面8bがある。
リブ12の幅RWは、ポケット部11の幅PWと等しい。リブ12の上下方向中間部には、ロータ10の周方向に延伸し、ポケット部11に連通したスリット12aが形成されている。スリット12aは、ロータ10の全周を環状に取り巻く。
ロータ10の底面側には、図5、図8に示すように、鉛直下方に向けて突出した回転軸20が設けられている。回転軸20は、凹部8aの底面8bから下方に突出している。回転軸20の先端(下端)には、図5の様にロータギヤ15が取り付けられている。ロータギヤ15の取付け構造は、図8の通りであり、ロータ10の底面側にボス13をネジ止めすることにより、底面8bの外側(図5の下方)、即ち台座部6側に露出するように一体化されている。ボス13とロータギヤ15の間にはOリング16が介在されている。
本実施形態では、図2,図16の様にモータ54からロータ10に至る一連の動力伝達経路が完成し、モータ54から動力を受けてロータ10が回転するとき、支持部側の駆動ギヤ52が駆動し大径ギヤ部25がこれに従動することとなるが、ロータ10を所定の正回転方向に回転する際に駆動ギヤ52と当接して力の伝達に寄与する側の歯側面28を正転側面という。また正転側面28の反対側に設けられた歯側面30(バックラッシュ側)を逆転側面という。
なお図11は、図4に示す薬剤カセットのB方向矢視図である。
なお本実施形態では、仕切差込口21は薬剤排出口18と連通するが、仕切差込口21と薬剤排出口18は必ずしも連通する必要はない。
具体的には、仕切部材35のロータ10の回転方向側(下流側)に対する延出量FWは、ポケット部11の幅PWと略等しい。具体的には本実施形態では、延出量FWはポケット部11の幅PWのプラスマイナス20%である。
そのためロータ10の回転に伴って到来するポケット部11は、仕切部材35によって一旦分断され、さらに回転が進んで薬剤排出口18よりも下流側に至り、さらにポケット部11の幅PWの2倍に相当する距離(延出量FW)だけ移動した後に下方ポケット部11aと上方ポケット部11bが完全合流する。即ち当該ポケット部11の進行方向後端側が仕切部材35を完全に離れた位置で下方ポケット部11aと上方ポケット部11bが合流する。
そのためロータ10の回転に伴って到来するポケット部11に保持された薬剤Tは、仕切部材35と接して薬剤排出口18の上流側において上下に分断された後、薬剤排出口18よりも下流側に至り、さらにポケット部11の幅PWの2倍に相当する距離(延出量FW)だけ回転移動した後に下方ポケット部11aに移動する。即ち上方ポケット部11bにある薬剤Tは、当該ポケット部11の進行方向後端側が仕切部材35を完全に離れた位置で下方ポケット部11aに移動する。
なお仕切部材35は前記した様に櫛状であるが、その櫛目は、図9の様に傾斜している。櫛目の傾斜方向は、ロータ10の回転方向に対して順目である。
開口36の内壁には薬剤の錠数を計量する錠数カウンター37が設けられている。
即ち本実施形態の駆動ギヤ52には、正転側面57および逆転側面58が形成されている。
そして正転側面57の付け根部分における歯底面56の外接面P3と正転側面57とがなす角度はθ1である。また、逆転側面58の付け根部分における歯底面56の外接面P4と逆転側面58のなす角度θ2は前記したθ1よりも大きい(θ2>θ1)。
また、支持台3には、薬剤カセット2を装着することにより薬剤排出口18と連通する薬剤案内通路53が形成されている。
即ち図2,図16に示すように、モータ54の回転軸に駆動ギヤ52が取り付けられ、駆動ギヤ52は連結ギヤ22の大径ギヤ部25と嵌合し、さらに連結ギヤ22の小径ギヤ部23とロータギヤ15が嵌合し、ロータギヤ15にロータ10が結合されている。
したがってモータ54が回転すると、図16に示すように駆動ギヤ52が時計方向(F方向)に回転し、これと嵌合する連結ギヤ22の大径ギヤ部25が反時計方向に回転し、大径ギヤ部25と一体の小径ギヤ部23が反時計方向に回転し、これと嵌合するロータギヤ15が時計方向(F方向)に回転し、ロータギヤ15と共にロータ10が時計方向(F方向)に回転する。
以下、本実施形態の特徴的動作について説明する。
図17は、図3に示す如く薬剤フィーダ1の支持台3に薬剤カセット2を装着する途上におけるロータギヤ15と駆動ギヤ52の関係を示す概念図である。図18は、図17に示す状態から進行し、図1に示す如く薬剤フィーダ1の支持台3と薬剤カセット2が完全に嵌合した状態の中途段階におけるロータギヤ15と駆動ギヤ52の関係を示す概念図である。図19は、図18に示す状態から進行し、図1に示す如く薬剤フィーダ1の支持台3と薬剤カセット2が完全に嵌合した状態の中途段階におけるロータギヤ15と駆動ギヤ52の関係を示す概念図である。図20は、図19に示す状態からさらに進行し、図1に示す如く薬剤フィーダ1の支持台3に薬剤カセット2が完全に装着された状態におけるロータギヤ15と駆動ギヤ52の関係を示す概念図である。
図21(a)は、図3に示す如く薬剤フィーダ1の支持台3に薬剤カセット2を装着する途上(または薬剤の排出が終了したとき)における薬剤フィーダ1の動作状態であってロータ10と薬剤排出口18と薬剤Tの関係を示す概念図であり、(b)は(a)の状態における薬剤排出口18近傍の拡大斜視図である。
図22(a)は、図1に示す如く薬剤フィーダ1の支持台3に薬剤カセット2が完全に装着された状態(または薬剤の排出が終了した後にロータを逆回転したとき)における薬剤フィーダ1の動作状態であってロータ10と薬剤排出口18と薬剤Tの関係を示す概念図であり、(b)は(a)の状態における薬剤排出口18近傍の拡大斜視図である。
薬剤カセット2を矢印I方向に押し込むと、図3及び図17の様に連結ギヤ22の大径ギヤ部25と支持台3の天面に露出している駆動ギヤ52が離れた状態から、図18,図19、図20に示すように次第に大径ギヤ部25が支持台3の天面に露出している駆動ギヤ52に近接する。
この状態から、薬剤カセット2を矢印I方向に押し込むと、図18のように薬剤カセット2側の大径ギヤ部25の歯部26の歯先面27が支持台3側の駆動ギヤ52の歯部55を構成する一方の歯側面58に当接する。ここで、薬剤カセット2の装着時は、モータ54が停止中であるため、歯部に当たっても支持台3側の駆動ギヤ52は殆ど回転せず、ほぼ固定状態となっている。一方、薬剤カセット2側の連結ギヤ22は、自由に回転可能な状態となっている。即ち、薬剤カセット2の装着時には、駆動ギヤ52に外力を加えて回転させるために要するトルクが、連結ギヤ22(大径ギヤ部25)を回転させるのに要するトルクよりも遙かに大きい。そのため、さらに薬剤カセット2を矢印I方向に押し込むと、図19、図20のように大径ギヤ部25が駆動ギヤ52に近接すると共に、大径ギヤ部25の歯先面27が駆動ギヤ52の逆転側面58に沿って摺動する。これに伴って薬剤カセット2側の大径ギヤ部25が逆方向(図19 矢印R方向)に回転する。大径ギヤ部25が逆回転すると、これに連動して小径ギヤ部23およびロータギヤ15が回転し、ロータ10が逆回転する。
この場合においても、駆動ギヤ(ガンギ型)52を正転側面57側が正転方向に向き、逆転側面58が逆転方向に向くように配置することにより、薬剤カセット2の装着時に歯部70が逆転側面58に沿って摺動し、大径ギヤ部25およびロータ10が逆回転する。そのため、図23に示すような構成とした場合であっても薬剤カセット2の装着時におけるロータ10の正回転を阻止し、薬剤Tの誤排出を防止することができる。
図26は、本実施形態の薬剤フィーダ1を多数使用した薬剤払出し装置の斜視図である。図27は、本実施形態の薬剤フィーダの制御装置のブロック図である。図28は、本実施形態の薬剤フィーダの動作を示すフローチャートである。図28は、他の実施形態の薬剤フィーダの動作を示すフローチャートである。
本実施形態の薬剤充填装置100は、多品種の薬剤群から特定の薬剤を選択し、バイアルに充填する機能を有するものである。
本実施形態の薬剤充填装置100は、大きく分けて、保管棚102、薬剤供給部103、薬剤一時停止部105、薬剤搬送部106、薬剤充填部107、バイアル貯蔵部108及びバイアル移送部109によって構成されている。
保管棚102は、薬剤が充填されたバイアルを仮置きするものである。保管棚102には、タッチパネル110等の入力手段(処方指示部)があり、処方箋の内容や、患者の氏名、年齢等の情報を入力する。また図示しない表示装置を備える。
本実施形態の薬剤充填装置100は、タッチパネル110への入力を端緒として動作する。本実施形態の薬剤充填装置100では、薬剤とバイアルが別々に薬剤充填部107に運ばれ、当該薬剤充填部107において薬剤がバイアルに充填される。
即ちタッチパネルによって薬剤の種類が入力されると、当該薬剤が内蔵された薬剤カセット2が取り付けられた薬剤フィーダ1が機能する。
即ち本実施形態の薬剤フィーダ1は、モータ54が回転してロータ10を回転させ、薬剤カセット2の薬剤排出口18から一個づつ薬剤が排出される。薬剤排出口18から排出された薬剤は、支持台2の開口36に入って図示しない共通通路に落下する。
排出された薬剤は、薬剤充填部107側に運ばれバイアルに充填される。
以下、この機能について説明する。
図27に示す制御装置80は、図示しないCPUを内蔵し、逆回転量記憶機能とタイマ機能を備える。逆回転量記憶機能は、モータ54を逆回転する際の適正な回転量を予め記憶しておくものである。
モータ54を逆回転する際の適正な回転量は、仕切部材35のロータ10の回転方向側(下流側)に対する延出量FW相当(プラスマイナス20%)であり、ポケット部11aの幅相当(プラスマイナス20%)である。
本実施形態の薬剤フィーダ1の制御は、前記した様にタッチパネル110への入力を端緒とし、タッチパネル110に処方箋の内容が入力される。そしてタッチパネル110は、薬剤フィーダ1の制御装置80に処方箋の内容をデータ送信する。
図28に示すフローチャートでは、ステップ1で薬剤充填装置100のタッチパネル110から処方箋データを受信する。
続いてステップ4に移行し、所定のタイマーを起動する。このタイマーは、薬剤フィーダ1から薬剤を排出するのに要する予想最大時間を計時するものである。即ち、所定量の薬剤を排出するのに要する時間の最大時間であり、これ以上の時間を要する場合は、薬剤フィーダ1の薬剤カセット2に薬剤が無いと考えるべき時間を計時する。
錠数カウンター37の信号は、制御装置80に入力される。ステップ6においては、ステップ3で受信した数、例えば60個に達したか否かが判断される。
モータ54を停止することによって錠剤カセット2内のロータ10が停止し、薬剤の排出は停止されるが、ロータ10がどの様な状態で停止しているかは成り行きである。
例えば前記した図21に示す様に薬剤排出口18から薬剤Tを保持した状態で下方ポケット部11aの一部が覗き、薬剤Tの一部が薬剤排出口18から露出して薬剤Tが不安定な状態となっているおそれがある。
即ちロータリーエンコーダ(回転量検出手段)33から送信される信号に基づいてロータ10の回転量を演算し、モータ10を逆転する信号を出力し、ロータ10の回転量を監視して仕切部材35の延出量FW相当となったところでステップ9に移行し、モータ54を停止する。
なお本実施形態では、ロータリーエンコーダ33をモータ54の回転軸に取り付け、モータ54の回転量から間接的にローラ54の回転量を検知したが、もちろん他の部位に回転量検出手段を設けてもよい。またローラ10の回転量を直接的に検知することも可能である。
即ちロータ10の逆転側(上流側)に位置し、一部が薬剤排出口18に露出していた下方ポケット部11aは、図22のように薬剤排出口18から遠ざかり、凹部8aの周壁の裏側に完全に隠れる。そのため薬剤Tは安定に保持された状態となり、薬剤フィーダ1が振動しても薬剤Tが脱落することはない。またこの状態のときに薬剤フィーダ1の錠剤カセット2を取り外しても、薬剤Tが排出されることはない。
一方、前述したステップ6おける排出個数の判定で、まだ所定の数量に達していない場合は、ステップ11に移行し、前記したステップ4で計時を開始したタイマーを確認する。ステップ4で計時を開始したタイマーがまだ満了していなければステップ6に戻り、以下ステップ6,11を繰り返して所定個数が排出されるかタイマーが満了するかのいずれかを待つ。
そしてステップ17に移行して薬剤の充填を待つ。薬剤カセット2に薬剤が充填されるとステップ12に移行し、ソフト上のフラグ17がリセットされ、ステップ19で欠品である旨の表示が消える。そしてステップ6に戻り、所定個数が排出されればステップ7に移行して前記した工程を繰り返す。
即ち先に示した実施形態は、薬剤をバイアルに充填する様な場合を想定したものであり、相当数の薬剤を一回に排出するが、装置によっては1個、2個といった少数の薬剤を多数回に渡って排出する場合もある。
例えば3時間置きに3錠づつ薬剤を飲む様な処方であり、これに合わせて3錠づつの薬剤を一つの包装に包み、これを3日分提供する様な場合を想定すると、先の「個別処理方式」では、3個薬剤を排出するごとにモータ54を逆回転し、これを24回繰り返すこととなる。そのため作業効率が悪く作業終了までに時間がかかり過ぎる。
ロータ10の逆回転量は、仕切部材35のロータ10の回転方向側(下流側)に対する延出量FWを基準として設計すべきであり、逆回転量は仕切部材35の延出量FW以下であることが望ましく、より望ましくは延出量FWの80%以下である。
図30は、仕切部材35のロータ10の回転方向側に対する延出量Fwをポケット部11の幅PWの3倍とした場合における薬剤フィーダの仕切部材と薬剤排出口及びロータ10の関係を示す斜視図である。
モータ54を逆回転させる際の回転量は、微小量であってもある程度の効果は期待できるが、ギヤのバックラッシュ等を勘案して確実にロータ10が回転する量だけはモータ54を回転させるべきである。
ロータ10の逆回転量の絶対量の好ましい上限は、ポケットの幅PWの4倍程度である。またより好ましくはポケット幅PWの3倍以下である。
従ってロータ10の逆回転量の絶対量の好ましい範囲は、ポケットの幅PWの100%〜300%である。言い換えるとロータ10の逆回転量の好ましい範囲は、ロータ10のポケット部11の幅PW以上であって、隣接するポケット部11とこれを挟むリブ12の合計幅以下である。
2 薬剤カセット
3 支持台(支持部材)
10 ロータ
11 ポケット部
11a 下方ポケット部(排出側ポケット部)
11b 上方ポケット部(収容側ポケット部)
18 排出口
32 薬剤収容空間
35 仕切部材
52 駆動ギヤ(支持側接続手段)
54 モータ(駆動手段)
Claims (11)
- 多数の固形薬剤を収容する薬剤収容空間及び薬剤を排出する薬剤排出口が設けられた収容部と、外周部にポケット部が設けられたロータを有し、前記収容部の内部に前記ロータが回転自在に配設され、モータの回転によるロータの回転に伴ってポケット部が順次薬剤排出口と連通し、収容部内の薬剤を前記ロータのポケット部で保持した状態でロータを回転させ、ポケット部に保持された薬剤を所定の個数だけ薬剤排出口から順次排出する排出動作を行う薬剤フィーダにおいて、前記排出動作が完了して所定の個数の薬剤が排出された後あるいは複数回の排出動作が完了して所定の個数の薬剤が排出された後に、モータを逆回転して薬剤が薬剤収容空間に内蔵されていても薬剤排出口から薬剤が排出されない範囲の回転量でロータを逆方向に回転させる逆回転手段を備えたことを特徴とする薬剤フィーダ。
- 多数の固形薬剤を収容する薬剤収容空間及び薬剤を排出する薬剤排出口が設けられた収容部と、外周部にポケット部が設けられたロータを有し、前記収容部の内部に前記ロータが回転自在に配設され、モータの回転によるロータの回転に伴ってポケット部が順次薬剤排出口と連通し、収容部内の薬剤を前記ロータのポケット部で保持した状態でロータを回転させ、ポケット部に保持された薬剤を所定の個数だけ薬剤排出口から順次排出する排出動作を行う薬剤フィーダにおいて、前記薬剤の排出動作が完了して所定の個数の薬剤が排出された後であってロータを最終的に停止するまでのいずれかの時期に、モータを逆回転して薬剤が薬剤収容空間に内蔵されていても薬剤排出口から薬剤が排出されない範囲の回転量でロータを逆方向に回転させる逆回転手段を備えたことを特徴とする薬剤フィーダ。
- 逆方向に回転させる際の回転量を予め記憶する逆回転量記憶手段と、ロータの実際の回転量を直接的に又は間接的に検知する回転量検出手段を有し、逆回転手段は回転量検出手段によって検出された逆方向の回転量が前記逆回転量記憶手段によって記憶された回転量となった位置でロータを停止させることを特徴とする請求項1又は2に記載の薬剤フィーダ。
- 薬剤排出口は所定の幅を有し、薬剤排出口の上部或いは薬剤排出口内であってポケット部内の薬剤と接し得る位置に仕切部材が設けられ、当該仕切部材によってポケット部から所定個数以上の薬剤が排出されることが抑制され、前記仕切部材は薬剤排出口の端部からロータの回転方向側に延出した延出部を有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の薬剤フィーダ。
- ロータが逆方向に回転する際の回転量は、延出部の長さ以下であることを特徴とする請求項4に記載の薬剤フィーダ。
- ロータが逆方向に回転する際の回転量は、ポケット部の幅以上であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の薬剤フィーダ。
- 薬剤排出口から排出される薬剤の個数を検知する個数検知手段を備え、所定の時間又は回転数に渡ってロータが回転したにも拘わらず計数された薬剤の数量が設定された数量に満たないときに所定の表示を行う欠品表示手段を備えたことを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の薬剤フィーダ。
- 薬剤排出口から排出される薬剤の個数を検知する個数検知手段を備え、所定の時間又は回転数に渡ってロータが回転したにも拘わらず計数された薬剤の数量が設定された数量に満たないときに排出動作を停止し、その後に逆回転手段によってロータを逆方向に回転させることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の薬剤フィーダ。
- 薬剤排出口から排出される薬剤の個数を検知する個数検知手段を備え、個数検知手段が所定の個数検知するごとに排出動作を停止し、その後に逆回転手段によってロータを逆方向に回転させることを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の薬剤フィーダ。
- 薬剤排出口から排出される薬剤の個数を検知する個数検知手段を備え、個数検知手段が所定の個数検知するごとにロータを一旦停止し、これを複数回繰り返した後に逆回転手段によってロータを逆方向に回転させることを特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載の薬剤フィーダ。
- 多数の固形薬剤を収容する薬剤収容空間及び薬剤を排出する薬剤排出口が設けられた収容部と、外周部にポケット部が設けられたロータを有し、前記収容部の内部に前記ロータが回転自在に配設され、モータの回転によるロータの回転に伴ってポケット部が順次薬剤排出口と連通し、収容部内の薬剤を前記ロータのポケット部で保持した状態でロータを回転させ、ポケット部に保持された薬剤を薬剤排出口から順次排出し、薬剤排出口から排出された薬剤の個数を検知する個数検知手段を備えた薬剤フィーダの制御方法において、
排出させる薬剤の数を決定し、
ロータを正方向に回転させると共に薬剤フィーダから排出される薬剤の数を計数し、
計数された薬剤の数量が前記排出させる薬剤の数に達したときにロータを一旦停止し、
モータを逆回転して薬剤が薬剤収容空間に内蔵されていても薬剤排出口から薬剤が排出されない範囲の回転量でロータを逆回転し、
ロータを停止することを特徴とする薬剤フィーダの制御方法。
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