JP4397660B2 - ハーネス型安全帯 - Google Patents

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Description

本発明は、主に建設現場等の高所作業場において用いられるハーネス型安全帯に関するものである。
一般に、工事現場等の高所で作業を行う場合、作業者には転落防止のための安全帯の着用が義務づけられている。この種の安全帯は、人体の胴部に装着される胴ベルトと、胴ベルトに連結された所定長さのロープとからなり、ロープの先端に取付けられた繋止用フックを作業現場の親綱等に掛けるようにしたものが一般的である。
しかしながら、前述の安全帯は人体の胴部に装着されるため、ロープからの張力が胴部に集中するとともに、吊り下げられた姿勢も不安定になり易い。そこで、人体の胴部のみならず、両肩、背部及び大腿部に亘って延びるベルトを備え、背部のベルトにロープを連結することにより、人体に加わるロープからの張力をベルトによって分散させ、人体を安定して支持するようにした、いわゆるハーネス型の安全帯が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
また、前記安全帯を使用する場合でも、安全帯のフックを親綱等に掛け忘れたり、或いはフックを掛け替える際などに誤って転落する場合があり、安全対策が万全でなかった。そこで、転落時の落下衝撃を吸収する衝撃吸収補助具として、人体に装着される装着体と、装着体に人体の所定部位に対応するように設けられた空気袋と、空気袋を膨張させる膨張手段とを備え、人体の墜落を検知すると膨張手段によって空気袋を膨張させるようにした落下衝撃吸収補助具が知られている(例えば、特許文献2参照。)。
特開平11−333013号公報 特開平7−96049号公報
しかしながら、前記落下衝撃吸収補助具は、複数箇所に空気袋を備えている関係上、装着体がジャケット状に形成されているため、衝撃吸収補助具とハーネス型安全帯の両方を着用すると、安全帯のベルトによって空気袋の膨張が妨げられたり、或いは安全帯の背部に設けたロープ連結部が装着体で覆われてロープを連結することができないなど、ハーネス型安全帯との併用が困難であるという問題点があった。
本発明は前記問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、使用者が高所から誤って転落した場合でも、使用者への落下衝撃を吸収することのできるハーネス型安全帯を提供することにある。
本発明は前記目的を達成するために、請求項1では、人体の背部において交差させて両肩に掛ける一対の肩部ベルトと、人体の両大腿部をそれぞれ挿入する一対の環状の大腿部ベルトと、人体の腰部に装着する腰部ベルトと、各肩部ベルトの交差部分にロープを連結可能な連結部とを備えたハーネス型安全帯において、前記ベルトの所定位置に設けられた空気袋と、空気袋を膨張させる充気装置と、人体の墜落を検知する墜落検知手段と、墜落検知手段によって人体の落下が検知されると空気袋を膨張させる制御手段とを備え、空気袋を、人体の背部に対応する部分が前記連結部の上方に位置する第1の袋部と、人体の背部に対応する部分が前記連結部の下方に位置する第2の袋部と、第1及び第2の袋部を連通する連通部とから形成し、充気装置を連通部に接続している。これにより、使用者が誤って高所から転落した場合には、装着体に設けた空気袋が膨張することから、空気袋によって落下衝撃が吸収される。また、連結部に連結したロープによって使用者が吊り下げられた場合には、使用者の人体は腰部ベルトのみならず、各肩部ベルト及び各大腿部ベルトによっても支えられることから、人体に加わるロープからの張力が各ベルトに分散されるとともに、人体が安定して支持される。
この場合、第1の袋部が連結部の上方に位置し、第2の袋部が連結部の下方に位置することから、各袋部と連結部が互いに干渉することがない。
また、請求項では、請求項記載のハーネス型安全帯において、前記第1の袋部を人体の後頭部から両肩を介して前面側に延びるように形成し、第2の袋部を人体の腰部を覆うように形成している。これにより、請求項の作用に加え、少なくとも人体の後頭部及び腰部への落下衝撃が空気袋の各袋体によって吸収される。
また、請求項では、請求項1または2記載のハーネス型安全帯において、前記墜落検知手段を、人体の落下状態を検知する少なくとも一つの落下センサと、人体に重力加速度よりも大きい所定の大きさ以上の加速度が生じたことを検知する少なくとも一つの加速度センサとから構成し、前記制御手段を、加速度センサによって前記所定の大きさ以上の加速度が生じたことを検知した後、所定時間が経過するまでの間を除き、落下センサによって落下状態を検知した状態が所定時間以上継続すると、前記空気袋を膨張させるように構成している。これにより、請求項1または2の作用に加え、使用者が高所から転落した場合など、加速度センサによって所定の大きさ以上の加速度が生じたことが検知された後、落下センサによって落下状態を検知した状態が所定時間以上継続すると、空気袋が膨張する。また、使用者の飛び跳ねや段差の飛び越えなど、墜落以外の上下運動による加速により、加速度センサによって所定の大きさ以上の加速度が生じたことが検知された後、所定時間が経過するまでに落下センサによる落下状態の検知が解除された場合には、空気袋が膨張することはない。
また、請求項では、請求項のハーネス型安全帯において、前記各落下センサを、円筒状に形成された容器と、容器の内周面に設けられた固定接点と、互いに容器内の周方向に間隔をおいて配置された複数の弾性変形可能な可動接点と、自重により可動接点を弾性変形させて固定接点に接触させる慣性体とから構成するとともに、互いに容器の軸心が所定の傾斜角度をなすようにほぼ垂直な同一平面上に配置し、前記加速度センサを、円筒状に形成された容器と、容器の内周面に設けられた固定接点と、互いに容器内の周方向に間隔をおいて配置された複数の弾性変形可能な可動接点と、重力加速度よりも大きい所定の大きさ以上の加速度が生ずると可動接点を弾性変形させて固定接点に接触させる慣性体とから構成するとともに、容器の軸心が水平方向とほぼ平行になるように配置し、前記制御手段を、加速度センサの可動接点と固定接点とが導通したことを検知した後、所定時間が経過するまでの間を除き、全ての落下センサの可動接点と固定接点とが非導通となったことを検知した状態が所定時間以上継続すると、前記空気袋を膨張させる制御手段とを備えている。これにより、請求項の作用に加え、落下センサにおいては、容器の軸心に垂直な方向(容器の径方向)に重力が作用している状態では、慣性体の下方の可動接点が慣性体の自重により弾性変形して固定接点に押し当てられ、固定接点と電気的に導通する。落下センサが落下状態となると、慣性体の見かけ上の重量が減少するため、慣性体によって固定接点側に撓められていた可動接点が慣性体を容器の中央側に押し戻されるとともに、固定接点から離れて固定接点との導通状態が解除される。また、加速度センサの可動接点は慣性体の自重のみでは固定接点に接触せず、重力方向の加速を受けて慣性体の見かけ上の重力が所定の大きさよりも大きくなった場合に固定接点に接触する。
また、請求項では、請求項または記載のハーネス型安全帯において、前記各落下センサ及び加速度センサを人体の腰部に対応する位置に設けている。これにより、請求項またはの作用に加え、腰部付近は人体の中で比較的急激な動きが少ないことから、人体の動きによる影響を少なくすることができる。
また、請求項では、請求項1、2、3、4または5記載のハーネス型安全帯において、前記胴部ベルトを人体の前面側で着脱自在に結合する結合部材と、結合部材が結合されると前記制御手段を動作可能な状態にするスイッチとを備えている。これにより、請求項1、2、3、4または5の作用に加え、装着体の結合部材を結合すると、スイッチにより制御部が動作可能な状態となることから、例えば手動スイッチを別途設けた場合のように、人為的な操作忘れを生ずることがない。
請求項1のハーネス型安全帯によれば、ロープのフックを命綱に掛け忘れた場合など、使用者が高所から転落した場合には、空気袋によって落下衝撃を吸収することができるので、使用者に加わる落下衝撃を軽減することができる。また、使用者がロープによって吊り下げられた場合には、使用者の人体を装着体の腰部ベルトのみならず、各肩部ベルト及び各大腿部ベルトによっても支えることができるので、人体に加わるロープからの張力を各ベルトに分散することができ、しかも人体を安定して支持することができる。
この場合、空気袋と連結部が互いに干渉することがないので、ロープを常に連結部に支障なく連結することができる。
また、請求項のハーネス型安全帯によれば、請求項の効果に加え、少なくとも人体の後頭部及び腰部への落下衝撃を吸収することができるので、人体への衝撃を効果的に吸収することができる。
また、請求項またはのハーネス型安全帯によれば、請求項1またはの効果に加え、例えば作業者が飛び跳ねたとき、或いは僅かな段差を飛び越えたときなど、墜落以外の誤動作を防止することができるので、信頼性の向上を図ることができる。
また、請求項のハーネス型安全帯によれば、請求項またはの効果に加え、人体の動きによる影響を少なくすることができるので、センサの誤動作をより少なくすることができる。
また、請求項のハーネス型安全帯によれば、請求項1、2、3、4または5の効果に加え、例えば手動スイッチを別途設けた場合のような人為的な操作忘れを防止することができるので、装着体の着用と共に確実に動作可能状態にすることができる。
図1乃至図15は本発明の一実施形態を示すもので、図1はハーネス型安全帯の正面図、図2はその背面図、図3は空気袋の膨張状態を示す正面図、図4はその背面図、図5はその左側面図、図6はその右側面図、図7は制御系を示すブロック図、図8はセンサユニット内を示す正面図、図9は落下センサ及び加速度センサの側面断面図、図10は図9のA−A線矢視方向断面図、図11は制御部の動作を示すフローチャート、図12は着用時の空気袋収縮状態を示す正面図、図13はその背面図、図14は着用時の空気袋膨張状態を示す正面図、図15はその背面図である。
本実施形態のハーネス型安全帯は、人体に装着される装着体1と、装着体1に設けられた空気袋2と、空気袋2を膨張させる充気装置3と、人体の落下を検知する複数の落下センサ4と、人体に上下方向の加速度が生じたことを検知する加速度センサ5と、各落下センサ4及び加速度センサ5の検知信号に基づいて充気装置3を作動させる制御部6とから構成され、各落下センサ4及び加速度センサ5は墜落検知手段をなす。
装着体1は、人体の背部において交差して両肩に掛けられる一対の肩部ベルト1aと、人体の両大腿部がそれぞれ挿入される一対の大腿部ベルト1bと、人体の腰部に装着される腰部ベルト1cと、人体の胸部前方に位置する胸部ベルト1dとを備え、各肩部ベルト1aの交差部分には図示しないロープを連結可能な連結リング1eが取付けられている。各肩部ベルト1aは一端をそれぞれ腰部ベルト1cの側部に連結され、その他端側は背面側で交差して腰部ベルト1cの側部にそれぞれ連結されている。また、各肩部ベルト1aの交差部分には背面バックル1fが取付けられている。各大腿部ベルト1bはそれぞれ環状に形成され、その上端部を腰部ベルト1cの側部に連結されている。腰部ベルト1cは両端を前面側で着脱自在に結合可能な周知構造の前面バックル1gを有し、前面バックル1gの内部には前面バックル1gの結合及び結合解除に連動してオン・オフするスイッチ1hが設けられている。胸部ベルト1dは腰部ベルト1cの上方に配置され、両端をそれぞれ各肩部ベルト1aの前面側に連結されている。
空気袋2は、気密性及び耐久性の高い生地、例えばベクトラン(全芳香族ポリエステル)からなり、この材質からなる生地を縫製または熱融着によって袋状に形成されている。即ち、この空気袋2は、人体の後頭部から両肩を介して前面側に延びるように形成された第1の袋部2aと、人体の腰部背面側を覆うように形成された第2の袋部2bとからなり、各袋部2a,2bは第1の袋部2aの一端から第2の袋部2bの側部に亘って延びる連通部2cを介して互いに連通している。即ち、空気袋2は、第1の袋部2aにおける人体の背部に対応する部分が連結リング1eの上方に位置し、第2の袋部2bにおける人体の背部に対応する部分が連結リング1eの下方に位置するように形成されている。
充気装置3は、例えばボンベに封入した圧縮流体を火薬の爆発によって吐出する周知の構成からなり、空気袋2の連通部2cに接続されている。
各落下センサ4は、円筒状に形成された容器10と、容器10の内周面に設けられた固定接点11と、互いに容器10内の周方向に間隔をおいて配置された複数の弾性変形可能な可動接点12と、可動接点12を弾性変形させて固定接点11に接触させる慣性体13とからなる。
容器10は導電性を有する金属製の有底筒状の部材からなり、その一端開口部は導電性の蓋板10aによって密閉されている。また、蓋板10aには棒状の導電端子10bがガラス等の絶縁部材10cを介して容器10の内部まで貫通するように取付けられている。
固定接点11は容器10の内周面によって形成され、その周面には容器10を内側に部分的に突出してなる複数の突条部11aが容器10の軸心方向に延びるように互いに周方向に間隔をおいて設けられている。
各可動接点12は容器10の軸心方向に延びる導電性の金属薄板からなり、互いに容器10の周方向に間隔をおいて配置されている。各可動接点12の一端側は、導電端子10bの端面に溶接固定される導電性の金属板12aと、蓋板10a側に配置された合成樹脂製の絶縁部材12bとの間に挟み込まれるようにして固定され、導電端子10bと電気的に導通している。
慣性体13は容器10内に収容された金属製の球体からなり、各可動接点12の内側に自由に動けるように配置されている。
この落下センサ4においては、容器10の軸心に垂直な方向(容器10の径方向)に重力が作用している状態では、慣性体13の下方の可動接点12が慣性体13の自重により弾性変形して固定接点11に押し当てられ、固定接点11と電気的に導通するようになっている。また、落下センサ4が落下状態となると、慣性体13の見かけ上の重量が減少するため、慣性体13によって固定接点11側に撓められていた可動接点12が慣性体13を容器10の中央側に押し戻すとともに、固定接点11から離れて固定接点11との導通状態が解除される。即ち、落下センサ4は常時オン型のセンサを構成している。
また、容器10の他端側の底面には合成樹脂製の板状の絶縁部材10dが取付けられており、可動接点12が固定接点11から離れて慣性体13が容器10の底面に接触した場合、絶縁部材10dによって各可動接点12が慣性体13を介して固定接点11と電気的に導通しないようになっている。
各可動接点12はそれぞれ固定接点11の各突条部11a間に配置されており、慣性体13が可動接点12に接触した場合、慣性体13と突条部11aとの当接により、慣性体13と固定接点11との間に可動接点12が直接挟まれないように隙間が形成されるようになっている。これにより、可動接点12を延展により変形し易い材質によって形成した場合でも、可動接点12の延展に伴う変形を防止することができる。また、蓋板10a側の絶縁部材12bには容器10の底面側に向かって突出する複数の突起12cが互いに周方向に間隔をおいて設けられ、慣性体13が可動接点12の一端側に移動した場合、慣性体13と突起12cとの当接により、可動接点12の一端側に慣性体13が直接接触しないようになっている。これにより、可動接点12の一端側に慣性体13の押圧による過大な応力が生ずることがなく、可動接点12の塑性変形や特性変化を防止することができる。
加速度センサ5は、落下センサ4と同一の形状を有しているため、各構成部分については落下センサ4と同一の符号を用いて説明する。加速度センサ5が落下センサ4と異なる点は、落下センサ4の可動接点12が慣性体13の自重により固定接点11に接触するように形成されているのに対し、加速度センサ5の可動接点12は落下センサ4の可動接点12よりも復元性が高くなっており、慣性体13の自重のみでは固定接点11に接触しないようになっている。即ち、加速度センサ5の可動接点12は、重力方向の加速を受けて慣性体13にかかる見かけ上の重力が所定の大きさ(例えば1.5G)よりも大きくなった場合に固定接点11に接触するようになっている。これにより、落下センサ4は常時オフ型のセンサを構成している。
制御部6はマイクロコンピュータによって構成され、スイッチ1h、充気装置3、各落下センサ4及び加速度センサ5に接続されている。また、制御部6はタイマ機能を有するものである。
また、各落下センサ4及び加速度センサ5は、図4に示すようにセンタユニット7内の基板7aに取付けられ、センタユニット7は装着体1の胴部ベルト1aに設けられた前面側の収納部1iに制御部6と共に収納されている。
この場合、各落下センサ4は、ほぼ垂直な同一平面上(基板7a上)に配置され、互いに容器10の軸心が所定の傾斜角度をなすように設けられている。落下センサ4がオン状態、即ち慣性体13の自重により可動接点12が撓んで固定接点11と接触するためには、容器10の軸心が水平面に対して所定の角度範囲以内にある必要がある。例えば、容器10の軸心が所定の角度範囲傾いた状態では、慣性体13が容器10の底面等と接触してその自重が可動接点12を撓ませる方向に十分働かなくなり、このため上下方向の動きによる僅かな重力変化によって可動接点12と固定接点11との接触が解除されたり、更に大きな傾斜では重力の大小に拘わらず可動接点12と固定接点11とが接触しなくなる。そこで、各落下センサ4を前述のような状態とならないような範囲が互いに重複するように所定の傾斜角度以内で角度を変えながら放射状に配置している。この場合、落下センサ4は容器10の周方向に均一な特性を有しているので、センタユニット7の基板7aがほぼ垂直な平面に沿って傾いた場合のみならず、垂直面に対して傾斜するように傾いた場合でも、少なくとも一つの落下センサ4はオンとなる。また、センタユニット7が落下状態となったときには全ての落下センサ4がオフとなる。
一方、加速度センサ5は、容器10の軸心がほぼ水平となるように配置されている。即ち、加速度センサ5は、使用者が飛び跳ねたとき、或いは僅かな段差を飛び越えたときなど、上方向への加速を検知するためのものであり、このような上方向以外の加速が生じたことを検知する必要はない。但し、加速度センサ5は必ずしも一つでなければならないということはないので、二つ以上設けてもよいし、その一部を若干傾斜させるようにしてもよい。
以上のように構成されたハーネス型安全帯は、図12及び図13に示すように使用者Aの人体に装着体1を着用して使用する。即ち、使用者は装着体1の各大腿部ベルト1cにそれぞれ両大腿部を挿入し、各肩部ベルト1aを両肩に掛けて腰部ベルト1bの前面バックル1fを結合することにより、装着体1が人体に装着される。また、連結リング1eには図示しないロープが連結され、ロープのフックを作業現場の命綱に連結することにより、万が一の転落の際には使用者がロープによって吊り下げられる。その際、人体は腰部ベルト1bのみならず、各肩部ベルト1a及び各大腿部ベルト1cによっても支えられることから、人体に加わるロープからの張力が各ベルト1a,1b,1cによって分散されるとともに、人体が安定して支持される。
次に、前記安全帯の動作について、図11のフローチャートに基づく制御部6の動作に従って説明する。
まず、装着体1が使用者に着用され、装着体1のスイッチ1hがオンになると(S1)、以下のプログラムを開始する。即ち、使用者Aに上方向への加速が生じておらず、加速度センサ5がオンにならない場合において(S2)、例えば高所作業場から使用者Aが誤って転落し、この落下状態により全ての落下センサ4がオフとなり(S3)、各落下センサ4のオフ状態が所定時間T1 (例えば0.4秒)以上経過した場合には(S4)、充気装置3を作動する(S5)。これにより、空気袋2が膨張し、空気袋2の各袋部2a,2bによって使用者Aへの落下衝撃が吸収される。
また、使用者Aが飛び跳ねたり、僅かな段差を飛び越えた場合など、墜落以外の上方向への加速が生じて加速度センサ5がオンになった場合には(S2)、所定時間T2 (例えば0.4秒)が経過した後(S6)、各落下センサ4のオン・オフを判定する(S3)。例えば、使用者Aが飛び跳ねた場合には、飛び跳ねている間に各落下センサ4がオフになったとしても、通常は時間T2 が経過した時点で着地しているため、各落下センサ4はオン状態に戻り、ステップS3において各落下センサ4がオフであると判定されることはなく、充気装置3が作動することはない。また、使用者Aが誤って転落して各落下センサ4がオフになるとともに、加速度センサ5がオンになった場合には(S2)、所定時間T2 が経過した後も各落下センサ4のオフ状態が継続するので(S6,S3)、所定時間T1 が経過した後(S4)、充気装置3が作動する(S5)。
このように、本実施形態のハーネス型安全帯によれば、ロープのフックを命綱に掛け忘れた場合など、使用者Aが高所から転落した場合には、装着体1に設けた空気袋2を膨張させるようにしたので、空気袋2によって落下衝撃を吸収することができ、使用者Aに加わる落下衝撃を軽減することができる。また、ロープのフックを命綱に連結した状態で使用者Aが転落した場合には、使用者Aがロープによって吊り下げられるが、使用者Aの人体は腰部ベルト1bのみならず、各肩部ベルト1a及び各大腿部ベルト1cによっても支えられることから、人体に加わるロープからの張力を各ベルト1a,1b,1cに分散することができ、しかも人体を安定して支持することができる。
また、空気袋2を、人体の背部に対応する部分が連結リング1eの上方に位置する第1の袋部2aと、人体の背部に対応する部分が連結リング1eの下方に位置する第2の袋部2bとから形成したので、各袋部2a,2bと連結リング1eが互いに干渉することがなく、常にロープを連結リング1eに支障なく連結することができる。
この場合、第1の袋部2aを人体の後頭部から両肩を介して前面側に延びるように形成し、第2の袋部2bを人体の腰部を覆うように形成したので、少なくとも人体の後頭部及び腰部への落下衝撃を空気袋2によって吸収することができ、人体への衝撃を効果的に吸収することができる。
また、慣性体13に生ずる見かけ上の重力が減少するとオン状態からオフ状態に切換わる複数の落下センサ4と、慣性体13に生ずる見かけ上の重力が増加するとオフ状態からオン状態に切換わる加速度センサ5とを備え、使用者が飛び跳ねたり、段差を飛び越えたときなど、墜落以外の上下運動による加速により加速度センサ5がオンになって所定時間T2 が経過するまでの間を除き、使用者の墜落により全ての落下センサ4がオフ状態になったことを検知した状態が所定時間T1 以上継続すると、空気袋2を膨張させるようにしたので、墜落時以外の誤動作を確実に防止することができ、信頼性の向上を図ることができる。
この場合、各落下センサ4及び加速度センサ5を人体の腰部に対応する位置に設けたので、腰部付近は人体の中で比較的急激な動きが少ないことから、各落下センサ4及び加速度センサ5の誤動作をより少なくすることができる。
また、装着体1の胴部ベルト1aを人体の前面側で着脱自在に結合する前面バックル1gと、前面バックル1gが結合されると制御部6を動作可能な状態にするスイッチ1hとを備えたので、装着体1の着用と共に動作可能状態にすることができ、人為的な操作忘れを確実に防止することができる。
本発明の一実施形態を示すハーネス型安全帯の正面図 ハーネス型安全帯の背面図 空気袋の膨張状態を示す正面図 空気袋の膨張状態を示す背面図 空気袋の膨張状態を示す左側面図 空気袋の膨張状態を示す右側面図 制御系を示すブロック図 センサユニット内を示す正面図 落下センサ及び加速度センサの側面断面図 図9のA−A線矢視方向断面図 制御部の動作を示すフローチャート 着用時の空気袋収縮状態を示す正面図 着用時の空気袋収縮状態を示す背面図 着用時の空気袋膨張状態を示す正面図 着用時の空気袋膨張状態を示す背面図
符号の説明
1…装着体、1a…胴部ベルト、1b…肩部ベルト、1c…大腿部ベルト、1e…連結リング、1g…前面バックル、1h…スイッチ、2…空気袋、2a…第1の袋体、2b…第2の袋体、2c…連通部、3…充気装置、4…落下センサ、5…加速度センサ、6…制御部。

Claims (6)

  1. 人体の背部において交差させて両肩に掛ける一対の肩部ベルトと、人体の両大腿部をそれぞれ挿入する一対の環状の大腿部ベルトと、人体の腰部に装着する腰部ベルトと、各肩部ベルトの交差部分にロープを連結可能な連結部とを備えたハーネス型安全帯において、
    前記ベルトの所定位置に設けられた空気袋と、
    空気袋を膨張させる充気装置と、
    人体の墜落を検知する墜落検知手段と、
    墜落検知手段によって人体の落下が検知されると空気袋を膨張させる制御手段とを備え、
    空気袋を、人体の背部に対応する部分が前記連結部の上方に位置する第1の袋部と、人体の背部に対応する部分が前記連結部の下方に位置する第2の袋部と、第1及び第2の袋部を連通する連通部とから形成し、充気装置を連通部に接続した
    ことを特徴とするハーネス型安全帯。
  2. 前記第1の袋部を人体の後頭部から両肩を介して前面側に延びるように形成し、
    第2の袋部を人体の腰部を覆うように形成した
    ことを特徴とする請求項記載のハーネス型安全帯。
  3. 前記墜落検知手段を、人体の落下状態を検知する少なくとも一つの落下センサと、人体に重力加速度よりも大きい所定の大きさ以上の加速度が生じたことを検知する少なくとも一つの加速度センサとから構成し、
    前記制御手段を、加速度センサによって前記所定の大きさ以上の加速度が生じたことを検知した後、所定時間が経過するまでの間を除き、落下センサによって落下状態を検知した状態が所定時間以上継続すると、前記空気袋を膨張させるように構成した
    ことを特徴とする請求項1または2記載のハーネス型安全帯。
  4. 前記各落下センサを、円筒状に形成された容器と、容器の内周面に設けられた固定接点と、互いに容器内の周方向に間隔をおいて配置された複数の弾性変形可能な可動接点と、自重により可動接点を弾性変形させて固定接点に接触させる慣性体とから構成するとともに、互いに容器の軸心が所定の傾斜角度をなすようにほぼ垂直な同一平面上に配置し、
    前記加速度センサを、円筒状に形成された容器と、容器の内周面に設けられた固定接点と、互いに容器内の周方向に間隔をおいて配置された複数の弾性変形可能な可動接点と、重力加速度よりも大きい所定の大きさ以上の加速度が生ずると可動接点を弾性変形させて固定接点に接触させる慣性体とから構成するとともに、容器の軸心が水平方向とほぼ平行になるように配置し、
    前記制御手段を、加速度センサの可動接点と固定接点とが導通したことを検知した後、所定時間が経過するまでの間を除き、全ての落下センサの可動接点と固定接点とが非導通となったことを検知した状態が所定時間以上継続すると、前記空気袋を膨張させる制御手段とを備えた
    ことを特徴とする請求項記載のハーネス型安全帯。
  5. 前記各落下センサ及び加速度センサを人体の腰部に対応する位置に設けた
    ことを特徴とする請求項または記載のハーネス型安全帯。
  6. 前記胴部ベルトを人体の前面側で着脱自在に結合する結合部材と、
    結合部材が結合されると前記制御手段を動作可能な状態にするスイッチとを備えた
    ことを特徴とする請求項1、2、3、4または5記載のハーネス型安全帯。
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