JP4393802B2 - 車両用空調装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、内気循環モードと外気導入モードとを切り換えて、車両室内の空気の流れを制御する車両用空調装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
自動車等の車両の空調システムとしては、室内で空気を循環させる内気循環モードと、車両外部から空気を導入する外気導入モードに切り換えて、車両室内の空気の流れを制御するものが一般的である(例えば、特許文献1参照。)。内気循環モードにした場合、渋滞等により自動車の周囲に充満した排気ガスの室内への侵入を防止することができるし、外気導入モードに比べて車両室内を急速に冷却または加温することができるというメリットがある。
【0003】
内気循環モードと外気導入モードは、車両用空調装置が制御部により設定条件となるよう自動的に制御されている場合は自動的に切り換えられるし、乗員の手動操作により切り換えられる。尚、特許文献1に記載のものでは、オープンカーの幌が開放されたときに、自動的に外気導入モードから内気循環モードに切り換えるようになっている。
【0004】
【特許文献1】
特開2001−88537号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記車両用空調装置では、車両走行時に内気循環モードのときにサンルーフ開閉装置、サイドウインドウ開閉装置等の窓部を開放すると、室内においては空気が循環する流れであるので、窓部外方にて車両外部を流れる空気と車両室内の空気との間で圧力差が生じてウインドスロッブ音が発生するし、車両外部を流れる空気が乱れて風切り音が発生し、乗員にとって不快であるいう問題点がある。
また、乗員が喫煙時等に車両室内を換気する目的で窓部を開放したとしても、内気循環モードのままでは、室内の空気は窓部から室内には殆ど流出せず、的確に換気を行うことができないという問題点もあった。
【0006】
本発明は、前記事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、内気循環モードのときに窓部を開放した際に、ウインドスロッブ音、風切り音等の発生を抑制するとともに、車両室内の換気を的確に行うことのできる車両用空調装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、車両室内の空気の流れを、内気循環モードと外気導入モードとに切り換えて制御する車両用空調装置において、前記内気循環モードによる制御のときに、車両内外を仕切る窓部が開放されると、前記外気導入モードに切り換えるモード切換手段を備え、前記外気導入モードによる制御のときに、前記窓部が開放され、且つ、車両の走行速度が設定減少速度より大きい場合に、送風風量を減じる風量減少手段を有することを特徴とする。
【0008】
請求項1に記載の発明によれば、内気循環モードのときに窓部が開放されると、モード切換手段により、内気循環モードから外気導入モードへ切り換えられる。ここで、外気導入モードとなると、車両外部から車両室内へ空気が導入されるので、導入された空気は開放された窓部から流出することとなる。
【0009】
従って、車両室内から流出する空気が窓部外側にて車両室外を流通する空気と合流するので、室内の空気と室外の空気の圧力差が格段に減じられ、ウインドスロッブ音を抑制することができる。また、車両外部を流れる空気が比較的滑らかとなり、風切り音の発生を抑制することができる。さらに、室内の空気が車両室外へと流出するので、室内を的確に換気することができる。
また、窓部が開放されて車両が走行している場合、車両前部から導入された室内の空気が窓部から流出することから、車両室内を流れる空気の流速が速くなる。このとき、通常の制御状態に比べて送風口から吐出される送風風量が大きくなってしまうが、風量減少手段を設けて送風風量を減じることにより、通常の制御状態の送風状態を実現することができる。
従って、車両走行時に窓部が開放された場合であっても、車両室内を通常の制御状態と同様に制御することができる。
【0010】
請求項2に記載の発明では、請求項1に記載の車両用空調装置において、前記窓部はサンルーフ開閉装置を含むことを特徴とする。
【0011】
請求項2に記載の発明によれば、請求項1の作用に加え、車両のサンルーフ開閉装置が開放されたときに内気循環モードである場合に、外気導入モードに切り換えられる。
【0012】
請求項3に記載の発明では、請求項1または2に記載の車両用空調装置において、前記窓部は車両側部のサイドウインドウ開閉装置を含むことを特徴とする。
【0013】
請求項3に記載の発明によれば、請求項1または2の作用に加え、車両のサイドウインドウ開閉装置が開放されたときに内気循環モードである場合に、外気導入モードに切り換えられる。
【0014】
請求項4に記載の発明では、請求項1から3のいずれか一項に記載の車両用空調装置において、車両の走行速度が設定禁止速度より小さい場合に、前記モード切換手段による内気循環モードから外気導入モードへの切換を禁止する低速時禁止手段を有することを特徴とする。
【0015】
請求項4に記載の発明によれば、請求項1から3のいずれか一項の作用に加え、車両の走行速度が設定禁止速度より小さい場合には、窓部が開放されたとしても、内気循環モードから外気導入モードへの切換は行われない。これにより、内気循環モードであっても、車両室外を流通する空気の速度が小さく、ウインドスロッブ音、風切り音等が生じ難く、また、車両室内の空気が比較的車両室外へ流出し易い状態では、外気導入モードへの切換が禁止される。
【0016】
従って、外気導入モードにせずとも、ウインドスロッブ音、風切り音等が生じ難く、ある程度の換気性能が確保される車両の低速状態においては、内気循環モードが維持される。すなわち、車両室内の状態に応じて自動的に内気循環モードが選択されている場合は、内気循環モードを維持することにより効率のよい空調状態が持続するし、乗員の手動により内気循環モードが選択されている場合は、乗員の望む空調状態が持続することとなる。
【0017】
請求項5に記載の発明では、請求項4に記載の車両用空調装置において、前記低速時禁止手段は、前記窓部が設定開度より小さいときに、前記モード切換手段による内気循環モードから外気導入モードへの切換を禁止することを特徴とする。
【0018】
請求項5に記載の発明によれば、請求項4の作用に加え、車両の走行速度が設定禁止速度より小さい場合で、窓部が設定開度以上のときに、内気循環モードから外気導入モードへの切換が行われる。すなわち、窓部が設定開度より小さいときには、外気導入モードへの切換は行われない。
【0019】
従って、窓部の開放状態が小さい場合には、乗員も室内を換気する意志がなく、このような場合にまで外気導入モードに切り換えられることを禁止して、効率のよい内気循環モードの空調状態を維持することができる。
【0020】
請求項6に記載の発明では、請求項1から5のいずれか一項に記載の車両用空調装置において、予め設定された室内急冷条件を満足すると、内気循環モードとして車両室内を急速に冷却する急冷制御モードによる制御を行うものであって、前記急冷制御モードによる制御中には、前記モード切換手段による内気循環モードから外気導入モードへの切換を禁止する急冷時禁止手段を有することを特徴とする。
【0021】
請求項6に記載の発明によれば、請求項1から5のいずれか一項の作用に加え、急冷制御モードによる制御中には、内気循環モードから外気導入モードへの切換が禁止され、室内の急冷に不向きな外気導入モードとされず、内気循環モードのまま車両室内の冷却が優先されることとなる。尚、急冷制御モードが終了した後は、モード切換手段によって外気導入モードへ移行することとなる。
【0022】
従って、乗員にとってウインドスロッブ音、風切り音等よりも不快な高温状態が先に解消した後、ウインドスロッブ音、風切り音等を解消することができ、実用に際して極めて有利である。
【0026】
【発明の実施の形態】
図1から図4は本発明の一実施形態を示すもので、図1は車両室内の外観図、図2は車両用空調装置の送風ダクトの概略構成図、図3は車両用空調装置の概略構成ブロック図、図4は車両用空調装置の制御部の動作を示すフローチャートである。
【0027】
図1に示すように、自動車車両の室内には、インストルメントパネル1の中央側に空調操作部2が備えられる。乗員による空調操作部2からの入力により、車両用空調装置3が制御されるようになっている。この車両用空調装置3は、図1に示すように、車両室内に複数の送風口3aを有し、空調操作部2の手動入力、後述する制御部100の自動制御等により、送風される送風口3aが選択されるとともに内気循環モード及び外気導入モードの選択が行われる。
【0028】
図2に示すように、この車両用空調装置3は、各送風口3aに至る送風ダクト4を有する。送風ダクト4内には、各送風口3aへの空気の流通を選択するための複数の送風口切換ダンパ5が配される。また、送風ダクト4内には、送風風量を調整するためのブロアモータ6が配される。さらに、送風ダクト4内のブロアモータ6の下流側には、送風ダクト4内の空気を熱交換により冷却するエバポレータ7と、送風ダクト4内の空気を加温するヒータコア8が配される。エバポレータ7は、コンデンサ(図示せず)、コンプレッサ9等とともに冷媒が流通する冷凍回路を構成する。また、ヒータコア8にはエンジンの冷却水が流通する。ブロアモータ6の上流側には、車両室内の空気が循環する内気循環モードと、車両室外の空気が導入される外気導入モードとに選択的に切り換える内外気切換ダンパ10が配される。
【0029】
図3に示すように、空調操作部2、各送風口切換ダンパ5、ブロアモータ6、ヒータコア8、コンプレッサ9、内外気切換ダンパ10等は、制御部100に接続される。また、制御部100は、コンデンサを冷却する冷却ファン11に接続され、必要に応じて冷却ファン11を作動させる。さらに、制御部100は、外気温度センサ12a、室内温度センサ12b、車速センサ13、日射量センサ14等に接続される。空調操作部2は、メインスイッチ15、オートスイッチ16、内外気切換スイッチ17、送風口選択スイッチ18、風量調整スイッチ19、設定温度調整スイッチ20、コンプレッサ運転・停止スイッチ21等を含んでいる。また、制御部100は、サンルーフ開閉装置22、サイドウインドウ開閉装置23に接続され、窓部としてのサンルーフ開閉装置22及びサイドウインドウ開閉装置23の開度が入力されるようになっている。
【0030】
制御部100は、演算部としてのECU101と、記憶部としてのROM102及びRAM103と、上述の外部機器に電気的に接続されるインターフェース部(図示せず)とを有している。ROM102には、手動制御プログラム110、自動制御プログラム111、急冷制御プログラム112、モード切換プログラム113が記憶される。
【0031】
手動制御プログラム110は、空調操作部2のオートスイッチ16がOFF状態のときに、内外気切換スイッチ17、送風口選択スイッチ18、風量調整スイッチ19、設定温度調整スイッチ20、コンプレッサ運転・停止スイッチ21等の状態に基づいて、各送風口切換ダンパ5、ブロアモータ6、コンプレッサ9、内外気切換ダンパ10等を制御するためのプログラムである。これにより、乗員は手動により車両用空調装置3を所望の状態で動作させることができる。
【0032】
また、自動制御プログラム111は、空調操作部2のオートスイッチ16がON状態のときに、設定温度調整スイッチ20により設定された室内温度と、外気温度センサ12a、室内温度センサ12b、車速センサ13、日射量センサ14等から取得した情報から、自動的に各送風口切換ダンパ5、ブロアモータ6、コンプレッサ9、内外気切換ダンパ10等を制御するためのプログラムである。これにより、乗員は、設定温度を調整するのみで、最適な状態で車両用空調装置3が自動的に制御される。
【0033】
また、急冷制御プログラム112は、室内温度センサ12bにより検出された車両室内の温度がROM102に記憶された設定急冷温度Thより高い場合に、車両室内を急速に冷却するためのプログラムである。具体的には、内外気切換ダンパ10を駆動して内気循環モードとするとともに、エバポレータ7における熱交換が最大となるようにコンプレッサ9、冷却ファン11を作動させ、ブロアモータ6を最大風量となるように駆動することにより、車両室内の急速な冷却が行われる。
【0034】
また、モード切換プログラム113は、内気循環モードによる制御のときに、サンルーフ開閉装置22及びサイドウインドウ開閉装置23が開放されると、外気導入モードへと自動的に切り換えるためのプログラムである。すなわち、本実施形態においては、制御部100がモード切換手段をなしている。
【0035】
また、ROM102には、所定の条件が成立すると、モード切換プログラム113による内気循環モードから外気導入モードへの切換を禁止する急冷時切換禁止プログラム114と低速時切換禁止プログラム115とが記憶される。すなわち、本実施形態においては、制御部100が低速時禁止手段と急冷時禁止手段をなしている。急冷時切換禁止プログラム114は急冷制御プログラム112による制御中にモードの切換を禁止し、低速時切換禁止プログラム115は車両の走行速度が設定禁止速度Vaより小さい場合にモードの切換を禁止する。本実施形態においては、低速時切換禁止プログラム115は、サンルーフ開閉装置22及びサイドウインドウ開閉装置23の開度が、設定開度Opより小さいときにのみ、モードの切換を禁止するようになっている。
【0036】
さらに、ROM102には、所定の条件が成立すると、ブロアモータ6の総風量を減少させるための風量減少プログラム116が記憶されている。すなわち、本実施形態においては、制御部100が風量減少手段をなしている。本実施形態においては、風量減少プログラム116は、外気導入モードによる制御のときに、サンルーフ開閉装置22又はサイドウインドウ開閉装置23が開放され、且つ、車両の走行速度が設定減少速度Vbより大きい場合に、ブロアモータ6を制御して送風風量を減じるためのプログラムである。
【0037】
以上のように構成された車両用空調装置3において、サンルーフ開閉装置22又はサイドウインドウ開閉装置23が開放された際に、内気循環モードから外気導入モードへ切り換える制御部100の動作を、図4に示すフローチャートを参照して説明する。
【0038】
まず、制御部100は、フラグFを0とし(ステップS1)、サンルーフ開閉装置22又はサイドウインドウ開閉装置23が開放されているか否かを判断する(ステップS2)。サンルーフ開閉装置22、サイドウインドウ開閉装置23の開閉判断は、開口部を仕切るガラス等を駆動するモータの状態から検出してもよいし、ガラス等の位置から直接的に検出してもよく、さらには各装置21,22の操作履歴等から検出してもよい。サンルーフ開閉装置22又はサイドウインドウ開閉装置23が閉塞されている場合はモード切換制御を終了する。
【0039】
サンルーフ開閉装置22又はサイドウインドウ開閉装置23が開放されている場合は、車両用空調装置3が内気循環モードか外気導入モードかを判断する(ステップS3)。内気循環モードか否かの判断は、内外気切換ダンパ10を駆動するモータの状態から検出してもよいし、ダンパ10の位置から直接的に検出してもよく、さらには内外気切換スイッチ17の操作履歴から検出してもよい。ステップS3にて内気循環モードでなく外気導入モードであると判断すると、外気導入モードを維持して(ステップS4)、後述するステップS11へ進む。
【0040】
ステップS3にて内気循環モードであると判断すると、室内温度が設定急冷温度Thより高いか否かを判断する(ステップS5)。室内温度が設定急冷温度Thより高い場合は、内気循環モードを維持して(ステップS6)、ステップS5へ戻る。室内温度が設定急冷温度Th以下の場合は、車速が設定禁止速度Vaより小さか否かを判断する(ステップS7)。
【0041】
車速が設定禁止速度Va以上の場合は、続いて、サンルーフ開閉装置22及びサイドウインドウ開閉装置23の開度が、設定開度Op以上であるか否かを判断する(ステップS8)。サンルーフ開閉装置22及びサイドウインドウ開閉装置23の開度も、開口部を仕切るガラス等を駆動するモータの状態から検出してもよいし、ガラス等の位置から直接的に検出してもよく、さらには各開閉装置22,23の操作履歴等から検出してもよい。ステップS7にて車速が設定禁止速度Vaより小さい場合、ステップS8にてサンルーフ開閉装置22及びサイドウインドウ開閉装置23の開度が設定開度Opより小さい場合は、内気循環モードを維持して(ステップS9)、ステップS7へ戻る。
【0042】
ステップS8にてサンルーフ開閉装置22及びサイドウインドウ開閉装置23の開度が設定開度Op以上の場合は、自動的に外気導入モードに切り換える(ステップS10)。
【0043】
次いで、車速が設定減少速度Vbより大きいか否かを判断する(ステップS11)。車速が設定減少速度Vb以下の場合は、ブロアモータ6の作動状態を維持する(ステップS12)。
【0044】
また、車速が設定減少速度Vbより大きい場合は、フラグFが0であるか否かを判断する(ステップS13)。フラグFが0である場合は、ブロアモータ6による送風風量を減少させて(ステップS14)、フラグFを1とする(ステップS15)。このとき、ブロアモータ6に送風風量は、数段階に設定されている風量の段数を下げるようにするとよい。ステップS13にて、フラグFが0でない場合、すなわち1である場合は、ステップS12に進んでブロアモータ6の作動状態を維持する。
【0045】
ステップS12及びステップS15の後、サンルーフ開閉装置22及びサイドウインドウ開閉装置23が開放されているか否かを判断し(ステップS16)、開放されていない場合は、通常制御の状態に移行して(ステップS17)、モード切換制御を終了する。サンルーフ開閉装置22及びサイドウインドウ開閉装置23が引き続き開放されている場合は、ステップS3へ戻る。
【0046】
このように、本実施形態の車両用空調装置3によれば、内気循環モードのときにサンルーフ開閉装置22又はサイドウインドウ開閉装置23が開放されると、モード切換プログラム113により、内気循環モードから外気導入モードへ切り換えられる。ここで、外気導入モードとなると、車両外部から車両室内へ空気が導入されるので、導入された空気は開放されたサンルーフ開閉装置22又はサイドウインドウ開閉装置23から流出することとなる。
【0047】
従って、車両室内から流出する空気がサンルーフ開閉装置22又はサイドウインドウ開閉装置23の外側にて車両室外を流通する空気と合流するので、室内の空気と室外の空気の圧力差が格段に減じられ、ウインドスロッブ音を抑制することができる。また、車両外部を流れる空気が比較的滑らかとなり、風切り音の発生を抑制することができる。さらに、室内の空気が車両室外へと流出するので、室内を的確に換気することができる。
【0048】
また、本実施形態の車両用空調装置3によれば、車両の走行速度が設定禁止速度Vaより小さい場合には、サンルーフ開閉装置22又はサイドウインドウ開閉装置23が開放されたとしても、内気循環モードから外気導入モードへの切換は行われない。これにより、内気循環モードであっても、車両室外を流通する空気の速度が小さく、ウインドスロッブ音、風切り音等が生じ難く、また、車両室内の空気が比較的車両室外へ流出し易い状態では、外気導入モードへの切換が禁止される。
【0049】
従って、外気導入モードにせずとも、ウインドスロッブ音、風切り音等が生じ難く、ある程度の換気性能が確保される車両の低速状態においては、内気循環モードが維持される。すなわち、自動制御プログラム111により車両室内の状態に応じて自動的に内気循環モードが選択されている場合は、内気循環モードを維持することにより効率のよい空調状態が持続するし、手動制御プログラム110により乗員の手動操作に基づいて内気循環モードが選択されている場合は、乗員の望む空調状態が持続することとなる。
【0050】
特に、本実施形態においては、車両の走行速度が設定禁止速度Vaより小さい場合で、サンルーフ開閉装置22及びサイドウインドウ開閉装置23が設定開度Op以上のときに、内気循環モードから外気導入モードへの切換が行われる。すなわち、サンルーフ開閉装置22及びサイドウインドウ開閉装置23が設定開度Opより小さいときには、外気導入モードへの切換は行われない。
【0051】
従って、サンルーフ開閉装置22及びサイドウインドウ開閉装置23の開放状態が小さい場合には、乗員も室内を換気する意志がなく、このような場合にまで外気導入モードに切り換えられることを禁止して、効率のよい内気循環モードの空調状態を維持することができる。
【0052】
また、本実施形態の車両用空調装置3によれば、急冷制御モードによる制御中には、内気循環モードから外気導入モードへの切換が禁止され、室内の急冷に不向きな外気導入モードとされず、内気循環モードのまま車両室内の冷却が優先されることとなる。尚、急冷制御モードが終了した後は、モード切換プログラム113に基づいて外気導入モードへ移行することとなる。
【0053】
従って、乗員にとってウインドスロッブ音、風切り音等よりも不快な高温状態が先に解消した後、ウインドスロッブ音、風切り音等を解消することができ、実用に際して極めて有利である。
【0054】
また、本実施形態の車両用空調装置3によれば、外気導入モードによる制御のときに、サンルーフ開閉装置22又はサイドウインドウ開閉装置23が開放され、且つ、車両の走行速度が設定減少速度Vbより大きい場合に、ブロアモータ6の送風風量を減じるようになっている。ここで、サンルーフ開閉装置22又はサイドウインドウ開閉装置23が開放されて車両が走行している場合、車両前部から導入された室内の空気がサンルーフ開閉装置22又はサイドウインドウ開閉装置23から流出することから、車両室内を流れる空気の流速が速くなる。このとき、通常の制御状態に比べて送風口3aから吐出される送風風量が大きくなってしまうが、送風風量を減じることにより、通常の制御状態の送風状態を実現することができる。
従って、車両走行時にサンルーフ開閉装置22又はサイドウインドウ開閉装置23が開放された場合であっても、車両室内を通常の制御状態と同様に制御することができる。
【0055】
尚、前記実施形態においては、窓部がサンルーフ開閉装置22及びサイドウインドウ開閉装置23を含むものを示したが、窓部としてサンルーフ開閉装置22が備えられておらずサイドウインドウ開閉装置のみの構成であっても前記実施形態と同様の作用効果を得ることができる。また、サイドウインドウ開閉装置の開閉状態には従わず、サンルーフ開閉装置の開閉状態のみと連動するものであってもよい。
【0056】
また、前記実施形態においては、車速が設定禁止速度Vaより小さい場合に、サンルーフ開閉装置22及びサイドウインドウ開閉装置23の設定開度Opに基づいて、内気循環モードから外気導入モードへの切換の判断を行うものを示したが、窓部の開度によらずモードの切換を行わないように構成してもよい。さらには、例えば、図5に示すように、前記実施形態におけるステップS7〜ステップS9を省略し、車速によらずにモードの切換を行うようにしてもよい。
【0057】
また、前記実施形態においては、急冷制御モードによる制御中には、内気循環モードから外気導入モードへの切換を禁止するものを示したが、例えば、図5に示すように、前記実施形態におけるステップS5・ステップS6を省略し、急冷制御モードであるか否かを問わずモードの切換を行うようにしてもよい。
【0058】
また、前記実施形態においては、外気導入モードのときに、窓部が開放されて車速が設定減少速度Vbより大きい場合に送風風量を減じるものを示したが、例えば、図5に示すように、前記実施形態におけるステップS11〜ステップS15を省略し、ブロアモータ6の作動状態を維持し続けるようにしてもよいことは勿論である。さらには、モード切換プログラム116により内気循環モードから外気導入モードに切り換えられたときのみならず、窓部が開放されて車速が所定速度より大きい場合に、常に、送風風量を減じるようにしてもよいし、その他、具体的な細部構造等についても適宜に変更可能であることは勿論である。
【0059】
【発明の効果】
以上詳述したように、内気循環モードのときに窓部が開放されると、モード切換手段により、内気循環モードから外気導入モードへ切り換えられる。ここで、外気導入モードとなると、車両外部から車両室内へ空気が導入されるので、導入された空気は開放された窓部から流出することとなる。
従って、車両室内から流出する空気が窓部外側にて車両室外を流通する空気と合流するので、室内の空気と室外の空気の圧力差が格段に減じられ、ウインドスロッブ音を抑制することができる。また、車両外部を流れる空気が比較的滑らかとなり、風切り音の発生を抑制することができる。さらに、室内の空気が車両室外へと流出するので、室内を的確に換気することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示すもので車両室内の外観図である。
【図2】車両用空調装置の送風ダクトの概略構成図である。
【図3】車両用空調装置の概略構成ブロック図である。
【図4】車両用空調装置の制御部の動作を示すフローチャートである。
【図5】他の実施形態を示すものであって、車両用空調装置の制御部の動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 送風口
2 空調操作部
3 車両用空調装置
4 送風ダクト
5 送風口切換ダンパ
6 ブロアモータ
7 エバポレータ
8 ヒータコア
9 コンプレッサ
10 内外気切換ダンパ
13 車速センサ
22 サンルーフ開閉装置
23 サイドウインドウ開閉装置
100 制御部
101 ECU
102 ROM
112 急冷制御プログラム
113 モード切換プログラム
114 急冷時切換禁止プログラム
115 低速時切換禁止プログラム
116 風量減少プログラム
Op 設定開度
Th 設定急冷温度
Va 設定禁止速度
Vb 設定減少速度

Claims (6)

  1. 車両室内の空気の流れを、内気循環モードと外気導入モードとに切り換えて制御する車両用空調装置において、
    前記内気循環モードによる制御のときに、車両内外を仕切る窓部が開放されると、前記外気導入モードに切り換えるモード切換手段を備え、
    前記外気導入モードによる制御のときに、前記窓部が開放され、且つ、車両の走行速度が設定減少速度より大きい場合に、送風風量を減じる風量減少手段を有することを特徴とする車両用空調装置。
  2. 前記窓部はサンルーフ開閉装置を含むことを特徴とする請求項1に記載の車両用空調装置。
  3. 前記窓部は車両側部のサイドウインドウ開閉装置を含むことを特徴とする請求項1または2に記載の車両用空調装置。
  4. 車両の走行速度が設定禁止速度より小さい場合に、前記モード切換手段による内気循環モードから外気導入モードへの切換を禁止する低速時禁止手段を有することを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の車両用空調装置。
  5. 前記低速時禁止手段は、前記窓部が設定開度より小さいときに、前記モード切換手段による内気循環モードから外気導入モードへの切換を禁止することを特徴とする請求項4に記載の車両用空調装置。
  6. 予め設定された室内急冷条件を満足すると、内気循環モードとして車両室内を急速に冷却する急冷制御モードによる制御を行うものであって、
    前記急冷制御モードによる制御中には、前記モード切換手段による内気循環モードから外気導入モードへの切換を禁止する急冷時禁止手段を有することを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の車両用空調装置。
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