JP4398062B2 - 転写調節因子とdnaの結合を検出するための蛍光プローブおよび転写調節因子とdnaの結合を検出する方法 - Google Patents
転写調節因子とdnaの結合を検出するための蛍光プローブおよび転写調節因子とdnaの結合を検出する方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP4398062B2 JP4398062B2 JP2000136246A JP2000136246A JP4398062B2 JP 4398062 B2 JP4398062 B2 JP 4398062B2 JP 2000136246 A JP2000136246 A JP 2000136246A JP 2000136246 A JP2000136246 A JP 2000136246A JP 4398062 B2 JP4398062 B2 JP 4398062B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- dna
- binding
- regulatory factor
- transcriptional regulatory
- fluorescent probe
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Measuring Or Testing Involving Enzymes Or Micro-Organisms (AREA)
- Investigating Or Analysing Biological Materials (AREA)
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、転写調節制御因子とDNAの結合の検出に関する。さらに詳しくは、本発明は転写調節制御因子とDNA(遺伝子の転写調節領域)の結合を検出するための蛍光プローブおよびそれを用いて、該DNA結合を検出する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
転写調節因子は、プロモーターの上流または下流のDNAと結合し、遺伝子の転写を調節する。例えば、RNAポリメラーゼIIの調節因子としては、NF−κ、NF−IL6、CREB、CBP、API等が知られている。転写調節因子と遺伝子の転写調節領域の結合(以下、DNA結合ともいう)を検出、さらに評価する簡便な方法が確立されれば、転写調節因子のDNA親和性を測定できるのみならず、特定の遺伝子に対する転写調節因子の阻害剤(アンタゴニスト)、或いはアゴニストをスクリーニングするのに有用である。すなわち、候補薬剤の存在下、DNA結合がいかなる影響を受けるかを調べることができる。結合が阻害されれば、候補薬剤の阻害活性が、その遺伝子発現を抑える医薬品として利用できる可能性がある。なお、ガン関連遺伝子の多くは転写調節因子であることから、当該方法は、ガン診断および制ガン剤開発において有用である。
【0003】
このような転写調節因子とDNAの結合を検出する方法として、Skowronらは、「アキレス・ヒール開裂(Achilles’ heel cleavage)」とよばれる手法を提案した。P.M.Skowronら、Gene,170(1996)1−8を参照。この方法の概要は、次のとおりである。すなわち、プラスミドに制限酵素FokIの認識配列とDNA結合タンパク質(転写調節因子GCN4)の認識配列とを部分的に重複させて、直列に配置し、DNA結合タンパク質を加える。この混合液にさらに、FokIの認識配列を特異的にメチル化する酵素(FokIメチル化酵素)を加える。このメチル化酵素は、FokIの認識配列を特異的にメチル化することによって、FokIが制限酵素として該配列を認識し、切断するのを阻害する。DNA結合タンパク質がプラスミドに結合しているとき、該DNA結合タンパク質の立体障害のためにFokIメチル化酵素はFokIの認識配列に接近することが阻まれ、該FokIの認識配列はメチル化を受けない。一方、DNA結合タンパク質がプラスミドに結合していないとき、このような立体障害が存在しないので、FokIの認識配列はメチル化される。そこで、FokI処理を行うと、前者ではFokIによるプラスミドの切断が起こるが、後者では切断が起こらない。従って、両者の酵素処理液から、プラスミドを回収して、ゲル電気泳動し、各々のDNA鎖長を比較すると、DNA結合タンパク質がプラスミドに結合するか否かを判定できることになる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、アキレス・ヒール開裂法には様々な問題点が内在する。それらを列挙すると、下記のとおりである。
(1)基質として、プラスミドを使用するので、DNA結合タンパク質が認識しうる配列が、挿入された配列以外に、プラスミドDNA中に存在する可能性が高く、したがって該挿入配列以外の部位にDNA結合タンパク質が結合することがある。
(2)FokIが認識配列を切断するかどうかをみるのに、メチル化酵素の反応を介して行うので、操作が煩雑になる。しかも、DNA結合タンパク質の結合しなかったFokI認識配列をメチル化酵素が100%メチル化するとは限らないため、結合試験における評価が難しくなる。
(3)FokI以外の制限酵素を使用する場合、その酵素のメチル化酵素が必要となり、該メチル化酵素が知られていないか、または入手できないとき、この方法は適用できない。
(4)ゲル電気泳動を用いて制限酵素によるDNAの切断を検出するので、判定に時間がかかり、高速処理に不適当である。また、比較的多量のサンプル量を各検体、或いは各試験に対して用意する必要がある。
【0005】
以上のようなアキレス・ヒール開裂法の問題点に鑑み、転写調節因子とDNAの結合を検出する迅速、かつ簡便な方法が望まれる。従って、本発明は、アキレス・ヒール開裂法の問題点を解決し、迅速、かつ簡便にDNA結合を検出する方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題について、鋭意検討した結果、クラスII−S制限酵素の特性を利用した、転写調節因子とDNAの結合を検出するための蛍光プローブを作成し、さらにこれを用いると、前記DNA結合が蛍光測定によって容易に検出可能であることを見出した。
【0007】
すなわち、本発明は、固体担体と、該固体担体に一端で固定化された2本鎖DNAとからなり、該2本鎖DNAはクラスII−S制限酵素の認識配列と、標的とする転写調節因子の認識配列と、前記クラスII−S制限酵素の切断部位と、蛍光標識された配列とが他の配列を介するか、介せずに前記固体担体側から、この順序で直列に、連結された(但し、該転写調節因子の認識配列は、該クラスII−S制限酵素の切断部位に存在してもよい)構造体を含むことを特徴とする転写調節因子とDNAの結合を検出するための蛍光プローブを提供する。
【0008】
前記転写調節因子とDNAの結合を検出するための蛍光プローブにおいて、好ましくは、クラスII−S制限酵素の認識配列がFokIの認識配列である。
【0009】
また、転写調節因子とDNAの結合を検出するための蛍光プローブにおいて、好ましくは、固体担体が磁気ビーズである。
【0010】
また、前記転写調節因子とDNAの結合を検出するための蛍光プローブにおいて、好ましくは、2本鎖DNAがビオチン・アビジン結合によって固体担体に固定化されている。
【0011】
また、本発明は、転写調節因子とDNAの結合を検出する方法であって、
前記転写調節因子を含む試料に、転写調節因子とDNAの結合を検出するための蛍光プローブを添加し、ここで前記蛍光プローブは、固体担体と、該固体担体に一端で固定化された2本鎖DNAとからなり、該2本鎖DNAはクラスII−S制限酵素の認識配列と、前記転写調節因子の認識配列と、前記クラスII−S制限酵素の切断部位と、蛍光標識された配列とが他の配列を介するか、介せずに前記固体担体側から、この順序で直列に、連結された(但し、該転写調節因子の認識配列は、該クラスII−S制限酵素の切断部位に存在してもよい)構造体を含む第1の工程と、
前記第1の工程で得られた混合物を、前記転写調節因子が、前記転写調節因子とDNAの結合を検出するための蛍光プローブに結合するのに充分な時間、反応させる第2の工程と、
前記第2の工程で得られた反応混合液に、クラスII−S制限酵素を添加する第3の工程と、
前記クラスII−S制限酵素の作用により前記蛍光プローブが切断されて、該蛍光プローブから蛍光標識が遊離するか否かを該蛍光標識の蛍光を測定することにより判定する第4の工程と、
前記第4の工程の判定結果に基づいて、前記転写調節因子が、前記転写調節因子とDNAの結合を検出するための蛍光プローブに結合したか否かを決定する第5の工程と
を含むことを特徴とする、前記転写調節因子とDNAの結合を検出する方法を提供する。
【0012】
前記転写調節因子とDNAの結合を検出する方法において、好ましくは、クラスII−S制限酵素がFokIである。
【0013】
前記転写調節因子とDNAの結合を検出する方法において、第5の工程で、転写調節因子が、前記転写調節因子とDNAの結合を検出するための蛍光プローブに結合したと決定された場合、さらに該結合の強度を評価する工程を含むことを特徴とする。
【0014】
以下、本発明を好適な実施の形態に従って、詳細に説明する。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明の第1の側面に従えば、固体担体と、該固体担体に一端で固定化された2本鎖DNAとからなり、該2本鎖DNAは、クラスII−S制限酵素の認識配列と、標的とする転写調節因子の認識配列と、前記クラスII−S制限酵素の切断部位と、蛍光標識された配列とが他の配列を介するか、介せずに前記固体担体側から、この順序で直列に、連結された(但し、該転写調節因子の認識配列は、該クラスII−S制限酵素の切断部位に存在してもよい)構造体を含むことを特徴とする転写調節因子とDNAの結合を検出するための蛍光プローブが提供される。この蛍光プローブ(以下、本発明の蛍光プローブという)の好適な実施の形態として、その具体例を模式的に図1に示す。図を参照しながら、以下、本発明の蛍光プローブ1を構成する各要素について説明する。
【0016】
まず、図1中、2は固体担体を表わし、これに2本鎖DNA3がその一端で固定化される。固体担体2は、固体の支持体であれば、その材質は特に限定されない。例えば、ポリプロピレン、ポリアクリレート、ガラス等が挙げられる。また、その形状についても、特に限定はなく、タイタープレート内壁、DNAアレイ、ビーズ等が挙げられる。しかし、固定化操作およびその後の洗浄操作での簡便性を考慮して、磁気ビーズが本発明では、特に好適である。このような固体担体2に2本鎖DNA3を固定化する。固定化反応については、ビオチン/アビジン(またはストレプトアビジン)結合を利用するのが好ましいが、他の結合方法、例えば共有結合(アルデヒド基とアミン基間でのイミノ結合の形成等)を介する方法を使用してもよい。
【0017】
本発明で使用するクラスII−S制限酵素は、基質の認識配列(4〜7bp)に結合するが、その部位を切断せずに外側の切断部位(1〜20bp下流)を切断する制限酵素である。代表的なものとして、BbvI、BcefI、BseRI、BsgI、EciI、Eco57I、FokI、GsuI、HphI、MboII、RleAI、Tth111I等が挙げられるが、本発明では、特にFokIが好適に用いられる。FokIは、GGATG配列を認識し、その下流9/13位を切断する。従って、前記認識配列とその切断部位との間の配列は、そのままに残される。図1では、FokIの認識配列、すなわちGGATGとその相補的配列との2本鎖DNA部分はSfokIで示される。
【0018】
本発明に係る2本鎖DNAにおいて、転写調節因子の認識配列は、前記制限酵素の認識配列と切断部位との間、もしくは切断部位上に介在するように配置される。図1の2本鎖DNA3では、転写調節因子の認識配列はSrで表わされ、FokIの認識配列SfokIと後述する蛍光標識された配列Spに挟まれて存在する。図中、転写調節因子(FokI)の切断部位は、上下の矢印で表示された箇所である。
【0019】
前記転写調節因子の認識配列は、本発明で用いられる(標的とする)転写調節因子が結合する配列であり、転写調節因子が与えられれば、自ずと決まってくる。また、前記転写調節因子については、特に制限はなく、既述したNF−κ、NF−IL6、CREB、CBP、API等が挙げられ、その中から所望のものを選択する。図1のSrとしては、APIの認識配列が例示されている。
【0020】
蛍光標識された配列は、該配列のいずれかの位置が蛍光標識されているものであればよく、その塩基長および含まれる塩基の種類については特に制限はない。また、蛍光標識の位置も同様に制限はないが、2本鎖DNAの末端(3'−末端または5'−末端のいずれかであるが、固体担体と反対側)であることが好ましい。蛍光標識に用いられる蛍光色素は、ローダミンまたはフルオレセイン等、蛍光標識の常法で用いられる公知の色素である。図1では、Spとして蛍光標識された配列が例示されているが、この特定の配列の開示は、単に例示の目的のためだけである。また、図中、蛍光標識は、模式的に「★印」で示されている。
【0021】
これら前記の配列、すなわちクラスII−S制限酵素の認識配列(SfokI)と、転写調節因子の認識配列(Sr)と、前記クラスII−S制限酵素の切断部位と、蛍光標識された配列(Sp)とが直列に、連結されて本発明に係る2本鎖DNA3を構成する。ここで、それぞれの配列または部位間は、他の配列を介するか、介せずに固体担体2側からこの順序で直列に、連結されている。特に、本発明を実施するにあたり、前記転写調節因子の認識配列が前記クラスII−S制限酵素の切断部位に出来るだけ接近して配置されている(含んでいてもよい)必要があり、そのため必要ならば、任意の塩基対からなる他の配列を該転写調節因子の認識配列の上流側に連結する。クラスII−S制限酵素の認識配列も好ましくは、任意の塩基対からなる他の配列を介して固定担体に固定化される。例えば、図1ではクラスII−S制限酵素の認識配列SfokIと固定担体2との間には、数塩基対からなる配列が介在する。さらに、SfokIとSr、およびSrとSpとの間にも、数塩基対からなる配列が介在する。これらの介在配列は、該クラスII−S制限酵素の認識配列、および前記転写調節因子の認識配列と一致しない配列とする。
【0022】
本発明の蛍光プローブを作製するには、公知のオリゴヌクレオチド合成方法が採用される。まず、そのDNA結合を検出すべき標的転写調節因子が特定されれば、該転写調節因子との適当な組み合わせをつくるクラスII−S制限酵素を選択する。この組み合わせに基づいて、前記該転写調節因子の認識配列およびクラスII−S制限酵素の認識配列が決定される。さらに、適当な塩基長の蛍光標識された配列を選択する。それらに加えて、所望ならば、1つまたは複数の前記介在する配列を適宜、選択する。このようにして、本発明に係る2本鎖DNAを構成する上記すべての要素についての塩基情報が明らかになれば、当業者は容易に、該2本鎖DNAの1本鎖DNA部分を設計できる。前記1本鎖DNA部分の合成は、常法に従い、DNA自動合成機を用いて実施する。さらに、この1本鎖DNAの5’−末端に固定担体への固定化に必要な、結合基(例えば、前述のビオチン)を付加する。一方、前記1本鎖DNAの3’−末端部分にハイブリダイズする適当な長さのオリゴヌクレオチドを合成する。1本鎖DNAを鋳型とし、前記オリゴヌクレオチドをプライマーとして、DNAポリメラーゼを用いて2本鎖DNAを合成する。これら一連の操作は、当業者には公知である。なお、2本鎖DNAの鎖長は、必須のすべての配列および要素を収容できる長さであれば、特に制限はない。
【0023】
2本鎖DNA3を合成後、その末端を固体担体2に固定化すると、本発明の蛍光プローブ1が得られる。図1に示す本発明の好適な実施例に従うなら、固定担体2は、固定化のために、例えばアビジン(またはストレプトアビジン)で予めコートされている。
【0024】
本発明の第2の側面に従えば、上記の蛍光プローブを用いて、転写調節因子とDNAの結合を検出する方法が提供される(以下、本発明のDNA結合検出方法ともいう)。この検出方法は、要約すると、(1)転写調節因子を含む試料に本発明の蛍光プローブを添加する第1の工程と、(2)第1の工程で得られた混合液を、転写調節因子が、蛍光プローブに結合するのに充分な時間、反応させる第2の工程と、(3)第2の工程で得られた反応混合液に、クラスII−S制限酵素を添加する第3の工程と、(4)クラスII−S制限酵素の作用により蛍光プローブが切断されて、該蛍光プローブから蛍光標識が遊離するか否かを該蛍光標識の蛍光を測定することにより判定する第4の工程と、(5)第4の工程の判定結果に基づいて、前記転写調節因子が、本発明の蛍光プローブに結合したか否かを決定する第5の工程とを含む。
【0025】
まず、上記第1の工程は、標的とする転写調節因子を含むか、または含むと疑われる試料溶液を用意することから始まり、ここで「試料」とは、その後の工程(すなわち、処理操作)に悪影響及ぼさない限り、その濃度、形態等については、特に制限はない。好適な試料として、生体試料(臨床検体および細胞診検体)が挙げられる。次に、試料を本発明の蛍光プローブに添加する。この工程では、逆に本発明の蛍光プローブを試料に添加してもよい。蛍光プローブの形態についても特に、限定はないが溶液状態であることが好ましい。
【0026】
上記第2の工程では、第1の工程で得られた混合液を、適当な、DNA結合反応可能な条件で反応させる。反応条件は、標的とする転写調節因子によって異なるが、通常、室温で約15分間〜1時間程度、反応させればよい。次いで、上記第3の工程で、選択されたクラスII−S制限酵素を添加する。添加後、本発明の蛍光プローブが前記制限酵素と相互作用するのに充分な時間、両者を接触させる。
【0027】
上記第3の工程で、前記クラスII−S制限酵素の作用により、蛍光プローブから蛍光標識が遊離するか否かを判定する。この判定は、該蛍光標識の蛍光を測定することによって行われる。詳しくは、前記第2の工程で、本発明の蛍光プローブ中の標的とする転写調節因子の認識配列に、転写調節因子が結合する場合(試料に標的転写調節因子が存在する場合にもあたる)と、蛍光プローブ中の標的転写調節因子の認識配列に転写調節因子が結合しない場合(試料に標的転写調節因子が存在しない場合、或いは存在しても該結合を阻害する要素および要因がある場合にもあたる)の二通りがある。それぞれの場合について、反応機構および反応の結果を模式的に説明したものが図2である。前者の場合を図中、左側(a)に示し、後者の場合を右側(b)に示す。まず、本発明の蛍光プローブにおいて、転写調節因子の認識配列に転写調節因子が結合している(転写調節因子の結合がある)とき、クラスII−S制限酵素(例えば、FokI)がその認識配列(SfokI)に結合しても、該転写調節因子による認識配列(Sr)への結合による立体的な障害のために、制限酵素がその切断部位に接近できないか、接近しにくくなる。この場合、制限酵素が前記切断部位(すなわち、2本鎖DNA)を切断できず、従って、蛍光標識は2本鎖DNAに標識されたままである。結果として、蛍光プローブから蛍光標識が遊離することはない。図2(a)中、5は転写調節因子の分子を、6はFokIを表わす。その他SfokIおよびSrについては、図1と同じ意味で使用する。
【0028】
一方、本発明の蛍光プローブにおいて、転写調節因子の認識配列に転写調節因子が結合していないとき、FokIがその認識配列に結合すると、前記のような立体的な障害がないので、その切断部位に自由に接近できる。この場合、制限酵素による通常の切断がみられ、2本鎖DNAが切断部位で切断されることになる。従って、蛍光標識4は2本鎖DNA3から開裂され、結果として、蛍光プローブから蛍光標識が遊離する。
【0029】
本発明のDNA結合検出方法を実施するとき、蛍光プローブから遊離した蛍光標識は、反応溶液中に存在するので、固体担体の蛍光プローブから上澄み液として容易に分離され、そのまま該溶液の蛍光測定を行うことによって、遊離した蛍光標識が存在するか否か判定できる。
【0030】
次の第5の工程において、上記の判定結果に基づいて、例えば、図2(a)に示されるような場合、転写調節因子と蛍光プローブとの結合があり、と決定される。逆に、図2(b)に示されるような場合、転写調節因子の蛍光プローブへの結合がなし、と決定される。「結合があり」と決定された場合、本発明のDNA結合検出方法にさらに該DNA結合の強度を評価する工程を第5の工程に続いて含めることができる。この目的で、例えば、スキャッチャードプロット(Scatchard plot)解析を用いて、特定の転写調節因子と本発明の蛍光プローブ間の親和性をさらに調べることも可能となる。このような実施の形態は、実施例3に記載されている。
【0031】
また、別の実施の形態として、特定の転写調節因子のアンタゴニスト、またはアゴニストの可能性のある薬剤の存在下、本発明のDNA結合検出方法を行い、前記「結合の有無」を決定し、或いはさらにその結合の強度を評価することも可能である。具体的には、上記第1の工程で、試験薬剤を試料に加えて、本発明の結合検出方法に含まれる各工程を実施すればよい。この方法は、前記アンタゴニスト、またはアゴニストのスクリーニングとして、有用である。
【0032】
以下に、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によって制限されるものではない。
【0033】
【実施例】
(実施例1) 蛍光プローブの作製
1.1 1本鎖DNA部分の合成
蛍光プローブの2本鎖DNAを構成する1本鎖DNA部分として、下記のビオチン化オリゴヌクレオチドを合成した。
(配列表の配列番号1に記載)
前記式中、下線部を付した配列部分は、それぞれSfokI(fokIの認識配列)、Sr(転写調節因子AP1の認識配列)、Sp(下記の蛍光標識されたプライマーに相補的な配列)を表わし、FokIの1本鎖DNA上での切断部位は、5’末端から18位のCと19位のAの間である。
【0034】
さらに、次の工程で使用する蛍光標識された配列として下記のオリゴヌクレオチドを合成した。
(fluorescein)-5'-CTAAGTGCAG-3'
(配列表の配列番号3に記載)
前記2つのオリゴヌクレオチドの合成は、DNA自動合成機(アプライド・バイオシステム社製 392 DNA/RNA Synthesizer)を用いて、常法に従い、行った。
【0035】
1.2 2本鎖DNAの合成
1.1で合成した1本鎖DNA部分を鋳型として、また蛍光標識された配列をプライマー(FAMプライマー)として用い、2本鎖DNAの合成を行った。ポリメラーゼ反応には、下記の組成を有する反応溶液を使用した。
2本鎖DNA(鋳型) 25pmol/μl 1μl
FAMプライマー 25pmol/μl 1μl
5XT7Sequenase Buffer 10μl
dNTP mixture 1μl
滅菌水 36μl
全液量 49μl
まず、反応溶液を65℃で2分間、熱変性処理し、次いで室温で10分間アニールした。その後、反応溶液に5倍希釈したT7Sequenase(USB社製)1μlを加え、37℃で1時間、保ち2本鎖DNAを合成した。
【0036】
1.3 2本鎖DNAの固定化
本実施例では、固体担体として、表面をアビジンでコートした磁気ビーズ(DynabeadsM280)を使用した。1.2で合成した2本鎖DNAを含む溶液に25μlのDynabeadsM280を加え、室温で10分間、振蘯し、DynabeadsM280に2本鎖DNAを固定化した。得られた混合物に2倍希釈のbinding and washing bufferをさらに75μl加えて、振蘯した。この混合物から、2本鎖DNAを固定化した磁気ビーズを磁性粒子濃縮ユニット(MPC)を使用して回収した。ここで、反応液を捨て、新たに150μlのbinding and washing bufferを加えて、同様に振蘯して、2回洗浄をおこなった。次いで、滅菌水で、また同様に2回洗浄をおこなった。洗浄終了後、磁気ビーズを25μlの滅菌水に分散して、蛍光プローブ調製液である磁気ビーズ分散液を得た。
【0037】
(実施例2) 転写調節因子の蛍光プローブへの結合検出
2.1 転写調節因子の結合化
本実施例では、転写調節因子としてAP1(rh−jun)(Promega社製)を使用した。1.3で得られた磁気ビーズ分散液から結合試験用の基液を調製し、これに以下の組成を有するAP1溶液を添加して、AP1を含む結合反応溶液を調製した。また、前記基液は、そのままAP1を含まない反応溶液(対照溶液)として結合試験に使用した。それぞれの溶液の組成を下記に示す。
AP1溶液
AP1 10mM Tris・COOH pH7.5中 10μl
poly(dI−dC)[注] 0.1mg/ml 1μl
全液量 11μl
[注](アマシャム・ファルマシアバイオテク社製)
結合試験用の基液(対照でもある)
2本鎖DNA固定化ビーズ 25μl
10XFokI緩衝液 5μl
0.1%TritonX 5μl
poly(dI−dC) 0.1mg/ml 4μl
全液量 39μl
ここで、上記10XFokI緩衝液は、50mM KCOOH、10mM MgCOOH、1mM DTT、および20mM TrisCOOH/pH7.9からなる。
【0038】
上記AP1溶液[poly(dI-dC)で非特異的結合を抑制]に結合試験用の基液を加えて、室温で、30分間、振蘯した。混合物を室温で、10分間さらに放置した。この処理によりAP1とAP1認識配列との結合反応が平衡化する。
【0039】
2.2 制限酵素処理
2.1で得られたAP1を含む結合反応溶液にFokI(0.5μl,1u/μl)を添加して、37℃で30分間、振蘯し、さらに10分間放置した。放置後、上澄み液を採取し、蛍光を測定した。蛍光測定は、以下のように実施した。
【0040】
すなわち、FokI処理後、磁気ビーズをMPCユニットで凝集させ、ガラスキャピラリー(Drummond Science Co.製Microcap 50)に毛管現象を利用して上澄みを充填した。この上澄み液を充填したキャピラリーを倒立蛍光顕微鏡(Olympus社製LX70,対物レンズUplanFl 10x)のステージに置き、透過光像により焦点を合わせた後、CCDカメラと画像解析装置(浜松ホトニクス社製C2400-77、Argus50)を用いて蛍光像を撮影した。この蛍光像の中央に100x100の窓を切って、その領域内で積算された光子数を蛍光強度とした。また、蛍光強度から分子数への換算が必要な場合は、濃度が既知である蛍光標識プライマーDNAを希釈し、同様の手順で測定することにより、蛍光強度から蛍光分子モル濃度への換算を行った。
【0041】
対照溶液にFokI(0.5μl,1u/μl)を添加し、全く同様に、蛍光測定を実施した。
【0042】
蛍光測定の結果、後者の上澄み液(AP1を含まない系)では、蛍光標識からの強い蛍光が確認されたが、前者の上澄み液(AP1を含む系)では、弱い蛍光しか確認されなかった。このように、APIの存在、非存在下における制限酵素処理後の上澄み液から得られる蛍光に有意差が認められた。この結果からAP1を含む結合反応溶液では、FokIによって2本鎖DNAがほとんど切断されず、蛍光標識(すなわち、蛍光標識を含む配列)の溶液中への遊離が少なかったことが分かる。一方、AP1を含まない対照溶液では、FokIによって2本鎖DNAが切断され、蛍光標識が溶液中に遊離したことが分かる。
【0043】
さらに、制限酵素との反応時間を検討する目的で、FokIとの処理時間を変化させて、得られる上澄み液の蛍光強度を測定し、比較した。
【0044】
実験および蛍光測定条件は、処理時間を、0、1、3、10、30(上記)、60分間と設定した以外は、上記のとおりであった。結果を図3に示す。図中、AP1(-)−AP1(+)は、AP1を添加した溶液と対照溶液との蛍光強度の差であり、AP1によるFokI酵素活性阻害(見かけ)を表わす。図3の結果は、上述したAP1の存在による、蛍光の有意差を明瞭に示し、30分もしくは60分の処理時間が、選択した処理時間のなかでは、至適であることが分かった。
【0045】
(実施例3) 転写調節因子の特異的結合および非特異的結合試験
本実施例でも、転写調節因子としてAP1(rh−jun)を使用して、その認識配列への特異的結合、および認識配列を含まない他の配列への非特異的結合を比較検討した。実施例1で作製したAP1の認識配列を含む固定化2本鎖DNA(ここで、テンプレートAP1という)を使用し、AP1の濃度を変化させて実施例2に記載した結合試験を繰り返した。比較対照として、AP1の認識配列を含む13塩基対の配列において、それに対応する部分がランダムである、不特定の13塩基対の配列を含む固定化2本鎖DNA(ここで、テンプレートN13という)を使用し、AP1の濃度を変化させて実施例2に記載した結合試験を繰り返した。テンプレートN13の塩基配列を配列表の配列番号4に示す。これらの結合試験の結果をプロットしたものが図4である。測定された上澄み液の蛍光強度は、AP1の各プレートへの結合量に反比例する。図中、テンプレートAP1に結合したAP1の総結合量は、AP1の特異的および非特異的結合の合計であり、一方、テンプレートN13に結合したAP1の結合量は、AP1の非特異的結合量に対応する。
【0046】
図4に示されたデータを基に、さらに演算を施し、AP1の特異的結合量(相対)を求めて、AP1の濃度に対してプロットしたものが図5である。
【0047】
図5の結果に基づいて、スキャッチャードプロット(Scatchard plot)解析を行った結果を図6に示す。プロットの勾配からKd値は、約10nMと算出され、文献に報告されているゲルシフト方法[Glenn J. Foulds and Felicia A. Etzkorn (1998) Nucleic Acids Res.,26, 4304-4305]から得られたAP1のKd値(35nM±4nM)と近い数値であった。また、プロットの勾配が直線であることから、結合部位はただひとつであると確認された。
【0048】
【発明の効果】
本発明の蛍光プローブは、固体担体と、該固体担体に一端で固定化された、標的とする転写調節因子の認識配列を含む2本鎖DNAとからなるので、アキレス・ヒール開裂法の問題点をすべて解消する。特に、転写調節因子とDNAの結合を比較的容易に平衡化しうるので、結合検出の評価の信頼性が高くなる。
【0049】
また、本発明の蛍光プローブにおいて固定担体として、磁気ビーズを用いるとDNA結合検出の際、洗浄等の操作工程が非常に簡便になる。
【0050】
本発明のDNA結合検出方法は、メチル化酵素を使用していないので、工程が簡略化され、しかも結合の検出がメチル化酵素と転写調節因子との競合阻害によらず、そのためDNA結合がより直接的に検出できる。
【0051】
本発明のDNA結合検出方法は、検出反応の結果、遊離する蛍光標識からの蛍光を測定することによって行うので、検出手法が簡便であり、結合そのものの検出のみならず、結合の強度(親和性)も定量的に評価できる。
【0052】
本発明のDNA結合検出方法は、癌細胞が産生する転写調節因子を識別できるので、試料細胞が癌細胞であるか、正常細胞であるかの検定に用いることもできる。
【0053】
【配列表】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の蛍光プローブの一例を構成的に示す図である。図中、SfokIは、FokIの認識配列GGATGを表わし、Srは、転写調節因子AP1の認識配列を表わし、Spは蛍光標識された配列を表わす。
【図2】本発明のDNA結合検出方法を段階毎に、かつ模式的に示した説明図である。図中、(a)は標的とする転写調節因子の結合のある場合、(b)は標的とする転写調節因子の結合のない場合を示す。
【図3】制限酵素FokIとの処理時間の最適化を図る試験の結果をプロットしたグラフである。図中、縦軸は蛍光強度(任意単位)、横軸はFokIとの処理時間を表わす。また、AP1(+)は、APIを添加した系を、AP1(-)は、APIを添加しなかった系(対照)を表わし、AP1(-)−AP1(+)は、AP1によるFokI酵素活性阻害(見かけ)に対応する。
【図4】本発明のDNA結合検出方法を応用して、転写調節因子AP1とテンプレートの結合を評価した結果をプロットしたグラフである。図中、縦軸は蛍光強度(任意単位)、横軸はAP1の濃度を表わす。「◇」はテンプレートAP1を用いた試験の結果の表示であり、AP1の総結合量に対応し、「□」はテンプレートN13を用いた試験の結果の表示であり、AP1の非特異的結合量に対応する。
【図5】転写調節因子AP1のテンプレートに対する特異的結合量とAP1の濃度の関係を示すプロットである。図中、縦軸は蛍光強度(任意単位)、横軸はAP1の濃度を表わす。
【図6】スキャッチャードプロットである。図中、縦軸は結合AP1と遊離AP1との比、横軸は結合AP1の濃度を表わす
【符号の説明】
1・・・蛍光プローブ、2・・・固体担体、3・・・2本鎖DNA、4・・・蛍光標識、5・・・転写調節因子、6・・・制限酵素FokI
Claims (7)
- 固体担体と、該固体担体に一端で固定化された2本鎖DNAとからなり、該2本鎖DNAは、クラスII−S制限酵素の認識配列と、標的とする転写調節因子の認識配列と、前記クラスII−S制限酵素の切断部位と、蛍光標識された配列とが他の配列を介するか、介せずに前記固体担体側から、この順序で直列に、連結された(但し、該転写調節因子の認識配列は、該クラスII−S制限酵素の切断部位に存在してもよい)構造体を含むことを特徴とする転写調節因子とDNAの結合を検出するための蛍光プローブ。
- クラスII−S制限酵素の認識配列がFokIの認識配列であることを特徴とする、請求項1に記載の転写調節因子とDNAの結合を検出するための蛍光プローブ。
- 固体担体が磁気ビーズであることを特徴とする、請求項1に記載の転写調節因子とDNAの結合を検出するための蛍光プローブ。
- 2本鎖DNAがビオチン・アビジン結合によって固体担体に固定化されていることを特徴とする、請求項1に記載の転写調節因子とDNAの結合を検出するための蛍光プローブ。
- 転写調節因子とDNAの結合を検出する方法であって、
前記転写調節因子を含む試料に、転写調節因子とDNAの結合を検出するための蛍光プローブを添加し、ここで前記蛍光プローブは、固体担体と、該固体担体に一端で固定化された2本鎖DNAとからなり、該2本鎖DNAはクラスII−S制限酵素の認識配列と、前記転写調節因子の認識配列と、前記クラスII−S制限酵素の切断部位と、蛍光標識された配列とが他の配列を介するか、介せずにこの順序で直列に、連結された(但し、該転写調節因子の認識配列は、該クラスII−S制限酵素の切断部位に存在してもよい)構造体を含む第1の工程と、
前記第1の工程で得られた混合液を、前記転写調節因子が、前記転写調節因子とDNAの結合を検出するための蛍光プローブに結合するのに充分な時間、反応させる第2の工程と、
前記第2の工程で得られた反応混合液に、クラスII−S制限酵素を添加する第3の工程と、
前記クラスII−S制限酵素の作用により前記蛍光プローブが切断されて、該蛍光プローブから蛍光標識が遊離するか否かを該蛍光標識の蛍光を測定することにより判定する第4の工程と、
前記第4の工程の判定結果に基づいて、前記転写調節因子が、前記転写調節因子とDNAの結合を検出するための蛍光プローブに結合したか否かを決定する第5の工程と
を含むことを特徴とする、前記転写調節因子とDNAの結合を検出する方法。 - クラスII−S制限酵素がFokIであることを特徴とする、請求項5に記載の転写調節因子とDNAの結合を検出する方法。
- 第5の工程で、転写調節因子が、転写調節因子とDNAの結合を検出するための蛍光プローブに結合したと決定された場合、さらに該結合の強度を評価する工程を含むことを特徴とする、請求項5に記載の転写調節因子とDNAの結合を検出する方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000136246A JP4398062B2 (ja) | 2000-05-09 | 2000-05-09 | 転写調節因子とdnaの結合を検出するための蛍光プローブおよび転写調節因子とdnaの結合を検出する方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000136246A JP4398062B2 (ja) | 2000-05-09 | 2000-05-09 | 転写調節因子とdnaの結合を検出するための蛍光プローブおよび転写調節因子とdnaの結合を検出する方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001314190A JP2001314190A (ja) | 2001-11-13 |
JP4398062B2 true JP4398062B2 (ja) | 2010-01-13 |
Family
ID=18644221
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000136246A Expired - Fee Related JP4398062B2 (ja) | 2000-05-09 | 2000-05-09 | 転写調節因子とdnaの結合を検出するための蛍光プローブおよび転写調節因子とdnaの結合を検出する方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4398062B2 (ja) |
-
2000
- 2000-05-09 JP JP2000136246A patent/JP4398062B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2001314190A (ja) | 2001-11-13 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6457564B2 (ja) | エキソヌクレアーゼを用いた近接伸長アッセイ | |
JP7372927B6 (ja) | 遺伝子およびタンパク質の発現を検出する生体分子プローブおよびその検出方法 | |
US10640814B2 (en) | Detection of DNA or RNA using single molecule arrays and other techniques | |
CN106170564B (zh) | 基于杂交链式反应(hcr)的检测的邻近试验 | |
EP2369015B1 (en) | Assay for localised detection of analytes | |
JP5144639B2 (ja) | 近接プローブを用いた検体検出法 | |
KR20080028886A (ko) | 핵산-템플레이팅된 화학 반응에 의한 생검출 | |
US8703734B2 (en) | Nanoprobes for detection or modification of molecules | |
CN108374038B (zh) | 在体外侦测样本中的变异的基因、信息核醣核酸或微核醣核酸的方法 | |
US20190048409A1 (en) | Method for detection of analytes via polymer complexes | |
JP3130538B2 (ja) | 高感度蛍光アッセイ | |
US20230323424A1 (en) | Controls for proximity detection assays | |
EP2189539B2 (en) | Conjugate complexes for analyte detection | |
JP4398062B2 (ja) | 転写調節因子とdnaの結合を検出するための蛍光プローブおよび転写調節因子とdnaの結合を検出する方法 | |
JP2021511799A (ja) | 組織および細胞の多重分析のための連続染色 | |
JP4729226B2 (ja) | 蛍光マーカーを含むバイオチップを用いた生物学的ターゲットの分析 | |
US20230088664A1 (en) | Method of Detecting Analytes in a Sample | |
US20170081713A1 (en) | Multivalent probes having single nucleotide resolution | |
JP7279633B2 (ja) | 核酸の検出方法 | |
Tam | DNA methylation detection using an engineered methyl-CpG-binding protein | |
CN117965700A (zh) | 一种单核苷酸变异的即时检测方法 | |
JP2019180308A (ja) | ニッキングエンザイムを利用した測定方法 | |
JPH11290098A (ja) | 核酸染色剤、それを用いた二本鎖核酸の検出方法及び標的核酸の検出試薬 | |
JP2002315581A (ja) | リアルタイム検出pcr法並びにそれに用いられるプライマー及びヌクレオチド |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20061117 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20091020 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20091022 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121030 Year of fee payment: 3 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121030 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131030 Year of fee payment: 4 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |