JP4400078B2 - 車両用操舵装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ステアリングホイール等の操舵部材の操作に応じて駆動される操舵用のモータの回転を舵取機構に伝えて操舵を行わせる構成とした車両用操舵装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
車両の操舵は、運転者によりなされる操舵部材の操作(一般的にはステアリングホイールの回転操作)を舵取機構に伝え、該舵取機構の動作により操舵用の車輪(一般的には左右の前輪)を操舵せしめて行われる。
【0003】
このような操舵を行わせるための車両用操舵装置として、操舵部材の操作に応じて舵取機構の一部に付設された操舵モータを駆動制御し、該操舵モータの回転力を舵取機構に伝えて、操舵部材からの機械的な伝動によりなされる操舵を補助する構成とした電動パワーステアリング装置が広く実用化されている。一方、操舵部材から機械的に分離された舵取機構と、該舵取機構の一部に付設された操舵モータとを備え、操舵部材の操作に応じて駆動制御される前記操舵モータの回転のみによって操舵を行わせる構成とした分離式の操舵装置、所謂、ステアバイワイヤ式の操舵装置が開発されつつある。
【0004】
この種の車両用操舵装置においては、操舵モータの回転を舵取機構に伝える伝動手段として、操舵モータの側の駆動歯車と舵取機構の側の従動歯車とを備える歯車伝動装置が広く採用されている。この歯車伝動装置は、平歯車、傘歯車、ウォーム歯車等、種々の形式の歯車を用いて構成されているが、いずれの構成においても、歯車間の噛合部における伝動音の発生が避け難く、また歯車間のバックラッシの影響により、操舵モータの回転と舵取機構の動作との間にタイムラグが発生し、応答性の悪化を招来するという問題がある。
【0005】
この問題を解消すべく、歯車伝動装置に代えて摩擦伝動装置を用いてなる車両用操舵装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。この車両用操舵装置は、舵取機構側の主回転軸(コラム軸)に嵌着固定された従動ディスクと、操舵モータからの伝動により回転する補助回転軸の先端に設けられ、前記従動ディスクの一面に転接する駆動ディスクとを備え、操舵モータの回転に連動する駆動ディスクの回転を、従動ディスクとの間の摩擦により主回転軸に伝える構成となっている。
【0006】
【特許文献1】
特開平11−286279号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、以上の如く構成された摩擦伝動装置を備える車両用操舵装置においては、モータ側の駆動ディスクと舵取機構側の従動ディスクとの間での滑りの発生が避け難く、このような滑りの発生により、伝動効率の低下を招き、また応答性の改善効果が得られなくなるという問題があり、高効率であり、しかも応答性の良好な伝動を行わせるには、両ディスクの転接部に予圧を付与し、前記滑りの発生を抑制することが必要である。
【0008】
前記特許文献1に開示された車両用操舵装置においては、舵取機構側の主回転軸に従動ディスクと並べて遊転自在に支持されたアイドラディスクを備え、該アイドラディスクを従動ディスクに向けて押圧付勢し、モータ側の補助回転軸に設けた駆動ディスクを前記従動ディスクとの間に挾持して予圧を付与するようにしてある。
【0009】
しかしながらこの構成においては、組み付け時における初期の予圧設定のために、駆動ディスク及び従動ディスクの組み付けに際し両者間での高精度の位置調整が必要であり、組立て工数の増大を招くという問題があり、また、組み付け後の駆動ディスクと従動ディスクとの位置関係が変化しないことから、両ディスクの摩擦面に経時的な摩耗が進行した場合、初期に設定された適正な予圧下での高効率での伝動状態を維持し得なくなるという問題があった。
【0010】
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、操舵モータから舵取機構への伝動を、適正な予圧下にて転接する駆動ディスクと従動ディスクとの間での摩擦により長期に亘って安定して行わせることができ、高効率であり、しかも応答性の良好な操舵を実現し得る車両用操舵装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1発明に係る車両用操舵装置は、操舵に応じて駆動される操舵モータの回転を、該操舵モータに連動回転する駆動ディスクと、該駆動ディスクに転接する従動ディスクとを介して舵取機構に伝える車両用操舵装置において、前記駆動ディスクを先端に有し、前記操舵モータに連動連結された伝動軸と、前記駆動ディスクと前記従動ディスクとの転接部に付与される予圧を調整する予圧調整手段とを備え、該予圧調整手段は、周方向の一箇所に欠落部を有し、該欠落部の拡幅に応じて周方向のばね力を発生する円環形の予圧ばねと、該予圧ばねのばね力の作用により螺進し、前記伝動軸を軸長方向に移動させて、前記駆動ディスクと前記従動ディスクとの転接部に予圧を付与する予圧プラグと、前記予圧ばねに変形力を加え、前記予圧を調整する調整プラグとを備えることを特徴とする。
【0012】
本発明においては、駆動ディスクと従動ディスクとの転接部に付与される予圧を調整する予圧調整手段が、予圧ばね、予圧プラグ及び調整プラグを備える。調整プラグの操作により予圧ばねが変形し、この予圧ばねのばね力の作用により予圧プラグが螺進する。螺進する予圧プラグは、操舵モータに連動回転する伝動軸を軸長方向に移動させ、該伝動軸の先端に設けた駆動ディスクを従動ディスクに押し付けて、この押し付けにより両ディスクの転接部に予圧を付与し、操舵モータに連動回転する駆動ディスクから従動ディスクを介してなされる舵取機構への摩擦伝動を、安定した予圧下にて行わせ、伝動音の低減及び応答性の向上を図りつつ、長期に亘って高効率での伝動を可能とする。
【0013】
また本発明の第2発明に係る車両用操舵装置は、第1発明における伝動軸が、固定ハウジングの内部に軸長方向への移動可能に保持された支持筒の内部に回転自在に支持されていることを特徴とする。
【0014】
この発明においては、予圧調整のための伝動軸の移動を、該伝動軸を回転自在に支持する支持筒と共に行わせ、伝動軸の支持状態を変えず、操舵モータからの伝動による伝動軸の回転を阻害することなく予圧の調整を行わせる。
【0015】
更に本発明の第3発明に係る車両用操舵装置は、前記従動ディスクに転接する前記駆動ディスクの外周縁が、円弧形に面取りしてあり、前記駆動ディスクに転接する前記従動ディスクの外周面が、前記伝動軸の移動の方向に拡径するテーパ面又は円弧面としてあることを特徴とする。
【0016】
この発明においては、駆動ディスクの外周縁を円弧形に面取りし、また従動ディスクの外周面をテーパ面又は円弧面として、予圧調整のための伝動軸の移動により駆動ディスクと従動ディスクとの転接状態が損なわれないようにし、操舵モータから舵取機構への伝動を安定して行わせる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下本発明をその実施の形態を示す図面に基づいて詳述する。図1は、本発明に係る車両用操舵装置の全体構成を示す模式図であり、この車両用操舵装置は、操舵部材としてのステアリングホイール2の回転操作に応じて動作するラックピニオン式の舵取機構と、該舵取機構に付設され、操舵補助のために駆動される操舵モータ3とを備える電動パワーステアリング装置として構成されている。
【0018】
舵取機構は、図示しない車体の左右方向に延設された円筒形のラックハウジングH1 と、該ラックハウジングH1 の内部に軸長方向への移動自在に支持された操舵軸(ラック軸)1とを備えている。この操舵軸1の両端は、ラックハウジングH1 の両側に突出され、操舵用の車輪としての左右の前輪11,11のナックルアーム12,12に各別のタイロッド13,13を介して連結されており、操舵軸1の両方向の移動によりタイロッド13,13を介してナックルアーム12,12を押し引きし、左右の前輪11,11を操舵せしめる構成となっている。
【0019】
ラックハウジングH1 の一側半部には、これと軸心を交叉させてピニオンハウジングH2 が連設されており、該ピニオンハウジングH2 の内部には、軸回りでの回転自在にピニオン軸14が支持されている。ピニオン軸14は、ピニオンハウジングH2 の上方への突出部のみが図示してあり、この突出部は、両端にユニバーサルジョイント15,15を備える中間軸16を介してコラム軸17に連結されている。
【0020】
ピニオンハウジングH2 の内部に延設されたピニオン軸14の下部には、図示しないピニオンが一体に設けてある。また、ラックハウジングH1 の内部に支持さラック歯(図示せず)が形成されており、このラック歯が、ピニオン軸14下部の前記ピニオンに噛合させてある。
【0021】
コラム軸17は、円筒形をなすコラムハウジングH3 の内部に同軸上での回転自在に支持され、図示しない車室の内部に後上方に傾斜して固定支持されており、ステアリングホイール2は、コラムハウジングH3 の上部に突出するコラム軸17の上端部に嵌着固定されている。
【0022】
以上の構成により、操舵のためにステアリングホイール2が回転操作された場合、該ステアリングホイール2が嵌着固定されたコラム軸17が軸回りに回転し、この回転が中間軸16を介してピニオン軸14に伝わり、このピニオン軸14の回転が前記ピニオン及びラック歯の噛合部において操舵軸1の軸長方向の移動に変換され、この移動により前述の如く左右の前輪11,11が操舵される。
【0023】
このような操舵を補助する操舵モータ3は、ラックハウジングH1 の他側半部の外側に取付けてある。図2は、操舵モータ3の取付け位置近傍のラックハウジングH1 の内部構成を示す縦断面図であり、図示の如くラックハウジングH1 には、これに対して傾斜する軸心を有して外向きに突出する伝動ハウジングH4 が連設されている。
【0024】
伝動ハウジングH4 の内部には、円筒形の支持筒40が軸長方向への摺動自在に嵌合保持されており、該支持筒40の内部には、伝動軸4が、一対のアンギュラ玉軸受41,42により両持ち支持されており、また伝動ハウジングH4 の端部には、操舵モータ3がフランジ固定されている。
【0025】
伝動軸4は、支持筒40の両側に突出させてあり、操舵モータ3の側に突出する伝動軸4の基端部は、伝動ハウジングH4 の内部に突出する操舵モータ3のモータ軸30にスプライン結合されている。また、支持筒40の他側に突出し、ラックハウジングH1 の内部に延設された伝動軸4の先端部には、該伝動軸4と同軸をなして駆動ディスク5が周設されている。
【0026】
駆動ディスク5は、適宜の厚さを有する円板であり、伝動軸4の端部に一体形成され、その外周縁には、図示の如く、円弧形の面取りがなされている。なお駆動ディスク5は、伝動軸4と別体に構成し、該伝動軸4の端部に嵌着固定してもよく、また駆動ディスク5の外周面には、例えば、エラストマ材料による滑り止め用のコーティング層を形成するのが望ましい。
【0027】
一方、ラックハウジングH1 の内部に軸長方向への移動自在に支持された操舵軸1の外周面には、半円形断面を有するねじ溝60が、軸長方向の適長に亘って形成されている。またラックハウジングH1 の内部には、円筒形をなすボールナット61が 操舵軸1と同軸上での回転自在に支持されており、操舵軸1の外周面に対向するボールナット61の内周面には、前記ねじ溝60に対応する半円形断面を有するねじ溝62が形成され、これらのねじ溝60,62を多数のボール63,63…をを介して螺合させてボールねじ機構が構成されている。
【0028】
またボールナット61の外側には、円板形をなす従動ディスク6が同軸的に外嵌固定されており、ラックハウジングH1 の内部に延設された伝動軸4先端の駆動ディスク5は、従動ディスク6の外周面に転接させてある。なお従動ディスク6の外周面は、伝動軸4の先端側に向けて拡径するテーパ面としてあり、この外周面には、駆動ディスク5におけると同様、滑り止め用のコーティング層を形成するのが望ましい。また従動ディスク6は、ボールナット61の外側に一体的に周設してもよい。
【0029】
図3は、図2の要部の拡大断面図であり、伝動軸4の基端部近傍が示されている。本図に示す如く、支持筒40の同側端部は、伝動ハウジングH4 の内面に螺合された短寸円筒形の予圧プラグ44に当接させてある。該予圧プラグ44の他側は、同様に伝動ハウジングH4 の内面に螺合され、ロックナット45により位置決めされた短寸円筒形の調整プラグ46に対向させてあり、予圧プラグ44及び調整プラグ46との間には、スラスト軸受47、遊転リング48及び摩擦板49が、この順に介装されている。
【0030】
遊転リング48は、伝動ハウジングH4 の内部に軸回りの回転が可能に嵌合保持された円環であり、調整プラグ46との間に介在する摩擦板49の作用により、調整プラグ46のねじ込みに応じてこれと一体回転するようになしてある。このような遊転リング48と予圧プラグ44との対向面間には、予圧ばね7が装着されている。
【0031】
図4は、予圧ばね7の装着態様の説明図である。図示の如く予圧ばね7は、ばね鋼等の高弾性を有する金属からなる円環の周方向の一個所に適長に亘る欠落部50を設け、この欠落部50の拡幅を伴ってばね作用をなすべく構成された環状ばねである。一方、予圧プラグ44及び遊転リング48の夫々との対向面には、予圧ばね7の中心径に対応する円周上に係合ピン 44a,48aが突設されており、予圧プラグ44と遊転リング48との間への予圧ばね7の装着は、図中に矢符により示す如く、前記係合ピン 44a,48aの夫々を、欠落部50の端面に係合せしめてなされている。
【0032】
図5は、予圧ばね7の動作説明図である。図5(a)に示す如く、前記係合ピン 44a,48aと係合された予圧ばね7は、遊転リング48が回転した場合、この回転に伴って図5(b)中に矢符にて示す如く生じる係合ピン 48aの周方向移動によって押され、図5(b)に示す如く弾性変形し、この予圧ばね7の他端に係合された係合ピン 44aには、図5(b)中に白抜矢符により示す向きの回転力が加わり、係合ピン 44aが突設された予圧プラグ44が軸回りに回転付勢される。
【0033】
従って、予圧ばね7による前記回転付勢の方向を予圧プラグ44の螺進の方向に設定しておけば、該予圧プラグ44に当接する支持筒40は、これの内部にアンギュラ玉軸受41,42により支持された伝動軸4と共に、該伝動軸4の先端側に向けて移動し、この移動によって伝動軸4先端の駆動ディスク5が従動ディスク6の外周面に押し付けられ、両ディスク5,6間に予圧が付与される。この予圧の強さは、調整プラグ46のねじ込みに応じた予圧ばね7の変形程度に応じて自在に調整することができる。
【0034】
ここで、従動ディスク6の外周面は、前述の如く、伝動軸4の先端側に向けて拡径するテーパ面としてあり、このような従動ディスク6に転接する駆動ディスク5の外周縁は、前述の如く円弧形に面取りされており、伝動軸4の前述した移動は、駆動ディスク5の面取り部が従動ディスク6のテーパ面に当たることにより両ディスク5,6間の予圧に確実に転換され、この予圧下にて生じる駆動ディスク5の回転は、従動ディスク6、及び該従動ディスク6を備えるボールナット61に高効率に伝動される。また、相互に転接する駆動ディスク5及び従動ディスク6の外周面に滑り止め用のコーティング層を形成することにより、駆動ディスク5から従動ディスク6への伝動効率を一層高めることが可能となる。
【0035】
以上の構成によりボールナット61には、操舵モータ3の駆動に伴うモータ軸30の回転が、伝動軸4、駆動ディスク5及び従動ディスク6を介して伝動されることとなり、この伝動に応じてボールナット61が軸回りに回転し、該ボールナット61の内周面に形成されたねじ溝62が螺進し、この螺進が多数のボール63,63…を介して操舵軸1の外周面に形成されたねじ溝60に伝えられ、前記操舵軸1の軸長方向の移動に変換されて、この移動に応じて前述の如くなされる操舵が補助される。
【0036】
以上の操舵補助は、前述した如く適正な予圧を付与された駆動ディスク5と従動ディスク6との間での摩擦伝動を介して行われるから、伝動音の低減を図り、また良好な応答性を維持しながら、高効率の伝動が可能となる。また駆動ディスク5と従動ディスク6との間の予圧の付与は、駆動ディスク5を備える伝動軸4を支持筒40と共に軸長方向に移動させてなされるから、駆動ディスク5と従動ディスク6との摩擦面に摩耗が発生した場合においても、予圧ばね7のばね力による伝動軸4の軸長方向への移動により摩耗分が吸収され、前記摩耗の経時的な進行による予圧の変化程度を小さく保ち、高効率での伝動を長期に亘って維持することが可能となる。
【0037】
なお以上の実施の形態においては、従動ディスク6の外周面をテーパ面としてあるが、この外周面は、伝動軸4の先端側に向けて拡径する円弧面としてもよいことは言うまでもない。
【0038】
また以上の実施の形態においては、ラックピニオン式の舵取機構を備える車両において、操舵軸としてのラック軸に操舵モータ3の回転を伝える電動パワーステアリング装置への適用例について述べたが、本発明は、ラックピニオン式以外の舵取機構を備える車両において、該舵取機構に操舵モータの回転を伝達して操舵を補助する構成としたあらゆる形式の電動パワーステアリング装置への適用が可能である。
【0039】
また以上の実施の形態においては、操舵モータ3の回転を操舵軸1の軸長方向への移動に変換するためにボールねじ機構を用いているが、台形ねじ等の他のねじ機構を用いてもよく、更には、特開2001−187955号公報等に開示されたベアリングを用いたねじ機構、所謂、ベアリングねじを用いてもよい。更には、コラム軸17の中途に操舵モータ3の回転を伝え、中間軸16及びピニオン軸14を介して操舵軸1を移動させる構成としてもよく、また、ピニオン軸14の中途に操舵モータ3の回転を伝え操舵軸1を移動させる構成としてもよい。これらの場合、ボールねじ機構等のねじ機構が不要となる。
【0040】
更に本発明は、電動パワーステアリング装置に限らず、操舵部材から機械的に分離された舵取機構を備え、該舵取機構の一部に付設された操舵モータの回転のみによって操舵を行わせる構成としたステアバイワイヤ式の操舵装置においても、前記操舵モータから操舵軸への伝動のために適用することができ、同様の効果が得られることは言うまでもない。
【0041】
【発明の効果】
以上詳述した如く本発明に係る車両用操舵装置においては、操舵モータからの伝動により回転する伝動軸を軸長方向に移動させ、舵取機構側の駆動ディスクに押し付けて予圧を付与するから、この予圧を安定して維持することができ、操舵モータから舵取機構への摩擦伝動を長期に亘って安定して行わせて、高効率であり、良好な応答性を有しつつ、静粛な操舵を実現することが可能となる等、本発明は優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】電動パワーステアリング装置として構成された本発明に係る車両用操舵装置の全体構成を示す模式図である。
【図2】操舵モータの取付け位置近傍のラックハウジングの内部構成を示す縦断面図である。
【図3】図2の要部の拡大断面図である。
【図4】予圧ばねの装着態様の説明図である。
【図5】予圧ばねの動作説明図である。
【符号の説明】
1 操舵軸
2 ステアリングホイール(操舵部材)
3 操舵モータ
4 伝動軸
5 駆動ディスク
6 従動ディスク
7 予圧ばね
40 支持筒
44 予圧プラグ(予圧調整手段)
44a 係合ピン(予圧調整手段)
46 調整プラグ(予圧調整手段)
45 ロックナット(予圧調整手段)
47 スラスト軸受(予圧調整手段)
48 遊転リング(予圧調整手段)
48a 係合ピン(予圧調整手段)
49 摩擦板(予圧調整手段)
H4 伝動ハウジング(固定ハウジング)
Claims (3)
- 操舵に応じて駆動される操舵モータの回転を、該操舵モータに連動回転する駆動ディスクと、該駆動ディスクに転接する従動ディスクとを介して舵取機構に伝える車両用操舵装置において、
前記駆動ディスクを先端に有し、前記操舵モータに連動連結された伝動軸と、
前記駆動ディスクと前記従動ディスクとの転接部に付与される予圧を調整する予圧調整手段とを備え、
該予圧調整手段は、
周方向の一箇所に欠落部を有し、該欠落部の拡幅に応じて周方向のばね力を発生する円環形の予圧ばねと、
該予圧ばねのばね力の作用により螺進し、前記伝動軸を軸長方向に移動させて、前記駆動ディスクと前記従動ディスクとの転接部に予圧を付与する予圧プラグと、
前記予圧ばねに変形力を加え、前記予圧を調整する調整プラグと
を備えることを特徴とする車両用操舵装置。 - 前記伝動軸は、固定ハウジングの内部に軸長方向への移動可能に保持された支持筒の内部に回転自在に支持されている請求項1記載の車両用操舵装置。
- 前記従動ディスクに転接する前記駆動ディスクの外周縁は、円弧形に面取りしてあり、前記駆動ディスクに転接する前記従動ディスクの外周面は、前記伝動軸の移動の方向に拡径するテーパ面又は円弧面としてある請求項1又は請求項2記載の車両用操舵装置。
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