JP3529626B2 - 酸素センサ - Google Patents

酸素センサ

Info

Publication number
JP3529626B2
JP3529626B2 JP14782098A JP14782098A JP3529626B2 JP 3529626 B2 JP3529626 B2 JP 3529626B2 JP 14782098 A JP14782098 A JP 14782098A JP 14782098 A JP14782098 A JP 14782098A JP 3529626 B2 JP3529626 B2 JP 3529626B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
protector
oxygen sensor
oxygen
detection
main body
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP14782098A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH11337513A (ja
Inventor
孝夫 小島
峰次 那須
隆之 岩崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissan Motor Co Ltd
NGK Spark Plug Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
NGK Spark Plug Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nissan Motor Co Ltd, NGK Spark Plug Co Ltd filed Critical Nissan Motor Co Ltd
Priority to JP14782098A priority Critical patent/JP3529626B2/ja
Publication of JPH11337513A publication Critical patent/JPH11337513A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3529626B2 publication Critical patent/JP3529626B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Measuring Oxygen Concentration In Cells (AREA)
  • Investigating Or Analyzing Materials By The Use Of Fluid Adsorption Or Reactions (AREA)
  • Investigating Or Analyzing Materials By The Use Of Electric Means (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、酸素センサに関
し、特に自動車エンジンの排気管に対して使用される酸
素センサに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より自動車用の酸素センサとして、
酸素を検知する検知部が先端に形成された棒状ないし筒
状の酸素検知素子を、金属製のケーシングの内側に配置
した構造のものが知られている。このような酸素センサ
は、該ケーシングの一部をなす主体金具の外周面に形成
されたねじ部により排気管に取り付けられるとともに、
主体金具の端部から突出する検知部が排気管内に保持さ
れて酸素を検知する。そして、この種の酸素センサにお
いては一般に、検知部を被水や被毒から保護するため
に、該検知部を覆うプロテクタが設けられている。プロ
テクタの周面部にはガス流通孔が形成され、排気ガスは
このガス流通孔からプロテクタ内に導かれて検知部と接
触させられる。
【0003】上記酸素センサは、例えば自動車用ガソリ
ンエンジンの場合、一般に空燃比制御用にエキゾースト
マニホルドあるいはその近くに取り付けられるほか、三
元触媒の炭化水素浄化能力の劣化あるいは空燃比制御用
の酸素センサの劣化等をモニタするために、触媒コンバ
ータの下流において排気管にも取り付けられることが多
い(以下、このような酸素センサをモニタ用酸素センサ
という)。
【0004】図6(a)に示すように、多くの自動車A
Mにおいて排気管Eは車床下面を這う形で取り付けられ
ていることから、排気管Eと車床面との間には酸素セン
サを取り付けるスペースを確保することは一般に困難で
ある。そのため、モニタ用酸素センサ100は、同図
(b)に示すように排気管Eに対し水平に取り付けら
れ、また感度向上等のために、先端側(検知側)が触媒
コンバータ側を向くように斜めに傾いた形で取り付けら
れることが多い(同図(c))。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記触媒コ
ンバータにおいては炭化水素等の分解除去が進行するに
伴い多量の水が生成する。そして、エンジン始動時など
排気ガス温度が比較的低い状態では、その水が水滴の形
で凝結していることがある。そのため、排気管内におい
てその下流側には、排気ガス圧で吹き飛ばされた上記触
媒コンバータからの水滴が飛来することがある。そし
て、従来の酸素センサにおいては、図7に示すように、
そのプロテクタ120の先端にガス流通孔120aが形
成されているものが多いが、上記のような水滴Wの飛散
を受けた場合、これが該ガス流通孔120aから侵入し
て酸素検知素子を濡らし、例えば酸素検知素子が加熱さ
れている場合は熱衝撃により寿命低下を引き起こす問題
がある。
【0006】他方、酸素センサ100の取り付け位置に
おいて排気管Eの内壁面Pには、エンジン始動時等にお
いて凝結した水滴Wが付着している場合がある。例えば
従来の酸素センサでは、取付ねじ部の形成された主体金
具107に対しプロテクタ120がスポット溶接部12
0cにより断続結合されていることが多かったが、プロ
テクタ120と主体金具107との気密性が不十分なた
め、図7(b)に示すように、内壁面Pから流れ落ちて
くる水滴Wがプロテクタ120の隙間に侵入し、同様
に、酸素検知素子を濡らす恐れがある。
【0007】また、プロテクタ120には、その周面部
にもガス流通孔120bが形成されていることがある。
この場合、酸素センサ100の向きが水平である場合は
大きな問題はないが、図7(c)に示すように、例えば
自動車が坂道走行すると酸素センサ100もそれに合わ
せて前後に傾斜し、排気管内壁面等からの水滴Wがプロ
テクタ120の表面を伝って流れ、上記周面部のガス流
通孔120bから流入しやすくなる問題がある。
【0008】本発明の課題は、検知部を保護するプロテ
クタ内部に水滴等が侵入しにくい構造を有した酸素セン
サを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段及び作用・効果】本発明
は、自動車エンジンの排気管に対して使用される酸素セ
ンサに関するものであり、上記課題を解決するために、
先端部に形成された検知部にて、排気ガス中の酸素を検
知する酸素検知素子と、検知部を突出させた状態で酸素
検知素子を覆う筒状の素子収容体と、その素子収容体
の、検知部が突出する側の開口端部に形成された筒状の
プロテクタ装着部に取り付けられ、排気ガスの流通を許
容した状態で該検知部を覆うプロテクタとを備え、その
プロテクタは、後端側に開口部が形成された筒状形態を
なし、先端面に排気ガスを内側に導くための本体側ガス
流通孔が形成されるとともに、プロテクタ装着部が開口
部から軸方向に挿入され、自身の開口端部とプロテクタ
装着部との重なり部に対して全周の主結合部が形成され
ることにより、当該プロテクタ装着部に対して気密状態
で結合されるプロテクタ本体と、そのプロテクタ本体に
取り付けられる筒状に形成され、該プロテクタ本体の先
端部外側を、自身の内面との間に所定量の空間(以下、
補助空間という)を生じた状態で覆うとともに、排気ガ
スをその補助空間に導くためのカバー側ガス流通孔が周
面部に形成されたカバー体と、を備えたことを特徴とす
る。
【0010】上記酸素センサにおいては、検知部を保護
するプロテクタが、先端部に本体側ガス流通孔が形成さ
れた筒状のプロテクタ本体と、そのプロテクタ本体の先
端部を補助空間が形成された形で覆うカバー体とを備え
て構成され、そのカバー体には周面部にカバー側ガス流
通孔が形成される。また、プロテクタ本体は、プロテク
タ装着部との重なり部に対して全周の主結合部により気
密状態で結合される。排気ガスは、カバー側ガス流通孔
から補助空間内に導入され、さらにその補助空間から本
体側ガス流通孔を経てプロテクタ本体内に流入して検知
部に到達することとなる。
【0011】上記構成では、図5(a)に示すように、
プロテクタ本体(24)の先端部を覆うカバー体(2
1)には周面部にのみカバー側ガス流通孔(21a)が
形成されていることから、例えば図6を援用して示すよ
うに、酸素センサ(1)が排気管(E)に対し水平に取
り付けられた場合、触媒コンバータ等からの水滴が飛来
しても、本体側ガス流通孔(24a)からこれがプロテ
クタ本体(24)内に侵入することが効果的に阻止され
る。他方、図5(b)に示すように、プロテクタ本体
(24)は、主体金具のプロテクタ装着部との重なり部
に対して全周の主結合部(25)により気密結合されて
いるので、ここに排気管壁面(P)から流れ落ちてくる
水滴(W)等が付着しても、該プロテクタ本体(24)
内に侵入する心配がない。さらに、図5(c)に示すよ
うに、自動車の坂道走行時等において酸素センサ(1)
が前後に傾斜した場合に、水滴(W)がプロテクタ表面
を伝って流れても、該水滴(W)は補助空間(SA)内
に流入するのみで、本体側ガス流通孔(24a)を経て
プロテクタ本体(24)内へは侵入しにくくなる。この
ように、通常の自動車走行時に想定されるどのような姿
勢にセンサが置かれた場合でも、検知部を保護するプロ
テクタ内部に水滴等が極めて侵入しにくくなり、検知部
の保護効果が顕著に高められる。
【0012】主結合部は、例えばレーザー溶接あるいは
シーム溶接等により形成された全周溶接部として形成す
ることができる。これにより、プロテクタ本体とプロテ
クタ装着部との間の気密性が一層向上し、水滴侵入阻止
効果が一層確実なものとなる。なお、気密性が十分に確
保されるのであれば、主結合部を円環状の加締め部等で
構成してもよい。
【0013】次に、カバー体とプロテクタ本体とは次の
ような形態で結合することができる。すなわち、カバー
体の後端側開口部からプロテクタ本体の先端部を軸方向
に挿入し、それらカバー体とプロテクタ本体との重なり
部に対し、両者を気密状態で結合するために全周の補助
結合部を形成する。これにより、カバー体とプロテクタ
本体と間の気密性が高められ、これらの間から水滴等が
漏れ込むことが効果的に防止される。なお、この補助結
合部も、本体側結合部と同様の全周溶接部として形成す
ることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に示す実施例に基づき説明する。図1は本発明の一実施
例たる酸素センサの内部構造を示している。該酸素セン
サ1は、軸方向先端部に検知部2aが形成された縦長板
状の酸素検知素子2が、筒状の素子収容体50の内側に
配置された構造を有する。素子収容体50は、酸素検知
素子2の検知部2aを突出させた状態でこれを覆う主体
金具7と、その主体金具7の後方側に結合された金属製
の主筒6と、主体金具7に対し主筒6とは反対側から結
合されて検知部2aを保護するとともに、本発明の特徴
部をなすプロテクタ20とを備えている。
【0015】検知素子2は、例えばアルミナ等の耐熱性
絶縁材料で構成されたベース部の先端に、酸素濃度によ
って抵抗値の変化するチタニア等の金属酸化物を用いて
検知部2aを形成した構造を有する。また、検知素子2
の内側には、これを所定の作動温度に加熱するためのヒ
ータ5が設けられており、これに接続された端子8及び
リード線9を介して通電されるようになっている。そし
て、検知素子2の検知部2aは、プロテクタ20に形成
されたガス流通孔(後述)を経て導入された排気ガスと
接触することにより、その酸素濃度に応じて検知信号を
発生させ、その出力が該素子2に接続された端子3,3
及びリード線4,4により主筒6の後端側開口部から外
側に取り出されるようになっている。
【0016】主筒6の内側には該主筒6よりも径小の補
助筒12が配置されるとともに、主筒6の後端側開口部
はゴム製のシール部材11で封止されている。そして、
シール部材11を貫通するように、上記リード線4及び
9が配置され、リード線4,4及び9は、それぞれ金属
製のソケット10を介して端子3,3及び8に電気的に
接続されている。
【0017】次に、主体金具7の外周面には、スパナ等
の工具を係合させるための六角部7aと、酸素センサ1
を図示しない排気管側の取付部に取付けるためのねじ部
7bとが軸方向に並んだ形で形成されている。そして、
その前方側開口部には筒状のプロテクタ装着部7cが形
成され、ここから突出する酸素検知素子2の先端側、す
なわち検知部2aを所定の空間を隔てて覆うように、キ
ャップ状の上記プロテクタ20が装着されている。
【0018】プロテクタ20は、プロテクタ本体24と
カバー体21とを備える。プロテクタ本体24は後端側
に開口部が形成された略円筒状形態をなし、先端部には
排気ガスを内側に導くための本体側ガス流通孔24aが
形成されている。そして、主体金具7のプロテクタ装着
部7cが、該プロテクタ本体24の開口部から軸方向に
挿入され、その開口端部とプロテクタ装着部7cとの重
なり部には主結合部として、レーザー溶接等により形成
された全周の主溶接部25が形成されている。主溶接部
25は、プロテクタ本体24とプロテクタ装着部7cと
にまたがる形態で形成され、両者を気密状態で結合する
役割を果たす。なお、26は、主溶接部25をレーザー
溶接等にて形成する際に、主体金具7に対してプロテク
タ本体24が軸線周りに相対回転することを阻止するた
めの仮止め用溶接部である。本実施例では、該仮止め用
溶接部26は、スポット溶接等によりプロテクタ本体2
4の周方向に複数(本実施例では4ケ所)形成されてい
る。
【0019】また、カバー体21は、プロテクタ本体2
4に取り付けられる略円筒状に形成され、該プロテクタ
本体24の先端部外側を、自身の内面との間に所定量の
補助空間SAを生じた状態で覆う形で配置されている。
そして、上記補助空間SAに対応する位置においてその
周面部には、排気ガスを該補助空間SAに導くための複
数のカバー側ガス流通孔21aが、周方向に所定の間隔
で並んで形成されている。なお、カバー体21には、そ
の後端側開口部からプロテクタ本体24の先端部が軸方
向に挿入され、それらの重なり部に対し補助結合部とし
て、レーザー溶接等により形成された全周の補助溶接部
22が形成されている。該補助溶接部22は、カバー体
21とプロテクタ本体24とを気密状態で結合する役割
を果たす。
【0020】図2は、カバー体21を拡大して示すもの
である。各カバー側ガス流通孔21aはそれぞれ、カバ
ー体21に対して金型打抜き等により半円弧状の切れ目
を入れ、その切れ目内側に位置する爪状部21bを所定
角度だけ内側に折り曲げることにより形成されたもので
ある。各切れ目は、その円弧両端を結ぶ方向がプロテク
タ本体24の軸方向とほぼ一致する形で形成されるとと
もに、爪状部21bの折曲げ角度は、折曲げ位置におけ
る接線方向とのなす角度において約45°程度とされて
いる。各爪状部21bは、カバー体21の半径方向から
飛来する水滴等を跳ね返すことにより、その侵入を抑制
する効果を有している。
【0021】また、図3は、プロテクタ本体24を拡大
して示すものである。プロテクタ本体24は、その周面
部に対し軸方向において開口部24d寄りの中間位置に
段差部24sが形成されている。そして、その段差部2
4sに関して開口側に位置する端部は、その外径がカバ
ー体21の外径とほぼ同じとなり、かつ内径がプロテク
タ装着部7cの外径とほぼ同じとなるように拡径されて
第一部分24cを形成する一方、上記段差部24sに関
してこれと反対側に位置する部分は、該第一部分24c
よりも径小であり、かつその外径がカバー体21の内径
とほぼ同じとなる第二部分24bとされている。また、
本体側ガス流通孔24aは、プロテクタ本体24の先端
面部のほぼ中央において、上記第二部分24bの内径よ
りも小さい円状に1ケ所のみ形成されている。
【0022】図4は、プロテクタ20の主体金具7に対
する組付け工程を示すものである。まず、(a)に示す
ように、プロテクタ本体24の第二部分24bをカバー
体21に対し、カバー体21の開口縁が段差部24sに
当たる位置まで挿入する(すなわち、段差部24sは、
プロテクタ本体24とカバー体21との軸線方向の位置
関係を規定する役割を果たす)。なお、第二部分24b
の外径をカバー体21の内径よりも少し小さくして、プ
ロテクタ本体24をカバー体21に対し隙間挿入する形
としてもよいし、第二部分24bの外径をカバー体21
の内径よりもほぼ同じか少し大きくして、プロテクタ本
体24をカバー体21に対し圧入する形としてもよい。
ただし、前者の場合、主溶接部22の形成不良を招かな
いよう、その隙間間隔は0.1mm以下とするのがよ
い。
【0023】そして、その状態で第二部分24bとカバ
ー体21との重なり部に対して、まずスポット溶接によ
り仮止め溶接部23を形成することにより両者を仮止め
し、次いでレーザー溶接(あるいはシーム溶接)により
周方向の補助溶接部22を形成して両者を気密接合す
る。なお、補助溶接部22の形成時において、プロテク
タ本体24とカバー体21とが相対回転する心配がない
場合には、仮止め溶接部23は省略してもよい。
【0024】続いて、図4(b)に示すように、プロテ
クタ本体24の第一部分24cに対し、その開口部24
dから主体金具7のプロテクタ装着部7cを軸方向に挿
入する。そして、その状態でプロテクタ装着部7cと第
一部分24cとの重なり部に対して、まずスポット溶接
により仮止め溶接部26を形成することにより両者を仮
止めし、次いでレーザー溶接(あるいはシーム溶接)に
より周方向の主溶接部25を形成して両者を気密接合す
れば、組立は完了する。なお、主溶接部25の形成時に
おいて、プロテクタ装着部7cとプロテクタ本体24と
が相対回転する心配がない場合には、仮止め溶接部26
は省略してもよい。なお、プロテクタ装着部7cにプロ
テクタ本体24を予め組みつけておいてから、これにカ
バー体21を組みつけるようにしてもよい。
【0025】以下、酸素センサ1の作動について説明す
る。図6(a)に示すように、酸素センサ1は、自動車
の車床下面に設けられた排気管Eに対し、該排気管Eの
中間に設けられた三元触媒コンバータの下流側に取り付
けられる。具体的には、図5(a)に示すように、排気
管Eに形成された取付部Qのねじ孔に対し、プロテクタ
20で覆われた検知部2a(図1)を差し込み、主体金
具7のねじ部7bをねじ込む形で取り付けを行う。な
お、図6に示すように、排気管Eと車床面との間には酸
素センサ1を取り付けるスペースが確保されていないの
で、同図(b)、(c)に示すように酸素センサ1は、
排気管Eに対し水平に、かつ感度向上等のために、先端
側(検知側)が三元触媒コンバータ側を向くように斜め
に傾いた形で取り付けられている。
【0026】この状態でエンジンを始動すると、その排
気ガスは、図1においてカバー側ガス流通孔21aから
補助空間SA内に導入され、さらにその補助空間SAから
本体側ガス流通孔24aを経てプロテクタ本体内24に
流入する。検知素子2の検知部2aは、その流入された
排気ガスと接触することによりその酸素濃度に応じて抵
抗値が変化し、その出力が酸素濃度出力として取り出さ
れる。この出力により、例えば三元触媒の炭化水素浄化
能力の劣化、あるいはその三元触媒コンバータよりも上
流に設けられた空燃比制御用の酸素センサS(図6)の
劣化等をモニタすることができる。
【0027】例えば排気ガス温度の低いエンジン始動直
後等においては、触媒コンバータ等からの水滴が飛来し
やすく、また排気管内壁面にも水滴が付着していること
が多い。しかしながら、上記酸素センサ1の構成では、
図5(a)に示すように、プロテクタ本体24の先端部
を覆うカバー体21には周面部にのみカバー側ガス流通
孔21aが形成されている。これにより、カバー体21
の先端面で大半が跳ね返される形となり、本体側ガス流
通孔24aからこれがプロテクタ本体24内に侵入する
ことが効果的に阻止される。
【0028】他方、図5(b)に示すように、プロテク
タ本体24は、主体金具7のプロテクタ装着部7c(図
1)との重なり部に対して全周の主溶接部25により気
密結合されている。従って、排気管壁面Pから流れ落ち
てくる水滴Wがここに付着しても、プロテクタ本体24
とプロテクタ装着部7cとの間を通って水滴等がプロテ
クタ本体24内に侵入する心配は全く生じない。
【0029】また、自動車が坂道走行する場合等におい
ては、酸素センサ1が前後に傾斜することがある。この
場合、図5(c)に示すように、酸素センサ1の傾斜に
伴い水滴Wがプロテクタ20の表面を伝って流れ動き、
カバー側ガス流通孔21aからカバー体21の内側、す
なわち補助空間SA内に流入することもありうる。しか
しながら、上記構成においては、該水滴Wは補助空間S
A内に流入した後は、下方に位置する別のカバー側ガス
流通孔21aから排出されるものが多く、また、本体側
ガス流通孔24aはプロテクタ本体24の先端部中央付
近に形成されているため、水滴Wが該本体側ガス流通孔
24aを通ってプロテクタ本体24内に侵入する確率は
極めて低くなる。
【0030】また、カバー体21とプロテクタ本体24
とは全周の補助溶接部22により気密接合されているか
ら、上記プロテクタ20の表面を流れ動いた水滴Wが、
これらの接合部から侵入することも阻止される。このよ
うに、上記酸素センサ1の構成では、通常の自動車走行
時に想定されるどのような姿勢に酸素センサ1が置かれ
た場合でも、プロテクタ20の内部に水滴等が極めて侵
入しにくくなり、検知部2aの保護効果が顕著に高めら
れる。
【0031】以上、本発明の実施例について説明した
が、本発明はこれにより何ら限定を受けるものではな
く、当業者が通常有すると思われる知識に基づいて様々
な変形を加えうることはいうまでもない。例えば、上記
実施例においては、検知素子として、アルミナ等の耐熱
性絶縁材料にて構成されたベース部の先端に、酸素濃度
に応じて抵抗値の変化するチタニア等の金属酸化物を用
いて検知部を構成したものを使用していたが、これに代
えて、酸素イオン伝導性固体電解質層の両面に多孔質電
極を形成した、いわゆる酸素濃淡電池素子型の検知素子
を使用してもよい。この場合、該検知素子は、例えば一
端が開放した筒状の固体電解質セラミック体の内外面に
白金等の触媒性の金属で電極を形成したタイプの素子、
あるいは固体電解質のセラミックシートを積層・焼成し
て板状に形成したタイプの素子など、各種態様のものを
使用できる。他方、プロテクタの孔形状やその形成個数
も上記実施例に限定されるものではなく、各種形状ある
いは個数で形成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例たる酸素センサの内部構造を
示す縦断面図。
【図2】図1のカバー体を拡大して示す縦部分断面図及
び軸断面図。
【図3】同じくプロテクタ本体を拡大して示す縦半断面
図。
【図4】プロテクタの組立工程を説明する図。
【図5】プロテクタの作用説明図。
【図6】酸素センサの取付け形態の一例を示す説明図。
【図7】従来の酸素センサのプロテクタの問題点を示す
説明図。
【符号の説明】
1 酸素センサ 2 酸素検知素子 2a 検知部 7 主体金具 7c プロテクタ装着部 20 プロテクタ 21 カバー体 21a カバー側ガス流通孔 22 補助溶接部(補助結合部) 24 プロテクタ本体 24a 本体側ガス流通孔 25 主溶接部(主結合部) 50 素子収容体 SA 補助空間
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岩崎 隆之 神奈川県横浜市旭区市沢町910−C−506 (56)参考文献 特開 平9−210952(JP,A) 特開 平8−254521(JP,A) 実開 昭62−12864(JP,U) 実開 昭62−186061(JP,U) 実開 昭61−127450(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01N 27/12 G01N 27/00 G01N 27/409

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】自動車エンジンの排気管に対して使用され
    る酸素センサであって、 先端部に形成された検知部にて、排気ガス中の酸素を検
    知する酸素検知素子と、 前記検知部を突出させた状態で前記酸素検知素子を覆う
    筒状の素子収容体と、 その素子収容体の、前記検知部が突出する側の開口端部
    に形成された筒状のプロテクタ装着部に取り付けられ、
    前記排気ガスの流通を許容した状態で該検知部を覆うプ
    ロテクタとを備え、そのプロテクタは、 後端側に開口部が形成された筒状形態をなし、先端面に
    前記排気ガスを内側に導くための本体側ガス流通孔が形
    成されるとともに、前記プロテクタ装着部が前記開口部
    から軸方向に挿入され、自身の開口端部と前記プロテク
    タ装着部との重なり部に対して全周の主結合部が形成さ
    れることにより、当該プロテクタ装着部に対して気密状
    態で結合されるプロテクタ本体と、 そのプロテクタ本体に取り付けられる筒状に形成され、
    該プロテクタ本体の先端部外側を、自身の内面との間に
    所定量の空間(以下、補助空間という)を生じた状態で
    覆うとともに、前記排気ガスをその補助空間に導くため
    複数のカバー側ガス流通孔が、前記プロテクタ本体の
    先端面よりも先端側に位置する周面部にのみ、周方向に
    所定の間隔で並んで形成されたカバー体と、 を備えたことを特徴とする酸素センサ。
  2. 【請求項2】 前記主結合部は全周溶接部として形成さ
    れている請求項1記載の酸素センサ。
  3. 【請求項3】 前記カバー体の後端側開口部から前記プ
    ロテクタ本体の先端部が軸方向に挿入され、それらカバ
    ー体とプロテクタ本体との重なり部に対し、両者を気密
    状態で結合するために全周の補助結合部が形成さている
    請求項1又は2に記載の酸素センサ。
  4. 【請求項4】 前記補助結合部は全周溶接部として形成
    されている請求項3記載の酸素センサ。
JP14782098A 1998-05-28 1998-05-28 酸素センサ Expired - Fee Related JP3529626B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14782098A JP3529626B2 (ja) 1998-05-28 1998-05-28 酸素センサ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14782098A JP3529626B2 (ja) 1998-05-28 1998-05-28 酸素センサ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH11337513A JPH11337513A (ja) 1999-12-10
JP3529626B2 true JP3529626B2 (ja) 2004-05-24

Family

ID=15438977

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP14782098A Expired - Fee Related JP3529626B2 (ja) 1998-05-28 1998-05-28 酸素センサ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3529626B2 (ja)

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4174004B2 (ja) 2003-03-31 2008-10-29 日本碍子株式会社 ガスセンサ
JP2007114066A (ja) 2005-10-20 2007-05-10 Hitachi Ltd 酸素センサ
JP2008164307A (ja) * 2006-12-26 2008-07-17 Yazaki Corp ガスセンサおよびガスセンサ用撹拌装置
JP5144383B2 (ja) * 2008-06-18 2013-02-13 本田技研工業株式会社 ガスセンサ
JP5170910B2 (ja) * 2009-03-02 2013-03-27 日本特殊陶業株式会社 ガスセンサの製造方法及びガスセンサ
CN104374803A (zh) * 2014-10-20 2015-02-25 杭州纳瑙新材料科技有限公司 一种车用氧传感器

Also Published As

Publication number Publication date
JPH11337513A (ja) 1999-12-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0962766B1 (en) Gas sensor and method for manufacturing the same
US6726819B2 (en) Gas sensor
US6898961B2 (en) Compact structure of gas sensor and production method thereof
JP5969423B2 (ja) ガスセンサ
US20080028831A1 (en) Gas sensor
US20030121782A1 (en) Gas sensor
US20130305809A1 (en) Gas sensor
WO2015076223A1 (ja) ガスセンサ
JP3529626B2 (ja) 酸素センサ
JP5129599B2 (ja) ガスセンサおよびその製造方法
WO2013168649A1 (ja) ガスセンサ
US10371680B2 (en) Sensor
JP2002286685A (ja) 通気構造を有するセンサ
JP2012093141A (ja) ガスセンサ
JP5047218B2 (ja) センサ
JP2013231687A (ja) ガスセンサ
JP6907095B2 (ja) ガスセンサ
JP3424433B2 (ja) 酸素センサの二重プロテクタ構造
JP3826095B2 (ja) 温度センサ
JP4063996B2 (ja) ガスセンサ
JP4143449B2 (ja) 温度センサ
JP7510847B2 (ja) ガスセンサ
WO2022091454A1 (ja) ガスセンサ
JP2001311717A (ja) センサのリード線接続構造
JP2004037471A (ja) ガスセンサ

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20031224

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20040216

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20040225

R150 Certificate of patent (=grant) or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100305

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110305

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120305

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120305

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130305

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130305

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140305

Year of fee payment: 10

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees