JP4392570B2 - 位置検出センサ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、検出位置の調整機能を設けても、小型・軽量化を達成することが可能な位置検出センサに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、ワークの搬送および位置決め、あるいは種々の産業機械を駆動させる駆動手段として流体圧シリンダが用いられている。この流体圧シリンダは、例えば、小型化、オプション設定等の多機能化によるユーザの種々のニーズに対応するために、シリンダチューブおよび前記シリンダチューブに付設されるスイッチを含む付属部品等が備えられており、結果的に複雑な外形形状を有するに至っている。
【0003】
また、シリンダチューブに付設されるスイッチには、ピストンの検出位置を変位させることが可能な検出位置調整機構が設けられたものがある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来技術に係るスイッチでは、検出位置調整機構が設けられていないスイッチ単体の場合と比較して、該検出位置調整機構を設けることによってその分だけスイッチ本体の形状が大きくなり、スイッチの小型・軽量化を達成することが難しいという問題がある。
【0005】
また、前記の従来技術に係るスイッチが付設されたシリンダを食品機械等に組み込んだ場合、食品機械における必須条件である水等による洗浄作業や殺菌作業の後に、シリンダチューブの溝やスイッチ等の凹凸部分に液体が溜まりやすい構造となっている。これらの凹凸部分に液体等が滞留することによって雑菌の繁殖を招き、食品機械等のワークである食品そのものに雑菌を付着させることによる衛生上の問題が懸念されている。
【0006】
このような理由から、シリンダチューブおよびスイッチの外表面に液体が溜まりにくく、付着した液体が自然に滴り落ちることにより、液体による雑菌の繁殖を防止するという衛生面での要求が高まっている。
【0007】
本発明は、前記の問題点に鑑みてなされたものであり、センサ本体の形状が大きくならず、小型・軽量化を達成することができ、しかも、外表面に液体が溜まりにくく、衛生上の問題を回避することが可能な位置検出センサを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記の目的を達成するために、本発明は、内部に環状の凹部が設けられたケーシングと、前記環状の凹部を閉塞するカバー部材と、前記環状の凹部に配設されてピストンの位置を検出する検出素子と、ケーシングの底部に設けられるシール部材と、を有してシリンダチューブ内のシリンダ室に収装されたピストンの位置を検出する位置検出センサであって、前記ケーシングとカバー部材とを貫通して前記シリンダチューブの側壁に螺入するねじ部材を備え、前記ねじ部材の軸心を中心として前記ケーシングとカバー部材とが一体的に回動して前記検出素子の位置を変位自在とすることを特徴とする。
【0009】
この場合、前記マグネットはピストンに装着されたリング体からなり、前記リング体の半径方向に沿って着磁することにより、リング体の大径な外周面と小径な内周面とにそれぞれ磁極を形成するとよい。このようにラジアル着磁することにより、検出素子の回動角度に影響されることがなく、マグネットの磁界を確実に検知することができる。
【0010】
また、前記センサ本体は、略円盤状に形成されたケーシングと、前記ケーシングに形成された凹部を閉塞する略円板状のカバー部材と、前記ケーシングおよびカバー部材を貫通する取付用孔部に挿入されるねじ部材とを有し、前記ケーシングおよびカバー部材を、取付用ねじの軸心を回動中心として周方向に沿って一体的に回動自在に設けている。これより構成が簡素化され、好適である。
【0011】
この場合、前記ケーシングに形成された環状の凹部内には、検出素子および基板を、例えば、樹脂製材料によってモールドした樹脂体として装着し、前記検出素子はケーシングと一体的に周方向に沿って回動自在に設けられる。なお、前記検出素子および基板は、樹脂製材料に代替してゴム製材料等によってモールドしてもよい。
【0012】
なお、前記センサ本体の外周面を外部に向かって凸状の湾曲面または球面と面取り部とによって形成することにより、該センサ本体の外表面に付着した液体が自然に滴り落ちるため、液体により雑菌が繁殖することがなくなり、衛生上の問題が回避される。その際、前記カバー部材とねじ部材との間に、取付用孔部に対する液体等の進入を阻止するシール部材を設け、しかも、前記ケーシングの底面部に、シリンダへの取付面の液密性を保持するシール部材を設けると好適である。
【0013】
本発明によれば、マグネットの磁界を検知する検出素子の検出位置を調整する際、センサ本体の中心部を回動中心として周方向に沿って回動させればよいため、センサ本体の形状が大きくなることがなく、小型・軽量化が達成される。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明に係る位置検出センサについて好適な実施の形態を挙げ、添付の図面を参照しながら以下詳細に説明する。
【0015】
図1は、本発明の実施の形態に係る位置検出センサをシリンダの側面に付設した状態を示す斜視図である。
【0016】
このシリンダ10は、略円筒状に形成され、所定間隔離間する一組の圧力流体出入ポート12a、12bが設けられたシリンダチューブ14と、前記シリンダチューブ14の一端部に固着されたヘッドカバー16と、前記シリンダチューブ14の他端側のねじ孔に嵌着されたロッドカバー18とを有する(図3参照)。
【0017】
なお、前記シリンダチューブ14には、軸線方向に沿って貫通する4個の取付用孔部20a〜20dが形成され、前記取付用孔部20a〜20dのねじ部に図示しないねじ部材を螺入し、あるいは該取付用孔部20a〜20dに対して図示しないボルトを挿入することにより、該シリンダ10を壁面等に簡便に取り付けることができる。
【0018】
さらに、シリンダ10は、図3に示されるように、前記シリンダチューブ14内にヘッドカバー16とロッドカバー18とによって閉塞されたシリンダ室22に沿って変位するピストン24と、一端部が前記ピストン24に係着されその他端部が外部に露呈するピストンロッド26と、前記ロッドカバー18の環状凹部に装着され、ピストンロッド26の外周面を囲繞する孔部28が形成されたスクレーパ30とを有する。
【0019】
なお、前記一組の圧力流体出入ポート12a、12bは、それぞれ通路32a、32bを介してシリンダ室22と連通するように設けられている。
【0020】
図2に示されるように、前記シリンダチューブ14の外周面は、周方向に沿って、一組の圧力流体出入ポート12a、12bが形成された上面34と、前記上面34に連続して所定角度傾斜する一組の傾斜面36a、36bと、前記傾斜面36a、36bに連続し且つ相互に対向する一組の側面38a、38bと、前記一組の側面38a、38bにそれぞれ連続する底面40とを含む。
【0021】
前記上面34と傾斜面36a、36bとの境界部分には、それぞれ所定の曲率半径からなる第1面取り部42が形成され、また、前記傾斜面36a、36bと側面38a、38bとの境界部分には、それぞれ所定の曲率半径からなる第2面取り部44が形成され、さらに、前記側面38a、38bと底面40との境界部分には、それぞれ所定の曲率半径からなる第3面取り部46が形成されている。
【0022】
この場合、シリンダチューブ14の外周面を構成する上面34、一組の傾斜面36a、36b、一組の側面38a、38bおよび底面40は、それぞれ、所定の曲率半径からなり、外部に向かって凸状の湾曲面によって形成されている。
【0023】
このように、シリンダチューブ14の周方向に沿った外周面を全て外部に向かって凸状の湾曲面と第1〜第3面取り部42、44、46とによって構成し、さらに、前記周方向に沿った外周面を除いた他の側面を立設面(略鉛直面)48に形成することにより、シリンダチューブ14の外表面に付着した液体が自然に滴り落ちるような形状に設けられている。
【0024】
従って、シリンダチューブ14の周方向に沿った外周面に液だまりとなる凹部が形成されていないため、液だまりが発生することがなくなり、液体により雑菌が繁殖するという衛生上の問題を回避することができる。
【0025】
図3に示されるように、前記ヘッドカバー16はシリンダチューブ14の孔部内に加締められ、該ヘッドカバー16とシリンダチューブ14の連結部位は、シリンダ室22を気密に保持するとともに、外部からの液体等の進入を阻止するメタルシールとして機能するように形成されている。
【0026】
前記ロッドカバー18の内周面には環状溝を介してロッドパッキン50が装着され、前記ロッドパッキン50によってピストンロッド26の外周面を囲繞することにより、シリンダ室22が気密および液密に保持される。また、前記ロッドカバー18の内周面に形成された環状凹部には円筒状のブッシュ52が装着され、該ロッドカバー18の端部に形成された環状凹部には、ゴム製材料によって金属片54がモールドされたスクレーパ30が装着されている。前記スクレーパ30とロッドカバー18との間には、ピストンロッド26の外周面に付着された潤滑油の油溜まり部として機能する環状の室56が形成されている。
【0027】
ピストン24の外周面には、シリンダ室22の内壁面に摺接して該シリンダ室22を一方のシリンダ室22aと他方のシリンダ室22bとに分割するピストンパッキン58が環状溝を介して装着され、さらに、ピストンパッキン58に近接する部位には、前記ピストン24を囲繞するリング体からなるマグネット60が環状溝を介して装着されている。
【0028】
この場合、前記マグネット60は、リング体の内周面側にS極(あるいはN極)の磁性を有し、リング体の外周面側にN極(あるいはS極)の磁性を有するように、ピストン24の半径方向(ラジアル方向)に沿ってその極磁性が着磁(ラジアル着磁)されている(図9および図11参照)。
【0029】
シリンダチューブ14とロッドカバー18との軸線方向に沿った結合部位の一端部にはゴム等の可撓性材料によって形成された環状のシール部材62が設けられ、前記シール部材62の一部分は、図4に示されるように、ロッドカバー18に形成された環状突起部64とシリンダチューブ14の内周面66との狭小な離間間隔によって挟圧された状態で装着されている。
【0030】
すなわち、周方向に沿ってその肉厚が略一定に形成された環状のシール部材62には、ロッドカバー18の外周面に形成された環状突起部64とシリンダチューブ14の内周面66との間で挟圧されるつぶし代が予め設けられている。従って、シリンダチューブ14とロッドカバー18との結合部位に対して、外部から液体等が進入しようとしても、前記シール部材62の挟圧部分68によって確実にシールされ、シリンダチューブ14の内部への液体等の進入が阻止される。
【0031】
なお、シリンダチューブ14の側面には、後述する位置検出センサ100を取り付けるためのねじ穴(図示せず)が形成されている。
【0032】
次に、本発明の実施の形態に係る位置検出センサ100を図6乃至図12に示す。
【0033】
この位置検出センサ100は、例えば、アルミニウム合金、ステンレスあるいは合成樹脂等の材料からなり、略円盤状に形成されたケーシング102と、エポキシ樹脂等の樹脂製材料によって形成され、前記ケーシング102の環状の凹部104内に装着された樹脂体106と、前記ケーシング102の上面部に装着されて前記凹部104を閉塞する略円板状のカバー部材107とを有する(図8参照)。
【0034】
前記樹脂体106の内部には、検出素子108が配設された図示しない基板が埋設され、前記基板にはケーシング102の外部に露呈するリード線112の一端部が電気的に接続されている。なお、前記検出素子108は、例えば、ホール素子、磁気抵抗素子等の無接点方式のものを用いると好適である。
【0035】
前記ケーシング102およびカバー部材107の略中心部には、図8に示されるように、取付用孔部114が貫通して形成され、前記取付用孔部114には六角形状の頭部を有するねじ部材116が挿入される。従って、ケーシング102およびカバー部材107は、シリンダ10の側面にねじ締結された前記ねじ部材116を緩めることにより、該ねじ部材116の軸心を回動中心として周方向に沿って回動自在に設けられている。
【0036】
なお、前記ねじ部材116の頭部とカバー部材107の上面部との間には、取付用孔部114内に液体等が進入することを阻止するためのパッキン118が介装されている。
【0037】
また、ケーシング102の底面部には周縁部に沿って円形状のリング体からなるガスケット120が装着され、前記ガスケット120によってシリンダ10の取付面とケーシング102の底面部との間に液体等が進入することを阻止している。
【0038】
位置検出センサ100は、図8に示されるように、所定の曲率半径(例えば、曲率半径Rが約200mm)によって形成された外部に向かって凸状に湾曲する上面部122と、前記上面部122に連続する円周状の側面部124と、前記上面部122と側面部124との境界部分に形成され、所定の曲率半径(例えば、曲率半径Rが1.0mm)によって形成された面取り部126とを有する。
【0039】
なお、前記上面部122を、前記凸状の湾曲面に代替して、所定の曲率半径からなる球面によって形成すると好適である。
【0040】
本発明の実施の形態に係る位置検出センサ100が付設されたシリンダ10は、基本的には以上のように構成されるものであり、次にその動作並びに作用効果について説明する。
【0041】
先ず、位置検出センサ100の取付用孔部114にねじ部材116を挿入し、前記ねじ部材116の一端部をシリンダ10の図示しないねじ穴に螺入することにより、シリンダ10の側面38bに位置検出センサ100が装着される(図1参照)。
【0042】
この場合、図9に示されるように、マグネット60の中心(図示せず)を通る半径外方向の延長線B上に検出素子108が位置するように配設し、このときの検出素子108の回動位置を0度とする。
【0043】
次に、図10に示されるように、位置検出センサ100の中心O(ねじ部材116の軸心)を回動中心として所定方向に回動させ、検出センサ108の検出位置を所定位置に調整する。その際、位置検出センサ100を前記回動位置0度のときから約180度だけ周方向に沿って回動させ回動位置180度とすることにより、位置検出センサ100の最大調整量を、位置検出センサ100の中心Oから検出素子108までの半径Cの2倍の距離とすることができる。
【0044】
続いて、図示しない圧力流体供給源から一方の圧力流体出入ポート12aに圧力流体(例えば、エアー)を供給する。前記一方の圧力流体出入ポート12aに供給された圧力流体は、通路32aを介して一方のシリンダ室22aに導入され、ピストン24を他方のシリンダ室22bに向かって押圧する。
【0045】
圧力流体の作用下にピストン24が変位終端位置に到達したとき、前記ピストン24に装着されたマグネット60の磁界が位置検出センサ100の検出素子108によって検知され、前記位置検出センサ100は、基板に接続されたリード線112を介して図示しないコントローラ等の外部機器に検出信号を導出する。
【0046】
なお、図示しない切換弁の切換作用下に、圧力流体の供給を一方の圧力流体出入ポート12aから他方の圧力流体出入ポート12bに切り換えることにより、ピストン24が前記とは反対方向に変位して初期位置に復帰する。このようにして、シリンダチューブ14内に収装されたピストン24をシリンダ室22に沿って往復動作させることができる。
【0047】
本実施の形態に係る位置検出センサ100では、その中心Oを回動中心として検出素子108を周方向に沿って回動自在に設けることにより、検出素子108のスライド量に対応してケーシング102を大きく形成する必要がなく、検出位置調整機構を設けた場合であっても、小型・軽量化を達成することができる。
【0048】
また、本実施の形態に係る位置検出センサ100では、図11に示されるようにマグネット60の磁性をピストン24の半径方向(ピストンロッド26の軸線と略直交する方向)に沿って着磁するとともに、図11に示されるように検出素子108の感知容易方向をラジアル方向に設定することにより、前記検出素子108の回動角度が変化してもマグネット60から発生する磁界を確実に検知することができるという効果を奏する。
【0049】
ここで、ピストンロッド26の軸線方向に沿ってマグネット200の磁極を着磁し、検出素子202をピストンロッド26の軸線と略平行(矢印D方向)に変位させることが可能に設けられた比較例を図12に示す。
【0050】
前記比較例では、磁力が強すぎるとき(あるいは、検出素子202の検知感度が高すぎるとき)、検出素子202が多数発生している各々の磁力のピーク値をそれぞれ検出するために前記検出素子202が誤作動して複数回、オン状態となるという不具合がある。
【0051】
これに対して、本実施の形態に係る位置検出センサ100では、図11に示されるように、その中心Oを回動中心として検出素子108を周方向に沿って回動自在に設けるとともに、マグネット60の磁極をラジアル方向に着磁してラジアル方向に沿って磁界を発生させることにより、磁力のピークを、実際上、一山として検知し、磁力の強度、検出素子108の検知感度に影響されないという利点がある。換言すると、本実施の形態に係る位置検出センサ100では、磁力と検知感度の設定に対する幅を広く設定することができる。
【0052】
なお、ピストンロッド26の軸線方向と略平行に磁極が着磁されたマグネット200の磁力を、本実施の形態に係る位置検出センサ100によって検知した場合、位置検出センサ100の回動位置によって磁力の検知が困難な場合がある。すなわち、検出素子108の回動位置が0度および180度の場合には、磁力の検知が可能であるが、例えば、検出素子108の回動位置が約90度の場合には、磁力の検知が困難である。
【0053】
次に、本実施の形態に係る位置検出センサ100が付設されたシリンダ10を図示しない食品加工機械等に組み付けて洗浄作業等を行った場合、シリンダチューブ14の周方向に沿った外周面を全て外部に向かって凸状の曲面と第1〜第3面取り部42、44、46とによって構成し、しかも位置検出センサ100のケーシング102およびカバー部材107を、所定の曲率半径によって形成された湾曲する上面部122と、前記上面部122に連続する円形状の側面部124と、前記上面部122と側面部124との境界部分に形成され、所定の曲率半径によって形成された面取り部126とによって構成することにより、シリンダチューブ14および位置検出センサ100の外周面に付着した液体が落下しやすくなり、該シリンダチューブ14および位置検出センサ100の外周面に液だまりが発生することを防止することができる。
【0054】
このように、本実施の形態に係る位置検出センサ100および前記位置検出センサ100が付設されたシリンダ10では、外表面に液体が溜まりにくく、且つ付着した液体が自然に滴り落ちるような外形形状とすることにより、雑菌の繁殖を阻止して衛生上の問題を回避することができる。
【0055】
本実施の形態に係る位置検出センサ100では、図8に示されるように、検出素子108が配設された基板を樹脂材料等によってモールドした樹脂体106を形成し、前記樹脂体106をケーシング102とカバー部材107とによって一体的に被覆するように設けている。
【0056】
従って、本実施の形態に係る位置検出センサ100では、ケーシング102の内部に液体等が進入可能な間隙が形成されていないため、温度変化による呼吸作用がないとともに、ケーシング102の内部において湿気等に起因するカビやバクテリア等の発生を懸念する必要がない。
【0057】
また、ケーシング102およびカバー部材107に形成された取付用孔部114に挿入されるねじ部材116によって、前記検出素子108、図示しない基板、カバー部材107およびケーシング102等を一体的にシリンダ10に装着することができるという利点がある。
【0058】
さらに、本実施の形態に係る位置検出センサ100では、ケーシング102およびカバー部材107の表面積を減少させ液体の滞留総量を抑制することができるという利点がある。
【0059】
本実施の形態に係る位置検出センサ100を使用しない場合には、図示しないシールワッシャを有するボルト等の閉塞手段によってシリンダ10の側面38bに形成されたねじ穴を閉塞すればよい。
【0060】
なお、シリンダ10では、図4に示されるように、ロッドカバー18の外周面に形成された環状突起部64とシリンダチューブ14の内周面66との間で挟圧されるつぶし代が予め設けられたシール部材62を用いている。これに対して、図5に示されるように、シリンダチューブ72とロッドカバー74との結合部位に断面円形状のOリング76が装着された比較例に係るシリンダ78では、シリンダチューブ72とロッドカバー74との結合部位を通じて前記Oリング76が装着された部位まで外部から液体等が進入し、前記液体等によって雑菌が繁殖するという不具合がある。
【0061】
換言すると、比較例に係るシリンダ78に設けられた前記Oリング76は、シリンダ室内のエアーを外部に向かって導出することを阻止する機能を有するのみであり、シリンダチューブ72とロッドカバー74との結合部位を通じて進入した液体は、さらにOリング76が装着された部位まで進入可能であるため、液体により雑菌が繁殖し易くなっている。
【0062】
これに対して本実施の形態に係る位置検出センサ100が付設されたシリンダ10では、前記シール部材62の挟圧部分68によって確実にシールされることにより、シリンダチューブ14とロッドカバー18との結合部位を通じて外部からシリンダチューブ14の内部への液体等の進入が確実に阻止される。この結果、シリンダチューブ14の内部に進入した液体等に起因して雑菌が繁殖することが阻止され、この点からも衛生上の問題が回避される。
【0063】
なお、本実施の形態に係る位置検出センサ100をシリンダ10に付設した場合を例示して説明しているがこれに限定されるものではなく、図示しないリニアアクチュエータ等の種々の流体圧機器、電動アクチュエータ等に適用してもよいことは勿論である。
【0064】
【発明の効果】
本発明によれば、以下の効果が得られる。
【0065】
すなわち、センサ本体の中心部を回動中心として検出素子が周方向に沿って回動する検出位置調整機構を設けることにより、検出位置調整機構を設けてもセンサ本体の形状が大きくなることがなく、前記センサ本体を小型・軽量化することができる。
【0066】
また、位置検出センサの外表面に付着した液体が、前記位置検出センサに形成された湾曲面および面取り部に沿って自然に落下するため、該位置検出センサの外表面に液だまりが発生することがなく、衛生上の問題を回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る位置検出センサが付設されたシリンダの斜視図である。
【図2】図1に示すシリンダの正面図である。
【図3】図2のIII−III線に沿った縦断面図である。
【図4】図3に示されるA部の拡大縦断面図である。
【図5】比較例に係るシリンダの一部拡大縦断面図である。
【図6】本発明の実施の形態に係る位置検出センサの斜視図である。
【図7】図6に示す位置検出センサの平面図である。
【図8】図7のVIII−VIIIに沿った縦断面図である。
【図9】図1に示す位置検出センサが付設されたシリンダの軸線方向に沿った縦断面図である。
【図10】前記位置検出センサの検出位置を調整する際の動作説明図である。
【図11】前記位置検出センサを構成する検出素子とマグネットとの関係を示す説明図である。
【図12】比較例に係る検出素子とマグネットとの関係を示す説明図である。
【符号の説明】
10…シリンダ 12a、12b…圧力流体出入ポート
14…シリンダチューブ 16…ヘッドカバー
18…ロッドカバー 22、22a、22b…シリンダ室
24…ピストン 26…ピストンロッド
30…スクレーパ 34…上面
36a、36b…傾斜面 38a、38b…側面
40…底面 42、44、46、126…面取り部
48…立設面 50…ロッドパッキン
60…マグネット 62…シール部材
64…環状突起部 66…内周面
68…挟圧部分 100…位置検出センサ
102…ケーシング 104…凹部
106…樹脂体 107…カバー部材
108…検出素子 112…リード線
114…取付用孔部 116…ねじ部材
118…パッキン 120…ガスケット
122…上面部 124…側面部
128…底面部
Claims (7)
- 内部に環状の凹部が設けられたケーシングと、
前記環状の凹部を閉塞するカバー部材と、
前記環状の凹部に配設されてピストンの位置を検出する検出素子と、
ケーシングの底部に設けられるシール部材と、
を有してシリンダチューブ内のシリンダ室に収装されたピストンの位置を検出する位置検出センサであって、
前記ケーシングとカバー部材とを貫通して前記シリンダチューブの側壁に螺入するねじ部材を備え、
前記ねじ部材の軸心を中心として前記ケーシングとカバー部材とが一体的に回動して前記検出素子の位置を変位自在とすることを特徴とする位置検出センサ。 - 請求項1記載の位置検出センサにおいて、
前記ピストンはマグネットからなるリング体を有し、前記リング体の半径方向に沿って着磁することにより、リング体の大径な外周面と小径な内周面とにそれぞれ磁極が形成されることを特徴とする位置検出センサ。 - 請求項1または2記載の位置検出センサにおいて、
前記ケーシングと前記カバー部材は円形状に形成されるとともに、前記ケーシングとカバー部材を貫通して、前記ねじ部材を挿入する取付用孔部を有することを特徴とする位置検出センサ。 - 請求項1〜3のいずれか1項に記載の位置検出センサにおいて、
前記センサ本体の外周面を外部に向かって凸状の湾曲面または球面と面取り部とによって形成することを特徴とする位置検出センサ。 - 請求項1〜4のいずれか1項に記載の位置検出センサにおいて、
前記環状の凹部が、樹脂製材料又はゴム製材料によって前記検出素子をモールドして固定することを特徴とする位置検出センサ。 - 請求項1〜5のいずれか1項に記載の位置検出センサにおいて、
前記カバー部材とねじ部材との間には、取付用孔部に対する液体等の進入を阻止するシール部材が設けられることを特徴とする位置検出センサ。 - 請求項1〜6のいずれか1項に記載の位置検出センサにおいて、
前記ケーシングの底面部には、シリンダへの取付面の液密性を保持するシール部材が設けられることを特徴とする位置検出センサ。
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