JP4397795B2 - アクセス装置、アクセス方法およびプログラム - Google Patents

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Description

本発明は、記録媒体にアクセスする装置、記録媒体にアクセスする方法およ
びそのプログラムに関する。
近年、光ディスクの高密度化、大容量化が進んでおり、光ディスクの信頼性を確保することが重要になっている。光ディスクの信頼性を確保するため、光ディスク装置によって、学習処理がなされる。学習処理によって、光ディスクに対して記録再生する際に利用する記録再生条件が求められる。記録再生条件は、データの記録時に光ディスクに照射する半導体レーザの最適なパワーを示す記録パワー条件を含む。記録パワー条件は、記録パワー学習によって求められる。
特許文献1は、記録パワー学習方法の一例を開示する。特許文献1で開示の方法では、使用しようとする光ディスクの評価トラックにレーザ光を徐々に変化させながら信号を記録し、記録された信号の良否を判定し、判定結果が良好な場合は、判定が良である範囲で最も低いパワーを決定することにより学習を行う。
図11は、従来の記録パワー学習の手順を示す。以下、図11を参照して、従来の記録パワー学習の手順をステップごとに説明する。
ステップ1101:学習領域Aを選択する。学習領域Aの選択は、光ディスクの評価トラックの中から、ランダムに学習に使用するトラックを選択することで行う(学習領域選択処理)。学習領域選択手順の詳細は、後述される。
ステップ1102:学習に用いる記録パワーの設定を行う。例えば、選択したトラックを対象として学習するために、少なくとも1つの記録パワーの設定を行う。
ステップ1103:学習領域Aにデータを記録する。例えば、複数の記録パワーを設定した時には、選択された学習領域を複数の領域に分割して、それぞれの領域に対して異なった記録パワーでデータを記録する。
ステップ1104:記録された領域を対象として、再生信号の変調度を測定する。変調度は、再生信号の振幅を示す値である。
ステップ1105:測定された変調度に基づいて、最適なパワーを算出する。 ステップ1106:算出されたパワーで選択された領域に対してテスト記録する。
ステップ1107:テスト記録された領域のエラーレートを測定する。
ステップ1108:測定されたエラーレートが規定範囲内か否かを判定する。
エラーレートが規定範囲内である(YES)と判定された場合には、処理は、ステップ1109に進む。エラーレートが規定範囲内でない(NO)と判定された場合には、処理は、ステップ1102に進み、ステップ1102〜ステップ1108の動作を繰り返す。
ステップ1109:学習結果パワーが設定され、学習処理が終了する。
図12は、学習領域選択処理の詳細な手順を示す。以下、図12を参照して、学習領域選択処理手順(ステップ1101)をステップごとに説明する。
ステップ1201:学習領域をランダムに選択する。
ステップ1202:選択された学習領域に対してテスト記録を行う。
ステップ1203:テスト記録された学習領域のエラーレートを測定する。
ステップ1204:測定されたエラーレートが規定範囲内か否かを判定する。
エラーレートが規定範囲内である(YES)と判定された場合には、処理は、終了する。エラーレートが規定範囲内でない(NO)と判定された場合には、処理は、ステップ1201に進み、学習領域選択処理が繰り返される。
記録パワー学習は、光ディスク装置に光ディスクを装着した後、光ディスク装置を起動するたびに、あるいは、温度変化などの要因により光ディスクの特性、または、光ディスク装置の特性が所定以上に変化するたびに行われる。
記録再生条件は、光ディスクの内周領域に設けられたドライブテスト領域で求められる。光ディスク装置は、装着された光ディスクに対し、求められた記録再生条件で記録再生処理を行う。
特許文献2は、所定の記録再生条件で情報を記録再生する方法の一例を開示する。この方法では、学習処理を高速に行うために、所定の光ディスクが用いられる。この光ディスクは、光ディスク装置の識別情報と装置毎の記録再生条件を格納する領域を含む。この方法では、記録または再生を行う装置(以下では光ディスク装置とする)の識別情報と格納されている識別情報が一致する場合には、記録再生条件を用いて情報の記録再生を行う。
特開平4−141827号公報 特開2000−293859号公報
学習処理を精度よく行うためには、記録条件のよい領域を学習領域として選択することが望ましい。
さらに、最近では、光ディスクの更なる大容量化、高密度化、記録再生の高速化が進んでいるため、記録再生条件を求めるための学習処理の実行時間を短縮する必要がある。
さらに、光ディスクのドライブテスト領域は有限であることに加え、学習処理は、上記記録パワー学習のみならず他の様々な記録再生条件に対しても行う必要があるため、ドライブテスト領域を効率的に使用する必要がある。
本発明のアクセス装置は、記録媒体にアクセスするアクセス装置であって、前記記録媒体は、データが記録再生されるデータ領域と、前記データ領域よりも内周側に配置された内周領域と、前記データ領域よりも外周側に配置された外周領域と、を有し、前記内周領域は、前記データ領域にデータを記録する際の記録パワーの調整を行うためのOPC領域を含み、前記記録媒体は、学習領域を含み、前記内周領域は、位置情報記録領域を含み、前記学習領域は、前記記録媒体を用いてサーボを学習するための領域で、かつ、前記データ領域内の記録済み領域であり、前記位置情報記録領域には、前記学習領域の位置を示す位置情報が記録されており、前記位置情報記録領域には、前記学習領域が使用可能か否かを示す使用可否情報が記録されており、前記位置情報と前記使用可否情報とは互いに対応しており、前記アクセス装置は、前記記録媒体に、前記データ領域でのデータの記録が行われるようアクセスするアクセス手段と、前記アクセス結果に従って、前記位置情報記録領域から前記位置情報を取得する取得手段と、前記取得された位置情報に従って、前記学習領域でサーボ学習する学習手段と、現在のヘッド位置を取得するヘッド位置取得手段と、を備え、前記取得手段は、前記学習領域の中から、前記使用可否情報が使用可能と判定された学習領域を選択する選択手段と、前記選択された学習領域を設定する学習領域設定手段と、を有し、前記選択手段は、前記現在のヘッド位置と前記使用可能と判定された学習領域との位置関係に基づいて、前記サーボ学習する領域を選択し、前記アクセス手段は、前記データ領域にデータが記録される度に、該データの記録されたデータ領域である記録済み領域の位置を示す情報を、前記学習領域の位置情報として前記位置情報記録領域に記録する処理を、予め決められた記録済み領域の登録数に達するまで行い、これにより、上記目的が達成される。
前記使用可否情報は、前記学習領域で学習した回数を示す情報を含み、前記選択手段は、学習した回数が最も少ない学習領域を選択してもよい。
前記使用可否情報は、前記学習領域の使用可否の判定のための信号の測定値を含み、前記選択手段は、前記測定値が所定の値より小さい学習領域を選択してもよい。
前記使用可否情報は、前記学習領域の使用可否を示すビット列を含み、前記選択手段は、前記学習領域の対応したビットが使用可能状態を示す学習領域を選択してもよい。
前記選択手段は、前記現在ヘッド位置から半径距離が最も近い領域を選択してもよい。
前記学習領域選択手段は、前記現在ヘッド位置から最も短時間で到達できる領域を選択してもよい。
記データ領域は、前記記録媒体の半径方向に複数の領域に分割されており、前記位置情報は、前記複数の領域のそれぞれに含まれる記録済み領域の位置を示す情報を含み、前記選択手段は、前記複数の領域から前記現在ヘッド位置が属している領域を選択し、前記位置情報に記録されている記録済み領域の中から、前記現在ヘッド位置の属している領域に登録されている記録済み領域を選択してもよい。
前記記録媒体に対して半径方向にほぼ等間隔な参照位置を算出する参照位置算出手段を更に備え、前記選択手段は、前記現在ヘッド位置から最も近い近傍参照位置を取得し、前記近傍参照位置から最も近い記録済み領域を前記位置情報に含まれる前記記録済み領域から選択してもよい。
記位置情報記録領域は、前記位置情報を記録した装置の第1識別情報が記録された識別情報記録領域を更に含み、前記アクセス装置は、前記アクセス装置の第2識別情報を格納する手段と、前記第1識別情報と前記第2識別情報とが一致しているか否かを判定する識別情報判定手段とを更に備え、前記選択手段は、前記第1識別情報と前記第2識別情報とが一致している場合には、前記2識別情報に対応した前記位置情報に基づいて、学習を行う領域を選択してもよい。
本発明のアクセス方法は、記録媒体にアクセスするアクセス方法であって、前記記録媒体は、データが記録再生されるデータ領域と、前記データ領域よりも内周側に配置された内周領域と、前記データ領域よりも外周側には配置された外周領域と、を有し、前記内周領域は、前記データ領域にデータを記録する際のパワーの調整を行うためのOPC領域を含み、前記記録媒体は、学習領域を含み、前記内周領域は、位置情報記録領域を含み、前記学習領域は、前記記録媒体を用いてサーボを学習するための領域で、かつ、前記データ領域内の記録済み領域であり、前記位置情報記録領域には、前記学習領域の位置を示す位置情報が記録されており、前記位置情報記録領域には、前記学習領域が使用可能か否かを示す使用可否情報が記録されており、前記位置情報と前記使用可否情報とは互いに対応しており、前記アクセス方法は、前記記録媒体に、前記データ領域でのデータの記録が行われるようアクセスするアクセスステップと、前記アクセス結果に従って、前記位置情報記録領域から前記位置情報を取得する取得ステップと、前記取得された位置情報に従って、前記学習領域でサーボ学習する学習ステップと、現在のヘッド位置を取得するヘッド位置取得ステップと、を包含し、前記取得ステップは、前記学習領域の中から、前記使用可否情報が使用可能と判定された学習領域を選択する選択ステップと、前記選択された学習領域を設定する学習領域設定ステップと、を含み、前記選択ステップは、前記現在のヘッド位置と前記使用可能と判定された学習領域との位置関係に基づいて、前記サーボ学習する領域を選択し、前記アクセスステップは、前記データ領域にデータが記録される度に、該データの記録されたデータ領域である記録済み領域の位置を示す情報を、前記学習領域の位置情報として前記位置情報記録領域に記録する処理を、予め決められた記録済み領域の登録数に達するまで行い、これにより、上記目的が達成される。
前記使用可否情報は、前記学習領域で学習した回数を示す情報を含み、
前記選択ステップは、学習した回数が最も少ない学習領域を選択してもよい。
前記使用可否情報は、前記学習領域の使用可否の判定のための信号の測定値を含み、前記選択ステップは、前記測定値が所定の値より小さい学習領域を選択してもよい。
前記使用可否情報は、前記学習領域の使用可否を示すビット列を含み、前記選択ステップは、前記学習領域の対応したビットが使用可能状態を示す学習領域を選択してもよい。
前記選択ステップは、前記現在ヘッド位置から半径距離が最も近い領域を選択してもよい。
前記学習領域選択ステップは、前記現在ヘッド位置から最も短時間で到達できる領域を選択してもよい。
前記データ領域は、前記記録媒体の半径方向に複数の領域に分割されており、前記位置情報は、前記複数の領域のそれぞれに含まれる記録済み領域の位置を示す情報を含み、前記選択ステップは、前記複数の領域から前記現在ヘッド位置が属している領域を選択し、前記位置情報に記録されている記録済み領域の中から、前記現在ヘッド位置の属している領域に登録されている記録済み領域を選択してもよい。
前記記録媒体に対して半径方向にほぼ等間隔な参照位置を算出する参照位置算出ステップを更に備え、前記選択ステップは、前記現在ヘッド位置から最も近い近傍参照位置を取得し、前記近傍参照位置から最も近い記録済み領域を前記位置情報に含まれる前記記録済み領域から選択してもよい。
前記位置情報記録領域は、前記位置情報を記録した装置の第1識別情報が記録された識別情報記録領域を更に含み、前記アクセス方法は、前記アクセス方法の第2識別情報を格納するステップと、前記第1識別情報と前記第2識別情報とが一致しているか否かを判定する識別情報判定ステップとを更に備え、前記選択ステップは、前記第1識別情報と前記第2識別情報とが一致している場合には、前記2識別情報に対応した前記位置情報に基づいて、学習を行う領域を選択してもよい。
本発明のプログラムは、記録媒体にアクセスするアクセス処理をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、前記記録媒体は、データが記録再生されるデータ領域と、前記データ領域よりも内周側に配置された内周領域と、前記データ領域よりも外周側に配置された外周領域と、を有し、前記内周領域は、前記データ領域にデータを記録する際の記録パワーの調整を行うためのOPC領域を含み、前記記録媒体は、学習領域を含み、前記内周領域は、位置情報記録領域を含み、前記学習領域は、前記記録媒体を用いてサーボを学習するための領域で、かつ、前記データ領域内の記録済み領域であり、前記位置情報記録領域には、前記学習領域の位置を示す位置情報が記録されており、前記位置情報記録領域には、前記学習領域が使用可能か否かを示す使用可否情報が記録されており、前記位置情報と前記使用可否情報とは互いに対応しており、前記アクセス処理は、前記記録媒体に、前記データ領域でのデータの記録が行われるようアクセスするアクセスステップと、前記アクセス結果に従って、前記位置情報記録領域から前記位置情報を取得する取得ステップと、前記取得された位置情報に従って、前記学習領域でサーボ学習する学習ステップと、現在のヘッド位置を取得するヘッド位置取得ステップと、を包含し、前記取得ステップは、前記学習領域の中から、前記使用可否情報が使用可能と判定された学習領域を選択する選択ステップと、前記選択された学習領域を設定する学習領域設定ステップとを、含み、前記選択ステップは、前記現在のヘッド位置と前記使用可能と判定された学習領域との位置関係に基づいて、前記サーボ学習する領域を選択し、前記アクセスステップは、前記データ領域にデータが記録される度に、該データの記録されたデータ領域である記録済み領域の位置を示す情報を、前記学習領域の位置情報として前記位置情報記録領域に記録する処理を、予め決められた記録済み領域の登録数に達するまで行い、これにより、上記目的が達成される。
前記使用可否情報は、前記学習領域で学習した回数を示す情報を含み、前記選択ステップは、学習した回数が最も少ない学習領域を選択してもよい。
前記使用可否情報は、前記学習領域の使用可否の判定のための信号の測定値を含み、前記選択ステップは、前記測定値が所定の値より小さい学習領域を選択してもよい。
前記使用可否情報は、前記学習領域の使用可否を示すビット列を含み、前記選択ステップは、前記学習領域の対応したビットが使用可能状態を示す学習領域を選択してもよい。
前記選択ステップは、前記現在ヘッド位置から半径距離が最も近い領域を選択してもよい。
前記学習領域選択ステップは、前記現在ヘッド位置から最も短時間で到達できる領域を選択してもよい。
前記データ領域は、前記記録媒体の半径方向に複数の領域に分割されており、前記位置情報は、前記複数の領域のそれぞれに含まれる記録済み領域の位置を示す情報を含み、前記選択ステップは、前記複数の領域から前記現在ヘッド位置が属している領域を選択し、前記位置情報に記録されている記録済み領域の中から、前記現在ヘッド位置の属している領域に登録されている記録済み領域を選択してもよい。
前記記録媒体に対して半径方向にほぼ等間隔な参照位置を算出する参照位置算出ステップを更に備え、前記選択ステップは、前記現在ヘッド位置から最も近い近傍参照位置を取得し、前記近傍参照位置から最も近い記録済み領域を前記位置情報に含まれる前記記録済み領域から選択してもよい。
前記位置情報記録領域は、前記位置情報を記録した装置の第1識別情報が記録された識別情報記録領域を更に含み、前記アクセス処理は、前記アクセス処理の第2識別情報を格納するステップと、前記第1識別情報と前記第2識別情報とが一致しているか否かを判定する識別情報判定ステップとを更に備え、前記選択ステップは、前記第1識別情報と前記第2識別情報とが一致している場合には、前記2識別情報に対応した前記位置情報に基づいて、学習を行う領域を選択してもよい。
本発明によれば、精度の高い学習を行うことが出来る、または、学習時間を短縮することが出来る、アクセス装置、アクセス方法、そのプログラムを提供することが出来る。
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態を説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1の記録媒体101の構造を示す。記録媒体101は、任意の光ディスク(例えば、Blu−ray Disc)である。
記録媒体101には、複数のトラック116が同心円状またはスパイラル状に形成されている。記録媒体101は、Lead−in Zone102と、Data Zone103と、Lead−out Zone104とを含む。
Data Zone103に対してデータが記録再生される。Lead−out Zone104には、ディスクの管理情報や欠陥管理に用いるデータが記録されている。
Lead−in Zone102は、ディスク情報領域105と、OPC領域106と、Drive Area107と、DMA領域108とを含む。
ディスク情報領域105には、ディスクメーカの定めた記録再生条件等のディスク固有の情報が記録される。
OPC領域106には、複数のトラック116が形成されている。OPC領域106は、学習処理を行う際にデータが記録される少なくとも1つの学習領域109を含む。学習処理によって、記録媒体101にアクセスするためのパラメータを決定する。少なくとも1つの学習領域109は、3本の連続したトラック116を含む。なお、#につづく数字はトラック116、学習領域109のインデックス番号を示している。
なお、学習領域109がOPC領域106に含まれることに限定されない。学習領域109は、Lead−in Zone102のうちのOPC領域106とは異なる領域に含まれえる。また、学習領域109は、Data Zone103、またはLead−out Zone104に含まれえる。
DMA領域108には、記録媒体101の欠陥管理情報が記録される。
Drive Area107には、装置識別情報110と学習領域位置情報111との組が少なくとも1つ記録される。装置識別情報110は、記録媒体101で学習処理を行った装置の固有情報を含む。学習領域位置情報111は、前記装置によって学習処理を行った学習領域109の位置と使用した際の条件とを示す。なお、1つの装置識別情報110に1つの学習領域位置情報111が対応付けられることに限らない。1つの装置識別情報110に複数の学習領域位置情報111が対応付けられえる。
学習領域位置情報111は、学習領域インデックス112と学習領域使用回数113と学習温度114と記録パワー115とを含む。ここで、学習領域インデックス112、学習領域使用回数113、学習温度114および記録パワー115の“()”内の値は、それぞれに格納されている値の例を示す。なお、“0x”は“()”内の値が16進数であることを示す。
学習領域インデックス112は、OPC領域106における学習領域109の位置を示す。例えば、図1では、学習領域#1である。なお、学習領域インデックス112は、学習領域の先頭アドレスでありえる。
学習領域使用回数113は、学習領域インデックス112によって示される領域を学習に使用した回数である。学習領域使用回数113は、学習領域の使用の有無を判定するために用いる。例えば、図1では、学習領域使用回数113は、5回である。なお、学習領域109の使用の有無の判定に用いる領域には、学習領域109に記録再生を行った際のエラーレートを格納してもよい。
記録パワー115は、学習領域インデックス112によって示される領域に対して行った学習で用いる記録パワーのパラメータである。例えば、記録パワーはμW単位である。図1では、“0x1770”つまり、6.0mWを示している。なお、記録パワー115は、記録パワーに加えて、または記録パワーに替えて、他の学習に関するパラメータである。例えば、記録パルス幅や、サーボパラメータでありえる。
学習温度114は、学習領域インデックス112によって示される領域で学習を行った際の温度である。学習パラメータの使用の有無を判定するために用いる。例えば、温度を100倍した値が格納されていて、図1では、“0x9C4”つまり、25℃である。
なお、学習パラメータの使用の有無の判定に用いる領域には、学習領域109で前回学習を行った時の時間情報を格納しておき、前回学習からの経過時間によって学習パラメータの使用有無判定を行ってもよい。
以上のような学習領域位置情報を持った情報記録媒体によれば、2回目以降の学習処理を行う際に学習領域位置情報111に格納されている学習領域インデックス112の領域を用いて学習を行うことで、学習時の学習領域選択処理を省略することが出来、学習時間を短縮することが出来る。さらに、学習領域の使用可能条件を満たしている限りは、同一の領域を使用して学習を行うことも出来るため、学習に使用済みの学習領域の数を減らすことが出来、学習領域をランダムに選択する場合、選択した領域が使用不可能となる可能性を低減することが出来るとともに、他の記録再生条件を求める学習処理に使用することが出来る領域を増やすことが出来る。
(実施の形態2)
図2は、本発明の実施の形態2の記録媒体201の構造を示す。記録媒体201は、任意の光ディスク(例えば、Blu−ray Disc)である。図2において、図1に示される記録媒体101と同一の構成要素には同一の参照符号を付し、その説明を省略する。
学習領域位置情報211は、学習領域テーブル213と、学習領域テーブル213を更新した回数であるテーブル更新回数212とを含む。
学習領域テーブル213は、領域インデックス214とデータ215とを含む。領域インデックス214は、学習領域109のインデックス情報を示していて、本実施の形態では#0〜#340のいずれかの学習領域109を示している。なお、領域インデックス214は、学習領域109の先頭アドレスであってもよい。データ215は、領域インデックス毎の学習領域109の使用可否条件が格納されている。本実施の形態では、学習領域109の使用可否条件として、“OK”と“NG”といった文字列が格納されている。
なお、データ215は、学習領域109の使用可否条件として、“OK”と“NG”という文字列を用いたが、学習領域の使用可否条件を示すほかの条件であってもよい。例えば、“OK”を“0”、“NG”を“1”といったように特定の数値を用いてもよい。図2では、テーブル更新回数212として、“0x0001”つまり、1回が格納されている。
以上のように、本発明の記録媒体によれば、学習処理を行う際に学習領域位置情報211に格納されている学習領域テーブル213を用いて学習領域選択を行うことで、記録を行った回数が少ない領域で学習実行処理を行うことが可能となり、過去に行われた記録による媒体の劣化の影響を受けにくい、精度の高い記録学習処理を行うことが出来る。
なお、実施の形態1で述べた学習領域の使用の有無を判定する条件や、前回学習を行った領域の情報、学習パラメータ、学習パラメータを使用する条件を格納する領域を具備していてもよい。
(実施の形態3)
図3は、本発明の実施の形態3の光ディスク装置の構成を示す。光ディスク装置300は、光ディスク101(図1参照)を挿入可能に構成されている。
光ディスク装置300は、光ディスク101を回転させるモータ302と、光ディスク301にレーザを照射するヘッド303と、ヘッド303から読み取られた信号の2値化やクロックの生成を行う信号処理手段304と、ヘッド303から出力されるレーザのパワーやパルス幅の設定を行うレーザ制御手段305と、モータ302の回転数やヘッド303の動作の制御を行うサーボ手段306と、システム制御手段307と、学習領域位置情報解釈手段308と、光ディスク装置300固有のIDである装置識別情報110bを格納する装置識別情報格納手段309と、温度取得手段310とから構成されている。
システム制御手段307は、レーザ制御手段305へのレーザパワーの設定やサーボ手段306への制御コマンドの発行を行い、光ディスク装置300全体の動作の制御や、信号処理手段304から読み取った信号を解釈し光ディスク301上のデータの取得を行う。学習領域位置情報解釈手段308は、光ディスク301上の装置識別情報110aと学習領域位置情報111を解釈しOPC領域106内の学習を行う領域や学習パラメータをシステム制御手段307に設定する。
なお、装置識別情報格納手段309は、システム制御手段307上のメモリに存在してもよい。さらに、図3には図示していないが、光ディスク装置300は、ホストブロック(例えばホストPC)と通信手段を通して接続され、データの送受信やコマンドの受信を行っている。
なお、本実施の形態では、記録領域位置情報解釈手段308はシステム制御手段307に内蔵されて光ディスク装置300内に存在しているが、独立した手段として光ディスク装置300内に存在しても良いし、他の手段の中に内蔵されていても良い。さらに、それぞれの手段を構成しているプログラムのステップとして存在していても良い。
図4は、記録パワー学習を行う手順を示す。以下、図1、図3および図4を参照して、記録パワー学習手順をステップごとに説明する。記録パワー学習手順は、光ディスク装置300によって記録媒体101に対して実行される。
ステップ401:温度取得手段310から、現在の温度を取得する。
ステップ402:Drive Area(ドライブエリア)107に格納されている装置識別情報110aと学習領域位置情報111との組を取得する。装置識別情報110aと学習領域位置情報111の組の取得は、ヘッド303から読み取った信号を信号処理手段304によって2値化を行い、システム制御手段307で解釈することで行う。
ステップ403:装置識別情報格納手段309に格納されている装置識別情報110bを取得する。
ステップ404:ドライブ識別情報110aと装置識別情報110bとを比較し、Drive Area107の情報が有効か否かを判定する。装置識別情報110aと装置識別情報110bとが一致すれば、Drive Area107のデータが有効であるとみなし、一致しなければ、Drive Area107のデータは無効であるとみなす。
Drive Area107のデータが有効である(YES)と判定された場合には、処理は、ステップ413に進む。Drive Area107のデータが有効でない(NO)と判定された場合には、処理は、ステップ405に進む。
ステップ405:学習領域の選択を行う。学習領域の選択は、従来の技術で述べたように、ランダムに選択した領域にテスト記録を行い、その領域のエラーレートを測定することで行う。
ステップ406:学習領域使用回数を0へと初期化する。初期化後、処理は、ステップ407に進む。
ステップ407:学習パラメータ初期値をディスク情報領域105から取得する。
ステップ413:学習領域使用回数を学習領域位置情報111から取得する。
ステップ414:学習領域使用回数が所定値以下であるか否かを判定する。学習領域使用回数が所定値以下でない(NO)と判定された場合には、処理は、ステップ405に進む。学習領域使用回数が所定値以下である(YES)と判定された場合には、処理は、ステップ415に進む。
ステップ415:学習領域位置情報111から学習インデックスの取得を行う。
ステップ416:学習温度の取得を行う。
ステップ417:学習温度が範囲内であるか否かを判定する。学習温度が範囲内でない(NO)と判定された場合には、処理は、ステップ407に進む。学習温度が範囲内である(YES)と判定された場合には、処理は、ステップ418に進む。
ステップ418:学習パラメータが学習領域位置情報から取得される。取得後、処理は、ステップ408に進む。
ステップ408:学習の実行を行う。学習実行は、学習領域として、ステップ415で選択された領域またはステップ405で取得した領域で、学習の初期値として、ステップ418またはステップ407で取得した学習パラメータを用いて、従来の技術で述べた手順で行う。つまり、学習パラメータの初期値を用いて学習領域に記録を行い、その領域から測定した変調度を用いて、最適なパワーを算出するという方法である。
学習完了後、処理は、ステップ409に進む。
ステップ409:学習領域使用回数を“+1”する。
ステップ410:学習結果が規定範囲内か否かを判定する。規定範囲内である(YES)と判定された場合には、学習結果パワーを採用し、処理はステップ411に進む。規定範囲内でない(NO)と判定された場合には、処理は、ステップ404に進み、学習領域の選択と学習実行を繰り返す。
ステップ411:学習結果をレーザ制御手段304に設定する。
ステップ412:学習領域位置情報と装置識別情報をDrive Area107に格納して、処理は終了する。
なお、ステップ408の学習実行の中で、図11のステップ1106のテスト記録を行う際に特定のデータの記録を行い、次回以降の学習処理を行う際に、前記特定データが再生できるかどうかを確認することで、前回の学習から今回の学習までの間に、選択した学習領域に他社のドライブによって記録が行われたかを判定することが出来るようにしてもよい。
次に、具体的な学習領域位置情報の例を用いて、図4の記録パワー学習手順を詳細に説明する。
以下では、実施の形態1の図1の学習領域位置情報111(#1)が記録された光ディスクに対して、光ディスク装置300で記録パワー学習を行う場合の手順について説明する。なお、現在温度は30℃、ドライブ識別情報110(#1)を“1234”とし、光ディスク装置300のドライブ識別情報110bを“1234”とする。そして、学習領域使用回数の所定値を10回、学習温度の範囲を±10℃とし、学習結果の範囲を4.0mW〜6.5mWとする。
ステップ401で温度取得手段310から現在温度を取得する。ここでは、30℃を取得する。
ステップ402で、ディスク上の装置識別情報110(#1)と学習領域位置情報111(#1)を取得する。装置識別情報110(#1)は、“1234”である。
次に、ステップ403でシステム制御手段307によって装置識別情報格納手段309から装置識別情報110bを取得する。取得した装置識別情報110bは“1234”である。
ステップ404で、学習領域位置情報解釈手段308によって装置識別情報110(#1)と装置識別情報110bを比較すると、どちらも“1234”のため、Drive Area107のデータを有効とし、ステップ413に進む。ステップ413では、学習領域使用回数113を取得する。ここでは、学習領域使用回数113は5回である。
次に、ステップ414で学習領域使用回数が所定値以下かどうか判定する。学習領域使用回数113は10回以下のため、学習領域は有効とみなし、ステップ415に進む。
ステップ415では、学習領域インデックス112を取得する。学習領域インデックス112は“1”である。
ステップ416では、学習温度114を取得する。学習温度114は25℃である。
そして、ステップ417で学習温度が範囲内かどうか判定し、学習温度114が30℃±10℃の範囲に収まっているため、学習パラメータを有効とし、ステップ418に進む。
ステップ418では、記録パワー115を取得する。記録パワー115は、6.0mWである。
次に、ステップ408で、学習領域109(#1)を用いて、記録パワーの初期値を6.0mWに設定して、記録パワー学習を実行する。記録パワー学習は、従来の技術のステップ1002〜1007の手順で行う。ここで、学習結果として、5.4mWが得られたとする。
次に、ステップ409で、学習領域使用回数を“+1”し、6回とする。そして、学習結果が範囲内かどうか判定し、学習結果が4.0mW〜6.5mWの間に収まっているため、ステップ411に進む。
ステップ411では、学習結果をレーザ制御手段305に設定する。
最後に、ステップ412で、学習領域位置情報として、学習領域インデックスの値“+1”、学習温度30℃、記録パワー5.4mW、さらに、前記学習結果を用いて学習を行った装置の装置識別情報の組をDrive Area107に格納して終了する。
以上のように、本発明の光ディスク装置によれば、学習時の学習領域選択処理を省略することが出来、学習時間を短縮することが出来る。さらに、学習領域の使用可能条件を満たしている限りは、同一の領域を使用して学習を行うため、学習に使用する学習領域のサイズを削減することが出来、他の記録再生条件を求める学習処理に使用することが出来る領域を増やすことが出来る。
なお、本発明は、本実施の形態の光ディスク装置の機能を実行させるためのプログラムであってもよい。
(実施の形態4)
図5は、本発明の実施の形態4の光ディスク装置500の構成を示す。光ディスク装置500は、光ディスク201(図2参照)を挿入可能に構成されている。
図5において、図3に示される光ディスク装置300と同一の構成要素には同一の参照符号を付し、その説明を省略する。
光ディスク装置500は、学習領域位置情報解釈手段508を備える。学習領域位置情報解釈手段508は、光ディスク501上の装置識別情報110aと学習領域位置情報511を解釈しOPC領域106内の学習を行う領域や学習パラメータのシステム制御手段507への設定を行う。
図6は、本発明の実施の形態4の学習領域位置情報511の詳細なフォーマットを示す。
学習領域位置情報511は、テーブル更新回数601、学習領域テーブル602を含む。学習領域テーブル602は、43バイトのデータ605で構成されている。それぞれのバイトデータには、BYTE No.(603)が付与されている。1バイトのデータは、8ビットのデータで構成され、bit No.(604)の0〜7が付与されている。それぞれのビットデータは、図2の学習領域109の#0〜#430に対応していて、本実施の形態では、BYTE No.(603)とbit No.(604)の小さい値のビットから順に、学習領域インデックス606も、0から順に340までの領域に対応付けられている。
例えば、データ605の所定のビットが‘1’である場合には、‘1’である所定のビットに対応する学習領域インデックス606によって対応付けられた領域の使用許可条件がOKであることを示す。例えば、データ605の所定のビットが‘0’である場合には、‘0’である所定のビットに対応する学習領域インデックス606によって対応付けられた領域の使用許可条件がNGであることを示す。
図7は、記録パワー学習を行う手順を示す。以下、図2、図5〜図7を参照して、記録パワー学習手順をステップごとに説明する。記録パワー学習手順は、光ディスク装置500によって記録媒体201に対して実行される。
ステップ701:ディスク上の装置識別情報110aと学習領域位置情報511を取得する。
ステップ702:装置識別情報格納手段309から、装置識別情報110bを取得する。
ステップ703:装置識別情報110aと装置識別情報110bとを比較して、Drive Area107が有効か否かを判定する。装置識別情報110aと装置識別情報110bとが一致して、Drive Area107が有効である(YES)と判定された場合には、処理は、ステップ704に進む。装置識別情報110aと装置識別情報110bとが一致せず、Drive Area107が有効でない(NO)と判定された場合には、処理は、ステップ710に進む。
ステップ704:学習領域選択処理1を実行する。その後、処理は、ステップ705に進む。
ステップ710:学習領域選択処理2の実行する。その後、ステップ705に進む。
学習領域選択処理1と学習領域選択処理2との詳細は、後述される。
ステップ705:学習領域テーブルの更新を行う。学習領域テーブルの更新は、ステップ704またはステップ710で設定された学習領域テーブルを新しい学習領域テーブルとすることで行う。
ステップ706:学習処理の実行を行う。学習処理の実行は、実施の形態3の図4のステップ408と同様の処理を行うため、詳細説明は省略する。
ステップ707:ステップ704またはステップ710で選択した領域を学習領域テーブルに登録する。ステップ707の詳細な説明は、後述される。
ステップ708:学習結果がOKか否かが判定される。学習結果がOKである(YES)と判定された場合には、処理は、ステップ709に進む。学習結果がOKでない(NO)と判定された場合には、処理は、ステップ703に進んで学習領域の選択、学習の実行を繰り返す。
ステップ709:学習結果の設定を行う。
ステップ710:学習領域位置情報と装置識別情報をDrive Area107に格納して、処理は終了する。
図8は、学習領域選択処理1の詳細な手順を示す。以下、図8を参照して、学習領域選択処理1の詳細な手順をステップごとに説明する。
ステップ801:学習領域位置情報から、学習領域テーブルを取得する。
ステップ802:学習領域をランダムに選択する。なお、学習領域の選択方法は、ランダムではなく、一定の規則に従って選択してもよい。
ステップ803:取得された学習領域テーブルによって選択された学習領域に対応したデータ(データが‘0’か‘1’か)に基づいて、選択された学習領域がOKか否かを判定する。なお、学習領域テーブルに“NG”として登録されている領域を除いた領域に対して、ランダムまたはある規則性を持って学習領域を選択してもよい。
選択された学習領域がOKである(YES)と判定された場合(選択された学習領域が学習領域テーブルに登録されている場合)には、処理は、ステップ804に進む。選択された学習領域がOKでない(NO)と判定された場合(学習領域が学習領域テーブルに登録されていない場合)には、処理は、ステップ802に進み、学習領域をランダムに選択しなおす。
ステップ804:選択された学習領域に、テスト記録を行う。
ステップ805:テスト記録された領域のエラーレートを測定する。
ステップ806:測定されたエラーレートが規定範囲内か否かが判定される。エラーレートが規定範囲内である(YES)と判定された場合には、処理は終了する。エラーレートが規定範囲内でない(NO)と判定された場合には、処理は、ステップ807に進む。
ステップ807:選択された領域を取得された学習領域テーブルに登録し、ステップ802に進んで学習領域選択処理を繰り返す。ステップ807の詳細な手順は後述する。
図9は、学習領域選択処理2の詳細な手順を示す。以下、図9を参照して、学習領域選択処理2の詳細な手順をステップごとに説明する。
ステップ901:学習領域位置情報から、学習領域テーブルを取得する。
ステップ902:学習領域をランダムに選択する。なお、学習領域の選択方法は、ランダムではなく、一定の規則に従って選択してもよい。
ステップ903:選択された学習領域に、テスト記録を行う。
ステップ904:テスト記録された領域のエラーレートを測定する。
ステップ905:測定されたエラーレートが規定範囲内か否かが判定される。エラーレートが規定範囲内である(YES)と判定された場合には、処理は終了する。エラーレートが規定範囲内でない(NO)と判定された場合には、処理は、ステップ906に進む。
ステップ906:選択された領域を取得された学習領域テーブルに登録し、ステップ902に進んで学習領域選択処理を繰り返す。ステップ906の詳細な手順は後述する。
図10は、学習領域テーブルへの登録を行う手順を示す。この手順によって、図7のステップ707で選択した領域を学習に使用した場合や、図8のステップ807、図9のステップ906の選択した領域がNGだった場合の学習領域テーブルへの登録を行う。
以下、図10を参照して、学習領域テーブルへの登録を行う手順をステップごとに説明する。
ステップ1001:NGと判定された学習領域を学習領域テーブルに登録する。
ステップ1002:学習領域テーブルの全領域が、使用済みかどうかを判定する。全領域が使用済みでなければ終了し、全領域が使用済みならば、処理はステップ1003に進む。
ステップ1003:学習領域テーブルの全領域を“0”クリアする。
ステップ1004:テーブル更新回数を“+1”し、処理は、終了する。
なお、テーブル更新回数が規定値以上ならば、学習領域更新処理を終了し、選択する学習領域がなくなったと判定して以降の学習処理を行うことを止めるステップをステップ1004と終了ステップとの間で行うようにしてもよい。
以下、図5の光ディスク装置500で図6の学習領域位置情報を用いて、学習処理を行う例について図5〜図8および図10を参照して説明する。
ここで、Drive Area107に格納されている装置識別情報110aと、装置識別情報格納手段309に格納されている装置識別情報110bは一致していて、図7のステップ703のDrive Areaが有効かどうかの判定で有効と判定された後の処理について説明する。
ステップ704で学習領域選択処理を行う。
図8のステップ801で、学習領域位置情報511から、図6の学習領域テーブル602を取得する。
次に、ステップ802で、学習領域をランダムに選択する。ここで、ランダムに選択した学習領域が“2”であったとする。
次にステップ803で学習領域テーブル602の学習領域インデックス606が“2”のデータ605(BYTE No.(603)が“0”で、bit No.(604)が“2”)の値を調べ、“1”であったため、ステップ802で選択した領域をNGと判定し、ステップ802に進んで学習領域の選択をやり直す。ステップ802で学習領域をランダムに選択しなおした結果、“10”であったとすると、ステップ803の判定で学習領域テーブル602の学習インデックス606が“10”のデータ605(BYTE No.(603)が“1”で、bit No.(604)が“3”)が“0”のため、ステップ802で選択した領域をOKと判定し、ステップ804に進む。
ステップ804では、ステップ802で選択した領域にテスト記録を行う。
ステップ805では、ステップ804でテスト記録を行った領域のエラーレートを測定する。
次に、ステップ806で、ステップ805で測定したエラーレートが範囲内であるかを判定する。ここでは、ステップ805で測定したエラーレートが範囲内に収まっているとする。エラーレートが範囲内に収まっていると判定されたため、図7のステップ704の学習領域選択処理1を終了する。
次に、ステップ705で学習領域テーブルの更新を行う。学習領域テーブルの更新は、ステップ704で設定した学習領域テーブルを、新しい学習領域テーブルとすることで行う。
次に、ステップ706で学習の実行を行う。学習の実行処理は、実施の形態3で説明した処理と同じ処理を行うため、詳細な説明は省略する。
次に、ステップ707で学習領域テーブルの更新を行う。学習領域テーブルの更新は、図10を用いて説明する。ステップ1001で、学習領域をテーブルに登録する。ここでは、ステップ802で選択された学習領域は、“10”のため、学習領域テーブル602のデータ605を“0”から“1”に変更する。次に、ステップ1002で、全学習領域が使用済みかどうか判定する。学習領域テーブル602の全てのデータ605が“1”であるかどうか判定し、全ての領域が“1”ではないため、全領域が使用済みではないと判定して、学習テーブルの更新処理を終了する。次に、ステップ708で学習結果がOKかどうかの判定を行う。ここでは、判定はOKであったとする。ステップ709では、学習結果をレーザ制御手段305へと設定する。そして、ステップ710で学習領域位置情報511と、装置識別情報110bをDrive Area107に記録して、学習処理を終了する。
以上のように、本発明の光ディスク装置500によれば、学習に用いる領域を全学習領域の中から使用回数の最も少ない領域から選択することが可能となり、過去に行われた記録による媒体の劣化の影響を受けにくい、精度の高い記録学習処理を行うことが出来る。なお、実行する学習が記録動作を伴う学習かどうかの判定を行い、記録動作を伴わない再生系の学習の時には、実施の形態3で述べた方法である、前回の学習に用いた領域を用いて学習を行うことにより学習の高速化を行い、記録を伴った学習ならば、実施の形態4で述べた方法である、学習領域テーブルを用いて選択を行い、学習を行った回数が少なく媒体の劣化の影響を受けにくい領域を学習領域として、精度の高い学習を行ってもよい。
なお、本発明は、本実施の形態の光ディスク装置の機能を実行させるためのプログラムであってもよい。
なお、実施の形態1〜4では、学習処理として記録パワー学習に関する説明を行ったが、本発明の学習処理は、他の学習処理であってもよい。例えば、記録済みの領域(データ領域でもよい)を学習領域位置情報として設定し、以前に記録が行われた記録済み領域を用いるサーボ学習であるフォーカスバランス学習などの学習の領域選択を省略し、学習の高速化と試し書き領域の節約を行ってもよい。また、以前に消去が行われた未記録領域(データ領域でもよい)を学習領域位置情報として設定し、未記録領域を用いるサーボ学習であるトラッキングゲイン学習などの学習の領域選択を省略し、学習の高速化と試し書き領域の節約を行ってもよい。さらに、前記記録領域や未記録領域として、ディスク上で記録状態や未記録状態であることが既知の領域である、DMA領域や、ディスク情報領域、Drive Areaを用いてもよい。
(実施の形態5)
本実施の形態では、本発明の情報記録媒体を用いてサーボ/信号の学習を実行する方法に関して述べる。
サーボ/信号学習の中には、記録された領域の再生信号を基準に光ビームスポットの収束状態を調整するフォーカスバランス学習のように、学習を行う領域が記録済みの領域である必要がある学習が存在する。さらに、フォーカスバランス学習では、温度変化によってフォーカス誤差信号の特性と学習の最適状態との関係がずれるため、温度変化が発生した際には再度学習を実行する必要がある。
この学習は温度学習と呼ばれている。温度学習は、AV記録や再生中にも実行されるため、学習時間が長くなると、AVデータ再生が乱れたり、録画が途切れたり、ユーザデータ記録の実行時間が長くなってしまうため、学習時間を短くする必要がある。
ところが、情報記録媒体が光ディスク装置に挿入された時には、光ディスク装置では情報記録媒体のユーザ領域内の記録済みの領域がどこにあるのかを判定することは出来ないため、従来は起動時の学習で記録済み領域を作成した領域や、記録済みであることがわかっているDMA領域等を用いて学習を行っていた。そのため、温度学習を実行する際に、前記記録済み領域に移動する時間が、学習時間を短縮する上で大きな障害となっていた。
そこで、本実施の形態では、サーボ/信号の温度学習における学習領域への移動時間の短縮する方法に関して述べる。
図13は、本発明の実施の形態5の記録媒体1301の構造を示す。記録媒体1301は、任意の光ディスク(例えば、Blu−ray Disc)である。図13において、図1に示される記録媒体101と同一の構成要素には同一の参照符号を付し、その説明を省略する。
Drive Area107には、学習領域位置情報1302が格納されている。Data Zone103は5つの領域に分割され、それぞれの領域1307にはインデックス番号(図13では#0〜#4)が対応付けられている。
学習領域位置情報1302は、領域1307の#0〜#4を示すインデックス情報1303と、領域1307で既に記録が行われた第1、第2の領域のアドレス情報1304と、第1、第2の領域の記録長1305と、領域1307内の記録済み領域の登録数1306とを含む。ここで本実施の形態では、未登録の領域には、アドレス情報1304に“FFFFFFh”、記録長1305に“00h”が登録されている。
以上のような学習領域位置情報を持った情報記録媒体によれば、温度変化によるドライブやディスクの影響を吸収するための温度学習の中の、例えば記録を伴わないフォーカスバランス学習を行う際に、学習領域位置情報1302に登録されている記録済み領域の中で、現在位置と同じ領域に属する最も現在位置に近い領域で学習を実行することで、シーク時間を短縮し、温度学習の実行時間を短縮することが可能となる。さらに、現在位置と同じ領域に属する最も現在位置に近い領域で学習を実行することは、光ディスクの特性が近い領域で学習を実行することにもなり、より望ましい学習結果を得ることができる。
なお、温度学習に使用する領域には、最も移動に時間のかからない領域を選択してもよいし、学習領域位置情報1302に登録されているどこの領域を用いて学習を行ってもよい。さらに、本実施の形態では、最大の登録数が2である場合を述べているが、最大の登録数は任意の数であってもよい。
図14は、情報記録媒体1301に対して記録済み領域を登録する手順を示す。以下、図5および図14を参照して、情報記録媒体1301に対して記録済み領域を登録する手順をステップごとに説明する。この手順は、光ディスク装置500によって実行される。
ここで、学習領域位置情報1302のデータは、起動時もしくは記録済み領域を登録する際に、光ディスク装置500上の図示されていないメモリに展開されており、情報記録媒体1301に対して再生処理を実行しなくとも、データの参照、変更(後でDrive Areaへの記録を行い、情報を反映することが必要)を行うことが可能であるとする。
ステップ1401:システム制御手段507で図示されていないホスト装置からの記録要求を受信する。記録要求は、記録開始アドレスと記録長を引数として含んでいる。
ステップ1402:システム制御手段507でホスト装置からのデータを受領し、記録動作を実行する。記録動作は、システム制御手段507から、サーボ手段306に対して記録対象領域へのシーク処理を指示し、記録対象領域へのシークが完了すると、レーザ制御手段305に対して記録データの転送と前記記録データに対応したレーザ発光指示を行うことで行われる。
ステップ1403:記録動作の正常終了確認と記録を行った領域が光ディスク1301のData Zone103内のどの領域に属しているかの判定を行う。記録動作の正常終了確認は、記録を行った領域に対してベリファイ処理を実行することで行う。
ステップ1404:学習領域位置情報1302の確認を行い、得られた記録完了済み領域の属しているインデックス情報1303の登録数1306を確認する。
ステップ1405:確認された登録数1306が最大登録可能数(本実施の形態では2つ)になっているか否かを判定する。最大登録可能数になっている(YES)と判定された場合には、処理は終了する。最大登録可能数になっていない(NO)と判定された場合には、処理はステップ1406に進む。
ステップ1406:学習領域位置情報1302の中の、ステップ1403で得られたインデックス情報1303に対応した領域の未登録のエリアに記録済み領域のアドレス、記録長を登録する。
ステップ1407:学習領域位置情報1302の中の登録数1306をインクリメントし、処理を終了する。
更新された学習領域位置情報1302は、一定時間処理が実行されない場合や、スピンダウン処理が要求された時にディスク上に反映されていない場合に、情報記録媒体1301のDrive Area107に記録される。
なお、ステップ1402の記録動作の実行は、ステップ1401で記録要求を受信した直後に行うのではなく、図示していない記録データバッファ状況や光ディスク装置の動作状況によって記録動作実行タイミングを決定してもよい。
さらに、記録動作正常終了確認は、記録を行った領域に対してRF振幅信号や、エラーレート等を測定することで行ってもよいし、記録コマンドの正常終了をもって正しく記録動作が完了したと判定してもよい。
さらに、記録済領域の学習領域位置情報1302への登録時に、今回登録する領域と連続した領域が既に登録済みの場合は、前記登録済領域と今回登録する領域を結合した領域を、学習領域位置情報1302の前記登録済領域が登録されている場所に上書きして登録してもよい。
さらに、ステップ1406の学習領域位置情報1302への記録済領域の登録時に、学習実行に必要な記録長等の規定値を設けておき、登録時に記録長が規定値以上かどうかの判定を行い、規定値以下の場合は登録を行わないことにしてもよい。
さらに、学習領域位置情報1302のDrive Area107への記録タイミングは、前述したタイミングに限らず、情報記録媒体1301に記録可能な任意のタイミングであってもよい。
図15は、光ディスク装置500が所定の温度変化検出時に記録媒体1301に対して温度学習処理を実行する手順を示す。
以下、図15を参照して、記録媒体1301に対して温度学習を実行する手順をステップごとに説明する。
ステップ1501:現在位置のアドレス情報を取得する。アドレス情報は、記録済みデータのデータIDや、トラックのウォブル情報から取得する。
ステップ1502:現在位置のアドレスが属している領域インデックス1303の決定を行う。
ステップ1503:学習領域位置情報1302の検索を行い、判定された領域インデックス1303の領域に属する記録済み領域の登録数を確認する。
ステップ1504:記録済み領域が登録されているか否かを判定する。記録済み領域が登録されている(YES)と判定された場合には、処理は、ステップ1505に進む。記録済み領域が登録されてない(NO)と判定された場合には、処理は、ステップ1511に進む。
ステップ1505:学習領域位置情報1302から、記録済み領域のアドレスを取得する。
ステップ1506:取得されたアドレスによって示された領域へのシークを行う。
ステップ1507:取得されたアドレスによって示された領域の確認処理を行う。領域の確認処理は、対象の領域のRF信号やエラーレートを測定することで行う。
ステップ1508:確認結果がOKか否かが判定される。確認結果がOKである(YES)と判定された場合には処理は、ステップ1509に進む。確認結果がOKでない(NO)と判定された場合には、処理はステップ1510に進む。 ステップ1509:取得された領域で温度学習処理を実行し、処理は終了する。
ステップ1510:取得された記録済み領域を学習領域位置情報1302から削除する。記録済み領域の削除は、図13を参照して学習領域位置情報1302の説明で述べた、アドレス情報1304に“FFFFFFh”、記録長1305に“00h”を登録することで行う。記録済み領域の削除後、ステップ1503に進んで処理を繰り返す。
ステップ1511:OPC領域106から学習に使用する領域を選択し、選択された領域にシーク(移動)する。その後、ステップ1508、ステップ1509を実行する。
なお、ステップ1507の領域確認処理を前述した学習処理の中で行われる信号測定と同時または学習処理の前後に、前記測定処理を行うことで行ってもよいし、学習処理の実行結果が良好と判定することをもって領域の確認もOKと判定してもよい。
さらに、ステップ1504で現在のヘッド位置の属している領域に記録済み領域が存在しない場合には、現在のヘッド位置から最も半径位置の近い領域を選択してもよいし、現在のヘッド位置からトラバースモータの移動時間やスピンドルモータの静定時間などを考慮して、最も短時間で到達できる領域を選択してもよい。
さらに、ステップ1509の温度学習処理としては、記録済み領域で行うフォーカスバランス学習などが考えられるが、記録済み領域を用いて行う、他の学習処理を行ってもよい。さらに、本発明の方式を、温度学習だけでなく、起動時のチルト学習など、ディスク径方向依存性があってディスク内周で実行することが出来ない学習の精度向上にも用いてもよい。
さらに、光ディスク装置500が再起動されたときには、光ディスク装置500は、記録済み領域のアドレスを取得しておく。光ディスク装置500がData Zone 103に対してデータを記録再生しているときに、学習の必要性が生じた際には、既に取得されたアドレスを参照して、学習を行う。その結果、シーク時間の更なる短縮が実現され得る。
なお、本実施の形態では、ユーザー領域を複数の領域に分割して、記録済み領域の登録を行う例を示したが、ユーザー領域に半径方向に出来る限り等間隔となるように少なくとも2つの参照位置を設定し、現在のヘッド位置に最も近い参照位置から最も近い記録済み領域を用いて学習処理を行うことで、半径位置に依存した特性を持つチルト学習などの精度向上に用いてもよい。
以上のように、本発明の光ディスク装置によれば、記録済みであることが既知な領域を学習領域位置情報に登録し、温度学習を行う際にOPC領域へ移動することなく、前記学習領域位置情報に登録した領域で学習を実行することが可能となるため、学習時間の短縮を図ることが可能となり、リアルタイム記録やユーザデータ記録の高速化を行うことが可能となる。
以上、図を参照して本発明の実施の形態を説明した。
なお、実施の形態で説明した光ディスク装置の各手段は、ハードウェアによって実現されてもよいし、ソフトウェアによって実現されてもよいし、ハードウェアとソフトウェアとによって実現されてもよい。ハードウェアによって実現される場合でも、ソフトウェアによって実現される場合でも、ハードウェアとソフトウェアとによって実現される場合でも、本発明の処理手順が実行され得る。
本発明の処理手順は、上述した各ステップを実行し得る限り、任意の手順を有し得る。
本発明の光ディスク装置には、光ディスク装置の機能を実行させるための処理プログラムが格納されていてもよい。
処理プログラムは、光ディスク装置の出荷時に、光ディスク装置に含まれる格納手段に予め格納されていてもよい。あるいは、光ディスク装置の出荷後に、処理プログラムを格納手段に格納するようにしてもよい。例えば、ユーザがインターネット上の特定のウェブサイトから処理プログラムを有料または無料でダウンロードし、そのダウンロードされたプログラムを光ディスク装置にインストールするようにしてもよい。処理プログラムがフレキシブルディスク、CD−ROM、DVD−ROMなどのコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されている場合には、入力装置を用いて処理プログラムを光ディスク装置にインストールするようにしてもよい。インストールされた処理プログラムは、格納手段に格納される。
以上のように、本発明の好ましい実施形態を用いて本発明を例示してきたが、本発明は、この実施形態に限定して解釈されるべきものではない。本発明は、特許請求の範囲によってのみその範囲が解釈されるべきであることが理解される。当業者は、本発明の具体的な好ましい実施形態の記載から、本発明の記載および技術常識に基づいて等価な範囲を実施することができることが理解される。本明細書において引用した特許、特許出願および文献は、その内容自体が具体的に本明細書に記載されているのと同様にその内容が本明細書に対する参考として援用されるべきであることが理解される。
本発明にかかる記録媒体、アクセス装置、アクセス方法、およびプログラムは、アクセス条件(記録再生条件)の高速な調整や高精度の調整が必要な、アクセス装置(例えば、光ディスクレコーダー)等の用途に適用できる。
本発明の実施の形態1の記録媒体101の構造を示す図である。 本発明の実施の形態2の記録媒体201の構造を示す図である。 本発明の実施の形態3の光ディスク装置の構成を示す図である。 記録パワー学習を行う手順を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態4の光ディスク装置500の構成を示す図である。 本発明の実施の形態4の学習領域位置情報511の詳細なフォーマットを示す図である。 記録パワー学習を行う手順を示すフローチャートである。 学習領域選択処理1の詳細な手順を示すフローチャートである。 学習領域選択処理2の詳細な手順を示すフローチャートである。 学習領域テーブルへの登録を行う手順を示すフローチャートである。 従来の記録パワー学習の手順を示すフローチャートである。 学習領域選択処理の詳細な手順を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態5の記録媒体1301の構造を示す図である。 情報記録媒体1301に対して記録済み領域を登録する手順を示すフローチャートである。 光ディスク装置500が所定の温度変化検出時に記録媒体1301に対して温度学習処理を実行する手順を示すフローチャートである。
符号の説明
101 光ディスク
300 光ディスク装置
302 モータ
303 ヘッド
304 信号処理手段
305 レーザ制御手段
306 サーボ手段
307 システム制御手段
308 学習領域位置情報解釈手段
309 装置識別情報格納手段
310 温度取得手段

Claims (27)

  1. 記録媒体にアクセスするアクセス装置であって、
    前記記録媒体は、
    データが記録再生されるデータ領域と、
    前記データ領域よりも内周側に配置された内周領域と、
    前記データ領域よりも外周側に配置された外周領域と、を有し、
    前記内周領域は、前記データ領域にデータを記録する際の記録パワーの調整を行うためのOPC領域を含み、
    前記記録媒体は、学習領域を含み、
    前記内周領域は、位置情報記録領域を含み、
    前記学習領域は、前記記録媒体を用いてサーボを学習するための領域で、かつ、前記データ領域内の記録済み領域であり、
    前記位置情報記録領域には、前記学習領域の位置を示す位置情報が記録されており、
    前記位置情報記録領域には、前記学習領域が使用可能か否かを示す使用可否情報が記録されており、前記位置情報と前記使用可否情報とは互いに対応しており、
    前記アクセス装置は、
    前記記録媒体に、前記データ領域でのデータの記録が行われるようアクセスするアクセス手段と、
    前記アクセス結果に従って、前記位置情報記録領域から前記位置情報を取得する取得手段と、
    前記取得された位置情報に従って、前記学習領域でサーボ学習する学習手段と、
    現在のヘッド位置を取得するヘッド位置取得手段と、を備え、
    前記取得手段は、
    前記学習領域の中から、前記使用可否情報が使用可能と判定された学習領域を選択する選択手段と、
    前記選択された学習領域を設定する学習領域設定手段と、を有し、
    前記選択手段は、前記現在のヘッド位置と前記使用可能と判定された学習領域との位置関係に基づいて、前記サーボ学習する領域を選択し、
    前記アクセス手段は、前記データ領域にデータが記録される度に、該データの記録されたデータ領域である記録済み領域の位置を示す情報を、前記学習領域の位置情報として前記位置情報記録領域に記録する処理を、予め決められた記録済み領域の登録数に達するまで行う、アクセス装置。
  2. 前記使用可否情報は、前記学習領域で学習した回数を示す情報を含み、
    前記選択手段は、学習した回数が最も少ない学習領域を選択する、請求項1に記載のアクセス装置。
  3. 前記使用可否情報は、前記学習領域の使用可否の判定のための信号の測定値を含み、
    前記選択手段は、前記測定値が所定の値より小さい学習領域を選択する、請求項1に記載のアクセス装置。
  4. 前記使用可否情報は、前記学習領域の使用可否を示すビット列を含み、
    前記選択手段は、前記学習領域の対応したビットが使用可能状態を示す学習領域を選択する、請求項1に記載のアクセス装置。
  5. 前記選択手段は、前記現在ヘッド位置から半径距離が最も近い領域を選択する、請求項1に記載のアクセス装置。
  6. 前記学習領域選択手段は、前記現在ヘッド位置から最も短時間で到達できる領域を選択する、請求項1に記載のアクセス装置。
  7. 前記データ領域は、前記記録媒体の半径方向に複数の領域に分割されており、
    前記位置情報は、前記複数の領域のそれぞれに含まれる記録済み領域の位置を示す情報を含み、
    前記選択手段は、前記複数の領域から前記現在ヘッド位置が属している領域を選択し、前記位置情報に記録されている記録済み領域の中から、前記現在ヘッド位置の属している領域に登録されている記録済み領域を選択する、請求項1に記載のアクセス装置。
  8. 前記記録媒体に対して半径方向にほぼ等間隔な参照位置を算出する参照位置算出手段を更に備え、
    前記選択手段は、前記現在ヘッド位置から最も近い近傍参照位置を取得し、前記近傍参照位置から最も近い記録済み領域を前記位置情報に含まれる前記記録済み領域から選択する、請求項1に記載のアクセス装置。
  9. 前記位置情報記録領域は、前記位置情報を記録した装置の第1識別情報が記録された識別情報記録領域を更に含み、
    前記アクセス装置は、
    前記アクセス装置の第2識別情報を格納する手段と、
    前記第1識別情報と前記第2識別情報とが一致しているか否かを判定する識別情報判定手段と
    を更に備え、
    前記選択手段は、前記第1識別情報と前記第2識別情報とが一致している場合には、前記2識別情報に対応した前記位置情報に基づいて、学習を行う領域を選択する、請求項1に記載のアクセス装置。
  10. 記録媒体にアクセスするアクセス方法であって、
    前記記録媒体は、データが記録再生されるデータ領域と、
    前記データ領域よりも内周側に配置された内周領域と、
    前記データ領域よりも外周側には配置された外周領域と、を有し、
    前記内周領域は、前記データ領域にデータを記録する際のパワーの調整を行うためのOPC領域を含み、
    前記記録媒体は、学習領域を含み、
    前記内周領域は、位置情報記録領域を含み、
    前記学習領域は、前記記録媒体を用いてサーボを学習するための領域で、かつ、前記データ領域内の記録済み領域であり、
    前記位置情報記録領域には、前記学習領域の位置を示す位置情報が記録されており、
    前記位置情報記録領域には、前記学習領域が使用可能か否かを示す使用可否情報が記録されており、前記位置情報と前記使用可否情報とは互いに対応しており、
    前記アクセス方法は、
    前記記録媒体に、前記データ領域でのデータの記録が行われるようアクセスするアクセスステップと、
    前記アクセス結果に従って、前記位置情報記録領域から前記位置情報を取得する取得ステップと、
    前記取得された位置情報に従って、前記学習領域でサーボ学習する学習ステップと、
    現在のヘッド位置を取得するヘッド位置取得ステップと、
    を包含し、
    前記取得ステップは、
    前記学習領域の中から、前記使用可否情報が使用可能と判定された学習領域を選択する選択ステップと、
    前記選択された学習領域を設定する学習領域設定ステップと、を含み、
    前記選択ステップは、前記現在のヘッド位置と前記使用可能と判定された学習領域との位置関係に基づいて、前記サーボ学習する領域を選択し、
    前記アクセスステップは、前記データ領域にデータが記録される度に、該データの記録されたデータ領域である記録済み領域の位置を示す情報を、前記学習領域の位置情報として前記位置情報記録領域に記録する処理を、予め決められた記録済み領域の登録数に達するまで行う、アクセス方法。
  11. 前記使用可否情報は、前記学習領域で学習した回数を示す情報を含み、
    前記選択ステップは、学習した回数が最も少ない学習領域を選択する、請求項10に記載のアクセス方法。
  12. 前記使用可否情報は、前記学習領域の使用可否の判定のための信号の測定値を含み、
    前記選択ステップは、前記測定値が所定の値より小さい学習領域を選択する、請求項10に記載のアクセス方法。
  13. 前記使用可否情報は、前記学習領域の使用可否を示すビット列を含み、
    前記選択ステップは、前記学習領域の対応したビットが使用可能状態を示す学習領域を選択する、請求項10に記載のアクセス方法。
  14. 前記選択ステップは、前記現在ヘッド位置から半径距離が最も近い領域を選択する、請求項10に記載のアクセス方法。
  15. 前記学習領域選択ステップは、前記現在ヘッド位置から最も短時間で到達できる領域を選択する、請求項10に記載のアクセス方法。
  16. 前記データ領域は、前記記録媒体の半径方向に複数の領域に分割されており、
    前記位置情報は、前記複数の領域のそれぞれに含まれる記録済み領域の位置を示す情報を含み、
    前記選択ステップは、前記複数の領域から前記現在ヘッド位置が属している領域を選択し、前記位置情報に記録されている記録済み領域の中から、前記現在ヘッド位置の属している領域に登録されている記録済み領域を選択する、請求項10に記載のアクセス方法。
  17. 前記記録媒体に対して半径方向にほぼ等間隔な参照位置を算出する参照位置算出ステップを更に備え、
    前記選択ステップは、前記現在ヘッド位置から最も近い近傍参照位置を取得し、前記近傍参照位置から最も近い記録済み領域を前記位置情報に含まれる前記記録済み領域から選択する、請求項10に記載のアクセス方法。
  18. 前記位置情報記録領域は、前記位置情報を記録した装置の第1識別情報が記録された識別情報記録領域を更に含み、
    前記アクセス方法は、
    前記アクセス方法の第2識別情報を格納するステップと、
    前記第1識別情報と前記第2識別情報とが一致しているか否かを判定する識別情報判定ステップと
    を更に備え、
    前記選択ステップは、前記第1識別情報と前記第2識別情報とが一致している場合には、前記2識別情報に対応した前記位置情報に基づいて、学習を行う領域を選択する、請求項10に記載のアクセス方法。
  19. 記録媒体にアクセスするアクセス処理をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、
    前記記録媒体は、
    データが記録再生されるデータ領域と、
    前記データ領域よりも内周側に配置された内周領域と、
    前記データ領域よりも外周側に配置された外周領域と、を有し、
    前記内周領域は、前記データ領域にデータを記録する際の記録パワーの調整を行うためのOPC領域を含み、
    前記記録媒体は、学習領域を含み、
    前記内周領域は、位置情報記録領域を含み、
    前記学習領域は、前記記録媒体を用いてサーボを学習するための領域で、かつ、前記データ領域内の記録済み領域であり、
    前記位置情報記録領域には、前記学習領域の位置を示す位置情報が記録されており、
    前記位置情報記録領域には、前記学習領域が使用可能か否かを示す使用可否情報が記録されており、前記位置情報と前記使用可否情報とは互いに対応しており、
    前記アクセス処理は、
    前記記録媒体に、前記データ領域でのデータの記録が行われるようアクセスするアクセスステップと、
    前記アクセス結果に従って、前記位置情報記録領域から前記位置情報を取得する取得ステップと、
    前記取得された位置情報に従って、前記学習領域でサーボ学習する学習ステップと、
    現在のヘッド位置を取得するヘッド位置取得ステップと、を包含し、
    前記取得ステップは、
    前記学習領域の中から、前記使用可否情報が使用可能と判定された学習領域を選択する選択ステップと、
    前記選択された学習領域を設定する学習領域設定ステップとを、含み、
    前記選択ステップは、前記現在のヘッド位置と前記使用可能と判定された学習領域との位置関係に基づいて、前記サーボ学習する領域を選択し、
    前記アクセスステップ手段は、前記データ領域にデータが記録される度に、該データの記録されたデータ領域である記録済み領域の位置を示す情報を、前記学習領域の位置情報として前記位置情報記録領域に記録する処理を、予め決められた記録済み領域の登録数に達するまで行う、プログラム。
  20. 前記使用可否情報は、前記学習領域で学習した回数を示す情報を含み、
    前記選択ステップは、学習した回数が最も少ない学習領域を選択する、請求項19に記載のプログラム。
  21. 前記使用可否情報は、前記学習領域の使用可否の判定のための信号の測定値を含み、
    前記選択ステップは、前記測定値が所定の値より小さい学習領域を選択する、請求項19に記載のプログラム。
  22. 前記使用可否情報は、前記学習領域の使用可否を示すビット列を含み、
    前記選択ステップは、前記学習領域の対応したビットが使用可能状態を示す学習領域を選択する、請求項19に記載のプログラム。
  23. 前記選択ステップは、前記現在ヘッド位置から半径距離が最も近い領域を選択する、請求項19に記載のプログラム。
  24. 前記学習領域選択ステップは、前記現在ヘッド位置から最も短時間で到達できる領域を選択する、請求項19に記載のプログラム。
  25. 前記データ領域は、前記記録媒体の半径方向に複数の領域に分割されており、
    前記位置情報は、前記複数の領域のそれぞれに含まれる記録済み領域の位置を示す情報を含み、
    前記選択ステップは、前記複数の領域から前記現在ヘッド位置が属している領域を選択し、前記位置情報に記録されている記録済み領域の中から、前記現在ヘッド位置の属している領域に登録されている記録済み領域を選択する、請求項19に記載のプログラム。
  26. 前記記録媒体に対して半径方向にほぼ等間隔な参照位置を算出する参照位置算出ステップを更に備え、
    前記選択ステップは、前記現在ヘッド位置から最も近い近傍参照位置を取得し、前記近傍参照位置から最も近い記録済み領域を前記位置情報に含まれる前記記録済み領域から選択する、請求項19に記載のプログラム。
  27. 前記位置情報記録領域は、前記位置情報を記録した装置の第1識別情報が記録された識別情報記録領域を更に含み、
    前記アクセス処理は、
    前記アクセス処理の第2識別情報を格納するステップと、
    前記第1識別情報と前記第2識別情報とが一致しているか否かを判定する識別情報判定ステップと
    を更に備え、
    前記選択ステップは、前記第1識別情報と前記第2識別情報とが一致している場合には、前記2識別情報に対応した前記位置情報に基づいて、学習を行う領域を選択する、請求項19に記載のプログラム。
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