JP4394893B2 - 故障診断システム - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、故障診断システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
空気調和装置に不具合が生じたときには、メンテナンスを行うサービスエンジニアなどによって故障確認および修理が行われる。サービスエンジニアは、空気調和装置に内蔵されるセンサ類の検知情報に基づいて故障の原因箇所の特定を行うことが多い。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
故障確認の対象となる、不具合が生じた空気調和装置の修理に慣れたベテランのサービスエンジニアは、空気調和装置に内蔵されるセンサ類により検知される情報に加えて五感を用いて故障の原因箇所を特定することができる。すなわち、異音や異臭などに基づいて故障の原因箇所をより的確且つ迅速に求めることができる。
【0004】
しかし、新人のサービスエンジニアや対象となる空気調和装置の修理をあまり行っていないサービスエンジニアは、五感を用いて故障の原因箇所を特定することが難しい。このため、ベテランのサービスエンジニアと同様に故障の原因箇所を特定できる手法が求められている。
【0005】
本発明の課題は、故障診断の正確度の向上及び見落としの低減を図ることができる故障診断システムを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の故障診断システムは、空気調和装置の故障診断を行う故障診断システムであって、情報検知装置、データサーバ、故障診断手段、部品管理サーバ、及び情報表示手段を備える。情報検知装置は、空気調和装置の音響、振動、臭気、映像の少なくとも1つの検知情報を検知できる電話である。また、情報検知装置は、後述する故障診断手段と通信網を介して接続される。データサーバは、過去に検知された検知情報である過去情報と、過去情報を検知した際の空気調和装置の機器状態とを元としたデータベースを構築する。データベースのデータは、データサーバから通信網を介して、情報記憶手段に送信される。情報記憶手段は、サービスカーに車載される。データベースのデータは、情報記憶手段に記憶される。故障診断手段は、サービスカーに車載される。また、故障診断手段は、データベースのデータと診断対象の空気調和装置の検知情報である新規情報とに基づいて故障診断を行う。また、故障診断手段は、データサーバからデータベースのデータの供給を受ける。また、故障診断手段は、故障診断により、交換が必要と診断される空気調和装置の交換部品を出力する。また、故障診断手段は、通信網を介して部品管理データベースを検索することで、交換部品を備える部品庫のうち空気調和装置の所在地に近接する部品庫を出力する。部品管理サーバは、空気調和装置の部品の部品庫における在庫情報を管理する部品管理データベースを構築する。情報表示手段は、サービスカーに車載される。また、情報表示手段は、GPSに基づいて、故障診断手段が出力した部品庫及び空気調和装置の所在地までの最適経路を表示する。
【0007】
情報検知装置は、空気調和装置の外部から、空気調和装置により生じる音響、振動、臭気、映像のうち少なくとも1つである検知情報を検知する電話である。電話は、通話用のマイク部やその他の機能を有していることにより、検知情報を検知可能である。なお、検知情報を検知する電話が行える検知の例として、マイク部による音響情報の検知、デジタルカメラ部による映像情報の検知、などが挙げられる。なお、情報検知装置としての電話は、空気調和装置の修理時に空気調和装置を分解した状態で検知情報を検知することも可能である。また、情報検知装置は、空気調和装置に予め備え付けられていても良い。
【0008】
また、情報検知装置は、故障診断手段と通信網を介して接続可能である。互いに接続することにより、情報検知装置が検知した検知情報を故障診断手段に提供し、故障診断手段で診断された故障診断の結果を情報検知装置に提供することが可能となる。さらに、情報検知装置と故障診断手段との接続は、近接的なものに限らず、遠隔的な接続や無線を介した接続であっても良い。
【0009】
また、情報検知装置として、携帯電話を用いても良い。携帯電話を用いる場合には、多機能且つ安価な情報検知装置として導入することが可能となるため、故障診断システムの初期コストを抑えることが可能となる。
【0010】
データサーバは、情報検知装置により過去に検知された過去情報と、過去情報に対応する空気調和装置の機器状態とを元にしたデータベースを構築する。機器状態は、空気調和装置の状態を指しており、具体的には、正常に運転している正常状態、故障している故障状態、運転を継続しても故障に至らないかもしれないが非効率な運転状態である非効率状態、まだ故障していないが運転を継続すると故障に至ると予想される状態である故障危惧状態、などを指している。また、故障の原因箇所についても含む。過去情報は、対象なる空気調和装置が現在の設置場所に設置された状態での検知情報や、空気調和装置の出荷前に行われた試運転時の検知情報(正常状態時)などである。故障診断手段は、データベースのデータと新規情報とに基づいて故障診断を行う。新規情報は、故障診断を行う際に検知される検知情報である。
【0011】
故障確認の対象となる、不具合が生じた空気調和装置の修理に慣れたベテランのサービスエンジニアは、空気調和装置に内蔵されるセンサ類により検知される情報に加えて、過去に体験した(五感に類する)検知情報と現在の(五感に類する)検知情報との比較などを用いて、故障の原因箇所を的確且つ迅速に特定することができる。
【0012】
ここでは、新規情報とデータベースとに基づいて、故障診断手段が空気調和装置の機器状態を把握し、故障診断を行う。すなわち、新規情報を検知した時点における空気調和装置の機器状態をデータベースに基づくことにより、故障診断システムが故障診断を行うことが可能となる。よって、故障診断システムにより、ベテランのサービスエンジニアと同様の故障診断を行うことができる。これにより、不具合が生じた空気調和装置の修理になれていないサービスエンジニアであっても、空気調和装置の故障診断の手段を増やせるため、故障診断の正確度の向上及び見落としの低減を図ることが可能となる。
【0013】
なお、空気調和装置から生じる音響に関する検知情報としては、冷媒通過音、ファン音、圧縮機のモータ音などが挙げられる。振動に関する検知情報としては、ファンのモータ回転の振動、圧縮機のモータ回転の軸ぶれ振動などが挙げられる。臭気に関する検知情報としては、圧縮機のモータが焼き付く際に生じる臭いなどが挙げられる。映像に関する検知情報としては、フィルタの汚れやフィンエレメントの汚れの画像などが挙げられる。
【0014】
故障診断手段は、情報検知装置により検知された検知情報とデータベースのデータとに基づいて故障診断を行い、空気調和装置の交換部品を出力する。これにより、故障診断手段の出力に従い部品の交換を行うことで、新人でもベテランと同様に修理を行うことができる。
【0015】
また、故障診断手段は、修理に必要な交換部品を備えている部品庫の場所を出力可能である。これにより、空気調和装置の修理を行うサービスエンジニアは、出力結果の部品庫で交換部品を入手することが可能となる。さらに、出力される部品庫は、故障診断の対象となる空気調和装置の所在地に近接する部品庫である。このため、サービスエンジニアが交換部品を入手するために必要な時間を最低限に抑えることが可能となる。
【0016】
なお、情報検知装置が空気調和装置に予め備えられている場合には、サービスエンジニアが空気調和装置の修理現場に向かうまでに、故障診断手段により交換部品が出力されると共に、在庫を備える部品庫についても出力することが可能となる。この場合、サービスエンジニアは、修理現場に向かう途中に部品庫を経由して交換部品を入手した後に修理現場へ向かっても良い。このような手順を踏むことにより、空気調和装置の迅速な修理を行うことが可能となる。
【0017】
部品管理サーバは、複数の部品庫を集中管理する部品管理データベースを有していても良く、また各部品庫ごとに設けられてその倉庫だけを管理する部品管理データベースを有していても良い。後者の場合には、故障診断手段が複数の部品管理サーバの部品管理データベースを元に検索を行う。
【0018】
また、故障診断手段は、サービスカーに車載される。このため、故障診断手段が運搬可能となっているため、故障診断を行うための固定拠点を設置せずに済む。よって、故障診断システムの構築コストを抑えることが可能となる。また、例えば、複数のサービスカーに備えられる故障診断手段を用いることが可能であるとすると、それぞれの故障診断手段が互いにバックアップシステムとして働くことが可能となる。この場合には、故障診断システムの頑強度をより向上させることができる。
【0019】
請求項2に記載の故障診断システムは、請求項1に記載の故障診断システムであって、故障診断手段が、新規情報と、正常運転の状態であるデータベースの機器状態に対応する過去情報とを比較して故障診断を行う。
【0020】
空気調和装置が正常運転の状態と異なっていると、情報検知装置で検知される検知情報と正常運転の状態であるデータベースの機器状態に対応する過去情報(以下、対応過去情報とする。)とが異なる場合が多い。また、空気調和装置が正常運転時と異なるまま運転を継続すると故障しやすい。
【0021】
ここでは、空気調和装置の対応過去情報と、故障診断の対象となる空気調和装置の新規情報とを比較して、違いがあると空気調和装置が非正常状態(故障状態、非効率状態、または故障危惧状態)であると診断する。このため、故障診断手段は、故障診断を容易に行うことができる。
【0022】
請求項3に記載の故障診断システムは、請求項1又は2に記載の故障診断システムであって、電話がデジタルカメラ部を有する。
【0023】
ここでは、電話がデジタルカメラ部を有している。これにより、映像情報の検知が可能となる。検知された映像情報は、電話の通信機能を利用して、故障診断手段に送信可能である。
【0024】
【発明の実施の形態】
〔実施形態〕
本発明に係る故障診断システムの実施形態の概略図を図4に、ブロック図を図5に示す。故障診断システムは、空気調和装置101から生じる音、空気調和装置101の外観などから、空気調和装置101の機器状態を装置外部から診断し、さらに空気調和装置101の故障診断を行うものである。また、故障診断システムでは、空気調和装置101が設置される顧客物件での対応を適切にするために、顧客物件への道程や交換部品の出力、交換部品の在庫管理などを併せて行う。
【0025】
<全体の構成>
故障診断システムは、携帯電話111、サービスカー112、データサーバ113、部品管理サーバ114、及び通信網115から構成される。また、故障診断される対象である空気調和装置101は、室内機102及び室外機103から構成される。
【0026】
携帯電話111は、携帯可搬の電話であり、さらに空気調和装置101の検知情報を検知する機能を有している。携帯電話111は、サービスエンジニアが空気調和装置101の修理現場に持参する。なお、携帯電話111は、図示しないGPS機能を有している。携帯電話111は、マイク部121、カメラ部122、通信部123、ディスプレイ部124、及びキー部125を有する。
【0027】
マイク部121は、通話時に用いられる送話用マイクであり、空気調和装置101からの音情報を取得可能である。音情報としては、空気調和装置101のファンで生じる音や圧縮機で生じる音などがあげられる。
【0028】
カメラ部122は、デジタル画像を撮影可能であり、空気調和装置101の外観や機器分解時の内観など映像情報の取得が可能である。外観の映像情報としては、空気調和装置101のフィルタの汚れやフィンエレメントの汚れの画像などが挙げられる。
【0029】
通信部123は、通信網115に接続され、通話や情報伝達に用いられると共に、マイク部121及びカメラ部122で取得された検知情報など空気調和装置101に関する情報を送信可能である。また、通信部123は、後記するサービスカー112の車載通信部131から故障診断結果を受信可能である。
【0030】
ディスプレイ部124は、電話に関する様々な表示が可能であり、さらに携帯電話111が有するGPS機能を利用して、地図などの表示が可能となっている。また、ディスプレイ部124は、カメラ部122で撮影した画像を表示可能である。さらに、ディスプレイ部124は、空気調和装置101の故障診断結果の表示が可能である。
【0031】
キー部125は、携帯電話111への入力を受け付ける。また、キー部125は、空気調和装置101に関する情報入力の受付が可能である。空気調和装置101に関する情報としては、機種名や機種番号など空気調和装置101を特定する情報や、現在の機器状況などが含まれる。さらに、キー部125は、空気調和装置101の修理に必要となる交換部品の部品番号の入力が可能である。
【0032】
なお、携帯電話111には、バーコードリーダ126が接続可能である。バーコードリーダ126は、バーコードがなぞられることにより、キー部125の代わりに空気調和装置101に関する入力を受け付ける。
【0033】
サービスカー112は、サービスエンジニアが修理現場へ向かう際に用いる。サービスカー112は、車載通信部131、車載コンピュータ132が設けられる。また、サービスカー112には、図示しないGPS機能が搭載されている。車載通信部131は、サービスカー112に載置されており、携帯電話、PHS、無線LANなどの無線通信により通信網115に接続されて通信を行う。車載通信部131は、例えば、故障診断の結果を携帯電話111の通信部123などに送信可能である。車載コンピュータ132は、サービスカー112に積載されており、車載通信部131と接続される。車載コンピュータ132は、故障診断部133、車載記憶手段134、及び車載表示部135を有している。故障診断部133は、空気調和装置101の故障診断を行う。さらに詳細には、故障診断部133は、携帯電話111から送信された検知情報と、データサーバ113から送信されて車載記憶手段134に記憶されるデータベースとに基づいて、空気調和装置101の故障診断を行う。故障診断の結果には、空気調和装置101が正常運転しているか故障しているか、故障の原因箇所はどこか、などが含まれる。なお、車載コンピュータ132は、ノートブック式パーソナルコンピュータやPDAなど可搬可能なコンピュータであってもよい。車載表示部135は、車載コンピュータ132の表示部であり、図示しないGPSに基づくナビゲーション表示が可能である。ナビゲーション表示は、GIS(Geographic Information System:地理情報システム)により、現在位置、顧客物件の位置、さらに空気調和装置101の交換部品の在庫がある部品庫の位置などを表示可能であり、さらに顧客物件や部品庫までの経路表示が可能となっている。
【0034】
データサーバ113は、空気調和装置101の過去の検知情報及び機器状態に基づいたデータベースを構築する。データサーバ113は、データサーバ通信部141及びデータサーバ処理部142を備える。データサーバ通信部141は、通信網115に接続されており、携帯電話111、サービスカー112、及び部品管理サーバ114と通信可能である。データサーバ処理部142は、データベースの各種処理を行う。データサーバ処理部142は、データサーバ記憶手段143及びデータベース構築手段144を有する。データサーバ記憶手段143は、データベースを記憶する。データベース構築手段144は、データサーバ通信部141で受信した検知情報及び機器情報を元にして、データベースを構築する。このデータベースは、空気調和装置101の機器状態とその機器状態における空気調和装置101に関する検知情報とを対応づけるものである。
【0035】
部品管理サーバ114は、複数の部品庫に保管される空気調和装置101の交換部品の在庫を集中管理する。部品管理サーバ114は、部品管理サーバ通信部151及び部品管理サーバ処理部152を備える。部品管理サーバ通信部151は、通信網115に接続されており、携帯電話111、サービスカー112、及びデータサーバ113と通信可能である。部品管理サーバ処理部152は、部品管理に関する各種処理を行う。特に、部品管理サーバ処理部152は、部品管理データベースを構築する。部品管理サーバ処理部152は、部品管理サーバ記憶手段153を有する。部品管理サーバ記憶手段153は、部品管理サーバ処理部152で構築された部品管理データベースを記憶する。
【0036】
<動作>
故障診断システムは、データサーバ113において、空気調和装置101の機器情報と、音情報及び映像情報を含む検知情報とを元にしてデータベース構築を行い、サービスカー112の故障診断部133がこのデータベースを用いて故障診断を行う。以下では、データベースの構築手順、データベースの供給手順、及び故障診断手順を示す。
【0037】
(a)データベース構築及びデータ供給
サービスエンジニアにより持参された携帯電話111で、空気調和装置101の検知情報を取得する。具体的には、携帯電話111のマイク部121及びカメラ部122により、空気調和装置101から生じる音を音情報として集音すると共に、空気調和装置101の映像情報を取得する。また、サービスエンジニアにより確認される空気調和装置101の機器状態を、検知情報取得時の機器状態としてキー部125やバーコードリーダ126で受け付ける。検知情報と機器状態とは、通信部123から通信網115を介してデータサーバ113のデータサーバ通信部141に送られる。データサーバ処理部142のデータベース構築手段143は、検知情報と機器状態とを元にして、データベースを構築する。すなわち、空気調和装置101の特定の機器状態において生じる音情報や映像情報をデータベースとして蓄積する。構築されたデータベースは、データサーバ記憶手段143に記憶される。
【0038】
また、データサーバ記憶手段143に記憶されるデータベースのデータは、通信網115を介してサービスカー112の車載記憶手段134に供給される。これにより、サービスカー112の車載コンピュータ132の故障診断部133がデータベースのデータに基づいて空気調和装置101の故障診断を行うことができる。
【0039】
(b)故障診断
顧客からの修理依頼の連絡を受けた場合に、顧客物件の近くにいるサービスカー112が顧客物件へ向かう。その際に、車載表示部135に顧客物件への最適経路がGISにより表示される。サービスカー112を運転するサービスエンジニアは、最適経路表示に従って走行することにより、顧客物件への到達時間を短くすることができる。
【0040】
顧客物件において、サービスエンジニアは、空気調和装置101の温度センサや圧力センサのセンサ値に基づいて、空気調和装置101の故障診断を行う。
【0041】
また、サービスエンジニアが持参した携帯電話111のマイク部121において空気調和装置101から生じる音を新規音情報として集音すると共に、携帯電話111のカメラ部122において空気調和装置101の外観映像を新規映像情報として記録する。集音や撮影を行う部位は、サービスエンジニアに対してマニュアル化してある。サービスエンジニアは、これらの新規検知情報を通信部123から通信網115を介してサービスカー112の車載通信部131へと送信させる。車載通信部131は、新規検知情報を車載コンピュータ132に送る。車載コンピュータ132の故障診断部133は、車載記憶手段134に記憶されているデータベースの検知情報(過去に蓄積された検知情報。以下、過去検知情報とする。)と車載通信部131から受けた検知情報(新規検知情報)とを比較して、空気調和装置101の機器状態の診断、すなわち故障診断を行う。
【0042】
例えばファンから異音が発生している場合に、新規音情報とデータベースの対応過去音情報とを比較して、ファンから発生している異音をスペクトル分析して正常運転時と比較することにより、故障診断部133は、ファンの異常箇所を特定する故障診断を行う。
【0043】
また、例えば新規音情報がデータベースの過去音情報に音スペクトルの特徴などがほぼ一致し、それに対応する空気調和装置101の機器状態が圧縮機の故障状態であるとすると、故障診断部133は、圧縮機に故障が生じていると故障診断を行う。
【0044】
さらに、例えばフィルタが撮影された画像である新規画像情報とデータベースの過去画像情報とを比較して、フィルタに汚れが確認される場合には、故障診断部133は、フィルタの汚れにより不具合が生じていると故障診断を行う。
【0045】
これらの故障診断に併せて、故障診断部133は、空気調和装置101の修理に必要な交換部品を出力すると共に、部品管理サーバ114の部品管理サーバ記憶手段153に記憶される部品管理データベースを検索して、交換部品を在庫する部品庫の出力を行う。
【0046】
故障診断部133により診断された故障診断結果は、車載通信部131から通信網115を経て通信部123に送られる。故障診断結果は、ディスプレイ部124に表示される。サービスエンジニアは、自己の故障診断の結果と故障診断システムによる故障診断結果とに基づいて空気調和装置101の修理を行う。
【0047】
故障診断部133による故障診断の結果が正しい場合、サービスエンジニアは、故障診断結果に基づいて修理を行う。また、故障診断部133による故障診断の結果が正しくない場合、サービスエンジニアは、サービスエンジニア自身の故障判断に基づいて修理を行う。後者の場合、必要な交換部品の在庫確認を行う。キー部125またはバーコードリーダ126により入力を受け付けた交換部品情報は、携帯電話111からサービスカー112の車載コンピュータ132に送信される。車載コンピュータ132の故障診断部133は、交換部品情報に基づいて、部品管理サーバ114の部品管理サーバ記憶手段153に記憶される部品管理データベースを検索して、交換部品を在庫する部品庫の再出力を行う。
【0048】
サービスカー112に交換部品を積載している場合、サービスエンジニアは、交換部品を用いて修理を行う。一方、交換部品を積載していない場合、サービスエンジニアは、交換部品を在庫する部品庫に交換部品をサービスカー112により取りに行く、または顧客物件または部品庫の近辺に所在する他のサービスカー112に携帯電話111を介して交換部品を持参するよう依頼する。
【0049】
以上により、交換部品を交換して、空気調和装置101の修理を完了する。
【0050】
空気調和装置101の修理完了後、キー部125やバーコードリーダ126を介して、サービスエンジニアが空気調和装置101からの修理において判明した空気調和装置101の機器状態を入力する。今回、新規に入力された機器状態は、新規検知情報と合わせてデータサーバ113に送信される。データサーバ処理部142のデータベース構築手段144は、新規検知情報と新規に入力された機器状態とに基づいて、データベースの再構築を行う。これにより、故障診断部133による故障診断が正しかった場合にはさらにデータベースの強化が図られ、故障診断が機器状態と異なっていた場合には、データベースのデータの追加を行われる。これにより今後の故障診断がより適切となるデータベースを構築して、故障診断の精度を向上させることができる。更新されたデータベースは、通信網115を介してサービスカー112の車載記憶手段134に供給されて記憶される。
【0051】
<特徴>
(1)
本実施形態に係る故障診断システムでは、検知情報を元にしたデータベースを構築し、このデータベースと新規検知情報とにより空気調和装置101の機器状態を外部から得ることが可能となる。よって、修理を行うサービスエンジニアは、空気調和装置101に対する自己の故障診断に加えて、故障診断システムから故障診断結果を得られる。これにより、故障診断システムによる故障診断結果がない場合に比べて、空気調和装置101の修理をより適切に行うことが可能となる。
【0052】
サービスカー112の故障診断部133は、データサーバ113のデータベース構築手段144で構築されたデータベースの検知情報(過去検知情報)と、携帯電話111のマイク部111及びカメラ部122で検知された検知情報(新規検知情報)とを比較して機器状態を診断し、故障診断を行う。すなわち、新規検知情報がデータベースの過去検知情報とほぼ一致しているものがある場合、故障診断部133は、データベースにおいて過去検知情報に対応する空気調和装置101の機器状態が現在の空気調和装置101の機器状態であると判断する。また、正常運転の状態における過去検知情報と新規検知情報とを比較して、例えば新規音情報と正常運転時の過去音情報との音スペクトルを比較することにより、故障診断部133は、空気調和装置101に何らかの故障が生じていると診断する。
【0053】
これらにより、例えば新人のサービスエンジニアや対象となる空気調和装置の修理をあまり行っていないサービスエンジニアなどが修理を行う場合にも、音情報に基づいた故障診断を行えるベテランのサービスエンジニアと同様に、故障の原因箇所を音に基づいて特定することが可能となる。
【0054】
(2)
本実施形態に係る故障診断システムでは、携帯電話111において検知情報を検知する。携帯電話111は、少なくとも通信部123において通信が可能であるため、他の通信手段を必要としないで故障診断部133との通信が可能となる。また、携帯電話111は、通話用のマイク部121や撮影用のカメラ部122を用いて検知情報を検知可能である。このため、取得した検知情報を通信部123により故障診断部133などへ送信することが可能である。さらに、携帯電話111は、多機能且つ安価な情報検知装置であるため、故障診断システムの初期コストを抑制することが可能となる。
【0055】
(3)
本実施形態に係る故障診断システムでは、故障診断部133がサービスカー112に車載される車載コンピュータ132に備えられる。このため、故障診断部133が運搬可能となっているため、故障診断を行うための固定拠点を設置せずに済む。よって、故障診断システムの構築コストを抑えることが可能となる。
【0056】
また、例えば複数のサービスカー112に備えられる故障診断部133を用いることが可能であるとすると、それぞれの故障診断部133が互いにバックアップシステムとして働くことが可能となる。この場合には、故障診断システムの頑強度をより向上させることができる。
【0057】
(4)
本実施形態に係る故障診断システムでは、携帯電話111のディスプレイ部124に故障診断部133での故障診断結果を表示可能となっている。これにより、空気調和装置101を修理するサービスエンジニアは、修理する現場において故障診断の結果を知ることが可能となる。
【0058】
また、故障診断部133は、空気調和装置101の交換に必要な部品を出力する。この出力結果に従って部品の交換を行うことで、新人でもベテランと同様に修理を行うことができる。
【0059】
さらに、故障診断部133は、部品管理サーバ114の部品管理サーバ記憶手段153が記憶する部品管理データベースに基づいて、出力した交換部品を備えている部品庫の場所を出力可能である。これにより、空気調和装置101の修理を行うサービスエンジニアは、出力指定された部品庫において空気調和装置101の交換部品を入手することが可能となる。さらに、出力される部品庫は、空気調和装置101が所在する顧客物件に近接する部品庫である。このため、サービスエンジニアが交換部品を入手するために必要な時間を最低限に抑えることが可能となる。
【0060】
加えて、空気調和装置101の修理において判明した空気調和装置101の機器状態は、キー部125またはバーコードリーダ126において入力受け付け可能となっている。新規検知情報と入力された機器状態とを元にして、データベース構築手段144がデータベースの修正またはデータベースの強化を行うことにより、データベースのデータが充実し、故障診断の精度を向上させることができる。
【0061】
<他の実施形態>
(a)
本実施形態に係る故障診断システムでは、携帯電話111がカメラ部122を有しているが、カメラ部122を有していなくてもよい。この場合には、マイク部121から集音した空気調和装置101からの音情報のみに基づいて、故障診断部133が故障診断を行う。
【0062】
(b)
本実施形態に係る故障診断システムでは、携帯電話111のカメラ部122がデジタル画像を撮影可能であり、ディスプレイ部124がカメラ部122で撮影した画像を表示可能となっている。ここでさらに、カメラ部122が動画撮影可能であったり、ディスプレイ部124が動画表示可能であったりしても良い。
【0063】
例えばカメラ部122が動画撮影可能であると、空気調和装置101の故障時に点滅するLEDの映像や、空気調和装置101の内部のファンの稼動タイミングなどの撮影が可能となり、静止画以上の情報を取得することが可能となる。
【0064】
また、ディスプレイ部124が動画表示可能であると、車載コンピュータ132が故障診断の結果に加えて空気調和装置101の動画による修理ガイドを車載通信部131から携帯電話111に送信することにより、ディスプレイ部124において動画の修理ガイドを表示することが可能となる。サービスエンジニアがこの修理ガイドを参照して空気調和装置101の修理を行うことで、修理対応をさらに適切に行うことが可能となる。
【0065】
(c)
本実施形態に係る故障診断システムでは、故障診断部133が車載コンピュータ132に含まれており、車載通信部131を介して通信網115に接続する。しかし、車載コンピュータ132が可搬可能である場合には、車載通信部131以外の通信手段と接続されて通信を行っても良い。この場合には、サービスエンジニアが車載コンピュータ132を持ち歩くことで、サービスカー112を用いずに故障診断システムを提供することが可能となる。また、車載コンピュータ132は、携帯電話111と直接に有線接続されても良い。この場合には、携帯電話111から検知情報を直接取得すると共に、携帯電話111を用いて通信を行うことが可能となる。さらに、車載コンピュータ132は、パーソナルコンピュータなどの汎用機に限られず、故障診断専用のコンピュータであっても良い。
【0066】
(d)
本実施形態に係る故障診断システムでは、部品管理サーバ114は、複数の部品庫の在庫を集中管理する部品管理データベースを有している。ここで、それぞれの部品庫など複数の部品管理サーバ114が設けられていてもよい。後者の場合には、故障診断部133が複数の部品管理サーバ114の部品管理データベースを元に検索を行い、交換部品を備えている部品庫の場所を出力する。
【0067】
(e)
本実施形態に係る故障診断システムでは、データベース構築のために入力される空気調和装置101の機器状態がサービスエンジニアにより携帯電話111から入力される。ここで、空気調和装置101の機器状態を車載コンピュータ132において入力受付しても良い。例えば、車載コンピュータ132がキーボードやペン入力部などを有している場合には、携帯電話111での入力に比べてさらなる効率化を図ることができる。
【0068】
(f)
本実施形態に係る故障診断システムでは、交換部品の在庫確認を行う際に、携帯電話111から車載コンピュータ132に交換部品情報が送られ、さらに部品管理サーバ114の部品管理データベースを検索する。ここで、部品管理サーバ114が部品管理データベースの検索が可能である場合には、携帯電話111に入力された交換部品情報を部品管理サーバ114に直接送信し、部品管理サーバ114が検索を行い、その結果を同様に携帯電話111に送信しても良い。
【0069】
〔第1変形例〕
本発明に係る故障診断システムの第1変形例の概略図を図6に、ブロック図を図7に示す。故障診断システムは、空気調和装置201から生じる音などから、空気調和装置201の機器状態を装置外部から診断し、さらに空気調和装置201の故障診断を行うものである。また、故障診断システムでは、空気調和装置201が設置される顧客物件での対応を適切にするために、顧客物件への道程や交換部品の出力、交換部品の在庫管理などを併せて行う。
【0070】
<全体の構成>
故障診断システムは、サービスカー211、データサーバ212、部品管理サーバ213、及び通信網214から構成される。
【0071】
故障診断される対象である空気調和装置201は、顧客物件に設置されており、室内機202及び室外機203から構成される。空気調和装置201は、家庭用であっても事業所用であっても良い。空気調和装置201は、室内機202が室内機検知部205を、室外機203が室外機検知部206を、それぞれ備える。各検知部205、206は、空気調和装置201の検知情報、特に音情報を検知する。また、空気調和装置201は、室内機検知部205及び室外機検知部206が検知した検知情報を送信すると共に故障診断結果を受信可能な通信部207、空気調和装置201の稼働状況や故障診断結果を表示可能な表示部208をさらに備える。
【0072】
サービスカー211は、サービスエンジニアが修理現場へ向かう際に用いる。サービスカー211は、車載通信部221、車載コンピュータ222が設けられる。また、サービスカー211には、図示しないGPS機能が搭載されている。車載通信部221は、サービスカー211に載置されており、携帯電話、PHS、無線LANなどの無線通信により通信網214に接続されて通信を行う。車載通信部221は、例えば、故障診断の結果を通信部207などに送信可能である。車載コンピュータ222は、サービスカー211に積載されており、車載通信部221と接続される。車載コンピュータ222は、故障診断部223、車載記憶手段224、及び車載表示部225を有している。故障診断部223は、空気調和装置201の故障診断を行う。さらに詳細には、故障診断部223は、各検知部205、206と、データサーバ212から送信されて車載記憶手段224に記憶されるデータベースとに基づいて、空気調和装置201の故障診断を行う。故障診断の結果には、空気調和装置201が正常運転しているか故障しているか、故障の原因箇所はどこか、などが含まれる。なお、車載コンピュータ222は、ノートブック式パーソナルコンピュータやPDAなど可搬可能なコンピュータであってもよい。車載表示部225は、車載コンピュータ222の表示部であり、図示しないGPSに基づくナビゲーション表示が可能である。ナビゲーション表示は、GISにより、現在位置、顧客物件の位置、さらに空気調和装置101の交換部品の在庫がある部品庫の位置などを表示可能であり、さらに顧客物件や部品庫までの経路表示が可能となっている。
【0073】
データサーバ212は、空気調和装置201の過去の検知情報及び機器状態に基づいたデータベースを構築する。データサーバ212は、データサーバ通信部231及びデータサーバ処理部232を備える。データサーバ通信部231は、通信網214に接続されており、通信部207、サービスカー211、及び部品管理サーバ214と通信可能である。データサーバ処理部232は、データベースの各種処理を行う。データサーバ処理部232は、データサーバ記憶手段233及びデータベース構築手段234を有する。データサーバ記憶手段233は、データベースを記憶する。データベース構築手段234は、データサーバ通信部231で受信した検知情報及び機器情報を元にして、データベースを構築する。このデータベースは、空気調和装置201の機器状態とその機器状態における空気調和装置201に関する検知情報とを対応づけるものである。
【0074】
部品管理サーバ213は、複数の部品庫に設置されており、それぞれの部品庫に保管される空気調和装置201の交換部品の在庫を管理する。部品管理サーバ213は、部品管理サーバ通信部241及び部品管理サーバ処理部242を備える。部品管理サーバ通信部241は、通信網214に接続されており、通信部207、サービスカー211、及びデータサーバ212と通信可能である。部品管理サーバ処理部242は、部品管理に関する各種処理を行う。特に、部品管理サーバ処理部242は、部品管理データベースを構築する。部品管理サーバ処理242は、部品管理サーバ記憶手段243を有する。部品管理サーバ記憶手段243は、部品管理サーバ処理部242で構築された部品管理データベースを記憶する。
【0075】
<動作>
故障診断システムは、データサーバ212において、空気調和装置201の機器情報と、音情報を含む検知情報とを元にしてデータベース構築を行い、サービスカー211の故障診断部223がこのデータベースを用いて故障診断を行う。以下では、データベースの構築手順、データベースの供給手順、及び故障診断手順を示す。
【0076】
(a)データベース構築及びデータ供給
空気調和装置201に設けられる室内機検知部205及び室外機検知部206で、空気調和装置201の検知情報を取得する。また、サービスエンジニアにより確認される空気調和装置101の機器状態を、検知情報取得時の機器状態として車載コンピュータ222で受け付ける。検知情報と機器状態とは、それぞれ通信部207及び車載通信部221から通信網214を介して、データサーバ212のデータサーバ通信部231に送られる。データサーバ処理部232のデータベース構築手段233は、検知情報と機器状態とを元にして、データベースを構築する。すなわち、空気調和装置201の特定の機器状態において生じる音情報などをデータベースとして蓄積する。構築されたデータベースは、データサーバ記憶手段233に記憶される。
【0077】
また、データサーバ記憶手段233に記憶されるデータベースのデータは、通信網214を介してサービスカー211の車載記憶手段224に供給される。これにより、サービスカー211の車載コンピュータ222の故障診断部223が、データベースのデータに基づいて空気調和装置201の故障診断を行うことができる。
【0078】
(b)故障診断
顧客からの修理依頼の連絡を受けた場合には、顧客物件の近くにいるサービスカー112が顧客物件へ向かう。連絡に併せて、空気調和装置201の各検知部205、206は、通信部207から通信網214を介してサービスカー211の車載通信部221に検知情報を送信する。車載通信部221は、新規検知情報を車載コンピュータ222に送る。車載コンピュータ222の故障診断部223は、車載記憶手段224に記憶されているデータベースの検知情報(過去に蓄積された検知情報。以下、過去検知情報とする。)と車載通信部221から受けた検知情報(新規検知情報)とを比較して、空気調和装置201の機器状態の診断、すなわち故障診断を行う。
【0079】
例えばファンから異音が発生している場合に、新規音情報とデータベースの対応過去音情報とを比較して、ファンから発生している異音をスペクトル分析して正常運転時と比較することにより、故障診断部223は、ファンの異常箇所を特定する故障診断を行う。
【0080】
また、例えば新規音情報がデータベースの過去音情報に音スペクトルの特徴などがほぼ一致し、それに対応する空気調和装置201の機器状態が圧縮機の故障状態であるとすると、故障診断部223は、圧縮機に故障が生じていると故障診断を行う。
【0081】
これらの故障診断に併せて、故障診断部223は、空気調和装置201の修理に必要な交換部品を出力すると共に、部品管理サーバ213の部品管理サーバ記憶手段243に記憶される部品管理データベースを検索して、交換部品を在庫する部品庫の出力を行う。
【0082】
これにより、顧客物件へ向かうサービスカー211の車載表示部225には、故障診断部223での故障診断結果、修理に必要となる交換部品が出力される。すなわち、車載表示部225には、顧客物件への最適経路がGISにより表示されると共に、予想される空気調和装置201の故障原因などが表示される。また、空気調和装置201の表示部208も、故障診断部223における故障診断結果を表示可能である。
【0083】
さらにここで、サービスカー211に交換部品を積載している場合、サービスカー211を運転するサービスエンジニアは、最適経路表示に従って走行することにより、顧客物件への到達時間を短くすることができる事ができると共に、すぐに交換部品を用いて修理を行うことができる。一方、交換部品を積載していない場合、サービスエンジニアは、その旨を車載コンピュータ222に入力する。これに対して、車載コンピュータ222は、予め検索した結果に基づいて、交換部品を在庫する部品庫を経て顧客物件へ向かう最適経路を車載表示部225に表示する。これにより、サービスエンジニアは、部品庫を経由する最適経路表示に従って走行することにより、顧客物件への到達時間を短くすることができる事ができると共に、やはりすぐに交換部品を用いて修理を行うことができる。これらにより、空気調和装置201の修理に要する時間をできるだけ短くすることが可能となる。
【0084】
顧客物件において、サービスエンジニアは、空気調和装置201の温度センサや圧力センサのセンサ値に基づいて、空気調和装置201の故障診断を行う。サービスエンジニアは、自己の故障診断の結果と故障診断システムによる故障診断結果とに基づいて空気調和装置201の修理を行う。
【0085】
故障診断部223による故障診断の結果が正しい場合、サービスエンジニアは、故障診断結果に基づいて修理を行う。また、故障診断部223による故障診断の結果が正しくない場合、サービスエンジニアは、サービスエンジニア自身の故障判断に基づいて修理を行う。後者の場合、サービスエンジニアは、車載コンピュータ222を介して必要な交換部品の在庫確認を行う。車載コンピュータ222の故障診断部223は、必要となる交換部品に基づいて、部品管理サーバ213の部品管理サーバ記憶手段243に記憶される部品管理データベースを検索して、交換部品を在庫する部品庫の再出力を行う。この結果に基づいて、サービスエンジニアは、交換部品を在庫する部品庫に交換部品をサービスカー211により取りに行く、または通信網214を介して顧客物件または部品庫の近辺に所在する他のサービスカー211に交換部品を持参するよう依頼する。
【0086】
以上により、交換部品を交換して、空気調和装置201の修理を完了する。
【0087】
空気調和装置201の修理完了後、サービスエンジニアが空気調和装置201からの修理において判明した空気調和装置201の機器状態を車載コンピュータ222に入力する。今回、新規に入力された機器状態は、新規検知情報と合わせてデータサーバ212に送信される。データサーバ処理部232のデータベース構築手段234は、新規検知情報と新規に入力された機器状態とに基づいて、データベースの再構築を行う。これにより、故障診断部223による故障診断が正しかった場合にはさらにデータベースの強化が図られ、故障診断が機器状態と異なっていた場合には、データベースのデータの追加を行われる。これにより今後の故障診断がより適切となるデータベースを構築して、故障診断の精度を向上させることができる。更新されたデータベースは、通信網214を介してサービスカー211の車載記憶手段224に供給されて記憶される。
【0088】
<特徴>
(1)
第1変形例に係る故障診断システムでは、検知情報を元にしたデータベースを構築し、このデータベースと新規検知情報とにより空気調和装置201の機器状態を外部から得ることが可能となる。よって、修理を行うサービスエンジニアは、空気調和装置201に対する自己の故障診断に加えて、故障診断システムから故障診断結果を得られる。これにより、故障診断システムによる故障診断結果がない場合に比べて、空気調和装置201の修理をより適切に行うことが可能となる。
【0089】
サービスカー211の故障診断部223は、データサーバ212のデータベース構築手段234で構築されたデータベースの検知情報(過去検知情報)と、室内機検知部205及び室外機検知部206で検知された検知情報(新規検知情報)とを比較して機器状態を診断し、故障診断を行う。すなわち、新規検知情報がデータベースの過去検知情報とほぼ一致しているものがある場合、故障診断部223は、データベースにおいて過去検知情報に対応する空気調和装置201の機器状態が現在の空気調和装置201の機器状態であると判断する。また、正常運転の状態における過去検知情報と新規検知情報とを比較して、例えば新規音情報と正常運転時の過去音情報との音スペクトルを比較することにより、故障診断部223は、空気調和装置201に何らかの故障が生じていると診断する。
【0090】
これらにより、例えば新人のサービスエンジニアや対象となる空気調和装置の修理をあまり行っていないサービスエンジニアなどが修理を行う場合にも、音情報に基づいた故障診断を行えるベテランのサービスエンジニアと同様に、故障の原因箇所を音に基づいて特定することが可能となる。
【0091】
(2)
第1変形例に係る故障診断システムでは、故障診断部223がサービスカー211に車載される車載コンピュータ222に備えられる。このため、故障診断部223が運搬可能となっているため、故障診断を行うための固定拠点を設置せずに済む。よって、故障診断システムの構築コストを抑えることが可能となる。
【0092】
また、例えば複数のサービスカー211に備えられる故障診断部223を用いることが可能であるとすると、それぞれの故障診断部223が互いにバックアップシステムとして働くことが可能となる。この場合には、故障診断システムの頑強度をより向上させることができる。
【0093】
(3)
第1変形例に係る故障診断システムでは、情報検知を行う室内機検知部205及び室外機検知部206が空気調和装置201に予め備えられている。このため、サービスエンジニアが空気調和装置201の修理現場に向かうまでに、故障診断部223により交換部品が出力される。また、部品管理サーバ213の部品管理サーバ記憶手段243が記憶する部品管理データベースに基づいて、出力した交換部品を備えている部品庫の場所を出力可能となる。これにより、サービスエンジニアは、この出力結果に従って部品の交換を行うことで、新人でもベテランと同様に修理を行うことができる。また、修理現場である顧客物件に向かう途中に部品庫を経由して交換部品を入手した後に修理現場へ向かっても良い。このような手順を踏むことにより、サービスエンジニアが交換部品を入手するために必要な時間を最低限に抑えることが可能となり、空気調和装置の迅速な修理を行える。さらに、出力される部品庫は、空気調和装置201が所在する顧客物件に近接する部品庫であるため、やはり迅速な対応を行うための補助となる。
【0094】
また、サービスカー211の車載表示部225に故障診断部223での故障診断結果を表示可能となっている。これにより、空気調和装置201を修理するサービスエンジニアは、顧客物件に向かうまでに故障診断の結果を知ることが可能となり、修理に万全の姿勢で臨むことができる。
【0095】
さらに、空気調和装置201の修理において判明した空気調和装置101の機器状態は、車載コンピュータ222において入力受け付け可能となっている。新規検知情報と入力された機器状態とを元にして、データベース構築手段234がデータベースの修正またはデータベースの強化を行うことにより、データベースのデータが充実し、故障診断の精度を向上させることができる。
【0096】
<第1変形例の変形例>
(a)
第1変形例に係る故障診断システムでは、故障診断部223が車載コンピュータ222に含まれており、車載通信部221を介して通信網214に接続する。しかし、車載コンピュータ222が可搬可能である場合には、車載通信部221以外の通信手段と接続されて通信を行っても良い。この場合には、サービスエンジニアが車載コンピュータ222を持ち歩くことで、サービスカー211を用いずに故障診断システムを提供することが可能となる。また、車載コンピュータ222は、パーソナルコンピュータなどの汎用機に限られず、故障診断専用のコンピュータであっても良い。
【0097】
(b)
第1変形例に係る故障診断システムでは、部品管理サーバ213は、部品庫の在庫を管理する部品管理データベースを有している。ここで、複数の部品庫を集中管理する部品管理サーバ213が設けられていてもよい。この場合には、故障診断部223が部品管理サーバ213の部品管理データベースを元に検索を行い、交換部品を備えている部品庫の場所を出力する。
【0098】
〔第2変形例〕
本発明に係る故障診断システムの第2変形例を図1に示す。故障診断システムは、空気調和装置11から生じる音を集音することにより、空気調和装置11の機器状態を装置外部から診断し、さらに空気調和装置11の故障診断を行うものである。
【0099】
空気調和装置11が運転することにより、様々な音が生じる。例えば、配管を通過する冷媒により生じる冷媒通過音、ファンから生じる回転音や風切り音、圧縮機から生じるモータ回転音などが主に挙げられる。ここで、冷媒通過音は、バルブの切替などの際に音が変化する。この音の変化の具合により配管内部の状況や冷媒自体の粘度などを知ることができる。また、ファンから生じる音が正常時よりも異常に大きいと、ファンモータの調子が悪いと診断される。さらに、圧縮機から生じるモータ回転音が正常時と異なっていると、やはりモータの調子が悪いと診断される。
【0100】
故障診断システムは、これらの音を元にして、空気調和装置11の機器状態を外部から診断するものである。診断される機器状態としては、正常に運転している正常状態、故障している故障状態、運転を継続しても故障に至らないかもしれないが非効率な運転状態である非効率状態、まだ故障していないが運転を継続すると故障に至ると予想される状態である故障危惧状態、などが挙げられる。
【0101】
<全体の構成>
故障診断システムは、空気調和装置11から生じる音を音情報として集音すると共に故障診断結果を表示可能である音検知装置16と、集音された音情報に基づいたデータベースを構築すると共に音情報とデータベースに基づいて空気調和装置11の故障診断を行うデータサーバ17とから構成される。
【0102】
音検知装置16は、持ち運びが可能であり、空気調和装置11の修理を行うサービスエンジニアにより修理現場に持参されて、空気調和装置11から生じる音を取得する。音検知装置16は、空気調和装置11から生じる音を集音する集音部21、データサーバ17との通信を行うための通信部22、表示と共に入力が可能なタッチパネル式の操作表示部23、及び各部の制御処理を行う処理部24を備える。集音部21は、指向性のある集音器であり、空気調和装置11の室内機12または室外機13に向けることによりそれらから生じる音を集音する。通信部22は、携帯電話や公衆電話などの通信端末に接続されて、公衆回線18を介してデータサーバ17と通信を行う。本実施例において、通信部22は携帯電話25と接続されている。操作表示部23は、データサーバ17で行われた故障診断の結果を表示する。また、操作表示部23は、集音部21で集音された音情報に基づく表示を表示可能であり、さらに空気調和装置11の機器状態や空気調和装置11の機種名などを入力可能である。音情報に基づく表示としては、集音された音の生データ(スペクトル)表示、音量表示(dB表示)、スペクトル解析後表示などが挙げられる。操作表示部23に入力される機器状態は、空気調和装置11の状態を指しており、例えば空気調和装置11が正常運転しているか故障しているか、故障の原因箇所はどこか、などを指している。処理部24は、集音部21で集音した音情報を通信部22により送信したり、音情報と操作表示部23で入力された機器状態とを併せて通信部22から送信したり、データサーバ17から受信した故障診断結果を操作表示部23に表示したりする。
【0103】
データサーバ17は、音検知装置16との通信を行うためのサーバ通信部31と各種処理を行うサーバ処理部32とを備える。サーバ通信部31は、公衆回線18に接続されており、携帯電話25を介して通信部22と通信を行う。サーバ処理部32は、サーバ記憶手段35とデータベース構築手段36と故障診断手段37とを有している。サーバ記憶手段35は、データベースを記憶する。データベース構築手段36は、サーバ通信部31で受信した音情報及び機器状態を元としてデータベースを構築する。このデータベースは、空気調和装置11の機器状態とその機器状態において空気調和装置11から生じた音情報とを対応づける。故障診断手段37は、データベース構築手段36で構築されたデータベースの音情報とサーバ通信部31から得られた音情報(以下、新規音情報とする。)とを比較して、空気調和装置11の機器状態を診断し、故障診断を行う。サーバ処理部32は、故障診断手段37で診断された故障診断結果をサーバ通信部31を介して音検知装置16に送信する。
【0104】
<動作>
故障診断システムは、データサーバ17において音情報と機器状態とを元にしてデータベースを構築し、さらにデータサーバ17がそのデータベースを用いて故障診断を行うと共にデータベースの再構築を行う。まず、データベース構築を行う手順を記載し、次に故障診断の際における手順を示す。
【0105】
(a)データベース構築
サービスエンジニアにより持参された音検知装置16の集音部21により、空気調和装置11から生じる音を音情報として集音する。また、サービスエンジニアにより確認される空気調和装置11の機器状態を、集音の際における機器状態として操作表示部23で受け付ける。音情報と機器状態とは、通信部22から携帯電話25により公衆回線18を介してデータサーバ17のサーバ通信部31に送られる。サーバ処理部32のデータベース構築手段36は、音情報と機器状態とを元にして、データベースを構築する。すなわち、空気調和装置11の特定の機器状態において生じる音情報をデータベースとして蓄積する。構築されたデータベースは、サーバ記憶手段35に記憶される。
【0106】
(b)故障診断
故障連絡などを受けたサービスエンジニアは、空気調和装置11の温度センサや圧力センサのセンサ値に基づいて、空気調和装置11の故障診断を行う。
【0107】
また、サービスエンジニアが持参した音検知装置16の集音部21が、空気調和装置11から生じる音を新規音情報として集音する。ここで、集音時に操作表示部23に表示される「診断」表示がサービスエンジニアにより押されると、処理部24が故障診断の指示を受けたと判断する。これにより、処理部24は、音情報と診断要請信号とを通信部22から携帯電話25により公衆回線18を介してデータサーバ17のサーバ通信部31に送る。診断要請信号を受けたサーバ処理部32は、故障診断手段37により故障診断を行う。故障診断手段37は、サーバ記憶手段35に記憶されているデータベースの音情報(過去に蓄積された音情報。以下、過去音情報とする。)とサーバ通信部31から得られた音情報(新規音情報)とを比較して、空気調和装置11の機器状態の診断すなわち故障診断を行う。
【0108】
例えば、新規音情報とデータベースの対応過去音情報とを比較して、ファンから発生している音が正常運転時に比べて大きいと分かった場合、故障診断手段37は、ファンモータの状態が非効率状態であると故障診断を行う。
【0109】
また例えば、新規音情報がデータベースの過去音情報にほぼ一致し、それに対応する空気調和装置11の機器状態が圧縮機の故障状態であるとすると、故障診断手段37は、圧縮機に故障が生じていると故障診断を行う。
【0110】
故障診断手段37により診断された故障診断結果は、サーバ通信部31から公衆回線18を経て携帯電話25を介して音検知装置16の通信部22に送られる。故障診断結果は、処理部24により操作表示部23に表示される。サービスエンジニアは、自己の故障診断の結果と故障診断システムによる故障診断結果とに基づいて空気調和装置11の修理を行う。
【0111】
操作表示部23は、サービスエンジニアによる空気調和装置11の修理において判明した空気調和装置11の機器状態の入力を受け付ける。今回、新規に入力された機器状態は、処理部24により通信部22を介してデータサーバ17に送信される。サーバ処理部32のデータベース構築手段36は、新規音情報と新規に入力された機器状態とによりデータベースを再構築する。これにより、故障診断手段37による故障診断が正しかった場合にはさらにデータベースの強化が図られ、故障診断が機器状態と異なっていた場合には、データベースのデータの追加を行われる。これにより今後の故障診断がより適切となるデータベースを構築して、故障診断の精度を向上させることができる。
【0112】
<特徴>
第2変形例に係る故障診断システムでは、音検知装置16により集音された音情報を元にしたデータベースを構築し、このデータベースと音情報とにより空気調和装置11の機器状態を外部から得ることが可能となる。よって、修理を行うサービスエンジニアは、空気調和装置11のセンサ値に基づく自己の故障診断に加えて、故障診断システムから故障診断結果を得られる。これにより、故障診断システムによる故障診断結果がない場合に比べて、空気調和装置11の修理をより適切に行うことが可能となる。
【0113】
データサーバ17の故障診断手段37は、データサーバ17のデータベース構築手段36で構築されたデータベースの音情報(過去音情報)と、音検知装置16で検知された音情報(新規音情報)とを比較して機器状態を診断し、故障診断を行う。すなわち、新規音情報がデータベースの過去音情報とほぼ一致しているものがある場合、故障診断手段37は、データベースにおいて過去音情報に対応する空気調和装置11の機器状態が現在の空気調和装置11の機器状態であると判断する。また、正常運転の状態における過去音情報と新規音情報とを比較して、例えば新規音情報の音量が正常運転時の過去音情報よりも大きいと判断した場合、故障診断手段37は、空気調和装置11に何らかの故障が生じていると診断する。
【0114】
これらにより、例えば新人のサービスエンジニアや対象となる空気調和装置の修理をあまり行っていないサービスエンジニアなどが修理を行う場合にも、音情報に基づいた故障診断を行えるベテランのサービスエンジニアと同様に、故障の原因箇所を音に基づいて特定することが可能となる。
【0115】
また、故障診断手段37がデータサーバ17に内蔵されているため、故障診断手段がデータサーバの外部に設けてある場合に比べて、サーバ記憶手段35からのデータベースの取得が容易となっている。
【0116】
さらに、音検知装置16は、操作表示部23において故障診断手段37での故障診断結果を表示可能となっている。これにより、空気調和装置11を修理するサービスエンジニアは、修理する現場において故障診断結果を知ることが可能となる。
【0117】
加えて、音検知装置16の操作表示部23は、空気調和装置11の修理において判明した空気調和装置11の機器状態の入力受付が可能となっている。入力された機器状態と集音部21で集音された新規音情報とを元にして、データベースの修正またはデータベースの強化を行うことにより、データベースのデータが充実し、故障診断の精度を向上させることができる。
【0118】
<第2変形例の変形例>
(a)
第2変形例に係る故障診断システムでは、空気調和装置11から生じる音を音検知装置16の集音部21により音情報として集音して、この集音した音情報に基づいて空気調和装置11の故障診断を行っている。ここで、音の代わりに空気調和装置11から生じる振動、臭い、または外観の変化に基づいて空気調和装置11の故障診断を行うようにしてもよい。
【0119】
例えば、集音部21の代わりに振動を検知可能な振動計や加速度計を有する振動検知装置により空気調和装置11の振動情報を取得し、データサーバ17のデータベース構築手段36が振動情報と機器状態とによりデータベースを構築することで、故障診断手段37が振動情報に基づいて空気調和装置11の故障診断を行うことが可能となる。振動情報としては、ファンのモータ回転の振動、圧縮機のモータ回転の軸ぶれ振動などが挙げられる。
【0120】
また同様に、集音部21の代わりに臭いを検知可能な臭いセンサを有する臭気検知装置により空気調和装置11の臭気情報を取得し、データサーバ17のデータベース構築手段36が臭気情報と機器状態とによりデータベースを構築することで、故障診断手段37が臭気情報に基づいて空気調和装置11の故障診断を行うことが可能となる。臭気情報としては、圧縮機のモータの焼き付きによる臭いなどが挙げられる。
【0121】
さらに、集音部21の代わりに映像を取得可能なビデオカメラを有する映像取得装置により空気調和装置11の外観及び/又は内観映像情報を取得し、データサーバ17のデータベース構築手段36が映像情報と機器状態とによりデータベースを構築することで、故障診断手段37が映像情報に基づいて空気調和装置11の故障診断を行うことが可能となる。外観映像情報としては、空気調和装置11のフィルタの汚れやフィンエレメントの汚れの画像などが挙げられる。
【0122】
(b)
第2変形例に係る故障診断システムでは、データベース構築及び故障診断における音情報を音検知装置16の集音部21により集音し、さらに機器状態を音検知装置16の操作表示部23において受け付けている。しかし、故障診断の際には機器状態の入力機能を有していない音検査装置により行うようにしても良い。この場合には、データベース構築を行う際に音検知装置16など音情報及び機器状態を入力可能な装置を用いたり、空気調和装置11の同一機種などを対象に前もってデータベースを構築しておいたりすることにより、データサーバ17の故障診断手段37により故障診断を行うことが可能となる。
【0123】
このような音検知装置の一例としては、故障診断の際に操作表示部23が入力機能を有さない表示部に置き換えられた音検知装置により音情報を集音するようにする。このような音検知装置を用いると、装置構成がより簡易になると共に安価に提供できる。
【0124】
(c)
第2変形例に係る故障診断システムでは、公衆回線18を介して音検知装置16とデータサーバ17とが通信を行う。しかし、公衆回線18ではなくその他の通信網、例えばインターネットを介して通信しても良い。また、通信網としてインターネットを用いる場合には、音検知装置16の接続先を携帯電話25の代わりにLAN(無線LANなどを含む)に接続することによりインターネットに接続するようにしても良い。
【0125】
(d)
第2変形例に係る故障診断システムでは、故障診断結果を操作表示部23に表示することによりサービスエンジニアなどに故障診断結果を報告する。しかし、故障診断結果をサービスエンジニアに報告する手段はこれに限られず、例えば故障診断結果を印字するプリンタや故障診断結果の内容を発声するスピーカなどを音検知装置16が有していても良い。
【0126】
〔第3変形例〕
本発明に係る故障診断システムの第3変形例を図2及び図3に示す。故障診断システムは、上記した第2変形例と同様に、空気調和装置11から生じる音を集音することにより、空気調和装置11の機器状態を装置外部から診断し、さらに空気調和装置11の故障診断を行うものである。
【0127】
<全体の構成>
故障診断システムは、空気調和装置11から生じる音を音情報として集音すると共にデータベースのデータに基づいて空気調和装置11の故障診断を行ってその結果を表示可能である音検知装置41と、集音された音情報に基づいたデータベースを構築するデータサーバ42とから構成される。
【0128】
音検知装置41は、空気調和装置11の修理を行うサービスエンジニアにより修理現場に持参され、空気調和装置11から生じる音を取得する。音検知装置41は、空気調和装置11から生じる音を集音する集音部51、データサーバ42との通信を行うための通信部52、表示と共に入力が可能なタッチパネル式の操作表示部53、及び各部の制御処理及び空気調和装置11の故障診断を行う処理部54を備える。集音部51は、指向性を有しており、空気調和装置11の室内機12または室外機13に向けることによりそれらから生じる音を集音する。通信部52は、データサーバ42と接続されて通信を行う。操作表示部53は、集音部21で集音された音情報に基づく表示を表示可能であり、また空気調和装置11の機器状態や空気調和装置11の機種名などを入力可能である。音情報に基づく表示としては、集音された音の生データ(スペクトル)表示、音量表示(dB表示)、スペクトル解析後表示などが挙げられる。操作表示部23に入力される機器状態は、空気調和装置11の状態を指しており、例えば空気調和装置11が正常運転しているか故障しているか、故障の原因箇所はどこか、などを指している。さらに操作表示部23は、処理部54で行われた空気調和装置11の故障診断の結果を表示する。処理部54は、空気調和装置11の故障診断を行う故障診断手段55と、操作表示部53で入力された機器状態や故障診断手段55で診断された故障診断結果などを記憶可能な記憶手段56とを有する。故障診断手段55は、データサーバで構築されるデータベースの音情報(過去に蓄積された音情報。以下、過去音情報とする。)とサーバ通信部31から得られた音情報(以下、新規音情報とする。)とを比較して、空気調和装置11の機器状態を診断し、故障診断を行う。
【0129】
データサーバ42は、音検知装置41との通信を行うためのサーバ通信部61と各種処理を行うサーバ処理部62とを備える。サーバ通信部61は、通信部22と接続されて通信を行う。サーバ処理部62は、サーバ記憶手段65とデータベース構築手段66とを有している。サーバ記憶手段65は、データベースを記憶する。データベース構築手段66は、音検知装置41からサーバ通信部61に送られた音情報及び機器状態を元としてデータベースを構築する。このデータベースは、空気調和装置11の機器状態とその機器状態において空気調和装置11から生じた音情報とを対応づける。
【0130】
<動作>
故障診断システムは、データサーバ42のデータベース構築手段66において音情報と機器状態とを元にデータベースを構築し、さらに音検知装置41の処理部54の故障診断手段55がそのデータベースを用いて故障診断を行う。まず、データベース構築を行う手順及びデータベースのデータを音検知装置41に供給する手順を記載し、次に故障診断の際における手順を示す。
【0131】
(a)データベース構築及びデータ供給
サービスエンジニアにより持参された音検知装置41の集音部51により、空気調和装置11から生じる音を音情報として集音する(図3参照)。また、サービスエンジニアにより確認される空気調和装置11の機器状態を、集音の際における機器状態として操作表示部53で受け付ける。音情報(新規音情報)及び機器状態は、記憶手段56に一旦蓄積される。
【0132】
サービスエンジニアが音検知装置41をサービスセンタに持ち帰り、音検知装置41とデータサーバ42とが接続可能になる(図2参照)と、音情報及び機器状態をデータサーバ42に送る。手順としては、まず通信部52とサーバ通信部61とを接続する。接続後、処理部54が通信部52を介して音情報及び機器状態をデータサーバ42に送る。サーバ処理部62のデータベース構築手段66は、音情報と機器状態とを元にして、データベースを構築する。すなわち、空気調和装置11の特定の機器状態において生じる音をデータベースとして蓄積する。構築されたデータベースは、サーバ記憶手段65に記憶される。
【0133】
また、サーバ記憶手段65に記憶されるデータベースのデータは、記憶手段56に供給される。すなわち、音検知装置41とデータサーバ42とが接続可能となったときに、データがサーバ通信部61及び通信部52を介して記憶手段56に送られて記憶される。これにより、音検知装置41がデータサーバ42から離れているときにも、データに基づいて音検知装置41の故障診断手段55により空気調和装置11の故障診断を行うことができる。
【0134】
(b)故障診断
故障連絡などを受けたサービスエンジニアは、空気調和装置11の温度センサや圧力センサのセンサ値に基づいて、空気調和装置11の故障診断を行う。
【0135】
また、サービスエンジニアが持参した音検知装置41の集音部51が、空気調和装置11から生じる音を音情報として集音する(図3参照)。集音時に操作表示部53に表示される「診断」表示が押されると、処理部54は、サービスエンジニアから故障診断の指示を受けたと判断する。これにより、処理部54の故障診断手段55は、記憶手段56に記憶されているデータベースの音情報(過去音情報)と集音部51で集音された音情報(新規音情報)とを比較して、空気調和装置11の機器状態の診断すなわち故障診断を行う。
【0136】
例えば、新規音情報とデータベースの過去音情報とを比較して、ファンから発生している音が正常運転時に比べて大きいと分かった場合、故障診断手段55は、ファンモータの状態が非効率状態であると故障診断を行う。
【0137】
また例えば、新規音情報がデータベースの過去音情報にほぼ一致し、それに対応する空気調和装置11の機器状態が圧縮機の故障状態であるとすると、故障診断手段55は、圧縮機に故障が生じていると故障診断を行う。
【0138】
故障診断手段55により診断された故障診断結果は、処理部54により操作表示部53に表示される。サービスエンジニアは、自己の故障診断の結果と故障診断システムによる故障診断結果とに基づいて空気調和装置11の修理を行う。
【0139】
操作表示部53は、サービスエンジニアによる空気調和装置11の修理において判明した空気調和装置11の機器状態の入力を受け付ける。今回、新規に入力された機器状態は、集音部51で集音された新規音情報と合わせて処理部54の記憶手段56に記憶される。
【0140】
サービスエンジニアが音検知装置41をサービスセンタに持ち帰り、音検知装置41とデータサーバ42とが接続可能になる(図2参照)と、空気調和装置11の修理において入力された機器状態と新規音情報とをデータサーバ42に送る。まず、通信部52とサーバ通信部61とを接続する。接続後、処理部54が通信部52を介して新規音情報及び機器状態をデータサーバ42に送る。サーバ処理部62のデータベース構築手段66は、新規音情報及び機種状態により、データベースを再構築する。これにより、故障診断手段55による故障診断が正しかった場合にはさらにデータベースの強化が図られ、故障診断が誤っている場合にはデータベースの修正を行われる。これにより今後の故障診断がより適切となるデータベースを構築して、故障診断の精度を向上させることができる。
【0141】
<特徴>
第3変形例に係る故障診断システムでは、第2変形例に係る故障診断システムと同様に、音検知装置41により集音された音情報を元にしたデータベースを構築し、このデータベースと音情報とにより空気調和装置11の機器状態を外部から得ることが可能となる。よって、修理を行うサービスエンジニアは、空気調和装置11のセンサ値に基づく自己の故障診断に加えて、故障診断システムから故障診断結果を得られる。これにより、故障診断システムによる故障診断結果がない場合に比べて、空気調和装置11の修理をより適切に行うことが可能となる。
【0142】
音検知装置41の故障診断手段55は、データサーバ42のデータベース構築手段66で構築されたデータベースの音情報(過去音情報)と、音検知装置41の集音部51で集音された音情報(新規音情報)とを比較して機器状態を診断し、故障診断を行う。すなわち、音検知装置41で新規音情報がデータベースの過去音情報とほぼ一致しているものがある場合、故障診断手段55は、データベースにおいて過去音情報に対応する空気調和装置11の機器状態が現在の空気調和装置11の機器状態であると判断する。また、正常運転の状態における過去音情報と、集音部51で集音された新規音情報とを比較して、例えば新規音情報の音量が正常運転時よりも大きいと判断した場合、故障診断手段55は、空気調和装置11に何らかの故障が生じていると診断する。
【0143】
これらにより、例えば新人のサービスエンジニアや対象となる空気調和装置の修理をあまり行っていないサービスエンジニアなどが修理を行う場合にも、音情報に基づいた故障診断を行えるベテランのサービスエンジニアと同様に、故障の原因箇所を音に基づいて特定することが可能となる。
【0144】
また、故障診断手段55が音検知装置41の処理部54に内蔵されている。このため、例えば故障診断手段が音検知装置41と通信可能な外部機器に設けられている場合に比べて、通信の手間を省くことが可能となり、通信コストの低減や時間の短縮を図ることが可能となる。
【0145】
さらに、音検知装置41は、操作表示部53において故障診断手段55での故障診断結果を表示可能となっている。これにより、空気調和装置11を修理するサービスエンジニアは、修理する現場において故障診断結果を知ることが可能となる。
【0146】
加えて、音検知装置41の操作表示部53は、空気調和装置11の修理において判明した空気調和装置11の機器状態の入力受付が可能となっている。入力された機器状態と集音部51で集音された新規音情報とを元にして、データベースの修正またはデータベースの強化を行うことにより、データベースのさらなる改善が図られ、故障診断の精度を向上させることができる。
【0147】
<第3変形例の変形例>
(a)
第3変形例に係る故障診断システムでは、空気調和装置11が生じる音を音検知装置41の集音部51により音情報として集音して、音情報により空気調和装置11の故障診断を行っている。ここで、音の代わりに空気調和装置11から生じる振動、臭い、または外観の変化に基づいて空気調和装置11の故障診断を行うようにしてもよい。
【0148】
例えば、集音部51の代わりに振動を検知可能な振動計や加速度計を有する振動検知装置(音検知装置41に相当)により空気調和装置11の振動情報を取得し、データサーバ42のデータベース構築手段66が振動情報と機器状態とによりデータベースを構築することで、故障診断手段55が振動情報に基づいて空気調和装置11の故障診断を行うことが可能となる。振動情報としては、ファンのモータ回転の振動、圧縮機のモータ回転の軸ぶれ振動などが挙げられる。
【0149】
また同様に、集音部51の代わりに臭いを検知可能な臭いセンサを有する臭気検知装置(音検知装置41に相当)により空気調和装置11の臭気情報を取得し、データサーバ42のデータベース構築手段66が臭気情報と機器状態とによりデータベースを構築することで、故障診断手段55が臭気情報に基づいて空気調和装置11の故障診断を行うことが可能となる。臭気情報としては、圧縮機のモータの焼き付きによる臭いなどが挙げられる。
【0150】
さらに、集音部51の代わりに映像を取得可能なデジタルカメラを有する画像取得装置(音検知装置41に相当)により空気調和装置11の外観画像情報を取得し、データサーバ42のデータベース構築手段66が外観画像情報と機器状態とによりデータベースを構築することで、故障診断手段55が外観画像情報に基づいて空気調和装置11の故障診断を行うことが可能となる。外観画像情報としては、空気調和装置11のフィルタの汚れやフィンエレメントの汚れの画像などが挙げられる。
【0151】
(b)
第3変形例に係る故障診断システムでは、データベース構築及び故障診断における音情報を音検知装置41の集音部51により集音し、さらに機器状態を音検知装置41の操作表示部53において受け付けている。しかし、故障診断の際には機器状態の入力機能を有していない音検査装置により行うようにしても良い。この場合には、データベース構築を行う際に音検知装置41など音情報及び機器状態を入力可能な装置を用いたり、空気調和装置11の同一機種などを対象に前もってデータベースを構築しておいたりすることにより、故障診断手段55により故障診断を行うことが可能となる。
【0152】
このような音検知装置の一例としては、故障診断の際に操作表示部53が入力機能を有さない表示部に置き換えられた音検知装置により音情報を集音するようにする。このような音検知装置を用いると、装置構成がより簡易になると共に安価に提供できる。
【0153】
(c)
第3変形例に係る故障診断システムでは、音検知装置41をサービスセンタに持ち帰ってデータサーバ42とを接続することにより、データサーバ42のデータベース構築手段66で構築されたデータベースを音検知装置41に供給し、処理部54の記憶手段56に記憶させている。しかし、データベースの供給方法としてはこれに限られず、例えば通信部52が携帯電話やインターネット端末などと接続可能であり、インターネットや公衆回線などの通信網を介してデータサーバ42と接続し、必要な時に必要な範囲のデータベースが音検知装置41に供給されても良い。また、通信部52が通信網と直接接続可能であっても良い。
【0154】
(d)
第3変形例に係る故障診断システムでは、故障診断結果を操作表示部53に表示することによりサービスエンジニアなどに故障診断結果を報告する。しかし、故障診断結果をサービスエンジニアに報告する手段はこれに限られず、例えば故障診断結果を印字するプリンタや故障診断結果の内容を発声するスピーカなどを音検知装置41が有していても良い。
【0155】
【発明の効果】
請求項1に記載の故障診断システムでは、空気調和装置の故障診断の手段を増やせるため、故障診断の正確度の向上及び見落としの低減を図ることが可能となる。
【0156】
また、請求項1に記載の故障診断システムでは、故障診断手段の出力に従い部品の交換を行うことで、新人でもベテランと同様に修理を行うことができる。
【0157】
また、請求項1に記載の故障診断システムでは、サービスエンジニアが交換部品を入手するために必要な時間を最低限に抑え、空気調和装置の迅速な修理を行うことが可能となる。
【0158】
また、請求項1に記載の故障診断システムでは、検知された検知情報を電話の通信手段を利用して故障診断手段に送信することが可能となる。また、故障診断システムの初期コストを抑えることが可能となる。
【0159】
また、請求項1に記載の故障診断システムでは、故障診断システムの構築コストを抑えることが可能となると共に、故障診断システムの頑強度を向上させることが可能となる。
【0160】
請求項2に記載の故障診断システムでは、故障診断手段が故障診断を容易に行うことができる。
【0161】
請求項3に記載の故障診断システムでは、映像情報の検知が可能であり、検知された映像情報を電話の通信機能を利用して故障診断手段に送信可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第2変形例に係る空気調和装置の故障診断システムの概要図。
【図2】 第3変形例に係る空気調和装置の故障診断システムの概要図。音検知装置とデータサーバとが接続され、情報やデータベースの通信を行う。
【図3】 第3変形例に係る空気調和装置の故障診断システムの概要図。音検知装置が空気調和装置11の故障診断を行う。
【図4】 実施形態に係る空気調和装置の故障診断システムの概略図。カメラを有する携帯電話により検知情報を検知する。
【図5】 実施形態に係る空気調和装置の故障診断システムのブロック図。
【図6】 第1変形例に係る空気調和装置の故障診断システムの概略図。空気調和装置が有する検知部により検知情報を検知する。
【図7】 第1変形例に係る空気調和装置の故障診断システムのブロック図。
【符号の説明】
11、101、201 空気調和装置
16、41 音検知装置
111 携帯電話
121 マイク部
122 カメラ部
205 室内機検知部
206 室外機検知部
17、42、113、212 データサーバ
21、51 集音部
23、53 操作表示部
24、54 処理部
55 故障診断手段
133、223 故障診断部
56 記憶手段
32、62 サーバ処理部
35、65 サーバ記憶手段
36、66 データベース構築手段
37 故障診断手段
114、213 部品管理サーバ

Claims (3)

  1. 空気調和装置(101)の故障診断を行う故障診断システムであって、
    空気調和装置(101)の音響、振動、臭気、映像の少なくとも1つの検知情報を検知する情報検知装置(111)と、
    過去に検知された前記検知情報である過去情報と、前記過去情報を検知した際の前記空気調和装置(101)の機器状態とを元としたデータベースを構築するデータサーバ(113)と、
    前記データベースのデータと、診断対象の前記空気調和装置(101)の前記検知情報である新規情報とに基づいて故障診断を行う、サービスカー(112)に車載される故障診断手段(133)と、
    前記空気調和装置(101)の部品の部品庫における在庫情報を管理する部品管理データベースを構築する部品管理サーバ(114)と、
    前記サービスカー(112)に車載される情報表示手段(135)と、
    を備え、
    前記データベースのデータは、前記データサーバ(113)から通信網(115)を介して、前記サービスカー(112)に車載される情報記憶手段(134)に送信されると共に、前記情報記憶手段(134)に記憶され、
    前記情報検知装置(111)は、前記検知情報を検知できる電話(111)であると共に、前記故障診断手段(133)と前記通信網(115)を介して接続され、
    前記故障診断手段(133)は、故障診断により、交換が必要と診断される前記空気調和装置(101)の交換部品を出力すると共に、前記通信網(115)を介して前記部品管理データベースを検索することで前記交換部品を備える前記部品庫のうち前記空気調和装置(101)の所在地に近接する前記部品庫を出力し、
    前記情報表示手段(135)は、GPSに基づいて、前記故障診断手段(133)が出力した前記部品庫、及び、前記空気調和装置(101)の所在地までの最適経路を表示する、
    故障診断システム。
  2. 前記故障診断手段(133)は、前記新規情報と、正常運転の状態である前記データベースの前記機器状態に対応する前記過去情報とを比較して故障診断を行う、請求項1に記載の故障診断システム。
  3. 前記電話(111)は、デジタルカメラ部(122)を有する、請求項1又は2に記載の故障診断システム。
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