JP4395997B2 - レジスト組成物 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、新規な含フッ素レジスト組成物に関する。さらに詳しくは半導体集積回路などの回路製造に用いる含フッ素レジスト組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、半導体集積回路の製造工程において、回路パターンの細密化に伴い高解像度でしかも高感度の光レジスト材料が求められている。回路パターンが微細になればなるほど露光装置の光源の短波長が必須である。250nm以下のエキシマレーザーを用いるリソグラフィー用途に対し、ポリビニルフェノール系樹脂、脂環式アクリル系樹脂、ポリノルボルネン系樹脂等が提案されているが、十分なる解像性、感度を有するに至っていないのが現状である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、アルカリ水溶液で現像可能で短波長の光源が適用でき、平坦性、ドライエッチング耐性、耐熱性等に優れたレジスト組成物を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は前述の問題点を解決すべくなされた以下の発明である。
【0005】
CF2=CX1X2(ただし、X1は水素原子またはフッ素原子、X2は水素原子、フッ素原子、塩素原子、炭素数3以下のパーフルオロアルキル基または炭素数3以下のパーフルオロアルコキシ基、を表す)で表される含フッ素モノマー(a)のモノマー単位、脂環型エチレン性モノマー(b)のモノマー単位、ビニレンカーボネート(c)のモノマー単位を加水分解して得られる2つの水酸基を、酸によって水酸基を再生可能な保護基によりブロックした構造を有するモノマー単位、を含む含フッ素ポリマー(X)、光照射を受けて酸を発生する酸発生化合物(Y)および有機溶媒(Z)を含むことを特徴とするレジスト組成物、
CF 2 =CX 1 X 2 (ただし、X 1 は水素原子またはフッ素原子を表し、X 2 は水素原子、フッ素原子、塩素原子、炭素数3以下のパーフルオロアルキル基または炭素数3以下のパーフルオロアルコキシ基を表す)で表される含フッ素モノマー(a)のモノマー単位、脂環型エチレン性モノマー(b)のモノマー単位、ビニレンカーボネート(c)のモノマー単位を含む含フッ素ポリマー。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の組成物について具体的に説明する。
【0007】
含フッ素ポリマー(X)は、含フッ素モノマー(a)のモノマー単位、モノマー(b)のモノマー単位およびビニレンカーボネート(c)に由来するモノマー単位(以下、各モノマー単位をモノマー単位(a)、モノマー単位(b)、およびモノマー単位(c)という)を必須成分として含有する。モノマー単位(c)は、ビニレンカーボネートのモノマー単位を加水分解することにより生成した2つの水酸基をブロック化することにより得られるモノマー単位である。
【0008】
CF2=CX1X2で表される含フッ素モノマー(a)としては、X1がフッ素原子で、かつX2がフッ素原子、パーフルオロアルキル基またはパーフルオロアルコキシ基である化合物が好ましい。これ以外の好ましいモノマーとしてはフッ化ビニリデンがある。含フッ素モノマー(a)としては、特にテトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン、フッ化ビニリデン、アルコキシ基の炭素数が3以下のパーフルオロ(アルキルビニルエーテル)が好ましい。これらのモノマーは単独でも2種以上併用も可能である。
【0009】
脂環型エチレン性モノマー(b)は付加重合性のエチレン性二重結合を有する脂環式炭化水素であり、エチレンの1又は2個の水素原子をヘテロ原子又は炭素原子で結合する置換基により置換した重合性二重結合を有する。このエチレン性二重結合は脂環内にあっても脂環外にあってもよい。脂環型炭化水素は単環の化合物に限られず、多環や縮合多環の化合物であってもよい。脂環外にエチレン性二重結合を有する脂環式エチレン性モノマーとしては、ビニル基、ビニルオキシ基、アリル基などが結合したシクロアルカン、ビシクロアルカン、トリシクロアルカンなどがあり、また、脂環内に重合性二重結合を有するエチレン性モノマーとして、シクロアルケンやビシクロアルケンなどがある。
【0010】
具体的な脂環型エチレン性モノマー(b)としてはたとえば以下の化合物が挙げられる。ビニルシクロヘキサン、ビニルアダマンタン、ビニルノルボルナン類、ビニルビシクロオクタン、シクロヘキシルビニルエーテル、アダマンチルビニルエーテル類、ノルボルニルビニルエーテル類、ビシクロオクチルビニルエーテル類、ノルボルネン類、ノルボルナジエン。
【0011】
ビニレンカーボネートのモノマー単位部分の水酸基への転換反応は、公知の加水分解反応により実施される。すなわちビニレンカーボネートのモノマー単位を含む含フッ素ポリマーの有機溶剤溶液に水酸化アルカリ金属のアルコール溶液を加え、室温から100℃の温度下で加熱攪拌することによりアルコキシドに変換した後、更にプロトン酸により処理して水酸基に転換することができる。
【0012】
転換された2つの水酸基を、酸によって水酸基を再生可能な基によりブロックした構造としては、水酸基の水素原子を、アルキル基、アルコキシカルボニル基、アシル基、環状エーテル基などにより置換した構造が挙げられる。水酸基の水素原子を置換するのに好ましいアルキル基としては、置換基(アリール基、アルコキシ基など)を有していても良い炭素数1〜6のアルキル基が挙げられる。これらのアルキル基の具体例としては、炭素数6以下のアルキル基(tert−ブチル基など)、全炭素数7〜20のアリール基置換アルキル基(ベンジル基、トリフェニルメチル基、p−メトキシベンジル基、3,4−ジメトキシベンジル基など)、全炭素数8以下のアルコキシアルキル基(メトキシメチル基、(2−メトキシエトキシ)メチル基、ベンジルオキシメチル基など)が挙げられる。水酸基の水素原子を置換するのに好ましいアルコキシカルボニル基としては、全炭素数8以下のアルコキシカルボニル基があり、tert−ブトキシカルボニル基などが挙げられる。水酸基の水素原子を置換するのに好ましいアシル基としては、全炭素数8以下のアシル基があり、ピバロイル基、ベンゾイル基、アセチル基などが挙げられる。水酸基の水素原子を置換するのに好ましい環状エーテル基としてはテトラヒドロピラニル基などが挙げられる。
【0013】
転換された2つの水酸基を、酸によって水酸基を再生可能な基によりブロックするためには、アルコール類やカルボン酸またはこれらの活性誘導体などを反応させる。これらの活性誘導体としては、アルキルハライド、酸塩化物、酸無水物、クロル炭酸エステル類、ジアルキルジカーボネート(ジ−tert−ブチル ジカーボネートなど)、3,4−ジヒドロ−2H−ピランなどが挙げられる。水酸基をブロック化するのに有用な試薬の具体例は、 A. J. PearsonおよびW. R. Roush編、Handbook of Reagents for Organic Sybthesis: Activating Agents and Protecting Groups, John Wiley & Sons (1999) に記載されている。
【0014】
転換された2つの水酸基を、酸によって水酸基を再生可能な基によりブロックした構造としては、アセタール類をも挙げることができる。このアセタール類の部分構造としては、2つの水酸基の2つの水素原子を、ベンジリデン基、イソプロピリデン基、シクロヘキシリデン基、シクロペンチリデン基、ジ−tert−ブチルシリレン基などで置換した構造が挙げられる。
【0015】
含フッ素ポリマー(X)における各モノマー単位の割合はモノマー単位(a):モノマー単位(b):モノマー単位(c)=20〜50モル%:20〜50モル%:30〜70モル%であることが好ましい。モノマー単位(a)の割合が少なすぎると光線透過率が低下する傾向にあり、モノマー単位(c)の割合が少なすぎるかまたはモノマー単位(a)の割合が高すぎると現像性が低下する傾向にあり、モノマー単位(b)の割合が少なすぎると耐熱性が低下する傾向にある。
【0016】
含フッ素ポリマー(X)は、モノマー単位(a)、モノマー単位(b)およびモノマー単位(c)を必須のモノマー単位として含むが、その特性を損なわない範囲でそれら以外の共重合性のモノマー、好ましくはラジカル重合性モノマーのモノマー単位を含んでもよい。他のモノマー単位の割合は20モル%以下が好ましい。
【0017】
含フッ素ポリマー(X)の分子量は、後述する有機溶媒(Z)に均一に溶解し、基材に均一に塗布できる限り特に限定されないが、通常そのポリスチレン換算数平均分子量は1000〜10万が適当であり、好ましくは2000〜2万である。数平均分子量が1000未満であると、得られるレジストパターンが不良になったり、現像後の残膜率の低下、パターン熱処理時の形状安定性が低下したりする不具合を生じやすい。また数平均分子量が10万を超えると組成物の塗布性が不良となったり、現像性が低下したりする場合がある。
【0018】
含フッ素ポリマー(X)は、所定割合の前記モノマーを重合開始源の下で共重合させることにより得られる。重合開始源としては、重合反応をラジカル的に進行させるものであればなんら限定されないが、例えばラジカル発生剤、光、電離放射線などが挙げられる。特にラジカル発生剤が好ましく、過酸化物、アゾ化合物、過硫酸塩などが例示される。
【0019】
重合の方法もまた特に限定されるものではなく、モノマーをそのまま重合に供するいわゆるバルク重合、モノマーを溶解するフッ化炭化水素、塩化炭化水素、フッ化塩化炭化水素、アルコール、炭化水素、その他の有機溶剤中で行う溶液重合、水性媒体中で適当な有機溶剤存在下あるいは非存在下に行う懸濁重合、水性媒体に乳化剤を添加して行う乳化重合などが例示される。
【0020】
重合を行う温度、圧力も特に限定されるものではないが、0〜200℃の範囲で設定することが好ましく、室温から100℃が好ましい。圧力は10MPa以下の範囲が好ましく用いられ、3MPa以下の範囲が特に好ましい。
【0021】
光照射を受けて酸を発生する酸発生化合物(Y)としては、通常の化学増幅型レジスト材に使用されている酸発生化合物が採用可能である。すなわち、ジアリールヨードニウム塩、トリアリールスルホニウム塩、アリールフェニルジアゾニウム塩、トリアルキルスルホニウム塩、のようなオニウム塩、トリクロロメチル−s−トリアジン類などが挙げられる。
【0022】
(Z)成分の有機溶媒は(X)、(Y)両成分を溶解するものであれば特に限定されるものではない。メチルアルコール、エチルアルコール等のアルコール類、アセトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類、酢酸エチル、酢酸ブチル等の酢酸エステル類、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等のグリコールモノアルキルエーテル類、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、カルビトールアセテート等のグリコールモノアルキルエーテルエステル類などが挙げられる。
【0023】
本発明のレジスト組成物における各成分の割合は、通常含フッ素ポリマー(X)100質量部に対し酸発生化合物(Y)0.1〜20質量部および有機溶媒(Z)50〜2000質量部が適当である。好ましくは、含フッ素ポリマー(X)100質量部に対し酸発生化合物(Y)0.1〜10質量部および有機溶媒(Z)100〜1000質量部である。
【0024】
本発明のレジスト組成物には塗布性の改善のために界面活性剤、酸発生パターンの調整のために含窒素塩基性化合物、基材との密着性を向上させるために接着助剤、組成物の保存性を高めるために保存安定剤等を目的に応じ適宜配合できる。また本発明のレジスト組成物は、各成分を均一に混合した後0.2〜2μmのフィルターによってろ過して用いることが好ましい。
【0025】
本発明のレジスト組成物をシリコーンウエハなどの基板上に塗布乾燥することによりレジスト膜が形成される。塗布方法には回転塗布、流し塗布、ロール塗布等が採用される。形成されたレジスト膜上にパターンが描かれたマスクを介して光照射が行われ、その後現像処理がなされパターンが形成される。
【0026】
照射される活性エネルギー線としては、波長436nmのg線、波長365nmのi線等の紫外線、波長248nmのKrFエキシマレーザー、波長193nmのArFエキシマレーザー、波長157nmのF2エキシマレーザー等の遠紫外線、電子線、及びX線が挙げられる。
【0027】
現像処理液としては、各種アルカリ水溶液が適用される。水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化アンモニウム、テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド、トリエチルアミン等が例示可能である。
【0028】
【実施例】
以下、実施例により本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例にのみに限定されるものではない。まず実施例に先立ち本発明で使用したポリマーの合成例を示す。なお、R113はトリクロロトリフルオロエタン(有機溶媒)、TFEはテトラフルオロエチレン、HFPはヘキサフルオロプロピレン、PTFEはポリテトラフルオロエチレンを表す。
【0029】
(合成例1)
脱気した撹拌機付きの内容積0.2リットルのステンレス製オートクレーブに、R113を120g仕込み、TFE15.0g、ノルボルネン7.1g、ビニレンカーボネート6.5gを導入した。40℃に昇温し、10質量%のジイソプロピルパーオキシジカーボネートのR113溶液4mlを圧入し重合を開始した。40℃に達した時点での圧力は0.10MPaであった。5時間反応後圧力は0.08MPaに低下した。オートクレーブを室温まで冷却後、未反応ガスをパージし、ポリマー溶液を取り出した。得られたポリマー溶液をメタノールに投入しポリマーを析出させ、洗浄後50℃にて真空乾燥を行い、3.5gの含フッ素ポリマーを得た。
【0030】
得られたポリマーの組成はTFE単位/ノルボルネン単位/ビニレンカーボネート単位=40/30/30(モル%)であった。得られたポリマーの分子量をGPCで測定したところ、ポリスチレン換算数平均分子量は5000であった。
【0031】
得られたポリマー3gをテトラヒドロフラン30gに溶解し、水酸化ナトリウムを10質量%含むエタノール溶液25mlと混合後、室温で48時間攪拌し、その後希塩酸で中和した。IRスペクトルにてカルボニル基の消失と水酸基の生成を確認後、ポリマーを単離乾燥した。
【0032】
(合成例2、3)
連鎖移動剤(メタノール)を10g、20g追加すること以外合成例1と同様な方法で重合を実施した。得られたポリマーの組成は、それぞれ、TFE単位/ノルボルネン単位/ビニレンカーボネート単位=42/28/30(モル%)、および39/32/29(モル%)であり、数平均分子量はそれぞれ3500および2100であった。
【0033】
(合成例4)
脱気した撹拌機付きの内容積0.2リットルのステンレス製オートクレーブに、R113を120g仕込み、TFE15.0g、ノルボルナジエン6.9g、ビニレンカーボネート6.5gを導入した。40℃に昇温し、10質量%のジイソプロピルパーオキシジカーボネートのR113溶液4mlを圧入し重合を開始した。40℃に達した時点での圧力は0.11MPaであった。5時間反応後圧力は0.09MPaに低下した。オートクレーブを室温まで冷却後、未反応ガスをパージし、ポリマー溶液を取り出した。得られたポリマー溶液をメタノールに投入しポリマーを析出させ、洗浄後50℃にて真空乾燥を行い、3.2gの含フッ素ポリマーを得た。
【0034】
得られたポリマーの組成はTFE単位/ノルボルナジエン単位/ビニレンカーボネート単位=35/35/30(モル%)であった。得られたポリマーの分子量をGPCで測定したところ、ポリスチレン換算数平均分子量は3000であった。
【0035】
上記のポリマー3gをテトラヒドロフラン30gに溶解し、水酸化ナトリウムを10質量%含むエタノール溶液25mlと混合後、室温で48時間攪拌し、その後希塩酸で中和した。IRスペクトルにてカルボニル基の消失と水酸基の生成を確認後、ポリマーを単離乾燥した。
【0036】
(合成例5)
脱気した撹拌機付きの内容積0.2リットルのステンレス製オートクレーブに、R113を120g仕込み、HFP22.5g、シクロヘキシルビニルエーテル9.5g、ビニレンカーボネート6.5gを導入した。40℃に昇温し、10質量%のジイソプロピルパーオキシジカーボネートのR113溶液4mlを圧入し重合を開始した。40℃に達した時点での圧力は0.06MPaであった。5時間反応後圧力は0.045MPaに低下した。オートクレーブを室温まで冷却後、未反応ガスをパージし、ポリマー溶液を取り出した。得られたポリマー溶液をメタノールに投入しポリマーを析出させ、洗浄後50℃にて真空乾燥を行い、4.0gの含フッ素ポリマーを得た。
【0037】
得られたポリマーの組成はTFE単位/シクロヘキシルビニルエーテル単位/ビニレンカーボネート単位=34/45/21(モル%)であった。得られたポリマーの分子量をGPCで測定したところ、ポリスチレン換算数平均分子量は2300であった。
【0038】
上記のポリマー3gをテトラヒドロフラン30gに溶解し、水酸化ナトリウムを10質量%含むエタノール溶液25mlと混合後、室温で48時間攪拌し、その後希塩酸で中和した。IRスペクトルにてカルボニル基の消失と水酸基の生成を確認後、ポリマーを単離乾燥した。
【0039】
(合成例6)
合成例1で合成したポリマー3gをN,N−ジメチルアセトアミド10gに溶解し、この溶液の中にジ−tert−ブチル ジカーボネート4.6gを加え、かき混ぜて完全に溶解したのち、かき混ぜながらトリエチルアミン2.1gを約1分間かけて滴下した。滴下終了後、そのまま約3時間かき混ぜた。次いで、得られた溶液に対して20倍量の純水を加え、かき混ぜて水酸基がtert−ブトキシカルボニルオキシ基で置換された含フッ素ポリマーを析出させた。該析出物を純水で洗浄、脱水、乾燥して、水酸基がtert−ブトキシカルボニルオキシ基で置換された含フッ素ポリマー5.1gを得た。
【0040】
(合成例7〜10)
合成例2〜5で合成したポリマーを合成例6と同様な方法で処理し、含フッ素ポリマー7〜10を得た。
【0041】
(実施例1)
合成例6で合成した含フッ素ポリマー100質量部とトリメチルスルホニウムトリフレート5質量部をシクロヘキサノン700質量部に溶解させ、口径0.1μmのPTFE製フィルターを用いろ過してレジスト組成物を製造した。ヘキサメチルジシラザンで処理したシリコン基板上に、上記のレジスト組成物を回転塗布し塗布後80℃で2分間加熱処理して、膜厚0.3μmのレジスト膜を形成した。この膜の吸収スペクトルを紫外可視光光度計で測定したところ193nmの透過率は84%であった。
【0042】
窒素置換した露光実験装置内に、上記のレジスト膜を形成した基板を入れ、その上に石英板上にクロムでパターンを描いたマスクを密着させた。そのマスクを通じてArFエキシマレーザ光を照射し、その後80℃で2分間露光後ベークを行った。現像はテトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液(0.15質量%)で、23℃で2分間行い、続けて1分間純水で洗浄した。その結果、露光量20mJ/cm2でレジスト膜の露光部のみが現像液に溶解除去され、ポジ型の0.25μmラインアンドスペースパターンが得られた。
【0043】
実施例2〜5
合成例7〜10で合成した含フッ素ポリマーを用い、実施例1と同様の方法で実施した。その結果を表1にまとめた。
【表1】
【0044】
実施例6
実施例1〜5のレジスト膜の耐熱性及びエッチング耐性を測定した結果を表2に示す。
【表2】
【0045】
耐熱性:パターン状薄膜を形成したシリコン基板を150℃で1時間加熱後、膜厚変化を測定。加熱後の膜厚が加熱前の膜厚の90%を超えるものを◎、85%を超えるものを〇、それ以下を×とした。
【0046】
エッチング耐性:アルゴン/オクタフルオロシクロブタン/酸素混合ガスプラズマによりエッチング速度を測定し、ノボラック樹脂を1としたとき1.0及びそれ未満であるものを◎、1より大で1.2未満のものを〇、1.2より大なるものを×とした。
【0047】
【発明の効果】
本発明のレジスト組成物は、アルカリ水溶液で現像可能で、短波長の光源が適用でき、平坦性、ドライエッチング耐性、耐熱性等に優れたパターン状薄膜を容易に形成できる。
Claims (2)
- CF2=CX1X2(ただし、X1は水素原子またはフッ素原子を表し、X2は水素原子、フッ素原子、塩素原子、炭素数3以下のパーフルオロアルキル基または炭素数3以下のパーフルオロアルコキシ基を表す)で表される含フッ素モノマー(a)のモノマー単位、脂環型エチレン性モノマー(b)のモノマー単位、ビニレンカーボネート(c)のモノマー単位を加水分解して得られる2つの水酸基を、酸によって水酸基を再生可能な保護基によりブロックした構造を有するモノマー単位、を含む含フッ素ポリマー(X)、光照射を受けて酸を発生する酸発生化合物(Y)および有機溶媒(Z)を含むことを特徴とするレジスト組成物。
- CF 2 =CX 1 X 2 (ただし、X 1 は水素原子またはフッ素原子を表し、X 2 は水素原子、フッ素原子、塩素原子、炭素数3以下のパーフルオロアルキル基または炭素数3以下のパーフルオロアルコキシ基を表す)で表される含フッ素モノマー(a)のモノマー単位、脂環型エチレン性モノマー(b)のモノマー単位、ビニレンカーボネート(c)のモノマー単位を含む含フッ素ポリマー。
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