JP4393626B2 - 気体システム系の被毒防止装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、気体を気密収容して外部雰囲気圧と異なる系内圧力で稼働する気体システム系で気密性が損なわれた場合に、外部から雰囲気ガスが侵入してシステム系にダメージを与えるのを阻止する被毒防止装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
水素吸蔵合金は、水素との反応において水素を吸放出し、さらに反応に付随して吸放熱するため、水素の貯蔵や移動、冷暖房、冷凍、熱貯蔵等の目的に使用することができる。これらの目的に沿って構成されるシステムでは、稼働によって水素吸蔵合金で水素の吸放出反応が生じるので、水素と水素吸蔵合金とが効率的に接触することが必要になる。ところで、水素吸蔵合金は、水素以外のガス、例えば酸素等とも反応可能であり、これらと反応すると酸化物等の反応物が生成され、これが表面に残存することで合金表面の活性度が低下して水素との反応が阻害される。これを一般に水素吸蔵合金の被毒と称している。このため、従来装置では、水素ガスとしては純度が高くて不純物量の少ないものが使用されており、また、システム外の空気が侵入するのを阻止するために、多くの場合には、システム稼働時の系内圧力が常に大気圧以上となるように設計されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記システムでは、配管の接続部や容器の密閉箇所等において、腐食等によって気密性が損なわれることがあり、系内圧力によっては外部の空気等が系内に侵入してしまう。また、前記のように、系内圧力を大気圧以上に設定しているシステムでも気密性が損なわれると、系内の水素ガスが外部に漏れだして圧力が低下する。ところが、このシステムでは水素の吸放出によって系内の水素圧力は昇降変動しており水素の一部が漏れ出してしまうと、系内圧力を常時大気圧以上に保つことができなくなり、水素圧力の降下中に一時的に負圧状態になって気密性が損なわれた箇所から外部空気を系内に吸引してしまい、容易に系内に空気が侵入する。このようにして外部空気が系内に侵入すると、本来の反応ガスである水素とともに系内を移動し、遂には水素吸蔵合金に接触し、これを被毒させてしまう。被毒された水素吸蔵合金は、上記したように表面活性度が損なわれ、水素の吸放出効率が大幅に低下するので、そのまま使用することはできない。このため水素吸蔵合金が被毒してしまったような場合には、装置類を分解して水素吸蔵合金を新たなものと交換し、一方、被毒した合金はそのまま破棄したり、原料として再溶解したりしている。
したがって、合金が被毒すると、システムを長時間に亘って停止することが必要になり、システムの再構築に長時間を要するだけでなく、材料費等も含めて復旧に多大な費用を要するという問題もある。
【0004】
本発明は、上記事情を背景としてなされたものであり、システム内に雰囲気ガスが侵入してシステム内の機器類にダメージを与えるのを防止し、システム圧力の低下原因を早期に復旧させることができる気体システム系の被毒防止装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明の気体システム系の被毒防止装置のうち第1の発明は、気体が気密収容され、該気体を介して外部雰囲気圧と異なる系内圧力で稼働する気体システム系に、該系の気密漏れを監視する気密漏れ監視手段が設けられているとともに、該系の気密漏れが生じた際に該系内の被毒を防止するべく該系内に被毒防止用ガスを送入するガス供給手段が接続されていることを特徴とする。
【0006】
第2の発明の気体システム系の被毒防止装置は、第1の発明において、気密漏れ監視手段による監視結果に基づいて気密性を判定し、気密性が損なわれていると判定した場合に、被毒防止用ガスをシステム系内に導入するべくガス供給手段を制御するガス供給制御部を有することを特徴とする。
【0007】
第3の発明の気体システム系の被毒防止装置は、第1または第2の発明において、気密漏れ監視手段が、系内圧力を監視する圧力検出器で構成されていることを特徴とする。
【0008】
第4の発明は、第1〜第3の発明において、気体システム系が、気体との間で吸脱着反応する気体吸脱着反応材を備えていることを特徴とする。
【0009】
第5の発明の気体システム系の被毒防止装置は、第1〜第4の発明において、補充ガスが不活性ガスであることを特徴とする。
【0010】
本発明は、前記したように水素吸蔵合金および水素を系内に気密に収容し、該合金の水素吸放出を利用したシステム系への応用が好適であるが、これに限定されるものではなく、各種気体を利用し、該気体を介して駆動されるシステム系であればよく、周囲の雰囲気ガスが侵入してシステム系にダメージや汚染(本発明では被毒という)が生じるおそれがあるものにおいて有効利用できる。なお、被毒について、水素吸蔵合金では侵入空気による合金の酸化を意味したが、本発明としては、被毒の形態が限定されるものではなく、雰囲気ガスによってシステム系の機器、備品等がダメージを受けたり汚染されたりするもの全てを包含する。
【0011】
本発明にいう気体システム系の一例として、上記水素および水素吸蔵合金のように、反応性気体とこの気体との間で吸脱着反応を起こす気体吸脱着材を備えたものが示される。
このシステムでは、気体と気体吸脱着材との間の反応を利用して気体の貯蔵、分離等を行うことができ、また反応に伴う吸発熱を利用した熱利用システムを構築することもできる。気体吸脱着材としては、水素吸蔵合金も包含する概念であるが、要は、気体の吸蔵、脱着を可逆的に行う材料であればよく、熱を利用するシステムでは、吸脱着に伴って吸放熱する材料であればよい。例えば吸着剤として気体の吸着、離脱を行ったり、化学反応によって気体の吸収、放出を行ったりするものを使用することができる。すなわち、上記気体吸蔵には気体吸着や気体吸収が含まれ、気体脱着には気体離脱や気体放出が含まれる。上記材料としては吸着、離脱を行う材料として活性炭、カーボンファイバ、ゼオライト、活性アルミナ等を挙げることができ、また化学反応によって水素ガスの吸収、放出を行う材料として上記水素吸蔵合金を挙げることができる。
なお、気体の吸蔵と脱着とは、択一的な反応であるので、システムを連続的に稼働させるためには、吸蔵、脱着を交互に行わせる方法が必要となる。この方法としては、各種の材料に適した方法が採られるが、加熱、冷却による熱駆動や圧縮機等を用いた圧力駆動の方法が挙げられる。圧力駆動では、雰囲気圧を下げることにより材料に吸蔵されているガスを脱着でき、雰囲気圧を上げることによって材料にガスを吸蔵させることができる。
その他に、気体を介して稼働する気体システム系としては、PSA(Pressure Swing Adsorption又はAdsorber)、吸着式ヒートポンプ、触媒充填塔が例示される。
【0012】
本発明が適用される気体システム系は、外部の雰囲気圧とは異なる系内圧力で稼働するものに限定されるが、系内圧力が一定のものでも変動するものでもよく、このときの系内圧力は、雰囲気圧に比し、加圧状態を維持するものでも減圧状態を維持するものでもよい。
なお、系内圧力が変動するシステムでは、常時、外部雰囲気と異なる圧力で稼働しているものに限定されるものではなく、一時的にでも雰囲気圧と異なる圧力で稼働する時期があるものも対象とすることができる。したがって、加圧状態と減圧状態とに跨って圧力変動するものであってもよい。
但し、本発明としては、加圧状態を維持して圧力が変動するものの、気体の漏れによって減圧状態が出現する、水素吸蔵合金を用いたシステムに好適である。
【0013】
上記システム系には、稼働時の気密漏れを監視する気密漏れ監視手段を設ける。この手段としては各種構成が考えられ、結果として系の気密漏れを判定できるものであればよい。簡易かつ確実な手段としては、系内の圧力を監視する圧力検出器が挙げられる。この圧力検出器の構造は特に限定されるものではなく公知のものを使用できる。ただし、後述する制御部を有するものでは、この制御部に対し測定圧力を通知するための出力が得られるものが必要である。なお、出力形態は特に限定されるものではなく、アナログ値、デジタル値の電気的出力の他、機械的な出力であってもよく、要は制御部に対し測定情報を伝達可能なものであればよい。この圧力検出器はシステム系の適宜の場所に設けることができ、複数個の設置も可能である。圧力検出器による圧力検出は、システム系の稼働中、常時行ってもよく、また、稼働時期に従って(例えば圧力変動に伴って特定の時期等)、適宜時期に行ってもよい。
また、気密漏れ手段としては、上記圧力検出器に限定されるものではなく、他の手段を採用することもできる。例えば、気体が漏れる際に発生する超音波を検出して気密漏れを監視するものが挙げられる。要は、系の気密漏れが監視できるものであれば、特にその構造は限定されるものではなく、公知のものを適宜使用することもできる。
【0014】
また、上記システム系にはガス供給手段が接続される。このガス供給手段は、通常は、被毒防止用ガスを貯蔵したガス貯蔵器を有し、この貯蔵器から所望時にシステム系に被毒防止用ガスを供給する構成からなる。このためガス供給手段には、システム系との間に介設する管路に、開閉弁や流量弁等を設けてシステム系へのガスの供給及び供給量を調整できるようにするのが望ましい。なお、ガス供給手段からシステム系内に被毒防止用ガスを供給する際にはポンプ等を用いて強制供給する他、供給手段側のガス圧力が系内圧力よりも高圧である場合には、圧力差を利用してガスを導入することもできる。
なお被毒防止用ガスとしては、システムの種別等によってその種類を適宜選定することができ、システムへの影響や外部環境への影響を考慮して定めることができる。一般に、Ar、He、CO2、N2等の不活性ガスが好適である。
【0015】
また、本発明では、上記ガス供給手段を制御するガス供給制御部を設けることができる。この制御部では、気密漏れ監視手段の監視結果に基づいてシステム系において気密性が損なわれているかどうかを判定する。その判定は、例えば監視手段が圧力検出器である場合には、想定される圧力と異なる圧力が測定されたか否かによって行うことができる。例えば、加圧状態に維持されるシステムでは、測定圧力が想定圧力よりも所定値以上低い場合に気密性が損なわれていると判定でき、減圧状態に維持されるシステムでは、測定圧力が想定圧力よりも所定値以上高い場合に気密性が損なわれていると判定できる。
また、加圧状態と減圧状態とをまたがるような場合や上記の場合であっても圧力が変動する場合には、最大圧力や最低圧力を用いて判定したり、変動過程における所定時点での圧力を基に判定することもできる。なお、上記では想定圧力と測定圧力との間に所定値の差異が有る場合に気密漏れと判定できるとしたが、この所定値はゼロとすることもできる。ただし、誤差等も考慮して所定値には有効数値を設定するのが望ましく、その数値は、システムの種別や圧力変動の程度等を考慮して適宜定めることができる。
【0016】
制御部では、システムの気密性が損なわれていると判定した場合には、直ちに、またはその他の要素(制御部で把握可能な気密漏れの程度や経過時間等)を基に被毒防止用ガスの供給が必要がどうかを判定し必要と判定したときに、ガス供給部を制御して系内に補充ガスを導入する。このときのガスの供給量や供給時間等は予め定めた基準によって決定される。これらは絶対量として定めることができ、また、気密漏れの程度や予め定めた圧力に至るまでの供給等の条件に従って定めることもできる。
制御部によるガス供給部の制御内容としては、上記したように、供給部での開閉弁や流量弁の開閉や開度調整、ポンプの作動ON−OFF、ポンプの出力調整等が挙げられる。なお、被毒防止用ガスの系内への供給に際しては、これに前後してシステム系の稼働を停止させるが、ガス供給と同時にシステム系の稼働を停止させるのが望ましい。
【0017】
上記において、システム系の気密性が損なわれていると判断され、系内に被毒防止用ガスが導入されると、系内の圧力が上がって系外から雰囲気ガスが侵入して系内機器類にダメージ(被毒)を与えるのを避けることができる。この間に、必要な措置、例えば雰囲気ガスとの接触を避けなければならない機器等の保護や気密漏れが生じている部位の補修等の作業を行うことができる。これによりシステムが長時間に亘って停止したり、復旧に多大なコストを要することなく、システム系にダメージを与える前に気密漏れを解消することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の一実施形態を図1、2に基づいて説明する。
この実施形態の気体システム系1は、冷凍庫2に付設された冷凍機として使用されるものであり、該システム系は、気体吸脱着材料として水素吸蔵合金、反応気体として水素を使用している。以下、具体的に説明する。
水素吸蔵合金(図示しない)は、対となる密閉された吸放熱容器20、30内にそれぞれ収容されており、その際には、図示しない複数の筒内に粉末状を呈して収容され、この筒が吸放熱容器20、30内に設置される。また吸放熱容器20、30は、上記した筒とそれぞれ連通するようにして水素移動管3で連結されており、水素移動管3の中途には、コンプレッサ装置5が介設されている。
コンプレッサ装置5は、4つの開閉弁51…51を介設した閉回路の水素移動管路52と、この管路の対角位置に接続されたコンプレッサ53とからなり、上記管路52の他の対角位置に吸放熱容器20側の水素移動管4と吸放熱容器30側の水素移動管4とが連結されている。このコンプレッサ装置5は、開閉弁51〜51の開閉操作により、吸放熱容器20、30間の水素移動管4で水素の流れ方向を変えて吸引、加圧力を発生させる。
【0019】
また、吸放熱容器20、30には、放熱時の水素吸蔵合金を冷却するための熱交換器21、31と、吸熱時の水素吸蔵合金から冷熱を得る熱交換器25、35とが内蔵されている。熱交換器21、31には、冷却水管6、三方弁7を介して冷却塔8および冷却水ポンプ9が接続されている。
また熱交換器25、35には、冷媒管10、三方弁11を介して冷媒タンク12、冷媒ポンプ13、冷凍庫用熱交換器14が接続されている
【0020】
また、吸放熱容器20、30には、それぞれ容器内の筒に連通して内部圧を測定する圧力計201、301が圧力検出器として設けられており、該圧力計201、301の出力側は、ガス供給制御部202、302に接続されている。該制御部202、302は、圧力計201、301からの出力データに基づいて気密性が損なわれているかどうかを判定するための判定部202a、302aを有しており、該判定部202a、302aでは、予め定めた基準を記録した基準部202b、302bを参照して判定を行う。また、制御部202、302には、判定部202a、302aによる判定結果に基づいて、後述する開閉電磁弁210、310を操作するための操作部202c、302cを有している。
さらに、吸放熱容器20、30には、外部から容器内部の筒内に被毒防止用ガスとして不活性ガスを導入するための不活性ガス供給管211、311が接続されており、該ガス供給管211、311は、電磁弁210、310を介して不活性ガスボンベ212、312に接続されている。これら電磁弁210、310、不活性ガス供給管211、311、不活性ガスボンベ212、312によってガス供給手段が構成されている。
【0021】
以下に、本実施形態の動作について説明する。
なお、このシステム系では、一方の吸放熱容器に収容されている水素吸蔵合金に水素が吸蔵され、他方の容器に収容された水素吸蔵合金では水素が放出された状態にある。
先ず、コンプレッサ装置5の操作によって、水素を吸蔵している吸放熱容器側に吸引力を発生させ、水素を吸蔵していない容器側に吐出力を発生させる。これにより、水素を吸蔵している側の合金から水素が放出され、水素移動管3を通って他方の容器側で水素吸蔵合金に水素が吸蔵される。水素が放出されている側の容器では、放出反応に伴って吸熱が生じるので、三方弁11の操作により、冷媒管10を通してこの容器の熱交換器25または35にのみ冷媒を流し、冷熱を吸収して冷凍庫2内を冷却する。一方、水素の吸蔵がなされている側では、吸蔵に伴って発熱が生じるので、三方弁7の操作によって冷却水管6を通して、この容器の熱交換器21または31にのみ冷却水を流し、発熱した合金を冷却して反応を促進する。熱を受けた冷却水は、冷却塔8で熱が除去される。上記水素の放出、吸蔵が終了した後には、コンプレッサ装置5で開閉弁51…51を操作して吸引、吐出方向を変えて、それぞれの吸放熱容器で水素の放出、吸蔵を逆転させる。これを繰り返すことにより、連続したシステム稼働が行われる。
なお、このシステムでは、水素吸蔵合金特性において図3に示すヒステリシス特性を示すが、安全を期すために、吸引時の最低圧力は大気圧以下にならないように設定してコンプレッサ装置5を作動させている。
【0022】
上記稼働において、系内の圧力測定は、図2に示すように、この実施形態ではそれぞれ吸放熱容器20、30内の筒内圧力を圧力計201、301で測定することにより常時行われている。圧力計201、301の測定結果は、常時、ガス供給制御部202、302に出力されており、制御部202、302では、上記ヒステリシス特性を考慮して定めた圧力基準が予め基準部202b、302bに記録されており、判定部202a、302aでは、この基準部202b、302bの基準と測定結果とを比較してシステムの気密状態を判断する。測定結果が正常と判断する場合には、電磁弁210、310は閉じたままに維持され、装置の可動が継続される。
【0023】
このシステム系は、常に加圧状態が維持されるので、気密漏れが生じた場合には、測定圧力が基準値以下に低下することになる。この実施形態では、安全性を考慮して、正常時最低圧力と大気圧との間の圧力を基準値とする。制御部202、302の判定部202a、302aで、測定圧力が基準値以下のためガスの補充が必要とされる場合、操作部202c、302cに指令して、図4に示すように直ちにシステムを停止し、さらに、ガスを系内に導入する作業に移行する。この作業では操作部202c、302cの指令によって電磁弁210、310を開く。このとき、電磁弁210、310の開度も必要に応じて指令することができる。電磁弁210、310が開かれると、不活性ガスボンベ212、312内の不活性ガスが不活性ガス供給管211、311を通して吸放熱容器20、30の筒内に供給され、システム系内の低下した圧力を上昇させる。このとき、不活性ガスの供給量、供給速度等を調整して、システム内の圧力を所望の圧力にすることができる。圧力は、正常稼働時と同程度とすることができるが、漏れ部分を容易に発見できるように、正常時よりも高い圧力になるまで不活性ガスを送入することもできる。
【0024】
その後、システムの漏れ箇所を発見するべく検査を行い、漏れ箇所が発見された場合には、その部分を早急に補修する。
漏れの補修後は、不活性ガスが混入しているシステム系内から不活性ガスを含む気体を排除し、新たに反応気体、この実施形態では水素を系内に導入する。この際に、水素吸蔵合金は被毒が免れているので、新たに水素を導入した後は、直ちに装置を再稼働することができる。
【0025】
【発明の効果】
以上説明したように本発明の気体システム系の被毒防止装置によれば、気体が気密収容され、該気体を介して外部雰囲気圧と異なる系内圧力で稼働する気体システム系に、該系の気密漏れを監視する気密漏れ監視手段を設けるとともに、系内に被毒防止用ガスを送入するガス供給手段を接続するので、システム系に気密漏れが生じた際に、系内に被毒防止用ガスを供給して雰囲気ガスによってシステム系内に損傷が生じるのを未然に防止でき、システム系の復旧も短期間で安価に行うことができる。
また、気密漏れ監視手段による監視結果に基づいて系外部と系内との間の気密性を判定し、気密性が損なわれていると判定した場合に、被毒防止用ガスをシステム系内に導入するべく上記ガス供給手段を制御するガス供給制御部を設ければ、気密漏れが生じた際に直ちに、かつ確実に上記対応が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態のシステム図である。
【図2】 同じく、ガス補給制御部のブロック図である。
【図3】 同じく、水素吸蔵合金の圧力−組成曲線である。
【図4】 同じく、システム系の操作手順を示すフローチャート図である。
【符号の説明】
1 システム系
2 冷凍庫
20 吸放熱容器
201 圧力測定器
202 ガス供給制御部
210 電磁弁
211 不活性ガス供給管
212 不活性ガスボンベ
30 吸放熱容器
301 圧力測定器
302 ガス供給制御部
310 電磁弁
311 不活性ガス供給管
312 不活性ガスボンベ
Claims (5)
- 気体が気密収容され、該気体を介して外部雰囲気圧と異なる系内圧力で稼働する気体システム系に、該系の気密漏れを監視する気密漏れ監視手段が設けられているとともに、該系の気密漏れが生じた際に該系内の被毒を防止するべく該系内に被毒防止用ガスを送入するガス供給手段が接続されていることを特徴とする気体システム系の被毒防止装置。
- 気密漏れ監視手段による監視結果に基づいて気密性を判定し、気密性が損なわれていると判定した場合に、被毒防止用ガスをシステム系内に導入するべくガス供給手段を制御するガス供給制御部を有することを特徴とする請求項1記載の気体システム系の被毒防止装置。
- 気密漏れ監視手段が、系内圧力を監視する圧力検出器で構成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の気体システム系の被毒防止装置。
- 気体システム系は、気体との間で吸脱着反応する気体吸脱着反応材を備えていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の気体システム系の被毒防止装置。
- 被毒防止用ガスが不活性ガスであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の気体システム系の被毒防止装置。
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