JP4399918B2 - 燃料タンクの給油装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、燃料注入管の燃料通路を通じて、燃料タンクへ給油するための燃料タンクの給油装置に関する。
【0002】
【従来の技術およびその課題】
従来、この種の燃料タンクの給油装置として、例えば、図12に示す構成が知られている。図12はインレットパイプIPの注入口を燃料キャップFCにより閉じる前の状態を示す断面図である。図12において、金属製のインレットパイプIPの上部内側には、樹脂製のケーシング本体CBが装着されている。すなわち、ケーシング本体CBとインレットパイプIPとの間にガスケットGS1を介在させて、インレットパイプIPを内側に向けて、かしめることによりケーシング本体CBをインレットパイプIPに装着するとともに、その間のシール性を確保している。また、ケーシング本体CBの上部には、シート面CBaが形成されており、このシート面CBaに燃料キャップFCのガスケットGS2が押圧されることにより燃料キャップFCとケーシング本体CBとの間をシールしている。
【0003】
ところで、近年、インレットパイプIPを金属から樹脂へと変更することにより軽量化等を図ることが検討されている。しかし、インレットパイプIPは、ブロー成形法によって樹脂により成形する場合に、シート面CBaの面精度を高めることが難しいという問題があった。
【0004】
本発明は、上記従来の技術の問題を解決するものであり、燃料注入管を樹脂により成形するとともに、高いシール性を得ることができる燃料タンクの給油装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】
上記課題を解決するためになされた本発明は、
燃料タンクへ給油するための燃料タンクの給油装置において、
燃料タンクへ燃料を供給するための燃料通路を有し、第1樹脂材料から形成された燃料注入管と、
燃料注入管内に配設され、燃料を注入しかつ上記燃料通路に接続される注入通路と、該注入通路に面したシート面とを有し、第1樹脂材料と異なった第2樹脂材料から形成されたケーシング本体と、
上記注入通路を開閉するとともに、上記シート面に着座して通路を外部に対してシールするシャッタと、
燃料注入管とケーシング本体との間を気密に封止するように介在するとともに、第3樹脂材料から形成された封止部材と、
を備え、
上記ケーシング本体は、該ケーシング本体の上部に形成されたフランジと、該フランジから該ケーシング本体の軸方向および該軸方向と直角方向へ突設されたリブとを備え、
上記封止部材は、円板状の部材でありその中心部に燃料通路の一部を形成する貫通孔を有する封止本体と、該封止部材の外周下部に突設され上記燃料注入管の上部に熱溶着された環状のリブとを備え、
上記封止本体および環状のリブは、上記ケーシング本体のリブに嵌合する凹所を有するとともに、上記ケーシング本体のリブの軸方向および該軸方向と直角の方向の外側から囲むように形成され、上記ケーシング本体のフランジにインサート成形されることでケーシング本体に一体化されたこと、
を特徴とする。
【0006】
ここで、封止部材の一部とインサート成形される部材がケーシング本体であれば、溶着される他部が燃料注入管となり、封止部材の一部とインサート成形される部材が燃料注入管であれば、溶着される他部がケーシング本体となる。
【0007】
本発明にかかる燃料タンクの給油装置では、ケーシング本体の注入通路を開閉するシャッタを開き動作させることにより、燃料注入管の燃料通路を通じて燃料が燃料タンクに供給される。そして、注入通路をシャッタで閉じたときに外部に対してシールされる。
【0008】
また、燃料注入管とケーシング本体とは、共に樹脂材料で形成されており、燃料注入管は、第1樹脂材料から形成され、ケーシング本体は第1樹脂材料と異なりかつ互いに溶着しない第2樹脂材料から形成されているが、封止部材によりケーシング本体と一体かつ気密に連結されている。すなわち、封止部材の一部は、ケーシング本体または燃料注入管のいずれか一方に、インサート成形により一体化され、また、封止部材の他部は、ケーシング本体または燃料注入管の他方に、溶着により一体化されている。すなわち、封止部材は、互いに溶着しないケーシング本体と燃料注入管とを、インサート成形および溶着により気密に一体化させている。
【0009】
このように、ケーシング本体または燃料注入管とは、封止部材の一部を溶着することにより気密に一体化できるから、それぞれの機能に適しかつ異なった樹脂材料や異なった成形方法を選択して形成できる。例えば、ケーシング本体を形成する第2樹脂材料として、シート面の面精度を高くできる材料を用い、一方、燃料注入管を形成する第1樹脂材料として成形性、機械的強度、コストなどを考慮した樹脂を用いることができる。また、ケーシング本体を射出成形により、燃料注入管をブロー成形というように異なった成形法を選択することも可能となる。なお、溶着とは、熱溶着のほかに、超音波溶着などの他の溶着方法であってもよい。
【0010】
また、本発明の好適な態様として、封止部材と、ケーシング本体または燃料注入管との接合面にて、その面積を大きくするリブを介して接合することにより、インサート成形による両者の接合強度を高めることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以上説明した本発明の構成・作用を一層明らかにするために、以下本発明の好適な実施例について説明する。
【0012】
図1は本発明の第1の実施の形態にかかる自動車の燃料タンクの給油装置10を示す断面図、図2は給油装置10の構成部品を分解して示す断面図である。図1および図2において、燃料タンクの給油装置10は、図示しない燃料タンクに燃料を補給するための燃料通路Paを有するインレットパイプIP(燃料注入管)と、インレットパイプIP内に配設され注入通路Spを有するケーシング本体20と、上記注入通路Spを開閉するキャップ本体50と、インレットパイプIPとケーシング本体20との間に介在してその間を気密状態に封止する封止部材60と、ケーシング本体20の内側に装着された第1シャッタ80と、第1シャッタ80に装着されたシールリング90と、ケーシング本体20の下部に装着された第2シャッタ120と、を備えている。
【0013】
上記給油装置10は、キャップ本体50を外して給油ガン(図示省略)により給油するものである。以下、給油装置10の詳細な構成を説明する。
【0014】
インレットパイプIPは、ブロー成形法により形成された筒体であり、例えば、高密度ポリエチレンなどから形成されている。このインレットパイプIPは、その上部外周に密着した外側シール部材S1を介してボディ内板BPに支持されている。
【0015】
図3は図2に示す給油装置10を拡大して示す断面図、図4は給油装置10を分解して示す斜視図である。図3および図4において、ケーシング本体20は、インレットパイプIP内に配置されるとともに封止部材60を介してインレットパイプIPの上部で固定されており、円筒状の側壁21と、この側壁21の上部に一体的に形成されたフランジ22とを備えており、ポリアセタール(POM)、飽和ポリエステル(PBT)などの樹脂材料により射出成形により一体成形されている。
【0016】
ケーシング本体20内の中程には、側壁21から仕切壁24が中心方向へ突設されており、この仕切壁24により互いに連通した上室25と下室26とがそれぞれ形成されている。上室25は、キャップ本体50を収納し、また、下室26は第1シャッタ80を収納するように形成されている。
【0017】
また、フランジ22は、上方へ突設されたリブ22a,22aと、水平方向へ突設されたリブ22bを備えている。リブ22a,22a,22bは、後述するように封止部材60の接合強度とシール性維持のための接合面積を大きくするための突部である。
【0018】
封止部材60は、円板状の樹脂部材であり、中心部に貫通孔61aを有する封止本体61を備えている。封止本体61の貫通孔61aの内側には、上記リブ22a,22aと接合面積を大きくするための凹所62a,62aおよびリブ22bと接合面積を大きくするための凹所62bが形成されている。リブ22a,22aと凹所62a,62aは、上下方向に噛み合うことにより左右方向への連結強度を高め、リブ22bと凹所62bは、左右方向に噛み合うことによりシール性を確保している。このように、上下左右にリブ22a,22a,22bを設けたことにより、異なる組成の樹脂の燃料膨潤による変形があっても隙間が生じにくく、シール面積も大きくなり、より高いシール性が得られる。
【0019】
また、封止部材60の外周下部には、インレットパイプIPと熱溶着するためのリブ63が環状に突設されている。すなわち、リブ63は、インレットパイプIPの上部に形成された凹所IPaに嵌合するように突設されている。
【0020】
上記封止部材60は、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、およびポリエチレンなどの樹脂材料から形成されており、つまりケーシング本体20と異なった樹脂材料であるが、インレットパイプIPと同じ材料または熱溶着する同系統の樹脂材料で形成されている。ここで、説明の都合上、封止部材60は、図1及び図3ではケーシング本体20と分離した状態で記載されているが、インサート成形により一体に形成されている。
【0021】
キャップ本体50は、ケーシング本体20に対して所定角度だけ回転可能に支持されており、手による操作により着脱可能であるとともに、ケーシング本体20の注入通路Spを開閉するように構成されている。すなわち、キャップ本体50は、上板51と、この上板51の下面から突設された側壁52と、側壁52の下部に形成されかつ挿入穴53aを有する底壁53とを備え、ケーシング本体20の側壁21に回転自在に支持されるように円筒状に形成されている。また、側壁52の上部には、ガイド突起52aが形成されている。図5に示すように、ガイド突起52aは、ケーシング本体20のガイド突起20aの挿入部20bに挿入可能であり、所定角度回転すると、ケーシング本体20のガイド突起20aに抜止されている。
【0022】
また、キャップ本体50の上板51には、把持部57が形成されている。この把持部57は、手で持ってキャップ本体50に周方向の力を加えることによりキャップ本体50をケーシング本体20に対して着脱操作するための操作部として作用する。
【0023】
図4に示すように、キャップ本体50の底壁53の上面には、カム58が形成されている。このカム58は、キャップ本体50を中心にして1対のカム面58a,58bから形成され、それぞれのカム面58a,58bは、低位面58cから高位面58dに傾斜している。この低位面58cの厚さをt1、高位面58dの厚さをt2とすると、t1<t2となっている。また、カム面58a,58bの間には、切欠き59f,59fが形成されている。
【0024】
図3において、第1シャッタ80は、ケーシング本体20の仕切壁24に着離することにより、燃料通路Paに接続される連通穴24aを開閉するものである。すなわち、第1シャッタ80は、円盤状のシャッタ本体81を備えている。シャッタ本体81の外周上面には、環状凹所81bが形成され、この環状凹所81bにシールリング90が保持されている。シールリング90は、ケーシング本体20のシート面24bに着離するように形成されている。
【0025】
シャッタ本体81の上部には、キャップ本体50と連結する連結手段の一部を構成する係合爪82a,82aが上方に向けて突設されている。係合爪82a,82aは、キャップ本体50の回転にしたがってキャップ本体50のカム面58a,58bに係合することにより、シールリング90によるシール力を高めるものである。さらに、シャッタ本体81の下部には、付勢手段84が設けられている。付勢手段84は、シャッタ本体81の下方に配置された支持板85と、支持板85に対してスプリング力を付勢する弦巻きスプリング86とを備えている。支持板85は、その一端部で支持軸88を介してケーシング本体20に回動自在に支持されるとともに、他端でシャッタ本体81の中央部を中心軸87を介して支持することにより、シャッタ本体81をケーシング本体20に対して回動自在に支持している。このシャッタ本体81は、スプリング86により閉じ方向に付勢されている。すなわち、スプリング86は、一端部で固定軸89により支持されて、他端部で支持板85の下面に当接してシャッタ本体81を閉じ方向に付勢している。
なお、シャッタ本体81の上面には、凹面81aが形成されており、給油ガンに対する当たりを緩和するために湾曲した凹面81aになっている。なお、第1シャッタ80の開閉時に傾きをなくして、シール性を高めるために、仕切壁24の下面には、支持板85の両側から位置決めする位置決め突起24gが形成されている。
【0026】
さらに、ケーシング本体20の下部の第2シャッタ120は、シャッタ本体121と、軸122と、取付部材123と、スプリング124とを備えている。シャッタ本体121は、ケーシング本体20の下開口を開閉するように設けられている。すなわち、ケーシング本体20の下部に取付部材123が取り付けられており、この取付部材123に軸122を介してシャッタ本体121が回動可能に支持されている。この構成により、スプリング124の付勢力によりシャッタ本体121がケーシング本体20の下開口を閉じている。
【0027】
次に、給油装置10の開閉動作について説明する。図6はキャップ本体50が外されている状態を示す断面図である。すなわち、給油装置10は、インレットパイプIP、ケーシング本体20、第1シャッタ80が一体になった状態にて、キャップ本体50が着脱することにより注入通路Spを開閉する。
【0028】
図6のキャップ本体50を外した状態から、把持部57を手で持ってケーシング本体20の注入通路Spを通じて、キャップ本体50を挿入する。このとき、図5に示すように、キャップ本体50のガイド突起52aを、ケーシング本体20の挿入部20bに位置合わせした状態にて挿入する。
【0029】
この動作において、第1シャッタ80の係合爪82a,82aが、仕切壁24の連通穴24aから、キャップ本体50の切欠き59f,59fを貫通するとともに、キャップ本体50の上板51がケーシング本体20のガイド突起20aに当たってキャップ本体50が止まる。このとき、キャップ本体50の側壁52は、ケーシング本体20の側壁21に嵌合してキャップ本体50が回動自在になる。
【0030】
図7および図8はキャップ本体50と第1シャッタ80との係合状態を説明する説明図であり、図7が係合前の状態、図8が係合後の状態をそれぞれ示す。図7の状態から、キャップ本体50を時計方向(矢印方向)に回動すると、図8に示すように、係合爪82a,82aが、キャップ本体50の回転とともにカム面58a,58bの低位面58cから高位面58dに相対的に移動して高位面58dに係合し、シャッタ本体81を引き上げる。このシャッタ本体81の引き上げにより、シャッタ本体81に装着されているシールリング90がシート面24bに押しつけられる。これにより、第1シャッタ80によるシールリング90がシート面24bに押しつけられた状態にてシールする。
【0031】
一方、キャップ本体50をケーシング本体20から外すときには、把持部57を手で持って反時計方向へ回動操作する。これにより、図8から図7の動作を行ない、つまりキャップ本体50が反時計方向へ回動すると、第1シャッタ80の係合爪82a,82aがカム面58a,58bの高位面58dから低位面58cに相対的に移動して、切欠き59f,59fに合うように相対的に移動し、その位置で停止する。そして、キャップ本体50を軸上方へ引き上げると、キャップ本体50がケーシング本体20から外される。この状態では、第1シャッタ80は、スプリング86により付勢されて、シールリング90をシート面24bに押しつけた状態にて閉じられている。
【0032】
そして、図9に示すように、給油ガンFGを注入通路Spから挿入すると、給油ガンがシャッタ本体81の凹面81aを押して、スプリング86の付勢力に抗して、シャッタ本体81を、支持軸88を中心に回動させて開く。さらに給油ガンFGを押し入れると、第2シャッタ120のシャッタ本体121をスプリング124の力に抗して開いて、第2シャッタ120を開く。これにより、給油ガンFGからの燃料は、燃料通路Paを通じて燃料タンクへ供給可能となる。そして、給油ガンFGを抜き取ると、シャッタ本体121およびシャッタ本体81は、スプリング124およびスプリング86の付勢力によりそれぞれ閉じる。
【0033】
給油が終了して、上述したように、キャップ本体50を閉じると、第1シャッタ80のシールリング90がシート面24bに強く押しつけられた高いシール性で燃料通路Paが閉じられ、図1の状態になる。
【0034】
次に、給油装置10を組み立てる工程について説明する。給油装置10を組み立てるには、まず、射出成形により封止部材60とケーシング本体20とを予め一体的に作成しておく。このとき、封止部材60またはケーシング本体20の一方をインサート部材とする。これにより、ケーシング本体20と封止部材60とは、互いに熱溶着しない樹脂材料であるが、ケーシング本体20のリブ22a,22a,22bが封止部材60の樹脂で囲まれて一体になる。
【0035】
そして、封止部材60と一体になったケーシング本体20に、第1シャッタ80および第2シャッタ120を組み付けて、インレットパイプIPの上部から組み付け、さらに封止部材60を介してインレットパイプIPに一体化する。インレットパイプIPに封止部材60を一体化するには、封止部材60のリブ63を、予め加熱した金属板により溶融してから、インレットパイプIPの凹所IPaに挿入する。これにより、インレットパイプIPと封止部材60とが熱溶着される。
【0036】
このように、ケーシング本体20は高密度ポリエチレンから、インレットパイプIPは高密度ポリエチレンと熱溶着しないポリアセタールから形成されているが、封止部材60によりケーシング本体20と一体かつ気密状態に連結されている。すなわち、封止部材60は、その中心側にてインサート成形によりケーシング本体20に一体化され、また、外周側にて熱溶着によりインレットパイプIPに一体化されることにより、インレットパイプIP内を外部に対して気密状態にしている。ケーシング本体20とインレットパイプIPとは、互いに熱溶着しないポリアセタールと高密度ポリエチレンであっても、互いに気密状態にシール状態にて一体化されることになる。
【0037】
このように、インレットパイプIPとケーシング本体20との間には、シール部材を介在させなくても、熱溶着などにより一体化されているので、高いシール性を得ることができる。
【0038】
また、ケーシング本体20とインレットパイプIPとは、それぞれの機能に適しかつ異なった樹脂材料で形成できる。すなわち、ケーシング本体20を形成する樹脂材料として、射出成形の際に樹脂収縮が小さく、シート面の面精度を高くできるポリアセタールを用い、一方、インレットパイプIPに成形性、機械的強度、コストなどを考慮した高密度ポリエチレンを用いることができる。このように、ケーシング本体20とインレットパイプIPとは、互いに異なった樹脂材料を用いても、インレットパイプIP内を外部に気密状態にするように一体化することができる。
【0039】
しかも、封止部材60は、ケーシング本体20との接合面にて、その面積を大きくするリブ22a,22a,22bを介してインサート成形されているから、接合強度も大きく、シール性も高い。
【0040】
上記給油装置10によれば、以下の作用効果も得ることができる。
【0041】
(1) 給油する際に、キャップ本体50を回動することにより注入通路Spを閉じれば、キャップ本体50の回転力が、第1シャッタ80のシールリング90をシート面24bに対して強く押圧する方向への力に変換されて、シールリング90がシート面24bをシールするので、燃料タンク内と外部との間に高いシール性を得ることができる
【0042】
(2) シート面24bは、給油ガンの当たらない仕切壁24の裏側に形成されているので、給油ガンによって傷つけられることがなく、よって高いシール性を維持することができる。
【0043】
(3) シールリング90は、ケーシング本体20の内側に配置されるので、キャップ本体の外周に配置されたガスケットに比べて、その直径を小さくすることができる。よって、シールリング90の燃料膨潤によって、シールリング90の表面から蒸発する燃料の量を一層減らすことができる。
【0044】
(4) シールリング90は、第1シャッタ80とシート面24bとの間で上下方向への均一の圧縮力だけを受け、ねじれる力を受けないので、均一なシール力を得ることができるとともに、耐久性に優れている。
【0045】
(5) キャップ本体50の開閉時に、シールリング90から大きな滑り抵抗力を受けず、押圧する力だけであるので、キャップ本体50を操作するときに必要な回転トルクが小さくなり、操作性に優れている。
【0046】
図10は第2実施例にかかる燃料タンクの給油装置10Bを示す断面図である。給油装置10Bは、第1実施例に対して、キャップ本体50、第1シャッタ80、第2シャッタ120の構成および動作が同一であるが、ケーシング本体20B、封止部材60Bの形状が異なる。
【0047】
すなわち、ケーシング本体20Bは、第1シャッタ80のシールリング90が着離するシート面24Bbを備えており、ポリアセタールから形成されている。また、封止部材60Bは、ケーシング本体20BとインレットパイプIPとを連結する部材であり、ケーシング本体20Bにインサート成形されており、一方、インレットパイプIPに外周部で熱溶着されている。封止部材60Bの内周側は、接合強度およびシール性を高めるためにリブ22a,22a,22bを介して連結し、外周側は、インレットパイプIPに熱板溶着により熱溶着されている。また、封止部材60Bは、ケーシング本体20Bの外周下部から下方へ向けて延設されており、その下部に第2シャッタ120が装着されている。
【0048】
この実施例においても、シート面24Bbを有するケーシング本体20BとインレットパイプIPとは、異なった樹脂材料であっても封止部材60Bを介して連結され、高い気密性を備えている。
【0049】
図11は第3実施例を示す燃料タンクの給油装置10Cを一部破断して示す説明図である。この実施例では、シート面24Cbの位置が注入通路の開口に設けられている構成が第1実施例と異なっている。図11において、インレットパイプIPの上部には、封止部材60Cと熱溶着されたケーシング本体20Cが装着されている。ケーシング本体20Cは、注入通路の開口に、キャップ本体50Cを着離させるためのシート面24Cbを備えており、インレットパイプIPと異なった樹脂材料から形成されている。キャップ本体50Cは、シート面24Cbに着座して通路を外部に対してシールするガスケットGS3を有する。また、封止部材60Cは、インレットパイプIPとケーシング本体20Cとの間を気密に封止するように介在している。このように、インレットパイプIP内に配置されかつ封止部材60Cにより接合されるケーシング本体20Cは、シート面24Cbを備えていれば、その形状は多様な構成をとることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態にかかる自動車の燃料タンクの給油装置10を示す断面図である。
【図2】図1の油装置10の構成部品を分解して示す断面図である。
【図3】図2に示す給油装置10を拡大して示す断面図である。
【図4】給油装置10を分解して示す斜視図である。
【図5】キャップ本体50をケーシング本体20内に挿入する作業を説明する説明図である。
【図6】キャップ本体50が外されている状態を示す断面図である。
【図7】キャップ本体50の開閉動作を説明する説明図である。
【図8】図7に続く動作を説明する説明図である。
【図9】給油ガンFGを注入通路Spから挿入している状態を説明する説明図である。
【図10】第2の実施例にかかる燃料タンクの給油装置10を示す断面図である。
【図11】第3の実施例にかかる燃料タンクの給油装置を一部破断して示す説明図である。
【図12】従来の技術にかかるインレットパイプIPの注入口を燃料キャップFCにより閉じる前の状態を示す説明図である。
【符号の説明】
10…給油装置
10B…給油装置
10C…給油装置
20…ケーシング本体
20B…ケーシング本体
20C…ケーシング本体
20a…ガイド突起
20b…挿入部
21…側壁
22…フランジ
22a,22a,22b…リブ
24a…連通穴
24b…シート面
24g…突起
24Bb…シート面
24Cb…シート面
24…仕切壁
25…上室
26…下室
50…キャップ本体
50C…キャップ本体
51…上板
52…側壁
52a…ガイド突起
53…底壁
53a…挿入穴
57…把持部
58…カム
58a,58b…カム面
58c…低位面
58d…高位面
60…封止部材
60B…封止部材
60C…封止部材
61a…貫通孔
61…封止本体
62a,62a,62b…凹所
63…リブ
80…第1シャッタ
81…シャッタ本体
81a…凹面
81b…環状凹所
82a,82a…係合爪
84…付勢手段
85…支持板
86…スプリング
87…中心軸
88…支持軸
89…固定軸
90…シールリング
120…第2シャッタ
121…シャッタ本体
122…軸
123…取付部材
124…スプリング
Pa…燃料通路
IP…インレットパイプ
Sp…注入通路
S1…外側シール部材
BP…ボディ内板
IPa…凹所
FC…燃料キャップ
FG…給油ガン

Claims (1)

  1. 燃料タンクへ給油するための燃料タンクの給油装置において、
    燃料タンクへ燃料を供給するための燃料通路(Pa)を有し、第1樹脂材料から形成された燃料注入管と、
    燃料注入管内に配設され、燃料を注入しかつ上記燃料通路(Pa)に接続される注入通路(Sp)と、該注入通路(Sp)に面したシート面(24b)とを有し、第1樹脂材料と異なった第2樹脂材料から形成されたケーシング本体(20)と、
    上記注入通路(Sp)を開閉するとともに、上記シート面(24b)に着座して通路を外部に対してシールするシャッタ(80)と、
    燃料注入管とケーシング本体(20)との間を気密に封止するように介在するとともに、第3樹脂材料から形成された封止部材(60)と、
    を備え、
    上記ケーシング本体(20)は、該ケーシング本体(20)の上部に形成されたフランジ(22)と、該フランジ(22)から該ケーシング本体(20)の軸方向および該軸方向と直角方向へ突設されたリブ(22a,22b)とを備え、
    上記封止部材(60)は、円板状の部材でありその中心部に燃料通路(Pa)の一部を形成する貫通孔(61a)を有する封止本体(61)と、該封止部材(60)の外周下部に突設され上記燃料注入管の上部に熱溶着された環状のリブ(63)とを備え、
    上記封止本体(61)および環状のリブ(63)は、上記ケーシング本体(20)のリブ(22a,22b)に嵌合する凹所を有するとともに、上記ケーシング本体(20)のリブ(22a,22a)の軸方向および該軸方向と直角の方向の外側から囲むように形成され、上記ケーシング本体(20)のフランジ(22)にインサート成形されることでケーシング本体(20)に一体化されたこと、
    を特徴とする燃料タンクの給油装置。
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