JP4399327B2 - α,β−不飽和カルボン酸系重合体の製造方法 - Google Patents

α,β−不飽和カルボン酸系重合体の製造方法 Download PDF

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本発明は、α,β−不飽和カルボン酸系重合体の製造方法に関する。さらに詳しくは、高濃度においても水に容易に分散、溶解することができるα,β−不飽和カルボン酸系重合体の製造方法に関する。
α,β−不飽和カルボン酸系重合体は、優れた粘着性、増粘性および凝集作用を有しており、その性能を生かして増粘剤、パップ剤用粘着剤、紙力増強剤、硬化剤、凝集剤等、広く利用されている。
α,β−不飽和カルボン酸系重合体の製造方法としては、析出重合法、塊状重合法、水溶液重合法等が挙げられる。例えば、沸点が100℃以下の飽和炭化水素と沸点が100℃以下のケトンとの混合溶媒中でα,β−不飽和カルボン酸を析出重合する方法が知られている(特許文献1)。しかしながら、析出重合で得られたα,β−不飽和カルボン酸系重合体は、微粉であるために、粉立ちが激しかったり、流動性が悪いといった問題がある。さらに、微粉であるために、水へ分散、溶解させる際、塊状物(ママコ)が生じやすく、いったんママコが生成すると、その表面にゲル状の層が形成されるため、その内部に水が浸透する速度が遅くなり、均一な水溶液を得ることが困難となるといった問題がある。
一方、前記α,β−不飽和カルボン酸系重合体の流動性や溶解性等の改善のため、析出重合で得られた粉体を機械的に圧縮成型し、適度な大きさに粉砕、顆粒化する方法が知られている(特許文献2)。しかしながら、重合で得られた微粉を機械的に圧縮成型し、適度な大きさに粉砕、顆粒化するため、製造工程が煩雑となる。さらに、圧縮成形機等の設備が必要となる。
特開平05−117306号公報 特表2002−537410公報
本発明は、高濃度においても水に容易に分散、溶解が可能なα,β−不飽和カルボン酸系重合体の製造方法を提供することを目的とする。
すなわち、本発明は、α,β−不飽和カルボン酸を不活性溶媒中でラジカル重合開始剤の存在下に反応させるα,β−不飽和カルボン酸系重合体の製造方法において、下記一般式(1);
Figure 0004399327
(式中、RおよびRは、それぞれ独立して水素原子またはメチル基を、nは1または2を示す。)
で表される(メタ)アクリル酸誘導体の存在下で反応させることを特徴とするα,β−不飽和カルボン酸系重合体の製造方法に関する。
また、本発明は、上記製造方法により得られる中位粒子径が75〜500μmのα,β−不飽和カルボン酸系重合体粒子に関する。
本発明の特徴は、α,β−不飽和カルボン酸を不活性溶媒中でラジカル重合開始剤の存在下に反応させるα,β−不飽和カルボン酸系重合体の製造方法において、前記一般式(1)で表される(メタ)アクリル酸誘導体の存在下に反応させる点にある。
前記一般式(1)において、RおよびRは、それぞれ独立して水素原子またはメチル基を、nは1または2を示す。なお、「(メタ)アクリル」とは、「アクリル」または「メタクリル」を意味する。
本発明においては、α,β−不飽和カルボン酸を(メタ)アクリル酸誘導体の存在下に反応させることにより、高濃度においても水に容易に分散、溶解が可能なα,β−不飽和カルボン酸系重合体を製造することができる。
(メタ)アクリル酸誘導体の具体例としては、3−(アクリロイルオキシ)プロピオン酸、3−(メタクリロイルオキシ)プロピオン酸、3−(アクリロイルオキシ)−2−メチルプロピオン酸、3−(メタクリロイルオキシ)−2−メチルプロピオン酸、3−[3−(アクリロイルオキシ)プロピオニルオキシ]プロピオン酸、3−[3−(メタクリロイルオキシ)−2−メチルプロピオニルオキシ]−2−メチルプロピオン酸等が挙げられる。中でも工業的に入手が容易である観点から、3−(アクリロイルオキシ)プロピオン酸が好ましい。
(メタ)アクリル酸誘導体の使用量は、α、β―不飽和カルボン酸100重量部に対して0.01〜10重量部、好ましくは0.05〜5重量部、より好ましくは0.1〜4重量部であることが望ましい。(メタ)アクリル酸誘導体の使用量が0.01重量部未満の場合、使用する効果が得られない。また、10重量部を超える場合、使用量に見合う効果なく経済的でない。
なお、(メタ)アクリル酸誘導体の添加方法は、特に限定されず、重合開始前にα,β−不飽和カルボン酸と共に一括で添加しても良いし、重合中に複数回に分割して添加しても良い。
本発明で用いられるα,β−不飽和カルボン酸としては、特に限定されず、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸、メサコン酸等が挙げられる。
α,β−不飽和カルボン酸の量は、後述する不活性溶媒100容量部に対して6〜25容量部、好ましくは8〜22容量部、さらに好ましくは13〜20容量部であることが望ましい。α,β−不飽和カルボン酸の量が6容量部未満の場合、容積効率が悪化し、経済的でなくなるおそれがある。また、α,β−不飽和カルボン酸の量が25容量部を超える場合、反応が進行するにつれ、α,β−不飽和カルボン酸系重合体が析出し均一に攪拌することが困難となるおそれがある。
本発明においては、前記α,β−不飽和カルボン酸とα,β−不飽和カルボン酸アルキルエステルとを併用してもよい。α,β−不飽和カルボン酸アルキルエステルとしては、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸ペンチル、アクリル酸ヘキシル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸ノニル、アクリル酸n−デシル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸ミリスチル、アクリル酸パルミチル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸ベへニル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸ペンチル、メタクリル酸ヘキシル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸オクチル、メタクリル酸ノニル、メタクリル酸n−デシル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸ミリスチル、メタクリル酸パルミチル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸ベへニル等が挙げられる。これらの中では、安価で入手が容易である観点から、メタクリル酸n−デシル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸ベヘニルが好ましい。
なお、α,β−不飽和カルボン酸とα,β−不飽和カルボン酸アルキルエステルとを併用する際において、α,β−不飽和カルボン酸アルキルエステルの量は、得られるα,β−不飽和カルボン酸系重合体が水に溶解しにくくなるのを回避する観点から、α,β−不飽和カルボン酸に対して10モル%未満であることが好ましい。
本発明で用いられるラジカル重合開始剤としては、特に限定されず、例えば、α,α’−アゾイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス−2,4−ジメチルバレロニトリル、2,2’−アゾビスメチルイソブチレート、過酸化ベンゾイル、ラウロイルパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、第三級ブチルハイドロパーオキサイド等が挙げられる。中でも、取り扱いやすく、安定性に優れている観点から、α,α’−アゾイソブチロニトリルが好ましい。
ラジカル重合開始剤の使用量は、α,β−不飽和カルボン酸1モルに対して0.00003〜0.002モルであることが望ましい。ラジカル重合開始剤の使用量が0.00003モル未満の場合、反応速度が遅くなるため経済的でなくなるおそれがある。また、ラジカル重合開始剤の使用量が0.002モルを超える場合、重合が急激に進行するため除熱が困難となり、反応の制御が難しくなるおそれがある。
本明細書にいう不活性溶媒とは、α,β−不飽和カルボン酸を溶解するが(メタ)アクリル酸誘導体を溶解せず、かつ得られるα,β−不飽和カルボン酸系重合体を溶解しない溶媒をいう。
不活性溶媒としては、例えば、ノルマルペンタン、ノルマルヘキサン、イソヘキサン、ノルマルヘプタン、ノルマルオクタン、イソオクタン等の鎖状炭化水素;シクロペンタン、メチルシクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の脂環式炭化水素等が挙げられる。これらは単独で使用してもよく、2種以上を併用しても良い。中でも、安価で入手しやすい観点から、鎖状炭化水素、とりわけノルマルヘキサンが好ましい。
α,β−不飽和カルボン酸と、(メタ)アクリル酸誘導体とを反応させる際の雰囲気は、例えば、窒素ガス、アルゴンガス等の雰囲気であることが好ましい。
反応温度は、50〜90℃、好ましくは55℃〜75℃であることが望ましい。反応温度が50℃未満の場合、反応溶液の粘度が上昇し、均一に攪拌することができなくなるおそれがある。また、反応温度が90℃を超える場合、反応が急激に進行し、反応の制御ができなくなるおそれがある。反応時間は、反応温度によって異なるので一概には決定することができないが、通常、0.5〜5時間である。
反応終了後、反応溶液を80〜130℃に加熱し、不活性溶媒を揮散除去することにより、白色粒状のα,β−不飽和カルボン酸系重合体を得ることができる。加熱温度が80℃未満の場合、乾燥に長時間を要するおそれがある。また、加熱温度が130℃を超える場合、得られるα,β−不飽和カルボン酸系重合体の溶解性が悪化するおそれがある。
かくして得られたα,β−不飽和カルボン酸系共重合体は、その中位粒子径が好ましくは75〜500μm、より好ましくは100〜350μmのほぼ球状の粒子である。中位粒子径が75μm未満の場合、α,β−不飽和カルボン酸系重合体の粉立ち等が激しくなる場合があり取り扱いにくくなるばかりか、高濃度に水に分散、溶解させる際にママコが発生しやすくなる。一方、500μmを超える場合、α,β−不飽和カルボン酸系重合体の水に対する水和が遅くなる傾向にあり、溶解時間が長くなる場合があり、生産性の悪化につながることがある。
なお、中位粒子径とは、α,β−不飽和カルボン酸系重合体の粒子を篩で分級したときに各篩上に残っているα,β−不飽和カルボン酸系重合体の粒子の重量を順次積算して得られた積算重量が、α,β−不飽和カルボン酸系重合体の粒子の全重量の50重量%に達したときに相当する篩の目開きをいう。
具体的には、α,β−不飽和カルボン酸系重合体の粒子30gを秤量し、これをJIS−Z8801−1982対応の7つの標準篩(上から目開き850μm、500μm、300μm、250μm、180μm、106μm、75μm、受け皿の順に積み重ねた)の一番上の篩にα,β−不飽和カルボン酸系重合体の粒子を入れ、ロータップ式篩振動器を用いて30分間振動させて篩分けした後に秤量し、その結果に基づいて下記式:
中位粒子径(μm)=[(15−A)/(C−A)]×(D−B)+B
にしたがって求めた。
なお、式中、Aは、粒子径の大きい方から順次重量を積算し、積算重量が50重量%未満であり、かつ、50重量%に最も近い点の積算値を求めた場合の当該積算値(g)であり、また、Bは、当該積算値を求めた時の篩の目開き(μm)である。また、Cは、粒子径の大きい方から順次重量を積算し、積算重量が50重量%以上であり、かつ、50重量%に最も近い点の積算値を求めた場合の当該積算値(g)であり、また、Dは、当該積算値を求めたときの篩の目開き(μm)である。
本発明により得られるα,β−不飽和カルボン酸系重合体は、粒状であるため、ママコの発生を防ぎ、高濃度においても水に容易に分散、溶解することができる。
以下に実施例および比較例を挙げて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではない。
実施例1
攪拌機、温度計、窒素吹き込み管および冷却管を備えた500mL容の四つ口フラスコに、アクリル酸40g(0.56モル、38.1mL)、3−(アクリロイルオキシ)プロピオン酸(東亞合成株式会社の商品名:アロニックスM−5600)1.2g、α,α’−アゾビスイソブチロニトリル0.13g(0.00079モル)、ノルマルヘキサン177g(264mL)を仕込んだ。引き続き、均一に攪拌、混合した後、反応容器の上部空間、原料および溶媒中に存在している酸素を除去するために、溶液中に窒素ガスを吹き込んだ。次いで、窒素雰囲気下、55〜60℃に保持して4時間反応させた。反応終了後、生成したスラリーを90℃に加熱して、ノルマルヘキサンを留去し、中位粒子径239μmで白色粒状のα,β−不飽和カルボン酸系重合体38gを得た。
実施例2
攪拌機、温度計、窒素吹き込み管および冷却管を備えた500mL容の四つ口フラスコに、アクリル酸45g(0.63モル、42.9mL)、3−(アクリロイルオキシ)プロピオン酸(東亞合成株式会社の商品名:アロニックスM−5600)0.9g、α,α’−アゾビスイソブチロニトリル0.14g(0.00085モル)、ノルマルヘキサン150g(224mL)を仕込んだ。引き続き、均一に攪拌、混合した後、反応容器の上部空間、原料および溶媒中に存在している酸素を除去するために、溶液中に窒素ガスを吹き込んだ。次いで、窒素雰囲気下、55〜60℃に保持して4時間反応させた。反応終了後、生成したスラリーを90℃に加熱して、ノルマルヘキサンを留去し、中位粒子径127μmで白色粒状のα,β−不飽和カルボン酸系重合体43gを得た。
実施例3
攪拌機、温度計、窒素吹き込み管および冷却管を備えた500mL容の四つ口フラスコに、アクリル酸43g(0.60モル、41.0mL)、メタクリル酸ラウリル2g(0.008モル)、α,α’−アゾビスイソブチロニトリル0.14g(0.00085モル)、ノルマルヘキサン177g(264mL)を仕込んだ。引き続き、均一に撹拌、混合した後、反応容器の上部空間、原料および溶媒中に存在している酸素を除去するために、溶液中に窒素ガスを吹き込んだ。次いで、窒素雰囲気下、55〜60℃に保持して1時間反応させた。その後、3−(アクリロイルオキシ)プロピオン酸(東亞合成株式会社の商品名:アロニックスM−5600)0.9gを反応系に添加し、3時間反応させた。反応終了後、生成したスラリーを90℃に加熱して、ノルマルヘキサンを留去し、中位粒子径が195μmで白色粒状のα,β−不飽和カルボン酸系重合体45gを得た。
比較例
攪拌機、温度計、窒素吹き込み管および冷却管を備えた500mL容の四つ口フラスコに、アクリル酸40g(0.56モル、38.1mL)、α,α’−アゾビスイソブチロニトリル0.13g(0.00079モル)、ノルマルヘキサン177g(264mL)を仕込んだ。引き続き、均一に攪拌、混合した後、反応容器の上部空間、原料および溶媒中に存在している酸素を除去するために、溶液中に窒素ガスを吹き込んだ。次いで、窒素雰囲気下、55〜60℃に保持して4時間反応させた。反応終了後、生成したスラリーを90℃に加熱して、ノルマルヘキサンを留去し、白色微粉末のα,β−不飽和カルボン酸系重合体37gを得た。なお、得られたα,β−不飽和カルボン酸系重合体は、微粉末であり、目開き75μmの標準篩をすべて通過するため中位粒子径が測定できなかった。
各実施例および比較例で得られたα,β−不飽和カルボン酸系重合体の物性として、高濃度における分散性および膏体の剥離強度を以下のようにして評価した。結果を表1に示した。
(1)高濃度における分散性
2L容のガラス製ビーカー(直径14cm)にイオン交換水980gを入れ、ホモディスパー(TKホモディスパー f model:特殊機化学製)を毎分2000回転の速度に設定し、ビーカーの中心部よりやや偏心させた位置に設置した。実施例および比較例で得られたα,β−不飽和カルボン酸系重合体20gをガラス製ビーカー内壁直近に10秒以内で投入し、α,β−不飽和カルボン酸系重合体が分散するまでの時間、ママコ生成の有無を目視評価した。
(2)膏体の剥離強度
グリセリン15g、カルボキシメチルセルロースナトリウム3gおよびジヒドロキシアルミニウムアミノアセテート0.1gを均一に混合した(A液)。一方、予め60℃に加熱した精製水50gに、ポリオキシエチレン硬化ひまし油(エチレンオキサイド10モル付加物)1gおよびエチレンジアミン四酢酸ナトリウム0.05gを溶解した(B液)。
精製水10.85gにカオリン6gを分散し、次いで実施例および比較例で得られたα,β−不飽和カルボン酸系重合体4g、酒石酸4g、ポリビニルアルコール2g、ポリアクリル酸ナトリウム1.5g、上記A液およびB液を加えて均一になるまで攪拌し、膏体(pH4.1)を得た。
ポリプロピレン製不織布(35mm×150mm)に、得られた膏体を厚み1mmとなるように展延した後、ポリプロピレンフィルムで表面を覆い、室温で7日間密閉保存して硬化させた。硬化後、表面のポリプロピレンフィルムを取り除き、アルミ製フィルムを90g/inchの荷重で30秒間圧着して剥離試験用テストピースとした。得られたテストピースをSTROGRAPH R型(東洋精機製作所製)で50mm/分の速度で剥離強度を測定した。同様に各テストピースを3個作製し、その平均値を求めた。
Figure 0004399327
表1に示された結果から、実施例1〜3で得られたα,β−不飽和カルボン酸系重合体は、高濃度における分散性が良く、粘着性に優れていることがわかる。
本発明により得られるα,β−不飽和カルボン酸系重合体は、高濃度においても水に容易に分散、溶解することができる。また、優れた粘着性、増粘性および凝集作用を有しており、その性能を生かして増粘剤、パップ剤用粘着剤、紙力増強剤、硬化剤、凝集剤等に利用することができる。

Claims (3)

  1. α,β−不飽和カルボン酸を不活性溶媒中でラジカル重合開始剤の存在下に反応させるα,β−不飽和カルボン酸系重合体の製造方法において、
    下記一般式(1);
    Figure 0004399327
    (式中、RおよびRは、それぞれ独立して水素原子またはメチル基を、nは1または2を示す。)
    で表される(メタ)アクリル酸誘導体の存在下で反応させ、かつ、前記(メタ)アクリル酸誘導体の使用量が、α,β−不飽和カルボン酸100重量部に対して、0.01〜5重量部であることを特徴とするα,β−不飽和カルボン酸系重合体の製造方法。
  2. (メタ)アクリル酸誘導体が、3−(アクリロイルオキシ)プロピオン酸である請求項1載のα,β−不飽和カルボン酸系重合体の製造方法。
  3. 請求項1または2に記載の製造方法により得られる中位粒子径が75〜500μmのα,β−不飽和カルボン酸系重合体粒子。
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