JP4396489B2 - 内燃機関用燃料噴射装置 - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関により駆動される交流発電機を電源として直流電圧を出力する電源装置から電源電圧が与えられて動作する内燃機関用燃料噴射装置に関するものである。
内燃機関用の燃料噴射装置は、直流電圧を出力する電源装置と、機関の吸気管やシリンダヘッドなどに取り付けられて、駆動電流が与えられたときに燃料を噴射するインジェクタと、所定の噴射タイミングで噴射指令信号を発生する制御ユニットと、噴射指令信号が発生している間電源装置の出力電圧をインジェクタに印加して該インジェクタに駆動電流を流すインジェクタ駆動回路とを備えている。またインジェクタに燃料を供給する手段として電動燃料ポンプを備えており、この燃料ポンプからインジェクタに与えられる燃料の圧力を一定に保つように制御するために圧力レギュレータを備えている。
バッテリを搭載している車両等を駆動する内燃機関に用いる燃料噴射装置では、上記電源装置としてバッテリが用いられるが、バッテリを搭載しない車両等を駆動する内燃機関に用いる燃料噴射装置では、例えば特許文献1に示されているように、上記電源装置として、内燃機関により駆動される交流発電機の出力を直流出力に変換するようにしたものが用いられる。
インジェクタとしては、通常電磁式の燃料噴射弁が用いられる。この種のインジェクタは、燃料ポンプから燃料が供給されるインジェクタボディと、インジェクタボディの先端に設けられた燃料噴射口を開閉するバルブと、このバルブを駆動するソレノイドとを備えていて、ソレノイドのコイルに与えられた駆動電流が所定のレベルに達したときにそのバルブを開いて燃料の噴射を開始し、ソレノイドのコイルに所定の駆動電流が流れている間バルブを開いた状態に保持して燃料の噴射動作を行なう。インジェクタのソレノイドのコイルに電源電圧を印加する時間の内、電源電圧の印加を開始した後、そのバルブが開くまでの時間は無効噴射時間となり、バルブが開いている時間が有効噴射時間となる。噴射指令信号の信号幅は、無効噴射時間と有効噴射時間との和に相当する時間に等しく設定される。無効噴射時間は、ソレノイドのコイルに印加する電源電圧の大きさに依存する。
この種のインジェクタを備えた燃料噴射装置を制御する場合には、機関の回転速度、スロットルバルブ開度、吸気温度、機関の冷却水温度などの各種の制御条件に対して燃料の噴射時間を演算して、演算された噴射時間に無効噴射時間を加えた時間を信号幅とする噴射指令信号をインジェクタ駆動回路に与えて、インジェクタを駆動する。従って、燃料の噴射を的確に行なうためには、無効噴射時間を一定にしておく必要があり、インジェクタに印加する電源電圧を一定にしておく必要がある。そのため、機関により駆動される交流発電機の出力を直流出力に変換するようにした電源装置を用いる場合、該電源装置は、機関の回転速度の如何に関わりなく一定の直流電圧を出力するように構成される。
特許文献1に記載された燃料噴射装置では、内燃機関により駆動される交流発電機の出力を整流する整流器と、この整流器の出力電圧を予め定めた制御電圧以下に制限するように制御する定電圧回路とによりインジェクタを駆動する電源装置が構成されている。
実用新案登録第2573118号公報
上記のように、内燃機関により駆動される発電機を電源とし、出力電圧を一定の制御電圧以下に制限する機能を有する定電圧回路を備えた電源装置からインジェクタに電源電圧を与える場合、内燃機関の始動の際の操作力の不足により十分なクランキング速度が得られないと、発電機出力の不足によりインジェクタに与えられる電源電圧が不足して、機関の始動に失敗する確率が高くなるという問題があった。即ち、機関を始動する際に、クランクキングのための操作力が不足していると、機関のピストンが圧縮行程の上死点に近づいた時点で機関のクランク軸の回転速度が大幅に低下し、発電機の出力電圧の波高値が定電圧回路の制御電圧よりも低くなって、電源装置からインジェクタに印加される電源電圧が規定値よりも低くなることがある。このように電源装置からインジェクタに与えられる電源電圧が低下すると、インジェクタの無効噴射時間が想定された時間よりも長くなったり、インジェクタのバルブが十分に開くことができなくなったりするため、燃料の噴射量が不足して機関の始動に失敗する。
このような問題を解決するため、従来は、発電機の電機子コイルの巻数を多くして、機関の回転速度が低いときでも発電機が高い電圧を出力するようにしていた。しかしながら、発電機の電機子コイルの巻数を多くすると発電機が大形化してコストが高くなるだけでなく、機関が大形になってその重量が重くなるため、車両重量を軽減して燃費の節約を図るという要請に応えることができなくなるという問題があった。
従って本発明の目的は、機関の始動時にインジェクタに与えられる電源電圧が不足して機関の始動に失敗するおそれをなくした内燃機関用燃料噴射装置を提供することにある。
本発明が適用される内燃機関用燃料噴射装置は、内燃機関により駆動される交流発電機の出力を整流する整流器と、該整流器の出力で一方の極性に充電される電源コンデンサとを備えた電源装置と、電源コンデンサの両端の電圧を電源電圧として動作するインジェクタとを備えている。
本発明においては、内燃機関の始動が完了しているときに電源コンデンサの両端の電圧を予め設定された制御電圧以下に制限し、内燃機関の始動が完了していないときには電源コンデンサの両端の電圧が制御電圧を超えるのを許容するように電源コンデンサの両端の電圧を制御する電源電圧制御手段を設けた。
上記のように、内燃機関の始動が完了していないときに電源コンデンサの両端の電圧が制御電圧を超えるのを許容するようにしておくと、始動操作が開始された直後の機関の回転速度が高い状態にあるときに発電機が発生する高い電圧のピーク値に近い電圧まで電源コンデンサを充電することができる。そのため、機関のピストンが上死点に近づいて発電機の回転速度が低下したときにも、電源コンデンサの両端の高い電圧をインジェクタに電源電圧として印加することができ、機関の始動時にインジェクタの電源電圧が不足して燃料噴射量が不足する状態が生じるのを防ぐことができる。従って、発電機として特に大形のものを用いなくても、機関の始動性を向上させることができる。
本発明の好ましい態様では、内燃機関用燃料噴射装置が、内燃機関により駆動される交流発電機の出力を整流する整流器と該整流器の出力で一方の極性に充電される電源コンデンサとを備えた電源装置と、駆動電流が与えられたときに燃料を噴射するインジェクタと、所定の噴射タイミングで噴射指令信号を発生する制御ユニットと、噴射指令信号が発生している間電源コンデンサの両端の電圧をインジェクタに印加して該インジェクタに駆動電流を流すインジェクタ駆動回路とを備えている。
この場合には、内燃機関の始動が完了しているか否かを判定する始動判定手段と、該始動判定手段により機関の始動が完了していると判定されているときに第1の電圧指令信号を発生し、始動判定手段により機関の始動が完了していないと判定されているときに第2の電圧指令信号を発生する電圧指令発生手段と、第1の電圧指令信号が発生しているときに電源コンデンサの両端の電圧を設定された第1の制御電圧以下に制限し、第2の電圧指令信号が発生しているときには電源コンデンサの両端の電圧が第1の制御電圧よりも高い第2の制御電圧まで上昇するのを許容するように電源コンデンサの両端の電圧を制御するコンデンサ充電制御回路とが設けられる。
上記交流発電機としては磁石式交流発電機が多く用いられる。このような発電機が用いられる場合、コンデンサ充電制御回路は、オン状態になったときに整流器を通して交流発電機の出力端子間を短絡するように設けられた短絡用スイッチと、電源コンデンサの両端の電圧が印加された抵抗分圧回路と、抵抗分圧回路の出力電圧が設定値に達したときに短絡用スイッチをトリガしてオン状態にする短絡用スイッチトリガ手段と、第1の電圧指令信号が発生しているときにオフ状態を保持して抵抗分圧回路の分圧比を大きい値とし、第2の電圧指令信号が発生している間オン状態になって抵抗分圧回路を構成する抵抗の一部を短絡することにより抵抗分圧回路の分圧比を小さい値に切り換えるように設けられた分圧比切換スイッチとを備えた構成とするのが好ましい。
また交流発電機が磁石式交流発電機からなる場合、コンデンサ充電制御回路は、オン状態になったときに前記整流器を通して前記交流発電機の出力端子間を短絡するように設けられた短絡用スイッチと、前記電源コンデンサの両端の電圧が印加された抵抗分圧回路と、前記抵抗分圧回路の出力電圧が設定値に達したときに前記短絡用スイッチをトリガしてオン状態にする短絡用スイッチトリガ手段と、前記第1の電圧指令信号が発生している間オン状態になって前記抵抗分圧回路を構成する抵抗の一部を短絡することにより前記抵抗分圧回路の分圧比を大きくし、前記第2の電圧指令信号が発生しているときにはオフ状態を保持して前記抵抗分圧回路の分圧比を小さくするように設けられた分圧比切換スイッチとを備えた構成とすることもできる。
本発明の他の好ましい態様では、内燃機関の始動が完了しているか否かを判定する始動判定手段と、この始動判定手段により始動が完了していると判定されているときに第1の電圧指令信号を発生し、始動判定手段により始動が完了していないと判定されているときに第2の電圧指令信号を発生する電圧指令発生手段と、第1の電圧指令信号が発生しているときに電源コンデンサの両端の電圧を設定された第1の制御電圧以下に制限し、第2の電圧指令信号が発生しているときには電源コンデンサの両端の電圧が交流発電機の出力電圧のピーク値まで上昇するのを許容するように電源コンデンサの両端の電圧を制御するコンデンサ充電制御回路とが設けられる。
交流発電機が磁石式交流交流発電機からなる場合、上記コンデンサ充電制御回路は、オン状態になったときに整流器を通して交流発電機の出力端子間を短絡するように設けられた短絡用スイッチと、電源コンデンサの両端の電圧が印加された抵抗分圧回路と、抵抗分圧回路の出力電圧が設定値に達したときに短絡用スイッチをトリガしてオン状態にする短絡用スイッチトリガ手段と、第1の電圧指令信号が発生しているときに短絡用スイッチがトリガされるのを許容し、第2の電圧制御が発生しているときには短絡用スイッチがトリガされるのを禁止するように設けられたトリガ制御用スイッチとを備えた構成とすることができる。
本発明の好ましい態様では、インジェクタに燃料を供給する燃料ポンプの電源電圧が電源装置から与えられるように構成される。このように構成すると、始動操作時に燃料ポンプを十分な電源電圧で駆動して、インジェクタに与えられる燃料の圧力を速やかに規定値まで立ち上げることができるため、機関の始動性を向上させることができる。
以上のように、本発明によれば、内燃機関の始動が完了していないときに電源コンデンサの両端の電圧が制御電圧を超えるのを許容するようにしたので、始動操作が開始された直後の機関の回転速度が高い状態にあるときに発電機が発生する高い電圧のピーク値に近い値まで電源コンデンサを充電することができ、機関のピストンが上死点に近づいて発電機の回転速度が低下したときに、電源コンデンサの両端の高い電圧をインジェクタに電源電圧として印加することができる。従って、特に大形の発電機を用いなくても、機関の始動時にインジェクタの電源電圧が不足して燃料噴射量が不足する状態が生じるのを防ぐことができ、機関の始動性を向上させることができる。
以下、図面を参照して本発明の好ましい実施形態を詳細に説明する。図1は、本発明の好ましい実施形態のハードウェアの構成を概略的に示したものである。同図において、1は図示しない内燃機関により駆動される磁石式交流発電機に設けられて、機関の回転に同期して交流電圧を出力する電機子コイルである。2は電機子コイル1が出力する交流出力電圧を直流電圧に変換する電源装置で、この電源装置は、電機子コイル1の出力を整流する整流器201と、整流器201の出力で一方の極性に充電される電源コンデンサC1と、電源コンデンサC1の両端の電圧を制御するコンデンサ充電制御回路202とを備えている。
3は電源装置2から電源電圧が与えられるインジェクタ、4は内燃機関を動作させるために必要な各種の制御動作を行う電子式制御ユニット(ECU)である。本実施形態では、この制御ユニットが、内燃機関を点火する点火装置を制御するための制御信号を発生する外、燃料の噴射開始時期と噴射時間とを決定する噴射指令信号Sjと、電源装置の出力電圧を制御する第1及び第2の電圧指令信号Sc1及びSc2とを出力する。点火装置及び点火装置を制御する制御系の図示は省略されている。
5はECU4に電源電圧を与える制御用電源装置、6はECU4が噴射指令信号Sjを発生したときに電源装置2の出力電圧をインジェクタ3に印加してインジェクタ3のソレノイドコイル3aに駆動電流を流すインジェクタ駆動回路である。また7は、インジェクタ3に燃料を供給する電動燃料ポンプで、この燃料ポンプは電源装置2から電源電圧が印加されて動作する。
更に各部を詳細に説明すると、整流器201は、ダイオードDaないしDdをブリッジ接続して構成した単相ダイオードブリッジ全波整流器からなっていて、そのマイナス側直流出力端子は接地されている。電源コンデンサC1は電解コンデンサからなっていて、その一端が接地されている。電源コンデンサC1の他端は、アノードが整流器201のプラス側出力端子に接続されたダイオードD1のカソードに接続されるとともに、ダイオードD2のアノードに接続され、ダイオードD2のカソードがインジェクタ3のソレノイドコイル3aの一端に接続されている。電源コンデンサC1は、整流器201の出力電圧により、ダイオードD1を通して図示の極性に充電される。電源コンデンサC1の両端の電圧(電源装置2の出力電圧)はダイオードD2とインジェクタ駆動回路6とを通してインジェクタのソレノイドコイル3aに印加される。
コンデンサ充電制御回路202は、ECU4がポートA1から第1の電圧指令信号Sc1を発生しているときに電源コンデンサC1の両端の電圧を設定された第1の制御電圧以下に制限し、ECUが第2の電圧指令信号Sc2を発生しているときには電源コンデンサC1の両端の電圧が第1の制御電圧よりも高い第2の制御電圧まで上昇するのを許容するように、電源コンデンサC1の両端の電圧を制御する回路である。
図示の例では、このコンデンサ充電制御回路202が、オン状態になったときに整流器201を構成するダイオードを通して交流発電機の出力端子間を短絡する短絡用スイッチ202Aと、電源コンデンサC1の両端の電圧が印加された抵抗分圧回路202Bと、抵抗分圧回路の出力電圧が設定値に達したときに短絡用スイッチをトリガしてオン状態にする短絡用スイッチトリガ手段202Cと、第2の電圧指令信号Sc2が発生している間だけオン状態になって抵抗分圧回路を構成する抵抗の一部を短絡することにより抵抗分圧回路202Bの分圧比を小さくするように設けられた分圧比切換スイッチ202Dとを備えている。
図示の例では、短絡用スイッチ202AがサイリスタTh1からなり、該サイリスタのアノード及びカソードが整流器201のプラス側直流出力端子及びマイナス側直流出力端子に接続されている。
抵抗分圧回路202Bは、直列に接続された第1ないし第3の抵抗器R1ないしR3からなっている。図示の例では、第1の抵抗器R1の一端が電源コンデンサC1の他端(プラス側端子)に接続され、第1の抵抗器R1の他端に第2の抵抗器R2の一端が接続されている。また第2の抵抗器R2の他端に第3の抵抗器R3の一端が接続され、第3の抵抗器R3の他端が接地電位部(電源コンデンサの一端)に接続されている。この例では、第1の抵抗器R1と第2の抵抗器R2との接続点が分圧点となっていて、この分圧点と接地電位部との間に電源コンデンサC1の両端の電圧に比例した検出電圧が現れる。
抵抗分圧回路202Bの分圧点及びサイリスタTh1のゲートにそれぞれツェナーダイオードZD1のアノード及びカソードが接続され、このツェナーダイオードにより短絡用スイッチトリガ手段202Cが構成されている。
抵抗分圧回路202Bの抵抗器R2とR3との接続点に、エミッタが接地されたNPNトランジスタTR1のコレクタが接続され、トランジスタTR1のベースがECU4のポートA1に接続されている。トランジスタTR1により分圧比切換スイッチ202Dが構成されている。
インジェクタ3は、先端に噴射口を有するインジェクタボディと、噴射口を開閉するニードルバルブと、該バルブを駆動するソレノイドとを備えた周知のもので、機関の吸気管に取り付けられて吸気管内に燃料を噴射するか、または機関のシリンダヘッドに取り付けられて燃焼室内に燃料を噴射する。インジェクタ3には燃料ポンプ7から燃料が供給されている。インジェクタに与えられる燃料の圧力は圧力レギュレータにより一定に保たれる。
インジェクタ駆動回路6は、トランジスタなどの半導体スイッチ素子を用いたスイッチ回路からなっていて、ECU4のポートA2から噴射指令信号Vjが与えられている間該スイッチ回路をオン状態にして、電源装置2の出力電圧(電源コンデンサC1の両端の電圧)Vcをインジェクタ3のソレノイドコイル3aに印加する。
制御用電源回路5は、磁石発電機内に電機子コイル1とともに設けられた他の電機子コイル8の出力を整流する整流器501と、整流器501の出力端子間に接続された平滑用コンデンサC2と、コンデンサC2の両端の電圧を一定に保つように制御する定電圧回路502とにより構成されている。定電圧回路502は市販のレギュレータICにより構成することができる。制御電源回路5は定電圧回路502からECU4を駆動するのに適した電圧値(例えば5V)の制御用電源電圧Vccを出力する。この制御電用電源電圧VccはECU4の電源端子に与えられている。
図示してないが、ECU4には、機関の所定のクランクカウ位置でパルス信号を発生するパルス信号発生器9の出力と、機関のスロットルバルブ開度、冷却水温度、吸気温度、吸気圧などの制御条件を検出する各種センサ10の出力とが入力されている。ECU4はマイクロプロセッサを備えていて、該マイクロプロセッサに所定のプログラムを実行させることにより、内燃機関を動作させるために必要な各種の制御手段を構成する。
マイクロプロセッサにより構成される制御手段の中には、パルス信号発生器が発生するパルス信号の発生間隔から機関の回転速度を検出する回転速度検出手段と、内燃機関の始動が完了しているか否かを判定する始動判定手段と、この始動判定手段により始動が完了していると判定されているときに第1の電圧指令信号を発生し、始動判定手段により始動が完了していないと判定されているときに第2の電圧指令信号を発生する電圧指令発生手段と、機関の回転速度、スロットルバルブ開度、冷却水温度、吸気温度、吸気圧などの各種の制御条件に対して燃料の噴射時間を演算する噴射時間演算手段と、燃料の噴射を開始するクランク角位置を検出したときに噴射時間に無効噴射時間を加えた信号幅を有する矩形波状の噴射指令信号Sjを発生する噴射指令発生手段と、機関の点火時期を制御するために必要な制御手段とが含まれる。
上記の制御手段のうち、始動判定手段及び電圧指令発生手段以外の各制御手段としては既に公知のものを用いればよいので、それぞれの詳細な説明は省略する。
始動判定手段と、電圧指令発生手段とを構成するためにマイクロプロセッサに実行させるタスクのアルゴリズムを示すフローチャートを図5に示した。図5に示したタスクはマイクロプロセッサの電源が確立して該マイクロプロセッサが起動した後、微小時間毎に実行されるものである。
図5に示したタスクが開始されると、先ずステップ1で現在の回転速度が機関の始動完了を判定するために設定された設定速度未満であるか否かを判定する。その結果、回転速度が設定速度以上であると判定されたときには、ステップ2に進んで、機関の始動操作が開始されてから設定時間が経過しているか否かを判定する。設定時間は、始動操作が開始されてから終了するまでの間に経過することが予想される時間の最大値に設定しておく。ステップ2で始動操作が開始されてからの経過時間が設定時間以上であると判定されたときには、ステップ3に進んで、電源装置の制御電圧を第1の制御電圧V1とすることを指令する第1の電圧指令信号Sc1を発生した後このタスクを終了する。ステップ1で回転速度が設定速度未満であると判定されたとき、またはステップ2で始動操作開始からの経過時間が設定時間未満であると判定されたときには、ステップ4に進んで電源装置の制御電圧を第2の制御電圧V2(>V1)とすることを指令する第2の電圧指令信号Sc2を発生してこのタスクを終了する。
本実施形態においては、ECU4のポートA1の電位が零レベル(接地電位)にある状態を第1の電圧指令信号Sc1が発生している状態とし、ポートA1の電位が高レベルにある状態を第2の電圧指令信号Sc2が発生している状態としている。
図5に示したアルゴリズムによる場合には、ステップ1及び2により、内燃機関の始動が完了しているか否かを判定する始動判定手段が構成され、ステップ3及び4により、始動判定手段により始動が完了していると判定されているときに第1の電圧指令信号を発生し、始動判定手段により始動が完了していないと判定されているときに第2の電圧指令信号を発生する電圧指令発生手段が構成される。
図1に示した電源装置2においては、電源コンデンサC1の両端の電圧Vcが抵抗分圧回路202Bにより検出される。電機子コイル1の出力電圧の上昇により電源コンデンサC1の両端の電圧がある値を超えて抵抗分圧回路202Bが出力する検出電圧がツェナーダイオードZD1のツェナー電圧を超えると、サイリスタTh1にトリガ信号が与えられて該サイリスタが導通状態になるため、電機子コイル1が整流器201を構成するダイオードとサイリスタTh1とを通して短絡され、電源コンデンサC1の充電が停止される。電源コンデンサC1の両端の電圧が低下して抵抗分圧回路202Bが出力する検出電圧がツェナー電圧以下になると、サイリスタTh1へのトリガ信号の供給が停止され、サイリスタTh1はそのアノード電流が保持電流以下になった時点でオフ状態になる。これにより電源コンデンサC1の充電が再開される。
従って、図1に示した電源装置では、抵抗分圧回路202Bが出力する検出電圧がツェナーダイオードZD1のツェナー電圧を超えるときの電源コンデンサC1の両端の電圧が制御電圧となり、上記の動作の繰り返しにより、電源コンデンサC1の両端の電圧Vcが制御電圧以下に保たれる。内燃機関の定常運転時に電機子コイル1が制御電圧を超える電圧を出力するようにしておけば、機関の定常運転時に電源コンデンサC1の両端に得られる電圧Vcは制御電圧の値に等しい一定値に保たれる。
図1に示した実施形態において、ECU4がポートA1から第1の電圧指令信号(零レベルの信号)Sc1を発生しているときには、分圧比切換スイッチを構成するトランジスタTR1がオフ状態にある。抵抗器R1ないしR3のそれぞれの抵抗値を同じ符号R1ないしR3で表し、電源コンデンサC1の両端の電圧をVcとすると、トランジスタTR1がオフ状態にあるときに抵抗分圧回路202Bが出力する検出電圧Vs1は下記の式により与えられる。
Vs1=Vc(R2+R3)/(R1+R2+R3) …(1)
これに対し、ECU4がポートA1から第2の電圧指令信号(高レベルの信号)Sc2を発生しているときには、トランジスタTR1がオン状態になって抵抗R3の両端を短絡するため、抵抗分圧回路202Bが出力する検出電圧Vs2は下記の(2)式で与えられる。
Vs2=Vc・R2/(R1+R2) …(2)
ここで第1の電圧指令信号Sc1が発生しているときの分圧比(R2+R3)/(R1+R2+R3)と第2の電圧指令信号Sc2が発生しているときの分圧比R2/(R1+R2+R3)とを比較すると、
(R2+R3)/(R1+R2+R3)>R2/(R1+R2) …(3)
となる。即ち、抵抗分圧回路202Bの分圧比は、第1の電圧指令信号Sc1が発生しているときに大きい値をとり、第2の電圧指令信号Sc2が発生しているときに小さい値をとるように、電圧指令信号に応じて切り換えられる。ここで、電源コンデンサC1の両端の電圧Vcを一定として検出電圧Vs1とVs2とを比較すると、Vs1>Vs2となる。
このように、同じ電圧Vcに対して、第1の電圧指令信号Sc1が発生しているときに抵抗分圧回路202Bが出力する検出電圧Vs1と、第2の電圧指令信号Sc2が発生しているときに抵抗分圧回路が出力する検出電圧Vs2とを比較すると、第1の電圧指令信号Sc1が発生しているときに抵抗分圧回路202Bが出力する検出電圧Vs1の方が第2の電圧指令信号Sc2が発生しているときに抵抗分圧回路が出力する検出電圧Vs2よりも高くなるため、抵抗分圧回路が出力する検出電圧がツェナーダイオードZD1のツェナー電圧を超えるときの電源コンデンサC1の両端の電圧(制御電圧)は、第1の電圧指令信号Sc1が発生しているときよりも第2の電圧指令信号Sc2が発生しているときの方が高くなる。ここで第1の電圧指令信号Sc1が発生しているときの制御電圧を第1の制御電圧V1とし、第2の電圧指令信号Sc2が発生しているときの制御電圧を第2の制御電圧V2とすると、V1<V2となる。
従って、図1の電源装置2に設けられたコンデンサ充電制御回路202は、第1の電圧指令信号Sc1が発生しているときに電源コンデンサC1の両端の電圧を設定された第1の制御電圧V1以下に制限し、第2の電圧指令信号Sc2が発生しているときには電源コンデンサC1の両端の電圧が第1の制御電圧V1よりも高い第2の制御電圧V2まで上昇するのを許容する。
図6は、本実施形態において、電機子コイル1が出力する電圧の波形と、電源コンデンサC1の両端に得られる電圧と、図1に示した例において、抵抗分圧回路202Bの分圧比の切換を行わなかったとした場合に電源コンデンサの両端に得られる電圧の波形とを比較して示した図である。
図6において、Voはインジェクタを動作させるために該インジェクタのソレノイドコイルの両端に印加する必要がある電源電圧の最低値であり、インジェクタのソレノイドコイルに印加される電圧がこの電圧Vo未満のときには、燃料の噴射を行わせることができない。V1及びV2はそれぞれ第1の制御電圧及び第2の制御電圧であり、V3は整流器201を構成するダイオードの耐電圧である。また図6に示した波形aは、発電機(電機子コイル1)の出力電圧波形であり、bは電源コンデンサC1の充電の制御を行わない場合に電源コンデンサC1の両端に得られる電圧の波形である。またcは第1の電圧指令信号Sc1が発生しているときに電源コンデンサC1の両端に得られる電圧の波形であり、dは第2の電圧指令信号Sc2が発生しているときに電源コンデンサC1の両端に得られる電圧の波形である。
第1の制御電圧V1は、内燃機関の定常運転時の電源装置の出力電圧を規定する電圧であり、第2の制御電圧V2は、機関の始動動作が行なわれているときの電源装置の出力電圧の最大値を規定する電圧である。図6に示されているように、第2の制御電圧V2は、定常運転時の制御電圧V1よりも十分に高く、かつ整流器のダイオードの耐電圧よりも低く設定される。図6に示した波形c,d及びbをそれぞれ分かりやすくするため、図7(A),(B)及び(C)に個別に示した。
上記のように構成すると、内燃機関の始動が完了していないときには、図7(B)に示すように、電源コンデンサの両端の電圧Vcが定常運転時の制御電圧である第1の制御電圧V1を超えて第2の制御電圧V2まで上昇するのが許容されるため、機関の始動時には、始動操作が開始された直後で、未だ機関の回転速度が高い状態にあるときに発電機が発生する高い電圧のピーク値に近い電圧V2まで電源コンデンサC1を充電することができる。従って、機関のピストンが上死点に近づいて発電機の回転速度が低下したときにも、電源コンデンサC1の両端の高い電圧Vcをインジェクタ3のソレノイドコイルに電源電圧として印加することができ、特に大形の発電機を用いなくても、機関の始動時にインジェクタの電源電圧が不足して燃料噴射量が不足する状態が生じるのを防ぐことができる。
上記のように構成すると、機関の始動時にインジェクタに与えられる電源電圧が高くなるため、インジェクタの無効噴射時間が定常運転時の無効噴射時間よりも短くなって有効噴射時間が長くなり、燃料の噴射量が増加する傾向になるが、もともと機関の始動時には燃料噴射量を増加させる燃料増量制御を行うため、支障を来すことはない。
機関の始動が完了した後は、機関の回転速度の如何に関わりなく電源コンデンサC1の両端の電圧Vcが定常運転時の制御電圧である第1の制御電圧V1に保たれるため、インジェクタ3に常に一定の電源電圧を印加して定常運転時の燃料噴射動作を安定に行わせることができる。
上記の実施形態では、制御用電源装置5の電源として電機子コイル1とともに磁石発電機内に設けられた他の電機子コイル8を用いているが、他の電機子コイル8を用いることなく、図2に示したように、電源コンデンサC1の両端の電圧をECU4を駆動するのに適した一定の電圧Vccに変換する定電圧回路502により制御用電源装置5を構成することもできる。図2に示した実施形態のその他の構成は図1に示した実施形態と同様である。
図1に示した実施形態では、第1の電圧指令信号Sc1を零レベルの信号とし、第2の電圧指令信号Sc2を高レベルの信号として、第2の電圧指令信号Sc2が発生している間だけ分圧比切換スイッチ202Dをオン状態にすることにより抵抗分圧回路202Bを構成する抵抗の一部を短絡して抵抗分圧回路202Bの分圧比を小さくするようにしたが、第1の電圧指令信号Sc1を高レベルの信号とし、第2の電圧指令信号Sc2を零レベルの信号として、第1の電圧指令信号Sc1が発生しているときに分圧比切換スイッチ202Dをオン状態にして抵抗分圧回路の一部の抵抗を短絡することにより、抵抗分圧回路の分圧比を大きくし、第2の電圧指令信号Sc2が発生しているときに分圧比切換スイッチ202Dをオフ状態にして抵抗分圧回路の分圧比を小さい値にするようにコンデンサ充電制御回路202を構成していもよい。
図3はこのようにコンデンサ充電制御回路202を構成した例を示したものである。図3に示した例では、分圧比切換スイッチ202Dを構成するトランジスタTR1のコレクタが抵抗器R1とR2との接続点に接続され、抵抗R2とR3との接続点にトランジスタTR1のエミッタが接続されている。図3には図示してないが、トランジスタTR1のベースはECU4のポートA1に接続されている。ECU4は、機関の始動が完了しているときにポートA1から高レベルの第1の電圧指令信号Sc1を発生し、機関の始動が完了していないときにポートA1から零レベルの第2の電圧指令信号Sc2を発生する。
図3に示した例では、抵抗器R3の両端から抵抗分圧回路202Bの出力電圧を取り出すようになっていて、抵抗器R3の両端の電圧がツェナーダイオードZD1を通してサイリスタTh1のゲートに印加されている。
図3に示したコンデンサ充電制御回路202において、ECUが高レベルの第1の電圧指令信号Sc1を発生しているときには、トランジスタTR1がオン状態になって抵抗R2の両端を短絡するため、抵抗分圧回路202Bが出力する検出電圧Vs1は下記の式で与えられる。
Vs1=Vc・R3/(R1+R3) …(4)
これに対し、ECUが零レベルの第2の電圧指令信号Sc2を発生しているときには、トランジスタTR1がオフ状態にあるため、抵抗分圧回路202Bから出力される検出電圧Vs2は下記の式により与えられる。
Vs2=Vc・R3/(R1+R2+R3) …(5)
ここで第1の電圧指令信号Sc1が発生しているときの分圧比R3/(R1+R3)と第2の電圧指令信号Sc2が発生しているときの分圧比R3/(R1+R2+R3)とを比較すると、
R3/(R1+R3)>R3/(R1+R2+R3) …(6)
となる。即ち、抵抗分圧回路202Bの分圧比は、第1の電圧指令信号Sc1が発生しているときに大きい値をとり、第2の電圧指令信号Sc2が発生しているときに小さい値をとるように、電圧指令信号に応じて切り換えられる。ここで、電源コンデンサC1の両端の電圧Vcを一定として検出電圧Vs1とVs2とを比較すると、Vs1>Vs2となる。
この場合も、同じ電圧Vcに対して、第1の電圧指令信号Sc1が発生しているときに抵抗分圧回路202Bが出力する検出電圧Vs1の方が第2の電圧指令信号Sc2が発生しているときに抵抗分圧回路が出力する検出電圧Vs2よりも高くなるため、抵抗分圧回路が出力する検出電圧がツェナーダイオードZD1のツェナー電圧を超えるときの電源コンデンサC1の両端の電圧(制御電圧)は、第1の電圧指令信号Sc1が発生しているときよりも第2の電圧指令信号Sc2が発生しているときの方が高くなる。ここで第1の電圧指令信号Sc1が発生しているときの制御電圧を第1の制御電圧V1とし、第2の電圧指令信号Sc2が発生しているときの制御電圧を第2の制御電圧V2とすると、V1<V2となる。
図3に示したコンデンサ充電制御回路202は、オン状態になったときに整流器201を通して交流発電機の出力端子間を短絡するように設けられた短絡用スイッチ202Aと、電源コンデンサC1の両端の電圧が印加された抵抗分圧回路202Bと、抵抗分圧回路202Bの出力電圧が設定値に達したときに短絡用スイッチをトリガしてオン状態にする短絡用スイッチトリガ手段202Cと、第1の電圧指令信号Sc1が発生している間だけオン状態になって抵抗分圧回路202Bを構成する抵抗の一部を短絡することにより抵抗分圧回路202Bの分圧比を大きくするように設けられた分圧比切換スイッチ202Dとを備えた構成を有している。
機関の始動時に発電機の出力電圧の波高値がインジェクタの耐電圧を超えるおそれがない場合には、第1の電圧指令信号Sc1が発生しているときに電源コンデンサC1の両端の電圧を設定された第1の制御電圧V1以下に制限し、第2の電圧指令信号Sc2が発生しているときには電源コンデンサC1の両端の電圧が交流発電機の出力電圧のピーク値まで上昇するのを許容するようにコンデンサ充電制御回路202を構成してもよい。
図4はこのように構成されたコンデンサ充電制御回路202の一例を示したもので、この例では、抵抗分圧回路202Bが抵抗器R1とR2との直列回路からなり、抵抗器R1の一端が電源コンデンサC1の非接地側端子に接続されている。抵抗器R1の他端にトランジスタTR1のコレクタが接続され、トランジスタTR1のエミッタと接地間に抵抗器R2が接続されている。トランジスタTR1のベースは図4には図示しないECUのポートに接続されている。この例では、トランジスタTR1により、トリガ制御用スイッチ202D′が構成されている。サイリスタTh1により短絡用スイッチ202Aが構成されている点、及びツェナーダイオードZD1により短絡用スイッチトリガ手段202Cが構成されている点は、図1に示した実施形態と同様である。
即ち、図4に示したコンデンサ充電制御回路202は、オン状態になったときに整流器201を通して交流発電機の出力端子間を短絡するように設けられた短絡用スイッチ202Aと、電源コンデンサC1の両端の電圧が印加された抵抗分圧回路202Bと、抵抗分圧回路202Bの出力電圧が設定値に達したときに短絡用スイッチ202Aをトリガしてオン状態にする短絡用スイッチトリガ手段202Cと、第1の電圧指令信号Sc1が発生しているときに短絡用スイッチ202Aがトリガされるのを許容し、第2の電圧制御Sc2が発生しているときには短絡用スイッチ202Aがトリガされるのを禁止するように設けられたトリガ制御用スイッチ202D′とにより構成されている。
図4に示した例では、機関の始動が完了しているときにECUがポートA1から高レベルの第1の電圧指令信号Sc1を出力し、機関の始動が完了していないときには、ECUがポートA1から零レベルの第2の電圧指令信号Sc2を出力する。図4に示したコンデンサ充電制御回路において、内燃機関の始動が完了していないときには、トランジスタTR1がオフ状態を保持して、抵抗分圧回路202Bが検出電圧を出力するのを禁止するため、サイリスタTh1がトリガされるのが禁止される。この状態では、電源コンデンサC1が、電機子コイル1の出力電圧のピーク値まで充電されるのが許容される。従って機関の始動時にピストンが圧縮行程の上死点に近づいて発電機の回転速度が低下したときでも、インジェクタ3に高い電源電圧を印加することができ、インジェクタ3を正常に動作させることができる。
また機関の始動が完了しているときには、トランジスタTR1がオン状態になるため、抵抗分圧回路202Bが検出電圧を出力し、電源コンデンサC1の両端の電圧が制御電圧V1を超えて、抵抗分圧回路202Bが出力する検出電圧がツェナーダイオードZD1のツェナー電圧を超えたときにサイリスタTh1のゲートにトリガ信号が与えられる。これによりサイリスタTh1が導通状態になって発電機の出力を整流器201を通して短絡し、電源コンデンサC1の充電を停止させて該電源コンデンサC1の両端の電圧が制御電圧V1を超えるのを防止する。
本発明の実施形態のハードウェアの構成を概略的に示した回路図である。 本発明の他の実施形態のハードウェアの構成を概略的に示した回路図である。 本発明で用いるコンデンサ充電制御回路の変形例を示した回路図である。 本発明で用いるコンデンサ充電制御回路の他の変形例を示した回路図である。 本発明の実施形態において、始動判定手段と電圧指令発生手段とを構成するためにマイクロプロセッサに実行させるタスクのアルゴリズムを示したフローチャートである。 図1に示した実施形態において、電源コンデンサの両端の電圧を第1の制御電圧以下に保つように制御した場合の電源装置の出力電圧波形と、電源コンデンサの両端の電圧を第2の制御電圧以下に保つように制御した場合の電源装置の出力電圧波形と、電源コンデンサの両端の電圧を制御しなかった場合の電源装置の出力電圧波形と、発電機の出力電圧波形とを比較して示した波形図である。 (A)は電源コンデンサの両端の電圧を第1の制御電圧以下に保つように制御した場合の電源装置の出力電圧波形を示した波形図、(B)は電源コンデンサの両端の電圧を第2の制御電圧以下に保つように制御した場合の電源装置の出力電圧波形を示した波形図、(C)は電源コンデンサの両端の電圧を制御しなかった場合の電源装置の出力電圧波形を示した波形図である。
符号の説明
1 磁石式交流発電機の電機子コイル
2 電源装置
C1 電源コンデンサ
201 整流器
202 コンデンサ充電制御回路
202A 短絡用スイッチ
202B 抵抗分圧回路
202C 短絡用スイッチトリガ手段
202D 分圧比切換スイッチ

Claims (7)

  1. 内燃機関により駆動される交流発電機の出力を整流する整流器と該整流器の出力で一方の極性に充電される電源コンデンサとを備えた電源装置と、前記電源コンデンサの両端の電圧を電源電圧として動作するインジェクタとを備えた内燃機関用燃料噴射装置であって、
    前記内燃機関の始動が完了しているときには前記電源コンデンサの両端の電圧を予め設定された制御電圧以下に制限し、前記内燃機関の始動が完了していないときには前記電源コンデンサの両端の電圧が前記制御電圧を超えるのを許容するように前記電源コンデンサの両端の電圧を制御する電源電圧制御手段を具備してなる内燃機関用燃料噴射装置。
  2. 内燃機関により駆動される交流発電機の出力を整流する整流器と該整流器の出力で一方の極性に充電される電源コンデンサとを備えた電源装置と、駆動電流が与えられたときに燃料を噴射するインジェクタと、所定の噴射タイミングで噴射指令信号を発生する制御ユニットと、前記噴射指令信号が発生している間前記電源コンデンサの両端の電圧を前記インジェクタに印加して該インジェクタに前記駆動電流を流すインジェクタ駆動回路とを備えた内燃機関用燃料噴射装置であって、
    前記内燃機関の始動が完了しているか否かを判定する始動判定手段と、
    前記始動判定手段により前記機関の始動が完了していると判定されているときに第1の電圧指令信号を発生し、前記始動判定手段により前記機関の始動が完了していないと判定されているときに第2の電圧指令信号を発生する電圧指令発生手段と、
    前記第1の電圧指令信号が発生しているときに前記電源コンデンサの両端の電圧を設定された第1の制御電圧以下に制限し、前記第2の電圧指令信号が発生しているときには前記電源コンデンサの両端の電圧が前記第1の制御電圧よりも高い第2の制御電圧まで上昇するのを許容するように前記電源コンデンサの充電を制御するコンデンサ充電制御回路と、
    を具備してなる内燃機関用燃料噴射装置。
  3. 前記交流発電機は磁石式交流発電機からなり、
    前記コンデンサ充電制御回路は、オン状態になったときに前記整流器を通して前記交流発電機の出力端子間を短絡するように設けられた短絡用スイッチと、前記電源コンデンサの両端の電圧が印加された抵抗分圧回路と、前記抵抗分圧回路の出力電圧が設定値に達したときに前記短絡用スイッチをトリガしてオン状態にする短絡用スイッチトリガ手段と、前記第1の電圧指令信号が発生しているときにオフ状態を保持して前記抵抗分圧回路の分圧比を大きい値とし、前記第2の電圧指令信号が発生している間オン状態になって前記抵抗分圧回路を構成する抵抗の一部を短絡することにより前記抵抗分圧回路の分圧比を小さい値に切り換えるように設けられた分圧比切換スイッチとを備えている請求項2に記載の内燃機関用燃料噴射装置。
  4. 前記交流発電機は磁石式交流発電機からなり、
    前記コンデンサ充電制御回路は、オン状態になったときに前記整流器を通して前記交流発電機の出力端子間を短絡するように設けられた短絡用スイッチと、前記電源コンデンサの両端の電圧が印加された抵抗分圧回路と、前記抵抗分圧回路の出力電圧が設定値に達したときに前記短絡用スイッチをトリガしてオン状態にする短絡用スイッチトリガ手段と、前記第1の電圧指令信号が発生している間オン状態になって前記抵抗分圧回路を構成する抵抗の一部を短絡することにより前記抵抗分圧回路の分圧比を大きくし、前記第2の電圧指令信号が発生しているときにはオフ状態を保持して前記抵抗分圧回路の分圧比を小さくするように設けられた分圧比切換スイッチとを備えている請求項2に記載の内燃機関用燃料噴射装置。
  5. 内燃機関により駆動される交流発電機の出力を整流する整流器と該整流器の出力で一方の極性に充電される電源コンデンサとを備えた電源装置と、駆動電流が与えられたときに燃料を噴射するインジェクタと、所定の噴射タイミングで噴射指令信号を発生する制御ユニットと、前記噴射指令信号が発生している間前記電源コンデンサの両端の電圧を前記インジェクタに印加して該インジェクタに前記駆動電流を流すインジェクタ駆動回路とを備えた内燃機関用燃料噴射装置であって、
    前記内燃機関の始動が完了しているか否かを判定する始動判定手段と、
    前記始動判定手段により始動が完了していると判定されているときに第1の電圧指令信号を発生し、前記始動判定手段により始動が完了していないと判定されているときに第2の電圧指令信号を発生する電圧指令発生手段と、
    前記第1の電圧指令信号が発生しているときに前記電源コンデンサの両端の電圧を設定された第1の制御電圧以下に制限し、前記第2の電圧指令信号が発生しているときには前記電源コンデンサの両端の電圧が前記交流発電機の出力電圧のピーク値まで上昇するのを許容するように前記電源コンデンサの両端の電圧を制御するコンデンサ充電制御回路と、
    を具備してなる内燃機関用燃料噴射装置。
  6. 前記交流発電機は磁石式交流交流発電機からなり、
    前記コンデンサ充電制御回路は、オン状態になったときに前記整流器を通して前記交流発電機の出力端子間を短絡するように設けられた短絡用スイッチと、前記電源コンデンサの両端の電圧が印加された抵抗分圧回路と、前記抵抗分圧回路の出力電圧が設定値に達したときに前記短絡用スイッチをトリガしてオン状態にする短絡用スイッチトリガ手段と、前記第1の電圧指令信号が発生しているときに前記短絡用スイッチがトリガされるのを許容し、前記第2の電圧制御が発生しているときには前記短絡用スイッチがトリガされるのを禁止するように設けられたトリガ制御用スイッチとを備えている請求項5に記載の内燃機関用燃料噴射装置。
  7. 前記インジェクタに燃料を供給する燃料ポンプの電源電圧が前記電源装置から与えられるように構成されている請求項1ないし6のいずれか1つに記載の内燃機関用燃料噴射装置。
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