JP4399278B2 - マイクロミラーの共振検出装置及びレーザ光走査装置 - Google Patents

マイクロミラーの共振検出装置及びレーザ光走査装置 Download PDF

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Description

本発明は、マイクロミラーの共振を検出する装置、及び、該共振検出装置を具備するレーザ光走査装置に関する。
レーザスキャナヘッド方式のレーザプリンタにあっては、レーザダイオードからの光をコリメータレンズにて平行光とし、ポリゴンミラーを回転させることで平行レーザ光を印刷幅に走査している。このようなレーザプリンタにおける印刷速度は、走査用のポリゴンミラーの回転数,ミラー面数によって規定されるが、機械的な制約から高速化には限界がある。
近年、レーザ光の走査機構として、ポリゴンミラーに代えて、小型に構成されたミラーであるマイクロミラーを使用するレーザプリンタの開発が進んでいる。半導体製造プロセス等における技術を応用して種々の機械要素の小型化を実現するMEMS(Micro Electro Mechanical System)技術により、光を反射する機械要素としてミラーの小型化を図ったものがマイクロミラーであり、このマイクロミラーは、静電力にて駆動され、その回動角によって光の反射経路を変更するため、レーザ光の走査機構としては好適である。
マイクロミラーは、例えば、駆動用の交流電圧が印加され、一部が櫛歯状をなしている第1電極と、第1電極の櫛歯部と対向する櫛歯部、及び、回動するミラー本体部(回動部)を備えて接地される第2電極とを有している。第1電極に矩形状の交流電圧を印加した場合、第1電極の櫛歯部と第2電極の櫛歯部との間の静電力にてミラー本体部が反復的に回動する。このようなマイクロミラーに関して、小さい駆動電圧でも大きい回動角を得る工夫が種々提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2002−311376号公報
ミラー本体部は反復的な回動を行うが、マイクロミラーでは、振動体の共振現象を利用して小さな駆動力で大きい回動角を得ることが可能である。つまり、振動体の固有周波数と一致する周波数でミラー本体部(振動体)を動作させれば共振現象により小さな駆動力でも効率的に回動させることができる。よって、マイクロミラーが共振状態であるか否かを検出することは、共振現象を利用して低い駆動電圧にて大きな回動角を得るためには必須の処理である。
そこで、マイクロミラーをレーザ光走査機構に使用したレーザプリンタにあっては、印刷処理を行う前に、試験用のレーザ光をマイクロミラーで走査させ、その走査光を特別の受光素子で受信し、その受信光を特別の解析回路で解析して共振状態か否かを検出している。このような共振検出系では、特別な受光素子及び解析回路を含む光学システムを別途設ける必要があり、装置の大嵩化及び高コスト化が避けられないという問題がある。
ところで、上述した如き第1電極と第2電極とを同一平面に有するようなマイクロミラーを駆動する場合に、そのマイクロミラーの固有周波数の比較的小さい交流電圧をいきなり第1電極に印加しても、共振状態は得られないことが知られている。非常に大きい交流電圧を印加すれば、最初に固有周波数としても共振状態を得ることはできるが、このような大電圧の場合には、電極が破損する可能性があるという問題があり、また、高圧電源が必要であってコストアップにつながるという問題もある。
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、小型の構成にて簡便に共振状態か否かを検出できるマイクロミラーの共振検出装置、及び、該共振検出装置を具備するレーザ光走査装置を提供することを目的とする。
本発明の請求項1に係るマイクロミラーの共振検出装置は、駆動用の交流電圧が印加される第1電極と、接地される第2電極と、自身の容量変化に伴って励起電圧が変化する第3電極とを有するマイクロミラーの共振を検出する装置であって、前記第1電極に交流電圧を印加して前記マイクロミラーを駆動させた状態で、前記第3電極の励起電圧の経時変化を取得する取得手段と、該取得手段で取得した励起電圧の経時変化に基づいて、前記共振の有無を検出する検出手段とを備えており、該検出手段は、励起電圧の経時変化に所定値以上の波高差が存在するか否かを判断する手段と、所定値以上の波高差が存在する場合に前記共振を検出する手段とを含むことを特徴とする。
本発明にあっては、第1電極と第2電極との相互作用による静電力によってマイクロミラーが回動する。この回動に伴って、第3電極は自身の容量変化により励起電圧が変化する。取得手段は、この第3電極における励起電圧の経時変化を取得し、検出手段は、取得された励起電圧の経時変化に基づいて共振を検出する。マイクロミラーの研究・開発に従事している本発明者は、マイクロミラーが回動しているときの駆動用の電極とは別の第3電極に励起される電圧をモニタしている際に、共振時と非共振時とでその電圧のモニタ結果に差異があることを知見した。具体的には、マイクロミラーが回動する際に、マイクロミラーの物理的な変位に伴って第3電極の容量変化が励起電圧変化として反映されるが、この励起電圧の変化が共振点で最も顕著であるという特性を知見した。本発明はこの知見に基づいてなされたものであり、検出用の第3電極に励起される電圧のモニタ結果に基づいて共振を検出する。よって、受光素子を含むような特別な光学システムを設けることなく、簡便に共振の有無を判別する。
本発明にあっては、第3電極での励起電圧に所定値以上の波高差が存在する場合、言い換えると第3電極での励起電圧のピーク変動が所定値より大きい場合には、共振状態であると判別し、その励起電圧に所定値以上の波高差が存在しない場合、言い換えるとそのピーク変動が所定値より小さい場合には、共振状態でないと判別する。よって、正確かつ簡便に共振の有無を判別できる。
本発明の請求項に係るマイクロミラーの共振検出装置は、請求項において、前記第1,第2及び第3電極とは異なる前記マイクロミラーが有する第4電極に直流電圧を印加する手段を更に備えることを特徴とする。
本発明にあっては、第4電極に直流電圧を印加して固有周波数を制御する。よって、マイクロミラーで所望の固有周波数が得られる。
本発明の請求項に係るレーザ光走査装置は、マイクロミラーによりレーザ光を走査するようにしたレーザ光走査装置において、前記マイクロミラーの共振を検出するための請求項1または2記載のマイクロミラーの共振検出装置を具備することを特徴とする。
本発明のレーザ光走査装置にあっては、上述したようなマイクロミラーの共振を簡便に検出する装置を備えている。よって、受光素子を含むような特別な光学システムを設けることなく、簡便に共振の有無を判別する。また、共振状態を検出した際の信号情報を用いて、例えばレーザプリンタにおける正確な水平同期信号の生成が可能となる。
本発明の請求項に係るレーザ光走査装置は、請求項において、前記マイクロミラーの共振検出装置の前記検出手段にて共振を検出したタイミングで前記マイクロミラーによるレーザ光の走査を開始させる手段を備えることを特徴とする。
本発明のレーザ光走査装置にあっては、検出手段にて共振を検出したタイミングでレーザ光の走査を開始する。よって、マイクロミラーが確実に共振状態になった時点からレーザ光の走査が開始されるため、レーザ光の走査を確実に行える。
本発明の請求項に係るレーザ光走査装置は、請求項において、前記マイクロミラーの共振検出装置の前記検出手段にて共振を検出しない場合に故障であることを検知する手段を備えることを特徴とする。
本発明のレーザ光走査装置にあっては、検出手段にて共振を検出しない場合に故障であると検知する。よって、簡便に故障の検知を行える。
本発明のマイクロミラーの共振検出装置では、マイクロミラーの回動に伴って第3電極に励起される電圧の経時変化に基づいて共振点であるか否かを検出するようにしたので、従来例のように共振検出用の特別な光学システムを設けることなく、簡便に共振の有無を判別することができる。
本発明のマイクロミラーの共振検出装置では、第3電極での電圧のピーク変動が所定範囲より大きい場合に共振状態であると判別し、そのピーク変動が所定範囲より小さい場合に共振状態でないと判別するようにしたので、正確かつ簡便に共振の有無を判別することができる。
本発明のマイクロミラーの共振検出装置では、第4電極に直流電圧を印加して固有周波数を制御するようにしたので、マイクロミラーで所望の固有周波数を得ることができる。
本発明のレーザ光走査装置では、マイクロミラーの共振を簡便に検出する装置を備えているので、特別な光学システムを設けることなく、簡便に共振の有無を判別することができ、また、検出状態を検出した際の信号情報を用いて、種々のタイミング信号を正確に生成することができる。
本発明のレーザ光走査装置では、マイクロミラーの共振を検出した以降にレーザ光の走査を開始するようにしたので、所望のレーザ光の走査を確実に行うことができる。
本発明のレーザ光走査装置では、マイクロミラーの共振を検出しない場合に故障であると検知するようにしたので、簡便に故障を検知することができる。
以下、本発明をその実施の形態を示す図面に基づいて具体的に説明する。図1は、本発明に係るマイクロミラーの共振検出装置の一実施の形態の構成を示す図である。本発明におけるマイクロミラー10は、第1電極1、第2電極2及び第3電極3と、後述する回動部2bを収容して回動部2bの回動空間を確保するための収容孔4とを有している。
接地されている第2電極2は、マイクロミラー10の周縁部を構成するフレーム部2aと、マイクロミラー10の中央部を構成する回動部2bと、フレーム部2a及び回動部2bを連結するヒンジ部2cとを有している。回動部2bは、幅方向及び長手方向に対称な構成をなしており、ヒンジ部2cに連なる長手方向中央部の1箇所の幅広部と、長手方向端部の2箇所の幅広部と、中央の幅広部及び両端の幅広部の間の2箇所の幅狭部とを有し、ヒンジ部2cに支持されて収容孔4内で自由に回動できるようになっている。そして、この回動する回動部2bに照射されたレーザ光が、回動部2bの回転角度に応じて所望の方向に走査される。
フレーム部2aの対向する2つの周縁内側には、絶縁膜5を介して長尺の第1電極1が設けられている。第1電極1の回動部2b(両端の幅広部)に対向する側には櫛歯部1aが形成され、回動部2b(両端の幅広部)の第1電極1に対向する側には櫛歯部2dが形成されており、櫛歯部1aと櫛歯部2dとは非接触の状態で交差している。この駆動用の第1電極1には、矩形波状の交流電圧を印加するための交流電源6が接続されている。また、交流電源6には、印加する交流電圧の周波数を制御する周波数制御器9が接続されている。交流電源6により交流電圧を第1電極1に印加した場合、第1電極1(櫛歯部1a)と第2電極2(櫛歯部2d)との間に相互に逆向きの静電力が発生し、その結果、第1電極1及び第2電極2に直交する方向にモーメントが生成され、ヒンジ部2cを軸として回動部2bが回動するようになっている。この回動により、例えば回動部2bへの照射レーザ光が選択された方向に反射され、レーザ光を走査できるようになっている。このような櫛歯状の電極構成は、電極同士が向き合う面積が最大化するため、同一電圧に対して最大の有効静電力を発生できる点で有利である。
第1電極1が設けられていないフレーム部2aの対向する2つの周縁内側には、絶縁膜5を介して夫々2つずつの第3電極3が設けられている。検出用の第3電極3は、回動部2bの幅狭部に対向するように収容孔4内を延在して設けられている。第3電極3の回動部2b(中央の幅広部及び両端の幅広部)に対向する側には櫛歯部3aが形成され、回動部2b(中央の幅広部及び両端の幅広部)の第3電極3に対向する側には櫛歯部2eが形成されており、櫛歯部3aと櫛歯部2eとは非接触の状態で交差している。回動部2bの回動に伴う櫛歯部2eの物理的な変位により、第3電極3(櫛歯部3a)の容量が変化して励起される電圧は変動する。
なお、このような第1電極1、第2電極2、第3電極3及び絶縁膜5は、単一のシリコン基板を用いた、例えばRIE(Reactive Ion Etching)のエッチング加工処理、CVD(Chemical Vapor Deposition)のSiO2 成膜処理によって形成される。
第3電極3には、第3電極3に励起される電圧を検出するための電圧モニタ器7が接続されており、第3電極3での励起電圧の経時変化を検出するようになっている。電圧モニタ器7には、共振/非共振判別器8が接続されており、共振/非共振判別器8は、第3電極3での励起電圧の経時変化に基づいて、マイクロミラー10が共振状態であるか否かを判別し、その判別結果を表す信号を出力する。
次に、動作について説明する。交流電源6によりマイクロミラー10の固有周波数近傍の周波数の矩形波状の交流電圧を第1電極1に印加する。図2(a)は、第1電極1に印加する駆動電圧波形の一例を示す。このような電圧印加により、第1電極1(櫛歯部1a)と第2電極2(櫛歯部2d)との間に発生した逆向きの静電力にて第1電極1及び第2電極2に直交する方向にモーメントが生成し、ヒンジ部2cを軸として回動部2bが回動する。但し、マイクロミラー10が回動しているからといって、必ず共振状態であるとは言えない。小さな駆動力(低い駆動電圧)にて大きな回動角を安定的に得るためには、共振状態を得ることが必要である。そこで、第1電極1に印加する交流電圧の周波数を微調整して、共振状態の実現を図る。
この場合の交流電圧の周波数制御は、周波数制御器9を用いて、具体的に次のように行う。まず最初に、マイクロミラー10の固有周波数よりより少し高い初期周波数(例えば、固有周波数より10%程度高い周波数)の交流電圧を第1電極1に印加し、その後、その初期周波数から固有周波数まで連続的または間欠的に周波数を下げながら交流電圧を第1電極1に印加する。このように印加電圧の周波数を制御することにより、特別に大きな交流電圧を第1電極1に印加しなくても、マイクロミラー10の共振状態を確実に実現できる。大きな電圧を印加する必要がないため、高価な交流電源6を使用しなくて良いので、コストアップをもたらさない。
この際、本発明では、第3電極3での励起電圧の経時変化に基づいて、共振の有無を判別する。マイクロミラー10(回動部2b)が回動した場合、第2電極2の櫛歯部2eが物理的に変位するため、第3電極3の櫛歯部3aの容量が変化して励起電圧は変化する。図2(b)は、第1電極1への印加電圧(図2(a))に応じて第3電極3に検出される励起電圧波形の一例を示す。
ここで、共振時と非共振時とでは、第3電極3での励起電圧のパターンに差異が見られる。図3,図4はそれぞれ、共振時,非共振時における第3電極3での励起電圧波形の一例を示す。なお、非共振時では、図4に示すように、各波形における最高値がほとんど同じであって、波高差は認められない。これに対して、共振時では、図3に示すように、最高値が交互に変動する。これは、マイクロミラー10(回動部2b)の回動周波数(ω)が駆動周波数(2ω)に対して半分になることに起因している。即ち、破線で表す最高値が低い波形(A)と一点鎖線で表す最高値が高い波形(B)とが交互に現れ、非共振時よりも顕著な波高差が現出する。
そこで、本発明では、第3電極3でのこのような励起電圧特性を利用して、共振の有無を判別する。第3電極3での励起電圧は電圧モニタ器7にて検出されモニタされる。そのモニタ結果は共振/非共振判別器8へ送られ、共振/非共振判別器8にて、モニタ結果に基づき、マイクロミラー10が共振状態であるか否かが判別される。
共振/非共振判別器8での具体的な判別手法は以下の通りである。非共振時での略一定である各波形の最高値より少し低い値を閾値として設定する。所定時間にわたって、第3電極3での励起電圧の各波形の最高値がこの設定した閾値より高いか否かを判断し、最高値が閾値より高い波形の総数をカウントする。共振状態でない場合には、全ての波形においてその最高値が閾値より高くなるため、カウントされる波形の総数は駆動電圧の波形数と等しくなる。共振状態に近づくにつれて、波高差が現れてきて、この閾値より最高値が小さくなる波形も出現するため、徐々にカウントされる波形の総数は減少していく。そして、完全に共振状態になった場合には、図3に示すように、最高値が低い波形と最高値が高い波形とが交互に出現するため、カウントされる波形の総数は駆動電圧の波形数の半分となる。よって、カウント波形数が駆動電圧の波形数の半分となった場合に、共振状態であると判別する。
このように本発明では、第3電極3での励起電圧に基づいて、共振の有無を判別するようにしているため、特別な光学システムを設けることなく極めて簡便に安定した共振状態を検出できる。
次に、本発明の他の実施の形態について説明する。図5は、本発明に係るマイクロミラーの共振検出装置の他の実施の形態の構成を示す図である。図5において、図1と同一または同様な部分には同一番号を付している。本発明におけるマイクロミラー10は、第1電極1、第2電極2、第3電極3及び第4電極11と、回動部2bを収容して回動部2bの回動空間を確保するための収容孔4とを有している。
交流電源6に接続されている第1電極1と、接地されている第2電極2との構成は、上述した実施の形態(図1)と同様であるので、それらの説明は省略する。交流電源6により交流電圧を第1電極1を印加した場合、第1電極1(櫛歯部1a)と第2電極2(櫛歯部2d)との間に相互に逆向きの静電力が発生し、その結果、第1電極1及び第2電極2に直交する方向にモーメントが生成され、ヒンジ部2cを軸として回動部2bが回動する。
第1電極1が設けられていないフレーム部2aの対向する2つの周縁内側には、絶縁膜5を介して夫々1つずつの上述した実施の形態(図1)と同様の第3電極3が設けられていると共に、絶縁膜5を介して夫々1つずつの第4電極11が設けられている。第3電極3及び第4電極11は、回動部2bの幅狭部に対向するように収容孔4内を延在して設けられている。上述した実施の形態(図1)と同様に、第3電極3の回動部2b(中央の幅広部及び両端の幅広部)に対向する側には櫛歯部3aが形成され、回動部2b(中央の幅広部及び両端の幅広部)の第3電極3に対向する側には櫛歯部2eが形成されており、櫛歯部3aと櫛歯部2eとは非接触の状態で交差しており、回動部2bの回動に伴って第3電極3(櫛歯部3a)の容量が変化して励起される電圧は変動する。
また、第4電極11の回動部2b(中央の幅広部及び両端の幅広部)に対向する側には櫛歯部11aが形成され、回動部2b(中央の幅広部及び両端の幅広部)の第4電極11に対向する側には櫛歯部2fが形成されており、櫛歯部11aと櫛歯部2fとは非接触の状態で交差している。第4電極11は、マイクロミラー10の固有周波数を変更するための電極であって、直流電源12に接続されている。第4電極11へ印加する直流バイアス電圧の大きさを調整することにより、マイクロミラー10の固有周波数を制御できるようになっている。
なお、電圧モニタ器7及び共振/非共振判別器8の構成は、上述した実施の形態(図1)と同様であるので、それらの説明は省略する。
次に、動作について説明する。所望の固有周波数を得るために所定の大きさの直流バイアス電圧を第4電極11へ印加した状態で、周波数制御器9によって上述した実施の形態と同様の手順で周波数が制御された矩形波状の交流電圧を交流電源6から第1電極1に印加する。このような電圧印加により、第1電極1(櫛歯部1a)と第2電極2(櫛歯部2d)との間に発生した逆向きの静電力にて第1電極1及び第2電極2に直交する方向にモーメントが生成し、ヒンジ部2cを軸として回動部2bが回動する。そして、マイクロミラー10(回動部2b)が回動した場合、第2電極2の櫛歯部2eが物理的に変位するため、第3電極3の櫛歯部3aの容量が変化して励起電圧は変動する。
この実施の形態でも、第3電極3での励起電圧の経時変化に基づいて、共振の有無を判別する。なお、この判別処理における具体的手法は、上述した実施の形態の場合と同じであるので、その説明は省略する。この実施の形態では、所望の固有周波数に合った直流バイアス電圧を設定した後に、その固有周波数における共振状態を検出するようにしても良いし、ある直流バイアス電圧印加時に共振状態を検出しておき、その後直流バイアス電圧を変更して所望の固有周波数を実現するようにしても良い。
なお、上記の実施の形態では、各種機能の電極を平面的に配置するように構成したが、それらの電極を積層する態様でマイクロミラーを構成するようにしても良いことは勿論である。
図6は、図1または図5に示したマイクロミラーの共振検出装置を備えたレーザ光走査装置の一例であるレーザダイオードヘッド20の構成を示す概略図である。図6において、図1または図5と同一番号を付したものは同一部材を示す。
図1または図5に示したマイクロミラー10の光入射側には、レーザ光を出射するレーザダイオード21、レーザダイオード21からのレーザ光を平行光にするコリメータレンズ22が配設されている。また、マイクロミラー10の光反射側には、感光体23に結像するためのf−θレンズ24,シリンドリカルミラー25が配設されている。そして、コリメータレンズ22を介した平行レーザ光がマイクロミラー10(回動部2b)に照射され、マイクロミラー10(回動部2b)が回動することにより、この照射レーザ光がプリント幅に走査される。
共振/非共振判別器8には、印刷処理でのデータ書込み用の水平同期信号を生成する水平同期信号生成回路31と、レーザ光の走査開始のタイミングを検知する走査開始検知器32と、レーザダイオードヘッド20の故障を検知する故障検知器33とが接続されている。共振/非共振判別器8は、マイクロミラー10が共振状態であることを判別した場合に、その判別結果を表す信号を水平同期信号生成回路31,走査開始検知器32及び故障検知器33へ出力する。
水平同期信号生成回路31は、共振/非共振判別器8から入力される信号情報を利用して、水平同期信号を生成し、生成した水平同期信号を印刷制御部(図示せず)へ送出する。よって、正確なタイミングで水平同期信号を生成できる。マイクロミラー10が安定した共振状態になった時点からプリンタが印刷可能状態になるため、共振/非共振判別器8で共振状態を検出した後に印刷を行う。走査開始検知器32は、共振/非共振判別器8から共振状態であることを表す信号を入力したタイミングで、実際の印刷処理に利用されるレーザ光の走査開始の制御信号を印刷制御部(図示せず)へ送出する。よって、マイクロミラー10が確実に共振状態になった時点からレーザ光の走査が開始されるため、レーザ光の走査を正確に行える。故障検知器33は、駆動開始から所定時間経っても、共振/非共振判別器8から共振状態であることを表す信号を入力しない場合に、故障であることを検知して、その検知結果をユーザに報知する。よって、簡便に故障をユーザへ知らせることができる。
なお、マイクロミラー駆動開始時における本発明の第1電極1への印加電圧の周波数制御の手法は、上述したような実施の形態に適用されるだけでなく、第1電極及び第2電極を同一平面に有する構成をなす全てのマイクロミラーの駆動に適用可能であることは勿論である。
本発明に係るマイクロミラーの共振検出装置の一実施の形態の構成を示す図である。 第1電極(駆動電極)に印加する駆動電圧波形、及び、第3電極(検出電極)に検出される励起電圧波形の一例を示す図である。 共振時に第3電極(検出電極)で検出される励起電圧波形の一例を示す図である。 非共振時に第3電極(検出電極)で検出される励起電圧波形の一例を示す図である。 本発明に係るマイクロミラーの共振検出装置の他の実施の形態の構成を示す図である。 本発明に係るレーザ光走査装置(レーザダイオードヘッド)の構成を示す概略図である。
符号の説明
1 第1電極
1a 櫛歯部
2 第2電極
2a フレーム部
2b 回動部
2c ヒンジ部
2d,2e,2f 櫛歯部
3 第3電極
3a 櫛歯部
4 収容孔
5 絶縁膜
6 交流電源
7 電圧モニタ器
8 共振/非共振判別器
9 周波数制御器
10 マイクロミラー
11 第4電極
11a 櫛歯部
12 直流電源
20 レーザダイオードヘッド
31 水平同期信号生成回路
32 走査開始検知器
33 故障検知器


Claims (5)

  1. 駆動用の交流電圧が印加される第1電極と、接地される第2電極と、自身の容量変化に伴って励起電圧が変化する第3電極とを有するマイクロミラーの共振を検出する装置であって、前記第1電極に交流電圧を印加して前記マイクロミラーを駆動させた状態で、前記第3電極の励起電圧の経時変化を取得する取得手段と、該取得手段で取得した励起電圧の経時変化に基づいて、前記共振の有無を検出する検出手段とを備えており、該検出手段は、励起電圧の経時変化に所定値以上の波高差が存在するか否かを判断する手段と、所定値以上の波高差が存在する場合に前記共振を検出する手段とを含むことを特徴とするマイクロミラーの共振検出装置。
  2. 前記第1,第2及び第3電極とは異なる前記マイクロミラーが有する第4電極に直流電圧を印加する手段を更に備えることを特徴とする請求項1記載のマイクロミラーの共振検出装置。
  3. マイクロミラーによりレーザ光を走査するようにしたレーザ光走査装置において、前記マイクロミラーの共振を検出するための請求項1または2記載のマイクロミラーの共振検出装置を具備することを特徴とするレーザ光走査装置。
  4. 前記マイクロミラーの共振検出装置の前記検出手段にて共振を検出したタイミングで前記マイクロミラーによるレーザ光の走査を開始させる手段を備えることを特徴とする請求項3記載のレーザ光走査装置。
  5. 前記マイクロミラーの共振検出装置の前記検出手段にて共振を検出しない場合に故障であることを検知する手段を備えることを特徴とする請求項3記載のレーザ光走査装置。
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