JP4401234B2 - 薬剤フィーダ及び薬剤フィーダの制御方法 - Google Patents

薬剤フィーダ及び薬剤フィーダの制御方法 Download PDF

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本発明は、錠剤やカプセル等の固形状の薬剤を払い出す薬剤フィーダに関するものであり、特に薬剤の誤排出を防止する機能を備えた薬剤フィーダに関するものである。
従来より、薬剤払出し装置や薬剤充填装置等の機器には、収容されている薬剤を所定の位置に一個づつ払い出す薬剤フィーダが設けられている。薬剤フィーダは、下記特許文献1に開示されているように、大別して多数の薬剤を収容する薬剤カセットと、当該薬剤カセットが装着される支持部材(装着台)とから構成されている。薬剤カセットは、多数の薬剤を保持するための収容部が設けられており、この内部にロータが収納されている。ロータの外周面には、収容部に収容されている薬剤を流入させて保持する複数のポケット部が形成されている。ロータの回転軸にはロータギヤが装着されており、薬剤カセットの底部に取り付けられた中間ギヤと係合している。薬剤カセットには、ロータの外周面に設けられたポケット部と連通可能な位置に薬剤排出口が形成されている。
一方、支持部材には、ギャードモータ等のモータが収納されており、このモータの回転軸に駆動ギヤが装着されている。
駆動ギヤと中間ギヤはクラッチ的な機能を果たし、支持部材に対して薬剤カセットが装着されることにより、支持部材側の駆動ギヤと、薬剤カセット側に設けられた中間ギヤが係合する。そのため支持部材に収容されているモータが駆動すると、駆動ギヤから中間ギヤおよびロータギヤに回転力が伝達され、ロータが回転する。これにより、ロータの外周部に設けられたポケット部が順次薬剤排出口に到達し、ポケット部に保持されている薬剤が薬剤排出口から順次排出される。
そして必要量の薬剤排出が完了すると、モータを停止し、一連の工程が終了する。また薬剤カセット内の薬剤が少なくなったり、全く無くなってしまった場合は支持部材から薬剤カセットを取り出し、薬剤を充填し、薬剤カセットを再装着する。
特開平9−30501号公報
従来より薬剤充填装置等の機器類に一般的に採用されていた薬剤フィーダは、収容部への薬剤の補充や点検のために薬剤カセットを支持部材から取り外すと、ロータが自由に回動可能な状態となるため、薬剤カセットの着脱時の衝撃や振動によってロータが回転し、薬剤が薬剤排出口から排出されてしまうおそれがあった。そのため、例えば上記特許文献1に開示されている薬剤フィーダでは、薬剤カセットの非装着時には、ロータのギヤを弾性によって係止し、ロータの自転を抑止する抑止手段を設けると共に、薬剤カセットの装着時に抑止手段とロータの係止を解除する解除手段を設けている。
上記特許文献1に開示されている薬剤フィーダは、ロータが回転するのを抑止する手段を設けたものであり、薬剤の誤排出が起こり難い。しかし、上記特許文献1に開示された構成を採用する場合であっても、薬剤の誤排出を完全に予防することはできない。
即ちこの種の装置では、前記したように必要量の薬剤排出が完了すると、ロータを回転させるモータを停止して一連の工程が終了するが、ロータがオーバーランして錠剤が排出口付近で偶然停止している場合がある。この様な場合は、錠剤の保持状態が不安定であり、装置の振動等によってロータが微小回転した場合でも薬剤が誤排出してしまう場合がある。特に、錠剤が排出口付近で偶然停止していて錠剤が不安定である際に、薬剤カセットを取り出す作業を行うと、支持部材側の駆動ギヤと薬剤カセット側の中間ギヤの係合が外れる際に中間ギヤが回転され、ロータが微小回転して薬剤が誤排出してしまう。
またロータを一定時間回転させても薬剤が排出されない場合は、薬剤カセット内に薬剤が無くなったことを示すものとしてモータを停止する構成が考えられるが、たまたまロータのポケットに入りにくい薬剤があり、モータを停止させる直前に前記ポケットに偶然当該薬剤が入ることもある。この様な状況下において薬剤カセットを取り出す作業を行うと、薬剤が誤排出されてしまう。
またロータを一定時間回転させても薬剤が排出されない場合は、薬剤カセット内に薬剤が無くなったことを示すものとしてモータを停止する構成が考えられるが、たまたまロータのポケットに入りにくい薬剤があり、モータを停止させる直前に前記ポケットに偶然当該薬剤が入ることもある。この様な状況下において薬剤カセットを取り出す作業を行うと、薬剤が誤排出されてしまう。
薬剤フィーダから薬剤が誤排出されると、本来処方すべきでない人に薬剤を配付してしまうこととなり、重大事故につながる恐れがある。
そこで本発明は、従来技術の上記した欠点に注目し、薬剤カセットからの薬剤の誤落下を確実に防止可能な薬剤フィーダを提供することを目的とする。
上記した課題を解決すべく提供される請求項1に記載の発明は、多数の固形薬剤を収容する薬剤収容空間及び薬剤を排出する薬剤排出口が設けられた収容部と、外周部にポケット部が設けられたロータを有し、前記収容部の内部に前記ロータが回転自在に配設され、モータの回転によるロータの回転に伴ってポケット部が順次薬剤排出口と連通し、収容部内の薬剤を前記ロータのポケット部で保持した状態でロータを回転させ、ポケット部に保持された薬剤を所定の個数だけ薬剤排出口から順次排出する排出動作を行う薬剤フィーダにおいて、前記排出動作が完了して所定の個数の薬剤が排出された後あるいは複数回の排出動作が完了して所定の個数の薬剤が排出された後に、モータを逆回転して薬剤が薬剤収容空間に内蔵されていても薬剤排出口から薬剤が排出されない範囲の回転量でロータを逆方向に回転させる逆回転手段を備えたことを特徴とする薬剤フィーダである。
また同様の課題を解決するための請求項2に記載の発明は、多数の固形薬剤を収容する薬剤収容空間及び薬剤を排出する薬剤排出口が設けられた収容部と、外周部にポケット部が設けられたロータを有し、前記収容部の内部に前記ロータが回転自在に配設され、モータの回転によるロータの回転に伴ってポケット部が順次薬剤排出口と連通し、収容部内の薬剤を前記ロータのポケット部で保持した状態でロータを回転させ、ポケット部に保持された薬剤を所定の個数だけ薬剤排出口から順次排出する排出動作を行う薬剤フィーダにおいて、前記薬剤の排出動作が完了して所定の個数の薬剤が排出された後であってロータを最終的に停止するまでのいずれかの時期に、モータを逆回転して薬剤が薬剤収容空間に内蔵されていても薬剤排出口から薬剤が排出されない範囲の回転量でロータを逆方向に回転させる逆回転手段を備えたことを特徴とする薬剤フィーダである。
上記した請求項1,2に記載の薬剤フィーダについても従来技術と同様に、ロータを回転させポケット部に保持されている薬剤が薬剤排出口から順次排出される。ここでこれらの発明の薬剤フィーダでは、薬剤排出口から薬剤が排出されない範囲でロータを逆方向に回転させる逆回転手段を備える。
ロータを逆方向に回転させる時期は、請求項1では薬剤の排出動作の後あるいは複数回の薬剤の排出動作の後であり、請求項2では排出動作の後であってロータを最終的に停止するまでのいずれかの時期である。
「いずれかの時期」とは、排出動作直後であってもよいし、排出動作の後に他の工程を挟み、その後でもよいし、ロータを最終的に停止する直前でもよいという趣旨である。またロータを逆方向に回転させた後に他の動作がなされてもよい。例えばロータを逆方向に回転させた後に再度わずかに正回転させてもよい。
本発明の薬剤フィーダでは、ロータが逆回転するので、薬剤排出口から薬剤が部分的に露出している場合であっても、薬剤は他の部材に覆われた状態に戻る。またロータを過度に逆回転すると、下流側のポケットに入った薬剤が薬剤排出口に戻り、薬剤排出口から排出されてしまうこととなるが、本発明では「薬剤排出口から薬剤が排出されない範囲で」ロータを逆方向に回転させるに過ぎないのでこの懸念はない。
そのため本発明の薬剤フィーダでは、振動等を受けても薬剤の誤排出が起こらない。
なお、本発明および以下に示す発明において「固形薬剤」とは、錠剤(タブレット)やカプセル状の薬剤等のような固形状の薬剤全般を示すものである。
請求項3に記載の発明は、逆方向に回転させる際の回転量を予め記憶する逆回転量記憶手段と、ロータの実際の回転量を直接的に又は間接的に検知する回転量検出手段を有し、逆回転手段は回転量検出手段によって検出された逆方向の回転量が前記逆回転量記憶手段によって記憶された回転量となった位置でロータを停止させることを特徴とする請求項1又は2に記載の薬剤フィーダである。
本発明の薬剤フィーダでは逆回転量記憶手段を備え、当該逆回転量記憶手段に逆回転させる際の回転量を記憶しておく。そして回転量検出手段によって検出された逆方向の回転量が前記逆回転量記憶手段によって記憶された回転量となった位置でロータを停止させる。そのため適正量だけ逆回転させることができる。
また請求項4に記載の発明は、薬剤排出口は所定の幅を有し、薬剤排出口の上部或いは薬剤排出口内であってポケット内の薬剤と接し得る位置に仕切部材が設けられ、当該仕切部材によってポケットから所定個数以上の薬剤が排出されることが抑制され、前記仕切部材は薬剤排出口の端部からロータの回転方向側に延出した延出部を有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の薬剤フィーダである。
本発明の薬剤フィーダでは、仕切部材が設けられ、当該仕切部材によってポケットから所定個数以上の薬剤が排出されることを抑制している。即ち仕切部材は、薬剤排出口の上部或いは薬剤排出口内であってポケット内の薬剤と接し得る位置に設けられているから、ポケットの仕切部材の下部側には新たな薬剤は落下せず、仕切部材の下部側にある薬剤だけが薬剤排出口から排出される。
ロータの回転が進んでポケットが仕切部材を離れると、仕切部材の上部にあった薬剤がポケットの下部に落ち、ポケットが薬剤排出口と一致すると前記薬剤が排出されることとなる。ここで本発明の薬剤フィーダでは、仕切部材は薬剤排出口の端部からロータの回転方向側に延出した延出部を有するので、ロータの回転が進んでポケットが薬剤排出口を離れても、しばらくの距離の間はポケットの下部側に新たな薬剤は落下しない。そのためロータを逆回転させても上流側のポケット(一旦薬剤排出口を通過したポケット)の下部側には薬剤はなく、上流側のポケットが薬剤排出口と一致しても薬剤が排出されることはない。
また請求項5に記載の発明は、ロータが逆方向に回転する際の回転量は、延出部の長さ以下であることを特徴とする請求項4に記載の薬剤フィーダである。
本発明の薬剤フィーダは、ロータが逆方向に回転する際の回転量は、延出部の長さ以下であるから、逆回転させて薬剤排出口と一致することとなった部位には薬剤はない。そのため上流側のポケットが薬剤排出口と一致しても薬剤が排出されることはない。
請求項6に記載の発明は、ロータが逆方向に回転する際の回転量は、ポケットの幅以上であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の薬剤フィーダである。
ローラを正方向に回転した後に停止したとき、薬剤の50%の部分が露出していたとしても、ポケットの幅以上ロータを逆回転させれば薬剤を完全に保持することができ、薬剤を安定した状態で保持することができる。
請求項7に記載の発明は、薬剤排出口から排出される薬剤の個数を検知する個数検知手段を備え、所定の時間又は回転数に渡ってロータが回転したにも拘わらず計数された薬剤の数量が設定された数量に満たないときに所定の表示を行う欠品表示手段を備えたことを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の薬剤フィーダである。
所定の時間又は回転数に渡ってロータが回転したにも拘わらず計数された薬剤の数量が設定された数量に満たないときは、収容部内に薬剤が無いことが予想される。本発明の薬剤フィーダでは、欠品表示手段を備え、所定の表示を行うので、装置の使用者は薬剤が無くなったことが分かる。
また請求項8に記載の発明は、薬剤排出口から排出される薬剤の個数を検知する個数検知手段を備え、所定の時間又は回転数に渡ってロータが回転したにも拘わらず計数された薬剤の数量が設定された数量に満たないときに排出動作を停止し、その後に逆回転手段によってロータを逆方向に回転させることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の薬剤フィーダである。
所定の時間又は回転数に渡ってロータが回転したにも拘わらず計数された薬剤の数量が設定された数量に満たないときは、収容部内に薬剤が無いことが予想される。そのためロータを停止する必要があるが、そのときにロータを逆方向に回転させる。そのためたまたまロータのポケットに入りにくい薬剤があり、モータを停止させる直前に前記ポケットに偶然当該薬剤が入った様な場合を想定しても薬剤が誤排出されることはない。
請求項9に記載の発明は、薬剤排出口から排出される薬剤の個数を検知する個数検知手段を備え、個数検知手段が所定の個数検知するごとに排出動作を停止し、その後に逆回転手段によってロータを逆方向に回転させることを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の薬剤フィーダである。
本発明の薬剤フィーダでは個数検知手段が所定の個数検知するごとにロータを逆方向に回転させるので、薬剤の誤排出を確実に阻止することができる。
また請求項10に記載の発明は、薬剤排出口から排出される薬剤の個数を検知する個数検知手段を備え、個数検知手段が所定の個数検知するごとにロータを一旦停止し、これを複数回繰り返した後に逆回転手段によってロータを逆方向に回転させることを特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載の薬剤フィーダである。
本発明の薬剤フィーダでは、個数検知手段が所定の個数検知するごとにロータを一旦停止し、これを複数回繰り返した後ロータを逆方向に回転させるので、全体の処理時間が短い。
また請求項11に記載の発明は、多数の固形薬剤を収容する薬剤収容空間及び薬剤を排出する薬剤排出口が設けられた収容部と、外周部にポケット部が設けられたロータを有し、前記収容部の内部に前記ロータが回転自在に配設され、モータの回転によるロータの回転に伴ってポケット部が順次薬剤排出口と連通し、収容部内の薬剤を前記ロータのポケット部で保持した状態でロータを回転させ、ポケット部に保持された薬剤を薬剤排出口から順次排出し、薬剤排出口から排出された薬剤の個数を検知する個数検知手段を備えた薬剤フィーダの制御方法において、排出させる薬剤の数を決定し、ロータを正方向に回転させると共に薬剤フィーダから排出される薬剤の数を計数し、計数された薬剤の数量が前記排出させる薬剤の数に達したときにロータを一旦停止し、モータを逆回転して薬剤が薬剤収容空間に内蔵されていても薬剤排出口から薬剤が排出されない範囲の回転量でロータを逆回転し、ロータを停止することを特徴とする薬剤フィーダの制御方法である。
本発明の薬剤フィーダの制御方法では、計数された薬剤の数量が設定された数量に達したときにロータを一旦停止して薬剤の排出動作を止め、さらにロータを逆回転した後にロータを停止するので薬剤の誤排出が起こらない。また逆回転の量は、「薬剤排出口から薬剤が排出されない範囲で」あるから、下流側の薬剤が零れることもない。
本発明によれば、薬剤の誤落下が起こらない薬剤フィーダを提供することができる。
続いて、本発明の一実施形態である薬剤フィーダについて図面を参照しながら詳細に説明する。
以下の説明では、特に断りのない限り上下の位置関係は図1に示す姿勢を基準とする。図1は、本実施形態の薬剤フィーダの斜視図である。図2は、図1に示す薬剤フィーダのギヤ列を示す斜視図である。図3は、図1に示す薬剤フィーダの支持台に薬剤カセットを装着する途上におけるギヤ列を示す斜視図である。図4は、本実施形態の薬剤フィーダの分解斜視図であり、支持台と薬剤カセットを示す。
図1〜図4において、1は本実施形態の薬剤フィーダである。薬剤フィーダ1は、図4に示すように、大別して薬剤カセット2と、薬剤カセット2が装着される支持台3(支持部材)とから構成されている。
薬剤カセット2及び支持台3は分離可能であるが、両者が結合された状態において図2に示す様なモータ54からロータ10に至る一連の動力伝達経路が完成し、モータ54から動力を受けてロータ10が回転する。また一連の動力伝達経路の内、後記する連結ギヤ(中間ギヤ)22とローギヤ15は図5の様に薬剤カセット2側に属し、モータ54と駆動ギヤ52は支持台3側に属する。さらに本実施形態では、後記する様に連結ギヤ22の一部たる大径ギヤ25と駆動ギヤ52にガンギ車が採用されている。またモータ54と駆動ギヤ52の間にロータリーエンコーダ(回転量検出手段)33が設けられている。
以下、各部材について説明する。
図5は、図4に示す薬剤カセットのA−A断面図である。図6は、図4に示す薬剤カセットを薬剤排出口側から見た際の概略構造を示す斜視図である。
薬剤カセット2は、合成樹脂によって成形されたものであり、多数の薬剤Tが収容される収容部5と、収容部5に対して一体化された合成樹脂製の台座部6とから構成されている。
収容部5は、多数の薬剤Tを収容する容器として機能するものであり、内部に大きな薬剤収容空間32を持つ。収容部5は中の薬剤Tの残量が目視できる様に透明な樹脂によって作られている。
収容部5の天面側には開口を塞ぐ蓋体7が着脱自在に装着されている。収容部5の底面8の略中央部には、下方に向けて窪んだ凹部8aが設けられている。凹部8aの平面断面形状及び開口形状は円形である。
凹部8aの内部には、ロータ10が回転自在な状態で収容されている。凹部8aは、図5に示すように有底であり、底面8bがある。
図7は、図4に示す薬剤カセットが備えているロータ10の斜視図である。図8は、図4に示す薬剤カセットが備えているロータ10の正面図である。図9は、図4に示す薬剤フィーダの仕切部材と薬剤排出口及びロータ10の関係を示す斜視図である。
ロータ10は、図6,7のように天面が円錐形の傾斜面を構成しており、外周面には軸方向に延びるポケット部11が等角度で複数箇所に形成されている。換言すれば、ロータ10は、外周面に上下方向に延伸する複数のリブ12を有し、隣接するリブ12,12の周方向中間位置に上下方向に延伸するポケット部11が形成されている。ポケット部11は溝状であり、その両端は、ロータ10の天地方向に開放されている。そのためロータ10の上方に溜まった薬剤Tは、ロータ10の傾斜面に沿って順次下方に滑り、収容部5の凹部8aの内壁とロータ10のポケット部11によって構成される空隙に流れ込む。
ポケット部11は、薬剤Tを1つだけ保持可能な幅PW及び深さPHを有し、さらに薬剤Tを1つまたは複数保持可能な長さPL(高さ)を有する(図6,7)。
リブ12の幅RWは、ポケット部11の幅PWと等しい。リブ12の上下方向中間部には、ロータ10の周方向に延伸し、ポケット部11に連通したスリット12aが形成されている。スリット12aは、ロータ10の全周を環状に取り巻く。
ロータ10の底面側には、図5、図8に示すように、鉛直下方に向けて突出した回転軸20が設けられている。回転軸20は、凹部8aの底面8bから下方に突出している。回転軸20の先端(下端)には、図5の様にロータギヤ15が取り付けられている。ロータギヤ15の取付け構造は、図8の通りであり、ロータ10の底面側にボス13をネジ止めすることにより、底面8bの外側(図5の下方)、即ち台座部6側に露出するように一体化されている。ボス13とロータギヤ15の間にはOリング16が介在されている。
ロータギヤ15に隣接する位置には、図2、図3、図5に示すように連結ギヤ22が回動自在に配されている。
図10(a)は、図4に示す薬剤カセットに採用されている連結ギヤを示す斜視図であり、(b)は(a)のA−A断面図、(c)は(a)のB方向矢視図、(d)は(c)のC部拡大図である。
連結ギヤ22は、図10に示すように、小径の小径ギヤ部23と、大径の大径ギヤ部25とが一体的に成形された2段形状の歯車である。小径ギヤ部23は、通常のインボリュート歯形を有する外歯歯車であり、図2、図3、図5に示すようにロータギヤ15と係合する部分である。また、大径ギヤ部25は、ガンギ車型の歯形を有する外歯歯車であり、支持台3側に設けられた駆動ギヤ52と係合するものである。大径ギヤ部25は、歯部26が所定のピッチで複数配されたものである。
大径ギヤ部25の歯部26の歯形形状は、図10に示すように、歯先面27の両側に二つの歯側面28,30が設けられたものである。
本実施形態では、図2,図16の様にモータ54からロータ10に至る一連の動力伝達経路が完成し、モータ54から動力を受けてロータ10が回転するとき、支持部側の駆動ギヤ52が駆動し大径ギヤ部25がこれに従動することとなるが、ロータ10を所定の正回転方向に回転する際に駆動ギヤ52と当接して力の伝達に寄与する側の歯側面28を正転側面という。また正転側面28の反対側に設けられた歯側面30(バックラッシュ側)を逆転側面という。
即ち大径ギヤ部25の歯部26の歯形形状は、図10に示すように、歯先面27の両側に正転側面28および逆転側面30が形成されたものである。歯部26は、図10(c),(d)に示すように正転側面28と逆転側面30が非対称の関係にある。さらに具体的には、正転側面28は、歯底面31との交差部分において歯底面31の外接面P1と角度θ1をなしている。本実施形態では、θ1は90度とされている。また、逆転側面30は、歯底面31との交差部分において歯底面31の外接面P2と角度θ2(θ2>θ1)をなしている。
また、歯部26は、大径ギヤ部25の歯先面27の頂部T1の稜線と、大径ギヤ部25の回転中心軸を含む平面X1を想定した場合に、この平面X1に対して正転側面28と逆転側面30とが非対称の位置関係にある。即ち正回転面28は平面X1と略平行であり、正回転面28と平面X1とがなす角度θ3はほぼ0度である。一方、逆回転面30と平面X1とがなす角度はθ4であり、正回転面28と平面X1とがなす角度θ3よりも大きい。
図5,図9、図11に示すように、収容部5の下部には、薬剤排出口18が設けられている。
薬剤排出口18は、図9、図11の様に幅MWがロータ10の1つのポケット部11とこれの両隣に隣接する2つのリブ12,12が露出する程度である。
なお図11は、図4に示す薬剤カセットのB方向矢視図である。
薬剤排出口18の上方には、図5、図9に示すように凹部8aの周方向に伸びる仕切差込口21が設けられている。仕切差込口21の幅NWは、薬剤排出口18の幅MWよりも大きい。仕切差込口21は、凹部8a内にロータ10を収容した状態において、ロータ10の外周に設けられているスリット12aに相当する位置にある。
なお本実施形態では、仕切差込口21は薬剤排出口18と連通するが、仕切差込口21と薬剤排出口18は必ずしも連通する必要はない。
仕切差込口21には、櫛状の仕切部材35が水平に差し込まれている。仕切部材35の長さSWは、薬剤排出口18の幅MWよりも大きい。即ち仕切部材35は、薬剤排出口18の全幅の上方を覆い、さらにロータ10の回転方向に対して前後に延出されている。
具体的には、仕切部材35のロータ10の回転方向側(下流側)に対する延出量FWは、ポケット部11の幅PWと略等しい。具体的には本実施形態では、延出量FWはポケット部11の幅PWのプラスマイナス20%である。
仕切部材35のロータ10の逆回転方向側(上流側)に対する延出量FWは、ポケット部11の幅PWの1/2である。仕切部材35のロータ10の逆回転方向側(上流側)に対する延出量FWは、ポケット部11の幅PWの20%以上であることが望ましく、最も推奨される範囲は30%〜100%である。
本実施形態では、仕切部材35は、ロータ10の外周に設けられているスリット12aに相当する位置に配置され、仕切部材35によってポケット部11が下方ポケット部11aと上方ポケット部11bとに分割されている。
そのためロータ10の回転に伴って到来するポケット部11は、仕切部材35によって一旦分断され、さらに回転が進んで薬剤排出口18よりも下流側に至り、さらにポケット部11の幅PWの2倍に相当する距離(延出量FW)だけ移動した後に下方ポケット部11aと上方ポケット部11bが完全合流する。即ち当該ポケット部11の進行方向後端側が仕切部材35を完全に離れた位置で下方ポケット部11aと上方ポケット部11bが合流する。
従ってポケット部11に上下に並んで収容されている薬剤Tは、ロータ10の回転に伴って薬剤排出口18に到来する際に仕切部材35によって上下に分離される。
そのためロータ10の回転に伴って到来するポケット部11に保持された薬剤Tは、仕切部材35と接して薬剤排出口18の上流側において上下に分断された後、薬剤排出口18よりも下流側に至り、さらにポケット部11の幅PWの2倍に相当する距離(延出量FW)だけ回転移動した後に下方ポケット部11aに移動する。即ち上方ポケット部11bにある薬剤Tは、当該ポケット部11の進行方向後端側が仕切部材35を完全に離れた位置で下方ポケット部11aに移動する。
またこれにより、下方ポケット部11aには、一度に払い出すべき量(本実施形態では1錠)の薬剤Tが入り、上方ポケット部11bには空になった下方ポケット部11aに補充するための薬剤Tが保持され待機した状態となる。
なお仕切部材35は前記した様に櫛状であるが、その櫛目は、図9の様に傾斜している。櫛目の傾斜方向は、ロータ10の回転方向に対して順目である。
薬剤排出口18には、図9、図11に示すようにロータ10の外周に設けられたスリット12aより下方側の部位(以下、必要に応じて下方ポケット部11aと称す)のみが露出し得る。そのため、薬剤排出口18の正面視略中央部にポケット部11が位置する状態になると、薬剤排出口18の位置にあるポケット部11の上方側の部位(以下、必要に応じて上方ポケット部11bと称す)および他のポケット部11が凹部8aの内周壁に対向した状態となる。従って、ロータ10が回転すると、ロータ10に設けられた下方ポケット部11aが順次薬剤排出口18に露出し、下方ポケット部11aに保持されている薬剤Tが薬剤排出口18から払い出される。
即ち薬剤排出口18の上部において、上方ポケット部11bに位置する薬剤Tは、仕切部材35と接して落下が阻止され、仕切部材35によってポケットから1個以上の薬剤Tが排出されることが抑制される。
図13は、薬剤カセットを底面側から観察した状態を示す斜視図である。図14は、薬剤カセットの底面図である。
台座部6は、図13および図14に示すように、底面側(図1中矢印B方向)から観察すると略U字形の形状を有しており、内側に第1レバー40と、第2レバー41が配されている。第1レバー40は、薬剤カセット2の底面に支軸43により回動可能に取り付けられている。第1レバー40は、支軸43よりも薬剤カセット2の離脱方向(図13、図14の矢印D方向)に押圧レバー45が延設されており、支軸43よりも薬剤カセット2の装着方向(図13、図14の矢印I方向)には弾性片46が延設されている。第2レバー41についても、第1レバー40と同様に押圧レバー47および弾性片48が設けられており、支軸50により回動可能に取り付けられている。第1レバー40および第2レバー41は、薬剤カセット2を支持台3に装着することにより、弾性片46,48が支持台3の天面に設けられたガイド部51,51と係合し、支持台3から離脱不能となる。また、薬剤カセット2を支持台3に装着した状態で押圧レバー45,47を台座部6の内側方向に押し込むと、第1レバー40および第2レバー41が支軸43,50を中心として回動する。これにより、弾性片46,48とガイド部51,51の係合状態が解除され、薬剤カセット2が支持台3から離脱可能となる。
次に支持台3について説明する。支持台3は、その上部に前記した薬剤カセット2を装着するものであり、図4に示すように、支持台3の天面には、薬剤カセット2を装着するためのガイド部51,51が略平行に配されている。支持台3の奥部には開口36が設けられ、当該開口36は、支持台3の裏面側に貫通する。開口36の位置は、薬剤カセット2が装着されたときに薬剤カセット2の薬剤排出口18と一致する場所であり、薬剤カセット2の薬剤排出口18から排出された薬剤は開口36を通じて外部に排出される。
開口36の内壁には薬剤の錠数を計量する錠数カウンター37が設けられている。
支持台3の平板状の部位であって、一方のガイド部51の近傍に駆動ギヤ52が露出している。駆動ギヤ52は、薬剤カセット2を装着した際に、台座部6に設けられた連結ギヤ22の大径ギヤ部25と係合する位置に配されている。
図15(a)は、支持台に採用されている駆動ギヤ52を示す斜視図であり、(b)は(a)のA−A断面図、(c)は(b)のB方向矢視図、(d)は(c)のC部拡大図である。
駆動ギヤ52は、図15に示すように、薬剤カセット2側に装着されている連結ギヤ22の大径ギヤ部25と同様にガンギ車型の歯車であり、周部に複数の歯部55が形成されている。歯部55は、大径ギヤ部25の歯部26と同様に歯底面56から駆動ギヤ52の径方向外側に突出しており、歯先面59の両側に歯側面57,58が設けられたものである。
本実施形態では、図2,図16の様にモータ54からロータ10に至る一連の動力伝達経路が完成し、モータ54から動力を受けてロータ10が回転するとき、駆動ギヤ52が駆動し前記した連結ギヤ22の大径ギヤ部25と係合して大径ギヤ部25を従動させることとなるが、ロータ10を所定の正回転方向に回転する際に連結ギヤ22と当接して力の伝達に寄与する側の歯側面57を正転側面という。また正転側面57の反対側に設けられた歯側面58(バックラッシュ側)を逆転側面という。
即ち本実施形態の駆動ギヤ52には、正転側面57および逆転側面58が形成されている。
そして正転側面57の付け根部分における歯底面56の外接面P3と正転側面57とがなす角度はθ1である。また、逆転側面58の付け根部分における歯底面56の外接面P4と逆転側面58のなす角度θ2は前記したθ1よりも大きい(θ2>θ1)。
駆動ギヤ52の歯部55は、駆動ギヤ52の回転中心軸線C2と、頂部T2の稜線を通過する平面X2を想定した場合に、この平面X2に対して正転側面57と逆転側面58とが非対称となっている。正回転面57は平面X2と略平行であり、正回転面57と平面X2とがなす角度θ3はほぼ0度である。一方、逆回転面58と平面X2とがなす角度はθ4であり、正回転面57と平面X2とがなす角度θ3よりも大きい。
駆動ギヤ52には、支持台3の内部に配されているモータ54の回転軸が接続されている。モータ54は、例えばギャードモータの様に減速機が内蔵されていて回転子の回転数が減速されて出力されるものが推奨される。
また、支持台3には、薬剤カセット2を装着することにより薬剤排出口18と連通する薬剤案内通路53が形成されている。
本実施形態の薬剤フィーダ1は、前記した様に薬剤カセット2と支持台3が結合された状態において図2、図16に示す様なモータ54からロータ10に至る一連の動力伝達経路が完成する。(図16は、図1に示す薬剤フィーダのギヤ列を示すスケルトン図である)
即ち図2,図16に示すように、モータ54の回転軸に駆動ギヤ52が取り付けられ、駆動ギヤ52は連結ギヤ22の大径ギヤ部25と嵌合し、さらに連結ギヤ22の小径ギヤ部23とロータギヤ15が嵌合し、ロータギヤ15にロータ10が結合されている。
したがってモータ54が回転すると、図16に示すように駆動ギヤ52が時計方向(F方向)に回転し、これと嵌合する連結ギヤ22の大径ギヤ部25が反時計方向に回転し、大径ギヤ部25と一体の小径ギヤ部23が反時計方向に回転し、これと嵌合するロータギヤ15が時計方向(F方向)に回転し、ロータギヤ15と共にロータ10が時計方向(F方向)に回転する。
本実施形態の薬剤フィーダ1は、支持台3に対して薬剤カセット2を装着する際の動作に特徴を有する。
以下、本実施形態の特徴的動作について説明する。
図17は、図3に示す如く薬剤フィーダ1の支持台3に薬剤カセット2を装着する途上におけるロータギヤ15と駆動ギヤ52の関係を示す概念図である。図18は、図17に示す状態から進行し、図1に示す如く薬剤フィーダ1の支持台3と薬剤カセット2が完全に嵌合した状態の中途段階におけるロータギヤ15と駆動ギヤ52の関係を示す概念図である。図19は、図18に示す状態から進行し、図1に示す如く薬剤フィーダ1の支持台3と薬剤カセット2が完全に嵌合した状態の中途段階におけるロータギヤ15と駆動ギヤ52の関係を示す概念図である。図20は、図19に示す状態からさらに進行し、図1に示す如く薬剤フィーダ1の支持台3に薬剤カセット2が完全に装着された状態におけるロータギヤ15と駆動ギヤ52の関係を示す概念図である。
図21(a)は、図3に示す如く薬剤フィーダ1の支持台3に薬剤カセット2を装着する途上(または薬剤の排出が終了したとき)における薬剤フィーダ1の動作状態であってロータ10と薬剤排出口18と薬剤Tの関係を示す概念図であり、(b)は(a)の状態における薬剤排出口18近傍の拡大斜視図である。
図22(a)は、図1に示す如く薬剤フィーダ1の支持台3に薬剤カセット2が完全に装着された状態(または薬剤の排出が終了した後にロータを逆回転したとき)における薬剤フィーダ1の動作状態であってロータ10と薬剤排出口18と薬剤Tの関係を示す概念図であり、(b)は(a)の状態における薬剤排出口18近傍の拡大斜視図である。
薬剤カセット2の装着時には、先ず薬剤カセット2は、薬剤排出口18が支持台3の薬剤案内通路53に対向する姿勢とされる。この状態で、薬剤カセット2は、支持台3の天面に設けられたガイド部51,51に対して台座部6の底面側に配されている第1レバー40および第2レバー41の弾性片46,48が沿うようにあてがわれる。そして図13の矢印I方向に押し込まれる。
薬剤カセット2を矢印I方向に押し込むと、図3及び図17の様に連結ギヤ22の大径ギヤ部25と支持台3の天面に露出している駆動ギヤ52が離れた状態から、図18,図19、図20に示すように次第に大径ギヤ部25が支持台3の天面に露出している駆動ギヤ52に近接する。
即ち薬剤カセット2を押し込む前は、図3及び図17の様に連結ギヤ22の大径ギヤ部25と支持台3の天面に露出している駆動ギヤ52は離れている。
この状態から、薬剤カセット2を矢印I方向に押し込むと、図18のように薬剤カセット2側の大径ギヤ部25の歯部26の歯先面27が支持台3側の駆動ギヤ52の歯部55を構成する一方の歯側面58に当接する。ここで、薬剤カセット2の装着時は、モータ54が停止中であるため、歯部に当たっても支持台3側の駆動ギヤ52は殆ど回転せず、ほぼ固定状態となっている。一方、薬剤カセット2側の連結ギヤ22は、自由に回転可能な状態となっている。即ち、薬剤カセット2の装着時には、駆動ギヤ52に外力を加えて回転させるために要するトルクが、連結ギヤ22(大径ギヤ部25)を回転させるのに要するトルクよりも遙かに大きい。そのため、さらに薬剤カセット2を矢印I方向に押し込むと、図19、図20のように大径ギヤ部25が駆動ギヤ52に近接すると共に、大径ギヤ部25の歯先面27が駆動ギヤ52の逆転側面58に沿って摺動する。これに伴って薬剤カセット2側の大径ギヤ部25が逆方向(図19 矢印R方向)に回転する。大径ギヤ部25が逆回転すると、これに連動して小径ギヤ部23およびロータギヤ15が回転し、ロータ10が逆回転する。
ロータ10が逆回転すると、図21に示すように薬剤排出口18に対してロータ10の逆転側(上流側)に位置し、一部が薬剤排出口18に露出していた下方ポケット部11aが図22のように薬剤排出口18から遠ざかり、凹部8aの周壁の裏側に完全に隠れる。そのため、薬剤カセット2を支持台3に対して装着しても、薬剤排出口18から遠ざかった下方ポケット部11aに保持されている薬剤Tは薬剤排出口18から排出されない。
一方、ロータ10の逆回転に伴い、薬剤排出口18に対してロータ10の正回転側(下流側)に隣接する位置にあった下方ポケット部11aが薬剤排出口18側に戻り、薬剤排出口18に露出する場合がある。しかし、本実施形態の薬剤フィーダ1では、仕切部材35が薬剤排出口18よりも正回転方向および逆回転方向に延出されているため、薬剤排出口18を通過したばかりの下方ポケット部11aには薬剤Tが保持されていない。また、薬剤カセット2の装着時におけるロータ10の逆回転距離は下方ポケット部11aの幅PWの1/2程度である(より大きくてもよい)。そのため、図22に示すように薬剤カセット2の装着に伴ってロータ10が逆転し、正回転方向にある凹部8aに隠れている下方ポケット部11aが薬剤排出口18に現れても薬剤Tの落下は起こらない。
上記した薬剤フィーダ1は、薬剤カセット2を装着する際に薬剤カセット2側の大径ギヤ部25の歯部26の先端をなす歯先面27が、必然的に支持台3側に設けられた駆動ギヤ52の歯部55の逆転側面58に突き当たる。また、薬剤カセット2の装着時は、モータ54が停止状態であり、駆動ギヤ52がほぼ固定された状態となっている。そのため、薬剤カセット2を矢印I方向に差し込むと大径ギヤ部25が確実に逆転し、ロータ10の上流側に隣接する位置にあるポケット部11が凹部8a内に隠れる。従って、薬剤カセット1は、薬剤カセット2の装着時における薬剤Tの誤排出を起こさない。
上記実施形態の薬剤フィーダ1は、薬剤カセット2側に設けられた大径ギヤ部25および支持台3側に設けられた駆動ギヤ52の双方がいわゆるガンギ車状の歯車であったが、本発明はこれに限定されるものではなく、ガンギ車に類似した形状の歯車を採用してもよい。またガンギ車やガンギ車に類似した形状の歯車は、必ずしも薬剤カセット2側と支持台3側の双方に採用されている必要はない。例えば図23に示すように大径ギヤ部25としてインボリュート型の歯部70を有するものとしてもよい。
即ち図23は、図1に示す薬剤フィーダの変形例である薬剤フィーダにおいて支持台に対して薬剤カセットを装着する際のロータギヤと駆動ギヤ52の関係を示す概念図である。
この場合においても、駆動ギヤ(ガンギ型)52を正転側面57側が正転方向に向き、逆転側面58が逆転方向に向くように配置することにより、薬剤カセット2の装着時に歯部70が逆転側面58に沿って摺動し、大径ギヤ部25およびロータ10が逆回転する。そのため、図23に示すような構成とした場合であっても薬剤カセット2の装着時におけるロータ10の正回転を阻止し、薬剤Tの誤排出を防止することができる。
薬剤フィーダ1は、図24のように薬剤カセット2側の大径ギヤ部25をガンギ車状とすると共に、駆動ギヤ52をインボリュート型の歯部71を有するものとしてもよい。即ち図24は、図1に示す薬剤フィーダの変形例である薬剤フィーダにおいて支持台に対して薬剤カセットを装着する際のロータギヤと駆動ギヤ52の関係を示す概念図である。
この場合においても、大径ギヤ部25を正転側面28が逆回転方向に向き、逆転側面30が正回転方向に向けておくことにより、薬剤カセット2を装着方向(矢印I方向)に押し込むことにより歯部71によって大径ギヤ部25の逆転側面30が押されて大径ギヤ部25が逆回転し、ロータ10が逆回転する。これにより、薬剤カセット2の装着前に薬剤排出口18に対してロータ10の回転方向上流側に位置していた下方ポケット部11aがさらに上流側に押し戻される。さらに、薬剤カセット2の装着前に薬剤排出口18に対してロータ10の回転方向下流側まで仕切部材35が延設されているため、下流側から薬剤排出口18に近接してくる下方ポケット部11aには薬剤Tが入っていない。そのため、図24に示すような構成とした場合であっても、薬剤カセット2の装着時に薬剤Tの誤排出が起こらない。
上記実施形態において、大径ギヤ部25および駆動ギヤ52は、いずれも正転側面28,57が歯底面31,56の外接面P1,P3に対して略垂直なものであったが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば図25(a),(b)に示すように正転側面28,57が逆転側面30,58側に近づく方向に傾斜したものであってもよい。即ち図25(a),(c)は連結ギヤおよび駆動ギヤ52の変形例を示す正面図であり、(b),(d)はそれぞれ(a),(c)のA,B部拡大図である。
この場合においても、外接面P1,P3に対して正転側面28,57がなす角度θ1は、外接面P2,P4に対して逆転側面30,58がなす角度θ2よりも小さい(θ1<θ2)。また、大径ギヤ部25および駆動ギヤ52の軸心位置C1,C2と頂部T1,T2とを通過する平面X1,X2と正転側面28,57がなす角度θ3は、平面X1,X2と逆転側面30,58がなす角度θ4よりも小さい(θ3<θ4)。そのため、図25(a),(b)に示すような構成とした場合であっても薬剤カセット2の装着時に必ず大径ギヤ部25および駆動ギヤ52の逆転側面30,58に他方の歯部26,55が突き当たり、大径ギヤ部25およびロータ10を逆回転させることができる。
また、大径ギヤ部25および駆動ギヤ52は、例えば図25(c)に示すように外接面P1,P3に対して正転側面28,57がなす角度θ1が、外接面P2,P4に対して逆転側面30,58がなす角度θ2よりも小さく(θ1<θ2)、平面X1,X2と正転側面28,57がなす角度θ3が、平面X1,X2と逆転側面30,58がなす角度θ4よりも小さい(θ3<θ4)という条件を満たす範囲内において逆転側面30,58から遠ざかる方向に傾斜した構成としてもよい。かかる構成とした場合においても薬剤カセット2の装着時に大径ギヤ部25およびロータ10を逆回転させ、薬剤Tの予期せぬ払い出しを防止できる。
次に本実施形態の薬剤フィーダ1を制御する制御装置及びその機能について説明する。
図26は、本実施形態の薬剤フィーダ1を多数使用した薬剤払出し装置の斜視図である。図27は、本実施形態の薬剤フィーダの制御装置のブロック図である。図28は、本実施形態の薬剤フィーダの動作を示すフローチャートである。図28は、他の実施形態の薬剤フィーダの動作を示すフローチャートである。
本実施形態の薬剤フィーダ1は、例えば図26に示すような薬剤充填装置100に使用される。
本実施形態の薬剤充填装置100は、多品種の薬剤群から特定の薬剤を選択し、バイアルに充填する機能を有するものである。
本実施形態の薬剤充填装置100は、大きく分けて、保管棚102、薬剤供給部103、薬剤一時停止部105、薬剤搬送部106、薬剤充填部107、バイアル貯蔵部108及びバイアル移送部109によって構成されている。
保管棚102は、薬剤が充填されたバイアルを仮置きするものである。保管棚102には、タッチパネル110等の入力手段(処方指示部)があり、処方箋の内容や、患者の氏名、年齢等の情報を入力する。また図示しない表示装置を備える。
薬剤供給部103は、図示しない共通通路部材を多数並べて配し、この共通通路部材に、本実施形態の薬剤フィーダ12を多数取り付けたものである。
本実施形態の薬剤充填装置100は、タッチパネル110への入力を端緒として動作する。本実施形態の薬剤充填装置100では、薬剤とバイアルが別々に薬剤充填部107に運ばれ、当該薬剤充填部107において薬剤がバイアルに充填される。
即ちタッチパネルによって薬剤の種類が入力されると、当該薬剤が内蔵された薬剤カセット2が取り付けられた薬剤フィーダ1が機能する。
即ち本実施形態の薬剤フィーダ1は、モータ54が回転してロータ10を回転させ、薬剤カセット2の薬剤排出口18から一個づつ薬剤が排出される。薬剤排出口18から排出された薬剤は、支持台2の開口36に入って図示しない共通通路に落下する。
そして図4に示す錠数カウンター37で排出された薬剤の個数を数え、この個数が所定の個数となった所でモータ54停止させ、ロータ10を停止して薬剤の排出を止める。
排出された薬剤は、薬剤充填部107側に運ばれバイアルに充填される。
ここで本実施形態で採用する薬剤フィーダ1は、特徴的な動作として、錠数カウンター37で排出された薬剤の個数を数え、この個数が所定の個数となった所でモータ54停止させる際、モータ54の完全停止に先立ってモータ54を僅かに逆回転させ、ロータ10を逆方向に少しだけ回転させる。
以下、この機能について説明する。
上記した本実施形態に特有の薬剤フィーダ1の動作は、図27に示す制御装置によって達成される。
図27に示す制御装置80は、図示しないCPUを内蔵し、逆回転量記憶機能とタイマ機能を備える。逆回転量記憶機能は、モータ54を逆回転する際の適正な回転量を予め記憶しておくものである。
モータ54を逆回転する際の適正な回転量は、仕切部材35のロータ10の回転方向側(下流側)に対する延出量FW相当(プラスマイナス20%)であり、ポケット部11aの幅相当(プラスマイナス20%)である。
また前述した薬剤充填装置100(図26)のタッチパネル(入力手段)110の信号と、錠数カウンター37の信号が制御装置80に入力される。さらに制御装置80によって薬剤フィーダ1のモータ54が制御される。また制御装置80から、保管棚102に設けられた図示しない表示装置に信号が送られる。
以下、図28に示すフローチャートに従って薬剤フィーダ1の制御を説明する。
本実施形態の薬剤フィーダ1の制御は、前記した様にタッチパネル110への入力を端緒とし、タッチパネル110に処方箋の内容が入力される。そしてタッチパネル110は、薬剤フィーダ1の制御装置80に処方箋の内容をデータ送信する。
図28に示すフローチャートでは、ステップ1で薬剤充填装置100のタッチパネル110から処方箋データを受信する。
そしてステップ2に進み、入力された処方箋データに基づいて複数の薬剤フィーダ1の中から特定の薬剤フィーダ1を選定する。
またステップ3で、排出する薬剤の個数を受信する。ここではバイアルに充填されるべき数、例えば60個という数が受信される。この段階で排出すべき薬剤の数が決定される。
続いてステップ4に移行し、所定のタイマーを起動する。このタイマーは、薬剤フィーダ1から薬剤を排出するのに要する予想最大時間を計時するものである。即ち、所定量の薬剤を排出するのに要する時間の最大時間であり、これ以上の時間を要する場合は、薬剤フィーダ1の薬剤カセット2に薬剤が無いと考えるべき時間を計時する。
そしてさらにステップ5に移行して薬剤フィーダ1のモータ54を起動し、錠剤カセット2内のロータ10を回転させる。その結果薬剤カセット2の薬剤排出口18から一個づつ薬剤が排出され、薬剤排出口18から排出された薬剤は、支持台2の開口36に入り、錠数カウンター37でその個数を計数しつつ図示しない共通通路に落下する。
錠数カウンター37の信号は、制御装置80に入力される。ステップ6においては、ステップ3で受信した数、例えば60個に達したか否かが判断される。
ステップ6で所定の個数に達したことが確認されるとステップ7に移行し、薬剤フィーダ1のモータ54を一時停止する。
モータ54を停止することによって錠剤カセット2内のロータ10が停止し、薬剤の排出は停止されるが、ロータ10がどの様な状態で停止しているかは成り行きである。
例えば前記した図21に示す様に薬剤排出口18から薬剤Tを保持した状態で下方ポケット部11aの一部が覗き、薬剤Tの一部が薬剤排出口18から露出して薬剤Tが不安定な状態となっているおそれがある。
本実施形態の制御方法では、薬剤フィーダ1のモータ54を一時停止した後にステップ8に移行し、モータ54を逆回転して制御装置80の逆回転量記憶機能部に記憶された回転量だけロータ10を動かす。
即ちロータリーエンコーダ(回転量検出手段)33から送信される信号に基づいてロータ10の回転量を演算し、モータ10を逆転する信号を出力し、ロータ10の回転量を監視して仕切部材35の延出量FW相当となったところでステップ9に移行し、モータ54を停止する。
なお本実施形態では、ロータリーエンコーダ33をモータ54の回転軸に取り付け、モータ54の回転量から間接的にローラ54の回転量を検知したが、もちろん他の部位に回転量検出手段を設けてもよい。またローラ10の回転量を直接的に検知することも可能である。
本実施形態では、薬剤フィーダ1のモータ54を一時停止した後にモータ54を延出量FW相当だけ逆回転したので、例えば先の図21に示した様な状況であったロータ10と薬剤排出口18との位置関係は、図22の様に変化する。
即ちロータ10の逆転側(上流側)に位置し、一部が薬剤排出口18に露出していた下方ポケット部11aは、図22のように薬剤排出口18から遠ざかり、凹部8aの周壁の裏側に完全に隠れる。そのため薬剤Tは安定に保持された状態となり、薬剤フィーダ1が振動しても薬剤Tが脱落することはない。またこの状態のときに薬剤フィーダ1の錠剤カセット2を取り外しても、薬剤Tが排出されることはない。
また薬剤排出口18の下流側にあったポケット部11がロータ10を逆転することにより薬剤排出口18の位置と一致することとなるが、当該ポケット部11の下方ポケット部11aは、仕切部材35の下部にあったものであり、仕切部材35の傘の下で合ったが故に上方ポケット部11bからの薬剤Tは未落下状態である。そのためロータ10の逆転によって戻ってきた下方ポケット部11aは空であり、当該部位から薬剤Tが零れることはない。
ステップ8が終了するとステップ10に至り、他の排出要求があるか否かを調べる。他に排出要求があればステップ3に戻って先の工程を繰り返す。
一方、前述したステップ6おける排出個数の判定で、まだ所定の数量に達していない場合は、ステップ11に移行し、前記したステップ4で計時を開始したタイマーを確認する。ステップ4で計時を開始したタイマーがまだ満了していなければステップ6に戻り、以下ステップ6,11を繰り返して所定個数が排出されるかタイマーが満了するかのいずれかを待つ。
薬剤フィーダ1からの薬剤排出数が所定の個数に至ることなくタイマーが満了した場合は、薬剤フィーダ1の薬剤カセット2に薬剤が無いと考えるべきであり、作業を中止すべきであるからステップ12に移行し、ソフト上、所定のフラグを立てる。
そしてステップ13に移行し、制御装置80から保管棚102に設けられた図示しない表示装置に信号が送られ、欠品である旨の表示がなされる。
そしてステップ14に移行してモータ54を一時停止し、さらにステップ15に移行してモータ54を逆回転して制御装置80の逆回転量記憶機能に記憶された回転量だけロータ10を動かす。このときの回転量やその作用効果は前記したステップ8と同様であり、不安定であった薬剤Tはしっかりと保持され、脱落のおそれが解消される。
その後ステップ16に移行し、モータ54を停止する。
そしてステップ17に移行して薬剤の充填を待つ。薬剤カセット2に薬剤が充填されるとステップ12に移行し、ソフト上のフラグ17がリセットされ、ステップ19で欠品である旨の表示が消える。そしてステップ6に戻り、所定個数が排出されればステップ7に移行して前記した工程を繰り返す。
以上説明し制御方法は、「個別処理方式」と称すべきもので薬剤カセット2から所定量の薬剤を排出するごとにモータ54を逆回転し、薬剤の保持を安定化させるものである。この方法は、動作が確実であるという特徴の他、所定個数を排出するごとにロータ10を逆回転させるので、薬剤の詰まりを防止することができる効果もある。
これに対して一回の処方ごとにまとめてモータ54を逆回転する「全体処理方式」と称すべき方法も推奨される。
即ち先に示した実施形態は、薬剤をバイアルに充填する様な場合を想定したものであり、相当数の薬剤を一回に排出するが、装置によっては1個、2個といった少数の薬剤を多数回に渡って排出する場合もある。
例えば3時間置きに3錠づつ薬剤を飲む様な処方であり、これに合わせて3錠づつの薬剤を一つの包装に包み、これを3日分提供する様な場合を想定すると、先の「個別処理方式」では、3個薬剤を排出するごとにモータ54を逆回転し、これを24回繰り返すこととなる。そのため作業効率が悪く作業終了までに時間がかかり過ぎる。
そこで図29に示すフローチャートの様にステップ6で薬剤排出を完了した後におけるモータ54の一時停止時にはモータの逆転を行わず、ステップ8に移行して次の排出データの確認を行う。例えば前記した様な3時間置きに3錠づつ薬剤を飲む様な処方であるならば、3個の排出要求が多数残っており、ステップ3〜ステップ8の工程を繰り返して処理する。そして全ての排出が終わるとステップ9に移行し、モータ54を逆回転させ、ステップ10に移行してモータ54最終的に停止する。
以上説明した実施形態では、モータ54を逆回転させる際の回転量として仕切部材35のロータ10の回転方向側(下流側)に対する延出量FW相当程度を例示したが、この回転量は、設計に応じて適宜変更することができる。
ロータ10の逆回転量は、仕切部材35のロータ10の回転方向側(下流側)に対する延出量FWを基準として設計すべきであり、逆回転量は仕切部材35の延出量FW以下であることが望ましく、より望ましくは延出量FWの80%以下である。
一方、基準となる仕切部材35のロータ10の回転方向側(下流側)に対する延出量Fwの好ましい範囲は、ポケット部11の幅PWの50%以上である。より好ましい延出量Fwの範囲はポケット部11の幅PWの100%〜400%であり、理想的にはポケット部11の幅PWの100%〜300%である。
図30は、仕切部材35のロータ10の回転方向側に対する延出量Fwをポケット部11の幅PWの3倍とした場合における薬剤フィーダの仕切部材と薬剤排出口及びロータ10の関係を示す斜視図である。
以上の説明は、ロータ10の逆回転量と仕切部材35との関係であるが、ロータ10の逆回転量の絶対量としては、ポケットの幅PW以上であることが望ましい。
モータ54を逆回転させる際の回転量は、微小量であってもある程度の効果は期待できるが、ギヤのバックラッシュ等を勘案して確実にロータ10が回転する量だけはモータ54を回転させるべきである。
ロータ10の逆回転量の絶対量の好ましい上限は、ポケットの幅PWの4倍程度である。またより好ましくはポケット幅PWの3倍以下である。
従ってロータ10の逆回転量の絶対量の好ましい範囲は、ポケットの幅PWの100%〜300%である。言い換えるとロータ10の逆回転量の好ましい範囲は、ロータ10のポケット部11の幅PW以上であって、隣接するポケット部11とこれを挟むリブ12の合計幅以下である。
要するに、薬剤排出口18の下流側のポケット部11に保持される薬剤Tが図21の様に薬剤排出口18から50%程度露出して不安定に保持されている状況を想定し、この状態からロータ10を逆転して薬剤Tが安定して保持され、且つ、上流側から戻ってきて薬剤排出口18と一致(一部一致を含む)したポケット部11に保持される薬剤Tが排出されない範囲の逆回転量を見つけ、この逆転量だけロータ10を回転させる。
逆転量は、少なくとも上流側から戻ってきて薬剤排出口18と一致(一部一致を含む)したポケット部11に保持される薬剤Tが排出されない範囲であることが必要である。
また上記した実施形態では、モータ54を一定時間に渡って回転させ、この間に所定量の薬剤が排出されなかった場合に薬剤が無いと判断したが、図4に示すロータリーエンコーダ33によってモータ54の回転数を検出し、モータの回転数が一定量に達したにも拘わらず所定量の薬剤が排出されなかった様な場合に薬剤が無いと判断する方策も推奨される。
本発明の実施形態の薬剤フィーダの斜視図である。 図1に示す薬剤フィーダのギヤ列を示す斜視図である。 図1に示す薬剤フィーダの支持台に薬剤カセットを装着する途上におけるギヤ列を示す斜視図である。 本発明の実施形態の薬剤フィーダの分解斜視図であり、支持台と薬剤カセットを示す。 図4に示す薬剤カセットのA−A断面図である。 図4に示す薬剤カセットを薬剤排出口側から見た際の概略構造を示す斜視図である。 図4に示す薬剤カセットが備えているロータの斜視図である。 図4に示す薬剤カセットが備えているロータの正面図である。 図4に示す薬剤フィーダの仕切部材と薬剤排出口及びロータの関係を示す斜視図である。 (a)は、図4に示す薬剤カセットに採用されている連結ギヤを示す斜視図であり、(b)は(a)のA−A断面図、(c)は(a)のB方向矢視図、(d)は(c)のC部拡大図である。 図4に示す薬剤カセットのB方向矢視図である。 図11のA−A断面図である。 薬剤カセットを底面側から観察した状態を示す斜視図である。 薬剤カセットの底面図である。 (a)は、支持台に採用されている駆動ギヤを示す斜視図であり、(b)は(a)のA−A断面図、(c)は(b)のB方向矢視図、(d)は(c)のC部拡大図である。 図1に示す薬剤フィーダのギヤ列を示すスケルトン図である。 図3に示す如く薬剤フィーダの支持台に薬剤カセットを装着する途上におけるロータギヤと駆動ギヤの関係を示す概念図である。 図17に示す状態から進行し、図1に示す如く薬剤フィーダの支持台と薬剤カセットが完全に嵌合した状態の中途段階におけるロータギヤと駆動ギヤの関係を示す概念図である。 図18に示す状態から進行し、図1に示す如く薬剤フィーダの支持台と薬剤カセットが完全に嵌合した状態の中途段階におけるロータギヤと駆動ギヤの関係を示す概念図である。 図19に示す状態からさらに進行し、図1に示す如く薬剤フィーダの支持台に薬剤カセットが完全に装着された状態におけるロータギヤと駆動ギヤの関係を示す概念図である。 (a)は、図3に示す如く薬剤フィーダ1の支持台3に薬剤カセット2を装着する途上(または薬剤の排出が終了したとき)における薬剤フィーダ1の動作状態であってロータ10と薬剤排出口18と薬剤Tの関係を示す概念図であり、(b)は(a)の状態における薬剤排出口18近傍の拡大斜視図である。 (a)は、図1に示す如く薬剤フィーダ1の支持台3に薬剤カセット2が完全に装着された状態(または薬剤の排出が終了した後にロータを逆回転したとき)における薬剤フィーダ1の動作状態であってロータ10と薬剤排出口18と薬剤Tの関係を示す概念図であり、(b)は(a)の状態における薬剤排出口18近傍の拡大斜視図である。 図1に示す薬剤フィーダの変形例である薬剤フィーダにおいて支持台に対して薬剤カセットを装着する際のロータギヤと駆動ギヤの関係を示す概念図である。 図1に示す薬剤フィーダの変形例である薬剤フィーダにおいて支持台に対して薬剤カセットを装着する際のロータギヤと駆動ギヤの関係を示す概念図である。 (a),(c)は連結ギヤおよび駆動ギヤの変形例を示す正面図であり、(b),(d)はそれぞれ(a),(c)のA,B部拡大図である。 本発明の実施形態の薬剤フィーダを多数使用した薬剤払出し装置の斜視図である。 本発明の実施形態の薬剤フィーダの制御装置のブロック図である。 本発明の実施形態の薬剤フィーダの動作を示すフローチャートである。 本発明の他の実施形態の薬剤フィーダの動作を示すフローチャートである。 仕切部材のロータの回転方向側に対する延出量をポケット部の幅の3倍とした場合における薬剤フィーダの仕切部材と薬剤排出口及びロータの関係を示す斜視図である。
1 薬剤フィーダ
2 薬剤カセット
3 支持台(支持部材)
10 ロータ
11 ポケット部
11a 下方ポケット部(排出側ポケット部)
11b 上方ポケット部(収容側ポケット部)
18 排出口
32 薬剤収容空間
35 仕切部材
52 駆動ギヤ(支持側接続手段)
54 モータ(駆動手段)

Claims (11)

  1. 多数の固形薬剤を収容する薬剤収容空間及び薬剤を排出する薬剤排出口が設けられた収容部と、外周部にポケット部が設けられたロータを有し、前記収容部の内部に前記ロータが回転自在に配設され、モータの回転によるロータの回転に伴ってポケット部が順次薬剤排出口と連通し、収容部内の薬剤を前記ロータのポケット部で保持した状態でロータを回転させ、ポケット部に保持された薬剤を所定の個数だけ薬剤排出口から順次排出する排出動作を行う薬剤フィーダにおいて、前記排出動作が完了して所定の個数の薬剤が排出された後あるいは複数回の排出動作が完了して所定の個数の薬剤が排出された後に、モータを逆回転して薬剤が薬剤収容空間に内蔵されていても薬剤排出口から薬剤が排出されない範囲の回転量でロータを逆方向に回転させる逆回転手段を備えたことを特徴とする薬剤フィーダ。
  2. 多数の固形薬剤を収容する薬剤収容空間及び薬剤を排出する薬剤排出口が設けられた収容部と、外周部にポケット部が設けられたロータを有し、前記収容部の内部に前記ロータが回転自在に配設され、モータの回転によるロータの回転に伴ってポケット部が順次薬剤排出口と連通し、収容部内の薬剤を前記ロータのポケット部で保持した状態でロータを回転させ、ポケット部に保持された薬剤を所定の個数だけ薬剤排出口から順次排出する排出動作を行う薬剤フィーダにおいて、前記薬剤の排出動作が完了して所定の個数の薬剤が排出された後であってロータを最終的に停止するまでのいずれかの時期に、モータを逆回転して薬剤が薬剤収容空間に内蔵されていても薬剤排出口から薬剤が排出されない範囲の回転量でロータを逆方向に回転させる逆回転手段を備えたことを特徴とする薬剤フィーダ。
  3. 逆方向に回転させる際の回転量を予め記憶する逆回転量記憶手段と、ロータの実際の回転量を直接的に又は間接的に検知する回転量検出手段を有し、逆回転手段は回転量検出手段によって検出された逆方向の回転量が前記逆回転量記憶手段によって記憶された回転量となった位置でロータを停止させることを特徴とする請求項1又は2に記載の薬剤フィーダ。
  4. 薬剤排出口は所定の幅を有し、薬剤排出口の上部或いは薬剤排出口内であってポケット内の薬剤と接し得る位置に仕切部材が設けられ、当該仕切部材によってポケットから所定個数以上の薬剤が排出されることが抑制され、前記仕切部材は薬剤排出口の端部からロータの回転方向側に延出した延出部を有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の薬剤フィーダ。
  5. ロータが逆方向に回転する際の回転量は、延出部の長さ以下であることを特徴とする請求項4に記載の薬剤フィーダ。
  6. ロータが逆方向に回転する際の回転量は、ポケットの幅以上であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の薬剤フィーダ。
  7. 薬剤排出口から排出される薬剤の個数を検知する個数検知手段を備え、所定の時間又は回転数に渡ってロータが回転したにも拘わらず計数された薬剤の数量が設定された数量に満たないときに所定の表示を行う欠品表示手段を備えたことを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の薬剤フィーダ。
  8. 薬剤排出口から排出される薬剤の個数を検知する個数検知手段を備え、所定の時間又は回転数に渡ってロータが回転したにも拘わらず計数された薬剤の数量が設定された数量に満たないときに排出動作を停止し、その後に逆回転手段によってロータを逆方向に回転させることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の薬剤フィーダ。
  9. 薬剤排出口から排出される薬剤の個数を検知する個数検知手段を備え、個数検知手段が所定の個数検知するごとに排出動作を停止し、その後に逆回転手段によってロータを逆方向に回転させることを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の薬剤フィーダ。
  10. 薬剤排出口から排出される薬剤の個数を検知する個数検知手段を備え、個数検知手段が所定の個数検知するごとにロータを一旦停止し、これを複数回繰り返した後に逆回転手段によってロータを逆方向に回転させることを特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載の薬剤フィーダ。
  11. 多数の固形薬剤を収容する薬剤収容空間及び薬剤を排出する薬剤排出口が設けられた収容部と、外周部にポケット部が設けられたロータを有し、前記収容部の内部に前記ロータが回転自在に配設され、モータの回転によるロータの回転に伴ってポケット部が順次薬剤排出口と連通し、収容部内の薬剤を前記ロータのポケット部で保持した状態でロータを回転させ、ポケット部に保持された薬剤を薬剤排出口から順次排出し、薬剤排出口から排出された薬剤の個数を検知する個数検知手段を備えた薬剤フィーダの制御方法において、
    排出させる薬剤の数を決定し、
    ロータを正方向に回転させると共に薬剤フィーダから排出される薬剤の数を計数し、
    計数された薬剤の数量が前記排出させる薬剤の数に達したときにロータを一旦停止し、
    モータを逆回転して薬剤が薬剤収容空間に内蔵されていても薬剤排出口から薬剤が排出されない範囲の回転量でロータを逆回転し、
    ロータを停止することを特徴とする薬剤フィーダの制御方法。
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