JP4395006B2 - ステアリングコラム位置調整装置 - Google Patents

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本発明は、チルト・テレスコ機能を備えたステアリング装置において、ステアリングコラムを支持する固定ブラケット及び可動ブラケットの強度及び剛性を高め、テレスコ調整におけるストローク範囲を大きくしながらも、その装置全体の小型化を容易にできるステアリングコラム位置調整装置に関する。
従来より、チルト・テレスコ調整装置を具備したステアリング装置が存在している。そのステアリングコラムは、一般に軸方向の所定の2箇所の部分で車体側に支持固定される。そして、ステアリングホィール側寄りの固定部には、そのステアリングコラムのチルト・テレスコを調整するブラケットが位置している。さらに、ステアリングコラムの前輪側寄りの固定部は、チルト操作に従って、ステアリングコラムのチルト回動中心としての役目をなしていたり、或いはステアリングコラムのテレスコ調整における軸方向の移動を案内するガイド部材としての役目をなしている。
そのステアリングコラムの位置調整装置における前輪側寄りの支持構造として、車体に固定される固定ブラケットと、ステアリングコラムに固定される可動ブラケットとを設けて、固定ブラケットの支持軸に対して可動ブラケットをステアリングコラムの軸方向と傾動方向に移動可能に支持するものが存在する。
たとえば、特許文献1(特開2002−293250)には、固定ブラケットと可動ブラケットと、これらに挿通するボルト,ナット等の支持軸を介して、前記固定ブラケットに保持して、その固定ブラケットに可動ブラケットを挟持する構造が開示されている。その可動ブラケットには、ステアリングコラムの軸方向移動に従って移動可能な長孔が形成されている。また、可動ブラケットの長孔は、ステアリングコラムの傾動方向移動に対して固定ブラケットの支持軸を中心軸として係合し、その接触部分は、回動する際の支点となる。
特開2002−293250
特許文献1によれば、固定ブラケットに保持される支持軸の締付け固定の状態によって、固定ブラケットに挟持される可動ブラケットが摺動可能に支持される。その摺動支持状態は、前記固定ブラケットと可動ブラケットとの締付け具合によって、ガタなく円滑に摺動させるという相反する条件を満足させる必要がある。しかしながら、前記固定ブラケットにおける支持軸の締付けが強過ぎると、ステアリングコラムの軸方向に摺動させるときに発生する抵抗荷重が増大し、ステアリングコラムの位置調整の操作が重くなる。
また、固定ブラケットにおける支持軸の締付け量が不足して、締付力が小さ過ぎると、ステアリングコラムの傾動方向への回動支持にガタが発生し、ステアリングコラムの位置調整の操作性又は操作感覚が悪くなる。このように、固定ブラケットの支持軸の締付け具合を、単にしっかりと、固定するだけでなく、ガタが発生しないように、強くすることと、円滑な摺動が得られるようにできるかぎり弱くすることとは、相反することになる。
そのような相反する条件をともに満足するための極限られた許容範囲での締付け管理は、極めて厳しく、容易にすることが困難である。また、可動ブラケットに固定ブラケットの支持軸が挿通する長孔が形成されているため、可動ブラケットの剛性を低下させるおそれがある。本発明の技術的課題(目的)は、ステアリングコラム位置調整装置における支持構造の剛性を高めるとともに、チルト・テレスコ調整時における摺動性を高め、且つガタ発生を防止するという相反する条件(二律背反)を満足させ、しかもこのような特性を有しながらも構造を極めて簡単なものとすることにある。
そこで、発明者は、上記課題を解決すべく、鋭意,研究を重ねた結果、本発明を、ステアリングコラムに固着された回動支持ブラケットがロアブラケットの幅方向両側の固定側部間に配置され、前記ロアブラケットの両固定側部に形成された固定側溝部と、回動支持ブラケットの両可動側部に形成された可動側溝部との間に球体が装着され、前記球体を回動中心として前記回動支持ブラケットを回動自在とし、前記球体の転動により前記回動支持ブラケットが摺動し、且つ長手方向に移動自在とし、前記回動支持ブラケットと前記ロアブラケットとを接合する連結調整ボルトを設け、前記ロアブラケットに対し前記連結調整ボルトが前記両固定側部間に固定され、前記回動支持ブラケットの両可動側部には、前記連結調整ボルトが挿通するとともに溝幅が前記連結調整ボルトの直径よりも大きな筋状孔部が回動支持ブラケットの長手方向に沿って形成されてなるステアリングコラム位置調整装置としたことにより、上記課題を解決したものである。
また、ステアリングコラムに固着され,その幅方向両側の可動側部に長手方向に沿って可動側溝部が形成された回動支持ブラケットと、幅方向両側の固定側部にその長手方向に沿って固定側溝部が形成されたロアブラケットと、球体とからなり、前記ロアブラケットの両固定側部間に前記回動支持ブラケットが配置され、前記固定側溝部と前記可動側溝部との間に前記球体が転動自在に装着され、前記球体を回動中心として前記回動支持ブラケットを回動自在とし、前記球体の転動により前記回動支持ブラケットが摺動し、且つ前記可動側部と前記固定側部と前記球体とのクリアランスを連結調整ボルトにより適宜調整可能とし、前記ロアブラケットに対し前記連結調整ボルトが前記両固定側部間に固定され、前記回動支持ブラケットの両可動側部には、前記連結調整ボルトが挿通するとともに溝幅が前記連結調整ボルトの直径よりも大きな筋状孔部が回動支持ブラケットの長手方向に沿って形成されてなるステアリングコラム位置調整装置としたことにより、上記課題を解決したものである。
前述の構成において、前記筋状孔部の後方側端部は開口状態としたり、前記可動側溝部の前方端部の形状は球面形状に形成され、後方端部は前記可動側部の後方側端縁箇所まで連続するとともに長手方向に直交する断面が略円弧形状としてなるステアリングコラム位置調整装置としたことにより、上記課題を解決したものである。
また、前記固定側溝部と可動側溝部は、その長手方向に直交する断面形状が、前記球体と略同等の円弧形状としてなるステアリングコラム位置調整装置としたことにより、上記課題を解決したものである。
請求項1又は請求項2の発明によれば、回動支持ブラケットとロアブラケットとは、球体を介して連結される構成であり、回動支持ブラケットの可動側部と、ロアブラケットの固定側部との間隔は、比較的大きなクリアランスとすることができる。よって、回動支持ブラケットとロアブラケットとの間には、高い精度によるクリアランスを形成する必要がなく、よって組み立て製造に熟練した技術が不要となるものである。また本発明では極めて簡単な構成により、ロアブラケットに対する回動支持ブラケットの軸方向への移動範囲を大きくし、ひいてはチルト・テレスコ調整における調整範囲量を大きくすることができる。しかも可動側溝部及び固定側溝部はその長手方向において、比較的短いものにすることができ、前記回動支持ブラケット及びロアブラケットの強度や剛性を高め、且つ小型化を容易に実現することができる。さらに、回動支持ブラケットの回動範囲を簡単に規制することができ、且つ球体の脱落防止構造も簡単にできる。
また、請求項3の発明によれば、衝突時の衝撃吸収において、回動支持ブラケットをロアブラケットから離脱させることができ、衝撃吸収性能を向上させることができる。また、請求項4の発明によれば、回動支持ブラケットの可動側溝部3と、固定側溝部の固定側溝部の間に球体を装着することを比較的容易に行なうことができるものである。さらに、請求項5の発明によれば、前記球体が可動側溝部及び固定側溝部に対して無駄の無い且つ正確な転動動作にすることができ、ひいては、チルト・テレスコ調整における操作感覚を極めて良好にすることができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図1(A)に示すように、ステアリング装置は、ステアリングコラム16とステアリングシャフト17とから構成され、該ステアリングコラム16内にステアリングシャフト17が収納されている。該ステアリングコラム16は、車体の前輪側寄りとステアリングホィール20側寄りの2箇所で支持固定されている。
そのステアリングホィール20側寄りにおけるステアリングコラム16の車体への固定部位は、コラムブラケット18が装着され、該コラムブラケット18にはチルト・テレスコによるステアリングホィール20の位置調整の操作を行うための操作レバー部19が装着されている。そのコラムブラケット18には、図1(A),図2(A)等に示すように、エネルギ吸収部材21が装着されている。また、前記コラムブラケット18は、カプセル部材22を介して車体に装着され、衝突等による衝撃発生時には、前記エネルギ吸収部材21が衝撃エネルギを吸収しつつ、前記カプセル部材22からコラムブラケット18が外れるようになっている。
そのステアリングコラム16の前輪側寄りにおける車体との固定部位は、図1,図2に示すように、チルト・テレスコ操作における移動回動支点を構成している。この移動回動支点とは、ステアリングコラム16のチルト調整における回動中心が軸方向に移動可能となる支点のことをいう。この部位を構成するのは、回動支持ブラケットAと、ロアブラケットBである。その回動支持ブラケットAは、前記ステアリングコラム16に固着され、該ステアリングコラム16を移動回動支点で支持するものである。
その回動支持ブラケットAは、図2,図5に示すように、支持頂部1の幅方向両側から略垂直状に可動側部2,2が形成されている。両可動側部2,2は、略平行に対向している。両可動側部2,2の下端には、前記ステアリングコラム16が固着されている。その両可動側部2,2には、同一位置に可動側溝部3,3が形成されている〔図5(D),(F)参照〕。該可動側溝部3は、図5(A),(C)等に示すように、回動支持ブラケットAの長手方向に沿って、前記可動側部2に形成されるものである。その回動支持ブラケットAの長手方向とは、該回動支持ブラケットAに装着されたステアリングコラム16の軸方向と同一方向である(略同一方向も含む)。その可動側溝部3の長手方向の長さは、テレスコ調整に必要なステアリングコラム16の移動ストロークの長さに基づいて設定される。
その可動側溝部3は、前記両可動側部2,2の表面側において凹部形状に形成されたものである。すなわち、前記両可動側溝部3,3は、前記両可動側部2,2の表面側から内方側で対向する他方側の可動側部2に向かって突出するように形成されたものである。その可動側溝部3の長手方向に直交する断面形状は円弧状であり、後述する球体12の一部が略面接触状態で収まるようになっている(図3参照)。
その可動側溝部3の形状は、長手方向に沿って前方側から後方側に向かって略半カプセル形状に形成されたものである。また、その可動側溝部3は、前方端部すなわち前輪側寄りの形状は前記可動側部2の長手方向前方側にて球面状の端部として形成されている。この可動側溝部3の前方側端部の形状は、略(1/4)球面形状である〔図5(A)乃至(F)参照〕。さらに、可動側溝部3の後方端部は、可動側部2の長手方向後方側端縁にまで連続しており、その長手方向に直交する断面形状が円弧形状の状態で端部として形成されたものとなる〔図5(A)参照〕。
その両可動側溝部3,3箇所には、図5(A),(C),(F)等に示すように、それぞれの長手方向の略中心箇所からステアリングホィール側に向かって筋状孔部4,4が形成されている。そして、両筋状孔部4,4は、可動側部2,2のステアリングホィール20側端部で開口され、その部位を以下において開口部4aと称するものである。該筋状孔部4は、回動支持ブラケットAと後述するロアブラケットBとを連結用ボルト11を介して連結する役目をなすものである。そして、前記筋状孔部4の高さ方向の寸法は、前記連結用ボルト11がステアリングコラム16のチルト調整範囲で上下動することができる程度に設定される〔図4,図8(A)乃至(C)参照〕。
次に、ロアブラケットBは、図1乃至図4及び図6に示すように、2つの固定用取付部6,6と、2つの固定側部7,7とから構成されている。そして、固定用取付部6と固定側部7とは、一体的に形成されており、両固定用取付部6,6は、連結材8にて、前記両固定側部7,7が平行となるように連結固定されている。その両固定側部7,7には、固定側溝部9,9が形成されている。
そのロアブラケットBは、図3,図4に示すように、前記両固定用取付部6,6を介して車体に固定され、両固定側部7,7で前記回動支持ブラケットAの可動側部2,2を挟持するようにして配置することによって、回動支持ブラケットAを支持するものである。その固定側溝部9は、図3,図4等に示すように、固定側部7の内側から外側に向かって凹み形成されたものである。その固定側溝部9の長手方向に直交する断面形状は、前記可動側溝部3と同様に円弧形状である。
また、換言すると、その固定側溝部9は、図6(A),(B)に示すように、固定側部7の内側から外方に向かって半割りカプセル形状に膨出形成されたものである。その固定側溝部9は、前記可動側溝部3と同様に球体の一部が収納される部位である。その固定側溝部9は、長手方向の両端が球面状に形成され、その長手方向の端部箇所が固定側溝部9における球体の移動終端箇所となる。該固定側溝部9及び前記可動側溝部3は、共にその長手方向に直交する断面形状が、前記球体12の球面と略等しい形状に形成される。これによって、その球体12が可動側溝部3及び固定側溝部9に対して無駄のない円滑な転動を行なうことができ、ひいては、チルト・テレスコ調整における操作感覚を極めて良好にすることができる。
そのロアブラケットBの両固定側部7,7間に回動支持ブラケットAの可動側溝部3,3が配置される。そして、回動支持ブラケットAとロアブラケットBにおいて左右両側には、それぞれ可動側溝部3と固定側溝部9とが対向するように設定される。このとき、前記回動支持ブラケットAとロアブラケットBとのそれぞれの軸方向を一致させたときに、前記可動側溝部3と固定側溝部9とが、長手方向に沿って略管状の通路を構成する。この可動側溝部3と固定側溝部9による管状の通路に球体12が挿入される。
すなわち、前記回動支持ブラケットAとロアブラケットBにおいて、幅方向の両側に球体12が一つずつ設けられることになる。その球体12は、前記回動支持ブラケットAとロアブラケットBとを組付ける際、前記可動側溝部3と固定側溝部9との間に挿入される。その球体12の挿入の一例としては、前記固定側溝部9,9と,前記可動側溝部3,3の長手方向の一端側の開口部とが適宜重なるような状態の位置において、前記球体12を挿入することが可能である。この球体12は、たとえば鋼製の球で高い真球度にて製造され、極めて硬度があって耐久性のあるものが好ましい。
このようにして、2つの球体12,12が回動支持ブラケットAとロアブラケットBとの間に配置され、両固定側部7,7にそれぞれ形成された支持孔10,10と、回動支持ブラケットAの両可動側部2,2にそれぞれ形成された筋状孔部4,4に連結調整ボルト11,13を貫通させて、回動支持ブラケットAとロアブラケットBとを接合する。
また、ロアブラケットBの固定側溝部9,9の長手方向の両側位置に、ロアブラケットBの幅方向を締め付けて回動支持ブラケットAの方向に球体12を適宜押しつけて、ガタが発生しないように、保持する連結調整ボルト11,13を設けている。そして、前記球体12を介して連結する際に、前記連結調整ボルト11,13を介して、回動支持ブラケットAと後述するロアブラケットBとの間の球体12との隙間を適宜設定することができるようになっている。
本発明において、チルト・テレスコ調整のテレスコ調整は、図7(A)乃至(C)に示すように、前記可動側溝部3と固定側溝部9により囲まれた領域内を前記球体12が転動することにより、前記回動支持ブラケットAが前記ロアブラケットBに対して摺動することによって行なわれる。この場合、図7(A)は、ステアリングホィール20の中立位置の状態を示す。そして、操作レバー部19のロックを解除して、ステアリングホィール20を運転者側に引いたり、前輪側に向かって押すことにより、球体12が可動側溝部3と固定側溝部9との間で転動し、回動支持ブラケットAがロアブラケットBに対して軸方向に摺動することができる。
また、チルト調整においては、図8に示すように、前記球体12がロアブラケットBに対して回動支持ブラケットAが回動する回動中心となる。図8(A)は、回動支持ブラケットAの軸方向と、ロアブラケットBの軸方向とが一致しており、図8(B)は、ステアリングコラム16とともにステアリングホィール20が角度θ分だけ下方に下がった状態である。
また、図8(C)は、ステアリングコラム16とともにステアリングホィール20が角度θ分だけ上方に上がった状態である。その球体12は可動側溝部3及び固定側溝部9内を転動することができるので、チルト調整とテレスコ調整は、略同時に行なうことも可能である。また、球体12の転動により、チルト・テレスコ調整を行なうものであり、球体12がベアリング的な役割を果たし、調整感覚を良好なものにすることができる。
この球体12により、前記回動支持ブラケットAとロアブラケットBとを支持するものであり、また前記球体12の転動によって、チルト・テレスコ調整を行なうものであるために、前記回動支持ブラケットAの両可動側部2,2と、ロアブラケットBの両固定側部7,7とは非接触状態となることが好ましく、その可動側部2と固定側部7との間には、クリアランスcが生じるようにそれぞれの寸法が設定されることが好ましい(図2,図3参照)。
その可動側部2と固定側部7とを非接触状態とすることにより、回動支持ブラケットAとロアブラケットBとは球体12のみによる接合状態であり、可動側部2と固定側部7とが相互に擦れ合うことがなく、前記ロアブラケットBに対して回動支持ブラケットAが軸方向移動及び回動動作を円滑に行うことができる。このように、可動側部2と固定側溝部9とのクリアランスcは、球体12の直径よりも小さい間隔となる範囲であれば、比較的広い範囲で設定することができるものである。
前記ロアブラケットBの固定側溝部9,9と、回動支持ブラケットAの可動側溝部3,3との長さに対して、これらに前記球体12の転がり長さ(距離)が加算されることで、回動支持ブラケットAの移動範囲は、可動側溝部3と固定側溝部9との総和に略等しくなる。すなわち、テレスコ調整時におけるステアリングコラム16のストローク量は、前記可動側溝部3と固定側溝部9の長さの総和から前記球体12の直径の分だけ差し引いたものに等しいものである。前記ロアブラケットBの固定側溝部9の長さは、エネルギ吸収部材21によりエネルギが吸収されるストロークに対して長めに設定されることがある。
また、前記回動支持ブラケットAの可動側溝部3,3の筋状孔部4の長さも前記エネルギ吸収部材21のエネルギ吸収時におけるストローク長さに対して適宜長さに設定されることがある。これによって、ステアリングコラム16の上側に位置する可動ブラケットが車体(固定ブラケット)から離脱しても、ステアリングコラム16の下側(ステアリングホィール20装着側と反対側)の支持構造における回動支持ブラケットAがロアブラケットBから分離せずに係合状態を維持することができるようにすることができる。これは、ステアリングホィール20側のボルトが回動支持ブラケットAの筋状孔部4内に収まり、軸方向移動を係合案内しつつ、その回動支持ブラケットAをロアブラケットBに対して球体12で軸方向摺動案内するので、前記エネルギ吸収部材の作動を円滑且つ安定させることができる。
また前述とは反対に、前記エネルギ吸収部材21の作動におけるステアリングコラム16の全移動を円滑にするために、下側の支持構造におけるボルトがロアブラケットBから離脱するようにすることもある。これは、ボルトがエネルギ吸収部材21の作動によって移動する回動支持ブラケットAにより押され、その荷重によって連結調整ボルト11がロアブラケットBから離れて回動支持ブラケットAの移動を阻害しないようにするためである。これらの設定は、車種等の種々の条件により決定されるものである。また、図9に示すように、回動支持ブラケットAにおいて、その可動側溝部3は、前方側と後方側を同一の球面形状とし、さらに筋状孔部4,4は、前方側及び後方側を閉鎖された形状とすることもある。
本発明は、回動支持ブラケットAとロアブラケットBとは、両可動側部2,2と両固定側部7,7とのそれぞれの間に球体12,12が配置され、該球体12を介して前記回動支持ブラケットAとロアブラケットBとが連結される構成である。よって、回動支持ブラケットAの両可動側部2,2と、ロアブラケットBの両固定側部7,7との間隔は、比較的大きなクリアランスcを設けておいてもかまわない。
すなわち、球体12が可動側溝部3と固定側溝部9から脱落しないような間隔であればよい。したがって、回動支持ブラケットAとロアブラケットBとの間には、高い精度によるクリアランスcを形成する必要がなく、よって組み立て製造に熟練した技術を不要とし、組立製造を比較的容易に行なうことができるものである。
また、ロアブラケットBと回動支持ブラケットAとの摺動連結箇所に球体12を設けて、該球体12をステアリングコラム16の軸方向摺動且つ傾動方向支点とすることにより、テレスコ調整におけるステアリングコラム16の軸方向のストローク範囲を前記可動側溝部3及び固定側溝部9によって構成するものである。そして、これら可動側溝部3と固定側溝部9をともに長手方向に沿って線状或いは筋状の溝としており、ストローク範囲は、可動側溝部3と固定側溝部9との総和に略等しいものである。
よって、可動側溝部3と固定側溝部9とはそれぞれ短いものであっても、チルトに必要なストロークを十分に得ることができる。そのため、上述したように、可動側溝部3及び固定側溝部9はその長手方向において、比較的短いものにすることができ、前記回動支持ブラケットA及びロアブラケットBの強度や剛性が高められ、且つ小型化を容易に実現することができる。
(A)は本発明を装着したステアリング装置の側面図、(B)は(A)の要部拡大図である。 (A)は本発明を装着したステアリング装置の要部平面図、(B)は(A)の要部拡大断面図である。 図2(B)のX1 −X1 矢視部における要部断面図である。 図2(B)のX2 −X2 矢視部における要部断面図である。 (A)は回動支持ブラケットの斜視図、(B)は回動支持ブラケットの平面図、(C)は回動支持ブラケットの側面図、(D)は(B)のX3 −X3 矢視断面図、(E)は(B)のX4 −X4 矢視断面図、(F)は(C)のX5 −X5 矢視断面図である。 (A)はロアブラケットの斜視図、(B)はロアブラケットの平面図、(C)はロアブラケットの正面図、(D)は(B)のX6 −X6 矢視図、(E)は(B)のX7 −X7 矢視断面図、(F)は(D)のX8 −X8 矢視断面図である。 (A)はステアリングホィールが中立位置に位置したときの球体の状態図、(B)は回動支持ブラケットがロアブラケットに対してステアリングホィール側に移動した状図、(C)は回動支持ブラケットがロアブラケットに対して前輪側に移動した状態図である。 (A)はロアブラケットと回動支持ブラケットとの軸方向が一致した状態図、(B)はロアブラケットに対して回動支持ブラケットの軸方向がステアリングホィール側にて下方に傾斜した状態図、(C)はロアブラケットに対して回動支持ブラケットの軸方向がステアリングホィール側にて上方に傾斜した状態図である。 (A)は本発明において回動支持ブラケットの可動側溝部の前方及び後方が閉鎖された状態とした構成の横断平面図、(B)は(A)に使用された回動支持ブラケットの側面図である。
符号の説明
A…回動支持ブラケット、B…ロアブラケット、3…可動側溝部、4…筋状孔部
9…固定側溝部、11,13…連結調整ボルト。

Claims (5)

  1. ステアリングコラムに固着された回動支持ブラケットがロアブラケットの幅方向両側の固定側部間に配置され、前記ロアブラケットの両固定側部に形成された固定側溝部と、回動支持ブラケットの両可動側部に形成された可動側溝部との間に球体が装着され、前記球体を回動中心として前記回動支持ブラケットを回動自在とし、前記球体の転動により前記回動支持ブラケットが摺動し、且つ長手方向に移動自在とし、前記回動支持ブラケットと前記ロアブラケットとを接合する連結調整ボルトを設け、前記ロアブラケットに対し前記連結調整ボルトが前記両固定側部間に固定され、前記回動支持ブラケットの両可動側部には、前記連結調整ボルトが挿通するとともに溝幅が前記連結調整ボルトの直径よりも大きな筋状孔部が回動支持ブラケットの長手方向に沿って形成されてなることを特徴とするステアリングコラム位置調整装置。
  2. ステアリングコラムに固着され,その幅方向両側の可動側部に長手方向に沿って可動側溝部が形成された回動支持ブラケットと、幅方向両側の固定側部にその長手方向に沿って固定側溝部が形成されたロアブラケットと、球体とからなり、前記ロアブラケットの両固定側部間に前記回動支持ブラケットが配置され、前記固定側溝部と前記可動側溝部との間に前記球体が転動自在に装着され、前記球体を回動中心として前記回動支持ブラケットを回動自在とし、前記球体の転動により前記回動支持ブラケットが摺動し、且つ前記可動側部と前記固定側部と前記球体とのクリアランスを連結調整ボルトにより適宜調整可能とし、前記ロアブラケットに対し前記連結調整ボルトが前記両固定側部間に固定され、前記回動支持ブラケットの両可動側部には、前記連結調整ボルトが挿通するとともに溝幅が前記連結調整ボルトの直径よりも大きな筋状孔部が回動支持ブラケットの長手方向に沿って形成されてなることを特徴とするステアリングコラム位置調整装置。
  3. 請求項1又は2において、前記筋状孔部の後方側端部は開口状態としてなることを特徴とするステアリングコラム位置調整装置。
  4. 請求項1,2又は3のいずれか1項の記載において、前記可動側溝部の前方端部の形状は球面形状に形成され、後方端部は前記可動側部の後方側端縁箇所まで連続するとともに長手方向に直交する断面が略円弧形状としてなることを特徴とするステアリングコラム位置調整装置。
  5. 請求項1,2,3又は4のいずれか1項の記載において、前記固定側溝部と可動側溝部は、その長手方向に直交する断面形状が、前記球体と略同等の円弧形状としてなることを特徴とするステアリングコラム位置調整装置。
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