JP4396929B2 - バイオマス燃料の乾燥装置及び方法 - Google Patents

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Description

本発明はバイオマス燃料を石炭焚きボイラで燃焼する際に燃焼効率の低下を防止するためにバイオマス燃料に多量に含まれる水分を乾燥させるのに好適なバイオマス燃料の乾燥技術に関するものである。
本発明でいうバイオマス燃料とは化石燃料以外の植物系燃料であり、その種類を特定のものに限定するものではないが、特に森林や生活リサイクルとして出てくる全ての廃材や汚泥、さらにその二次加工製品等を含む燃料となりうる発熱量を有する植物系燃料をいうものとする。
従来バイオマス燃料の燃焼には、ストーカ炉や流動床式の燃焼炉が主に使用されてきた。この場合には、バイオマス燃料の乾燥は行われずに、そのまま火炉へ供給する方式が採用されていた。事前に乾燥を行わずに火炉へバイオマス燃料を供給し、燃焼させた場合に、バイオマス燃料中に含まれる水分による顕熱と潜熱分のエネルギーロスにより燃焼効率が悪化する。しかしながらこれらの火炉の燃焼効率は通常でも20%から30%程度と低く、水分の火炉内への持ち込みによる燃焼効率の低下は無視できる範囲であった。
近年、バイオマス燃料を再生可能なエネルギーとして、率先的に使用する動きが活発化してきた(特許文献1)。特に発電目的のボイラではバイオマス燃料を燃焼させる場合に高効率を維持して発電することが必須の条件となる。
石炭を微粉砕した後に燃焼用空気と共に火炉内に供給して燃焼させるバーナを設けた発電目的のコンベンショナルな石炭焚きボイラ火炉において、バイオマス燃料を副燃料として火炉に供給して燃焼する場合、バイオマス燃料を細かく粉砕して、気流にのせてボイラ火炉へ供給する方法が考えられる。
主に発電用に使用される従来の微粉炭焚きボイラ系統の一例を図7に示す。
ボイラ火炉1には火炉1の高さ方向に複数段と幅方向に複数台のバーナ4がそれぞれ火炉1の対向する位置の壁面に設けられており、バーナ4の下流側にはバーナ4と同様に火炉1の対向する位置の壁面に空気噴出口OFA(Over Firing Airport)2が設けられている。
図7に示すように前記バーナ4へは各バーナ段に対応する石炭微粉砕機(ミル)6が設けられており、ベルトコンベアなどの運炭設備10から燃料バンカ9に一旦貯蔵された石炭を複数の定量供給装置8から切り出して各ミル6に供給している。通常、各ミル6は各バーナ段の対向する火炉壁面にあるバーナ4毎に微粉炭を供給するように構成されており、図7の場合は三段のバーナ4が対向する火炉壁面に配置されているので、6台のミル構成となっている。さらにミル6とバーナ4の運用ではミル6とバーナ4の点検と部品交換におけるローテーションを考えて、システムが構築されており、ミル6の一台が停止していても負荷100%の運転ができるように設定されている。
前記したように燃料の石炭は屋内または屋外の石炭のストックヤードから運炭設備10により燃料バンカ9へ送り込まれ、燃料バンカ9の下部に設けられた定量供給装置8で計量した後、停止中のミル6を除いて各ミル6に送り込まれ、微粉砕されてバーナ4まで気流搬送され、図示していない燃焼用空気と共に火炉内へ供給されて燃焼される。
前記燃焼用空気は図示していない押込み通風気FDF(Force Draft Fan)によって加圧された後、図示していないエアヒータ(熱交換器)により、約350℃まで昇温された後、各バーナ段に対応して設けられた燃焼用空気用の風箱3に供給されて各バーナ段毎の複数台のバーナ4へ分配される。その後、前記燃焼用空気は高効率燃焼に必要な速度と旋回強度を与えられ、火炉1内に面したバーナスロートから、火炉1内へ噴出供給され微粉炭燃料と混合して燃焼させる。
特開2002−241761号公報
バイオマス燃料を発電用ボイラ燃料として使用する場合、バイオマス燃料に含まれる水分の前処理が問題となる。バイオマス燃料のみを燃料として使用した場合に例えば水分含有率50%のバイオマス燃料であったとすると、ボイラ効率は5%低下する計算になる。主燃料として石炭を用いた場合に水分含有率50%のバイオマス燃料の混焼比率が10%とすれば、0.5%のボイラ効率の低下が予想される。ボイラ効率の0.5%の低下は影響度が大きくバイオマス燃料の混焼の実現化には不利な条件となるため、ボイラ火炉内への水分の持ち込み防止技術の確立がバイオマス燃料の混焼を実現化する場合の解決すべき条件となっている。
本発明の課題は、バイオマス燃料に含まれる水分を少なくして燃料として用いるバイオマス燃料の乾燥方法と装置及び当該バイオマス燃料の乾燥方法又は装置で得られたバイオマス燃料を用いる石炭焚きボイラを提供することである。
上記本発明の課題は、次の請求項に記載した本願発明により解決される。
請求項1記載の発明は、石炭を主燃料としてボイラ火炉内で1000〜1200℃で燃焼させる燃焼装置の副燃料として使用するバイオマス燃料の乾燥方法であって、
前記ボイラ火炉内での前記燃料の燃焼により発生した燃焼排ガスを燃焼排ガス流路から抽気し、前記ボイラ火炉内に供給する前の前記バイオマス燃料を乾燥させるための熱源として使用し、バイオマス燃料の乾燥後の燃焼排ガスを冷却して水分を回収した後に燃焼用空気に混合して、前記ボイラ火炉内に供給するバイオマス燃料の乾燥方法である。
請求項2記載の発明は、石炭を主燃料としてボイラ火炉内で1000〜1200℃で燃焼させる燃焼装置の副燃料として使用するバイオマス燃料の乾燥方法であって、
前記ボイラ火炉内での前記燃料の燃焼により発生した燃焼排ガスを燃焼排ガス流路から抽気し、前記ボイラ火炉内に供給する前の前記バイオマス燃料を乾燥させるための熱源として使用し、バイオマス燃料の乾燥後の燃焼排ガスを冷却して水分を回収した後に前記ボイラ火炉下部のホッパ部分からボイラ火炉内に供給するバイオマス燃料の乾燥方法である。
請求項3記載の発明は、石炭を主燃料としてボイラ火炉内で1000〜1200℃で燃焼させる燃焼装置の副燃料として使用するバイオマス燃料の乾燥装置であって、前記バイオマス燃料を前記ボイラ火炉内に供給する以前に乾燥するための乾燥機と、該乾燥機に前記ボイラ火炉内での前記燃料の燃焼により発生した燃焼排ガスの流路から分岐した燃焼排ガスを供給する燃焼排ガス供給流路と、燃焼排ガス供給流路からの排ガスによりバイオマス燃料を乾燥させた後の燃焼排ガスから水分を回収する凝集器を有し、水分回収後の排ガスを前記ボイラ火炉の燃焼用空気流路に混合してボイラ火炉に供給する排ガス流路
を設けたバイオマス燃料の乾燥装置である。
請求項4記載の発明は、石炭を主燃料としてボイラ火炉内で1000〜1200℃で燃焼させる燃焼装置の副燃料として使用するバイオマス燃料の乾燥装置であって、前記バイオマス燃料を前記ボイラ火炉内に供給する以前に乾燥するための乾燥機と、該乾燥機に前記ボイラ火炉内での前記燃料の燃焼により発生した燃焼排ガスの流路から分岐した燃焼排ガスを供給する燃焼排ガス供給流路と、燃焼排ガス供給流路からの排ガスによりバイオマス燃料を乾燥させた後の燃焼排ガスから水分を回収する凝集器を有し、水分回収後の排ガスを前記ボイラ火炉下部のホッパ部からボイラ火炉に供給する排ガス流路を設けたバイオマス燃料の乾燥装置である。
請求項1、5記載の発明によれば、バイオマス燃料の乾燥に火炉内での燃焼により発生した燃焼排ガスを使用してバイオマス燃料の利用性を従来より高めた。
請求項2記載の発明によれば、乾燥機の入口部での燃焼排ガス温度を300℃以上に保持することができる。この燃焼排ガスによって木質系バイオマス燃料の50%〜60%の含有水分量率を目標の20%まで減少させることができ、また、燃焼排ガス中の酸素濃度は6%以下とすることで、比較的高温で排ガスと木質系バイオマス燃料が接触した場合にも発火に到ることはない。
請求項1、3記載の発明によれば、バイオマス燃料の乾燥に使用した後の燃焼排ガスを冷却して水分を回収した後に前記火炉の二段燃焼用空気噴出口に空気と同軸で炉内に噴出することにより、1000℃〜1200℃火炉内部温度でCH4を主体としたガス燃料であるVOCの分解が行える。
請求項2、4記載の発明によれば、バイオマス燃料の乾燥に利用した排ガスを火炉下部のホッパ部分からボイラに再循環するので、バイオマス燃料の乾燥用の特別な熱源が不要となり乾燥後の大気への排気はできないVOC(揮発性有害化合物)を含む排ガスの処理設備が不要となり、VOCはボイラ火炉1の内部で容易に熱分解して燃焼され、クリーンな排ガスとなり、低コストでかつ効果的な木質系バイオマス燃料燃焼用ボイラシステムが構築できる。
以下、本発明の実施例について図面を用いて説明する。
図1に本実施例のバイオマス乾燥技術を適用した石炭焚きボイラについて説明する。
図1に示す構成は、図7の石炭焚きボイラに本発明のバイオマス燃料の乾燥技術を適用した場合の実施例を説明するためのものである。図1では図7に示す装置と同一の装置については、一部の図示と説明を省略する。
バイオマス燃料は水分含有率が50%〜60%の状態で専用のバイオマス燃料用バンカ(以下バイオバンカ11と称する)に一次的に貯留される。石炭焚きボイラの火炉1へバイオマス燃料を供給する場合、木質系のバイオマス燃料が火炉1内で落下せずに浮遊燃焼できる状態であることが必須となる。浮遊燃焼が可能かどうかはバイオマス燃料の粒子径に依存し、具体的にはバイオマスの径を5mm以下まで粉砕しなければならない。そのための粉砕システムが必要である。本実施例ではバイオマスを粗粉砕後に微粉砕する二段粉砕方式を採用した。
バイオバンカ11に貯留されたバイオマス燃料は、燃焼に使用される場合には粗粉砕機12に移送され、約20mm以下の粒子径になるまで粉砕され、さらに乾燥機13で水分20%まで乾燥される。バイオマス燃料は乾燥された後、微粉砕機14で5mm以下に粉砕され、専用のブロア17にて気流搬送されてバーナ4まで搬送されて火炉1内で燃焼する。
図1に示す例では主燃料である石炭とは別系統にてバイオマス燃料を火炉1へ供給して燃焼させる場合を示す。
ボイラ火炉1の内部へ水分を持ち込むと燃料の燃焼効率が低下するので、できるだけ乾燥した状態にすることが重要である。木質性バイオマス燃料の平衡水分含有率は17%程度であることから、水分含有率が約50〜60%のバイオマス燃料を、例えば約20%まで乾燥することが必要である。本実施例では乾燥用の熱源として、ボイラ火炉1の内部で燃料と燃焼用空気が燃焼して発生した燃焼排ガスを使用する。バイオマス燃料の乾燥のためには、燃焼排ガスはできるだけ高温であることが望ましいが、バイオマス燃料が自然発火する危険性を考慮して400℃以下にすることが望ましい。
ボイラ火炉1から排出する燃焼排ガスで、この条件に合致する燃焼排ガスは、ボイラ火炉1からの燃焼排ガスの流路内に設けられた節炭器25の出口部分から燃焼排ガスと燃焼用空気との熱交換を行う空気予熱機26までの区間で得られる。この区間の排ガス流路には脱硝触媒の反応を活性化させるために350℃以上に維持されている脱硝設備27が配置されている。この区間の350℃以上の燃焼排ガスを抽気してバイオマス燃料の乾燥に利用する場合には、石炭焚きボイラに飛灰が同伴されないように除塵装置19を経由してボイラ火炉1に供給される。
温度が350〜400℃の燃焼排ガスをバイオマス燃料の乾燥用ガスとして利用すれば乾燥機13までに燃焼排ガスが送られたときの温度低下を考慮しても乾燥機13の入口部での燃焼排ガス温度を300℃以上に保持することができる。この燃焼排ガスによって木質系バイオマス燃料の50%〜60%の水分含有率を目標の20%まで減少させることができる。
燃焼排ガス中の酸素濃度は6%以下で運用されているので、350℃〜400℃の比較的高温で排ガスと木質系バイオマス燃料が接触した場合にも、発火に到ることはない。
前記燃焼排ガスの下限温度は乾燥機13の出口部の燃焼排ガス中に含まれる水分が結露しないことが必須であるので、前記乾燥機13の出口部の燃焼排ガス温度が100℃以上になるように設定している。
一方、乾燥に使用された燃焼排ガスは、粉塵と水分を含んでいるために、そのままボイラ火炉1へ供給できない。このため乾燥機13の出口で気流と粉塵とをサイクロン等の分級器18で分級し、粉塵は微粉砕機14に供給し、一部の気流は凝縮器15で凝縮して水分を回収した後、乾燥ガスとして専用のブロア16によりボイラ火炉1の内部へ供給される。
図1に示す実施例においてはバーナ4の主燃料の燃焼用空気用の風箱3にバイオマス燃料の乾燥用に使用された燃焼排ガスを供給している。バイオマス燃料の乾燥用に使用された燃焼排ガスには水分の他にVOC(揮発性有害化合物)も含まれており、大気への排気はできない。しかしながら、低温で熱分解した炭化水素系のガスであることからボイラ火炉1の内部で容易に熱分解して燃焼され、クリーンな排ガスとなる。また、凝縮器15で凝縮されて得られた水分は図示していない排水処理系に送られ処理される。
乾燥機13で乾燥されたバイオマス燃料の微粉は微粉砕機14へ供給され、粒子径が5mm以下になるように粉砕され、専用のブロア17により気流搬送されて、火炉1の内部で燃焼する。
本実施例を用いることにより水分含有量が高い木質系のバイオマス燃料を高効率でボイラ火炉内で燃焼させることができ、高度なサーマルリサイクルシステムを実現することができる。さらに通常の既設ボイラにおける燃焼時に発生するNOxを効果的に脱硝することができる。
本発明者らは、小型の石炭焚き燃焼炉(微粉炭供給量:200kg/h)において、発熱量10%相当の木質系バイオマス燃料を微粉炭と同時燃焼した場合に約10%のNOx低減効果が得られ、木質系バイオマス燃料を混ぜることで脱硝効果が顕著であることを見出した。
前記低NOx化は、木質系バイオマス燃料の低い空気比(バイオマス燃料の搬送用空気量にバイオマス燃料の燃焼用空気量を加えたものをバイオマス燃料の燃焼のための理論空気量で割った値)による燃焼により、HCN、NH3が発生し、これらの熱分解ガスにはNOに対する還元作用があるため、NOがN2へと還元するために生じる。NOの生成還元反応は極めて複雑であるが、これらHCNとNH3とが大きく影響していることは良く知られている。
酸素が残存する雰囲気ではHCN、NH3はNOへ転換することから、還元雰囲気でNOが存在することが必須条件となる。ここでHCN、NH3が不安定な物質であることから、NOとの混合は迅速でなければならない。もしも混合が遅れると脱硝効果が無くなることに加えて、二段燃焼用空気とこれら還元ガスが反応してNOになってしまう。従って木質系バイオマス燃料がNOの還元剤として有効に作用するためには、その火炉内への投入位置は、火炎の内部が望ましい。
木質系バイオマス燃料がNO還元に有効である理由は次のように考えられる。すなわち、木質系バイオマス燃料を分析すると、揮発分の比率が多く、着火性を表す燃料比(固定炭素/揮発分)が0.6程度と低く、石炭と比較してみれば褐炭に相当し、きわめて着火しやすい。揮発分が多いことは加熱により容易に可燃性ガスが気相へ放出することを意味している。可燃性ガスの種類は、主にメタン(CH4)であり、1,000℃以上の高温でかつ酸素が存在しない条件でNOを効果的に還元する。すなわち木質系のバイオマス燃料で還元炎を形成すれば、通常の微粉炭燃焼より低NOx燃焼が実現可能である。
バイオマス燃料の乾燥に使用された後の排ガスの処理方法は重要な課題である。
図2には、図1のように燃焼用空気の中に戻すのではなく、ボイラ下部のホッパ部分にバイオマス燃料の乾燥に使用された後の排ガスを戻す方法を示している。
ボイラの低負荷時には火炉1内の燃焼ガス量が減少することから、図示していないボイラ燃焼排ガス流路の後部に置かれた伝熱管での熱伝達が落ち込むが、これを防ぐ目的でボイラ燃焼排ガスを再循環する方法が用いられるが、逆に通常の負荷運転時には外乱となる。
本実施例のバイオマス燃料を乾燥させた後の燃焼排ガス量は火炉内で発生する全燃焼排ガス量の10%未満と想定され、前記ボイラへの熱収支への影響はほとんどなく外乱にはならない。
図3には、同じく燃焼排ガスをOFA2へ供給する方法について記述した。バイオマス燃料の乾燥に使用された後の燃焼排ガスをボイラ炉内へ供給する目的の一つにVOCの分解があり、OFA2の位置での火炉内部温度は1000℃〜1200℃と高温であることから十分な環境といえる。なお、VOCはCH4を主体としたガス燃料であり、その燃え切りには滞留時間も十分である。ちなみにOFA2ではCOの酸化を目的としており、これらのガスはCOより反応性が良いことから、この位置での燃焼排ガスの吹き込みは妥当といえる。
図4及び図5は、図3に示す燃焼排ガスをOFA2へ供給するボイラ火炉構造のOFA構造について示している。
なお、OFA2は通常、図6に示すように炉内での燃焼ガスとOFA2からの二段燃焼用空気との混合性を配慮したスリーブ24を設けた二重配管構造を採用していることが多い。すなわち火炉1の内部を空気流が火炉1の対向壁面に向かって直進させるための一次空気20がOFA構造の中心部の流路から火炉1の内部に供給され、火炉1内のバーナ部から上昇してくる燃焼ガスが火炉幅方向に複数設けられたOFA2の間をすり抜けるのを防止するために旋回器23により旋回をかけて、二次空気21がその周囲から火炉1内に供給される。バイオマス燃料を乾燥した後の燃焼排ガス22を投入するためには、図6に示すように風箱3内で二段燃焼用の一次空気20と混合させた後に、前記直進流路からバイオマス燃料乾燥後の燃焼排ガスが混合した二段燃焼用空気20として供給する。
図5に示す構造は図6に示す構造を改善したものであるが、OFA2の直進流路にバイオマス燃料乾燥後の排ガス22を供給して、その外側に調整スリーブ24を有する一次空気20の直進流路を設け、さらにその外側に従来同様に二次空気23の旋回流路を設けた3重構造としてもよい。また図4に示すように簡略化してバイオマス燃料乾燥後の排ガス22を唯一設けた直進流路に供給してその外側の旋回流路のみ空気を供給する構造のものでもよい。上記いずれのOFA構造でも、バイオマス燃料乾燥後の燃焼排ガス22を直進流として供給することで火炉1の内部全体に供給されるようにすることが望ましい。
また、火炉幅方向に部分的にバイオマス燃料乾燥後の燃焼排ガスを供給する場合には火炉1の内部での混合を考慮すると火炉中央部のOFAに供給することが望ましい。
本発明によればバイオマス燃料の乾燥に燃焼排ガスを使用してバイオマス燃料の利用性を従来より高めることができる、またバイオマス燃料の乾燥に利用した排ガスをボイラ等の火炉に再循環して利用できる。
本発明になる一実施例を示す石炭焚システム系統図である。 本発明になる一実施例を示す木質系バイオマス燃料の乾燥ガスをボイラ下部に供給する石炭焚システムの系統図である。 本発明になる一実施例を示す木質系バイオマス燃料の乾燥ガスをOFAに供給するる石炭焚システムの系統図である。 本発明になる一実施例を示す石炭焚システム系統の乾燥後の排ガスを供給する場合のOFA構造図である。 本発明になる一実施例を示す石炭焚システム系統の乾燥後の排ガスを供給する場合のOFA構造図である。 従来の石炭焚システム系統のOFA構造図である。 従来技術の石炭焚ボイラの燃料系統図である。
符号の説明
1 ボイラ火炉
2 空気噴出口OFA(Over Firing Airport)
3 風箱 4 バーナ
6 石炭微粉砕機(ミル) 8 定量供給装置
9 燃料バンカ
10 運炭設備
11 バイオマス燃料用バンカ(バイオバンカ)
13 乾燥機 14 微粉砕機
15 凝縮器 16、17ブロア
18 分級器 19 除塵装置
20 二段燃焼用の一次空気
21 二次空気 22 燃焼排ガス
23 旋回器 24 調整スリーブ
25 節炭器 26 空気予熱機
27 脱硝設備

Claims (4)

  1. 石炭を主燃料としてボイラ火炉内で1000〜1200℃で燃焼させる燃焼装置の副燃料として使用するバイオマス燃料の乾燥方法であって、
    前記ボイラ火炉内での前記燃料の燃焼により発生した燃焼排ガスを燃焼排ガス流路から抽気し、前記ボイラ火炉内に供給する前の前記バイオマス燃料を乾燥させるための熱源として使用し、バイオマス燃料の乾燥後の燃焼排ガスを冷却して水分を回収した後に燃焼用空気に混合して、前記ボイラ火炉内に供給することを特徴とするバイオマス燃料の乾燥方法。
  2. 石炭を主燃料としてボイラ火炉内で1000〜1200℃で燃焼させる燃焼装置の副燃料として使用するバイオマス燃料の乾燥方法であって、
    前記ボイラ火炉内での前記燃料の燃焼により発生した燃焼排ガスを燃焼排ガス流路から抽気し、前記ボイラ火炉内に供給する前の前記バイオマス燃料を乾燥させるための熱源として使用し、バイオマス燃料の乾燥後の燃焼排ガスを冷却して水分を回収した後に前記ボイラ火炉下部のホッパ部分からボイラ火炉内に供給することを特徴とするバイオマス燃料の乾燥方法。
  3. 石炭を主燃料としてボイラ火炉内で1000〜1200℃で燃焼させる燃焼装置の副燃料として使用するバイオマス燃料の乾燥装置であって、
    前記バイオマス燃料を前記ボイラ火炉内に供給する以前に乾燥するための乾燥機と、
    該乾燥機に前記ボイラ火炉内での前記燃料の燃焼により発生した燃焼排ガスの流路から分岐した燃焼排ガスを供給する燃焼排ガス供給流路と、
    燃焼排ガス供給流路からの排ガスによりバイオマス燃料を乾燥させた後の燃焼排ガスから水分を回収する凝集器を有し、水分回収後の排ガスを前記ボイラ火炉の燃焼用空気流路に混合してボイラ火炉に供給する排ガス流路
    を設けたことを特徴とするバイオマス燃料の乾燥装置。
  4. 石炭を主燃料としてボイラ火炉内で1000〜1200℃で燃焼させる燃焼装置の副燃料として使用するバイオマス燃料の乾燥装置であって、
    前記バイオマス燃料を前記ボイラ火炉内に供給する以前に乾燥するための乾燥機と、
    該乾燥機に前記ボイラ火炉内での前記燃料の燃焼により発生した燃焼排ガスの流路から分岐した燃焼排ガスを供給する燃焼排ガス供給流路と、
    燃焼排ガス供給流路からの排ガスによりバイオマス燃料を乾燥させた後の燃焼排ガスから水分を回収する凝集器を有し、水分回収後の排ガスを前記ボイラ火炉下部のホッパ部からボイラ火炉に供給する排ガス流路
    を設けたことを特徴とするバイオマス燃料の乾燥装置。
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