JP4392185B2 - Power transmission device for tractor - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、機関回転連動式PTOを備えるトラクタの動力伝達装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、トラクタに備える動力伝達装置(トランスミッション)において、ミッションケース内の動力伝達構成を切換えることで、機関回転連動式のPTO(ライブPTO)軸と、走行回転連動式のPTO(グランドPTO)軸とを、一軸で兼用する技術が公知である。このような構成の動力伝達装置では、グランドPTOとしてPTO軸を機能させる場合、PTO軸への動力取出しは、各種変速装置を経た変速後の走行系動力を利用して、行うものとしている。例えば、特許文献1に開示される技術である。
【0003】
【特許文献1】
特開平6−153611号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来においては、PTO軸へ動力を取出す走行系動力は、走行系の変速がすべて完了した後の動力としていた。ここで、ライブPTOとしても機能するPTO軸に、PTO変速装置を設ける構成の動力伝達装置も存在する。この構成の場合は、PTO軸をグランドPTO軸として機能させた場合に、PTO用に取出された走行系動力が、PTO変速装置を介して変速されることになる。しかしながら、PTO用の動力をPTO軸に伝達する際における変速段数は、PTO変速装置の変速段数に限定される。したがって、走行回転(走行速度)と、グランドPTOとしたPTO軸の駆動回転とが、一定の比で固定されるものとなっていた。トラクタを用いた圃場での作業において、耕耘作業等、単に作業機が大出力を発揮すればよい場合は、変速段数の少ないライブPTOでも不具合は殆ど無い。これに対し、播種や苗移植等の作業時には、車体の走行速度に連動したグランドPTO出力が必要であり、変速段数が多いほど作業の汎用性を拡張することができる。そこで、本発明は、トラクタの動力伝達装置において、ライブPTO出力とグランドPTO出力とを取出し可能とすると共に、グランドPTO出力の変速段数を増加させて作業の汎用性を拡張させる。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次に該課題を解決するための手段を説明する。
【0006】
請求項1においては、エンジン(4)より出力された動力が伝達される入力軸(31)の出力を、直接に油圧クラッチ式のライブPTOクラッチ(14)を介して、PTO軸(8)に動力を伝達する経路と、該入力軸(31)の出力を、主変速装置(19)を含む走行変速装置を経由して、走行変速装置の最後部に配置した副変速装置(18)の手前から、機関回転連動式PTOクラッチであるライブPTOクラッチ(14)の下流側に動力を伝達する機械式のグランドPTOクラッチ(22)の経路とを設け、該PTO軸(8)は、前記ライブPTOクラッチ(14)の軸と、走行回転連動式PTOであるグランドPTOクラッチ(22)の軸を兼用しており、運転部に設けたPTOレバー(64)の操作により、該ライブPTOクラッチ(14)とグランドPTOクラッチ(22)を切換え可能としたトラクタの動力伝達装置において、前記油圧クラッチ式のライブPTOクラッチ(14)を、電磁式バルブで切換える構成とすると共に、前記PTOレバー(64)の操作により、機械式のグランドPTOクラッチ(22)を断接するPTOシフタ(56)の切換操作を、検知手段であるスイッチ(70)により検知し、前記油圧クラッチ式のライブPTOクラッチ(14)を接断し、該グランドPTOクラッチ(22)が接続され、該PTO軸(8)に走行系動力が伝達される場合には、前記ライブPTOクラッチ(14)を解除し、ライブPTO駆動系を自由回転状態とする牽制機構を構成したものである。
【0007】
請求項2において、請求項1記載のトラクタの動力伝達装置において、前記ライブPTOクラッチ(14)とグランドPTOクラッチ(22)との切換部は、該副変速装置(18)を構成する副変速入力軸(44)上に、副変速用の駆動ギヤ(46・・)の他に、グランドPTO取出用のPTO駆動ギヤ(57)を固設し、他方、前記入力軸(31)と同一軸心で接続部に該ライブPTOクラッチ(14)を介装する第一PTO伝動軸(54)上には、該ライブPTOクラッチ(14)の後部に、PTO従動ギヤ(58)を回転自在に配置し、前記副変速入力軸(44)上のPTO駆動ギヤ(57)と、該第一PTO伝動軸(54)上のPTO従動ギヤ(58)とを噛合させ、前記第一PTO伝動軸(54)と第二PTO伝動軸(55)との接続合わせ部に、前記グランドPTOクラッチ(22)を構成し、該グランドPTOクラッチ(22)は、該PTO従動ギヤ(58)の後部に構成した内歯歯部(58a)と、第一PTO伝動軸(54)の後部外周に形成した外歯歯部(54a)と、第二PTO伝動軸(55)上にスプライン嵌合して摺動自在に配置したPTOシフタ(56)から構成し、該PTOシフタ(56)の一端外周上には外歯歯部(56a)を形成し、前記PTO従動ギヤ(58)の内歯歯部(58a)と噛合可能に配設し、また、該PTOシフタ(56)の前端内周には内歯歯部(56b)を形成し、前記第一PTO伝動軸(54)の後部外周に形成した外歯歯部(54a)と噛合可能に配置し、運転部に設けたPTOレバー(64)の操作でPTOシフタ(56)を上流側に移動させると、該PTOシフタ(56)の内歯歯部(56b)が第一PTO伝動軸(54)の外歯歯部(54a)と噛合して、前記入力軸(31)の駆動回転が第二PTO伝動軸(55)に伝達され、該PTO軸(8)がライブPTO軸として機能し、該PTOシフタ(56)を下流側へ移動すると、PTOシフタ(56)の外歯歯部(56a)が該PTO従動ギヤ(58)の内歯歯部(58a)と噛合して、前記副変速入力軸(44)の駆動回転を第二PTO伝動軸(55)に伝達し、該PTO軸(8)がグランドPTO軸として機能するものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明のトラクタの動力伝達装置の一実施の形態について、図面を用いて説明する。図1はトラクタ1の全体側面図であり、図2は動力伝達装置10の構成を示す概略図であり、図3は動力伝達装置10の動力伝達上流側の構成を示す側面図であり、図4は動力伝達装置10の動力伝達中部の構成を示す側面図であり、図5は動力伝達装置10の動力伝達下流側の構成を示す側面図である。
【0009】
図6は動力伝達機構30の構成を示す側面図であり、図7はPTO出力切換に関わる牽制機構を示す側面図であり、図8は操作レバーリンクを示す正面図であり、図8(a)は本実施形態図、図8(b)は従来図であり、図9は操作レバーリンクを示す二面図であり、図9(a)は平面図、図9(b)は側面図である。
【0010】
図1を用いて、本発明が適用されるトラクタ1の全体構成について説明する。トラクタ1の車体の前後には、前輪2・2および後輪3・3をそれぞれ配置し、車体の前部にエンジン4を内蔵するボンネット21が配置され、車体の後部にキャビン5が配置される。キャビン5内には、ステアリングハンドル23を設けて、該ステアリングハンドル23の後方にはシート24を配設している。エンジン4の後方にはクラッチハウジング7を配置し、該クラッチハウジング7の後方にトランスミッションケース(以下ミッションケース)6を連結し、エンジン4からの動力を後輪3に伝達して駆動している。また、エンジン4の駆動力は、ミッションケース6後端から突出したPTO軸(動力取出し軸)8に伝達されて、該PTO軸8の回転により、機体後端に接続した作業機を駆動するように構成している。
【0011】
図2を用いて、トラクタ1の動力伝達装置10の構成を、まず概略的に説明する。動力伝達装置10は、エンジン4から出力される動力を、前輪2および後輪3を駆動する後輪駆動軸9と、作業機を駆動するPTO軸8と、に伝達する装置であり、クラッチハウジング7およびミッションケース6の内部に配設される。動力伝達装置10において、エンジン4を上流側とし、副変速入力軸44およびPTO軸8を下流側とする。エンジン4から後輪駆動軸(副変速出力軸)9およびPTO軸8までの間に、各種の変速装置が配置されている。走行変速装置は前後進切換装置11と、高低変速装置(第一変速装置)12と、主変速装置(第二変速装置)19と副変速装置18とからなり、後部にPTO変速装置15が配置される。前後進切換装置11と高低変速装置12は油圧クラッチにより構成され、主変速装置19はシンクロメッシュ式の変速装置より構成され、副変速装置18とPTO変速装置は歯車噛合式の変速装置としている。そして、後輪駆動軸(副変速出力軸)9よりデファレンシャル機構27を介して後輪3・3が駆動される。トラクタ1は四輪駆動であり、後輪駆動軸9より前輪増速装置16を介して、前輪駆動軸20に動力が伝達され、前輪2・2が駆動される。
【0012】
前記PTO軸8は、機関回転連動式PTO(以下ライブPTO)軸と走行回転連動式PTO(以下グランドPTO)軸を兼用しており、運転部に設けたPTOレバー64の操作により切り換えられるようにしている。ライブPTOの場合、PTO軸8は、エンジン4の機関回転に連動して回転し、走行系の各種変速装置により変速された副変速入力軸44の駆動回転とは独立して駆動される。また、エンジン4からの動力は、ライブPTOクラッチ14を介してPTO軸8に伝えられ、ライブPTOクラッチ14により断接可能としている。一方、PTO軸8をグランドPTO軸とした場合、PTO軸8は、副変速装置18を除く走行変速装置により変速され、副変速入力軸(副変速入力軸)44に伝えられた駆動回転に連動して、回転する。該PTO軸8の動力の断接は、グランドPTOクラッチ22により可能である。該グランドPTOクラッチ22はPTO伝動経路切換手段ともなっており、後述するように、エンジン4からの出力をPTOクラッチ14を介して直接PTO軸8に伝達する経路と、エンジンから走行変速装置を介してPTO軸8に伝達する経路を切り換えられるようにしている。このようにして、エンジン4からの出力が、直接もしくは間接にPTO変速装置15に伝達され、その変速後の動力がPTO軸8に伝達される。
【0013】
図3、図4を用いて、走行系における動力伝達経路について説明する。図3において、エンジン4のフライホイール26にはダンパーディスクを介して入力軸31と連結されている。また、入力軸31と平行に、第一切換軸32および第二切換軸33がミッションケース6に支持されている。そして、入力軸31上に後進クラッチと前進クラッチからなる前後進切換装置11が設けられ、キャビン5内の運転部に設けた前後進切換レバーの操作により切り換えられるようにしている。前進時には前進クラッチを「接」として入力軸31から前進クラッチ、歯車を介して第一切換軸32に動力を伝達し、後進時には後進クラッチを「接」として入力軸31から後進クラッチ、クラッチ歯車、第二切換軸33上の歯車を介して第一切換軸32に固設した歯車に動力を伝える。該前後進切換装置11のクラッチを「断」としたときには動力は伝達されない。
【0014】
前後進切換装置11の下流側で、入力軸31の軸上には、軸受を介してパイプ状の第一走行軸41が回動自在に設けられ、該第一走行軸41上には大径歯車と小径歯車が一体的に設けられ、前記第一切換軸32上に設けた高低変速装置12を構成するクラッチ歯車と噛合している。運転部に設けた高低変速スイッチにより高低変速装置12を切換えることができ、該高低変速装置12の低速クラッチをON(「接」)すると低速クラッチ歯車より大径歯車、第一走行軸41に動力が伝達され、高速クラッチをONすると高速クラッチ歯車より小径歯車、第一走行軸41と動力が伝達され、高低変速装置12の切換により、副変速入力軸44の回転を高速および低速のいずれかに切換えられる。
【0015】
第一走行軸41の下流側で、入力軸31の同軸上には、パイプ状の第二走行軸42が回動自在に設けられている。前記第一走行軸41の後端と第二走行軸42の前端部は、スプラインにより嵌合しており、両走行軸41・42が一体となって回動する。また、第二走行軸42(入力軸31)と平行に、第三走行軸43がミッションケース6に回転自在に支持されている。そして、第三走行軸43上に設けた摺動体により、第二走行軸42と第三走行軸43との間に設けた歯車を選択することにより動力伝達経路を切換可能とし、主変速装置19を構成している。該主変速装置19は四段の変速切換が可能に構成されている。
【0016】
以上構成により、エンジン4より出力される動力は、前後進切換装置11により、前進、後進、停止の切換が可能であると共に、高低変速装置12の二段および主変速装置19の四段で切換えられる。つまり、主変速装置19のまでの変速で、同一回転方向では、八段の変速切換が可能である。
【0017】
次に、図4を用いて、クリープ装置17について説明する。クリープ装置17は運転部に設けたクリープレバーで変速操作でき、第三走行軸43と同軸上で下流側、つまり、第三走行軸43の後端に副変速入力軸44の前端が回動自在に嵌合されている。また、第三走行軸43および副変速入力軸44と平行に、クリープ変速軸45が設けられ、該クリープ変速軸45の前部はミッションケース6に回転自在に支持され、後部は後輪駆動軸9の前部に回転自在に支持されている。そして、第三走行軸43と副変速入力軸44との合わせ部の近傍には、クリープ装置17が設けられている。該クリープ装置17は、副変速入力軸44の前部にシフタギヤ28が摺動可能にスプライン嵌合され、該シフタギヤ28の前部を第三走行軸43の後部の歯部と噛合させることにより通常の走行状態となり、シフタギヤ28を後方へ摺動してクリープ変速軸45上の歯車と噛合させることにより、第三走行軸43後部上に設けた歯車からクリープ変速軸45前部上に設けた歯車と伝達され、更に、クリープ変速軸45後部上に設けた歯車からシフタギヤ28を介して副変速入力軸44へと伝達する。こうして、クリープ変速されて動力が大きく減速される。
【0018】
図4を用いて、副変速装置18について説明する。副変速入力軸である副変速入力軸44と平行に、副変速出力軸である後輪駆動軸9が配置されている。そして、副変速入力軸44から後輪駆動軸9への動力が、副変速装置18により変速されて伝達される。前記副変速入力軸44上には、クリープ装置17の下流側で、前から順に第一駆動ギヤ46、PTO駆動ギヤ57、第二駆動ギヤ47、第三駆動ギヤ48が固設され、或いは一体的に形成されている。一方、後輪駆動軸9上には、前記駆動ギヤ46・47・48のそれぞれと噛合する、第一従動ギヤ49、第二従動ギヤ50、第三従動ギヤ51が回動自在に設けられている。該従動ギヤ49と従動ギヤ50の間には第一シフタ52が設けられ、従動ギヤ50と従動ギヤ51の間には第二シフタ53が設けられている。以上により副変速装置18が構成されて、シフタ52・53は運転部に設けた副変速レバーの操作により切り換えることができ、副変速入力軸44に伝達された動力が、三段階のいずれかに切換えられて、後輪駆動軸9に伝達される。
【0019】
次に、図3から図5を用いて、PTO系における動力伝達について説明する。図3、図4に示すように、入力軸31にはエンジン4より出力された動力が伝達され、前記走行系への動力伝達とは関わり無く、入力軸31は常時エンジン4の機関回転数で回転する。入力軸31と同軸上で下流側には、第一PTO伝動軸54が入力軸31に対して回動自在に設けられている。入力軸31と第一PTO伝動軸54との合わせ部には、ライブPTOクラッチ14が設けられており、入力軸31と第一PTO伝動軸54との間の動力伝達を断接可能とされている。
【0020】
第一PTO伝動軸54と同軸上で下流(後)側には、第二PTO伝動軸55が第一PTO伝動軸54に対して回動自在に設けられている。つまり、第一PTO伝動軸54の後端に第二PTO伝動軸55の前部が回転自在に嵌合されている。第一PTO伝動軸54と第二PTO伝動軸55との合わせ部には、両PTO伝動軸54・55と噛合可能なPTOシフタ56が設けられており、該PTOシフタ56を介して、第一PTO伝動軸54より第二PTO伝動軸55へ動力伝達を可能としている。なお、詳しくは後述するが、PTOシフタ56は、走行回転連動式PTOクラッチ(グランドPTOクラッチ)22の一構成部材である。そして、PTOシフタ56は、走行系の動力をPTO軸8に伝達して、PTO軸8からの出力を走行回転と同期(比例)して回転する際に、入力軸31からPTO軸8へ向けた動力伝達を遮断する手段としても活用する。
【0021】
図5に示すように、第二PTO伝動軸55の下流(下方)側で、第二PTO伝動軸55と平行にPTO軸8が配置され、ミッションケース6に回転自在に支持されている。第二PTO伝動軸55とPTO軸8との間には、PTO変速装置15が設けられており、第二PTO伝動軸55上に複数の歯数の異なる駆動歯車を設け、PTO軸8上に前記駆動歯車と噛合する従動歯車を回転自在に設け、該従動歯車の間のPTO軸8上に摺動可能、相対回転不能にシフタを設け、該シフタをPTO変速レバーの操作により切り換えて、従動歯車と選択噛合させて、PTO変速を可能としている。PTO変速装置15は本実施例では二段の変速切換が可能に構成されている。
【0022】
以上で述べた動力伝達装置10の構成において、PTO軸8は、ライブPTO軸として構成されている。また、動力伝達装置10においては、PTO軸8をグランドPTO軸として機能させることも可能である。このための機構として、動力伝達装置10には、走行系動力をPTO軸8へと伝達する動力伝達機構30が設けられている。そして、動力伝達装置10を備えるトラクタ1が、ライブPTOとグランドPTOの両出力を取出し可能としている。
【0023】
図4、図6を用いて、グランドPTOに切換可能とする動力伝達機構30について説明する。前記副変速装置18を構成する副変速入力軸44上には、駆動ギヤ46・47・48の他に、グランドPTO取出用のPTO駆動ギヤ57が固設されている。また、ライブPTOクラッチ14とPTO軸8の間の伝達経路上に位置する前記第一PTO伝動軸54上には、PTO従動ギヤ58が回動自在に設けられ、該PTO駆動ギヤ57はPTO従動ギヤ58と噛合させている。
【0024】
前記第一PTO伝動軸54と第二PTO伝動軸55との合わせ部(接続部)には、グランドPTOクラッチ22が設けられている。該グランドPTOクラッチ22は、PTO従動ギヤ58の後部に構成した歯部(内歯)58aと、第一PTO伝動軸54の後部外周に形成した歯部54aと、第二PTO伝動軸55上にスプライン嵌合して摺動自在に配置したPTOシフタ56から構成されている。該PTOシフタ56の一端(前端)外周上には歯部(外歯)56aが形成されて、前記歯部58aと噛合可能に配設され、また、PTOシフタ56の一端(前端)内周には歯部(内歯)56bが形成されて、第一PTO伝動軸54の後部外周に形成した歯部54aと噛合可能に配置されている。こうして、運転部に設けたPTOレバー64の操作でPTOシフタ56を上流側(図6中矢印A)に移動させると、PTOシフタ56の歯部56bが第一PTO伝動軸54の歯部54aと噛合して、入力軸31の駆動回転が第二PTO伝動軸55に伝達され、PTO軸8がライブPTO軸として機能する。また、PTOシフタ56を下流側(図6中矢印B)に移動させると、PTOシフタ56の歯部56aがPTO従動ギヤ58の歯部58aと噛合して、副変速入力軸44の駆動回転が第二PTO伝動軸55に伝達され、PTO軸8がグランドPTO軸として機能する。
【0025】
以上で説明したように、走行変速装置のおいて副変速装置18の手前側に伝達された走行系の動力を、副変速入力軸44より、PTO駆動ギヤ57、PTO従動ギヤ58、PTOシフタ56を介して、第二PTO伝動軸55へ動力を伝達する動力伝達機構30が構成される。そして、走行系の動力がPTO軸8に伝達されると、PTO軸8がグランドPTO軸として機能する。
【0026】
以上で説明した動力伝達装置10の構成の特徴的な点についてまとめる。トラクタ1に備える動力伝達装置10は、エンジン4の出力軸から走行変速装置を介してPTO軸8に動力を伝達する経路と、エンジン4の出力軸から直接PTO軸8に動力を伝達する経路と、を備えている。加えて、走行変速装置は最下流に副変速装置18を備え、副変速装置18の手前側の伝達経路よりPTO出力を取り出す構成としている。ここで、前記手前側の伝達経路とは、本実施の形態では、副変速入力軸44を指している。
【0027】
このため、動力伝達装置10より、副変速装置18への入力前の走行系動力を利用して、機関回転連動式PTO(ライブPTO)出力を取り出すことができる。したがって、副変速装置18の切換操作により複数段の変速が可能で、走行回転とPTO軸8の回転との比を変更することができ、トラクタ1を用いた圃場での作業の汎用性を拡張することができる。
【0028】
また、動力伝達装置10において、前記伝達経路から取出した動力の入力部の下流側に、PTO変速装置15を設けている。ここで、前記伝達経路から取出した動力の入力部とは、副変速入力軸44から前記動力伝達機構30を介して動力が入力される部位であり、本実施の形態では、PTOシフタ56の配設部位である。
【0029】
このため、走行回転連動式PTO(グランドPTO)出力を、前記副変速装置18およびPTO変速装置15の二段階で変速することが可能である。そして、グランドPTOの合計変速段数は、副変速装置18の変速段数とPTO変速装置15の変速段数との積で与えられるため、大幅な変速段数の増加となる。
【0030】
次に、図6を用いて、グランドPTO出力に関わる潤滑構造について説明する。ミッションケース6に支持された前記第一PTO伝動軸54の前部上にライブPTOクラッチ14が構成され、後部上にグランドPTOクラッチ22が構成され、両PTOクラッチ14・22は比較的近い位置(近傍位置)に配置されて、後述する油路60・61ができるだけ短くなるようにして潤滑が容易にできるようにしている。更に、ライブPTOクラッチ14の下流側(後側)の第一PTO伝動軸54上にはPTOブレーキ29が構成されている。そして、前記第一PTO伝動軸54内には軸心と平行に油路60・61が形成され、油路60は一側が油圧アクチュエータとして電磁バルブで構成した油圧制御バルブと接続され、他側はライブPTOクラッチ14のシリンダと接続され、PTOレバーの操作でライブPTOクラッチ14がONされると、電磁バルブで構成した油圧制御バルブが切り換えられて圧油をシリンダに送油し、クラッチピストン34を押して摩擦板を圧接してライブPTOクラッチ14を「接」として入力軸31から第一PTO伝動軸54に動力を伝達する。
【0031】
また、油路61の一側は油圧ポンプと接続され、他側は前記第一PTO伝動軸54と第二PTO伝動軸55との連結部(合わせ部)に形成した油路63と、PTOブレーキ29を潤滑する油路62と、ライブPTOクラッチ14の摩擦板部の潤滑部分に接続されている。こうして、エンジンが作動しているときには、油圧ポンプも同時に駆動されて、油路61に圧油が送油され、油路63からグランドPTOクラッチ22を潤滑し、ライブPTOクラッチ14の摩擦板部を潤滑するとともに、PTOブレーキ29の摩擦板の圧接を解除するようにピストンを摺動させて制動を解除するのである。つまり、エンジンを停止した時、ライブPTOクラッチ14はOFFとなっているので、作業機は慣性で回転を続けることがあるので、PTOブレーキ29を作動させ、エンジンが作動するとPTOブレーキ29の制動を解除するのである。なお、グランドPTOクラッチ22がONの状態では、走行軸と連結されているので、走行が停止すると同時に作業機の駆動も停止される。
【0032】
動力伝達装置10において、前記エンジン4の出力とPTO軸8との間に油圧クラッチ式のPTOクラッチ(グランドPTOクラッチ22)を設け、該PTOクラッチ(グランドPTOクラッチ22)近傍の下流側に、前記伝達経路から取出した動力の入力部を設けている。ここで、前記伝達経路から取出した動力の入力部とは、副変速入力軸44から前記動力伝達機構30を介して動力が入力される部位であり、本実施の形態では、PTOシフタ56の配設部位である。
【0033】
このため、エンジン4からPTO軸8に至るライブPTO系の動力伝達経路において、動力伝達の断接個所(第一PTO伝動軸54と第二PTO伝動軸55との連結部)も、機関回転連動式PTOクラッチ(ライブPTOクラッチ)14の近傍位置となる。したがって、機関回転連動式PTOクラッチ(ライブPTOクラッチ)14の潤滑油路を利用して、前記断接個所(第一PTO伝動軸54と第二PTO伝動軸55との連結部)を潤滑することができ、新たな油路の形成や潤滑油供給用の油圧バルブの新設が不要である。
【0034】
次に、図7を用いて、PTO出力切換に関わる牽制機構について説明する。動力伝達装置10には、グランドPTOクラッチ22の接続により、PTO出力をライブPTOからグランドPTOに切換える際に、ライブPTOクラッチ14を切断するための牽制機構が設けられている。ここで、グランドPTOクラッチ22(図4、図6に図示)を接続しただけで、第一PTO伝動軸54と第二PTO伝動軸55との連動は解除されて相対回転自在となり、PTO軸8よりグランドPTO出力を取出し可能である。しかし、第一PTO伝動軸54はエンジン4の機関回転に連動するのに対し、第二PTO伝動軸55は前記各種変速後の走行系の動力に連動して回転するため、両PTO伝動軸54・55の連結部で回転差が生じている。特に、走行系動力は、エンジン4の機関回転に対して逆回転することもある。そこで、前記牽制機構を設けることで、第二PTO伝動軸55に走行系動力を伝達した際には、第一PTO伝動軸54を自由回転状態とする。
【0035】
まず、グランドPTOクラッチ22の操作手段について説明する。該操作手段は、前記牽制機構の一要素でもある。図1、図7に示すように、キャビン5内のフェンダーに設ける取付ブラケット(サイドコラム)76より上方に、PTO伝動経路切換手段となるグランドPTOレバー64が突出している。図7に示すように、ミッションケース6内にはシフタフォーク65が配設されており、シフタフォーク65の回動により、前記PTOシフタ56が第二PTO伝動軸55に沿って移動し、PTO出力の切換が行われる。また、グランドPTOレバー64とシフタフォーク65とは、次のリンクを介して連結されている。取付ブラケット76に固設されるレバーブラケット77には、第一リンク66の一端が回動自在に枢支されている。なお、レバーブラケット77については、詳しくは後述する。そして、第一リンク66の他端には、グランドPTOレバー64の下端が枢結され、第一リンク66の中途部には第二リンク67の上端が、回動自在に設けられている。ここでグランドPTOレバー64は、支持ステー68に支持されて、上下方向のみ摺動自在である。また、第二リンク67の下端が第三リンク69の一端に枢支され、該第三リンク69は前記シフタフォーク65を支持する回動軸72に固定されている。該第三リンク69の一端部を固設する回動軸72は、ミッションケース6に回動自在に設けられ、該回動軸72にはシフタフォーク65が固設される。また、第二リンク67は第三リンク69に対して回動自在である。以上構成により、グランドPTOレバー64を上下方向に移動させると、第一リンク66、第二リンク67、第三リンク69を介して、シフタフォーク65が回動する。そして、グランドPTOレバー64の操作により、グランドPTOクラッチ22(図4、図6に図示)の断接を切換可能とするのである。
【0036】
ライブPTOクラッチ14の操作手段について説明する。ライブPTOクラッチ14は多板式の油圧クラッチであり、電磁バルブの切換により圧油を送油して断接するように構成しており、該電磁バルブは切換検知手段としてのスイッチ70の入切により、ライブPTOクラッチ14の断接が行われる。図7に示すように、ライブPTOクラッチ14の操作手段としてのスイッチ70は、ミッションケース6の外面上に設けられている。スイッチ70は押しスイッチであり、スイッチ70本体に対してスライドする入力体70aを備えている。入力体70aをスイッチ70本体側(図7中矢印C)へ移動させるとスイッチ70の「切」状態であり、反スイッチ70本体側(図7中矢印D)へ移動させるとスイッチ70の「入」状態となる。
【0037】
次に、グランドPTOクラッチ22とライブPTOクラッチ14との連動構成について説明する。図7に示すように、前記回動軸72にはスイッチアーム71が固設されており、スイッチアーム71はシフタフォーク65と一体的に回転する。スイッチアーム71を回動軸72回りに回動させて、前記スイッチ70の入力体70aに当接可能である。そして、グランドPTOレバー64を上方へ回動させると、リンク66・67・69を介してシフタフォーク65が後方へ回動され、前記PTOシフタ56が後方へ移動し、グランドPTOクラッチ22が「接」となり、その回動によって、スイッチアーム71も同時に後方へ回動し、入力体70aがスイッチ70本体側(矢印C)に移動して、スイッチ70が「切」となり、ライブPTOクラッチ14が「切」となる。逆に、グランドPTOレバー64を下方に移動させると、前記と逆方向にリンク66・67・69、シフタフォーク65が前方へ回動し、前記PTOシフタ56が前方に移動し、グランドPTOクラッチ22が「切」となり、前記第一PTO伝動軸(54)と第二PTO伝動軸(55)とが接続され、入力体70aが矢印Dに移動して、スイッチ70が「入」となり、ライブPTOクラッチ14が「接」となる。以上のようにして、グランドPTOクラッチ22が接続されると、ライブPTOクラッチ14が解除される。つまり、ライブPTOクラッチ14は牽制機構の役目を果たす構成となっている。
【0038】
ここで、PTO出力切換に関わる前記牽制機構の構成をまとめる。まず、動力伝達機構10は、エンジン4の出力から走行変速装置を経由して機関回転連動式PTOクラッチ(グランドPTOクラッチ22)下流側に動力を伝達する経路と、エンジン4の出力から直接に機関回転連動式PTOクラッチ(ライブPTOクラッチ14)を介してPTO軸8に動力を伝達する経路とを切換えるPTO伝動経路切換手段(グランドPTOレバー64)を設けた構成である。そして、前記PTOクラッチ(ライブPTOクラッチ14)を電磁式アクチュエータ(電磁バルブ)で切換える構成とすると共に、前記PTO伝動経路切換手段の切換を検知する切換検知手段(スイッチ70)を設け、該切換検知手段と前記電磁式アクチュエータを連動連結している。
【0039】
このため、PTO軸8より機関回転連動式PTO(グランドPTO)出力を取出す際に、機関回転連動式PTOクラッチ14を切断することで、機関回転動力の伝達される軸(第一PTO伝動軸54)が自由回転状態とされる。したがって、前記クラッチ機構の操作手段(グランドPTOレバー64)により走行系動力の伝達される軸(第二PTO伝動軸55)と、機関回転動力の伝達される軸(第一PTO伝動軸54)との間で、相対回転における抵抗を和らげることができる。つまり、PTO出力の切換時に、スムーズな動力切換を行うことができる。
【0040】
次に、図8、図9を用いて、各種操作レバーの支持構造について説明する。図8(a)に示すように、キャビン5(図1に図示)内の取付ブラケット76には、各種操作レバーが配置されている。これらの操作レバーは、例えば、主変速装置13の操作手段、副変速装置18の操作手段、PTO変速装置15の操作手段を構成する。以下において、これらの各種レバーを、第一操作レバー73、第二操作レバー74、第三操作レバー75と称する。なお、取付ブラケット76は、折曲加工された板状部材で構成されており、水平面と平行な第一水平部76a、第二水平部76bと、水平面に垂直で第一水平部76aと第二水平部76bを接続する垂直部76cとを備えている。
【0041】
図9(a)、図9(b)に示すように、操作レバー73・74・75は、正面断面視L字型のレバーブラケット77に支持される。この支持構成について詳しく説明する。レバーブラケット77は側板部77aと下板部77bとからL字型に構成され、該側板部77aは前記取付ブラケット76の垂直部76cに固設され、下板部77bは前記第二水平部76bに固設される。前記側板部77a及び垂直部76cには位置を合わせて複数の貫通孔が開口されており、該貫通孔に筒状の軸受け78・79・80が挿通されて固設されている。該軸受け78・79・80にはそれぞれ、回動軸81・82・83が回動自在に挿入され、該回動軸81・82・83の一側にはそれぞれ、前記操作レバー73・74・75が固設されている。以上構成により、操作レバー73・74・75が、回動軸81・82・83および軸受け78・79・80を介して、レバーブラケット77に回動自在に支持される。なお、前記側板部77a及び垂直部76cには前記第一リンク66(図7に図示)の回動軸取付用の貫通孔88も開口されている。
【0042】
前記回動軸81・82・83の他端側には、それぞれ第一リンク84、第二リンク85、第三リンク86の一端が固設されている。該第一リンク84、第二リンク85、第三リンク86の他端には、それぞれミッションケース6内の各種変速装置のシフタ等に、図示せぬリンクを介して連結されている。そして、操作レバー73・74・75の回動操作により、ミッションケース6内の各種変速装置が変速されるのである。
【0043】
そして、図8(a)、図9に示すように、前記レバーブラケット77の側板部77aの機体内側に、補強部材87が固設されている。該補強部材87は、正面断面視コ字形状に形成され、その開放側端を側板部77aの内側面に固設している。該補強部材87の垂直部分には、前記軸受け78・79・80を挿通して固定するための貫通孔が開口され、該軸受け78・79・80を補強部材87と側板部77aとで、軸受け78・79・80の両側が支持されるようにしている。
【0044】
ここで、図8(a)に示す本実施形態のレバーブラケット77と、図8(b)に示す従来のレバーブラケット177との比較を行う。従来のレバーブラケット177は矩形状の一枚板で形成され、板状部材であるレバーブラケット177に、軸受け178等(レバーブラケット77と同様に三つの軸受け)が固設され、該軸受け178等に回動軸181等が回動自在に設けられる。回動軸181等の一端側にはそれぞれ、操作レバー173等が固設され、他端側にはリンク184等が固設される。そして、板状部材であるレバーブラケット177は、取付ブラケット76の垂直部76cbに固設されて、トラクタ1に支持されている。
【0045】
本実施形態のレバーブラケット77は、断面形状をL字型としているため、二面でトラクタ1側(取付ブラケット76)に支持される。このため、レバーブラケット77は、一面でのみトラクタ1側(取付ブラケット76)に支持される従来のレバーブラケット177に対して、より強固に支持される構成である。特に、支持される二面は、互いに垂直となる面であるので、より支持剛性が向上している。
【0046】
また、操作レバー73・74・75を(回動軸81・82・83を介して)回動自在に支持する軸受け78・79・80は、レバーブラケット77の側板部77aと、側板部77aと平行な板状部分を有する補強部材87とで、支持される。このため、操作レバー73・74・75が、一枚板のレバーブラケット177で支持される場合よりも、より強固に支持されて、レバー支点の剛性が向上している。
【0047】
【発明の効果】
本発明は以上のように構成したので、次のような効果を奏するものである。
請求項1記載の如く、エンジン(4)より出力された動力が伝達される入力軸(31)の出力を、直接に油圧クラッチ式のライブPTOクラッチ(14)を介して、PTO軸(8)に動力を伝達する経路と、該入力軸(31)の出力を、主変速装置(19)を含む走行変速装置を経由して、走行変速装置の最後部に配置した副変速装置(18)の手前から、機関回転連動式PTOクラッチであるライブPTOクラッチ(14)の下流側に動力を伝達する機械式のグランドPTOクラッチ(22)の経路とを設け、該PTO軸(8)は、前記ライブPTOクラッチ(14)の軸と、走行回転連動式PTOであるグランドPTOクラッチ(22)の軸を兼用しており、運転部に設けたPTOレバー(64)の操作により、該ライブPTOクラッチ(14)とグランドPTOクラッチ(22)を切換え可能としたトラクタの動力伝達装置において、前記油圧クラッチ式のライブPTOクラッチ(14)を、電磁式バルブで切換える構成とすると共に、前記PTOレバー(64)の操作により、機械式のグランドPTOクラッチ(22)を断接するPTOシフタ(56)の切換操作を、検知手段であるスイッチ(70)により検知し、前記油圧クラッチ式のライブPTOクラッチ(14)を接断し、該グランドPTOクラッチ(22)が接続され、該PTO軸(8)に走行系動力が伝達される場合には、前記ライブPTOクラッチ(14)を解除し、ライブPTO駆動系を自由回転状態とする牽制機構を構成したので、次のような効果を奏する。
即ち、動力伝達装置10には、グランドPTOクラッチ22の接続により、PTO出力をライブPTOからグランドPTOに切換える際に、ライブPTOクラッチ14を切断するための牽制機構が設けられている。ここで、グランドPTOクラッチ22(図4、図6に図示)を接続しただけで、第一PTO伝動軸54と第二PTO伝動軸55との連動は解除されて相対回転自在となり、PTO軸8よりグランドPTO出力を取出し可能である。しかし、第一PTO伝動軸54はエンジン4の機関回転に連動するのに対し、第二PTO伝動軸55は前記各種変速後の走行系の動力に連動して回転するため、両PTO伝動軸54・55の連結部で回転差が生じている。特に、走行系動力は、エンジン4の機関回転に対して逆回転することもある。そこで、前記牽制機構を設けることで、第二PTO伝動軸55に走行系動力を伝達した際には、第一PTO伝動軸54を自由回転状態とする。動力伝達装置より、副変速装置への入力前の走行系動力を利用して、機関回転連動式PTO出力を取り出すことができる。
従って、第一PTO伝動軸54と第二PTO伝動軸55との間の連結部で発生する回転差を吸収することが出来る。
また、走行系動力は、エンジン4の機関回転に対して逆回転することもあるが、この逆回転を吸収することができるのである。
【0048】
また、前記伝達経路から取出した動力の入力部の下流側に、PTO変速装置を設けたので、走行回転連動式PTO出力を、前記副変速装置およびPTO変速装置の二段階で変速することが可能である。そして、グランドPTOの合計変速段数は、副変速装置の変速段数とPTO変速装置の変速段数との積で与えられるため、大幅な変速段数の増加となる。
【0049】
また、前記エンジン出力とPTO軸との間に油圧クラッチ式のPTOクラッチを設け、該PTOクラッチ近傍の下流側に前記伝達経路から取出した動力の入力部を設けたので、エンジンからPTO軸に至るライブPTO系の動力伝達経路において、動力伝達の断接個所も、機関回転連動式PTOクラッチの近傍位置となる。
したがって、機関回転連動式PTOクラッチの潤滑油路を利用して、前記断接個所を潤滑することができ、新たな油路の形成や潤滑油供給用の油圧バルブの新設が不要である。
【0050】
請求項2記載の如く、請求項1記載のトラクタの動力伝達装置において、前記ライブPTOクラッチ(14)とグランドPTOクラッチ(22)との切換部は、該副変速装置(18)を構成する副変速入力軸(44)上に、副変速用の駆動ギヤ(46・・)の他に、グランドPTO取出用のPTO駆動ギヤ(57)を固設し、他方、前記入力軸(31)と同一軸心で接続部に該ライブPTOクラッチ(14)を介装する第一PTO伝動軸(54)上には、該ライブPTOクラッチ(14)の後部に、PTO従動ギヤ(58)を回転自在に配置し、前記副変速入力軸(44)上のPTO駆動ギヤ(57)と、該第一PTO伝動軸(54)上のPTO従動ギヤ(58)とを噛合させ、前記第一PTO伝動軸(54)と第二PTO伝動軸(55)との接続合わせ部に、前記グランドPTOクラッチ(22)を構成し、該グランドPTOクラッチ(22)は、該PTO従動ギヤ(58)の後部に構成した内歯歯部(58a)と、第一PTO伝動軸(54)の後部外周に形成した外歯歯部(54a)と、第二PTO伝動軸55上にスプライン嵌合して摺動自在に配置したPTOシフタ(56)から構成し、該PTOシフタ(56)の一端外周上には外歯歯部(56a)を形成し、前記PTO従動ギヤ(58)の内歯歯部(58a)と噛合可能に配設し、また、該PTOシフタ(56)の前端内周には内歯歯部(56b)を形成し、前記第一PTO伝動軸(54)の後部外周に形成した外歯歯部(54a)と噛合可能に配置し、運転部に設けたPTOレバー(64)の操作でPTOシフタ(56)を上流側に移動させると、該PTOシフタ(56)の内歯歯部(56b)が第一PTO伝動軸(54)の外歯歯部(54a)と噛合して、前記入力軸(31)の駆動回転が第二PTO伝動軸(55)に伝達され、該PTO軸(8)がライブPTO軸として機能し、該PTOシフタ(56)を下流側へ移動すると、PTOシフタ(56)の外歯歯部(56a)が該PTO従動ギヤ(58)の内歯歯部(58a)と噛合して、前記副変速入力軸(44)の駆動回転を第二PTO伝動軸(55)に伝達し、該PTO軸(8)がグランドPTO軸として機能するので、PTO軸より機関回転連動式PTO出力を取出す際に、機関回転連動式PTOクラッチを切断することで、機関回転動力の伝達される軸が自由回転状態とされる。
したがって、前記クラッチ機構の操作手段により走行系動力の伝達される軸と、機関回転動力の伝達される軸との間で、相対回転における抵抗を和らげることができる。つまり、PTO出力の切換時に、スムーズな動力切換を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 トラクタ1の全体側面図である。
【図2】 動力伝達装置10の構成を示す概略図である。
【図3】 動力伝達装置10の動力伝達上流側の構成を示す側面図である。
【図4】 動力伝達装置10の動力伝達中部の構成を示す側面図である。
【図5】 動力伝達装置10の動力伝達下流側の構成を示す側面図である。
【図6】 動力伝達機構30の構成を示す側面図である。
【図7】 PTO出力切換に関わる牽制機構を示す側面図である。
【図8】 操作レバーリンクを示す正面図であり、図8(a)は本実施形態図、図8(b)は従来図である。
【図9】 操作レバーリンクを示す二面図であり、図9(a)は平面図、図9(b)は側面図である。
【符号の説明】
1 トラクタ
4 エンジン
8 PTO軸
10 動力伝達装置
13 主変速装置
17 クリープ装置
18 副変速装置
14 ライブPTOクラッチ
15 PTO変速装置
22 グランドPTOクラッチ(クラッチ機構)
30 動力伝達機構
44 副変速入力軸
70 スイッチ
[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
  The present invention relates to a power transmission device for a tractor including an engine rotation interlocking type PTO.
[0002]
[Prior art]
  Conventionally, in a power transmission device (transmission) provided in a tractor, the engine rotation interlocking PTO (live PTO) shaft and the traveling rotation interlocking PTO (ground PTO) shaft are switched by switching the power transmission configuration in the transmission case. Is known in the art. In the power transmission device having such a configuration, when the PTO shaft is made to function as the ground PTO, the power is taken out to the PTO shaft by using the traveling system power after shifting through various transmissions. For example, the technique disclosed in Patent Document 1.
[0003]
[Patent Document 1]
            JP-A-6-153611
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
  Conventionally, the traveling system power for extracting the power to the PTO shaft is the power after all the shifting of the traveling system is completed. Here, there is also a power transmission device configured to provide a PTO transmission on a PTO shaft that also functions as a live PTO. In the case of this configuration, when the PTO shaft functions as the ground PTO shaft, the traveling system power extracted for the PTO is shifted through the PTO transmission. However, the number of shift stages when transmitting PTO power to the PTO shaft is limited to the number of shift stages of the PTO transmission. Therefore, the traveling rotation (traveling speed) and the driving rotation of the PTO shaft as the ground PTO are fixed at a constant ratio. When working on a farm field using a tractor, such as tilling work, it is sufficient that the work implement simply exhibits a large output, there is almost no problem even with a live PTO with a small number of gears. On the other hand, at the time of operations such as sowing and seedling transplantation, a ground PTO output linked to the traveling speed of the vehicle body is required, and the versatility of the operation can be expanded as the number of gears increases. Therefore, the present invention makes it possible to extract a live PTO output and a ground PTO output in a power transmission device for a tractor and increase the versatility of work by increasing the number of shift stages of the ground PTO output.
[0005]
[Means for Solving the Problems]
  The problems to be solved by the present invention are as described above. Next, means for solving the problems will be described.
[0006]
  In claim 1, the output of the input shaft (31) to which the power output from the engine (4) is transmitted is directly supplied to the PTO shaft (8) via the live PTO clutch (14) of the hydraulic clutch type. The power transmission path and the output of the input shaft (31) pass through the traveling transmission including the main transmission (19) before the auxiliary transmission (18) disposed at the rearmost part of the traveling transmission. And a mechanical ground PTO clutch (22) for transmitting power to the downstream side of a live PTO clutch (14) which is an engine rotation interlocking PTO clutch, and the PTO shaft (8) is connected to the live PTO clutch. The shaft of the clutch (14) and the shaft of the ground PTO clutch (22), which is a traveling rotation interlocking type PTO, are combined, and the live PTO clutch is operated by operating the PTO lever (64) provided in the driving section. 14) and the ground PTO clutch (22), wherein the hydraulic clutch type live PTO clutch (14) is switched by an electromagnetic valve and the PTO lever (64) is switched. The operation of switching the PTO shifter (56) for connecting / disconnecting the mechanical ground PTO clutch (22) is detected by the switch (70) as the detecting means, and the hydraulic clutch type live PTO clutch (14) is detected. Cut off,When the ground PTO clutch (22) is connected and traveling system power is transmitted to the PTO shaft (8), the live PTO clutch (14) is released and the live PTO drive system is in a freely rotating state. Configured check mechanismIs.
[0007]
  3. The power transmission device for a tractor according to claim 1, wherein the switching portion between the live PTO clutch (14) and the ground PTO clutch (22) is a sub-transmission input constituting the sub-transmission device (18). On the shaft (44), a PTO drive gear (57) for taking out a ground PTO is fixed in addition to a drive gear (46,...) For sub-transmission, and the same axis as the input shaft (31). A PTO driven gear (58) is rotatably arranged at the rear part of the live PTO clutch (14) on the first PTO transmission shaft (54) with the live PTO clutch (14) interposed at the connection. The PTO drive gear (57) on the auxiliary transmission input shaft (44) and the PTO driven gear (58) on the first PTO transmission shaft (54) are meshed with each other so that the first PTO transmission shaft (54) is engaged. And the second PTO transmission shaft (55) The ground PTO clutch (22) is formed at the joining portion, and the ground PTO clutch (22) includes an internal tooth portion (58a) formed at the rear portion of the PTO driven gear (58) and a first PTO transmission. An external tooth portion (54a) formed on the outer periphery of the rear portion of the shaft (54), and a PTO shifter (56) that is slidably disposed by spline fitting on the second PTO transmission shaft (55), An external tooth portion (56a) is formed on the outer periphery of one end of the PTO shifter (56), and is arranged so as to be able to mesh with the internal tooth portion (58a) of the PTO driven gear (58). An inner tooth portion (56b) is formed on the inner periphery of the front end of (56) and is arranged so as to be able to mesh with an outer tooth portion (54a) formed on the outer periphery of the rear portion of the first PTO transmission shaft (54). PTO shifter (5) by operating PTO lever (64) ) To the upstream side, the internal tooth portion (56b) of the PTO shifter (56) meshes with the external tooth portion (54a) of the first PTO transmission shaft (54), and the input shaft (31 ) Is transmitted to the second PTO transmission shaft (55), the PTO shaft (8) functions as a live PTO shaft, and when the PTO shifter (56) is moved downstream, the PTO shifter (56) The external tooth portion (56a) meshes with the internal tooth portion (58a) of the PTO driven gear (58), and the drive rotation of the auxiliary transmission input shaft (44) is transmitted to the second PTO transmission shaft (55). The PTO shaft (8) functions as a ground PTO shaft.
[0008]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
  An embodiment of a power transmission device for a tractor according to the present invention will be described with reference to the drawings. 1 is an overall side view of the tractor 1, FIG. 2 is a schematic view showing the configuration of the power transmission device 10, and FIG. 3 is a side view showing the configuration of the power transmission device 10 on the upstream side of power transmission. 4 is a side view showing the configuration of the power transmission middle part of the power transmission device 10, and FIG. 5 is a side view showing the configuration of the power transmission device 10 on the downstream side of power transmission.
[0009]
  6 is a side view showing a configuration of the power transmission mechanism 30, FIG. 7 is a side view showing a check mechanism related to PTO output switching, FIG. 8 is a front view showing an operation lever link, and FIG. ) Is a diagram of this embodiment, FIG. 8 (b) is a conventional view, FIG. 9 is a two-view drawing showing an operation lever link, FIG. 9 (a) is a plan view, and FIG. 9 (b) is a side view. is there.
[0010]
  The overall configuration of a tractor 1 to which the present invention is applied will be described with reference to FIG. Front wheels 2 and 2 and rear wheels 3 and 3 are respectively arranged in front and rear of the vehicle body of the tractor 1, a bonnet 21 incorporating the engine 4 is disposed in the front portion of the vehicle body, and a cabin 5 is disposed in the rear portion of the vehicle body. . A steering handle 23 is provided in the cabin 5, and a seat 24 is provided behind the steering handle 23. A clutch housing 7 is disposed behind the engine 4, and a transmission case (hereinafter referred to as a transmission case) 6 is connected to the rear of the clutch housing 7, and the power from the engine 4 is transmitted to the rear wheel 3 for driving. The driving force of the engine 4 is transmitted to a PTO shaft (power take-off shaft) 8 protruding from the rear end of the transmission case 6 so that the working machine connected to the rear end of the machine body is driven by the rotation of the PTO shaft 8. It is configured.
[0011]
  First, the configuration of the power transmission device 10 of the tractor 1 will be schematically described with reference to FIG. The power transmission device 10 is a device that transmits power output from the engine 4 to a rear wheel drive shaft 9 that drives the front wheels 2 and the rear wheels 3 and a PTO shaft 8 that drives the work implement, and a clutch housing. 7 and the mission case 6. In the power transmission device 10, the engine 4 is on the upstream side, and the auxiliary transmission input shaft 44 and the PTO shaft 8 are on the downstream side. Various transmissions are arranged between the engine 4 and the rear wheel drive shaft (sub-transmission output shaft) 9 and the PTO shaft 8. The traveling transmission device includes a forward / reverse switching device 11, a high / low transmission device (first transmission device) 12, a main transmission device (second transmission device) 19, and an auxiliary transmission device 18. A PTO transmission device 15 is disposed at the rear. Is done. The forward / reverse switching device 11 and the high / low transmission 12 are constituted by a hydraulic clutch, the main transmission 19 is constituted by a synchromesh type transmission, and the auxiliary transmission 18 and the PTO transmission are gear meshing type transmissions. Then, the rear wheels 3 and 3 are driven via the differential mechanism 27 from the rear wheel drive shaft (sub-transmission output shaft) 9. The tractor 1 is a four-wheel drive, and power is transmitted from the rear wheel drive shaft 9 to the front wheel drive shaft 20 via the front wheel speed increasing device 16, and the front wheels 2 and 2 are driven.
[0012]
  The PTO shaft 8 serves as both an engine rotation interlocking PTO (hereinafter referred to as a live PTO) axis and a traveling rotation interlocking PTO (hereinafter referred to as a ground PTO) axis, and can be switched by operating a PTO lever 64 provided in the driving section. ing. In the case of a live PTO, the PTO shaft 8 rotates in conjunction with the engine rotation of the engine 4 and is driven independently of the driving rotation of the auxiliary transmission input shaft 44 that is shifted by various transmissions of the traveling system. The power from the engine 4 is transmitted to the PTO shaft 8 via the live PTO clutch 14 and can be connected / disconnected by the live PTO clutch 14. On the other hand, when the PTO shaft 8 is a ground PTO shaft, the PTO shaft 8 is shifted by a traveling transmission device excluding the auxiliary transmission device 18 and interlocked with the drive rotation transmitted to the auxiliary transmission input shaft (subtransmission input shaft) 44. And rotate. The power of the PTO shaft 8 can be connected / disconnected by the ground PTO clutch 22. The ground PTO clutch 22 also serves as a PTO transmission path switching means. As will be described later, the ground PTO clutch 22 directly transmits the output from the engine 4 to the PTO shaft 8 via the PTO clutch 14 and the engine via the traveling transmission. The transmission path to the PTO shaft 8 can be switched. In this way, the output from the engine 4 is transmitted directly or indirectly to the PTO transmission 15, and the power after the shift is transmitted to the PTO shaft 8.
[0013]
  A power transmission path in the traveling system will be described with reference to FIGS. 3 and 4. In FIG. 3, the flywheel 26 of the engine 4 is connected to an input shaft 31 via a damper disk. Further, the first switching shaft 32 and the second switching shaft 33 are supported by the transmission case 6 in parallel with the input shaft 31. A forward / reverse switching device 11 composed of a reverse clutch and a forward clutch is provided on the input shaft 31 so as to be switched by operating a forward / reverse switching lever provided in a driving section in the cabin 5. When moving forward, the forward clutch is “connected” to transmit power from the input shaft 31 to the first switching shaft 32 via the forward clutch and gear, and when moving backward, the reverse clutch is “connected” from the input shaft 31 to the reverse clutch, clutch gear, Power is transmitted to a gear fixed to the first switching shaft 32 via a gear on the second switching shaft 33. When the clutch of the forward / reverse switching device 11 is “disengaged”, no power is transmitted.
[0014]
  On the downstream side of the forward / reverse switching device 11, a pipe-like first traveling shaft 41 is rotatably provided on the shaft of the input shaft 31 via a bearing, and the first traveling shaft 41 has a large diameter on the first traveling shaft 41. A gear and a small-diameter gear are provided integrally, and mesh with a clutch gear that constitutes the high / low speed changer 12 provided on the first switching shaft 32. The high / low transmission 12 can be switched by a high / low transmission switch provided in the driving section. When the low speed clutch of the high / low transmission 12 is turned on ("contacted"), the large-diameter gear and the first traveling shaft 41 are driven by the low-speed clutch gear. When the high-speed clutch is turned on, power is transmitted from the high-speed clutch gear to the small-diameter gear and the first traveling shaft 41, and the rotation of the auxiliary transmission input shaft 44 is switched to either high speed or low speed by switching the high / low speed transmission 12. Switched.
[0015]
  On the downstream side of the first travel shaft 41, a pipe-shaped second travel shaft 42 is rotatably provided on the same axis as the input shaft 31. The rear end of the first travel shaft 41 and the front end of the second travel shaft 42 are fitted by a spline, and the travel shafts 41 and 42 rotate together. Further, the third travel shaft 43 is rotatably supported by the transmission case 6 in parallel with the second travel shaft 42 (input shaft 31). The power transmission path can be switched by selecting a gear provided between the second travel shaft 42 and the third travel shaft 43 by the sliding body provided on the third travel shaft 43, and the main transmission 19 Is configured. The main transmission 19 is configured to be capable of four-stage gear shifting.
[0016]
  With the above configuration, the power output from the engine 4 can be switched between forward, reverse, and stop by the forward / reverse switching device 11, and is switched at the two stages of the high / low transmission 12 and the four stages of the main transmission 19. It is done. In other words, the shift up to the main transmission 19 can be performed in eight steps in the same rotational direction.
[0017]
  Next, the creep device 17 will be described with reference to FIG. The creep device 17 can be speed-changed by a creep lever provided in the driving unit, and the front end of the auxiliary transmission input shaft 44 is rotatable on the downstream side coaxially with the third travel shaft 43, that is, at the rear end of the third travel shaft 43. Is fitted. Further, a creep transmission shaft 45 is provided in parallel with the third travel shaft 43 and the auxiliary transmission input shaft 44, the front portion of the creep transmission shaft 45 is rotatably supported by the transmission case 6, and the rear portion is a rear wheel drive shaft. 9 is rotatably supported at the front portion. A creep device 17 is provided in the vicinity of the mating portion between the third travel shaft 43 and the auxiliary transmission input shaft 44. The creep device 17 has a shift gear 28 that is slidably fitted to the front portion of the sub-transmission input shaft 44 so that the front portion of the shifter gear 28 meshes with the teeth of the rear portion of the third traveling shaft 43. The gear provided on the front portion of the creep transmission shaft 45 from the gear provided on the rear portion of the third traveling shaft 43 by sliding the shifter gear 28 rearward and meshing with the gear on the creep transmission shaft 45. And is further transmitted from the gear provided on the rear portion of the creep transmission shaft 45 to the auxiliary transmission input shaft 44 via the shifter gear 28. In this way, the creep is shifted and the power is greatly reduced.
[0018]
  The auxiliary transmission 18 will be described with reference to FIG. A rear wheel drive shaft 9 that is a sub-transmission output shaft is disposed in parallel with the sub-transmission input shaft 44 that is a sub-transmission input shaft. Then, the power from the auxiliary transmission input shaft 44 to the rear wheel drive shaft 9 is shifted by the auxiliary transmission 18 and transmitted. On the auxiliary transmission input shaft 44, a first drive gear 46, a PTO drive gear 57, a second drive gear 47, and a third drive gear 48 are fixed on the downstream side of the creep device 17 in order from the front, or integrally formed. Is formed. On the other hand, on the rear wheel drive shaft 9, a first driven gear 49, a second driven gear 50, and a third driven gear 51, which mesh with the drive gears 46, 47, and 48, are rotatably provided. Yes. A first shifter 52 is provided between the driven gear 49 and the driven gear 50, and a second shifter 53 is provided between the driven gear 50 and the driven gear 51. Thus, the auxiliary transmission 18 is configured, and the shifters 52 and 53 can be switched by operating the auxiliary transmission lever provided in the driving section, and the power transmitted to the auxiliary transmission input shaft 44 is in any one of three stages. It is switched and transmitted to the rear wheel drive shaft 9.
[0019]
  Next, power transmission in the PTO system will be described with reference to FIGS. As shown in FIGS. 3 and 4, the power output from the engine 4 is transmitted to the input shaft 31, and the input shaft 31 is always at the engine speed of the engine 4 regardless of the power transmission to the traveling system. Rotate. A first PTO transmission shaft 54 is provided coaxially with the input shaft 31 on the downstream side so as to be rotatable with respect to the input shaft 31. A live PTO clutch 14 is provided at a joint portion between the input shaft 31 and the first PTO transmission shaft 54 so that power transmission between the input shaft 31 and the first PTO transmission shaft 54 can be connected and disconnected. Yes.
[0020]
  A second PTO transmission shaft 55 is provided coaxially with the first PTO transmission shaft 54 on the downstream (rear) side so as to be rotatable with respect to the first PTO transmission shaft 54. That is, the front part of the second PTO transmission shaft 55 is rotatably fitted to the rear end of the first PTO transmission shaft 54. A PTO shifter 56 capable of meshing with both PTO transmission shafts 54 and 55 is provided at a joint portion between the first PTO transmission shaft 54 and the second PTO transmission shaft 55. Power transmission from the PTO transmission shaft 54 to the second PTO transmission shaft 55 is enabled. As will be described in detail later, the PTO shifter 56 is a constituent member of the traveling rotation interlocking type PTO clutch (ground PTO clutch) 22. The PTO shifter 56 transmits the power of the traveling system to the PTO shaft 8, and rotates from the input shaft 31 to the PTO shaft 8 when the output from the PTO shaft 8 rotates in synchronization (proportional) with the traveling rotation. It is also used as a means to cut off power transmission.
[0021]
  As shown in FIG. 5, the PTO shaft 8 is disposed in parallel to the second PTO transmission shaft 55 on the downstream (downward) side of the second PTO transmission shaft 55, and is rotatably supported by the mission case 6. A PTO transmission 15 is provided between the second PTO transmission shaft 55 and the PTO shaft 8. A plurality of drive gears having different numbers of teeth are provided on the second PTO transmission shaft 55. A driven gear meshing with the drive gear is rotatably provided, a shifter is provided on the PTO shaft 8 between the driven gears so as to be slidable and relatively non-rotatable, and the shifter is switched by operation of a PTO speed change lever. A PTO speed change is possible by selectively engaging with a gear. In this embodiment, the PTO transmission 15 is configured to be capable of two-stage shift switching.
[0022]
  In the configuration of the power transmission device 10 described above, the PTO shaft 8 is configured as a live PTO shaft. In the power transmission device 10, the PTO shaft 8 can also function as a ground PTO shaft. As a mechanism for this, the power transmission device 10 is provided with a power transmission mechanism 30 that transmits the traveling system power to the PTO shaft 8. And the tractor 1 provided with the power transmission device 10 can extract both outputs of the live PTO and the ground PTO.
[0023]
  A power transmission mechanism 30 that can be switched to the ground PTO will be described with reference to FIGS. 4 and 6. On the auxiliary transmission input shaft 44 constituting the auxiliary transmission 18, a PTO drive gear 57 for taking out a ground PTO is fixed in addition to the drive gears 46, 47, and 48. A PTO driven gear 58 is rotatably provided on the first PTO transmission shaft 54 located on the transmission path between the live PTO clutch 14 and the PTO shaft 8, and the PTO drive gear 57 is driven by the PTO driven gear. It is meshed with the gear 58.
[0024]
  A ground PTO clutch 22 is provided at a mating portion (connecting portion) between the first PTO transmission shaft 54 and the second PTO transmission shaft 55. The ground PTO clutch 22 is arranged on a tooth portion (inner teeth) 58a formed at the rear portion of the PTO driven gear 58, a tooth portion 54a formed on the outer periphery of the rear portion of the first PTO transmission shaft 54, and a second PTO transmission shaft 55. The PTO shifter 56 is slidably arranged by spline fitting. On the outer periphery of one end (front end) of the PTO shifter 56, a tooth portion (external tooth) 56a is formed so as to be able to mesh with the tooth portion 58a, and on the inner periphery of one end (front end) of the PTO shifter 56. A tooth part (inner tooth) 56b is formed, and is arranged so as to be able to mesh with a tooth part 54a formed on the outer periphery of the rear part of the first PTO transmission shaft 54. Thus, when the PTO shifter 56 is moved to the upstream side (arrow A in FIG. 6) by the operation of the PTO lever 64 provided in the operating part, the tooth part 56b of the PTO shifter 56 and the tooth part 54a of the first PTO transmission shaft 54 The drive rotation of the input shaft 31 is transmitted to the second PTO transmission shaft 55, and the PTO shaft 8 functions as a live PTO shaft. Further, when the PTO shifter 56 is moved to the downstream side (arrow B in FIG. 6), the tooth portion 56a of the PTO shifter 56 meshes with the tooth portion 58a of the PTO driven gear 58, and the drive speed of the auxiliary transmission input shaft 44 is increased. It is transmitted to the second PTO transmission shaft 55, and the PTO shaft 8 functions as a ground PTO shaft.
[0025]
  As described above, the power of the traveling system transmitted to the front side of the auxiliary transmission 18 in the traveling transmission is transmitted from the auxiliary transmission input shaft 44 to the PTO drive gear 57, the PTO driven gear 58, and the PTO shifter 56. A power transmission mechanism 30 that transmits power to the second PTO transmission shaft 55 is configured. When the power of the traveling system is transmitted to the PTO shaft 8, the PTO shaft 8 functions as a ground PTO shaft.
[0026]
  The characteristic points of the configuration of the power transmission device 10 described above will be summarized. The power transmission device 10 provided in the tractor 1 includes a path for transmitting power from the output shaft of the engine 4 to the PTO shaft 8 via the travel transmission, and a path for transmitting power directly from the output shaft of the engine 4 to the PTO shaft 8. It is equipped with. In addition, the traveling transmission device includes a sub-transmission device 18 at the most downstream side, and is configured to extract the PTO output from the transmission path on the near side of the sub-transmission device 18. Here, the transmission path on the near side indicates the auxiliary transmission input shaft 44 in the present embodiment.
[0027]
  For this reason, the engine transmission interlocking PTO (live PTO) output can be taken out from the power transmission device 10 by using the traveling system power before the input to the auxiliary transmission 18. Accordingly, a plurality of speeds can be changed by the switching operation of the auxiliary transmission 18, the ratio between the traveling rotation and the rotation of the PTO shaft 8 can be changed, and the versatility of work on the field using the tractor 1 is expanded. can do.
[0028]
  Further, in the power transmission device 10, a PTO transmission 15 is provided on the downstream side of the input portion of the power extracted from the transmission path. Here, the power input section taken out from the transmission path is a portion where power is input from the auxiliary transmission input shaft 44 via the power transmission mechanism 30. In this embodiment, the arrangement of the PTO shifter 56 is arranged. This is the installation site.
[0029]
  For this reason, it is possible to shift the traveling rotation interlocking type PTO (grand PTO) output in two stages of the auxiliary transmission 18 and the PTO transmission 15. The total number of gears of the ground PTO is given by the product of the number of gears of the auxiliary transmission 18 and the number of gears of the PTO transmission 15, so that the number of gears is greatly increased.
[0030]
  Next, a lubrication structure related to the ground PTO output will be described with reference to FIG. A live PTO clutch 14 is configured on the front portion of the first PTO transmission shaft 54 supported by the transmission case 6, and a ground PTO clutch 22 is configured on the rear portion. The oil passages 60 and 61, which will be described later, are made as short as possible to facilitate lubrication. Further, a PTO brake 29 is configured on the first PTO transmission shaft 54 on the downstream side (rear side) of the live PTO clutch 14. In the first PTO transmission shaft 54, oil passages 60 and 61 are formed in parallel with the shaft center. The oil passage 60 is connected to a hydraulic control valve having one side made up of an electromagnetic valve as a hydraulic actuator, When the live PTO clutch 14 is connected to the cylinder of the live PTO clutch 14 and the live PTO clutch 14 is turned on by the operation of the PTO lever, the hydraulic control valve constituted by an electromagnetic valve is switched to feed the pressure oil to the cylinder, and the clutch piston 34 is moved. The friction plate is pressed and the live PTO clutch 14 is “contacted” to transmit power from the input shaft 31 to the first PTO transmission shaft 54.
[0031]
  Also, one side of the oil passage 61 is connected to a hydraulic pump, and the other side is an oil passage 63 formed in a connecting portion (matching portion) between the first PTO transmission shaft 54 and the second PTO transmission shaft 55, and a PTO brake. 29 is connected to an oil passage 62 for lubricating 29 and a lubrication portion of the friction plate portion of the live PTO clutch 14. Thus, when the engine is operating, the hydraulic pump is also driven at the same time, pressure oil is fed to the oil passage 61, the ground PTO clutch 22 is lubricated from the oil passage 63, and the friction plate portion of the live PTO clutch 14 is moved. In addition to lubrication, the piston is slid so as to release the pressure contact of the friction plate of the PTO brake 29 to release the braking. In other words, since the live PTO clutch 14 is OFF when the engine is stopped, the work implement may continue to rotate due to inertia, so the PTO brake 29 is activated, and when the engine is activated, the PTO brake 29 is braked. It is released. When the ground PTO clutch 22 is in the ON state, it is connected to the traveling shaft, so that the traveling of the working machine is stopped simultaneously with the stop of traveling.
[0032]
  In the power transmission device 10, a hydraulic clutch type PTO clutch (ground PTO clutch 22) is provided between the output of the engine 4 and the PTO shaft 8, and the downstream side in the vicinity of the PTO clutch (ground PTO clutch 22) An input unit for power extracted from the transmission path is provided. Here, the power input section taken out from the transmission path is a portion where power is input from the auxiliary transmission input shaft 44 via the power transmission mechanism 30. In this embodiment, the arrangement of the PTO shifter 56 is arranged. This is the installation site.
[0033]
  For this reason, in the power transmission path of the live PTO system from the engine 4 to the PTO shaft 8, the connecting / disconnecting portion of the power transmission (the connecting portion between the first PTO transmission shaft 54 and the second PTO transmission shaft 55) is also linked to the engine rotation. The position is close to the type PTO clutch (live PTO clutch) 14. Therefore, using the lubricating oil passage of the engine rotation interlocking type PTO clutch (live PTO clutch) 14, the connecting / disconnecting portion (the connecting portion between the first PTO transmission shaft 54 and the second PTO transmission shaft 55) is lubricated. Therefore, it is not necessary to form a new oil passage or install a hydraulic valve for supplying lubricating oil.
[0034]
  Next, a check mechanism related to PTO output switching will be described with reference to FIG. The power transmission device 10 is provided with a check mechanism for disconnecting the live PTO clutch 14 when the PTO output is switched from the live PTO to the ground PTO by connecting the ground PTO clutch 22. Here, simply by connecting the ground PTO clutch 22 (shown in FIGS. 4 and 6), the interlocking between the first PTO transmission shaft 54 and the second PTO transmission shaft 55 is released, and the relative rotation is possible. More ground PTO output can be taken out. However, since the first PTO transmission shaft 54 is interlocked with the engine rotation of the engine 4, the second PTO transmission shaft 55 is rotated in conjunction with the power of the traveling system after the various speed changes, and therefore both the PTO transmission shafts 54 are connected.・ There is a difference in rotation at 55 connecting parts. In particular, the traveling system power may reversely rotate with respect to the engine rotation of the engine 4. Therefore, by providing the check mechanism, when the traveling system power is transmitted to the second PTO transmission shaft 55, the first PTO transmission shaft 54 is brought into a free rotation state.
[0035]
  First, the operation means of the ground PTO clutch 22 will be described. The operation means is also an element of the check mechanism. As shown in FIGS. 1 and 7, a ground PTO lever 64 serving as a PTO transmission path switching means protrudes above a mounting bracket (side column) 76 provided on a fender in the cabin 5. As shown in FIG. 7, a shifter fork 65 is disposed in the mission case 6, and the PTO shifter 56 moves along the second PTO transmission shaft 55 by the rotation of the shifter fork 65, and the PTO output Are switched. The ground PTO lever 64 and the shifter fork 65 are connected via the following link. One end of a first link 66 is pivotally supported by a lever bracket 77 fixed to the mounting bracket 76. The lever bracket 77 will be described later in detail. The lower end of the ground PTO lever 64 is pivotally connected to the other end of the first link 66, and the upper end of the second link 67 is rotatably provided in the middle of the first link 66. Here, the ground PTO lever 64 is supported by the support stay 68 and is slidable only in the vertical direction. The lower end of the second link 67 is pivotally supported by one end of the third link 69, and the third link 69 is fixed to a rotation shaft 72 that supports the shifter fork 65. A rotation shaft 72 that fixes one end of the third link 69 is rotatably provided on the transmission case 6, and a shifter fork 65 is fixed to the rotation shaft 72. The second link 67 is rotatable with respect to the third link 69. With the above configuration, when the ground PTO lever 64 is moved in the vertical direction, the shifter fork 65 rotates via the first link 66, the second link 67, and the third link 69. Then, by operating the ground PTO lever 64, the connection / disconnection of the ground PTO clutch 22 (shown in FIGS. 4 and 6) can be switched.
[0036]
  The operation means of the live PTO clutch 14 will be described. The live PTO clutch 14 is a multi-plate hydraulic clutch, and is configured to connect and disconnect the pressure oil by switching the electromagnetic valve. The electromagnetic valve is connected to the switch 70 as a switching detection means. The live PTO clutch 14 is connected / disconnected. As shown in FIG. 7, the switch 70 as the operation means of the live PTO clutch 14 is provided on the outer surface of the mission case 6. The switch 70 is a push switch and includes an input body 70a that slides with respect to the switch 70 body. When the input body 70a is moved to the switch 70 main body side (arrow C in FIG. 7), the switch 70"Off" stateWhen the counter switch 70 is moved to the main body side (arrow D in FIG. 7), the switch 70"On" stateIt becomes.
[0037]
  Next, an interlocking configuration between the ground PTO clutch 22 and the live PTO clutch 14 will be described. As shown in FIG. 7, a switch arm 71 is fixed to the pivot shaft 72, and the switch arm 71 rotates integrally with the shifter fork 65. The switch arm 71 can be rotated around the rotation shaft 72 so as to contact the input body 70 a of the switch 70. And the ground PTO lever 64UpwardWhen it is rotated, the shifter fork 65 is moved via the links 66, 67, 69.BackwardRotated,The PTO shifter 56 moves backward,The ground PTO clutch 22 becomes “contact”, and the switch arm 71 is also simultaneously rotated.BackwardThe input body 70a moves to the switch 70 main body side (arrow C), and the switch 70"Off"And live PTO clutch 14It becomes “OFF”.Conversely, the ground PTO lever 64DownWhen moved, the links 66, 67 and 69 and the shifter fork 65 are in the opposite direction.Rotate forward, the PTO shifter 56 moves forward,Grand PTO clutch 22"Off"AndThe first PTO transmission shaft (54) and the second PTO transmission shaft (55) are connected,The input body 70a moves to the arrow D, and the switch 70"On"Thus, the live PTO clutch 14 becomes “contact”. As described above, when the ground PTO clutch 22 is connected, the live PTO clutch 14 is released. That is, the live PTO clutch 14 is configured to serve as a check mechanism.
[0038]
  Here, the structure of the check mechanism related to PTO output switching will be summarized. First, the power transmission mechanism 10 transmits the power from the output of the engine 4 to the downstream side of the engine rotation interlocking type PTO clutch (grand PTO clutch 22) via the traveling transmission, and the engine 4 directly from the output of the engine 4. In this configuration, PTO transmission path switching means (ground PTO lever 64) that switches a path for transmitting power to the PTO shaft 8 via the rotation interlocking type PTO clutch (live PTO clutch 14) is provided. The PTO clutch (live PTO clutch 14) is switched by an electromagnetic actuator (electromagnetic valve), and switching detection means (switch 70) for detecting switching of the PTO transmission path switching means is provided, and the switching detection is performed. The means and the electromagnetic actuator are interlockedly connected.
[0039]
  For this reason, when the engine rotation interlocking PTO (grand PTO) output is taken out from the PTO shaft 8, the engine rotation interlocking PTO clutch 14 is disconnected to thereby transmit the engine rotational power transmission shaft (first PTO transmission shaft 54). ) Is in a free rotation state. Therefore, the shaft (second PTO transmission shaft 55) to which traveling system power is transmitted by the operating means (ground PTO lever 64) of the clutch mechanism, and the shaft (first PTO transmission shaft 54) to which engine rotational power is transmitted. Between, the resistance in relative rotation can be reduced. That is, smooth power switching can be performed when switching the PTO output.
[0040]
  Next, a support structure for various operation levers will be described with reference to FIGS. As shown in FIG. 8A, various operation levers are disposed on the mounting bracket 76 in the cabin 5 (shown in FIG. 1). These operating levers constitute, for example, operating means for the main transmission 13, operating means for the auxiliary transmission 18, and operating means for the PTO transmission 15. Hereinafter, these various levers are referred to as a first operation lever 73, a second operation lever 74, and a third operation lever 75. The mounting bracket 76 is formed of a bent plate-like member, and includes a first horizontal portion 76a and a second horizontal portion 76b that are parallel to the horizontal plane, and a first horizontal portion 76a and a second horizontal portion that are perpendicular to the horizontal plane. And a vertical portion 76c connecting the horizontal portion 76b.
[0041]
  As shown in FIGS. 9A and 9B, the operation levers 73, 74, and 75 are supported by a lever bracket 77 that is L-shaped when viewed from the front. This support structure will be described in detail. The lever bracket 77 is formed in an L-shape from a side plate portion 77a and a lower plate portion 77b. The side plate portion 77a is fixed to the vertical portion 76c of the mounting bracket 76, and the lower plate portion 77b is fixed to the second horizontal portion 76b. Fixed. A plurality of through holes are opened in the side plate portion 77a and the vertical portion 76c in alignment with each other, and cylindrical bearings 78, 79, and 80 are inserted and fixed in the through holes. Rotating shafts 81, 82, and 83 are rotatably inserted into the bearings 78, 79, and 80, respectively, and the operation levers 73, 74, and 75 is fixed. With the above configuration, the operation levers 73, 74, and 75 are rotatably supported by the lever bracket 77 via the rotation shafts 81, 82, and 83 and the bearings 78, 79, and 80. In addition, a through hole 88 for attaching a rotating shaft of the first link 66 (shown in FIG. 7) is also opened in the side plate portion 77a and the vertical portion 76c.
[0042]
  One end of a first link 84, a second link 85, and a third link 86 is fixed to the other end side of the rotation shafts 81, 82, and 83, respectively. The other ends of the first link 84, the second link 85, and the third link 86 are connected to shifters of various transmissions in the transmission case 6 via links (not shown). Various transmissions in the transmission case 6 are shifted by the turning operation of the operation levers 73, 74, and 75.
[0043]
  As shown in FIGS. 8A and 9, a reinforcing member 87 is fixed inside the machine body of the side plate portion 77 a of the lever bracket 77. The reinforcing member 87 is formed in a U-shape when viewed from the front sectional view, and its open end is fixed to the inner side surface of the side plate portion 77a. A through hole for inserting and fixing the bearings 78, 79, 80 is opened in a vertical portion of the reinforcing member 87. The bearings 78, 79, 80 are supported by the reinforcing member 87 and the side plate portion 77a. Both sides of 78, 79 and 80 are supported.
[0044]
  Here, the lever bracket 77 of the present embodiment shown in FIG. 8A is compared with the conventional lever bracket 177 shown in FIG. 8B. The conventional lever bracket 177 is formed of a single rectangular plate, and a bearing 178 or the like (three bearings like the lever bracket 77) is fixed to the lever bracket 177 that is a plate-like member. A rotation shaft 181 and the like are rotatably provided. An operation lever 173 or the like is fixed to one end side of the rotation shaft 181 or the like, and a link 184 or the like is fixed to the other end side. The lever bracket 177 that is a plate-like member is fixed to the vertical portion 76 cb of the mounting bracket 76 and supported by the tractor 1.
[0045]
  Since the lever bracket 77 of the present embodiment has an L-shaped cross section, the lever bracket 77 is supported on the tractor 1 side (mounting bracket 76) by two surfaces. Therefore, the lever bracket 77 is configured to be supported more firmly with respect to the conventional lever bracket 177 supported on the tractor 1 side (mounting bracket 76) only on one surface. In particular, since the two supported surfaces are surfaces perpendicular to each other, the support rigidity is further improved.
[0046]
  Further, bearings 78, 79, and 80 that rotatably support the operation levers 73, 74, and 75 (via the rotation shafts 81, 82, and 83) include a side plate portion 77a and a side plate portion 77a of the lever bracket 77, respectively. It is supported by a reinforcing member 87 having parallel plate-like portions. Therefore, the operating levers 73, 74, and 75 are supported more firmly than the case where the operating levers 73, 74, and 75 are supported by the single-plate lever bracket 177, and the rigidity of the lever fulcrum is improved.
[0047]
【The invention's effect】
  Since the present invention is configured as described above, the following effects can be obtained.
  As described in claim 1, the output of the input shaft (31) to which the power output from the engine (4) is transmitted is directly transmitted to the PTO shaft (8) via the hydraulic clutch type live PTO clutch (14). Of the auxiliary transmission (18) arranged at the rearmost part of the traveling transmission via the traveling transmission including the main transmission (19) with the path for transmitting power to the vehicle and the output of the input shaft (31). A mechanical ground PTO clutch (22) for transmitting power is provided downstream from a live PTO clutch (14) that is an engine rotation interlocking PTO clutch, and the PTO shaft (8) The shaft of the PTO clutch (14) is also used as the shaft of the ground PTO clutch (22) which is a traveling rotation interlocking type PTO, and the live PTO clutch is operated by operating the PTO lever (64) provided in the driving section. 14) and the ground PTO clutch (22), wherein the hydraulic clutch type live PTO clutch (14) is switched by an electromagnetic valve and the PTO lever (64) is switched. The operation of switching the PTO shifter (56) for connecting / disconnecting the mechanical ground PTO clutch (22) is detected by the switch (70) as the detecting means, and the hydraulic clutch type live PTO clutch (14) is detected. Cut off,When the ground PTO clutch (22) is connected and traveling system power is transmitted to the PTO shaft (8), the live PTO clutch (14) is released and the live PTO drive system is in a freely rotating state. Since the check mechanism is configured, the following effects can be obtained.
  That is, the power transmission device 10 is provided with a check mechanism for disconnecting the live PTO clutch 14 when the PTO output is switched from the live PTO to the ground PTO by connecting the ground PTO clutch 22. Here, simply by connecting the ground PTO clutch 22 (shown in FIGS. 4 and 6), the interlocking between the first PTO transmission shaft 54 and the second PTO transmission shaft 55 is released, and the relative rotation is possible. More ground PTO output can be taken out. However, since the first PTO transmission shaft 54 is interlocked with the engine rotation of the engine 4, the second PTO transmission shaft 55 is rotated in conjunction with the power of the traveling system after the various speed changes, and therefore both the PTO transmission shafts 54 are connected.・ There is a difference in rotation at 55 connecting parts. In particular, the traveling system power may reversely rotate with respect to the engine rotation of the engine 4. Therefore, by providing the check mechanism, when the traveling system power is transmitted to the second PTO transmission shaft 55, the first PTO transmission shaft 54 is brought into a free rotation state. From the power transmission device, it is possible to take out the engine rotation interlocking PTO output using the traveling system power before input to the auxiliary transmission.
  Therefore, it is possible to absorb the rotation difference generated at the connecting portion between the first PTO transmission shaft 54 and the second PTO transmission shaft 55.
  In addition, the traveling system power may reversely rotate with respect to the engine rotation of the engine 4, but can absorb this reverse rotation.
[0048]
  In addition, since the PTO transmission is provided downstream of the input portion of the power extracted from the transmission path, it is possible to shift the traveling rotation interlocking PTO output in two stages, the auxiliary transmission and the PTO transmission. It is. Since the total number of gears of the ground PTO is given by the product of the number of gears of the auxiliary transmission and the number of gears of the PTO transmission, the number of gears is greatly increased.
[0049]
  In addition, since a hydraulic clutch type PTO clutch is provided between the engine output and the PTO shaft, and an input portion for the power extracted from the transmission path is provided on the downstream side in the vicinity of the PTO clutch, the engine reaches the PTO shaft. In the power transmission path of the live PTO system, the connection / disconnection part of the power transmission is also in the vicinity of the engine rotation interlocking type PTO clutch.
  Therefore, the connecting / disconnecting portion can be lubricated using the lubricating oil passage of the engine rotation interlocking type PTO clutch, and it is not necessary to form a new oil passage or newly install a hydraulic valve for supplying lubricating oil.
[0050]
  According to a second aspect of the present invention, in the power transmission device for a tractor according to the first aspect, the switching portion between the live PTO clutch (14) and the ground PTO clutch (22) is a sub-transmission device (18). On the speed change input shaft (44), a PTO drive gear (57) for taking out the ground PTO is fixed in addition to the drive gear (46,...) For auxiliary speed change, and the same as the input shaft (31). A PTO driven gear (58) is rotatable on the rear part of the live PTO clutch (14) on the first PTO transmission shaft (54) having the live PTO clutch (14) interposed at the shaft center. The PTO drive gear (57) on the auxiliary transmission input shaft (44) and the PTO driven gear (58) on the first PTO transmission shaft (54) are meshed with each other, and the first PTO transmission shaft ( 54) and the second PTO transmission shaft (55) The ground PTO clutch (22) is formed in the connecting portion, and the ground PTO clutch (22) includes the internal tooth portion (58a) formed at the rear portion of the PTO driven gear (58) and the first PTO transmission. An external tooth portion (54a) formed on the outer periphery of the rear portion of the shaft (54) and a PTO shifter (56) that is slidably disposed on the second PTO transmission shaft 55 by spline fitting, the PTO shifter An external tooth portion (56a) is formed on the outer periphery of one end of (56), and is arranged so as to be able to mesh with the internal tooth portion (58a) of the PTO driven gear (58). The PTO shifter (56) ) Is formed on the inner periphery of the front end of the front end of the first PTO transmission shaft (54) so that it can be meshed with the outer teeth (54a) formed on the outer periphery of the first PTO transmission shaft (54). By operating the provided PTO lever (64), the PTO shifter (56 Is moved upstream, the internal tooth portion (56b) of the PTO shifter (56) meshes with the external tooth portion (54a) of the first PTO transmission shaft (54), and the input shaft (31) Is transmitted to the second PTO transmission shaft (55), the PTO shaft (8) functions as a live PTO shaft, and when the PTO shifter (56) is moved downstream, the PTO shifter (56) The tooth portion (56a) meshes with the internal tooth portion (58a) of the PTO driven gear (58) to transmit the drive rotation of the auxiliary transmission input shaft (44) to the second PTO transmission shaft (55). Since the PTO shaft (8) functions as a ground PTO shaft, when the engine rotation interlocking PTO output is taken out from the PTO shaft, the engine rotation interlocking PTO clutch is disconnected to transmit the engine rotational power. Is in a free rotation state.
  Therefore, the resistance in relative rotation can be reduced between the shaft to which the traveling system power is transmitted by the operating means of the clutch mechanism and the shaft to which the engine rotational power is transmitted. That is, smooth power switching can be performed when switching the PTO output.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is an overall side view of a tractor 1. FIG.
FIG. 2 is a schematic diagram showing a configuration of a power transmission device 10;
FIG. 3 is a side view showing the configuration of the power transmission device 10 on the upstream side of power transmission.
4 is a side view showing a configuration of a power transmission middle portion of the power transmission device 10. FIG.
5 is a side view showing a configuration of a power transmission downstream side of the power transmission device 10. FIG.
6 is a side view showing a configuration of a power transmission mechanism 30. FIG.
FIG. 7 is a side view showing a check mechanism related to PTO output switching.
FIGS. 8A and 8B are front views showing an operation lever link. FIG. 8A is a diagram of the present embodiment, and FIG.
9A and 9B are two-side views showing the operation lever link, in which FIG. 9A is a plan view and FIG. 9B is a side view.
[Explanation of symbols]
  1 Tractor
  4 engine
  8 PTO axis
  10 Power transmission device
  13 Main transmission
  17 Creep device
  18 Sub-transmission
  14 Live PTO clutch
  15 PTO transmission
  22 Grand PTO clutch (clutch mechanism)
  30 Power transmission mechanism
  44 Sub-shift input shaft
  70 switch

Claims (2)

エンジン(4)より出力された動力が伝達される入力軸(31)の出力を、直接に油圧クラッチ式のライブPTOクラッチ(14)を介して、PTO軸(8)に動力を伝達する経路と、該入力軸(31)の出力を、主変速装置(19)を含む走行変速装置を経由して、走行変速装置の最後部に配置した副変速装置(18)の手前から、機関回転連動式PTOクラッチであるライブPTOクラッチ(14)の下流側に動力を伝達する機械式のグランドPTOクラッチ(22)の経路とを設け、該PTO軸(8)は、前記ライブPTOクラッチ(14)の軸と、走行回転連動式PTOであるグランドPTOクラッチ(22)の軸を兼用しており、運転部に設けたPTOレバー(64)の操作により、該ライブPTOクラッチ(14)とグランドPTOクラッチ(22)を切換え可能としたトラクタの動力伝達装置において、前記油圧クラッチ式のライブPTOクラッチ(14)を、電磁式バルブで切換える構成とすると共に、前記PTOレバー(64)の操作により、機械式のグランドPTOクラッチ(22)を断接するPTOシフタ(56)の切換操作を、検知手段であるスイッチ(70)により検知し、前記油圧クラッチ式のライブPTOクラッチ(14)を接断し、該グランドPTOクラッチ(22)が接続され、該PTO軸(8)に走行系動力が伝達される場合には、前記ライブPTOクラッチ(14)を解除し、ライブPTO駆動系を自由回転状態とする牽制機構を構成したことを特徴とするトラクタの動力伝達装置。A path for transmitting the output of the input shaft (31) to which the power output from the engine (4) is transmitted directly to the PTO shaft (8) via the hydraulic clutch type live PTO clutch (14); The output of the input shaft (31) is transmitted from the front of the auxiliary transmission (18) disposed at the rearmost part of the traveling transmission via the traveling transmission including the main transmission (19), and the engine rotation interlocking type. A path of a mechanical ground PTO clutch (22) for transmitting power to a downstream side of a live PTO clutch (14) which is a PTO clutch is provided, and the PTO shaft (8) is a shaft of the live PTO clutch (14). And the shaft of the ground PTO clutch (22) which is a traveling rotation interlocking type PTO. By operating the PTO lever (64) provided in the driving section, the live PTO clutch (14) and the ground PTO In the power transmission device of the tractor in which the O-clutch (22) can be switched, the hydraulic clutch-type live PTO clutch (14) is configured to be switched by an electromagnetic valve, and by operating the PTO lever (64), The switching operation of the PTO shifter (56) for connecting / disconnecting the mechanical ground PTO clutch (22) is detected by the switch (70) as a detecting means, and the hydraulic clutch type live PTO clutch (14) is connected / disconnected, When the ground PTO clutch (22) is connected and traveling system power is transmitted to the PTO shaft (8), the live PTO clutch (14) is released and the live PTO drive system is in a freely rotating state. A power transmission device for a tractor comprising a check mechanism . 請求項1記載のトラクタの動力伝達装置において、前記ライブPTOクラッチ(14)とグランドPTOクラッチ(22)との切換部は、該副変速装置(18)を構成する副変速入力軸(44)上に、副変速用の駆動ギヤ(46・・)の他に、グランドPTO取出用のPTO駆動ギヤ(57)を固設し、他方、前記入力軸(31)と同一軸心で接続部に該ライブPTOクラッチ(14)を介装する第一PTO伝動軸(54)上には、該ライブPTOクラッチ(14)の後部に、PTO従動ギヤ(58)を回転自在に配置し、前記副変速入力軸(44)上のPTO駆動ギヤ(57)と、該第一PTO伝動軸(54)上のPTO従動ギヤ(58)とを噛合させ、前記第一PTO伝動軸(54)と第二PTO伝動軸(55)との接続合わせ部に、前記グランドPTOクラッチ(22)を構成し、該グランドPTOクラッチ(22)は、該PTO従動ギヤ(58)の後部に構成した内歯歯部(58a)と、第一PTO伝動軸(54)の後部外周に形成した外歯歯部(54a)と、第二PTO伝動軸(55)上にスプライン嵌合して摺動自在に配置したPTOシフタ(56)から構成し、該PTOシフタ(56)の一端外周上には外歯歯部(56a)を形成し、前記PTO従動ギヤ(58)の内歯歯部(58a)と噛合可能に配設し、また、該PTOシフタ(56)の前端内周には内歯歯部(56b)を形成し、前記第一PTO伝動軸(54)の後部外周に形成した外歯歯部(54a)と噛合可能に配置し、運転部に設けたPTOレバー(64)の操作でPTOシフタ(56)を上流側に移動させると、該PTOシフタ(56)の内歯歯部(56b)が第一PTO伝動軸(54)の外歯歯部(54a)と噛合して、前記入力軸(31)の駆動回転が第二PTO伝動軸(55)に伝達され、該PTO軸(8)がライブPTO軸として機能し、該PTOシフタ(56)を下流側へ移動すると、PTOシフタ(56)の外歯歯部(56a)が該PTO従動ギヤ(58)の内歯歯部(58a)と噛合して、前記副変速入力軸(44)の駆動回転を第二PTO伝動軸(55)に伝達し、該PTO軸(8)がグランドPTO軸として機能することを特徴とするトラクタの動力伝達装置。  The power transmission device for a tractor according to claim 1, wherein a switching portion between the live PTO clutch (14) and the ground PTO clutch (22) is provided on an auxiliary transmission input shaft (44) constituting the auxiliary transmission (18). In addition to the sub-shift drive gear (46), a PTO drive gear (57) for taking out the ground PTO is fixed, and on the other hand, the same axis as the input shaft (31) is connected to the connecting portion. On the first PTO transmission shaft (54) interposing the live PTO clutch (14), a PTO driven gear (58) is rotatably disposed at the rear part of the live PTO clutch (14), and the auxiliary transmission input is performed. The PTO drive gear (57) on the shaft (44) and the PTO driven gear (58) on the first PTO transmission shaft (54) are meshed, and the first PTO transmission shaft (54) and the second PTO transmission are engaged. At the connection joint with the shaft (55) A ground PTO clutch (22) is formed, and the ground PTO clutch (22) includes an internal tooth portion (58a) formed at a rear portion of the PTO driven gear (58) and a rear portion of the first PTO transmission shaft (54). An external tooth portion (54a) formed on the outer periphery and a PTO shifter (56) that is slidably disposed on the second PTO transmission shaft (55) and is slidably arranged. The PTO shifter (56) An external tooth portion (56a) is formed on the outer periphery of one end, and is arranged so as to be able to mesh with the internal tooth portion (58a) of the PTO driven gear (58), and in the front end of the PTO shifter (56). An inner tooth portion (56b) is formed on the circumference, and the PTO lever provided in the operating portion is disposed so as to be able to mesh with the outer tooth portion (54a) formed on the outer periphery of the rear portion of the first PTO transmission shaft (54). The PTO shifter (56) is moved upstream by the operation of (64) If this is done, the internal tooth portion (56b) of the PTO shifter (56) meshes with the external tooth portion (54a) of the first PTO transmission shaft (54), and the drive rotation of the input shaft (31) is the first. When the PTO shaft (8) functions as a live PTO shaft and moves the PTO shifter (56) to the downstream side, the external tooth portion (56a) of the PTO shifter (56) is transmitted to the second PTO transmission shaft (55). ) Meshes with the internal teeth (58a) of the PTO driven gear (58) to transmit the drive rotation of the auxiliary transmission input shaft (44) to the second PTO transmission shaft (55), and the PTO shaft ( A power transmission device for a tractor characterized in that 8) functions as a ground PTO shaft.
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