JP4397528B2 - 不斉触媒のためのキラルリガンド - Google Patents

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Description

【0001】
(技術の分野)
本発明は、ホスフィンリガンドおよびその金属錯体および、不斉水素化法のための触媒としての該錯体の使用に関する。
【0002】
(発明の背景)
不斉触媒トランスフォーメーションのために入手可能なキラルリガンドの数は急速に増大し続けているが、現在入手可能な触媒系の限界のために、多くの望ましい反応は未だ実用化されないままである。特に、触媒反応において高速および高エナンチオマー選択性の両方を達成することは、依然として大きな難題であり、費用効率のよい不斉触媒法の開発において主な障害となっている。
Burk, in Handbook of Chiral Chemicals. ed. Ager, Marcel Dekker, Inc., New York (1999), Chapter 18: 339-59およびそこに引用されている文献は、2,5-二置換ホスホラン基から成るリガンドが、不斉触媒水素化反応におけるエナンチオ選択性に関して重要な利点を提供し得ることを示す。不幸にも、最も高い選択性を示す触媒(例えば、DuPHOS-RhおよびBPE-Rh)は、ある種の官能基(例えば、ケトン、妨害アルケンなど)の水素化において、低い触媒速度をしばしば示した。Burk and Gross, Tet. Lett. 35:9363(1994)は、より柔軟なリガンドのバックボーン(例えば、1,3-プロパノおよび1,1'-フェロセニル架橋)の導入により反応速度を加速することができるが、エナンチオ選択性は落ちることを報告する。
【0003】
WO-A-98/02445は、一般式1により定義されるキラルホスフィンリガンドまたはその反対のエナンチオマー(式中、Rはそれぞれ独立に、RとRの両方がHではないという条件でH、アルキル、シクロアルキル、アリールまたはアルカリルであり、および、Xはリンに対して安定な結合を形成することができるいずれかの基である)を開示する。特に、WO-A-98/02445は、式2(式中、R=Rである)のモノホスフェタンのロジウム錯体の、式3の5員環類似物と比較した場合の合成における有用性に注目している。
【0004】
【化2】
Figure 0004397528
【0005】
(この出願において主張された優先日の後に公開された)WO-A-99/02444は、環式ホスフィンの調製のための改良法を開示する。これは、第一ホスフィンとアルキル化剤の予め形成された混合物または反応生成物への強塩基の添加を含む。
【0006】
(発明の概要)
本発明による新規リガンドは、式4:
【化3】
Figure 0004397528
(式中、Rは直鎖または分枝鎖アルキルである)のビス(ジアルキルホスフェタノ)フェロセン(その反対のエナンチオマーを含む)である。意外にも、これらのビス(ジアルキルホスフェタノ)フェロセンが、不斉合成のための触媒の成分として格別の有用性を有することが見出されている。特に、それらの遷移金属錯体は、ある種のプロキラル基質の不斉水素化において、改良されたエナンチオマー選択性および触媒活性という点で、別の公知のキラルホスフィンリガンドの等価な錯体と比較した場合、優れた能力を与える。
【0007】
(発明の記載)
本発明の好ましいリガンドは、Rが直鎖アルキル、例えば直鎖C - アルキル、より好ましくはメチルまたはエチルであるもの、およびそのロジウム(I)錯体である。いずれの置換基もリガンドの機能に関して影響を持たないという条件で、「アルキル」が必ずしもCおよびHのみを含むものではないことが当業者には理解されるであろう。
本発明には、特に別の方法では促進条件が必要となるまたは、他のリガンドでは変換が全くまたはほとんど得られないような様々な基質に適用できる不斉水素化を含む。そのような基質の例は、C=C結合を有するもの、例えば4置換アルケンおよびイタコン酸誘導体、例えばエステル(β-置換またはβ,β'-二置換)、C=O結合を有するもの、例えばケトンおよびα-ケト酸および、C=N結合を有するもの、例えばキラルヒドロキシルアミンおよびキラルアミンにそれぞれ変換され得るオキシムおよびイミンである。以下の実施例から明らかなように、本発明により水素化することができる基質の特定のクラスは、部分式C=C(C=O)-C-C=O、特にC=C(COOH)-C-C=Oを有する。
水素化反応は当業者に公知のまたは当業者により決定され得る条件下で行うことができる。例を以下に示す。
【0008】
新規1,1'-ビス(ホスフェタノ)フェロセンは、公知の方法により、または、WO-A-99/02444に一般に開示されているように調製してもよい。適当な反応物は、式:
【化4】
Figure 0004397528
のものであり、アルキルリチウムの存在下、THF中で反応させてもよい。環式硫酸は、エナンチオマー的に純粋な1,3-ジオールから出発して調製することができる。これらのジオールは、Ru-BINAP触媒のような触媒が関与する、詳細に開示された方法を用いる1,3-ジケトンの不斉水素化により調製することができる。Noyori et al, JACS 110:629 (1988)を参照されたい。その後、ジオールをチオニルクロライドとの反応により1,3-ジオール環式硫酸へ変換し、次いでナトリウムペリオデートを用いるRu-触媒酸化を行うことができる。環式硫酸と1,1'-ビス(ホスフィノ)フェロセンとの、s-BuLiのような強塩基の存在下での反応により所望のリガンド(4)を得る。不斉水素化における触媒として利用される、(4)のロジウム錯体は、[Rh(4)(COD)]BFの形態であり、これは、Rh(COD)acacのCOD(1,5-シクロオクタジエン)、HBF-OEtおよびリガンド(4)との連続反応により調製する。
【0009】
本発明を以下の実施例によりさらに説明する。実施例1-5は、式(4)のリガンドの調製を開示する。実施例6-10は、対応するロジウム錯体の調製を開示する。実施例11-15は、不斉水素化法のための触媒としての錯体の使用を開示し、他のキラルリガンドのロジウム錯体との比較を含む。これらの実施例の水素化条件は、個々の等式に示す(80psi=550kPa)。全ケースにおいて、ロジウム錯体は式[Rh(リガンド)(COD)]BF(式中、リガンドはキラルジホスフィンリガンドである)のものである。リガンドは頭字語により次のように示す。:
Fc-4-Me、Fc-4-Et、Fc-4-Pr、Fc-4-i-PrおよびFc-4-t-Buは本発明のリガンド(4)であり、および、
Fc-5-MeおよびFc-5-Etは、Burk and Gross、既出により開示される5員環のホスホラン環を含む(4)の類似体である。
BINAP、bppm、DIPAMPおよびDuPHOSの定義に関しては、Noyori, in Catalytic Asymmetric Synthesis, ed. Ojima, VCH Inc., New York (1993)を参照されたい。
PHANEPHOSの定義に関しては、Pye et al., JACS 119:6207 (1997)を参照されたい。
【0010】
一般法1 リガンド
500mlの三つ首フラスコに磁石の攪拌棒、滴下漏斗(中央の首に)、還流コンデンサー(バブラーを有する)および隔壁(三番目の首に)を装着した。このフラスコの中に窒素下で、8.4mmolの環式硫酸(cyclic sulphate)のTHF溶液(250ml)を作成した。フラスコを氷浴に浸し、毛細管を用いてそれに窒素を通気することにより溶媒を脱気した。滴下漏斗中に35.2mmolのs-BuLiのペンタン溶液(50mL)を窒素下で調製した。溶媒の脱気の45分後、2.0g(8mmol)の1,1'-ビス(ホスフィノ)フェロセンを、注射器を通してTHF溶液に添加した。次いで激しい攪拌を開始し、s-BuLiの希釈溶液を渦に滴下した。添加の終了時、反応を約3mLのメタノールを添加することにより停止し、溶媒を真空中で除去した。残存物に水(約150mL)を添加し、次いでリガンドをペンタン(2×100mL)中へ抽出した。乾燥させた、合わせた有機層から溶媒を蒸発させて粗生成物を得、これをメタノールからのさらなる再結晶により精製した。
【0011】
実施例1
1,1'-ビス((2R,4R)-2,4-ジメチル-ホスフェタノ)フェロセン(本明細書中、(R,R)-Fc-4-Meと呼ぶ)を一般法1により、3.00gの粗収量で調製した。約15mLのメタノールからの再結晶化により、0.85g(27.5%)の黄色プレートを得た。31P-NMR(CDCl、162MHz)δ16.01。
【0012】
実施例2
1,1'-ビス((2R,4R)-2,4-ジエチル-ホスフェタノ)フェロセン(本明細書中、(R,R)-Fc-4-Etと呼ぶ)を一般法1により、3.2gの粗収量で調製した。30mLのメタノールからの再結晶化により、1.06g(30%)を非常に細い黄色針晶として得た。31P-NMR(CDCl、162MHz)δ13.10。
【0013】
実施例3
1,1'-ビス((2R,4R)-2,4-ジ-n-プロピル-ホスフェタノ)フェロセン(本明細書中、(R,R)-Fc-4-Prと呼ぶ)を一般法1により、3.2gの粗収量で調製した。メタノールとエタノールの混合液からの再結晶化により、1.34g(33%)を黄色固体として得た。31P-NMR(CDCl、162MHz)δ16.04。
【0014】
実施例4
1,1'-ビス((2R,4R)-2,4-ジイソプロピル-ホスフェタノ)フェロセン(本明細書中、(R,R)-Fc-4-i-Prと呼ぶ)を一般法1により、4.0gの粗収量で調製した。20mLのメタノールからの再結晶化により、2.85g(71.5%)を非常に鋭い黄色針晶として得た。31P-NMR(CDCl、162MHz)δ9.74。
【0015】
実施例5
1,1'-ビス((2R,4R)-2,4-ジ-t-ブチル-ホスフェタノ)フェロセン(本明細書中、(R,R)-Fc-4-t-Buと呼ぶ)を一般法1により、3.4gの粗収量で調製した。50mLのメタノールからの再結晶化により、1.12g(25%)を非常に鋭い黄色針晶として得た。31P-NMR(CDCl、162MHz)δ7.63。
【0016】
一般法2 Rh(I)-テトラフルオロボレート触媒
シュレンクフラスコ中に、窒素下で約0.5Nの1当量の[Rh(COD)acac]THF溶液を作成した。この溶液に、2当量の1,5-シクロオクタジエンを添加し、混合液が50℃に温まったとき、1当量のHBF-OEtを約1NのTHF溶液として滴下した。[Rh(COD)]BFのスラリーが形成され、これに1当量のリガンドの溶液を滴下した。[Rh(COD)]BFが徐々に溶解し、溶液の色が褐色から明るい赤橙に変化した。添加が完了したとき、混合液をさらに10分間攪拌し続けた。次いでエーテルを、混合液が濁るまで攪拌溶液に滴下した。触媒が結晶化し始めたとき、触媒の沈殿を完了するためにさらにエーテルを反応混合液に添加した。生成物を窒素下で濾過して分散し、THF/エーテル6:4v:vの混合液を用いて、濾液が無色になるまで洗浄し、濾過した固体を次いで真空中で重量が一定となるまで乾燥させた。
【0017】
実施例6
[(2R,4R)-Fc-4-Me]-(1,5-シクロオクタジエン)-ロジウム(I)テトラフルオロボレートを一般法2により、0.5gのリガンドから0.57g(64.3%)の収量で得た。31P-NMR(CDCl、162MHz)δ61.46(d,J , Rh=146.5Hz)。
【0018】
実施例7
[(2R,4R)-Fc-4-Et]-(1,5-シクロオクタジエン)-ロジウム(I)テトラフルオロボレートを一般法2により、0.6gのリガンドから0.90g(89%)の収量で得た。31P-NMR(CDCl、162MHz)δ72.15(d,J , Rh=146Hz)。
【0019】
実施例8
[(2R,4R)-Fc-4-Pr]-(1,5-シクロオクタジエン)-ロジウム(I)テトラフルオロボレートを一般法2により、1.1gのリガンドから0.40g(21%)の収量で得た。31P-NMR(CDCl、162MHz):δ53.27(d,J , Rh=146Hz)。
【0020】
実施例9
[(2R,4R)-Fc-4-i-Pr]-(1,5-シクロオクタジエン)-ロジウム(I)テトラフルオロボレートを一般法2により、1.0gのリガンドから1.35g(84%)の収量で得た。31P-NMR(CDCl、162MHz):δ43.86(d,J , Rh=145.6Hz)。
【0021】
実施例10
[(2R,4R)-Fc-4-t-Bu]-(1,5-シクロオクタジエン)-ロジウム(I)テトラフルオロボレートを一般法2により、1.12gのリガンドから0.92g(53%)の収量で得た。31P-NMR(CDCl,162MHz):δ38.27(d,J , Rh=141Hz)。
【0022】
実施例11 α-アセトアミドシナミン酸の水素化
【化5】
Figure 0004397528
【0023】
【表1】
表1
Figure 0004397528
【0024】
表1に示すように、リガンド(R,R)-Fc-4-Meおよび(R,R)-Fc-4-Et(エントリー1および3)を含むロジウム錯体は、(R,R)-Fc-5-Meおよび(R,R)-Fc-5-Et(エントリー2および4)を含むものと比較して、この方法に関して優れたエナンチオ選択性を与えた。
【0025】
実施例12 ジメチルイタコネートの水素化
【化6】
Figure 0004397528
【0026】
【表2】
表2
Figure 0004397528
【0027】
表2は本発明のリガンド、特にFc-4-EtおよびFc-4-Pr(エントリー2-3)がこのトランスフォーメーションに非常に有効であり、Et-DuPHOS(エントリー7)を用いて達成されるものに匹敵するエナンチオマー選択性を有する生成物が得られることを示す。全ての他のリガンドは性能が劣った。新規リガンド、特にn-アルキル変種および構造類似体、Fc-5-MeおよびFc-5-Et(エントリー5-6)を用いて達成された結果の間に著しい違いが認められる。5員環から4員のリンへテロ環への変化における選択性のそのような有意な増加の理由は明らかではないが、ホスフェタンリガンドにより与えられる利点は明らかである。
【0028】
実施例13 反転イタコネートエステルの水素化
【化7】
Figure 0004397528
【0029】
【表3】
表3
Figure 0004397528
【0030】
表3は、「反転」イタコネート(5)の不斉水素化から得られる結果を示す。「反転」の用語は、イタコネートの保護パターンを言い、一般的なストッブ誘導イタコネートに対するエステル/酸保護の反転を意味する。DuPHOS、DIPAMPおよびbppmリガンドのロジウム錯体は、触媒効率およびエナンチオ選択性の両方に関して不充分であることを認めることができる(エントリー1-4)。これをさらに試験する手段として、PHANEPHOSリガンドのロジウム触媒は、ee'sは低かったが、許容される速度を示した(エントリー5)。同様に、Fc-5-MeおよびFc-5-Etリガンドを有する触媒は非常に反応性があったが、エナンチオ選択性に関しては不充分にしか機能しなかった(エントリー9-10)。新規リガンドに基づく触媒、特にFc-4-EtおよびFc-4-Prはこの方法において非常に有効であった(エントリー6-8)。
【0031】
実施例14 β-置換反転イタコネートエステルの水素化
【化8】
Figure 0004397528
【0032】
【表4】
表4
Figure 0004397528
【0033】
表4は、β-置換反転イタコネートエステル(6)の水素化からの結果を示す。Fc-4-EtおよびFc-4-Prリガンドのロジウム錯体は、良好な基質変換で高度にエナンチオ選択的な水素化を促進することが見出された(エントリー1-2)。対照的に、bppm触媒は完全に不活性であった(エントリー3)。
【0034】
実施例15 β-置換反転イタコネートアミドの水素化
【化9】
Figure 0004397528
タイプ(8)のアミドスクシネート誘導体は、様々な重要な薬物候補の構築のための多用途のペプチド類似物の中間体として利用されてきたので、この方法を研究した。式(7)により表される基質は、「反転」-保護イタコネートのもう一つのクラスである。
結果を表5-7に示す。特定基質(9)および(10)に関して、表5および6により広範囲の別のリガンドのロジウム錯体とのFc-4-Etのロジウム錯体の性能を比較する。新規Fc-4-Et触媒は、速度およびエナンチオ選択性の両方に関して明らかに優れていた。表7の結果により示されるように、この触媒により基質に広範囲のβ-置換基が提供され得、各場合において、迅速な基質転換および高いエナンチオ選択性が認められた。
【0035】
【化10】
Figure 0004397528
【0036】
【表5】
表5
Figure 0004397528
【0037】
【化11】
Figure 0004397528
【0038】
【表6】
表6
Figure 0004397528
【0039】
【化12】
Figure 0004397528
【0040】
【表7】
表7
Figure 0004397528
(tは全変換までの時間を表す。)

Claims (8)

  1. エナンチオマーに富む式4:
    Figure 0004397528
    またはその反対のエナンチオマーの化合物(式中、RはC - 10アルキルである)。
  2. Rが直鎖のC - アルキルである請求項1記載の化合物。
  3. Rがメチルまたはエチルである請求項2記載の化合物。
  4. リガンドとして請求項1〜3のいずれか一項に記載の式4の化合物を含む、遷移金属錯体。
  5. 錯体が[Rh(4)(COD)]BF であって、ここで(4)は、請求項1における式(4)を表し、CODは1,5-シクロオクタジエンを表している、請求項4記載の錯体。
  6. 触媒としての請求項4または5記載の錯体の存在下で行う、基質の立体選択的水素化のための方法。
  7. 基質が部分式C=C(C=O)-C-C=Oを有する請求項記載の方法。
  8. 基質が部分式C=C(COOH)-C-C=Oを有する請求項記載の方法。
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