JP4394107B2 - 金属用アルカリ洗浄剤組成物 - Google Patents

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本発明は、金属用のアルカリ洗浄剤組成物に関する。
銅板等の金属部品等の脱脂洗浄には、従来、塩素系やフロン系の有機溶剤が使われてきたが、環境保護の面から使用量の削減、使用廃止の方向へ進んでいる。このため、環境汚染の問題が少なく、また引火性の心配のない、例えば水性アルカリ洗浄剤の開発が行われている。
銅板等の硬質表面に用いられるアルカリ性洗浄剤としては、従来から種々のものが開発されており、例えば非特許文献1、特許文献1等に開示されている。また、特に水溶性高分子を含有した洗浄剤としては、例えば特許文献2等に開示されている。しかしながら、これらの洗浄剤は、簡単な汚れは落ちるが、金属部品等の硬質表面の脱脂洗浄には満足のいく洗浄力を示さなかったり、高い洗浄性を示しても、腐食され易い被洗浄物である銅、鉄、亜鉛、錫等を腐食したり、チッソ、リン等の水質汚濁の原因となる成分を含有する等の欠点があった。このような背景から、銅等を腐食しない洗浄力に優れた洗浄剤組成物を得るために、特許文献3では、非イオン性界面活性剤又は陰イオン性界面活性剤と、珪酸アルカリ金属等と、特定の共重合体とを併用することを提案している。また、特許文献4では、特定2種のアルキレンオキシド付加物と両性界面活性剤とアルカリ剤とを含有する水性液体金属洗浄剤を提案している。
「新表面処理技術」(最新表面処理技術編集委員会編:(株)産業技術サービスセンター62.12.21発行) 特開昭60−144398号公報 特開平2−170897号公報 特開平5−43897号 特開2001−262384号
従来、銅板等のアルカリ洗浄には、珪酸塩等のアルカリ成分、非イオン界面活性剤等の界面活性剤、各種重合体等を組み合わせた洗浄剤組成物が用いられているが、洗浄力に優れ、且つアルカリ成分、特に珪酸塩による配管づまりや銅板の腐食に対して十分な抑制効果を示すものは見出されていない。
本発明の課題は、洗浄力に優れ、銅板等の腐食防止効果にも優れた金属用アルカリ洗浄剤組成物を提供することである。
本発明は、アルカリ剤と防錆剤とキレート剤とを含有し、アルカリ剤の濃度a(重量%)と防錆剤の濃度b(重量%)とが下記式(1)を満足し、且つキレート剤の含有量が0.01〜0.5重量%である金属用アルカリ洗浄剤組成物に関する。特に本発明の洗浄剤組成物は、銅板用のアルカリ洗浄剤組成物として好適である。
−0.95≦0.333a−25b−0.2≦0.09 式(1)
また、本発明は、上記本発明のアルカリ洗浄剤組成物を用いて金属表面を洗浄する方法に関する。
本発明者の検討の結果、アルカリ剤と防錆剤は、本発明のような金属用の洗浄剤組成物においては、互いに相反する効果をもたらす傾向があることが判明した。すなわち、アルカリ剤濃度の上昇により洗浄性は向上するが、金属表面の腐食は促進する。一方、防錆剤濃度の上昇により金属表面の腐食防止性は向上するが、洗浄性は低下する。このため、両者の効果が最適となる濃度を規定するには、それぞれ単独で範囲を定めるよりも、両者の相対的な配合比率で規定することが有効であるという知見が得られた。これに基づき、洗浄性と防錆性の両方に優れた効果が得られるアルカリ剤と防錆剤の相対的な濃度を種々検討した結果、両者が上記式(1)の範囲を満たす場合に、本発明の目的が達成できることを見出したものである。その際、更にキレート剤の比率が特定範囲にある場合により優れた効果が得られることが判明した。なお、上記特開平5−43897号や特開2001−262384号には、防錆剤としてベンゾトリアゾールを含有できることが記載されているが、防錆剤の濃度とアルカリ剤の濃度が特定の関係を満たす場合に洗浄性と防錆性の両方に優れた効果が得られることを示唆していない。しかも、キレート剤の量についても言及されていない。
本発明によれば洗浄力と防錆効果の両方に優れた金属用アルカリ洗浄剤組成物が得られる。
本発明に用いられるアルカリ剤としては、水溶性のアルカリ剤であれば何れのものも使用できる。具体例として、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属の水酸化物、オルソ珪酸ナトリウム、メタ珪酸ナトリウム、セスキ珪酸ナトリウム等の珪酸塩、リン酸三ナトリウム等のリン酸塩、炭酸二ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸二カリウム等の炭酸塩、ホウ酸ナトリウム等のホウ酸塩等が挙げられる。二種以上の水溶性アルカリ剤を組み合わせても良い。好ましくは水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、オルソ珪酸ナトリウム、メタ珪酸ナトリウムであり、より好ましくは水酸化ナトリウム、水酸化カリウムである。
本発明に用いられる防錆剤としては、(1)1,2,3−ベンゾトリアゾール等のベンゾトリアゾール系化合物又はその誘導体、(2)2−メルカプトベンゾチアゾール等のベンゾチアゾール系化合物又はその誘導体、(3)脂肪族メルカプタン(ドデシルメルカプタン等のアルキルメルカプタン)、(4)アミン系化合物(ラウリルアミン等のアルキルアミン)等が挙げられ、これらは特開平10−265979号に記載されたものを使用することができる。また、防錆剤として、(5)2−ベンゾイミダゾール等のイミダゾール系化合物又はその塩(特開平7−54169号、特開平5−263275号)、(6)2−オクチルアミノピリジン等の窒素環式不飽和化合物(特開2000−8185号)等を使用することができる。好ましくは(1)ベンゾトリアゾール系化合物又はその誘導体(塩等)であり、なかでも1,2,3−ベンゾトリアゾールがより好ましい。なお、これらの防錆剤は、1種又は2種以上を混合して用いてもよい。
本発明においては、組成物中のアルカリ剤の濃度a(重量%)と防錆剤の濃度b(重量%)とが、下記式(1)、更に(1−1)を満足することが重要である。
−0.95≦0.333a−25b−0.2≦0.09 式(1)
−0.18≦0.333a−25b−0.2≦0.09 式(1−1)。
組成物中のアルカリ剤の濃度及び防錆剤の濃度が、この式を満足することにより、洗浄力と防錆効果の両方に優れた効果が得られる。その際、組成物中のアルカリ剤の濃度aは0.5〜3.5重量%の範囲にあることが好ましく、より好ましくは0.8〜2.4重量%の範囲である。また、組成物中の防錆剤の濃度bは0.005〜0.05重量%の範囲にあることが好ましく、より好ましくは0.005〜0.03重量%の範囲である。
本発明の洗浄剤組成物はキレート剤を含有する。キレート剤としては、グリセリン酸、テトロン酸、ペントン酸、ヘキソン酸、ヘプトン酸等のアルドン酸類のアルカリ金属塩もしくは低級アミン塩、ニトリロ三酢酸、エチレンジアミン四酢酸、エチレンジアミン二酢酸、テトラエチレンテトラミン六酢酸等のアミノカルボン酸類のアルカリ金属塩もしくは低級アミン塩、クエン酸、リンゴ酸等のオキシカルボン酸類のアルカリ金属塩もしくは低級アミン塩、アミノトリメチレンホスホン酸、ヒドロキシエチリデンジホスホン酸、エチレンジアミンテトラメチレンホスホン酸、ジエチレントリアミンペンタメチレンホスホン酸等のホスホン酸類のアルカリ金属塩もしくは低級アミン塩、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアルカノールアミン類が挙げられ、好ましくはグルコン酸、グルコヘプトン酸、エチレンジアミン四酢酸、クエン酸、リンゴ酸、ヒドロキシエチリデンジホスホン酸のアルカリ金属塩もしくは低級アミン塩であり、特に好ましくは、グルコン酸ナトリウム、グルコヘプトン酸ナトリウム、エチレンジアミン四酢酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム、ヒドロキシエチリデンジホスホン酸ナトリウムである。キレート剤は、充分な洗浄力を与える観点から組成物中に0.01重量%以上含有され、また防錆効果が損なわれないという観点から組成物中に0.5重量%以下含有される。キレート剤の比率は、好ましくは組成物中に0.01〜0.3重量%、より好ましくは0.05〜0.3重量%である。
本発明の洗浄剤組成物は界面活性剤を含有することができる。界面活性剤としては、非イオン界面活性剤が好ましく、HLB(デイビス法による)が4〜8、更に5〜8の範囲にあるものがより好ましい。具体的には、POEアルキルエーテル、POE・POPアルキルエーテル、POE・POP・POEアルキルエーテル等のポリオキシアルキレンアルキルエーテル、POEアルキルフェニルエーテル、POE・POPアルキルフェニルエーテル、POE・POP・POEアルキルフェニルエーテル等のポリオキシアルキレンアルキルフェニルエーテルが挙げられる。ここで、POEはポリオキシエチレン、POPはポリオキシプロピレンの略である。
これらのうち、POE・POPアルキルエーテル又はPOE・POPアルキルフェニルエーテルのエチレンオキサイド平均付加モル数は0〜8、更に3〜8が好ましく、プロピレンオキサイドの平均付加モル数は0〜5が好ましい(ただし、両者が共に0であることはない)。また、POE・POP・POEアルキルエーテル又はPOE・POP・POEアルキルフェニルエーテルのエチレンオキサイド平均付加モル数は合計で4〜20、更に6〜15が好ましく、プロピレンオキサイドの平均付加モル数は0.5〜6、更に1〜5が好ましい。
また、非イオン界面活性剤の中で、本発明において効果的なものは、下記一般式(I)〜(III)で表されるものである。
R-O-(EO)x1-(PO)y1-(EO)x2-H (I)
R-O-[(EO)x3/(PO)y2]-(EO)x4-H (II)
R-O-(EO)x5-[(EO)x6/(PO)y3]-(PO)y4-[(EO)x7/(PO)y5]-(EO)x8-H (III)
〔式中、Rは炭素数6〜24の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基もしくはアルケニル基又は
Figure 0004394107
を示す。ただし、R1、R2は、それぞれ炭素数1〜22の直鎖のアルキル基を示し、その炭素数の和は5〜23である。また、EOはオキシエチレン基、POはオキシプロピレン基を示す。x1、x2、x3、x4、x5、x6、x7及びx8はエチレンオキサイドの平均付加モル数を示す数で、x1、x2、x3、x4、x5及びx8はそれぞれ1以上の数、x1+x2≧4、x3+x4≧4、x5+x6+x7+x8≧4、x6+x7≧1である。y1、y2、y3、y4及びy5はプロピレンオキサイドの平均付加モル数を示す数で、0<y1<x1+x2、0<y2<x3+x4、y3+y5≧0.1、y3≧0、y4≧0、y5≧0、y3+y4+y5<x5+x6+x7+x8である。また、[ ]で囲まれた部分はランダム付加、( )で囲まれた部分はブロック付加であることを示す。〕
一般式(I)〜(III)において、Rの炭素数6〜24の直鎖又は分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基としては、好ましくは炭素数8〜20の直鎖又は分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基であり、更に好ましくは炭素数10〜18の直鎖又は分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基であり、特に好ましくは炭素数10〜16の直鎖又は分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基である。Rがこの範囲の炭素数であるものは洗浄性能に優れ、好ましい。
更に、
Figure 0004394107
において、R1、R2は、それぞれ炭素数1〜22の直鎖のアルキル基であり、R1とR2の炭素数の和は、洗浄性を向上させるために、5〜23であり、好ましくは7〜19、特に好ましくは9〜15である。
一般式(I)で表される非イオン界面活性剤において、エチレンオキサイドの平均付加モル数を示すx1及びx2はそれぞれ1以上の数であり、x1とx2の和は4以上である。x1とx2の和が4以上であると、一般式(I)で表される非イオン界面活性剤と水との相溶性が良くなる。またx1とx2の和が20を越えても洗浄性能は変わらないが、排水処理や発泡等の問題が生じる可能性があるために、x1とx2の和は、好ましくは20以下、さらに好ましくは6〜15である。
また、一般式(I)で表される非イオン界面活性剤のプロピレンオキサイドの平均付加モル数y1は0より大きく、エチレンオキサイドの平均付加モル数であるx1とx2の和より小さい数であり、好ましくは0.5〜6、さらに好ましくは1〜5である。y1がx1とx2の和より小さい数であると洗浄性、生分解性等が良くなるため好ましい。
一般式(II)で表される非イオン界面活性剤において、エチレンオキサイドの平均付加モル数を示すx3及びx4はそれぞれ1以上の数であり、x3とx4の和は4以上である。x3とx4の和が4以上であると、一般式(II)で表される非イオン界面活性剤と水との相溶性が良くなる。またx3とx4の和が20を越えても洗浄性能は変わらないが、排水処理や発泡等の問題が生じる可能性があるために、x3とx4の和は、好ましくは20以下、さらに好ましくは6〜15である。
また、一般式(II)で表される非イオン界面活性剤のプロピレンオキサイドの平均付加モル数y2は0より大きく、エチレンオキサイドの平均付加モル数であるx3とx4の和より小さい数であり、好ましくは0.5〜6、さらに好ましくは1〜5である。y2がx3とx4の和より小さい数であると洗浄性、生分解性等が良くなるため好ましい。
一般式(III) で表される非イオン界面活性剤において、エチレンオキサイドの平均付加モル数を示すx5及びx8はそれぞれ1以上の数であり、x6とx7の和は1以上、x5とx6とx7とx8の和は4以上である。x5とx6とx7とx8の和が4以上であると、一般式(III)で表される非イオン界面活性剤と水との相溶性が良くなる。またx5とx6とx7とx8の和が20を越えても洗浄性能は変わらないが、排水処理や発泡等の問題が生じる可能性があるために、x5とx6とx7とx8の和は、好ましくは20以下、さらに好ましくは6〜15である。
また、一般式(III)で表される非イオン界面活性剤のプロピレンオキサイドの平均付加モル数y3, y4, y5はそれぞれ0以上であり、y3+y5≧0.1である。y3とy4とy5の和はエチレンオキサイドの平均付加モル数であるx5とx6とx7とx8の和より小さい数であり、好ましくは0.5〜6、さらに好ましくは1〜5である。y3とy4とy5の和がx5とx6とx7とx8の和より小さい数であると洗浄性、生分解性等が良くなるため好ましい。
非イオン界面活性剤は、上記した一般式(I)〜(III)から選ばれる2種以上のものを組み合わせてもよい。
また、上記以外の非イオン界面活性剤としては、特開2000−104099号、特開平10−21656号、特開2000−169894号、特開平11−222687号に記載されたものを用いることができる。界面活性剤は組成物中に0.01〜5重量%、更に0.03〜3重量%、特に0.03〜1重量%含有されるのが好ましい。
本発明の洗浄剤組成物は、スラリー化剤を含有することができる。スラリー化剤としては、水溶性高分子カルボン酸、ナフタレンジカルボン酸、ナフタレンジスルホン酸もしくはフタル酸及びこれらの塩、例えばアルカリ金属塩もしくはアミン塩が挙げられる。水溶性高分子カルボン酸としては、アクリル酸ホモポリマー、アクリル酸−マレイン酸共重合体、α−ヒドロキシアクリル酸ホモポリマー、C5オレフィン−マレイン酸共重合体、イソブチレン−マレイン酸共重合体等、及びこれらのアルカリ金属塩もしくはアミン塩等が挙げられる。好ましくはアクリル酸ホモポリマー、アクリル酸−マレイン酸共重合体である。具体的な製品名として花王(株)製ポイズ530、ポイズ521、ポイズ520、(株)日本触媒製アクアリックDL100、BASF社製ソカランCP5、ソカランCP7、ソカランCP45、日本パーオキサイド(株)製ペールプラック250、ぺールプラック1200、ペールプラック5000、日本ゼオン(株)製クインフロー540、クインフロー542、クインフロー543、クインフロー560、クインフロー640、クインフロー750、(株)クラレ製イソバン06、イソバン04、イソバン600、東亞合成(株)製アロンT−40(M)等が挙げられ、2種以上の水溶性高分子カルボン酸類を組み合わせても良い。スラリー化剤は組成物中に0.05〜10重量%、更に0.05〜5重量%、特に0.05〜0.5重量%含有されることが好ましい。
本発明の洗浄剤組成物は消泡剤を含有することができる。消泡剤としては、シリコーン、高級アルコール、高級脂肪酸及びその塩、プルロニック型コポリマー、テトラニック型コポリマー、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等が挙げられる。消泡剤は組成物中に0.005〜0.5重量%、更に0.05〜0.1重量%含有されることが好ましい。
本発明の洗浄剤組成物は、アルカリ剤と防錆剤、任意のその他成分と残部の水を含有する。
実施例1〜22及び比較例1〜8
表1、2に示すアルカリ剤と防錆剤を用いて金属用アルカリ洗浄剤組成物を調製し、以下の方法で防錆性と洗浄性を評価した。なお、何れの組成物も、キレート剤のグルコン酸ナトリウム0.08重量%及びエチレンジアミン四酢酸四ナトリウム0.04重量%、非イオン界面活性剤であるPOE(5)・POP(1.5)・POE(5)アルキル(C12/C14=7/3重量比)エーテル〔( )内の数は平均付加モル数を示す。HLB5.99(デイビス法)〕0.09重量%、並びに下記式(A)で表される繰り返し単位を有する重量平均分子量5000の水溶性高分子カルボン酸0.1重量%を含有する。結果を表1、2に示す。
Figure 0004394107
(1)防錆性
試験金属板として、平均油分付着量が70mg/m2で形状が長さ100mm×幅70mm×厚さ0.5mmの銅板又は鉄板を用い、60℃の洗浄剤組成物中に試験金属板の一部(全長の1/5〜2/3程度)を5秒間浸漬する。なお、試験金属板に付着している油分は鉱物油である。その後試験金属板を取り出し、30秒間空気中に放置し、水をスプレーしてリンスする。乾燥後、試験金属板表面を溶剤(n−ヘキサン)で軽く拭き取り、表面(特に組成物と接触していた部分とそうでない部分の境界)を目視観察し、以下の基準で防錆性を評価した。
○:腐食痕跡なし
△:若干の腐食痕跡あり
×:腐食痕跡あり。
(2)洗浄性(脱脂性)
平均油分付着量が70mg/m2で厚さが0.5mmの銅板又は鉄板を25mm×50mmの大きさに切断して試験金属板とした。なお、試験金属板に付着している油分は鉱物油である。この試験金属板全体を60℃の洗浄剤組成物中に30秒間浸漬した後、試験金属板を取り出し、直ちに水をスプレーしてリンスする。その後、試験金属板に残存した油分量を、鋼板付着油分量測定装置EMIA−111((株)堀場製作所製)を用いて測定した。1つの組成物につき5回測定し、その平均値により以下の基準で洗浄性(脱脂性)を評価した。
◎:残存油分量が10mg/m2以下である
○:残存油分量が10mg/m2超20mg/m2以下である
×:残存油分量が20mg/m2超である。
Figure 0004394107
Figure 0004394107
(注)
1)A値=0.333a−25b−0.2〔a:水酸化ナトリウム濃度(重量%)、b:防錆剤濃度(重量%)〕(以下同様)
2)総合評価は、防錆性と洗浄性により、以下の表3の基準で評価したものである。この総合評価では、◎が最良で、以下○、△、×の順に評価が下がることを意味する。総合評価の△、×は実用上、問題のあるレベルである。(以下同様)
Figure 0004394107
3)比較例6は、キレート剤を含有しない。
4)比較例7は、キレート剤の量をグルコン酸ナトリウム0.4重量%及びエチレンジアミン四酢酸四ナトリウム0.2重量%とした。
実施例23〜33
表4に示すアルカリ剤(水酸化ナトリウム、水酸化カリウム)と防錆剤と非イオン界面活性剤とを用いて金属用アルカリ洗浄剤組成物を調製し、実施例1等と同様の方法で防錆性と洗浄性を評価した。なお、何れの組成物も、キレート剤のグルコン酸ナトリウム0.08重量%及びエチレンジアミン四酢酸四ナトリウム0.04重量%、並びに前記式(A)で表される繰り返し単位を有する重量平均分子量5000の水溶性高分子カルボン酸0.1重量%を含有する。結果を表4に示す。
Figure 0004394107

表中、POEはポリオキシエチレン、POPはポリオキシプロピレンの略であり、( )内の数字は平均付加モル数である。また、非イオン界面活性剤のHLBはデイビス法によるものである。

Claims (2)

  1. 水酸化ナトリウム及び水酸化カリウムから選ばれるアルカリ剤と、防錆剤と、キレート剤と、下記一般式(I)で表されるHLB(デイビス法)が4〜8の非イオン界面活性剤の1種以上とを含有し、アルカリ剤の濃度aが0.8〜2.4重量%の範囲にあり、防錆剤の濃度bが0.005〜0.05重量%の範囲にあり、アルカリ剤の濃度a(重量%)と防錆剤の濃度b(重量%)とが下記式(1−1)を満足し、且つキレート剤の含有量が0.01〜0.5重量%である金属用アルカリ洗浄剤組成物。
    −0.18≦0.333a−25b−0.2≦0.09 式(1−1)
    R-O-(EO)x1-(PO)y1-(EO)x2-H (I)
    〔式中、Rは
    Figure 0004394107

    を示す。ただし、R1、R2は、それぞれ炭素数1〜22の直鎖のアルキル基を示し、その炭素数の和は5〜23である。また、EOはオキシエチレン基、POはオキシプロピレン基を示す。x1及びx2はエチレンオキサイドの平均付加モル数を示す数で、x1及びx2はそれぞれ1以上の数、x1+x2≧4である。y1はプロピレンオキサイドの平均付加モル数を示す数で、0<y1<x1+x2である。また、( )で囲まれた部分はブロック付加であることを示す。〕
  2. 組成物中の非イオン界面活性剤の含有量が0.01〜5重量%の範囲内にある請求項記載の金属用アルカリ洗浄剤組成物。
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