JP4398501B2 - ガスセンサ - Google Patents

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Description

本発明は、酸素センサ、HCセンサ、NOxセンサなど、測定対象となるガス中の被検出成分を検出するためのガスセンサに関する。
上述のようなガスセンサとして、被検出成分を検出する検出部が前端に形成された棒状ないし筒状の検出素子を、金属製のケーシングの内側に配置した構造のものが知られている。このようなガスセンサにおいては、測定雰囲気中に位置する検出部を覆うプロテクタが設けられている。プロテクタの側壁部にはガス流通孔が形成され、排気ガス等の被測定ガスはこのガス流通孔からプロテクタ内に導かれて検出部と接触させられる。
自動車用の各種ガスセンサにおいて最近では、被測定ガス中の水滴や油滴あるいは汚れ等に対して、さらにプロテクタの壁部表面や内部空間で凝縮した凝縮水の侵入に対して検出部の保護機能を高めるため、該プロテクタを内外2つの筒状部からなる二重構造としたものも多く使用されている。図10に示すように従来は、このような二重構造のプロテクタ106においては、内外の筒状部106a、106bの側壁部にそれぞれガス入口163,161を形成し、被測定ガスはまず外側の筒状部106aのガス入口163を通り、次いで内側の筒状部106bのガス入口161を通って検出部102に到達する形となる。
ところで、上記のような二重構造のプロテクタにおいては、検出部の保護機能は高められるが、壁部が二重となる分だけガス流通に対する抵抗が増大し、例えばプロテクタ外側とプロテクタ内部空間との間での被測定ガスの交換速度も小さくなることが多い。そのため、測定雰囲気中の被測定成分の濃度が急激に変化した場合等においては、応答に遅れが出やすいという構造上の問題がある。
さらにこの場合、例えば図10のように検出部102において、特に積層体の一方の面にのみガス検知面DPが形成されていると次のような問題が生ずる。すなわち、排気ガス等の被測定ガスEGがガス検知面DPの側からプロテクタ106内に流れ込んだ場合は、ガス流はガス検知面DPに比較的直接的に到達しやすいためにガス中の被検出成分の濃度等が変化したときの検出応答性は比較的良好となるが、例えばこれと反対側から流れ込んだ場合は、検出部102の検知面DPとは反対側の面にガス流が当たるため、検出応答遅れが生じやすくなる。このように、プロテクタに対する被測定ガス流の方向に応じてセンサの応答性や出力特性が変化しやすい欠点(方向依存性)がある。
なお、プロテクタを一重構造とすれば、プロテクタ内外のガスの交換速度が高められるので、センサの応答性は良好となるが、検出部に対する保護機能は当然のことながら悪くなる。また、急激にガス流速が大きくなったりガス温が低下したりすると検出部の温度が低下し、例えば酸素濃淡電池素子が不活性化して検出感度が低下したり検出出力が途切れたりする問題を生ずる。なお、ガスの交換速度を高めるために、二重構造のプロテクタのガス入口の寸法を大きくする方法もあるが、この場合も程度の差はあれ上記一重構造プロテクタと同様の問題が避け難く、応答性と保護機能とを両立させることは困難であった。
本発明の課題は、多重構造プロテクタが本来的に具備する検出部の保護機能をさらに高め、しかもセンサ応答特性に被測定ガス流の方向依存性が生じにくく、ひいては適切なレベルにて均一な応答性あるいは出力特性が得られるガスセンサを提供することにある。
課題を解決するための手段及び作用・効果
上記課題を解決するために、本発明のガスセンサは、
検出素子の前端側に形成された検出部を覆うプロテクタが、第一筒状部と、該第一筒状部の外側に略同軸状に配置される第二筒状部とを備え、
前記第一筒状部の側壁部に第一側ガス入口が周方向に沿って複数形成され、該第一側ガス入口には、被測定ガスを前記検出部と前記第一筒状部との間に導入し、かつ前記検出部を取り囲む旋回流を発生させるための第一側ガイド体が配置され、前記第一側ガス入口を含む軸直交断面において、前記第一側ガイド体のガス導入面の前記被測定ガス導入方向への延長線(以下、第一側ガス導入線という)が、前記検出部の外面よりも径方向外側に離間して位置しているとともに、
前記第二筒状部の側壁部であって前記第一側ガス入口よりも軸方向前端側に第二側ガス入口が形成され、該第二側ガス入口に、被測定ガスを前記第一筒状部と前記第二筒状部との間に導入し、かつ前記第一筒状部の側壁部外面を取り囲む旋回流を発生させるための第二側ガイド体配置されたことを特徴とする。
上記本発明のガスセンサにおいては、そのプロテクタが内側の第一筒状部と外側の第二筒状部とを有する少なくとも二重構造とされ、かつ、第一筒状部の側壁部に形成される第一側ガス入口に第一側ガイド体が配置されている。この第一側ガイド体は、被測定ガスを検出部を取り囲む状態で旋回流を生じさせる機能を有し、この旋回流に伴い発生する遠心力により、相対的に重い水滴・油滴等は相対的に軽いガス分と分離されて第一筒状部の側壁部内面に押し付けられる。したがって、被測定ガス中に水滴・油滴等が含まれる場合にもそれら水滴・油滴等が第一筒状部の内側(検出部)へ侵入しにくくなり、検出部に対する保護機能がさらに向上する。
さらに本発明では、第一側ガス入口を第二側ガス入口よりも軸方向後端側に配置することができる。このように、第一側ガス入口と第二側ガス入口とが軸方向に離間して形成されているので、第一筒状部内側へ被測定ガス中の水滴・油滴等が侵入しにくくなり、かつ第二筒状部内部で発生する凝縮水が第一筒状部の内側(検出部)に流入しにくくなり、もって検出部に対する保護機能がさらに向上する。このようにして、被測定ガスは、第二側ガス入口の第二側ガイド体により第一筒状部の側壁部外面を取り囲む状態で旋回流を形成しながら、第一筒状部の側壁部に周方向に沿って複数形成されたそれぞれの第一側ガス入口から第一筒状部の内側に流入することになる。その結果、プロテクタの軸線周りにおいてどのような角度で被測定ガス流が当たっても、被測定ガス流の方向によらず均一な応答性あるいは出力が得られる。このことは特に検出部の外周面に対し、その周方向の一部区間に沿ってガス検知面が形成されている場合や、板状で片側にガス検知面を形成している場合においては、特に有利な効果として働く。
ここで第一側ガイド体は、第一筒状部の側壁部から径方向内側に向けて一体的に延出されていることが好ましい。この第一側ガイド体の構成によって、プロテクタ内側へ被測定ガス中の水滴・油滴等が侵入しにくく、かつ被測定ガスの流通を阻害しにくくなるので、検出部に対する保護機能及びセンサ応答特性が一層向上する。このような第一側ガイド体としては、第一筒状部の側壁部において、湾曲した切れ目を作成し、この切れ目により生ずる爪状部を径方向内側に折り曲げることで構成できる。
さらに第二側ガイド体は、第二筒状部の側壁部から径方向内側に向けて一体的に延出されていることが好ましい。この第二側ガイド体の構成によって、プロテクタ内側へ被測定ガス中の水滴・油滴等が侵入しにくく、かつ被測定ガスの流通を阻害しにくくなるので、検出部に対する保護機能及びセンサ応答特性が一層向上する。このような第二側ガイド体としては、第二筒状部の側壁部において、湾曲した切れ目を作成し、この切れ目により生ずる爪状部を径方向内側に折り曲げることで構成できる
また本発明では、第二側ガス入口を含む軸直交断面において、第二側ガイド体のガス導入面の被測定ガス導入方向への延長線(以下、第二側ガス導入線という)が、第一筒状部の側壁部外面よりも径方向外側に離間して位置するとよい。つまり、第二側ガス導入線が第一筒状部の側壁部外面に接したり交差したりしないので、旋回流に伴い発生する遠心力により、相対的に重い水滴・油滴等は第二筒状部の側壁部内面に押し付けられ壁面に沿って流下し、一方残りの相対的に軽いガス分は水滴・油滴等とは分離されて第一筒状部の内側(検出部)へ導入され(遠心分離作用)、被測定ガス中の水滴・油滴等の第一筒状部内部への侵入を効果的に防止し得る。また、第二側ガス導入線が第一筒状部の側壁部外面に接したり交差したりしないので、被測定ガス中の水分が第一筒状部の側壁部外表面で凝縮しにくく、凝縮水の第一筒状部内部への侵入を防止し得る。これらの諸作用によって、検出部に対する保護機能が強化される。
いずれかのガス導入線(第一側ガス導入線又は第二側ガス導入線)は、一方のガス入口(第一側ガス入口又は第二側ガス入口)を含む軸直交断面において、対応するガイド体(第一側ガイド体又は第二側ガイド体)のガス導入面の被測定ガス導入方向への延長線として規定される。ここで、ガイド体のガス導入面が単一の平面(軸直交断面においては単一の直線)で構成されるときは、ガス導入線は一義的に定められる。一方、ガイド体のガス導入面が複数の平面若しくは単一又は複数の曲面で構成されるときは、ガス導入線は一義的に定められない場合があり、本発明においては種々の表現方法が選択できる。ここでは、ガス導入線の表現方法として比較的一般的な次の2法を例示した。
(1)いずれかのガス導入線は、一方のガス入口を含む軸直交断面において、対応するガイド体のガス導入面の先端における接線で表される。
(2)いずれかのガス導入線は、一方のガス入口を含む軸直交断面において、対応するガイド体のガス導入面の基部が対応する筒状部(第一筒状部又は第二筒状部)の側壁部外面と接する点と、ガス導入面の先端とを結ぶ直線で表される。
また本発明は、第二側ガス入口を含む軸直交断面において、第二側ガス導入線が第一筒状部の側壁部外面よりも径方向外側に離間して位置するように、第一筒状部の前端側の側壁部を、軸方向前端側ほど小径となる縮径部に形成することができる。第二側ガス入口に対向する第一筒状部の前端側を縮径部に形成することによって、第二側ガス導入線が第一筒状部の側壁部外面に接するまでの第二側ガス入口の開口幅を広くとれ、被測定ガスの交換速度(流通量)を大きくできるので、センサ応答特性を改善することができる。
次に、本発明の第一筒状部の前端側の側壁部には、軸方向前端側ほど小径となる縮径部が形成されるとともに、第一筒状部の前端面に第一側ガス出口を形成することができる。被測定ガス流が第一筒状部の側壁部外面を取り囲んで旋回しながら縮径部を軸方向前端側に向かって流れることにより、第一側ガス出口側に負圧が生じて第一筒状部内が減圧状態となり、第一側ガス入口から被測定ガスが速やかに吸入されるので、多重構造プロテクタにも関わらず十分な応答性を確保できる。
なお、本発明において「縮径部」は、第一筒状部を軸線を含む平面で切断したときに、その縮径部の断面が直線状に形成されていてもよいし、外向き又は内向きの曲面形状に形成されていてもよい。
具体的には、第一筒状部は、円筒状の本体部の先端側に、円錐台状の縮径部が一体化されたものとして構成することができる。例えば第一筒状部の全長が規定される場合に、その後端側に形成する円筒状の本体部の長さを調整することにより、縮径部外面の傾斜角度を、例えば第一側ガス出口に負圧を生じさせるのに好都合な値に容易に設定することが可能となる。
そして、本発明の第二側ガス入口は、第一筒状部の縮径部と対向する位置に配置することができる。第二筒状部の側壁部において、縮径部に対向する位置に第二側ガス入口が形成され、第二側ガス入口から流入する被測定ガスが縮径部の側壁部外面を取り囲んで旋回しながら軸方向前端側に向かって流れるようになっている。この構成では、第二側ガス入口と縮径部とが対向して配置され、縮径部を取り囲んで旋回しながら軸方向前端側に向かって流れる被測定ガスの流速が高められるので、第一側ガス出口側に生じる負圧をより大きくすることができる。その結果、第一側ガス入口からの被測定ガスの吸入速度、ひいては第一筒状部内の被測定ガスの交換速度が向上して、検出応答性あるいは濃度変化に対する出力追従性が一層良好となる。
なお、本発明の第二側ガス入口は、第一筒状部の縮径部の前端よりも軸方向前端寄りの位置に配置されていてもよい。この場合には、第二側ガス入口を含む軸直交断面においては、第二側ガス入口に対応する第一筒状部(縮径部)が存在しなくなるので、第二側ガス入口の開口幅を広く設定して、被測定ガスの交換速度(流通量)を増大することができ、センサ応答特性を大幅に改善することが可能となる。
さらに、本発明の第二筒状部の前端面に第二側ガス出口を形成するときは、第一筒状部の側壁部外面を取り囲んで旋回しながら軸方向前端側に向かって流れる被測定ガス流を第二側ガス出口からスムーズに排出することができ、安定したセンサ応答特性が確保される。
また、軸直交断面において、本発明の第二筒状部の第二側ガス出口は、第一筒状部の前端面に形成される第一側ガス出口に対して径方向に離間して位置させることができる。仮に被測定ガス中の水滴・油滴等が第二側ガス出口から侵入した場合でも、第一側ガス出口は第二側ガス出口と軸直交断面において重なっていないので、第一側ガス出口を通ってさらに内部の検出部に侵入する恐れは少なく、検出部に対する保護機能が発揮される。
以下、本発明の実施の形態を図面に示す実施例を参照して説明する。
図1には、この発明のガスセンサの一実施例として、自動車等の排気ガス中の酸素濃度を検出する酸素センサ1を示している。この酸素センサはλ型酸素センサと通称されるもので、細長い板状のセラミック素子2(検出素子)が主体金具3に固定された構造を有している。そして、該主体金具3の外周面に形成された取り付けネジ部3aにより、前端側の検出部Dが排気管内に位置するように取り付けられ、該排気管内を流れる被測定ガスとしての高温の排気ガスEGに晒される。なお、本明細書では、主体金具3の軸線方向において検出部Dの突出側を「前方側(あるいは前端側)」、これと反対側を「後方側(あるいは後端側)」として説明を行う。
セラミック素子2は方形状の軸断面を有し、図2(a)に示すように、それぞれ横長板状に形成された酸素濃淡電池素子21と、該酸素濃淡電池素子21を所定の活性化温度に加熱するヒータ22とが積層されたものとして構成されている。なお、酸素濃淡電池素子21は、ジルコニア等を主体とする酸素イオン伝導性固体電解質により構成されている。他方、ヒータ22は公知のセラミックヒータで構成されている。
酸素濃淡電池素子21において多孔質電極25,26には、その長手方向に沿って酸素センサ1の取付基端側に向けて延びる電極リード部25a,26aがそれぞれ一体化されている。このうち、ヒータ22と対向しない側の電極25からの電極リード部25aは、その末端が電極端子部7として使用される。一方、ヒータ22に対向する側の電極26の電極リード部26aは、図2(c)に示すように、酸素濃淡電池素子21を厚さ方向に横切るビア26bにより反対側の素子面に形成された電極端子部7と接続されている。すなわち、酸素濃淡電池素子21は、両多孔質電極25,26の電極端子部7が電極25側の板面末端に並んで形成される形となっている。上記各電極、電極端子部及びビアは、Pt又はPt合金など、酸素分子解離反応の触媒活性を有した金属粉末のペーストを用いてスクリーン印刷等によりパターン形成し、これを焼成することにより得られるものである。
一方、ヒータ22の抵抗発熱体パターン23に通電するためのリード部23a,23aも、図2(d)に示すように、ヒータ22の酸素濃淡電池素子21と対向しない側の板面末端に形成された電極端子部7,7に、それぞれビア23bを介して接続されている。酸素濃淡電池素子21とヒータ22とは、図2(b)に示すように、ZrO系セラミックあるいはAl系セラミック等のセラミック層27を介して互いに接合される。そして、酸素濃淡電池素子21は、接合側の多孔質電極(酸素基準側多孔質電極)26が、微小なポンピング電流の印加により酸素基準電極として機能する一方、反対側の多孔質電極25が排気ガスと接触する検出側電極となり、その表面がガス検知面となる。
図1に戻りセラミック素子2は、主体金具3の内側に配置された絶縁体4の挿通孔30に挿通され、前端側の検出部Dが、排気管に固定される主体金具3の前端より突出した状態で絶縁体4内に固定される。絶縁体4には、その軸線方向において挿通孔30の後端に一端が連通し、他端が絶縁体4の後端面に開口するとともに軸断面が該挿通孔30よりも大径の空隙部31が形成されている。そして、その空隙部31の内面とセラミック素子2の外面との間は、ガラス(例えば結晶化亜鉛シリカホウ酸系ガラス)を主体に構成される封着材層32により封着されている。
絶縁体4と主体金具3との間には、軸線方向に隣接してタルクリング36と加締めリング37とがはめ込まれ、主体金具3の後端側外周部を加締めリング37を介して絶縁体4側に加締めることにより、絶縁体4と主体金具3とが固定されている。
また、外筒18の後端部内側にはセラミックセパレータ16及びグロメット15が嵌め込まれ、これらに続いてそのさらに内方側にコネクタ部13が設けられている。リード線14の後端側はセラミックセパレータ16を貫通して外部に延びている。一方、リード線14の前端側は、コネクタ部13を介して図2に示すセラミック素子2の各電極端子部7(4極を総称する)に電気的に接続されている。
主体金具3の前端には、セラミック素子2の突出部分、すなわち検出部Dを覆うプロテクタ6が取り付けられている。該プロテクタ6は内側の第一筒状部6bと外側の第二筒状部6aとを有し、略同軸状に配置される二重構造を有する。図3に示すように、第一筒状部6bは検出素子2の軸線周りにおいて検出部Dを取り囲む筒状に形成され、その側壁部には軸方向に所定の間隔で複数の第一ガス入口60,61が形成される一方、該側壁部の軸方向前端側にテーパ状の縮径部6tが形成され、その縮径部6tの前端面中心部に第一ガス出口62が形成されている。具体的には、縮径部6tは円筒状の本体部6sの前端側に一体的に円錐台状に形成されている。そして、第一ガス入口60,61は本体部6sの周方向に沿ってほぼ等間隔で並ぶ孔の組(60及び61)を複数組含んでいる。本実施例では、後述の第一側爪状部6b3を形成した孔を4個含む後方側の孔の組60と、円状開口形態の孔を4個含む前方側の孔の組61とが、本体部6sの軸線方向において2列形成されている。
また、第二筒状部6aは第一筒状部6bの外側において該第一筒状部6bとの間に所定量の隙間Gを形成する形で配置される筒状形態をなし、その前端が第一筒状部6bの前端よりも前方側に位置している。第二筒状部6aの前端面には所定のピッチ円上に等間隔で配置された複数個(本実施例では4個)の第二側ガス出口64が形成されている。この第二側ガス出口64のそれぞれは、第一筒状部6bの前端面中心部に形成された第一側ガス出口62とは、軸直交断面において互いに径方向に離間して位置している。第一側ガス出口62と第二側ガス出口64とをこのように配置することによって、中心部に形成された第一側ガス出口62からの被測定ガスEGの排出に支障を来すこともなく、第二側ガス出口64から侵入した被測定ガスEG中の水滴・油滴等が、第一側ガス出口62を通って内部の検出部Dに侵入する恐れが減少する。
さらに、第二筒状6aは前端に底部6fが形成される円筒状に形成され、その側壁部前端寄りであって第一筒状部6bを構成する縮径部6tに対応する位置に、周方向ほぼ等間隔で第二側ガス入口63が複数個(本実施例では6個)形成されている。ここで第二側ガス入口63は、第一側ガス入口60,61とのいずれに対しても向かい合うことのない位置関係にある。これにより被測定ガスEGは、第二筒状部6aにより第一側ガス入口60,61に直接流れ込むことが阻止されるようになっている。
なお、第一側ガス入口を形成する2列の孔の組60,61のうち、前方側のもの(61)が検出部Dよりも軸線方向前端側で、かつ第二側ガス入口63よりも軸線方向後端側に位置し、後方側のもの(60)は検出部Dを取り囲むような形態で位置している。ところで排気ガス流EGには、凝縮水の水滴の他、燐、硫黄、シリコン等の被毒物質が含まれている場合がある。しかし、このような排気ガス流EGが孔列60あるいは61を通して第一筒状部6b内に入り込むことがあったとしても、孔列61から入り込むものは、そのままガス流に乗って第一側ガス出口62から排出される確率が高く、水滴や被毒物質が分散されることになり検出部Dの保護機能を高めることができるようになる。
次に、図1に示すように、主体金具3の取付ネジ部3aよりも前端側が少し縮径されて小径部3bが形成されている。そして、図3のように、その小径部3bの前端面には、その開口周縁部から突出する筒状の位置決め突出部3cが形成されている。第一筒状部6bは、位置決め突出部3cにより位置決めされつつ、開口側に形成された拡径部6gが主体金具3の小径部3bの外側に嵌め込まれている。一方第二筒状部6aは、その後端側開口部において第一筒状部6bの拡径部6gの外側から主体金具3の小径部3bに嵌め込まれ、拡径部6gとともに周方向の溶接部65(例えば断続的に形成されるスポット溶接部、あるいは連続環状に形成されるレーザー溶接部)により、小径部3bに固定される。
酸素センサ1は、取付ねじ部3aにおいて車両の排気管に固定される。その検出部Dが排気ガスEGに晒されると、酸素濃淡電池素子21の多孔質電極25(図2)が排気ガスEGと接触し、酸素濃淡電池素子21には該排気ガスEG中の酸素濃度に応じた酸素濃淡電池起電力が生じる。この起電力がセンサ出力として取り出される。そのプロテクタ6は、上記のように2重構造とされていることから、検出部Dに対する保護機能に優れる。
再び図3に戻り、第二筒状部6aの側壁部において、湾曲した形状(一方の基端部6a0から延びて方向変換部6a1により方向変換した後、他方の基端部6a0’へ至る形状)の切れ目(第二側切れ目)6a2を、カッター切断、金型打抜等により作成し、この切れ目6a2により生ずる第二側爪状部6a3を径方向内側に折り曲げて第二側ガイド体となし、同時に第二筒状部の側壁部に第二側ガス入口63が形成される。第二側ガス入口63を含む軸直交断面(図3(b))において、第二側爪状部6a3のガス導入面Sが、第二側ガス入口63の開口に向かって凸形態の曲面で構成され、第二側ガス導入線Lは、第一筒状部6bの側壁部外面(側壁部外形線)Lbよりも径方向外側に離間して位置している。
一方、第一筒状部6bの側壁部においても、湾曲した形状(一方の基端部6b0から延びて方向変換部6b1により方向変換した後、他方の基端部6b0’へ至る形状)の切れ目(第一側切れ目)6b2を、カッター切断、金型打抜等により作成し、この第一側切れ目6b2により生ずる第一側爪状部6b3を径方向内側に折り曲げて第一側ガイド体となし、第一側ガス入口60,61の内、後方側の孔の組60が形成される。第一側ガス入口60を含む軸直交断面(図3(c))において、第一側爪状部6b3のガス導入面S’が、第一側ガス入口60の開口に向かって凸形態の曲面で構成され、第一側ガス導入線L’は、検出部Dの外面よりも径方向外側に離間して位置している。
ここで、プロテクタ6内での排気ガスEGの流れについて言及する。第二側ガス入口63からプロテクタ6内に導入された排気ガスEGは、第一筒状部6bの縮径部6tの外面に沿って後端側から前端側に向けて流れた後、第二側ガス出口64から流出する。このため、縮径部6tに沿ったガスの流速が高められるので、第一側ガス出口62に生じる負圧をより大きくすることができる。その結果、第一側ガス入口60,61からの排気ガスEGの吸入速度、ひいては第一筒状部6b内の排気ガスEGの交換速度が向上して、検出応答性あるいは濃度変化に対する出力追従性が一層良好となる。また、第二側ガス入口63から導入される排気ガス流EGは、第二側爪状部6a3により旋回流を生じ、この旋回流は第一筒状部6bの縮径部6tを取り囲むように流れて、第二側ガス出口64から流出することになる。この旋回流の発生により、第一筒状部6b内側へ水滴・油滴等が侵入しにくくなり、検出部Dに対する保護機能に優れる。
第一側ガス出口62に生じる負圧により、第一筒状部6b内が吸引され、このとき排気ガスEGは、第一側爪状部6b3により、第一筒状部6bの側壁部に沿う旋回流となって略等方的に吸入される。その結果、プロテクタ6の軸線周りにおいて検出部Dを取り囲むように均一な排気ガスEGの旋回流が生成され、均一な応答性あるいは出力が得られる。また、第一側爪状部6b3は、第一側ガス入口60に対してフラップ状に重なり合うので、第一筒状部6b内側へ水滴・油滴等が侵入しにくい。さらに、検出部Dを取り囲む旋回流により、第一筒状部6b内側へ水滴・油滴等が侵入した場合にも検出部Dに直接接触しにくくなり、検出部Dに対する保護機能に優れる。
このような排気ガス流EGが形成される結果、プロテクタ6の軸線周りにおいてどのような角度で排気ガス流EGが当たっても、検出部Dに対しては略等方的に排気ガスEGが供給されるので、排気ガス流EGの方向によらず均一な応答性あるいは出力特性が得られる。また、第一側ガス出口62が負圧となることで、第一側ガス入口60,61から吸入される排気ガスEGにより、検出側多孔質電極25の表面(ガス検知面)に沿って比較的大きな排気ガス流EGを形成することができるので、リッチ雰囲気からリーン雰囲気に転じる場合でも良好な出力追従性が得られる。
なお、第二側又は第一側切れ目6a2,6b2の形状をU字状、コ字状等に適宜変更できる。また、これらの切れ目6a2,6b2の個数、折り曲げ線の位置や折り曲げ方向等についても変更が可能である。さらに、第一側爪状部6b3は、第一側ガス入口60,61の内、検出部Dに対向する形態で配置される組の孔60に加えて、あるいはその孔60に代えて、検出部Dの前端よりも軸線方向前端側に位置する組の孔61に形成してもよい。
ここで、第二側ガイド体(第二側爪状部6a3)のガス導入面Sと第二側ガス導入線Lについて、図3(b)の拡大図である図4により説明する。本明細書において第二側ガス導入線Lは、「第二側ガス入口63を含む軸直交断面において、第二側爪状部6a3(第二側ガイド体)のガス導入面Sの排気ガスEG(被測定ガス)導入方向への延長線」と定義される。ところでこの第二側ガス導入線Lは、「第二側ガス入口63を含む軸直交断面において、第二側ガス入口63を通り第二側爪状部6a3のガス導入面Sに沿って第一筒状部6bと第二筒状部6aとの間に流入する排気ガスEGが描く軌跡」と言い換えることができる。
そして図4において、第二側ガス導入線Lは次の2つの方法により表現されている。
(1)第二側ガス導入線Lは、第二側ガス入口63を含む軸直交断面において、第二側爪状部6a3のガス導入面Sの先端P1における接線L1(以下、接線L1という)で表される。
(2)第二側ガス導入線Lは、第二側ガス入口63を含む軸直交断面において、第二側爪状部6a3のガス導入面Sの基部が第二筒状部6aの側壁部外面Laと接する点P2と、ガス導入面Sの先端P1とを結ぶ直線L2(以下、直線L2という)で表される。
図4では第二側爪状部6a3のガス導入面Sが複数の曲面で構成されているので、接線L1と直線L2とは異なる線で表されるが、仮に第二側爪状部6a3のガス導入面Sが単一の平面(軸直交断面図上では単一の直線)で構成されるときは、図4上で接線L1と直線L2とは一致することになる。一般的に直線L2は、排気ガスEGの入口方向線と出口方向線の平均として表される(このうちの出口方向線が接線L1に該当する)ので、直線L2は、接線L1に比べて第一筒状部6bの側壁部外面Lbよりも径方向のより外側に離間して(つまり第二筒状部6aの側壁部内面により近づいて)位置する場合が多い。
いずれにしても、図4に見る通り、第二側ガス導入線L(接線L1又は直線L2)は、第一筒状部6bの側壁部外面Lbよりも径方向外側に離間して位置している。このことは、次のような機能を果たしている。すなわち、第二側ガス導入線L(接線L1又は直線L2)が第一筒状部6bの側壁部外面Lbに接したり交差したりしないので、第一筒状部6bの側壁部外面を取り囲む旋回流に伴い発生する遠心力により、相対的に重い水滴・油滴等WDは第二筒状部6aの側壁部内面に押し付けられ壁面に沿って流下し、一方残りの相対的に軽いガス分は水滴・油滴等WDとは分離されて第一筒状部6bの内側(検出部D)へ導入され(遠心分離作用)、排気ガスEG中の水滴・油滴等WDのプロテクタ6内部への侵入を効果的に防止し得る。また、第二側ガス導入線L(接線L1又は直線L2)が第一筒状部6bの側壁部外面Lbに接したり交差したりしないので、排気ガスEG中の水分が第一筒状部6bの側壁部外表面で凝縮しにくく、凝縮水のプロテクタ6内部への侵入を防止し得る。これらの諸作用によって、検出部Dに対する保護機能が強化される。
図5に、第二側ガイド体(第二側爪状部6a3)の軸直交断面形状を例示する。図5(a)のように第二側爪状部6a3のガス導入面Sが単一の平面(軸直交断面図上では単一の直線)で構成される場合には、接線L1と直線L2とは一致することになる。次に、図5(b)のように第二側爪状部6a3のガス導入面Sが球面弧等の単一の曲面(軸直交断面図上では円弧等の単一の曲線)で構成される場合には、直線L2が接線L1よりも径方向外側へ開く形態となる。
さらに、図5(c)のように第二側爪状部6a3のガス導入面Sが先端ほど径方向内側に折れ曲がる複数の平面(軸直交断面図上では複数の直線)又は複数の曲面(軸直交断面図上では複数の曲線)で構成される場合も、直線L2が接線L1よりも径方向外側へ開く形態となる。ただし、第二側切れ目6a2を作成するカッターの形状等によっては、図5(d)のように第二側爪状部6a3のガス導入面Sは、先端部のみが径方向内側に急激に折れ曲がるような、複数の平面又は複数の曲面で構成される場合がある。このような場合において、第二側爪状部6a3のガス導入面S上にある水滴・油滴等WDが、排気ガスEGとともに現在乗っているガス導入面Sの延長線上を吹き飛ばされる状況であれば、先端折れ曲がり部6a3’はガス導入面Sとして考慮しなくてもよい。
また、図5(e)のように第二側爪状部6a3のガス導入面Sが途中から先端ほど径方向外側に折れ曲がる複数の平面(軸直交断面図上では複数の直線)又は複数の曲面(軸直交断面図上では複数の曲線)で構成される場合には、接線L1が直線L2よりも径方向外側へ開く形態となる。ただし、第二側切れ目6a2を作成するカッターの形状等によっては、図5(f)のように第二側爪状部6a3のガス導入面Sは、先端部のみが径方向外側に急激に折れ曲がったりバリとして突出するような、複数の平面又は複数の曲面で構成される場合がある。このような場合において、第二側爪状部6a3のガス導入面S上にある水滴・油滴等WDが、排気ガスEGとともに現在乗っているガス導入面Sの延長線上を吹き飛ばされる状況であれば、先端折れ曲がり部又はバリ部分6a3”はガス導入面Sとして考慮しなくてもよい。
以上第二側ガイド体(第二側爪状部6a3)の形状について図5により説明したが、実際の第二側爪状部6a3はさらに複雑な形状を呈する場合があり、また第二筒状部6aの側壁部外面Laが真円でない場合もある。特に、第二側爪状部6a3のガス導入面Sの先端P1(以下、先端P1という)及び/又は、第二側爪状部6a3のガス導入面Sの基部が第二筒状部6aの側壁部外面Laと接する点P2(以下、接点P2という)を定めにくいときには、接線L1や直線L2が引けなくなるケースも想定される。そこでこのようなときには、例えば以下に述べる円近似によって先端P1及び接点P2を求めることができる。
図11において、第二筒状部6aの側壁部外面Laに最も近似したサーチ円C(例えば側壁部外面Laの外接円を選定でき、サーチ円中心をO、サーチ円半径をRとする)を描き、この側壁部外面Laとガス導入面Sの基部との接近位置において、ガス導入面S上でサーチ円半径Rの例えば98%をもって接点P2と定めることができる。一方、第二側爪状部6a3の先端にバリ部分6a3”が径方向外側に向けて突出形成されている場合、バリ部分6a3”の基部とガス導入面Sとの結合部を先端P1と定めることができる。したがって、先端P1を通る接線L1と、先端P1と接点P2とを結ぶ直線L2とがそれぞれ求められる。
以下、プロテクタ6の参考例について説明する。なお、図3の実施例と共通する部分には同一符号を付して説明を省略する。
まず、図6はプロテクタ6の第一参考例を示している。図6の参考例では、第二筒状部6aの側壁部に8個の第二側ガス入口63が周方向に略等間隔で形成されている。各第二側ガス入口63に形成される第二側爪状部6a3のガス導入面Sは図3の実施例に比べて平坦な形状を有している(ただし平面ではなく、緩やかな曲面で構成される)ので、ガス導入線Lは第一筒状部6bの側壁部外面Lbに対して図3よりもさらに径方向外側に離間して位置している。したがって、旋回流に伴い発生する遠心力がより大きくなり水滴・油滴等が素早く分離され、また被測定ガスEG中の水分が第一筒状部6bの側壁部外表面で一層凝縮しにくくなる。なお、図6の参考例では第一側ガス入口の内、前方側の孔の組61は省略されているので、この孔の組61から第一筒状部6bの内部に流れ込む被測定ガスEGの流れはない。
次に、図7はプロテクタ6の第二参考例を示している。図7の参考例では、第二側ガス入口63が第一筒状部6bの縮径部6tの前端よりも軸方向前端寄りの位置に形成されているので、図7(b)で表される第二側ガス入口63を含む軸直交断面において、第二側ガス入口63に対応する第一筒状部6b(縮径部6t)が存在しなくなる。そこで第二側爪状部6a3を図3の実施例よりも径方向内側へ大きく折り曲げて、ガス導入線Lがプロテクタ6の軸心近くを通るように設定できる。その結果、第二側ガス入口63の開口幅が広くなり、被測定ガスEGの交換速度(流通量)が増大する。
また、図8及び図9にプロテクタ6のその他のいくつかの参考例を示す。なお、図3の実施例と共通する部分には同一符号を付して説明を省略する。
図8(a)のプロテクタ6においては、縮径部6tに対応する位置において、第二側ガス入口は63bと63aとの2列形成されている。これにより、縮径部6tの外面に沿うガスの流れがスムーズとなり、応答性が改善されるほか、ガス流の方向による影響も受けにくくなる。なお、図8(a)においては、周方向の段部6hにより第一筒状部6bの前端側を径小とし、それによって第二筒状部6aとの間に隙間Gを形成している。また、第一筒状部6bの後端部は主体金具3の径小部3bに嵌め込まれている。そして、第二筒状部6aの後端部はその外側に重ね合わされる形で嵌め込まれ、該重なり部において第一筒状部6bとともに図示しない溶接部により径小部3bに対して固定されている。
図8(b)では、第一筒状部6bと第二筒状部6aとの間において、第一側ガス入口60(後端側に1列のみ形成)を覆う形で第三の筒状部6cを設けた3重構造となっている。これにより、第一筒状部6bの内側への水滴、油あるいは汚れ等の侵入が一層起こりにくくなる。
また、図8(c)では、第二筒状部6aの外側においてその後端側を覆うとともに、第二側ガス入口63は覆わない形態で第三筒状部6cが配置されている。これにより、ガス流速が急上昇したりした場合に、検出部Dの温度低下がさらに効果的に防止される。さらに、図8(d)では、第三筒状部6cを第二側ガス入口63の位置まで延長し、対応する位置に第三側ガス入口66を形成している。これにより、第一筒状部6bの内側への水滴、油あるいは汚れ等の侵入が一層起こりにくくなる。
図8(e)は、第二側ガス入口63の周縁に沿って第二筒状部6aの側壁部内面から内向きに突出する形態で、気流ガイド6w(ガイド体)を形成した例を示している。これにより、排気ガスEGを第一筒状部6bと第二筒状部6aとの間に導入し、かつ縮径部6tの周囲を回る旋回流を発生させることができ、プロテクタ6内での排気ガスEGの流れが乱れにくくなり、センサ1の応答性が排気ガス流EGの方向の影響を一層受けにくくなる。
図8(f)は、第二筒状部6aの前端側にも縮径部6uを形成した例である。これにより、プロテクタ6内に流入したガスの吸引効果が高められ、センサ1の応答性が排気ガス流EGの方向の影響を一層受けにくくなる。
また、図9(g)に示すように、第一筒状部6bの縮径部6tの前端側に、さらに円筒状の直線部6vを形成してもよい。他方、第二筒状部6aは、図9(h)に示すように、軸断面を多角形状に形成してもよい。
また、図9(i)及び(j)に示すように、第一筒状部6bは、その外面のほぼ全体を縮径部6tとしてもよい。なお、縮径部6tは、図9(i)のように、断面が略直線状(この場合、縮径部6tの外面形状は円錐台状のものとなる)となっていてもよいし、図9(j)のように、外向きに突出する曲面状(この場合、縮径部6tの外面形状は紡錘状のものとなる)となっていてもよい。さらに、図9(k)のように第一筒状部6bの縮径部6tの前端側を、第二筒状部6aの底部6fから突出させるようにしてもよい。この場合、第二側ガス出口64は、縮径部6tの外面と底部6fの開口内縁との間に環状に形成される。
さらに、図9(l)の参考例では、第一筒状部6bの先端部外径が本体部6s外径と同径に形成されている。また、第一側ガス入口は3列の孔の組60,61a,61bから構成され、このうち後方側のもの(60)は検出部Dに対向する形態で配置されている。そして、前方側の孔の組は、第二側ガス入口63に対向する形態で配置されるもの(61a)と、上記2つの孔の組(60)(61a)の中間部に配置されるもの(61b)とで構成される。
なお、図8(a)の参考例において、前後2列の第二側ガス入口63a,63bのうち少なくとも一方望ましくは両方に、前述の第二側切れ目6a2及び第二側爪状部6a3(ガイド体)が図3と同様に形成されているが、図示を省略した。また、図8(b)〜図8(d)、図8(f)、図9(g)及び図9(i)〜図9(k)の各参考例においても、第二側ガス入口63に第二側切れ目6a2及び第二側爪状部6a3(ガイド体)が図3と同様に形成されているが、いずれも図示を省略した。
以上説明した本発明のセンサの構造は、酸素センサ以外のガスセンサ、例えばHCセンサやNOxセンサなどにも同様に適用することができる。
本発明のガスセンサの一例を示す酸素センサの正面図及び縦断面図。 その検出素子としてのセラミック素子の構造を示す説明図。 図1のプロテクタの構造の詳細を示す部分縦断面図、X−X軸断面図及びY−Y軸断面図。 第二側ガイド体の作用を示す図3(b)の拡大説明図。 第二側ガイド体の形状を示す説明図。 プロテクタの第一参考例を示す部分縦断面図、X−X軸断面図及びY−Y軸断面図。 プロテクタの第二参考例を示す部分縦断面図、X−X軸断面図及びY−Y軸断面図。 プロテクタの他のいくつかの参考例を示す縦断面図。 プロテクタの別のいくつかの参考例を示す縦断面図((e)〜(g),(i)〜(l))及び軸断面図((h))。 従来のプロテクタの構造を示す断面図。 円近似による先端P1及び接点P2を求める方法を例示する説明図。
符号の説明
1 酸素センサ(ガスセンサ)
2 セラミック素子(検出素子)
D 検出部
6 プロテクタ
6a 第二筒状部
6a2 第二側切れ目(切れ目)
6a3 第二側爪状部(第二側ガイド体)
6b 第一筒状部
6b2 第一側切れ目(切れ目)
6b3 第一側爪状部(第一側ガイド体)
6s 本体部
6t 縮径部
60,61,61a,61b 第一側ガス入口
62 第一側ガス出口
63,63a,63b 第二側ガス入口
64 第二側ガス出口
EG 排気ガス(被測定ガス)
,S’ ガス導入面
第二側ガス導入線
L’ 第一側ガス導入線
L1 第二側ガイド体のガス導入面の先端における接線
L2 第二側ガイド体のガス導入面の基部が第二筒状部の側壁部外面と接する点と、ガス導入面の先端とを結ぶ直線
La 第二筒状部の側壁部外面
Lb 第一筒状部の側壁部外面
P1 第二側ガイド体のガス導入面の先端
P2 第二側ガイド体のガス導入面の基部が第二筒状部の側壁部外面と接する点

Claims (11)

  1. 検出素子の前端側に形成された検出部を覆うプロテクタが、第一筒状部と、該第一筒状部の外側に略同軸状に配置される第二筒状部とを備え、
    前記第一筒状部の側壁部に第一側ガス入口が周方向に沿って複数形成され、該第一側ガス入口には、被測定ガスを前記検出部と前記第一筒状部との間に導入し、かつ前記検出部を取り囲む旋回流を発生させるための第一側ガイド体が配置され、前記第一側ガス入口を含む軸直交断面において、前記第一側ガイド体のガス導入面の前記被測定ガス導入方向への延長線(以下、第一側ガス導入線という)が、前記検出部の外面よりも径方向外側に離間して位置しているとともに、
    前記第二筒状部の側壁部であって前記第一側ガス入口よりも軸方向前端側に第二側ガス入口が形成され、該第二側ガス入口に、被測定ガスを前記第一筒状部と前記第二筒状部との間に導入し、かつ前記第一筒状部の側壁部外面を取り囲む旋回流を発生させるための第二側ガイド体配置されたことを特徴とするガスセンサ。
  2. 前記第一側ガイド体は、前記第一筒状部の側壁部から径方向内側に向けて一体的に延出されている請求項1記載のガスセンサ。
  3. 前記第一側ガイド体は、前記第一筒状部の側壁部において、湾曲した切れ目を作成し、この切れ目により生ずる爪状部を径方向内側に折り曲げることで構成されている請求項1又は2記載のガスセンサ。
  4. 前記第二側ガイド体は、前記第二筒状部の側壁部から径方向内側に向けて一体的に延出されている請求項1ないし3のいずれかに記載のガスセンサ。
  5. 前記第二側ガス入口を含む軸直交断面において、前記第二側ガイド体のガス導入面の前記被測定ガス導入方向への延長線(以下、第二側ガス導入線という)が、前記第一筒状部の側壁部外面よりも径方向外側に離間して位置している請求項1ないし4のいずれかに記載のガスセンサ。
  6. 前記第二側ガス入口を含む軸直交断面において、前記第二側ガス導入線が前記第一筒状部の側壁部外面よりも径方向外側に離間して位置するように、前記第一筒状部の前端側の側壁部が、軸方向前端側ほど小径となる縮径部に形成されている請求項5記載のガスセンサ。
  7. 前記第一筒状部の前端側の側壁部には、軸方向前端側ほど小径となる縮径部が形成されるとともに、前記第一筒状部の前端面に第一側ガス出口が形成されている請求項1ないし6のいずれかに記載のガスセンサ。
  8. 前記第二側ガス入口は、前記第一筒状部の前記縮径部と対向する位置に配置されている請求項7記載のガスセンサ。
  9. 前記第二側ガス入口は、前記第一筒状部の前記縮径部の前端よりも軸方向前端寄りの位置に配置されている請求項7記載のガスセンサ。
  10. 前記第二筒状部の前端面に第二側ガス出口が形成されている請求項1ないし9のいずれかに記載のガスセンサ。
  11. 軸直交断面において、前記第二筒状部の前記第二側ガス出口は、前記第一筒状部の前端面に形成される第一側ガス出口に対して径方向に離間して位置している請求項10記載のガスセンサ。
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