JP4396386B2 - 過電流保護回路 - Google Patents

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Description

本発明は、スイッチング電源回路に組み込まれる過電流保護回路に関するものである。
図5にはスイッチング電源回路の一構成例が簡略化されて示されている。このスイッチング電源回路1は絶縁型のスイッチング電源回路であり、当該スイッチング電源回路1はトランス2を有する。トランス2の一次コイルN1側にはメインスイッチ素子Qが設けられると共に、そのメインスイッチ素子Qのスイッチング動作を制御する制御回路3が設けられている。また、トランス2の二次コイルN2側には出力側整流平滑回路4が設けられている。さらに、このスイッチング電源回路1には、過電流保護回路5と、出力電圧検出部6とが設けられている。
このスイッチング電源回路1では、制御回路3のスイッチング制御に基づいたメインスイッチ素子Qのスイッチオン・オフ動作により、外部の入力電源Eから入力電圧Vinが入力し当該入力電圧Vinに基づいた電流が一次コイルN1に通電する。この一次コイルN1の通電により二次コイルN2に電圧が誘起され当該電圧が出力される。出力側整流平滑回路4は、整流用のダイオード7,8と、平滑用のチョークコイル9とコンデンサ10とを有して構成されており、当該出力側整流平滑回路4は、二次コイルN2の出力電圧をダイオード7,8により整流し、また、チョークコイル9とコンデンサ10により平滑して直流電圧を作り出し当該直流電圧Voutを負荷11に出力する構成となっている。
出力電圧検出部6は、スイッチング電源回路1から負荷11に出力される電圧Voutを検出出力する構成を備えており、制御回路3は、その出力電圧検出部6による出力電圧Voutの検出電圧Vkに基づいて、出力電圧Voutを予め定めた設定の電圧値に安定化すべく、例えば、PWM方式によりメインスイッチ素子Qのスイッチング制御を行う。
図6(a)には、PWM方式によりメインスイッチ素子Qのスイッチング制御を行うための回路構成例が示されている。この図6(a)に示される回路は、エラーアンプ13と、基準電源14と、三角波発生部15と、コンパレータ16とを有して構成されている。エラーアンプ13は、出力電圧検出部6から出力される検出電圧Vkと、基準電源14から出力される基準電圧V14との差分に応じた電圧Verを出力する。三角波発生部15は、図6(b)の実線Aに示されるような三角波を出力する。
コンパレータ16は、その三角波発生部15の三角波と、エラーアンプ13の出力電圧Verとを比較し、エラーアンプ13の出力電圧Verよりも三角波が大きくなる期間中には、メインスイッチ素子Qをスイッチオン動作させるためのドライブパルス(オン信号)を出力する。具体的には、例えば、エラーアンプ13から図6(b)の点線Bに示される電圧レベルの電圧Verが出力されている場合には、コンパレータ16からは、その電圧Verと三角波との比較に基づいて図6(b)の実線Sの波形例に示されるようなパルス信号が出力される。コンパレータ16からドライブパルス(オン信号)が出力されているときにはメインスイッチ素子Qはスイッチオン動作し、ドライブパルスの出力が停止しているとき(オフ信号のとき)にはメインスイッチ素子Qはスイッチオフする。
この例では、スイッチング電源回路1から出力される出力電圧Voutが設定の電圧値よりも上昇すると、エラーアンプ13の出力電圧Verも上昇する。例えば、エラーアンプ13の出力電圧Verが図6(b)の鎖線B’に示されるような電圧レベルに上昇すると、その電圧Verと三角波との比較に基づいてコンパレータ16から出力されるドライブパルスの幅は、図6(b)の実線S’の波形例に示されるように狭くなる。これにより、メインスイッチ素子Qのスイッチオン期間が短くなって、出力電圧Voutの上昇が補正される。反対に、スイッチング電源回路1の出力電圧Voutが設定値よりも低下すると、エラーアンプ13の出力電圧Verが低下して、コンパレータ16から出力されるドライブパルスの幅が広がる。これにより、メインスイッチ素子Qのスイッチオン期間が長くなって、出力電圧Voutの低下分が補償される。
このような制御回路3によるメインスイッチ素子Qのスイッチング制御動作により、スイッチング電源回路1の出力電圧Voutの安定化が図られている。
過電流保護回路5は、スイッチング電源回路1に過電流が通電していることを検知したときに、スイッチング電源回路1に過電流保護動作を行わせるための回路構成を有している。図5に示される例では、過電流保護回路5は、抵抗体18,19,20と、トランジスタ素子(バイポーラトランジスタ)21と、ダイオード22と、コンデンサ23とを有して構成されている。抵抗体20は、メインスイッチ素子Qのソースとグランド間に直列に介設され、コンデンサ23は、その抵抗体20に並列接続されている。ダイオード22のカソード側はメインスイッチ素子Qのソース側に接続され、ダイオード22のアノード側はトランジスタ素子21のベース側と、抵抗体19の一端側とにそれぞれ接続されている。抵抗体19の他端側は基準電源Vs1に接続される。トランジスタ素子21のコレクタ側は抵抗体18の一端側に接続され、抵抗体18の他端側は基準電源Vs2に接続される。トランジスタ素子21のエミッタ側はグランド側に接続されている。トランジスタ素子21のコレクタ側と抵抗体18との接続部Xは制御回路3に接続されている。
この過電流保護回路5の回路動作例を次に説明する。この例では、スイッチング電源回路1の過電流検出用位置としてメインスイッチ素子Qのソース側が予め定められており、抵抗体20には、そのメインスイッチ素子Qのソース側を通電しているソース電流に応じた電圧が発生する。つまり、抵抗体20は、スイッチング電源回路1の予め定められた過電流検出用位置の電流に応じた電圧を検出出力する電流検出部と成している。なお、コンデンサ23は、抵抗体20に流れる電流から高周波成分を除去するためのものである。
また、基準電源Vs1から抵抗体19とダイオード22と抵抗体20を通して電流が通電しており、ダイオード22には順方向降下電圧が発生している。このため、抵抗体20に発生した電圧は、そのダイオード22の順方向降下電圧により嵩上げされてトランジスタ素子21のベースに加えられる。つまり、抵抗体20の電圧と、ダイオード22の順方向降下電圧との重畳電圧VBがトランジスタ素子21のベースに加えられる。
この例では、スイッチング電源回路1が過電流状態となった場合には、メインスイッチ素子Qのソース側の電流も増加して、抵抗体20の電圧とダイオード22の順方向降下電圧との重畳電圧VBも上昇する。過電流状態のときに、その重畳電圧VBがトランジスタ素子21のスレッショルド電圧(オン駆動電圧)以上となってトランジスタ素子21がスイッチオン動作するように、抵抗体20の抵抗値等が設計されている。換言すれば、スイッチング電源回路1が過電流状態でない場合には、抵抗体20の電圧とダイオード22の順方向降下電圧との重畳電圧VBはトランジスタ素子21のスレッショルド電圧(オン駆動電圧)よりも低くなってトランジスタ素子21がスイッチオフ状態となるように設計されている。
トランジスタ素子21がスイッチオフ状態であるときには、基準電源Vs2に基づいた電流はトランジスタ素子21側には通電しないので、基準電源Vs2の電圧とほぼ同じ電圧が過電流保護回路5から制御回路3に加えられる。制御回路3は、その過電流保護回路5から加えられる電圧に応じて定まるデューティー比の上限値を越えない範囲内で、メインスイッチ素子Qに向けて出力するドライブパルスの幅を制御する。
これに対して、スイッチング電源回路1が過電流状態となってトランジスタ素子21がスイッチオンすると、基準電源Vs2に基づいた電流は、トランジスタ素子21のコレクタ−エミッタ間に通電し始めるので、過電流保護回路5から制御回路3に加えられる電圧が減少する。この電圧減少(つまり、過電流保護動作用の電圧の出力)によって、メインスイッチ素子Qのスイッチング制御用の信号に対するデューティー比の上限値が大幅に低下し、これにより、出力電圧検出部6の検出電圧Vkに関係なく、過電流状態を解消すべくメインスイッチ素子Qへのドライブパルスの幅が狭くなる。これにより、スイッチング電源回路1に通電する電流が抑制される。このように、スイッチング電源回路1が過電流状態になったときには、過電流保護回路5の回路動作によって、スイッチング電源回路1は過電流保護動作を行うこととなる。
特開平11−69799号公報
ところで、過電流保護回路5のトランジスタ素子21は、周囲温度が高くなるに従ってスレッショルド電圧が低くなるという温度特性を持つものである。また、ダイオード22は、当該ダイオード22の通電電流Ifと順方向降下電圧Vfとの関係が、周囲温度が高くなるに従って、例えば図7に示される点線Taに示されるような状態から、実線Tbの状態へ、さらに鎖線Tcの状態に変化するというような温度特性を持つものである。つまり、図5の例では、基準電源Vs1から抵抗体19を通って常に一定の電流がダイオード22に通電しているのに、周囲温度が高くなるに従って、ダイオード22の順方向降下電圧は低下する方向に変化する。
例えば、抵抗体20には電圧Vαが生じ、当該抵抗体20の電圧Vαとダイオード22の順方向降下電圧Vfとの重畳電圧VBはトランジスタ素子21のスレッショルド電圧よりも低い電圧であるとする。この状態から周囲温度が上昇したとすると、トランジスタ素子21のスレッショルド電圧は低下する。このとき、ダイオード22の順方向降下電圧Vfも、そのスレッショルド電圧の低下分と同じ分だけ低下すれば、問題は発生しないが、温度変化によるダイオード22の順方向降下電圧Vfの低下変化量は、温度変化によるトランジスタ素子21のスレッショルド電圧の低下変化量よりも小さい。このため、抵抗体20の電圧はVαのままであるのにも拘わらず、抵抗体20の電圧Vαとダイオード22の順方向降下電圧Vfとの重畳電圧VBがトランジスタ素子21のスレッショルド電圧以上となってトランジスタ素子21がスイッチオンして過電流保護動作が開始されることがある。
すなわち、図5に示される過電流保護回路5の回路構成では、温度変化によるトランジスタ素子21のスレッショルド電圧変化の傾きと、温度変化によるダイオード22の順方向降下電圧Vfの変化の傾きとが異なる。このために、周囲温度が高くなるに従って、トランジスタ素子21がスイッチオンするときの抵抗体20の電圧値が低くなっていく。
換言すれば、スイッチング電源回路1が過電流状態になると、当然に、スイッチング電源回路1から負荷11側への出力電流Ioutも上昇する。このため、過電流保護回路5を備えたスイッチング電源回路1においては、例えば図8の実線に示されるように、スイッチング電源回路1の出力電圧Voutは、出力電流Ioutが電流値Iocよりも低い定常状態においては、ほぼ設定の電圧値に安定化しているが、過電流状態となって出力電圧Ioutが電流値Ioc以上になると、過電流保護回路5の回路動作によってメインスイッチ素子Qのスイッチオン期間が短くなる結果、出力電圧Voutは低下する。図5に示される回路構成では、過電流保護回路5の回路動作により出力電圧Voutが低下するときの出力電流値(以下、過電流保護動作開始点と記す)が周囲温度が高くなるに従って低下していく。
このため、例えば、周囲温度が常温であると仮定して、過電流保護回路5の回路設計を行うと、例えば、周囲温度が高温のときに、図8の鎖線Aに示されるように、スイッチング電源回路1が過電流状態でないのにも拘わらず、過電流保護回路5の回路動作によって、スイッチング電源回路1が過電流保護動作を開始して出力電圧Voutが低下してしまうという問題が生じる。また、周囲温度が高温であると仮定して、過電流保護回路5の回路設計を行うと、例えば、周囲温度が低温のときには、図8の鎖線Bに示されるように、スイッチング電源回路1が過電流状態であるのにも拘わらず、過電流保護動作が行われないという問題が生じる。このように、周囲温度の変動によって、スイッチング電源回路1の過電流保護動作開始点が変動すると、不都合が生じる。
本発明は上記課題を解決するために成されたものであり、その目的は、周囲温度変動による過電流保護動作開始点の変動を抑制できる過電流保護回路を提供することにある。
上記目的を達成するために、この発明は次に示す構成をもって前記課題を解決するための手段としている。すなわち、この発明は、スイッチング電源回路に組み込まれる過電流保護回路において、この過電流保護回路は、スイッチング電源回路の予め定められた過電流検出用位置の電流に応じた電圧を検出出力する電流検出部と、この電流検出部に直列に接続されるダイオードと、電流検出部から検出出力される電圧とダイオードの順方向降下電圧との重畳電圧が印加され当該重畳電圧がオン駆動電圧以上のときにスイッチオン動作を行う過電流保護用スイッチ素子とを有し、過電流保護回路は、過電流保護用スイッチ素子のスイッチオン期間中には、スイッチング電源回路に過電流保護動作を行わせるための過電流保護動作用の電圧を出力する構成と成しており、ダイオードは、周囲温度が高くなるに従って順方向降下電圧が低くなる温度特性と、通電電流量に応じて順方向降下電圧が変化する特性とを持ち、過電流保護用スイッチ素子は、周囲温度が高くなるに従ってオン駆動電圧が低下する温度特性を持つスイッチ素子であり、過電流保護回路には、ダイオードに電流を供給すると共に、温度変化によるダイオードの順方向降下電圧変化の傾きを、温度変化による過電流保護用スイッチ素子のオン駆動電圧変化の傾きに合わせるべくダイオードへの供給電流量を周囲温度に応じて制御する温度補正回路が設けられていることを特徴としている。
この発明によれば、過電流保護回路には温度補正回路が設けられ、この温度補正回路によって、温度変化によるダイオードの順方向降下電圧変化の傾きが、温度変化による過電流保護用スイッチ素子(例えばトランジスタ素子)のオン駆動電圧変化の傾きとほぼ同様となるように温度補正される。これにより、周囲温度変動に起因した過電流保護動作開始点の変動を抑制することができる。
つまり、過電流保護用スイッチ素子のオン駆動電圧は、周囲温度が高くなるに従って低くなる方向に変化する。また、ダイオードの順方向降下電圧も周囲温度が高くなるに従って低下するが、ダイオードに通電している電流が同じであるならば、その温度変化によるダイオードの順方向降下電圧変化の傾きは、温度変化による過電流保護用スイッチ素子のオン駆動電圧変化の傾きよりも小さい。このために、周囲温度の変化によって過電流保護用スイッチ素子のオン駆動電圧が変化した分と同じ分だけダイオードの順方向降下電圧が変化できないから、電流検出部から検出出力される電圧が同じであるのにも拘わらず、過電流保護用スイッチ素子に加えられるダイオードの順方向降下電圧と電流検出部の検出出力電圧との重畳電圧が、周囲温度によって過電流保護用スイッチ素子のオン駆動電圧以上となったり、オン駆動電圧よりも小さくなるという事態が生じて、過電流保護動作開始点が変動してしまう。
これに対して、ダイオードは、通電電流が変化すると、順方向降下電圧が変化するという特性を持つものであることから、この発明では、例えば周囲温度が上昇してダイオードの順方向降下電圧が低下したときに、温度補正回路によってダイオードの通電電流を周囲温度に応じて例えば小さくする方向に変化させて、ダイオードの順方向降下電圧を更に低下させることができる構成とした。つまり、この発明では、温度補正回路によって、ダイオードの通電電流を周囲温度によって制御することにより、温度変化によるダイオードの順方向降下電圧変化の傾きが、温度変化による過電流保護用スイッチ素子のオン駆動電圧変化の傾きとほぼ同様となるように温度補正できる構成となっている。この構成を備えることにより、電流検出部の検出出力電圧が同じであるならば、過電流保護用スイッチ素子のオン駆動電圧に対する、電流検出部の検出出力電圧とダイオードの順方向降下電圧との重畳電圧の相対的な大きさは、周囲温度が変化しても変化しないこととなる。つまり、周囲温度変化による過電流保護動作開始点の変動を抑制することができる。
これにより、周囲温度変化に因る過電流保護動作開始点の変動に起因した問題発生を防止することができ、過電流保護回路およびそれを備えたスイッチング電源回路の回路動作に対する信頼性を向上させることができる。
以下に、本発明に係る実施形態例を図面に基づいて説明する。
図1には本発明に係る過電流保護回路の一回路構成例がスイッチング電源回路に組み込まれた状態で示されている。なお、この実施形態例の説明において、図5に示される回路の構成部分と同一構成部分には同一符号を付し、その共通部分の重複説明は省略する。
この実施形態例の過電流保護回路5は、抵抗体18と、電流検出部として機能する抵抗体20と、過電流保護用スイッチ素子であるトランジスタ素子21と、ショットキーバリアダイオードから成るダイオード22と、抵抗体20に流れる電流から高周波成分を除去するためのコンデンサ23とに加えて、温度補正回路25を有して構成されている。この実施形態例では、温度補正回路25に関わる構成以外の構成は、図5に示される構成と同様である。
温度補正回路25は、図5に示される過電流保護回路5の抵抗体19に代えて、設けられている。抵抗体19は、基準電源Vs1に基づいた一定の電流を常にダイオード22に供給していたのに対して、温度補正回路25は、基準電源Vs1を利用してダイオード22に電流を供給すると共に、周囲温度が高くなるに従ってダイオード22への供給電流量を小さくする方向に変化させて、温度変化によるダイオード22の順方向降下電圧の変化の傾きを、温度変化によるトランジスタ素子21のオン駆動電圧(スレッショルド電圧)の変化の傾きに合わせる構成を備えている。
図2には温度補正回路25の一回路構成例が示されている。この図2の温度補正回路25は、抵抗体26,27,28と、バイポーラトランジスタ素子Tr1,Tr2と、ショットキーバリアダイオード29とを有して構成されている。この温度補正回路25においては、基準電源Vs1から温度補正回路25への電流供給によって、抵抗体26,27とトランジスタ素子Tr1により定まる一定の電流値を持つ電流Itが抵抗体28側に供給される。その電流Itは、抵抗体28を通り、過電流保護回路5からダイオード22に向けて出力される。
この過電流保護回路5から出力される電流をIcとし、抵抗体28の抵抗値をRcとし、トランジスタ素子Tr2のベース-エミッタ間電圧をVbeとし、ショットキーバリアダイオード29の順方向降下電圧をV29としたときに、過電流保護回路5の出力電流Icは、Ic=(V29+Vbe)/Rcの数式で表すことができる。トランジスタ素子Tr2のベース−エミッタ間電圧Vbeと、ショットキーバリアダイオード29の順方向降下電圧V29とは、周囲温度が上昇すると、小さくなる方向に変化することから、過電流保護回路5からダイオード22への供給電流Icは、周囲温度が高くなるに従って、小さくなる。つまり、図2の過電流保護回路5は、適宜に選択されたトランジスタ素子Tr2やショットキーバリアダイオード29を採用することにより、温度変化によるダイオード22の順方向降下電圧変化の傾きがトランジスタ素子21のスレッショルド電圧の変化の傾きにほぼ合うように、周囲温度に応じてダイオード22への供給電流Icを変化させることができる。
なお、トランジスタ素子Tr2のベース−エミッタ間電圧Vbeと、ショットキーバリアダイオード29の順方向降下電圧V29との温度変化だけでは、温度変化によるダイオード22の順方向降下電圧の変化の傾きを、温度変化によるトランジスタ素子21のスレッショルド電圧の変化の傾きに合わせることが難しい場合には、周囲温度が高くなるに従って抵抗値が大きくなる正の温度係数を持つ感温抵抗体を抵抗体28として設けてもよい。
この実施形態例の過電流保護回路5は、上記のような温度補正回路25を設けたので、周囲温度変化に起因した過電流保護動作開始点の変動を抑制することができる。
なお、この発明はこの実施形態例の形態に限定されるものではなく、様々な実施の形態を採り得るものである。例えば、過電流保護回路5の温度補正回路25は基準電源Vs1に、また、抵抗体18は基準電源Vs2に、それぞれ、接続されていたが、例えば、制御回路3を構成するIC部品に、一定電圧を出力する機能が備えられ、それら一定電圧を出力するための端子が設けられている場合には、温度補正回路25と、抵抗体28とのうちの一方又は両方が、基準電源Vs1,Vs2に接続されるのに代えて、制御回路3の一定電圧出力用の端子に接続される構成としてもよい。
また、この実施形態例では、抵抗体20にはコンデンサ23が並列接続されていたが、そのコンデンサ23は省略してもよい。ただ、コンデンサ23を設けることにより、抵抗体20に流れる電流から高周波成分が除去されるので、高周波成分に起因した過電流保護回路5の誤動作を防止することができる。
さらに、この実施形態例では、ダイオード22は、ショットキーバリアダイオードにより構成されていた。ショットキーバリアダイオードの順方向降下電圧は小さいので、スイッチング電源回路1が定常状態であるときに、抵抗体20の電圧とダイオード22の順方向降下電圧との重畳電圧を、トランジスタ素子21のスレッショルド電圧よりも小さくすることが容易であり、定常状態であるときに過電流保護動作が行われてしまうという誤動作を防止することが容易となる。これに対して、例えば、トランジスタ素子21のスレッショルド電圧が大きい場合には、ダイオード22の順方向降下電圧を大きくしても、定常状態の時に過電流保護動作が行われてしまうという誤動作を回避することができるので、このような場合には、例えば、ショットキーバリアダイオード以外の例えばPNダイオードによりダイオード22を構成してもよい。
さらに、この実施形態例では、過電流保護回路5の電流検出部は抵抗体20により構成されていたが、例えば、図3に示されるように、電流検出部はカレントトランス31と抵抗体32により構成してもよい。
さらに、この実施形態例では、スイッチング電源回路1の過電流検出用位置は、メインスイッチ素子Qのソース側であったが、スイッチング電源回路1の過電流検出用位置は、そのメインスイッチ素子Qのソース側に限定されるものでなく、例えば、図4に示されるように、出力側整流平滑回路4を流れている電流を検出できる位置であってもよい。
さらに、この実施形態例では、出力側整流平滑回路4は、整流用としてダイオード7,8が設けられていたが、ダイオード7,8に代えて、同期整流器を設けてもよい。このように、出力側整流平滑回路4の回路構成は図1に示した回路構成に限定されるものではない。さらに、図2に示される温度補正回路25は、定電流回路を基にして構成されていたが、温度補正回路25は、周囲温度に応じてダイオード22への供給電流量を制御することができる回路構成であれば、図2に示される回路構成に限定されるものではない。さらに、この実施形態例に示した過電流保護回路5は、絶縁型のスイッチング電源回路1に組み込まれている例を示したが、本発明は、非絶縁型のスイッチング電源回路に組み込まれる過電流保護回路にも適用することができるものである。
本発明に係る過電流保護回路の一実施形態例がスイッチング電源回路に組み込まれた状態で示されている。 実施形態例の過電流保護回路において特有な温度補正回路の一回路構成例を説明するための図である。 その他の実施形態例を説明するための図である。 さらに別のその他の実施形態例を説明するための図である。 過電流保護回路の一従来例を説明するための図である。 過電流保護回路が組み込まれるスイッチング電源回路の制御回路の構成例を説明するための図である。 ダイオードの温度特性を説明するためのグラフである。 スイッチング電源回路の出力電圧Voutと出力電流Ioutの関係例を表したグラフである。
符号の説明
1 スイッチング電源回路
3 制御回路
5 過電流保護回路
18,19,20 抵抗体
21 トランジスタ素子
22 ダイオード
25 温度補正回路

Claims (2)

  1. スイッチング電源回路に組み込まれる過電流保護回路において、この過電流保護回路は、スイッチング電源回路の予め定められた過電流検出用位置の電流に応じた電圧を検出出力する電流検出部と、この電流検出部に直列に接続されるダイオードと、電流検出部から検出出力される電圧とダイオードの順方向降下電圧との重畳電圧が印加され当該重畳電圧がオン駆動電圧以上のときにスイッチオン動作を行う過電流保護用スイッチ素子とを有し、過電流保護回路は、過電流保護用スイッチ素子のスイッチオン期間中には、スイッチング電源回路に過電流保護動作を行わせるための過電流保護動作用の電圧を出力する構成と成しており、ダイオードは、周囲温度が高くなるに従って順方向降下電圧が低くなる温度特性と、通電電流量に応じて順方向降下電圧が変化する特性とを持ち、過電流保護用スイッチ素子は、周囲温度が高くなるに従ってオン駆動電圧が低下する温度特性を持つスイッチ素子であり、過電流保護回路には、ダイオードに電流を供給すると共に、温度変化によるダイオードの順方向降下電圧変化の傾きを、温度変化による過電流保護用スイッチ素子のオン駆動電圧変化の傾きに合わせるべくダイオードへの供給電流量を周囲温度に応じて制御する温度補正回路が設けられていることを特徴とする過電流保護回路。
  2. 過電流保護用スイッチ素子は、トランジスタ素子であることを特徴とする請求項1記載の過電流保護回路。
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