JP4400214B2 - マーク検出方法、露光方法、位置情報検出方法、露光装置、デバイス製造方法、マーク - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、物体上に設けられこの物体の位置情報を検出する際に用いられる位置検出用マーク、複数のマークから特定のマークを識別するためのマーク識別方法及びマーク検出方法、基板上にパターンを露光する露光方法、並びに位置情報検出方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体素子や液晶表示素子等のマイクロデバイスは、成膜処理工程、露光処理工程、エッチング処理工程等の各工程を複数回繰り返し、基板上に複数のパターンを積層することで製造される。露光処理においては、マスクに形成されたパターンを感光剤が塗布された基板上に転写する露光装置が用いられる。露光装置は、マスクを支持して2次元移動させるマスクステージと、感光基板を支持して2次元移動させる基板ステージとを有し、マスクステージ及び基板ステージを逐次移動しながら、マスクのパターンを感光基板に転写する。露光処理においては、既に基板に形成されているパターンに対し、次に積層すべきパターンの像を精度良く重ね合わせる必要があるため、基板上のショット領域と次層のパターンを有するマスクとのアライメント(位置合わせ)が行われる。
【0003】
通常、基板のアライメント処理では、基板を基板ステージにロードする際の予備的な位置合わせであるプリアライメント処理と、基板を基板ステージで支持した状態で、基板に設けられている2つあるいは3つのサーチマークを用いて大まかな位置合わせをするサーチアライメント処理と、サーチアライメント処理の結果を用いて基板を精密に位置合わせするファインアライメント処理とが行われる。このうち、ファインアライメント処理では、サーチアライメントの結果から基準位置に対する基板の2次元方向(平面方向、XY方向)のずれや回転等を求め、これらに基づいて各ショット領域(アライメントマーク)の設計上の位置、または前レイヤにおけるパターン転写に使用された位置(計測値または計算値)を補正し、この補正位置を用いてアライメント光学系の計測領域内にアライメントマークを誘導し、これを検出することにより、基板のファインアライメントが行われている。
【0004】
ここで、ファインアライメントの方式としては、基板上のショット領域毎にアライメントマークを検出して、基板上に転写されるパターンとのアライメントを行うダイ・バイ・ダイ・アライメント方式の他に、EGA(エンハンスド・グローバル・アライメント)方式がある。EGA方式は、基板上の複数のショット領域から選択される少なくとも3つのショット領域(これをサンプルショット領域と呼ぶ)にそれぞれ付随したアライメントマークの位置を検出し、アライメントショット領域の実際の位置と設計位置(またはその補正位置)とを用いた近似演算処理によって、基板上の各ショット領域の位置を統計的に算出するものである。これにより、基板はその算出された位置に従って順次移動され、複数のショット領域にそれぞれ次層のマスクのパターンが適正に位置合わせされた状態で転写される。なお、アライメント光学系の計測領域は、サーチアライメント処理においてはサーチマークの設計位置を中心として設定され、ファインアライメント処理においてはアライメントマークの設計位置またはその補正位置を中心として設定される。アライメント光学系は、前記計測領域内のマークを検出する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、例えば半導体デバイスの製造では、レイヤごとにアライメントマークをずらして転写する場合があるが、この場合、前レイヤ(あるいは前々レイヤ)で用いたアライメントマークが上側のレイヤを通して認識可能であると、検出対象であるアライメントマークに近接して同種のマーク(前レイヤのマーク)が存在することになる。アライメントマークどうしが近接して存在すると、プリアライメントの精度に基づいてアライメント光学系の計測領域に検出対象であるアライメントマークを誘導したとしても、複数の同種のマークが計測領域に入ってしまう、あるいは検出対象以外のマークのみが計測領域に入ってしまう場合が生じる。この場合、従来のアライメント光学系では、ファインアライメントにおいていずれのマークが検出対象であるか、あるいは計測領域内のマークが検出対象であるかを判断しないため、検出対象でない誤ったアライメントマークに基づいてアライメントショット領域の位置を計測してしまい、アライメント精度を著しく悪化させる場合がある。
【0006】
また、前レイヤ(あるいは前々レイヤ)で用いたアライメントマークを用いて次層のパターンをアライメント処理する場合もある。この場合においても、前レイヤ(あるいは前々レイヤ)のアライメントマークを含む多数のアライメントマークから、次層のパターンをアライメントするためのアライメントマークを特定することが困難となる。
【0007】
また、従来のようなサーチアライメントを行うシーケンスでは、サーチアライメントの際にサーチマークの検出エラーを防止する必要がある。そのため、基板上には、サーチマークの周囲における同種の(サーチマークに似た)パターンの形成を禁止するための禁止帯が設けられている。この禁止帯は、アライメント光学系の計測領域にサーチマークを誘導したとき、他のパターンが計測領域に入らないようにすることにより、サーチマークの誤検出を回避するためのものである。しかしながら、禁止帯の面積分だけ基板上のパターン転写領域が減少し、回路の配置等に制約を与えるため、禁止帯の存在は、基板の効率的利用の観点からは好ましくない。
【0008】
また、基板上のサーチマークは、マスクに設けられているサーチマークを基板に転写して形成されるため、基板上の各ショット領域のそれぞれにサーチマークが形成されることになる。しかしながら、サーチアライメント処理において用いる基板上のサーチマークの数は2つあるいは3つであるため、サーチアライメント処理に用いない多数の無用のサーチマークが基板上に存在することになる。これらのサーチマークの存在も、基板上のパターン転写領域を減少させることになるため、基板の効率的利用の観点から好ましくない。
【0009】
また、サーチアライメント処理では、基板上の離間する2以上のサーチマークをそれぞれアライメント光学系で検出するが、アライメント光学系が第1のサーチマークを検出後、第2のサーチマークをアライメント光学系の計測領域内で検出しようとする場合、例えば基板が変形していると、第1のサーチマークと第2のサーチマークとの実際の相対位置が、設計上の相対位置と異なるため、第2のサーチマークをアライメント光学系の計測領域内に配置させる処理が円滑に行われない。
【0010】
また、アライメント処理では、アライメント光学系で検出したアライメントマーク画像を画像処理するが、得たマーク画像を圧縮処理してからマーク位置検出を行うほうが、圧縮処理をしない場合より処理速度が早い。しかしながら、圧縮処理を行うと、小さいマークの場合、マーク画像が潰れてしまいマーク位置検出を行うことができなくなる場合がある。
【0011】
更に、マイクロデバイスを製造する際、デバイスの表面を平坦化するためにCMP(化学的機械的研磨)処理が行われることがあるが、デバイス表面の凹凸状態によっては、デバイス表面がCMP装置の研磨面に対し傾いて当たってしまう場合があり、研磨状態が不均一になるという場合がある。
【0012】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、検出対象となるマークに近接して同種のマークが多数存在するときでもこの検出対象のマークを確実に検出できる位置検出用マーク及びマーク識別方法を提供することを目的とする。更に、検出対象のマークを確実に検出することにより、プリアライメントからサーチアライメントをすることなくファインアライメントを行うシーケンスにおいてもアライメント精度を維持することでスループットを向上でき、精度良く露光処理できる露光方法を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するため、本発明では、実施の形態に示す図1〜図25に対応した以下の構成を採用している。
【0014】
本発明のマーク検出方法は、所定の計測領域を有する画像処理方式のマーク検出装置(9、CONT)を用いて、第1マーク(1)と、第1マーク(1)と所定の位置関係にあり第1マーク(1)よりも小さい第2マーク(2)とが形成された物体(P)上から第2マーク(2)を検出するマーク検出方法において、計測領域の画像を撮像して画像データを獲得し、画像データを圧縮処理し、圧縮処理した画像データから第1マーク(1)の位置情報を検出し、検出した第1マーク(1)の位置情報と、第1マーク(1)と第2マーク(2)との相対位置情報とに基づいて、計測領域を撮像した画像データから第2マーク(2)の位置情報を検出することを特徴とする。
【0015】
本発明の露光方法は、所定の計測領域を有する画像処理方式のマーク検出装置(9、CONT)を用いて、第1マーク(1)と、第1マーク(1)と所定の位置関係にあり第1マーク(1)よりも小さい第2マーク(2)とが形成された基板(P)上から第2マーク(2)を検出し、マスク(M)と基板(P)とを位置合わせしてからマスク(M)のパターンを基板(P)に露光する露光方法において、計測領域の画像を撮像して画像データを獲得し、画像データを圧縮処理し、圧縮処理した画像データから第1マーク(1)の位置情報を検出し、検出した第1マーク(1)の位置情報と、第1マーク(1)と第2マーク(2)との相対位置情報とに基づいて、計測領域を撮像した画像データから第2マーク(2)の位置情報を検出することを特徴とする。
【0016】
本発明によれば、例えばマーク検出装置が画像処理方式の検出装置である場合、画像データを圧縮してからマーク検出を行うほうが処理速度を向上できる場合があるが、圧縮することにより第2マークの画像がつぶれてしまう等の不都合が生じる場合もある。しかしながら、この第2マークと所定の位置関係にあり且つ第2マークよりも大きい第1マークを設けたことにより、この第1マークの画像データは圧縮処理してもつぶれない。したがって、この第1マークの圧縮画像データを用いて第1マークの位置情報を検出し、この検出結果に基づいて第2マークの位置情報を効率良く求めることができる。
【0017】
本発明の位置情報検出方法は、所定検出方式でマークを検出するマーク検出装置(9、CONT)を用いて物体(P)上に形成された対象マーク(2)を検出し、この検出結果に基づいて物体(P)の位置情報を検出する位置情報検出方法であって、物体(P)上に対象マーク(2)と所定の位置関係を有するよう形成された、所定の検出方式に対する検出容易性が高い非対象マーク(1)をマーク検出装置(9、CONT)で検出し、非対象マーク(1)の検出結果と所定の位置関係とに基づいて、マーク検出装置(9、CONT)で対象マーク(2)を検出し、対象マーク(2)の検出結果に基づいて物体(P)の位置情報を検出することを特徴とする。
【0018】
本発明によれば、対象マークを検出する際、検出容易性が高く且つ対象マークと所定の位置関係にある非対象マークを検出することにより、高い処理速度で非対象マークを検出した後、非対象マークの検出結果と所定の位置関係とに基づいて対象マークの検出を効率良く行うことができる。
【0019】
本発明の露光装置は、基板(P)上の第1マーク領域(1)および第2マーク領域(A1)で構成されるマーク領域に形成されたマークを検出することによって、基板の位置情報を検出する検出手段(9)と、検出手段に電気的に接続され、検出手段によって検出された基板の位置情報に基づいて、所定パターンと基板とを相対移動する駆動手段(CONT、PST、PSTD)とを備え、所定パターンを基板上に転写する露光装置であって、検出手段によって検出されるマークが、検出手段で検出されることにより、検出手段に基板の位置情報を表す信号を発生させる第1マークと、第2マーク領域内における任意の位置に配置される第2マークとを備え、検出手段が、第2領域内における第2マークの位置に基づいて第1マークに関する情報を検出し、マークの形成時の条件に応じて、マークを検出する際の検出条件を変化させる。
【0020】
本発明の露光方法は、所定パターンを基板(P)上に転写するための露光方法であって、基板上の第1マーク領域(1)および第2マーク領域(A1)で構成されるマーク領域に形成されたマークを検出することによって、基板の位置情報を検出する工程と、検出手段によって検出された基板の位置情報に基づいて、所定パターンと基板とを相対移動して所定パターンを露光する工程とを含み、マークが、検出工程で検出されることによって基板の位置信号を発生させる第1マークと、第2マーク領域内の任意の位置に形成され、第2マーク領域内における位置で第1マークに関する情報を表す第2マークとを有するマークであって、第2マーク領域内における第2マークの位置に基づいて第1マークに関する情報を検出し、基板の位置情報を検出する工程では、前記マークの形成時の条件に応じて、前記マークを検出する際の検出条件を変化させる。
【0021】
本発明のマークは、物体(P)上に形成されて物体の位置情報を検出するために使用されるマークであって、物体上に確保された所定のマーク領域内で第1方向に延在する縦パターン部(図23−P1)と、マーク領域内で第1方向と交差する第2方向に延在する横パターン部(図23−P2)とを備え、縦パターン部と横パターン部との交点の位置によって情報を示す。
【0022】
本発明によれば、マークの位置情報によって情報が表現されるため、単なるマークの有無により情報を表現するものと比較して、より多くの情報を表現することが可能となる。また、縦パターン部は第1方向に長く延在しているため縦パターン部上のどこか一部を検出できれば縦パターンの位置を検出でき、横パターン部は第2方向に長く延在しているため横パターン部上のどこか一部を検出できれば横パターンの位置を検出でき、その結果から、縦パターン部と横パターン部との交点の位置を求めることができるので、パターン部に対する検出装置の検出エリアを相対的に位置付ける際の精度を緩くすることが可能となる。
【0023】
本発明のマークは、物体(P)上に形成されて物体の位置情報を検出するために使用されるマークであって、第1マーク領域(1)と、第1マーク領域と所定の位置関係にある第2マーク領域(A1)とを含み、第1マーク領域に物体の位置情報を検出するための第1マークが形成され、第2マーク領域内に、第2マーク領域内における任意の位置に配置される第2マーク(2)が形成され、第2マークは、第2領域内で第1方向に延在する縦パターン部(図23−P1)と、第2領域内で第1方向と交差する第2方向に延在する横パターン部(図23−P2)とを備え、縦パターン部と横パターン部との交点の位置によって、第1パターンに関する情報を表す。
【0024】
本発明の露光装置は、基板(P)上の第1マーク領域(1)および第2マーク領域(A1)で構成されるマーク領域に形成されたマークを検出することによって、基板の位置情報を検出する検出手段(9)と、検出手段に電気的に接続され、検出手段によって検出された基板の位置情報に基づいて、所定パターンと基板とを相対移動させる駆動手段(CONT、PST、PSTD)とを備え、所定パターンを基板上に転写する露光装置であって、検出手段によって検出されるマークが、検出手段で検出されることにより、検出手段に基板の位置情報を表す信号を発生させる第1マークと、第2領域内で第1方向に延在する縦パターン部(図23−P1)および第2領域内で第1方向と交差する第2方向に延在する横パターン部(図23−P2)とで構成される第2マーク(2)とを備え、検出手段は、第2マークの縦パターン部と横パターン部との交点の位置に基づいて、第1マークに関する情報を検出する。
【0025】
本発明の露光方法は、所定パターンを基板(P)上に転写するための露光方法であって、基板上の第1マーク領域(1)および第2マーク領域(A1)で構成されるマーク領域に形成されたマークを検出することによって、基板の位置情報を検出する工程と、検出手段によって検出された基板の位置情報に基づいて、所定パターンと基板とを相対移動して所定パターンを露光する工程とを含み、マークが、検出工程で検出されることによって基板の位置信号を発生させる第1マークと、第2領域内で第1方向に延在する縦パターン部(図23−P1)および第2領域内で第1方向と交差する第2方向に延在する横パターン部(図23−P2)とを備えた第2マーク(2)とを備え、縦パターン部と横パターン部との交点の位置に基づいて、第1マークに関する情報を検出する。
【0026】
本発明によれば、マークの位置情報によって情報が表現されるため、単なるマークの有無により情報を表現するものと比較して、より多くの情報を表現することが可能となる。また、縦パターン部は第1方向に長く延在しているため縦パターン部上のどこか一部を検出できれば縦パターンの位置を検出でき、横パターン部は第2方向に長く延在しているため横パターン部上のどこか一部を検出できれば横パターンの位置を検出でき、縦パターン部と横パターン部との交点の位置を求めることができるので、パターン部に対して検出装置の検出エリアを相対的に位置付ける際の精度を緩くすることが可能となる。
【0027】
【発明の実施の形態】
第1実施形態
以下、本発明のマーク識別方法及び露光方法の第1実施形態について図面を参照しながら説明する。本実施形態は、ステップ・アンド・スキャン方式でマスクのパターンを感光基板に露光する露光装置(所謂スキャニングステッパ)のアライメント工程に本発明のマーク識別方法を適用したものであり、図1はこの露光装置の概略構成図である。なお、ここでいう「感光基板」は半導体ウエハ上にレジストを塗布したものを含み、「マスク」は感光基板上に縮小投影されるデバイスパターンを形成されたレチクルを含む。
【0028】
図1において、露光装置EXは、マスクMを支持するマスクステージMSTと、感光基板Pを支持する基板ステージPSTと、マスクステージMSTに支持されているマスクMを露光光ELで照明する照明光学系ILと、露光光ELで照明されたマスクMのパターンを基板ステージPSTに支持されている感光基板Pに投影露光する投影光学系PLとを備えている。本実施形態における露光装置EXは所謂スキャニングステッパである。また、以下の説明において、投影光学系PLの光軸AXと一致する方向をZ軸方向、Z軸方向に垂直な平面内でマスクMと感光基板Pとの同期移動方向をX軸方向、Z軸方向及びX軸方向に垂直な方向をY軸方向とする。
【0029】
照明光学系ILは、マスクステージMSTに支持されているマスクMを露光光ELで照明するものであり、光源、光源から射出された光束の照度を均一化するオプティカルインテグレータ、オプティカルインテグレータからの露光光ELを集光するコンデンサレンズ、リレーレンズ系、露光光ELによるマスクM上の照明領域をスリット状に設定する可変視野絞り等を有している。照明光学系ILから射出される露光光ELとしては、例えば水銀ランプから射出される紫外域の輝線(g線、h線、i線)及びKrFエキシマレーザ光(波長248nm)等の遠紫外光(DUV光)や、ArFエキシマレーザ光(波長193nm)及びF2レーザ光(波長157nm)等の真空紫外光(VUV)などが用いられる。
【0030】
マスクステージMSTは、マスクMを支持するもので、ベース3に対して投影光学系PLの光軸AXに垂直な平面内、すなわちXY平面内で2次元移動及び微小回転可能となっている。マスクステージMSTはリニアモータ等の駆動装置MSTDにより駆動され、駆動装置MSTDは、露光装置全体の動作を統括制御する制御装置CONTにより制御される。
【0031】
投影光学系PLは、複数の光学素子(レンズ)で構成されており、これら光学素子は鏡筒で支持されている。本実施形態において、投影光学系PLは、投影倍率が例えば1/4あるいは1/5の縮小系である。なお、投影光学系PLは等倍系及び拡大系のいずれでもよい。また、投影光学系PLは、光学特性の補正を行う不図示の結像特性制御装置を有している。この結像特性制御装置は、例えば投影光学系PLを構成する一部のレンズ群の間隔調整や、一部のレンズ群のレンズ室内の気体圧力調整を行うことにより、投影光学系PLの投影倍率、歪曲収差等の光学特性の補正を行う。結像特性制御装置は制御装置CONTにより制御される。
【0032】
基板ステージPSTは、感光基板Pを支持するもので、基台5上を投影光学系PLの光軸AXに垂直な平面内、すなわちXY平面内で感光基板Pを2次元的に位置決めするXYステージと、投影光学系PLの光軸AXに平行な方向、すなわちZ軸方向に感光基板Pを位置決めするZステージと、及び感光基板Pを微小回転するθステージとを備えている。
【0033】
基板ステージPST上には移動鏡6が設けられている。また、移動鏡6に対向する位置にはレーザ干渉計7が設けられている。移動鏡6は、X軸に垂直な反射面を有する平面鏡及びY軸に垂直な反射面を有する平面鏡(不図示)により構成されている。レーザ干渉計7は、X軸に沿って移動鏡6にレーザビームを照射するX軸用レーザ干渉計及びY軸に沿って移動鏡にレーザビーム照射するY軸用レーザ干渉計(不図示)により構成され、これらX軸用及びY軸用のレーザ干渉計7により基板ステージPSTのX方向及びY方向における位置(X座標、Y座標)が計測される。また、X軸用及びY軸用の一方に2個のレーザ干渉計7を並列配置することにより、2つの計測値の差から基板ステージPSTの回転角が計測される。これらレーザ干渉計7による基板ステージPSTのX座標、Y座標及び回転角等の位置情報の計測結果は制御装置CONTへ出力され、制御装置CONTは、位置情報をモニタしつつリニアモータ等の駆動装置PSTDを介して基板ステージPSTの位置決め動作を制御する。なお、図1には示していないが、マスクステージMSTにも同様に複数のレーザ干渉計を有するシステムを備え、マスクステージMST(マスクM)のX座標、Y座標及び回転角等の位置情報を計測する。これら計測結果は制御装置CONTへ出力される。
【0034】
露光装置EXは、投影光学系PLとは別に設置されるオフ・アクシス(Off−Axis)方式のアライメント光学系(位置検出装置、マーク検出装置)9を備えている。アライメント光学系9は矩形状の計測領域を備えており、例えばハロゲンランプから射出される波長550〜750nm程度の広帯域光を、感光基板P上に設けられているアライメントマーク(位置検出用マーク)に照射し、感光基板Pの表面と共役な面に配置される指標マークの像と、計測領域内にあるアライメントマークの像とを撮像素子(CCD)で検出する。制御装置CONTは、アライメント光学系9を用いて、マスクMのパターン像と感光基板Pのショット領域とをアライメントしてから、マスクステージMSTを投影光学系PLの光軸AXに垂直な方向(本実施形態では+X方向)に走査するとともに、これに同期して例えば逆方向(−X方向)に基板ステージPSTを投影光学系PLの投影倍率と同じ速度比で走査し、マスクMのパターン像を感光基板P上の各ショット領域に逐次転写(露光)する。
【0035】
次に、図2を参照しながら、感光基板P上に設けられているアライメントマークについて説明する。図2は、感光基板P上に設けられるアライメントマーク1を含む位置検出用マーク10を示す図である。
【0036】
図2に示すように、位置検出用マーク10は、感光基板P上に設けられ、アライメント検出系9により感光基板PのXY平面内における位置情報を検出する際に用いられるマークであって、アライメント光学系9に観察されることによりアライメント光学系9に位置情報を出力させるためのアライメントマーク(第1パターン、第1マーク)1と、アライメントマーク1と所定の位置関係で配置されている識別マーク(第2パターン、第2マーク)2とを備えている。アライメントマーク1は、図中、X軸方向に所定長さで延在するパターン部11Lとスペース部11SとをY軸方向に周期的に配置したY検出用マーク11と、Y検出用マーク11のX軸方向両側に設けられ、Y軸方向に所定長さで延在するパターン部12Lとスペース部12SとをX軸方向に周期的に配置したX検出用マーク12とを有している。本実施形態において、複数のパターン部11Lはいずれも同じ長さとされ、複数のスペース部11Sは、それぞれY軸方向において同じ大きさ(間隔)とされている。同様に、複数のパターン部12Lもそれぞれ同じ長さとにれ、複数のスペース部12SもそれぞれX軸方向において同じ大きさ(間隔)とされている。
【0037】
識別マーク2は、感光基板P上に設けられている複数のアライメントマーク1のうち、アライメント処理に用いるべきアライメントマーク1を識別するものであって、複数のアライメントマーク1のそれぞれに付随して設けられている。図2に示す識別マーク2は、アライメントマーク1と所定の位置関係で配置された4個の領域R1〜R4それぞれに3種類のキャラクタパターンA、B、Cを配置することで構成される。領域R1〜R4はアライメントマーク1に対して予め設定された所定位置(相対位置)に設けられており、領域R1と領域R2とはX軸方向に並んで設けられ、領域R3と領域R4とはX軸方向に並んで設けられ、領域R1と領域R3とはY軸方向に並んで設けられ、領域R2と領域R4とはY軸方向に並んで設けられている。領域R1にはA、B、Cの3種類のキャラクタパターンのいずれかが配置され、領域R2にはA、B、Cの3種類のキャラクタパターンのいずれかが配置され、領域R3にはA、B、Cの3種類のキャラクタパターンのいずれかが配置され、領域R4にはA、B、Cの3種類のキャラクタパターンのいずれかが配置される。ここで、領域R1〜R4のそれぞれに配置されるキャラクタパターンA、B、Cは、付随するアライメントマーク1に応じて決定されている。そして、識別マーク2は、4個の領域それぞれに3種類のキャラクタパターンを配置することで34種類の情報を示すことができる。
【0038】
ここで、図2に示す識別マーク2においては、領域の数がR1〜R4の4つであり、キャラクタパターンの数がA〜Cの3つであるが、領域の数n及びキャラクタパターンの数Nは2以上の自然数であればよく、識別マーク2は、アライメントマーク1と所定の位置関係で配置されたn個の領域それぞれにN種類のキャラクタパターンを配置することでNn種類の情報を示すことができる。また、領域の数n=1とし、1つの領域に対して複数のキャラクタパターンのうちいずれか1つを選択して配置してもよい。
【0039】
図3A〜図3Fは、識別マーク2の構成の一例を示す図である。
【0040】
図3Aに示す識別マーク2において、領域R1〜R4のぞれぞれにキャラクタパターンAが設けられている。図3Bに示す識別マーク2において、領域R1にはキャラクタパターンAが設けられ、領域R2にはキャラクタパターンBが設けられ、領域R3にはキャラクタパターンCが設けられ、領域R4にはキャラクタパターンAが設けられている。図3Cに示す識別マーク2において、領域R1にはキャラクタパターンAが設けられ、領域R2にはキャラクタパターンBが設けられ、領域R3にはキャラクタパターンCが設けられ、領域R4にはキャラクタパターンが無い。このように、4個(n個)の領域R1〜R4のうちの1つにキャラクタパターンが無いことを1種類とすることができる。ここでは、領域R1〜R3のそれぞれにキャラクタパターンが設けられ、領域R4のみにキャラクタパターンが無い構成であるが、キャラクタパターンが無い領域は、領域R1〜R4のうちのいずれの領域でもよい。すなわち、図3Dに示す識別マーク2のように、領域R3にキャラクタパターンが無く、領域R1、R2、R4のそれぞれにキャラクタパターンA、B、Cが設けられている構成であってもよい。ここで、図3Cの識別マーク2と、図3Dの識別マーク2とは異なる種類として識別可能である。図3Eに示す識別マーク2において、領域R1〜R3にはキャラクタパターンが無く、領域R4にはキャラクタパターンAが設けられている。このように4個(n個)ある領域R1〜R4のうち1つの領域だけにキャラクタパターンを設ける構成とすることができる。ここで、図3Eの識別マーク2と、例えば図3Aの識別マーク2とは異なる種類として識別可能である。図3Fに示す識別マーク2において、領域R1〜R4の全ての領域にキャラクタパターンが無い。このように、4個(n個)ある領域R1〜R4の全ての領域にキャラクタパターンが無い構成とすることもできる。ここで、図3Fの識別マーク2と、例えば図3Aの識別マーク2とは異なるマークとして識別可能である。
【0041】
図4Aは、アライメント光学系9において指標マーク20(20A〜20D)を有する指標板(不図示)に感光基板P上のアライメントマーク1の像を結像した状態を示している。ここで、アライメントマークはアライメント用検出光で照明されており、指標マーク20はアライメント用検出光とは独立の照明光で照明されている。アライメントマーク1の像は、所定方向(X軸方向)に延在するパターン部11Lを有するY検出用マーク11の像と、所定方向と直交する方向(Y軸方向)に延在するパターン部12Lを有するX検出用マーク12の像とを有しており、それぞれの延在方向がステージ座標系のX軸方向及びY軸方向と共役となっている。そして、指標板にはアライメントマーク1の像をX軸方向に挟むように2個の指標マーク20A及び20Bが形成され、またアライメントマーク1の像をY軸方向に挟むように2個の指標マーク20C及び20Dが形成され、これら指標マーク20A〜20Dは感光基板Pの表面と共役に配置されている。また、アライメント光学系9内には、X軸方向に対応する方向に走査を行うX軸用の撮像素子と、Y軸方向に対応する方向に走査を行うY軸用の撮像素子とが設けられている。X軸用の撮像素子は、指標マーク20A、20B及びパターン部12Lを横切る方向に走査することにより、X軸方向の検出領域21X内の像を撮像する。一方、Y軸用の撮像素子は、指標マーク20C、20D及びパターン部11Lを横切る方向に走査することにより、Y軸方向の検出領域21Y内の像を撮像する。そして、X軸用の撮像素子は、図4Bに示す撮像信号(輝度データ)SXを出力する。図4Bにおいて、信号部22XがX検出用マーク12のパターン部12Lに対応し、その撮像信号SXをアナログ/デジタル(A/D)変換して制御装置CONTにおいて画像処理することにより、指標マーク20A、20Bを基準としたX検出用マーク12のX座標が検出される。一方、Y軸用の撮像素子は、図4Cに示す撮像信号(輝度データ)SYを出力する。図4Cにおいて、信号部22YがY検出用マーク11のパターン部11Lに対応し、その撮像信号SYをアナログ/デジタル(A/D)変換して制御装置CONTにおいて画像処理することにより、指標マーク20C、20Dを基準としたY検出用マーク11のY座標が検出される。
【0042】
さらに、アライメントマーク1を撮像したときにX軸用及びY軸用のレーザ干渉計7が出力する基板ステージPSTの計測結果に基づいて、制御装置CONTは、アライメントマーク1のステージ座標系上での座標を求める。このようなアライメントマーク像を撮像素子で撮像してアライメントマーク1の座標値を求める手法はFIA(Field Image Alignment)系と呼ばれ、本実施形態ではFIA系のアライメント光学系9を用いてアライメント工程を行うものとし、また、本実施形態で用いられるラインアンドスペースからなるアライメントマークはFIA系のアライメント検出系9により検出される2次元マークであって、1つのマークでX軸方向及びY軸方向の位置検出を行うことができる。なお、以上の説明ではアライメントマーク1の像が指標板上に結像するFIA系を前提として説明したが、指標板がアライメント用検出光の光路上とは別の光路上に配置され、アライメントマーク1の像と指標マークの像とが撮像素子上で結像する構成であっても同様である。
【0043】
次に、上述した構成を有するアライメント光学系(位置検出装置)9を備えた露光装置EXを用いて、感光基板Pに形成されているアライメントマークを検出し、露光処理する方法について図5〜図7を参照しながら説明する。
【0044】
図5は、露光装置EXの動作の概要を示すフローチャートである。図5を参照しながら、露光装置EXの動作のうちアライメント処理を主眼とした動作の概要について説明する。
【0045】
まず、マスクM及び感光基板PのそれぞれがマスクステージMST及び基板ステージPSTのそれぞれに対して搬送される。ここで、感光基板Pが基板ステージPSTに搬送・支持されるに際し、感光基板Pの物理的形状、例えば感光基板Pがウエハである場合にはオリエンテーション・フラットまたはノッチ等を用いて、基板ステージPSTに対する感光基板Pの予備的な位置合わせ(プリアライメント処理)が行われる(ステップS1)。
【0046】
なお、ここでは感光基板Pが基板ステージPSTに搬送・支持されるに際しての位置合わせを「プリアライメント処理」と称したが、感光基板Pが基板ステージPSTに支持される以前の感光基板搬送経路上で、感光基板Pの物理的形状を用いて予備的な位置合わせを行う場合や、感光基板Pが基板ステージPSTに支持される以前の搬送経路上と感光基板Pが基板ステージPSTに支持される直前との両方で感光基板Pの物理的形状を用いて予備的な位置合わせを行う場合もあり、これらを「プリアライメント処理」と総称する。
【0047】
次いで、露光装置CONTは、感光基板Pに対する露光処理が1回目の露光処理であるかどうか、すなわち感光基板Pに対する第1層目のパターン転写であるか第2層目以降のパターン転写であるかを判別する(ステップS2)。
【0048】
1回目の露光処理であると判断した場合、制御装置CONTは、マスクMを支持するマスクステージMST及び感光基板Pを支持する基板ステージPSTを同期移動しつつ、照明光学系ILによりマスクMを露光光ELで照明し、マスクMのパターンを投影光学系PLを介して感光基板Pの各ショット領域に露光する(ステップS8)。
【0049】
このときのショット配列は設計上のデータ(ショットマップデータ)に基づいて行われる。
【0050】
一方、ステップS2において、感光基板Pに対する露光処理が2回目以降の露光処理であると判断した場合、制御装置CONTは、アライメント光学系9により計測領域内にあるマークを検出する(ステップS3)。
【0051】
ここで、アライメント光学系9の計測領域内には、後で図6を用いて説明するように、アライメント処理に用いるアライメントマークと、アライメント処理に用いないアライメントマークとが同時に取り込まれる場合がある。制御装置CONTは、アライメント光学系9の計測領域内で取り込んだ複数のアライメントマークのうち、アライメント処理で用いるアライメントマークを識別し、特定する(ステップS4)。
【0052】
制御装置CONTは、複数のアライメントマークからアライメント処理で用いるアライメントマークを特定したら、この特定したアライメントマークの位置(ステージ座標系における座標値)を検出する(ステップS5)。
【0053】
次いで、制御装置CONTは、所定数のアライメントマークの位置を検出したかどうかを判別する(ステップS6)。
【0054】
ステップS6において、所定数に達していないと判断した場合、制御装置CONTは、ステップS3に戻る。一方、所定数に達したと判断した場合、制御装置CONTは、複数のアライメントマークの検出位置を用いて統計演算処理(EGA処理等)を行い、各ショット領域の位置算出を行う(ステップS7)。
【0055】
そして、制御装置CONTは、アライメント光学系9により感光基板P上の所定のアライメントマークの位置を検出し、予め管理されているベースライン量に基づいてマスクMと感光基板Pのショット領域とを位置合わせしてから、ステップS7で算出した各ショット領域の算出位置にしたがって感光基板Pを順次移動させ、ショット領域毎にマスクMのパターン像を正確に重ね合わせた状態で露光光ELによりマスクMのパターン像を投影露光する。このとき、ステップS8で用いられるベースライン量は、基板ステージPSTに設けられている基準マークFM(図1参照)を用いて予め計測されている。
【0056】
なお、感光基板P上の複数のアライメントマークを検出して各ショット領域の位置検出(EGA処理)を行うステップS3〜S7までの一連の処理がアライメント処理である。
【0057】
ところで、感光基板P上には複数のショット領域のそれぞれに対応してアライメントマークが複数形成されており、例えば隣接するショット領域のそれぞれに対応して設けられたアライメントマークどうしが近接して配置される場合がある。この場合、アライメント光学系9は、これら近接する複数のアライメントマークを計測領域内に同時に取り込む場合がある。図6は、アライメント光学系9の計測領域内に、感光基板P上に形成されている複数のアライメントマーク1A〜1Eが同時に配置されている状態を示す図である。
【0058】
図6に示すように、感光基板P上には、隣接するショット領域SH1、SH2のそれぞれに対応して複数のアライメントマーク1A〜1Eが形成されており、これら複数のアライメントマーク1A〜1Eがアライメント光学系9の計測領域内で同時に検出されている。このうち、アライメントマーク1A、1B、1Cは、ショット領域SH1に対応して形成されたものであり、アライメントマーク1D、1Eは、ショット領域SH2に対応して形成されたものである。
【0059】
また、基板上には複数のレイヤが設けられて層構造が形成されており、アライメントマーク1A及び1Eは、最上層のレイヤ(以下、適宜「No.3レイヤ」と称する)に形成されているアライメントマークであり、アライメントマーク1B及び1Dは、前レイヤ、すなわちNo.3レイヤの下層レイヤ(以下、適宜「No.2レイヤ」と称する)に形成されているアライメントマークであり、アライメントマーク1Cは、前々レイヤ、すなわちNo.2レイヤの下層レイヤ(以下、適宜「No.1レイヤ」と称する)に形成されているアライメントマークである。このように、アライメントマークが近接状態となるのは、前レイヤで形成されたアライメントマークが観察されることがあるためで、図6には、前レイヤ及び前々レイヤに形成されているアライメントマークが、上側のレイヤを介してアライメント光学系9に認識されている状態が示されている。
【0060】
そして、アライメントマーク1Aに付随する識別マーク2において、領域R1にはキャラクタパターンAが設けられ、領域R2にはキャラクタパターンBが設けられ、領域R3にはキャラクタパターンCが設けられ、領域R4にはキャラクタパターンAが設けられている。また、アライメントマーク1Cに付随する識別マーク2において、領域R1にはキャラクタパターンAが設けられ、領域R2にはパターンBが設けられ、領域R3にはキャラクタパターンAが設けられ、領域R4にはキャラクタパターンC設けられている。また、アライメントマーク1Eに付随する識別マーク2において、領域R1にはキャラクタパターンAが設けられ、領域R2にはキャラクタパターンBが設けられ、領域R3にはキャラクタパターンCが設けられ、領域R4にはキャラクタパターンCが設けられている。一方、アライメントマーク1B及び1Dに付随する識別マーク2において、領域R1〜R4のそれぞれにはキャラクタパターンが無い。このように、アライメントマーク1A〜1Eとこれに付随する識別マーク2とが各レイヤ毎に形成されており、識別マーク2により示される情報が各レイヤ毎に異なるように識別マーク2が設けられている。
【0061】
以下、図5に示したステップS4において、アライメント光学系9の計測領域内に取り込まれた複数のアライメントマーク1A〜1Eのうち、アライメントマーク(検出対象マーク)1Aを用いて次層の回路パターンを有するマスクと感光基板P上のショット領域SH1とをアライメントする場合について説明する。
【0062】
ここで、制御装置CONT(あるいはこれに接続されている記憶装置)には、位置検出対象となるアライメントマーク(検出対象マーク)に関する情報を収めたプロセスデータ、感光基板P上の各ショット領域の位置データ及び各ショット領域内のマークの位置データを含むショットマップデータ、並びにマーク情報が予め記憶されている。
【0063】
プロセスデータは、例えば、「アライメントマーク1Aは、No.3レイヤ上に次層の回路パターンを積層する際のアライメント処理に用いられるアライメントマークである」といった情報を含んでいる。したがって、制御装置CONTは、前記次層の回路パターンを有するマスクMを用いて露光処理する際、このプロセスデータを参照し、用いるべきアライメントマーク(検出対象マーク)を決定してからアライメント処理を行う。
【0064】
マーク情報とは、例えば、「領域R1にはキャラクタパターンA、領域R2にはキャラクタパターンB、領域R3にはキャラクタパターンC、領域R4にはキャラクタパターンAがそれぞれ配置されていれば、このアライメントマークは1Aである」といったように、複数のアライメントマーク1A〜1Eのそれぞれに付随している識別マークの3種類のパターンA〜Cの形体及び配置位置に関する情報を含んでいる。制御装置CONTは、このマーク情報を参照することにより、複数のアライメントマーク1A〜1Eから検出対象マークであるアライメントマーク1Aを特定する。
【0065】
図7は、複数のアライメントマーク1A〜1Eからアライメント処理に用いる特定のアライメントマーク(検出対象マーク)1Aを識別するための手順を示すフローチャート(すなわち図5のステップS4の詳細図)である。
【0066】
まず、制御装置CONTは、上述したように、アライメント光学系9の計測領域内にあるマークを検出する(ステップS3)。
【0067】
ここで、制御装置CONTは、検出対象マーク1Aを前記プロセスデータを参照して決定するとともに、ショットマップデータから検出対象マーク1Aの座標値を読み出し、この座標値に基づいて基板ステージPSTを駆動し、アライメント光学系9の計測領域内に検出対象マーク1Aを追い込むように制御する。制御装置CONTは、アライメント光学系9の計測領域内の輝度データを取り込んで画像処理しマーク検出を行う。
【0068】
制御装置CONTは、まず、アライメント光学系9の計測領域内に1個以上のアライメントマークを検出したかどうかを判別する(ステップS11)。
【0069】
すなわち、感光基板PはステップS1のプリアライメントで位置決めされているので位置精度が低いため、アライメント光学系9の計測領域内にマークが何ら検出されない場合がある。そのため、制御装置CONTは計測領域内にマークがあるかどうかを判別する。
【0070】
ステップS11において、計測領域内にマークが検出されていないと判断した場合、制御装置CONTは、計測領域変更回数が所定回数に達したかどうかを判別する(ステップS12)。
【0071】
ステップS12において、領域変更が所定回数に達したと判断した場合、制御装置CONTはエラー表示を行う。一方、領域変更が所定回数に達していないと判断した場合、制御装置CONTは計測領域を変更する(ステップS13)。
【0072】
そして、制御装置CONTは、変更した計測領域でアライメント光学系9を用いてマーク検出を行う(ステップS3)。
【0073】
なお、ステップS13の計測領域の変更は、目標座標値(ショットマップデータによる検出対象マーク1Aの座標値)を中心として、計測領域に対してアライメント光学系9を調整することにより低倍の広域領域に変更する処理、あるいは、ショットマップデータからの検出対象マーク1Aの座標値に基づいて所定のオフセットを加えて補正座標値とし、この補正座標値に基づいて計測領域を移動する処理、などを含む。
【0074】
一方、ステップS11において、計測領域内に複数のアライメントマークが検出されたと判断した場合(すなわち図6に示す状態となった場合)、制御装置CONTは、ショットマップデータに基づいて各アライメントマーク1A〜1Eをアライメント光学系9で検出し、アライメント光学系9で検出した各アライメントマーク1A〜1Eそれぞれの観察画像を画像処理し、各アライメントマーク1A〜1Eのそれぞれの特定位置を求める(ステップS14)。
【0075】
すなわち、アライメントマーク1は、図2や図4を用いて説明したようにパターン部とスペース部とを有しており、アライメント光学系9と制御装置CONTとを含む画像処理方式の位置検出装置(マーク検出装置)で観察された観察画像が画像処理された際に、輝度データによって位置情報を示す。そのため、図8の模式図に示すように、制御装置CONTは、アライメント光学系9の検出結果に基づいて画像処理を行い、各アライメントマーク1A〜1Eの例えば中心位置Oa〜Oeを求めることができる。なお、アライメントマークの特定位置としては、中心位置でなく、エッジ位置(図7中、符号Eg参照)でもよい。
【0076】
次に、制御装置CONTは、ステップS14で求めたアライメントマーク1A〜1Eの特定位置Oa〜Oeから、これら各アライメントマーク1A〜1Eに付随している識別マーク2の位置をそれぞれ求める(ステップS15)。
【0077】
すなわち、図9の模式図に示すように、アライメントマーク1の特定位置(中心位置)Oに対する識別マーク2の領域R1〜R4のそれぞれの特定位置(中心位置)OR1〜OR4の相対位置は予め設定されており、この相対位置情報は前記マーク情報(あるいはショットマップデータ)として記憶されている。制御装置CONTは、マーク情報を参照し、ステップS14で検出したアライメントマーク1の位置(特定位置の座標)Oから、識別マーク2の各領域R1〜R4の位置(特定位置の座標)OR1〜OR4を求める。
【0078】
なお、本実施形態では、アライメントマーク1の中心位置Oに対する各領域R1〜R4それぞれの相対位置を求める構成であるが、例えば、アライメントマーク1の中心位置Oに対する領域R1の位置(相対位置)OR1を求め、この求めた領域R1の位置OR1に対する各領域R2〜R4それぞれの位置(相対位置)OR2〜OR4を求めるようにしてもよい。
【0079】
次いで、制御装置CONTは、ステップS15で求めた識別マーク2の各領域R1〜R4のそれぞれをアライメント光学系9を用いて観察し、各領域R1〜R4のそれぞれに配置されているキャラクタパターンA〜Cを検出する(ステップS16)。
【0080】
制御装置CONTは、ステップS15で求めた各アライメントマーク1A〜1Eに付随している識別マーク2それぞれの各領域R1〜R4に形成されているキャラクタパターンA〜Cの画像をアライメント光学系9を用いて検出し、この観察画像を画像処理し、各領域R1〜R4それぞれに配置されているキャラクタパターンの形体(形状)を求める。ここで、制御装置CONTは、マーク情報として予め記憶されている基準画像と、アライメント光学系9で検出した観察画像とを比較し、両者の画像の類似度を調べるパターンマッチング法により、各領域R1〜R4のそれぞれに配置されているキャラクタパターンの形体を求める。識別マーク2は、画像処理方式のアライメント光学系9及び制御装置CONTを含む位置検出装置で観察された観察画像が画像処理された際に34種類の情報を示すキャラクタパターンによって構成されているため、制御装置CONTは、アライメント光学系9の検出結果に基づいて画像処理を行い、パターンマッチング法に基づいてキャラクタパターンの形体を求めることができる。
【0081】
次いで、制御装置CONTは、前記マーク情報を参照し、ステップS16で求めた識別マーク2のキャラクタパターンの形体及び配置に関する情報に基づいて、複数のアライメントマーク1A〜1Eから、アライメント処理に用いる検出対象マーク1Aを特定する(ステップS17)。
【0082】
そして、制御装置CONTは、アライメント処理に用いるアライメントマークが1Aであることを決定する。
【0083】
アライメント処理に用いるアライメントマークが1Aであると決定したら、制御装置CONTは、このアライメントマーク1Aを用いてマスクMと感光基板Pのショット領域SH1とをアライメントする(ステップS5)。
【0084】
以下、図5を用いて説明したように、各ショット領域の位置算出を行った後、露光処理が行われる。
【0085】
以上説明したように、感光基板P(ショット領域)の位置情報を出力させるためのアライメントマーク1に対して所定の位置関係で付随するように識別マーク2を設けたことにより、この識別マーク2の形態を検出することで、検出対象となるアライメントマーク1Aに近接して同種のアライメントマーク1B〜1Eが存在する場合でも、これら複数のアライメントマーク1A〜1Eからアライメント処理に用いるべきアライメントマーク1Aを特定することができる。そして、識別マーク2は、3種類のキャラクタパターンを4つの領域R1〜R4のそれぞれに配置することにより4つ組み合わせた構成であるので、感光基板P上にアライメントマーク1を配置するためのアライメントマーク形成用領域を広く設定しなくても34種類といった多くの種類の情報を表示することができ、各レイヤ毎にアライメントマークが多数形成されていて計測領域内に同種のアライメントマークが多数存在していても、感光基板P上の回路パターン形成用領域を狭めることなくマークを識別することができる。
【0086】
なお、上記実施形態では、計測領域内の複数のアライメントマーク1A〜1Eそれぞれの位置Oa〜Oeを求め、この求めた位置情報に基づいて、マーク情報を参照しながら識別マーク2の位置(領域R1〜R4の位置)を求め、この領域R1〜R4のそれぞれに配置されているキャラクタパターンA〜Cの形体をパターンマッチング法により求める構成であるが、アライメントマーク1A〜1Eの位置検出を行わずに、ショットマップデータに基づいて、各識別マーク2のそれぞれの位置を求め、キャラクタパターン検出をして識別マーク2を特定するようにしてもよい。そして、識別マーク2とアライメントマーク1とは所定の位置関係で配置されているので、特定された識別マーク2の位置情報に基づいて、アライメント処理に用いるべきアライメントマーク1Aを特定することができる。
【0087】
上記実施形態において、キャラクタパターンはA〜Cのアルファベット文字であるが、もちろん、アルファベット文字に限定されず、画像処理方式の位置検出装置で観察された観察画像が画像処理された際に、Nn種類の情報を示すパターンであればよく、例えば、「1」、「2」、「3」といった数字や、ひらがなあるいはカタカナを含む文字、「○」、「△」、「□」といった図形でもよい。
【0088】
上記実施形態において、4つの領域R1〜R4を備える識別マーク2は、1つのアライメントマーク1に対して1つ設けた構成であるが、図10に示すように、1つのアライメントマーク1に対して2つの識別マーク2A、2Bを設けた構成としてもよい。これにより、2つの識別マーク2A、2Bの領域R1〜R4のそれぞれに、例えば3種類のキャラクタパターンA〜Cを配置することにより、38種類の情報を表すことができる。そして、識別マーク2の数は2つに限らず3つ以上の任意の複数設けてもよい。ここで、図10中、アライメントマーク1に対して左上にある識別マーク2Aと右下にある識別マーク2Bとはアライメントマーク1に対する相対位置が同じであり、例えば感光基板Pが上下逆向きになると(Z軸回りに180°回転すると)、アライメント光学系9の計測領域で検出した際、制御装置CONTは識別マーク2Aと2Bとの区別がつかなくなるという不都合の発生が考えられるが、アライメント光学系9でマーク検出を行う前に、感光基板Pの物理的形状(オリエンテーション・フラットまたはノッチ等)を用いて基板ステージPSTに対する感光基板Pのプリアライメント処理が行われており、制御装置CONTは、感光基板Pの上下方向の位置を予め把握しているので、アライメント光学系9を用いたアライメント処理は妨げられない。
【0089】
第2実施形態
次に、本発明の位置検出用マーク及びマーク識別方法の第2実施形態について図11A〜図11Iを参照しながら説明する。ここで、以下の説明において、上述した第1実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付すとともにその説明を簡略もしくは省略する。
【0090】
図11A〜図11Iにおいて、識別マーク2は、ビットマーク30の組み合わせにより構成されている。本実施形態において、ビットマーク30は「□」であるが、「○」でも「△」でもよい。これらビットマーク30のそれぞれは、第1実施形態同様、アライメントマーク1に対して所定の位置関係に設定されている領域R1〜R4のそれぞれに形成されている。なお、識別マーク2の領域の数は4個に限らず、2以上の自然数n個であればよい。
【0091】
図11Aに示す例では、領域R1〜R4のそれぞれにビットマーク30が設けられている。また、図11Bに示す例では、領域R1、R2、R4のそれぞれにビットマーク30が設けられており、領域R3にはビットマーク30が無い。また、図11C及び図11Fに示す例では、それぞれアライメントマーク1に対してビットマーク30が1つ設けられており、図11Cでは領域R1にビットマーク30が設けられ、図11Fでは領域R4にビットマーク30が設けられている。また、図11Iに示す例では、領域R1〜R4のそれぞれにビットマーク30が無い。このように、識別マーク2は、4個の領域R1〜R4のうちビットマーク30が設けられた領域とビットマーク30が設けられていない領域との数と配置とに基づいて、ビットマーク30が無いことを1種類とした場合、ビットマーク30があるか否かの2種類のマークを4個組み合わせた24種類の情報を示すことができる。
【0092】
制御装置CONTは、これらビットマーク30を付随した複数のアライメントマーク1からアライメント処理に用いるべきアライメントマーク1を特定する際、図9を用いて説明した手順同様、複数のアライメントマーク1の特定位置Oのそれぞれを検出し、ビットマップデータを参照して、アライメントマーク1に対する領域R1〜R4それぞれの位置を特定する。ここで、ビットマップデータに領域R1〜R4の位置に関する情報があれば、アライメントマーク1の特定位置Oを検出せずに、前記情報に基づいて領域R1〜R4それぞれの位置が特定される。そして、制御装置CONTは、図4を用いて説明した手順同様、この特定した領域R1〜R4のそれぞれに対してアライメント光学系9のX軸用の撮像素子及びY軸用の撮像素子を走査し、領域R1〜R4のいずれの領域にパターンが設けられ、いずれの領域にパターンが設けられていないかを検出する。制御装置CONTは、検出したビットマーク30の配置情報と、予め記憶されているマーク情報とに基づいて、複数のアライメントマーク1からアライメント処理に用いるべきアライメントマーク1を特定する。
【0093】
このように、4個の領域R1〜R4のうちいずれの領域にパターンが設けられいずれの領域にパターンが設けられていないかで識別マーク2を識別するようにしたので、例えば図11C及び図11Fに示す例のように、アライメントマーク1に対してビットマーク30が1つ設けられいる構成であっても、このビットマーク30が領域R1に設けられているか領域R4に設けられているかを検出することによって、図11Cと図11Fとは異なる識別マーク2であると識別できる。
【0094】
なお、上述の例では、各領域R1〜R4のうちいずれの領域にビットマーク30が設けられ、いずれの領域にビットマーク30が設けられていないかで、識別マーク2を識別するように説明したが、例えば、ビットマーク30の数を検出した後、これら検出したビットマーク30それぞれの例えばアライメントマーク1のエッジ部等の特定位置に対する配置を検出し、ビットマーク30の数と配置(ビットマーク30が設けられた領域の数と配置)とに基づいて、識別マーク20を識別することもできる。また、アライメントマーク1の特定位置に対する領域R1〜R4それぞれの相対位置(アライメントマーク1の特定位置に対するビットマーク30の相対位置)を求めるかわりに、領域R1〜R4どうしの相対位置を求め、この求めた領域R1〜R4どうしの相対位置とビットマーク30の数とに基づいて識別マーク2を識別するようにしてもよい。
【0095】
以上説明したように、n個の領域R1〜Rnのそれぞれにビットマーク30を配置することによって識別マーク2を構成することも可能であり、こうすることにより、2n種類の情報を示すことができる。そして、識別マーク2をビットマーク30によって構成することにより、第1実施形態のキャラクタパターンと異なり、パターンマッチング法といった複雑な画像処理を必要とせず、比較的簡易な画像処理手順によってマーク識別を行うことができる。
【0096】
第3実施形態
次に、図12及び図13A〜図13Eを参照しながら本発明の第3実施形態について説明する。
【0097】
図12において、識別マーク2の4個の領域R1〜R4のそれぞれは、X軸方向及びY軸方向において互いにほぼ重なり合わないように配置されている。そして、これら領域R1〜R4のそれぞれに、第2実施形態で説明したビットマーク30を配置することにより、アライメント光学系9によるビットマーク30の検出精度、ひいては識別マーク2の識別精度を向上させることができる。
【0098】
すなわち、ビットマーク30は上述したように、X軸用の撮像素子及びY軸用の撮像素子を走査することにより検出されるが、例えば、図13Aに示すように、領域R1と領域R2とがX軸方向に並んで設定されており、領域R1と領域R2とのそれぞれにビットマーク30が設けられている場合、撮像素子により検出される撮像信号SXのピークは2つである。一方、図13Bに示すように、領域R1にビットマーク30が設けられ、領域R2にはビットマーク30が無い場合、撮像信号SXのピークは1つである。ところが、図13Cに示すように、領域R1にビットマーク30が設けられ、領域R2にはビットマーク30が無いにもかかわらず、例えばノイズによって、領域R2に相当する部分に信号ピークが生じる場合がある。この場合、領域R2にはビットマーク30が無いにもかかわらず領域R2にビットマーク30があると誤検出するおそれがある。更に、図13Dに示すように、領域R1及び領域R2のそれぞれにビットマーク30が設けられていても、ノイズによりピークが例えば3つあると、3つあるピークのうちどのピークが領域R1(あるいは領域R2)に設けられているビットマーク30に対応するものであるのかを把握することが困難となる場合がある。しかしながら、図13Eに示すように、領域R1と領域R2とをX軸方向について重なり合わないように配置することにより、領域R1(あるいは領域R2)に配置されたビットマーク30に関する撮像信号のピークは1つであるので、ノイズなどが撮像信号SXにのったとしても、領域R1に対応する部分以外の信号ピークはノイズに基づくものであると判断できるので、ノイズ成分を容易に把握することができる。そして、領域R1〜R4のそれぞれを、X軸方向(あるいはY軸方向)について重なり合わないように配置することにより、ビットマーク30の検出精度を向上することができる。
【0099】
なお、本実施形態において、領域R1〜R4のそれぞれはX軸方向及びY軸方向のそれぞれについて重複しない位置に設定されているが、X軸方向及びY軸方向のうちいずれか1つの方向について重複しない位置に設定されていてもよい。
【0100】
第4実施形態
次に、本発明の第4実施形態について図14を参照しながら説明する。
【0101】
図14A〜図14Cに示すように、識別マーク2は、アライメントマーク1のパターン部の延在方向の延長上に配置されている。図14Aに示す例では、識別マーク2は、アライメントマーク1のうちY軸方向に延在するパターン部12Lの+Y側に連続する位置に設けられており、Y検出用マーク11の図中、左側に設けられた3本のパターン部12Lのうち中央のパターン部12Lの+Y側と、Y検出用マーク11の図中、右側に設けられた3本のパターン部12Lのうち中央のパターン部12Lの+Y側とに設けられている。図14Bに示す例では、識別マーク2は、Y検出用マーク11の図中、左側に設けられた3本のパターン部12Lのうち中央のパターン部12Lの+Y側と、Y検出用マーク11の図中、右側に設けられた3本のパターン部12Lのうち中央のパターン部12Lの−Y側とに設けられている。このように、X検出用マーク12の合計6本のパターン部12Lの+Y側及び−Y側のそれぞれに対して連続するように識別マーク2を設けることにより、212種類の情報を示すことができる。
【0102】
なお、識別マーク2は、X検出用マーク12のパターン部12Lに連続させるほかに、Y検出用マーク11のパターン部11Lに連続させることもできる。例えば、図14Cに示す例では、識別マーク2は、Y検出用マーク11の6本のパターン部11Lのうち、図中、上から3本目のパターン部11Lの−X側に設けられている。なお、図14Cに示す例では、識別マーク2はアライメント光学系9のX軸用の撮像素子の検出領域21X(図4参照)に配置される構成であり、アライメント処理に影響を及ぼすおそれがある。したがって、本実施形態においては、撮像素子の検出領域21X、21Yに識別マーク2が配置されないことが好ましいという観点から、図14Aおよび図14Bに示したように、X検出用マーク12のパターン部12Lの延在方向の延長上に識別マーク2を配置する構成が好ましい。すなわち、本実施形態では、識別マーク2は、アライメント光学系9の撮像素子の検出領域21X、21Yの外側部分において、パターン部12Lの延在方向の延長上に配置される。
【0103】
なお、本実施形態のように、検出用パターンの延在方向の長さを伸ばすことで識別マークを形成する他、検出用パターンの本数を増やすことも考えられる。例えば、本実施形態では、Y検出用マーク11の両側に3本ずつのライン部でパターン部12Lが形成されているが、これを片側4本、他方を3本としたり、両側を4本ずつとすることにより、両側に3本ずつのライン部が形成されているマークと識別することも可能である。
【0104】
また、図15Aに示すようなX軸方向(Y軸方向)専用検出マーク23の場合、図15Bに示すように、隣り合うライン部の一部をつなぐ形態で識別マーク23a、23b、23cを設けてもよい。
【0105】
第5実施形態
次に、図16を参照しながら本発明の第5実施形態について説明する。
【0106】
図16において、アライメントマーク1のそれぞれには、識別マーク2より大きな認識用マークが付随して設けられている。本実施形態では、認識用マークとして、No.3レイヤに形成されているアライメントマーク1A及び1Eには「03」の文字が、No.1レイヤに形成されているアライメントマーク1Cには「01」の文字がそれぞれ付随するように設けられている。このように、アライメント処理や識別処理に用いない感光基板P上の領域に、大きな認識用マークを設けることにより、オペレータが複数のアライメントマークから所定のアライメントマークを容易に認識し特定することができる。そして、各レイヤに応じて認識用マークを設定することにより、オペレータは、例えば何層目のレイヤに対して処理を行っているか等を把握することができるので、オペレータエラーの発生を低減することができる。
【0107】
なお、この認識用マークの形体をパターンマッチング法により検出することにより、この検出結果に基づいてアライメントマーク1を識別することができる。すなわち、認識用マークを識別マーク2として用いることもできる。
【0108】
第6実施形態
次に、図17を参照しながら本発明の第6実施形態について説明する。
【0109】
本実施形態では、アライメントマーク1のそれぞれには識別マーク2が設けられておらず、アライメント光学系9は、計測領域内で検出される複数のアライメントマーク1の配列に関する情報に基づいて、計測領域で検出されたアライメントマーク1A〜1Eからアライメント処理に用いる検出対象マークを特定する。以下の説明では、複数のアライメントマーク1A〜1Eからアライメントマーク1Aを特定する場合について説明する。
【0110】
図17に示すように、アライメント光学系9の計測領域内には、複数のアライメントマーク1A〜1Eのそれぞれが取り込まれている。制御装置CONTは、まず、計測領域内に配置されたアライメントマーク1A〜1Eそれぞれの特定位置(中心位置)Oa〜Oeを求める。
【0111】
制御装置CONTは、マーク情報を参照し、求めた中心位置Oa〜Oeの配列から、検出対象マークであるアライメントマーク1Aを特定する。すなわち、制御装置CONTは、中心位置Oa〜Oeそれぞれの互いの相対位置を求め、図17に実線で示すような、「L」を90°回転させた配列Hの組み合わせを探す。マーク情報により、この配列Hの角部に存在するアライメントマーク1Aが検出対象マークであるため、制御装置CONTは、この角部に存在するアライメントマーク1Aを検出対象マークであると特定する。ここで、計測領域内に、前記実線で示した配列Hが無い場合は、アライメント光学系の光学素子を調整して計測領域を拡げ、配列Hを有するアライメントマークの組み合わせが見つかるまで処理を繰り返す。一方、計測領域内に、類似した配列Hが存在する場合には、計測領域を移動したり狭めたりして、計測領域に所望の配列Hが1つだけ存在するようにアライメント光学系を調整する。
【0112】
なお、図17から明らかではあるが、配列Hは、ショット領域SH1に対応して設けられたアライメントマーク1Aと、ショット領域SH1に隣接するショット領域SH2に対応して設けられたアライメントマーク1Dとで構成される配列であっても、アライメントマーク1Aとアライメントマーク1Bとのようにレイヤが異なるアライメントマーク同士で構成される配列であっても構わない。
【0113】
なお、本実施形態では、複数のアライメントマーク1A〜1Eの相対位置を求め、この相対位置情報から検出対象マークを特定しているが、例えば、ショット領域に形成されている回路パターンの特定位置(図17符号K参照)に対するアライメントマーク1A〜1Eそれぞれの相対位置を求め、この回路パターンの特定位置に対する相対位置情報に基づいて、複数のアライメントマーク1A〜1Eから検出対象マーク1Aを特定するようにしてもよい。
【0114】
第7実施形態
次に、図18を参照しながら本発明の第7実施形態について説明する。図18は、本実施形態に係るアライメント処理のフローチャート図である。
【0115】
マスクMに形成されている回路パターン、アライメントマーク、及び識別マークが、露光処理されることにより感光基板Pの前レイヤのレジストに転写される。感光基板Pの前レイヤには、回路パターン、アライメントマーク、及び識別マークの像が形成される(ステップSA1)。
【0116】
アライメントマーク及び識別マークの像が転写された感光基板Pに対して現像処理が施される。現像処理により、感光基板Pにアライメントマーク1及び識別マーク2が所定の位置関係で形成される(ステップSA2)。
【0117】
前レイヤ上にレジストを塗布された感光基板Pは、プリアライメントされた後、露光装置EXの基板ステージPSTに搬送される。制御装置CONTは、アライメント光学系9を用いて感光基板Pに形成されているアライメントマーク1及び識別マーク2の検出を行う(ステップSA3)。
【0118】
ここで、制御装置CONTは、図19Aに示すように、アライメントマーク1の特定位置(中心位置)O1と、識別マーク2の特定位置(中心位置)O2との座標を検出し、検出した座標に基づいて、アライメントマーク1と識別マーク2との相対位置情報を検出する(ステップSA4)。
【0119】
更に、制御装置CONTは、前記検出した相対位置情報から、アライメントマーク1と識別マーク2とが感光基板Pに形成された時点から相対位置情報が検出されるまでの間のアライメントマーク1と識別マーク2との間の距離の変化量、あるいは所定方向に対する感光基板P(ショット領域)の回転量を求める(ステップSA5)。
【0120】
すなわち、図19Aに示すように、制御装置CONTは、特定位置O1と特定位置O2との座標に基づき、これら特定位置O1とO2との距離の変化量、あるいは基準軸であるX軸方向に対する感光基板Pの回転量θを求める。前記距離の変化量より感光基板P(ショット領域)のスケーリングが求められ、前記回転量θより感光基板P(ショット領域)のローテーションが求められる。更にこの場合、特定位置O1と特定位置O2との相対位置情報に基づいて、感光基板Pの変形に関する情報も検出できる。
【0121】
制御装置CONTは、前記求めたスケーリング及びローテーションに基づいて、別のアライメントマークの設計上の位置を補正する(ステップSA6)。
【0122】
制御装置CONTは、前記補正量に基づいて、前記検出したアライメントマーク1とは別のアライメントマークの位置を決定する(ステップSA7)。
【0123】
すなわち、アライメントマーク1はサーチアライメントマークとして用いることができ、この場合、図19Bの模式図に示すように、制御装置CONTはアライメント光学系9により感光基板P上の離間した複数のマークを検出することになるが、図19Aで示したアライメントマーク1及び識別マーク2から感光基板Pのスケーリング、ローテーション、あるいは変形に関する情報を求め、この求めた結果に基づいて補正量を導出し、導出した補正量に基づいて次に検出する別のアライメントマーク1’の位置を決定できる。そして、アライメント光学系9で別のアライメントマーク1’を検出するために感光基板Pを支持した基板ステージPSTを移動する際、制御装置CONTはアライメント光学系9の計測領域内に感光基板P上の別のアライメントマーク1’を素早く円滑に配置させることができる。ここで、複数のアライメントマーク1の位置情報に基づいて、感光基板P(ショット領域)のシフト成分も求めることができる。また、従来の、2つのサーチアライメントマークの位置情報を検出してスケーリング情報、ローテーション情報、基板変形情報(「サーチ情報」と総称する)を検出した後に、EGA方式のファインアライメントを行うためにサーチマークとは別の例えば8つのファインアライメントマークを検出する方法と比較すると、従来の方法ではサーチ情報を得るために感光基板を移動させる必要があるところ、本実施形態では、サーチ情報を得るために感光基板を移動させる必要がない点と、8つのファインアライメントマークのうち、1つ目のファインアライメントマークを観察視野へ移動させるために感光基板を大きく移動させる必要がない点との2点で、スループットを向上させる上で好ましい。
【0124】
アライメント処理が終了したら、露光装置EXは、マスクMの回路パターンを感光基板P上の次層のレイヤに露光する(ステップSA8)。
【0125】
なお、本実施形態において、アライメントマーク1と識別マーク2との相対位置情報の検出は、サーチアライメント処理の際に行われるように説明したが、例えばプリアライメント処理時に行うようにしてもよい。
【0126】
また、本実施形態では、アライメントマーク1の特定位置O1と識別マーク2の特定位置O2とを検出してスケーリング情報などを求めたが、スケーリング情報やローテーション情報を求める上では検出する2点間の距離が離れている方が精度的には望ましい。そこで、アライメントマーク1の中心を対称点とし識別マーク2と点対称な位置に第2の識別マークを形成し、この第2識別マークの特定位置と、もとの識別マーク2の特定位置O2とからスケーリング情報やローテーション情報などを求めることも好ましい。または、アライメントマーク1と識別マーク2との距離を離すことによっても同様の効果が得られる。
【0127】
第8実施形態
次に、図20A〜図20Dを参照しながら本発明の第8実施形態について説明する。
【0128】
図20Aに示すアライメントマーク1及び識別マーク2を、アライメント光学系9及び制御装置CONTを含む画像処理方式のマーク検出装置で検出する場合、図20Bに示すように、撮像した画像データを圧縮処理してからマーク検出を行うほうが、圧縮処理をしない場合より処理速度を向上できる。しかしながら、識別マーク2はアライメントマーク1よりも小さいマークであるため、圧縮処理を行うことによりマーク画像が潰れて、識別マーク2の位置検出を行うことができなくなったり、圧縮処理を行うことにより識別マーク2が小さくなってしまい、撮像画面全体の中から見つけ出すのに非常に時間がかかったりする場合がある。
【0129】
この場合、マーク検出装置は、図20Aに示すように、計測領域の画像を撮像して画像データを獲得した後、図20Bに示すように、画像データを圧縮処理し、次いで、図20Cに示すように、検出対象である識別マーク(第2マーク)2に対して所定の位置関係にあり且つ識別マーク2より大きい非対象マークとしてのアライメントマーク(第1マーク)1の位置を検出し、この検出したアライメントマーク1の位置情報と、予め求められているアライメントマーク1と識別マーク2との相対位置情報とに基づいて、計測領域を撮像した画像データから識別マーク2の位置を求めることができる。そして、図20Dに示すように、圧縮した画像をもとの状態に戻した後、マーク検出装置は識別マーク2のキャラクタパターンの形体の検出を行う。この方法によれば、識別マーク2が存在する範囲を絞り込むことが可能となるため、圧縮した画像の全体から小さくなってしまった識別マーク2を探し出すよりも時間を短縮できる。
【0130】
以上説明したように、アライメントマーク1よりも小さい識別マーク2を検出する際、マーク検出装置で容易に検出可能な、すなわち識別マーク2よりも大きい面積を有していて検出容易性が高く且つ識別マーク2と所定位置関係にあるアライメントマーク1を検出することにより、高い処理速度でアライメントマーク1を検出した後、アライメントマーク1の検出結果と所定位置関係とに基づいて識別マーク2の検出を効率良く行うことができる。
【0131】
なお、本実施形態では、検出対象マークである識別マーク2より大きいアライメントマーク1の位置を検出し、この検出結果に基づいて識別マーク2の位置検出を行う検出方式であるが、検出対象マークに対して所定の位置関係にあり且つ例えばアライメント光学系9に撮像される画像の輝度データが一様である非対象マークの位置情報を検出し、この検出結果に基づいて検出対象マークの位置検出を行う検出方式としてもよい。ここで、画像の輝度データが一様なマークとは、画像データ(輝度データ)の分散値が小さいマークであって、制御装置CONTは、アライメント光学系(撮像素子)の計測領域において分散値が最小の値を有する位置、すなわち非対象マークの位置を短時間で検出することができる。このように、検出対象マークに対して所定の位置関係にあり、マーク検出装置の画像処理方法(検出方式)に応じて高速に位置検出可能な(検出容易性が高い)形態を有する非対象マークが存在する場合には、この非対象マークの位置検出を行うことにより、この検出結果に基づいて対象マークの位置を短時間で検出することができる。
【0132】
第9実施形態
次に、図21を参照しながら本発明の第9実施形態について説明する。
【0133】
図21に示すように、アライメントマーク(対象マーク)1の周囲にはほぼ等間隔で識別マーク(非対象マーク)2が設けられている。本実施形態において、アライメントマーク1は十字状マークであり、識別マーク2は、アライメントマーク1の周囲に等間隔で4箇所に設けられている。また、識別マーク2のそれぞれは、4つの領域R1〜R4のそれぞれにビットマーク30を配置したものである。
【0134】
なお、ここでいう「等間隔」とは、例えば図21中で十字状マークの縦方向パターン部分から右上(右下)の識別マーク2までの距離と十字状マークの縦方向パターン部分から左上(左下)の識別マーク2までの距離とが等しいこと、十字状マークの横方向パターン部分から右上(左上)の識別マーク2までの距離と十字状マークの横方向パターン部分から右下(左下)の識別マーク2までの距離とが等しいこと、十字状マークの縦方向パターン部分と横方向パターン部分との交点から右上(左上)の識別マーク2までの距離と前記交点から左下(右下)の識別マーク2までの距離とが等しいことのうち少なくとも1つを意味する。
【0135】
このような構成にすることにより、例えば、感光基板P表面(デバイス表面)を平坦化するためにCMP(化学的機械的研磨)処理が行われることがあるが、図22Aの模式図に示すように、対象マーク1の周囲に非対象マーク2が等間隔で設けられていないと、デバイス表面がCMP装置の研磨面に対して傾いて当たった状態で研磨されてしまい、研磨状態が不均一になる場合がある。しかしながら、対象マーク1の周囲に非対象マーク2を等間隔で設けたことにより、図22Bの模式図に示すように、デバイス表面がCMP装置の研磨面に対して傾いて当たることがなく、均一に当接された状態で研磨されるので、研磨状態が不均一になったり、対象マーク1の一部分のみが研磨されるといった不都合の発生を回避することができる。
【0136】
なお、非対象マーク2を対象マーク1の周囲に等間隔で設けるかわりに、対象マーク1の周囲に、対象マーク1と同じ材質で仕切り部を設けて対象マーク1を保護するようにしてもよい。また、対象マーク1の線幅が細い場合、前述の第8実施形態で述べたように画像データを圧縮処理したり、基板上の広範囲を観察可能な低倍率の光学系を用いて観察したりすると、対象マーク1を速やかに認識できない場合がある。そこで、対象マーク1を保護するために設けられる仕切り部の線幅を対象マーク1の線幅よりも太く形成しておけば、画像データを圧縮したり、低倍率の光学系を用いてマークを観察したりする場合にも好適である。
【0137】
第10実施形態
次に、図23A〜図23Eを参照しながら本発明の第10実施形態について説明する。なお、以下では説明の都合上、これらの図における上下方向を「縦方向」、左右方向を「横方向」とそれぞれ定義する。
【0138】
図23Aに示すように、アライメントマーク領域1の周囲には、アライメントマーク領域1と所定の位置関係で4つの第2マーク領域A1が設けられ、この第2マーク領域A1内に縦パターンP1、横パターンP2で構成される第2マーク2が形成されている。縦パターンP1は第2マーク領域A1内で縦方向に延在し、横方向に関しては第2領域内の任意の位置に配置される。横パターンP2は第2マーク領域A1内で横方向に延在し、縦方向に関しては第2マーク領域A1内の任意の位置に配置される。そして、縦パターンP1と横パターンP2との交点の位置によって、前述第1〜第5実施形態と同様の情報が表される。なお、図23Aに示す例では、前述した第1マークを保護するための仕切りパターンP3も形成されている。
【0139】
以下、図23Aで右上に位置する第2マーク2に関して、図23B〜図23Eを参照しながら、本実施形態における情報の表し方について説明する。
【0140】
図23Bに示した第2マーク2では、第2マーク領域A1の図中の左端部から長さL1の位置に縦パターンP1が配置され、また、横パターンP2は第2マーク領域A1の図23の図中の下端部から長さL2の位置に配置されている。図23Cに示した第2マーク2では、縦パターンP1は図23Bと同じく第2マーク領域A1の図中の左端部から長さL1の位置に配置されているが、横パターンP2の第2マーク領域A1の図中の下端部からの長さは、図23Bよりも長いL2aとなっている。図23Dに示した第2マーク2では、横パターンP2は図23Bと同じく第2マーク領域A1の図中の下端部から長さL2の位置に配置されているが、縦パターンP1の第2マーク領域A1の図中の左端部からの長さは、図23Bよりも短いL1aとなっている。図23Eに示した第2マーク2では、縦パターンP1の第2マーク領域A1の図中の左端部からの長さは、図23Bより短いL1aとなっており、横パターンP2の第2マーク領域A1の図中の下端部からの長さは、図23Bよりも長いL2aとなっている。
【0141】
以上のように、縦パターンP1の横位置と横パターンP2の縦位置との一方、又は両方が異なることにより、縦パターンP1と横パターンP2との交点の位置が図23A〜図23Eではそれぞれ、互いに異なっている。よって、これらの交点それぞれに異なる情報を対応させることにより、縦パターンP1と横パターンP2との交点によって、数多くの情報を表すことが可能となる。以上の方法により、縦パターンP1の横位置を検出する検出装置の分解能、および、横パターンP2の縦位置を検出する検出装置の分解能にもよるが、縦パターンP1の横位置のバリエーションと横パターンの横位置のバリエーションとの組合せの数だけ、異なる情報を表すことが可能となる。よって、前述の第2、第3実施形態で説明したようなビットマークを用いる識別マークと比べると、表すことのできる情報の数が飛躍的に増加することになる。
【0142】
なお、以上説明した第2マーク2の縦パターンP1の縦位置、および、横パターンP2の横位置を検出する検出装置としては、アライメントマーク領域1に形成されるアライメントマークを検出するためのアライメント光学系、例えば図1に示したような撮像素子を備えたアライメント光学系9を兼用しても、また、第2マーク2を検出するための検出装置を別設しても良い。また、撮像素子を備えたアライメント装置に限らず、アライメント照明系から照射されるスポット光とアライメントマークとを相対走査し、スポット光がアライメントマークを照明したタイミングに発生する散乱光を検出して位置情報を検出する所謂LSA方式、あるいは、アライメントビームでマークを照明することによって発生する回折光を参照光と干渉させ、参照光とマークからの回折光との位相差を求めることによって位置情報を検出する所謂LIA方式を用いても良い。
【0143】
さらには、縦パターンP1の横位置、横パターンP2の縦位置のバリエーションが検出装置の分解能と関係することを前述したが、所謂マーク低段差などプロセスの影響により撮像素子を備えたアライメント光学系で所望の分解能が得られない場合に、撮像素子のゲイン調節機能、すなわち撮像素子から発生する信号の振幅を変化させる機能を活用することによって、所望の分解能を得られる場合がある。また、ウエハ上に塗布されたレジストの特性に応じてアライメントマークを照明するアライメント光の波長を変化させる機能を備えたアライメント装置を用いる場合には、第2マーク2を検出する際にこの波長切換機能を活用しても良い。以上のように、レジストの特性やプロセスの影響に応じて、第2マーク2を検出する際の検出条件を変化させることにより、検出装置でより高い分解能を得ることが可能となり、ひいては、本実施形態の縦パターンP1の横位置、横パターンP2の縦位置のバリエーションを増やすことができ、より多くの情報を表現することが可能となる。
【0144】
なお、図23A〜図23Eでは第2マーク領域がアライメントマーク領域1の周囲に4つ設けられた例を説明したが、これは前述の第9実施形態で説明したCMP処理への対応として好ましい。但し、デバイス製造工程にCMP処理を含まない場合、必ずしもアライメントマーク領域1の周囲に4つの第2マーク領域を確保する必要はなく、第2マーク領域2はアライメントマーク領域1の周囲に1つから3つであってもよい。
【0145】
また、図23A〜図23Eでは第2マーク領域内の第2マークとして、縦パターンP1、横パターンP2がそれぞれ1本ずつのマークを示したが、縦パターン(あるいは横パターン)を2本以上備えたマークを用いても良い。
【0146】
第10実施形態のサーチマークへの適用
ところで、従来の技術の欄で前述したサーチマークとしては、例えば図24に示すようなマークが用いられる。このサーチマーク50で、本第10実施形態の思想を適用することができる。
【0147】
サーチマーク50は、縦方向に互いに平行に延在する3本の縦パターンP1L、P1C、P1Rと、横方向に互いに平行に延在する3本の横パターンP2A、P2C、P2Uとを含み、3本の縦パターンと3本の横パターンとが重なり合って9つの交点を形成するように構成されている。この縦方向に互いに平行に延在する縦パターンのうちの中央のパターンP1Cを、左右の縦パターンP1LとP1Rとの間の任意の位置に配置し、横方向に互いに平行に延在する横パターンのうちの中央のパターンP2Cを、上下の横パターンP2AとP2Uとの間の任意の位置に配置する。そして、交点の位置毎に異なる情報を対応させることにより、前述の第10実施形態と同様に、数多くの情報を表現することができる。
【0148】
従来では、サーチマークの検出エラーを防止するためにサーチマークの周囲に同種のパターンの形成を禁止する禁止帯を設けていたことは既に述べたが、上記のように第10実施形態の発想をサーチマークに適用して縦パターンP1Cと横パターンP2Cとの交点の位置をレイヤ毎に異ならせることにより、検出すべきサーチマークを識別可能となる。
【0149】
第11実施形態
次に、図25A〜図25Dを参照しながら本発明の第11実施形態について説明する。
【0150】
図25Aに示すように、アライメントマーク領域1の周囲には、アライメントマーク領域1と所定の位置関係にあり、第1分割領域A1と第2分割領域A2とで構成される第2マーク領域が設けられ、この第1分割領域A1内で縦方向に延在する第1パターン部P1と、第2分割領域A2内で縦方向に延在する第2パターン部P2とで構成される第2マーク2が形成されている。また、第10実施形態と同様に、第1マークを保護するための仕切りパターンP3も形成されている。
【0151】
以下、図25Aの紙面で右上に位置する第2マーク2に関して、図25B〜図25Dを参照しながら、情報の表し方について説明する。
【0152】
図25Bに示した第2マーク2では、第1分割領域A1の図中の左端部から長さL1の位置に第1パターン部P1が配置され、また、第2分割領域A2中の図中の左端部から長さL2の位置に第2パターン部P2が配置されている。図25Cに示した第2マーク2では、第2パターン部P2は、図25Bと同じく第2分割領域A2中の図中の左端部から長さL2の位置に配置されているが、第1パターン部P1は、第1分割領域A1中の図中の左端部から、図25Bより長いL1aの位置に配置されている。図25Dに示した第2マーク2では、第1パターン部P1は、図25Bと同じく第1分割領域A2中の図中の左端部から長さL1の位置に配置されているが、第2パターン部P2は、第2分割領域A2中の図中の左端部から、図25Bより短いL2aの位置に配置されている。
【0153】
以上のように、第1分割領域A1内の第1パターン部P1の横位置と第2分割領域A2内の第2パターン部P2の横位置との一方、又は両方が異なることにより、第1パターンP1の横位置と、第2パターンP2の横位置との組合せの数分だけ数多くの情報を表すことが可能となる。よって、前述の第10実施形態と同様、ビットマークを用いる識別マークと比べると、表すことのできる情報の数が飛躍的に増加することになる。
【0154】
また、前述の第10実施形態の第2マークでは、縦パターン部については第2マーク領域内での横位置を検出し、横パターン部については第2領域内での縦位置を検出することが必要であった。ところが、撮像素子を用いた検出装置の中には、一方向のみしか位置情報検出をできないものもある。仮にこのような検出装置を用いて図23A〜図23Eに示した第10実施形態の第2マークの検出を行う場合、縦パターン部の横位置を検出した後、マークが形成された基板と検出装置とを相対回転させてから横パターン部の横位置を検出するというような、基板と検出装置とを相対回転させる工程が必要となる。
【0155】
これに対して、図25〜図25Dに示した第11実施形態の第2マーク2は、第1パターン部、第2パターン部のいずれも横位置を検出すれば良いため、基板と検出装置とを相対回転させる工程が不要となり、スループットの向上にも貢献する。
【0156】
また、以上で説明した実施形態では、主に検出対象マークを特定したのち、特定されたマークの位置情報を用いて、その後の位置合わせ等の処理を行う構成を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば特定マークを検出したのち、その特定マークから所定の相対位置関係にある、特定マークとは別のマークの位置情報を検出し、この別のマークの位置情報を用いてその後の処理を行うように構成してもよい。
【0157】
更には、以上で説明した実施形態を組み合わせて用いることも可能である。例えば、第2実施形態のアライメントマーク1の近傍にビットマーク30で構成された識別マーク2を設けるとともに、第4実施形態のアライメントマーク1のパターン部の延在方向の延長上に識別マーク2を配置してもよい。更には、ショット領域に形成されている回路パターン部のパターン情報をも組み合わせれば、さらに多種の情報を表現することが可能となる。
【0158】
なお、本実施形態の露光装置EXとして、マスクMと感光基板Pとを同期移動してマスクMのパターンを露光する走査型の露光装置以外に、マスクMと感光基板Pとを静止した状態でマスクMのパターンを露光し、感光基板Pを順次ステップ移動させるステップ・アンド・リピート型の露光装置にも適用することができる。更に、本実施形態の露光装置及び位置検出用マークとして、投影光学系PLを用いることなくマスクMと感光基板Pとを密接させてマスクMのパターンを露光するプロキシミティ露光装置にも適用することができる。
【0159】
露光装置EXの用途としては半導体製造用の露光装置に限定されることなく、例えば、角型のガラスプレートに液晶表示素子パターンを露光する液晶用の露光装置や、薄膜磁気ヘッドを製造するための露光装置にも広く適当できる。
【0160】
投影光学系PLとしては、エキシマレーザなどの遠紫外線を用いる場合は硝材として石英や蛍石などの遠紫外線を透過する材料を用い、F2レーザやX線を用いる場合は反射屈折系または屈折系の光学系にし(マスクも反射型タイプのものを用いる)、また、電子線を用いる場合には光学系として電子レンズおよび偏向器からなる電子光学系を用いればよい。なお、電子線が通過する光路は真空状態にすることはいうまでもない。
【0161】
基板ステージPSTやマスクステージMSTにリニアモータを用いる場合は、エアベアリングを用いたエア浮上型およびローレンツ力またはリアクタンス力を用いた磁気浮上型のどちらを用いてもいい。また、ステージは、ガイドに沿って移動するタイプでもいいし、ガイドを設けないガイドレスタイプでもよい。
【0162】
ステージの駆動装置として平面モ−タを用いる場合、磁石ユニット(永久磁石)と電機子ユニットのいずれか一方をステージに接続し、磁石ユニットと電機子ユニットの他方をステージの移動面側(ベース)に設ければよい。
【0163】
基板ステージPSTの移動により発生する反力は、特開平8−166475号公報に記載されているように、フレーム部材を用いて機械的に床(大地)に逃がしてもよい。本発明は、このような構造を備えた露光装置においても適用可能である。
【0164】
マスクステージMSTの移動により発生する反力は、特開平8−330224号公報に記載されているように、フレーム部材を用いて機械的に床(大地)に逃がしてもよい。本発明は、このような構造を備えた露光装置においても適用可能である。
【0165】
以上のように、本願実施形態の露光装置は、本願特許請求の範囲に挙げられた各構成要素を含む各種サブシステムを、所定の機械的精度、電気的精度、光学的精度を保つように、組み立てることで製造される。これら各種精度を確保するために、この組み立ての前後には、各種光学系については光学的精度を達成するための調整、各種機械系については機械的精度を達成するための調整、各種電気系については電気的精度を達成するための調整が行われる。各種サブシステムから露光装置への組み立て工程は、各種サブシステム相互の、機械的接続、電気回路の配線接続、気圧回路の配管接続等が含まれる。この各種サブシステムから露光装置への組み立て工程の前に、各サブシステム個々の組み立て工程があることはいうまでもない。各種サブシステムの露光装置への組み立て工程が終了したら、総合調整が行われ、露光装置全体としての各種精度が確保される。なお、露光装置の製造は温度およびクリーン度等が管理されたクリーンルームで行うことが望ましい。
【0166】
半導体デバイスは、図26に示すように、デバイスの機能・性能設計を行うステップ201、この設計ステップに基づいたマスクを製作するステップ202、基材である基板を製造するステップ203、前述した実施形態の露光装置によりマスクのパターンを感光基板に露光する基板処理ステップ204、デバイス組み立てステップ(ダイシング工程、ボンディング工程、パッケージ工程を含む)205、検査ステップ206等を経て製造される。
【0167】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、位置情報を出力させるための第1パターンに対して所定の位置関係で、N種類のパターンをn個組み合わせた第2パターンを設けたことにより、この第2パターンの形態を検出することで、検出対象となるマークに近接して同種のマークが存在する場合でも、これら複数のマークから位置検出に用いるためのマークを特定することができる。そして、第2パターンは基板上にマークを配置するための領域を広く設定しなくてもNn種類といった多くの種類の情報を表示することができ、同種の第1パターンが多数存在していても、基板上のパターン転写領域を狭めることなくマーク識別を行うことができる。そして、この第1パターンを用いて精度良いアライメント処理を行うことができる。
【0168】
また、本発明によれば、特定マークの第1パターンと第2パターンとの相対位置情報を検出することにより、基板の変形量や回転量に関する情報を求めることができる。したがって、求めた情報に基づいて、特定マークから別のマークの位置を決定することができ、これら複数のマーク検出を円滑に行うことができるのでスループットを向上できる。
【0169】
また、本発明によれば、マークの画像データを圧縮してからマーク検出を行う際、大きな非対象マークの画像データは圧縮処理してもつぶれないため、この非対象マークの圧縮画像データを用いて非対象マークの位置情報を検出し、この検出結果に基づいて対象マークの位置情報を素早く求めることができる。したがって、マーク位置検出処理を短時間で効率良く行うことができる。
【0170】
また、本発明によれば、対象マークの周囲に等間隔で非対象マークを設けたことにより、デバイス表面がCMP装置の研磨面に対して傾いて当たるといった不都合を回避でき、研磨処理を精度良く行うことができる。したがって、所望の性能を有するデバイスを製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る露光装置の一実施形態を示す概略構成図である。
【図2】本発明の位置検出用マークの第1実施形態を示す図である。
【図3】図3Aは、本発明の第1実施形態に係る位置検出用マークの例を示す図である。図3Bは、本発明の第1実施形態に係る位置検出用マークの例を示す図である。図3Cは、本発明の第1実施形態に係る位置検出用マークの例を示す図である。図3Dは、本発明の第1実施形態に係る位置検出用マークの例を示す図である。図3Eは、本発明の第1実施形態に係る位置検出用マークの例を示す図である。図3Fは、本発明の第1実施形態に係る位置検出用マークの例を示す図である。
【図4】図4Aは、位置検出装置を用いて位置検出用マークが検出される様子を示す図である。図4Bは、X軸用の撮像素子が出力した撮像信号の例を示す図である。図4Cは、Y軸用の撮像素子が出力した撮像信号の例を示す図である。
【図5】アライメント処理の概要を説明するためのフローチャートである。
【図6】位置検出装置の計測領域内に配置された複数の位置検出用マークを示す図である。
【図7】本発明のマーク識別方法の第1実施形態を示すフローチャート図である。
【図8】本発明のマーク識別方法の第1実施形態を説明するための図である。
【図9】本発明のマーク識別方法の第1実施形態を説明するための図である。
【図10】本発明の位置検出用マークの他の実施形態を示す図である。
【図11】図11Aは、本発明の位置検出用マーク及びマーク識別方法の第2実施形態を示す図である。図11Bは、本発明の位置検出用マーク及びマーク識別方法の第2実施形態を示す図である。図11Cは、本発明の位置検出用マーク及びマーク識別方法の第2実施形態を示す図である。図11Dは、本発明の位置検出用マーク及びマーク識別方法の第2実施形態を示す図である。図11Eは、本発明の位置検出用マーク及びマーク識別方法の第2実施形態を示す図である。図11Fは、本発明の位置検出用マーク及びマーク識別方法の第2実施形態を示す図である。図11Gは、本発明の位置検出用マーク及びマーク識別方法の第2実施形態を示す図である。図11Hは、本発明の位置検出用マーク及びマーク識別方法の第2実施形態を示す図である。図11Iは、本発明の位置検出用マーク及びマーク識別方法の第2実施形態を示す図である。図11Jは、本発明の位置検出用マーク及びマーク識別方法の第2実施形態を示す図である。図11Kは、本発明の位置検出用マーク及びマーク識別方法の第2実施形態を示す図である。図11Lは、本発明の位置検出用マーク及びマーク識別方法の第2実施形態を示す図である。
【図12】本発明の位置検出用マーク及びマーク識別方法の第3実施形態を示す図である。
【図13】図13Aは、本発明の第3実施形態の位置検出用マークの作用を説明するための図である。図13Bは、本発明の第3実施形態の位置検出用マークの作用を説明するための図である。図13Cは、本発明の第3実施形態の位置検出用マークの作用を説明するための図である。図13Dは、本発明の第3実施形態の位置検出用マークの作用を説明するための図である。図13Eは、本発明の第3実施形態の位置検出用マークの作用を説明するための図である。
【図14】図14Aは、本発明の位置検出用マーク及びマーク識別方法の第4実施形態を示す図である。図14Bは、本発明の位置検出用マーク及びマーク識別方法の第4実施形態を示す図である。図14Cは、本発明の位置検出用マーク及びマーク識別方法の第4実施形態を示す図である。
【図15】図15Aは、本発明の位置検出用マーク及びマーク識別方法の第4実施形態に係る他の例を示す図である。図15Bは、本発明の位置検出用マーク及びマーク識別方法の第4実施形態に係る他の例を示す図である。
【図16】本発明の位置検出用マーク及びマーク識別方法の第5実施形態を示す図である。
【図17】本発明のマーク識別方法の第6実施形態を説明するための図である。
【図18】本発明のマーク識別方法の第7実施形態を説明するためのフローチャートである。
【図19】図19Aは、本発明のマーク識別方法の第7実施形態を説明するための図である。図19Bは、本発明のマーク識別方法の第7実施形態を説明するための図である。
【図20】図20Aは、本発明のマーク識別方法の第8実施形態を説明するための図である。図20Bは、本発明のマーク識別方法の第8実施形態を説明するための図である。図20Cは、本発明のマーク識別方法の第8実施形態を説明するための図である。図20Dは、本発明のマーク識別方法の第8実施形態を説明するための図である。
【図21】本発明の位置検出用マークの第9実施形態を示す図である。
【図22】図22Aは、本発明の第9実施形態に係る位置検出用マークの作用を説明するための図である。図22Bは、本発明の第9実施形態に係る位置検出用マークの作用を説明するための図である。
【図23】図23Aは、本発明のマーク識別方法の第10実施形態を説明するための図である。図23Bは、本発明のマーク識別方法の第10実施形態を説明するための図である。図23Cは、本発明のマーク識別方法の第10実施形態を説明するための図である。図23Dは、本発明のマーク識別方法の第10実施形態を説明するための図である。図23Eは、本発明のマーク識別方法の第10実施形態を説明するための図である。
【図24】本発明の第10実施形態の適用例を説明するための図である。
【図25】図25Aは、本発明のマーク識別方法の第11実施形態を説明するための図である。図25Bは、本発明のマーク識別方法の第11実施形態を説明するための図である。図25Cは、本発明のマーク識別方法の第11実施形態を説明するための図である。図25Dは、本発明のマーク識別方法の第11実施形態を説明するための図である。
【図26】半導体デバイスの製造工程の一例を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1…アライメントマーク、2…識別マーク、9…アライメント光学系、10…位置検出用マーク、A1…第2マーク、CONT…制御装置、M…マスク、P…基板
Claims (25)
- 所定の計測領域を有する画像処理方式のマーク検出装置を用いて、第1マークと、該第1マークと所定の位置関係にあり前記第1マークよりも小さい第2マークとが形成された物体上から前記第2マークを検出するマーク検出方法において、
前記計測領域の画像を撮像して画像データを獲得し、
前記画像データを圧縮処理し、
圧縮処理した画像データから第1マークの位置情報を検出し、
検出した前記第1マークの位置情報と、前記第1マークと前記第2マークとの相対位置情報とに基づいて、前記計測領域を撮像した画像データから前記第2マークの位置情報を検出するマーク検出方法。 - 所定の計測領域を有する画像処理方式のマーク検出装置を用いて、第1マークと、該第1マークと所定の位置関係にあり前記第1マークよりも小さい第2マークとが形成された基板上から前記第2マークを検出し、マスクと前記基板とを位置合わせしてから前記マスクのパターンを前記基板に露光する露光方法において、
前記計測領域の画像を撮像して画像データを獲得し、
前記画像データを圧縮処理し、
圧縮処理した画像データから第1マークの位置情報を検出し、
検出した前記第1マークの位置情報と、前記第1マークと前記第2マークとの相対位置情報とに基づいて、前記計測領域を撮像した画像データから前記第2マークの位置情報を検出する露光方法。 - 所定検出方式でマークを検出するマーク検出装置を用いて物体上に形成された対象マークを検出し、該検出結果に基づいて前記物体の位置情報を検出する位置情報検出方法であって、
前記物体上に前記対象マークと所定の位置関係で形成された、前記所定検出方式に対する検出容易性が高い非対象マークを前記マーク検出装置で検出し、
前記非対象マークの検出結果と前記所定位置関係とに基づいて、前記マーク検出装置で前記対象マークを検出し、
前記対象マークの検出結果に基づいて前記物体の位置情報を検出する位置情報検出方法。 - 前記検出容易性が高い非対象マークは、前記対象マークよりも大きい面積を有する請求項3記載の位置情報検出方法。
- 前記マーク検出装置は画像処理方式でマークを検出するマーク検出装置であって、
前記検出容易性が高い非対象マークは、前記マーク検出装置により撮像された際の画像データの分散値が小さい請求項3記載の位置情報検出方法。 - 基板上の第1マーク領域および第2マーク領域で構成されるマーク領域に形成されたマークを検出することによって、前記基板の位置情報を検出する検出手段と、
前記検出手段に電気的に接続され、前記検出手段によって検出された前記基板の位置情報に基づいて、所定パターンと前記基板とを相対移動する駆動手段とを備え、前記所定パターンを基板上に転写する露光装置であって、
前記検出手段によって検出されるマークが、
前記検出手段で検出されることにより、前記検出手段に前記基板の位置情報を表す信号を発生させる第1マークと、
第2マーク領域内における任意の位置に配置される第2マークとを備え、
前記検出手段が、前記第2領域内における前記第2マークの位置に基づいて前記第1マークに関する情報を検出し、前記マークの形成時の条件に応じて、前記マークを検出する際の検出条件を変化させる露光装置。 - 請求項6記載の露光装置において、
前記マークは、前記物体上に複数形成されており、
前記検出手段は、前記第2マーク領域内における前記第2マークの位置情報に基づいて、前記第2マーク領域と前記所定の位置関係にある第1マークが検出対象マークであるか検出対象外のマークであるかを判定する露光装置。 - 請求項6記載の露光装置において、
前記物体上には複数層が形成され、
前記マークは前記複数層の各層に形成され、
前記検出手段は、前記第2マーク領域内における前記第2マークの位置情報に基づいて、前記第1マークが形成されてる層に関する情報を検出する露光装置。 - 請求項6記載の露光装置において、
前記第2マークは、
前記第2領域内で第1方向に延在する縦パターン部と、
前記第2領域内で前記第1方向と交差する第2方向に延在する横パターン部とを備え、
前記検出手段は、前記縦パターン部と前記横パターン部との交点の位置に基づいて、前記第1マークに関する情報を検出する露光装置。 - 請求項6記載の露光装置において、
前記検出手段は、前記マークに検出ビームを照射する照明系を備え、
前記マークの形成時の条件に応じて、前記検出ビームの波長を変化させる露光装置。 - 請求項6記載の露光装置において、
前記検出手段は、前記マークを検出することによって発生する信号の振幅を変化させる調整手段を備え、
前記マーク形成時の条件に応じて、前記信号の振幅を変化させる露光装置。 - 請求項10記載の露光装置において、
前記検出手段は撮像素子を備え、
前記撮像素子で前記マークの像を撮像して前記マークを検出する露光装置。 - 所定パターンを基板上に転写するための露光方法であって、
前記基板上の第1マーク領域および第2マーク領域で構成されるマーク領域に形成されたマークを検出することによって、前記基板の位置情報を検出する工程と、
前記検出手段によって検出された前記基板の位置情報に基づいて、前記所定パターンと前記基板とを相対移動して前記所定パターンを露光する工程とを含み、
前記マークが、前記検出工程で検出されることによって前記基板の位置信号を発生させる第1マークと、
前記第2マーク領域内の任意の位置に形成され、前記第2マーク領域内における位置で前記第1マークに関する情報を表す第2マークとを有するマークであって、
前記第2マーク領域内における前記第2マークの位置に基づいて前記第1マークに関する情報を検出し、
前記基板の位置情報を検出する工程では、前記マークの形成時の条件に応じて、前記マークを検出する際の検出条件を変化させる露光方法。 - 請求項13記載の露光方法において、
前記マークは、前記物体上に複数形成されており、
前記基板の位置情報を検出する工程において、前記第2パターン領域内における前記第2マークの位置情報に基づいて、前記第2マーク領域と前記所定の位置関係にある第1マークが検出対象マークであるか検出対象外のマークであるかが判定される露光方法。 - 請求項13記載の露光方法において、
前記物体上には複数層が形成され、
前記マークは前記複数層の各層に形成され、
前記基板の位置情報を検出する工程において、前記第2マーク領域内における前記第2マークの位置情報に基づいて、前記第1マークが形成されてる層に関する情報を検出する露光方法。 - 請求項13記載の露光方法において、
前記第2マークが、
前記第2領域内で第1方向に延在する縦パターン部と、
前記第2領域内で前記第1方向と交差する第2方向に延在する横パターン部とを備え、
前記基板の位置情報を検出する工程において、前記縦パターン部と前記横パターン部との交点の位置によって、前記第1マークに関する情報が検出される露光方法。 - 請求項13記載の露光方法において、
前記基板の位置を検出する工程は、前記マークに検出ビームを照射することを含み、
前記マークの形成時の条件に応じて、前記検出ビームの波長を変化させる露光方法。 - 請求項13記載の露光方法において、
前記基板の位置を検出する工程は、前記マークを検出することによって発生する信号の振幅を変化させることを含み、
前記マーク形成時の条件に応じて、前記信号の振幅を変化させる露光方法。 - 請求項13記載の露光方法において、
前記基板の位置を検出する工程では、撮像素子を用いて前記マークの像を撮像して前記マークを検出する露光方法。 - 請求項13〜19のいずれかに記載の露光方法を用いてデバイスパターンを基板上に転写する工程を含むデバイス製造方法。
- 物体上に形成されて前記物体の位置情報を検出するために使用されるマークであって、
物体上に確保された所定のマーク領域内で第1方向に延在する縦パターン部と、
前記マーク領域内で前記第1方向と交差する第2方向に延在する横パターン部とを備え、
前記縦パターン部と前記横パターン部との交点の位置によって情報を示すマーク。 - 物体上に形成されて前記物体の位置情報を検出するために使用されるマークであって、
第1マーク領域と、前記第1マーク領域と所定の位置関係にある第2マーク領域とを含み、
前記第1マーク領域に前記物体の位置情報を検出するための第1マークが形成され、
前記第2マーク領域内に、前記第2マーク領域内における任意の位置に配置される第2マークが形成され、
前記第2マークは、
前記第2領域内で第1方向に延在する縦パターン部と、
前記第2領域内で前記第1方向と交差する第2方向に延在する横パターン部とを備え、
前記縦パターン部と前記横パターン部との交点の位置によって、前記第1パターンに関する情報を表すマーク。 - 基板上の第1マーク領域および第2マーク領域で構成されるマーク領域に形成されたマークを検出することによって、前記基板の位置情報を検出する検出手段と、
前記検出手段に電気的に接続され、前記検出手段によって検出された前記基板の位置情報に基づいて、所定パターンと前記基板とを相対移動する駆動手段とを備え、前記所定パターンを基板上に転写する露光装置であって、
前記検出手段によって検出されるマークが、
前記検出手段で検出されることにより、前記検出手段に前記基板の位置情報を表す信号を発生させる第1マークと、
前記第2領域内で第1方向に延在する縦パターン部、および、前記第2領域内で前記第1方向と交差する第2方向に延在する横パターン部とで構成される第2マークとを備え、 前記検出手段は、前記第2マークの前記縦パターン部と前記横パターン部との交点の位置に基づいて、前記第1マークに関する情報を検出する露光装置。 - 所定パターンを基板上に転写するための露光方法であって、
前記基板上の第1マーク領域および第2マーク領域で構成されるマーク領域に形成されたマークを検出することによって、前記基板の位置情報を検出する工程と、
前記検出手段によって検出された前記基板の位置情報に基づいて、前記所定パターンと前記基板とを相対移動して前記所定パターンを露光する工程とを含み、
前記マークが、
前記検出工程で検出されることによって前記基板の位置信号を発生させる第1マークと、
前記第2領域内で第1方向に延在する縦パターン部、および、前記第2領域内で前記第1方向と交差する第2方向に延在する横パターン部とを備えた第2マークとを備え、
前記縦パターン部と前記横パターン部との交点の位置に基づいて、前記第1マークに関する情報を検出する露光方法。 - 請求項24記載の露光方法を用いてデバイスパターンを基板上に転写する工程を含むことを特徴とするデバイス製造方法。
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