JP4393103B2 - 水性害虫忌避エアゾール組成物 - Google Patents

水性害虫忌避エアゾール組成物 Download PDF

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【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、蚊、ブヨ、サシバエ、イエダニ、ナンキンムシ等の害虫から人体を守るための害虫忌避エアゾール組成物に関する。更に詳しくは、人体への刺激性、使用感を改善し、長時間忌避効果を持続し、また、火気に対する安全性を向上させた水性タイプの害虫忌避エアゾール組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
害虫忌避剤については、各社から、使用感(塗布面のさらさら感等)の改善、害虫忌避効力の持続、刺激性の軽減を目的とした様々な特許が出願されている。例えば、害虫忌避成分とケイ酸化合物を配合(特開平7−126104号公報)したり、多孔質の有機粉末を配合(特開平6−271402号公報)することにより、忌避成分を粉末内に取り込み、忌避成分による塗布面のベタツキの改善及び忌避成分の徐放化による忌避効果の持続を目的とした特許が、また、害虫忌避成分と紫外線吸収剤を配合(特開平5−92915号公報)したり、紫外線散乱剤を配合(特開平8−183720号公報)することにより、紫外線から肌を守り、かつ忌避効果を持続させることを目的とした特許も出願されている。
更に、害虫忌避成分、アルコール類及びまたは界面活性剤、水を配合したことを特徴とする水性の害虫忌避剤に関する特許出願もある(特開平6−321705号公報、特開平11−349409号公報)。これらは、溶剤として使用されているエタノールによる肌の乾燥、刺激を軽減したり、引火性による危険性を軽減することを目的として水を配合したものであり、原液を不織布等に含浸させて、肌に塗布するタイプ、またはローション、乳液のように原液を吐出するタイプに用いられている。
【0003】
ところで、現在市販されている害虫忌避剤を調査してみると、害虫忌避成分であるディートをエタノール中に溶解し、ケイ酸を配合することにより、使用感、忌避効果の持続をうたったアルコールベースのエアゾール剤が主流である。一方、水性エアゾールタイプは、ムース状、クラッキングフォーム状に噴射後、塗り延ばすタイプが一部発売されているに過ぎない。それは、これらの水性タイプでは噴射塗布後の乾燥が遅く、手で塗り延ばすために手の平が汚れる等の理由で敬遠する消費者が多いためと考えられる。
近年、「敏感肌」という言葉をよく耳にする。そして、化粧品等を使用した際「皮膚がヒリヒリする、かゆみがある。」「湿疹、にきびができやすい。」等の症状を訴え、天然物志向、低刺激性志向とあいまって「敏感肌」意識をもつ使用者が年々増加している。この原因としては、ライフスタイルの変化等により、皮膚のバリア機能の低下、アレルギー性物質や刺激性物質に対する過敏な反応が挙げられる。このような状況を背景として、化粧品メーカーでは従来の化粧品に汎用されていた紫外線吸収剤、タール色素、パラベン、エタノール等の刺激やアレルギーの原因となりやすい原料の配合を減らし、肌の乾燥を防ぐ保湿剤、消炎剤の配合に重点を置いた処方に変更する動きが活発になっている。更に、アメリカで流行したウエストナイル熱の発症にウィルス媒介蚊の関与が報告され、日本国内でも忌避製剤の必要性が増大し、消費者ニーズにあった製剤の開発が重要となっている。
【0004】
【特許文献1】
特開平7−126104号公報
【特許文献2】
特開平6−271402号公報
【特許文献3】
特開平5−92915号公報
【特許文献4】
特開平8−183720号公報
【特許文献5】
特開平6−321705号公報
【特許文献6】
特開平11−349409号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明はかかる現状に鑑みなされたもので、使用法が簡便なエアゾールタイプで、人体への刺激性、使用感を改善すると共に、長時間忌避効果を持続し、かつ、火気に対する安全性を向上させた水性タイプの害虫忌避エアゾール組成物を提供しようとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段ならびに発明の実施の形態】
本発明者らは、現在主流のアルコールベースのエアゾール製剤ではなく、刺激性が少なく安全性の高い水ベースのエアゾール製剤に着目し、更には製品化後、倉庫での製品保管量について規制を受けない消防法上の非危険物に該当するような製剤化を目標に鋭意検討を重ねた結果、(a)害虫忌避成分、(b)アルコール類及び(c)水を含有するエアゾール原液と、噴射剤としての(d)ジメチルエーテルからなるエアゾール組成物において、該エアゾール原液中の(c)水の含有量、(b)アルコール類の組成、及び該エアゾール原液と噴射剤の配合比を特定することによって目的が達成できることを見出し、本発明を完成した。
【0007】
すなわち、請求項1の発明は(a)害虫忌避成分、(b)アルコール類、及び(c)水を含有するエアゾール原液と、噴射剤としての(d)ジメチルエーテルからなるエアゾール組成物において、該エアゾール原液中に、(c)水をエアゾール原液量に対して60重量%以上含有し、かつ(a)害虫忌避成分がディートであって、(b)アルコール類が炭素数2〜3の低級一価アルコールと多価アルコールである1,3−ブチレングリコール、ジプロピレングリコール、プロピレングリコールの単独又は混合品からなるとともに、その配合比が重量比で1:1.5〜1:5であり、更に該エアゾール原液と噴射剤の配合比が重量比で3:7〜7:3であることを特徴とする水性害虫忌避エアゾール組成物に関するものである。
【0008】
本発明で用いる(a)害虫忌避成分としては、害虫に対して忌避作用あるいは吸血阻害作用を有する合成あるいは天然の各種化合物が挙げられる。例えば、ディート、ユーカリ、プトール、α―ピネン、ゲラニオール、シトロネラール、カンファー、リナロール、カランー3,4−ジオールなどが例示できる。更に天然物としては、桂皮、シトロネラ、レモングラス、クローバ、ベルガモット、月桂樹、ユーカリなどから取れる精油、抽出液などが例示でき、これらの1種または2種以上を選択して用いることができる。上記化合物及び天然物においては、特にディートが好ましい。
害虫忌避成分は各薬剤の忌避効力等により異なるが、本発明の水性害虫忌避エアゾール組成物全体量に対して3〜10重量%配合される。3重量%未満であると所望の害虫忌避効果が得られず、一方、10重量%を超えると内容液の安定性の面で困難を伴う。
【0009】
本発明でもちいる(b)アルコール類は、炭素数2〜3の低級一価アルコールと多価アルコールからなり、その配合比を重量比で1:1.5〜1:5としたことに特徴を有する。炭素数2〜3の低級一価アルコールとしてはエタノール、イソプロパノールが挙げられる。これらを単独でまたは混合して使用することができる。低級一価アルコールは、肌への刺激性とエアゾール原液の引火性を考慮すると極力低減することが望ましいが、本発明においては内容液の防腐、内容液の安定性の向上、噴射時の発泡を抑えたり、肌への塗布後のさっぱり感を付与するために必須とされる。
一方、多価アルコールとしては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、グリセリン等が挙げられる。これらを単独でまたは混合して使用することができる。多価アルコールは保湿剤としての効果を有し、また水に不溶な成分を可溶化するために配合される。また、エタノール等の低級一価アルコールよりも沸点が高いため、害虫忌避成分の揮散を緩やかにし、忌避効果を長時間持続させる効果も具備する。
【0010】
本発明では、炭素数2〜3の低級一価アルコールと多価アルコールの配合比は1:1.5〜1:5の範囲に特定される。すなわち、多価アルコールの割合が範囲を超えて多くなると、エアゾール原液と噴射剤であるジメチルエーテルとの相溶性が低下し内容液の安定性が悪くなったり、噴射時に発泡したり、べたつき感を生じるなど使用感の悪化を招く。逆に、低級一価アルコール比率が多くなる方向に外れると、火気に対する危惧が増大するだけでなく、ジメチルエーテルとの組合せにおいて使用感の不良を招く場合がある。
【0011】
本発明で用いられる(c)水は、火気に対する安全性を考慮してエアゾール原液中に60重量%以上配合される。
一方、噴射剤としては、(d)ジメチルエーテルが用いられる。ジメチルエーテルは水に対して数10%程度の溶解性を有し、また内容液の安定化や使用感などにつき、アルコール類との組合せを種々検討した結果、本水性害虫忌避エアゾール組成物に採用したものである。
【0012】
更に本発明は、エアゾール原液と(d)ジメチルエーテルの配合比を重量比で3:7〜7:3としたことに特徴を有する。エアゾール原液と(d)ジメチルエーテルの配合比が3:7〜7:3を外れた場合、すなわちエアゾール原液の割合が多くなると、噴霧粒子が粗くなり肌に対して原液が多量に付着し、肌上での液流れがおきたり、乾燥しにくくなるため、濡れた感じが長時間残る。一方、(d)ジメチルエーテルの割合が多くなると、必要以上に噴霧粒子が細かくなり、肌への付着率が低下したり、霧の吸い込み量が過大となって鼻粘膜への刺激を感じる等マイナス面が出てくる。
【0013】
また、本発明の水性害虫忌避エアゾール組成物には、上記成分以外に内容液の安定性を更に確保するために界面活性剤を配合することができる。界面活性剤としては、特にHLBが11〜16のノニオン系界面活性剤が好ましく、ポリオキシエチレン(10モル)オレイルエーテル[HLB=12.4]、ポリオキシエチレン(20モル)オレイルエーテル[HLB=15.1]、ポリオキシエチレン(9モル)ラウリルエーテル[HLB=13.6]、ポリオキシエチレン(10モル)セチルエーテル[HLB=12.9]、ポリオキシエチレン(10モル)イソセチルエーテル[HLB=12.9]、ポリオキシエチレン(15モル)ステアリルエーテル[HLB=14.2]、ポリオキシエチレン(15モル)イソステアリルエーテル[HLB=14.2]、ポリオキシエチレン(12モル)トリデシルエーテル[HLB=14.5]、ポリオキシエチレン(20モル)ベヘニルエーテル[HLB=14.6]等のポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレン(20モル)ソルビタンモノオレエート[HLB=15.7]、ポリオキシエチレン(10モル)ソルビタンモノラウレート[HLB=14.9]、ポリオキシエチレン(20モル)ソルビタンモノステアレート[HLB=15.7]、ポリオキシエチレン(20モル)ソルビタンイソステアレート[HLB=15.7]等のポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレン(14モル)モノオレエート[HLB=13.7]、ポリオキシエチレン(9モル)モノラウレート[HLB=13.3]、ポリオキシエチレン(14モル)モノイソステアレート[HLB=13.7]、ポリオキシエチレン(14モル)ミリステート[HLB=14.6]等のポリオキシエチレンアルキルエステル類等が挙げられる。これらを単独でまたは混合して使用することができる。HLBが11〜16のノニオン系界面活性剤は少量の配合で内容液の安定化に効果があるので好ましく、特にポリオキシエチレンを付加したアルキルエーテルを配合した場合、顕著であった。
【0014】
更に、使用感(塗布面のさらさら感等)の改善のため、無水ケイ酸、タルク、カオリン等の無機粉末及び変性デンプン、シルク繊維粉末等の有機粉末を配合することができる。また、グリチルリチン酸ジカリウム、アラントイン、塩化アルキルトリメチルアンモニウム、酢酸トコフェロール、カンフル等の消炎剤、酸化チタン、酸化亜鉛、ベンガラ、酸化セリウム等の紫外線散乱剤等を内容液の安定性に影響のない範囲で配合してもよい。
【0016】
請求項の発明は、請求項1の構成において多価アルコールとして1,3−ブチレングリコールを用いたものである。
【0017】
こうして得られた本発明の水性害虫忌避エアゾール組成物は、人体への刺激性、使用感を改善すると共に、長時間忌避効果が持続し、かつ、火気に対する安全性を向上させた水性タイプの害虫忌避剤で、蚊、ブヨ、サシバエ、イエダニ、ナンキンムシ、ユスリカをはじめ各種害虫に対して優れた忌避効果を奏するものである。
【0018】
【実施例】
次に具体的な実施例ならびに試験例に基づき、本発明の水性害虫忌避エアゾール組成物について更に詳細に説明する。
【0019】
実施例1.
害虫忌避成分としてディート4g、エタノール3g、1,3−ブチレングリコール6g(エタノール:1,3−ブチレングリコール=1:2)、ポリオキシエチレン(20モル)オレイルエーテル0.5g、水25g(エアゾール原液中64.9重量%)からなるエアゾール原液をエアゾール容器に入れた。該容器にバルブ部分を取りつけ、該バルブを通じてジメチルエーテル40g(エアゾール原液:ジメチルエーテル=49:51)を加圧充填して、本発明の水性害虫忌避エアゾール剤を得た。
このエアゾール剤の内容液は40℃の恒温槽に1ヶ月間保存しても均一澄明であった。また、手の甲や腕に約10cmの距離から約1秒間噴射後、1分経過後の塗布面の状態を観察したところ、濡れも目立たず、触れてもべたつきはなく、しっとりした感触であった。そして、屋外で8時間にわたり活動したが、蚊に刺されることはなかった。
なお、本エアゾール剤を直径約10cmのガラス製シャーレに約5cmの距離から約2秒間噴射し、屋外に3時間放置した後のディート残存率を算出したところ67%で、屋外における有効成分の揮散、分解が緩やかであることが裏づけされた。更に、このエアゾール原液について、引火点及び燃焼点の測定及び可燃性液体量の計算を行なったところ、消防法上、非危険物に該当した。
【0020】
試験例1.
実施例1に準じて表1に示す各種害虫忌避エアゾール組成物を調製し、下記に示す試験を行った。
(1) 内容液の安定性
エアゾール用耐圧ガラス容器に各成分を配合した原液を入れ、該容器にバルブ部分を取りつけ、該バルブを通じてジメチルエーテルを加圧充填後、40℃の恒温槽に1ヶ月間保存し、内容液の外観を評価した。結果を〇(均一澄明)、△(若干白濁しているが、澄明感あり)、×(白濁または2層に分離)で示した。
(2) 使用感
手の甲に約10cmの距離から1秒間噴射後、1分経過後の塗布面の乾燥程度を目視にて評価後、指先で塗布面に触れ、感触を評価した。結果を〇(濡れが目立たない、しっとり感あり)、△、×(濡れあり、べたつく、肌が荒れる)で示した。
(3)有効成分残存率(有効成分がディートの場合)
直径約10cmのガラス製シャーレに約5cmの距離から約2秒間噴射し、風通しがよく直射日光に暴露される屋外の場所に3時間放置した後、シャーレ上のディートをアセトンを用いて回収し、定量した。エアゾールの重量減量値から噴出したディート量を計算しディート残存率を算出した。
(4) 消防法上の危険物評価
エアゾール原液について、JIS K−2265に規定の測定方法に従って引火点を、またASTM D1310に規定の測定方法に従って燃焼点を測定した。更に可燃性液体量の配合率を計算し、消防法上の危険物に該当するか確認した。
(危険物判定基準)
液体の引火点が40℃以上、燃焼点が60℃以上で、かつ液体中の可燃性液体量が40%以下の場合、消防法上の非危険物(指定可燃物)となる。
【0021】
【表1】
(表1−1)
Figure 0004393103
(表1−2)
Figure 0004393103
※ POE(10):ポリオキシエチレン(10モル付加) ※DME:ジメチルエーテル
【0022】
本発明の水性害虫忌避エアゾール組成物の場合、その内容液は40℃で1ヶ月保存後も均一澄明であった。また、手の甲に噴射塗布し、使用感を確認したが濡れ、ベタツキ等もなく優れた使用感が認められた。更に、日光照射下での有効成分残存率を確認したところ、3時間経過後でも有効成分が充分に残存しており、本組成物は害虫忌避エアゾールとして高い実用性が認められた。これらのエアゾール原液は全て消防法上の非危険物に該当した。
これに対し、比較例1のように、多価アルコール、水を含まない場合、肌に噴射塗布した際、肌がざらざらするといった感じが残り、また本発明品と比較して3時間後のディート残存率が低かった。比較例3、4及び5のように、炭素数2〜3の低級一価アルコールと多価アルコールの配合比が1:1.5〜1:5の範囲を外れた場合、すなわち比較例3及び4のように低級一価アルコールの割合が多くなると、しっとりとした使用感が失われ、またエアゾール原液が消防法上の危険物に該当するため、火気に対する安全性の面で好ましくなかった。逆に比較例5のように多価アルコールの割合が多くなると、エアゾール原液とジメチルエーテルとの相溶性が低下し内容液の安定性が悪くなったり、噴射時に発泡したり、べたつき感を生じるなど使用感が悪化した。更に、比較例2及び7のように、エアゾール原液とジメチルエーテルの配合比が3:7〜7:3を外れた場合、すなわち比較例2のようにエアゾール原液の割合が多くなると、噴霧粒子が粗く、内容液が肌へべっとりと付着するため乾燥が遅くなり、長時間濡れた状態のままであった。一方、比較例7のようにジメチルエーテルの割合が多くなると、噴霧粒子が細かくなって鼻粘膜に若干の刺激を感じたり、付着性が悪くなる結果、3時間後のディート残存率も極端に低くなった。また、比較例6のように噴射剤にLPGを用いた場合、溶解性が悪く内容液が2層に完全に分離してしまい不適であった。比較例7の如く、水の配合量が60%未満の場合においても、エアゾール原液が消防法上の危険物に該当するため好ましくなかった。
【0023】
【発明の効果】
本発明の水性害虫忌避エアゾール組成物は、人体への刺激性、使用感が改善されると共に、蚊、はえ、蚋、ユスリカをはじめ各種害虫に対して長時間忌避効果が持続し、かつ、火気に対する安全性にすぐれているので、その実用性は極めて高い。

Claims (2)

  1. (a)害虫忌避成分、(b)アルコール類及び(c)水を含有するエアゾール原液と、噴射剤としての(d)ジメチルエーテルからなるエアゾール組成物において、該エアゾール原液中に、(c)水をエアゾール原液量に対して60重量%以上含有し、かつ(a)害虫忌避成分がディートであって、(b)アルコール類が、炭素数2〜3の低級一価アルコールと多価アルコールである1,3−ブチレングリコール、ジプロピレングリコール、プロピレングリコールの単独又は混合品からなるとともに、その配合比が重量比で1:1.5〜1:5であり、更に該エアゾール原液と(d)ジメチルエーテルの配合比が重量比で3:7〜7:3であることを特徴とする水性害虫忌避エアゾール組成物。
  2. 上記多価アルコールが1,3−ブチレングリコールであることを特徴とする請求項1に記載の水性害虫忌避エアゾール組成物。
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